JP2016038573A - マスクブランク用ガラス基板、および、その製造方法 - Google Patents

マスクブランク用ガラス基板、および、その製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラス基板の主面のうち、品質保証領域が、平坦度と平滑性に優れた表面を有するマスクブランク用ガラス基板を製造する、マスクブランク用ガラス基板およびその製造方法の提供。
【解決手段】マスクブランク用ガラス基板表面の品質保証領域を第1の領域とし、該第1の領域から少なくとも外側2mmの領域を第2の領域とするとき、マスクブランク用ガラス基板表面のうち、少なくとも前記第1の領域の凹凸形状を測定する表面形状測定工程と、前記第2の領域に対し、前記第2の領域における実際の凹凸分布とは異なる仮想凹凸分布を与える補正分布算出工程と、前記表面形状測定工程で得られた前記第1の領域の実凹凸分布と、前記補正分布算出工程で得られた前記第2の領域の仮想凹凸分布に基づき加工量を調整しながら、単位加工面積が前記第1の領域の面積よりも小さい局所加工ツールを用いて前記マスクブランク用ガラス基板表面の前記第1の領域および前記第2の領域を加工する加工工程と、を有するマスクブランク用ガラス基板の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、各種リソグラフィの際に使用されるマスクブランク用ガラス基板、および、その製造方法に関する。本発明は、EUV(Extreme Ultra Violet:極端紫外)光を用いたリソグラフィ(以下、「EUVL」と略する)に使用されるマスクブランク用ガラス基板(以下、「EUVLマスクブランク用ガラス基板」と略する。)の製造に好適である。
本発明は、従来の透過型光学系を用いたリソグラフィに使用されるマスクブランク用ガラス基板、例えば、ArFエキシマレーザやKrFエキシマレーザを用いたリソグラフィ用マスクブランク用ガラス基板、および、その製造にも好適である。
近年における超LSIデバイスの高密度化や高精度化に伴い、各種リソグラフィに使用されるマスクブランク用ガラス基板表面に要求される仕様は年々厳しくなる状況にある。特に、露光光源の波長が短くなるにしたがって、基板表面の形状精度(平坦性)や欠陥(パーティクル、スクラッチ、ピット等)に対する要求が厳しくなっており、きわめて平坦度が高く、かつ、微小欠陥がないガラス基板が求められている。
例えば、露光光源としてArFエキシマレーザを用いたリソグラフィの場合は、要求されるマスクブランク用ガラス基板の平坦度が0.25μm以下、要求される欠陥サイズが0.07μm以下であり、さらにEUVLマスクブランク用ガラス基板の場合は、要求されるガラス基板の平坦度がPV値で0.03μm以下、要求される欠陥サイズが0.05μm以下となっている。
従来、マスクブランク用ガラス基板の製造に際し、表面粗さを低減するための精密研磨方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に示される精密研磨方法は、基板表面を、酸化セリウムを主材とする研磨剤を用いて研磨した後、コロイダルシリカを用いて仕上げ研磨する方法である。このような研磨方法でガラス基板を研磨する場合は、通常、複数のガラス基板をセットし、その両面を同時に研磨するバッチ式の両面研磨機が使用されている。
ところで、上記の精密研磨方法では、ガラス基板を保持するキャリア、ガラス基板を挟む定盤、キャリアを動かす遊星歯車機構などの機械的な精度に影響を受けるため、安定して得られるガラス基板の平坦度はPV値で0.5μm程度が限界であった。
そこで、近年においては、プラズマエッチングやガスクラスターイオンビームによる局所加工を用いたガラス基板の平坦化方法が提案されている(例えば、特許文献2、3参照。)。
特許文献2、3に示される平坦化方法は、ガラス基板表面の凹凸形状を測定するとともに、凸部位の凸度に応じた加工条件(プラズマエッチング量、ガスクラスターイオンビーム量など)で凸部位に局所加工を施すことにより、ガラス基板表面を平坦化する方法である。これらの方法では、各部位における、所望の形状に対する凸度が大きくなるにしたがい、即ち、各部位における加工量が大きくなるにしたがい、その加工量を大きくするために局所加工ツールの移動速度を遅くする調整が必要になる。つまり、加工量と局所加工ツールの移動速度は反比例する関係にある。
ところで、プラズマエッチングやガスクラスターイオンビームによる局所加工でガラス基板表面の平坦度を調整した場合、これらの局所加工により、ガラス基板表面に面荒れが生じたり、加工変質層が生じるため、局所加工後に、面荒れの改善や加工変質層の除去を目的として、短時間の仕上げ研磨を行うことが必要となる。
特開昭64−40267号公報 特開2002−316835号公報 特開平8−293483号公報
マスクブランク用ガラス基板の場合、とくに、平坦度と平滑性に優れた表面であることが求められるのは、基板表面のうちマスクパターンを形成する領域と露光装置にチャックされる領域を含む品質保証領域である。たとえば、EUVLマスクブランク用、ArFエキシマレーザやKrFエキシマレーザを用いたリソグラフィ用マスクブランク用のガラス基板としては、基板表面が152mm角のガラス基板が通常使用されるが、そのうち、品質保証領域の典型的な例は142mm角である。したがって、142mm角の品質保証領域のみを、上述した局所加工を用いてガラス基板表面を平坦化すればよいことになる。
しかしながら、上述した局所加工を用いてガラス基板表面を平坦化する場合、プラズマエッチングを施す部位や、ガスクラスターイオンビームを照射する部位を、ガラス基板表面で走査する必要がある。上述した局所加工を用いて、142mm角の品質保証領域の平坦度を向上させる場合、142mm角の品質保証領域のみを、プラズマエッチングを施す部位や、ガスクラスターイオンビームを照射する部位を走査させるよりも、142mm角の品質保証領域よりも外側の領域までプラズマエッチングを施す部位や、ガスクラスターイオンビームを照射する部位を走査させる方が、品質保証領域の平坦度が向上するため好ましい。
特許文献1に示される精密研磨方法を用いて、ガラス基板表面を研磨した場合、品質保証領域である142mm角よりも外側の領域では、基板中心側が相対的に高く、基板周辺側が相対的に低い形状となる傾向があり、高低差の変化の程度は142mm角より内側の品質保証領域に比べて大きい。また、品質保証領域よりも外側の領域における形状の影響により、品質保証領域内であっても、品質保証領域の外縁に近い領域における高低差の変化は、品質保証領域の中心に近い領域に比べると大きい傾向がある。
プラズマエッチングを施す部位や、ガスクラスターイオンビームを照射する部位を、142mm角の品質保証領域よりも外側の領域まで走査させる場合、この高低差の変化が大きい部位もプラズマエッチングを施す部位や、ガスクラスターイオンビームを照射する部位を走査することになる。この結果、142mm角の品質保証領域のうち、該外側の領域に隣接する部位については、高低差の変化による影響を受けて、意図した平坦化を達成できない場合があることを本願発明者は見出した。また、品質保証領域のうち、外縁に近い領域における高低差の変化は、品質保証領域の中心に近い領域に比べると大きい傾向があることも本願発明者は見出した。
このため、142mm角の品質保証領域全体について、意図した平坦化を達成するには、より局所的な加工を行う必要がある。たとえば、プラズマエッチングの場合、プラズマを照射する部位の範囲をより小さくする必要があり、ガスクラスターイオンビームエッチングの場合、ビーム径をより小さくする必要がある。この場合、単位時間当たりの加工体積が小さくなるため、142mm角の品質保証領域全体を加工するのに長時間を要するため、生産性の向上が期待できない。
