JP6699971B2 - 蛍光検査システム - Google Patents

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Description

本発明は、対象物からの蛍光を観察する蛍光検査システムに関する。
生物学および医学などにおける研究および臨床検査などで用いられる検査手法の1つとして、蛍光を用いた検査手法が挙げられる。蛍光とは、励起光(例えば紫外光または可視光)を吸収して基底状態から励起状態になった後、中間励起状態に落ちた分子またはイオンが、基底状態に戻るときに放出する、励起光より長い波長の光である。生体または非生体試料についての蛍光を用いた検査手法は、細胞構成成分の染色、遺伝子発現、および動的成分の局在移動の観察など、幅広い分野に応用されて成果を挙げている。
一般に多く用いられている蛍光検査手法は、励起光を対象物に照射し、放出される蛍光のみを検知するものである。対象物から放出される蛍光と対象物により反射される励起光とを分離する方法の1つとして、蛍光と励起光とで波長が異なることを利用して、光学的なフィルタにより両者を分離する方法がある。
一方、蛍光と励起光とを分離する別の方法として、蛍光寿命を利用する方法がある。蛍光寿命とは、対象物が励起状態から基底状態に戻るまでの平均時間である。蛍光寿命は、多くの種類の分子でサブナノ秒〜数ナノ秒程度であり、分子の種類によって異なる。蛍光寿命を利用することで、励起光の消光後に放出される蛍光を検知することができる。
特許文献1には、蛍光寿命を用いて蛍光を検知する装置の例として、フォトダイオードを用いたイメージセンサ、およびフォトダイオードからの出力を積分する積分回路を備える装置が示されている。特許文献1に記載されている装置は、励起光の消光後に積分回路をリセットし、リセット後にフォトダイオードから流れる出力電流を積分するように構成されている。
米国特許第7,738,086号明細書(2010年6月15日登録)
M. Gersbach et al., "A Time-Resolved, Low-Noise Single-Photon Image Sensor Fabricated in Deep-Submicron CMOS Technology," in IEEE Journal of Solid-State Circuits, vol. 47, no. 6, pp. 1394-1407, June 2012.
しかし、一般にフォトダイオードにおける光電変換によって発生する電流は微弱である。したがって、特許文献1に記載されている装置によっては、蛍光の発光量が少ない場合には当該蛍光を検知できないという問題がある。
非特許文献1では、蛍光の検知にSPAD(Single Photon Avalanche Diode、シングル・フォトン・アバランシェ・ダイオード)を用いることが提案されている。SPADは、1光子を検知することが可能なPN接合ダイオードの一種である。
通常のダイオードにブレークダウン電圧以上の逆バイアス電圧を印加しようとすると、アバランシェ降伏が生じ、降伏電流が流れる。このため、通常のダイオードにはブレークダウン電圧以上の逆バイアス電圧を印加することができない。
一方、SPADは、PN接合部分に電荷が存在しない状態では、ブレークダウン電圧以上の逆バイアス電圧を印加しても降伏電流が流れない。しかし、SPADのPN接合部に光子が入射すると、当該PN接合部分に微小電荷が発生する。すなわち、SPADは、ブレークダウン電圧以上の逆バイアス電圧が印加された状態で光子が入射すると、パルス信号を発生させる。したがって、光子を検知する素子としてSPADを使用することで、フォトダイオードを使用する場合と比較して高い感度で蛍光を検知できる可能性がある。
しかし、SPADにおいては、降伏電流が流れるときには、PN接合部分に発生した微小電荷が増幅され、多くの電荷がPN接合部分を通過することになる。このとき、PN接合部分を通過する電荷の一部が、PN接合部分のエネルギー禁止帯に存在する捕獲準位に捕獲されることがある。上述した通り、PN接合部分に電子が存在する状態では、SPADにブレークダウン電圧以上の逆バイアス電圧が印加されると降伏電流が流れる。したがって、例えば励起光によってSPADに降伏電流が流れていた場合、励起光の消光直後に蛍光を検知しようとしても、捕獲準位に捕獲された電子によって降伏電流が発生し、蛍光を正常に検知できない虞がある。
捕獲準位に捕獲された電荷を当該捕獲準位から放出させるためには、SPADに印加する逆バイアス電圧を数10ns程度、ブレークダウン電圧よりも低く保持する必要がある。したがって、アバランシェ降伏が発生したSPADを瞬時にリチャージすることはできない。仮にアバランシェ降伏の直後にリチャージしても、PN接合部分に捕獲された電荷によって、実際には光子を検出していないにも関わらずアバランシェ降伏が再度発生する可能性が高い。
