JP6487619B2 - 検出器 - Google Patents

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Description

本発明は、ポジトロンCT装置(Positron Emission Tomography:PET装置)などの医療機器に利用される検出器に関するものである。
現在、様々な医療機器が用いられている。PET装置は、ポジトロン(陽電子)を放出するアイソトープで標識された薬剤を生体内に導入し、薬剤に起因するγ線を複数の検出器で検出する装置である。PET装置は、リング状のガントリ(架台)、クレードル(寝台)、操作用のコンピュータを備えおり、ガントリ内部には、生体周囲に配置される複数の検出器が内蔵されている。
ここで、X線又はγ線の効率的な検出器は、シンチレータと光検出器とを組み合わせることで構成することができる。
なお、X線CT装置とPET装置とを組み合わせたCT/PET装置や、これらにMRI(磁気共鳴画像診断)装置を組み合わせた複合診断装置も考えられている。
上述のような診断装置に適用される光検出器(フォトダイオードアレイ)は、例えば、特許文献1に記載されている。SiPM(Silicon Photo Multiplier)又はPPD(Pixelated Photon Detector)などのフォトダイオードアレイでは、APD(アバランシェフォトダイオード)をマトリックス状に配置し、複数のAPDを並列に接続し、APD出力の和を読み出す構成を有している。APDをガイガーモードで動作させると、微弱な光を検出することができる。
すなわち、光子(フォトン)がAPDに入射した場合、APD内部で発生したキャリアは、クエンチング抵抗及び信号読出用の配線パターンを介して外部に出力される。APDにおける電子雪崩の発生した画素には、電流が流れるが、画素に直列接続された数百kΩ程度のクエンチング抵抗において、電圧降下が発生する。この電圧降下により、APDの増幅領域への印加電圧が低下して、電子雪崩による増倍作用は終息する。このように、1つの光子の入射により、1つのパルス信号がAPDから出力される。
特開2008−311651号公報
しかしながら、従来の検出器においては、精密な時間測定とエネルギー検出の双方が要求されており、これを達成することができなかった。本発明に係る検出器においては、時間測定とエネルギー検出の双方が精密に測定可能な検出器を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、第1の検出器は、半導体チップを有する光検出器と、前記光検出器上に配置され、複数の光伝達領域に区分されたシンチレータと、を備えた検出器において、前記半導体チップは、ガイガーモードで動作する複数のAPDからなる光感応領域と、それぞれの前記APDにそれぞれ接続された複数のクエンチング抵抗と、それぞれのクエンチング抵抗に電気的に接続された出力端子と、を備え、前記光伝達領域には、前記光感応領域が対向しており、前記光検出器と前記シンチレータとの間に介在し、前記光感応領域を囲む第1反射体と、前記シンチレータの各光伝達領域間に配置された第2反射体とを備え、前記光検出器は、前記半導体チップを収容する凹部を有する支持基板を更に備え、前記凹部内には、樹脂が充填されており、それぞれの前記光感応領域の面積は、前記シンチレータの厚み方向に垂直なそれぞれの前記光伝達領域の面積よりも小さく、前記半導体チップの前記出力端子は、前記凹部内の底面上に設けられた配線に、バンプ電極を介して、接続されており、前記配線は、前記支持基板の内部配線に電気的に接続され、前記内部配線を介して、前記半導体チップの出力は外部に取り出されることを特徴とする。
時間測定を精密に行うためには、半導体チップのサイズを小さくすることが好ましい。なぜならば、半導体チップの寄生容量が小さくなるため、入射光に対する出力ピークが急峻に立ち上がるからである。しかしながら、半導体チップを小さくすると、光感応領域の面積が小さくなるため、エネルギーが精密に検出できなくなる。
そこで、この検出器では、第1反射体及び第2反射体を備えている。この場合、シンチレータに入射したエネルギー線は、蛍光に変換されて、第2反射体で反射されながら、光伝達領域内を伝達し、光感応領域に至る。光感応領域の周囲には、第1反射体が設けられているので、第1反射体に入射した光は反射されるが、再び、第2反射体で反射されて、最終的には、光感応領域に入射する確率が高くなる。したがって、最終的に光感応領域が受光する光量は多くなり、精密な入射エネルギー線のエネルギーを検出することができる。
また、前記第2反射体は、前記シンチレータの厚み方向から見て、前記光感応領域を囲んでいることを特徴とする。この場合、1つの光伝達領域内を伝播する光を、確実に1つの光感応領域内に導くことができ、測定毎の出力のバラつきを抑制することができる。
上述のように、半導体チップの大きさは小さい方が、時間分解能に優れる。相対的に言えば、それぞれの前記光感応領域の面積は、前記シンチレータの厚み方向に垂直なそれぞれの前記光伝達領域の面積よりも小さいことになる。
また、前記光検出器は、前記半導体チップを収容する凹部を有する支持基板を更に備えることができる。この場合、光検出器が支持基板により保護されると共に、取り扱いが容易となる。
また、前記凹部内には、樹脂が充填されていることを特徴とする。この場合、樹脂と半導体チップが接触することで、半導体チップが支持基板に固定される。
また、前記第1反射体は、前記支持基板の前記凹部の開口端面上から前記凹部の開口上まで延びて、前記凹部内に充填された樹脂上にも形成され、前記第1反射体で反射された光が、前記第2反射体で再度反射して、前記光感応領域に形成されたフォトダイオードアレイに入射するように設けられていることを特徴とする。凹部と半導体チップの隙間にも樹脂を充填することができるため、この部分の樹脂上に第1反射体を形成することができ、したがって、第1反射体による反射量を増加させ、エネルギー測定時に検出される光量を増加させることができる。
また、第2の検出器は、半導体チップを有する光検出器と、前記光検出器上に配置され、複数の光伝達領域に区分されたシンチレータと、を備えた検出器において、前記半導体チップは、ガイガーモードで動作する複数のAPDからなる光感応領域と、それぞれの前記APDにそれぞれ接続された複数のクエンチング抵抗と、それぞれのクエンチング抵抗に電気的に接続された出力端子と、を備え、前記光伝達領域には、前記光感応領域が対向しており、前記光検出器と前記シンチレータとの間に介在し、前記光感応領域を囲む第1反射体と、前記シンチレータの各光伝達領域間に配置された第2反射体と、を備え、前記光検出器は、前記半導体チップを収容する凹部を有する支持基板を更に備え、前記半導体チップは、前記APDに電気的に接続され、前記半導体チップを貫通する貫通電極を有しており、前記貫通電極は、前記凹部内に配置されたバンプ電極に電気的に接続されていることを特徴とする。
この場合、貫通電極が半導体チップの凹部の底部側に抜けるため、ワイヤーボンディングの必要がなく、シンチレータと半導体チップとを近接させることができ、したがって、シンチレータで発生したより多くの蛍光が、減衰することなく光感応領域に入射することができる。
