JP2016017766A - 光検出回路及び光量測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】種々の測定条件に対応可能であり、且つ電流のロスや信号の干渉を低減可能な光検出回路を提供する。【解決手段】蛍光測定装置において検出器である光電子増倍管(PMT)16に接続して使用される光検出回路に、入力電流を電圧に変換して出力するI/V変換回路22と、入力電流をフォトンカウンティング法によってデジタル化したパルス信号に変換して出力するフォトンカウンティング回路23と、入力電流をコンデンサに蓄積し、蓄積した電荷量に応じた電圧に変換して出力するチャージアンプ回路24とを併設し、PMT16からの出力電流の入力先を回路切替部21によって前記回路22〜24のいずれかに切り替える構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は、蛍光測定装置等の光量測定装置において光検出器である光電子増倍管からの出力信号を処理するために用いられる光検出回路、及びそれを備えた光量測定装置に関する。
従来の蛍光測定装置の概略構成を図4に示す。該蛍光測定装置は、光源であるキセノン(Xe)アークランプ41と、光検出器である光電子増倍管(Photomultiplier Tube、PMT)44と、PMT44に駆動電圧を供給する高電圧電源回路45とを備えている。Xeアークランプ41から発せられた光が試料載置部42にセットされた試料43に照射されると、該試料43中の成分が励起されて蛍光が発生し、PMT44に入射する。
光検出器であるPMT44は、光電面(光電陰極)と、複数のダイノード(二次電子増倍電極)と、陽極とを含んでいる。前記光電面に光が入射すると該光電面から電子(光電子)が放出され、該光電子が最初のダイノードに衝突する。これによりダイノードから多数の二次電子が叩き出され、該二次電子が後段に設けられた複数のダイノードと衝突を繰り返すことにより電子が増幅されていく。なお、このときの増幅率はPMT44に供給される駆動電圧によって決定される。増幅された電子は最終的に陽極に到達し、電荷パルスとして外部に取り出される。これによりPMT44は入射した蛍光の光量に応じた電流を出力する。
このPMT44からの出力電流は、蛍光検出基板46に搭載された光検出回路にて処理される。該光検出回路では、まずPMT44からの出力電流がI/V変換回路(電流電圧変換回路)47にて電圧に変換された後、A/Dコンバータ(ADC)48へと入力されて、デジタル値に変換される。得られたデジタル値は前記光検出回路の後段に設けられたデータ処理部に送出され、該データ処理部にて蛍光強度が算出される。
特公平7-18757号公報
上記において、PMTへの入射光量(ここでは試料からの蛍光)が比較的大きい場合には、前記PMTの陽極に到達した電荷パルスが多数重なり合う。その結果、PMTからの出力電流は直流電流として扱うことができるため、上記のI/V変換回路で精度よく処理することができる。一方、PMTへの入射光量が小さい場合には、前記電荷パルスが離散的となるため、PMTの出力電流は直流ではなくパルス状となる。この場合には、該出力電流が不連続となるため、上記のI/V変換回路では精度よく測定することができない。そのため、こうしたパルス状の電流出力となる領域ではI/V変換回路に代えて、フォトンカウンティング法による測定を行う回路を用いる必要がある。フォトンカウンティング法は、PMTからの出力電流のパルス数をカウントすることによってPMTへの入射光量(蛍光の強度)を算出する手法である。
しかしながら、従来の一般的な蛍光測定装置は単一の信号処理回路のみを有しているため、想定される蛍光強度に応じて異なる測定装置をユーザが使い分ける必要があった。
こうした問題を解決するものとして、特許文献1には直流成分測定用とフォトンカウンティング測定用の2つの信号処理回路を併設して成る測光装置が記載されている。この測光装置では、PMTからの出力電流を分岐させて前記2つの信号処理回路にそれぞれ入力し、各信号処理回路からの出力をデータ処理部に入力して処理することにより、前記PMTが受光した光量を求める構成となっている。
しかし、こうした構成の測光装置では、PMTからの出力が前記2つの信号処理回路の双方に送られるため、各回路を流れる信号が互いに干渉する可能性があった。更に、一方の信号処理回路による測定のみが必要な場合でも両方の回路に電流が流れるために電流のロスが生じるという問題もある。
