JP2016026485A - 小麦ふすま含有加工食品 - Google Patents

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Abstract

【課題】
小麦ふすま特有の臭気と酸味が共に抑えられ、さらに口中で唾液を吸収しにくくパサつきも感じにくい小麦ふすま含有加工食品を提供する。
【解決手段】
不溶性食物繊維の含有量100質量部に対し、フェルラ酸の含有量が0.035〜0.16質量部、p−クマル酸の含有量が0.004〜0.06質量部である、小麦ふすま含有加工食品。
【選択図】なし

Description

本発明は、小麦ふすま含有加工食品に関する。
小麦ふすまは主に粉砕された小麦の外皮からなり、不溶性食物繊維、ビタミン、ミネラル等を豊富に含むことから、近年、健康食品素材として注目されている。しかし、小麦ふすまを食すると、口中で唾液を吸収するためにパサついた食感が口中に残る。この食感と、小麦ふすまが有する特有の臭気や小麦ふすまの配合により生じる酸味とが相まって、小麦ふすま配合食品は一般に食味に劣る。
小麦ふすまの食味を改善するための種々の方法が開発されてきている。例えば、特許文献1には、小麦ふすまを水洗・脱脂することで、小麦ふすまの風味を改善したことが記載されている。
また、特許文献2〜4には、ふすまと水を混合し、自己酵素を作用させた後に必要により加圧、加熱処理を施すことで、ふすま中のフィチン酸を減少させることができ、食感と風味も改善されることが記載されている。
さらに、特許文献5には、ふすまを100℃以上で加熱、混練、剪断、造粒した後、粉砕することで、ザラツキや不快臭を抑えられることが記載されている。
特開昭62−79756号公報 特開平4−23958号公報 特開平5−336907号公報 特開平5−344866号公報 特開2012−110237号公報
上記特許文献1〜5に記載の発明では、小麦ふすまの欠点とされる臭気や食感をある程度改善しうるものの、そのレベルは十分とはいえない。
本発明は、小麦ふすま特有の臭気と酸味が共に抑えられ、さらに口中で唾液を吸収しにくくパサつきを感じにくい小麦ふすま含有加工食品の提供に関する。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた。その結果、小麦ふすまを含有する加工食品において、不溶性食物繊維の含有量に対するフェルラ酸とp−クマル酸の各含有量を特定の比に調整することで、小麦ふすま臭が低減され、酸味も抑えられ、さらに口中における唾液の吸収感も抑えられて、食べやすさが大きく向上することを見い出した。本発明はこれらの知見に基づき完成させるに至ったものである。
本発明は、不溶性食物繊維の含有量100質量部に対し、フェルラ酸の含有量が0.035〜0.16質量部、p−クマル酸の含有量が0.004〜0.06質量部である、小麦ふすま含有加工食品を提供するものである。
本発明の小麦ふすま含有加工食品は、小麦ふすま特有の臭気と酸味が共に低減され、さらに口中で唾液を吸収しにくくパサつきを感じにくい。
本発明の小麦ふすま含有加工食品の食品形態に特に制限はなく、例えば、焼き菓子(好ましくは、「製菓辞典」、初版、1981年10月30日、第204頁に記載のビスケット、クッキー、クラッカー、乾パン、プレッツェル、パイ、カットパン又はショートブレッドにおいて、特定量の小麦ふすま、フェルラ酸及びp−クマル酸を含有する形態)、シリアル食品(一般的に朝食シリアル(Ready to eat,Breakfast cereal)と称される。一般的には、穀類原料を蒸煮し、冷却後に圧扁し、成形した後に膨張させ、次いで乾燥後に焙焼することで得られるフレーク状の食品である。牛乳等の液状食品を加えて食されることが多い。なお、本発明においてシリアル食品とは、牛乳等を加える前の状態、すなわち、シリアル食品として販売される形態を意味する。)、造粒米、調味用食品(例えばドレッシング、ポン酢、しょうゆ、スプレッド)、クルトン、麺、パンが挙げられる。なかでも本発明の効果をより効果的に発現する観点から焼き菓子又はシリアル食品が好ましい。
本発明の小麦ふすま含有加工食品は小麦ふすま由来の不溶性食物繊維を含む。本発明の小麦ふすま含有加工食品は、小麦ふすま由来の不溶性食物繊維に加えて、小麦ふすま由来の不溶性食物繊維以外の、1種又は2種以上の不溶性食物繊維を含んでもよい。
ここで、「食物繊維」とは、ヒトの消化酵素で消化されない食品中の難消化性成分の総体であり、その内、水に溶けにくいものを不溶性食物繊維という。小麦ふすま由来の不溶性食物繊維以外の不溶性食物繊維の種類に特に制限はなく、穀類、豆類、果実類、野菜類等に由来するものであってもよいし、甲殻類の殻や菌類の細胞壁に由来するものであってもよい。
