JP2016015938A - 着色食品 - Google Patents

着色食品 Download PDF

Info

Publication number
JP2016015938A
JP2016015938A JP2014141719A JP2014141719A JP2016015938A JP 2016015938 A JP2016015938 A JP 2016015938A JP 2014141719 A JP2014141719 A JP 2014141719A JP 2014141719 A JP2014141719 A JP 2014141719A JP 2016015938 A JP2016015938 A JP 2016015938A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ppm
colored food
colored
rosmarinic acid
luteolin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014141719A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6445267B2 (ja
Inventor
紀彦 影山
Norihiko Kageyama
紀彦 影山
孝博 大平
Takahiro Ohira
孝博 大平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suntory Holdings Ltd
Original Assignee
Suntory Holdings Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2014141719A priority Critical patent/JP6445267B2/ja
Application filed by Suntory Holdings Ltd filed Critical Suntory Holdings Ltd
Priority to PCT/JP2015/069295 priority patent/WO2016006552A1/ja
Priority to ES15819571T priority patent/ES2783473T3/es
Priority to AU2015288753A priority patent/AU2015288753B2/en
Priority to EP15819571.9A priority patent/EP3167725B1/en
Priority to US15/323,799 priority patent/US20170130179A1/en
Priority to TW104122042A priority patent/TWI672101B/zh
Publication of JP2016015938A publication Critical patent/JP2016015938A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6445267B2 publication Critical patent/JP6445267B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12GWINE; PREPARATION THEREOF; ALCOHOLIC BEVERAGES; PREPARATION OF ALCOHOLIC BEVERAGES NOT PROVIDED FOR IN SUBCLASSES C12C OR C12H
    • C12G3/00Preparation of other alcoholic beverages
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L2/00Non-alcoholic beverages; Dry compositions or concentrates therefor; Their preparation
    • A23L2/52Adding ingredients
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23LFOODS, FOODSTUFFS, OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES, NOT COVERED BY SUBCLASSES A21D OR A23B-A23J; THEIR PREPARATION OR TREATMENT, e.g. COOKING, MODIFICATION OF NUTRITIVE QUALITIES, PHYSICAL TREATMENT; PRESERVATION OF FOODS OR FOODSTUFFS, IN GENERAL
    • A23L2/00Non-alcoholic beverages; Dry compositions or concentrates therefor; Their preparation
    • A23L2/52Adding ingredients
    • A23L2/58Colouring agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B44/00Azo dyes containing onium groups
    • C09B44/02Azo dyes containing onium groups containing ammonium groups not directly attached to an azo group
    • C09B44/04Azo dyes containing onium groups containing ammonium groups not directly attached to an azo group from coupling components containing amino as the only directing group
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B61/00Dyes of natural origin prepared from natural sources, e.g. vegetable sources
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B63/00Lakes
    • C09B63/005Metal lakes of dyes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K15/00Anti-oxidant compositions; Compositions inhibiting chemical change
    • C09K15/04Anti-oxidant compositions; Compositions inhibiting chemical change containing organic compounds
    • C09K15/06Anti-oxidant compositions; Compositions inhibiting chemical change containing organic compounds containing oxygen
    • C09K15/08Anti-oxidant compositions; Compositions inhibiting chemical change containing organic compounds containing oxygen containing a phenol or quinone moiety
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12GWINE; PREPARATION THEREOF; ALCOHOLIC BEVERAGES; PREPARATION OF ALCOHOLIC BEVERAGES NOT PROVIDED FOR IN SUBCLASSES C12C OR C12H
    • C12G3/00Preparation of other alcoholic beverages
    • C12G3/04Preparation of other alcoholic beverages by mixing, e.g. for preparation of liqueurs