また、品質保証領域のうち外縁に近い領域の高低差が大きいと、フォトマスクを作製する工程において不都合が生じる場合がある。即ち、マスクブランク用ガラス基板の主面に遮光膜を形成し、さらに、該遮光膜に所定のマスクパターンを形成する際、スピンコータ法等によってレジスト膜を均一な厚さとなるように形成するが、品質保証領域内の外縁に近い領域の高低差が大きいと、その影響によりレジスト膜厚の均一性が得られにくくなるおそれがある。そうすると、マスクパターンを形成するときにレジストに施すパターン精度を高められなくなり、高精度のパターンを有するフォトマスクが得られないおそれがある。また、品質保証領域のうち外縁に近い領域は露光機へのチャックに使用される場合があるが、この領域の高低差が大きいと、その影響によりチャック時にマスクパターンが形成された領域の基板形状が大きく変形し、パターン精度が損なわれるおそれがある。
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決するため、ガラス基板の主面のうち、品質保証領域が、平坦度と平滑性に優れた表面を有するとともに、生産性に優れたマスクブランク用ガラス基板を製造する、マスクブランク用ガラス基板の製造方法の提供を目的とする。また、ガラス基板の主面のうち、品質保証領域が、平坦度と平滑性に優れた表面を有するマスクブランク用ガラス基板の提供を目的とする。
上記した目的を達成するため、本発明は、平面形状が矩形をした、マスクブランク用ガラス基板表面の最小二乗平面をX−Y平面とし、該マスクブランク用ガラス基板表面の品質保証領域を第1の領域とするとき、該第1の領域の一つの辺とその内側8mmの間で、かつ、該辺の長さ方向両端から8mmの部分を除いた範囲に位置する四つの帯状領域において、各々の該帯状領域の最小二乗平面と、前記第1の領域の最小二乗平面と、がなす角度が1.5μrad以下であり、第1の領域の最小二乗平面に対する各々の前記帯状領域内のPV値が15nm以下であり、前記第1の領域の角部に接し、かつ前記第1の領域内に位置する一辺が8mmである4つの正方形領域において、各々の該正方形領域の最小二乗平面と、前記第1の領域の最小二乗平面と、がなす角度が3.0μrad以下であり、第1の領域の最小二乗平面に対する各々の前記正方形領域内のPV値が30nm以下であることを特徴とするマスクブランク用ガラス基板を提供する。
また、平面形状が矩形をした、マスクブランク用ガラス基板表面の最小二乗平面をX−Y平面とし、マスクブランク用ガラス基板表面の品質保証領域を第1の領域とし、該第1の領域から少なくとも外側2mmの領域を第2の領域とするとき、マスクブランク用ガラス基板表面のうち、少なくとも前記第1の領域の凹凸形状を測定する表面形状測定工程と、
前記第2の領域に対し、前記第2の領域における実際の凹凸分布とは異なる仮想凹凸分布を与える補正分布算出工程と、
前記表面形状測定工程で得られた前記第1の領域の実凹凸分布と、前記補正分布算出工程で得られた前記第2の領域の仮想凹凸分布に基づき加工量を調整しながら、単位加工面積が前記第1の領域の面積よりも小さい局所加工ツールを用いて前記マスクブランク用ガラス基板表面の前記第1の領域および前記第2の領域を加工する加工工程と、を有し、
前記仮想凹凸分布は、矩形をなす前記第1の領域の各辺に直交する方向に平行な断面および前記第1の領域の対角線の延長線に沿った方向の断面における、前記第1の領域と前記第2の領域との境界部から前記第2の領域方向に向かう、前記局所加工ツールの単位時間当たりの加工プロファイルにおける半値半径までの距離において、該境界部における前記実凹凸分布の傾きを前記第2の領域方向に延長した直線が、前記第2の領域に向かって下っている場合は、前記第1の領域と前記第2の領域との境界部から前記第1の領域方向に向かう前記半値半径までの距離における前記実凹凸分布の最大値から、該境界部における前記実凹凸分布の傾きを前記第2の領域方向に延長した直線が、前記第2の領域に向かって上っている場合は、前記第1の領域と前記第2の領域との境界部から前記第1の領域方向に向かう前記半値半径までの距離における前記実凹凸分布の最小値から、傾き0で前記第2の領域方向に延長した直線と、該境界部における前記実凹凸分布の傾きを前記第2の領域方向に延長した直線と、で挟まれた領域内に含まれることを特徴とするマスクブランク用ガラス基板の製造方法(1)を提供する。
また、本発明は、平面形状が矩形をした、マスクブランク用ガラス基板表面の最小二乗平面をX−Y平面とし、マスクブランク用ガラス基板表面の品質保証領域を第1の領域とし、該第1の領域から少なくとも外側2mmの領域を第2の領域とするとき、マスクブランク用ガラス基板表面のうち、少なくとも前記第1の領域の凹凸形状を測定する表面形状測定工程と、
前記第2の領域に対し、前記第2の領域における実際の凹凸分布とは異なる仮想凹凸分布を与える補正分布算出工程と、
前記表面形状測定工程で得られた前記第1の領域の実凹凸分布と、前記補正分布算出工程で得られた前記第2の領域の仮想凹凸分布に基づき加工量を調整しながら、単位加工面積が前記第1の領域の面積よりも小さい局所加工ツールを用いて前記マスクブランク用ガラス基板表面の前記第1の領域および前記第2の領域を加工する加工工程と、を有し、
前記仮想凹凸分布は、矩形をなす前記第1の領域の各辺に直交する方向に平行な断面および前記第1の領域の対角線の延長線に沿った方向の断面における、前記第1の領域と前記第2の領域との境界部から前記第2の領域方向に向かう、前記局所加工ツールの単位時間当たりの加工プロファイルにおける半値半径までの距離において、前記第1の領域と前記第2の領域との境界部における前記実凹凸分布を傾き0で前記第2の領域方向に延長した直線と、該境界部における前記実凹凸分布の傾きを前記第2の領域方向に延長した直線と、で挟まれた領域内に含まれることを特徴とするマスクブランク用ガラス基板の製造方法(2)を提供する。
また、本発明は、平面形状が矩形をした、マスクブランク用ガラス基板表面の最小二乗平面をX−Y平面とし、マスクブランク用ガラス基板表面の品質保証領域を第1の領域とし、該第1の領域から少なくとも外側2mmの領域を第2の領域とするとき、マスクブランク用ガラス基板表面のうち、少なくとも前記第1の領域の凹凸形状を測定する表面形状測定工程と、
前記第2の領域に対し、前記第2の領域における実際の凹凸分布とは異なる仮想凹凸分布を与える補正分布算出工程と、
前記表面形状測定工程で得られた第1の実凹凸分布と、前記補正分布算出工程で得られた仮想凹凸分布に基づき加工量を調整しながら、単位加工面積が前記第1の領域の面積よりも小さい局所加工ツールを用いて前記マスクブランク用ガラス基板表面の前記第1の領域および前記第2の領域を加工する加工工程と、を有し、
前記仮想凹凸分布は、矩形をなす前記第1の領域の各辺に直交する方向に平行な断面および前記第1の領域の対角線の延長線に沿った方向の断面における、前記第1の領域と前記第2の領域との境界部から前記第1の領域方向に向かう、前記局所加工ツールの単位時間当たりの加工プロファイルにおける半値半径までの距離における、前記第1の実凹凸分布を、該境界部を対称中心として、前記第2の領域に点対称移動させた形状であることを特徴とするマスクブランク用ガラス基板の製造方法(3)を提供する。
本発明のマスクブランク用ガラス基板の製造方法(1)〜(3)において、前記局所加工ツールは、加工手法として、イオンビームエッチング法、ガスクラスターイオンビーム(GCIB)エッチング法、プラズマエッチング法、湿式エッチング法、磁性流体を用いた研磨法、および回転型小型加工ツールを用いた研磨法からなる群から選択される少なくとも一つを用いることが好ましい。
また、本発明のマスクブランク用ガラス基板の製造方法(1)〜(3)において、前記表面形状測定工程実施前のマスクブランク用ガラス基板は、該マスクブランク用ガラス基板表面のうち、少なくとも前記第1の領域の平坦度(PV値)が0.5μm以下となるように予備研磨されていることが好ましい。
本発明の方法は、ガラス基板の主面のうち、品質保証領域が、平坦度と平滑性に優れた表面を有するマスクブランク用ガラス基板を製造するのに要する時間を短縮できる。