本発明の検出器は、半導体チップと、前記半導体チップを収容する凹部を有する支持基板とを備えた光検出器と、前記光検出器上に配置され、複数の光伝達領域に区分されたシンチレータと、を備えた検出器において、前記半導体チップは、ガイガーモードで動作する複数のAPDからなる光感応領域と、それぞれの前記APDにそれぞれ接続された複数のクエンチング抵抗と、それぞれのクエンチング抵抗に電気的に接続された出力端子と、を備え、前記光伝達領域には、前記光感応領域が対向していることを特徴とする。
この場合、半導体チップが小さくなった場合においても、支持基板により、これを保護することができると共に、上述のように、入射光量を増加させる構成とすることも可能となり、エネルギー検出の測定が精密に行えるようになる。
また、第3の検出器は、半導体チップと、前記半導体チップを収容する凹部を有する支持基板とを備えた光検出器と、前記光検出器上に配置され、複数の光伝達領域に区分されたシンチレータと、を備えた検出器において、前記半導体チップは、ガイガーモードで動作する複数のAPDからなる光感応領域と、それぞれの前記APDにそれぞれ接続された複数のクエンチング抵抗と、それぞれのクエンチング抵抗に電気的に接続された出力端子と、を備え、前記光伝達領域には、前記光感応領域が対向しており、前記凹部内には、樹脂が充填されており、それぞれの前記光感応領域の面積は、前記シンチレータの厚み方向に垂直なそれぞれの前記光伝達領域の面積よりも小さく、前記半導体チップの前記出力端子は、前記半導体チップの外側に位置する前記凹部内の底面上に設けられた配線に、ボンディングワイヤを介して、接続されており、前記配線は、前記支持基板の内部配線に電気的に接続され、前記内部配線を介して、前記半導体チップの出力は外部に取り出されることを特徴とする。
また、第4の検出器は、半導体チップと、前記半導体チップを収容する凹部を有する支持基板とを備えた光検出器と、前記光検出器上に配置され、複数の光伝達領域に区分されたシンチレータと、を備えた検出器において、前記半導体チップは、ガイガーモードで動作する複数のAPDからなる光感応領域と、それぞれの前記APDにそれぞれ接続された複数のクエンチング抵抗と、それぞれのクエンチング抵抗に電気的に接続された出力端子と、を備え、前記光伝達領域には、前記光感応領域が対向しており、前記半導体チップは、前記APDに電気的に接続され、前記半導体チップを貫通する貫通電極を有しており、前記貫通電極は、前記凹部内に配置されたバンプ電極に電気的に接続されていることを特徴とする。
この検出器によれば、時間測定とエネルギー検出の双方が精密に測定可能となる。
PET装置・CT装置などの被検体診断装置の概略図である。 PET装置のブロック図である。 検出系の信号処理回路の構成(A)及び信号変換回路(B)を示す図である。 1つの光感応領域内のフォトダイオードアレイの回路図である。 支持基板を用いた光検出器の縦断面図である。 光検出器とシンチレータを組み合わせてなる検出器の側面図(A),(B)である。 光検出器とシンチレータを組み合わせてなる検出器の側面図である。 光検出器とシンチレータを組み合わせてなる検出器の側面図(A)と平面図(B)である。 光検出器とシンチレータを組み合わせてなる検出器の側面図(A)と平面図(B)である。 1つのフォトダイオード及びクエンチング抵抗の回路図(A)と、この構成を実現するための半導体チップ内の単位構造を示す図(B)である。 フォトダイオードアレイの斜視図である。 フォトダイオードアレイのA−A矢印縦断面図である。 共通電極周辺部の断面図である。 光入射からの経過時間(ns)と光検出器からの出力電圧(V)の関係を示すグラフである。
以下、実施の形態に係る検出器を用いたPET装置について説明する。なお、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1は、PET装置などの被検体診断装置の概略図である。PET装置にCT装置を組み合わせた複合診断装置の場合も基本構成は、同図の構成と同様である。
被検体診断装置は、クレードル101と、クレードル101が内部に位置する開口を有するガントリ102と、制御装置103とを備えている。制御装置103は、クレードル101を移動させる駆動モータ104を、駆動モータ制御信号によって制御し、クレードル101のガントリ102に対する相対位置を変化させる。クレードル101上には、診断が行われる被検体105が配置される。被検体105は、駆動モータ104の駆動によって、ガントリ102の開口の内部へと搬送される。駆動モータ104は、クレードル101を移動させてもよいが、ガントリ102を移動させてもよい。
ガントリ102の開口を囲むように、検出装置106が複数配置されている。検出装置106は、それぞれが複数の検出器D(図2)を有する。制御装置103からは、検出装置106を制御する制御信号がガントリ102に出力され、ガントリ102からは検出装置106からの検出信号が制御装置103に入力される。
図2は、図1の構造を備えたPET装置のブロック図である。
PET装置では、ガントリの開口を囲むように、複数の検出器Dがリング状に配置されている。各検出器Dは、二次元状に配置された複数のフォトダイオードアレイPDA(光検出器(図3(A)参照))を有している。被検体105には、陽電子(ポジトロン)を放出するタイプの放射性同位元素(RI)(陽電子放出核種)が注入されている。なお、PET装置において使用されるRIは、炭素、酸素、フッ素、窒素などの生体中に存在する元素である。陽電子は、体内の陰電子と結合して消滅放射線(γ線)を発生する。すなわち、被検体105からは、γ線が出射される。検出器Dは、出射されたγ線を検出し、制御装置103における信号処理回路50に検出信号を出力する。
検出器Dは、複数のフォトダイオードアレイPDA(図3参照)の集合体である。信号処理回路50は、検出器Dからの検出信号を処理して、(1)各検出器Dから出力される総エネルギーE、(2)複数のフォトダイオードアレイPDAの中で、γ線の入射した位置P、(3)γ線の入射に応じて、シンチレータから出射された蛍光が、光検出器に入射した際に、初期の段階で光検出器から出力される検出信号の波形ピークのタイミングTを出力する。なお、検出器Dについては、後述する。
被検体105から出射されたγ線に応じて、出力された情報であるエネルギーE、位置P、タイミングTは、図示しないAD変換回路で、デジタル信号に変換された後、コンピュータ51に入力される。コンピュータ51は、ディスプレイ52、記憶装置53、中央処理装置(CPU)54、入力装置55、ソフトウエアから構成される画像処理回路56を備えている。入力装置55から、CPU54に処理命令を入力すると、記憶装置53に格納されたプログラムに基づいて、各検出器Dに制御信号が送信され、検出器DのON/OFFが制御できる。
画像処理回路56は、各検出器Dから出力された検出信号(エネルギーE、位置P,タイミングT)を画像処理し、被検体105の内部情報に関する画像、すなわち断層化した画像を作成する。作成された画像は、記憶装置53内に格納され、ディスプレイ52上に表示することができる。記憶装置53には、画像処理等を行うプログラムが格納されており、CPU54からの指令により、当該プログラムは動作する。検査に必要な一連の操作(制御信号(検出器のON/OFF)の検出器Dへの出力、駆動モータの制御、検出器Dからの検出信号の取り込み、画像処理、作成画像の記憶装置への格納、ディスプレイへの表示)は、入力装置55によって行うことができる。