Abstract

【課題】本発明の課題は、食品本来の良好な香味を保ち、かつ食品の色素褪色が抑えられた着色食品を提供することである。【解決手段】ロスマリン酸を含み、カルノシン酸、カルノソール、およびルテオリン−3’−グルクロニドの含量を低減した着色食品を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、食品本来の良好な香味を保ちつつ、色素の褪色が抑制された着色食品に関する。詳細には、ロスマリン酸を含み、ルテオリン−3’−グルクロニド、カルノシン酸、およびカルノソールの含量を低減した着色食品に関する。
彩り豊かな食品は、人生を豊かにするが、一方で食品の彩りを構成する色素は、ときに褪色してしまうことがある。特に、陽光、蛍光灯およびLED灯などの光照射によって、色素褪色がおこることが知られている。食品中の色素の変色や褪色を防ぐために種々の対策が検討されている。
色素の褪色を抑制するために、色素の酸化を抑える酸化防止剤が有効であることは知られている(特許文献1)。食品に添加する目的のためには、天然由来の酸化防止剤を用いることが好ましい。天然由来成分のうち、たとえばシソ科の植物に抗酸化成分が含まれることが知られており、さらにシソ科の植物であるローズマリーの抽出物に、抗酸化成分が含まれることも知られている(特許文献2)。ローズマリーはハーブの一種であり、独特の香りを有することから、肉料理などの食品の味や香り付けに用いられる香辛料として知られているが(特許文献3)、食品の色素褪色防止剤としても、少量使用されることがある(特許文献4)。
なお、ローズマリー抽出物は、ロスマリン酸の他に数多くの成分を含むため、どの成分が色素褪色防止剤の有効成分であるかは明らかではない(特許文献4)。
特開平8−112076号公報 特開2003−105337号公報 特開2007−312752号公報 特開2002−363557号公報
従来の天然由来の酸化防止剤には、抗酸化力が弱いものも多く、食品の色素褪色を完全に防止するには、大量の酸化防止剤を食品に添加する必要があった。また、比較的抗酸化力が強く、食品の色素褪色をよく抑制できるローズマリー抽出物においても、色素褪色抑制効果を得られる使用量においては、ハーブ香辛料の一種として特有の味や臭いを食品に与えてしまうことが多かった。したがって、その食品本来の良好な香味を保ちつつ、食品の色素褪色を抑えることができる方法の開発が望まれていた。
本発明は、これらの問題を解決することを目的としてなされたものであり、その食品本来の良好な香味を保ち、かつ食品の色素褪色が抑えられた着色食品の提供を目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、ローズマリーに含まれるルテオリン−3’−グルクロニド、カルノシン酸、およびカルノソールの含量が、ローズマリーの特有の臭いに関連することを見出した。そして、ロスマリン酸を含み、ルテオリン−3’−グルクロニド、カルノシン酸、およびカルノソールの含量を低減した着色食品において、食品本来の良好な香味を保ちつつ、食品の色素褪色を抑えることができることを見出した。さらに、ロスマリン酸を含み、ルテオリン−3’−グルクロニド、カルノシン酸、およびカルノソールの含量を低減した着色食品において、アルコール、特にエタノールを10容量%以上添加すると、色素褪色抑制効果が相乗的に増大することを見出した。
すなわち、これに限定されるものではないが、本発明は以下の態様の発明を包含する。
[1] ロスマリン酸および色素成分を含有する着色食品であって、ロスマリン酸に対するルテオリン−3’−グルクロニドの重量濃度の比が0.5以下である、着色食品。
[2] ロスマリン酸に対するルテオリン−3’−グルクロニドの重量濃度の比が、0〜0.45である、[1]に記載の着色食品。
[3] ロスマリン酸の含量が3ppm〜1000ppmである、[1]または[2]に記載の着色食品。
[4] ルテオリン−3’−グルクロニドの含量が12ppm以下である、[1]〜[3]のいずれかに記載の着色食品。
[5] ルテオリン−3’−グルクロニドの含量が0ppm〜5ppmである、[4]に記載の着色食品。
[6] カルノシン酸およびまたはカルノソールの含量が0.5ppm以下である[1]〜[5]のいずれかに記載の着色食品。
[7] ロスマリン酸および色素成分を含有する着色食品であって、ここでロスマリン酸の含量が3ppm〜1000ppmであり、ルテオリン−3’−グルクロニドの含量が12ppm以下である、着色食品。
[8] ルテオリン−3’−グルクロニドの含量が0ppm〜5ppmである、[7]に記載の着色食品。
[9] カルノシン酸およびカルノソールの含量が0.5ppm以下である、[7]または[8]のいずれかに記載の着色食品。
[10] ローズマリー抽出物および色素成分を含有する着色食品であって、ここでローズマリー抽出物は以下:
ローズマリーの植物体を、エタノールを3容量%〜60容量%含有する水溶液に浸漬し、常温で半日〜30日間保管する工程;および
保管後のエタノール水溶液からローズマリーの植物体を除去し、エタノール水溶液上清を得る工程
を含む方法によって得られたものである、着色食品。
[11] ロスマリン酸に対するルテオリン−3’−グルクロニドの重量濃度の比が0.5以下である、[10]に記載の着色食品。
[12] ロスマリン酸に対するルテオリン−3’−グルクロニドの重量濃度の比が、0〜0.45である、[10]または[11]に記載の着色食品。
[13] ロスマリン酸の含量が3ppm〜1000ppmであり、ルテオリン−3’−グルクロニドの含量が12ppm以下である、[10]〜[12]のいずれかに記載の着色食品。
[14] ルテオリン−3’−グルクロニドの含量が0ppm〜5ppmである、[13]に記載の着色食品。
[15] カルノシン酸およびカルノソールの含量が0.5ppm以下である、[10]〜[14]のいずれかに記載の着色食品。
[16] カルノシン酸およびカルノソールを含まない、[1]〜[15]のいずれかに記載の着色食品。
[17] さらにエタノールを10容量%以上含有する、[1]〜[16]のいずれかに記載の着色食品。
[18] エタノールを20容量%以上含有する、[17]に記載の着色食品。
[19] 着色食品が飲料である、[1]〜[18]のいずれかに記載の着色食品。
[20] 飲料が容器詰め飲料である、[19]に記載の着色食品。
[21] 色素成分がアントシアニン骨格を有する色素である、[1]〜[20]のいずれかに記載の着色食品。
[22] 色素成分がタール系色素である、[1]〜[20]のいずれかに記載の着色食品。
本発明により、その食品本来の良好な香味を保ち、かつ食品の色素褪色が抑えられた着色食品を提供することができる。
(ロスマリン酸)
本発明は、ロスマリン酸および色素成分を含有する着色食品に関する。
本発明におけるロスマリン酸(体系名(2''R'')-2-[[(2''E'')-3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)-1-オキソ-2-プロペニル]]オキシ]-3-(3,4-ジヒドロキシフェニル)プロパン酸)は、以下の式で表される化合物である。
