JP2018094866A - 液体噴射ヘッド及び液体噴射記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧力室の液体流路との接続部分における圧力波の反射率を向上させることができる液体噴射ヘッド及び液体噴射記録装置を提供する。【解決手段】インクジェットヘッド4は、液体が供給されるインク導入路62と、インク導入路62に接続されインクが流入する複数の圧力室60と、圧力室60に面して配置されノズル43Aが形成されたノズルプレート43と、圧力室60の容積を可変させて圧力室60内のインクをインク滴としてノズル43Aから噴射させるアクチュエータプレート40と、を有し、インク導入路62は、インク導入路62と圧力室60との接続部分に設けられ、インク導入路62の一部を拡幅する拡幅部64を含む。また、プリンタは、インクジェットヘッド4と、インクジェットヘッド4にインクを供給するインク供給手段と、インクジェットヘッド4を記録媒体の搬送方向と交差する方向へ走査する走査手段と、を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、液体噴射ヘッド、及び液体噴射ヘッドを有する液体噴射記録装置に関する。
従来、記録媒体に向けてノズルから液滴状のインクを噴射することで画像や文字等を描画するインクジェット方式の液体噴射ヘッドが利用されている。また、インクジェット方式の液体噴射ヘッドとして、ノズルプレートに面して配置された圧力室の容積を圧電アクチュエータ等によって変化させることで、圧力室内のインクをノズルプレートに形成されたノズルから噴射させる、いわゆるピエゾ方式の液体噴射ヘッドが知られている。
このピエゾ方式の液体噴射ヘッドとして、例えば特許文献1には、マニホールド(液体流路)から複数のインクチャンネル(圧力室)内へ流入したインクを、インクチャンネル(圧力室)の末端に設けられたノズルから噴射する、いわゆるエッジシュートタイプの液体噴射ヘッドが開示されている。また、特許文献1には、マニホールド(液体流路)から複数のインクチャンネル(圧力室)へ流入したインクを、インクチャンネル(圧力室)の側壁面に設けられたノズルから噴射する、いわゆるサイドシュートタイプの液体噴射ヘッドも開示されている。
特開2015−77801号公報
エッジシュートタイプ及びサイドシュートタイプのいずれの液体噴射ヘッドであっても、圧電アクチュエータ等によって圧力室の容積が変化した際に生じる圧力波は、開口端とされた圧力室の液体流路との接続部分で反射して圧力室内に戻る。
しかし、圧力室の液体流路との接続部分(開口端)で反射されなかった一部の圧力波が、液体流路や隣接する他の圧力室に漏れ出て散逸することで、特に短時間に複数回のインク噴射動作を行う際に、噴射動作のエネルギー効率が悪化したり、噴射挙動が乱れたりする虞があった。
本発明は上記事実に鑑み、圧力室の液体流路との接続部分における圧力波の反射率を向上させることができる液体噴射ヘッド及び液体噴射記録装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の液体噴射ヘッドは、液体が供給される液体流路と、前記液体流路に接続され液体が流入する複数の圧力室と、前記圧力室に面して配置されノズルが形成されたノズルプレートと、前記圧力室の容積を可変させて前記圧力室内の液体を液滴として前記ノズルから噴射させるアクチュエータと、を有し、前記液体流路は、前記液体流路と前記圧力室との接続部分に設けられ、前記液体流路の一部を拡幅する拡幅部を含む。
アクチュエータで圧力室の容積を可変させることで、圧力室内の液体が液滴としてノズルから噴射される。このとき、圧力室内で発生した圧力波は液体流路側へ進行して、液体流路と圧力室の接続部分で反射され、圧力室内へ戻る。
ここで、上記構成によれば、接続部分の液体流路側において液体流路の一部を拡幅する拡幅部が設けられているため、拡幅部が設けられていない構成と比較して、接続部分における液体流路の空間が大きくなり、圧力室の接続部分での圧力波の反射率が向上する。これにより、ノズルから液滴を噴射する噴射エネルギー効率の低下を抑制することができるとともに、液体流路内に漏れた圧力波が液体流路を通じて他の圧力室のノズルから噴射される液滴の噴射挙動を乱すことを抑制することができる。
請求項2に記載の液体噴射ヘッドは、請求項1に記載の液体噴射ヘッドであって、前記拡幅部は、前記液体流路の底壁面に形成された段差部である。
上記構成によれば、拡幅部が液体流路の底壁面に形成された段差部とされているため、拡幅部が液体流路の側壁面等に形成されている構成と比較して、容易に拡幅部を形成することができる。
請求項3に記載の液体噴射ヘッドは、請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッドであって、前記拡幅部は、複数の前記圧力室の前記液体流路との接続部分に沿って連続している。
上記構成によれば、拡幅部が複数の圧力室の液体流路との接続部分に沿って連続しているため、液体流路と圧力室の接続部分に拡幅部が個々に形成されている構成と比較して、接続部分における液体流路の空間がより大きくなり、圧力波の反射率が向上する。
