JP2016032836A - 連続鋳造鋳片の幅方向均一冷却鋳造方法及び連続鋳造設備 - Google Patents

連続鋳造鋳片の幅方向均一冷却鋳造方法及び連続鋳造設備 Download PDF

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【課題】連続鋳造機内の全ての2次冷却帯において連続鋳造鋳片の幅方向の温度ばらつきを抑制することができ、高品質な連続鋳造鋳片を製出することが可能となる。【解決手段】鋼の連続鋳造において連続鋳造鋳片9を挟持するサポートロール7周面に、鋳造方向に対する角度θが45?以上90?以下の範囲となるように、且つ鋳片引き抜きによるサポートロール7の回転により、サポートロール7中央部から両端方向に螺旋が進行するように、少なくとも1本の螺旋状のスリット7aを設け、連続鋳造鋳片9上の2次冷却水を短辺側機外へ排出する。【選択図】図4

Description

本発明は、連続鋳造鋳片の幅方向均一冷却鋳造方法及び連続鋳造設備に係り、特に、鋼の連続鋳造に際して、連続鋳造鋳片の長辺面を均一に冷却することが可能な、連続鋳造鋳片の幅方向均一冷却鋳造方法及び連続鋳造設備に関する。
垂直曲げ型連続鋳造機又は湾曲型連続鋳造機においては、1次冷却手段である、例えば水冷の鋳型から引き抜かれた連続鋳造鋳片を挟持するサポートロールが、連続鋳造鋳片の進行方向に間隔を開けて複数配列されており、これらのサポートロールの間に、連続鋳造鋳片を冷却する2次冷却手段としてスプレーノズル等が配設されている。このような垂直曲げ型連続鋳造機又は湾曲型連続鋳造機を用いた鋼の連続鋳造方法において、鋳型から引き抜かれる連続鋳造鋳片は、完全に凝固しておらず内部に未凝固部を有している。このため、溶鋼の静圧によって連続鋳造鋳片が膨らむように変形する、いわゆるバルジング変形が発生するおそれがある。
このバルジング変形を抑制する手段として、サポートロールの間隔を狭くすることによって、前述の静圧をサポートロールで確実に受けるように構成したものが提案されている。しかしながら、ロール間隔を狭くするためには、サポートロールのロール径を小さくする必要があり、ロール径に対してロール長さが相対的に長くなってしまい、サポートロールの剛性を確保できなくなるといった問題があった。このため、例えば特許文献1に示すように、連続鋳造鋳片の長辺面を支持するサポートロールとして、連続鋳造鋳片の幅方向(長辺方向)で分割した分割ロールを用いた連続鋳造機が提案されている。サポートロールを分割ロールとすることで、ロール長さが短くなり、ロール径を小さくしてもサポートロールの剛性を確保できる。
ところで、特許文献1に記載されたように、分割ロールを用いた場合には、連続鋳造鋳片に向けて噴出された2次冷却水の一部が分割ロールの分割部分を通過して垂れて垂れ水となる。この垂れ水部分で冷却能が大幅に増加することになるため、連続鋳造鋳片の幅方向で温度のばらつきが生じるおそれがあった。近年では、この問題を解決するために特許文献2に記載されたように、分割ロールの分割位置(軸受け部)を、互いに鋳片の幅方向にずらして配置する(いわゆる千鳥状に配置する)ことが提案されている。
又、ロールと鋳片の接触箇所の直上には、ロール周辺と鋳片表面とにより囲まれた、断面が楔形状のスペースが存在する。ノズルから鋳片表面に吹き付けられた冷却水は、鋳片表面に沿って流下した後、しばらくの間、上記スペースに滞留し溜まり水となる。この溜まり水部分でも冷却能が大幅に増加することになるため、鋳片の幅方向で温度のばらつきが生じるおそれがある。
このような温度のばらつきが生じた場合には、最終凝固位置が幅方向で異なることになり、中心偏析が悪化することになる。
