JP2014135674A - コモンモードフィルタ - Google Patents

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雅明 亀谷
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Abstract

【課題】 超高速差動伝送線路において、超高速差動信号を通過させ、コモンモード信号を十分減衰させることができるようにする。
【解決手段】 一対の導線路1A、1Bは、第1の誘電体層3Aの片面に形成するとともに第2の誘電体層3Cの片面と当接する。第1の誘電体層3Aの他方の面側には分割浮きグランド9A〜9Dが、第2の誘電体層3Cの他方の面側には分割浮きグランド19A〜19Dが導線路1A、1Bと対面するように形成される。分割浮きグランド9A〜9Dおよび19A〜19Dは、外部グランド電位に接続されず独立している。少なくとも入力側および出力側の第1の分割浮きグランド9A、9Dと外部グランド電位には受動回路素子からなる第1の受動2端子回路CM1A〜CM1Dを接続する。少なくともいずれかの対面する前記第1、2の分割浮きグランド9A〜9D、19A〜19Dとの間に第2の受動2端子回路CM2A〜CM2Dを接続する。
【選択図】 図1

Description

本発明はコモンモードフィルタに係り、特に、超高速差動伝送線路を伝搬する超高速差動信号の通過を確保し、コモンモード信号を減衰させるコモンモードフィルタの改良に関する。
電子機器においてノイズは有害な存在であることから、ノイズを除去するための多くの提案がなされている。
特に、最近の高速シリアル伝送では、伝送速度がGHz帯と速くなり、波長が短くなることから、回路パターン長が1/4波長と一致する確率が高まり、回路パターンがアンテナとなって信号が空間に放射される電磁放射ノイズが問題となっている。
もっとも、高速シリアル伝送では、ほとんどの場合、差動線路を用いるため、電磁界は差動線路間で結合して外部へは放射し難い。
しかしながら、差動線路のわずかな非対称性や、ICでのわずかな位相ずれ等に起因して生じるコモンモードノイズは、差動線路間を同相信号で伝播し、差動線路間の結合がないため外部へ放射し易く、電磁放射ノイズとなり易い。
そのため、差動線路を用いた高速シリアル伝送の分野では、コモンモードノイズ対策が必須のものとなっており、コモンモードノイズの除去手段としてコモンモードチョークコイルが使用されることが多い。
ところが、周波数がGHz帯になると、従来の磁性体を用いたコモンモードチョークコイルでは磁気損失の影響を受け、差動信号が通過し難くなることが問題視されている。
その問題を解決する手段として、磁性体を使わないコモンモードフィルタがWO 2011/013543号公報(特許文献1)およびWO 2011/052374号公報(特許文献2)等で開示されている。
図5は、特許文献1で示される従来のコモンモードフィルタの構成例である。誘電体層に形成された折り返し線路よりなる1対の差動線路と、差動線路の上側および下側に誘電体層を挟んで形成された分割浮きグランドと、分割浮きグランド間に接続された抵抗と、分割浮きグランドとグランド端子電極間に接続された抵抗およびインダクタとで構成され、これらの抵抗およびインダクタでコモンモードノイズを除去するものである。
なお、図6は特許文献2で示されているコモンモードフィルタの等価回路例である。
WO 2011/013543号公報 WO 2011/052374号公報
このような図5の構成では、対面する上下の浮きグランドが別個に外部グランド電位に接続されているため、コモンモードノイズの外部グランド電位への帰還経路が上下に分散し、そのため図6のような等価回路で考察すると、キャパシタCoが、半分の容量値となるキャパシタCo/2の並列接続に分解され、それぞれが別々のグランドに接続されることと等価になる。すなわち、コモンモードノイズから見ると、外部グランド電位への帰還経路に挿入されるキャパシタが、当初のCoからCo/2と半分の値になる。
