JP2016025554A - 方向性結合器 - Google Patents

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Abstract

【課題】低背化を図りつつ、主線路と副線路との結合度を低下させることができる方向性結合器を提供することである。
【解決手段】本発明に係る方向性結合器は、第1の主線路部を含む主線路と、前記第1の主線路部と電磁気的に結合している第1の副線路部を含む副線路と、前記第1の主線路部に電流が流れた際に該第1の主線路部が発生させる第1の磁束を受けて、前記第1の副線路部を通過する第2の磁束を電磁誘導により発生させる第1の無給電素子と、を備えていること、を特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、方向性結合器に関し、より特定的には、互いに電磁気的に結合する主線路及び副線路を備えた方向性結合器に関する。
従来の方向性結合器に関する発明としては、例えば、特許文献1に記載の方向性結合器が知られている。該方向性結合器は、渦巻状をなす第1の結合ライン及び第2の結合ラインを備えている。第1の結合ラインと第2の結合ラインとは、上下方向に重なっており、互いに電磁気的に結合している。これにより、第1の結合ラインが主線路として機能し、第2の結合ラインが副線路として機能する。
ところで、特許文献1に記載の方向性結合器において、第1の結合ライン(主線路)と第2の結合ライン(副線路)との結合度を低下させるように調整したい場合がある。このような場合には、第1の結合ラインと第2の結合ラインとの上下方向の距離を大きくすればよい。しかしながら、方向性結合器の上下方向の高さが高くなるという問題がある。よって、特許文献1に記載の方向性結合器では、低背化を図りつつ、結合度を低下させることは困難であった。
特許3203253号
そこで、本発明の目的は、低背化を図りつつ、主線路と副線路との結合度を低下させることができる方向性結合器を提供することである。
本発明の一形態に係る方向性結合器は、第1の主線路部を含む主線路と、前記第1の主線路部と電磁気的に結合している第1の副線路部を含む副線路と、前記第1の主線路部に電流が流れた際に該第1の主線路部が発生させる第1の磁束を受け、前記第1の副線路部を通過する第2の磁束を電磁誘導により発生させる第1の無給電素子と、を備えていること、を特徴とする。
本発明によれば、低背化を図りつつ、主線路と副線路との結合度を低下させることができる。
方向性結合器10a,10c〜10eの等価回路図である。 方向性結合器10a,10b,10d,10eの外観斜視図である。 方向性結合器10aの積層体12の分解斜視図である。 第1のモデルのシミュレーション結果を示したグラフである。 第2のモデルのシミュレーション結果を示したグラフである。 第2の実施形態に係る方向性結合器10bの等価回路図である。 第2の実施形態に係る方向性結合器10bの積層体12の分解斜視図である。 第3の実施形態に係る方向性結合器10cの積層体12の分解斜視図である。 第4の実施形態に係る方向性結合器10dの積層体12の分解斜視図である。 第5の実施形態に係る方向性結合器10eの積層体12の分解斜視図である。
(第1の実施形態)
以下に、第1の実施形態に係る方向性結合器について図面を参照しながら説明する。図1は、方向性結合器10a,10c〜10eの等価回路図である。
方向性結合器10aの回路構成について説明する。方向性結合器10aは、所定の周波数帯域において用いられる。所定の周波数帯域とは、例えば、LTE(Long Term Evolution)が使用される周波数帯(例えば698MHz〜3800MHz)である。
方向性結合器10aは、外部電極14a〜14j、主線路M、副線路S、コンデンサC1〜C4及びリング導体R1,R2を回路構成として備えている。主線路Mは、外部電極14a,14b間に接続されており、主線路部M1,M3及び中間線路部M2を含んでいる。主線路部M1、中間線路部M2及び主線路部M3は、外部電極14a,14b間においてこの順に直列に接続されている。
副線路Sは、外部電極14c,14d間に接続されており、副線路部S1,S3及び中間線路部S2を含んでいる。副線路部S1、中間線路部S2及び副線路部S3は、外部電極14c,14d間においてこの順に直列に接続されている。
また、主線路部M1と副線路部S1とは互いに電磁気的に結合している。主線路部M3と副線路部S3とは互いに電磁気的に結合している。
コンデンサC1は、外部電極14aと外部電極14e〜14jとの間に接続されている。コンデンサC2は、外部電極14bと外部電極14e〜14jとの間に接続されている。コンデンサC3は、外部電極14cと外部電極14e〜14jとの間に接続されている。コンデンサC4は、外部電極14dと外部電極14e〜14jとの間に接続されている。