本発明の小麦ふすま含有加工食品中の全不溶性食物繊維中、小麦ふすま由来の不溶性食物繊維の割合は、小麦ふすまの生理作用を効果的に発現させる観点から30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましく、60質量%以上がさらに好ましい。また、本発明の小麦ふすま含有加工食品には、通常は小麦ふすま以外の原料に由来する不溶性食物繊維、例えば小麦粉等の穀粉に由来する不溶性食物繊維も含まれる。したがって、本発明の小麦ふすま含有加工食品中の不溶性食物繊維に占める、小麦ふすま由来の不溶性食物繊維の割合は、通常には95質量%以下であり、90質量%以下であってもよく、80質量%以下であってもよく、75質量%以下であってもよい。本発明の小麦ふすま含有加工食品中の全不溶性食物繊維中、小麦ふすま由来の不溶性食物繊維の割合は30〜95質量%であることが好ましく、40〜90質量%であってもよく、50〜80質量%であってもよく、60〜75質量%であってもよい。ここで、小麦ふすま由来の不溶性食物繊維とは、小麦ふすま含有加工食品の製造において配合した小麦ふすまに由来する不溶性食物繊維を意味する。
小麦ふすま中の不溶性食物繊維の含有量は、通常は40〜50質量%程度である。
本発明の小麦ふすま含有加工食品中、不溶性食物繊維の含有量は、不溶性食物繊維の生理作用を効果的に発現させる観点から1質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましく、4質量%以上がさらに好ましく、5質量%以上がさらに好ましい。また、摂食性の観点の観点から、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、9質量%以下がより好ましい。本発明の小麦ふすま含有加工食品中、不溶性食物繊維の含有量は1〜20質量%が好ましく、3〜10質量%がより好ましく、4〜10質量%がさらに好ましく、5〜9質量%がさらに好ましい。不溶性食物繊維の含有量は、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明の小麦ふすま含有加工食品中のフェルラ酸の含有量は、本発明の小麦ふすま含有加工食品中の不溶性食物繊維の含有量100質量部に対して0.035〜0.16質量部である。また、本発明の小麦ふすま含有加工食品中のp−クマル酸の含有量は、本発明の小麦ふすま含有加工食品中の不溶性食物繊維の含有量100質量部に対して0.004〜0.06質量部である。
本発明の小麦ふすま含有加工食品中のフェルラ酸とp−クマル酸の各含有量を上記範囲内とすることで、小麦ふすまの臭気を効果的に抑えることができ、且つ、小麦ふすまの配合により生じる酸味も感じにくくなる。さらに、小麦ふすま含有加工食品中のフェルラ酸とp−クマル酸の各含有量を上記範囲内とすることにより、当該加工食品を食した際に、口中における唾液の吸収感が抑えられ、パサつきを感じにくくなる。すなわち、小麦ふすま含有加工食品が通常有する食味上の問題点を大幅に改善することができる。小麦ふすま含有加工食品中のフェルラ酸とp−クマル酸の各含有量を上記範囲内とする方法に特に制限はない。例えば、小麦ふすま含有加工食品の製造において、フェルラ酸とp−クマル酸を所望量添加することで、フェルラ酸とp−クマル酸の各含有量を上記範囲内とすることができる。
本発明の小麦ふすま含有加工食品中のフェルラ酸の含有量は、ふすま臭、酸味及び唾液の吸収感の改善の観点から、本発明の小麦ふすま含有加工食品中の不溶性食物繊維の含有量100質量部に対して0.05質量部以上が好ましく、0.06質量部以上がより好ましい。また、同様の観点から、本発明の小麦ふすま含有加工食品中のフェルラ酸の含有量は、本発明の小麦ふすま含有加工食品中の不溶性食物繊維の含有量100質量部に対して0.14質量部以下が好ましく、0.12質量部以下がより好ましく、0.1質量部以下が更に好ましく、0.08質量部以下が更に好ましい。また、同様の観点から、本発明の小麦ふすま含有加工食品中のフェルラ酸の含有量は、本発明の小麦ふすま含有加工食品中の不溶性食物繊維の含有量100質量部に対して0.035〜0.14質量部が好ましく、0.035〜0.12質量部がより好ましく、0.035〜0.1質量部がさらに好ましく、0.035〜0.08質量部がさらに好ましく、0.05〜0.08質量部がさらに好ましく、0.06〜0.08質量部がさらに好ましい。
