JP2016022700A - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016022700A
JP2016022700A JP2014150029A JP2014150029A JP2016022700A JP 2016022700 A JP2016022700 A JP 2016022700A JP 2014150029 A JP2014150029 A JP 2014150029A JP 2014150029 A JP2014150029 A JP 2014150029A JP 2016022700 A JP2016022700 A JP 2016022700A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow path
liquid
temperature sensor
groove
path member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014150029A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6366401B2 (ja
Inventor
遼一郎 山下
Ryoichiro Yamashita
遼一郎 山下
冨永 和由
Kazuyoshi Tominaga
和由 冨永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SII Printek Inc
Original Assignee
SII Printek Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SII Printek Inc filed Critical SII Printek Inc
Priority to JP2014150029A priority Critical patent/JP6366401B2/ja
Publication of JP2016022700A publication Critical patent/JP2016022700A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6366401B2 publication Critical patent/JP6366401B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】温度センサが液体に直接触れることがなく、かつ、液体の温度を高精度に検出することができる液体噴射ヘッドを提供する。
【解決手段】液体噴射ヘッド1は、吐出溝3が配列するアクチュエータ基板2と、アクチュエータ基板2に接続し、吐出溝3に連通する流路8を有する流路部材5と、流路部材5に接触する温度センサ11と、を備え、温度センサ11は、流路部材5の外表面OSと流路8を構成する内表面ISとが近接する領域の流路部材5の外表面OSに接触する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被記録媒体に液滴を吐出して記録する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関する。
近年、記録紙等にインク滴を吐出して文字や図形を記録する、或いは素子基板の表面に液体材料を吐出して機能性薄膜を形成するインクジェット方式の液体噴射ヘッドが利用されている。この方式は、インクや液体材料などの液体を液体タンクから供給管を介して圧力室に導き、圧力室に充填される液体に圧力を印加して圧力室に連通するノズルから液体を吐出する。液体の吐出の際には、液体噴射ヘッドや被記録媒体を移動させて文字や図形を記録する、或いは所定形状の機能性薄膜や立体構造を形成する。
液体噴射ヘッドから液滴を吐出させる際には液体の温度管理を行うのが望ましい。液体は温度の高さに応じて粘性が変化し、吐出特性は粘性の大きさに応じて変化する。そのため、一定の吐出特性を得るために液体の温度を常に検出し、検出した温度に応じて駆動電圧を調整するのが望ましい。特許文献1では、液体噴射ヘッドの液体供給路に設置するエアーダンパの液体貯留部内に、液体加熱用のダンパープレートとともに温度検出用の温度センサを設置している。温度センサを液体貯留部内の液体に常に浸漬するので、液体の温度を正確に検出することができる。
特許文献2では、液体噴射ヘッドのヘッド内に構成される共通液室の内部に温度センサを設置している。液体噴射ヘッドは、複数の電気熱変換素子と各電気熱変換素子に電気的に接続する配線を有する基板と、各電気熱変換素子に対応する液流路と各液流路に連通する共通液室と各液流路に連通するオリフィスとを構成する樹脂層と、樹脂層の上部を覆う天板と、を備える。この電気熱変換素子を発熱させることにより、対応する液流路の液体を加熱気化し、連通するオリフィスから液滴を吐出する。温度センサは、基板の共通液室に面する表面に温度検出用の金属膜を堆積し、パターニングして形成する。従って、金属膜は液体と直接接触する。そのため、共通液室の液体の温度を正確に測定することができる。
特開2002−361864号公報 特開H07−323577号公報
特許文献1及び特許文献2に記載される温度センサは、いずれも吐出する液体に直接接触する。そのため、使用する液体によっては温度センサが腐食し、検出温度の信頼性が低下する場合がある。
本発明の液体噴射ヘッドは、吐出溝が配列するアクチュエータ基板と、前記アクチュエータ基板に接続し、前記吐出溝に連通する流路を有する流路部材と、前記流路部材に接触する温度センサと、を備え、前記温度センサは、前記流路部材の外表面と前記流路を構成する内表面とが近接する領域の前記流路部材の外表面に接触することとした。
また、前記流路部材は外表面に凹部を備え、前記温度センサは前記凹部の底面に接触することとした。
また、前記流路部材は、基材と、前記基材に設けた貫通孔を閉塞するダンパー膜を含み、前記温度センサは、前記ダンパー膜の外表面に接触することとした。
また、前記吐出溝は前記アクチュエータ基板の基準方向に配列し、前記流路は、前記基準方向に平行な第一の流路と第二の流路を含み、前記第一の流路が前記吐出溝の溝方向の一端に連通し、前記第二の流路が前記溝方向の他端に連通し、前記ダンパー膜は、前記第一の流路の一部を構成する第一のダンパー膜と、前記第二の流路の一部を構成する第二のダンパー膜と、を含むこととした。
また、前記第一の流路に液体が流入し、前記第二の流路から液体が流出し、前記温度センサは前記第一のダンパー膜に接触することとした。
また、前記流路部材は前記第一の流路に連通する接続部を備え、前記温度センサは前記第一のダンパー膜の前記接続部の側の外表面に接触することとした。
また、前記吐出溝は、前記基準方向に並列する第一の吐出溝と第二の吐出溝を含み、前記第二の流路は、前記第一の流路を挟んで並列する2つの流路を備えることとした。
また、前記温度センサと前記流路部材とが接触する接触部を封止する封止材を更に備えることとした。
また、前記温度センサは、温度を検出する検出端と前記検出端に接続する配線とを有し、前記検出端とともに前記配線が前記流路部材の外表面に接触することとした。
また、前記流路部材は熱伝シートを含み、前記温度センサは前記熱伝シートに接触することとした。
