JP2017214620A - 航空部品の焼入れ装置及び熱処理システム - Google Patents

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勇 蔵重
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桂司 水田
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Kazutoshi Yokoo
和俊 横尾
隆介 木本
Ryusuke Kimoto
隆介 木本
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Abstract

【課題】航空部品に対して好適に焼入れを行うことができる航空部品の焼入れ装置等を提供する。
【解決手段】溶体化処理された航空部品5に焼入れを行う航空部品5の焼入れ装置12において、航空部品5を内部に収容可能な焼入れ室21と、航空部品5を焼入れ室21の外部から内部へ搬送する搬送装置22と、焼入れ室21の内部に設けられ、航空部品5に向かって、冷却材を噴霧する冷却装置23と、焼入れ室21の内部に設けられると共に、冷却装置23に対して入口部28側に隣接して配置され、入口部28を覆うように液体を供給して液体カーテンを形成するウォーターカーテン装置27と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱処理された航空部品に焼入れを行う航空部品の焼入れ装置及び熱処理システムに関するものである。
従来、焼入れ装置として、炉本体の出口部付近外方において、被熱処理材料に水を噴射する冷却装置を設置した連続熱処理炉が知られている(例えば、特許文献1参照)。この連続熱処理炉では、炉本体の出口部から排出された被熱処理材料を急冷すべく、冷却装置を可能な限り炉本体の出口部に配置している。
特開昭60−256783号公報
しかしながら、特許文献1の連続熱処理炉では、外部において冷却水を被熱処理材料に噴射することから、被熱処理材料に噴き当てられた冷却水が飛散し、飛散した冷却水が炉本体の内部に入り込む可能性がある。このため、熱処理された被熱処理材料の焼入れを行う前に、被熱処理材料の温度が低下する(緩冷却となる)ことから、被熱処理材料の急冷を好適に行うことが困難となる。
そこで、本発明は、航空部品に対して好適に焼入れを行うことができる航空部品の焼入れ装置及び熱処理システムを提供することを課題とする。
本発明の航空部品の焼入れ装置は、熱処理された航空部品に焼入れを行う航空部品の焼入れ装置において、入口部を介して前記航空部品を内部に収容可能な焼入れ室と、前記航空部品を前記焼入れ室の外部から内部へ搬送する搬送装置と、前記焼入れ室の内部に設けられ、前記航空部品に向かって、冷却材を噴霧する冷却装置と、前記焼入れ室の内部に設けられると共に、前記冷却装置に対して前記入口部側に隣接して配置され、前記入口部を覆うように流体を供給して流体カーテンを形成する流体供給装置と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、焼入れ室の入口部に流体カーテンを形成することで、冷却装置から噴霧された冷却材が焼入れ室外に漏出することを抑制できる。このため、焼入れ室外における航空部品の温度低下(緩冷却)を抑制しつつ、焼入れ室内において冷却装置により航空部品を好適に冷却することができる。なお、流体としては、水等の液体、またはガス等の気体が用いられる。
また、前記流体供給装置は、前記航空部品が前記流体カーテンに接触してから、前記冷却装置から噴霧される前記冷却材の噴霧領域に進入するまでの時間が、1秒以下となるように配置されることが、好ましい。
この構成によれば、航空部品は、流体カーテンに接触した後、すぐに冷却材によって冷却される。このため、航空部品は、流体カーテンによって緩冷却されることなく、流体カーテン及び冷却材によって好適に冷却することができる。
また、前記搬送装置、前記冷却装置及び前記流体供給装置を制御する制御部を、さらに備え、前記制御部は、前記流体供給装置を制御して、前記入口部を覆うように前記流体を供給すると共に、前記冷却装置を制御して、前記焼入れ室内において冷却材を噴霧させ、前記搬送装置を制御して、前記航空部品を前記焼入れ室内に搬入させて前記航空部品に焼入れを行い、焼入れ後の前記航空部品を前記焼入れ室から搬出するときに、前記冷却装置を制御して、前記冷却材の噴霧を停止すると共に、前記流体供給装置を制御して、前記流体の供給を停止することが、好ましい。
