JP4178402B2 - 放射線検出器 - Google Patents

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Description

本発明は、第1放射線および該第1放射線と異なる第2放射線の空間分布状態を検出する放射線検出器に関するものである。
従来、核医学の分野において、いわゆる陽電子放射断層撮影装置(Positron Emission Tomography:以下、「PET装置」と称する)が注目されている。PET装置は、被検体内に陽電子放出性の標識物質を投与すると共に、電子・陽電子対消滅に伴って被検体の被計測部位で発生したγ線を同時計測することによって被計測部位におけるγ線濃度の空間分布状態を計測する。そして、計測されたγ線濃度の空間分布状態に基づく画像化処理を行うことによって、被計測部位の特定の関心領域における標識物質の集積量変化等の検出を行う機能を有する。
従って、PET装置は、例えば、放射性同位元素を擬似ブドウ糖に結合させたFDGを被検体内に注入し、FDGから生じるγ線濃度の空間分布状態に基づいて画像化処理を行うことによって、悪性腫瘍の発生箇所を検出することが可能である。すなわち、ガン等の悪性腫瘍は正常な細胞と比較して約3倍から8倍の程度で糖代謝が盛んであることから、被検体内に注入された擬似ブドウ糖はかかる悪性腫瘍に集中することとなる。FDGは擬似ブドウ糖に結合された状態で被検体内に注入されることから、FDGに起因して生じるγ線の濃度も悪性腫瘍の位置に応じて変化することとなり、この結果、PET装置によって悪性腫瘍の検出が行われることとなる。かかるPET装置の検出感度はきわめて高く、従来用いられてきたCT装置等では発見できなかった微小な病変を発見することが可能であり、ガンの早期発見等に大きく寄与するものとして期待されている。
一方で、PET装置はその構造上空間分解能がCT装置等と比較して劣るという問題点を有する。すなわち、PET装置は、微小な病変をも検出する機能を有する一方で、検出した病変の正確な位置を特定することが困難であるという特性を有する。従って、近年、PET装置単体による被検体内の撮像のみならず、PET装置とCT装置とを組み合わせて、同一被検体の撮像を同時に行うPET−CT装置が提案されている。すなわち、PET装置によって病変の有無を検出し、CT装置によって被検体の内部構造を撮像した後、それぞれ得られた画像を重ね合わせることによって、PET装置によって検出された病変の具体的位置を導出している。CT装置は、病変の有無の検出を把握することはPET装置に劣るものの、優れた空間分解能を有することから、かかるCT装置とPET装置を組み合わせたPET−CT装置は、微小な病変について高感度で検出可能であると共に、検出された病変の正確な位置を把握することができるという利点を有する(例えば、特許文献1参照。)。
特表2003−501666号公報
しかしながら、従来のPET−CT装置は、PET装置およびCT装置のそれぞれにおいて撮像された画像の位置あわせを行う必要があるという問題を有する。すなわち、PET装置およびCT装置はそれぞれ異なるメカニズムによって被検体内を撮像するものであることから、取得される被検体内画像の内容は互いに異なるものとなっており、異なる被検体内画像の位置あわせを正確に行うことは容易ではない。従来のPET−CT装置では、位置あわせのための処理機構を備えることである程度の精度の位置あわせを実現しているが、かかる処理機構は高価であるのみならず、精密な位置あわせという点で必ずしも十分ではないという問題を有する。
ところで、PET装置は、上述のように被測位部位から生じるγ線の空間分布状態に基づいて画像形成を行う機能を有し、CT装置は、X線の空間分布状態に基づいて画像形成を行う機能を有する。従って、PET−CT装置においてPET画像とCT画像との位置あわせの必要性を解消するためには、PET装置およびCT装置における画像データの生成に用いられるγ線、X線等の異種放射線の空間分布状態について相対的な位置ずれの発生を抑制する放射線検出器を用いることが有効である。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数種類の放射線の空間分布状態を検出する放射線検出器について、異なる放射線の空間分布状態を検出する際に相対的な位置ずれの発生を抑制した放射線検出器を実現することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる放射線検出器は、第1放射線および該第1放射線と異なる第2放射線の空間分布状態を検出する放射線検出器であって、入射した前記第1放射線を第1波長の光に変換し、前記第2放射線を第2波長の光に変換する複数の光変換手段と、前記複数の光変換手段の相互間に配置され、前記第1放射線、前記第2放射線および前記光変換手段によって得られた光の通過を遮蔽する遮蔽手段と、前記複数の光変換手段にそれぞれ対応して配置され、前記光変換手段によって変換された前記第1波長の光の強度に応じた電気信号を出力する複数の第1光電変換手段と、前記複数の光変換手段にそれぞれ対応して配置され、前記光変換手段によって変換された前記第1波長の光の強度に応じた電気信号を出力する複数の第2光電変換手段とを備えたことを特徴とする。
この請求項1の発明によれば、第1放射線と第2放射線の双方を受線して光変換処理を行う複数の光変換手段を備えることとしたため、空間分布状態の検出に際して、異なる放射線に関して位置ずれが発生することを防止することが可能である。
