JP2016018742A - 加熱装置及び加熱方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コイルを保護可能な加熱装置及び加熱方法を提供する。
【解決手段】加熱装置1は、交流電力が供給され、ワークWを誘導加熱する磁場を形成するコイル10と、液を含む冷却流体を霧状に噴射する噴射部11と、を備え、噴射部11は、少なくともコイル10に交流電力が供給される期間、コイル10に冷却流体を霧状に噴射する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ワークを誘導加熱する加熱装置及び加熱方法に関する。
ワークの熱処理において、コイルに交流電力を供給し、コイルによって形成される磁場でワークを誘導加熱する加熱方法が用いられている。
誘導加熱では、ワークを加工するために使用される潤滑剤や、加熱されたワークの表面に生じるスケール(酸化被膜)等がコイルに付着する。そして、スケール等がコイルに堆積すると、例えばコイルとスケール等の堆積物との間で短絡が生じ、ワークやコイルが損傷してしまう場合がある。
そこで、特許文献1に記載された誘導加熱装置では、ワークに水などの冷却流体が噴射されるタイミングでコイルにも冷却流体が噴射され、コイルに付着したスケールが除去されている。
特許第5504516号公報
特許文献1に記載された誘導加熱装置では、コイルに噴射される冷却流体が加熱中のワークに飛散してワークに温度ムラが生じることを防止するため、ワークの加熱が完了してワークがコイルから退去された後にコイルに冷却流体が噴射されている。
ワークが長尺材であって、長手方向に搬送されるワークに対してコイルを相対移動させながらワークを連続的に誘導加熱する場合に、ワークの加熱が完了するまでには相応の時間を要する。その間、冷却流体の噴射によるスケールの除去がなされないと、スケールがコイルに堆積し、短絡によるワークやコイルの損傷などの不都合が生じる虞がある。
本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、その目的は、コイルを保護可能な加熱装置及び加熱方法を提供することにある。
本発明の一態様の加熱装置は、交流電力が供給され、ワークを誘導加熱する磁場を形成するコイルと、少なくとも前記コイルに交流電力が供給される期間、前記コイルに、液を含む冷却流体を霧状にして噴射する噴射部と、を備える。
また、本発明の一態様の加熱方法は、コイルに交流電力を供給し、前記コイルによって形成される磁場でワークを誘導加熱する加熱方法であって、少なくともコイルに交流電力が供給される期間、前記コイルに、液を含む冷却流体を霧状にして噴射する。
本発明によれば、コイルを保護可能な加熱装置及び加熱方法を提供することができる。
本発明の実施形態を説明するための、加熱装置の一例の概略構成を示す図である。 図1の加熱装置の構成を示す図である。 図1の加熱装置のコイルの構成を示す図である。 図3のコイルを用いた誘導加熱でワークに流れる渦電流を示す図である。 焼き入れ処理におけるワークWの硬化パターンを模式的に示す図である。 本発明の実施形態を説明するための、加熱装置の他の例の構成を示す図である。 図6におけるVII−VII線断面を示す図である。 実験例のワークの硬化パターンを模式的に示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態を説明するための、加熱装置の一例の概略構成を示す。
図1に示す加熱装置1は長尺のワークWを誘導加熱するものであり、ワークWを誘導加熱するコイル10と、噴射部11とを備える。
ワークWは断面矩形状に形成された角材であり、左右の側面Wa,Wbが加熱される。なお、ワークWは特に限定されず、例えばワークWは、丸棒であってもよいし断面矩形状や断面円形状の管材などであってもよく、また、角材であるワークWの外周部全体を加熱してもよい。
長尺のワークWは、典型的にはダイスを通して素材を引き抜くことによって成形されており、引抜加工に伴い、ワークWにはバリやボンデかすなどが付着している。
ワークWは長手方向に搬送され、加熱装置1に連続的に搬入される。加熱装置1は、コイル10に交流電力を供給し、コイル10をワークWの搬送方向に相対移動させながらワークWを連続的に誘導加熱する。