この構成によれば、航空部品に焼入れを行う場合、流体カーテンを形成しつつ、冷却材を噴霧することができ、一方で、航空部品に焼入れを行わない場合、流体カーテンの形成を行わず、冷却材の噴霧を停止することができる。このため、冷却材及び流体の消費を抑制することができ、また、冷却材を噴霧するために必要な動力、流体カーテンを形成するために必要な動力等を抑制することができることから、運用コスト(ランニングコスト)の低減を図ることができる。
また、前記流体供給装置の前記流体は、前記冷却装置の前記冷却材と同じものであり、前記焼入れ室内の下部に設けられ、前記冷却材を溜めるタンクと、前記タンクに溜められた前記冷却材を、前記流体供給装置及び前記冷却装置へ向かって供給する冷却循環供給系統と、をさらに備えることが、好ましい。
この構成によれば、冷却材を循環させて再利用することができるため、冷却材の消費量を抑制することができ、また、冷却材の排出を抑制できるため、環境負荷の低減を図ることができる。なお、冷却循環供給系統には、冷却材を冷却するチラー、冷却材を供給するためのポンプ及び冷却材をろ過するフィルタ等を設けてもよい。
本発明の熱処理システムは、前記航空部品を加熱する加熱装置と、前記加熱装置により熱処理された前記航空部品に焼入れを行う、上記の焼入れ装置と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、加熱装置によって熱処理された航空部品に対して、焼入れ装置により好適に焼入れを行うと共に、航空部品への焼入れを連続的に行うことができるため、効率のよいシステムとすることができる。
図1は、本実施形態に係る焼入れ装置を備える熱処理システムを表す概略図である。 図2は、本実施形態に係る焼入れ装置のウォーターカーテン装置を模式的に示す斜視図である。 図3は、本実施形態に係る焼入れ装置の冷却循環供給系統を示す説明図である。 図4は、本実施形態に係る焼入れ装置の制御部の制御動作の一例を示すフローチャートである。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
[実施形態]
図1は、本実施形態に係る焼入れ装置を備える熱処理システムを表す概略図である。図2は、本実施形態に係る焼入れ装置のウォーターカーテン装置を模式的に示す斜視図である。図3は、本実施形態に係る焼入れ装置の冷却循環供給系統を示す説明図である。図4は、本実施形態に係る焼入れ装置の制御部の制御動作の一例を示すフローチャートである。
本実施形態の熱処理システム1は、航空部品5を加熱して溶体化処理(熱処理)を行うと共に、溶体化処理後の航空部品5を冷却して焼入れを行うシステムとなっている。この熱処理システム1において、航空部品5は、バスケット6に収容された状態で各処理が行われる。先ず、熱処理システム1の説明に先立ち、航空部品5及びバスケット6について説明する。
航空部品5は、アルミニウム合金等の金属材料を用いて構成されている。アルミニウム合金は、例えば、ジュラルミンであり、Al−Cu系のJIS2000系アルミニウム合金、及びAl−Cu−Mg−Zn系のJIS7000系アルミニウム合金が例示される。熱処理システム1において対象となる航空部品5は、小型のものであり、バスケット6に収容可能な大きさとなっている。具体的に、航空部品5は、人の手で取り扱うことが可能な手のひらサイズとなっている。また、航空部品5は、いずれの形状となる部品であってもよく、例えば、平滑面を有する平板、曲面を有する部材、所定の角度となるアングル材等を適用可能である。
バスケット6は、上面が開口する長方体形状のカゴであり、バスケット6の四方側面及び底面は網目を有する金網材を用いて構成されている。航空部品5は、バスケット6の底面に載置されることで、バスケット6の内部に収容される。このバスケット6は、複数の航空部品5を収容可能となっており、後述する冷却装置22から冷却材が噴霧されると、冷却材は、網目を通過して、内部に収容された航空部品5に噴き当たる。
次に、図1を参照して、熱処理システム1について説明する。図1に示すように、熱処理システム1は、加熱装置11と、焼入れ装置12とを備えている。