請求項4に記載の液体噴射記録装置は、請求項1〜3の何れか1項に記載の液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体供給手段と、前記液体噴射ヘッドを記録媒体の搬送方向と交差する方向へ走査する走査手段と、を有する。
液体噴射記録装置の液体供給手段から液体噴射ヘッドに液体を供給し、走査手段で液体噴射ヘッドを記録媒体の搬送方向と交差する方向へ走査しながら、液滴を記録媒体へ噴射することで、記録媒体に画像を形成することができる。ここで、上記構成によれば、液体噴射ヘッドが請求項1〜3の何れか1項に記載の構成を備えているため、ノズルから噴射される液滴の噴射速度や噴射面積のばらつきを抑制することができる。
本発明によれば、圧力室の液体流路との接続部分における圧力波の反射率を向上させることができる。
第1実施形態に係る液体噴射記録装置としてのインクジェットプリンタを示す斜視図である。 第1実施形態に係る液体噴射ヘッドとしてのインクジェットプリンタのインクジェットヘッドを示す斜視図である。 インクジェットヘッドのヘッドチップを示す斜視図である。 図3におけるヘッドチップの分解斜視図である。 図4におけるヘッドチップのアクチュエータプレートとカバープレートを分解した状態を示す拡大分解斜視図である。 (A)は図4におけるA−A線断面図であり、(B)は図5におけるアクチュエータプレートの平面図である。 第2実施形態に係る液体噴射ヘッドとしてのインクジェットヘッドのヘッドチップを示す拡大分解斜視図である。 図7におけるB−B線断面図である。 第3実施形態に係る液体噴射ヘッドとしてのインクジェットヘッドのヘッドチップを示す斜視図である。 図9におけるC−C線断面図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係る液体噴射ヘッド及び液体噴射記録装置について、図1〜6を用いて説明する。なお、以下の実施形態では、液体噴射ヘッドを備える液体噴射記録装置の一例として、液体としてインクを利用して記録媒体に記録を行うインクジェットプリンタ(以下「プリンタ」という。)について説明する。
(プリンタ)
図1に示すように、プリンタ1は、記録紙等の記録媒体Sを搬送する一対の搬送手段2、3と、記録媒体Sに図示しないインク(液体)を噴射する液体噴射ヘッドとしてのインクジェットヘッド4と、を備えている。
また、プリンタ1は、インクジェットヘッド4にインクを供給する液体供給手段としてのインク供給手段5と、インクジェットヘッド4を記録媒体Sの搬送方向Yと交差する走査方向Xに走査する走査手段6と、を備えている。なお、本実施形態では、搬送方向Y及び走査方向Xの2方向に直交する方向を上下方向Zとする。
一対の搬送手段2、3は、搬送方向Yに間隔をあけて配置されており、一方の搬送手段2が搬送方向Yの上流側に位置し、他方の搬送手段3が搬送方向Yの下流側に位置している。
また、搬送手段2、3は、走査方向Xに延設されたグリッドローラ2A、3Aと、このグリッドローラ2A、3Aに対して平行に配置されるとともに、グリッドローラ2A、3Aとの間で記録媒体Sを挟み込むピンチローラ2B、3Bと、グリッドローラ2A、3Aをその軸回りに回転させる図示しないモータ等の駆動機構と、をそれぞれ備えている。そして、一対の搬送手段2、3のグリッドローラ2A、3Aを回転させることで、記録媒体Sを搬送方向Yに沿った矢印A方向に搬送することが可能とされている。
インク供給手段5は、インクが収容されたインクタンク10と、インクタンク10とインクジェットヘッド4とを接続するインク配管11と、を備えている。本実施形態では、例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の四色のインクがそれぞれ収容されたインクタンク10Y、10M、10C、10Bが搬送方向Yに並んで配置されている。インク配管11は、例えば可撓性を有するフレキシブルホースであり、インクジェットヘッド4を支持するキャリッジ16の動作(移動)に追従可能とされている。
走査手段6は、走査方向Xに延び、搬送方向Yに間隔をあけて互いに平行に配置された一対のガイドレール15と、一対のガイドレール15に沿って移動可能に配置されたキャリッジ16と、キャリッジ16を走査方向Xに移動させる駆動機構17と、を備えている。
駆動機構17は、一対のガイドレール15の間に配置され、走査方向Xに間隔をあけて配置された一対のプーリ18と、一対のプーリ18の間に巻回されて走査方向Xに移動する無端ベルト19と、一方のプーリ18を回転駆動させる駆動モータ20と、を備えている。
キャリッジ16は、無端ベルト19に連結されており、一方のプーリ18の回転駆動による無端ベルト19の移動に伴って走査方向Xに移動可能とされている。また、キャリッジ16には、複数のインクジェットヘッド4が走査方向Xに並んだ状態で搭載されている。
本実施形態では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各インクをそれぞれ噴射する4つのインクジェットヘッド4、すなわちインクジェットヘッド4Y、4M、4C、4Bが搭載されている。
(インクジェットヘッド)
図2に示すように、インクジェットヘッド4は、図1に示すキャリッジ16に固定される固定プレート25と、固定プレート25上に固定されたヘッドチップ26と、を備えている。また、図1に示すインク供給手段5から供給されたインクを、ヘッドチップ26の後述する共通インク室41Aに供給するインク供給部27と、ヘッドチップ26に駆動電圧を印加する制御手段28と、を備えている。