非特許文献1には、SPADを用いた蛍光検知装置の例として、DBS(Dichroic Beam Splitter)によって、SPADへ励起光が入射しないように構成された装置が記載されている。当該装置によれば、励起光によってはSPADに降伏電流が流れないため、逆バイアス電圧をブレークダウン電圧以下に保持する期間を設ける必要はない。しかし、当該装置はDBSを備えた複数な光学系を必要とするため、小型で安価な蛍光検知システムの実現は困難であった。
本発明は、前記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡単な構成で、蛍光の光子の検知精度に優れた蛍光検査システムを実現することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る蛍光検査システムは、対象物に励起光を照射する励起光源と、上記対象物に上記励起光が照射されることで当該対象物から生じる蛍光の光子を、SPAD(Single Photon Avalanche Diode)により検知する光子
検知部と、上記励起光源の動作のタイミングを基準として上記SPADに印加される逆バイアス電圧を制御する制御部と、を備え、上記制御部は、上記励起光源が上記励起光を発している期間に亘り、上記逆バイアス電圧を上記SPADのブレークダウン電圧より低くなるように制御し、上記光子検知部は、複数の上記SPAD、および当該SPAD上に配置された複数のカラーフィルタを備え、上記複数のカラーフィルタは、透過させる光のピーク波長が互いに異なる少なくとも2種類のカラーフィルタを含み、上記SPADは、上記複数のカラーフィルタのそれぞれを透過した蛍光の光子を検知し、上記複数のSPADは、上記カラーフィルタを備えた上記SPADの受光面が互いに同じ平面上に存在し、所定の1点を中心に、互いに略等しい角度で離れあうように、環状に配置されている
本発明の一態様に係る蛍光検査システムによれば、簡単な構成で、蛍光の光子の検知精度に優れた蛍光検査システムを実現できる。
実施形態1の蛍光検査システムの構成を示す図である。 (a)は、実施形態1の蛍光検査システムが備えるマスク信号制御回路の構成を示すブロック図であり、(b)は、(a)に示したマスク信号制御回路の動作を示すタイミングチャートである。 図1に示した蛍光検査システムの動作を示すタイミングチャートである。 実施形態2の蛍光検査システムの概要を示す図である。 実施形態3の蛍光検査システムの概要を示す図である。 (a)は、レーザ光および蛍光の波形を示すグラフであり、(b)は、1回目からN回目までの対象物へのレーザ光の照射に対する、バッファアンプの出力側電位に表れるパルス信号を示すグラフであり、(c)は、蛍光寿命計算部による計算の過程を示す図である。 実施形態4の蛍光検査システムの概要を示す図である。 実施形態4の第1の変形例の蛍光検査システムの概要を示す図である。 実施形態4の第2の変形例の蛍光検査システムの概要を示す図である。 比較例の蛍光検査システムの構成を示す図である。 比較例の蛍光検査システムの動作を示すタイミングチャートである。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図3、図10および図11を用いて説明する。
(蛍光検査システム1の概要)
図1は、本実施形態の蛍光検査システム1の構成を示す図である。図1に示すように、蛍光検査システム1は、レーザ光源10(励起光源)、レーザ制御部11(ドライバ回路)、光子検知部20、およびSPAD制御部30(制御部)を備える。
レーザ光源10は、対象物1000にパルス状のレーザ光(励起光)を照射する光源である。レーザ制御部11は、レーザ光源10を駆動する。また、レーザ制御部11は、レーザ光源10を駆動させたことを示すレーザ同期信号(駆動信号)をSPAD制御部30に出力する。
(光子検知部20の構成)
光子検知部20は、SPAD21、SPAD電源22、バッファアンプ23、および固定抵抗25を備える。光子検知部20は、対象物1000にレーザ光が照射されることで生じる蛍光の光子を、SPAD21により検知する。
SPAD21は、光子を検知するためのPN接合ダイオードである。上述した通り、SPAD21は、ブレークダウン電圧以上の逆バイアス電圧VSPADが印加されている状態で光子が入射した場合にパルス信号を発生させる。本実施形態では、SPAD21のブレークダウン電圧は18Vである。
SPAD電源22は、SPAD21がパルス信号を発生させるための電力を供給する電源である。SPAD電源22は、SPAD21のカソード側端子に接続される。SPAD電源22は、SPAD21のブレークダウン電圧以上の電圧の電源である。本実施形態では、SPAD電源22の電圧V1は20Vである。
