JP6253498B2 - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被記録媒体に液滴を噴射して記録する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関する。
近年、記録紙等にインク滴を吐出して文字や図形を記録する、或いは素子基板の表面に液体材料を吐出して機能性薄膜を形成するインクジェット方式の液体噴射ヘッドが利用されている。この方式は、インクや液体材料などの液体を液体タンクから供給管を介してチャンネルに導き、チャンネルに充填される液体に圧力を印加してチャンネルに連通するノズルから液滴として吐出する。液滴の吐出の際には、液体噴射ヘッドや被記録媒体を移動させて文字や図形を記録する、或いは所定形状の機能性薄膜や3次元構造を形成する。
特許文献1にはこの種の液体噴射ヘッドが記載される。図7は、カバープレートを除去した液体噴射ヘッド101の上面模式図である(特許文献1の図8)。アクチュエータ基板102は、その上面に交互に配列する吐出溝Cと非吐出溝Dと、吐出溝Cと非吐出溝Dの側面に設置される駆動電極109と、吐出溝Cの駆動電極109に電気的に接続する第一端子電極110aと、吐出溝Cを挟む2つの非吐出溝Dの吐出溝C側の側面に設置される駆動電極109と電気的に接続される第二端子電極110bとを備える。吐出溝Cは前方端FEから後方端REの手前まで形成され、非吐出溝Dは前方端FEから後方端REに亘って形成される。アクチュエータ基板102の前方端FEにはノズルプレート105が設置される。アクチュエータ基板102の後方端RE近傍の基板表面115にはフレキシブル基板103が設置される。
フレキシブル基板103のアクチュエータ基板102側の表面には共通配線電極111aと複数の個別配線電極111bが形成される。共通配線電極111aは、各第一端子電極110aと各第一接続点116aにおいて電気的に接続される。各個別配線電極111bは各第二端子電極110bと各第二接続点116bにおいてそれぞれ電気的に接続される。なお、アクチュエータ基板102の基板表面115には図示しないカバープレートが接合される。カバープレートが各吐出溝Cの上部開口の一部を閉塞し、液体が充填されるチャンネルが構成される。カバープレートには液室が設置され、各吐出溝Cに液体を供給可能に構成される。ノズルプレート105には吐出溝Cに連通するノズル114が形成される。なお、共通配線電極111aと非吐出溝Dとの間には絶縁層117が設置され、共通配線電極111aと非吐出溝Dの側面に設置される駆動電極109との間の電気的な短絡が防止される。
液体噴射ヘッド101は次のように駆動される。図示しないカバープレートの液室から各吐出溝Cに液体が充填される。共通配線電極111aはGNDに接続され、個別配線電極111bに駆動信号が供給される。これにより、吐出溝Cと吐出溝Cを挟む2つの非吐出溝Dとの間の隔壁107が厚みすべり変形し、吐出溝Cに連通するノズル114から液滴が吐出される。従って、任意の個別配線電極111bに駆動信号を供給することにより、対応するノズル114から液滴を同時に吐出することができる。
特許文献2には、液体に圧力を印加して液滴を吐出する複数の圧力室と、この圧力室に振動プレートを介して接合される圧電体層と、圧電体層に駆動信号を印加するための共通配線と個別配線が設置される液体噴射ヘッドが記載されている。共通配線は各圧電体層に対して共通に接続され、個別配線は各圧電体層に対して個別に接続される。共通配線と個別配線との間に駆動信号が供給されると、圧電体層が変形し、この変形が振動プレートを変形させて圧力室の容積を瞬間的に変化させる。これにより、圧力室に連通するノズルから液滴が吐出される。特許文献3に記載の液体噴射ヘッドも類似の構造を備える。
特開2011−245833号公報 特開2011−93105号公報 特開2010−36468号公報
特許文献2及び特許文献3には、液体噴射ヘッドを駆動する圧電体層の数が増加すると共通配線に流れる電流が増大し、共通配線のパッド部とこのパッド部に接合するフィルム状配線基板の端子部との接合部分において発熱する課題のあることが記載される。
特許文献1の液体噴射ヘッド101は、複数の個別配線電極111bに駆動信号を同時に供給することにより対応する複数の吐出溝Cに連通するノズル114から同時に液滴を吐出する。しかし、特許文献2と同様に、共通配線電極111aはすべての第一端子電極110aと電気的に接続するので同時に多数の吐出溝Cを駆動すると過電流が流れて共通配線電極111aが発熱する場合がある。また、これを避けるために共通配線電極111aの幅を広げようとすると、第一端子電極110aを吐出溝Cの溝方向に拡張しなければならず、アクチュエータ基板102が大きくなってしまう。
本発明の液体噴射ヘッドは、基準方向に配列する複数の電極端子を備えるヘッドチップと、前記ヘッドチップに接続する回路基板と、を備え、前記回路基板は、複数の前記電極端子のそれぞれに対応し下面に位置する複数の下配線端子と、前記下面から前記下面とは反対側の上面に貫通し前記下配線端子と電気的に接続する貫通電極と、複数の前記下配線端子に対応し前記上面に位置する上配線と、前記貫通電極と電気的に接続し前記上面に位置する上共通配線とを備え、複数の前記電極端子と複数の前記下配線端子はそれぞれ接続領域において導通し、前記上面の垂直方向から見る平面視において、前記上配線は複数の前記接続領域を覆い、かつ、隣接する前記接続領域の間に前記上配線が位置しない隙間を備えることとした。
