JP4548319B2 - ガラス基板の研磨方法 - Google Patents

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本発明は、ガラス基板の研磨方法に関し、特に半導体製造工程のEUV(Extreme Ultra Violet:極端紫外)リソグラフィ用反射型マスク用等に使用されるガラス基板のように、高度の平坦度が要求されるガラス基板の研磨方法に関する。
従来から、リトグラフィ技術においては、ウェハ上に微細な回路パターンを転写して集積回路を製造するための露光装置が広く利用されている。集積回路の高集積化、高速化および高機能化に伴い、集積回路の微細化が進み、露光装置には深い焦点深度で高解像度の回路パターンをウェハ面上に結像させることが求められ、露光光源の短波長化が薦められている。露光光源は、従来のg線(波長436nm)、i線(波長365nm)やKrFエキシマレーザ(波長248nm)から更に進んでArFエキシマレーザ(波長193nm)が用いられ始めている。また、回路の線幅が100nm以下となる次世代の集積回路に対応するため、露光光源としてF2レーザ(波長157nm)を用いることが有力視されているが、これも線幅が70nm世代までしかカバーできないとみられている。
このような技術動向にあって、次の世代の露光光源としてEUV光を使用したリソグラフィ技術が、45nm以降の複数の世代にわたって適用可能と見られ注目されている。EUV光とは軟X線領域または真空紫外域の波長帯の光を指し、具体的には波長が0.2〜100nm程度の光のことである。現時点では、リソグラフィ光源として13.5nmの使用が検討されている。このEUVリソグラフィ(以下、「EUVL」と略する)の露光原理は、投影光学系を用いてマスクパターンを転写する点では、従来のリソグラフィと同じであるが、EUV光のエネルギー領域では光を透過する材料がないために屈折光学系を用いることができず、反射光学系を用いることとなる(特許文献1参照)。
EUVLに用いられるマスクは、(1)ガラス基板、(2)ガラス基板上に形成された反射多層膜、(3)反射多層膜上に形成された吸収体層、から基本的に構成される。反射多層膜としては、露光光の波長に対して屈折率の異なる複数の材料がnmオーダーで周期的に積層された構造のものが用いられ、代表的な材料としてMoとSiが知られている。また、吸収体層にはTaやCrが検討されている。ガラス基板としては、EUV光照射下においても歪みが生じないよう低熱膨張係数を有する材料が必要とされ、低熱膨張係数を有するガラスや結晶化ガラスが検討されている。ガラス基板はこれらガラスや結晶化ガラスの素材を、高精度に研磨、洗浄することによって製造される。
EUVLのマスクとして用いられる低熱膨張係数を有するガラス基板としては、例えばTi等をドーピングさせた合成石英ガラス基板が使用される。このガラス基板表面を遊離砥粒を用いて研磨パッドで機械研磨した場合、同ガラス基板の材料の部分的な組成差によって、ガラス基板表面に部分的にうねりが生じてしまうことがあることが明らかになった。このうねりを効率的に取り除き、よりガラス基板表面の平坦化を向上させる要求が生じた。
特表2003−505891号公報 特開平8−120470号公報
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決するため、機械研磨で生じた大きなうねりが存在するガラス基板を平坦度に優れた表面に研磨するガラス基板の研磨方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、機械研磨されたガラス基板の表面形状を測定して、前記ガラス基板表面に存在するうねりの幅を特定し、
ビーム径がFWHM(full width of half maximum)値で前記うねりの幅以下のビームを用いてドライエッチングを実施して、ガラス基板表面を研磨することを特徴とするガラス基板の研磨方法(以下、「本発明のガラス研磨方法」という。)を提供する。
本発明のガラス研磨方法において、前記ビーム径のFWHM値は、前記うねりの幅の1/2以下であることが好ましい。
本発明のガラス研磨方法において、前記ドライエッチングとしては各種イオンビームを用いたイオンビームエッチングが使用できる。中でも、ガスクラスターイオンビームエッチングが好ましい。