本発明の液体噴射装置は、上記の液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させる移動機構と、前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体供給管と、前記液体供給管に前記液体を供給する液体タンクと、を備えることとした。
本発明の液体噴射ヘッドは、吐出溝が配列するアクチュエータ基板と、アクチュエータ基板に接続し、吐出溝に連通する流路を有する流路部材と、流路部材に接触する温度センサと、を備え、温度センサは、流路部材の外表面と流路を構成する内表面とが近接する領域の流路部材の外表面に接触する。そのため、温度センサが液体に直接触れることがないので、液体により温度センサが腐食することがなく、かつ、流路を構成する流路部材の板厚の薄い領域の外表面に温度センサが接触するので、液体の温度を高精度に検出することができる。
本発明の第一実施形態に係る液体噴射ヘッドの説明図である。 本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッドの模式的な部分分解斜視図である。 本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッドの説明図である。 本発明の第三実施形態に係る液体噴射ヘッドの模式的な部分分解斜視図である。 本発明の第三実施形態に係る液体噴射ヘッドの説明図である。 本発明の第四実施形態に係る液体噴射ヘッドの部分断面模式図である。 本発明の第五実施形態に係る液体噴射ヘッドの部分断面模式図である。 本発明の第六実施形態に係る液体噴射ヘッドの部分断面模式図である。 本発明の第七実施形態に係る液体噴射装置の模式的な斜視図である。
(第一実施形態)
図1は本発明の第一実施形態に係る液体噴射ヘッド1の説明図である。図1(a)は液体噴射ヘッド1の部分斜視図であり、図1(b)は液体噴射ヘッド1の上面模式図であり、図1(c)は部分AAの断面模式図である。
図1に示すように、液体噴射ヘッド1は、吐出溝3が基準方向Kに配列するアクチュエータ基板2と、アクチュエータ基板2の上面USに接続し、吐出溝3に連通する第一の流路8aと第二の流路8bを有する流路部材5と、流路部材5に接触する温度センサ11とを備える。温度センサ11は、流路部材5の外表面OSと第一の流路8aを構成する内表面ISとが近接する領域(即ち、流路部材5の外表面OSと第一の流路8aを構成する内表面ISとの間の厚さが他の領域よりも相対的に薄い領域。以下同じ)の流路部材5の外表面OSに接触する。具体的には、流路部材5は外表面OSに凹部6を備え、温度センサ11は凹部6の底面BSに接触する。
温度センサ11として、サーミスタや熱電対を使用することができる。流路部材5として例えばポリプロピレン等の合成樹脂を使用することができる。流路部材5の板厚は、例えば1mm〜3mmであり、凹部6以外の外表面OSと第一の流路8a及び第二の流路8bの内表面ISとの間の厚さは、例えば0.5mm〜1mmである。凹部6の底面BSと第一の流路8aの内表面ISとの間の厚さは、例えば100μm〜500μmである。底面BSと内表面ISとの間の厚さは、強度が許す限りできるだけ薄く形成することが望ましい。
このように、温度センサ11を流路部材5の外表面OSである凹部6の底面BSに設けるので、温度センサ11は液体に直接触れず、液体により腐食されない。また、外表面OSである凹部6の底面BSと第一の流路8aの内表面ISとの間は、他の領域よりも厚さが薄く、温度センサ11をこの底面BSに接触させるので、液体の温度を高精度に検出することができる。
より具体に説明する。液体噴射ヘッド1は、流路部材5と、アクチュエータ基板2と、ノズルプレート15とが積層する積層構造を備える。流路部材5は、アクチュエータ基板2とは反対側の上面に液体を流入する接続部17aと液体を流出する接続部17bを備え、アクチュエータ基板2の側の下面に第一の流路8aと第二の流路8bを備える。第一の流路8aと第二の流路8bは基準方向Kに細長く平行に配列する。第一の流路8aは、流路部材5の一方の端部手前まで延在し、連絡路23aを介して接続部17aに連通する。第二の流路8bは、流路部材5の他方の端部手前まで延在し、L字状の連絡路23bを介して接続部17bに連通する。凹部6は、第一の流路8aの基準方向Kにおけるほぼ中央に位置する。
アクチュエータ基板2は、圧電体からなり、流路部材5側の上面USから反対側の下面DSに貫通し、基準方向Kに交差する溝方向Mに細長い吐出溝3を備える。なお、本実施形態では基準方向Kと溝方向Mは直交する。吐出溝3は、基準方向Kに多数配列し溝列MRを成す。各吐出溝3は、溝方向Mの一方の端部(一端)において第一の流路8aに連通し、他方の端部(他端)において第二の流路8bに連通する。ノズルプレート15は、アクチュエータ基板2の下面DSに接着される。ノズルプレート15は複数の吐出溝3にそれぞれ連通する複数のノズル16を備える。ノズル16は、基準方向Kに多数配列しノズル列NRを成す。
液体噴射ヘッド1は、次のように動作する。まず、接続部17aから第一の流路8aに液体が供給される。液体は、流路8aから複数の吐出溝3に流入し、複数の吐出溝3から第二の流路8bに流出する。液体は、第二の流路8bから接続部17bに流出し、外部に排出される。つまり、液体は液体噴射ヘッド1の内部を循環する。吐出溝3を挟む2つの側壁は図示しない電極を備える。この電極に駆動電圧を供給すると2つの側壁が変形し、吐出溝3の容積が変化する。例えば、吐出溝3の容積を拡大させて第一及び第二の流路8a、8bから液体を引き込み、次に、吐出溝3の容積を縮小させてノズル16から液滴を吐出させる。
温度センサ11は、第一の流路8aの基準方向Kにおけるほぼ中央に位置する。従って、第一の流路8aの基準方向Kにおけるほぼ中央の位置の液体の温度を検出する。アクチュエータ基板2は駆動することにより加熱する。温度センサ11は、第一の流路8aの基準方向Kにおけるほぼ中央に位置するので、吐出溝3に流入する液体のほぼ平均的な温度を検出することができる。凹部6の位置を接続部17aの近く、又は、連絡路23aに設置し、温度センサ11を凹部6の底面BSに設置すれば、アクチュエータ基板2により加熱される前の液体の温度を検出することができる。凹部6を第二の流路8bの側に設置し、この凹部6の底面BSに温度センサ11を設置すれば、アクチュエータ基板2により加熱された液体の温度を検出することができる。凹部6の位置を第二の流路8bの基準方向Kにおけるほぼ中央の位置に設置し、この凹部6の底面BSに温度センサ11を設置すれば、吐出溝3から流出する液体の平均的な温度を検出することができる。凹部6を連絡路23bの上部に設置し、この凹部6の底面BSに温度センサ11を設置すれば、接続部17bから排出される直前の液体の温度を高精度に検出することができる。