本発明の小麦ふすま含有加工食品中のp−クマル酸の含有量は、ふすま臭、酸味及び唾液の吸収感の改善の観点から、本発明の小麦ふすま含有加工食品中の不溶性食物繊維の含有量100質量部に対して0.0065質量部以上が好ましく、0.01質量部以上がより好ましく、0.018質量部以上が更に好ましく、0.02質量部以上が更に好ましい。また、同様の観点から、本発明の小麦ふすま含有加工食品中のp−クマル酸の含有量は、本発明の小麦ふすま含有加工食品中の不溶性食物繊維の含有量100質量部に対して0.028質量部以下が好ましく、0.026質量部以下がより好ましい。また、同様の観点から、本発明の小麦ふすま含有加工食品中のp−クマル酸の含有量は、本発明の小麦ふすま含有加工食品中の不溶性食物繊維の含有量100質量部に対して0.0065〜0.028質量部が好ましく、0.01〜0.026質量部がより好ましく、0.018〜0.026質量部がさらに好ましく、0.02〜0.026質量部がさらに好ましい。
フェルラ酸やp−クマル酸の含有量は、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
本発明の小麦ふすま含有加工食品中のp−クマル酸の含有量に対するフェルラ酸の含有量の比率(フェルラ酸/p−クマル酸、質量比)は、ふすま臭、酸味及び唾液の吸収感の改善の観点から、2.0以上が好ましく、2.5以上がより好ましく、2.7以上がさらに好ましく、2.9以上がさらに好ましい。また、同様の観点から、上記比率は9.0以下が好ましく、6.0以下がより好ましく、3.5以下がさらに好ましく、3.3以下がさらに好ましい。また、同様の観点から、上記比率は2.0〜9.0であることが好ましく、2.5〜6.0であることがより好ましく、2.7〜3.5であることがより好ましく、2.9〜3.3であることが更に好ましい。
本発明の小麦ふすま含有加工食品の含水率は、保存性の観点から、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましい。また、食感の観点から、本発明の小麦ふすま含有加工食品の含水率は3質量%以上であることが好ましく、4質量%以上であることがより好ましく、5質量%以上であることがさらに好ましい。より具体的には、本発明の小麦ふすま含有加工食品の含水率は、3〜20質量%であることが好ましく、4〜15質量%であることがより好ましく、5〜10質量%であることがさらに好ましい。
本発明の小麦ふすま含有加工食品の水分活性は、保存性の観点から、0.8以下であることが好ましく、0.7以下であることがより好ましく、0.6以下であることがさらに好ましい。
本発明の小麦ふすま含有加工食品の製造方法に特に制限はない。目的とする食品形態の通常の調製方法において、得られる小麦ふすま含有加工食品中の不溶性食物繊維、フェルラ酸、p−クマル酸等の含有量が本発明の規定を満たすように、小麦ふすま、フェルラ酸、p−クマル酸等を配合することで得ることができる。小麦ふすまとしては、小麦の外皮を粉砕したものを用いるのが好ましい。小麦ふすまは商業的に入手可能であり、例えば、ウィートブランDF(商品名、日清ファルマ社製)、小麦ふすま(商品名、日本製粉社製)を用いることができる。また、フェルラ酸やp−クマル酸は商業的に入手することができる。
本発明の小麦ふすま含有加工食品への小麦ふすまの配合量は、生理活性の点から、小麦ふすま含有加工食品中5質量%以上となるように配合するのが好ましく、8質量%以上となるように配合するのがより好ましく、10質量%以上となるように配合するのがより好ましい。また、風味の点から、小麦ふすま含有加工食品中40質量%以下となるように配合するのが好ましく、20質量%以下となるように配合するのがより好ましく、17質量%以下となるように配合するのがさらに好ましく、15質量%以下となるように配合するのがさらに好ましい。
本発明の小麦ふすま含有加工食品が焼き菓子であれば、例えば、少なくとも穀分(好ましくは小麦粉、より好ましくは薄力粉)と、小麦ふすまと、フェルラ酸と、p−クマル酸とを特定量混合して生地を調製し、該生地を、オーブン等を用いて焼成することで得ることができる。上記生地の調製においては通常の焼き菓子の調製において原料として用いうる油脂、糖類等を配合することが好ましい。また、所望により卵、粉乳、牛乳、ココナッツミルク、食塩、パウダー、調味料、膨張剤、pH調整剤、酸化防止剤、乳化剤、香料、ビタミン類、蛋白質、澱粉、水等を配合してもよい。