図1は、マスクブランク用ガラス基板の斜視図である。 図2は、マスクブランク用ガラス基板の平面図であり、局所加工ツールの一例として、GCIBのビーム径との関係を示している。 図3は、局所加工の加工プロファイル、および、局所加工ツールの単位時間当たりの加工プロファイルにおける半値半径を説明するための図である。 図4は、マスクブランク用ガラス基板の第1の領域および第2の領域の実凹凸分布の一例を示した図である。 図5は、マスクブランク用ガラス基板の第2の領域における、仮想凹凸分布の設定の一例を示した図である。 図6は、第2の領域の仮想凹凸分布の設定手順の一例を示した図である。 図7は、第2の領域の仮想凹凸分布の設定手順の別の一例を示した図である。 図8は、第2の領域の仮想凹凸分布の設定手順のさらに別の一例を示した図である。 図9は、第3の領域について、仮想凹凸分布の設定手順を説明するための図である。 図10は、実施例1−1〜1−4、比較例1−1について、マスクブランク用ガラス基板の第1の領域の実凹凸分布と第2の領域の仮想凹凸分布(比較例1−1は実凹凸分布)の関係を示した図である。 図11は、実施例2−1〜2−4、比較例2−1について、マスクブランク用ガラス基板の第1の領域の実凹凸分布と第2の領域の仮想凹凸分布(比較例2−1は実凹凸分布)の関係を示した図である。 図12は、実施例3−1〜3−4、比較例3−1について、マスクブランク用ガラス基板の第1の領域の実凹凸分布と第2の領域の仮想凹凸分布(比較例3−1は実凹凸分布)の関係を示した図である。 図13は、実施例4−1〜4−4、比較例4−1について、マスクブランク用ガラス基板の第1の領域の実凹凸分布と第2の領域の仮想凹凸分布(比較例4−1は実凹凸分布)の関係を示した図である。 図14は、実施例におけるGCIBの走査手順を示した図である。
以下、図面を参照して本発明を説明する。
図1は、マスクブランク用ガラス基板の斜視図である。図1に示すように、マスクブランク用ガラス基板10は、その平面形状が通常矩形である。マスクブランクス用のガラス基板では、該ガラス基板の主表面全体がマスクパターンの形成と露光機へのチャックに用いられるわけではない。例えば、152mm角のマスクブランク用ガラス基板の場合、平坦度の品質保証領域は142mm角の領域であり、当該品質保証領域がマスクパターンの形成と露光機へのチャックに使用される。そのため、マスクブランク用ガラス基板の表面のうち、平坦度と平滑性に優れた表面を有することが求められるのは、当該品質保証領域11であり、品質保証領域よりも外側の領域12は、必ずしも平坦度と平滑性に優れた表面が求められるとは限らない。
なお、上記はEUVマスク、ArFエキシマレーザやKrFエキシマレーザを用いたリソグラフィ用マスクにおける典型的な品質保証領域(142mm角)を例示したが、フォトマスクの種類によって品質保証領域は異なる場合がある。
上述したように、プラズマエッチングやガスクラスターイオンビーム(GCIB)エッチングといった局所加工を用いて、マスクブランク用ガラス基板表面の品質保証領域11を平坦化する場合、品質保証領域11のみで、プラズマエッチングを施す部位や、ガスクラスターイオンビームを照射する部位を走査させるよりも、品質保証領域11よりも外側の領域12までプラズマエッチングを施す部位や、ガスクラスターイオンビームを照射する部位を走査させるほうが、品質保証領域11の平坦性が向上するため好ましいとされている。
しかしながら、品質保証領域11のうち、外側の領域12と隣接する部位では、当該外側の領域の表面形状の影響を受ける。図2は、この点を説明するための図である。図2は、マスブランク用ガラス基板10の平面図であり、局所加工ツールの一例として、GCIBの照射部位20との関係を示している。図2に示すように、品質保証領域11のうち、より内側の部位11aについては、何ら問題なくGCIBエッチングによる局所加工の作用が発揮されるが、外側の領域12と隣接する部位11bでは、GCIBの照射部位20が、該部位11bと外側の領域12の両方を含む場合がある。この場合、GCIBエッチングによる局所加工の作用が、外側の領域12の表面形状の影響を受け、意図した平坦化を達成できない場合がある。
品質保証領域11内において、該領域の中心部の高さが該領域の周辺部に対して相対的に低い凹形状をしている場合も、品質保証領域11内において、該領域の中心部の高さが該領域の周辺部に対して相対的に高い凸形状をしている場合も、外側の領域12は基板中心側が相対的に高く、基板周辺側が相対的に低い形状となる傾向がある。そして、外側の領域12の高低差の変化の程度は品質保証領域11内の高低差変化に比べて大きく、部位11bでは局所加工量が不足する。この結果、局所研磨前の基板形状として、品質保証領域11が凹形状をしている場合には、もともと基板周辺側が基板中心側に比べて高いことに加え、局所加工量が不足するので、部位11bでは、基板中心側から基板周辺側に向かって、急激に高くなる基板形状になってしまう。部位11bがこのような形状の場合、特にチャックによる不具合が生じやすい。即ち、チャック部が水平になろうとするために品質保証領域11全体が凸形状に大きく変形し、パターン精度が損なわれやすい。一方、品質保証領域11が凸形状をしている場合は、局所研磨前の基板形状の基板周辺側が低いことと、基板周辺側の局所加工量が不足することと、が相殺し、部位11bは部位11b内に山頂を持つ局部的な凸形状になってしまう。このような部位11bの形状の場合、特にレジスト膜厚の不具合が生じやすい。即ち、レジストを塗布する工程において、曲率が大きくなる部位11bの山頂部の周辺でレジスト膜厚が厚くなり、露光の精度が低下することで高精度のパターンが得られないおそれがある。
チャックによる不具合が発生するか否かは、品質保証領域11全体に対する部位11bの傾斜度合いで判断できる。即ち、品質保証領域11全体の最小二乗平面と、部位11bの最小二乗平面が成す角を求めればよい。なお、部位11bは額縁形状をしておりその形状は基板中心に対して概ね対称形である。従って部位11b全体の最小二乗平面を求めるのではなく、部位11bを次の8つの領域に分割してそれぞれの領域の最小二乗平面を求めてそれらを評価する必要がある。8つの領域とは、即ち、部位11bのうち、上記額縁形状の角部に接し、一辺の長さが該額縁形状の幅に相当する正方形領域11b1が4つと、上記4つの正方形領域を上記額縁形状から除いた際に残る4つの帯状領域(長方形領域)11b2である。また、レジストによる不具合が発生するか否かは、部位11bの曲率の大きさで判断できる。上記額縁形状の幅に対して、該額縁形状内の高低差が小さい場合は、部位11bの曲率は部位11bの最小二乗平面に対する部位11bのPV値と比例するので、部位11bのPV値を求めればよい。なお部位11bの最小二乗平面は、上記の8つの領域(4つの正方形領域11b1、4つの帯状領域11b2)に分割してそれぞれ計算するので、PV値も8つの領域(4つの正方形領域11b1、4つの帯状領域11b2)に対してそれぞれ得られる。部位11bについて、上記額縁形状の幅を大きくすると、品質保証領域11の外縁付近の急激な高低変化を適正に評価できず、一方で、上記額縁形状の幅を小さくすると、曲率の大きな山頂部が評価領域である部位11bから外れてしまうため、上記額縁形状の幅は8mmで評価するのがよい。
このように、部位11bの幅を8mmとし、かつ、部位11bを8つの領域、即ち、品質保証領域11の角部に接する4つの正方形領域11b1と、2つの角部に挟まれた4つの帯状領域(長方形領域)11b2と、に分けたとき、8つの各領域(4つの正方形領域11b1、4つの帯状領域11b2)と、品質保証領域11と、の関係を下記のように決めるとよい。
まず、品質保証領域11の最小二乗平面と、上記の8つの領域(4つの正方形領域11b1、4つの帯状領域11b2)それぞれの最小二乗平面を求める。そして、品質保証領域11の最小二乗平面と、8つの領域(4つの正方形領域11b1、4つの帯状領域11b2)それぞれの最小二乗平面と、がなす角度(8つの値)を求める。さらに、8つの領域(4つの正方形領域11b1、4つの帯状領域11b2)それぞれの最小二乗平面に対するPV値を求める。