なお、本実施形態において、流路部材5の外表面OSに凹部6が形成され、この凹部6の底面BSに温度センサ11が接触する例であるが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、流路部材5の外表面OSに凹部6が形成されず、流路部材5の外表面OSと第一又は第二の流路8a、8bの内表面ISとの間の厚さが相対的に薄い領域、即ち、外表面OSと内表面ISとが近接する領域に温度センサ11が接触する構成であってもよい。また、本実施形態の液体噴射ヘッド1はサイドシュート型、つまり、アクチュエータ基板2の基板面(下面DS)に対して垂直方向に液滴を吐出させるが、本発明はこれに限定されず、アクチュエータ基板2の基板側面に対して垂直方向に液滴を吐出させるエッジシュート型であってもよい。
(第二実施形態)
図2は本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッド1の模式的な部分分解斜視図である。図3は本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッド1の説明図である。図3(a)は液体噴射ヘッド1の上面模式図であり、図2(b)は部分BBの断面模式図である。第一実施形態と異なる主な点は、流路部材5に流路8の一部を構成するダンパー膜10を備える点、及び、流路部材5とアクチュエータ基板2の間にカバープレート18を備える点である。同一の部分または同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
図2に示すように、液体噴射ヘッド1は、吐出溝3と非吐出溝4が基準方向Kに交互に配列して溝列MRを成すアクチュエータ基板2と、アクチュエータ基板2の上面USに接続し、吐出溝3に連通する液室19a、19bを有するカバープレート18と、カバープレート18の上面に接続し、液室19を介して吐出溝3に連通する流路8を有する流路部材5と、アクチュエータ基板2の下面DSに接続し、吐出溝3に連通するノズル16を有するノズルプレート15と、流路部材5に接触する温度センサ11と、を備える。
具体的に説明する。アクチュエータ基板2には吐出溝3と非吐出溝4が側壁WAを介して基準方向Kに交互に配列する。吐出溝3はアクチュエータ基板2の上面USから下面DSに貫通し、溝方向Mにおける端部は上面USから下面DSにかけて溝方向Mに縮径する傾斜面をなす。非吐出溝4は、アクチュエータ基板2の上面USから下面DSに貫通し、溝方向Mはアクチュエータ基板2の両端面ES1、ES2に開口し、開口部は下部にアクチュエータ基板2が残る浅底である。側壁WAは、吐出溝3と非吐出溝4を分離し、両側面に駆動電極22a、22bを備える。アクチュエータ基板2は、端面ES1近傍の上面USに、吐出溝3の側の両駆動電極22aと電気的に接続するコモン端子21aと、コモン端子21aよりも端面ES1側の上面USに、吐出溝3を挟む2つの非吐出溝4の吐出溝3側の側面の両駆動電極22bと電気的に接続するアクティブ端子21bを備える。アクチュエータ基板2は圧電体材料、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)セラミックスを使用する。PZTセラミックスは、上面US又は下面DSの法線方向に分極処理が施されている。
カバープレート18は、アクチュエータ基板2の上面USに、コモン端子21aとアクティブ端子21bを露出させて接着剤を介して接続する。カバープレート18は、溝方向Mの一方側に第一の液室19aと他方側に第二の液室19bを備える。カバープレート18は、第一の液室19aの底面からカバープレート18の下面にかけて貫通するスリット20a、及び、第二の液室19bの底面からカバープレート18の下面にかけて貫通するスリット20bを備える。第一の液室19aはスリット20aを介して吐出溝3の一方側の端部(一端)に連通し、第二の液室19bはスリット20bを介して吐出溝3の他方側の端部(他端)に連通する。第一及び第二の液室19a、19bはいずれも非吐出溝4には連通しない。なお、カバープレート18は合成樹脂からなる。
流路部材5は、図3に示すように、上面視で基準方向Kに長い長方形を有する。流路部材5は、基材7と、ダンパー膜10と、2つの接続部17a、17bとを含む。基材7は基準方向Kに細長く平行な第一及び第二の貫通孔9a、9bを備える。ダンパー膜10は、第一の貫通孔9aの閉塞する第一のダンパー膜10aと第二の貫通孔9bを閉塞する第二のダンパー膜10bを備える。接続部17aは、上面視で基材7の基準方向Kの一方側と溝方向Mの一方側の角部近傍に位置し、接続部17bは、基材7の基準方向Kの他方側と溝方向Mの一方側の角部近傍に位置する。基材7は接着剤を介してカバープレート18に接続する。第一のダンパー膜10aは第一の貫通孔9aを凹部6aと第一の流路8aに分割し、第二のダンパー膜10bは第二の貫通孔9bを凹部6bと第二の流路8bに分割する。
第一の貫通孔9aは第一の液室19aに対応し、第二の貫通孔9bは第二の液室19bに対応する。第一及び第二のダンパー膜10a、10bは、基材7の厚さよりも薄く、第一及び第二の貫通孔9a、9bの深さ(基材7の厚さ)の略1/2に位置する。第一及び第二のダンパー膜10a、10bの下部側に第一及び第二の流路8a、8bがそれぞれ構成され、第一及び第二のダンパー膜10a、10bの上部側に凹部6a、6bがそれぞれ構成される。従って、第一及び第二のダンパー膜10a、10bは、それぞれ第一及び第二の流路8a、8bの一部を構成する。また、第一の流路8aと第二の流路8bは基準方向Kに平行に配列し、第一の流路8aは第一の液室19a及びスリット20aを介して吐出溝3の溝方向Mの一方側(一端)に連通し、第二の流路8bは第二の液室19b及びスリット20bを介して吐出溝3の溝方向Mの他方側(他端)に連通する。
第一の流路8aと第一の液室19aは連続する。同様に、第二の流路8bと第二の液室19bは連続する。これにより、第一及び第二の液室19a、19bはそれぞれ第一及び第二の流路8a、8bとして機能し、基準方向Kの流路抵抗を低減させる。接続部17aと第一の流路8aは基材7の下面に設ける連絡路23aを介して連通し、接続部17bと第二の流路8bは、基材7の下面に設けるL字状の連絡路23bを介して連通する。ダンパー膜10は可撓性膜からなり10〜50μmの厚さを有する。ダンパー膜10として、例えば厚さが15μmのポリアミド膜を使用することができる。ダンパー膜10は、流路8に充填される液体の圧力変動に伴って上方又は下方に変位して液体の圧力変動を緩和させる。
ノズルプレート15は、アクチュエータ基板2の下面DSに接着剤を介して接合される。ノズルプレート15は複数のノズル16を備え、各ノズル16は各吐出溝3に連通する。ノズルプレート15は、非吐出溝4が下方に開口する開口部を閉塞する。ノズルプレート15は、例えばポリイミド膜を使用することができる。
温度センサ11は、第一のダンパー膜10aの基準方向Kにおける略中央の外表面OSに接触する。第一のダンパー膜10aの外表面OSは、流路部材5の外表面OSと第一の流路8aを構成する内表面ISとが近接する領域である。従って、温度センサ11の直下を流れる液体の温度を高精度に検出することができる。また、温度センサ11の接触点が第一の流路8aの基準方向Kにおける略中央に位置するので、第一の流路8aを流れる液体の平均的な温度を検出することができる。また、温度センサ11は第一の流路8aを流れる液体に直接接触することがないので、液体により腐食することがない。なお、温度センサ11としてサーミスタや熱電対を使用することができる。