前記ガスクラスターイオンビームエッチングのソースガスとして、下記群から選択されるいずれかの混合ガスを用いることが好ましい。
SF6およびO2の混合ガス、SF6、ArおよびO2の混合ガス、NF3およびO2の混合ガス、NF3、ArおよびO2の混合ガス、NF3およびN2の混合ガス、NF3、ArおよびN2の混合ガス
前記ソースガスとして、下記群から選択されるいずれかの混合ガスを用いることがより好ましい。
SF6およびO2の混合ガス、SF6、ArおよびO2の混合ガス、NF3およびO2の混合ガス、NF3、ArおよびO2の混合ガス
前記ガラス基板は、20℃における熱膨張係数が0±30ppb/℃の低膨張ガラス製であることが好ましい。
前記低膨張ガラスは、SiO2を主成分とする石英ガラスであることが好ましい。
本発明のガラス研磨方法において、前記ガラス基板は、機械研磨後の平坦度が500nm以下であり、表面粗さ(Rms)が5nm以下であることが好ましい。
本発明のガラス研磨方法によれば、機械研磨で生じた大きなうねりが存在するガラス基板を平坦度に優れた表面に研磨することができる。これにより、線幅が45nm以下の次世代の半導体製造用露光装置の光学部品用基板等にも対応できる、平坦度に優れたガラス基板を得ることができる。
本発明のガラス研磨方法は、集積回路の高集積化と高精細化に対応可能なEUVL用反射型マスク用のガラス基板の仕上げ研磨に好適である。この用途で使用されるガラス基板は、熱膨張係数が小さく、かつそのばらつきの小さいガラス基板であり、20℃における熱膨張係数が0±30ppb/℃の低膨張ガラス製であることが好ましく、20℃における熱膨張係数が0±10ppb/℃の超低膨張ガラス製であることがより好ましい。
このような低膨張ガラスおよび超低膨張ガラスの具体例としては、SiO2を主成分とする石英ガラスが挙げられ、より具体的には、例えばTiO2を含有する合成石英ガラス、ULE(登録商標)コード7972(コーニング社製)、ZERODUR(登録商標)(ショット社製)などの低膨張ガラスまたは低膨張結晶ガラスを挙げることができる。
ガラス基板の形状、大きさおよび厚さ等は、特に限定されないが、EUVL用反射型マスク用の基板の場合、その形状は平面形状が矩形または正方形の板状体である。
本発明の研磨方法を用いて仕上げ研磨されるガラス基板は、所定の平坦度および表面粗さになるように機械研磨されている。
本発明において、機械研磨されたガラス基板の表面の平坦度は、500nm以下であることが好ましく、特に400nm以下であることがより好ましい。平坦度が500nm超であると、本発明の研磨方法で平坦度を改善するのにかなりの時間を要することになり、コスト増の要因となる。本明細書で平坦度と言った場合、単位面積(□142mm)当たりの平坦度を意味する。なお、ガラス基板の表面の平坦度は、例えばレーザ干渉式平坦度測定機を用いて測定することができる。後に示す実施例では、ガラス基板の表面の平坦度をG310Sフィゾー型レーザ干渉式平坦度測定機(Fujinon社製)を用いて測定した。但し、ガラス基板の表面の平坦度を測定する手段はこれに限定されず、レーザ変位計、超音波変位計または接触式変位計を用いて、ガラス基板の表面の高低差を測定し、その測定結果を用いて平坦度を求めてもよい。
本発明において、機械研磨されたガラス基板の表面粗さ(Rms)は5nm以下であることが好ましく、1nm以下であることがより好ましい。本明細書において、表面粗さと言った場合、原子間力顕微鏡で測定した表面粗さを意味する。機械研磨されたガラス基板の表面粗さが5nm超であると、本発明の研磨方法を用いて所望の表面粗さまで研磨するのにかなりの時間を要することになり、コスト増の要因となる。
ガラス基板の機械研磨方法は特に限定されず、ガラス表面の研磨に使用される公知の機械研磨方法から広く選択することができる。なお、ここで言う機械研磨方法には、砥粒による研磨作用のみによって研磨するもの以外に、砥粒による研磨作用と薬品による化学的研磨作用を併用する化学機械研磨方法も含む。なお、機械研磨方法は、ラップ研磨およびポリッシュ研磨のいずれであってもよく、使用する研磨具および研磨剤も公知のものから適宜選択することができる。
本発明の研磨方法では、機械研磨されたガラス基板の表面形状を測定して、ガラス基板表面に存在するうねりの幅を特定する。ガラス基板の表面形状の測定は、上記したガラス基板の平坦度を測定する手段を用いて実施することができる。但し、測定精度の観点から、レーザ干渉式平坦度測定機を用いて測定することが好ましい。本明細書において、うねりと言った場合、ガラス基板表面に存在する凹凸のうち、その周期が5〜30mmのものを意味する。