また、請求項2にかかる放射線検出器は、上記の発明において、前記第1放射線は、γ線であって、前記第1光電変換手段は、光電子増倍管を備えることを特徴とする。
また、請求項3にかかる放射線検出器は、上記の発明において、前記第2放射線は、X線であって、前記第2光電変換手段は、フォトダイオード素子を備えることを特徴とする。
また、請求項4にかかる放射線検出器は、上記の発明において、前記第1光電変換手段は、前記光変換手段に対して、前記第1放射線および前記第2放射線の進行方向下流に配置され、前記第2光電変換手段は、前記光変換手段に対して、前記第1放射線および前記第2放射線の進行方向側面上に配置されることを特徴とする。
また、請求項5にかかる放射線検出器は、上記の発明において、前記光変換手段は、シンチレータ素子を1次元状に配列したシンチレータアレイを備え、前記第2光電変換手段は、前記シンチレータアレイに対して、前記第1放射線および前記第2放射線の進行方向側面上に、前記シンチレータ素子に対応してフォトダイオード素子1次元状に配列したフォトダイオードアレイを備えたことを特徴とする。
また、請求項6にかかる放射線検出器は、上記の発明において、前記フォトダイオードアレイは、前記フォトダイオード素子から前記第1放射線および前記第2放射線の進行方向下流に延伸した配線構造を備えたことを特徴とする。
また、請求項7にかかる放射線検出器は、上記の発明において、前記フォトダイオードアレイは、前記フォトダイオード素子から前記第1放射線および前記第2放射線の進行方向下流に延伸した後、前記フォトダイオード素子の配列方向にさらに延伸した配線構造を備えたことを特徴とする。
また、請求項8にかかる放射線検出器は、上記の発明において、前記シンチレータアレイおよび前記フォトダイオードアレイは、前記シンチレータ素子の配列方向と直角方向に複数配列されていることを特徴とする。
また、請求項9にかかる放射線検出器は、上記の発明において、前記第1光電変換手段は、前記光変換手段に対して、前記第1放射線および前記第2放射線の入射方向下流に配置され、前記第2光電変換手段は、前記第1放射線および前記第2放射線を透過する部材によって形成され、前記光変換手段に対して、前記第1放射線および前記第2放射線の入射方向上流に配置されることを特徴とする。
本発明にかかる放射線検出器は、第1放射線と第2放射線の双方を受線して光変換処理を行う複数の光変換手段を備えることとしたため、空間分布状態の検出に際して、異なる放射線に関して位置ずれが発生することを防止できるという効果を奏する。従って、例えば本発明をPET−CT装置の放射線受線機構として利用した場合、PET画像とCT画像との間で位置あわせ処理を行うことなく、正確な位置あわせが施された画像を生成することが可能である。
以下に、この発明を実施するための最良の形態(以下、単に「実施の形態」と称する)である放射線検出器について説明する。なお、図面は模式的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、それぞれの部分の厚みの比率などは現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。また、以下の説明では第1放射線がγ線であって、第2放射線がX線となる例について説明するが、本発明において、第1放射線および第2放射線についてかかる具体例に限定して解釈する必要がないことはもちろんである。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1にかかる放射線検出器について説明する。図1は、本実施の形態1にかかる放射線検出器の構造を示す模式図である。図1に示すように、本実施の形態1にかかる放射線検出器は、複数のシンチレータ素子1およびセパレータ2を備えたシンチレータアレイ3と、シンチレータアレイ3に対して受線方向(図1における上から下への方向)に関する側面上に配置されたフォトダイオードアレイ4と、シンチレータアレイ3に対して受線方向下流に、個々のシンチレータ素子1に対応して配置された複数の光電子増倍管5と、光電子増倍管5から出力される電気信号を外部に出力するための回路が形成された回路基板6とを備える。
シンチレータ素子1は、特許請求の範囲における光変換手段に相当する部材として機能するものであって、入射される放射線を光電変換可能な光に変換するためのものである。すなわち、シンチレータ素子1は、第1放射線および第2放射線として、それぞれγ線およびX線が入射される構造を有し、これらの放射線を光電子増倍管5および後述するフォトダイオード素子8とによって光電変換が可能な波長の光に変換する機能を有する。シンチレータ素子1を構成する具体的な材料としては、LSO(Lu2SiO5)を用いることが好ましいが、CsIやNaIでも良く、その他にもBGO(Bi4Ge312)、BaF2、GSO(Gd2SiO5)や、各種セラミックシンチレータ等を材料としてシンチレータ素子1を構成することが可能である。
セパレータ2は、特許請求の範囲における遮蔽手段に相当する部材として機能するものである。具体的には、セパレータ2は、隣接するシンチレータ素子1間に配置されることによって、一方のシンチレータ素子1に入射した放射線および光変換処理によって得られた光が他方にも入射するいわゆるクロストークの発生を防止するためのものである。