バッファアンプ23は、SPAD21のアノード側の入力側の電位Vaを信号として増幅し、Voutとして出力する増幅器である。バッファアンプ23の入力端子は、SPAD21のアノード側端子に接続される。
固定抵抗25は、SPAD21に降伏電流が流れた場合に電位Vaを上昇させるための抵抗器である。固定抵抗25の一端はSPAD21のアノード側端子およびバッファアンプ23の入力端子に接続される。固定抵抗25の他端は接地される。
(SPAD制御部30の構成)
SPAD制御部30は、回路電源31、マスク用スイッチ32、マスク信号制御回路33、リチャージ用スイッチ34、およびリチャージ信号制御回路35を備える。SPAD制御部30は、レーザ光源10の動作のタイミングを基準としてSPAD21に印加される逆バイアス電圧VSPADを制御する。
回路電源31は、SPAD21に印加される逆バイアス電圧VSPADを制御するための電源である。本実施形態では、回路電源31の電圧V2は3Vである。
マスク用スイッチ32は、回路電源31とSPAD21のアノード側との間の接続状態を切り替えるスイッチである。マスク用スイッチ32は、回路電源31と、SPAD21のアノード側端子との間に設けられる。リチャージ用スイッチ34がオフの状態でマスク用スイッチ32がオン(導通状態)になると、回路電源31とSPAD21のアノード側端子との間が導通する。
マスク信号制御回路33は、レーザ制御部11から入力されるレーザ同期信号に基づいて、マスク用スイッチ32を制御するマスク信号を生成する。マスク信号制御回路33の具体的な構成については、図2を参照して後述する。
リチャージ用スイッチ34は、SPAD21のアノード側端子の接地状態を切り換えるスイッチである。リチャージ用スイッチ34は、SPAD21のアノード側端子とアースとの間に設けられる。マスク用スイッチ32がオフの状態でリチャージ用スイッチ34がオンになると、SPAD21のアノード側端子が接地され、SPAD21がリチャージ(SPAD21にブレークダウン電圧以上の逆バイアス電圧が印加)される。なお、マスク用スイッチ32およびリチャージ用スイッチ34は、常に少なくとも一方がオフであるように制御される。このため、回路電源31の短絡が回避される。
リチャージ信号制御回路35は、リチャージ用スイッチ34を制御するリチャージ信号を出力する。リチャージ信号は、マスク信号が停止した時刻から所定の時間幅、例えば1nsだけ出力される。
(マスク信号制御回路33の構成)
図2の(a)は、マスク信号制御回路33の構成を示すブロック図である。図2の(a)に示すように、マスク信号制御回路33は、複数の反転回路33aと、信号切替回路33bと、パルス生成回路33cとを備える。マスク信号制御回路33は、レーザ同期信号に対するマスク信号の遅延量を調整するものである。
複数の反転回路33aは、いずれも入力を反転させて出力する回路であり、全て直列に接続されている。すなわち、ある段の反転回路33aの出力が、次の段の反転回路33aに入力される。また、1段目の反転回路33aには、レーザ制御部11から出力されたレーザ同期信号が入力される。また、反転回路33aの2段毎の出力、および最終段の反転回路33aの出力は、それぞれ遅延信号として信号切替回路33bに入力される。
信号切替回路33bは、レーザ光源10からSPAD21までの光路長に応じて、複数の遅延信号のうち、1つの遅延信号を出力する。複数の反転回路33aおよび信号切替回路33bにより、遅延制御/補正回路が構成される。
信号切替回路33bが出力する遅延信号は、例えば以下のように設定すればよい。まず、レーザ光が照射される対象物が存在しない状態で、遅延信号ごとにSPAD21による光子の検知を行う。対象物が存在しない状態でSPAD21が光子を検知した場合、当該光子はレーザ光の光子であると考えられる。したがって、対象物が存在しない状態で検知される光子の量が十分少なく、かつ遅延量が最も小さい遅延信号を、蛍光検知時に用いる遅延信号として設定すればよい。換言すれば、当該遅延信号の出力後にSPAD21にレーザ光の光子が入射する確率が十分に小さくなる遅延信号が出力されるように、信号切替回路33bを設定すればよい。
パルス生成回路33cは、マスク信号を生成する回路である。パルス生成回路33cは、信号が入力されるたびに出力、すなわちマスク信号のレベルがHighまたはLowに反転するトグルフリップフロップである。パルス生成回路33cは、レーザ同期信号、および信号切替回路33bから出力される遅延信号が入力される。初期状態においては、パルス生成回路33cの出力はLowである。レーザ制御部11からのレーザ同期信号がパルス生成回路33cに入力されると、パルス生成回路33cの出力は反転してHighになる。その状態で信号切替回路33bからの遅延信号がパルス生成回路33cに入力されると、パルス生成回路33cの出力は再度反転してLowになる。
