JP2016030537A - 車両用走行支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者の不安感を低減する。
【解決手段】車両用走行支援装置は、目標軌道に沿って自車両を走行させるための制御を行う走行制御部を備える車両用走行支援装置であって、自車両の前方に存在する一の物体が、一の物体に対して障害物となる他の物体に接近するように移動しているか否かを、他の物体に対する一の物体の相対速度に基づいて判定する物体間接近判定部を備え、走行制御部は、物体間接近判定部により一の物体が他の物体に接近するように移動していることが判定された場合、目標軌道を一の物体から離間するように所定の修正量だけ修正した第1回避軌道に沿って自車両を走行させるための第1走行制御を実行する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用走行支援装置に関する。
設定された目標軌道(目標コース)に沿って車両が走行するように車両を制御する走行支援装置が知られている(特許文献1参照)。特許文献1には、隣接車線を走行する並走車両の横方向速度に基づいて、自車両の目標軌道を修正する車両用走行支援装置が記載されている。
国際公開WO2010/122639号公報
しかしながら、隣接車線を走行する並走車両の横方向速度が検出されてから目標軌道を修正する方法では、運転者の不安感を解消しきれないおそれがある。たとえば、隣接車線に障害物があり、その障害物を回避する並走車両がある場合、上記特許文献1では、並走車両が障害物を回避するために横方向へ移動してから、自車両の目標軌道が修正されることになる。つまり、並走車両が障害物を回避するための横方向への動作が生じる前の段階では、自車両の目標軌道の修正がなされないため、その間に生じた運転者の不安感が解消されることはない。
請求項1に記載の車両用走行支援装置は、目標軌道に沿って自車両を走行させるための制御を行う走行制御部を備える車両用走行支援装置であって、自車両の前方に存在する一の物体が、一の物体に対して障害物となる他の物体に接近するように移動しているか否かを、他の物体に対する一の物体の相対速度に基づいて判定する物体間接近判定部を備え、走行制御部は、物体間接近判定部により一の物体が他の物体に接近するように移動していることが判定された場合、目標軌道を一の物体から離間するように所定の修正量だけ修正した第1回避軌道に沿って自車両を走行させるための第1走行制御を実行する。
本発明によれば、運転者の不安感を低減することができる。
第1の実施の形態に係る車両用走行支援装置の構成を示す機能ブロック図。 標準軌道、第1回避軌道および第2回避軌道を示す模式図。 第1の実施の形態に係る走行支援装置を構成するコントローラによる軌道決定制御処理の動作を示したフローチャート。 第2の実施の形態に係る走行支援装置のコントローラの機能ブロック図。 回避走行期間および回避走行区間について説明する図。 時間の経過に伴う自車両に対する物体M1の相対位置と自車両に対する物体M2の相対位置の関係を示す図(第1回避軌道への軌道修正が行われる例)。 時間の経過に伴う自車両に対する物体M1の相対位置と自車両に対する物体M2の相対位置の関係を示す図(第1回避軌道への軌道修正が行われない例)。 第2の実施の形態に係る走行支援装置を構成するコントローラによる軌道決定制御処理の動作を示したフローチャート。 図8に示す事前回避判定処理の動作を示したフローチャート。 自車両が標準軌道から第1回避軌道へ軌道修正を行う場合の例を説明する図。 自車両が標準軌道から第1回避軌道へ軌道修正を行う場合の例を説明する図。 自車両が標準軌道から第1回避軌道へ軌道修正を行わない場合の例を説明する図。 第3の実施の形態に係る走行支援装置のコントローラの機能ブロック図。 時間の経過に伴う自車両に対する物体M1の相対位置と自車両に対する物体M2の相対位置の関係を示す図(車速の修正が行われる例)。 第3の実施の形態に係る走行支援装置を構成するコントローラによる事前回避判定処理の動作を示したフローチャート。 本発明の第4の実施の形態に係る走行支援装置のコントローラの機能ブロック図。 自車両の回避可能な幅(回避量の最大値)について説明する図。 回避量の決定方法について説明する図。 自車両M0および物体M1,M2の進行方向を説明する図。 自車両M0および物体M1,M2の進行方向が同じ場合に、自車両が標準軌道から第1回避軌道へ軌道修正を行う例を説明する図。
以下、図面を参照して、本発明による車両用走行支援装置の一実施の形態を説明する。
−第1の実施の形態−
図1は本発明の第1の実施の形態に係る車両用走行支援装置の構成を示す機能ブロック図である。図2は標準軌道NT、第1回避軌道AT1および第2回避軌道AT2を示す模式図である。図1に示すように、車両用走行支援装置(以下、単に走行支援装置と記す)は、コントローラ6と、レーダ1と、カメラ装置2と、車速検出装置3と、カーナビゲーションシステム4と、設定スイッチ5と、操舵トルク検出装置15とを備えている。また、走行支援装置は、ステアリング制御部7と、ステアリングアクチュエータ8と、ブレーキ制御部9と、ブレーキアクチュエータ10と、エンジン制御部11と、電子制御スロットル12と、音声出力装置13と、表示装置14とを備えている。
レーダ1は、図2に示すように、自車両M0の前方に存在する物体M1,M2の自車両M0に対する相対位置と、物体M1,M2の自車両に対する相対速度を検出する。レーダ1は、ミリ波レーダやレーザーレーダなどを採用できる。ミリ波レーダは、ドップラー効果を利用して物体M1,M2の自車両M0に対する相対位置と相対速度を検出する。レーザーレーダは、レーザー光を発射してから物体M1,M2に当たったレーザー光が反射して戻ってくる時間を計測して、物体M1,M2の自車両M0に対する相対位置と相対速度を検出する。なお、レーダ1は、必要に応じて複数のレーダで構成してもよい。
図1に示すように、カメラ装置2は、ステレオカメラ(不図示)と、画像処理部(不図示)とを備えている。ステレオカメラは、左右一対のCCD(Charge Coupled Device)カメラを備えている。カメラ装置2は、一対のカメラの視差を利用し、空間認識が可能とされている。一対のCCDカメラは、たとえばルームミラー(不図示)を挟むような形で配置されている。一対のカメラは、自車両の前方に存在する物体を個別に撮像し、撮像画像の信号を画像処理部に出力する。なお、CCDカメラに代えて、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラを採用してもよい。
カメラ装置2の画像処理部は、撮像画像に画像処理を施して、車線の境界を構成する白線、ガードレール、縁石等を認識し、自車両M0が走行する車線である自車線L0および自車線L0に隣接する隣接車線L1を認識する。画像処理部は、自車線L0の道路幅(幅員)、および、隣接車線L1の道路幅(幅員)を演算する。また、画像処理部は、自車両M0の前方に存在する対向車両や並走車両などの物体を認識し、物体の数や、各物体の幅を演算する。画像処理部で取得された各種情報を表す信号は、コントローラ6に出力される。
車速検出装置3は、自車両M0の走行速度(以下、実車速Vaと記す)を検出し、実車速Vaを表す信号をコントローラ6に出力する。車速検出装置3は、たとえば、4つの車輪のそれぞれの回転速度を計測することにより車速を検出するものである。
カーナビゲーションシステム4は、道路環境やルート情報などを含む地図情報を有する。設定スイッチ5は、運転者の操作により、走行支援装置の動作を設定するためのものであり、たとえば、自動運転モードのオンオフ、自動運転モード時の自車両M0の目標車速を設定する。