フォトダイオードアレイ4は、シンチレータ素子1の作用によりX線から変換された光を受光し、受光した光の強度に応じた電気信号を出力するためのものである。図2−1は、フォトダイオードアレイ4とシンチレータアレイ3とを分離した状態について示す模式図であり、図2−2は、フォトダイオードアレイ4をシンチレータアレイ3に固着した状態を示す模式図である。図2−1に示すように、フォトダイオードアレイ4のシンチレータアレイ3との接触面上には、シンチレータ素子1と同数のフォトダイオード素子8(特許請求の範囲における第2光電変換手段に相当)が配置されている。そして、図2−2に示すように、シンチレータアレイ3とフォトダイオードアレイ4とは、各フォトダイオード素子8とシンチレータ素子1とが1対1の関係を保持するよう固着されている。従って、本実施の形態1にかかる放射線検出器は、複数のシンチレータ素子1のそれぞれにおいてX線から変換された光波が対応するフォトダイオード素子8に入射する構成を有する。また、フォトダイオード素子8は、配線9を介して端子10に電気的に接続された構成を有し、フォトダイオード素子8による光電変換作用によって得られる電気信号は、端子10を介して外部に出力される。
光電子増倍管5は、シンチレータ素子1の作用によりγ線から変換された光の強度に応じた電気信号を出力するためのものである。本実施の形態1にかかる放射線検出器は、PET−CT装置の放射線受線機構としての利用を想定しており、PET−CT装置に利用した場合にシンチレータ素子1に入射するγ線の強度は微小なものとなる。このため、シンチレータ素子1におけるγ線に対する光変換処理によって得られる光の強度も微小なものとなり、通常の光電変換機構では有意な電気信号を得ることは困難である。従って、本実施の形態1にかかる放射線検出器では、γ線から変換された光を光電変換する際に光電子増倍管5を用いることとし、微小な光についても確実に検出して電気信号を出力する構成としている。
図3は、光電子増倍管5の具体的構成を示す模式図である。なお図3において、理解を容易にするために光電子増倍管5と接触するシンチレータ素子1についてもあわせて示している。図3に示すように、光電子増倍管5は、シンチレータ素子1との接触面11の近傍に陰極12が配置され、陰極12に対して変換光入射方向の下流に集束電極13、電子増倍部14および陽極15が順次配置された構成を有する。
シンチレータ素子1と光電子増倍管5との間は、境界部分における光反射を抑制するために、例えばシリコンオイル等を塗布することによって、シンチレータ素子1においてγ線から変換された光を光電子増倍管5に対してほぼ100%の割合で入射させる構成を有している。
陰極12は、シンチレータ素子1から入射された光に基づいて電子を発生させるためのものである。具体的には、陰極12は所定の電位を与えられており、陰極12に対して光りが入射することによって、光電効果によって入射光のエネルギー等に対応した電子が生成され、陰極12から放出される。陰極12はかかる光電変換機能を備えることから、シンチレータ素子1から入射する光を効率よく受光するために大面積かつ接触面11の近傍に配置されている。
集束電極13は、陰極12の作用によって得られた電子を集束するためのものである。上述したように、本実施の形態1にかかる放射線検出器をPET−CT装置の構成部品として使用した場合には、シンチレータ素子1に入射するγ線の強度は微弱であり、陰極12の作用によって得られる電子の量も微小なものとなる。このため、集束電極13によって電子を1点に集束させることとしている。具体的な構成としては、集束電極13は、負電位に保持され、中央に穴部が形成された構成を有する。陰極12の作用によって得られた電子は負の電位を有することから、集束電極13が負電位に保持されることによって、集束電極13の表面を避けるよう運動する。このため、陰極12の作用によって得られた電子は、集束電極13の中央に形成された穴部を通過することとなり、高密度化された状態で電子増倍部14に入射することとなる。
電子増倍部14は、入射した電子の量を増加させるためのものである。具体的には、電子増倍部14は複数の電極によって形成されており、電子の進行方向に従って徐々に電極の電位は高くなるよう形成されている。具体的な増幅作用としては、電子増倍部14に入射した電子は、まず最初の電極に衝突し、かかる最初の電極は、入射する電子よりも多くの電流を放出する。電子増倍部14は複数の電極を備えていることから、かかる工程がそれぞれの電極において繰り返されることにより、結果として電子増倍部14は、入射する電子を増幅した状態で陽極15に出力することとなる。なお、γ線の空間分布状態を検出するためには、各シンチレータ素子1に入力したγ線の強度の比較を行う必要があることから、シンチレータ素子1に対応して複数配置されたそれぞれの光電子増倍管5では、電子増倍部14における増幅効率は一定であることとする。
陽極15は、電子増倍部14によって増幅された電子を入力し、外部に出力するためのものである。具体的には、陽極15は、図1〜図3において図示を省略した回路基板6上の配線構造と電気的に接続された構成を有し、回路基板6上の配線構造を介して外部に入力電子に応じた電気信号、例えば電圧信号を出力する機能を有する。
次に、本実施の形態1にかかる放射線検出器の動作について説明する。上記したように、本実施の形態1にかかる放射線検出器は、第1放射線たるγ線および第2放射線たるX線の双方を検出する機能を有することから、まず図4を参照してX線の検出動作について説明し、その後、図5を参照してγ線の検出動作について説明する。
図4は、本実施の形態1にかかる放射線検出器におけるX線の検出動作について説明するための模式図である。本実施の形態1にかかる放射線検出器では、図4に示すように、外部からX線がシンチレータ素子1に対して入射し、シンチレータ素子1は、その作用によりX線を所定波長の光に変換する。