液体噴射ヘッド1は、次にように動作する。まず、接続部17aに液体を供給する。すると、液体は、第一の流路8a及び第一の液室19aに流入し、各スリット20aを介して各吐出溝3に充填される。更に、液体は、各吐出溝3からスリット20bを介して第二の液室19b及び第二の流路8bに液体を流出させ、更に接続部17bに液体を流出させて外部へ排出する。即ち、液体は各吐出溝3を循環する。そして、コモン端子21aとアクティブ端子21bに駆動信号を供給すると、吐出溝3を挟む2つの側壁WAが厚み滑り変形して吐出溝3の容積を変化させ、例えば、吐出溝3の容積を拡大させて第一及び第二の液室19a、19bから液体を引き込み、次に、吐出溝3の容積を縮小させてノズル16から液滴を吐出させる。
なお、ダンパー膜10は、貫通孔9の略1/2の深さに設けることが必須ではなく、基材7の上面近傍又は基材7の下面近傍に設置してもよい。ダンパー膜10を基材7の上面近傍に設ける場合は、ダンパー膜10が上方に可動可能な空間を確保する必要がある。また、ダンパー膜10を基材7の下面近傍に設ける場合は、接続部17aから遠いほうの吐出溝3までの流路抵抗を低減させる必要がある。そのため、第一及び第二の流路8a、8bとして機能する第一及び第二の液室19a、19bの溝方向Mの流路断面を確保する必要がある。
また、温度センサ11を第一のダンパー膜10aの接続部17a側又は接続部17b側に設置することができる。接続部17a側に設置すれば、アクチュエータ基板2に流入する液体の温度を検出することができる。また、温度センサ11を第一のダンパー膜10aの基準方向Kに関して端部側に設置すれば、第一のダンパー膜10aの上下の可動幅が小さくなり、温度センサ11の信頼性を向上させることができる。また、温度センサ11を第二のダンパー膜10bの外表面OSに設置すれば、アクチュエータ基板2の駆動による発熱状態を検出することができる。また、本実施形態ではダンパー膜10の上部に基材7の上面よりも窪む凹部6を形成するので、例えば流路部材5の上部に蓋体を設置してもダンパー膜10の可動を確保することができる。
また、本実施形態では、図3(b)に示すように、一枚のダンパー膜10を基材7に埋め込んで、第一のダンパー膜10aと第二のダンパー膜10bとしているが、本発明はこれに限定されず、各第一及び第二のダンパー膜10a、10bを各第一及び第二の貫通孔9a、9bに分離して設置してもよい。また、本実施形態では吐出溝3と非吐出溝4が基準方向Kに交互に配列する構成であるが、これに代えて、アクチュエータ基板2の基準方向Kに吐出溝3のみ複数配列してもよい。この場合は、第一及び第二の液室19a、19bにスリット20a、20bを設ける必要がない。また、カバープレート18を省いて流路部材5をアクチュエータ基板2に直接接続してもよい。
(第三実施形態)
図4は本発明の第三実施形態に係る液体噴射ヘッド1の模式的な部分分解斜視図である。図5は本発明の第三実施形態に係る液体噴射ヘッド1の説明図である。図5(a)は液体噴射ヘッド1の上面模式図である。図5(b)は部分CCの断面模式図である。第二実施形態と異なる点は、アクチュエータ基板2の基準方向Kに2つの溝列が並列し、流路部材5は第一の貫通孔9aと第一の貫通孔9aを挟む2つの第二の貫通孔9bを備える点である。同一の部分または同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
図4に示すように、液体噴射ヘッド1は、2つの溝列MR1、MR2が基準方向Kに並列するアクチュエータ基板2と、アクチュエータ基板2の上面USに接続するカバープレート18と、カバープレート18の上面に接続する流路部材5と、アクチュエータ基板2の下面DSに接続し、2つの溝列MR1、MR2に対応する2つのノズル列NR1、NR2を有するノズルプレート15と、流路部材5に接触する温度センサ11と、を備える。なお、以下の説明において、第一及び第二のダンパー膜10a、10b1、10b2を総称する場合は単にダンパー膜10と記載し、第一及び第二の貫通孔9a、9bを総称するときは単に貫通孔9と記載し、第一及び第二の流路8a、8b1、8b2は単に流路8と記載し、第一及び第二の液室19a1、19a2、19b1、19b2を総称するときは単に液室19と記載する。
具体的に説明する。アクチュエータ基板2は、第一の吐出溝3aと第一の非吐出溝4aが側壁WA1を介して基準方向Kに交互に配列する溝列MR1と、第二の吐出溝3bと第二の非吐出溝4bが側壁WA2を介して基準方向Kに交互に配列する溝列MR2とを備える。溝列MR1はアクチュエータ基板2の溝方向Mにおける一方側の略半分に位置し、溝列MR2はアクチュエータ基板2の溝方向Mの他方側の略半分に位置する。溝列MR1と溝列MR2は互いに平行に、かつ、基準方向Kに第一の吐出溝3a又は第二の吐出溝3bの形成ピッチの半ピッチずれて配置される。つまり、溝方向Mにおいて溝列MR1の第一の吐出溝3aと溝列MR2の第二の非吐出溝4bが対向し、溝列MR1の第一の非吐出溝4aと溝列MR2の第二の吐出溝3bが対向する。第一及び第二の吐出溝3a、3bはアクチュエータ基板2の上面USから下面DSに貫通し、溝方向Mにおける端部は上面USから下面DSにかけて溝方向Mに縮径する傾斜面をなす。第一及び第二の非吐出溝4a、4bは、アクチュエータ基板2の上面USから下面DSに貫通する。第一の非吐出溝4aの溝方向Mの一方側はアクチュエータ基板2の端面ES1に開口し、開口部は下部にアクチュエータ基板2が残る浅底であり、溝方向Mにおける他方側は隣接する第一の吐出溝3aの端部と同様に上面USから下面DSにかけて縮径して傾斜面をなす。第二の非吐出溝4bの溝方向Mの他方側はアクチュエータ基板2の端面ES2に開口し、開口部は下部にアクチュエータ基板2が残る浅底であり、溝方向Mの一方側は隣接する第二の吐出溝3bの端部と同様に上面USから下面DSにかけて溝方向Mに縮径する傾斜面をなす。
側壁WA1は第一の吐出溝3aと第一の非吐出溝4aを分離し、両側面に駆動電極22a1、22b1を備える。同様に、側壁WA2は第二の吐出溝3bと第二の非吐出溝4bを分離し、両側面には駆動電極22a2、22b2を備える。アクチュエータ基板2は、一方側の端面ES1近傍の上面USに、第一の吐出溝3aの側の両駆動電極22a1と電気的に接続するコモン端子21a1と、コモン端子21a1よりも端面ES1側の上面USに、第一の吐出溝3aを挟む2つの第一の非吐出溝4aの第一の吐出溝3a側の側面の両駆動電極22b1と電気的に接続するアクティブ端子21b1を備える。アクチュエータ基板2は、他方側の端面ES2近傍の上面USにも上記と同様の電気的接続を有するコモン端子21a2、アクティブ端子21b2を備える。つまり、溝列MR1と溝列MR2は、いずれか一方を吐出溝3の形成ピッチ又は非吐出溝4の形成ピッチの半ピッチ基準方向Kにずらせば、基材7の溝方向Mにおける中央線に関して対称な構造を有する。アクチュエータ基板2の材質等は第一又は第二実施形態と同様なので説明を省略する。