図2の(b)は、マスク信号制御回路33の動作を示すタイミングチャートである。レーザ光源10は、時刻t11におけるレーザ同期信号をトリガとして、パルスレーザを出射する。出射されたパルスレーザは、レーザ光源10の発光素子からSPAD21までの光路長に応じた遅延を伴いSPAD21に入射する。
一方、マスク信号制御回路33では、時刻t11において、マスク信号制御回路33にレーザ同期信号が入力されると、マスク信号、すなわちパルス生成回路33cの出力がHighになる。その後、時刻t12において、信号切替回路33bから出力された遅延信号がパルス生成回路33cに入力され、パルス生成回路33cの出力がLowになる。
蛍光検査システム1においては、これらの動作が繰り返される。例えば図2に示したタイミングチャートにおいて、時刻t13およびt14においては、それぞれ時刻t11およびt12と同様の動作が繰り返される。
(蛍光検査システム1の動作)
図3は、蛍光検査システム1の動作を示すタイミングチャートである。蛍光検査システム1の動作について、図3を参照して説明する。
まず、時刻t1において、レーザ制御部11がレーザ同期信号を出力すると、マスク信号制御回路33がマスク信号を生成する。マスク信号によってマスク用スイッチ32がオンになり、SPAD21のアノード側の電位Vaが3Vになる。その結果、SPAD21に印加される逆バイアス電圧VSPADは、20V−3V=17Vになる。この値は、SPAD21のブレークダウン電圧(18V)より低い値である。
マスク信号制御回路33は、時刻t1から時刻t2までの期間、マスク信号の生成を継続する。このため、時刻t1から時刻t2までの期間において、SPAD21に印加される逆バイアス電圧VSPADは、SPAD21のブレークダウン電圧より小さい電圧に維持される。したがって、時刻t1から時刻t2までの期間において、励起光光子がSPAD21に入射しても、SPAD21に降伏電流は流れない。
時刻t2において、マスク信号制御回路33は、マスク信号をLowにし、マスク用スイッチ32をオフにする。同時に、リチャージ信号制御回路35は、リチャージ信号を生成し、リチャージ用スイッチ34をオンにする。これにより、バッファアンプ23の入力側が接地されて電位Vaが低下する。
時刻t2から時刻t3までの時間は、SPAD21のPN接合部に蓄積されていた電荷が放出されるための時間である。この時間は、1ns以下であってよい。時刻t3において、リチャージ信号制御回路35はリチャージ信号の生成を停止する。リチャージ信号の生成の停止により、リチャージ用スイッチ34がオフになり、SPAD21のアノード側が接地されなくなる。しかしこの時点では、SPAD21のPN接合部に電荷が存在しないため、SPAD21に降伏電流が流れず、固定抵抗25にも電流が流れない。したがって電位Vaは引き続き0である。
時刻t4において、SPAD21に蛍光の光子が照射されると、SPAD21に降伏電流が流れる。降伏電流が固定抵抗25を流れることで、電位Vaが上昇し、光子を検知したことを示す信号がバッファアンプ23の出力側電位Voutに表れる。
以上の時刻t1〜時刻t4までの動作を繰り返すことで、蛍光検査システム1は、レーザ光の消光後にSPAD21に入射する蛍光の光子を検知することができる。例えば図3のタイミングチャートにおける時刻t5〜時刻t7においては、時刻t1〜時刻t3と同様の動作が繰り返される。
(比較例の蛍光検査システム9)
次に、比較例の蛍光検査システム9について、図10および図11を用いて説明する。図10は、蛍光検査システム9の構成を示す図である。蛍光検査システム9は、回路電源31、マスク用スイッチ32、およびマスク信号制御回路33を有しない点で蛍光検査システム1と相違する。また、リチャージ信号制御回路35は、レーザ同期信号が出力されてから所定の時間経過後にリチャージ信号の出力を開始する。
蛍光検査システム9においては、SPAD21には常にブレークダウン電圧以上の電圧が印加される。このため、対象物により反射されたレーザ光によってアバランシェ降伏が発生し、SPAD21に降伏電流が流れる。そして、PN接合部分のエネルギー禁止帯に電荷が捕獲される可能性がある。
エネルギー禁止帯に捕獲された電荷が存在する場合、SPAD21へレーザ光が入射しなくなった直後にリチャージ用スイッチ34をオフにすると、当該電荷により、実際には蛍光の光子を検知していないにも関わらずアバランシェ降伏が発生する。その結果、蛍光の検知精度が低下する。