シンチレータ素子1の作用によって得られた変換光は、反射等を繰り返すことによって最終的にフォトダイオード素子8に入射することとなり、フォトダイオード素子8によって光電変換処理が行われる。光電変換処理によって得られた電気信号は、図4において図示を省略した配線9および端子10を介して回路基板6上に形成された配線構造に伝送され、配線構造を介して外部に出力される。
なお、かかる工程において、光電子増倍管5は、例えば陰極12の電位を所定値以上としておくことによりその機能を停止しており、光電子増倍管5による光増幅作用は行われないものとする。また、隣接するシンチレータ素子1間には既に述べたようにセパレータ2が配置されていることから、任意のシンチレータ素子1に入射したX線およびX線から得られた変換光が他のシンチレータ素子1に入射することが防止されている。このことは、後述するγ線検出時においても同様であって、γ線検出時には隣接する他のシンチレータ素子1に対してγ線および変換光が出力されることがないと共に、変換光がフォトダイオード素子8によって光電変換されることはないものとする。
図4に示す動作時において、シンチレータ素子1の作用によって得られる変換光は入射するX線の入射量に応じたものとなり、フォトダイオード素子8における光電変換作用によって得られる電気信号は、シンチレータ素子1の作用によって得られた変換光の入射量に依存する。従って、結論としてはフォトダイオード素子8によって得られる電気信号の強度は、シンチレータ素子1に対するX線の入射量に対応したものとなる。
ここで、図4に示す動作は、図1に示された多数のシンチレータ素子1および対応したフォトダイオード素子8において行われることとなるため、本実施の形態1にかかる放射線検出器では、各シンチレータ素子1に対して入射するX線の量、ひいては複数のシンチレータ素子1が配置された領域におけるX線の空間分布状態を検出することが可能となる。従って、本実施の形態1にかかる放射線検出器をPET−CT装置またはCT装置に使用した場合、検出したX線空間分布状態に基づいた画像形成が可能となり、空間分解能に優れたCT画像を得ることができる。
次に、γ線の検出動作について説明する。図5は、本実施の形態1にかかる放射線検出器におけるγ線の検出動作について示す模式図である。本実施の形態1にかかる放射線検出器では、まずシンチレータ素子1に対して外部からγ線が入射し、シンチレータ素子1は、その作用によりγ線を所定の光に変換する。シンチレータ素子の作用によって得られたγ線は、必要に応じて反射等を繰り返すことにより、最終的には接触面11を通過して光電子増倍管5に入射する。
光電子増倍管5に入射した変換光は、陰極12に衝突することによって光電効果が生じ、入射量に応じた光電子が陰極12から放出される。かかる光電子は、集束電極13の電子集束作用によって高密度化された状態で集束電極13の中央に設けられた穴部を通過し、電子増倍部14に入射する。
電子増倍部14は、電子増幅機能を有することから、電子増倍部14を通過するに従って電子の量は増幅され、電子増倍部14に入射した時点と比較して増幅された状態となって、陽極15に入射されることとなる。陽極15は、回路基板6上に形成された配線構造と電気的に接続された構成を有することから、陽極15に入射した電子量に応じた電気信号、例えば電圧信号が外部に出力されることとなる。
図5に示す動作時において、シンチレータ素子1において得られる変換光はγ線の入射量に応じたものとなり、光電子増倍管5内に備わる陰極12における光電変換作用によって得られる光電子の量は入射する変換量に応じたものとなる。さらに、電子増倍部14における増幅効率は各光電子増倍管5においてほぼ同一の値となるよう形成されることから、シンチレータ素子1に対するγ線の入射量に応じた電気信号が陽極15から外部に出力されることとなる。
ここで、図5に示す動作は、図1に示すように複数配置されたシンチレータ素子1およびシンチレータ素子1に対応して配置された光電子増倍管5においてそれぞれ行われるものである。このため、本実施の形態1にかかる放射線検出器は、各シンチレータ素子1に対して入射するγ線の量、ひいては複数のシンチレータ素子1が配置された領域におけるγ線の空間分布状態を検出することが可能である。従って、本実施の形態1にかかる放射線検出器をPET−CT装置またはPET装置に利用した場合には、検出されたγ線の空間分布状態に基づいたPET画像の形成が可能となり、悪性腫瘍等の病変の検出機能に優れた画像を形成することができる。
次に、本実施の形態1にかかる放射線検出器において、図4および図5に示すように共通のシンチレータ素子1を用いてX線検出動作およびγ線検出動作を行う利点について説明する。本実施の形態1にかかる放射線検出器は、第1放射線たるγ線と第2放射線たるX線の双方を受線するシンチレータ素子1を複数備えた構成を有し、かかる複数のシンチレータ素子1のそれぞれによってγ線およびX線の双方が受線される構成を有する。従って、本実施の形態1にかかる放射線検出器によって取得されるγ線の空間分布状態とX線の空間分布状態との間には、相対的な位置ずれが本来的に生じないこととなる。