加熱装置11は、バスケット6に収容された航空部品5を連続的に加熱して溶体化処理を行うものである。加熱装置11は、加熱された航空部品5を順次搬出する搬出口14が設けられている。搬出口14から搬出された溶体化処理後の航空部品5は、焼入れ装置12へ向けて搬送される。
焼入れ装置12は、溶体化処理が行われた航空部品5に対して冷却材を噴霧することにより、航空部品5に焼入れを行っている。図1に示すように、焼入れ装置12は、焼入れ室21と、搬送装置22と、冷却装置23と、ウォーターカーテン装置(流体供給装置)27と、タンク24と、冷却循環供給系統25と、制御部26と、を有している。
焼入れ室21は、加熱装置11に隣接して設けられており、長方体形状の箱状に形成されている。焼入れ室21には、航空部品5が搬入される入口部28と、航空部品5が搬出される出口部29とが設けられている。入口部28及び出口部29は、バスケット6が通過可能な開口となっている。また、焼入れ室21には、排気口30が設けられており、この排気口30を介して焼入れ室21内の内部雰囲気が排出される。なお、本実施形態において、焼入れ室21には、入口部28及び出口部29を設け、バスケット6が、入口部28から内部に搬入され、出口部29から搬出される構成としたが、この構成に限定されず、単一の出入口部を設け、この出入口部を介してバスケット6が搬出入される構成であってもよい。
搬送装置22は、焼入れ室21の外部から、入口部28を介して焼入れ室21の内部を経て、出口部29を介して焼入れ室21の外部まで至る搬送経路35となっている。つまり、搬送経路35は、焼入れ室21の内外を連通して水平方向に直線状に設けられている。この搬送装置22は、搬送経路35に沿って並べて設けられる複数の搬送ローラ36と、複数の搬送ローラ36を回転駆動するための駆動モータ37と、駆動モータ37の動力を各搬送ローラ36に伝達する図示しない動力伝達機構とを含んで構成されている。
複数の搬送ローラ36は、全てが駆動ローラとなっており、搬送経路35上に載置されたバスケット6を搬送経路35に沿って搬送する。複数の搬送ローラ36は、搬送方向に所定の間隔を空けて並べて設けられ、各搬送ローラ36の軸方向は、水平面内において搬送方向に直交する幅方向となっている。
駆動モータ37は、焼入れ室21の内部に設けられ、動力伝達機構を介して、複数の搬送ローラ36を回転駆動させている。この駆動モータ37は、制御部26に接続されており、制御部26は、駆動モータ37の作動を制御することで、搬送装置22の搬送速度を調整する。
このような搬送装置22において、加熱装置11から搬出されたバスケット6は、搬送経路35に沿って焼入れ室21の外部から、焼入れ室21の入口部28を通過し、焼入れ室21の内部まで搬送される。この後、バスケット6は、焼入れ室21内において搬送され、この後、焼入れ室21の出口部29を通過し、焼入れ室21の外部に搬出される。
なお、搬送装置22では、複数の搬送ローラ36を用いて構成したが、搬送ベルトを用いてもよく、特に限定されない。
冷却装置23は、焼入れ室21内の搬送経路35上において搬送される航空部品5に対して、冷却材を噴霧する。冷却材は、水と空気とを混合したものであり、冷却装置23は、例えば、スプレイ、ミスト、ラミナノズル等の噴流として、冷却材を噴射する。なお、冷却装置23は、冷却材として、水のみを噴射してもよい。
本実施形態において、冷却装置23は、複数の噴射ノズル31を含んで構成されている。複数の噴射ノズル31は、搬送経路35を挟んで上方に設けられる複数の上部噴射ノズル31aと、搬送経路35を挟んで下方に設けられる複数の下部噴射ノズル31bとを含んでいる。
複数の上部噴射ノズル31aは、鉛直方向の下方側となる搬送経路35に向かって冷却材を噴霧する。複数の下部噴射ノズル31bは、鉛直方向の上方側となる搬送経路35に向かって冷却材を噴霧する。そして、複数の上部噴射ノズル31aと複数の下部噴射ノズル31bとは、鉛直方向において対向して配置されている。
また、複数の噴射ノズル31は、制御部26に接続されており、制御部26は、複数の噴霧ノズル31から噴霧される冷却材の噴霧量がそれぞれ同じ噴霧量となるように、各噴霧ノズル31を制御している。