図11は、蛍光検査システム9の動作を示すタイミングチャートである。エネルギー禁止帯に捕獲された電荷に起因するアバランシェ降伏をSPAD21に発生させないために、蛍光検査システム9においては、当該電荷がエネルギー禁止帯から十分に放出されるまで、リチャージ用スイッチ34をオンの状態にしている。このため、図11に示すタイミングチャートにおいては、リチャージ信号の時間幅、すなわち時刻t22から時刻t23までの時間幅、および時刻t26から時刻t27までの時間幅が、図3に示すタイミングチャートにおける時刻t2から時刻t3までの時間幅と比較して顕著に長い。具体的には、図11に示すタイミングチャートにおけるリチャージ信号の時間幅は、10ns〜数10nsである。リチャージ信号が出力されている期間には、SPAD21のアノード側は接地された状態であり、蛍光検査システム9は光子を検知できない。
(蛍光検査システム1の効果)
蛍光検査システム1においては、レーザ光源10がレーザ光を発している時間帯に亘り、SPAD21に降伏電流が流れないため、降伏電流に起因する電荷がSPAD21のPN接合部分のエネルギー禁止帯に捕獲されない。したがって、リチャージ信号が出力される時間が短い場合であっても、SPAD21が蛍光の光子を検知する精度の低下が抑制される。またこのとき、SPAD21に励起光が入射することを防止するための、複雑な光学系は不要である。
また、マスク信号制御回路33は、レーザ同期信号を受信してからマスク用スイッチ32をオフにするまでの時間、すなわちSPAD21に印加される逆バイアス電圧VSPADをSPAD21のブレークダウン電圧以上にするまでの時間を調整可能である。したがって、蛍光検査システム1においては、当該システムの特性などを考慮して、レーザ光の光子がSPAD21に入射せず、かつ遅延量が必要以上に長くならないように上記の時間を調整することができる。
なお、蛍光検査システム1において、対象物が配置される領域は、レーザ光源10、光子検知部20、およびSPAD制御部30のうち、少なくともいずれかが設けられている集積回路上に設けられている。したがって、対象物が配置される領域を、レーザ光源10、光子検知部20、およびSPAD制御部30が配置される領域とは別に確保する必要がなく、蛍光検査システム1を小型化することができる。
なお、上述したSPAD21のブレークダウン電圧、SPAD電源22の電圧、回路電源31の電圧、およびリチャージ信号の長さなどの具体的な数値は例示であり、本願発明を限定するものではない。また、レーザ光源10以外の光源を用いて、対象物1000に対してレーザ光以外の光を励起光として照射してもよい。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図4は、本実施形態の蛍光検査システム2の概要を示す図である。図4に示すように、蛍光検査システム2は、レーザ制御部11、光子検知部20およびSPAD制御部30が、同一の集積回路100上に配置された構成を有する。集積回路100は、例えばシリコンで形成された集積回路である。
蛍光検査システム2においては、レーザ制御部11およびSPAD制御部30が同一の集積回路100に配置されているため、レーザ制御部11とSPAD制御部30との間の距離を短くすることができる。したがって、レーザ制御部11からSPAD制御部30へ出力されるレーザ同期信号の電気的遅延が減少し、制御が容易になる。また、レーザ制御部11およびSPAD制御部30を別個の集積回路に配置する場合と比較して、蛍光検査システム2を小型化することができる。
また、蛍光検査システム2においては、光子検知部20もまた、集積回路100上に配置されている。したがって、蛍光検査システム2をさらに小型化することができる。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図5〜図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
(蛍光検査システム3の構成)
図5は、本実施形態の蛍光検査システム3の概要を示す図である。図5に示すように、蛍光検査システム3は、光子検知部20、SPAD制御部30、TDC(Time to Digital Converter、時間デジタル変換)回路40、および蛍光寿命計算部50を備える。なお、図5においては省略されているが、蛍光検査システム3は、蛍光検査システム1などと同様、レーザ制御部を備えている。
TDC回路40は、SPAD21に蛍光の光子が入射することでバッファアンプ23の出力側電位Voutに表れるパルス信号の発生時刻、すなわち蛍光の光子の検知時刻をデジタル化する。TDC回路自体は公知であるため、ここではTDC回路40の具体的構成については説明しない。TDC回路40は、図5に示すように集積回路100上に設けられていてもよく、集積回路100とは別に設けられていてもよい。