本発明の研磨方法では、機械研磨されたガラス基板の表面形状の測定結果に基づいて、ガラス基板表面に存在するうねりの幅を特定する。本明細書において、うねりの幅と言った場合、ガラス基板表面に周期的に存在する凹凸形状における、凹部または凸部の長さを意味する。したがって、うねりの幅は、通常うねりの周期の1/2である。
なお、ガラス基板表面に周期が異なるうねりが複数存在する場合、周期が最も小さいうねりの幅をガラス基板表面に存在するうねりの幅とする。
本発明の研磨方法では、上記の手順で特定されたうねりの幅を基準として、ビーム径がうねりの幅以下のビームを用いてドライエッチングを実施して、ガラス基板表面を研磨する。ここでビーム径は、FWHM(full width of half maximum)値を基準とする。以下、本明細書において、ビーム径と言った場合、ビーム径のFWHM値を意味する。本発明の研磨方法において、ビーム径がうねりの幅の1/2以下のビームを用いることがより好ましい。ビーム径がうねりの幅以下のビームを用いれば、ガラス基板の表面に存在するうねりに対して、ビームを集中して照射することが可能となり、うねりを効果的に取り除くことができる。
本発明の研磨方法では、ビーム径がうねりの幅以下のビームを使用するため、ガラス基板の表面全体にビームを照射するためにビームを走査させることが必要となる。この際、ガラス基板の表面形状の測定結果に基づいて、照射量(ドーズ)と照射強度といった照射条件を選択的に変えながらビームを走査してもよい。
本発明の研磨方法において、使用するドライエッチング方法は、ビーム径がうねりの幅以下のビームを使用するものである限り特に限定されず、プラズマビームエッチングや、各種イオンビームを用いた通常のイオンビームエッチングを使用してもよい。但し、表面粗さが小さく、平滑性に優れた表面に研磨できることからガスクラスターイオンビームエッチングを用いることが好ましい。
ガスクラスターイオンビームエッチングとは、常温および常圧で気体状の反応性物質(ソースガス)を、真空装置内に膨張型ノズルを介して加圧状態で噴出させることにより、ガスクラスターを形成し、これに電子照射してイオン化したガスクラスターイオンビームを照射して対象物をエッチングする方法である。ガスクラスターは、通常数千個の原子または分子からなる塊状原子集団または分子集団によって構成される。本発明の研磨方法において、ガスクラスターイオンビームエッチングを用いる場合、ガラス基板表面にガスクラスターが衝突した際に、固体との相互作用により多体衝突効果が生じガラス基板表面が研磨される。
本発明の研磨方法において、ガスクラスターイオンビームエッチングを用いる場合、ソースガスとしては、SF6、Ar、O2、N2、NF3、N2O、CHF4、C26、C38、SiF4、COF2などのガスを単独で、または混合して使用することができる。これらの中でもSF6およびNF3は、ガラス基板の表面に衝突した時に起こる化学反応の点でソースガスとして優れているため、SF6またはNF3を含む混合ガス、具体的には、SF6およびO2の混合ガス、SF6、ArおよびO2の混合ガス、NF3およびO2の混合ガス、NF3、ArおよびO2の混合ガス、NF3およびN2の混合ガス、NF3、ArおよびN2の混合ガスが好ましい。これらの混合ガスにおいて、各成分の好適な混合比率は照射条件等の条件によって異なるが、それぞれ以下であることが好ましい。
SF6:O2=0.1〜5%:95〜99.9%(SF6およびO2の混合ガス)
SF6:Ar:O2=0.1〜5%:9.9〜49.9%:50〜90%(SF6、ArおよびO2の混合ガス)
NF3:O2=0.1〜5%:95〜99.9%(NF3およびO2の混合ガス)
NF3:Ar:O2=0.1〜5%:9.9〜49.9%:50〜90%(NF3、ArおよびO2の混合ガス)
NF3:N2=0.1〜5%:95〜99.9%(NF3およびN2の混合ガス)
NF3:Ar:N2=0.1〜5%:9.9〜49.9%:50〜90%(NF3、ArおよびN2の混合ガス)
これらの混合ガスの中でも、SF6およびO2の混合ガス、SF6、ArおよびO2の混合ガス、NF3およびO2の混合ガス、またはNF3、ArおよびO2の混合ガスが好ましい。