また、前記電極端子は前記基準方向と交差する方向に離間するコモン端子とアクティブ端子を含み、前記下配線端子は下コモン配線端子と下アクティブ配線端子を含み、前記コモン端子と前記下コモン配線端子、及び、前記アクティブ端子と前記下アクティブ配線端子はそれぞれ前記接続領域において導通し、前記貫通電極は前記下コモン配線端子と電気的に接続することとした。
また、前記回路基板は、前記下面の前記下コモン配線端子と前記下アクティブ配線端子の間に前記基準方向に延在する下共通配線を更に備え、前記下共通配線は複数の前記下コモン配線端子と電気的に接続し、前記貫通電極は前記下共通配線と電気的に接続することとした。
また、前記下共通配線は隙間を介して前記基準方向に分離し、前記貫通電極は分離する前記下共通配線ごとに位置することとした。
また、前記ヘッドチップは、液滴を吐出する吐出チャンネルと、液滴を吐出しない非吐出チャンネルを更に含み、前記吐出チャンネルと前記非吐出チャンネルは前記基準方向に交互に配列し、前記吐出チャンネルは共通駆動電極を備え、前記非吐出チャンネルは個別駆動電極を備え、前記コモン端子は前記共通駆動電極と電気的に接続し、前記アクティブ端子は前記個別駆動電極と電気的に接続することとした。
また、前記上配線は前記貫通電極と電気的に接続し、前記上共通配線は前記上配線を介して前記貫通電極と電気的に接続することとした。
また、前記上配線は隙間を介して前記基準方向に分離し、前記貫通電極は分離する前記上配線ごとに位置することとした。
また、前記上配線と前記上共通配線は、分離する前記上配線ごとに電気的に接続することとした。
また、前記上共通配線と前記上配線とは前記基準方向と交差する方向に離間し、前記上共通配線と前記上配線とは前記上面に位置する連絡配線を介して電気的に接続することとした。
また、前記連絡配線は、前記接続領域の上部の前記上配線に電気的に接続されることとした。
また、前記連絡配線の前記基準方向における総電極幅は、前記接続領域を覆う前記上配線の前記基準方向における総電極幅よりも狭いこととした。
また、前記回路基板は光透過性を有し、前記回路基板を垂直方向から見る平面視において、前記下配線端子は前記上配線から突出することとした。
また、前記下配線端子の前記基準方向の電極幅は、前記電極端子の前記基準方向の電極幅と等しい、又は、前記電極端子の前記基準方向の電極幅より狭い請求項1〜12のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
本発明の液体噴射装置は、上記の液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させる移動機構と、前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体供給管と、前記液体供給管に前記液体を供給する液体タンクと、を備えることとした。
本発明による液体噴射ヘッドは、基準方向に配列する複数の電極端子を備えるヘッドチップと、ヘッドチップに接続する回路基板と、を備え、回路基板は、複数の電極端子のそれぞれに対応し下面に位置する複数の下配線端子と、下面から下面とは反対側の上面に貫通し下配線端子と電気的に接続する貫通電極と、複数の下配線端子に対応し上面に位置する上配線と、貫通電極と電気的に接続し上面に位置する上共通配線とを備え、複数の電極端子と複数の下配線端子はそれぞれ接続領域において導通し、上面の垂直方向から見る平面視において、上配線は複数の接続領域を覆い、かつ、隣接する接続領域の間に上配線が位置しない隙間を備える。
これにより、回路基板の下面のみに配線を設置する場合よりも配線抵抗を低下させることができる。また、電極端子と下配線端子とが導通する接続領域の上部には必ず上配線が位置するので、電極端子と下配線端子を接続する熱圧着時に各接続領域が均等に荷重されて確実に導通する。更に、回路基板の上面の垂直方向から見る平面視において、隣接する接続領域の間に上配線が位置しない(即ち、上配線が設置されない)隙間を備えるので、回路基板と上配線の線膨張率が互いに異なる場合でも、熱膨張差による回路基板の伸長や収縮が分散され、電極端子に対する下配線端子の位置ずれが抑制される。
本発明の第一実施形態に係る液体噴射ヘッドの説明図である。 本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッドの説明図である。 本発明の第三実施形態に係る液体噴射ヘッドに使用する回路基板の上面模式図である。 本発明の第四実施形態に係る液体噴射ヘッドに使用する回路基板の上面模式図である。 本発明の第五実施形態に係る液体噴射ヘッドの説明図である。 本発明の第六実施形態に係る液体噴射装置の模式的な斜視図である。 従来公知のカバープレートを除去した液体噴射ヘッドの上面模式図である。
(第一実施形態)
図1は本発明の第一実施形態に係る液体噴射ヘッド1の説明図である。図1(a)は液体噴射ヘッド1の部分断面模式図であり、図1(b)は液体噴射ヘッド1の電極構成を示す模式図である。