操舵トルク検出装置15は、運転者によるステアリングの操舵操作時のトルク(以下、操舵トルクTと記す)を検出し、操舵トルクTを表す信号をコントローラ6に出力する。
ステアリング制御部7は、コントローラ6からの指令を受け取って、後述する目標軌道に沿って自車両M0が走行するように、ステアリングアクチュエータ8の動作を制御し、車輪にトルクを印加する。
ブレーキ制御部9は、コントローラ6からの指令を受け取って、ブレーキアクチュエータ10の動作を制御し、自車両M0に制動力を作用させる。エンジン制御部11は、コントローラ6からの指令を受け取って、電子制御スロットル12の動作を制御し、自車両M0に駆動力を作用させる。
ブレーキ制御部9およびエンジン制御部11は、コントローラ6からの目標車速を表す指令(車速指令値)を受け取って、車速検出装置3で検出された車速が目標車速となるように、ブレーキアクチュエータ10や電子制御スロットル12の動作を制御し、自車両M0の車速を調整する。なお、設定スイッチ5により自動運転モードがオンされている場合、コントローラ6は設定スイッチ5で設定された車速(以下、設定車速Vsと記す)を目標車速とする。
音声出力装置13は、コントローラ6からの音声指令を受け取って、音声を出力することにより情報提示を行う。表示装置14は、コントローラ6からの表示指令を受け取って、表示画面に画像を表示することにより情報提示を行う。
コントローラ6は、CPUや記憶装置であるROMやRAM、その他の周辺回路などを有する演算処理装置を含んで構成され、レーダ1や車速検出装置3などの各種検出装置により検出された情報やカーナビゲーションシステム4の記憶装置に記憶された地図情報に基づいて走行支援装置を構成する各部を制御する。コントローラ6は、ステアリング制御部7を制御して自車両M0の操舵を制御する。コントローラ6は、ブレーキ制御部9およびエンジン制御部11を制御し、自車両M0の車速が目標車速となるように、自車両M0の車速を制御する。
コントローラ6は、軌道設定部60と、条件判定部61と、相対速度演算部62と、横速度演算部63とを機能的に備えている。軌道設定部60は、後述する条件判定部61の判定結果に基づいて、図2に示す標準軌道NT、第1回避軌道AT1および第2回避軌道AT2のいずれか一つを目標軌道として設定する。標準軌道NT、第1回避軌道AT1および第2回避軌道AT2は、それぞれ車道中央線Cに平行に、すなわち自車線L0に沿って設定される。
標準軌道NTは、たとえば、自車線L0の右側縁を構成する車道中央線Cから、自車線L0と直交する方向に距離x1だけ離れた位置に設定される。第1回避軌道AT1は、車道中央線Cから自車線L0と直交する方向に距離x2だけ離れた位置に設定される。第2回避軌道AT2は、車道中央線Cから自車線L0と直交する方向に距離x3だけ離れた位置に設定される。
距離x1,x2,x3の大小関係は、x1<x2<x3である。つまり、第1回避軌道AT1は標準軌道NTよりも車道中央線Cから離間しており、第2回避軌道AT2は第1回避軌道AT1よりも車道中央線Cから離間している。
条件判定部61は、自車両M0の前方における隣接車線L1に存在する一の物体が、一の物体に対して障害物となる他の物体に接近するように移動しているか否か、すなわち2つの物体間の距離が縮まるように物体間で速度差が生じているか否かを判定する。具体的には、条件判定部61は、相対速度演算部62で演算された各物体間の相対速度Vrの値が予め記憶装置に記憶された閾値Vrt以上であるか否かを判定する。
相対速度演算部62は、隣接車線L1に存在する物体が2以上であるか否かを判定し、隣接車線L1に存在する物体が2以上であると判定された場合、自車両M0に対する各物体の相対位置、相対速度に基づいて、各物体間の相対速度Vrを演算する。各物体間の相対速度Vrは、障害物となる他の物体に対する一の物体の相対速度であり、自車線L0に沿う方向、換言すれば、目標軌道に沿う方向(以下、車線方向と記す)の相対速度である。
条件判定部61は、相対速度Vrの値が閾値Vrt以上である場合(Vr≧Vrt)、第1回避条件は成立していると判定してフラグFを1に設定し(F=1)、相対速度Vrの値が閾値Vrt未満である場合(Vr<Vrt)、第1回避条件は成立していないと判定してフラグFの変更はしない。
横速度演算部63は、隣接車線L1に存在する各物体の横方向の速度(以下、横速度Vy)、すなわち自車両M0の進行方向に直交する方向の速度、さらに換言すれば車線方向に直交する方向の速度を演算する。各物体の横速度Vyは、自車両M0に対する物体の相対位置、相対速度に基づいて演算される。
条件判定部61は、隣接車線L1に存在する物体が横方向、すなわち自車両M0の進行方向に直交する方向、すなわち車線方向に直交する方向に動作したか否かを判定する。具体的には、条件判定部61は、横速度演算部63で演算された各物体Mの横速度Vyの値が閾値Vyt以上であるか否かを判定する。
条件判定部61は、フラグFが1に設定され、かつ、隣接車線L1に存在する物体の横速度Vyの値が閾値Vyt以上である場合(Vy≧Vyt)、第2回避条件は成立していると判定してフラグFを2に設定する(F=2)。条件判定部61は、フラグFが0に設定されているか、あるいは、物体の横速度Vyの値が閾値Vyt未満である場合、第2回避条件は成立していないと判定してフラグFの変更はしない。
なお、条件判定部61は、初期設定においてフラグFを0に設定する。フラグFは目標軌道を設定するために用いられるものである。軌道設定部60は、フラグFが0に設定されると目標軌道を標準軌道NTに設定し、フラグFが1に設定されると目標軌道を第1回避軌道AT1に設定し、フラグFが2に設定されると目標軌道を第2回避軌道AT2に設定する。
以下、走行支援装置による走行制御について図3を用いて説明し、自車両0の動作例について図2を用いて説明する。なお、説明の便宜上、隣接車線上に存在する物体が2つである例について説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態に係る走行支援装置を構成するコントローラ6による軌道決定制御処理の動作を示したフローチャートである。設定スイッチ5により、自動運転モードがオンされると自動運転制御プログラムが実行され、初期設定(ステップS100)を行った後、所定の制御周期ごとにステップS110以降の処理が繰り返し実行される。
ステップS100において、コントローラ6は、初期設定を行い、ステップS110へ進む。なお、初期設定において、フラグFは0に設定される(F=0)。
ステップS110において、コントローラ6は、レーダ1、カメラ装置2、車速検出装置3、カーナビゲーションシステム4、設定スイッチ5、および、操舵トルク検出装置15からの情報を取得し、ステップS120へ進む。取得される情報としては、現在の自車両M0の実車速Vaや、自車両M0の前方に存在する物体の数、各物体の幅、自車両M0に対する各物体の相対速度、自車両M0に対する各物体の相対位置、自車線L0および隣接車線L1の幅員等の情報が含まれる。
ステップS120において、コントローラ6は、フラグFが0か否かを判定する。ステップS120で肯定判定されるとステップS130へ進み、ステップS120で否定判定されるとステップS125へ進む。
ステップS125において、コントローラ6は、フラグFが1か否かを判定する。ステップS125で肯定判定されるとステップS155へ進み、ステップS125で否定判定されるとステップS175へ進む。
ステップS130において、コントローラ6は、標準軌道NTを目標軌道に設定して、ステップS135へ進む。