ウォーターカーテン装置27は、焼入れ室21の内部に設けられると共に、冷却装置23に対して入口部28側に隣接して配置されている。ウォーターカーテン装置27は、入口部28を覆うように冷却材(流体)を供給して流体カーテンを形成している。ここで、ウォーターカーテン装置27で用いられる流体は、冷却装置23で使用される冷却材に含まれる液体(例えば、水)であることから、流体カーテンとして液体カーテン(ウォーターカーテン)を形成している。なお、冷却装置23で使用される冷却材が水のみである場合、ウォーターカーテン装置27で使用される冷却材と冷却装置23で使用される冷却材とは同じものとなる。なお、本実施形態では、ウォーターカーテン装置27で使用される冷却材と冷却装置23で使用される冷却材とを同一系統で供給する構成としているが、この構成に限定されず、別系統で供給する構成としてもよい。
図2に示すように、ウォーターカーテン装置27は、チャンバ51と、チャンバ51に接続される冷却材供給ライン52と、冷却材供給ライン52に設けられる開閉弁53(図3参照)とを含んで構成されている。
チャンバ51は、幅方向に延在して設けられ、焼入れ室21内の入口部28の上方側に設けられている。このチャンバ51は、長方体形状に形成され、その下面に、幅方向に延在するスリット形状の開口を有するノズル55が形成されている。このノズル55は、チャンバ51内に供給された冷却材が、カーテン状の噴流である液体カーテンとなるように、冷却材を噴出している。形成される液体カーテンは、入口部28を覆うことで、冷却装置23から噴霧される冷却材の入口部28からの漏出を抑制する。
冷却材供給ライン52は、チャンバ51の幅方向の両端部に接続されており、チャンバ51へ向けて冷却材を供給する。また、この冷却材供給ライン52は、後述する冷却循環供給系統25に接続されており、冷却循環供給系統25において循環する冷却材をチャンバ51に供給している。
開閉弁53は、冷却材供給ライン52を開閉することで、冷却材のチャンバ51への供給と供給停止とを切り替えている。つまり、液体カーテンを形成する場合、開閉弁53を開弁し、冷却材をチャンバ51に供給する。一方で、液体カーテンを形成しない場合、開閉弁53を閉弁し、冷却材のチャンバ51への供給を停止する。この開閉弁53は、制御部26に接続されており、制御部26は、開閉弁53の開閉動作を制御することで、液体カーテンの形成の有無を制御する。
このように構成されたウォーターカーテン装置27は、航空部品5が液体カーテンに接触してから、冷却装置23から噴霧される冷却材の噴霧領域に進入するまでの時間が、1秒以下となるように、搬送方向において近接して配置されている。なお、一例として、バスケット6に収容される航空部品5は、液体カーテンに接触してから、噴霧領域に進入するまでに、液体カーテンを通過するようにしてもよい。つまり、航空部品5は、噴霧領域への進入時において液体カーテンをすでに通過した状態となるように搬送されてもよい。
タンク24は、焼入れ室21内の下部に設けられ、冷却材に含まれる水を溜めている。このタンク24には、冷却装置23において使用された水、及びウォーターカーテン装置27において使用された水が流入する。また、タンク24に溜められた水は、タンク24から流出し、流出した水は、冷却装置23及びウォーターカーテン装置27に向かって流通する。
図3に示すように、冷却循環供給系統25は、タンク24に溜められた冷却材を、冷却装置23の複数の噴射ノズル31に供給すると共に、ウォーターカーテン装置27のチャンバ51に供給する。冷却循環供給系統25は、循環供給ライン41と、チラー42と、フィルタ43と、ポンプ44とを有している。
循環供給ライン41は、タンク24と複数の噴射ノズル31とを接続し、冷却材が流通する流路となっている。循環供給ライン41を流通する冷却材は、タンク24から複数の噴射ノズル31へ向かって流通する。また、この循環供給ライン41には、冷却材供給ライン52が接続され、循環供給ライン41を流通する冷却材の一部が、冷却材供給ライン52を流通し、チャンバ51へ向かって流通する。チラー42は、循環供給ライン41を流通する冷却材を冷却している。フィルタ43は、循環供給ライン41を流通する冷却材をろ過して、冷却材に含まれる不純物を除去している。ポンプ44は、循環供給ライン41を流通する冷却材をタンク24から複数の噴射ノズル31及びチャンバ51へ向かって送出している。このポンプ44は、制御部26に接続され、制御部26は、ポンプ44の作動を制御することで、各噴射ノズル31から噴射される冷却材の噴射量、及びチャンバ51のノズル55から噴出される冷却材の噴出量等を制御している。