リング導体R1は、環状の導体層であり、主線路部M1に電流が流れた際に主線路部M1が発生する磁束φ1によって、副線路部S1を通過する磁束φ2を電磁誘導により発生させる無給電素子である。リング導体R1は、主線路部M1と副線路部S1との間に設けられている。より詳細には、主線路部M1に電流が流れた際に主線路部M1が発生する磁束φ1がリング導体R1を通過する。リング導体R1は、無給電素子であるので、リング導体R1の電位は、浮遊電位であり、特定の電位を持たない。従って、リング導体R1には、電磁誘導による電流が発生する。該電流によりリング導体R1の周囲に磁束φ2が発生する。この磁束φ2は、副線路部S1を通過する。磁束φ2は、電磁誘導により、磁束φ1の変動を打ち消すように発生するので、リング導体R1は、主線路部M1と副線路部S1との結合度を低下させている。
リング導体R2は、環状の導体層であり、主線路部M3に電流が流れた際に主線路部M3が発生する磁束φ3によって、副線路部S3を通過する磁束φ4を電磁誘導により発生させる無給電素子である。リング導体R2は、主線路部M3と副線路部S3との間に設けられている。より詳細には、主線路部M3に電流が流れた際に主線路部M3が発生する磁束φ3がリング導体R2を通過する。リング導体R2は、無給電素子であるので、リング導体R2の電位は、浮遊電位であり、特定の電位を持たない。従って、リング導体R2には、電磁誘導による電流が発生する。該電流によりリング導体R2の周囲に磁束φ4が発生する。この磁束φ4は、副線路部S3を通過する。磁束φ4は、電磁誘導により、磁束φ3の変動を打ち消すように発生するので、リング導体R2は、主線路部M3と副線路部S3との結合度を低下させている。
以上のような方向性結合器10aでは、外部電極14aが入力ポートとして用いられ、外部電極14bが出力ポートとして用いられる。また、外部電極14cは、カップリングポートとして用いられ、外部電極14dは、50Ωで終端化されるターミネートポートとして用いられる。また、外部電極14e〜14jは、接地される接地ポートとして用いられる。そして、外部電極14aに対して高周波信号が入力されると、該高周波信号が外部電極14bから出力される。更に、主線路Mと副線路Sとが電磁気的に結合しているので、外部電極14bから出力される高周波信号の電力に比例する電力を有する高周波信号が外部電極14cから出力される。
次に、第1の実施形態に係る方向性結合器10aの具体的構成について図面を参照しながら説明する。図2は、方向性結合器10a,10b,10d,10eの外観斜視図である。図3は、方向性結合器10aの積層体12の分解斜視図である。以下では、積層方向を上下方向と定義し、上側から平面視したときの方向性結合器10aの長辺方向を前後方向と定義し、上側から平面視したときの方向性結合器10aの短辺方向を左右方向と定義する。
方向性結合器10aは、図2及び図3に示すように、積層体12、外部電極14a〜14j、主線路M、副線路S、リング導体R1,R2、引き出し導体18a,18b,20a,20b、グランド導体22,24、コンデンサ導体26a〜26d及びビアホール導体v1〜v4を備えている。
積層体12は、図2に示すように、直方体状をなしており、図3に示すように、誘電体セラミックからなる長方形状の誘電体層16a〜16jが上側から下側へとこの順に並ぶように積層されることにより構成されている。以下では、積層体12の上側の主面を上面、下側の主面を下面と呼ぶ。積層体12の前側の端面を前面、後ろ側の端面を背面と呼ぶ。積層体12の右側の側面を右面、左側の側面を左面と呼ぶ。積層体12の下面は、方向性結合器10aが回路基板に実装される際に、回路基板と対向する実装面である。また、誘電体層16a〜16jの上側の面を表面と呼び、誘電体層16a〜16jの下側の面を裏面と呼ぶ。
外部電極14b,14e,14f,14cは、積層体12の左面において、後ろ側から前側へとこの順に並ぶように設けられている。外部電極14b,14e,14f,14cは、上下方向に延在していると共に、上面及び下面に折り返されている。
外部電極14d,14g,14h,14aは、積層体12の右面において、後ろ側から前側へとこの順に並ぶように設けられている。外部電極14d,14g,14h,14aは、上下方向に延在していると共に、上面及び下面に折り返されている。
外部電極14iは、積層体12の背面において上下方向に延在していると共に、上面及び下面に折り返されている。外部電極14jは、積層体12の前面において上下方向に延在していると共に、上面及び下面に折り返されている。
主線路Mは、積層体12内に設けられており、主線路部M1,M3及び中間線路部M2を含んでいる。主線路部M1は、誘電体層16dの表面の前側半分に設けられている線状導体層である。主線路部M1は、上側から平面視したときに、誘電体層16dの前側半分の中央に位置する始点から誘電体層16dの右前の角近傍に位置する終点に向かって反時計回りに複数周にわたって周回する渦巻状の導体層である。以下では、主線路部M1の始点を上流端と呼び、主線路部M1の終点を下流端と呼ぶ。また、主線路部M1の中心は、主線路部M1の最外周の外縁の重心であり、主線路部M1の上流端である。よって、主線路部M1は、反時計回りに周回しながら中心から遠ざかる渦巻状をなしている。
主線路部M3は、誘電体層16dの表面の後ろ側半分に設けられている線状導体層である。主線路部M3は、上側から平面視したときに、誘電体層16dの右後ろの角近傍に位置する始点から誘電体層16dの後ろ側半分の中央に位置する終点に向かって反時計回りに複数周にわたって周回している渦巻状の導体層である。以下では、主線路部M3の始点を上流端と呼び、主線路部M3の終点を下流端と呼ぶ。よって、主線路部M3の中心は、主線路部M3の最外周の外縁の重心であり、主線路部M3の下流端である。主線路部M3は、反時計回りに周回しながら中心に近づく渦巻状をなしている。