カバープレート18は、アクチュエータ基板2の上面USに、コモン端子21a1、21a2及びアクティブ端子21b1、21b2が露出するようにして接着剤を介して接続する。カバープレート18は、溝方向Mの一方側に第一の液室19a1と第二の液室19b1を備え、溝方向Mの他方側に第一の液室19a2と第二の液室19b2を備える。カバープレート18は、第一の液室19a1、19a2の底面からカバープレート18の下面にかけて貫通するスリット20a1、20a2と、第二の液室19b1、19b2の底面からカバープレート18の下面にかけて貫通するスリット20b1、20b2を備える。第一の液室19a1はスリット20a1を介して第一の吐出溝3aの他方側の端部に連通し、第二の液室19b1はスリット20b1を介して第一の吐出溝3aの一方側の端部に連通する。第一の液室19a2はスリット20a2を介して第二の吐出溝3bの一方側の端部に連通し、第二の液室19b2はスリット20b2を介して第二の吐出溝3bの他方側の端部に連通する。液室19は第一又は第二の非吐出溝4a、4bのいずれにも連通しない。
図5に示すように、流路部材5は、上面視で基準方向Kに長い長方形を有する。流路部材5は、基材7と、ダンパー膜10と、2つの接続部17a、17bとを含む。基材7は基準方向Kに細長い第一の貫通孔9aと、第一の貫通孔9aを挟み、基準方向Kに細長い2つの第二の貫通孔9b1、9b2を備える。第一の貫通孔9aは、基材7の溝方向Mにおける略中央に位置し、2つの第二の貫通孔9b1、9b2は、基材7の溝方向Mにおける両端側に位置する。第一の貫通孔9aと第二の貫通孔9b1、9b2は基準方向Kに平行に配列する。ダンパー膜10は、第一の貫通孔9a及び第二の貫通孔9b1、9b2をそれぞれ閉塞する第一のダンパー膜10a及び第二のダンパー膜10b1、10b2を備える。接続部17aは、上面視で基材7の基準方向Kの一方側と溝方向Mの一方側の角部近傍に位置し、接続部17bは、基材7の基準方向Kの他方側と溝方向Mの一方側の角部近傍に位置する。基材7は接着剤を介してカバープレート18に接続する。第一のダンパー膜10aは第一の貫通孔9aを凹部6aと第一の流路8aに分割する。第二のダンパー膜10b1は第二の貫通孔9b1を凹部6b1と第二の流路8b1に分割する。第二のダンパー膜10b2は第二の貫通孔9b2を凹部6b2と第二の流路8b2に分割する。
第一の貫通孔9aはカバープレート18の第一の液室19a1、19a2に、第二の貫通孔9b1は第二の液室19b1に、第二の貫通孔9b2は第二の液室19b2にそれぞれ対応する。第一及び第二のダンパー膜10a、10b1、10b2は、基材7の厚さよりも薄く、各第一及び第二の貫通孔9a、9b1、9b2の深さ(基材7の厚さ)の略1/2に位置する。従って、第一及び第二のダンパー膜10a、10b1、10b2は、それぞれ第一及び第二の流路8a、8b1、8b2の一部を構成する。また、第一の流路8aと第二の流路8b1、8b2は基準方向Kに平行に配列する。第一の流路8aは、第一の液室19a1とスリット20a1を介して第一の吐出溝3aの溝方向Mの他方側(一端)に連通するとともに、第一の液室19a2とスリット20a2を介して第二の吐出溝3bの溝方向Mの一方側(他端)に連通する。第二の流路8b1は第二の液室19b1及びスリット20b1を介して第一の吐出溝3aの溝方向Mの一方側(一端)に連通する。第二の流路8b2は第二の液室19b2及びスリット20b2を介して第二の吐出溝3bの溝方向Mの他方側(他端)に連通する。
第一の流路8aと第一の液室19a1、19a2は連続する。同様に、第二の流路8b1と第二の液室19b1は連続し、第二の流路8b2と第二の液室19b2は連続する。これにより、第一の液室19a1、19a2は第一の流路8aとして機能し、同様に、第二の液室19b1、19b2はそれぞれ第二の流路8b1、8b2として機能して基準方向Kの流路抵抗を低減させる。接続部17aと第一の流路8aは、基材7の下面であり、基準方向Kの一方の端部側に設ける連絡路23aを介して連通する。接続部17bと第二の流路8b1は、基材7の基準方向Kの他方の端部側であり、溝方向Mの一方側の基材7の下面に設ける連絡路23b1を介して連通する。また、接続部17bと第二の流路8b2は、基材7の基準方向Kの他方の端部側であり、基材7の下面に設ける連絡路23b2を介して連通する。ダンパー膜10の材質や厚さは第一又は第二実施形態と同様なので説明を省略する。なお、第一及び第二のダンパー膜10a、10b1、10b2は一枚のシートを基材7に埋め込んで構成するが、これに代えて、ダンパー膜10を各貫通孔9に分離して構成してもよい。
ノズルプレート15は、アクチュエータ基板2の下面DSに接着剤を介して接合される。ノズルプレート15は溝列MR1、MR2にそれぞれ対応するノズル列NR1、NR2を備え、ノズル列NR1の各ノズル16aは各第一の吐出溝3aに、ノズル列NR2の各ノズル16bは各第二の吐出溝3bにそれぞれ連通する。ノズルプレート15の材質等は第二実施形態と同様なので説明を省略する。液体噴射ヘッド1の動作は、第一又は第二実施形態と同様なので、説明を省略する。
温度センサ11は、第一のダンパー膜10aの基準方向Kにおける略中央であり、第一のダンパー膜10aの外表面OSに接触する。従って、温度センサ11の直下を流れる液体の温度を高精度に検出することができる。また、温度センサ11の接触点が第一の流路8aの基準方向Kにおける略中央に位置するので、第一の流路8aを流れる液体の平均的な温度を検出することができる。また、温度センサ11は第一の流路8aを流れる液体に直接接触することがないので、液体により腐食することがない。なお、温度センサ11を第二のダンパー膜10b1や10b2の外表面OSに接触させてもよいこと、また、第一のダンパー膜10a、第二のダンパー膜10b1、10b2を、基材7の下面や上面に設置してもよいことは第二実施形態と同様である。液体噴射ヘッド1をこのように構成することにより、第二実施形態の液体噴射ヘッド1を溝方向Mに並べる場合より溝方向Mの大きさを縮小することができる。
(第四実施形態)
図6は、本発明の第四実施形態に係る液体噴射ヘッド1の部分断面模式図である。同一の部分または同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
図6に示すように、液体噴射ヘッド1は、吐出溝3が配列するアクチュエータ基板2と、アクチュエータ基板2に接続し、吐出溝3に連通する流路8を有する流路部材5と、流路部材5に接触する温度センサ11とを備える。温度センサ11は、流路部材5の外表面OSと流路8を構成する内表面ISとが近接する領域の流路部材5の外表面OSに接触する。液体噴射ヘッド1は、温度センサ11と流路部材5とが接触する接触部SPを封止する封止材12を備える。接触部SPを封止材12により封止することにより、外気の温度の影響を受け難くして流路8の液体の温度を検出することができる。なお、温度センサ11は温度を検出する検出端11aと検出端11aに接続する配線11bを備え、接触部SPは検出端11aが流路部材5の外表面OSに接触する部分である。封止材12として熱伝導シリコンペーストや接着剤等を使用することができる。なお、封止材12は第一〜第三実施形態の温度センサ11に適用することができる。
(第五実施形態)
図7は、本発明の第五実施形態に係る液体噴射ヘッド1の部分断面模式図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