なお、クラスターサイズ、クラスターをイオン化させるためにガスクラスターイオンビームエッチング装置のイオン化電極に印加するイオン化電流、ガスクラスターイオンビームエッチング装置の加速電極に印加する加速電圧、およびガスクラスターイオンビームのドーズ量といった照射条件は、ソースガスの種類や機械研磨されたガラス基板の表面性状に応じて適宜選択することができる。例えば、ガラス基板の表面粗さを過度に悪化させることなしに、ガラス基板の表面からうねりを取り除いて、平坦性を改善するためには、加速電極に印加する加速電圧は15〜30kVであることが好ましい。
本発明の研磨方法は、ビーム径がうねりの幅以下のビームを用いてドライエッチングを実施してガラス基板を研磨することにより、機械研磨で発生したうねりをガラス基板の表面から効果的に取り除いて、平坦度に優れた表面に研磨することができる。本発明の研磨方法を用いれば、ガラス基板の表面の平坦度を50nm以下に改善することができる。
本発明のガラス研磨方法を実施した後で、ガラス基板の表面形状を再度測定した際に、ガラス基板の表面にうねりが見つかった場合には、表面形状の測定結果からうねりの幅を特定して、ビーム径がうねりの幅以下のビームを用いて再度ドライエッチングを実施してもよい。
また、本発明のガラス研磨方法を実施する前に、機械研磨されたガラス基板表面のうねりを少なくする予備的処理として、プラズマエッチング等を施してもよい。
本発明のガラス研磨方法を実施した場合、研磨されるガラスの表面性状や、ビームの照射条件によっては、ガラス基板の表面粗さが多少悪化する場合がある。また、ガラス基板の仕様によっては、本発明のガラス研磨方法では、所望の平坦度は達成できても、所望の表面粗さまでは研磨できない場合もある。このため、本発明のガラス研磨方法の実施後に、ガラス基板の表面粗さを改善するための研磨処理を実施してもよい。このような目的で実施される研磨処理には、ガスクラスターイオンビームエッチングを用いることが好ましい。したがって、本発明の研磨方法において、更にガスクラスターイオンビームエッチングを行なう場合には、ソースガス、イオン化電流および加速電圧といった照射条件を変えて第2のガスクラスターイオンビームエッチングを行なう。具体的には、第2のクラスターイオンビームエッチングは、機械研磨によるうねりの除去を目的とするガスクラスターイオンビームエッチングよりも低いイオン化電流、あるいは低い加速電圧を用いて、より緩やかな条件で行なうのが好ましい。具体的には、例えば、加速電圧は、3kV以上30kV未満であることが好ましく、3〜20kVであることがより好ましい。また、ソースガスとしては、ガラス基板の表面に衝突した時に化学反応を起こしにくいことから、O2、Ar、CO、CO2などのガスを単独または混合して使用することができる。これらの中でもO2およびArが好ましい。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。但し、本発明はこれに限定されるものではない。
被研磨物として、公知の方法で製造されたTiドープ合成石英ガラスのインゴットを準備し、内周刃スライサーを用いて縦153.0mm×横153.0mm×厚さ6.75mmの板状に切断し、60枚のTiドープ合成石英ガラス製の板材試料を作成した。次いで、これらを市販のNC面取り機で#120のダイアモンド砥石を用い、外径寸法が152mmで面取り幅が0.2〜0.4mmになるよう面取り加工を実施した。この板材試料を以下の手順で機械研磨した。
機械研磨
上記手順で得た板材試料を、スピードファム製20B両面ラップ機を使用し、研磨剤としてGC#400(フジミコーポレーション製)を濾過水に18〜20質量%懸濁させたスラリーを用いて、厚さ6.63mmになるまで研磨加工した。
次いで、別の20B両面ラップ機を使用し、研磨剤としてFO#1000(フジミコーポレーション製)を18〜20質量%懸濁させたスラリーを用いて、厚さ6.51mmになるまで研磨加工した。その後、酸化セリウムを主体としたスラリーとバフを用いて外周を30μm研磨して端面鏡面加工を施した。
次に、これらの板材を一次ポリッシュとして20B両面ポリッシュ機を使用し、研磨布としてLP66(ローデス社製)、研磨剤としてミレーク801A(三井金属社製)を10〜12質量%懸濁させたスラリーを用いて両面で50μm研磨した。