蛍光寿命計算部50は、TDC回路40によりデジタル化された蛍光の光子の検知時刻に基づいて、対象物の蛍光寿命を計算する。蛍光寿命計算部50は、例えば蛍光寿命を解析するソフトウェアをインストールされた汎用のコンピュータであってよい。
(蛍光寿命計算部50の説明)
図6の(a)は、レーザ光および蛍光の波形を示すグラフである。図6の(a)において、横軸は時間、縦軸は光の強度をそれぞれ示す。図6の(a)に示すように、レーザ光の波形はパルス状であるのに対して、蛍光の波形はレーザ光より若干遅れて増大し、その後緩やかに減少する波形を示す。蛍光の波形は、対象物の蛍光寿命によって変化する。
図6の(b)は、1回目からN回目までの対象物へのレーザ光の照射に対する、バッファアンプ23の出力側電位Voutに表れるパルス信号を示すグラフである。図6の(b)において、横軸は時間、縦軸はVoutをそれぞれ示す。図6の(b)に示すグラフにおいて、Voutにパルス状の信号が発生している時間が、SPAD21により蛍光の光子が検知された時間である。
図6の(c)は、蛍光寿命計算部50による蛍光寿命の計算過程を示す図である。図6の(c)は、蛍光寿命計算部50が蛍光寿命の計算過程において作成したヒストグラムを示し、横軸は蛍光の光子の検出時刻、縦軸はパルス信号の発生回数である。蛍光寿命計算部50は、対象物へのレーザ光の照射に対応して出力側電位Voutに表れるパルス信号の発生時刻のデジタル化を繰り返すことで、図6の(c)に示すようなヒストグラムを作成する。さらに蛍光寿命計算部50は、作成したヒストグラムを蛍光寿命による減衰曲線にフィッティングすることにより、蛍光寿命を算出する。フィッティングは公知の方法、例えば最小二乗法によって実行すればよい。
蛍光検査システム3によれば、蛍光寿命計算部50により算出した蛍光寿命により、対象物に含まれる蛍光物質の特定を行うことができる。なお、蛍光寿命が互いに異なる複数種類の蛍光物質が対象物に含まれる場合であっても、上記ヒストグラムを複数の減衰曲線の和にフィッティングすることにより当該複数種類の蛍光物質を推定することができる。
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について、図7〜図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、図7〜図9に示す蛍光検査システム4、4Aおよび4Bにおいては、レーザ光源10、レーザ制御部11、およびSPAD制御部30は省略されている。
(蛍光検査システム4)
図7は、本実施形態の蛍光検査システム4の概要を示す図である。蛍光検査システム4において、光子検知部20は、複数のSPAD21、および当該SPAD21上に配置された複数のカラーフィルタ60を備える。また、光子検知部20は、複数のSPAD21に対応する受光回路24を備える。ここで、受光回路24とは、図1に示した光子検知部20のうち、SPAD21以外の構成要素の集合を意味する。
複数のカラーフィルタ60は、第1カラーフィルタ61、第2カラーフィルタ62、および第3カラーフィルタ63を備える。本実施形態では第1カラーフィルタ61は赤色光のみを透過させ、第2カラーフィルタ62は緑色光のみを透過させ、第3カラーフィルタ63は青色光のみを透過させる。なお、カラーフィルタ60が透過させる光の色は、上記の例に限定されない。また、カラーフィルタ60の数は2個であっても、4個以上であってもよい。さらに、全てのカラーフィルタ60において、透過させる光の色が互いに異なっている必要はない。すなわち、カラーフィルタ60は、透過させる光のピーク波長が互いに異なる少なくとも2種類のカラーフィルタを含んでいればよい。
蛍光検査システム4は、複数のカラーフィルタ60のそれぞれを透過した蛍光を、複数のSPAD21により検知することで、蛍光の光子を成分ごとに検知できる。したがって、例えば複数のSPAD21のそれぞれの出力をアナログ‐デジタル変換するコンバータ、およびデジタル変換された上記出力からそれぞれのカラーフィルタ60を透過した光の強度比を算出する演算装置が蛍光検査システム4に接続されている場合、当該演算装置により対象物が発した蛍光のピーク周波数を推定することができる。さらに、当該ピーク周波数により、対象物に含まれる蛍光物質の種類を特定または推定することができる。
(変形例)
図8は、実施形態4の第1の変形例の蛍光検査システム4Aの概要を示す図である。図8に示すように、蛍光検査システム4Aにおいては、SPAD21およびカラーフィルタ60が環状に配置されている。蛍光検査システム4Aにおいては、各SPAD21からの距離が略等しい位置に対象物を配置することで、対象物が発する蛍光を各SPAD21で均等に受光することができる。