図7に示すように、液体噴射ヘッド1は、吐出溝3が配列するアクチュエータ基板2と、アクチュエータ基板2に接続し、吐出溝3に連通する流路8を有する流路部材5と、流路部材5に接触する温度センサ11を備える。温度センサ11は、流路部材5の外表面OSと流路8を構成する内表面ISとが近接する領域の流路部材5の外表面OSに接触する。温度センサ11は、温度を検出する検出端11aと検出端11aに接続する配線11bとを有し、検出端11aとともに配線11bが流路部材の外表面に接触する。検出端11aは、例えばサーミスタ等の半導体素子や熱電対などの電気熱変換素子からなり、この検出端11aには金属からなる配線が接続する。そのため、配線11bの温度が変化すると検出端11aの温度も影響を受ける。そこで、検出端11aと配線11bを流路部材5の外表面OSに接触すれば、流路8の液体の温度をより一層高精度に検出することができる。本実施形態の温度センサ11を、第一〜第四実施形態に適用することができる。
(第六実施形態)
図8は、本発明の第六実施形態に係る液体噴射ヘッド1の部分断面模式図である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
図8に示すように、液体噴射ヘッド1は、吐出溝3が配列するアクチュエータ基板2と、アクチュエータ基板2に接続し、吐出溝3に連通する流路8を有する流路部材5と、流路部材5に接触する温度センサ11とを備える。流路部材5は、熱伝シート24と、その下部に位置するダンパー膜10と、ダンパー膜10を保持する図示しない基材7とを含む。温度センサ11は、流路部材5の外表面OSと流路8を構成する内表面ISとが近接する領域の流路部材5の外表面OSに接触する。流路部材5の外表面OSと流路8の内表面ISとの間の厚さが相対的に薄い領域の外表面OSには熱伝シート24が露出し、温度センサ11はこの熱伝シート24と接触する。そのため、流路8を流れる液体の温度が外表面OSに反映され、流路8の液体の温度をより一層高精度に検出することができる。温度センサ11は上記第4又は第五実施形態と同様に、温度を検出する検出端11aと検出端11aに接続する配線11bを備える。熱伝シート24として金属フィルムや金属箔を利用することができる。また、熱伝シート24として、メッキ法、蒸着法、スパッタリング法等により流路部材5の外表面OSに金属膜を形成してもよい。また、本実施形態の熱伝シート24を、第一〜第五実施形態に適用することができる。
(第七実施形態)
図9は本発明の第七実施形態に係る液体噴射装置30の模式的な斜視図である。液体噴射装置30は、液体噴射ヘッド1、1’を往復移動させる移動機構40と、液体噴射ヘッド1、1’に液体を供給し、液体噴射ヘッド1、1’から液体を排出する流路部35、35’と、流路部35、35’に連通する液体ポンプ33、33’及び液体タンク34、34’とを備えている。各液体噴射ヘッド1、1’はアクチュエータ基板2と、流路部材5と、温度センサ11とを備える。液体ポンプ33、33’として、流路部35、35’に液体を供給する供給ポンプとそれ以外に液体を排出する排出ポンプのいずれかもしくは両方を設置し、液体を循環させる。また、図示しない圧力センサや流量センサを設置し、液体の流量を制御することもある。液体噴射ヘッド1、1’として、第一〜第六実施形態において説明した液体噴射ヘッド1を使用することができる。
液体噴射装置30は、紙等の被記録媒体44を主走査方向に搬送する一対の搬送手段41、42と、被記録媒体44に液体を吐出する液体噴射ヘッド1、1’と、液体噴射ヘッド1、1’を載置するキャリッジユニット43と、液体タンク34、34’に貯留した液体を流路部35、35’に押圧して供給する液体ポンプ33、33’と、液体噴射ヘッド1、1’を主走査方向と直交する副走査方向に走査する移動機構40とを備えている。図示しない制御部は液体噴射ヘッド1、1’、移動機構40、搬送手段41、42を制御して駆動する。
一対の搬送手段41、42は副走査方向に延び、ローラ面を接触しながら回転するグリッドローラとピンチローラを備えている。図示しないモータによりグリッドローラとピンチローラを軸周りに移転させてローラ間に挟み込んだ被記録媒体44を主走査方向に搬送する。移動機構40は、副走査方向に延びた一対のガイドレール36、37と、一対のガイドレール36、37に沿って摺動可能なキャリッジユニット43と、キャリッジユニット43を連結し副走査方向に移動させる無端ベルト38と、この無端ベルト38を図示しないプーリを介して周回させるモータ39とを備えている。
キャリッジユニット43は、複数の液体噴射ヘッド1、1’を載置し、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4種類の液滴を吐出する。液体タンク34、34’は対応する色の液体を貯留し、液体ポンプ33、33’、流路部35、35’を介して液体噴射ヘッド1、1’に供給する。各液体噴射ヘッド1、1’は駆動信号に応じて各色の液滴を吐出する。液体噴射ヘッド1、1’から液体を吐出させるタイミング、キャリッジユニット43を駆動するモータ39の回転及び被記録媒体44の搬送速度を制御することにより、被記録媒体44上に任意のパターンを記録することできる。
なお、本実施形態は、移動機構40がキャリッジユニット43と被記録媒体44を移動させて記録する液体噴射装置30であるが、これに代えて、キャリッジユニットを固定し、移動機構が被記録媒体を2次元的に移動させて記録する液体噴射装置であってもよい。つまり、移動機構は液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させるものであればよい。
1 液体噴射ヘッド
2 アクチュエータ基板
3 吐出溝、3a 第一の吐出溝、3b 第二の吐出溝
4 非吐出溝、4a 第一の非吐出溝、4b、4b1、4b2 第二の非吐出溝
5 流路部材
6、6a、6b 凹部
7 基材
8 流路、8a 第一の流路、8b、8b1、8b2 第二の流路
9 貫通孔、9a 第一の貫通孔、9b、9b1、9b2第二の貫通孔
10 ダンパー膜、10a 第一のダンパー膜、10b、10b1、10b2 第二のダンパー膜
11 温度センサ、11a 検出端、11b 配線
12 封止材
15 ノズルプレート、16 ノズル
17a、17b 接続部
18 カバープレート
19 液室、19a、19a1、19a2 第一の液室
19b、19b1、19b2 第二の液室
20、20a、20a1、20a2、20b、20b1、20b2 スリット
21a、21a1、21a2 コモン端子
21b、21b1、21b2 アクティブ端子
22a、22a1、22a2、22b、22b1、22b2 駆動電極
23a、23b 連絡路
24 熱伝シート
M 溝方向、K 基準方向、OS 外表面、IS 内表面、BS 底面、US 上面
DS 下面、WA、WA1、WA2 側壁、NR、NR1、NR2 ノズル列
MR、MR1、MR2 溝列、ES1、ES2 端面、SP 接触部

Claims (11)

  1. 吐出溝が配列するアクチュエータ基板と、
    前記アクチュエータ基板に接続し、前記吐出溝に連通する流路を有する流路部材と、
    前記流路部材に接触する温度センサと、を備え、
    前記温度センサは、前記流路部材の外表面と前記流路を構成する内表面とが近接する領域の前記流路部材の外表面に接触する液体噴射ヘッド。