図1に示すように、液体噴射ヘッド1は、ヘッドチップ2と回路基板3を備える。ヘッドチップ2は、基板2aと、基板2aの表面の基準方向Kに配列する複数の電極端子4を備える。回路基板3は、複数の電極端子4のそれぞれに対応してヘッドチップ2の側の下面LPに位置する複数の下配線端子5と、複数の下配線端子5に電気的に接続し下面LPに位置する下共通配線9と、下面LPから下面LPとは反対側の上面TPに貫通し、下共通配線9を介して下配線端子5と電気的に接続する貫通電極6と、複数の下配線端子5に対応して上面TPに位置する上配線7と、貫通電極6と電気的に接続し上面TPに位置する上共通配線8とを備える。そして、複数の電極端子4と複数の下配線端子5はそれぞれ接続領域Rにおいて導通し、上面TPの垂直方向から見る平面視において、上配線7は複数の接続領域Rを覆い、かつ、隣接する接続領域Rの間に上配線7が位置しない隙間Sを備える。
これにより、回路基板3の下面LPのみに下共通配線9を設置する場合よりも配線抵抗を低下させることができる。また、電極端子4と下配線端子5とが導通する接続領域Rの上部には必ず上配線7が位置するので、電極端子4と下配線端子5を接続する熱圧着時に各接続領域Rが均等に荷重されて確実に導通する。更に、隣接する接続領域Rの間の上面TPに上配線7が位置しない隙間Sを備えるので、回路基板3と上配線7の線膨張率が互いに異なる場合でも、熱膨張差による回路基板3の伸長や収縮が分散され、電極端子4に対する下配線端子5の基準方向Kの位置ずれが抑制される。
ここで、ヘッドチップ2は、液滴を吐出させるためのアクチュエータとして圧電体の電歪効果を利用するピエゾ方式や発熱体により液体を加圧して気泡を発生させるバブル方式を利用することができる。回路基板3は、ガラス基板、ガラスエポキシ基板、ポリイミド等のプラスチック材料を使用したフレキシブル回路基板、等を使用することができる。回路基板3は、好ましくは光透過性の材料を使用する。電極端子4、下配線端子5、下共通配線9、上配線7及び上共通配線8は、Cu、Al、Ni、Au、Cr等の金属膜や、Cu膜\Ni膜\Au膜をめっき法等により積層した積層膜を0.1μm〜20μmの厚さに堆積して用いることができる。上配線7と上共通配線8は厚さが同じ、又は同程度とする。貫通電極6は、回路基板3に貫通孔を形成し、Ni、Cu、Au、Ag等の導電材料をめっき法等により充填して形成することができる。
具体的に説明する。ヘッドチップ2を構成する基板2aは、液体に圧力波を誘起する図示しないチャンネルと、チャンネルの容積を変化させる図示しない駆動部と、駆動部を駆動するための図示しない駆動電極とを備える。電極端子4は、この駆動電極と電気的に接続し、駆動部からの駆動信号をチャンネルに伝達する。従って、電極端子4の数はチャンネルの数以上、例えばチャンネルの数の略2倍となる。ヘッドチップ2は、更に、図示しないノズルプレートとカバープレートを備える。カバープレートは各チャンネルに液体を供給し、ノズルプレートはチャンネルに連通するノズルを備え、ノズルから液滴を吐出する。
電極端子4は基準方向Kに同じピッチPで配列する。下配線端子5は電極端子4に対応し、基準方向Kに電極端子4と同じピッチPで配列する。各下配線端子5は基準方向Kと直交する方向に延長し下共通配線9に電気的に接続する。電極端子4と下配線端子5は図示しない異方性導電材を介し接続領域Rにおいて電気的に接続する。下共通配線9の上方に上共通配線8が位置し、下共通配線9と上共通配線8は貫通電極6を介して電気的に接続する。貫通電極6は2つの下配線端子5ごとに下配線端子5と下共通配線9の交差部に位置する。上配線7は複数の接続領域Rの上方を覆うように設置され、基準方向Kに隣接する接続領域Rの間の上面TPには上配線7が設置されない隙間Sを備える。即ち、基準方向Kに隣接する接続領域Rの間の上面TPには上配線7が位置しない隙間Sを備える。
より具体的には、上配線7は下配線端子5に対応して分離し、基準方向Kに配列する。上面TPの垂直方向から見る平面視で、分離する各上配線7は各接続領域Rをそれぞれ覆う。更に、同じ平面視で、下配線端子5は上配線7よりも基準方向Kに直交する方向に突出する。そのため、回路基板3が光透過性を有する場合は、平面視で下配線端子5と電極端子4とが視認可能となり、ヘッドチップ2に対する回路基板3の位置合わせが容易となる。また、上共通配線8の基準方向Kに直交する方向の電極幅は下共通配線9の基準方向Kに直交する方向の電極幅よりも広い。更に、上共通配線8の基準方向Kに直交する方向の電極断面積は下共通配線9の基準方向Kに直交する方向の電極断面積よりも広い。下共通配線9と上共通配線8を合わせた共通配線の基準方向Kの配線抵抗が一層低下する。また、下配線端子5の基準方向Kの電極幅Wbを電極端子4の基準方向Kの電極幅Waと等しく、又は、電極幅Wbを電極幅Waよりも狭く形成する。これにより、ヘッドチップ2と回路基板3の間の位置ずれに対するマージンが拡大し、位置合わせが容易となる。
なお、上配線7と上共通配線8を分離せず、連続的に形成してもよい。また、貫通電極6を2つの下配線端子5ごとに設置せず、3つ以上の下配線端子5ごとに設置してもよい。また、下共通配線9を設置せず、下配線端子5を基準方向Kと直交する外方向に延長し、下配線端子5ごとに貫通電極6を設置して、上共通配線8と各下配線端子5とを各貫通電極6を介して電気的に接続してもよい。また、下配線端子5や上配線7は基準方向Kと直交する方向に延長することに限られず、基準方向Kと交差する方向に延長してもよい。
(第二実施形態)