ロスマリン酸は、ハーブ中に含まれるフェノールカルボン酸の一つであり、特にシソ科植物の中に多く含まれている。ロスマリン酸はフェニルプロパノイドの二量体という構造を有するため、フェルラ酸、カフェー酸、クロロゲン酸などの単量体フェニルプロパノイドと比べてフェノール性水酸基を多く含む。したがって、ロスマリン酸は、単量体フェニルプロパノイドと比べて、より高い抗酸化活性を示す。ロスマリン酸の抗酸化活性は、たとえばDPPHラジカルやスーパーオキシドアニオンラジカル、ヒドロキシラジカルなどの消去活性を指標に測定することができる。また、ロスマリン酸は、構造中に共役二重結合を有していることから、高い光劣化防止活性も示す。本発明におけるロスマリン酸は、遊離ロスマリン酸およびロスマリン酸の誘導体を含む。ロスマリン酸の誘導体としては、いずれかの水酸基の位置にグルコース等の糖が配糖化したロスマリン酸配糖体などが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明で使用するロスマリン酸は、シソ科の植物のような天然材料から抽出したものを用いてもよいし、有機合成によって合成したものを用いてもよい。また、市販のロスマリン酸を用いてもよい。食品に配合する観点からは、天然材料から抽出したロスマリン酸を用いることが好ましい。シソ科の植物の中でも、ローズマリーにはロスマリン酸が多量に存在することから、ローズマリーから抽出したロスマリン酸を用いることが好ましい。
本発明で用いるローズマリーとしては、通常のローズマリー市販品を用いることができるが、これに限定されない。ローズマリー(Rosmarinus officinalis)は地中海沿岸地方原産で、シソ科に属する常緑性低木である。様々な品種があり、立性と匍匐(ほふく)性種に分かれる。花の色は、青から紫色のものがほとんどだが、白や桃色のものもある。和名はマンネンロウであり、漢字表記は「迷迭香」で中国でも同様に表記される。生葉もしくは乾燥葉は香辛料として用いられ、また精油は薬にも用いられる。花も可食である。主な産地として特に制限されないが、乾燥した高原に位置する砂漠のような気候においても成長し、たとえば、モロッコなどのアフリカ北部やスペインなどの西ヨーロッパ南部などで生産されている。肉の鮮度を長持ちさせることからヨーロッパでは古くから肉料理にしばしば使われている。また、カレーやポトフ、アイントプフ等のスパイスとして利用される。本発明においては、ローズマリーの全草、または、その葉、根、茎、花、果実、種子の何れを使用してもよいが、好ましくは葉を使用する。通常、抽出効率を高めるため、刻んでから使用する。
ローズマリーからロスマリン酸を抽出する方法は特に制限されないが、一般的な抽出方法は次の通りである。
ロスマリン酸は、ローズマリーの水溶性抽出物を精製して得られる。したがって、ヘキサン、ヘキサン/ エタノール、エタノール、含水エタノール、超臨界二酸化炭素で抽出処理し、当該抽出液に水を添加して非水溶性成分を析出させ、非水溶性成分を分離除去した溶液を減圧濃縮等の方法により適宜濃縮することにより、ロスマリン酸精製物が得られる。含水エタノールとしては含水率40〜60容量%のものが好適に使用される。ロスマリン酸精製物は、必要に応じて、ケイ酸カラム、活性炭などを使用してさらに精製してもよい(特開昭55−18435号公報、特開昭55−102508号公報、特開平8−67874号公報など)。
(ローズマリー抽出物)
本発明は、ロスマリン酸を含み、ルテオリン−3’−グルクロニド、カルノシン酸、およびカルノソールの含量を低減した、色素成分を含有する着色食品に関する。
本発明は、一態様において、ロスマリン酸に対するルテオリン−3’−グルクロニドの重量濃度比が0.5以下である、色素成分を含有する着色食品に関する。ロスマリン酸に対するルテオリン−3’−グルクロニドの重量濃度比は、0〜0.45の範囲であってよく、0.01〜0.45の範囲であってもよく、0.05〜0.4の範囲であってもよい。ここでルテオリン−3’−グルクロニド(ルテオリン−3’−O−グルクロニド)は、ルテオリン(luteolin)の3‘位にグルクロン酸が結合した化合物であり、以下の構造
を有する化合物である。
本発明に用いるロスマリン酸として、例えば、ロスマリン酸に対するルテオリン−3’−グルクロニドの重量濃度比が0.5以下であるローズマリー抽出物を用いることができる。このようなローズマリー抽出物を添加することで、ロスマリン酸に対するルテオリン−3’−グルクロニドの重量濃度比が0.5以下である着色食品を製造することができる。
このようなローズマリー抽出物は、たとえば以下:ローズマリーの植物体を、エタノールを3容量%〜70容量%含有する水溶液に浸漬し、常温で半日〜30日間保管する工程;および
保管後のエタノール水溶液からローズマリーの植物体を除去し、エタノール水溶液上清を得る工程
を含む方法によって得ることができる。
ローズマリーの植物体を浸漬するエタノール水溶液は、エタノールを5容量%〜65容量%含有する水溶液であってよく、エタノールを10容量%〜60容量%含有する水溶液であってもよい。エタノールを70容量%を超える濃度で含有する水溶液を用いると、香味に影響を与える成分であるルテオリン−3’−グルクロニド、カルノシン酸、およびカルノソール等がローズマリー抽出物中に多く抽出されるため、好ましくない。また、ローズマリーの植物体をエタノール水溶液に浸漬して保管する期間は、半日〜20日間であってよく、1日〜15日間であってもよい。
(色素成分)
本発明に用いる色素成分としては、食品用として許容される色素であれば、天然色素、合成色素を問わず、特に制限なく用いることができる。
天然色素の例としては、アナトー色素,クチナシ黄色素,デュナリエラカロチン,ニンジンカロチン,パーム油カロチン,トマト色素及びパプリカ色素等のカロチノイド系色素;アカネ色素,コチニール色素,シコン色素及びラック色素等のキノン系色素;赤キャベツ色素,シソ色素,ハイビスカス色素,ブドウ果汁色素,ブドウ果皮色素,紫イモ色素、紫コーン色素,エルダーベリー色素及びボイセンベリー色素等のアントシアニン骨格を有する色素;カカオ色素,コウリャン色素,シタン色素,タマネギ色素,タマリンド色素,カキ色素,カロブ色素,カンゾウ色素,スオウ色素,ベニバナ赤色素及びベニバナ黄色素等のフラボノイド系色素;クロロフィリン,クロロフィル及びスピルリナ色素等のポルフィリン系色素;ウコン色素等のジケトン系色素;紅麹色素等のアザフィロン系色素;ビートレッド等のベタシアニン系色素;その他、紅麹黄色素、カラメル、クチナシ青色素、クチナシ赤色素、金、銀、アルミニウムが挙げられるが、これらに限定されない。