被検体105の内部におけるRI位置Pからは、γ線が一方向とこれとは逆方向に向けて出射される。複数の検出器Dは、リング状に配置されており、特定の検出器D(n)と、RI位置を挟んで、これに対向する検出器D(k)にγ線が入射する。N個の検出器Dを1つのリング上に配置している場合には、最も高い位置にある検出器Dから、時計まわりに数えてn番目の検出器D(n)と、k番目の検出器D(k)にγ線が入射するが、RI位置Pがリングの中心にあり、リングの面内においてγ線が互いに逆方向に向かう場合には、k=n+(2/N)となる。なお、n、k、Nは自然数である。
PET装置が、TOF型(Time Of Flight)である場合、RIを含む物質を人体や動物及び植物などに投与し、その測定対象中において電子・陽電子対消滅で生成される放射線対(γ線)を計測することにより、測定対象内のその投与物質の分布についての情報を得るものである。すなわち、対向位置に配置された検出器Dのそれぞれの各信号処理回路50から出力されるタイミングTが判明すれば、タイミングの差分が、対向する検出器D間の対角線上における、リングの重心位置からのRI位置Pの変位距離に対応するため、位置検出ができる。
また、コンピュータ51では、2つのタイミングTが求められた場合には、これが電子・陽電子消滅に起因して発生したものかどうかも判定する。この判定は、一方の検出器D(n)においてγ線が検出された検出時刻の前後の一定時間の間に、他方の検出器D(k)においてγ線が検出されたか否かによりなされる。この条件で検出された場合には、同一の電子・陽電子対消滅に伴って発生したγ線対であると判定でき、有効な値として画像処理回路56における画像処理に採用することができる。
タイミングTの測定においては、所定の閾値(SHとする)を、検出器Dの信号強度が超えた場合には、γ線の入射があったと判定し、そうでない場合には、入射が無かったと判定する。閾値SHは、例えば電子・陽電子対消滅に伴って発生する一対のγ線の光子エネルギーである511keVの付近に設定される。これにより、電気的ノイズ信号や、散乱ガンマ線(消滅γ線の一方或いは両方が散乱物質により方向を変えられたγ線であり、散乱のためにエネルギーが減少している)に起因するノイズ信号等が除かれる。
タイミングTの判定後も、シンチレータからの光検出器への蛍光入射は持続するため、蛍光入射光量の積算値を求めれば、入射した蛍光の強度、すなわち、エネルギーEを求めることができる。各検出器D内における蛍光の入射位置Pは、信号処理回路50において各フォトダイオードアレイからの信号強度の二次元的な重心位置を求めることにより、算出することができる。この位置Pは、必要に応じて、より精密な画像解析を行う場合に、用いることができる。
TOF−PET装置は、複数の検出器Dからなる放射線検出器アレイ(検出装置106)と、信号処理回路50と、信号処理回路50の出力に基づいて、画像処理を行うコンピュータ51を有している。これらの構成は、リング状に配置された全ての検出器Dに採用されているが、説明の明確化のため、同図では1組のみを示している。
図3は、検出系の信号処理回路50の構成を示す図(A)、及び信号変換回路Prosを示す図(B)である。
検出器Dは、放射線(γ線、X線)を蛍光に変換するシンチレータと、蛍光を検出する複数の光検出器(フォトダイオードアレイ)とを組み合わせてなる。各光検出器Dは、光検出用の半導体チップを備えている。1つの半導体チップには、一群のフォトダイオードからなるフォトダイオードアレイPDAが形成されている。1つの半導体チップ内における複数のフォトダイオードの出力は一か所に束ねられ、各フォトダイオードアレイPDAの出力A(1),A(2)・・・A(N)として取り出される。なお、1つの検出器Dに含まれるフォトダイオードアレイPDAの数は、N個(2以上の整数)であることとする。
各フォトダイオードアレイPDAの出力A(n)は、同図(B)に示すように、それぞれの信号変換回路Pros(n)に入力される。信号変換回路Pros(n)は、プリアンプA1、アンプA2,アンプA3、AD変換回路A4を備えている。
各フォトダイオードアレイPDAの出力A(n)は、プリアンプA1で増幅され、アンプA2で更に増幅されて、エネルギー検出用の信号Sig(e)として、出力される。
各フォトダイオードアレイPDAの出力A(n)は、プリアンプA1で増幅され、アンプA2で更に増幅されて、更に、アンプA3で増幅され、γ線の入射位置検出用の信号Sig(p)として、出力される。
各フォトダイオードアレイPDAの出力A(n)は、プリアンプA1で増幅された後、AD変換回路A4によって、デジタル値に変換され、タイミング検出用の信号Sig(t)として出力される。AD変換回路A4は、比較器であり、所定の閾値SHを超えた信号をHレベルとして出力することで、入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。閾値SHは、出力A(n)を所定時間サンプリングして記憶し、サンプリングされた出力A(n)の平均値を、閾値SHとして用いることも可能である。
信号変換回路Pros(n)の出力のうち、エネルギー検出用の出力Sig(e)は、全て加算回路50Aに入力され、フォトダイオードアレイPDAの数だけ全て加算され、これらの積算値が、検出器Dに入射した総エネルギーEとして出力される。
信号変換回路Pros(n)の出力のうち、位置検出用の出力Sig(p)は、全て入射位置検出回路50Bに入力され、どのフォトダイオードアレイPDAに入射したのかが判別され、判定の結果がγ線の入射位置Pとして、出力される。入射位置検出回路50Bは、これに入力されたN個の信号の中で、最も大きなものを選択する、又は、各信号強度の分布から、γ線の入射した重心位置を求め、これに対応する信号を出力するものである。なお、これは、例えば、複数の抵抗を直列に接続した抵抗間の接続点に、それぞれの出力Sig(p)を入力する等の分圧回路の構成を用いることでも実現することができる。
信号変換回路Pros(n)の出力のうち、タイミング検出用の出力Sig(t)は、全てタイミング検出回路50Cに入力され、検出器Dに入力したγ線のタイミングTが出力される。タイミング検出回路50Cは、OR回路から構成することができる。すなわち、それぞれのフォトダイオードアレイPDAに接続されたAD変換回路A4から出力された方形波パルス信号のいずれかがハイレベルである場合には、タイミング信号Tはハイレベルとなる。
次に、各フォトダイオードアレイPDAの構成について説明する。フォトダイオードアレイPDAは、半導体チップにおける光感応領域内に形成されている。
図4は、1つの光感応領域内のフォトダイオードアレイPDAの回路図である。フォトダイオードアレイPDAは、複数のフォトダイオードPDと、各フォトダイオードPDにそれぞれ直列に接続されたクエンチング抵抗R1とを有している。各フォトダイオードPDのカソード同士は共通接続されており、アノード同士はクエンチング抵抗R1を介して共通接続されている。複数のフォトダイオードPDは、二次元的に配置される。