このとき、品質保証領域11の最小二乗平面と、4つの帯状領域(長方形領域)11b2それぞれの最小二乗平面と、のなす角度は、それぞれ1.5μrad以下であればよく、1.0μrad以下が好ましく、0.5μrad以下がより好ましい。また、4つの帯状領域(長方形領域)11b2それぞれの最小二乗平面に対するそれぞれの帯状領域(長方形領域)11b2のPV値は、いずれも、15nm以下であればよく、12nm以下が好ましく、10nm以下がより好ましい。
さらに、品質保証領域11の最小二乗平面と、4つの正方形領域11b1それぞれの最小二乗平面と、のなす角度が、それぞれ3.0μrad以下であればよく、2.0μrad以下が好ましく、1.0μrad以下がより好ましい。また、4つの正方形領域11b1それぞれの最小二乗平面に対するそれぞれの正方形領域11b1のPV値は、いずれも、30nm以下であればよく、25nm以下が好ましく、20nm以下がより好ましい。正方形領域11b1は帯状領域(長方形領域)11b2に比べ面積が小さいためにチャック時の基板変形に対する影響が小さくなる。さらに、正方形領域11b1は帯状領域(長方形領域)11b2に比べ局部的な凸形状の山頂がパターンを形成する領域から遠くになるために山頂部付近のレジスト膜厚変化がパターンに与える影響が小さくなる。これらにより、正方形領域11b1は帯状領域(長方形領域)11b2に比べ角度とPV値に対する要求を緩和することができる。
角度とPV値が上述した範囲を満たすガラス基板は、基板外周のレジスト膜厚分布によるパターン精度劣化がなく、チャック時の基板変形による露光時のパターン精度の劣化がないため、高精度なパターンを要求されるEUVL用やArFリソグラフィ用やKrFリソグラフィ用に使用されるマスクブランク用ガラス基板として好ましい。
本発明では、平面形状が矩形をした、マスクブランク用ガラス基板10表面の最小二乗平面をX−Y平面とし、マスクブランク用ガラス基板表面の品質保証領域を第1の領域11とし、該第1の領域11から少なくとも外側2mmの領域を第2の領域12として、以下に示す工程を実施する。なお、第2の領域12のうち、四隅の領域については、第3の領域と呼ぶ場合がある。第3領域は、第2の領域の12の一部を構成するが、必要に応じて、領域を特定するために、第3の領域として説明する場合がある。
ここで、マスクブランク用ガラス基板10表面の最小二乗平面をX−Y平面とするのは、マスクブランク用ガラス基板10の表面には凹凸が存在するため、厳密には平面ではないからである。品質保証領域である第1の領域11から少なくとも外側2mmの領域を第2の領域12とする理由は以下のとおりである。
局所加工の加工プロファイルは、図3に示すように、一般的に中心ほど加工速度が速く、外側になるほど加工速度が遅い釣り鐘状の正規分布と類似の形状となる。局所加工で空間波長λが10mm以上の周期の形状成分を平坦化する場合、標準偏差が2mmの正規分布に類似した形状の加工プロファイルを用いればよい。このとき、正規分布の片側1σ外側の加工量は、局所加工の加工プロファイル全体の加工量の16%であるので、局所加工手段(ツール)の中心が領域1の2mm以上外側にある場合は領域1の加工後形状に与える影響は小さくなる。これらの点を考慮し、第2の領域12は、第1の領域11から少なくとも外側2mmの領域とした。
なお、後述する局所加工ツールの単位時間当たりの加工プロファイルにおける半値半径とは、図3に示すように、定位置で適当な時間局所加工を実施した場合の加工プロファイルの最大深さの半分の深さに対応する幅を指す。
[表面形状測定工程]
本工程では、マスクブランク用ガラス基板表面のうち、少なくとも第1の領域の凹凸形状を測定する。本工程により、第1の領域の実凹凸分布が得られる。
本工程において、マスクブランク用ガラス基板表面の凹凸形状の測定には、レーザー干渉計、レーザー変位計、超音波変位計、接触式変位計等を使用できる。とくに、非接触でマスクブランク用ガラス基板の主表面全体を一度に測定できる理由から、レーザー干渉計が好適である。
[補正分布算出工程]
図4は、マスクブランク用ガラス基板の第1の領域(領域1)および第2の領域(領域2)における実凹凸分布の一例を示した図であって、右端は基板の内部(品質保証領域内)の位置であり、同図の左端に向かって基板の外縁に近づくような実凹凸分布のプロファイルを示したものである。図4における実凹凸分布は、上記したX−Yの各辺(すなわち、X軸、または、Y軸)に直交する方向に平行な断面における実凹凸分布の例である。
図4では、第1の領域(領域1)に比べて、第2の領域(領域2)の凹凸分布、即ち、高低差が大きくなっている。ここで、第2の領域(領域2)では、その外縁に向かって、基板表面の高さが低くなっている。
また、この場合、第2の領域12(領域2)のうち、四隅の領域(第3の領域)についても同様に、第1の領域(領域1)から第3の領域(領域3)へ向かう直線の断面における実凹凸分布も、第1の領域(領域1)に比べて、第3の領域(領域3)の高低差が大きくなる。中でも、第1の領域(領域1)の対角線の延長線に沿った断面の実凹凸分布は、第1の領域(領域1)に比べて、第3の領域(領域3)の高低差がとくに大きくなる傾向がある。
一般に、マスクブランク用ガラス基板の製造時において、GCIBエッチングのような局所加工ツールによる加工の実施前に、所定の平坦度および表面粗さになるまで、比較的高い加工レートでガラス基板表面を予備研磨する。この予備研磨には、通常、両面研磨機が使用される。両面研磨機でガラス基板表面を研磨した場合、図4に示すように、ガラス基板の外縁に向かって、基板表面が低くなる傾向がある。
本工程では、第2の領域の凹凸分布として、第2の領域における実際の凹凸分布とは異なる仮想凹凸分布を与える。図5は、マスクブランク用ガラス基板の第2の領域(領域2)における、仮想凹凸分布の設定の一例を示した図である。図5では、図4に示した、第1の領域(領域1)および第2の領域(領域2)の実凹凸分布を実線で示しており、第2の領域(領域2)における仮想凹凸分布を破線で示している。図から明らかなように、仮想凹凸分布の設定により、第2の領域(領域2)における凹凸分布が、第1の領域(領域1)と第2の領域(領域2)との境界における第1の領域(領域1)の実凹凸分布に近づくように補正されている。
図2を参照して説明したように、GCIBエッチングのような局所加工ツールによる加工の際、品質保証領域11のうち、外側の領域12と隣接する部位では、当該外側の領域12の表面形状、すなわち、外側の領域12における凹凸分布の影響を受ける。
しかし、第2の領域における凹凸分布として、このような仮想凹凸分布を設定することにより、局所加工ツールによる加工の際に、第2の領域12の表面形状による影響を軽減できる。
次に、第2の領域における仮想凹凸分布の設定手順を示す。
図6は、第2の領域(領域2)における仮想凹凸分布の設定手順の一例を示した図である。
図6において、第2の領域(領域2)における仮想凹凸分布の存在する範囲の求め方は、該境界部における第1の領域(領域1)の実凹凸分布の傾きを第2の領域方向に延長した直線(図6中、斜め方向に延びる破線)が第2の領域(領域2)に向かって下っている場合と、上がっている場合とで異なる。
即ち、図6において、第2の領域(領域2)における仮想凹凸分布は、第1の領域(領域1)と第2の領域(領域2)との境界部から第2の領域(領域2)の方向に向かう、局所加工ツールの単位時間当たりの加工プロファイルにおける半値半径までの距離において、該境界部における第1の領域(領域1)の実凹凸分布の傾きを第2の領域方向に延長した直線(図6中、斜め方向に延びる破線)が第2の領域(領域2)に向かって下っている場合は、第1の領域(領域1)と第2の領域(領域2)との境界部から前記第1の領域方向に向かう前記半値半径までの距離における第1の領域(領域1)の実凹凸分布の最大値から傾き0で第2の領域(領域2)方向に延長した直線(図6中、水平方向に延びる破線)と、該境界部における第1の領域(領域1)の実凹凸分布の傾きを第2の領域方向に延長した直線(図6中、斜め方向に延びる破線)と、で挟まれた領域(図6中、斜線を付した領域)内に存在する。