ステップS135において、コントローラ6は、ステップS110で取得した情報に基づいて、隣接車線L1に複数の物体が存在しているか否かを判定する。ステップS135で肯定判定されるとステップS140へ進み、ステップS135で否定判定されるとステップS110へ戻る。
ステップS140において、コントローラ6は、ステップS110で取得した自車両M0に対する各物体M1,M2の相対速度、相対位置の情報に基づいて、物体間の相対速度Vrを演算してステップS145へ進む。なお、本実施の形態では、自車両M0に近い側の物体M1に対する、自車両M0に遠い側の物体M2の相対速度を物体間の相対速度Vrとして演算する。
ステップS145において、コントローラ6は、物体間の相対速度Vrが閾値Vrt以上か否かを判定する。ステップS145で肯定判定されるとステップS150へ進み、ステップS145で否定判定されるとステップS110へ戻る。
ステップS150において、コントローラ6は、フラグFを1に設定してステップS155へ進む。ステップS155において、コントローラ6は、第1回避軌道AT1を目標軌道に設定して、ステップS160へ進む。
ステップS160において、コントローラ6は、ステップS110で取得した自車両M0に対する各物体M1,M2の相対速度、および、自車両M0に対する各物体M1,M2の相対位置に基づいて、各物体M1,M2の横速度Vyを演算する。
ステップS165において、コントローラ6は、各物体の横速度Vyが閾値Vyt以上か否かを判定する。つまり、コントローラ6は、物体M1の横速度Vyが閾値Vyt以上か否かを判定し、物体M2の横速度Vyが閾値Vyt以上か否かを判定する。ステップS165で肯定判定されると、すなわち物体M1の横速度Vyおよび物体M2の横速度Vyの一方、または双方が閾値Vyt以上であると判定されると、ステップS170へ進む。ステップS165で否定判定されると、すなわち物体M1の横速度Vyおよび物体M2の横速度Vyのいずれもが閾値Vyt未満であると判定されると、ステップS110へ戻る。
ステップS170において、コントローラ6は、フラグFを2に設定してステップS175へ進む。ステップS175において、コントローラ6は、第2回避軌道AT2を目標軌道に設定して、ステップS110へ戻る。
なお、図示しないが、第1回避軌道AT1あるいは第2回避軌道AT2に設定された後、自車両M0の前方における隣接車線上に物体の存在が検出されなくなってから所定時間が経過すると標準軌道NTが目標軌道に設定される。つまり、回避のための軌道修正がなされていない通常の自動運転モードに復帰する。
また、図示しないが、自動運転モードは、運転者により設定スイッチ5によりオフされるか、あるいは、運転者によりステアリングが操作され、操舵トルク検出装置15により検出された操舵トルクTが所定の閾値を超えた場合に終了する。自動運転モードが終了すると、運転者のステアリング操作に基づいてステアリングアクチュエータ8が動作する手動運転モードとなる。
本発明の第1の実施の形態に係る走行支援装置により制御される自車両M0の動作について説明する。運転者が、設定スイッチ5により自動運転モードをオンすると、標準軌道NTが目標軌道として設定され、設定スイッチ5で設定された目標車速で自車両0が目標軌道に沿って走行する(ステップS130)。
隣接車線L1上において、物体M1(たとえば二輪車)および、物体M2(たとえば対向車両である乗用車)がほぼ同じ速度で走行していたとする。図2(a)に示すように、物体M2が物体M1を追い越すために速度を上昇させると、走行支援装置により第1走行制御が実行され(ステップS135,S140,S145,S150,S155)、自車両M0は第1回避軌道AT1に沿った走行を行う。
その後、図2(b)に示すように、物体M2が物体M1を追い越すために自車線L0側に寄るように、あるいは、車道中央線Cを超えて自車線L0にはみ出すように移動すると、走行支援装置により第2走行制御が実行され(ステップS160,S165,S170,S175)、自車両M0は第2回避軌道AT2に沿って走行を行う。
上述した第1の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)自車両M0の前方に存在する一の物体M2が他の物体M1に接近するように移動していることが判定された場合、目標軌道を一の物体M2から離間するように所定の修正量(x2−x1)だけ修正した第1回避軌道AT1に設定し、第1回避軌道AT1に沿って自車両M0を走行させるための第1走行制御を実行するようにした。なお、修正量(x2−x1)は、車線方向と直交する方向の距離である。これにより、物体M2が障害物である物体M1を回避するための横方向への動作が生じる前の段階で、自車両M0の目標軌道の修正がなされるため、運転者の不安感を低減することができる。
(2)走行支援装置による第1走行制御が実行されている場合であって、一の物体M2と他の物体M1のうちのいずれか一方が、目標軌道と直交する方向において自車両0に接近したとき、接近する物体から離間するように第1回避軌道AT1から所定の修正量(x3−x2)だけ修正した第2回避軌道AT2に沿って自車両M0を走行させるための第2走行制御を実行するようにした。なお、修正量(x3−x2)は、車線方向と直交する方向の距離である。隣接車線L1上の物体M2による自車線L0側への回避が行われることを検出して、自車両M0に回避動作を行わせることができるため、運転者の不安感を低減することができる。
−第2の実施の形態−
図4〜図10を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同一もしくは相当部分には同一符号を付し、第1の実施の形態との相違点について主に説明する。第2の実施の形態に係る走行支援装置は、第1の実施の形態に係る走行支援装置と同様の構成を有している(図1参照)。第2の実施の形態では、第1の実施の形態で説明したコントローラ6に代えて、コントローラ6Bを備えている。
第2の実施の形態では、目標軌道を第1回避軌道AT1に設定する条件を限定し、不要な回避動作を抑制するための構成を備えている。第2の実施の形態では、自車両M0の近くで隣接車線L1での対向車両の追い越しなどの回避動作が発生するか否かを判定して、否定判定された場合には、目標軌道を標準軌道NTのままとして軌道修正を行わない。以下、隣接車線L1上に存在する物体が2つである場合を例に、詳細に説明する。
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る走行支援装置のコントローラ6Bの機能ブロック図である。コントローラ6Bは、軌道設定部60、条件判定部61、相対速度演算部62、および、横速度演算部63に加え、回避走行期間推定部64B、回避走行区間推定部65B、自車両位置推定部66Bを機能的に備えている。
回避走行期間推定部64Bは、物体M2が物体M1を回避するために必要とする回避走行期間Ta、すなわち物体M2が物体M1に対して回避動作を開始してから終了するまでの回避走行期間Taを推定する。
図5は、回避走行期間および回避走行区間について説明する図である。本実施の形態において、回避走行期間Taとは追い越し期間のことを指す。回避動作開始時点Tsは追い越し開始時点のことを指し、物体M2が物体M1を追い越すために自車線L0に近づくように横方向への移動を開始した時点のことを指す。回避動作終了時点Teは追い越し終了時点のことを指し、物体M2が物体M1を追い抜いた後に物体M2が自車線L0から遠ざかるように横方向への移動を行って、その移動を終了した時点のことを指す。
追い越し期間は、純粋に物体M2が物体M1を追い抜くために必要な追い抜き時間TBと、その前の安全余裕時間TAと、追い抜き時間TBの経過後の安全余裕時間TCとを足し合わせたものである。