  2. 前記流路部材は外表面に凹部を備え、前記温度センサは前記凹部の底面に接触する請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記流路部材は、基材と、前記基材に設けた貫通孔を閉塞するダンパー膜を含み、
    前記温度センサは、前記ダンパー膜の外表面に接触する請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記吐出溝は前記アクチュエータ基板の基準方向に配列し、
    前記流路は、前記基準方向に平行な第一の流路と第二の流路を含み、前記第一の流路が前記吐出溝の溝方向の一端に連通し、前記第二の流路が前記溝方向の他端に連通し、
    前記ダンパー膜は、前記第一の流路の一部を構成する第一のダンパー膜と、前記第二の流路の一部を構成する第二のダンパー膜と、を含む請求項3に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記第一の流路に液体が流入し、前記第二の流路から液体が流出し、
    前記温度センサは前記第一のダンパー膜に接触する請求項4に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記流路部材は前記第一の流路に連通する接続部を備え、
    前記温度センサは前記第一のダンパー膜の前記接続部の側の外表面に接触する請求項5に記載の液体噴射ヘッド。
  7. 前記吐出溝は、前記基準方向に並列する第一の吐出溝と第二の吐出溝を含み、
    前記第二の流路は、前記第一の流路を挟んで並列する2つの流路を備える請求項4〜6のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  8. 前記温度センサと前記流路部材とが接触する接触部を封止する封止材を更に備える請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  9. 前記温度センサは、温度を検出する検出端と前記検出端に接続する配線とを有し、前記検出端とともに前記配線が前記流路部材の外表面に接触する請求項1〜8のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  10. 前記流路部材は熱伝シートを含み、前記温度センサは前記熱伝シートに接触する請求項1〜9のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  11. 請求項1に記載の液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させる移動機構と、
    前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体供給管と、
    前記液体供給管に前記液体を供給する液体タンクと、を備える液体噴射装置。
JP2014150029A 2014-07-23 2014-07-23 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 Active JP6366401B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014150029A JP6366401B2 (ja) 2014-07-23 2014-07-23 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014150029A JP6366401B2 (ja) 2014-07-23 2014-07-23 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016022700A true JP2016022700A (ja) 2016-02-08
JP6366401B2 JP6366401B2 (ja) 2018-08-01

Family

ID=55269918

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014150029A Active JP6366401B2 (ja) 2014-07-23 2014-07-23 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6366401B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018116562A1 (ja) * 2016-12-20 2018-06-28 コニカミノルタ株式会社 インクジェットヘッド及び画像形成装置

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01299045A (ja) * 1988-05-27 1989-12-01 Fuji Xerox Co Ltd インクジェットプリンタヘッドの温度制御装置
JPH03166949A (ja) * 1989-11-25 1991-07-18 Seiko Epson Corp インクジェット記録ヘッド
JPH03175049A (ja) * 1989-12-04 1991-07-30 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置
JPH04358846A (ja) * 1991-06-06 1992-12-11 Canon Inc インクジェット記録装置
JPH07314688A (ja) * 1994-05-30 1995-12-05 Canon Inc インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置
JPH07323577A (ja) * 1994-05-31 1995-12-12 Canon Inc 記録ヘッドおよびこれを搭載する液体噴射記録装置
US20020130911A1 (en) * 2001-03-15 2002-09-19 Tsung-Wei Huang Piezo-resistive thermal detection apparatus
JP2002361864A (ja) * 2001-06-11 2002-12-18 Sii Printek Inc インクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置
JP2003200589A (ja) * 2002-01-09 2003-07-15 Seiko Epson Corp インクジェットプリンタ
EP1498269A1 (en) * 2003-07-15 2005-01-19 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink jet head unit
JP2010131943A (ja) * 2008-12-08 2010-06-17 Sii Printek Inc 液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01299045A (ja) * 1988-05-27 1989-12-01 Fuji Xerox Co Ltd インクジェットプリンタヘッドの温度制御装置