合成色素の例としては、赤色2号、赤色3号、赤色40号、赤色102号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、黄色4号、黄色5号、青色1号、青色2号、緑色3号等のタール系色素;三二酸化鉄や二酸化チタンなどの無機顔料;ノルビキシNa・K,銅クロロフィル,銅クロロフィリンNa及び鉄クロロフィリンNa等の天然色素誘導体;並びにβ−カロチン,リボフラビン,リボフラビン酪酸エステル及びリボフラビン5’−リン酸エステルNa等の合成天然色素などの合成着色料が挙げられるが、これらに限定されない。
特に、アントシアニン骨格を有する色素、およびタール系色素が好ましい。
(着色食品)
本発明は、食品本来の良好な香味を保持しながら、色素の褪色が有意に抑制された着色食品に関する。
本発明において褪色とは、色素の着色退行並びに変色を含む広い概念をいう。本明細書において、褪色という語は、退色という語と交換可能に用いられる。本発明における着色食品は、色調によっては、複数の着色料を混合することによって鮮やかな着色を実現しているものでもよい。このような場合、ある色素のみが褪色することによって、見た目は変色することもある。本発明においては、このような変色も褪色に含まれる。
本発明における褪色には、熱による褪色現象も光による褪色現象も含まれる。褪色は、目視を含む当業者に周知の方法で確認することができ、その方法は特に制限されるものではないが、例えば、吸光度(その色素の極大吸収波長)を測定することができる。
本発明の着色食品の形態は、色素によって着色された食品であれば特に制限はない。しかし、特に褪色防止剤を含まない場合には褪色しやすい食品において、本発明はより有用に用いることができる。本発明の着色食品の例としては、飲料、乳飲料、アルコール飲料、米飯、豆類( 米、麦、大麦、とうもろこし、あわ、ひえ) 、パン、その他の小麦粉製品、麺、カレー、シチューのルウ、冷凍食品、チルド食品、レトルト製品、アイスクリーム等の乳製品、乳加工製品などの食品、牛乳、清涼飲料、炭酸飲料、お茶、紅茶、ウーロン茶、コーヒー、ココア、清酒、ビール、発泡酒、合成清酒、みりん、ワイン、焼酎、ウイスキー、野菜ジュース等の飲料、味噌、醤油、酢、うま味調味料、ドレッシング、ソース、マヨネーズ等の調味料、魚肉練り製品、魚肉ハム、ソーセージ、鰹節、佃煮等の水産加工食品、米飯類、麺類、コロッケ、ハンバーグ、シュウマイ、餃子、グラタン等の冷凍食品、即席めん、インスタントスープ、インスタントカレー、インスタント味噌汁、インスタントコーヒー等のインスタント食品、和菓子、生菓子、半生菓子、洋菓子、洋生菓子、洋半生菓子、キャンデー、チョコレート、チューインガム、ビスケット、米がし、スナック菓子、油菓子、雑菓子等の菓子などがある。
本発明の着色食品は、一態様として、着色された飲料である。本発明の飲料は、容器詰め飲料とすることができる。容器の形態は何ら制限されず、PETボトルなどプラスチックを主成分とする成形容器、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと積層されたラミネート紙容器、ガラス瓶などの通常の形態で提供することができる。本発明によれば、長時間の保存などによる色素の褪色を抑制することができるため、製造から飲食まである程度の時間がかかる容器詰め飲料において本発明の効果を大きく享受することができ、好適である。本発明の容器詰め飲料は、好ましくはPETボトルに充填された態様で提供することができ、より好ましくは、1〜2L容量のPETボトルに充填して提供される。
本発明の飲料は、アルコールを添加してアルコール飲料とすることで、相乗的に褪色防止効果が高くなる。本明細書において、特に断りがない限り、アルコールとはエチルアルコール(エタノール)のことをいう。また、アルコール度数とは、アルコール水溶液中のアルコールの容量%のことをいう。
本発明において使用できるアルコールは特に限定されない。例えば、醸造アルコール、スピリッツ類(例えばジン、ウォッカ、ラム、テキーラ、ニュースピリッツ等のスピリッツ、及び原料用アルコールなど)、リキュール類、ウイスキー類(例えばウイスキー、ブランデーなど)又は焼酎(連続式蒸留焼酎、いわゆる甲類焼酎及び単式蒸留焼酎、いわゆる乙類焼酎)等、更には清酒、ワイン、ビール等の醸造酒を使用することができる。
添加できるアルコールの量は特に制限されない。本発明は、アルコールの存在下で効果が増大するため、いわゆる高アルコール飲料において本発明の優位性が高く、好ましい。アルコール度数の範囲としては、5容量%以上で本発明の効果を高めることができ好ましく、10容量%以上であるとより好ましく、20容量%以上であると更に好ましい。アルコール度数が80容量%を超えても発明の効果として特に問題は生じないが、飲料として好ましくない可能性がある。また、アルコール度数の下限は特に制限されないが、好ましい態様において1容量%以上である。
本発明の飲料のアルコール度数は、振動式密度計によって測定することができる。試料を直火蒸留し、得られた留液の15℃における密度を測定し、国税庁所定分析法(平19国税庁訓令第6号、平成19年6月22日改訂)の付表である「第2表 アルコール分と密度(15℃)及び比重(15/15℃)換算表」を用いて換算して求めた値である。
また、本発明におけるアルコール含有飲料は、炭酸ガスを含有することができる。炭酸ガスの添加は、当業者に通常知られている方法を用いればよく、例えば、これらに限定されないが、二酸化炭素を加圧下で飲料に溶解させてもよいし、ツーヘンハーゲン社のカーボネーターなどのミキサーを用いて配管中で二酸化炭素と飲料とを混合してもよいし、また、二酸化炭素が充満したタンク中に飲料を噴霧することにより二酸化炭素を飲料に吸収させてもよいし、飲料と炭酸水とを混合して炭酸ガス含有飲料としてもよい。本発明の炭酸ガス含有飲料における炭酸ガスの圧力は、炭酸ガスに由来する爽快感が感じられる程度の圧力であることが好ましく、当業者に通常知られている炭酸ガス圧測定方法で0.5〜3.0kgf/cm、より好ましくは1.5〜3.0kgf/cmである。
また、本発明におけるアルコール含有飲料は、果汁を含有することができる。果汁は通常の飲料に利用できるものであれば何ら制限なく使用することができ、果実を搾汁して得られる果汁をそのまま使用するストレート果汁、あるいは濃縮した濃縮果汁のいずれの形態であってもよい。また、混濁果汁を使用することもでき、果実の外皮を含む全果を破砕し種子など特に粗剛な固形物のみを除いた全果果汁、果実を裏ごしした果実ピューレ、或いは、乾燥果実の果肉を破砕もしくは抽出した果汁を用いることもできる。
果汁の種類は、特に限定されないが、例えば、柑橘類果汁(オレンジ果汁、ミカン果汁、グレープフルーツ果汁、レモン果汁、ライム果汁、等)、リンゴ果汁、ブドウ果汁、モモ果汁、熱帯果実果汁(パイナップル、グァバ、バナナ、マンゴー、アセロラ、パパイヤ、パッションフルーツ、等)、その他果実の果汁(ウメ果汁、ナシ果汁、アンズ果汁、スモモ果汁、ベリー果汁、キウイフルーツ果汁、等)、トマト果汁、ニンジン果汁、イチゴ果汁、メロン果汁などが挙げられ、好適には、柑橘類果汁(オレンジ果汁、ミカン果汁、グレープフルーツ果汁、レモン果汁、ライム果汁、等)、ブドウ果汁、モモ果汁などが挙げられる。これらの果汁は、1種類の果汁を単独使用しても、2種類以上を併用してもよい。