コモンモードノイズの周波数が低くなると、キャパシタCo/2と、線路インダクタンスLo/2とのインピーダンス比較で、線路インダクタンスLo/2の方がインピーダンスが低くなった場合に、コモンモードノイズは外部グランド電位へ帰還せずに線路インダクタンスLo/2を通過して出力され易くなる。このような原理で、コモンモードノイズを除去可能な周波数帯域の下限が決まる。
高速シリアル信号は、データ内容によっては同じ論理電位が連続し、そのような信号波形では周波数成分が低くなるため、低い周波数までコモンモードノイズを除去可能な周波数帯域を広げる必要がある。
従って、浮きグランドを上下に分散させて、コモンモードノイズを除去可能な周波数帯域の下限を上昇させることは好ましくない。
本発明はそのような課題を解決するためになされたもので、低域側のコモンモードノイズ除去帯域を改善可能なコモンモードフィルタの提供を目的とする。
そのような課題を解決するために本発明の請求項1に係るコモンモードフィルタは、第1の誘電体層に形成され差動信号を伝送させる一対の導線路と、外部グランド電位から分離され、その第1の誘電体層を介在させた状態で導線路と対面するとともに、その導線路の長さ方向に複数個に分割され形成され、その導線路とともに差動信号に対して分布定数型の差動伝送線路を形成する第1の分割浮きグランドと、外部グランド電位から分離され、第2の誘電体層を介在させた状態で導線路と対面するとともに、その導線路の長さ方向に複数個に分割され形成され、その導線路とともに差動信号に対して分布定数型の差動伝送線路を形成する第2の分割浮きグランドと、少なくとも入力側および出力側の第1の分割浮きグランドと外部グランド電位との間に接続された第1の受動2端子回路と、少なくともいずれかの対面する第1の分割浮きグランドと第2の分割浮きグランドとの間に接続された第2の受動2端子回路と、を具備している。
本発明の請求項2に係るコモンモードフィルタは、隣り合う全て又は一部の上記第1の分割浮きグランド間にもその第1の受動2端子回路が接続された構成を有している。
本発明の請求項3に係るコモンモードフィルタは、隣り合う全て又は一部の上記第2の分割浮きグランド間に第3の受動2端子回路が接続された構成を有している。
本発明の請求項4に係るコモンモードフィルタは、上記導線路が矩形状の導線路とする構成を有している。
本発明の請求項5に係るコモンモードフィルタは、上記導線路がスパイラル状の導線路を長さ方向に複数直列接続してなる構成を有している。
本発明の請求項6に係るコモンモードフィルタは、上記導線路がその第1の誘電体層としての誘電体基板に形成され、その第1の分割浮きグランドがその誘電体基板と異なる誘電体基板に形成されるとともに、第2の浮きグランドがその第2の誘電体層としての誘電体基板に形成され、互いに異なるそれら誘電体基板が積層一体化されてなる構成を有している。
本発明の請求項7に係るコモンモードフィルタは、上記第1、第2および第3の受動2端子回路が短絡線路である構成を有している。
本発明の請求項8に係るコモンモードフィルタは、上記第1、第2および第3の受動2端子回路が1個以上の受動素子としてのインダクタンス、容量、抵抗、又はこれらの直列又は並列接続組合せである構成を有している。
そのような構成を有する本発明の請求項1に係るコモンモードフィルタでは、第1の誘電体層に差動信号を伝送させる一対の導線路を形成し、その第1の誘電体層を介在させ、かつ導線路と対面するとともにこの長さ方向に複数個に分割された状態で第1の分割浮きグランドを形成するとともに、第2の誘電体層を介在させ、かつ導線路と対面するとともにこの長さ方向に複数個に分割された状態で第2の分割浮きグランドを形成し、少なくとも入力側および出力側の第1の分割浮きグランドと外部グランド電位との間に第1の受動2端子回路を接続し、少なくともいずれかの対面する第1の分割浮きグランドと第2の分割浮きグランドどうしの間に第2の受動2端子回路を接続してなるから、その導線路と第1および第2の分割浮きグランドとで差動信号に対する分布定数型の差動伝送線路が形成されるとともに、導線路と第1および第2の受動2端子回路とでコモンモード信号に対する直列共振回路が形成され、超高速差動伝送線路において、望ましくないコモンモード信号を遮断および内部吸収させて減衰させる一方、望ましい超高速差動信号を良好に通過させることが可能である。