また、全てのクエンチング抵抗R1は、電極パッドPADに接続されている。半導体チップでは、フォトダイオードPDのカソードを基板した場合、基板電位をグランドGNDに接続し、アノードとなる電極パッドPADから信号を取り出す。なお、フォトダイオードにおけるカソードとアノードは置換して用いることもできるし、半導体チップにおける導電型には、N型とP型があるが、これらは互いに置換しても、同様の機能を奏することができる。
なお、フォトダイオードPDは、ガイガーモードで動作するアバランシェフォトダイオード(APD)である。ガイガーモードでは、APDのブレイクダウン電圧よりも大きな逆方向電圧(逆バイアス電圧)をAPDのアノード/カソード間に印加する。すなわち、アノードには(−)電位を、カソードには(+)電位を印加する。これらの電位の極性は相対的なものであり、一方の電位をグランド電位とすることも可能である。
図5は、支持基板を用いた光検出器(半導体チップが1つの場合)の縦断面図である。なお、以下では、半導体チップと支持基板を組み合わせてなる素子を光検出モジュールM1とする。なお、実際には、光検出器Dは、複数の半導体チップ(フォトダイオードアレイ)を二次元状に配置している。
上述のフォトダイオードアレイPDAは、半導体チップS1における光感応領域に形成されている。光感応領域は、半導体チップS1を厚み方向に垂直な方向から見た場合に、四角形に設定されており、半導体チップS1のほぼ中央に位置している。また、支持基板SB1は、半導体チップS1を収容するための凹部を有する樹脂やセラミックなどの絶縁体からなり、凹部の底面には配線E2が設けられており、配線E2は支持基板SB1の内部配線(図示せず)に電気的に接続されており、かかる内部配線を介して、半導体チップS1の出力は外部に取り出される。
図5(A)の光検出モジュールM1においては、半導体チップS1は、凹部の底面に貼り付けられており、半導体チップS1の表面に設けられた出力用の電極(アノードに接続されている)は、ボンディングワイヤーWを介して、配線E2に接続されている。半導体チップS1の半導体基板(例えば、カソードの電位)は、凹部の底面に設けられたグランド電極(図示せず)に電気的に接続されている。支持基板SB1の光入射面側の開口端面上には、第1反射体(反射膜)RF1が固定されている。また、支持基板SB1の凹部内には、蛍光を透過可能な樹脂Jが充填されており、半導体チップS1を凹部内において固定している。第1反射体RF1は、シンチレータで発生した光を、シンチレータに向けて反射することができる。シンチレータの側面(例えば、柱状結晶の側面)には、第2反射体が形成されているため、第1反射体RF1で反射された光は、第2反射体で再度反射して、フォトダイオードアレイに入射する。
図5(B)の光検出モジュールM1においては、図5(A)の構造と比較して、第1反射体RF1の構造のみが異なり、その他の構造は同一である。図5(B)の場合の第1反射体RF1は、支持基板SB1の開口端面上から凹部の開口上まで延びており、凹部内に充填された樹脂Jに接触している。これにより、シンチレータで発生した光を、より多く反射することができる。
図5(C)の光検出モジュールM1においては、半導体チップS1は、凹部の底面に設けられた配線E2に、導電性のバンプ電極BEを介して固定されている。バンプ電極BEは、半導体チップS1の表面側のアノードに電気的に接続されている(図13参照)。半導体チップS1の半導体基板(例えば、カソードの電位)は、凹部の底面に設けられたグランド電極(図示せず)に、同様にバンプ電極で電気的に接続されている。支持基板SB1の光入射面側の開口端面上には、第1反射体(反射膜)RF1が固定されている。また、支持基板SB1の凹部内には、蛍光を透過可能な樹脂Jが充填されており、半導体チップS1を凹部内において固定している。シンチレータの側面(例えば、柱状結晶の側面)には、第2反射体が形成されているため、第1反射体RF1で反射された光は、第2反射体で再度反射して、フォトダイオードアレイに入射する。
図5(D)の光検出モジュールM1においては、図5(C)の構造と比較して、第1反射体RF1の構造のみが異なり、その他の構造は同一である。図5(D)の場合の第1反射体RF1は、支持基板SB1の開口端面上から凹部の開口上まで延びており、凹部内に充填された樹脂Jに接触している。これにより、シンチレータで発生した光を、より多く反射することができる。
第1反射体RF1の材料としては、アルミニウム、金、ステンレス等からなる金属膜や高反射白色レジストを用いることができる。なお、シンチレータの側壁に設けられる第2反射体RF2(図6参照)の材料としては、ポリエステル系樹脂を用いた多層フィルムを用いることができる。
また、いずれの構造の第1反射体RF1も、その厚み方向から見た場合の形状は、四角形状のリング状(角環状)であり、その開口内に半導体チップS1の光感応領域が位置している。
図6(A)は、複数の光検出モジュールM1を備えた光検出器D1と、シンチレータSCを組み合わせてなる検出器Dの側面図である。
光検出器D1は、マウント基板SB2と、マウント基板SB2上に二次元状に固定配置された光検出モジュールM1とを備えており、第1反射体RF1の表面は、シンチレータSCの光出射面に接触している。シンチレータSCは、複数の光伝達領域HDに区分されており、それぞれの光伝達領域HDに、それぞれの光感応領域(フォトダイオードアレイPDA)が対向している。なお、これらの光伝達領域HDと、光感応領域との関係は、1対1に対応していることが好ましいが、必ずしも、1対1に対応していなくてもよい。
γ線などのエネルギー線がシンチレータに入射すると、シンチレータSCが発光する。同図ではシンチレータSCにおける3つの光伝達領域HDが示されているが、これらは2次元的に配置されているので、合計で9つの光伝達領域HDがあることになる。シンチレータSCの光伝達領域HD間には、第2反射体RF2が設けられている。第2反射体RF2は、四角柱状の光伝達領域HDの少なくとも4側面(厚み方向に平行な面)の全てを全て被覆し、光ガイド構造を構成している。これらの4側面は、光伝達領域HDの厚み方向を囲む面であるが、更に加えて、エネルギー線の入射面(半導体チップとは逆側の面)に第2反射体RF2を設けて、5側面を被覆してもよい。シンチレータSCにおいて発生した光(蛍光)は、光伝達領域HDの側壁(第2反射体RF2)で、矢印で示されるように反射されながら、光検出モジュールM1へと到達する。到達した一部の光は、半導体チップS1の光感応領域に入射し、残りは、第1反射体RF1で反射され、再び、シンチレータSC内に戻る。シンチレータSC内で再度反射された光も、内部で反射を繰り返しながら、最終的には、多くの量の光が、半導体チップS1の光感応領域に入射する。
図6(B)は、複数の光検出モジュールM1を備えた光検出器D1と、シンチレータSCを組み合わせてなる検出器Dの側面図である。図6(B)の構造は、図6(A)と比較して、第1反射体RF1を横方向に長くした点が、図6(A)のものと異なり、その他の点は同一である。すなわち、第1反射体RF1における厚み方向に垂直な方向の長さ(=幅)は、支持基板SB1の幅よりも大きく、隣接する支持基板SB1間には、隙間があるが、この隙間の上にも第1反射体RF1が位置しており、より多くの光を反射することができる。