本発明の着色食品において、ロスマリン酸に対するルテオリン−3’−グルクロニドの重量濃度比は0.5以下である。ロスマリン酸に対するルテオリン−3’−グルクロニドの重量濃度比は、0.01〜0.5の範囲であってよく、0.05〜0.4の範囲であってもよい。ルテオリン−3’−グルクロニドの含量は、ローズマリー特有の臭いに関連するが、褪色防止効果も有するため、ロスマリン酸に対するルテオリン−3’−グルクロニドの重量濃度比を上記のように設定することにより、食品本来の香味を良好に保ちつつ、ロスマリン酸の有する褪色防止効果を高めることが可能となる。
また、本発明の着色食品におけるルテオリン−3’−グルクロニドの含量は12ppm以下であってよく、0ppm〜5ppmであってもよく、1ppm〜5ppmであってもよい。ルテオリン−3’−グルクロニドの含量は、ローズマリー特有の臭いに関連するが、褪色防止効果も有するため、上記の量で着色食品に含まれることにより、食品本来の香味を良好に保ちつつ、ロスマリン酸の有する褪色防止効果を高めることが可能となる。本発明の着色食品におけるカルノシン酸およびカルノソールの含量は0.5ppm以下であることが好ましく、カルノシン酸およびカルノソールを含まないことがさらに好ましい。
ロスマリン酸、ルテオリン−3’−グルクロニド、カルノシン酸、およびカルノソールのそれぞれの含量は、HPLCなどの一般的な分析機器を用いて定量することができる。そのときの分析用カラムも特に限定されないが、例えば、一般的なODS樹脂カラムを好適に用いることができる。また溶媒も特に限定されないが、例えば、一般的によく用いられるアセトニトリルやメタノール、テトラヒドロフランなどを好適に用いることができる。検出方法も特に限定されないが、一般的によく用いられるUV検出器などを好適に用いて検出することができる。具体的には、たとえば、実施例に示す方法で定量することができる。
(着色食品の製造方法)
本発明は、ロスマリン酸に対するルテオリン−3’−グルクロニドの重量濃度比が、0.5以下である着色食品に関するものであって、その製造方法は特に限定されないが、たとえば、色素成分を含む食品において、ロスマリン酸に対するルテオリン−3’−グルクロニドの重量濃度の比を0.5以下に調整することを含む製造方法にて製造することができる。
また、本発明の着色食品は、
ロスマリン酸の含量を3ppm〜1000ppmに調整すること;
ルテオリン−3’−グルクロニドの含量を0ppm〜5ppmに調整すること;および、所望により、
カルノシン酸およびカルノソールの含量を0.5ppm以下に調整すること
を含む、製造方法にて製造することができる。
また、本発明の着色食品は、以下:
ローズマリーの植物体を、エタノールを3容量%〜60容量%含有する水溶液に浸漬し、常温で半日〜30日間保管する工程;および
保管後のエタノール水溶液からローズマリーの植物体を除去し、エタノール水溶液上清を得る工程
を含む方法によって得られたローズマリー抽出物、および色素成分を配合する工程を含む、製造方法にて製造することもできる。
本発明の着色食品を製造する方法は、さらにエタノールを10容量%以上配合する工程を含んでいてもよく、エタノールを20容量%以上配合する工程を含んでいてもよい。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明を制限するものではない。
実施例1 ローズマリー浸漬酒を含む着色食品の香味評価(1)
(ローズマリー浸漬酒の製造)
ローズマリーの葉(スペイン産)100gを、市販のスピリタスウォッカ96°をアルコール濃度59%に調製したアルコール水溶液1lに浸し、20日間常温にて保管した。その後、アルコール水溶液上清を別の容器に移し替え、ろ紙にてろ過したろ液(ローズマリー浸漬酒A)を得た。
(ローズマリー浸漬酒を含む着色食品の製造)
このローズマリー浸漬酒Aを1mlとり、市販のスクロース20g、無水クエン酸1g、クエン酸三ナトリウム50mgを加えてよく攪拌した。一方で予め20%アルコールに溶解しておいた食用赤色102号溶液と、食用黄色4号溶液を用いて、食用赤色102号として0.05mg、食用黄色4号として0.02mgとなるように着色し、塩化鉄(II)を1000ppbとなるように添加して、アルコール濃度が20%になるように100mlにフィルアップして、着色アルコール飲料(試作No.1)を作成した。対照として、ローズマリーを浸漬しなかったアルコール濃度59%に調製したウォッカを用いて、同様に、着色アルコール飲料(試作No.2)を作成した。
試作No.1およびNo.2について、以下のとおり成分分析を行った。
試作No.1およびNo.2のうち、10μlをHPLCに供し、280nmの吸光度を測定することで成分分析を実施した。測定は、高速液体クロマトグラフィーおよびTSKgel―ODS−80TsQAC30カラムを用い、水―アセトニトリル系の溶媒を用いて行った。分析条件は、A液を0.05%TFA(トリフルオロ酢酸)水溶液、B液を0.05%TFA、90%アセトニトリル水溶液とし、流速1ml/minにて、B液0%から100%までの30分間の直線グラジエントとした。化合物の同定は、市販の各標準物質とのUV吸収曲線、リテンションタイムなどの比較により行った。化合物の定量は各標準物質のUV吸収強度から算出(単位はppm)し、小数点以下を四捨五入して表した。
分析結果を表1に示す。
ローズマリー浸漬酒Aを含む試作No.1からロスマリン酸が12ppm、ルテオリン−3’‐グルクロニドが4ppm検出されたが、カルノシン酸およびカルノソールは0.4ppm以下であった。
(ローズマリー浸漬酒を含む着色食品の香味評価)
試作No.1および2について、以下の方法で官能評価および褪色試験(色素残存率測定)をおこなった。色度残存率測定は、まず着色アルコール飲料を一部とり、官能評価した後510nmおよび430nmの吸光度を測定した。一方で、他方の着色アルコール飲料を50℃の恒温相の中にて20000ルクスの蛍光灯に24時間照射してから510nmおよび430nmの吸光度を測定した。照射後のそれぞれの吸光度を、照射前のそれぞれの吸光度で割って100を乗じ、四捨五入した数字を色素残存率として、着色アルコール飲料の褪色度合いを評価した。さらに照射後の着色アルコール飲料の色調を目視で評価した結果も付記する。
なお、官能評価は、訓練されたパネラー5名で次の4段階で評価した。
臭い:
4 特有の臭いが感じられない
3 特有の臭いがあまり感じられない
2 特有の臭いを感じる
1 特有の臭いを非常に強く感じる
後味:
4 後味の悪さが感じられない
3 後味の悪さがあまり感じられない
2 後味の悪さを感じる
1 後味の悪さを非常に強く感じる
パネラー5名の評価結果を集計し、その平均値が1以上2未満の場合を×、2以上3未満の場合を△、3以上4以下の場合を○と表現し、3段階評価にして最終評価とした。
結果を表2に示す。