これらの垂れ水や溜まり水の問題を解決するために、特許文献3に見られるような、サポートロール周面に通水用のスリットを施したロール(以降はスリットロールと呼ぶ)も提案されている。これによるとロール周面に施された通水スリットからロール上の溜まり水を流すことで、溜まり水の発生を抑制するだけでなく、従来は分割ロールの分割部分に集中して流れていた垂れ水をロール全体に分散させ、局所的な過冷却も抑制することができる。
特開平08−290251号公報 国際公開2013/073593A1号公報 実開昭62−169750号公報
しかし、垂直曲げ型連続鋳造機又は湾曲型連続鋳造機においては、曲げられた連続鋳造鋳片を曲げ戻す矯正帯を有しており、この矯正帯以降では、鋳片の上面に垂れ水が滞留することによって幅方向の温度ばらつきが更に顕著となり、上述の中心偏析の悪化が顕著となる。つまり、通水スリットで鋳片上の垂れ水を分散させるのみでは、垂れ水の除去が間に合わず滞留水量が増加するという問題点があり、鋳片上から垂れ水を積極的に除去する方法が期待されている。
本発明は、前述した状況に鑑みてなされたものであって、分割ロールを有する垂直曲げ型連続鋳造機又は湾曲型連続鋳造機を用いた場合であっても、連続鋳造鋳片の幅方向の温度ばらつきを抑制することができ、特に矯正帯以降の残留水を低減させることにより、高品質な連続鋳造鋳片を製出することが可能な鋼の連続鋳造技術を提供することを課題とする。
本発明は、鋼の連続鋳造において連続鋳造鋳片を挟持するサポートロール周面に、鋳造方向に対する角度θが45°以上90°以下の範囲となるように、且つ鋳片引き抜きによるサポートロールの回転により、サポートロール中央部から両端方向に螺旋が進行するように、少なくとも1本の螺旋状のスリットを設け、連続鋳造鋳片上の2次冷却水を短辺側機外へ排出することにより、前記課題を解決したものである。
ここで、前記スリットを、連続鋳造鋳片の幅方向中央に関して左右対称に設けることができる。
又、前記スリットの幅wを5〜10mmの範囲とすることができる。
又、前記スリットの深さdを2〜5mmの範囲とすることができる。
又、前記スリットのピッチLを10〜50mmの範囲とすることができる。
本発明は、又、連続鋳造鋳型から引き抜かれた断面矩形状をなす連続鋳造鋳片を湾曲させる湾曲帯と、湾曲させた前記連続鋳造鋳片を曲げ戻す矯正帯と、前記連続鋳造鋳片の引き抜き方向に間隔を開けて複数配列された前記連続鋳造鋳片の長辺面を支持するサポートロールと、該サポートロール間から前記連続鋳造鋳片の前記長辺面に向けて冷却流体を噴出する2次冷却手段とを備えた連続鋳造設備であって、前記サポートロール周面に、鋳造方向に対する角度θが45°以上90°以下の範囲となるように、且つ鋳片引き抜きによるサポートロールの回転により、サポートロール中央部から両端方向に螺旋が進行するように、少なくとも1本の螺旋状のスリットが設けられ、連続鋳造鋳片上の2次冷却水を短辺側機外へ排出するようにされていることを特徴とする連続鋳造設備を提供するものである。
従来の連続鋳造方法においては、連続鋳造鋳片の長辺面を支持するサポートロールが分割ロールとされていた場合、2次冷却手段から噴出された冷却水の一部が分割ロールの分割部分から垂れて垂れ水となる。ここで、本発明によるサポートロールを用いロール上の溜まり水を連続鋳造鋳片の短辺側へと排出することで、ロール上の溜まり水を抑制するだけでなく、分割ロールの分割部分からの垂れ水の発生も抑制でき、連続鋳造鋳片の幅方向の温度ばらつきの発生を抑制することができる。
又、矯正帯以降では、連続鋳造鋳片上面に残留する冷却水によって連続鋳造鋳片の幅方向で温度ばらつきが生じることになる。ここで、本発明によるサポートロールによって上流側での垂れ水を連続鋳造鋳片短辺側へと排出しておくことで、鋳片上面の残留水を低減させることができ、連続鋳造鋳片の幅方向での温度ばらつきが解消されることになる。よって、連続鋳造機内の全ての2次冷却帯において連続鋳造鋳片の幅方向の温度ばらつきを抑制することができ、高品質な連続鋳造鋳片を製出することが可能となる。