なお、上述の第1反射体RF1は、シンチレータSCの光出射面に取り付けることとしてもよい。
図7は、光検出器(複数の半導体チップとマウント基板からなる)D1とシンチレータSCを組み合わせてなる検出器Dの側面図である。図7の構造の図6(B)に示したものとの相違点は、半導体チップS1が直接、マウント基板SB2上に固定されていることであり、第1反射体RF1は、シンチレータSCの光出射面に取り付けられている。第1反射体RF1は、半導体チップS1に光を入射させるための開口を有している。半導体チップS1は、二次元的に配置されているため、第1反射体RF1の開口もこれに対応して二次元的に配置されることなる。図7の構造におけるその他の点は、図6(B)に示したものと同一である、同様の作用効果を奏する。
図8は、光検出器とシンチレータを組み合わせてなる検出器の側面図(A)と平面図(B)である。なお、平面図においてはシンチレータの記載を省略し、第2反射体RF2の位置を鎖線で示し、第1反射体RF1の複数の開口が見えている状態を示している。
図8の構造の図6(B)に示したものとの相違点は、複数の支持基板SB1を共通の支持基板SB1にした点であり、その他の構造は、図6(B)に示したものと、同一である。なお、すなわち、支持基板SB1には、複数の凹部が設けられており、各凹部内に半導体チップS1が配置されている。
なお、第1反射体RF1の開口の大きさは、図5に示したように様々な状態に設定することができる。すなわち、平面視において、長方形(正方形)の第1反射体RF1の開口サイズは、長方形(正方形)の半導体チップS1のサイズよりも大きくてもよく、一致していてもよく、小さくてもよい。図6(A)では、全ての状態を代表して、これらのサイズが一致している場合を示している。また、第1反射体RF1の開口サイズが、半導体チップS1のサイズよりも小さい場合において、フォトダイオードアレイPDAが形成された光感応領域のサイズよりも大きければ、光入射効率を減少させないため、好適である。なお、図6(B)では、第1反射体RF1の開口サイズが、半導体チップS1のサイズよりも小さい場合を示している。
このような場合、第1反射体RF1は、平面視において、支持基板SB2の開口端面から、半導体チップS1と支持基板SBの凹部の内側面との間の隙間を超えて、半導体チップS1の周縁領域(光感応領域の周囲の領域)に重なる位置まで延びることとなる。
なお、この構造の場合、マウント基板SB2は省略することも可能である。
この構造では、第1反射体RF1が一体化しているので、製造が容易であるという利点がある。
図9は、光検出器とシンチレータを組み合わせてなる検出器の側面図(A)と平面図(B)である。なお、平面図においてはシンチレータの記載を省略し、第2反射体RF2の位置を鎖線で示し、第1反射体RF1の複数の開口が見えている状態を示している。
図9の構造の図8に示したものとの相違点は、支持基板SB1が凹部を有しないこととし、半導体チップS1のサイズを大きくした点であり、その他の構造は、図8に示したものと、同一である。但し、半導体チップS1におけるフォトダイオードアレイPDAが形成された光感応領域のサイズには変更がない。なお、同図(B)では、第2反射体RF2の外縁と半導体チップS1の外縁は重なるので、便宜上、同一のラインで示してある。なお、この構造の場合も、マウント基板SB2を省略することができる。
半導体チップS1における光感応領域よりも外側の領域は、低不純物濃度の半導体に設定して、電気伝導が生じないようにすることができる。光感応領域の周囲には、トレンチ溝などのアイソレーションを施してもよい。
図10は、1つのフォトダイオードPD及びクエンチング抵抗R1の回路図(A)と、この構成を実現するための半導体チップ内の単位構造を示す図(B)である。半導体チップ内には、フォトダイオードアレイが形成されているので、同図の単位構造が二次元的に複数形成されている。
半導体基板を構成する半導体領域12は、Siからなる、N型(第1導電型)の半導体基板である。フォトダイオードPDのアノードはP型の半導体領域13(14)であり、カソードはN型の半導体領域12である。APDとしてのフォトダイオードPDに光子が入射すると、基板内部で光電変換が行われて光電子が発生する。第1半導体領域13のpn接合界面の近傍領域において、アバランシェ増倍が行われ、増幅された電子群は半導体領域12の裏面に形成された電極に向けて流れる。すなわち、フォトダイオードPDに光子が入射すると、増倍されて、信号として、抵抗R1(抵抗部4)に電気的に接続された電極E3から取り出される。電極E3は、上述の電極パッドPADに接続される。
なお、抵抗部4(R1)は、半導体領域P上の絶縁層16(17)上に形成されており、半導体領域13よりも高不純物濃度の半導体領域14に電気的に接続されている。半導体基板の裏面には基板電位を与える電極E4が設けられており、電極E4はグランド電位GNDに接続されている。
半導体チップを構成するフォトダイオードアレイの具体的な構造例について説明する。
図11は、フォトダイオードアレイを備えた半導体チップS1の斜視図、図12は、半導体チップS1のA−A矢印縦断面図である。
このフォトダイオードアレイは、Siからなる半導体基板の表面側に受光領域を備えている。受光領域は、複数の光検出部10(上述の1つのフォトダイオードPDを構成する)を含んでおり、これらの光検出部10はマトリックス状に二次元配置されている。なお、図11では、中央部の電極E3を除いて、3行3列の光検出部10が配置されており、これらは受光領域を構成しているが、光検出部10の数は、更に多くても、少なくてもよく、また、一次元配置される構成とすることも可能である。
基板表面には、格子状にパターニングされた信号読出用の配線パターン(上面電極)3C(読出配線TL)が配置されている。なお、図11では、内部構造が分かるように、図12に示す絶縁層17の記載が省略されている。格子状の配線パターン3Cの開口内は光検出領域を規定している。光検出領域内には、光検出部10が配置されており、光検出部10の出力は配線パターン3Cに接続されている。
基板裏面上には、必要に応じて下面電極E4が設けられているが、裏面に設けられるバンプ電極と半導体基板との接触抵抗が小さくなる場合には、用いなくてもよい。したがって、上面電極である配線パターン3Cと、下面電極E4との間に光検出部10の駆動電圧を印加すれば、その光検出出力を配線パターン3Cから取り出すことができる。
pn接合においては、これを構成するp型の半導体領域がアノードを構成し、n型の半導体領域がカソードを構成する。p型の半導体領域の電位が、n型の半導体領域の電位よりも高くなるようにフォトダイオードに駆動電圧を印加した場合、これは順方向バイアス電圧であり、これとは逆の駆動電圧をフォトダイオードに印加した場合、これは逆方向バイアス電圧である。
駆動電圧は、光検出部10における内部のpn接合によって構成されるフォトダイオードに印加される逆方向バイアス電圧である。この駆動電圧を、フォトダイオードのブレイクダウン電圧以上に設定した場合には、フォトダイオードにおいて、アバランシェ降伏が生じ、フォトダイオードがガイガーモードで動作することになる。すなわち、各フォトダイオードは、アバランシェフォトダイオード(APD)である。