純粋に物体M2が物体M1を追い抜くために必要な追い抜き時間TBは、式(1)で表される。
TB=(Lm2+Lm1)/(V2−V1) (1)
ここで、Lm2は物体M2の長さ(車線方向の長さ)、Lm1は物体M1の長さ(車線方向の長さ)であり、V2は物体M2の車速(車線方向の速度成分)、V1は物体M1の車速(車線方向の速度成分)である。
安全余裕時間TA,TCは、それぞれ式(2),(3)で表される。
TA=ka×TB×Vr (2)
TC=kc×TB×Vr (3)
ここで、ka,kcは、実験やシミュレーションの結果等から求められる係数である。
回避走行区間推定部65Bは、物体M2が物体M1を回避するために必要とする回避走行区間、すなわち物体M2が物体M1に対して回避動作を開始した位置から回避動作を終了した位置までの回避走行区間Xaを推定する。
本実施の形態では、回避走行区間推定部65Bは、回避動作開始時点Tsにおける物体M2の位置から回避動作終了時点Teにおける物体M2の位置までを回避走行区間として推定する。換言すれば、回避走行区間Xaは、回避走行期間Ta中に物体M2が走行する区間であり、安全余裕時間TAの間に物体M2が走行する車線方向の距離LAと、追い抜き時間TBの間に物体M2が走行する車線方向の距離LBと、安全余裕時間TCの間に物体M2が走行する車線方向の距離LCの和に相当する。
自車両位置推定部66Bは、回避走行期間Taにおける自車両M0の位置を推定する。具体的には、自車両位置推定部66Bは、物体M2の回避動作開始時点Tsにおける自車両M0の位置から物体M2の回避動作終了時点Teにおける自車両M0の位置までを回避時予測走行区間Xbとして、自車両M0の位置を推定する。
また、自車両位置推定部66Bは、予測期間における自車両M0の位置を推定する。具体的には、現時点の自車両M0の位置から予測時間Tst経過後の時点における自車両M0の位置までを予測区間Xpとして、自車両M0の位置を推定する。
予測時間Tstとは、回避走行区間Xaに対して適切な距離において、標準軌道NTから第1回避軌道AT1への軌道修正を開始することを目的として定められた時間であり、自車両M0が標準軌道NTから第1回避軌道AT1への軌道修正開始時点から回避走行区間Xa内に進入する時点までの時間に相当する。予測時間Tstが短すぎると軌道修正のタイミングが遅れるため、運転者は物体M1の接近による不安を感じ、予測時間Tstが長すぎると軌道修正のタイミングが早い段階で行われるため、運転者が軌道修正の原因が理解できずに不安を感じるおそれがある。本実施の形態では、回避走行区間Xaに到達する時点からどの程度前の段階で標準軌道NTから第1回避軌道AT1への軌道修正を開始すれば、運転者への不安を低減できるのかを検証し、この検証結果より予測時間Tstを決定した。予測時間Tstは、予めコントローラ6Bの記憶装置に記憶されている。
条件判定部61は、予測期間内に自車両M0が回避走行区間Xa内に存在するか否かを判定する。具体的には、条件判定部61は、予測区間Xpと、回避走行区間Xaとの間で、重複する区間が存在するか否かを判定し、重複する区間が存在する場合には予測期間内に自車両M0が回避走行区間Xa内に存在すると判定する。条件判定部61は、予測区間Xpと回避走行区間Xaとの間で、重複する区間が存在しない場合には予測期間内に自車両M0が回避走行区間Xa内に存在しないと判定する。
条件判定部61は、隣接車線L1に存在する一の物体M2が他の物体M1に速度差が生じており、一の物体M2が他の物体M1に接近するように移動していることが判定された場合であって、かつ、回避走行期間Taに自車両M0が回避走行区間Xa内に存在し、かつ、予測期間内に自車両M0が回避走行区間内に存在すると判定されると、第1回避条件が成立していると判定してフラグFを1に設定する(F=1)。
条件判定部61は、隣接車線L1に存在する一の物体M2が他の物体M1に接近するように移動していることが判定されていない場合、あるいは、回避走行期間Taに自車両M0が回避走行区間Xa内に存在していないと判定された場合、あるいは、予測期間内に自車両M0は回避走行区間内に存在しないと判定された場合、第1回避条件は成立していないと判定してフラグFの変更はしない。
図6および図7は、時間の経過に伴う自車両M0に対する物体M1の相対位置(距離)と自車両M0に対する物体M2の相対位置(距離)の関係を示す図である。図6および図7において、横軸は時間の経過を示し、縦軸は自車両M0に対する各物体M1,M2の相対位置を示している。縦軸の図中上方向(正)が自車両M0の前方を表し、縦軸の図中下方向(負)が自車両M0の後方を表している。なお、図6および図7において、自車両M0に対する各物体M1,M2の相対速度は時間経過に伴って変化することはない。図6は第1回避軌道AT1への軌道修正が行われる例を示し、図7は第1回避軌道AT1への軌道修正が行われない例を示している。
図6(a)に示す状態では、自車両M0の位置が回避走行区間Xa内に存在することが予測されるが、回避走行区間Xa内との距離が遠く、現時点から予測時間Tst(一定値)までの期間である予測期間内に自車両M0が回避走行区間内に進入しない。このため、図6(a)の状態では、目標軌道は標準軌道NTに設定されたままである。つまり、回避動作は行われない。
図6(b)に示す状態では、予測期間と回避走行期間Taとが重複しており、予測期間内に自車両M0の位置が回避走行区間内にある。このため、図6(b)の状態では、目標軌道は第1回避軌道AT1に設定される。つまり、軌道修正による回避動作が行われる。
図6(c)に示す状態では、予測期間内に自車両M0の位置が回避走行区間内にある。このため、図6(c)の状態では、目標軌道は第1回避軌道AT1に設定されたままとなる。つまり、自車両M0は、第1回避軌道AT1に沿った走行を継続する。
図7(a)〜(c)に示す状態では、自車両M0の位置が回避走行区間Xa内に存在しないことが予測される。このため、目標軌道は標準軌道NTに設定されたままである。つまり、軌道修正による回避動作は行われない。
図8は本発明の第2の実施の形態に係る走行支援装置を構成するコントローラ6Bによる軌道決定制御処理の動作を示したフローチャートであり、図9は図8に示す事前回避判定処理の動作を示したフローチャートである。
図8のフローチャートは、図3のフローチャートのステップS145とステップS150の間にステップS200の事前回避判定処理を追加したものである。ステップS145において相対速度VrがVrt以上であると判定されるとステップS200へ進み事前回避判定処理が実行される。
図9に示すように、事前回避判定処理(ステップS200)では、まずステップS210において、コントローラ6Bは、ステップS110で取得した自車両M0に対する各物体M1,M2の相対速度、相対位置の情報に基づいて、隣接車線L1を走行する物体M2の回避走行期間Taを推定し、ステップS220へ進む。
ステップS220において、コントローラ6Bは、回避走行区間Xaを推定して、ステップS230へ進む。ステップS230において、コントローラ6Bは、回避走行期間Taにおける自車両の位置、すなわち回避時予測走行区間Xbを推定して、ステップS240へ進む。
ステップS240において、コントローラ6Bは、回避走行期間Ta内に、自車両M0が回避走行区間Xa内に存在するか否かを判定する。ステップS240で肯定判定されるとステップS250へ進み、ステップS240で否定判定されるとステップS110へ戻る。
ステップS250において、コントローラ6Bは、予測期間内における自車両M0の位置、すなわち予測区間Xpを推定して、ステップS260へ進む。