一方、該境界部における前記実凹凸分布の傾きを前記第2の領域方向に延長した直線(図6中、斜め方向に延びる破線)が、前記第2の領域に向かって上っている場合は、第1の領域(領域1)と第2の領域(領域2)との境界部から前記第1の領域方向に向かう前記半値半径までの距離における第1の領域(領域1)の実凹凸分布の最小値から傾き0で第2の領域(領域2)方向に延長した直線(図6中、水平方向に延びる破線)と、該境界部における第1の領域(領域1)の実凹凸分布の傾きを第2の領域方向に延長した直線(図6中、斜め方向に延びる破線)と、で挟まれた領域(図6中、斜線を付した領域)内に存在する。
即ち、図6の、傾き0の直線は、半値半径(半値幅)をWとしたとき、第1の領域と第2の領域との境界部から、第1の領域に向かう幅Wの範囲において、第1の領域の実凹凸分布の最大値を傾き0で第2の領域方向に延長した直線を示している。なお、上記でいう「傾き0」とは、X−Y平面、即ち、マスクブランク用ガラス基板表面の品質保証領域の最小二乗平面を基準に平行という意味である。以降、とくに断りがない場合、基板表面形状の高さや傾きの基準は、品質保証領域の最小二乗平面、として説明する。
ここで、仮想凹凸分布を設定する範囲は、次に実施する加工工程に用いる局所加工ツールにより異なる。本発明では、第1の領域(領域1)と第2の領域(領域2)との境界部から第2の領域(領域2)方向に向かう、局所加工ツールの単位時間当たりの加工プロファイルにおける半値半径までの距離の範囲について仮想凹凸分布を設定する。
なお、局所加工ツールの単位時間当たりの加工プロファイルにおける半値半径については上述したとおりである。
なお、上記の範囲に仮想凹凸分布を設定するのは、局所加工の加工プロファイルは、図3に示すように、中心ほど加工速度が速く、外側になるほど加工速度が遅い釣り鐘状の正規分布と類似の形状となり、半値半径よりも外側の加工量はきわめて小さくなり無視できるからである。
なお、図6では、図中「斜線を付した領域」のうち一方の直線を、第1の領域と第2の領域の境界部から第1の領域の方向に向かう、局所加工ツールの単位時間当たりの加工プロファイルにおける半値半径までの距離における第1の領域の実凹凸分布の最大値および最小値のいずれか一方を、傾き0で第2の領域方向に延長した直線としたが、これに限らない。
この他に、図7に示すように、第2の領域における仮想凹凸分布は、第1の領域と第2の領域との境界部における第1の領域の実凹凸分布を、傾き0で第2の領域方向に延長した直線(図7中、水平方向に延びる破線)と、該境界部における第1の領域の実凹凸分布の傾きを第2の領域方向に延長した直線(図7中、斜め方向に延びる破線)と、で挟まれた領域(図7中、斜線を付した領域)内に存在するようにしてもよい。
両面研磨機でガラス基板表面を研磨した場合、図4に示した場合とは逆に、ガラス基板の外縁に向かって、即ち、第1の領域から第2の領域に向かって、基板表面が高くなる場合もある。この場合、第2の領域における仮想凹凸分布は、第1の領域のうち、第2の領域に隣接する部位、即ち、境界部から半値半径(半値幅)Wまでの距離における実凹凸分布の最小値を傾き0で第2の領域方向に延長した直線と、第1の領域と第2の領域との境界部における実凹凸分布の傾きを第2の領域方向に延長した直線と、で挟まれた領域内に存在する。
上述したように、本発明において、仮想凹凸分布を設定する範囲は、第1の領域と第2の領域との境界部から、局所加工ツールの単位時間当たりの加工プロファイルにおける半値半径までの距離である。そのため、上記において、第1の領域のうち、第2の領域に隣接する部位における実凹凸分布とは、第1の領域と第2の領域との境界部から、第1の領域方向に向かう、局所加工ツールの単位時間当たりの加工プロファイルにおける半値半径までの距離における、実凹凸分布である。
図8は、第2の領域(領域2)における仮想凹凸分布の設定手順の別の一例を示した図である。
図8において、第2の領域(領域2)における仮想凹凸分布は、第1の領域(領域1)における実凹凸分布を、第1の領域(領域1)と第2の領域(領域2)との境界部を対称中心として、第2の領域(領域2)に点対称移動させた形状である。
上述したように、本発明において、仮想凹凸分布を設定する範囲は、第1の領域(領域1)と第2の領域(領域2)との境界部から、局所加工ツールの単位時間当たりの加工プロファイルにおける半値半径までの距離である。そのため、上記において、第1の領域(領域1)における実凹凸分布とは、第1の領域(領域1)と第2の領域(領域2)との境界部から、第1の領域(領域1)方向に向かう、局所加工ツールの単位時間当たりの加工プロファイルにおける半値半径までの距離における実凹凸分布である。
以上、上記した例は、X−Yの各辺(すなわち、X軸、または、Y軸)に直交する方向に平行な断面における、第1の領域の実凹凸分布との関係で、第2の領域の仮想凹凸分布を設定する手順を示した。本工程における第2の領域の仮想凹凸分布の設定は、第2の領域のうち、四隅の領域、すなわち、後述する第3の領域の仮想凹凸分布の設定にも適用する。この場合、X軸、Y軸に直交する方向に平行な断面に加え、さらに、第1の領域の対角線の延長線に沿った断面についても適用することになる。
第3の領域については、以下に示す手順で仮想凹凸分布を設定する。図9は、第3の領域について、仮想凹凸分布の設定手順の一例を説明するための図である。
図9中、(1)で示すように、Y軸に平行な断面における、第1の領域の実凹凸分布から、第2の領域の仮想凹凸分布(1)を設定する。次に、図9中、(2)に示すように、第1の領域の対角線(X−Y平面の対角線)の延長線に沿った断面に基づく、第1の領域の実凹凸分布から、第3の領域の仮想凹凸分布(2)を設定する。次に、第3の領域の仮想凹凸分布(1),(2)をX軸方向に線形補間などを用いて補間する。同様に、X軸に平行な断面における、第1の領域の実凹凸分布から、第2の領域の仮想凹凸分布を設定し、第1の領域の対角線の延長線に沿った断面の第3の領域の仮想凹凸分布(2)を設定した後に、第2の領域の仮想凹凸分布をY軸方向に線形補間などを用いて補間する。このようにして、第3の領域全体の仮想凹凸分布を与えてもよい。
上記のように、第3の領域のうち、とくに、第1の領域の対角線の延長線に沿った断面は、第3の領域においても高低差が大きい傾向があるので、本工程では、該断面における実凹凸分布に対しても仮想凹凸分布を与えるとよい。
[加工工程]
本工程では、上記の表面形状測定工程で得られた第1の領域の実凹凸分布と、上記補正分布算出工程で得られた第2の領域の仮想凹凸分布に基づいて、加工量を調整しながら、単位加工面積が、第1の領域の面積よりも小さい局所加工ツールを用いて、マスクブランク用ガラス基板表面の第1の領域および第2の領域を加工する。
本工程で使用する局所加工ツールとしては、加工手法として、イオンビームエッチング法、ガスクラスターイオンビーム(GCIB)エッチング法、プラズマエッチング法、湿式エッチング法、磁性流体を用いた研磨法(MRF:登録商標)を用いるものが挙げられる。また、局所加工ツールとして、回転型小型加工ツールを使用できる。そして、本工程では、上記で挙げた少なくとも1つの局所加工ツールを使用できる。
イオンビームエッチング、ガスクラスターイオンビームエッチングおよびプラズマエッチングは、ガラス基板表面へのビーム照射を伴う方法である。上記の表面形状測定工程で得られた第1の領域の実凹凸分布と、上記補正分布算出工程で得られた第2の領域の仮想凹凸分布に基づく加工量の調整は、ガラス基板表面へのビームの照射条件の調整により行う。また、マスクブランク用ガラス基板表面の第1の領域および第2の領域の加工は、マスクブランク用ガラス基板上でビームを走査させることで行う。ビームを走査させる手法としては、ラスタスキャンとスパイラルスキャンが公知であるが、これらのいずれを用いてもよい。
上記したマスクブランク用ガラス基板表面へのビーム照射を伴う方法の中でも、表面粗さが小さく、平滑性に優れた表面に加工できることからガスクラスターイオンビームエッチングを用いることが好ましい。なお、本明細書において表面粗さとは、JIS−B0601に基づく二乗平均平方根粗さRq(旧RMS)として説明する。