本発明によれば、分割ロールを有する垂直曲げ型連続鋳造機又は湾曲型連続鋳造機を用いた場合であっても、ロール上の溜まり水やロール分割部分からの垂れ水、矯正帯以降の連続鋳造鋳片上面の残留水による連続鋳造鋳片の幅方向の温度ばらつきを抑制することができ、縦割れのない高品質な連続鋳造鋳片を製出することが可能な鋼の連続鋳造技術を提供することができる。又、本発明により鋳片幅方向の温度ばらつきを抑制することで、幅方向のクレーターエンド(最終凝固)位置をフラット化し、中心偏析の少ない高品質な連続鋳造鋳片を製出することが可能な鋼の連続鋳造技術を提供することができる。
本発明が適用される垂直曲げ型連続鋳造機の一例を示す断面図 従来のサポートロール群の一例を示す斜視図 同じく問題点を説明するための断面図 本発明に係るサポートロール形状を示す斜視図及びスリットの各変数の定義を示す概念図 本発明の効果を示す図
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態及び実施例に記載した内容により限定されるものではない。又、以下に記載した実施形態及び実施例における構成要件には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。更に、以下に記載した実施形態及び実施例で開示した構成要素は適宜組み合わせてもよいし、適宜選択して用いてもよい。
まず、本実施形態である鋼の連続鋳造方法を実施する連続鋳造設備1について説明する。
図1に示すように、この連続鋳造設備1は、1次冷却手段である水冷鋳型4と、この水冷鋳型4の下方に位置する複数のサポートロール7からなるサポートロール群2と、を備えており、水冷鋳型4から製出された連続鋳造鋳片(単に鋳片とも称する)9を下方へ引き抜く垂直帯11と、連続鋳造鋳片9を湾曲させる湾曲帯12と、湾曲させた連続鋳造鋳片9を曲げ戻す矯正帯13と、連続鋳造鋳片9を水平方向へ搬送する水平帯14と、を有する垂直曲げ型連続鋳造機とされている。
図において、3は、水冷鋳型4に溶鋼を注入するための浸漬ノズル、5は、連続鋳造鋳片9の内側の未凝固部、6は、連続鋳造鋳片9の表面に形成される凝固シェル、10は、固まった連続鋳造鋳片9を所定長さに接続するための、例えばガスカッターである。
水冷鋳型4は、矩形孔を有する筒状をなしており、この矩形孔の形状に合わせた断面の連続鋳造鋳片9が製出されることになる。例えば、この矩形孔の長辺長さ(連続鋳造鋳片9の幅に相当)は700〜2300mmとされ、矩形孔の短辺長さ(連続鋳造鋳片9の厚さに相当)は220〜300mmとされており、本実施形態では、長辺長さ約2100mm、短辺長さ約250mmとされている。
又、この水冷鋳型4には、矩形孔内の溶鋼を冷却するための1次冷却手段が備えられている。
サポートロール群2は、連続鋳造鋳片9を下方へと引き抜く垂直帯11に位置するピンチロールユニット11aと、連続鋳造鋳片9を湾曲させる湾曲帯12に位置するベンディングロールユニット12aと、湾曲させた連続鋳造鋳片9を曲げ戻す矯正帯13に位置する矯正ロールユニット13aと、連続鋳造鋳片9を水平方向へ搬送する水平帯14に位置する水平ロールユニットと14aと、を備えている。
ここで、サポートロール群2のサポートロール7は、連続鋳造鋳片9の幅方向に延在しており、連続鋳造鋳片9の長辺面を支持する構成とされている。