インクジェットヘッド4は、駆動電圧が印加されることで、各色のインクを所定の噴出量で噴射する。このとき、図1に示すように、インクジェットヘッド4が走査手段6により走査方向Xに移動することにより、記録媒体Sにおける所定範囲に記録を行うことができる。この走査を繰り返し行うことで、搬送手段2、3により記録媒体Sを搬送方向Yに間歇的に搬送しながら、記録媒体Sの全体に記録を行うことが可能となる。
図2に示すように、固定プレート25には、アルミ等の金属製のベースプレート30が上下方向Zに沿って起立した状態で固定されているとともに、ヘッドチップ26の後述する共通インク室41Aにインクを供給する流路部材31が固定されている。
流路部材31の上方には、インクを貯留する貯留室を内部に有する圧力緩衝器32がベースプレート30に支持された状態で配置されている。そして、流路部材31と圧力緩衝器32は、インク連結管33を介して連結され、圧力緩衝器32にはインク配管11が接続されている。
インク配管11を介して圧力緩衝器32に供給されたインクは、圧力緩衝器32の貯留室内に一旦貯留された後、所定量がインク連結管33及び流路部材31を介して共通インク室41Aに供給される。なお、これら流路部材31、圧力緩衝器32、及びインク連結管33は、インク供給部27として機能する。
また、固定プレート25には、ヘッドチップ26を駆動するための集積回路等の制御回路(駆動回路)35が搭載されたIC基板36が取り付けられている。この制御回路35と、ヘッドチップ26の後述する共通電極50及び個別電極52は、図示しない配線パターンがプリント配線されたフレキシブル基板37を介して電気的に接続されている。
これにより、制御回路35は、フレキシブル基板37を介して共通電極50と個別電極52との間に、駆動電圧を印加することが可能とされる。なお、これら制御回路35が搭載されたIC基板36及びフレキシブル基板37は、制御手段28として機能する。
(ヘッドチップ)
図3、図4に示すように、インクジェットヘッド4のヘッドチップ26は、アクチュエータとしてのアクチュエータプレート40と、カバープレート41と、支持プレート42と、複数のノズル43Aが形成されたノズルプレート43と、を備えている。
また、ヘッドチップ26(インクジェットヘッド4)は、後述する吐出チャネル45Aの長手方向の端部に臨むノズル43Aからインクを噴射する、いわゆるエッジシュートタイプとされている。
図4、図5に示すように、アクチュエータプレート40は、第1アクチュエータプレート40A及び第2アクチュエータプレート40Bの2枚のプレートを積層した積層プレート(積層基板)とされている。
第1アクチュエータプレート40A及び第2アクチュエータプレート40Bは、共に厚さ方向に分極処理された圧電基板、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)セラミックス基板であり、互いの分極方向を反対に向けた状態で接合されている。このアクチュエータプレート40は、厚さ方向L1に直交する第1方向(配列方向)L2に長く、厚さ方向L1および第1方向L2に対して直交する第2方向L3に短い、平面視略長方形状に形成されている。
なお、本実施形態のインクジェットヘッド4はエッジシュートタイプであるため、アクチュエータプレート40の厚さ方向L1がプリンタ1における走査方向Xに一致し、かつ第1方向L2が搬送方向Y、第2方向L3が上下方向Zに一致する。また、本実施形態では、アクチュエータプレート40の側壁面のうち、ノズルプレート43に対向する側壁面を前端面39Aと称し、この前端面39Aとは第2方向L3の反対側に位置する側壁面を後端面39Bと称する。
アクチュエータプレート40の一方の主面(カバープレート41が重なる面)39Cには、第1方向L2に所定の間隔をあけて並んだ複数のチャネル45が形成されている。複数のチャネル45は、一方の主面39C側に開口した状態で第2方向L3に沿って直線状に延びており、長手方向の一方側がアクチュエータプレート40の前端面39A側に開口している。
また、複数のチャネル45の間には、断面略長方形状で第2方向L3に延びる駆動壁46が形成されている。この駆動壁46によって、各チャネル45がそれぞれ区分けされている。
複数のチャネル45は、インクが充填される吐出チャネル45Aと、インクが充填されないダミーチャネル45Bと、に大別される。そして、これら吐出チャネル45Aとダミーチャネル45Bは、第1方向L2に交互に並んで配置されている。
このうち、吐出チャネル45Aは、アクチュエータプレート40の後端面39B側に開口することなく、前端面39A側にだけ開口した状態で形成されている。一方、ダミーチャネル45Bについては、アクチュエータプレート40の前端面39A側だけでなく、後端面39B側にも開口するように形成されている。
吐出チャネル45Aの内壁面、すなわち第1方向L2に向かい合う一対の側壁面及び底壁面には、共通電極50が形成されている。この共通電極50は、吐出チャネル45Aに沿って第2方向L3に延び、アクチュエータプレート40の一方の主面39C上に形成された共通端子51に導通している。なお、吐出チャネル45Aの内壁面のうち、後述する共通インク室41Aに平面視で重なる部分には、図示しない絶縁膜を介して共通電極50が形成されている。