ガスクラスターイオンビームエッチングとは、常温および常圧で気体状の反応性物質(ソースガス)を、真空装置内に膨張型ノズルを介して加圧状態で噴出させることにより、ガスクラスターを形成し、これに電子照射してイオン化したガスクラスターイオンビームを照射して対象物をエッチングする方法である。ガスクラスターは、通常数千個の原子または分子からなる塊状原子集団または分子集団によって構成される。本発明の仕上げ加工方法において、ガスクラスターイオンビームエッチングを用いる場合、ガラス基板表面にガスクラスターが衝突した際に、固体との相互作用により多体衝突効果が生じガラス基板表面が加工される。
ガスクラスターイオンビームエッチングを用いる場合、ソースガスとしては、SF6、Ar、O2、N2、NF3、N2O、CHF3、CF4、C26、C38、C46、SiF4、COF2などのガスを単独で、または混合して使用できる。これらの中でもSF6およびNF3は、ガラス基板の表面に衝突した時に起こる化学反応の点でソースガスとして優れているため、SF6またはNF3を含む混合ガス、具体的には、SF6およびO2の混合ガス、SF6、ArおよびO2の混合ガス、NF3およびO2の混合ガス、またはNF3、ArおよびO2の混合ガス、NF3およびN2の混合ガス、NF3、ArおよびN2の混合ガスが好ましい。これらの混合ガスにおいて、各成分の好適な混合比率は照射条件等の条件によって異なるが、それぞれ以下が好ましい。
SF6:O2=0.1〜5%:95〜99.9%(SF6およびO2の混合ガス)
SF6:Ar:O2=0.1〜5%:9.9〜49.9%:50〜90%(SF6、ArおよびO2の混合ガス)
NF3:O2=0.1〜5%:95〜99.9%(NF3およびO2の混合ガス)
NF3:Ar:O2=0.1〜5%:9.9〜49.9%:50〜90%(NF3、ArおよびO2の混合ガス)
NF3:N2=0.1〜5%:95〜99.9%(NF3およびN2の混合ガス)
NF3:Ar:N2=0.1〜5%:9.9〜49.9%:50〜90%(NF3、ArおよびN2の混合ガス)
これらの混合ガスの中でも、NF3およびN2の混合ガス、SF6およびO2の混合ガス、SF6、ArおよびO2の混合ガス、NF3およびO2の混合ガス、またはNF3、ArおよびO2の混合ガスが好ましい。
なお、クラスターサイズ、クラスターをイオン化させるためにガスクラスターイオンビームエッチング装置のイオン化電極に印加するイオン化電流、ガスクラスターイオンビームエッチング装置の加速電極に印加する加速電圧、およびガスクラスターイオンビームのドーズ量といった照射条件は、ソースガスの種類や予備研磨後のガラス基板の表面性状に応じて適宜選択できる。例えば、マスクブランク用ガラス基板の表面粗さを過度に悪化させることなしに、マスクブランク用ガラス基板の表面からうねりを取り除いて、平坦性を改善するためには、加速電極に印加する加速電圧は15〜30kVが好ましい。
磁性流体(MRF:登録商標)による研磨法は、研磨粒子を含む磁性流体を用い、対象物の被研磨部位を研磨する手法であり、たとえば、特開2010−82746号公報、特許第4761901号明細書に記載されている。MRF(登録商標)研磨法を用いた研磨装置、および、該研磨装置におる研磨手順については、特開2010−82746号公報に例示されている。
MRF(登録商標)研磨法による研磨は、被研磨部位が磁性流体に押し込まれ、被研磨部位に接する磁性流体が被研磨部位の凸部を削り取ることにより行われる。このため、少なくとも初回の研磨は、特開2010−82746号公報の図1に示す研磨装置10の場合、円周面111上におかれた磁性流体30の最大高さの20%以上の深さに被研磨部位51が押し込まれた状態で行うことが好ましい。より好ましくは30%以上である。円周面111上におかれた磁性流体30の最大高さの50%以下の深さに被研磨部位51が押し込まれた状態で行うことが好ましい。
MRF(登録商標)研磨法における磁性流体は、担体中に非コロイド磁気物質が分散された流体であり、磁界下におかれると、レオロジー特性(粘性、弾性、及び可塑性)が変化する。具体的な組成は、周知技術に従って適宜設定される。
磁性流体は、30.0×10-3Pa・s以上の粘性係数を有することが好ましく、より好ましくは35.0×10-3Pa・s以上、最も好ましくは40.0×10-3Pa・s以上である。なお、ここで言う粘性係数は、磁性流体が無磁場(磁界を積極的に発生していない雰囲気)におかれた際の粘性係数を指す。粘性係数が上記範囲にある場合、通常、ホイールの円周面上におかれた磁性流体の最大高さは1.0mm〜2.0mmになる。
他方、磁性流体は、70.0×10-3Pa・s以下の粘性係数を有することが好ましく、より好ましくは65.0×10-3Pa・s以下である。
上述したように、MRF(登録商標)研磨法に使用する磁性流体は研磨粒子を含む。研磨粒子は、被研磨面の表面粗さを所望値以下にしやすい点で、30μm以下の平均粒子径を有することが好ましく、より好ましくは20μm以下、最も好ましくは15μm以下である。
他方、研磨粒子の平均粒子径が過小であると、研磨効率が悪化しやすい。そこで、研磨粒子の平均粒子径は0.5μm以上が好ましく、より好ましくは3.0μm以上、最も好ましくは5.0μm以上である。
研磨粒子は、シリカ、酸化セリウム、ダイヤモンド等の公知素材の1種以上からなってよいが、研磨効率を向上できる点で、酸化セリウム及びダイヤモンドからなる群より選ばれる1種以上からなることが好ましい。具体的には、ダイヤモンドペースト(QEDテクノロジーズ社製D−20、D−10等)、酸化セリウム(QEDテクノロジーズ社製C−20、C−10等)が使用できる。特に、表面粗さを所望値以下にしやすい点で、研磨粒子は酸化セリウムからなることがより好ましい。
回転型小型加工ツールによる加工法は、モーターで回転する研磨加工部を被加工部位に接触させて、当該被加工部位を研磨加工するものである。
回転型小型加工ツールは、その研磨加工部が研磨可能な回転体であればいかなるものでも構わないが、小型定盤を基板直上から垂直に加圧して押し付けて基板表面と垂直な軸で回転する方式や、小型グラインダーに装着された回転加工ツールを斜め方向から加圧して押し付ける方式などが挙げられる。
回転型小型加工ツールによる加工では、被加工部位と接触する面積が重要であり、接触面積は1〜500mm2が好ましく、より好ましくは50〜300mm2である。
回転型小型加工ツールによる加工では、研磨加工部の回転数も重要である。研磨加工部の回転数は、50〜2,000rpmが好ましく、より好ましくは100〜1,800rpm、更に好ましくは200〜1,600rpmである。
回転型小型加工ツールによる加工では、被加工部位と接触する時の圧力も重要であり、該圧力は1〜30g重/mm2が好ましく、より好ましくは2〜16g重/mm2である。
回転型小型加工ツールによる加工では、研磨砥粒スラリーを介在させた状態で加工を行うことが好ましい。研磨砥粒としてはシリカ、酸化セリウム、アランダム、ホワイトアランダム(WA)、FO、ジルコニア、SiC、ダイヤモンド、チタニア、ゲルマニア等が挙げられる。これらの中でも酸化セリウムが、表面粗さを所望値以下にしやすい点で好ましい。
加工工程で使用する局所加工ツールは、加工面積が第1の領域の面積よりも小さければよい。但し、局所加工ツールの加工面積は、450mm2以下であることが、平坦度に寄与する形状成分の補正ができるため好ましく、120mm2以下がより好ましい。
一方、局所加工ツールの加工面積は、30mm2以上が、加工ダメージを抑制しつつ生産性を高められるため好ましく、50mm2以上がより好ましい。
本発明のマスクブランク用ガラス基板の製造方法についてさらに記載する。
[ガラス基板]
本発明の方法により製造されるマスクブランク用ガラス基板を構成するガラスは、熱膨張係数が小さくかつそのばらつきの小さいことが好ましい。具体的には20℃における熱膨張係数が0±30ppb/℃の低熱膨張ガラスが好ましく、20℃における熱膨張係数が0±10ppb/℃の超低熱膨張ガラスがより好ましく、20℃における熱膨張係数が0±5ppb/℃の超低熱膨張ガラスがさらに好ましい。