また、一定量の光を試料に照射した後の、試料からの蛍光強度の推移(すなわち蛍光寿命)を測定する場合には、光源として定常光を発するXeアークランプではなく、パルス光を発生するXeフラッシュランプが有効である。光源としてXeフラッシュランプを使用した場合、PMTからの出力電流の周波数帯域がXeアークランプを使用した場合とは異なる。このためXeフラッシュランプを光源とする装置では、上述の直流成分測定用の回路及びフォトンカウンティング測定用の回路とは異なる信号処理回路が用いられる。これに対し、上記特許文献1に係る発明はパルス光を発する光源を有さず、パルス光光源に対応した信号処理回路も有していないため、蛍光寿命の測定に使用することはできなかった。
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、一台の装置で定常光光源を用いた測定及びパルス光光源を用いた測定に対応可能であって、PMTへの入射光量が大きい場合にも小さい場合にも対応可能であり、且つ電流のロスや信号の干渉を生じることなく光電子増倍管からの出力電流を処理することが可能な光検出回路、及びそれを備えた光量測定装置を提供することにある。
上記課題を解決するために成された本発明に係る光検出回路は、
光源からの光を試料に照射し、照射光と前記試料との相互作用により該試料から得られる光を光電子増倍管で検出する光量測定装置において前記光電子増倍管に接続して使用される光検出回路であって、
a) 入力電流を電圧に変換して出力する電流電圧変換回路と、
b) 入力電流をフォトンカウンティング法によってデジタル化したパルス信号に変換して出力するフォトンカウンティング回路と、
c) 入力電流をコンデンサに蓄積し、蓄積した電荷量に応じた電圧に変換して出力するチャージアンプ回路と、
d) 前記光電子増倍管からの出力電流の入力先を前記電流電圧変換回路、前記フォトンカウンティング回路、又は前記チャージアンプ回路のいずれかに切り替える回路切替手段と、
を有することを特徴としている。
上記本発明に係る光検出回路は、電流電圧変換回路と、フォトンカウンティング回路と、チャージアンプ回路とを含んで成り、前記光電子増倍管からの出力電流をこれらの回路のいずれかに択一的に入力させる構成となっている。このような構成によれば、光量測定装置における測定条件に応じて回路を切り替えることにより、該測定条件に適した回路を使用して信号の処理を行うことができる。また、こうした構成によれば、不要な回路に電流が流れることがないため電流のロスを抑えることができ、更に従来のように各回路に流れた信号が互いに干渉することがないため、より正確な光量測定を行うことが可能となる。
本発明に係る光検出回路は、更に、前記光量測定装置における測定条件に応じて前記回路切替手段を制御する制御手段を有し、該制御手段が、前記光源として定常光を発する光源を使用する際には前記試料から得られる光の強度に応じて前記光電子増倍管からの出力電流の入力先を前記電流電圧変換回路又は前記フォトンカウンティング回路のいずれかとし、前記光源としてパルス光を発する光源を使用する際には前記光電子増倍管からの出力電流の入力先を前記チャージアンプ回路とするように前記回路切替手段を制御するものとすることが望ましい。
なお、前記信号切替部は例えば半導体スイッチから成るものとすることができ、前記制御手段は例えばプログラマブルロジックデバイス(PLD)等のプログラマブルICから成るものとすることができる。
前記光源として定常光を発する光源を使用する場合において、前記試料から得られる光の強度(すなわち光電子増倍管に入射する光の強度)が大きいときには前記電流電圧変換回路を使用し、前記試料から得られる光の強度が小さいときには前記フォトンカウンティング回路を使用することが望ましい。ここで、試料から得られる光の強度が大きいか小さいかは、例えば測定しようとする試料の種類や濃度等に応じてオペレータに判断させ、前記光量測定装置に入力させるものとすることができる。あるいは前記光量測定装置において前記電流電圧変換回路又は前記フォトンカウンティング回路のいずれかを用いて試料の予備的測定を実行し、該予備的測定の結果に基づいて前記光量測定装置が入射光量の大小を決定するようにしてもよい。
なお、前記光量測定装置(すなわち本発明に係る光検出回路が搭載される装置)が蛍光測定装置である場合には、光源としてパルス光を発する光源を使用することにより、蛍光強度の測定のほかに、蛍光の減衰(蛍光寿命)を測定することもできる。但し、こうした蛍光寿命の測定を行う際には、光電子増倍管からの出力電流をフォトンカウンティング回路によって処理することが望ましい。そこで、本発明に係る光検出回路を蛍光測定装置に適用する場合には、パルス光を発する光源を使用する際においても、測定条件(蛍光強度の測定を行うか蛍光寿命の測定を行うか)に応じて更に前記光電子増倍管からの出力電流の入力先を切り替える構成とすることが好ましい。