一方、ダミーチャネル45Bの内壁面のうち、第1方向L2に向かい合う一対の側壁面には、個別電極52が互いに電気的に分離して形成されている。これら個別電極52は、それぞれダミーチャネル45Bに沿って第2方向L3に延び、アクチュエータプレート40の一方の主面39C上に形成された個別端子53に導通している。
なお、個別端子53は、アクチュエータプレート40の一方の主面39C上における後端面39B側に形成されている。そして、吐出チャネル45Aを挟んだ両側に位置する個別電極52同士(異なるダミーチャネル45B内に形成された個別電極52同士)を、接続するように形成されている。
このとき、個別端子53は、一方の主面39C上において、共通端子51よりも後端面39B側に離間した位置で第1方向L2に延びることにより、個別電極52同士をブリッジ状に繋ぐように形成されている。
フレキシブル基板37を介して制御回路35が共通端子51及び個別端子53を通じて、共通電極50と個別電極52との間に駆動電圧を印加すると、駆動壁46がせん断モード(シアモード)で変形する。これにより、吐出チャネル45A内のインクに圧力波を生じさせ、吐出チャネル45A内のインクをノズル43Aから噴射して、記録媒体Sに文字や画像等の各種情報を記録することができる。
ここで、吐出チャネル45Aの内壁面のうち、共通インク室41Aに平面視で重なる部分には、絶縁膜を介して共通電極50が形成されている。このため、吐出チャネル45Aには、駆動電圧の印加によって変形してインクの噴射動作に実質的に寄与する駆動領域と、インクの噴射動作にほとんど寄与しない非駆動領域と、が形成される。なお、この駆動領域が後述する圧力室60とされ、非駆動領域が後述する液体流路としてのインク導入路62とされる。
図3、図4に示すように、カバープレート41は、アクチュエータプレート40の一方の主面39C上に重ね合されている。このカバープレート41には、図2に示す流路部材31を介してインクが供給される共通インク室41Aが、第1方向L2に長い平面視矩形状に形成されている。
共通インク室41Aには、複数のスリット55Aが形成されたインク規制板55が設けられている。複数のスリット55Aは、吐出チャネル45Aに対応する位置に形成されており、インク規制板55によって共通インク室41A内のインクを吐出チャネル45Aにのみ導入させ、ダミーチャネル45B内への導入を規制する。
なお、カバープレート41は、例えばアクチュエータプレート40と同じPZTセラミックス基板で形成され、アクチュエータプレート40と同じ熱膨張をさせることで、温度変化に対する反りや変形を抑制している。しかしながら、この場合に限られず、アクチュエータプレート40とは異なる材料でカバープレート41を形成しても構わない。ただし、アクチュエータプレート40及びカバープレート41は、それぞれ熱膨張係数が近い材料を用いることが好ましい。
支持プレート42は、重ね合されたアクチュエータプレート40及びカバープレート41を支持しているとともに、ノズルプレート43を同時に支持している。支持プレート42には、第1方向L2に沿って嵌合孔42Aが形成されており、重ね合されたアクチュエータプレート40及びカバープレート41を嵌合孔42A内に嵌め込んだ状態で支持している。このとき支持プレート42は、アクチュエータプレート40の前端面39Aと面一となるように組み合わされている。
ノズルプレート43は、支持プレート42及びアクチュエータプレート40の前端面39Aに、例えば接着等により固定されており、例えばガラスにより形成された板状のものである。なお、ノズルプレート43における記録媒体Sに対向する対向面には、例えばインクの付着等を防止するための撥水膜をコーティングしてもよい。
また、ノズルプレート43には、第1方向L2に所定の間隔をあけて複数のノズル43Aが一列に並んだ状態で形成されている。これらノズル43Aは、複数の吐出チャネル45Aに対してそれぞれ対向する位置に形成されており、各吐出チャネル45A内に連通する。また、図6に示すように、ノズル43Aは、徐々に先細りとなるようにテーパ状に形成されている。
具体的には、ノズル43Aのノズルプレート43におけるアクチュエータプレート40側の面44Bの孔径は、例えば約60μm程度に設定されている。一方、ノズル43Aのノズルプレート43におけるインク滴噴射側の面44Aの孔径は、例えば約30μm程度に設定されている。なお、通常時にノズル43Aからインクが噴射されないように、各ノズル43Aにおいて適切なメニスカスが保たれている。
図5、図6(A)、図6(B)に示すように、吐出チャネル45Aは、圧力室60と、液体流路としてのインク導入路62とを有している。圧力室60は、前述したように、駆動電圧の印加によって変形してインクの噴射動作に実質的に寄与する駆動領域であり、図6(A)に示すように、吐出チャネル45Aの前端側(ノズルプレート43に面する側)に設けられている。
また、圧力室60は、長手方向の一方側(前端側)がノズル43Aに連通しているとともに、長手方向の他端側(後端側)がインク導入路62との接続部分となる開口端60Aとされている。