JPH03166949A (ja) * 1989-11-25 1991-07-18 Seiko Epson Corp インクジェット記録ヘッド
JPH03175049A (ja) * 1989-12-04 1991-07-30 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置
JPH04358846A (ja) * 1991-06-06 1992-12-11 Canon Inc インクジェット記録装置
JPH07314688A (ja) * 1994-05-30 1995-12-05 Canon Inc インクジェットヘッドおよびインクジェット記録装置
JPH07323577A (ja) * 1994-05-31 1995-12-12 Canon Inc 記録ヘッドおよびこれを搭載する液体噴射記録装置
US20020130911A1 (en) * 2001-03-15 2002-09-19 Tsung-Wei Huang Piezo-resistive thermal detection apparatus
JP2002361864A (ja) * 2001-06-11 2002-12-18 Sii Printek Inc インクジェットヘッド及びインクジェット式記録装置
JP2003200589A (ja) * 2002-01-09 2003-07-15 Seiko Epson Corp インクジェットプリンタ
EP1498269A1 (en) * 2003-07-15 2005-01-19 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink jet head unit
JP2005035275A (ja) * 2003-07-15 2005-02-10 Toshiba Tec Corp インクジェットヘッドユニット
JP2010131943A (ja) * 2008-12-08 2010-06-17 Sii Printek Inc 液体噴射ヘッドおよび液体噴射記録装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018116562A1 (ja) * 2016-12-20 2018-06-28 コニカミノルタ株式会社 インクジェットヘッド及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6366401B2 (ja) 2018-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6139319B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2015120296A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP6266392B2 (ja) 液体噴射ヘッドの製造方法、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP6283209B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
US9227402B2 (en) Liquid jet head and liquid jet apparatus
JP5028782B2 (ja) 液滴噴射装置
JP6073660B2 (ja) 液体噴射ヘッド、液体噴射装置及び液体噴射ヘッドの製造方法
JP2014177076A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
US20140125741A1 (en) Liquid jet head and liquid jet apparatus
JP2017087532A (ja) 液体噴射ヘッドの製造方法、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP6366401B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP5212627B2 (ja) 液体噴射ヘッドおよびプリンタ
US10259221B2 (en) Element substrate, liquid ejection head, and liquid ejection apparatus
JP7354652B2 (ja) 液体吐出ヘッド、および液体吐出装置
JP2014091273A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2017081131A (ja) インクジェット記録ヘッドおよびそれを備えたインクジェット記録装置
EP3000603B1 (en) Piezoelectric element, liquid ejecting head, and liquid ejecting apparatus
JP6345548B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP6253498B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2017080966A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2018094866A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射記録装置
JP2014233876A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP6527894B2 (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
JP2016078355A (ja) 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
CN109747270A (zh) 液体喷射头以及液体喷射记录装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170512

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170913

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20170922

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20171226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180307

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180619

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180703

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6366401

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250