このことは、本実施の形態1にかかる放射線検出器をPET−CT装置に使用した場合に特に有利な効果を発揮する。すなわち、PET画像は、検出したγ線の空間分布状態に基づいて画像が生成され、CT画像は、検出したX線の空間分布状態に基づいて画像が生成される。従って、画像生成の基礎となるそれぞれの放射線の空間分布状態に関して本来的に位置ずれの発生を防止する本実施の形態1にかかる放射線検出器を用いることによって、PET−CT装置で生成されるPET画像とCT画像との間には位置ずれが発生することを防止することが可能である。このため、本実施の形態1にかかる放射線検出器をPET−CT装置に使用した場合、PET画像とCT画像との間で位置あわせを行う機構を省略した装置を実現することが可能である。
また、本実施の形態1にかかる放射線検出器は、複数の放射線を受線する機構として共通のシンチレータ素子1を用いることとしたため、放射線検出器の製造コストを低減することが可能という利点を有する。すなわち、受線する放射線ごとに受線機構を備えた放射線検出器と比較して、本実施の形態1にかかる放射線検出器は、受線機構の共用化によって部品数を低減することが可能となり、従来の放射線検出器と比較して製造コストの低減が可能となる。
さらに、本実施の形態1にかかる放射線検出器において、光電子増倍管5をシンチレータ素子1に対して受線方向下流に配置し、フォトダイオードアレイ4(フォトダイオード素子8)をシンチレータ素子1に対して受線方向側面に配置したことによる利点について説明する。上述した位置あわせの観点からは、第1光電変換手段たる光電子増倍管5の位置と、第2光電変換手段たるフォトダイオード素子8の位置は、シンチレータ素子1によって得られた変換光が受光可能であれば、任意の場所とすることが可能である。従って、放射線検出器の構成としては、例えば光電子増倍管5をシンチレータ素子1の側面に配置し、フォトダイオード素子8をシンチレータ素子1に対して受線方向下流に配置することとしても良い。
しかしながら、光電子増倍管5については、光電子を効率よく集束させるためには陰極12と集束電極13との間に所定間隔を設ける必要があり、また、電子増倍部14は複数の電極によって形成され、各電極によって順次増幅作用を行う構成を有することから、電子増倍部14を形成するためには所定の空間が必要となる。このため、光電子増倍管5は受光面と垂直方向の厚みがある程度以上のものとなるという構造上の問題がある。
一方で、フォトダイオード素子8は、受光面と垂直な方向に関して半導体材料の積層構造によって形成されるものであって、半導体材料によって形成される各層の膜厚はせいぜい数μm程度の微小なものとなる。従って、フォトダイオードアレイ4は基板の厚みを含めても、せいぜい数百μm程度以下の厚みとすることが可能であって、シンチレータ素子1の受線方向側面上に配置しても、隣接するシンチレータ素子1間に生じる隙間を少なくすることができる。還元すれば、光電子増倍管5ではなくフォトダイオードアレイ4をシンチレータ素子1の受線方向側面に配置する構成とすることで、シンチレータ素子1を高密度に配置することが可能となり、その結果として、高い空間分解能を有する放射線検出器を実現することが可能である。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかる放射線検出器について説明する。本実施の形態2にかかる放射線検出器は、実施の形態1と同様にシンチレータ素子が複数配置されると共に、各シンチレータ素子に対して放射線受線方向下流に光電子増倍管が配置され、放射線受線方向側面にフォトダイオード素子が配置された構成を有する。一方で、本実施の形態2にかかる放射線検出器は、フォトダイオード素子において得られた電気信号を受線方向下流に設けた端子を介して出力するのではなく、フォトダイオード素子の配列方向延長上に配置した端子を介して出力する構成を有する。なお、以下の説明において特に言及しない点については実施の形態1と同様のものとし、特に対応する構成要素については実施の形態1と同様の名称・符号を付すものとする。
図6は、本実施の形態2にかかる放射線検出器の構成を示す模式図である。図6に示すように、実施の形態1と同様にシンチレータ素子1およびセパレータ2を備えたシンチレータアレイ3が複数配置され、各シンチレータ素子1に対応して受線方向下流に光電子増倍管5が配置され、光電子増倍管5の下部には回路基板16が配置されている。
一方、シンチレータ素子1に対して放射線受線方向側面上には、フォトダイオードアレイ17が配置され、フォトダイオードアレイ17におけるフォトダイオード素子の配列方向延長上には、フォトダイオードアレイ17に備わる配線構造と電気的に接続された配線基板18が配置された構成を有する。このように、本実施の形態2にかかる放射線検出器は、シンチレータ素子1と光電子増倍管5については実施の形態1と同様の構成を有する一方、フォトダイオードアレイ17から出力される電気信号の取り出し位置が実施の形態1と異なる構成を有する。
図7は、実施の形態2にかかる放射線検出器において、シンチレータアレイ3とフォトダイオードアレイ17および配線基板18との位置関係等について示す模式図である。図7に示すように、本実施の形態2にかかる放射線検出器では、フォトダイオードアレイ17内に備わるフォトダイオード素子8は実施の形態1と同様の構成を有するものの、フォトダイオード素子8において得られる電気信号を出力する出力配線19が、フォトダイオード素子8から放射線受線方向下流に一旦延伸した後、フォトダイオードアレイ17上におけるフォトダイオード素子8の配列方向(図7において横方向)に延伸し、配列方向端部に設けられた端子20と電気的に接続された構成を有する。なお、かかる端子20と外部回路とを直接接続する構成としても良いが、本実施の形態2では、フォトダイオードアレイ17に対して、配列方向延長上にさらに配線基板18を備える構成を採用し、端子20と、配線基板18上に形成された入力端子21との間をボンディングワイヤによって電気的に接続し、配線基板18上に形成された配線22および出力端子23を介して外部に出力する構成を採用している。