すなわち本発明に係る光検出回路は、前記光量測定装置が、前記光源からの光の照射によって前記試料が発する蛍光を測定する蛍光測定装置であって、
前記制御手段が、
前記光源として定常光を発する光源を使用する場合には、前記蛍光の強度に応じて前記光電子増倍管からの出力電流の入力先を前記電流電圧変換回路又は前記フォトンカウンティング回路のいずれかとし、
前記光源としてパルス光を発する光源を使用し且つ蛍光寿命を測定する場合には、前記光電子増倍管からの出力電流の入力先を前記フォトンカウンティング回路とし、
前記光源としてパルス光を発する光源を使用し且つ蛍光強度を測定する場合には、前記光電子増倍管からの出力電流の入力先を前記チャージアンプ回路とするように、
前記回路切替手段を制御するものとすることができる。
また、本発明に係る光量測定装置は、
a) 定常光を発する第1光源と、
b) パルス光を発する第2光源と、
c) 前記第1光源からの光又は第2光源からの光のいずれかを試料に照射する照射光切替手段と、
d) 照射光と前記試料との相互作用により該試料から得られる光を検出する光電子増倍管と、
e) 前記光電子増倍管に接続された光検出回路と、
を有し、前記光検出回路が上記いずれかの光検出回路であることを特徴としている。
以上で説明した通り、本発明に係る光検出回路及び光量測定装置によれば、定常光光源を用いた測定及びパルス光光源を用いた測定の双方に対応可能であって、更に光電子増倍管への入射光量が小さい場合にも大きい場合にも対応することができ、且つ電流のロスや回路の干渉を生じることなく光電子増倍管からの出力電流を処理することが可能となる。
本発明の一実施例による蛍光測定装置の概略構成を示すブロック図。 同実施例による蛍光測定装置において使用回路を決定する際の処理手順を示すフローチャート。 本発明を蛍光測定装置以外の光測定装置に適用した場合における使用回路の決定手順を示すフローチャート。 従来の光検出回路を備えた蛍光測定装置の概略構成を示すブロック図。
以下、本発明を実施するための形態について実施例を挙げて説明を行う。図1は本発明の一実施例に係る蛍光測定装置の概略構成を示すブロック図である。
本実施例に係る蛍光測定装置は定常光を発するXeアークランプ11とパルス光を発するXeフラッシュランプ12の2つの光源を有し、且つこれら2つの光源からの光のいずれかを選択的に試料に照射するための照射光切替部13を備えている。該照射光切替部13は例えばミラーやその駆動機構等で構成される。照射光切替部13で選択された光源からの光は、試料載置部14にセットされた試料15に照射される。この照射光により試料15中の成分が励起されて蛍光を発し、該蛍光が光電子増倍管(PMT)16に入射する。PMT16は、受光した光を電子に変換すると共に該電子を増幅して電流として出力する。このときの増幅率は高電圧電源回路17から供給される駆動電圧により決定される。
PMT16からの出力電流は蛍光検出基板20に搭載された光検出回路によって処理される。前記光検出回路は、信号処理回路としてI/V変換回路22と、フォトンカウンティング回路23と、チャージアンプ回路24とを有すると共に、回路切替部21と、A/Dコンバータ(ADC)25と、プログラマブルロジックデバイス(PLD)26とを含んでいる。回路切替部21としては、後段の各回路22〜24への影響を抑えるため、オン抵抗及びリーク電流が小さく、周波数特性のよいデバイスを使用することが望ましい。こうしたデバイスとしては、例えばアナログスイッチやフォトモスリレー等の半導体スイッチが挙げられる。
上記のPLD26(本発明における制御手段に相当)は、蛍光検出基板20の外部に設けられたCPU等から成るデータ処理部31に接続されており、該データ処理部31には更に、キーボード等から成る入力部32と、メモリ等から成る記憶部33が接続されている。
本実施例に係る蛍光測定装置を用いた測定を行うに際しては、ユーザが試料載置部14に試料15をセットし、入力部32を用いて各種測定条件の設定を行う。前記測定条件としてオペレータは、まず測定に使用する光源(以下、使用光源とよぶ)を指定する。前記使用光源としてXeアークランプ11を指定した場合には、更に試料15から生じる蛍光光量の大きさとして「大」又は「小」を選択する。このとき前記試料15から生じる蛍光の大きさが予め定められた閾値以上であることが分かっている場合には蛍光光量「大」を選択し、前記閾値未満であることが分かっている場合には蛍光光量「小」を指定する。また、蛍光光量の大小が不明である場合には蛍光光量「小」を選択する。なお、前記閾値としては、予めI/V変換回路22を用いた信号処理にて精度よく光量測定を行うことのできる蛍光強度の下限値を求めておき、その値を利用する。