また、図9は、実施形態4の第2の変形例の蛍光検査システム4Bの概要を示す図である。図9に示すように、蛍光検査システム4Bは、4つのSPAD21、およびそれぞれのSPAD21上に配された、第1カラーフィルタ61、第2カラーフィルタ62、第3カラーフィルタ63、および第4カラーフィルタ64を備える。第4カラーフィルタ64が透過させる光のピーク周波数は、第1カラーフィルタ61、第2カラーフィルタ62および第3カラーフィルタ63のいずれかが透過させる光のピーク周波数と同じであってもよく、いずれとも異なっていてもよい。
蛍光検査システム4Bにおいては、SPAD21を格子状に配置することで、SPAD21を稠密に配置できる。したがって、蛍光検査システム4Bによれば、対象物の大きさが微小である場合、すなわち蛍光を発する領域の面積が小さい場合にも、それぞれのSPADによって当該対象物が発する蛍光を検知することができる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る蛍光検査システム(1など)は、対象物(1000)に励起光を照射する励起光源(レーザ光源10)と、上記対象物に上記励起光が照射されることで当該対象物から生じる蛍光の光子を、SPAD(Single Photon Avalanche Diode)(21)により検知する光子検知部(20)と、上記励起光源の動作のタイミングを基準として上記SPADに印加される逆バイアス電圧を制御する制御部(SPAD制御部30)と、を備え、上記制御部は、上記励起光源が上記励起光を発している期間に亘り、上記逆バイアス電圧を上記SPADのブレークダウン電圧より低くなるように制御する。
上記の構成によれば、励起光源が励起光を発している期間に亘り、SPADに印加される逆バイアス電圧は、当該SPADのブレークダウン電圧より低い。このため、励起光源が励起光を発している期間に亘り、SPADには降伏電流が流れない。このため、励起光の照射時にSPADのPN接合部に電荷が捕獲されず、SPADによる蛍光の光子の検知精度の低下が抑制される。したがって、簡単な構成で、蛍光の光子の検知精度に優れた蛍光検査システムを実現できる。
本発明の態様2に係る蛍光検査システムは、上記態様1において、上記励起光源を駆動させるとともに、当該励起光源を駆動させたことを示す駆動信号(レーザ同期信号)を上記制御部に出力するドライバ回路(レーザ制御部11)をさらに備え、上記制御部は、上記駆動信号を受信してから、上記逆バイアス電圧を上記ブレークダウン電圧以上に設定するまでの時間を調整可能であることが好ましい。
駆動信号を受信してから励起光が停止するまでの時間は、ドライバ回路および励起光源の特性により異なる。また、励起光がSPADに入射するまでの時間は、励起光源とSPADとの距離により異なる。上記の構成によれば、制御部は、これらの条件に応じて、SPADに印加される逆バイアス電圧を、(i)SPADに励起光が照射されている期間には当該SPADのブレークダウン電圧より低く、(ii)励起光の照射が停止した後には速やかに当該SPADのブレークダウン電圧以上になるように、逆バイアス電圧を上記ブレークダウン電圧以上に設定するまでの時間を調整することができる。
本発明の態様3に係る蛍光検査システムは、上記態様2において、上記ドライバ回路および上記制御部は、同一の集積回路(100)に配置されていることが好ましい。上記の構成によれば、ドライバ回路と制御部との間の距離が短くなるため、ドライバ回路から制御部への駆動信号の電気的遅延が減少し、制御が容易になる。
本発明の態様4に係る蛍光検査システムは、上記態様3において、上記光子検知部は、上記集積回路に配置されていることが好ましい。上記の構成によれば、蛍光検査システムを小型化することができる。
本発明の態様5に係る蛍光検査システムは、上記態様2から4のいずれかにおいて、上記対象物が配置される領域は、上記ドライバ回路、上記制御部、および上記光子検知部のうち、少なくともいずれかが配置されている集積回路上に設けられていることが好ましい。上記の構成によれば、蛍光検査システムを小型化することができる。
本発明の態様6に係る蛍光検査システムは、上記態様1から5のいずれかにおいて、上記光子検知部は、複数の上記SPAD、および当該SPAD上に配置された複数のカラーフィルタ(カラーフィルタ60)を備え、上記複数のカラーフィルタは、透過させる光のピーク波長が互いに異なる少なくとも2種類のカラーフィルタ(第1カラーフィルタ61〜第4カラーフィルタ64)を含み、上記SPADは、上記複数のカラーフィルタのそれぞれを透過した蛍光の光子を検知することが好ましい。
上記の構成によれば、光子検知部は、複数のカラーフィルタのそれぞれを透過した蛍光を、複数のSPADにより検知することで、蛍光の光子を成分ごとに検知できる。
本発明の態様7に係る蛍光検査システムは、上記態様6において、上記複数のSPADは、環状に配置されていることが好ましい。