ローズマリー浸漬酒Aを用いた実施例において、充分な褪色防止効果が示され、また飲料そのものが有する香味も良好に保持された。
比較例1 ローズマリー浸漬酒を含む着色食品の香味評価(2)
ローズマリーの葉(スペイン産)100gを、市販のスピリタスウォッカ96°の1lに浸し、20日間常温にて保管した。その後、アルコール水溶液上清を別の容器に移し替え、ろ紙にてろ過したろ液(ローズマリー浸漬酒B)を得た。このローズマリー浸漬酒Bを用いて、実施例1に記載した方法に従って、着色アルコール飲料(試作No.3)を製造した。試作No.3について、実施例1に記載した方法に従って成分分析した結果を表3に示す。
試作No.3には、ロスマリン酸のほか、カルノシン酸、カルノソールなどのローズマリーの成分が含有されていることが判明した。
試作No.3について、実施例1と同様に官能評価および褪色試験(色素残存率測定)を行った。その結果を表4に示す。
試作No.3において、確かに吸光度の低下は見られず色素の褪色が抑制されており、色素褪色を防止できていた。一方で、試作No.3は、臭い・後味ともに評価が低く、ローズマリー特有の香味が感じられ、全体的に重い香味となっていた。ローズマリー浸漬酒Bを用いた試作No.3において、良好な香味が保持されないことが判明した。
比較例2 市販のローズマリー抽出物を含む着色食品の香味評価
実施例1で製造した試作No.2に、市販のローズマリー抽出物WSR4−BA694043(Naturex社製)を0.025%添加した着色アルコール飲料(試作No.4)を製造した。
試作No.4について、実施例1に記載の方法によって成分分析を行った結果を表5に示す。
試作No.4には、ロスマリン酸が12ppm含有されていることにくわえて、ルテオリン−3’‐グルクロニドも7ppm含有されていることが判明した。ロスマリン酸に対するルテオリン−3’‐グルクロニドの重量濃度比は、およそ0.58であった。
試作No.4について、実施例1に記載の方法で官能評価と吸光度測定を行った結果を表6に示す。
試作No.4において、確かに吸光度の低下は見られず、色素の褪色が抑制されており、既知のとおり、従来のローズマリー抽出物による色素褪色防止効果が確認された。一方で、試作No.4は、臭い・後味ともに評価が低くローズマリー特有の香味が感じられ全体的に重い香味となっていた。従来のローズマリー抽出物を添加した着色食品においては、色素の褪色を抑制できる濃度のローズマリー抽出物を添加すると、良好な香味が保持されないことが判明した。
実施例2 ロスマリン酸を含む着色食品の褪色防止効果の検討
市販のスピリタスウォッカ96°をアルコール濃度59%に調製したアルコール水溶液30mlに、市販のスクロース20g、無水クエン酸1g、クエン酸三ナトリウム50mgを加えてよく攪拌した。さらに、予め20%アルコールに溶解しておいた食用赤色102号溶液と、食用黄色4号溶液を用いて、食用赤色102号として0.05mg、食用黄色4号として0.02mgとなるように加えて着色し、塩化鉄(II)を1000ppbとなるように添加した後、以下の表1に示すロスマリン酸の濃度となるように、実施例1にて製造したローズマリー浸漬酒A(実施例1に記載の方法で分析したところロスマリン酸濃度は1347ppmであった)を添加し、滅菌水で100mlにフィルアップして、アルコール濃度約20%の着色アルコール飲料(試作No.5〜9)を製造した。対照として、ロスマリン酸を含まないウォッカを用いたこと以外は、試作No.5〜9と同じ組成の着色アルコール飲料(試作No.10)も製造した。
これらの着色アルコール飲料について、実施例1と同様に官能評価および色素残存率測定を実施した。
ロスマリン酸濃度が3ppmでは色素残存量が若干充分でないものの、ある一定の褪色防止効果がみられた。ロスマリン酸5ppm以上の含有量にて充分な褪色防止効果が得られた。ロスマリン酸濃度が100ppmとなるようにローズマリー浸漬酒Aを添加しても大きな問題はなかったが、若干の後味評価の若干の低下がみられた。コストの点からも、ロスマリン酸濃度が40ppm以下となるような添加量で充分な効果が得られると考えられた。
実施例3 ロスマリン酸による色素褪色効果へのアルコールの影響
ロスマリン酸による褪色防止効果は、酸化防止活性によることが知られている。一般的な酸化防止活性の測定方法である、DPPHラジカル消去活性測定試験によるロスマリン酸の酸化防止活性を測定した。
具体的には、市販のDPPH試薬16mgをエタノール100mlに溶解した溶液と0.2mMのMESバッファー(pH6.0)と、60%エタノール水溶液をそれぞれ等量混合した後で、この溶液3mlをとって、ロスマリン酸水溶液サンプル2mlを加え、25℃で30分静置した後に吸光度520nmを測定した。比較例としてロスマリン酸を含まない純水をロスマリン酸水溶液のかわりに用いたときの吸光度を測定した。対照サンプルに対する吸光度の比が50%となったときのロスマリン酸の濃度を、50%消去濃度として酸化防止活性を算出した。すなわち、この場合は、最終的な反応液におけるアルコール濃度は20%となるため、20%エタノール水溶液での酸化防止活性となる。一方で、DPPH試料溶液の作成において、60%エタノール水溶液のかわりに純水を用いて作成したDPPH試料溶液を用いて測定した結果を水での酸化防止活性とした。結果を表8に示す。
20%エタノールの環境下において、ラジカルを半減するのに必要なロスマリン酸濃度が低いことがわかった。したがって、ロスマリン酸のDPPHラジカル消去活性は、水よりも20%アルコール水溶液において増大していることがわかった。
アルコールを含有する着色食品において、ロスマリン酸の酸化防止活性が増大し、それによる褪色防止効果が増大することで、ロスマリン酸の存在量が少なくても褪色防止効果を生じるため、ロスマリン酸またはロスマリン酸を含むローズマリー抽出物を添加することによる食品そのものへの香味への影響を少なくすることができることが示唆された。
実施例4 ローズマリー抽出物を含む着色食品の香味評価
実施例1で製造したローズマリー浸漬酒Aを0.5mlとり、巨峰ストレート果汁(山梨県産)0.1gを加えてよく攪拌した。一方で予め20%アルコールに溶解しておいた食用赤色102号溶液を用いて、食用赤色102号として0.08mgとなるように着色し、塩化鉄(II)を1000ppbとなるように添加して、アルコール濃度が10%になるように100mlにフィルアップして、着色アルコール飲料(試作No.11)を作成した。一方で、ローズマリーを浸漬しなかったアルコール濃度59%に調製したウォッカを用いて、同様に、着色アルコール飲料(試作No.12)を作成した。
試作No.11について、実施例1に示した方法で成分分析をした結果を表9に示す。
試作No.11およびNo.12について、実施例1に記載した方法にしたがって官能評価および褪色試験(色素残存率測定)をおこなった。結果を表10に示す。
ローズマリー抽出物Aを用いた試作No.11において、十分な褪色防止効果が示され、また、食品そのものが有する香味も良好に保持された。