そして、サポートロール7は、図2に示すように、連続鋳造鋳片9の幅方向において2以上に分割された分割ロールとされている。詳述すると、サポートロール7は、連続鋳造鋳片9の長辺面に接触させられるロール本体部15と、このロール本体部15よりも小径とされて連続鋳造鋳片9の長辺面から離間させられる中間軸受部16と、を備えており、この中間軸受部16によって長手方向に分割されている。
このようなサポートロール7は、図2に示すように、連続鋳造鋳片9の進行方向に隣接するサポートロール7同士において、中間軸受部16の位置(連続鋳造鋳片9の幅方向位置)が重複しないように配列されている。
ここで、連続鋳造鋳片9の進行方向に間隔を開けて配列されたサポートロール7の間には、連続鋳造鋳片9の長辺面に対して冷却水を噴出するスプレーノズル8が配設されている。このスプレーノズル8から噴出された冷却水は、連続鋳造鋳片9の長辺面に沿って流れることになるが、ロール本体部15が接している部分では、図3(A)に示す如く、このロール本体部15によって冷却水の流れが止められ、いわゆる溜まり水W1となる。
一方、ロール本体部15よりも小径とされた中間軸受部16が位置する部分では、図3(B)に示す如く、連続鋳造鋳片9の長辺面に沿って流れていき、いわゆる垂れ水W2となる。
このような構成とされた連続鋳造設備1においては、水冷鋳型4内に挿入された浸漬ノズル3を介して水冷鋳型4内に溶鋼が注入され、この溶鋼が1次冷却手段である冷水鋳型4によって周囲から冷却されることにより、凝固シェル6が成長し、水冷鋳型4の下方から連続鋳造鋳片9が引き抜かれることになる。このとき、連続鋳造鋳片9の内部には、未凝固部5が存在している。
この連続鋳造鋳片9は、サポートロール群2内のピンチロールユニット11aによって下方に向けて引き抜かれるとともにベンディングロールユニット12aによって湾曲させられる。そして、矯正ロールユニット13aによって曲げ戻され、水平ロールユニット14aによって水平方向に搬送されることになる。
このとき、サポートロール7間に設けられた2次冷却手段としてのスプレーノズル8から冷却水が連続鋳造鋳片9に向けて噴出され、連続鋳造鋳片9が冷却されて凝固シェル6が更に成長していく。
そして、連続鋳造鋳片9が水平方向に引き抜かれる水平帯14において、連続鋳造鋳片9が完全に凝固し、ガスカッター10によりそれぞれの製品サイズに切断される。
ここで、本発明ではサポートロール7の周面に、図4(スリットの各変数の定義を示す概念図を含む)に示すような、幅wが5〜10mm、深さdが2〜5mm、ピッチLが10〜50mm、角度θが45°以上90°以下の範囲となるように、1本あるいは複数の螺旋状のスリット7aが鋳片幅方向中央で左右対称となるように入ったものを用いており、連続鋳造鋳片引き抜き時の回転によりロール上の溜まり水W1が連続鋳造鋳片9の短辺側へと排出される。ここで、幅wが5〜10mm、深さdが2〜5mm、ピッチLが10〜50mmの範囲に設定したのは、表1に示す調査結果から、条件1では溝部の体積率が小さすぎるために、冷却水が溝に流れ込まずロール上に溜まり水W1として残ってしまうこと、又、条件3では溝部の体積率が大きすぎるために、冷却水に鋳片上から排出する方向への力が働かず、機外に冷却水を排出できないことが明らかになったためである。角度θを45°以上としたのは、それ以下の場合には冷却水に鋳片上から排出する方向への力が十分に働かず機外に冷却水を排出できないことが明らかになったためであり、90°以下としたのは、それ以上の場合には冷却水が逆に中央に集まってしまうためである。
なお、表1の中の「温度ムラの有無」は下記の(1)式で計算されるばらつき指数Dが5%以上の場合「温度ムラあり」とした。
ばらつき指数D=(測定温度の分散)/(幅方向の平均温度)×100[%]・・・(1)