また、本発明の小麦ふすま含有加工食品がシリアル食品(朝食シリアル)の場合、当該シリアル食品は例えば、穀類原料を常法により蒸煮し、冷却後に圧扁し、成形し、エクストルーダーにより膨張させた後、乾燥し、焙焼することにより得ることができる。上記製造過程において小麦ふすま、フェルラ酸、p−クマル酸等を配合することで、得られるシリアル食品中の不溶性食物繊維、フェルラ酸、p−クマル酸等の含有量が本発明で規定する範囲内に調整される。上記穀類原料としては、とうもろこし、米、玄米、小麦、大麦、ライ麦、燕麦(オーツ)、ハト麦、裸麦、蕎麦(ソバ)、粟(アワ)、黍(キビ)稗(ヒエ)、こうりゃん(マイロ)、アマランス等が挙げられる。また、当該穀類原料として大豆、小豆、グリーンピース、そら豆、いんげん豆等の豆類を用いることもできる。上記生地の調製において、必要に応じて、例えば、乳化剤、結着剤、糖類、天然又は人工甘味料、チョコレート、ココア、食塩、調味料、香辛料、油脂、着色料、乾燥野菜、乾燥果物、ナッツ類、ビタミン類、ミネラル添加剤、食物繊維、蛋白質、水等を配合することができる。
上述した実施形態に関し、本発明は以下の小麦ふすま含有加工食品を開示する。
<1>
不溶性食物繊維の含有量100質量部に対し、フェルラ酸の含有量が0.035〜0.16質量部、p−クマル酸の含有量が0.004〜0.06質量部である、小麦ふすま含有加工食品。
<2>
前記小麦ふすま含有加工食品が焼き菓子又はシリアル食品である、前記<1>に記載の小麦ふすま含有加工食品。
<3>
前記小麦ふすま含有加工食品中の全不溶性食物繊維中、小麦ふすま由来の不溶性食物繊維の割合が、好ましくは30質量%以上であり、より好ましくは40質量%以上であり、さらに好ましくは50質量%以上であり、さらに好ましくは60質量%以上である、前記<1>又は<2>に記載の小麦ふすま含有加工食品。
<4>
前記小麦ふすま含有加工食品中の全不溶性食物繊維中、小麦ふすま由来の不溶性食物繊維の割合が、通常は95質量%以下であり、90質量%以下であってもよく、80質量%以下であってもよく、75質量%以下であってもよい、前記<1>〜<3>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<5>
前記小麦ふすま含有加工食品中の全不溶性食物繊維中、小麦ふすま由来の不溶性食物繊維の割合が、好ましくは30〜95質量%であり、40〜90質量%であってもよく、50〜80質量%であってもよく、60〜75質量%であってもよい、前記<1>〜<4>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<6>
前記小麦ふすま中の不溶性食物繊維の含有量が、好ましくは40〜50質量%である、前記<1>〜<5>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<7>
前記小麦ふすま含有加工食品中、不溶性食物繊維の含有量が、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは3質量%以上であり、さらに好ましくは4質量%以上であり、さらに好ましくは5質量%以上である、前記<1>〜<6>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<8>
前記小麦ふすま含有加工食品中、不溶性食物繊維の含有量が、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下であり、さらに好ましくは9質量%以下である、前記<1>〜<7>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<9>
前記小麦ふすま含有加工食品中、不溶性食物繊維の含有量が、好ましくは1〜20質量%であり、より好ましくは3〜10質量%であり、さらに好ましくは4〜10質量%であり、さらに好ましくは5〜9質量%である、前記<1>〜<8>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<10>
前記小麦ふすま含有加工食品中、前記フェルラ酸の含有量が、前記不溶性食物繊維の含有量100質量部に対して、好ましくは0.05質量部以上であり、より好ましくは0.06質量部以上である、前記<1>〜<9>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<11>
前記小麦ふすま含有加工食品中、前記フェルラ酸の含有量が、前記不溶性食物繊維の含有量100質量部に対して、好ましくは0.14質量部以下であり、より好ましくは0.12質量部以下であり、さらに好ましくは0.1質量部以下であり、さらに好ましくは0.08質量部以下である、前記<1>〜<10>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<12>