本発明の請求項2に係るコモンモードフィルタでは、隣り合う全て又は一部の上記第1の分割浮きグランド間にもその第1の受動2端子回路が接続されているから、コモンモード信号に対する種々の減衰特性を得ることが可能である。
本発明の請求項3に係るコモンモードフィルタでは、隣り合う全て又は一部の上記第2の分割浮きグランド間に第3の受動2端子回路が接続されているから、コモンモード信号に対する種々の減衰特性を得ることが可能である。
本発明の請求項4に係るコモンモードフィルタでは、上記導線路が矩形状の導線路で形成されているから、上述した効果に加えて、望ましい超高速差動信号の遅延特性を任意に設定することが可能である。
本発明の請求項5に係るコモンモードフィルタでは、上記導線路がスパイラル状の導線路を長さ方向に複数直列接続しているから、これらスパイラル状の導線路を集中定数回路と見なすことができ、上述した効果を回路理論的に解析することによってより最適化することが可能である。
本発明の請求項6に係るコモンモードフィルタでは、上記導線路がその第1の誘電体層としての誘電体基板に形成され、その第1の分割浮きグランドがその誘電体基板と異なる誘電体基板に形成されるとともに、第2の浮きグランドがその第2の誘電体層としての誘電体基板に形成され、互いに異なるそれら誘電体基板が積層一体化されてなるから、簡単にチップ型構成が得られる。
本発明の請求項7、8に係るコモンモードフィルタでは、上記第1、第2および第3の受動2端子回路が短絡線路、1個以上の受動素子としてのインダクタンス、容量、抵抗、又はこれらの直列又は並列接続組合せで形成されているから、簡単な素子構成で、種々の上述した効果が得られる。
本発明のコモンモードフィルタの基本構成を説明するための分解斜視図である。 図1のコモンモードフィルタの通過特性図である。 本発明のコモンモードフィルタの別の実施の形態を示す分解斜視図である。 本発明のコモンモードフィルタの別の実施の形態を示す分解斜視図である。 従来のコモンモードフィルタの分解斜視図である。 従来のコモンモードフィルタを示す回路図である。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るコモンモードフィルタFの基本構成を示す分解斜視図である。
図1において、焼成セラミックス等の誘電体基板からなる方形の誘電体層3Aの片面(図1中上面)には、矩形状に折り返した1対の導線路1A、1Bが従来公知の印刷手法等によって誘電体層3Aの対向縁間に形成され、対向縁に形成された入力端子5A、5B、出力端子7A、7Bに接続されている。図において、それら入力端子5A、5B、出力端子7A、7Bは、便宜上、誘電体層3Aとは別の箇所に示した。
導線路1A、1Bおよび入出力端子5A、5B、7A、7Bは、導線路1A、1B間を通る仮想線(図示せず)に対して線対称に形成配置されている。
誘電体層3Aの下方には、誘電体層3Aと同様の材料で同形状の誘電体基板からなる誘電体層3Bが配置されている。
誘電体層3Bの片面(図1中上面)のほぼ全域には、分割浮きグランド9A〜9Dが公知の印刷手法等によって形成されている。分割浮きグランド9A〜9Dは、誘電体層3Bについて入力端子5A、5Bと出力端子7A、7B間方向に4分割されるとともに僅かな間隔を置いて各々独立して平行に形成され、誘電体層3Aを介して導線路1A、1Bに対面している。
分割浮きグランド9Aは、各々受動2端子回路を形成する抵抗とインダクタの直列回路からなる受動2端子回路CM1A、CM1Bを介して入力側グランド端子15A、15Bに接続され、分割浮きグランド9B〜9Dは、各々受動2端子素子である抵抗およびインダクタの直列回路からなる受動2端子回路CM1C、CM1Dを介して出力側グランド端子17A、17Bに接続されている。
特に、受動2端子回路CM1C、CM1Dは、分割浮きグランド9B〜9Dに対し共用して並列接続されており、受動2端子回路CM1A、Bに比べてインダクタンスが大きな値に設定される。これらの受動2端子回路CM1A、B、CおよびDは誘電体層3Bに形成されている。