以上のような構成とされた本実施形態である鋼の連続鋳造方法によれば、前記サポートロール7によって2次冷却水が連続鋳造鋳片短辺側へと排出されることとなり、溜まり水W1や垂れ水W2、連続鋳造鋳片上面の残留水による連続鋳造鋳片9の幅方向の温度ばらつきの発生を抑制することができ、高品質な連続鋳造鋳片9を製出することが可能となる。
以上、本発明の一実施形態である鋼の連続鋳造方法について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、垂直曲げ型連続鋳造機を用いた鋼の連続鋳造方法として説明したが、これに限定されることはなく、湾曲型連続鋳造機を用いたものであってもよい。
又、図4に示すように1つの中間軸受部16によって分割された分割ロールを備えたものとして説明したが、これに限定されることはなく、2以上の中間軸受部によって分割された分割ロールを用いたものや、非分割ロールであってもよい。スリット配置も、連続鋳造鋳片9の幅方向中央に関して左右対称でなくてもよい。溝の断面形状も矩形に限定されない。
ここで、本発明の効果を確認すべく実施した確認実験の結果について説明する。
表2に示す条件で、垂直曲げ型連続鋳造機を用いて鋳造を実施した。
連続鋳造鋳片の幅を2100mm、厚さを250mmとした。又、鋳造速度を1.1〜2.0m/minとした。
又、実施例では、スリット7aの幅w=5mm、深さd=2mm、ピッチL=10mm、角度θ=45°のサポートロールを使用した。
又、表1、表2の従来例、本発明例に共通の条件としては、次のとおりである。
サポートロールの直径:230〜270mm
胴長:2400mm
幅方向の分割数:2
連続鋳造機内で該サポートロールを設置した引き抜き方向の位置:メニスカスから3〜20mの位置に合計60本設置(スラブ上面側を支持するサポートロールが適用対象)
上記サポートロールの設置範囲内の2次冷却水条件:比水量1.3L/kg
メニスカスから19.7mの位置に鋳片の上面側の表面温度を鋳片幅方向に走査して測定する赤外放射計を設置し、表面温度測定を行なった。得られた連続鋳造鋳片の表面温度を幅方向の複数の点(10mm間隔で220点)で測定した。測定結果例を図5に示す。そして、(1)式で示すばらつき指数Dを算出した。結果を表2に示す。なお、表2の「従来例」とは、サポートロール表面に本発明のような溝の無いサポートロールで、鋳片幅方向に2分割されたサポートロールであり、図2に示すようなサポートロールである。
本発明例においては、従来例に対して、連続鋳造鋳片の幅方向における温度ばらつきが抑制されていることが確認される。このことから、本発明例によれば、製出された連続鋳造鋳片の幅方向の温度ばらつきを低減することが可能であることが確認された。
又、低炭素鋼においては、連続鋳造鋳片の中心偏析度の調査を実施した。中心偏析度は、スラブの幅方向中央から幅方向に±5mm、厚み中央から厚み方向に±5mmで囲まれる、スラブ引き抜き方向に直交する断面の10mm×10mmの範囲をEPMAで分析した面平均Mn濃度を分子とし、当該溶鋼チャージの取鍋溶鋼量の1/2をタンディッシュに注入した時点で、タンディッシュ内溶鋼から採取したサンプルをスパーク発光分析して得たMn濃度を分母とした比で求めた。
表2にその結果を示す。鋳造速度が1.1m/minでの中心偏析度を1として標記してある。このことから、本発明例によれば、製出された連続鋳造鋳片の中心偏析を低減することが可能であることが確認された。
更に、中炭素鋼においては、連続鋳造鋳片の縦割れ発生率の調査を実施した。縦割れ発生率は、圧延後の厚板の表面を検査し鋳片の縦割れに起因する厚板製品の表面疵の手入れ実績をもとに、
縦割れ発生率=該当チャージの縦割れ手入れ発生厚板製品枚数
÷該当チャージの厚板製品枚数 ・・・(2)
として求めた。