Claims (22)

  1. ロスマリン酸および色素成分を含有する着色食品であって、ロスマリン酸に対するルテオリン−3’−グルクロニドの重量濃度の比が0.5以下である、着色食品。
  2. ロスマリン酸に対するルテオリン−3’−グルクロニドの重量濃度の比が、0〜0.45である、請求項1に記載の着色食品。
  3. ロスマリン酸の含量が3ppm〜1000ppmである、請求項1または2に記載の着色食品。
  4. ルテオリン−3’−グルクロニドの含量が12ppm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の着色食品。
  5. ルテオリン−3’−グルクロニドの含量が0ppm〜5ppmである、請求項4に記載の着色食品。
  6. カルノシン酸およびまたはカルノソールの含量が0.5ppm以下である請求項1〜5のいずれかに記載の着色食品。
  7. ロスマリン酸および色素成分を含有する着色食品であって、ここでロスマリン酸の含量が3ppm〜1000ppmであり、ルテオリン−3’−グルクロニドの含量が12ppm以下である、着色食品。
  8. ルテオリン−3’−グルクロニドの含量が0ppm〜5ppmである、請求項7に記載の着色食品。
  9. カルノシン酸およびカルノソールの含量が0.5ppm以下である、請求項7または8のいずれかに記載の着色食品。
  10. ローズマリー抽出物および色素成分を含有する着色食品であって、ここでローズマリー抽出物は以下:
    ローズマリーの植物体を、エタノールを3容量%〜60容量%含有する水溶液に浸漬し、常温で半日〜30日間保管する工程;および
    保管後のエタノール水溶液からローズマリーの植物体を除去し、エタノール水溶液上清を得る工程
    を含む方法によって得られたものである、着色食品。
  11. ロスマリン酸に対するルテオリン−3’−グルクロニドの重量濃度の比が0.5以下である、請求項10に記載の着色食品。
  12. ロスマリン酸に対するルテオリン−3’−グルクロニドの重量濃度の比が、0〜0.45である、請求項10または11に記載の着色食品。
  13. ロスマリン酸の含量が3ppm〜1000ppmであり、ルテオリン−3’−グルクロニドの含量が12ppm以下である、請求項10〜12のいずれかに記載の着色食品。
  14. ルテオリン−3’−グルクロニドの含量が0ppm〜5ppmである、請求項13に記載の着色食品。
  15. カルノシン酸およびカルノソールの含量が0.5ppm以下である、請求項10〜14のいずれかに記載の着色食品。
  16. カルノシン酸およびカルノソールを含まない、請求項1〜15のいずれかに記載の着色食品。
  17. さらにエタノールを10容量%以上含有する、請求項1〜16のいずれかに記載の着色食品。
  18. エタノールを20容量%以上含有する、請求項17に記載の着色食品。
  19. 着色食品が飲料である、請求項1〜18のいずれかに記載の着色食品。
  20. 飲料が容器詰め飲料である、請求項19に記載の着色食品。
  21. 色素成分がアントシアニン骨格を有する色素である、請求項1〜20のいずれかに記載の着色食品。
  22. 色素成分がタール系色素である、請求項1〜20のいずれかに記載の着色食品。
JP2014141719A 2014-07-09 2014-07-09 着色食品 Active JP6445267B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014141719A JP6445267B2 (ja) 2014-07-09 2014-07-09 着色食品
ES15819571T ES2783473T3 (es) 2014-07-09 2015-07-03 Alimento coloreado
AU2015288753A AU2015288753B2 (en) 2014-07-09 2015-07-03 Colored food
EP15819571.9A EP3167725B1 (en) 2014-07-09 2015-07-03 Colored food
PCT/JP2015/069295 WO2016006552A1 (ja) 2014-07-09 2015-07-03 着色食品
US15/323,799 US20170130179A1 (en) 2014-07-09 2015-07-03 Colored food
TW104122042A TWI672101B (zh) 2014-07-09 2015-07-07 著色食品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014141719A JP6445267B2 (ja) 2014-07-09 2014-07-09 着色食品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016015938A true JP2016015938A (ja) 2016-02-01
JP6445267B2 JP6445267B2 (ja) 2018-12-26