一方、前記使用光源としてXeフラッシュランプ12を指定した場合は、蛍光寿命の測定を行うのか、蛍光強度の測定を行うのかを更に指定する。
以上により設定された測定条件は記憶部33に記憶される。その後、オペレータが入力部32から測定の開始を指示すると、PLD26が記憶部33に記憶された各種設定に基づき測定に使用する信号処理回路(以下、使用回路とよぶ)を決定し、該PLD26による制御の下に、回路切替部21が回路の切り換えを実行する。以下、このときの光検出回路の動作について図2のフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、PLD26は使用光源としてXeアークランプ11が設定されているか否かを判定する(ステップS11)。そして、使用光源がXeアークランプ11であった場合には、続いて蛍光光量が「大」に設定されているか否かを判定する(ステップS13)。蛍光光量が「大」に設定されていた場合にはI/V変換回路22を使用回路として決定し、回路切替部21を制御してPMT16の出力電流がI/V変換回路22に入力されるようにする(ステップS14)。これにより、PMT16の出力電流がI/V変換回路22によって電圧に変換され、該電圧値がADC25にてデジタルデータに変換される。なお、PLD26はADC25の制御も行っており、ADC25で得られた前記デジタルデータはPLD26を介してデータ処理部31に送出される。
一方、ステップS13でNoであった場合(すなわち蛍光光量が「小」に設定されていた場合)にはフォトンカウンティング回路23を使用回路として決定し、回路切替部21を制御して、PMT16の出力電流がフォトンカウンティング回路23に入力されるようにする(ステップS15)。上述したように、PMT16に入射する蛍光の強度が小さい場合には、PMT16からの出力電流はパルス状に離散したものとなる。フォトンカウンティング回路23は、このような出力波形を予め定められた閾値を基準に二値化し、PLD26の内部カウンタでカウントするための矩形波を生成する。PLD26は一定時間毎に前記矩形波のパルスをカウントし、取得したカウント値をデータ処理部31に送出する。データ処理部31は取得したカウント数に基づいて蛍光強度を算出する。
なお、測定開始前の条件設定において、オペレータが使用光源としてXeアークランプ11を選択し、且つ試料からの蛍光強度の大小が不明であるために蛍光強度「小」を選択した場合にも、フォトンカウンティング回路23を用いた測定が実行される。その場合、結果的に試料から得られる蛍光強度が大きく、正確な蛍光測定が行われない場合がある。そこで、上記フォトンカウンティング回路23を用いた測定により得られたデータ(例えば蛍光強度の時間変化を表す波形データ)をオペレータが確認し、蛍光強度が大きすぎて信号が飽和していると判断した場合には、オペレータが入力部32を操作し、測定条件として蛍光強度「大」を選択し直して同一試料に対する測定を再度実行させる。これにより、I/V変換回路22を用いた測定が実行されるため、強度の大きい蛍光も精度よく測定することができる。また、上記とは逆に蛍光強度の大小が不明である場合に蛍光強度「大」を選択するようにしてもよい。この場合、測定により得られたデータをオペレータが確認し、蛍光強度が小さすぎて正確な測定が行われていないと判断した場合には、測定条件として蛍光強度「小」を選択し直して再測定を行う。あるいは、蛍光強度「大」又は「小」の設定で測定を行って得られたデータに基づいて、測定が適切に行われたか否かをデータ処理部31が判定し、適切に行われていないと判定した場合に、自動的に蛍光強度を選択し直して再測定を実行するようにしてもよい。