本実施の形態2においても個々のシンチレータ素子1に対して光電子増倍管5およびフォトダイオード素子8がそれぞれ配置された構成を有する点は同様であって、これらを備えることによってシンチレータ素子1の共有されることによって生じる利点は実施の形態1と同様に享受することが可能である。さらに、本実施の形態2にかかる放射線検出器は、フォトダイオード素子8の配列方向(図7における横方向)に出力される構成を採用したことによる利点が存在する。
すなわち、実施の形態1では、フォトダイオード素子8によって得られた電気信号は、配線9および端子10を介して回路基板6上に形成された配線構造に対して出力され、かかる配線構造を介して外部に出力される構成が採用されていた。かかる構成を採用した場合には、回路基板6の表面上に形成された配線構造と、回路基板6の表面と垂直に配置されたフォトダイオードアレイ4の表面上に配置された端子10との間を電気的に接続する必要があるため、ワイヤボンディング等によって電気的接続を確保する場合、電気的接続を確保するためにある程度の領域が必要であり、その分だけ放射線検出器のサイズが大型化することとなる。また、端子10と回路基板6上の配線構造とが互いに垂直に位置することにより、外部からの物理的衝撃に対して電気的に断線するおそれも存在することとなる。
このため、本実施の形態2にかかる放射線検出器では、フォトダイオード素子8によって得られた電気信号を回路基板6上の配線構造を介して外部に出力するのではなく、別系統で出力することとしている。ここで、本実施の形態2においても端子20は配線基板18上の入力端子21とワイヤボンディングを介して電気的に接続される構成を採用しているが、フォトダイオードアレイ17と配線基板18とは互いに平行に配置された構成を有する。このため、本実施の形態2にかかる放射線検出器では、ワイヤボンディングに必要な空間領域が少なく済むと共に、外部からの物理的衝撃に対しても容易に電気的断線が生じることのない構成を実現することが可能である。また、フォトダイオード素子8によってえら得た電気信号を出力するために回路基板6上に配線構造を設ける必要が無くなるため、回路基板6上における配線構造の本数を減らすことが可能となるという利点も有する。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3にかかる放射線検出器について説明する。本実施の形態3にかかる放射線検出器は、実施の形態1、2と同様に光電子増倍管をシンチレータ素子に対して受線方向下流に配置する一方で、フォトダイオード素子についてはシンチレータ素子に対して受線方向上流に配置した構成を採用している。なお、実施の形態2と同様に、以下の説明において特に言及しない点については実施の形態1、2と同様のものとし、特に対応する構成要素については実施の形態1、2と同様の名称・符号を付すものとする。
図8は、本実施の形態3にかかる放射線検出器の全体構成について示す模式図である。図8に示すように、本実施の形態3にかかる放射線検出器は、2次元行列状に配置されたシンチレータ素子1および隣接するシンチレータ素子1間に配置されたセパレータ2によって形成される2次元シンチレータアレイ25と、シンチレータ素子1に対応して、シンチレータ素子1に対して受線方向下流に複数配置された光電子増倍管5と、光電子増倍管5を固定し、光電子増倍管5から出力される電気信号を外部に出力するための配線構造を備えた回路基板26とを備える。
さらに、本実施の形態3にかかる放射線検出器は、2次元シンチレータアレイ25に対して、受線方向上流にシンチレータ素子1に対応したフォトダイオード素子27の1次元配列構造を備えた複数のフォトダイオードアレイ28と、フォトダイオードアレイ28を保持するアレイ保持基板29とを備えた構成を有する。
図9は、本実施の形態3にかかる放射線検出器において、アレイ保持基板29およびフォトダイオードアレイ28の構成について示す模式図である。図9に示すように、アレイ保持基板29は、2次元シンチレータアレイ25との接触面上にフォトダイオードアレイ28を嵌め込むための溝部30が形成された構造を有すると共に、フォトダイオード素子27から出力される電気信号を入力するために、フォトダイオード素子27に対応して第1パッド31およびスルーホール33を配置した構成を有する。
一方、溝部30に嵌め込まれるフォトダイオードアレイ28は、シンチレータ素子1の配置に応じて1次元アレイ状に配置され、2次元シンチレータアレイ25と接触する面上に受光面を有するフォトダイオード素子27を備えると共に、各フォトダイオード素子27に対応して電気信号出力のための第2パッド32を備えた構成を有する。
図10は、アレイ保持基板29と、アレイ保持基板29に形成された溝部30に嵌め込まれたフォトダイオードアレイ28との電気的接続関係について示す模式図である。図10に示すように、溝部30は、嵌め込まれたフォトダイオードアレイ28の表面とアレイ保持基板29の表面とが同一平面を形成する深さとなるよう形成されている。
この結果、フォトダイオードアレイ28表面上に、個々のフォトダイオード素子27に対応して設けられた第2パッド32とアレイ保持基板29の表面上に形成された第1パッド31とは、同一平面を形成することとなり、両者はワイヤボンディング34を介して電気的に接続される構成を有する。そして、第1パッド31は、アレイ保持基板29を貫通して形成されたスルーホール33を介してアレイ保持基板29の上面に設けられた配線構造35と電気的に接続された構成を有する。従って、本実施の形態3では、フォトダイオード素子27から出力された電気信号は、第2パッド32、ワイヤボンディング34、第1パッド31およびスルーホール33を介して、配線構造35から外部に出力されることとなる。