ステップS260において、コントローラ6Bは、予測期間内に自車両M0が回避走行区間Xa内に存在するか否かを判定する。ステップS260で肯定判定されるとステップS150へ進み、ステップS260で否定判定されるとステップS110へ戻る。
本発明の第2の実施の形態に係る走行支援装置により制御される自車両M0の動作について説明する。図10および図11は、自車両M0が標準軌道NTから第1回避軌道AT1へ軌道修正を行う場合の例を説明する図である。図10(a),(b)、図11(a),(b)の各図において、現時点から2秒経過ごとの自車両M0および物体M2の予測位置を模式的に示している。
図10および図11において、ハッチングを施した自車両M0および物体M2は現時点における自車両M0および物体M2の位置を示している。図10および図11において、太い実線で外形を表す自車両M0および物体M2は自車両M0と物体M2とが最も接近した状態の予測位置を示している。図10および図11において、細い実線で外形を表す自車両M0および物体M2は、予測期間(現時点〜予測時間(たとえば10秒)までの期間)内の所定時間ごと(たとえば、2秒ごと)の予測位置を示している。図10および図11の例では、説明の便宜上、障害物となる物体M2は停止しているものとして説明する。図10(b)、図11(a)および図11(b)は、図10(a)の状態から2秒経過した状態、4秒経過した状態および6秒経過した状態の自車両M0、物体M1および物体M2の位置を示す図である。
図10(a)に示すように、自車両M0は、約12秒後に回避走行区間Xaに進入し、約16秒後に物体M1に最も接近することが予測される。つまり、回避走行区間Xaと回避時予測走行区間Xbとが重複しているため、回避走行期間Ta内に自車両M0が回避走行区間Xa内に存在すると判定される(ステップS240でYes)。しかしながら、図10(a)に示す状態では、予測期間内における自車両M0の走行区間である予測区間Xpと、回避走行区間Xaとが重複していないため、予測期間内に自車両M0が回避走行区間Xa内に存在しないと判定される(ステップS260でNo)。このため、第1回避軌道への軌道修正は行われず、自車両M0は標準軌道NTに沿って走行する。
図10(b)に示す時点では、自車両M0は、約10秒後に回避走行区間Xaに進入する。すなわち、予測区間Xpと、回避走行区間Xaとが重複する重複区間Xdが存在する。このため、予測期間内に自車両M0が回避走行区間Xa内に存在すると判定され(ステップS260でYes)、目標軌道が第1回避軌道AT1に設定される(ステップS150,S155)。
目標軌道が標準軌道NTから第1回避軌道AT1に変更されると、図11(a)に示すように、ステアリング制御部7によりステアリングアクチュエータ8が制御され、自車両M0が第1回避軌道AT1に向かって走行し、その後、図11(b)に示すように、第1回避軌道AT1に沿うように自車両M0が走行する。
図12は、自車両M0が標準軌道NTから第1回避軌道AT1へ軌道修正を行わない場合の例を説明する図である。図12(a),(b)の各図において、現時点から2秒経過ごとの自車両M0および物体M2の予測位置を模式的に示している。図12(b)は、図12(a)の状態から6秒経過した状態の自車両M0、物体M1および物体M2の位置を示す図である。図12において、ハッチングを施した自車両M0および物体M2は現時点における自車両M0および物体M2の位置を示している。
図12(a)に示すように、自車両M0は、16秒後に回避走行区間Xaに進入するが、16秒後に物体M2は、既に回避走行動作を終了している。回避走行期間である2秒後から12秒後における自車両M0の位置を表す回避時予測走行区間Xbが、回避走行区間Xaと重複しておらず、回避走行期間Ta内に自車両M0が回避走行区間Xa内に存在しないと判定される(ステップS240でNo)。このように、自車両M0の前方の離れた位置で物体M2の回避動作が終了する場合には、図12(b)に示すように、予測区間Xpと回避走行区間Xaが重複しても、第1回避軌道AT1への軌道修正は行われない。
このような第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態の作用効果に加え、次の作用効果を奏する。
(3)自車両M0に対する物体M1および物体M2のそれぞれの相対位置ならびに自車両M0に対する物体M1および物体M2のそれぞれの相対速度に基づいて、物体M1が物体M2を回避するために必要とする回避走行期間Taおよび回避走行区間Xaとを推定した。さらに、回避走行期間Taにおける自車両M0の位置を推定し、物体M1が物体M2に接近するように移動していることが検出された場合であって、かつ、自車両M0の位置が、回避走行区間Xa内にある場合に第1走行制御を実行するようにした。自車両M0の近くで隣接車線L1での対向車両の追い越しなどの回避動作が発生しない場合には、目標軌道を標準軌道NTのままとして軌道修正を行わないため、不要な回避動作を抑制することができる。
(4)さらに、予測期間内における自車両M0の位置が、回避走行区間Xa内にある場合に、第1走行制御を実行するようにした。これにより、適切なタイミングで標準軌道NTから第1回避軌道AT1への軌道修正を行うことができるため、運転者の不安をより低減できる。
−第3の実施の形態−
図13〜図15を参照して本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第2の実施の形態と同一もしくは相当部分には同一符号を付し、第2の実施の形態との相違点について主に説明する。第3の実施の形態に係る走行支援装置は、第2の実施の形態に係る走行支援装置と同様の構成を有している(図1、図4参照)。第3の実施の形態では、第2の実施の形態で説明したコントローラ6B(図4参照)に代えて、コントローラ6Cを備えている。
図13は、本発明の第3の実施の形態に係る走行支援装置のコントローラ6Cの機能ブロック図である。コントローラ6Cは、軌道設定部60、条件判定部61、相対速度演算部62、および、横速度演算部63、回避走行期間推定部64B、回避走行区間推定部65B、自車両位置推定部66Bに加え、減速回避制御部67Cを機能的に備えている。
図14の図示上側のグラフは、図6と同様のグラフであり、時間の経過に伴う自車両M0に対する物体M1の相対位置(距離)と自車両M0に対する物体M2の相対位置(距離)の関係を示す図である。図中、減速した場合の特性を実線で示し、減速しない場合の特性を破線で示している。図14の図示下側には、自車両M0に対する各物体M1,M2の相対速度のグラフを図示している。相対速度は、物体の移動方向が、自車両M0と逆方向の場合は、自車両M0に接近する場合を負とし、自車両M0から離間する場合を正とする。
減速回避制御部67Cは、自車両位置推定部66Bで推定された自車両M0の位置が、回避走行区間推定部65Bで推定された回避走行区間Xa外に位置するための減速用車速Vdを決定する。つまり、減速回避制御部67Cは、物体M2の回避動作終了時点の際に、自車両M0の位置が回避走行区間Xaの手前に位置するような車速を演算する。減速用車速Vdで走行する時間(以下、低速走行期間TL)は、任意の値、任意のタイミング(trs〜tre)とすることができる。
減速回避制御部67Cは、減速用車速Vdと、車速検出装置3で検出されている現在の実車速Vaとの偏差ΔVが閾値ΔVt以下か否かを判定する。閾値ΔVtは、コントローラ6Cの記憶装置に予め記憶されている。偏差ΔVが閾値ΔVt以下であると判定された場合、減速回避制御部67Cは、設定車速Vsに代えて、減速用車速Vdを目標車速に設定する。目標車速が減速用車速Vdに設定されると、コントローラ6Cからブレーキ制御部9およびエンジン制御部11に減速用車速Vdを表す車速指令値が出力され、ブレーキ制御部9およびエンジン制御部11により自車両M0の実車速Vaが減速用車速Vdとなるように調整される。