上記低熱膨張ガラスおよび超低熱膨張ガラスとしては、SiO2を主成分とするガラス、典型的には石英ガラスが使用できる。具体的には例えばSiO2を主成分とし1〜12質量%のTiO2を含有する合成石英ガラス、AZ(旭硝子株式会社製ゼロ膨張ガラス)を挙げることができる。ガラス基板は通常四角形状の板状体で研磨されるが、形状はこれに限定されない。
一般に、ガラス基板の研磨工程では、複数回、予備研磨を行い、ついで仕上げ研磨を行う。この予備研磨において、ガラス基板を所定の厚さに粗研磨し、端面研磨と面取り加工を行い、更に基板表面を、表面粗さ、および、平坦度が一定以下になるように予備研磨しておく。この予備研磨は、複数回、たとえば2〜3回実施される。予備研磨には、公知の方法が使用される。例えば、複数の両面ラップ研磨装置を連続して設置し、研磨剤や研磨条件を変えながら該研磨装置で順次研磨することにより、ガラス基板表面を所定の表面粗さおよび平坦度に予備研磨する。
本発明においても、表面形状測定工程実施前のマスクブランク用ガラス基板表面が予備研磨されていることが好ましい。より具体的には、表面形状測定工程実施前のマスクブランク用ガラス基板の第1の領域の平坦度(PV値)が1μm以下となるように予備研磨されていることが好ましい。
以下に示す実施例では、以下の手順を実施する。
(1)予備研磨を施した152mm角のマスクブランク用ガラス基板の主表面の凹凸形状を、レーザー干渉計を用いて測定し、第1の領域(142mm角の領域)の実凹凸分布を得る。なお、実施例1−1、1−2、1−3、1−4、および、比較例1−1は、同一のマスクブランク用ガラス基板であり、実施例2−1、2−2、2−3、2−4、および、比較例2−1は、同一のマスクブランク用ガラス基板であり、実施例3−1、3−2、3−3、3−4、および、比較例3−1は、同一のマスクブランク用ガラス基板であり、実施例4−1、4−2、4−3、4−4、および、比較例4−1は、同一のマスクブランク用ガラス基板である。
(2)第1の領域の外側2mmの第2の領域について仮想凹凸分布を設定する。実施例1−1、2−1、3−1、および、4−1は、(1)で得られる、第1の領域と第2の領域との境界部における実凹凸分布を傾き0で第2の領域方向に延長した直線を第2の領域の仮想凹凸分布とする。なお、後述するように、加工プロファイルにおける半値半径は2.8mmである。実施例1−2、2−2、3−2、および、4−2は、(1)で得られる、第1の領域と第2の領域との境界部における実凹凸分布の傾きを第2の領域方向に延長した直線を第2の領域の仮想凹凸分布とする。実施例1−3、2−3、3−3、および、4−3は、(1)で得られる、第1の領域と第2の領域との境界部における実凹凸分布と高さと傾きが一致する二次曲線を第2の領域方向に延長したもの、具体的には、第1の領域と第2の領域との境界部における実凹凸分布と高さと傾きが一致し、第1の領域と第2の領域との境界部から、第2の領域側に17mmの位置で傾きが0になる二次曲線、を第2の領域の仮想凹凸分布とする。実施例1−4、2−4、3−4、および、4−4は、(1)で得られる、第1の領域と第2の領域との境界部における実凹凸分布を、該境界部を対称中心として、第2の領域に点対称移動させた形状第2の領域の仮想凹凸分布とする。なお、比較例1−1、2−1、3−1、4−1については、第2の領域の仮想凹凸分布は設定せず、(1)の工程で測定される第2の領域の実凹凸分布をそのまま使用する。
図10は、実施例1−1、1−2、1−3、1−4、および、比較例1−1について、マスクブランク用ガラス基板の一端側における、第1の領域の実凹凸分布と、第2の領域の仮想凹凸分布(比較例1−1は実凹凸分布)と、の関係を示した図である。図11は、実施例2−1、2−2、2−3、2−4、および、比較例2−1について、マスクブランク用ガラス基板の一端側における、第1の領域の実凹凸分布と、第2の領域の仮想凹凸分布(比較例2−1は実凹凸分布)と、の関係を示した図である。図12は、実施例3−1、3−2、3−3、3−4、および、比較例3−1について、マスクブランク用ガラス基板の一端側における、第1の領域の実凹凸分布と、第2の領域の仮想凹凸分布(比較例3−1は実凹凸分布)と、の関係を示した図である。図13は、実施例4−1、4−2、4−3、4−4、および、比較例4−1について、マスクブランク用ガラス基板の一端側における、第1の領域の実凹凸分布と、第2の領域の仮想凹凸分布(比較例4−1は実凹凸分布)と、の関係を示した図である。図10〜図13では、マスクブランク用ガラス基板の一端側について、第1の領域の実凹凸分布と、第2の領域の仮想凹凸分布(比較例1−1〜比較例4−1は実凹凸分布)と、の関係を示しているが、マスクブランク用ガラス基板の他端側についても、図示するのと同様の関係になる。
(3)(1)の工程で得られる第1の領域の実凹凸分布と、(2)の工程で得られる第2の領域の仮想凹凸分布に基づいて、加工量を調整しながら、GCIBエッチングにより、マスクブランク用ガラス基板の主表面の第1の領域および第2の領域を加工する。使用するGCIBエッチングの加工プロファイルは、標準偏差が2.4mmの正規分布に類似した形状であり、該加工プロファイルにおける半値半径は2.8mmである。ソースガスとして、SF6を使用し、定位置でガラス基板表面にGCIBを1分間照射した際のエッチング体積が0.2mm3となるように、GCIBの照射条件を調整する。
実施例におけるGCIBの走査手順を図14に示す。図14に示すように、ビーム中心をマスクブランク用ガラス基板10の1辺と平行な方向に、マスクブランク用ガラス基板10の第1の領域11および第2の領域12上を、折り返し地点まで移動させていき、折り返し地点で上記1辺と直交する方向に0.5mm移動させた後、上記1辺と平行な方向に、折り返し地点までの移動方向とは逆方向に移動させることを繰り返し行う。ビーム中心の移動速度は、マスクブランク用ガラス基板10上の各位置における所望の加工量の逆数に比例するように変化させる。なお、ビーム中心の折り返し地点は、図14に示すように、マスクブランク用ガラス基板10の第2の領域12よりも外側にすることが好ましい。
各実施例および比較例について、第1の領域11の加工時間と、第1の領域11の加工誤差を求める。
第1の領域11の加工時間(単位:分)は、加工前の第1の領域11の実凹凸形状および実施例における第2の領域12の仮想凹凸分布または比較例における第2の領域12の実凹凸分布を加工後の理想形状にするために必要な加工体積を、定位置でガラス基板表面にGCIBを1分間照射した際のエッチング体積に相当する0.2mm3で除して計算する。ただし、第1の領域11と第2の領域12の中で最も加工量が少なくなる位置において深さ50nmは加工されるものとする。
第1の領域11の加工誤差とは、加工後の第1の領域11の実凹凸分布と、加工後の理想形状における、第1の領域11の凹凸分布と、の差、即ちPV値に相当する。なお、第1の領域11の加工誤差は主として、第1の領域11のうち、第1の領域11と第2の領域12との境界部付近での加工誤差によるものである。
実施例1−1、1−2、1−3、1−4、および、比較例1−1における、第1の領域11の加工時間、および、第1の領域11の加工誤差は下記表に示すとおりである。
また、4つの長方形領域11b2のそれぞれの最小二乗平面と第1の領域11の最小二乗平面がなす角度の最大値、4つの長方形領域11b2のそれぞれの領域11の最小二乗平面に対するPV値の最大値、4つの正方形領域11b1のそれぞれの最小二乗平面と第1の領域11の最小二乗平面がなす角度の最大値、4つの正方形領域11b1のそれぞれの領域11の最小二乗平面に対するPV値の最大値はそれぞれ下記表に示すとおりである。
他の実施例および比較例についても、第1の領域11の加工時間、および、第1の領域11の加工誤差を求める。実施例1−1、2−1、3−1、および、4−1について、第1の領域11の加工時間、および、第1の領域11の加工誤差の平均値Aを取る。実施例1−2、2−2、3−2、および、4−2について、第1の領域11の加工時間、および、第1の領域11の加工誤差の平均値Bを取る。実施例1−3、2−3、3−3、および、4−3について、第1の領域11の加工時間、および、第1の領域11の加工誤差の平均値Cを取る。実施例1−4、2−4、3−4、および、4−4について、第1の領域11の加工時間、および、第1の領域11の加工誤差の平均値Dを取る。比較例1−1、2−1、3−1、および、4−1について、第1の領域11の加工時間、および、第1の領域11の加工誤差の平均値Eを取る。結果を下記表に示す。