表2にその結果を示す。このことから、本発明例によれば、縦割れのない連続鋳造鋳片を製出することが可能であることが確認された。
1…連続鋳造設備
2…サポートロール群
3…浸漬ノズル
4…水冷鋳型
5…未凝固部
6…凝固シェル
7…サポートロール
7a…スリット
8…スプレーノズル
9…連続鋳造鋳片
10…ガスカッター
11…垂直帯
11a…ピンチロールユニット
12…湾曲帯
12a…ベンディングロールユニット
13…矯正帯
13a…矯正ロールユニット
14…水平帯
14a…水平ロールユニット
15…ロール本体部
16…中間軸受部
W1…溜まり水
W2…垂れ水

Claims (10)

  1. 鋼の連続鋳造において連続鋳造鋳片を挟持するサポートロール周面に、鋳造方向に対する角度θが45°以上90°以下の範囲となるように、且つ鋳片引き抜きによるサポートロールの回転により、サポートロール中央部から両端方向に螺旋が進行するように、少なくとも1本の螺旋状のスリットを設け、連続鋳造鋳片上の2次冷却水を短辺側機外へ排出することを特徴とする連続鋳造鋳片の幅方向均一冷却鋳造方法。
  2. 前記スリットが、連続鋳造鋳片の幅方向中央に関して左右対称に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造鋳片の幅方向均一冷却鋳造方法。
  3. 前記スリットの幅wが5〜10mmの範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の連続鋳造鋳片の幅方向均一冷却鋳造方法。
  4. 前記スリットの深さdが2〜5mmの範囲であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の連続鋳造鋳片の幅方向均一冷却鋳造方法。
  5. 前記スリットのピッチLが10〜50mmの範囲であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の連続鋳造鋳片の幅方向均一冷却鋳造方法。
  6. 連続鋳造鋳型から引き抜かれた断面矩形状をなす連続鋳造鋳片を湾曲させる湾曲帯と、
    湾曲させた前記連続鋳造鋳片を曲げ戻す矯正帯と、
    前記連続鋳造鋳片の引き抜き方向に間隔を開けて複数配列された前記連続鋳造鋳片の長辺面を支持するサポートロールと、
    該サポートロール間から前記連続鋳造鋳片の前記長辺面に向けて冷却流体を噴出する2次冷却手段とを備えた連続鋳造設備であって、
    前記サポートロール周面に、鋳造方向に対する角度θが45°以上90°以下の範囲となるように、且つ鋳片引き抜きによるサポートロールの回転により、サポートロール中央部から両端方向に螺旋が進行するように、少なくとも1本の螺旋状のスリットが設けられ、
    連続鋳造鋳片上の2次冷却水を短辺側機外へ排出するようにされていることを特徴とする連続鋳造設備。
  7. 前記スリットが、連続鋳造鋳片の幅方向中央に関して左右対称に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の連続鋳造設備。
  8. 前記スリットの幅wが5〜10mmの範囲であることを特徴とする請求項6又は7に記載の連続鋳造設備。
  9. 前記スリットの深さdが2〜5mmの範囲であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の連続鋳造設備。
  10. 前記スリットのピッチLが10〜50mmの範囲であることを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の連続鋳造設備。
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