以上のような主線路部M1と主線路部M3とは、誘電体層16dの中央を通過する直線であって、左右方向に延在する直線に関して線対称な関係にある。
中間線路部M2は、誘電体層16dの表面に設けられている線状導体層である。中間線路部M2は、主線路部M1の下流端と主線路部M3の上流端とを接続しており、誘電体層16dの右側の長辺に沿って延在している。すなわち、中間線路部M2は、主線路部M1と主線路部M3との間に接続されている。これにより、主線路部M1と主線路部M3とは、電気的に直列に接続されている。主線路部M1,M3及び中間線路部M2は、誘電体層16dの表面にCu又はAgからなる金属を主成分とする導電性ペーストが塗布されることにより作製されている。
引き出し導体18aは、主線路Mよりも上側に設けられており、具体的には、誘電体層16cの表面に設けられている直線状の線状導体層である。引き出し導体18aの一方の端部は、上側から平面視したときに、主線路部M1の上流端と重なっている。引き出し導体18aの他方の端部は、誘電体層16cの右側の長辺に引き出されており、外部電極14aと接続されている。
ビアホール導体v1は、誘電体層16cを上下方向に貫通しており、引き出し導体18aの一方の端部と主線路部M1の上流端とを接続している。
引き出し導体18bは、主線路Mよりも上側に設けられており、具体的には、誘電体層16cの表面に設けられている直線状の線状導体層である。引き出し導体18bの一方の端部は、上側から平面視したときに、主線路部M3の下流端と重なっている。引き出し導体18bの他方の端部は、誘電体層16cの左側の長辺に引き出されており、外部電極14bと接続されている。
ここで、引き出し導体18bは、引き出し導体18aと実質的に同じ形状を有している。より詳細には、誘電体層16cの中央を中心として引き出し導体18bを180度回転させると、引き出し導体18aと一致する。すなわち、引き出し導体18aと引き出し導体18bとは、誘電体層16cの中央に関して点対称な関係となっている。
ビアホール導体v2は、誘電体層16cを上下方向に貫通しており、引き出し導体18bの一方の端部と主線路部M3の下流端とを接続している。これにより、主線路Mは、外部電極14a,14b間に接続されている。ビアホール導体v1,v2は、誘電体層16cに設けられたビアホールに対してCu又はAgからなる金属を主成分とする導電性ペーストが充填されることにより作製されている。
副線路Sは、積層体12内に設けられており、副線路部S1,S3及び中間線路部S2を含んでいる。副線路Sは、主線路Mと同じ形状をなしており、上側から平面視したときに、一致した状態で重なっている。
副線路部S1は、誘電体層16fの表面の前側半分に設けられている線状導体層である。副線路部S1は、上側から平面視したときに、誘電体層16fの前側半分の中央に位置する始点から誘電体層16fの右前の角近傍に位置する終点に向かって反時計回りに複数周にわたって周回する渦巻状の導体層である。以下では、副線路部S1の始点を上流端と呼び、副線路部S1の終点を下流端と呼ぶ。また、副線路部S1の中心は、副線路部S1の最外周の外縁の重心であり、副線路部S1の上流端である。よって、副線路部S1は、反時計回りに周回しながら中心から遠ざかる渦巻状をなしている。
副線路部S3は、誘電体層16fの表面の後ろ側半分に設けられている線状導体層である。副線路部S3は、上側から平面視したときに、誘電体層16fの右後ろの角近傍に位置する始点から誘電体層16fの後ろ側半分の中央に位置する終点に向かって反時計回りに複数周にわたって周回している渦巻状の導体層である。以下では、副線路部S3の始点を上流端と呼び、副線路部S3の終点を下流端と呼ぶ。よって、副線路部S3の中心は、副線路部S3の最外周の外縁の重心であり、副線路部S3の下流端である。副線路部S3は、反時計回りに周回しながら中心に近づく渦巻状をなしている。
以上のような副線路部S1と副線路部S3とは、誘電体層16fの中央を通過する直線であって、左右方向に延在する直線に関して線対称な関係にある。
中間線路部S2は、誘電体層16fの表面に設けられている線状導体層である。中間線路部S2は、副線路部S1の下流端と副線路部S3の上流端とを接続しており、誘電体層16fの右側の長辺に沿って延在している。すなわち、中間線路部S2は、副線路部S1と副線路部S3との間に接続されている。これにより、副線路部S1と副線路部S3とは、電気的に直列に接続されている。副線路部S1,S3及び中間線路部S2は、誘電体層16fの表面にCu又はAgからなる金属を主成分とする導電性ペーストが塗布されることにより作製されている。
引き出し導体20aは、副線路Sよりも下側に設けられており、具体的には、誘電体層16gの表面に設けられている直線状の線状導体層である。引き出し導体20aの一方の端部は、上側から平面視したときに、副線路部S1の上流端と重なっている。引き出し導体20aの他方の端部は、誘電体層16gの左側の長辺に引き出されており、外部電極14cと接続されている。また、引き出し導体20aは、引き出し導体18aと同じ長さを有している。