また、4つの長方形領域11b2のそれぞれの最小二乗平面と第1の領域11の最小二乗平面がなす角度の最大値、4つの長方形領域11b2のそれぞれの領域11の最小二乗平面に対するPV値の最大値、4つの正方形領域11b1のそれぞれの最小二乗平面と第1の領域11の最小二乗平面がなす角度の最大値、4つの正方形領域11b1のそれぞれの領域11の最小二乗平面に対するPV値の最大値のそれぞれの平均値を下記表に示す。
第2の領域の仮想凹凸分布を設定する平均値A〜Dは、第2の領域の実凹凸分布を使用する平均値Eに比べて、第1の領域11の加工時間が短くなり、かつ、第1の領域11の加工誤差が小さくなり、長方形領域11b2と正方形領域11b1の第1の領域11の最小二乗平面に対する角度とPV値も小さくなる。
10:マスクブランク用ガラス基板
11,11a,11b:第1の領域(品質保証領域)
11b1:正方形領域
11b2:帯状領域(長方形領域)
12:第2の領域(外側の領域)
20:GCIBの照射部位

Claims (6)

  1. 平面形状が矩形をした、マスクブランク用ガラス基板表面の最小二乗平面をX−Y平面とし、該マスクブランク用ガラス基板表面の品質保証領域を第1の領域とするとき、該第1の領域の一つの辺とその内側8mmの間で、かつ、該辺の長さ方向両端から8mmの部分を除いた範囲に位置する四つの帯状領域において、各々の該帯状領域の最小二乗平面と、前記第1の領域の最小二乗平面と、がなす角度が1.5μrad以下であり、第1の領域の最小二乗平面に対する各々の前記帯状領域内のPV値が15nm以下であり、前記第1の領域の角部に接し、かつ前記第1の領域内に位置する一辺が8mmである4つの正方形領域において、各々の該正方形領域の最小二乗平面と、前記第1の領域の最小二乗平面と、がなす角度が3.0μrad以下であり、第1の領域の最小二乗平面に対する各々の前記正方形領域内のPV値が30nm以下であることを特徴とするマスクブランク用ガラス基板。
  2. 平面形状が矩形をした、マスクブランク用ガラス基板表面の最小二乗平面をX−Y平面とし、マスクブランク用ガラス基板表面の品質保証領域を第1の領域とし、該第1の領域から少なくとも外側2mmの領域を第2の領域とするとき、マスクブランク用ガラス基板表面のうち、少なくとも前記第1の領域の凹凸形状を測定する表面形状測定工程と、
    前記第2の領域に対し、前記第2の領域における実際の凹凸分布とは異なる仮想凹凸分布を与える補正分布算出工程と、
    前記表面形状測定工程で得られた前記第1の領域の実凹凸分布と、前記補正分布算出工程で得られた前記第2の領域の仮想凹凸分布に基づき加工量を調整しながら、単位加工面積が前記第1の領域の面積よりも小さい局所加工ツールを用いて前記マスクブランク用ガラス基板表面の前記第1の領域および前記第2の領域を加工する加工工程と、を有し、
    前記仮想凹凸分布は、矩形をなす前記第1の領域の各辺に直交する方向に平行な断面および前記第1の領域の対角線の延長線に沿った方向の断面における、前記第1の領域と前記第2の領域との境界部から前記第2の領域方向に向かう、前記局所加工ツールの単位時間当たりの加工プロファイルにおける半値半径までの距離において、
    該境界部における前記実凹凸分布の傾きを前記第2の領域方向に延長した直線が、前記第2の領域に向かって下っている場合は、前記第1の領域と前記第2の領域との境界部から前記第1の領域方向に向かう前記半値半径までの距離における前記実凹凸分布の最大値から、該境界部における前記実凹凸分布の傾きを前記第2の領域方向に延長した直線が、前記第2の領域に向かって上っている場合は、前記第1の領域と前記第2の領域との境界部から前記第1の領域方向に向かう前記半値半径までの距離における前記実凹凸分布の最小値から、傾き0で前記第2の領域方向に延長した直線と、該境界部における前記実凹凸分布の傾きを前記第2の領域方向に延長した直線と、で挟まれた領域内に含まれることを特徴とするマスクブランク用ガラス基板の製造方法。
  3. 平面形状が矩形をした、マスクブランク用ガラス基板表面の最小二乗平面をX−Y平面とし、マスクブランク用ガラス基板表面の品質保証領域を第1の領域とし、該第1の領域から少なくとも外側2mmの領域を第2の領域とするとき、マスクブランク用ガラス基板表面のうち、少なくとも前記第1の領域の凹凸形状を測定する表面形状測定工程と、
    前記第2の領域に対し、前記第2の領域における実際の凹凸分布とは異なる仮想凹凸分布を与える補正分布算出工程と、
    前記表面形状測定工程で得られた前記第1の領域の実凹凸分布と、前記補正分布算出工程で得られた前記第2の領域の仮想凹凸分布に基づき加工量を調整しながら、単位加工面積が前記第1の領域の面積よりも小さい局所加工ツールを用いて前記マスクブランク用ガラス基板表面の前記第1の領域および前記第2の領域を加工する加工工程と、を有し、
    前記仮想凹凸分布は、矩形をなす前記第1の領域の各辺に直交する方向に平行な断面および前記第1の領域の対角線の延長線に沿った方向の断面における、前記第1の領域と前記第2の領域との境界部から前記第2の領域方向に向かう、前記局所加工ツールの単位時間当たりの加工プロファイルにおける半値半径までの距離において、前記第1の領域と前記第2の領域との境界部における前記実凹凸分布を傾き0で前記第2の領域方向に延長した直線と、該境界部における前記実凹凸分布の傾きを前記第2の領域方向に延長した直線と、で挟まれた領域内に含まれることを特徴とするマスクブランク用ガラス基板の製造方法。
  4. 平面形状が矩形をした、マスクブランク用ガラス基板表面の最小二乗平面をX−Y平面とし、マスクブランク用ガラス基板表面の品質保証領域を第1の領域とし、該第1の領域から少なくとも外側2mmの領域を第2の領域とするとき、マスクブランク用ガラス基板表面のうち、少なくとも前記第1の領域の凹凸形状を測定する表面形状測定工程と、
    前記第2の領域に対し、前記第2の領域における実際の凹凸分布とは異なる仮想凹凸分布を与える補正分布算出工程と、
    前記表面形状測定工程で得られた第1の実凹凸分布と、前記補正分布算出工程で得られた仮想凹凸分布に基づき加工量を調整しながら、単位加工面積が前記第1の領域の面積よりも小さい局所加工ツールを用いて前記マスクブランク用ガラス基板表面の前記第1の領域および前記第2の領域を加工する加工工程と、を有し、
    前記仮想凹凸分布は、矩形をなす前記第1の領域の各辺に直交する方向に平行な断面および前記第1の領域の対角線の延長線に沿った方向の断面における、前記第1の領域と前記第2の領域との境界部から前記第1の領域方向に向かう、前記局所加工ツールの単位時間当たりの加工プロファイルにおける半値半径までの距離における、前記第1の実凹凸分布を、該境界部を対称中心として、前記第2の領域に点対称移動させた形状であることを特徴とするマスクブランク用ガラス基板の製造方法。
  5. 前記局所加工ツールは、加工手法として、イオンビームエッチング法、ガスクラスターイオンビーム(GCIB)エッチング法、プラズマエッチング法、湿式エッチング法、磁性流体を用いた研磨法および、回転型小型加工ツールを用いた研磨法からなる群から選択される少なくとも一つを用いる、請求項2〜4のいずれかに記載のマスクブランク用ガラス基板の製造方法。
  6. 前記表面形状測定工程実施前のマスクブランク用ガラス基板は、該マスクブランク用ガラス基板表面のうち、少なくとも前記第1の領域の平坦度(PV値)が0.5μm以下となるように予備研磨されている、請求項2〜5のいずれかに記載のマスクブランク用ガラス基板の製造方法。
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