一方、インク導入路62は、前述したように、インクの噴射動作にほとんど寄与しない非駆動領域であり、図6(B)に示すように、吐出チャネル45Aの後端側の共通インク室41Aに平面視で重なる部分に設けられている。また、インク導入路62は、図6(A)に示すように、上面がカバープレート41のスリット55Aを介して共通インク室41Aに連通しているとともに、前端側が圧力室60の開口端60Aに接続されている。
さらに、インク導入路62の内壁面には、インク導入路62の容積(空間)を拡大する拡幅部64が設けられている。具体的には、インク導入路62の底壁面には、圧力室60の底壁面より窪んだ段差部64Aが全面にわたって形成されている。また、図6(B)に示すように、インク導入路62の向かい合う一対の側壁面には、圧力室60の側壁面より外側に窪んだ凹部64Bが全面にわたってそれぞれ形成されている。
なお、段差部64A又は凹部64Bは、インク導入路62の底壁面又は側壁面の全面に形成されている必要はなく、少なくとも圧力室60との接続部分における開口端60Aの外側に設けられていればよい。また、段差部64A及び凹部64Bは両方形成されている必要はなく、どちらか一方が形成されていればよい。さらに、段差部64A又は凹部64Bをさらに拡幅し、複数の吐出チャネル45Aの複数のインク導入路62同士を互いに連通する構成としてもよい。
(作用及び効果)
上記のように構成されたプリンタ1により、記録媒体Sに情報を記録する場合には、図1に示すように、例えば、一対の搬送手段2、3により記録媒体Sを搬送方向Yに搬送させながら、走査手段6によりキャリッジ16を介して各インクジェットヘッド4を走査方向Xに往復移動させる。
この間に、各インクジェットヘッド4において、制御回路35によって共通端子51と個別端子53との間に駆動電圧を印加することで、駆動壁46にせん断モード(シアモード)の変形を生じさせる。このとき、ダミーチャネル45Bの向かい合う一対の側壁面に形成された個別電極52が互いに電気的に分離しているため、各駆動壁46をそれぞれ個別に駆動させることができる。
ここで、まず、吐出チャネル45Aの容積が拡大するように駆動壁46が変形することで、共通インク室41A内のインクがスリット55Aを介してインク導入路62内に供給され、インク導入路62内のインクが開口端60A(接続部分)から圧力室60内に流入する。
次に、吐出チャネル45Aの容積が縮小するように駆動壁46が変形することで、圧力室60に充填されたインクに圧力波が生じる。この圧力波により、圧力室60の内圧が高まるため、インクをノズル43Aから噴射させることができ、ノズル43Aから噴射されるインク滴によって記録媒体Sに文字や画像等の各種情報を記録することができる。
なお、圧力室60内で発生した圧力波は、圧力室60の長手方向に沿って一方側であるノズル43A側、及び他方側であるインク導入路62側へ進行する。インク導入路62側へ進行した圧力波は、インク導入路62との接続部分である開口端60Aで反射され、圧力室60内へ戻る。一般的に、開口端60Aでの圧力波の反射率は、開口端60Aの外側の容積(空間)の大きさが広くなるほど高くなる。
ここで、本実施形態によれば、圧力室60の開口端60Aの外側であるインク導入路62の底壁面及び側壁面に拡幅部64(段差部64A及び凹部64B)が設けられている。このため、インク導入路62の内壁面に拡幅部が設けられていない構成と比較して、開口端60Aの外側におけるインク導入路62の容積(空間)が大きくなり、圧力室60の開口端60Aでの圧力波の反射率が向上する。
これにより、ノズル43Aからインク滴を噴射する噴射エネルギー効率の低下を抑制することができる。また、圧力室60からインク導入路62内に漏れた圧力波が、共通インク室41Aを介して他の圧力室60のノズル43Aから噴射されるインク滴の噴射挙動を乱す、いわゆるクロストークを抑制することができる。
<第2実施形態>
以下、本発明の第2実施形態に係る液体噴射ヘッドとしてのインクジェットヘッドについて、図7、図8を用いて説明する。なお、液体噴射記録装置としてのプリンタは第1実施形態のプリンタ1と同様の構成であるため、図示及び説明を省略する。
(インクジェットヘッド)
第1実施形態のインクジェットヘッド4が、エッジシュートタイプ、かつインクが共通インク室41Aからノズル43Aへと一方向へ流れる非循環式であったのに対し、第2実施形態のインクジェットヘッド66は、サイドシュートタイプ、かつ循環式とされている。
具体的には、図7、図8に示すように、インクジェットヘッド66のヘッドチップ68は、下から順にノズルプレート70と、補強プレート72と、アクチュエータとしてのアクチュエータプレート74と、カバープレート76と、が積層された積層構造とされている。
ノズルプレート70には、インクを噴射するための複数のノズル70Aが形成されている。補強プレート72はセラミックス材からなり、ノズル70Aに対応する位置に貫通孔72Aが形成されている。また、補強プレート72におけるカバープレート76の後述する供給用共通インク室82のスリット86A及び排出用共通インク室84のスリット88Aに平面視で重なる部分には、スリット86A、88Aと同じ矩形形状とされた開口部72Bがそれぞれ形成されている。
アクチュエータプレート74は補強プレート72の上方に設置されており、アクチュエータプレート74には、所定の間隔をあけて並んだ複数のチャネル78が形成されている。なお、アクチュエータプレート74は、第1実施形態のアクチュエータプレート40と同様に、例えば厚さ方向に分極処理されたPZTセラミックス基板からなる。