偏差ΔVが閾値ΔVtよりも大きいと判定された場合、減速回避制御部67Cは、目標車速の修正を行わない。このため、コントローラ6Cからブレーキ制御部9およびエンジン制御部11に設定スイッチ5で設定された目標車速を表す車速指令値が出力され、ブレーキ制御部9およびエンジン制御部11により自車両M0の車速が設定車速Vsとなるように調整される。
図15は、第3の実施の形態に係る走行支援装置を構成するコントローラ6Cによる事前回避判定処理の動作を示したフローチャートである。図15のフローチャートは、図9のフローチャートのステップS260の後に、ステップS370,S380,S390の処理を追加したものである。
ステップS370において、コントローラ6Cは、回避走行区間Xa外に位置するための減速用車速Vdを決定し、ステップS380へ進む。ステップS380において、コントローラ6Cは、実車速Vaから減速用車速Vdを減じた値ΔVが閾値ΔVt以下であるか否かを判定する。ステップS380で肯定判定されるとステップS390へ進み、ステップS380で否定判定されるとステップS150へ進む。
ステップS390において、コントローラ6Cは、減速用車速Vdを目標車速に設定して、ステップS110へ戻る。なお、図示しないが、減速用車速Vdが目標車速に設定された後、減速用車速Vdが目標車速に設定されたときから低速走行期間TLが経過すると、目標車速が設定スイッチ5により設定された設定車速Vsに設定される。
このように、第3の実施の形態では、回避走行期間Taにおける自車両M0の位置が、回避走行区間Xa外に位置するための減速用車速Vdを決定した。実車速Vaと減速用車速Vdとの偏差ΔVが閾値ΔVt以下の場合、設定スイッチ5により設定された設定車速Vsにかかわらず自車両M0の車速が減速用車速Vdとなるように、自車両M0の車速を調整し、所定時間経過後に再び設定車速Vsに基づいて自車両M0の車速を調整するようにした。このため、第3の実施の形態によれば、第2の実施の形態の作用効果に加え、次の作用効果を奏する。
(5)自車両M0を減速させることで、追い越しなどの回避動作を行う物体M2に対して十分な距離をおくことができるため、運転者の不安感を低減することができる。
(6)実車速Vaと減速用車速Vdとの偏差ΔVが大きい場合には、減速を行わないようにした。これにより、運転者にとって違和感となるような減速が行われることを防止できる。
−第4の実施の形態−
図16〜図18を参照して本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第3の実施の形態と同一もしくは相当部分には同一符号を付し、第2の実施の形態との相違点について主に説明する。第4の実施の形態に係る走行支援装置は、第2の実施の形態に係る走行支援装置と同様の構成を有している(図1、図4参照)。第4の実施の形態では、第2の実施の形態で説明したコントローラ6B(図4参照)に代えて、コントローラ6Dを備えている。
図16は、本発明の第4の実施の形態に係る走行支援装置のコントローラ6Dの機能ブロック図である。コントローラ6Dは、軌道設定部60、条件判定部61、相対速度演算部62、および、横速度演算部63、回避走行期間推定部64B、回避走行区間推定部65B、自車両位置推定部66Bに加え、回避量調整部68Dと、減速量調整部69Dとを機能的に備えている。
回避量調整部68Dは、自車両M0の回避量、すなわち標準軌道NTから第1回避軌道AT1への修正量を調整する。図17は、自車両の回避可能な幅(回避量の最大値)について説明する図であり、図18は、回避量の決定方法について説明する図である。なお、説明の便宜上、隣接車線L1に存在する物体は2つである例について説明する。
図17に示す例では、目標軌道が自車線L0の中央に設定されている。図17では、自車線L0の側方に側帯LSが存在している。このため、自車両M0が通行可能な領域幅は、自車線L0の幅員Wraと、側帯LSの幅員Woとを足し合わせた幅となる。
自車両M0が自車線L0の中央を走行している場合、自車両M0の回避量の最大値cは、式(4)で表される。
c=b+Wo (4)
ここで、bは、自車両M0の左外側面から自車線L0を区画する車道外側線までの距離であり、式(5)で表される。
b=(Wra−W0)/2 (5)
ここで、W0は自車両M0の車幅である。
次に、回避量の決定方法の一例について説明する。回避量は、物体M2が隣接車線L1内で追い越しなどの回避動作が行われる場合には車道中央線Cに近づくほど回避量を大きくし、物体M2が隣接車線L1からはみ出す場合には、さらに回避量を大きくすることが好ましい。
そこで、本実施の形態では、図18に示すように、コントローラ6Dの記憶装置に予め回避量の特性NAを記憶させている。図18の横軸は、物体M2にとっての物体M1の道路非占有率aを表しており、式(6)で表される。
a=(Wrb−W1)/W2 (6)
ここで、W1は物体M1の横幅であり、W2は物体M2の横幅である。Wrbは、隣接車線L1の幅員である。
道路非占有率aが1よりも大きい場合(a>1)、物体M2は追い越しの際に車道中央線Cから自車線L0にはみ出すことなく、隣接車線L1内での追い越しなどの回避動作が可能であることを意味している。
道路非占有率aが0よりも大きく、かつ、1以下の場合(0<a≦1)、物体M2は追い越しなどの回避動作の際に車道中央線Cから自車線L0にはみ出さなければ追い越しができないことを意味している。
図18の縦軸は、標準軌道NTに対する第1回避軌道AT1の修正量、すなわち自車両M0の進行方向に直交する方向の回避量Daを表している。道路非占有率aに対する回避量Daは、実験やシミュレーション等から予め決定される。
図示するように、回避量Daは道路非占有率aがk1から小さくなるにしたがって増加する。k1は、安全マージンを考慮し、任意に設定されるものである。なお、k1は、1より大きい値である(k1>1)。
図中、回避限界Dxは、安全マージンを考慮し、回避量の最大値cに対して係数k2を乗じて決定される(Dx=c×k2)。なお、係数k2は、0よりも大きく1以下の数値で任意に設定することができる(0<k2≦1)。
図18(a)において、ハッチングで示す部分は、必要な回避量に対する不足分を表している。回避量の不足分Dbは、特性NAから決定された回避量Daから回避限界Dxを減じた値となる(Db=Da−Dx)。たとえば、図18(b)に示すように、道路非占有率aがa(e)である場合、必要な回避量DaはDa(e)となる。ここで、Da(e)は回避限界Dxより大きく、回避量の不足分Db(e)は、必要な回避量Da(e)から回避限界Dxを減じた値となる。
減速量調整部69Dは、回避量の不足分Dbに基づいて車速修正値dVを決定する。車速修正値dVは、式(7)で表される。
dV=Da×k3+Db×k4 (7)
ここで、k3およびk4は、それぞれ任意の係数である。
本実施の形態では、設定車速Vsから車速修正値dVを減じた値が目標車速となる。
式(7)の右辺第一項に示すように、車速修正値dVは、回避量Daが大きいほど大きくなる。また、式(7)の右辺第二項に示すように、車速修正値dVは、回避量の不足分Dbが大きいほど大きくなる。
なお、回避量の不足が無い場合、すなわち、標準軌道NTから第1回避軌道AT1への軌道修正のみでも自車両M0が物体M2とすれ違うことができる場合には、式(7)の右辺第二項は0に設定される。