前記小麦ふすま含有加工食品中、前記フェルラ酸の含有量が、前記不溶性食物繊維の含有量100質量部に対して、好ましくは0.035〜0.14質量部であり、より好ましくは0.035〜0.12質量部であり、さらに好ましくは0.035〜0.1質量部であり、さらに好ましくは0.035〜0.08質量部であり、さらに好ましくは0.05〜0.08質量部であり、さらに好ましくは0.06〜0.08質量部である、前記<1>〜<11>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<13>
前記小麦ふすま含有加工食品中、前記p−クマル酸の含有量が、前記不溶性食物繊維の含有量100質量部に対して、好ましくは0.0065質量部以上であり、より好ましくは0.01質量部以上であり、さらに好ましくは0.018質量部以上であり、さらに好ましくは0.02質量部以上である、前記<1>〜<12>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<14>
前記小麦ふすま含有加工食品中、前記p−クマル酸の含有量が、前記不溶性食物繊維の含有量100質量部に対して、好ましくは0.028質量部以下であり、より好ましくは0.026質量部以下である、前記<1>〜<13>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<15>
前記小麦ふすま含有加工食品中、前記p−クマル酸の含有量が、前記不溶性食物繊維の含有量100質量部に対して、好ましくは0.0065〜0.028質量部であり、より好ましくは0.01〜0.026質量部であり、さらに好ましくは0.018〜0.026質量部であり、さらに好ましくは0.02〜0.026質量部である、前記<1>〜<14>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<16>
前記小麦ふすま含有加工食品中、p−クマル酸の含有量に対するフェルラ酸の含有量の比率(フェルラ酸/p−クマル酸、質量比)が、好ましくは2.0以上であり、より好ましくは2.5以上であり、さらに好ましくは2.7以上であり、さらに好ましくは2.9以上である、前記<1>〜<15>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<17>
前記小麦ふすま含有加工食品中、p−クマル酸の含有量に対するフェルラ酸の含有量の比率(フェルラ酸/p−クマル酸、質量比)が、好ましくは9.0以下であり、より好ましくは6.0以下であり、さらに好ましくは3.5以下であり、さらに好ましくは3.3以下である、前記<1>〜<16>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<18>
前記小麦ふすま含有加工食品中、p−クマル酸の含有量に対するフェルラ酸の含有量の比率(フェルラ酸/p−クマル酸、質量比)が、好ましくは2.0〜9.0であり、より好ましくは2.5〜6.0であり、さらに好ましくは2.7〜3.5であり、さらに好ましくは2.9〜3.3である、前記<1>〜<17>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<19>
前記小麦ふすま含有加工食品の含水率は、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以下である、前記<1>〜<18>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<20>
前記小麦ふすま含有加工食品の含水率は、好ましくは3質量%以上であり、より好ましくは4質量%以上であり、さらに好ましくは5質量%以上である、前記<1>〜<19>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<21>
前記小麦ふすま含有加工食品の含水率は、好ましくは3〜20質量%であり、より好ましくは4〜15質量%であり、さらに好ましくは5〜10質量%である、前記<1>〜<20>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<22>
前記小麦ふすま含有加工食品の水分活性が、好ましくは0.8以下であり、より好ましくは0.7以下であり、さらに好ましくは0.6以下である、前記<1>〜<21>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<23>