このように、本実施の形態3にかかる放射線検出器は、フォトダイオードアレイ28およびアレイ保持基板29が、シンチレータ素子1に対して受線方向上流に配置された構成を有する。フォトダイオードアレイ28およびアレイ保持基板29は、シリコン基板等を母材として形成されており、またフォトダイオードアレイ28上に形成されるフォトダイオード素子27は、放射線を直接光電変換する機能を有さない。
従って、フォトダイオードアレイ28およびアレイ保持基板29をシンチレータ素子1に対して受線方向上流に配置した構成を採用した場合であっても、入射する放射線はフォトダイオードアレイ28等によって遮られることなくシンチレータ素子1に対して入射することが可能である。このため、受線方向上流にフォトダイオードアレイ28等を配置した構成であっても、実施の形態1、2と同様の利点を享受することが可能である。また、フォトダイオード素子27をシンチレータ素子1に対して受線方向上流に配置する構成を採用することで、隣接するシンチレータ素子1の間にフォトダイオードアレイを配置する必要が無くなり、その分だけシンチレータ素子1を高密度に配置することが可能となるという利点も有する。
なお、本実施の形態3では、シンチレータアレイに関してはシンチレータ素子1を2次元行列状に配列した構成を有するものの、フォトダイオード素子27に関しては、1次元状に配列したフォトダイオードアレイ28を複数配置した構成を採用している。ここで、単に同一基板上に2次元行列状にフォトダイオード素子を形成する構成としても良いが、歩留まり等の理由に基づき、本実施の形態3では、1次元行列状のフォトダイオードアレイを複数配置した構成を採用している。
すなわち、単一基板上にフォトダイオード素子を2次元行列状に形成した2次元フォトダイオードアレイを使用した場合には、基板上に形成されるフォトダイオード素子の個数が非常に多くなる。このため、多数のフォトダイオード素子のうち一つでも不具合が生じた場合には、別の2次元フォトダイオードアレイと交換せざるを得ず、製造歩留まりが低下するという問題を有する。このため、本実施の形態3では1次元状のフォトダイオードアレイ28を複数設けることにより、フォトダイオード素子27に不具合が生じた場合であっても、多数存在するフォトダイオードアレイ28の中で、故障したフォトダイオード素子27を備えるもののみを交換することで足りることとし、製造歩留まりの低下を抑制している。
また、フォトダイオード素子27から出力される電気信号に関して、スルーホール33を介して外部に出力する構成を採用したことによる利点も存在する。上記したように、本実施の形態3にかかる放射線検出器では、シンチレータ素子1に対して受線方向上流にフォトダイオード素子27を配置した構成を採用したことから、実施の形態1、2の場合と異なり、フォトダイオード素子27は、すべて同一平面上に配置されることとなる。
かかる構成を採用した場合に実施の形態1、2と同様に出力用の配線構造をフォトダイオード素子27の受光面と同一平面上に形成した場合、面上に形成されるフォトダイオード素子27の個数が飛躍的に増加することに対応して配線構造の本数も増加することとなり、フォトダイオード素子27の受光面の占有面積が相対的に低下し、X線の検出感度が低下することとなる。
本実施の形態3ではかかる事態を避けるために、フォトダイオード素子27の受光面と同一面上に出力用の配線構造を形成するのではなく、スルーホール33を介して受光面と異なる面上に配線構造を形成することとしている。従って、多数のフォトダイオード素子27を同一面上に配置した場合であっても、フォトダイオード素子27の受光面積の低下を抑制することが可能であって、高感度のX線検出を行うことができるという利点を有する。
以上、実施の形態1〜3に渡って本発明について説明したが、本発明は上記のものに限定されず、当業者であれば様々な実施例、変形例および応用例に想到することが可能である。例えば、第1放射線としてγ線を検出し、第2放射線として中性子線を受線する光変換手段を備えた放射線検出器を形成しても良い。近年、被破壊検査の分野で、γ線および中性子線の透過特性の違いを利用することによって内部構造に関する画像データを取得する検査装置が提案されており、かかる検査装置に本発明の放射線検出器を使用することが可能となるためである。このような検査装置では、γ線の空間分布状態および中性子線の空間分布状態に基づいて画像形成が行われることから、異なる放射線について得られる空間分布状態について相対的な位置ずれが生じることのない放射線検出器を使用することによって、正確な被破壊検査を行うことが可能である。
また、シンチレータ素子1によって得られた光に対して光電変換処理を行う機構としては、フォトダイオード素子8、光電子増倍管5以外に例えば光抵抗等を用いることが可能である。本発明においては、第1光電変換手段および第2光電変換手段の具体的構成については、シンチレータ素子1の光変換処理によって得られる光の波長、強度等に応じて任意に選択することが可能であって、フォトダイオード素子8等に限定して解釈する必要はない。同様に、光変換手段についても、上記のシンチレータ素子1のみならず、入射する2種以上の放射線に対して光変換処理を施すことが可能な構成であれば、任意のものを用いることが可能である。