複数のチャネル78は、第1実施形態のチャネル45と同様に、インクが充填される吐出チャネル78Aと、インクが充填されないダミーチャネル78Bと、に大別される。吐出チャネル78Aとダミーチャネル78Bは、交互に配置されており、アクチュエータプレート74の圧電材料に電圧を印加して選択的に変形させるための図示しない駆動電極が側壁面に形成されている。
カバープレート76は、複数のアクチュエータプレート74の上面に載置され、複数の吐出チャネル78Aにインクを供給する供給用共通インク室82と、吐出チャネル78Aからインクを排出する排出用共通インク室84と、を備えている。
供給用共通インク室82及び排出用共通インク室84には、複数のスリット86A、88Aが形成されたインク規制板86、88がそれぞれ設けられている。複数のスリット86A、88Aは、吐出チャネル78Aに対応する位置に形成されており、インク規制板86、88によってインクのダミーチャネル45B内への導入を規制する。これにより、供給用共通インク室82、排出用共通インク室84、及び吐出チャネル78A間でインクが循環される。
図8に示すように、吐出チャネル78Aの長手方向の中央部分は、第1実施形態の吐出チャネル45Aの圧力室60と同様に、インクの噴射動作に実質的に寄与する駆動領域である圧力室90とされている。
また、吐出チャネル45Aの長手方向の一方側である供給用共通インク室82のスリット86Aに平面視で重なる部分は、液体流路としてのインク導入路92とされている。一方、吐出チャネル45Aの長手方向の他方側である吐出チャネル45Aにおける排出用共通インク室84のスリット88Aに平面視で重なる部分は、インク排出路94とされている。
補強プレート72の貫通孔72A及びノズル70Aは、圧力室90の底壁面の長手方向の中央部分に位置しており、圧力室90に連通している。また、圧力室90の長手方向の両端は、インク導入路92及びインク排出路94との接続部分となる開口端90A、90Bとされている。
インク導入路92は、上部がカバープレート76のスリット86Aを介して供給用共通インク室82に連通しているとともに、側端部が圧力室90の開口端90Aに接続されている。また、インク導入路92の底壁面には、補強プレート72の開口部72Bが位置しており、これにより、インク導入路92の底壁面に圧力室90の底壁面より窪んだ拡幅部としての段差部96が形成されている。
同様に、インク排出路94は、上部がカバープレート76のスリット88Aを介して排出用共通インク室84に連通しているとともに、側端部が圧力室90の開口端90Bに接続されている。また、インク排出路94の底壁面には、補強プレート72の開口部72Bが位置しており、これによりインク排出路94の底壁面に圧力室90の底壁面より窪んだ拡幅部としての段差部98が形成されている。
なお、段差部96、98、すなわち補強プレート72の開口部72Bは、少なくともインク導入路92及びインク排出路94の圧力室90との接続部分における開口端90A、90Bの外側に設けられていればよい。また、インク導入路92側の段差部96(開口部72B)同士、及びインク排出路94側の段差部98(開口部72B)同士が互いに連通する構成とされていてもよい。
さらに、本実施形態のインクジェットヘッド66は補強プレート72を備えていなくてもよく、その場合、インク導入路92及びインク排出路94の底壁面となるノズルプレート70の上面に凹部を形成することで段差部96、98を形成することができる。
(作用及び効果)
本実施形態のインクジェットヘッド66は、第1実施形態のインクジェットヘッド4と同様に、図示しない駆動電極に駆動電圧を印加してアクチュエータプレート74を変形させることで、インクの噴射動作を行う。
具体的には、まず、アクチュエータプレート74を変形させて吐出チャネル78Aの容積を拡大させることで、スリット86Aを介して供給用共通インク室82内のインクをインク導入路92内に導入させる。そして、インク導入路92内のインクを、開口端90A(接続部分)から圧力室90内に流入させる。
次に、アクチュエータプレート74を変形させて吐出チャネル78Aの容積を縮小させることで、圧力室90に充填されたインクに圧力波を生じさせ、インクをノズル70Aから噴射させる。なお、ノズル70Aから噴射されなかった圧力室90内のインクは、インク排出路94からスリット88Aを介して排出用共通インク室84へ排出される。
圧力室90内で発生した圧力波は、圧力室90の長手方向に沿ってインク導入路92側及びインク排出路94側へ進行する。インク導入路92側及びインク排出路94側へ進行した圧力波は、インク導入路92及びインク排出路94との接続部分である開口端90A、90Bで反射され、圧力室90内へ戻る。
ここで、本実施形態によれば、圧力室90の開口端90A、90Bの外側であるインク導入路92及びインク排出路94の底壁面に拡幅部としての段差部96、98が設けられている。このため、インク導入路92及びインク排出路94の底壁面に段差部が設けられていない構成と比較して、開口端90A、90Bの外側におけるインク導入路92及びインク排出路94の容積(空間)が大きくなり、圧力室90の開口端90A、90Bでの圧力波の反射率が向上する。