前記小麦ふすま含有加工食品が、前記小麦ふすま含有加工食品の製造において、前記小麦ふすま含有加工食品中の小麦ふすまの含有量が好ましくは5質量%以上、より好ましくは8質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上となるように小麦ふすまを配合して製造される、前記<1>〜<22>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<24>
前記小麦ふすま含有加工食品が、前記小麦ふすま含有加工食品の製造において、前記小麦ふすま含有加工食品中の小麦ふすまの含有量が好ましくは40質量%以下、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは17質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下となるように小麦ふすまを配合して製造される、前記<1>〜<23>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<25>
前記小麦ふすま含有加工食品が、前記小麦ふすま含有加工食品の製造において、前記小麦ふすま含有加工食品中の小麦ふすまの含有量が好ましくは5〜40質量%、より好ましくは8〜20質量%、さらに好ましくは10〜17質量%、さらに好ましくは10〜15質量%となるように小麦ふすまを配合して製造される、前記<1>〜<24>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<26>
前記小麦ふすま含有加工食品が焼き菓子であって、該焼き菓子が、少なくとも穀分(好ましくは小麦粉、より好ましくは薄力粉)と、小麦ふすまと、フェルラ酸と、p−クマル酸とを混合して生地を調製し、該生地を焼成することにより得られる、前記<1>〜<25>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<27>
前記小麦ふすま含有加工食品がシリアル食品であって、該シリアル食品が、穀類原料を蒸煮し、冷却後に圧扁し、成形し、膨張させた後、乾燥し、焙焼することにより得られる、前記<1>〜<25>のいずれか1つに記載の小麦ふすま含有加工食品。
<28>
前記穀類原料が、とうもろこし、米、玄米、小麦、大麦、ライ麦、燕麦(オーツ)、ハト麦、裸麦、蕎麦(ソバ)、粟(アワ)、黍(キビ)稗(ヒエ)、こうりゃん(マイロ)、アマランス、大豆、小豆、グリーンピース、そら豆、及びいんげん豆から選ばれる1種又は2種以上に由来する、前記<27>に記載の小麦ふすま含有加工食品。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
[測定方法]
(不溶性食物繊維含有量の測定)
不溶性食物繊維量は、AOAC Method 991.42に記載のProsky変法によって測定した。具体的には以下の方法で測定した。
試料を、ホモジナイザーで処理した後、10メッシュの篩にかけ、粒度2mm以下とした。得られた粉末試料5gに125mLの石油エーテルを加え、時々攪拌しながら15分間放置した後、遠心分離し(2150G、10分)、上澄み液をガラスろ過器G−3に流し込んだ。さらに、同様の操作を2回繰り返し、最後は全量をガラスろ過器に流し込み、残渣を風乾後、得られた脱脂試料を秤量した。500mL容トールビーカーに脱脂試料1gを採取し、pH6.0の0.08Mリン酸緩衝液50mL及び、耐熱性α−アミラーゼ(商品名:ターマシル120L、NovoZymes社製)0.1mLを添加した。これを5分間隔で振り混ぜながら95℃のウォーターバス中に30分間放置し、室温で10分間放冷した後、0.275M 水酸化ナトリウム溶液を加えてpH7.5にした。pH6.0に調整した0.08M リン酸緩衝液に溶解したプロテアーゼ(シグマ社製)50mg/mLを0.1mL添加した。なお、添加したプロテアーゼの活性は500U/mLである。その後、60℃で30分間振とうし、室温で10分間放冷した後、0.325M 塩酸を用いてpH4.3に調整した。アミログルコシダーゼ(商品名:Amyloglucosidase solution from Aspergillus niger、シグマ社製)0.1mLを添加し、60℃で30分間振とうした。るつぼ型ガラスろ過器2G2でろ過し、残渣を105℃で一晩乾燥したものを秤量し、不溶性食物繊維量とした。この不溶性食物繊維量に基づき、試料中の不溶性食物繊維の含有量を算出した。
(フェルラ酸、p−クマル酸の含有量の測定)