制御部26は、複数の噴射ノズル31の噴射動作を制御したり、チャンバ51のノズル55の噴出動作を制御したり、搬送装置22によるバスケット6の搬送速度を制御したりする。具体的に、制御部26は、各噴射ノズル31の開閉制御を行うことで、冷却材の噴射及び停止を制御している。また、制御部26は、開閉弁53の開閉制御を行うことで、チャンバ51のノズル55からの冷却材の噴射及び停止を制御している。さらに、制御部26は、ポンプ44の作動を制御することで、各噴射ノズル31の噴射圧を制御している。さらに、制御部26は、搬送装置22の駆動モータ37の回転制御を行うことで、バスケット6の搬送速度を制御している。
このように構成される熱処理システム1において、航空部品5は、バスケット6に収容され、航空部品5が収容されたバスケット6は、加熱装置11に搬入される。加熱装置11において、バスケット6に収容された航空部品5は、加熱されることで溶体化処理され、この後、加熱装置11から搬出される。加熱装置11から搬出されたバスケット6は、焼入れ装置12の搬送装置22により焼入れ室21の入口部28から、焼入れ室21の内部に搬入される。焼入れ室21の内部に搬入されたバスケット6は、冷却装置22により冷却材が噴霧される。そして、航空部品5には、その上下から、上部噴射ノズル31a及び下部噴射ノズル31bにより冷却材が噴霧されることで、冷却材により航空部品5が冷却され、焼入れが行われる。焼入れが行われた後の航空部品5は、焼入れ装置12の搬送装置22により焼入れ室21の出口部29から、焼入れ室21の外部に搬出される。
次に、図4を参照し、制御部26による冷却材の噴射動作に関する制御の一例について説明する。先ず、制御部26は、開閉弁53を開弁して、チャンバ51のノズル55から冷却材を噴出し、ウォーターカーテン装置27により液体カーテンを形成し、焼入れ室21の入口部28を液体カーテンにより覆う(ステップS1)。続いて、制御部26は、複数の噴射ノズル31を開弁して、焼入れ室21内における冷却材の噴霧を開始する(ステップS2)。次に、制御部26は、搬送装置22により、航空部品5を収容したバスケット6を、加熱装置11の搬出口14から、入口部28を介して焼入れ室21の内部まで搬送する(ステップS3)。そして、制御部26は、焼入れ室21内においてバスケット6を搬送しつつ、焼入れ室21の出口部29からバスケット6が搬出されると、複数の噴射ノズル31及び開閉弁53を閉弁して、各噴射ノズル31からの冷却材の噴霧を停止すると共に、チャンバ51のノズル55からの冷却材の噴出を停止する(ステップS4)。なお、ステップS4における停止動作は、例えば、焼入れ室21の出口部29にセンサを設け、このセンサがバスケット6の通過を検出することで、制御部26は、噴射ノズル31及びノズル55の停止動作を実行する。
以上のように、本実施形態によれば、ウォーターカーテン装置27により焼入れ室21の入口部28に液体カーテンを形成することで、冷却装置23から噴霧された冷却材が焼入れ室21外に漏出することを抑制できる。このため、焼入れ室21外における航空部品5の温度低下(緩冷却)を抑制しつつ、焼入れ室21内において冷却装置22により航空部品5を好適に冷却することができる。
また、本実施形態によれば、ウォーターカーテン装置27と冷却装置23とを近接して配置することができるため、航空部品5は、液体カーテンに接触した後、すぐに冷却材によって冷却される。このため、航空部品5は、液体カーテンによって緩冷却されることなく、液体カーテン及び冷却材によって好適に冷却することができる。
また、本実施形態によれば、航空部品5に焼入れを行う場合、液体カーテンを形成しつつ、冷却材を噴霧することができ、一方で、航空部品5に焼入れを行わない場合、液体カーテンの形成を行わず、冷却材の噴霧を停止することができる。このため、冷却材及び液体の消費を抑制することができ、また、冷却材を噴霧するために必要な動力、液体カーテンを形成するために必要な動力等を抑制することができることから、運用コスト(ランニングコスト)の低減を図ることができる。
また、本実施形態によれば、冷却循環供給系統25により、冷却材を循環させて再利用することができるため、冷却材の消費量を抑制することができ、また、冷却材の排出を抑制できるため、環境負荷の低減を図ることができる。