これにより、ノズル70Aからインク滴を噴射する噴射エネルギー効率の低下を抑制することができる。また、圧力室90からインク導入路92内及びインク排出路94内に漏れた圧力波が、供給用共通インク室82及び排出用共通インク室84を介して他の圧力室90のノズル70Aから噴射されるインク滴の噴射挙動を乱す、いわゆるクロストークを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、インク導入路92及びインク排出路94の底壁面となる補強プレート72に開口部72Bを形成することで、段差部96、98を形成している。このため、インク導入路92及びインク排出路94の側壁面、すなわちアクチュエータプレート74に拡幅部としての凹部を形成する構成と比較して、加工が容易であり、段差部96、98を容易に形成することができる。
<第3実施形態>
以下、本発明の第3実施形態に係る液体噴射ヘッドとしてのインクジェットヘッドについて、図9、図10を用いて説明する。なお、液体噴射記録装置としてのプリンタは第1実施形態のプリンタ1と同様の構成であるため、図示及び説明を省略する。
(インクジェットヘッド)
第1実施形態のインクジェットヘッド4及び第2実施形態のインクジェットヘッド66が、圧力室60、90の両側壁面に形成された電極によって、圧力室60、90をせん断モード(シアモード)で変形させる構成とされていたのに対し、第3実施形態のインクジェットヘッド100は、撓みモード(ベントモード)で変形させる構成とされている。
具体的には、図9、図10に示すように、インクジェットヘッド100のヘッドチップ102は、ノズルプレート104と、ノズルプレート104の上に積層された流路形成プレート106と、流路形成プレート106の上に積層されたダイヤフラム108と、を備えている。
流路形成プレート106には、液体流路としてのインク導入路110と、インク導入路110を挟んだ位置に設けられた一対のインク排出路112A、112Bとが、互いに所定の間隔をあけて並列に形成されている。なお、インク導入路110は、図示しない供給用共通インク室と連通しており、インク排出路112A、112Bは、図示しない排出用共通インク室と連通している。
また、流路形成プレート106におけるインク導入路110とインク排出路112Aとの間には、インク導入路110及びインク排出路112Aと交差する方向に延び、かつ互いに間隔をあけて並んだ複数の圧力室114が形成されている。圧力室114の長手方向の両端は開口端114A、114Bとされており、開口端114A、114Bがインク導入路110及びインク排出路112Aとの接続部分とされている。
同様に、流路形成プレート106におけるインク導入路110とインク排出路112Bとの間には、インク導入路110及びインク排出路112Bと交差する方向に延び、かつ互いに間隔をあけて並んだ複数の圧力室116が形成されている。なお、流路形成プレート106は、例えばシリコンウェハーから作製され、インク導入路110、インク排出路112A、112B、及び圧力室114、116は、エッチングにより形成されている。
圧力室116の長手方向の両端は開口端116Aとされており、開口端116Aがインク導入路110及びインク排出路112Bとの接続部分とされている。なお、圧力室116は、長手方向に沿った中心軸が圧力室114の長手方向に沿った中心軸に対してずれるように、圧力室114と互い違いに配置されている。
圧力室114、116の上部にはダイヤフラム108が載置されており、ダイヤフラム108が圧力室114、116の天面とされている。また、ダイヤフラム108の上部における複数の圧力室114、116に対応する位置には、圧力室114、116の長手方向に沿ってアクチュエータとしてのアクチュエータプレート(PZTセラミックス基板)118がそれぞれ設けられている。なお、ダイヤフラム108の上部には、アクチュエータプレート118に電圧を印加して選択的に変形させるための図示しない駆動電極が形成されている。
図10に示すように、ノズルプレート104には、圧力室114の底壁面の長手方向の中央部分に連通するノズル104Aが形成されている。なお、ノズル104Aは、ノズルプレート104における複数の圧力室114、116の底壁面に対応する位置にそれぞれ形成されている。
また、図9に示すように、ノズルプレート104の上面におけるインク導入路110及びインク排出路112A、112Bに対応する位置には、凹部120、122がそれぞれ形成されている。この凹部120、122により、インク導入路110及びインク排出路112A、112Bの底壁面に、圧力室114、116の底壁面より窪んだ拡幅部としての段差部124、126が形成されている。
なお、ノズルプレート104の凹部120、122は、インク導入路110及びインク排出路112A、112Bの底壁面の全面に形成されている。すなわち、段差部124、126は、複数の圧力室114、116のインク導入路110及びインク排出路112A、112Bとの接続部分である開口端114A、114B、116Aに沿って連続して設けられている。
(作用及び効果)
本実施形態のインクジェットヘッド100は、第1実施形態及び第2実施形態のインクジェットヘッド4、66と同様に、図示しない駆動電極に駆動電圧を印加してアクチュエータプレート118を変形させることで、インクの噴射動作を行う。