ビアホール導体v3は、誘電体層16fを上下方向に貫通しており、引き出し導体20aの一方の端部と副線路部S1の上流端とを接続している。
引き出し導体20bは、副線路Sよりも下側に設けられており、具体的には、誘電体層16gの表面に設けられている直線状の線状導体層である。引き出し導体20bの一方の端部は、上側から平面視したときに、副線路部S3の下流端と重なっている。引き出し導体20bの他方の端部は、誘電体層16gの右側の長辺に引き出されており、外部電極14dと接続されている。また、引き出し導体20bは、引き出し導体18bと同じ長さを有している。
ここで、引き出し導体20bは、引き出し導体20aと同じ形状を有している。より詳細には、誘電体層16gの中央を中心として引き出し導体20bを180度回転させると、引き出し導体20aと一致する。すなわち、引き出し導体20aと引き出し導体20bとは、誘電体層16gの中央に関して点対称な関係となっている。引き出し導体18a,18b,20a,20bは、誘電体層16c,16gの表面にCu又はAgからなる金属を主成分とする導電性ペーストが塗布されることにより作製されている。
ビアホール導体v4は、誘電体層16fを上下方向に貫通しており、引き出し導体20bの一方の端部と副線路部S3の下流端とを接続している。これにより、副線路Sは、外部電極14c,14d間に接続されている。ビアホール導体v3,v4は、誘電体層16fに設けられたビアホールに対してCu又はAgからなる金属を主成分とする導電性ペーストが充填されることにより作製されている。
リング導体R1は、誘電体層16eの表面の前側半分に設けられており、上側から平面視したときに、長方形状の環状をなしている。そして、リング導体R1は、主線路部M1が発生する磁束φ1がリング導体R1に囲まれた領域を通過するように配置されている。本実施形態では、リング導体R1は、主線路部M1の中心及び副線路部S1の中心がリング導体R1に囲まれた領域内に位置するように、配置されている。そして、リング導体R1の中央は、上側から平面視したときに、主線路部M1の中心及び副線路部S1の中心と一致している。更に、リング導体R1は、上下方向において、主線路部M1と副線路部S1との間に設けられている。
リング導体R2は、誘電体層16eの表面の後ろ側半分に設けられており、上側から平面視したときに、長方形状の環状をなしている。そして、リング導体R2は、主線路部M3が発生する磁束φ3がリング導体R2に囲まれた領域を通過するように配置されている。本実施形態では、リング導体R2は、主線路部M3の中心及び副線路部S3の中心がリング導体R2に囲まれた領域内に位置するように、配置されている。そして、リング導体R3の中央は、上側から平面視したときに、主線路部M3の中心及び副線路部S3の中心と一致している。更に、リング導体R2は、上下方向において、主線路部M3と副線路部S3との間に設けられている。
グランド導体22は、積層体12に設けられ、主線路M、副線路S及び引き出し導体18a,18b,20a,20bよりも上側に設けられている。より詳細には、グランド導体22は、誘電体層16bの表面の略全面を覆うように設けられており、長方形状をなしている。また、グランド導体22は、誘電体層16bの各辺に引き出されており、外部電極14e〜14jと接続されている。
グランド導体24は、積層体12に設けられ、主線路M、副線路S、リング導体R1,R2及び引き出し導体18a,18b,20a,20bよりも下側に設けられている。より詳細には、グランド導体24は、誘電体層16hの表面の略全面を覆うように設けられており、長方形状をなしている。また、グランド導体24は、誘電体層16hの各辺に引き出されており、外部電極14e〜14jと接続されている。グランド導体22,24は、誘電体層16b,16hの表面にCu又はAgからなる金属を主成分とする導電性ペーストが塗布されることにより作製されている。
コンデンサ導体26a〜26dは、積層体12に設けられ、グランド導体24よりも下側に設けられている。より詳細には、コンデンサ導体26a〜26dは、誘電体層16iの表面に設けられている矩形状の導体層である。コンデンサ導体26aは、誘電体層16iの右側の長辺に引き出されており、外部電極14aと接続されている。また、コンデンサ導体26aは、誘電体層16hを介してグランド導体24と対向することにより、コンデンサC1を形成している。これにより、コンデンサC1は、外部電極14a,14e〜14j間に接続されている。
コンデンサ導体26bは、誘電体層16iの左側の長辺に引き出されており、外部電極14bと接続されている。また、コンデンサ導体26bは、誘電体層16hを介してグランド導体24と対向することにより、コンデンサC2を形成している。これにより、コンデンサC2は、外部電極14b,14e〜14j間に接続されている。
コンデンサ導体26cは、誘電体層16iの左側の長辺に引き出されており、外部電極14cと接続されている。また、コンデンサ導体26cは、誘電体層16hを介してグランド導体24と対向することにより、コンデンサC3を形成している。これにより、コンデンサC3は、外部電極14c,14e〜14j間に接続されている。