誘電体層3Aの上方には、誘電体層31Aと同様の材料で同形状の誘電体基板からなる誘電体層3Cが配置されており、この誘電体層3Cにあって誘電体層3Aと同様の対向縁には、入力側グランド端子15A、15Bおよび出力側グランド端子17A、17Bが形成されている。
誘電体層3Cの上方には、誘電体層3Aと同様の材料で同形状の誘電体基板からなる誘電体層3Dが配置されている。
誘電体層3Cの片面(図1中上面)には、分割浮きグランド19A、19B、19C、19Dが、分割浮きグランド9A〜9Dと重なる位置に形成されている。
対面する分割浮きグランド9Aと19A間、分割浮きグランド9Dと19D間にはビアによる受動2端子回路CM2AおよびCM2Dが、導線路1Aおよび1Bを避ける形で接続される。
さらに、個々の分割浮きグランド19A〜19Dの両端部において、隣り合う分割浮きグランド19A〜19Dとの間には、印刷等によって形成された抵抗(例えば50Ω)からなる受動2端子回路CM3が接続されている一方、分割浮きグランド19Aと入力側グランド端子15A、15Bとの間および分割浮きグランド19Dと出力側グランド端子17A、17Bとの間には受動2端子回路が接続されない。
これにより、電気的には分割浮きグランド19A、19Dは、分割浮きグランド9A、9Dおよび受動2端子回路CM1A〜CM1Dを経由して入力側グランド端子15A、15Bおよび出力側グランド端子17A、17Bに接続される。
そして、互いに異なる誘電体層3A、3B、3C、3Dは重ねられてチップ状に一体化され、マイクロストリップ分布定数型のコモンモードフィルタFが構成されている。
誘電体層3A〜3Dに形成された入出力端子5A〜7B、入力側グランド端子15A、15Bおよび出力側グランド端子17A、17Bは、誘電体層3A〜3Dが重ねられてチップ状に一体化されたとき、同様に一体化されている。
一方、従来例のコモンモードフィルタFの分解斜視図である図5は、図1の構成と類似しているが、対面する分割浮きグランド9Aと19A間、分割浮きグランド9Dと19D間に受動2端子回路CM2A、CM2Dが接続されておらず、代わりに分割浮きグランド19Aと入力側グランド端子15A、15B間、分割浮きグランド19Dと出力側グランド端子17A、17B間に抵抗による受動2端子回路CM3が接続されている。
すなわち、従来のコモンモードフィルタで問題となる、コモンモードノイズの外部グランド電位への帰還経路が上下に分散された構成である。
これら図1の構造について電磁界解析した結果を図2に示す。
図2中、各曲線の符号は、
Scc21(1):図1の構成でのコモンモードノイズ通過特性
Scc21(2):図5の構成でのコモンモードノイズ通過特性
Sdd21(1):図1の構成での差動信号通過特性
Sdd21(2):図5の構成での差動信号通過特性
である。
図2中のコモンモードノイズ通過特性Scc21(1)はScc21(2)に比べ、コモンモード減衰ピークの周波数が低域側にシフトしており、図1の構成は図5の従来例に比べ、コモンモードノイズの除去帯域を低周波側に広げることが可能であることが示されている。なお、差動信号通過特性Sdd21(1)はSdd21(2)に比べ、13GHz付近でわずかな落ち込みがあるがその差はわずかであり、この程度の差が出力波形に影響する可能性は低い。
このように、対面する一方の面の分割浮きグランドと他方の面の分割浮きグランドとの間に受動2端子回路を接続し、かつ一方の面の分割浮きグランドと近接するグランド端子との間の受動2端子回路接続を除去することによって、コモンモードノイズの除去帯域を低周波側に広げることが可能である。
図3は、本発明のコモンモードフィルタFに係る別の実施の形態の分解斜視図である。
図1の構成との相違点は、対面する分割浮きグランド9Aと19A間、9Bと19B間、9Cと19C間、および9Dと19D間の全てにビアによる受動2端子回路CM2A〜CM2Dが接続される一方、分割浮きグランド19A〜19Dの隣り合う分割浮きグランド間には受動2端子回路CM3が接続されない点である。