噴射部11は、液を含む冷却流体を霧状にして噴射するノズル30と、ノズル30に冷却流体を供給する供給部31とを有する。
なお、冷却流体を霧状にして噴射するとは、冷却流体を、雰囲気中で浮遊可能な程度の微細な粒子として噴射することを意味する。
供給部31は、冷却流体を加圧するポンプ32と、ノズル30への冷却流体の供給を遮断するバルブ33と、制御部34とを含んで構成されており、制御部34は、少なくともコイル10に交流電力が供給されている期間、ノズル30から冷却流体が噴射されるようポンプ32を駆動し、またバルブ33を開閉する。
制御部34によるポンプ32の駆動制御及びバルブ33の開閉制御のもと、交流電力が供給されて発熱したコイル10、及びコイル10が形成する磁場に置かれて加熱されたワークWの被加熱部位に、ノズル30から噴射された冷却流体の粒子が吹き付けられる。
図2は加熱装置1の構成を示し、図3はコイル10の構成を示し、図4はワークWに流れる渦電流を示す。
コイル10は、ワークWに応じて適宜形成される。角材であるワークWの左右の側面Wa,Wbを加熱する本例では、コイル10は、一方の側面Waに沿って設けられた第1加熱部20、及び他方の側面Wbに沿って設けられた第2加熱部21を有する。
第1加熱部20は、ワークWの長手方向と略直交する複数の加熱導体部22と、長手方向に隣り合う二つの加熱導体部22の端部同士を接続する複数の接続導体部23とを含み、ワークWの長手方向に蛇行して延設されている。第2加熱部21もまた、複数の加熱導体部22及び接続導体部23を含み、第1加熱部20と略対称に形成されている。
第1加熱部20の一方の端部20aと第2加熱部21の一方の端部21aとは互いに電気的に接続されている。そして、第1加熱部20の他方の端部20bと第2加熱部21の他方の端部21bが上記電源に接続され、第1加熱20及び第2加熱21にまたがって交流電流が流れる。
第1加熱20及び第2加熱21に交流電流が流れると、加熱導体部22や接続導体部23の周囲に交番磁場が形成される。そして、加熱導体部22の周囲に形成される交番磁場の磁束がワークWの側面Wa又は側面Wbと鎖交し、側面Waや側面Wbにおける鎖交部位に渦電流Iが生じ、鎖交部位(被加熱部位)が加熱される。
図示の例では、各加熱導体部22にコア24が装着されている。コア24は、加熱導体部22の周囲に形成される磁場の磁束の広がりを調整し、磁束をワークWの被加熱部位に集中的に鎖交させ、被加熱部位の加熱効率を高める。
また、導体部22,23は筒材で形成されており、第1加熱部20及び第2加熱部21の内部には流通路が形成されている。電流が流れることによって発熱する第1加熱部20及び第2加熱部21は、内部に水などのコイル冷却液が流通され、内部から冷却される。
冷却流体を霧状にして噴射するノズル30の数や配置は、コイル10やワークWに応じて適宜設定される。図示の例では、コイル10の左右両側に略対称に複数のノズルが設けられており、ワークWの搬送方向にコイル10よりも上流側に配置されたノズル30a、及びコイル10の背後に配置された30bを含む。
ワークWの搬送方向にコイル10よりも上流側に配置されたノズル30aの噴射方向は、コイル10の第1加熱部20とワークWとの間のギャップ、又はコイル10の第2加熱部20とワークWとの間のギャップに向けられている。
ノズル30a,30bから霧状に噴射された冷却流体の粒子は、コイル10及びワークWの被加熱部位の周囲に充満し、コイル10やワークWの被加熱部位を、それらの外表面側から冷却する。
コイル10に流れる電流は、高周波での表皮効果や近接効果に起因して、コイル10の外表面側を流れる傾向にある。したがって、コイル10の外表面側の温度は相対的に高くなり易い。そこで、コイル10の周囲に充満する冷却流体の粒子によってコイル10を外表面から冷却することにより、コイル10を効果的に冷却保護することができ、コイル10の寿命を延長することができる。
また、ワークWから剥離したスケールやボンデかすは、コイル10の周囲に充満する霧状の冷却流体によって捕捉され、スケール類のコイル10への付着が抑制される。それにより、スケール類の堆積に起因するコイル10の損傷やコイル10とワークWとの短絡を抑制し、コイル10を保護することができる。