標準軌道NTから第1回避軌道AT1への軌道修正のみでも自車両M0が物体M2とすれ違うことができる場合であっても、右辺第一項の係数k3を0よりも大きい値とすることで、回避量Daに応じた第1回避軌道AT1への軌道修正とともに自車両M0を減速させることができる。減速量は、係数k3により調整可能である。これにより、運転者の安心感を高めることができる。
物体M2が車道中央線Cを超えて自車線L0にはみ出すなどして、回避量の不足が発生する場合、回避量を回避限界Dxに設定するとともに、式(7)により車速修正値dVが決定される。これにより、回避限界Dxに応じた第1回避軌道AT1への軌道修正とともに自車両M0を減速させることができる。なお、車速修正値dVは、回避走行期間Taにおける自車両M0の位置が、回避走行区間Xa外に位置するように決定される。
このような第4の実施の形態によれば、第2の実施の形態と同様の作用効果に加え、次の作用効果を奏する。
(7)隣接車線L1の幅員Wrbのうち物体M1により狭められた残りの幅員(Wrb−W1)および物体M2の車幅W2に基づいて第1回避軌道AT1の修正量を調整するようにした。これにより、隣接車線L1の幅員Wrbが短い場合、物体M1や物体M2が大きい場合であっても、自車両M0と物体M2との距離を十分に確保した状態で、物体M2とすれ違うことができるため、運転者の安心感を高めることができる。
(8)第1回避軌道AT1に沿った走行が可能でない場合に、第1回避軌道AT1の修正量の不足分に応じて自車両M0を減速するようにした。これにより、自車両M0に運転者による譲る動作を模擬できるとともに、自車両M0の回避量が十分に確保できない場合であっても、自車両M0を減速させることで物体M2との距離を十分に確保した状態で物体M2とすれ違うことができる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
(変形例1)
上述した実施の形態では、対向車線を自車両M0に向かって走行する対向車両である物体M1が、対向車線を自車両M0に向かって走行する対向車両である物体M2を追い越す際に、自車両M0の目標軌道を第1回避軌道AT1や第2回避軌道AT2に設定する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。
図19は、自車両M0および物体M1,M2の進行方向を説明する図である。図19(a)は、上述した実施の形態と同様の例であり、自車両M0と一の物体M2の移動方向が逆方向であり、かつ、一の物体M2と他の物体M1の移動方向が同方向の場合である。図19(b)は、自車両M0と一の物体M2の移動方向が逆方向であり、かつ、一の物体M2と他の物体M1の移動方向が逆方向の場合である。図19(c)は、自車両M0と一の物体M1の移動方向が同方向であり、かつ、一の物体M1と他の物体M2の移動方向が同方向の場合である。図19(d)は、自車両M0と一の物体M1の移動方向が同方向であり、かつ、一の物体M1と他の物体M2の移動方向が逆方向の場合である。
図19(a)および図19(b)に示す例では、自車線L0と隣接車線L1とが車道中央線Cで区画されており、隣接車線L1が対向車線であり、物体M2が対向車両、物体M1が物体M2にとっての障害物である。図19(c)および図19(d)に示す例では、自車線L0と隣接車線L1とが車線境界線Bで区画されており、隣接車線L1が並走車線であり、物体M1が並走車両、物体M2が物体M1にとっての障害物である。図19(b)および図19(d)では、障害物となる物体が後進走行している場合を示している。
本発明は、図19(a)〜(d)に示す各状況において、第1回避軌道AT1や第2回避軌道AT2への軌道修正が可能な構成とされている。
第2の実施の形態では、図19(a)に示す状況では、回避走行期間推定部64Bは、一の物体M2が他の物体M1を追い越すために必要とする走行期間を回避走行期間Taとして推定し、回避走行区間推定部65Bは、一の物体M2が他の物体M1を追い越すために必要とする走行区間を回避走行区間Xaとして推定した。
図19(c)に示す状況では、第2の実施の形態と同様に、回避走行期間推定部64Bは、一の物体M1が他の物体M2を追い越すために必要とする走行期間を回避走行期間Taとして推定し、回避走行区間推定部65Bは、一の物体M1が他の物体M2を追い越すために必要とする走行区間を回避走行区間Xaとして推定する。
これに対して、図19(b)に示す状況では、回避走行期間推定部64Bは、一の物体M2が他の物体M1とすれ違うために必要とする走行期間を回避走行期間Taとして推定し、一の物体M2が他の物体M1とすれ違うために必要とする走行区間を回避走行区間Xaとして推定する。図19(d)に示す状況では、回避走行期間推定部64Bは、一の物体M1が他の物体M2とすれ違うために必要とする走行期間を回避走行期間Taとして推定し、一の物体M1が他の物体M2とすれ違うために必要とする走行区間を回避走行区間Xaとして推定する。
したがって、たとえば、図20に示すように、物体M1の進行方向が自車両M0の進行方向と同じ場合であっても、回避走行期間Ta内に自車両M0が回避走行区間Xaに進入する場合、自車両M0を物体M1から離間するように所定の修正量だけ修正した第1回避軌道AT1に軌道修正を行わせることができる。
なお、図19(a)〜(d)では、障害物となる物体が走行している例について説明したが、障害物となる物体が停止している場合も同様に、回避走行期間および回避走行区間を設定できる。
(変形例2)
上述した実施の形態では、隣接車線上に存在する物体が2つである例について説明したが、本発明はこれに限定されない。物体が3つ以上ある場合であっても本発明を適用できる。隣接車線上に物体が3つ以上存在する場合は、各物体M(i=1,2,3,・・・n、nは自車両M0の前方における隣接車線上に存在する物体の数)に対して自車両0との距離が近い順に番号を付し、番号が連続する物体間において、番号の小さい方の物体Mに対する番号の大きい方の物体Mi+1の相対速度Vrを演算する。なお、番号が連続する物体間だけでなく、自車両M0の前方における隣接車線上の検出範囲内において検出された各物体間の全ての組み合わせにおいて、番号の小さい方の物体に対する番号の大きい方の物体の相対速度Vrを演算して、第1回避軌道への軌道修正を行うか否かの判定を行ってもよい。
(変形例3)
自車両M0の前方の物体の自車両M0に対する相対速度および相対位置を検出する手段は、上述したレーダに限定されない。ステレオカメラで構成されるカメラ装置2を利用してもよい。カメラ装置2の画像処理部は、人、自転車、バイク、自動車など、自車両M0の前方に存在する物体を識別し、その大きさや自車両M0に対する相対位置およびその時間変化から相対速度を取得することができる。上述した実施の形態では、カメラ装置2をステレオカメラで構成する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。単一のカメラ(単眼)で構成してもよいし、単一のカメラと、ステレオカメラやレーダとを組み合わせて、自車両M0の前方の物体の自車両M0に対する相対位置や相対速度を検出してもよい。
(変形例4)
第2〜第4の実施の形態では、予測時間Tstを一定値としたが本発明はこれに限定されない。自車両M0に対する物体M2の相対速度に応じて予測時間Tstを変更してもよい。
(変形例5)
上述した実施の形態では、第2回避軌道AT2を目標軌道に設定する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。たとえば、標準軌道NTから第1回避軌道AT1への修正量が十分に大きい場合には第2回避軌道への軌道修正制御を省略することもできる。
本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