ステップS11でNoであった場合(すなわち使用光源がXeフラッシュランプ12である場合)には、続いてPLD26は蛍光寿命の測定を行う旨が設定されているか否かを判定する(ステップS12)。蛍光寿命の測定を行う旨が設定されていた場合には、フォトンカウンティング回路23を使用回路として決定し、回路切替部21を制御して、PMT16の出力電流がフォトンカウンティング回路23に入力されるようにする(ステップS15)。Xeフラッシュランプ12は、1回あたりの発光時間が数μ秒と短く、瞬間的な光量が大きいという特性を持つため、蛍光寿命の測定に適している。但し、Xeフラッシュランプ12からの光を試料15に照射した直後は、試料15から生じる蛍光強度が大きくなる。上述の通り、PMT16への入射光量(ここでは試料からの蛍光)が大きい場合には、PMT16の陽極から取り出される電荷パルスが多数重なり合うため、フォトンカウンティング回路23による信号処理には適さない。そこで、この場合は、Xeフラッシュランプ12が発光した後、所定の時間が経過して試料15からの蛍光の強度がフォトンカウンティング回路23での検出に適したレベルまで下がってから該回路23による信号処理を開始することが望ましい。この場合、光源の発光直後から信号処理の開始までの時間域における蛍光強度のデータは得られないが、蛍光寿命を測定する場合には光源の発光後、どれくらいの時間でどのように減衰していくかを知ることができればよく、前記時間域における蛍光強度のデータは必ずしも必要ないため特に問題はない。なお、フォトンカウンティング回路23による信号処理の開始のタイミングはPLD26によって制御される。フォトンカウンティング回路23による信号処理が開始されると、該回路23は、上記同様にPMT16からの出力電流の波形を予め定められた閾値を基準に二値化して矩形波を生成する。そして、該矩形波のパルス数がPLD26によって一定時間毎にカウントされ、そのカウント値がデータ処理部31に送出される。このとき、前記カウントを行う時間間隔を狭くすることにより、滑らかな蛍光減衰曲線を描くことが可能となる。
一方、ステップS12でNoであった場合(すなわち蛍光強度の測定を行う旨が設定されていた場合)には、PLD26はチャージアンプ回路24を使用回路として決定し、回路切替部21を制御して、PMT16の出力電流がチャージアンプ回路24に入力されるようにする(ステップS16)。Xeフラッシュランプ12は所定の時間間隔でパルス状に発光するため、該パルス状の光の照射により試料から生じる蛍光も、前記発光の周期に同期したパルス光となる。そのため、Xeアークランプ11用のI/V変換回路22ではPMT16からの出力波形に基づいて蛍光強度を精度よく求めることができない。そのため、この場合にはチャージアンプ回路24を使用し、PMT16からの出力電流を一定時間(Xeフラッシュランプ12が発光している期間)に亘って積分した値を読み取ることにより蛍光強度を測定する。チャージアンプ回路24はコンデンサを備えており、該コンデンサに蓄積された電荷を電圧値に変換してADC25に出力する。ADC25はその電圧値をデジタル信号に変換し、PLD26を介してデータ処理部31へ送出する。
以上の通り、本実施例に係る蛍光測定装置によれば、測定条件に応じた適切な信号処理回路を使用してPMT16の出力電流を処理することができる。そのため、一台の装置で様々な測定条件による蛍光測定を実行することが可能となる。また、PMT16からの出力電流を並列に設けられたI/V変換回路22、フォトンカウンティング回路23、又はチャージアンプ回路24のいずれかに択一的に入力させることができるため、従来のような電流のロスや信号の干渉の発生を防止することができる。
なお、上記の蛍光測定装置では測定条件として光源の種類、及び試料から得られる光(蛍光)の大小又は実行する測定の種類(蛍光寿命の測定又は蛍光強度の測定)をオペレータに入力させるものとしたが、これに限らず、例えば測定条件として、「Xeアークランプを使用し、蛍光強度大の試料の蛍光強度を測定するモード」、「Xeアークランプを使用し、蛍光強度小の試料の蛍光強度を測定するモード」、「Xeフラッシュランプを使用し、蛍光寿命を測定するモード」、「Xeフラッシュランプを使用し、蛍光強度を測定するモード」といった複数種類の測定モードを用意しておき、これらの測定モードの中からいずれかをオペレータに選択させるようにしてもよい。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を挙げて説明を行ったが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、適宜変更が許容される。例えば、上記実施例では本発明に係る測光装置を蛍光測定装置としたが、これに限らず試料に光を照射し、該試料からの反射光、散乱光、又は透過光等を測定する装置としてもよい。また、定常光を発する光源及びパルス光を発する光源として、それぞれXeアークランプ及びXeフラッシュランプ以外の光源を使用してもよい。例えば、本発明を試料からの透過光を測定する装置(吸光光度計)等に適用する場合、定常光を発する光源として重水素ランプ等を使用することができる。