スケール類のコイル10への付着を抑制する観点では、図示の例のように、噴射方向がコイル10とワークWとの間のギャップに向けられたノズル30aが設けられることが好ましい。それによれば、噴射された冷却流体の粒子の流動を積極的に利用して、ワークWに付着しているバリやボンデかす、或いはコイル10に付着したスケール類を効果的に除去することができる。特に、コア24を有するコイル10においては、ワークWの被加熱部位に対向するコア24の開放端面にバリが吸着されるが、霧状に噴射された冷却流体の粒子の流動を積極的に利用することにより、コア24に吸着されるバリを効果的に除去することができる。
このように、コイル10に交流電力が供給される期間にコイル10に冷却流体を霧状にして噴射し、コイル10を冷却し、またコイル10に付着するスケール類を除去可能であることは、長尺のワークWを連続的に誘導加熱する場合に特に有用である。
一方、ワークWの被加熱部位も、被加熱部位の周囲に充満する冷却流体の粒子によって外表面側から冷却される。霧状に噴射された冷却流体の粒子は熱容量が極めて小さく、冷却流体の粒子が被加熱部位から奪う気化熱もまた極めて小さいので、霧状に噴射された冷却流体の粒子との接触によって被加熱部位が過度に冷却されることはない。
そして、ワークWの被加熱部位に流れる渦電流は、コイル10に流れる電流と同様、被加熱部位の外表面側を流れる傾向にあり、被加熱部位の外表面側の温度が相対的に高くなり易い。そこで、ワークWの被加熱部位の周囲に充満する冷却流体の粒子によって被加熱部位を外表面側から冷却することにより、例えば被加熱部位の外表面側と内部とで加熱温度を均一化し、外表面側における結晶粒の粗大化を抑制することが可能である。
さらに、霧状に噴射される冷却流体の噴射方向や噴射量を調節することによって、図5に示すように、ワークWの被加熱部位における各部の加熱温度を積極的に調節することも可能である。
図5は、焼き入れ処理におけるワークWの硬化パターンを模式的に示す。なお、図5に示す例では、環状の加熱コイルCを用いてワークWの外周全体を加熱するものとして説明する。
図5(A)は、ワークWの被加熱部位に対する冷却流体の噴射を省略した場合の硬化パターンを示している。断面矩形状に形成された角材であるワークWにおいて、被加熱部位における角部Eは過熱され易い部分であり、過熱されることによって相対的に深部まで硬化層が及んでいる。これに対し、図5(B)に示すように、角部Eに向けて冷却流体が霧状に噴射されることにより、角部Eの硬化層深さは浅くなり、即ち角部Eの過熱が抑制される。
また、図5(C)及び図5(D)は、側面Waに向けて冷却流体を霧状にして噴射した場合の硬化パターンを示し、図5(D)に示す例は、図5(C)に示す例に比べて冷却流体の噴射量を増加させた場合の硬化パターンを示す。図5(A)、(C)、(D)に示すように、霧状に噴射される冷却流体の噴射量が増加するのに伴って、側面Waの冷却が促進され、その側面Waの硬化層深さは浅くなる。
このように、霧状に噴射される冷却流体の噴射方向や噴射量を調節することによって、ワークWの被加熱部位の局所的な過熱を抑制し、また、局所的に熱処理の仕様を変えることができるので、例えば角部等の易過熱部分の過熱を抑制するためのコイル形状の工夫や磁気シールドの使用を省くことができる。そして、ワークとの関係で加熱装置の出力が適正よりも高い周波数や電力であっても所望の熱処理を施すことが可能となり、例えばサイズ等が異なる同種のワークに対して共通のコイルを用いて熱処理を施すことができる。それにより、コイルの製造コストを削減でき、また、設備を簡素化することができる。
冷却流体に含まれる液は、例えば水を好適に用いることができ、コイル10やワークWの被加熱部位の冷却効果を高める観点から各種の添加剤を含んでいてもよい。また、冷却流体は、液に加えて気体を含んでいてもよい。冷却流体に気体を含めることにより、冷却流体の噴射速度を高め、ワークWに付着しているバリやボンデかす、或いはコイル10に付着したスケール類の除去効果を高めることができる。冷却流体に用いられる気体としては、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスを例示することができ、不活性ガスを用いることによってコイル10やワークWの酸化を抑制することもできる。