− ポリフェノールの抽出 −
ポリフェノールの抽出は、Zhouら(Kequan Zhou,Lan Su,and Liangli (Lucy) Yu., Phytochemicals and Antioxidant Properties in Wheat Bran. J. Agric. Food Chem.,52,6108-6114 (2004))の方法、Ansonら(Nuria Mateo Ansonra,Bioprocessing of wheat bran improves in vitro bioaccessibility and colonic metabolism of phenolic compounds, J.Agric.Food Chem.,57,6148-6155(2009))の方法、及び、特開2010−63454号公報に記載の方法を参照して下記方法により行った。
試料1.0gを遠沈管に秤量し、50v/v%含水アセトンを15mL加えて室温で15時間振とうした。その後10000×gで10分間遠心分離し、得られた上清を回収した。上清に等量のジエチルエーテル:酢酸エチル=1:1(体積比)を加えて分液し、ジエチルエーテル−酢酸エチル層を回収した。この分液、回収操作を3回繰り返した。得られたジエチルエーテル−酢酸エチル層中の溶媒をエバポレーターで完全に留去し、遊離のポリフェノールを含む抽出物(総ポリフェノール抽出物)を得た。
− フェルラ酸、p−クマル酸の定量 −
上記で得られた総ポリフェノール抽出物を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)用メタノール2mLに溶解し、HPLCによりフェルラ酸及びp−クマル酸を定量した。市販のフェルラ酸及びp−クマル酸を標準物質として用いて予めピーク面積値と濃度の検量線を作成し、この検量線に基づきフェルラ酸とp−クマル酸を定量した。
HPLCの分析条件は下記の通りである。
カラム:COSMOSIL 5C18−MS−II (150mm×4.6mm)
移動相A:0.025%TFA含有水
移動相B:0.025%TFA含有アセトニトリル
グラジエント条件:
<経過時間> <移動相B濃度(vol.%)>
0 → 5分 5% → 9%
5 → 15分 9% → 9%
15 → 22分 9% → 11%,
22 → 38分 11% → 18%
カラム温度:40℃
検出波長:UV 280nm
流速:0.8mL/min
インジェクト量:10μL
標準物質:フェルラ酸(MP Biomedicals社製)、p−クマル酸(LKT Laboratories社製)
[調製例] 焼き菓子の調製
下記表1に記載の配合量(単位:質量部)で各原料を混合し、次いで、フェルラ酸(MP Biomedicals社製)及びp−クマル酸(LKT Laboratories社製)を、表2記載の配合量(単位:表1と同基準による質量部)で混合し、得られた生地を焼成して本発明品1〜8、比較品1〜13の焼き菓子を得た。
Figure 2016026485
上記焼き菓子の調製方法をより詳細に説明する。
ホバート社製のホバートミキサー N50 MIXERに、マーガリン、還元水飴、膨張剤として炭酸アンモニウム及び重曹を秤量して入れ、低速で30秒間ミキシングした後、中速でミキシングを行った。
さらに低速で30秒間撹拌しながら、鶏卵の全卵を溶いたものを2分割して加えた。最初の卵の添加後、低速30秒間攪拌を行い、次いで2回目の卵を添加し、低速30秒間攪拌を行った。ミキサーの壁に付着した油をかき落とした後、低速30秒間攪拌した。
続いて、小麦粉を配合し、低速にて45秒間撹拌し、次いで小麦ふすまを配合し、低速にて45秒間撹拌した。
最後にフェルラ酸(MP Biomedicals社製)及びp−クマル酸(LKT Laboratories社製)を添加して低速にて45秒間撹拌して十分に混合した。
上記で得られた生地を、長方形の焼型に詰め、剥離紙を敷いた天板にならべた。なお、焼型は金属製で、縦×横×高さ:80mm×20mm×15mmのものを用いた。
続いて、下記の焼成条件において焼成して焼き菓子を得た。
焼成温度:上火 180℃ / 下火 180℃
焼成時間:10分30秒
焼成後の焼き菓子の含水率はいずれも4〜7質量%の範囲内であった。
なお、比較品1及び2は生地中にフェルラ酸を配合しておらず、比較品3、5、6、8、11及び12は生地中にp−クマル酸を配合していない。また、基準品はフェルラ酸及びp−クマル酸のいずれも未配合である。
得られた焼き菓子を室温で1日放置したものを試料として、上記測定方法により焼き菓子中の不溶性食物繊維、フェルラ酸、p−クマル酸の含有量を測定した。