図2は、本発明の第二実施形態に係る液体噴射ヘッド1の説明図である。図2(a)は液体噴射ヘッド1の部分断面模式図であり、図2(b)は液体噴射ヘッド1の電極構成を示す模式図である。第一実施形態と異なる主な点は、電極端子4がコモン端子4aとアクティブ端子4bを備え、下配線端子5が下コモン配線端子5aと下アクティブ配線端子5bを備え、コモン端子4aが下コモン配線端子5aに対応し、アクティブ端子4bが下アクティブ配線端子5bに対応し、それぞれ接続領域Ra、Rbにおいて導通する点である。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
図2(a)に示すように、液体噴射ヘッド1は、ヘッドチップ2と回路基板3を備える。ヘッドチップ2は、基板2aと、基板2aの表面の基準方向Kに配列する複数の電極端子4を備える。回路基板3は、複数の電極端子4のそれぞれに対応してヘッドチップ2の側の下面LPに位置する複数の下配線端子5と、複数の下配線端子5に電気的に接続し下面LPに位置する下共通配線9と、下面LPから下面LPとは反対側の上面TPに貫通し、下共通配線9を介して下配線端子5と電気的に接続する貫通電極6と、複数の下配線端子5に対応して上面TPに位置し、貫通電極6と電気的に接続する上配線7と、上配線7と電気的に接続し上面TPに位置する上共通配線8と、を備える。つまり、上共通配線8は上配線7を介して貫通電極6と電気的に接続する。
電極端子4は、更に、基準方向Kに直交する方向に離間するコモン端子4aとアクティブ端子4bを含む。下配線端子5は、更に、下コモン配線端子5aと下アクティブ配線端子5bを含む。そして、コモン端子4aと下コモン配線端子5aは接続領域Raにおいて導通し、アクティブ端子4bと下アクティブ配線端子5bは接続領域Rbにおいて導通する。図2(b)に示すように、上配線7は、下コモン配線端子5aに対応する上配線7aと、下アクティブ配線端子5bに対応する上配線7bと、下共通配線9に対応し基準方向Kに延在する上配線7cとを有する。上配線7aと上配線7bは上配線7cを介して直線的に設置され、貫通電極6はこの直線的に設置される上配線7a及び上配線7bと上配線7cが交差する交差部に設置される。
上面TPの垂直方向から見る平面視において、上配線7a、7bはそれぞれ接続領域Ra、Rbを覆い、かつ、基準方向Kに隣接する接続領域Raの間に上配線7aが設置されない隙間Saを備え、基準方向Kに隣接する接続領域Rbの間に上配線7bが設置されない隙間Sbを備える。つまり、基準方向Kに隣接する接続領域Raの間には上配線7aが位置しない隙間Saを備え、基準方向Kに隣接する接続領域Rbの間には上配線7bが位置しない隙間Sbを備える。回路基板3は、下面LPの下コモン配線端子5aと下アクティブ配線端子5bの間に基準方向Kに延在する下共通配線9を更に備え、下共通配線9は複数の下コモン配線端子5aと電気的に接続し、貫通電極6は、下共通配線9と上配線7cとを電気的に接続する。なお、下共通配線9は下アクティブ配線端子5bと電気的に分離している。上配線7bは、基準方向Kと直交する外方向に延長し、上共通配線8と複数の箇所で電気的に接続する。
第一実施形態で記載した図示しない駆動部には、一対の駆動電極が備えられている。一対の駆動電極のうち一方の駆動電極をコモン電極とする。このコモン電極に、上共通配線8、上配線7b、7c、貫通電極6、下共通配線9、下コモン配線端子5a、接続領域Ra及びコモン端子4aを介して、図示しない駆動ICから駆動信号を供給する。また、一対の駆動電極のうち他方の駆動電極をアクティブ電極とする。このアクティブ電極に、下アクティブ配線端子5b、接続領域Rb及びアクティブ端子4bを介して、図示しない駆動ICからそれぞれ駆動信号を供給する。
回路基板3の下面LPに設置される下共通配線9は、下コモン配線端子5aと下アクティブ配線端子5bの間に位置し、下共通配線9は下アクティブ配線端子5bと電気的に分離しており、下アクティブ配線端子5bに接することはできないので、基準方向Kに直交する方向の電極幅を広くとることができない。しかし、下共通配線9は貫通電極6及び上配線7を介して上共通配線8と電気的に接続し、上共通配線8は基準方向Kに直交する方向の電極幅を広くとることができる。そのため、下共通配線9と上共通配線8を合わせた共通配線の配線抵抗を低減させることができる。
また、コモン端子4aと下コモン配線端子5aが導通する接続領域Raの上部には必ず上配線7aが位置し、アクティブ端子4bと下アクティブ配線端子5bが導通する接続領域Rbには必ず上配線7bが位置するので、複数のコモン端子4aと複数の下コモン配線端子5a、及び、複数のアクティブ端子4bと複数の下アクティブ配線端子5bを同時に接続する熱圧着時に、各接続領域Ra、Rbが均等に荷重されて確実に導通する。更に、基準方向Kに隣接する接続領域Raの間、及び、基準方向Kに隣接する接続領域Rbの間の上面TPに上配線7a、7bが位置しない、即ち上配線7a、7bが設置されない隙間Sa、Sbを備える。そのため、回路基板3と上配線7の線膨張率が互いに異なる場合でも、熱膨張差による回路基板3の伸長や収縮が分散され、電極端子4に対する下配線端子5の基準方向Kの位置ずれが抑制される。
その他、ヘッドチップ2の方式、回路基板3の材料、回路基板3を構成する基板2aの材料、各端子や配線の材料、貫通電極の材料等は第一実施形態と同様である。なお、上配線7aは上配線7cに連続して形成されるが、上配線7aを上配線7cから分離してもよい。この場合でも、上配線7aは接続領域Raを覆う大きさを備える。また、上配線7bは上配線7cと上共通配線8の間に連続して形成されるが、一部の上配線7bを上配線7cや上共通配線8から分離し、島状に形成してもよい。この場合でも、上配線7bは接続領域Rbを覆う大きさを備える。