図6及び図7は、本発明の実施形態を説明するための、加熱装置の他の例の構成を示す図である。
図6及び図7に示す加熱装置は、ワークとしての歯車Gを誘導加熱するものであり、コイル110と、液を含む冷却流体を霧状にして噴射するノズル130を有する噴射部とを備える。
コイル110は、環状に形成され、歯車Gの外周を取り囲んで配置されている。コイル110に交流電流が流れると、外周部を循環する渦電流が歯車Gに生じ、歯車Gの各歯面が加熱される。歯車Gの各歯面の加熱温度を均一化する目的で、コイル110に交流電力が供給されている期間、コイル110と歯車Gとは相対回転される。
ノズル130は、図示の例では、コイル110の周方向に適宜な間隔をあけて複数設けられており、各ノズル130は、コイル110を径方向に貫通して配置され、その噴射口は、コイル110の内周面に露呈している。
少なくともコイル110に交流電力が供給されている期間、各ノズル130から冷却流体が霧状に噴射され、コイル110が形成する磁場に置かれて加熱された歯車Gの各歯面に、噴射された冷却流体の粒子が吹き付けられる。
上述のとおり、霧状に噴射される冷却流体の噴射方向や噴射量を調節することによって、ワークの被加熱部位における各部の加熱温度を調節することが可能であるので、例えば過熱され易い歯末の角部の過熱を抑制することができ、また、異なるモジュールの歯車に対して共通のコイルを用いて熱処理を施すこともできる。
以上、コイルをワークに対して相対移動させながらワークを誘導加熱する例について説明したが、本発明は、コイル及びワークが固定される定置型の誘導加熱にも適用可能である。
以下に、図1に示した加熱装置1において、コイル10及びワークWの被加熱部位に冷却流体を霧状にして噴射し、コイル10の冷却及びワークWの熱処理品質を検証した実験例について説明する。
実験例1〜3は、加熱装置1を用いてワークWの両側面Wa,Wbに焼き入れ処理を施したものであり、ワークWの搬送方向におけるコイル10の下流側にて、焼入冷却液を所定流量でワークWにかけ、ワークWを冷却した。表1に実験例1〜3の加熱条件示し、図8に、実験例1〜3のワークWの硬化パターンを模式的に示す。
Figure 2016018742
コイル10の冷却について、コイル10の内部に流通されるコイル冷却水の給水口での温度と排水口での温度との差、即ちコイル冷却水の昇温量を測定した。また、ワークWの熱処理品質について、ワークWから採取した試験片断面における硬化層深さ、及び外表面側の結晶粒度を測定した。測定結果を表1に併せて示す。なお、結晶粒度(GSNo.)は、JIS G 0551で定義される粒度番号である。
コイル10の冷却について、コイル10及びワークWの被加熱部位への冷却流体の噴霧を省略した実験例1に対し、実験例1と同じ加熱条件で、コイル10及びワークWの被加熱部位に冷却流体を霧状にして噴射した実験例2では、コイル冷却水の昇温量が小さくなっている。また、実験例1に対して設定電力を高め、且つコイル10及びワークWの被加熱部位に冷却流体を霧状にして噴射した実験例3では、実験例1と同等の昇温量となっている。即ち、コイル10及びワークWの被加熱部位に冷却流体を霧状にして噴射することにより、コイル10が冷却されることが分かる。
また、コイル10及びワークWの被加熱部位への冷却流体の噴霧を省略した実験例1では、ワークWを300mほど処理したところでコイル10からのスパークが発生したが、コイル10及びワークWの被加熱部位に冷却流体を霧状にして噴射した実験例2及び実験例3では、ワークWを10000m処理してもコイル10からのスパークは発生しなかった。
ワークWの熱処理品質について、コイル10及びワークWの被加熱部位への冷却流体の噴霧を省略した実験例1と同じ加熱条件で、コイル10及びワークWの被加熱部位に冷却流体を霧状にして噴射した実験例2では、実験例1と同等の硬化層深さが得られている。そして、実験例1に対してワーク搬送速度を速めた実験例3において、実験例1と同等の硬化層深さを得るためには設定電力を高めてより高温に加熱する必要があり、高温に加熱することで典型的には結晶粒が粗大化するが、コイル10及びワークWの被加熱部位に冷却流体を霧状にして噴射した実験例3では、結晶粒の粗大化が抑制されている。