コンデンサ導体26dは、誘電体層16iの右側の長辺に引き出されており、外部電極14dと接続されている。また、コンデンサ導体26dは、誘電体層16hを介してグランド導体24と対向することにより、コンデンサC4を形成している。これにより、コンデンサC4は、外部電極14d,14e〜14j間に接続されている。コンデンサ導体26a〜26dは、誘電体層16jの表面にCu又はAgを主成分とする導電性ペーストが塗布されることにより作製されている。
(効果)
以上のように構成された方向性結合器10aによれば、低背化を図りつつ、主線路Mと副線路Sとの結合度を低下させることができる。より詳細には、方向性結合器10aは、リング導体R1を備えている。リング導体R1は、主線路部M1に電流が流れた際に主線路部M1が発生する磁束φ1によって、副線路部S1を通過する磁束φ2を電磁誘導により発生する無給電素子である。具体的には、リング導体R1は、上側から平面視したときに、環状をなしている。そして、主線路Mの中心は、上側から平面視したときに、リング導体R1に囲まれた領域内に位置している。これにより、例えば、主線路Mが下向きの磁束φ1を増加させると、リング導体R1は上向きの磁束φ2を増加させる。その結果、磁束φ1の一部が磁束φ2により打ち消されて、副線路部S1を通過する磁束φ1が少なくなる。よって、主線路部M1と副線路部S1との結合度が低下する。なお、主線路部M3と副線路部S3との結合度についても、主線路部M1と副線路部S1との結合度と同じことが言える。以上のように、方向性結合器10aでは、主線路Mと副線路Sとの上下方向の距離を大きくするのではなく、リング導体R1,R2を設けることにより、主線路Mと副線路Sとの結合度を低下させている。よって、方向性結合器10aによれば、低背化を図りつつ、主線路Mと副線路Sとの結合度を低下させることができる。
本願発明者は、方向性結合器10aが奏する効果をより明確にするために、以下に説明するコンピュータシミュレーションを行った。本願発明者は、方向性結合器10aからリング導体R1,R2を取り除いた方向性結合器を第1のモデルとして作成し、方向性結合器10aを第2のモデルとして作成した。そして、第1のモデル及び第2のモデルの通過特性及びカップリング特性をコンピュータに演算させた。通過特性とは、外部電極14a(入力ポート)から入力した高周波信号の電力に対する外部電極14b(出力ポート)から出力した高周波信号の電力の比の値である。カップリング特性とは、外部電極14b(出力ポート)から出力した高周波信号の電力に対する外部電極14c(カップリングポート)から出力した高周波信号の電力の比の値である。
図4Aは、第1のモデルのシミュレーション結果を示したグラフである。図4Bは、第2のモデルのシミュレーション結果を示したグラフである。図4A及び図4Bにおいて、縦軸は減衰量を示し、横軸は周波数を示す。
図4Aと図4Bとを比較すると、第2のモデルにおける通過特性の減衰量が、第1のモデルにおける通過特性の減衰量よりも小さくなっていることが分かる。これは、主線路Mと副線路Sとの結合度が低下したために、挿入損失が小さくなったためである。
また、図4Aと図4Bとを比較すると、第2のモデルにおけるカップリング特性の減衰量が、第1のモデルにおけるカップリング特性の減衰量よりも大きくなっていることが分かる。これは、主線路Mと副線路Sとの結合度が低下したために、外部電極14bから出力した高周波信号の電力が小さくなったためである。以上のコンピュータシミュレーションより、リング導体R1,R2が設けられることにより、主線路Mと副線路Sとの結合度が低下することが分かる。
また、主線路Mは、上側から平面視したときに、同じ形状を有し、かつ、副線路Sと一致した状態で重なっている。これにより、主線路Mの構造と副線路Sの構造とを近づけることができる。その結果、主線路Mの特性インピーダンス等の電気的特性と副線路Sの特性インピーダンス等の電気的特性とを近づけることができる。よって、外部電極14bから出力される信号の位相と外部電極14cから出力される信号の位相との差が小さくなる。すなわち、方向性結合器10aの位相差特性が向上する。
また、引き出し導体18aと引き出し導体20aとは同じ長さを有しているので、これらの抵抗値と位相変化が略等しくなる。よって、外部電極14a,14b間の特性インピーダンス等の電気的特性と外部電極14c,14d間の特性インピーダンス等の電気的特性とが近づくようになる。更に、方向性結合器10aの位相差特性が向上する。また、引き出し導体18bと引き出し導体20bとに関しても同様のことが言える。
また、引き出し導体18a,18b,20a,20bが直線状をなしているので、最短で外部電極と接続することができるため、これらの引き出し導体が持つ抵抗値を小さくでき、不要な磁気結合、容量結合を低減できる。よって、方向性結合器10aの挿入損失が低減される。
また、方向性結合器10aでは、外部電極14aと外部電極14e〜14jとの間にコンデンサC1が設けられ、外部電極14bと外部電極14e〜14jとの間にコンデンサC2が設けられ、外部電極14cと外部電極14e〜14jとの間にコンデンサC3が設けられ、外部電極14dと外部電極14e〜14jとの間にコンデンサC4が設けられている。これにより、コンデンサC1〜C4の容量値を調整することによって、外部電極14a,14b間の特性インピーダンス及び外部電極14c,14d間の特性インピーダンスを調整することが可能となる。よって、これらの特性インピーダンスを近づけることによって、方向性結合器10aの位相差特性を向上させることができる。