[試験例] 官能評価
上記調製例で調製した焼き菓子を室温で1日放置したものを試料として、ふすま臭、酸味、唾液の吸収感を下記評価基準に基づき評価した。各評価は専門パネル2名により行った。専門パネル2名の評価結果はすべて一致した。
(ふすま臭)
4:ふすま臭をほとんど感じない。
3:ふすま臭をやや感じるがあまり気にならない。
2:ふすま臭を感じる。
1:ふすま臭を強く感じる(基準品と同等)。
(酸味)
4:酸味を感じない。
3:酸味をほとんど感じない。
2:酸味をやや感じる。
1:酸味を感じる(基準品と同等)。
(唾液の吸収感)
4:唾液が吸収される感覚がなく、自然に飲み込むことができる。
3:唾液の吸収がより少なく、口中のパサつきも気にならない。
2:唾液が吸収され、口中にパサつきを感じる。
1:唾液の吸収感が強く、口中にパサつきを強く感じる(基準品と同等)。
結果を下記表2に示す。
Figure 2016026485
Figure 2016026485
p−クマル酸の含有量を本発明で規定する範囲まで高めると、基準品に比べてふすま臭、酸味、及び唾液の吸収感が改善する傾向がある。しかし、この場合においてフェルラ酸の含有量が本発明で規定するよりも少ないと十分な改善には至らず(比較品1及び2)、フェルラ酸の含有量が本発明で規定するよりも多いとふすま臭と酸味の両評価において劣る結果となった(比較品4)。また、フェルラ酸の含有量を本発明で規定する範囲まで高めると、ふすま臭や唾液の吸収感が改善する傾向が認められる。しかし、この場合においてp−クマル酸の含有量が本発明で規定するよりも少ないと、やはり十分な改善には至らなかった(比較品3、5、6及び11)。また、フェルラ酸の含有量が本発明で規定する範囲内であっても、p−クマル酸の含有量が本発明で規定するよりも多い場合にはふすま臭、酸味及び唾液の吸収感において劣る結果となった(比較品13)。また、フェルラ酸とp−クマル酸の両含有量が本発明の規定外の場合、やはりふすま臭、酸味及び唾液の吸収感のうち2つ以上の評価項目で劣る結果となった(比較品7〜10及び12)。
これに対し、フェルラ酸とp−クマル酸の各含有量がいずれも本発明で規定する範囲内にある本発明品1〜8では、ふすま臭が低減され、酸味も抑えられ、さらに唾液の吸収が少なく口中にパサつきを感じなかった。すなわち、本発明品1〜8は、小麦ふすまを含有しながらも、食べやすい風味と食感を有していた。

Claims (9)

  1. 不溶性食物繊維の含有量100質量部に対し、フェルラ酸の含有量が0.035〜0.16質量部、p−クマル酸の含有量が0.004〜0.06質量部である、小麦ふすま含有加工食品。
  2. 前記小麦ふすま含有加工食品が焼き菓子である、請求項1に記載の小麦ふすま含有加工食品。
  3. 前記小麦ふすま含有加工食品中、前記不溶性食物繊維の含有量が1〜20質量%である、請求項1又は2に記載の小麦ふすま含有加工食品。
  4. 前記小麦ふすま含有加工食品中、前記不溶性食物繊維の含有量が4〜10質量%である、請求項3に記載の小麦ふすま含有加工食品。
  5. 前記小麦ふすま含有加工食品中の全不溶性食物繊維中、小麦ふすま由来の不溶性食物繊維の割合が30〜95質量%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の小麦ふすま含有加工食品。
  6. 前記小麦ふすま含有加工食品中、前記フェルラ酸の含有量が、前記不溶性食物繊維の含有量100質量部に対して0.035〜0.12質量部である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の小麦ふすま含有加工食品。
  7. 前記小麦ふすま含有加工食品中、前記p−クマル酸の含有量が、前記不溶性食物繊維の含有量100質量部に対して0.01〜0.026質量部である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の小麦ふすま含有加工食品。
  8. 前記小麦ふすま含有加工食品中、p−クマル酸の含有量に対するフェルラ酸の含有量の比率が、質量比で、フェルラ酸/p−クマル酸=2.0〜9.0である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の小麦ふすま含有加工食品。
  9. 前記小麦ふすま含有加工食品の含水率が3〜20質量%である。請求項1〜8のいずれか1項に記載の小麦ふすま含有加工食品。
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