また、コモン端子4aの基準方向Kの電極幅Waよりもアクティブ端子4bの基準方向Kの電極幅Wcが広い場合、例えば電極幅Waに対して電極幅Wcが略2倍である場合には、下コモン配線端子5aの基準方向の電極幅Wbをコモン端子4aの電極幅Waと等しく、又は、下コモン配線端子5aの基準方向Kの電極幅Wbをコモン端子4aの電極幅Waよりも狭く形成する。これにより、ヘッドチップ2と回路基板3の間の位置ずれに対するマージンが拡大し、位置合わせが容易となる。また、貫通電極6は、上配線7と下共通配線9の間に更に多数形成することができる。また、上配線7と上共通配線8との間を下アクティブ配線端子5bに対応させて下アクティブ配線端子5bごとに接続させる必要はなく、2つの下アクティブ配線端子5bごとに、或いは、3つ以上の下アクティブ配線端子5bごとに上配線7と上共通配線8とを電気的に接続してもよい。
(第三実施形態)
図3は、本発明の第三実施形態に係る液体噴射ヘッド1に使用する回路基板3の上面模式図である。図3では、回路基板3の上面TPに設置される配線を実線で表し、回路基板3の下面LPに設置される配線、貫通電極6、及び、接続領域Ra、Rbを破線で表し、その他の構成は省略する。第二実施形態と異なる点は、下共通配線9と上配線7cが基準方向Kに隙間を介して分離する点であり、その他の構成は第二実施形態と同様である。以下、主に第二実施形態と異なる部分について説明し、同一の部分については説明を省略する。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
回路基板3は、下面LPの下コモン配線端子5aと下アクティブ配線端子5bの間であり、基準方向Kに延在する下共通配線9を備える。回路基板3は、上面TPに、下コモン配線端子5aに対応する上配線7aと、下アクティブ配線端子5bに対応する上配線7bと、下共通配線9に対応する上配線7cとを備える。下コモン配線端子5aは図示しないコモン端子4aと接続領域Raにおいて導通し、下アクティブ配線端子5bは図示しないアクティブ端子4bと接続領域Rbにおいて導通する。上面TPの垂直方向から見る平面視において、上配線7aは複数の接続領域Raを覆い、かつ、基準方向Kに隣接する接続領域Raの間に上配線7aが位置しない隙間Sa、即ち上配線7aが設置されない隙間Saを備える。同様に、平面視において、上配線7bは複数の接続領域Rbを覆い、かつ、基準方向Kに隣接する接続領域Rbの間に上配線7bが位置しない隙間Sb、即ち上配線7bが設置されない隙間Sbを備える。
下共通配線9は、下共通配線9が設置されない隙間Scが設けられて基準方向Kに分離して形成され、貫通電極6は分離する下共通配線9ごとに設置される。即ち、下共通配線9は隙間Scを介して基準方向Kに分離し、貫通電極6は分離する下共通配線9ごとに位置する。上配線7cは下共通配線9に対応して上面TPに設置される。つまり、上配線7cは、上配線7cが設置されない隙間Sdを介して基準方向Kに分離し、貫通電極6は分離する上配線7cごとに設置される。即ち、上配線7cは隙間Sdを介して基準方向Kに分離し、貫通電極6は分離する上配線7cごとに位置する。上配線7と上共通配線8は、分離する上配線7ごとに電気的に接続する。具体的には、上配線7bは基準方向Kに直交する方向に延長し上共通配線8と電気的に接続する。上共通配線8は、複数の下アクティブ配線端子5bの上部に設置される。なお、上共通配線8は、平面視で、一部の下アクティブ配線端子5bと重なり、他の下アクティブ配線端子5bとは重ならない構成や、すべての下アクティブ配線端子5bと重ならない構成とすることができる。
このように、上配線7a、7bの基準方向Kに隙間Sa、Sbを設けることに加えて、下共通配線9及び上配線7cを基準方向Kに分離して隙間Sc、Sdを設けたことにより、回路基板3と上配線7の線膨張率が互いに異なる場合でも、熱膨張差による回路基板3の伸長や収縮が一層分散され、電極端子4に対する下配線端子5の基準方向Kの位置ずれが抑制される。
(第四実施形態)
図4は、本発明の第四実施形態に係る液体噴射ヘッド1に使用する回路基板3の上面模式図である。図4では、回路基板3の上面TPに設置される配線を実線で表し、回路基板3の下面LPに設置される配線、貫通電極6、及び、接続領域Ra、Rbを破線で表し、その他の構成は省略する。第二実施形態と異なる点は、上配線7と上共通配線8とが離間し、一部の上配線7bを介して上配線7と上共通配線8が電気的に接続する点であり、その他の構成は第二実施形態と同様である。以下、主に第二実施形態と異なる部分について説明し、同一の部分については説明を省略する。同一の部分又は同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
回路基板3は、下面LPの下コモン配線端子5aと下アクティブ配線端子5bの間であり、基準方向Kに延在する下共通配線9を備える。回路基板3は、上面TPに、下コモン配線端子5aに対応する上配線7aと、下アクティブ配線端子5bに対応する上配線7bと、下共通配線9に対応する上配線7cとを備える。下コモン配線端子5aは図示しないコモン端子4aと接続領域Raにおいて導通し、下アクティブ配線端子5bは図示しないアクティブ端子4bと接続領域Rbにおいて導通する。上面TPの垂直方向から見る平面視において、上配線7aは複数の接続領域Raを覆い、かつ、基準方向Kに隣接する接続領域Raの間に上配線7aが位置しない隙間Saを備える。同様に、平面視において、上配線7bは複数の接続領域Rbを覆い、かつ、基準方向Kに隣接する接続領域Rbの間に上配線7bが位置しない隙間Sbを備える。