また、本実施形態によれば、加熱装置11によって溶体化処理された航空部品5に対して、焼入れ装置12により好適に焼入れを行うと共に、航空部品5への焼入れを連続的に行うことができるため、効率のよいシステムとすることができる。
なお、本実施形態において、ステップS4における停止動作は、センサを用いる場合に限定されず、例えば、各噴射ノズル31から冷却材を供給してから、所定時間の経過後に、冷却材の噴射を停止してもよい。
また、本実施形態では、焼入れ室21の入口部28側にウォーターカーテン装置27を設けたが、ウォーターカーテン装置27に代えて、ガスカーテン装置(流体供給装置)を設けてもよい。つまり、ウォーターカーテン装置27から供給される液体を、気体に代えることで、ガスカーテン装置としてもよい。
1 熱処理システム
5 航空部品
6 バスケット
11 加熱装置
12 焼入れ装置
14 搬出口
21 焼入れ室
22 搬送装置
23 冷却装置
24 タンク
25 冷却循環供給系統
26 制御部
27 ウォーターカーテン装置
28 入口部
29 出口部
30 排気口
31 噴射ノズル
31a 上部噴射ノズル
31b 下部噴射ノズル
35 搬送経路
36 搬送ローラ
37 駆動モータ
41 循環供給ライン
42 チラー
43 フィルタ
44 ポンプ
51 チャンバ
52 冷却材供給ライン
53 開閉弁
55 ノズル

Claims (5)

  1. 熱処理された航空部品に焼入れを行う航空部品の焼入れ装置において、
    入口部を介して前記航空部品を内部に収容可能な焼入れ室と、
    前記航空部品を前記焼入れ室の外部から内部へ搬送する搬送装置と、
    前記焼入れ室の内部に設けられ、前記航空部品に向かって、冷却材を噴霧する冷却装置と、
    前記焼入れ室の内部に設けられると共に、前記冷却装置に対して前記入口部側に隣接して配置され、前記入口部を覆うように流体を供給して流体カーテンを形成する流体供給装置と、を備えることを特徴とする航空部品の焼入れ装置。
  2. 前記流体供給装置は、前記航空部品が前記流体カーテンに接触してから、前記冷却装置から噴霧される前記冷却材の噴霧領域に進入するまでの時間が、1秒以下となるように配置されることを特徴とする請求項1に記載の航空部品の焼入れ装置。
  3. 前記搬送装置、前記冷却装置及び前記流体供給装置を制御する制御部を、さらに備え、
    前記制御部は、前記流体供給装置を制御して、前記入口部を覆うように前記流体を供給すると共に、前記冷却装置を制御して、前記焼入れ室内において前記冷却材を噴霧させ、前記搬送装置を制御して、前記航空部品を前記焼入れ室内に搬入させて前記航空部品に焼入れを行い、焼入れ後の前記航空部品を前記焼入れ室から搬出するときに、前記冷却装置を制御して、前記冷却材の噴霧を停止すると共に、前記流体供給装置を制御して、前記流体の供給を停止することを特徴とする請求項1または2に記載の航空部品の焼入れ装置。
  4. 前記流体供給装置の前記流体は、前記冷却装置の前記冷却材と同じものであり、
    前記焼入れ室内の下部に設けられ、前記冷却材を溜めるタンクと、
    前記タンクに溜められた前記冷却材を、前記流体供給装置及び前記冷却装置へ向かって供給する冷却循環供給系統と、をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の航空部品の焼入れ装置。
  5. 前記航空部品を加熱する加熱装置と、
    前記加熱装置により熱処理された前記航空部品に焼入れを行う、請求項1から4のいずれか1項に記載の焼入れ装置と、を備えることを特徴とする熱処理システム。
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CN114058808A (zh) * 2021-11-11 2022-02-18 江苏骏茂新材料科技有限公司 一种用于钢板输送机构的预淬火回收机构

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CN114058808A (zh) * 2021-11-11 2022-02-18 江苏骏茂新材料科技有限公司 一种用于钢板输送机构的预淬火回收机构

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