基板表面には、フォトダイオードの一端に電気的に接続された抵抗部(クエンチング抵抗R1)4が、配置されている。抵抗部4の一方端は、この直下に位置する別材料のコンタクト電極を介して、フォトダイオードの一端に電気的に接続されるコンタクト電極4Aを構成しており、他方端は、信号読出用の配線パターン3Cに接触し、これに電気的に接続されるコンタクト電極4Cを構成している。すなわち、各光検出部10における抵抗部4は、フォトダイオードに接続されるコンタクト電極4A、コンタクト電極4Aに連続して曲線的に延びた抵抗層4B、及び、抵抗層4Bの終端部に連続するコンタクト電極4Cを備えている。なお、コンタクト電極4A、抵抗層4B、及び、コンタクト電極4Cは、同一の抵抗材料の抵抗層からなり、これらは連続している。
このように、抵抗部4は、フォトダイオードとの電気的な接続点から、曲線的に延びて、信号読出用の配線パターン3Cに接続されている。抵抗部4の抵抗値は、その長さに比例するため、抵抗部4が曲線的に延びることにより、その抵抗値を増加させることができる。また、抵抗部4が存在することにより、その下に存在する半導体領域の表面準位を安定させ、出力を安定させることができる。
図11に示す例では、配線パターン3Cは、個々の光検出部10を囲む形状を含んでいるが、配線パターン3Cの形状はこれに限られるものではなく、例えば、2個以上の光検出部10を囲む形状としたり、一列以上の光検出部10を囲む形状とするとすることができる。また、半導体領域14を厚み方向からみた輪郭上に、抵抗層4Bが配置することができる。
光検出部10に含まれるフォトダイオードの一端は、原則的には全ての位置において同電位の配線パターン3Cに接続され、他方端は、基板電位を与える下面電極E4に接続されている。すなわち、全ての光検出部10におけるフォトダイオードは並列接続されている。
半導体チップS1の表面には、共通電極E3が設けられており、読出配線TLは、全て共通電極E3に接続されている。共通電極E3の周囲の断面構造及びバンプ電極下に配置される配線基板の構造は、図13において説明する。
図11に示す例では、個々のコンタクト電極4Aは、配線パターン3Cによって囲まれた個々の光検出領域の中央部に位置している。そして、抵抗層4Bの二次元パターンはコンタクト電極4Aの周囲を回転するように延びた形状を含んでいる。コンタクト電極4Aを各光検出領域の中央部に配置し、コンタクト電極4Aの周囲を回転させるように、抵抗層4Bを配置することで、抵抗層4Bの長さを長く設定することができる。
図12に示すように、個々の光検出部10は、第1導電型(n型)の第1半導体領域(層)12と、第1半導体領域12とpn接合を構成する第2導電型(p型)の第2半導体領域(半導体層13及び高不純物濃度領域14)を備えている。
この第2半導体領域における高不純物濃度領域(半導体領域)14には、第1コンタクト電極3Aが接触している。高不純物濃度領域14は、不純物を半導体層13内に拡散することによって形成される拡散領域(半導体領域)であり、半導体層13よりも高い不純物濃度を有している。本例(タイプ1)では、n型の第1半導体領域12上に、p型の半導体層13が形成され、半導体層13の表面側に、p型の高濃度不純物領域14が形成されている。したがって、フォトダイオードを構成するpn接合は、第1半導体領域12と半導体層13との間に形成されている。
なお、半導体基板の層構造としては、上記とは導電型を反転させた構造を採用することもできる。すなわち、(タイプ2)の構造は、p型の第1半導体領域12上に、n型の半導体層13を形成し、半導体層13の表面側に、n型の高濃度不純物領域14が形成して形成される。
また、pn接合界面を、表面層側において形成することもできる。この場合、(タイプ3)の構造は、n型の第1半導体領域12上に、n型の半導体層13が形成され、半導体層13の表面側に、p型の高濃度不純物領域14が形成される構造となる。なお、この構造の場合には、pn接合は、半導体層13と半導体領域14との界面において形成される。
もちろん、かかる構造においても、導電型を反転させることができる。すなわち、(タイプ4)の構造は、p型の第1半導体領域12上に、p型の半導体層13が形成され、半導体層13の表面側に、n型の高濃度不純物領域14が形成される構造となる。
図13は、共通電極周辺部の断面図である。
半導体領域12は、N型(第1導電型)の半導体領域1PCを有している。半導体領域1PCは、半導体領域12の光入射面側に形成されている。半導体領域1PCは、貫通電極TEが配置される貫通孔THに、N型の半導体領域12とP型の第1半導体領域13との間に形成されるPN接合が露出するのを防いでいる。半導体領域1PCは、貫通孔TH(貫通電極TE)に対応する位置に形成されている。
第2半導体領域14の表面上には、絶縁層16が形成され、この上に共通電極E3と読出配線TLが形成されている。共通電極E3と読出配線TLは、絶縁層17によって被覆されている。半導体領域12の裏面1Nbは、絶縁層L3によって被覆されている。絶縁L3は開口を有しており、貫通電極TEが開口内を通っている。共通電極E3は、貫通電極TEに接触し、電気的に接続されており、貫通電極TE上には、アンダーバンプメタルBMを介して、バンプ電極BEを接触させることもできるが、ここでは、別の位置に設ける。
すなわち、貫通電極TEは、貫通孔の内面を沿って、半導体基板の裏面上の絶縁層L3上に位置する。絶縁層L3にコンタクトホールを形成して、貫通電極TEを露出させ、この露出面上にアンバーバンプ電極メタルBMを介して、バンプ電極BEを設けることができる。なお、貫通孔THの底部のパッシベーション膜PFを除去して、除去された領域の貫通電極TEに接触するようにアンダーバンプメタルBMを設けることができる。設計によっては、底部のアンダーバンプメタルBM上にも、バンプ電極を配置することができる。
半導体領域12に設けられた貫通孔THの内面は、絶縁層L2によって被覆され、絶縁層L2は絶縁層L3に連続している。貫通電極TE及び絶縁層L3は、パッシベーション膜(保護膜)PFによって被覆されている。アンダーバンプメタルの形成方法は、無電解めっき法を用いることができる。バンプ電極BEの形成方法は、ハンダボールを搭載する手法又は印刷法を用いることができる。
以上のように、個々の半導体チップは、二次元状に配置された複数の光検出部10を有する半導体領域12と、半導体領域12の表面上に形成された絶縁層16と、絶縁層16上に配置された共通電極E3と、個々の光検出部10のクエンチング抵抗R1と共通電極E3とを電気的に接続する読出配線TLと、共通電極E3から、半導体領域12の貫通孔THを介して、半導体領域12の裏面に延びた貫通電極TEとを備えている。
また、各フォトダイオードアレイPDAは、個々に又は共通の貫通電極TEを含んでいる。貫通電極TEは、半導体領域12を、対向する主面1Na側から主面1Nb側まで貫通して形成されている。すなわち、貫通電極TEは、半導体領域12を貫通する貫通孔TH内に配置されている。絶縁層L2は、貫通孔TH内にも形成されている。したがって、貫通電極TEは、絶縁層L2を介して、貫通孔TH内に配置される。貫通電極TEは、その一方端が共通電極E3に接続され、読出配線TLと貫通電極TEとを接続している。