上共通配線8と上配線7とは基準方向Kに直交する方向に離間し、上共通配線8と上配線7とは上面TPに設置される連絡配線14を介して電気的に接続する。そして、連絡配線14の基準方向Kにおける電極幅Wdに連絡配線14の数nを乗じた総電極幅Wt=n×Wdは、接続領域Rbを覆う上配線7bの基準方向Kにおける電極幅Weに上配線7bの数mを乗じた総電極幅Wt’=m×Weよりも狭い。具体的には、上配線7bの複数本おきに上配線7bを基準方向Kに直交する方向に延長させて連絡配線14とし、この連絡配線14を上共通配線8に電気的に接続する。これにより、上配線7と上共通配線8を結ぶ配線を減少させて使用する金属を削減する。また、基準方向Kに直交する方向の電極幅が広く、基準方向Kに長い上共通配線8が下配線端子5から離間するので、回路基板3と上共通配線8の線膨張率が互いに異なる場合でも、熱膨張差による回路基板3の伸長や収縮の影響が低減し、電極端子4に対する下配線端子5の基準方向Kの位置ずれが抑制される。
(第五実施形態)
図5は、本発明の第五実施形態に係る液体噴射ヘッド1の説明図である。図5(a)は液体噴射ヘッド1の模式的な分解斜視図であり、図5(b)はカバープレート16及びノズルプレート19を除去した液体噴射ヘッド1の上面模式図である。図5(b)において、回路基板3の上面TPに設置される配線を実線で、下面LPに設置される配線、貫通電極及び接続領域を破線で示す。同一の部分または同一の機能を有する部分には同一の符号を付している。
図5(a)に示すように、液体噴射ヘッド1は、ヘッドチップ2を構成し、圧電体材料からなる基板2aと、基板2aの上面に接合されるカバープレート16と、基板2aの前方端FEに接着されるノズルプレート19と、基板2aの後方端REの上面に接続される回路基板3とを備える。基板2aは、液滴を吐出する吐出チャンネル10と、液滴を吐出しない非吐出チャンネル11とを備え、吐出チャンネル10と非吐出チャンネル11は基準方向Kに交互に配列する。基板2aは、更に、後方端REの側の上面にコモン端子4aが設置され、コモン端子4aと後方端REの間の上面にアクティブ端子4bが設置される。カバープレート16には液室17が形成され、液室17と各吐出チャンネル10とはスリット18を介して連通する。ノズルプレート19にはノズル20が形成され、ノズル20は吐出チャンネル10に連通する。
図5(b)に示すように、吐出チャンネル10は基板2aの前方端FEから後方端REの手前まで形成され、非吐出チャンネル11は前方端FEから後方端REに亘って形成される。吐出チャンネル10の側面には共通駆動電極12が設置され、非吐出チャンネル11の側面には個別駆動電極13が設置される。共通駆動電極12及び個別駆動電極13は各チャンネルの上端から略1/2の深さまで形成される。コモン端子4aは共通駆動電極12に電気的に接続し、アクティブ端子4bは吐出チャンネル10を挟む2つの非吐出チャンネル11の吐出チャンネル10側の側面に設置される2つの個別駆動電極13と電気的に接続する。
回路基板3は、複数の電極端子4のそれぞれに対応し基板2aの側の下面LPに位置する複数の下配線端子5と、下面LPから上面TPに貫通し下配線端子5と電気的に接続する貫通電極6と、複数の下配線端子5に対応し上面TPに位置する上配線7と、貫通電極6と電気的に接続し上面TPに位置する上共通配線8とを備える。下配線端子5は下コモン配線端子5aと下アクティブ配線端子5bを含む。回路基板3の下面LPには、下コモン配線端子5aと下アクティブ配線端子5bの間に下共通配線9が設置され、下共通配線9は複数の下コモン配線端子5aに電気的に接続する。コモン端子4aと下コモン配線端子5a、及び、アクティブ端子4bと下アクティブ配線端子5bはそれぞれ接続領域Ra及びRbにおいて図示しない異方性導電材を介して導通する。貫通電極6は、下共通配線9に電気的に接続し、従って、複数のコモン端子4aと電気的に接続する。
上面TPの垂直方向から見る平面視で、上配線7は複数の接続領域Rを覆い、かつ、基準方向Kに隣接する接続領域Rの間に上配線7が位置しない隙間Sを備える。具体的には、上配線7aはコモン端子4aと下コモン配線端子5aが導通する接続領域Raを覆い、かつ、基準方向Kに隣接する接続領域Raの間に上配線7aが設置されない隙間Saを備え、上配線7bはアクティブ端子4bと下アクティブ配線端子5bが導通する接続領域Rbを覆い、かつ、基準方向Kに隣接する接続領域Rbの間に上配線7bが設置されない隙間Sbを備える。
これにより、回路基板3と上配線7の線膨張率が互いに異なる場合でも、熱膨張差による回路基板3の伸長や収縮が分散され、コモン端子4aやアクティブ端子4bに対する下コモン配線端子5aや下アクティブ配線端子5bの基準方向Kの位置ずれが抑制される。また、各コモン端子4aと電気的に接続する下共通配線9の他に、貫通電極6及び上配線7を介して下共通配線9に電気的に接続する上共通配線8を設置したので、下共通配線9のみ設置される場合よりも基準方向Kの配線抵抗を低下させることができる。また、接続領域Ra、Rbの上部には必ず上配線7a、7bが位置するので、コモン端子4a及びアクティブ端子4bと、下コモン配線端子5a及び下アクティブ配線端子5bとをそれぞれ同時に接続する熱圧着時に各接続領域Ra、Rbが均等に荷重されて確実に導通する。