更に、20B両面ポリッシュ機を使用し、研磨布としてシーガル7355(東レコーテックス社製)、研磨剤として前述のミレーク801Aを用いて両面で10μm研磨した。
上記手順で機械研磨した板材試料に対して、簡易的な洗浄および精密洗浄を実施した後、板材試料の表面形状の測定を兼ねて平坦度の測定をG310Sフィゾー型レーザ干渉式平坦度測定機(Fujinon社製)を用いて実施した。また、板材試料の表面粗さを原子間力顕微鏡(AFM)SPI3800N(セイコーインスツルメント社製)を用いて測定した。その結果、板材試料の表面の平坦度は337nm/□142mmであり、その表面上には約50nm(高さ)/30mm(幅)のリング状のうねりが見られた。板材試料の表面粗さ(Rms)は0.2nmであった。
機械研磨された板材試料に対して、以下の条件でガスクラスターイオンビームエッチングを実施して、板材試料を研磨した。
ソースガス:SF6 1.25%、O2 24%、Ar 74.75%(体積%)の混合ガス
加速電圧:30kV
クラスターサイズ:1000個以上
イオン化電流:50μA
ビーム径(FWHM値):7.5mm以下
走査速度を制御することによりドーズ量を制御しながら、□142mmの板材試料の表面全体にビームが照射されるようにビームを走査した。
研磨後の板材試料について、表面の平坦度および表面粗さの測定を実施した。その結果、平坦度は49.7nm/□142mmに改善され、リング状のうねりは20nm/30mmまで低減された。但し、表面粗さ(Rmn)は1nmに悪化していた。
次に、ガラス基板の表面粗さを改善するために、以下の条件でガスクラスターイオンビームエッチングを実施して板材試料を研磨した。
ソースガス:O2
加速電圧:10kV
クラスターサイズ:1000個以上
イオン化電流:20μA
ドーズ量:1×106個イオン/cm2
ビーム径は絞らず、□142mmの板材試料の表面全体にビームを2時間照射した。研磨処理後の板材試料の表面の平坦度と表面粗さを測定した。その結果、平坦度は実質的に変化することなしに、表面粗さ(Rmn)が0.14nmに改善された。
本発明の研磨方法は、機械研磨で生じた大きなうねりが存在するガラス基板を平坦度に優れた表面に研磨することができるため、線幅が45nm以下の半導体製造用露光装置の光学部品などに用いられる高品位のガラス基板の研磨に好適である。

Claims (8)

  1. 機械研磨されたガラス基板の表面形状を測定して、前記ガラス基板表面に存在するうねりの幅を特定し、
    ビーム径がFWHM(full width of half maximum)値で前記うねりの幅以下のビームを用い、前記ビームを走査して前記ガラス基板表面に存在するうねりに該ビームを集中して照射するドライエッチングを実施することにより、ガラス基板表面を研磨することを特徴とするガラス基板の研磨方法。
  2. 前記ビーム径のFWHM値は、前記うねりの幅の1/2以下である請求項1に記載のガラス基板の研磨方法。
  3. 前記ドライエッチングは、ガスクラスターイオンビームエッチングである請求項1または2に記載のガラス基板の研磨方法。
  4. 前記ガスクラスターイオンビームエッチングのソースガスとして、下記群から選択されるいずれかの混合ガスを用いる請求項1ないし3のいずれかに記載のガラス基板の研磨方法。
    SF6およびO2の混合ガス、SF6、ArおよびO2の混合ガス、NF3およびO2の混合ガス、NF3、ArおよびO2の混合ガス、NF3およびN2の混合ガス、NF3、ArおよびN2の混合ガス
  5. 前記ソースガスとして、下記群から選択されるいずれかの混合ガスを用いる請求項4に記載のガラス基板の研磨方法。
    SF6およびO2の混合ガス、SF6、ArおよびO2の混合ガス、NF3およびO2の混合ガス、NF3、ArおよびO2の混合ガス
  6. 前記ガラス基板は、20℃における熱膨張係数が0±30ppb/℃の低膨張ガラス製である請求項1ないし5のいずれかに記載のガラス基板の研磨方法。
  7. 前記低膨張ガラスは、SiO2を主成分とする石英ガラスである請求項6に記載のガラス基板の研磨方法。
  8. 前記ガラス基板は、機械研磨後の平坦度が500nm以下であり、表面粗さ(Rms)が5nm以下である請求項1ないし7のいずれかに記載のガラス基板の研磨方法。
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