個々の光検出部10は、APDからなるフォトダイオードPDを備えているが、各APDは、第1導電型の半導体領域12、及び、半導体領域12とpn接合を構成し、キャリアを出力する第2導電型の第2半導体領域を備えている。APDの第2半導体領域14には、抵抗R1(抵抗部4)が電気的に接続されている。バンプ電極BEは、貫通電極TEと支持基板上の電極又は配線E2(図5参照)とを電気的に接続している。
上述の抵抗R1は、これが接続される共通電極E3よりも抵抗率が高い。抵抗R1は、たとえばポリシリコン等からなる。抵抗R1の形成方法としては、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いることができる。抵抗R1を構成する抵抗体としては、その他、SiCr、NiCr、TaNi、FeCrなどが挙げられる。
上述の電極及び貫通電極TEはアルミニウムなどの金属からなる。半導体基板がSiからなる場合には、電極材料としては、アルミニウムの他に、AuGe/Niなどもよく用いられる。電極及び貫通電極TEの形成方法としては、スパッタ法を用いることができる。
Siを用いた場合におけるP型不純物としてはBなどの3族元素が用いられ、N型不純物としては、N、P又はAsなどの5族元素が用いられる。半導体の導電型であるN型とP型は、互いに置換して素子を構成しても、当該素子を機能させることができる。これらの不純物の添加方法としては、拡散法やイオン注入法を用いることができる。
上述の絶縁層の材料としては、SiO又はSiNを用いることができ、絶縁層の形成方法としては、各絶縁層がSiOからなる場合には、熱酸化法又はスパッタ法を用いることができる。
なお、上述の半導体構造における各層の導電型、不純物濃度及び厚みの好適な範囲は以下の通りである。
(タイプ1)
半導体領域12(導電型/不純物濃度/厚み)
(n型/5×1011〜1×1020cm−3/30〜700μm)
半導体領域13(導電型/不純物濃度/厚み)
(p型/1×1014〜1×1017cm−3/2〜50μm)
半導体領域14(導電型/不純物濃度/厚み)
(p型/1×1018〜1×1020cm−3/10〜1000nm)
(タイプ2)
半導体領域12(導電型/不純物濃度/厚み)
(p型/5×1011〜1×1020cm−3/30〜700μm)
半導体領域13(導電型/不純物濃度/厚み)
(n型/1×1014〜1×1017cm−3/2〜50μm)
半導体領域14(導電型/不純物濃度/厚み)
(n型/1×1018〜1×1020cm−3/10〜1000nm)
(タイプ3)
半導体領域12(導電型/不純物濃度/厚み)
(n型/5×1011〜1×1020cm−3/30〜700μm)
半導体領域13(導電型/不純物濃度/厚み)
(n型/1×1014〜1×1017cm−3/2〜50μm)
半導体領域14(導電型/不純物濃度/厚み)
(p型/1×1018〜1×1020cm−3/10〜1000nm)
(タイプ4)
半導体領域12(導電型/不純物濃度/厚み)
(p型/5×1011〜1×1020cm−3/30〜700μm)
半導体領域13(導電型/不純物濃度/厚み)
(p型/1×1014〜1×1017cm−3/2〜50μm)
半導体領域14(導電型/不純物濃度/厚み)
(n型/1×1018〜1×1020cm−3/10〜1000nm)
図14は、光入射からの経過時間(ns)と光検出器(半導体チップ)からの出力電圧(V)の関係を示すグラフである。
シンチレータとしてLYSO:Ceを用いた場合、PET装置で対象とする消滅ガンマ線511keVのエネルギーに対して約18000フォトンが発生する。TOF−PET装置では発生したフォトンのうち比較的早く入射したフォトンによる出力パルスでタイミングを検出する。
同図では、光検出器に含まれる1つの半導体チップのサイズが、1×1mm、3×3mm、6×6mmの場合の出力電圧を示している。同図から分かるように、チップサイズが小さいほど、光入射時に立ち上がる出力電圧のピークが高くなり、ピーク位置が正確に検出できる。チップサイズが小さい場合、半導体チップの寄生容量が小さくなるため、入射光に対する出力ピークが急峻に立ち上がることになる。この場合、TOF型の解析において、精密な時間測定が可能となる。したがって、時間測定を精密に行うためには、半導体チップのサイズを小さくすることが好ましい。
しかしながら、半導体チップを小さくすると、光感応領域の面積が小さくなるため、エネルギーが精密に検出できなくなる傾向にあるが、上述の構造では、第1反射体RF1及び第2反射体RF2を用いているため、入射光量を増加させ、エネルギー検出を精密に行うことができる。
以上、説明したように、上記検出器Dは、半導体チップS1を有する光検出器D1と、光検出器D1上に配置され、複数の光伝達領域HDに区分されたシンチレータSCと、を備えた検出器Dにおいて、半導体チップS1は、ガイガーモードで動作する複数のAPDからなる光感応領域と、それぞれのAPDにそれぞれ接続された複数のクエンチング抵抗(抵抗R1(4))と、それぞれのクエンチング抵抗R1に電気的に接続された出力端子(電極パッドPAD)と、を備え、光伝達領域HDには、光感応領域が対向しており、光検出器D1とシンチレータSCとの間に介在し、光感応領域を囲む第1反射体RF1と、シンチレータSCの各光伝達領域HD間に配置された第2反射体RF2とを備えている。
この検出器Dでは、第1反射体RF1及び第2反射体RF2を備えており、シンチレータSCに入射したエネルギー線は、蛍光に変換されて、第2反射体RF2で反射されながら、光伝達領域HD内を伝達し、光感応領域に至る。光感応領域の周囲には、第1反射体RF1が設けられているので、第1反射体RF1に入射した光は反射されるが、再び、第2反射体RF2で反射されて、最終的には、光感応領域に入射する確率が高くなる。したがって、最終的に光感応領域が受光する光量は多くなり、精密な入射エネルギー線のエネルギーを検出することができる。
また、第2反射体RF2は、シンチレータSCの厚み方向から見て、光感応領域を囲んでいる。この場合、1つの光伝達領域HD内を伝播する光を、確実に1つの光感応領域内に導くことができ、測定毎の出力のバラつきを抑制することができる。
上述のように、半導体チップの大きさは小さい方が、時間分解能に優れる。相対的に言えば、それぞれの光感応領域(PDA)の面積は、シンチレータSCの厚み方向に垂直なそれぞれの光伝達領域HDの面積よりも小さいことになる。
また、光検出器D1が、半導体チップS2を収容する凹部を有する支持基板SB1を更に備えている場合、光検出器D1が支持基板SB1により保護されると共に、取り扱いが容易となる。この凹部内には、樹脂Jが充填されており、樹脂Jと半導体チップS1が接触することで、半導体チップが支持基板に固定され、保護される。
また、第1反射体RF1が、支持基板SB1及び充填された樹脂J上に形成されている場合、凹部と半導体チップS1の隙間にも樹脂Jを充填することができるため、この部分の樹脂上に第1反射体RF1を形成することができ、したがって、第1反射体RF1による反射量を増加させ、エネルギー測定時に検出される光量を増加させることができる。