実施の形態1にかかる放射線検出器の全体構成を示す模式図である。 実施の形態1にかかる放射線検出器に備わるフォトダイオードアレイの構成を示す模式図である。 フォトダイオードアレイとシンチレータアレイとを組み合わせた状態について示す模式図である。 光電子増倍管の構成を示す模式図である。 実施の形態1にかかる放射線検出器によるX線検出動作について説明するための模式図である。 実施の形態1にかかる放射線検出器によるγ線検出動作について説明するための模式図である。 実施の形態2にかかる放射線検出器の全体構成について示す模式図である。 実施の形態2にかかる放射線検出器に備わるフォトダイオードアレイの構成を示す模式図である。 実施の形態3にかかる放射線検出器の全体構成について示す模式図である。 実施の形態3にかかる放射線検出器に備わるアレイ保持基板およびフォトダイオードアレイの全体構成について示す模式図である。 フォトダイオードアレイに備わるフォトダイオード素子と、アレイ保持基板に備わる配線構造との対応関係について示す模式図である。
符号の説明
1 シンチレータ素子
2 セパレータ
3 シンチレータアレイ
4 フォトダイオードアレイ
5 光電子増倍管
6 回路基板
8 フォトダイオード素子
9 配線
10 端子
11 接触面
12 陰極
13 集束電極
14 電子増倍部
15 陽極
16 回路基板
17 フォトダイオードアレイ
18 配線基板
19 出力配線
20 端子
21 入力端子
22 配線
23 出力端子
25 2次元シンチレータアレイ
26 回路基板
27 フォトダイオード素子
28 フォトダイオードアレイ
29 アレイ保持基板
30 溝部
31 第1パッド
32 第2パッド
33 スルーホール
34 ワイヤボンディング
35 配線構造

Claims (9)

  1. 第1放射線および該第1放射線と異なる第2放射線の空間分布状態を検出する放射線検出器であって、
    入射した前記第1放射線を第1波長の光に変換し、前記第2放射線を第2波長の光に変換する複数の光変換手段と、
    前記複数の光変換手段の相互間に配置され、前記第1放射線、前記第2放射線および前記光変換手段によって得られた光の通過を遮蔽する遮蔽手段と、
    前記複数の光変換手段にそれぞれ対応して配置され、前記光変換手段によって変換された前記第1波長の光の強度に応じた電気信号を出力する複数の第1光電変換手段と、
    前記複数の光変換手段にそれぞれ対応して配置され、前記光変換手段によって変換された前記第波長の光の強度に応じた電気信号を出力する複数の第2光電変換手段と、
    を備え
    前記複数の光変換手段を構成する各1つの光変換手段に、前記複数の第1光電変換手段を構成する各1つの光電変換手段および前記複数の第2光電変換手段を構成する各1つの光電変換手段の2種の光電変換手段がそれぞれ対応して取り付けられていることを特徴とする放射線検出器。
  2. 前記第1放射線は、γ線であって、
    前記第1光電変換手段は、光電子増倍管を備えることを特徴とする請求項1に記載の放射線検出器。
  3. 前記第2放射線は、X線であって、
    前記第2光電変換手段は、フォトダイオード素子を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の放射線検出器。
  4. 前記第1光電変換手段は、前記光変換手段に対して、前記第1放射線および前記第2放射線の進行方向下流に配置され、
    前記第2光電変換手段は、前記光変換手段に対して、前記第1放射線および前記第2放射線の進行方向側面上に配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の放射線検出器。
  5. 前記光変換手段は、シンチレータ素子を1次元状に配列したシンチレータアレイを備え、
    前記第2光電変換手段は、前記シンチレータアレイに対して、前記第1放射線および前記第2放射線の進行方向側面上に、前記シンチレータ素子に対応してフォトダイオード素子1次元状に配列したフォトダイオードアレイを備えたことを特徴とする請求項4に記載の放射線検出器。
  6. 前記フォトダイオードアレイは、前記フォトダイオード素子から前記第1放射線および前記第2放射線の進行方向下流に延伸した配線構造を備えたことを特徴とする請求項5に記載の放射線検出器。
  7. 前記フォトダイオードアレイは、前記フォトダイオード素子から前記第1放射線および前記第2放射線の進行方向下流に延伸した後、前記フォトダイオード素子の配列方向にさらに延伸した配線構造を備えたことを特徴とする請求項5に記載の放射線検出器。
  8. 前記シンチレータアレイおよび前記フォトダイオードアレイは、前記シンチレータ素子の配列方向と直角方向に複数配列されていることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一つに記載の放射線検出器。
  9. 前記第1光電変換手段は、前記光変換手段に対して、前記第1放射線および前記第2放射線の入射方向下流に配置され、
    前記第2光電変換手段は、前記第1放射線および前記第2放射線を透過する部材によって形成され、前記光変換手段に対して、前記第1放射線および前記第2放射線の入射方向上流に配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の放射線検出器。
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