また、グランド導体22は、主線路M、副線路S及び引き出し導体18a,18b,20a,20bよりも上側に設けられている。これにより、方向性結合器10aに上側から入力されるノイズが、グランド導体22によりシールドされるようになる。その結果、主線路M、副線路S及び引き出し導体18a,18b,20a,20bにノイズが入力されることが抑制される。
また、グランド導体24は、主線路M、副線路S及び引き出し導体18a,18b,20a,20bよりも下側に設けられている。これにより、方向性結合器10aに下側から入力されるノイズが、グランド導体24によりシールドされるようになる。その結果、主線路M、副線路S及び引き出し導体18a,18b,20a,20bにノイズが入力することが抑制される。
また、グランド導体24は、主線路M、副線路S及び引き出し導体18a,18b,20a,20bとコンデンサ導体26a〜26dとの間に設けられている。これにより、主線路M、副線路S及び引き出し導体18a,18b,20a,20bとコンデンサ導体26a〜26dとの間に不要な容量が形成されることが抑制される。
(第2の実施形態)
以下に、第2の実施形態に係る方向性結合器10bについて図面を参照しながら説明する。図5は、第2の実施形態に係る方向性結合器10bの等価回路図である。図6は、第2の実施形態に係る方向性結合器10bの積層体12の分解斜視図である。なお、方向性結合器10bの外観斜視図については、図2を援用する。
方向性結合器10bは、図5及び図6に示すように、リング導体R1,R2が設けられている位置において方向性結合器10aと相違する。より詳細には、方向性結合器10bでは、リング導体R1,R2は、上下方向において、副線路部S1,S3及び中間線路部S2から見て主線路部M1,M3及び中間線路部M2の反対側に設けられている。よって、上下方向において、主線路部M1、副線路部S1及びリング導体R1がこの順に並ぶように配置されており、主線路部M3、副線路部S3及びリング導体R3がこの順に並ぶように配置されている。すなわち、リング導体R1,R2は、副線路部S1,S3及び中間線路部S2に対して下側に設けられている。本実施形態では、副線路部S1,S3及び中間線路部S2は、誘電体層16eの表面上に設けられており、リング導体R1,R2は、誘電体層16fの表面上に設けられている。
以上のように構成された方向性結合器10bによれば、方向性結合器10aと同じ作用効果を奏することができる。ただし、方向性結合器10bのリング導体R1,R2は、方向性結合器10aのリング導体R1,R2よりも主線路Mから離れた位置に設けられている。したがって、方向性結合器10bのリング導体R1,R2が発生する磁束φ2,φ4は、方向性結合器10aのリング導体R1,R2が発生する磁束φ2,φ4よりも少ない。よって、方向性結合器10bでは、方向性結合器10aよりも、磁束φ1,φ3の変動が、磁束φ2,φ4により妨げられにくい。これにより、方向性結合器10bにおける主線路Mと副線路Sとの結合度は、方向性結合器10aにおける主線路Mと副線路Sとの結合度よりも高くなる。そこで、必要な結合度に応じて、方向性結合器10a又は方向性結合器10bのいずれかを選択すればよい。
(第3の実施形態)
以下に、第3の実施形態に係る方向性結合器10cについて図面を参照しながら説明する。図7は、第3の実施形態に係る方向性結合器10cの積層体12の分解斜視図である。なお、方向性結合器10cの回路構成は、方向性結合器10aの回路構成と同じであるので説明を省略する。
方向性結合器10cは、グランド導体28及びビアホール導体v10〜v13を更に備えている点において方向性結合器10aと相違する。以下に、かかる相違点を中心に方向性結合器10cについて説明する。
グランド導体28は、積層体12の下面の中央、すなわち、誘電体層16jの裏面の中央に設けられている。グランド導体28は、十字型をなしており、具体的には、グランド導体28は、誘電体層16jの中央を通過する前後方向に延びる帯状の導体層及び左右方向に延びる帯状の導体層により構成されている。また、グランド導体28は、誘電体層16jの前後方向の短辺及び左右方向の長辺に引き出されているので、外部電極14e〜14jと接続されている。ただし、グランド導体28は、外部電極14a〜14dにおいて下面に折り返された部分とは接触していない。
ビアホール導体v10〜v13はそれぞれ、誘電体層16h〜16jを上下方向に貫通しており、グランド導体24とグランド導体28とを接続している。
以上のように構成された方向性結合器10cによれば、方向性結合器10aと同じ作用効果を奏することができる。
また、方向性結合器10cによれば、高い放熱性を得ることができる。より詳細には、方向性結合器10cが回路基板に実装されると、グランド導体28が回路基板に接触する。グランド導体28は、金属により作製されているので、誘電体セラミックにより作製されている誘電体層16jよりも高い熱伝導率を有している。そのため、方向性結合器10cで発生した熱がグランド導体28を介して回路基板へと効率よく伝わるようになる。その結果、方向性結合器10cの放熱性が向上する。