以上、説明したとおり、本明細書には下記の事項が開示されている。
(1) 交流電力が供給され、ワークを誘導加熱する磁場を形成するコイルと、少なくとも前記コイルに交流電力が供給される期間、前記コイルに、液を含む冷却流体を霧状にして噴射する噴射部と、を備える加熱装置。
(2) 上記(1)の加熱装置であって、前記噴射部は、前記コイルと前記ワークとの間のギャップに向けて前記冷却流体を霧状に噴射する加熱装置。
(3) 上記(2)の加熱装置であって、前記コイルはコアを有する加熱装置。
(4) 上記(1)から(3)のいずれか一つの加熱装置であって、前記コイルは、前記ワークに対して相対移動されながら、相対移動方向に前記ワークを連続的に誘導加熱する加熱装置。
(5) 交流電力が供給され、ワークを誘導加熱する磁場を形成するコイルと、少なくとも前記コイルに交流電力が供給される期間、前記磁場に置かれる前記ワークの被加熱部位に、液を含む冷却流体を霧状にして噴射する噴射部と、を備える加熱装置。
(6) 上記(5)の加熱装置であって、前記噴射部は、前記ワークの前記被加熱部位における易過熱部分に向けて前記冷却流体を霧状に噴射する加熱装置。
(7) コイルに交流電力を供給し、前記コイルによって形成される磁場でワークを誘導加熱する加熱方法であって、少なくともコイルに交流電力が供給される期間、前記コイルに、液を含む冷却流体を霧状に噴射する加熱方法。
(8) 上記(7)の加熱方法であって、少なくともコイルに交流電力が供給される期間、前記コイルと前記ワークとの間におかれるギャップに向けて前記冷却流体を噴射する加熱方法。
(9) 上記(8)の加熱方法であって、コアを有するコイルを用いて前記ワークを誘導加熱する加熱方法。
(10) 上記(7)から(9)のいずれか一つの加熱方法であって、前記コイルを前記ワークに対して相対移動させながら、相対移動方向に前記ワークを連続的に誘導加熱する加熱方法。
(11) コイルに交流電力を供給し、前記コイルによって形成される磁場でワークを誘導加熱する加熱方法であって、少なくともコイルに交流電力が供給される期間、前記磁場に置かれる前記ワークの被加熱部位に、液を含む冷却流体を霧状に噴射する加熱方法。
(12) 上記(11)の加熱方法であって、少なくともコイルに交流電力が供給される期間、前記ワークの前記被加熱部位における易過熱部分に向けて前記冷却流体を霧状に噴射する加熱方法。
1 加熱装置
10 コイル
11 噴射部
24 コア
30 ノズル
W ワーク

Claims (8)

  1. 交流電力が供給され、ワークを誘導加熱する磁場を形成するコイルと、
    少なくとも前記コイルに交流電力が供給される期間、前記コイルに、液を含む冷却流体を霧状にして噴射する噴射部と、
    を備える加熱装置。
  2. 請求項1記載の加熱装置であって、
    前記噴射部は、前記コイルと前記ワークとの間のギャップに向けて前記冷却流体を霧状に噴射する加熱装置。
  3. 請求項2記載の加熱装置であって、
    前記コイルはコアを有する加熱装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項記載の加熱装置であって、
    前記コイルは、前記ワークに対して相対移動されながら、相対移動方向に前記ワークを連続的に誘導加熱する加熱装置。
  5. コイルに交流電力を供給し、前記コイルによって形成される磁場でワークを誘導加熱する加熱方法であって、
    少なくともコイルに交流電力が供給される期間、前記コイルに、液を含む冷却流体を霧状にして噴射する加熱方法。
  6. 請求項5記載の加熱方法であって、
    少なくともコイルに交流電力が供給される期間、前記コイルと前記ワークとの間におかれるギャップに向けて前記冷却流体を噴射する加熱方法。
  7. 請求項6記載の加熱方法であって、
    コアを有するコイルを用いて前記ワークを誘導加熱する加熱方法。
  8. 請求項5から7のいずれか一項記載の加熱方法であって、
    前記コイルを前記ワークに対して相対移動させながら、相対移動方向に前記ワークを連続的に誘導加熱する加熱方法。
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