1 レーダ、2 カメラ装置、3 車速検出装置、4 カーナビゲーションシステム、5 設定スイッチ、6 コントローラ、6B コントローラ、6C コントローラ、6D コントローラ、7 ステアリング制御部、8 ステアリングアクチュエータ、9 ブレーキ制御部、10 ブレーキアクチュエータ、11 エンジン制御部、12 電子制御スロットル、13 音声出力装置、14 表示装置、15 操舵トルク検出装置、60 軌道設定部、61 条件判定部、62 相対速度演算部、63 横速度演算部、64B 回避走行期間推定部、65B 回避走行区間推定部、66B 自車両位置推定部、67C 減速回避制御部、68D 回避量調整部、69D 減速量調整部
AT1 第1回避軌道、AT2 第2回避軌道、NT 標準軌道

Claims (12)

  1. 目標軌道に沿って自車両を走行させるための制御を行う走行制御部を備える車両用走行支援装置であって、
    前記自車両の前方に存在する一の物体が、前記一の物体に対して障害物となる他の物体に接近するように移動しているか否かを、前記他の物体に対する前記一の物体の相対速度に基づいて判定する物体間接近判定部を備え、
    前記走行制御部は、前記物体間接近判定部により前記一の物体が前記他の物体に接近するように移動していることが判定された場合、前記目標軌道を前記一の物体から離間するように所定の修正量だけ修正した第1回避軌道に沿って前記自車両を走行させるための第1走行制御を実行する車両用走行支援装置。
  2. 請求項1に記載の車両用走行支援装置において、
    前記修正量は、前記目標軌道と直交する方向の距離である車両用走行支援装置。
  3. 請求項1または2に記載の車両用走行支援装置において、
    前記自車両に対する前記一の物体の相対位置および前記自車両に対する前記他の物体の相対位置ならびに前記自車両に対する前記一の物体の相対速度および前記自車両に対する前記他の物体の相対速度に基づいて、前記一の物体が前記他の物体を回避するために必要とする回避走行期間および回避走行区間とを推定する回避走行推定部と、
    前記回避走行期間における前記自車両の位置を推定する自車両位置推定部とを備え、
    前記走行制御部は、前記物体間接近判定部により前記一の物体が前記他の物体に接近するように移動していることが判定された場合であっても、前記自車両位置推定部で推定された前記自車両の位置が、前記回避走行推定部で推定された前記回避走行区間内にない場合には、前記第1走行制御を実行せず、前記物体間接近判定部により前記一の物体が前記他の物体に接近するように移動していることが判定された場合であって、かつ、前記自車両位置推定部で推定された前記自車両の位置が、前記回避走行推定部で推定された前記回避走行区間内にある場合に、前記第1走行制御を実行する車両用走行支援装置。
  4. 請求項3に記載の車両用走行支援装置において、
    前記自車両と前記一の物体の移動方向が逆方向であり、かつ、前記一の物体と前記他の物体の移動方向が同方向の場合、
    前記回避走行推定部は、前記一の物体が前記他の物体を追い越すために必要とする走行期間および走行区間を前記回避走行期間および前記回避走行区間として推定する車両用走行支援装置。
  5. 請求項3に記載の車両用走行支援装置において、
    前記自車両と前記一の物体の移動方向が逆方向であり、かつ、前記一の物体と前記他の物体の移動方向が逆方向の場合、
    前記回避走行推定部は、前記一の物体が前記他の物体とすれ違うために必要とする走行期間および走行区間を前記回避走行期間および前記回避走行区間として推定する車両用走行支援装置。
  6. 請求項3に記載の車両用走行支援装置において、
    前記自車両と前記一の物体の移動方向が同方向であり、かつ、前記一の物体と前記他の物体の移動方向が同方向の場合、
    前記回避走行推定部は、前記一の物体が前記他の物体を追い越すために必要とする走行期間および走行区間を前記回避走行期間および前記回避走行区間として推定する車両用走行支援装置。
  7. 請求項3に記載の車両用走行支援装置において、
    前記自車両と前記一の物体の移動方向が同方向であり、かつ、前記一の物体と前記他の物体の移動方向が逆方向の場合、
    前記回避走行推定部は、前記一の物体が前記他の物体とすれ違うために必要とする走行期間および走行区間を前記回避走行期間および前記回避走行区間として推定する車両用走行支援装置。
  8. 請求項3に記載の車両用走行支援装置において、
    前記自車両位置推定部は、所定時間内における前記自車両の位置を推定し、
    前記走行制御部は、前記物体間接近判定部により前記一の物体が前記他の物体に接近するように移動していることが判定された場合であっても、前記所定時間内における前記自車両の位置が前記回避走行推定部で推定された前記回避走行区間内にない場合には、前記第1走行制御を実行せず、前記物体間接近判定部により前記一の物体が前記他の物体に接近するように移動していることが判定された場合であって、かつ、前記所定時間内における前記自車両の位置が前記回避走行推定部で推定された前記回避走行区間内にある場合に、前記第1走行制御を実行する車両用走行支援装置。
  9. 請求項1または2に記載の車両用走行支援装置において、
    前記走行制御部は、前記第1走行制御が実行されている場合であって、前記一の物体と前記他の物体のうちのいずれか一方が、前記目標軌道と直交する方向において前記自車両に接近したときには、前記接近する物体から離間するように前記第1回避軌道から所定の修正量だけ修正した第2回避軌道に沿って前記自車両を走行させるための第2走行制御を実行する車両用走行支援装置。
  10. 請求項3に記載の車両用走行支援装置において、
    前記自車両の車速指令値を出力する車速指令部と、
    前記自車両の車速を検出する車速検出部とを備え、
    前記走行制御部は、
    前記車速検出部で検出された車速が前記車速指令値となるように、前記自車両の車速を調整する車速調整部と、
    前記自車両位置推定部で推定された前記自車両の位置が、前記回避走行推定部で推定された前記回避走行区間外に位置するための減速用車速指令値を決定する減速用車速決定部とを有し、
    前記車速調整部は、前記車速検出部で検出された車速と前記減速用車速指令値との偏差が所定値以下の場合、前記車速指令部から出力された車速指令値にかかわらず前記車速検出部で検出された車速が前記減速用車速指令値となるように、前記自車両の車速を調整し、所定時間経過後に再び前記車速指令部から出力された車速指令値に基づいて前記自車両の車速を調整する車両用走行支援装置。
  11. 請求項1または2に記載の車両用走行支援装置において、
    前記物体間接近判定部は、前記自車両が走行する車線に隣接する隣接車線に存在する一の物体と他の物体との物体間相対速度を取得し、前記物体間相対速度に基づいて前記一の物体が前記他の物体に接近するように移動しているか否かを判定し、
    前記一の物体の大きさを検出する物体サイズ検出部と、
    前記隣接車線の幅員を検出する幅員検出部と、
    前記隣接車線の幅員のうち前記他の物体により狭められた残りの幅員および前記一の物体の大きさに基づいて前記第1回避軌道の修正量を調整する修正量調整部とを備える車両用走行支援装置。
  12. 請求項1または2に記載の車両用走行支援装置において、
    前記第1回避軌道に沿った走行が可能でない場合に、前記目標軌道に対する前記第1回避軌道の修正量の不足分に応じて前記自車両を減速する車両用走行支援装置。
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