また、グランド導体24とグランド導体28とがビアホール導体v10〜v13により接続されるので、グランド導体24が安定して接地電位に保たれるようになる。
(第4の実施形態)
以下に、第4の実施形態に係る方向性結合器10dについて図面を参照しながら説明する。図8は、第4の実施形態に係る方向性結合器10dの積層体12の分解斜視図である。なお、方向性結合器10dの回路構成は、方向性結合器10aの回路構成と同じであるので説明を省略する。また、方向性結合器10dの外観斜視図については、図2を援用する。
方向性結合器10dは、中間線路部M2が上下方向において主線路部M1,M3とは異なる位置に設けられ、中間線路部S2が上下方向において副線路部S1,S3とは異なる位置に設けられている点において、方向性結合器10aと相違する。より詳細には、主線路部M1,M3は、誘電体層16dの表面上に設けられており、中間線路部M2は、誘電体層16eの表面上に設けられている。また、副線路部S1,S3は、誘電体層16gの表面上に設けられており、中間線路部S2は、誘電体層16fの表面上に設けられている。
ビアホール導体v5は、誘電体層16dを上下方向に貫通しており、主線路部M1の下流端と中間線路部M2の前側の端部とを接続している。ビアホール導体v6は、誘電体層16dを上下方向に貫通しており、主線路部M3の上流端と中間線路部M2の後ろ側の端部とを接続している。
ビアホール導体v7は、誘電体層16fを上下方向に貫通しており、副線路部S1の下流端と中間線路部S2の前側の端部とを接続している。ビアホール導体v8は、誘電体層16fを上下方向に貫通しており、副線路部S3の上流端と中間線路部S2の後ろ側の端部とを接続している。
リング導体R1,R2は、誘電体層16eの表面上に設けられている。
以上のように構成された方向性結合器10dによれば、方向性結合器10aと同じ作用効果を奏することができる。
(第5の実施形態)
以下に、第5の実施形態に係る方向性結合器10eについて図面を参照しながら説明する。図9は、第5の実施形態に係る方向性結合器10eの積層体12の分解斜視図である。なお、方向性結合器10eの回路構成は、方向性結合器10aの回路構成と同じであるので説明を省略する。また、方向性結合器10eの外観斜視図については、図2を援用する。
方向性結合器10eは、主線路部M1及び副線路部S1の周回方向において、方向性結合器10aと相違する。より詳細には、方向性結合器10aでは、主線路部M1及び副線路部S1は、反時計回りに周回しながら中心から遠ざかる渦巻状をなしていたのに対して、方向性結合器10eでは、主線路部M1及び副線路部S1は、時計回りに周回しながら中心から遠ざかる渦巻状をなしている。
以上のように構成された方向性結合器10eによれば、方向性結合器10aと同じ作用効果を奏することができる。
(その他の実施形態)
本発明に係る方向性結合器は、前記実施形態に係る方向性結合器10a〜10eに限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。
なお、方向性結合器10a〜10eの構成を組み合わせてもよい。
なお、方向性結合器10dにおいて、中間線路部M2及び中間線路部S2は、上下方向に同じ位置に設けられていてもよい。すなわち、中間線路部M2及び中間線路部S2は、同じ誘電体層上に設けられていてもよい。この場合、方向性結合器10dのように、上側から平面視したときに、中間線路部M2と中間線路部S2とは、重なっているのではなく、ずれている必要がある。
なお、方向性結合器10a〜10eにおいて、リング導体R1,R2は、上下方向において、主線路部M1,M3及び中間線路部M2から見て副線路部S1,S3及び中間線路部S2の反対側に設けられていてもよい。すなわち、リング導体R1,R2は、主線路部M1,M3及び中間線路部M2に対して上側に設けられていてもよい。
なお、方向性結合器10dにおいて、中間線路部M2又は中間線路部S2の絶縁体層における前後方向及び/又は左右方向の位置を変更することによって、中間線路部M2と中間線路部S2との間隔を調整して、主線路Mと副線路Sとの結合度を微調整してもよい。
また、方向性結合器10a〜10eにおいて、中間線路部M2の線幅と中間線路部S2の線幅とが異なっていてもよい。同様に、主線路部M1の線幅と副線路部S1の線幅とが異なっていてもよいし、主線路部M3の線幅と副線路部S3の線幅とが異なっていてもよい。このように、主線路部M1,M3、中間線路部M2、副線路部S1,S3及び中間線路部S2の線幅を調整することにより、主線路Mの特性インピーダンス及び副線路Sの特性インピーダンスを調整できる。
なお、方向性結合器10a,10b,10d,10eにおいて、外部電極14a〜14dが下面に折り返されている部分(以下、折り返し部15a〜15d(図3参照))はそれぞれ、上側から平面視したときに、コンデンサ導体26a〜26dよりも小さく、かつ、コンデンサ導体26a〜26dに収まっている(すなわち、はみ出していない)ことが好ましい。これにより、折り返し部15a〜15dとグランド導体24との間に不要な容量が形成されることが抑制される。