特性の図示は省略するが、このような構造によっても、コモンモードノイズの除去帯域を低周波側に広げることが可能である。
次に、本発明に係るコモンモードフィルタFとしてスパイラル形状の導線路を用いた構成を説明する。
図4は、スパイラル形状の導線路を用いた本発明のコモンモードフィルタFを示す分解斜視図である。
図4の構成は、図1に示す構成に対し、誘電体層3Aと誘電体層3Cとの間に、誘電体層3Aとともに第1の誘電体層を形成し誘電体基板からなる誘電体層3Eを挿入したものである。
しかも、誘電体層3Aにはスパイラル状の導線路21A、21Bが、誘電体層3Eにはスパイラル状の導線路23A、23Bが印刷等の手法により形成されている。
スパイラル状の導線路21A、21B、23A、23Bは、単位スパイラルコイルを僅かな間隔で、分割浮きグランド9A〜9Dおよび19A〜19Dを横切る方向に複数成形されており、独立した単位スパイラルコイルと、隣合って直列接続される対の単位スパイラルコイルからなっている。
さらに、導線路21Aにおける単位スパイラルの中心部と導線路23Aにおける単位スパイラルの中心部との間、および導線路21Bにおける単位スパイラルの中心部と導線路23Bにおける単位スパイラルの中心部との間はビア25A、25Bで接続され、結合スパイラルコイルを形成している。
すなわち、スパイラル状の導線路21A、23Aの単位スパイラルコイルが入出力端子間5A、7A間で交互に直列接続され、スパイラル状の導線路21B、23Bの単位スパイラルコイルが入出力端子間5B、7B間で交互に直列接続されている。
入力端子5A、5Bに最も近い側の結合スパイラルコイルは、分割浮きグランド9A、19Aの幅内に収まる寸法で、分割浮きグランド9A、19Aに上下から挟まれることによって分布容量が形成されている。分割浮きグランド9Bと19B間、9Cと19C間および9Dと19D間にも、同様な結合スパイラルコイルが挟まれて、分布容量が形成されている。
容量が分布定数的なため、分布定数型線路の特性を示すが、インダクタンスは集中定数的であるため、図6に示すような集中定数の等価回路でもその特性を近似的に表示し易くなり、特性の最適化も容易となる。導線路に関しないその他の形状、構成は、図1と同様である。
特性の図示は省略するが、スパイラル状の導線路においても、対面する一方の面の分割浮きグランドと他方の面の分割浮きグランドとの間に受動2端子回路を接続し、かつ一方の面の分割浮きグランドと近接するグランド端子との間の受動2端子回路接続を除去することによって、コモンモードノイズの除去帯域を低周波側に広げることが可能である。
以上、本発明の実施例においては、説明の都合上、入力グランド端子15A、15Bは入力端子5A、5Bに並べて配置され、出力グランド端子17A、17Bも出力端子7A、7Bに並べて配置された例で説明した。
しかし、電子部品としてのコモンモードフィルタFを小型の電子機器に使用する場合、図1に例示したものよりも一層の小型化が求められる。
その場合は、四角なチップ部品の一辺に入力端子5A、5Bのみを配置し、その対向辺に出力端子7A、7Bのみを配置し、入出力グランド端子15A、15B、17A、17B一緒にまとめ、入出力端子5A、5B、7A、7Bを配置してない辺および底面に、共通の端子として配置する等が必要となる。その場合、入出力グランド端子15A、15B、17A、17Bを一体とすることもできる。
そして、スパイラル形状の分布定数型差動伝送線路を用いた本発明のコモンモードフィルタFにおいても、ストリップラインやマイクロストリップラインによる分布定数型差動導線路を用いた構成と同様に、上述した構成の種々の組み合せが可能である。
また、上述した第1の受動2端子回路CM1A〜CM1Dは、少なくとも入力側および出力側の第1の分割浮きグランド9A、9Dと外部グランド電位との間に接続され、第2の受動2端子回路CM2A〜CM2Dは、少なくともいずれかの対面する第1の分割浮きグランド9A〜9Dと第2の分割浮きグランド19A〜19Dとの間に接続されていればよい。