更に、回路基板3を垂直方向から見る平面視で、下コモン配線端子5aは上配線7aから基準方向Kに直交する方向に突出する。そのため、回路基板3が光透過性を有する場合は、平面視で下コモン配線端子5aとコモン端子4aとが視認可能となり、基板2a(ヘッドチップ2)に対する回路基板3の位置合わせが容易となる。また、上共通配線8と上配線7とを基準方向Kと交差する方向に離間して設置し、上共通配線8と上配線7とは上面TPに設置する連絡配線14を介して電気的に接続する。このように、基準方向Kに直交する方向の電極幅が広い上共通配線8が下コモン配線端子5aや下アクティブ配線端子5bから離間するので、回路基板3と上共通配線8の線膨張率が互いに異なる場合でも、熱膨張差による回路基板3の伸長や収縮の影響が低減し、電極端子4に対する下配線端子5の基準方向Kの位置ずれが抑制される。また、連絡配線14として上配線7bを複数本おきに延長させて上共通配線8と電気的に接続する。つまり、連絡配線14の基準方向Kにおける総電極幅は、接続領域Rbを覆う上配線7bの基準方向Kにおける総電極幅よりも狭い。その結果、上配線7と上共通配線8を結ぶ配線が減少し、使用する金属が削減される。なお、上配線7aと、上共通配線8に接続しない上配線7bとを上配線7cから分離し、島状に形成してもよい。この場合でも、上配線7a、7bはそれぞれ接続領域Ra、Rbを覆う大きさを備える。
また、下共通配線9を、下共通配線9が設置されない隙間を設けて基準方向Kに分離し、更に、分離する下共通配線9に対応して、上配線7cを、上配線7cが設置されない隙間を設けて基準方向Kに分離することができる。そして、分離した下共通配線9と上配線7cの間に貫通電極6を設置して、分離した下共通配線9と上配線7cとを電気的に接続する。これにより、回路基板3と下共通配線9及び上配線7との線膨張率が互いに異なる場合でも、熱膨張差による回路基板3の伸長や収縮が分散され、電極端子4に対する下配線端子5の基準方向Kの位置ずれが抑制される。
(第六実施形態)
図6は本発明の第六実施形態に係る液体噴射装置30の模式的な斜視図である。液体噴射装置30は、液体噴射ヘッド1、1’を往復移動させる移動機構40と、液体噴射ヘッド1、1’に液体を供給し、液体噴射ヘッド1、1’から液体を排出する流路部35、35’と、流路部35、35’に連通する液体ポンプ33、33’及び液体タンク34、34’とを備えている。液体ポンプ33、33’として、流路部35、35’に液体を供給する供給ポンプとそれ以外に液体を排出する排出ポンプのいずれかもしくは両方を設置し、液体を循環させることができる。また、図示しない圧力センサーや流量センサーを設置し、液体の流量を制御することができる。液体噴射ヘッド1、1’は、第一〜第五実施形態の液体噴射ヘッド1を使用することができる。即ち、液体噴射ヘッド1はヘッドチップ2と、ヘッドチップ2に接続される回路基板3を備える。
液体噴射装置30は、紙等の被記録媒体44を主走査方向に搬送する一対の搬送手段41、42と、被記録媒体44に液体を噴射する液体噴射ヘッド1、1’と、液体噴射ヘッド1、1’を載置するキャリッジユニット43と、液体タンク34、34’に貯留した液体を流路部35、35’に押圧して供給する液体ポンプ33、33’と、液体噴射ヘッド1、1’を主走査方向と直交する副走査方向に走査する移動機構40とを備えている。図示しない制御部は液体噴射ヘッド1、1’、移動機構40、搬送手段41、42を制御して駆動する。
一対の搬送手段41、42は副走査方向に延び、ローラ面を接触しながら回転するグリッドローラとピンチローラを備えている。図示しないモータによりグリッドローラとピンチローラを軸周りに移転させてローラ間に挟み込んだ被記録媒体44を主走査方向に搬送する。移動機構40は、副走査方向に延びた一対のガイドレール36、37と、一対のガイドレール36、37に沿って摺動可能なキャリッジユニット43と、キャリッジユニット43を連結し副走査方向に移動させる無端ベルト38と、この無端ベルト38を図示しないプーリを介して周回させるモータ39とを備えている。
キャリッジユニット43は、複数の液体噴射ヘッド1、1’を載置し、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4種類の液滴を噴射する。液体タンク34、34’は対応する色の液体を貯留し、液体ポンプ33、33’、流路部35、35’を介して液体噴射ヘッド1、1’に供給する。各液体噴射ヘッド1、1’は駆動信号に応じて各色の液滴を噴射する。液体噴射ヘッド1、1’から液体を噴射させるタイミングや、キャリッジユニット43を駆動するモータ39の回転及び被記録媒体44の搬送速度を制御することにより、被記録媒体44上に任意のパターンを記録することできる。
なお、本実施形態は、移動機構40がキャリッジユニット43と被記録媒体44を移動させて記録する液体噴射装置30であるが、これに代えて、キャリッジユニットを固定し、移動機構が被記録媒体を2次元的に移動させて記録する液体噴射装置であってもよい。つまり、移動機構は液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させるものであればよい。
1 液体噴射ヘッド