なお、方向性結合器10a〜10eにおいて、主線路部M1又は主線路部M3が設けられていなくてもよい。この場合には、中間線路部M2が引き出し導体18a又は引き出し導体18bに接続される。同様に、副線路部S1又は副線路部S3が設けられていなくてもよい。この場合には、中間線路部S2が引き出し導体20a又は引き出し導体20bに接続される。
なお、主線路部M1と主線路部M3とは、異なる誘電体層に設けられていてもよい。
また、副線路部S1と副線路部S3とは、異なる誘電体層に設けられていてもよい。
また、主線路部M1の形状と副線路部S1の形状とは異なっていてもよいし、中間線路部M2の形状と中間線路部S2の形状とは異なっていてもよいし、主線路部M3の形状と副線路部S3の形状とは異なっていてもよい。
以上のように、本発明は、方向性結合器に有用であり、特に、低背化を図りつつ、主線路と副線路との結合度を低下させることができる点において優れている。
10a〜10e:方向性結合器
12:積層体
14a〜14j:外部電極
16a〜16j:誘電体層
M:主線路
M1,M3:主線路部
M2,S2:中間線路部
R1,R2:リング導体
S:副線路
S1,S3:副線路部

Claims (10)

  1. 第1の主線路部を含む主線路と、
    前記第1の主線路部と電磁気的に結合している第1の副線路部を含む副線路と、
    前記第1の主線路部に電流が流れた際に該第1の主線路部が発生させる第1の磁束を受け、前記第1の副線路部を通過する第2の磁束を電磁誘導により発生させる第1の無給電素子と、
    を備えていること、
    を特徴とする方向性結合器。
  2. 前記第1の無給電素子は、所定方向から平面視したときに、環状をなしており、前記第1の磁束が該第1の無給電素子に囲まれた領域を通過するように配置されていること、
    を特徴とする請求項1に記載の方向性結合器。
  3. 前記第1の主線路部は、前記所定方向から平面視したときに、渦巻状をなしており、
    前記第1の副線路部は、前記所定方向から平面視したときに、渦巻状をなしており、
    前記第1の主線路部及び前記第1の副線路部の中心は、前記所定方向から平面視したときに、前記第1の無給電素子に囲まれた領域内に位置していること、
    を特徴とする請求項2に記載の方向性結合器。
  4. 前記第1の無給電素子は、前記所定方向において、前記第1の主線路部と前記第1の副線路部との間に設けられていること、
    を特徴とする請求項3に記載の方向性結合器。
  5. 前記所定方向において、前記第1の主線路部、前記第1の副線路部及び当該第1の無給電素子が、この順に並ぶように配置されていること
    を特徴とする請求項3に記載の方向性結合器。
  6. 前記所定方向において、前記第1の副線路部、前記第1の主線路部及び前記第1の無給電素子が、この順に並ぶように配置されていること
    を特徴とする請求項3に記載の方向性結合器。
  7. 前記主線路は、前記第1の主線路部に対して電気的に直列に接続され、かつ、前記所定方向から平面視したときに、渦巻状をなす第2の主線路部を更に含んでおり、
    前記副線路は、前記第1の副線路部に対して電気的に直列に接続され、かつ、前記所定方向から平面視したときに、渦巻状をなす第2の副線路部を更に含んでおり、
    前記第2の主線路部と前記第2の副線路部とは、電磁気的に結合しており、
    前記方向性結合器は、
    前記所定方向から平面視したときに、環状をなす第2の無給電素子であって、前記第2の主線路部に電流が流れた際に該第2の主線路部が発生する第3の磁束によって、前記第2の副線路部を通過する第4の磁束を電磁誘導により発生する第2の無給電素子を、
    更に備えており、
    前記第2の主線路部及び前記第2の副線路部の中心は、前記所定方向から平面視したときに、前記第2の無給電素子に囲まれた領域内に位置していること、
    を特徴とする請求項3ないし請求項6のいずれかに記載の方向性結合器。
  8. 前記第2の無給電素子は、前記所定方向において、前記第2の主線路部と前記第2の副線路部との間に設けられていること、
    を特徴とする請求項7に記載の方向性結合器。
  9. 前記主線路は、前記第1の主線路部と前記第2の主線路部との間に接続されている第1の中間線路部を更に含んでおり、
    前記第1の中間線路部は、前記所定方向において、前記第1の主線路部及び前記第2の主線路部と異なる位置に設けられていること、
    を特徴とする請求項7又は請求項8のいずれかに記載の方向性結合器。
  10. 前記副線路は、前記第1の副線路部と前記第2の副線路部との間に接続されている第2の中間線路部を更に含んでおり、
    前記第2の中間線路部は、前記所定方向において、前記第1の副線路部及び前記第2の副線路部と異なる位置に設けられており、
    前記第1の中間線路部と前記第2の中間線路部とは、前記所定方向において、同じ位置に設けられていること、
    を特徴とする請求項9に記載の方向性結合器。
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