なお、蛍光測定装置以外の光量測定装置では蛍光寿命の測定を行うことはないため、使用回路を決定する際の手順は図3のフローチャートに示すようなものとなる。すなわち、まず使用光源として定常光を発する光源が指定されているか否かを判定(ステップS21)する。そして、定常光を発する光源(例えばXeアークランプや重水素ランプ)が指定されていた場合には、続いて試料から得られる光の強度が「大」に設定されているか否かを判定し(ステップS22)、「大」に設定されていた場合には、使用回路としてI/V変換回路を選択する(ステップS23)。また、ステップS22がNoであった場合(すなわち前記光量が「小」に設定されていた場合)には、使用回路としてフォトンカウンティング回路を選択する(ステップS24)。また、ステップS21でNoであった場合(すなわち使用光源としてパルス光を発する光源が指定されていた場合)には、使用光源としてチャージアンプ回路を選択する(ステップS25)。
11…Xeアークランプ
12…Xeフラッシュランプ
13…照射光切替部
14…試料載置部
15…試料
16…光電子増倍管(PMT)
17…高電圧電源回路
20…蛍光検出基板
21…回路切替部
22…I/V変換回路
23…フォトンカウンティング回路
24…チャージアンプ回路
25…A/Dコンバータ(ADC)
26…プログラマブルロジックデバイス(PLD)
31…データ処理部
32…入力部
33…記憶部

Claims (4)

  1. 光源からの光を試料に照射し、照射光と前記試料との相互作用により該試料から得られる光を光電子増倍管で検出する光量測定装置において前記光電子増倍管に接続して使用される光検出回路であって、
    a) 入力電流を電圧に変換して出力する電流電圧変換回路と、
    b) 入力電流をフォトンカウンティング法によってデジタル化したパルス信号に変換して出力するフォトンカウンティング回路と、
    c) 入力電流をコンデンサに蓄積し、蓄積した電荷量に応じた電圧に変換して出力するチャージアンプ回路と、
    d) 前記光電子増倍管からの出力電流の入力先を前記電流電圧変換回路、前記フォトンカウンティング回路、又は前記チャージアンプ回路のいずれかに切り替える回路切替手段と、
    を有することを特徴する光検出回路。
  2. 更に、前記光量測定装置における測定条件に応じて前記回路切替手段を制御する制御手段を有し、
    該制御手段が、
    前記光源として定常光を発する光源を使用する際には前記試料から得られる光の強度に応じて前記光電子増倍管からの出力電流の入力先を前記電流電圧変換回路又は前記フォトンカウンティング回路のいずれかとし、
    前記光源としてパルス光を発する光源を使用する際には前記光電子増倍管からの出力電流の入力先を前記チャージアンプ回路とするように、
    前記回路切替手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の光検出回路。
  3. 前記光量測定装置が、前記光源からの光の照射によって前記試料が発する蛍光を測定する蛍光測定装置であって、
    更に、前記光量測定装置における測定条件に応じて前記回路切替手段を制御する制御手段を有し、
    前記制御手段が、
    前記光源として定常光を発する光源を使用する場合には、前記蛍光の強度に応じて前記光電子増倍管からの出力電流の入力先を前記電流電圧変換回路又は前記フォトンカウンティング回路のいずれかとし、
    前記光源としてパルス光を発する光源を使用し且つ蛍光寿命を測定する場合には、前記光電子増倍管からの出力電流の入力先を前記フォトンカウンティング回路とし、
    前記光源としてパルス光を発する光源を使用し且つ蛍光強度を測定する場合には、前記光電子増倍管からの出力電流の入力先を前記チャージアンプ回路とするように、
    前記回路切替手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の光検出回路。
  4. a) 定常光を発する第1光源と、
    b) パルス光を発する第2光源と、
    c) 前記第1光源からの光又は第2光源からの光のいずれかを試料に照射する照射光切替手段と、
    d) 照射光と前記試料との相互作用により該試料から得られる光を検出する光電子増倍管と、
    e) 前記光電子増倍管に接続された光検出回路と、
    を有し、前記光検出回路が請求項1〜3のいずれかに記載の光検出回路であることを特徴とする光量測定装置。
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