2 ヘッドチップ、2a 基板
3 回路基板
4 電極端子、4a コモン端子、4b アクティブ端子
5 下配線端子、5a 下コモン配線端子、5b 下アクティブ配線端子
6 貫通電極
7、7a、7b、7c 上配線
8 上共通配線
9 下共通配線
10 吐出チャンネル
11 非吐出チャンネル
12 共通駆動電極
13 個別駆動電極
14 連絡配線
16 カバープレート
17 液室
18 スリット
19 ノズルプレート
20 ノズル
LP 下面、TP 上面、K 基準方向、R、Ra、Rb 接続領域
S、Sa、Sb、Sc、Sd 隙間

Claims (14)

  1. 基準方向に配列する複数の電極端子を備えるヘッドチップと、
    前記ヘッドチップに接続する回路基板と、を備え、
    前記回路基板は、複数の前記電極端子のそれぞれに対応し下面に位置する複数の下配線端子と、前記下面から前記下面とは反対側の上面に貫通し前記下配線端子と電気的に接続する貫通電極と、複数の前記下配線端子に対応し前記上面に位置する上配線と、前記貫通電極と電気的に接続し前記上面に位置する上共通配線とを備え、
    複数の前記電極端子と複数の前記下配線端子はそれぞれ接続領域において導通し、
    前記上面の垂直方向から見る平面視において、前記上配線は複数の前記接続領域を覆い、かつ、隣接する前記接続領域の間に前記上配線が位置しない隙間を備える液体噴射ヘッド。
  2. 前記電極端子は前記基準方向と交差する方向に離間するコモン端子とアクティブ端子を含み、
    前記下配線端子は下コモン配線端子と下アクティブ配線端子を含み、
    前記コモン端子と前記下コモン配線端子、及び、前記アクティブ端子と前記下アクティブ配線端子はそれぞれ前記接続領域において導通し、前記貫通電極は前記下コモン配線端子と電気的に接続する請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記回路基板は、前記下面の前記下コモン配線端子と前記下アクティブ配線端子の間であり、前記基準方向に延在する下共通配線を更に備え、
    前記下共通配線は複数の前記下コモン配線端子と電気的に接続し、前記貫通電極は前記下共通配線と電気的に接続する請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記下共通配線は隙間を介して前記基準方向に分離し、前記貫通電極は分離する前記下共通配線ごとに位置する請求項3に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記ヘッドチップは、液滴を吐出する吐出チャンネルと、液滴を吐出しない非吐出チャンネルを更に含み、前記吐出チャンネルと前記非吐出チャンネルは前記基準方向に交互に配列し、前記吐出チャンネルは共通駆動電極を備え、前記非吐出チャンネルは個別駆動電極を備え、
    前記コモン端子は前記共通駆動電極と電気的に接続し、前記アクティブ端子は前記個別駆動電極と電気的に接続する請求項2〜4のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記上配線は前記貫通電極と電気的に接続し、前記上共通配線は前記上配線を介して前記貫通電極と電気的に接続する請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  7. 前記上配線は隙間を介して前記基準方向に分離し、前記貫通電極は分離する前記上配線ごとに位置する請求項6に記載の液体噴射ヘッド。
  8. 前記上配線と前記上共通配線は、分離する前記上配線ごとに電気的に接続する請求項7に記載の液体噴射ヘッド。
  9. 前記上共通配線と前記上配線とは前記基準方向と交差する方向に離間し、前記上共通配線と前記上配線とは前記上面に位置する連絡配線を介して電気的に接続する請求項1〜8のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  10. 前記連絡配線は、前記接続領域の上部の前記上配線に電気的に接続する請求項9に記載の液体噴射ヘッド。
  11. 前記連絡配線の前記基準方向における総電極幅は、前記接続領域を覆う前記上配線の前記基準方向における総電極幅よりも狭い請求項10に記載の液体噴射ヘッド。
  12. 前記回路基板は光透過性を有し、前記回路基板を垂直方向から見る平面視において、前記下配線端子は前記上配線から突出する請求項1〜11のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  13. 前記下配線端子の前記基準方向の電極幅は、前記電極端子の前記基準方向の電極幅と等しい、又は、前記電極端子の前記基準方向の電極幅より狭い請求項1〜12のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  14. 請求項1に記載の液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドと被記録媒体とを相対的に移動させる移動機構と、
    前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体供給管と、
    前記液体供給管に前記液体を供給する液体タンクと、を備える液体噴射装置。
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