上記の構成によれば、各SPADからの距離が略等しい位置に対象物を配置することで、対象物が発する蛍光を各SPADで均等に受光することができる。
本発明の態様8に係る蛍光検査システムは、上記態様6において、上記複数のSPADは、格子状に配置されていることが好ましい。
上記の構成によれば、SPADを稠密に配置できるため、対象物の大きさが微小である場合、すなわち蛍光を発する領域が微小である場合にも、それぞれのSPADによって蛍光を検知することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
〔本発明の別の表現〕
本発明は、以下のようにも表現され得る。すなわち、本発明の一態様に係る蛍光検査システムは、シングル・フォトン・アバランシェ・ダイオード(SPAD)により光を検知する光子検知部を備えたシリコン集積回路と、シリコン集積回路上の検査対象物に励起光を当てる励起光源と、励起光源の発光と光子検知部の動作を同期的に制御する制御部とを有し、励起光を消光後に放出される蛍光の光子の飛来を検知する光子検知部は、励起光源が発光している間はSPADに印加される電圧をブレークダウン電圧以下に保持する。
また、本発明の一態様に係る蛍光検査システムにおいて、上記光子検知部は、励起光が消光したのちSPADに印加される電圧をブレークダウン電圧以上に設定するまでの時間が調整可能である。
また、本発明の一態様に係る蛍光検査システムにおいて、上記シリコン集積回路は、光子検知部と、励起光源をドライブするドライバ回路と、励起光源の発光と光子検知部の動作を同期的に制御する制御部とを、同一の集積回路上に形成している。
また、本発明の一態様に係る蛍光検査システムにおいて、上記蛍光検査システムは、さらに、蛍光寿命を解析する回路およびソフトウェアを含む。
また、本発明の一態様に係る蛍光検査システムにおいて、上記光子検知部は、複数のSPADとそれぞれのSPADの上に形成されたカラーフィルタを有し、それらカラーフィルタは少なくとも2種類以上の異なる中心波長を有し、異なる中心波長のカラーフィルタを通して蛍光を検知する。
1、2、3、4、4A、4B 蛍光検査システム
10 レーザ光源(励起光源)
11 レーザ制御部(ドライバ回路)
20 光子検知部
21 SPAD
30 SPAD制御部(制御部)
100 集積回路
1000 対象物

Claims (5)

  1. 対象物に励起光を照射する励起光源と、
    上記対象物に上記励起光が照射されることで当該対象物から生じる蛍光の光子を、SPAD(Single Photon Avalanche Diode)により検知する光子検知部と、
    上記励起光源の動作のタイミングを基準として上記SPADに印加される逆バイアス電圧を制御する制御部と、を備え、
    上記制御部は、上記励起光源が上記励起光を発している期間に亘り、上記逆バイアス電圧を上記SPADのブレークダウン電圧より低くなるように制御し、
    上記光子検知部は、複数の上記SPAD、および当該SPAD上に配置された複数のカラーフィルタを備え、
    上記複数のカラーフィルタは、透過させる光のピーク波長が互いに異なる少なくとも2種類のカラーフィルタを含み、
    上記SPADは、上記複数のカラーフィルタのそれぞれを透過した蛍光の光子を検知し、
    上記複数のSPADは、
    上記カラーフィルタを備えた上記SPADの受光面が互いに同じ平面上に存在し、
    所定の1点を中心に、互いに略等しい角度で離れあうように、環状に配置されていることを特徴とする蛍光検査システム。
  2. 上記励起光源を駆動させるとともに、当該励起光源を駆動させたことを示す駆動信号を上記制御部に出力するドライバ回路をさらに備え、
    上記制御部は、上記駆動信号を受信してから、上記逆バイアス電圧を上記ブレークダウン電圧以上に設定するまでの時間を調整可能であることを特徴とする請求項1に記載の蛍光検査システム。
  3. 上記ドライバ回路および上記制御部は、同一の集積回路に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の蛍光検査システム。
  4. 上記光子検知部は、上記集積回路に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の蛍光検査システム。
  5. 上記対象物が配置される領域は、上記ドライバ回路、上記制御部、および上記光子検知部のうち、少なくともいずれかが配置されている集積回路上に設けられていることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の蛍光検査システム。
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