また、半導体チップS1は、APDに電気的に接続され、半導体チップS1を貫通する貫通電極TEを有しており、貫通電極TEは、支持基板の凹部内に配置されたバンプ電極BEに電気的に接続される。この場合、貫通電極TEが半導体チップS1の凹部の底部側に抜けるため、ワイヤーボンディングの必要がなく、シンチレータSCと半導体チップS1とを近接させることができ、したがって、シンチレータSCで発生したより多くの蛍光が、減衰することなく光感応領域に入射することができる。
また、上述の検出器Dは、半導体チップS1と、半導体チップS1を収容する凹部を有する支持基板SB1とを備えた光検出器D1と、光検出器D1上に配置され、複数の光伝達領域HDに区分されたシンチレータSCとを備えた検出器において、半導体チップS1は、ガイガーモードで動作する複数のAPDからなる光感応領域と、それぞれのAPDにそれぞれ接続された複数のクエンチング抵抗Rと、それぞれのクエンチング抵抗Rに電気的に接続された出力端子(電極パッドPAD)とを備え、光伝達領域HDには、光感応領域が対向している。
この場合、半導体チップS1が小さくなった場合においても、支持基板SB1により、これを保護することができると共に、上述のように、入射光量を増加させる構成とすることも可能となり、エネルギー検出の測定が精密に行えるようになる。
以上のように、上述の放射性検出装置は、ガイガーモード動作のAPDアレイを含む光検出ユニット上にシンチレータを配置した放射線検出ユニットを2次元配列した放射性検出装置において、各光検出ユニットはガイガーモード動作の複数のAPDセルが2次元配列されたAPDアレイ領域と、APDアレイ領域を囲み、入射光をシンチレータに向けて反射する反射領域を備え、各光検出ユニットに対応する各シンチレータの側壁には、放射線入射方向から見て、APDセルが2次元配列されたAPDアレイ領域を囲む反射膜が形成されている。
SC…シンチレータ、R1…クエンチング抵抗、HD…光伝達領域、D1…光検出器、S1…半導体チップ、RF1…第1反射体、RF2…第2反射体。

Claims (6)

  1. 半導体チップを有する光検出器と、
    前記光検出器上に配置され、複数の光伝達領域に区分されたシンチレータと、
    を備えた検出器において、
    前記半導体チップは、
    ガイガーモードで動作する複数のAPDからなる光感応領域と、
    それぞれの前記APDにそれぞれ接続された複数のクエンチング抵抗と、
    それぞれのクエンチング抵抗に電気的に接続された出力端子と、
    を備え、
    前記光伝達領域には、前記光感応領域が対向しており、
    前記光検出器と前記シンチレータとの間に介在し、前記光感応領域を囲む第1反射体と、
    前記シンチレータの各光伝達領域間に配置された第2反射体と、
    を備え、
    前記光検出器は、前記半導体チップを収容する凹部を有する支持基板を更に備え、前記第1反射体は前記凹部の開口端面上において前記光感応領域を囲むように設けられ、
    前記凹部内には、樹脂が充填されており、
    それぞれの前記光感応領域の面積は、前記シンチレータの厚み方向に垂直なそれぞれの前記光伝達領域の面積よりも小さく、
    前記半導体チップの前記出力端子は、前記凹部内の底面上に設けられた配線に、バンプ電極を介して、接続されており、前記配線は、前記支持基板の内部配線に電気的に接続され、前記内部配線を介して、前記半導体チップの出力は外部に取り出される、
    ことを特徴とする検出器。
  2. 前記第2反射体は、前記シンチレータの厚み方向から見て、前記光感応領域を囲んでいることを特徴とする請求項1に記載の検出器。
  3. 前記第1反射体は、前記支持基板の前記凹部の開口端面上から前記凹部の開口上まで延びて、前記凹部内に充填された樹脂上にも形成され、前記第1反射体で反射された光が、前記第2反射体で再度反射して、前記光感応領域に形成されたフォトダイオードアレイに入射するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の検出器。
  4. 半導体チップを有する光検出器と、
    前記光検出器上に配置され、複数の光伝達領域に区分されたシンチレータと、
    を備えた検出器において、
    前記半導体チップは、
    ガイガーモードで動作する複数のAPDからなる光感応領域と、
    それぞれの前記APDにそれぞれ接続された複数のクエンチング抵抗と、
    それぞれのクエンチング抵抗に電気的に接続された出力端子と、
    を備え、
    前記光伝達領域には、前記光感応領域が対向しており、
    前記光検出器と前記シンチレータとの間に介在し、前記光感応領域を囲む第1反射体と、
    前記シンチレータの各光伝達領域間に配置された第2反射体と、
    を備え、
    前記光検出器は、前記半導体チップを収容する凹部を有する支持基板を更に備え、
    前記半導体チップは、前記APDに電気的に接続され、前記半導体チップを貫通する貫通電極を有しており、
    前記貫通電極は、前記凹部内に配置されたバンプ電極に電気的に接続されている、
    ことを特徴とする検出器。
  5. 半導体チップと、前記半導体チップを収容する凹部を有する支持基板とを備えた光検出器と、
    前記光検出器上に配置され、複数の光伝達領域に区分されたシンチレータと、
    を備えた検出器において、
    前記半導体チップは、
    ガイガーモードで動作する複数のAPDからなる光感応領域と、
    それぞれの前記APDにそれぞれ接続された複数のクエンチング抵抗と、
    それぞれのクエンチング抵抗に電気的に接続された出力端子と、
    を備え、
    前記光伝達領域には、前記光感応領域が対向しており、
    前記凹部内には、樹脂が充填されており、
    それぞれの前記光感応領域の面積は、前記シンチレータの厚み方向に垂直なそれぞれの前記光伝達領域の面積よりも小さく、
    前記半導体チップの前記出力端子は、前記半導体チップの外側に位置する前記凹部内の底面上に設けられた配線に、ボンディングワイヤを介して、接続されており、前記配線は、前記支持基板の内部配線に電気的に接続され、前記内部配線を介して、前記半導体チップの出力は外部に取り出される、
    ことを特徴とする検出器。
  6. 半導体チップと、前記半導体チップを収容する凹部を有する支持基板とを備えた光検出器と、
    前記光検出器上に配置され、複数の光伝達領域に区分されたシンチレータと、
    を備えた検出器において、
    前記半導体チップは、
    ガイガーモードで動作する複数のAPDからなる光感応領域と、
    それぞれの前記APDにそれぞれ接続された複数のクエンチング抵抗と、
    それぞれのクエンチング抵抗に電気的に接続された出力端子と、
    を備え、
    前記光伝達領域には、前記光感応領域が対向しており、
    前記半導体チップは、前記APDに電気的に接続され、前記半導体チップを貫通する貫通電極を有しており、
    前記貫通電極は、前記凹部内に配置されたバンプ電極に電気的に接続されている、
    ことを特徴とする検出器。
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