本実施形態では、アクチュエータプレート118が圧力室114、116の上部に設けられているため、アクチュエータプレート118が変形することでダイヤフラム108が撓みモード(ベントモード)で変形する。
このとき、まず、ダイヤフラム108を変形させて圧力室114、116の容積を拡大させることで、インク導入路110内のインクを開口端114A、116A(接続部分)から圧力室114、116内に流入させる。
次に、ダイヤフラム108を変形させて圧力室114、116の容積を縮小させることで、圧力室114、116に充填されたインクに圧力波を生じさせ、インクをノズル104Aから噴射させる。なお、ノズル104Aから噴射されなかった圧力室114、116内のインクは、インク排出路112A、112Bへ排出される。
圧力室114、116内で発生した圧力波は、圧力室114、116の長手方向に沿ってインク導入路110側及びインク排出路112A、112B側へ進行する。インク導入路110側及びインク排出路112A、112B側へ進行した圧力波は、インク導入路110及びインク排出路112A、112Bとの接続部分である開口端114A、114B、116Aで反射され、圧力室114、116内へ戻る。
ここで、本実施形態によれば、圧力室114、116の開口端114A、114B、116Aの外側であるインク導入路110及びインク排出路112A、112Bの底壁面に拡幅部としての段差部124、126が設けられている。
このため、インク導入路110及びインク排出路112A、112Bの底壁面に段差部が設けられていない構成と比較して、開口端114A、114B、116Aの外側におけるインク導入路110及びインク排出路112A、112Bの容積(空間)が大きくなり、圧力室114、116の開口端114A、114B、116Aでの圧力波の反射率が向上する。
これにより、ノズル104Aからインク滴を噴射する噴射エネルギー効率の低下を抑制することができる。また、圧力室114、116からインク導入路110内及びインク排出路112A、112B内に漏れた圧力波が、隣り合う他の圧力室114、116のノズル104Aから噴射されるインク滴の噴射挙動を乱す、いわゆるクロストークを抑制することができる。
さらに、本実施形態では、拡幅部としての段差部124、126が、複数の圧力室114、116のインク導入路110及びインク排出路112A、112Bとの接続部分に沿って連続して形成されている。このため、インク導入路110及びインク排出路112A、112Bと圧力室114、116の接続部分に段差部が個々に形成されている構成と比較して、接続部分におけるインク導入路110及びインク排出路112A、112Bの空間がより大きくなり、圧力波の反射率が向上する。
<その他の実施形態>
以上、本発明について第1〜第3実施形態を説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能である。また、第1〜第3実施形態の構成は、適宜組み合わせることが可能である。
例えば、上記実施形態では、液体噴射記録装置の一例として、インクジェットプリンタ(プリンタ1)を例に挙げて説明したが、液体噴射記録装置はインクジェットプリンタには限られず、ファックスやオンデマンド印刷機等であってもよい。
また、第3実施形態において、圧力室114、116を撓みモード(ベントモード)で変形させる循環式のサイドシュートタイプのインクジェットヘッド100について説明したが、インクジェットヘッド100は非循環式又はエッジシュートタイプとされていてもよい。
1 プリンタ(液体噴射記録装置の一例)
4、66、100 インクジェットヘッド
5 インク供給手段(液体供給手段の一例)
6 走査手段
40、74、118 アクチュエータプレート(アクチュエータの一例)
43、70、104 ノズルプレート
43A、70A、104A ノズル
60、90、114、116 圧力室
60A、90A、90B、114A,114B、116A 開口端(接続部分の一例)
62、92、110 インク導入路(液体流路の一例)
64 拡幅部
64A、96、98、124 段差部

Claims (4)

  1. 液体が供給される液体流路と、
    前記液体流路に接続され液体が流入する複数の圧力室と、
    前記圧力室に面して配置されノズルが形成されたノズルプレートと、
    前記圧力室の容積を可変させて前記圧力室内の液体を液滴として前記ノズルから噴射させるアクチュエータと、
    を有し、
    前記液体流路は、前記液体流路と前記圧力室との接続部分に設けられ、前記液体流路の一部を拡幅する拡幅部を含む、
    液体噴射ヘッド。
  2. 前記拡幅部は、液体流路の底壁面に形成された段差部である、請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記拡幅部は、複数の前記圧力室の前記液体流路との接続部分に沿って連続している、請求項1又は2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体供給手段と、
    前記液体噴射ヘッドを記録媒体の搬送方向と交差する方向へ走査する走査手段と、
    を有する液体噴射記録装置。
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