さらに、分割浮きグランド9A〜19Dにあって隣り合う全て又は一部間にも、受動2端子回路CM1A〜CM1DおよびCM3を接続することも可能である。
以上の実施の形態例において、1個のコモンモードフィルタFに使用する複数個の受動2端子回路CM1A〜CM1D、CM2A〜CM2DおよびCM3について、全て同じ種類の受動素子とするか、又は抵抗とインダクタンスとの組み合わせで説明した。
すなわち、図1と図4の構成では4個のインダクタンス、14個の抵抗および2個の短絡線路を、図3では4個のインダクタンス、8個の抵抗および4個の短絡線路を使用した例を示した。
しかし、本発明においては、1個のコモンモードフィルタFにおける受動2端子回路CM1A〜CM1D、CM2A〜CM2DおよびCM3として、インダクタンス、短絡線路、容量、抵抗を任意に直列又は並列接続して組み合わせて使用可能である。
1A、1B 導線路
3A 誘電体層(第1の誘電体層)
3B 誘電体層
3C 誘電体層(第2の誘電体層)
3D 誘電体層
3E 誘電体層
5A、5B 入力端子
7A、7B 出力端子
9A、9B、9C、9D 分割浮きグランド(第1の分割浮きグランド)
13E 誘電体層(第1の誘電体層)
15A、15B 入力側グランド端子
17A、17B 出力側グランド端子
19A、19B、19C、19D 分割浮きグランド(第2の浮きグランド)
21A、21B スパイラル状導線路
23A、23B スパイラル状導線路
25A、25B ビア
CM1A、CM1B、CM1C、CM1D、受動2端子回路(第1の受動2端子回路)
CM2A、CM2B、CM2C、CM2D、受動2端子回路(第2の受動2端子回路)
CM3 受動2端子回路(第3の受動2端子回路)
F コモンモードフィルタ

Claims (8)

  1. 第1の誘電体層に形成され差動信号を伝送させる一対の導線路と、
    外部グランド電位から分離され、前記第1の誘電体層を介在させた状態で前記導線路と対面するとともに、前記導線路の長さ方向に複数個に分割され形成され、前記導線路とともに前記差動信号に対して分布定数型の差動伝送線路を形成する第1の分割浮きグランドと、
    前記外部グランド電位から分離され、第2の誘電体層を介在させた状態で前記導線路と対面するよう形成され、前記分布定数型の差動伝送線路を形成する第2の分割浮きグランドと、
    少なくとも入力側および出力側の前記第1の分割浮きグランドと前記外部グランド電位との間に接続された第1の受動2端子回路と、
    少なくともいずれかの対面する前記第1の分割浮きグランドと前記第2の分割浮きグランドとの間に接続された第2の受動2端子回路と、
    を具備することを特徴とするコモンモードフィルタ。
  2. 隣り合う全て又は一部の前記第1の分割浮きグランド間にも前記第1の受動2端子回路が接続された請求項1記載のコモンモードフィルタ。
  3. 隣り合う全て又は一部の前記第2の分割浮きグランド間に第3の受動2端子回路が接続された請求項1または2記載のコモンモードフィルタ。
  4. 前記導線路は矩形状の導線路である請求項1〜3いずれか1記載のコモンモードフィルタ。
  5. 前記導線路はスパイラル状の導線路を前記長さ方向に複数直列接続してなる請求項1〜3いずれか1記載のコモンモードフィルタ。
  6. 前記導線路は前記第1の誘電体層としての誘電体基板に形成され、前記第1の分割浮きグランドは前記誘電体基板と異なる誘電体基板に形成されるとともに、第2の浮きグランドは前記第2の誘電体層としての誘電体基板に形成され、互いに異なる前記誘電体基板が積層一体化されてなる請求項1〜5いずれか1記載のコモンモードフィルタ。
  7. 前記第1、第2および第3の受動2端子回路は短絡線路である請求項1〜6いずれか1記載のコモンモードフィルタ。
  8. 前記第1、第2および第3の受動2端子回路は、1個以上の受動素子としてのインダクタンス、容量、抵抗、又はこれらの直列又は並列接続組合せである、請求項1〜6いずれか1記載のコモンモードフィルタ。
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