Family

ID=55064188

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014141719A Active JP6445267B2 (ja) 2014-07-09 2014-07-09 着色食品

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20170130179A1 (ja)
EP (1) EP3167725B1 (ja)
JP (1) JP6445267B2 (ja)
AU (1) AU2015288753B2 (ja)
ES (1) ES2783473T3 (ja)
TW (1) TWI672101B (ja)
WO (1) WO2016006552A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019026933A1 (ja) * 2017-08-02 2019-02-07 サントリーホールディングス株式会社 色素褪色が抑制された容器詰飲料

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107668309A (zh) * 2017-08-25 2018-02-09 兰溪市捷喜食品加工技术有限公司 用于冰激凌的调色剂及其制备方法
CN112794872B (zh) * 2021-04-02 2022-07-15 湖南德诺贝莱健康产业有限公司 一种从迷迭香中提取木犀草素-3`-葡萄糖醛酸苷的方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5908650A (en) * 1995-10-20 1999-06-01 Hauser, Inc. Pigment composition containing anthocyanins stabilized by plant extracts
JP2001275611A (ja) * 2000-03-31 2001-10-09 Sanei Gen Ffi Inc 退色抑制剤及び退色抑制方法
JP2002038151A (ja) * 2000-07-28 2002-02-06 Dainippon Ink & Chem Inc 水溶性抗酸化剤及び天然色素の褪色防止剤
WO2005108503A1 (ja) * 2004-05-07 2005-11-17 San-Ei Gen F.F.I., Inc. タール色素の退色抑制方法、及び退色が抑制されてなるタール色素含有組成物
JP2008075088A (ja) * 2000-04-17 2008-04-03 Mitsubishi Chemicals Corp 臭気成分が低減された抗酸化剤
JP2010280906A (ja) * 2004-03-19 2010-12-16 Mitsubishi Chemicals Corp 劣化防止剤
JP2013051908A (ja) * 2011-09-02 2013-03-21 Fukui Prefecture シソ科植物の加熱処理方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001299298A (ja) * 2000-04-25 2001-10-30 Yaegaki Shuzo Kk 飲 料

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5908650A (en) * 1995-10-20 1999-06-01 Hauser, Inc. Pigment composition containing anthocyanins stabilized by plant extracts
JP2001275611A (ja) * 2000-03-31 2001-10-09 Sanei Gen Ffi Inc 退色抑制剤及び退色抑制方法
JP2008075088A (ja) * 2000-04-17 2008-04-03 Mitsubishi Chemicals Corp 臭気成分が低減された抗酸化剤
JP2002038151A (ja) * 2000-07-28 2002-02-06 Dainippon Ink & Chem Inc 水溶性抗酸化剤及び天然色素の褪色防止剤
JP2010280906A (ja) * 2004-03-19 2010-12-16 Mitsubishi Chemicals Corp 劣化防止剤
WO2005108503A1 (ja) * 2004-05-07 2005-11-17 San-Ei Gen F.F.I., Inc. タール色素の退色抑制方法、及び退色が抑制されてなるタール色素含有組成物
JP2013051908A (ja) * 2011-09-02 2013-03-21 Fukui Prefecture シソ科植物の加熱処理方法

Non-Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JOURNAL OF AGRICULTURAL AND FOOD CHEMISTRY, vol. 62, JPN6018019948, 2014, pages 885 - 892, ISSN: 0003807450 *
JOURNAL OF THE SCIENCE OF FOOD AND AGRICULTURE, vol. 86, JPN6018019946, 2006, pages 897 - 901, ISSN: 0003807449 *
REIN, M. J. AND HEINONEN, M.: "Stability and enhancement of berry juice color", JOURNAL OF AGRICULTURAL AND FOOD CHEMISTRY, vol. 52, JPN6015035649, 2004, pages 3106 - 3114, XP055019393, ISSN: 0003807451, DOI: 10.1021/jf035507i *
食品加工に関する試験成績, vol. 2011, JPN6018019945, 2012, pages 31 - 33, ISSN: 0003807448 *

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019026933A1 (ja) * 2017-08-02 2019-02-07 サントリーホールディングス株式会社 色素褪色が抑制された容器詰飲料
US11484046B2 (en) 2017-08-02 2022-11-01 Suntory Holdings Limited Packed beverages suppressed in the fading of dyes
AU2018310012B2 (en) * 2017-08-02 2023-09-14 Suntory Holdings Limited Packed beverages suppressed in the fading of dyes

Also Published As

Publication number Publication date
ES2783473T3 (es) 2020-09-17
EP3167725A4 (en) 2018-03-07
US20170130179A1 (en) 2017-05-11
EP3167725A1 (en) 2017-05-17
WO2016006552A1 (ja) 2016-01-14
JP6445267B2 (ja) 2018-12-26
TWI672101B (zh) 2019-09-21
EP3167725B1 (en) 2020-03-25
AU2015288753B2 (en) 2018-12-13
TW201613487A (en) 2016-04-16
AU2015288753A1 (en) 2017-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6487858B2 (ja) 高リコピン含有トマトケチャップ
Cruz et al. Grapevine-shoot stilbene extract as a preservative in white wine
JP2021072803A (ja) 天然由来の色安定剤
JP6445267B2 (ja) 着色食品
JP5586859B2 (ja) 酸化防止剤組成物
Palma et al. Chemical properties changes in pomegranate seeds packaged in polypropylene trays
JP6829669B2 (ja) 色素褪色が抑制された容器詰飲料
Marina et al. Effects of Granucol activated carbons on sensory properties of sea-buckthorn (Hippophae rhamnoides L.) wines
JP4288354B2 (ja) ヤマブドウから醸造されるワインビネガーを有効成分とする発癌抑制剤
JP2002078447A (ja) 光透過容器充填乳飲料
JP7265846B2 (ja) 赤ぶどう風味飲料、透明容器詰め飲料の陳列方法、赤ぶどう風味飲料の光劣化臭マスキング剤、赤ぶどう風味飲料の光劣化臭のマスキング方法
JP2016198007A (ja) カロテノイドおよびカロテノイド含有飲食品の香味劣化抑制剤
JP2002051722A (ja) 食品、飲料又は調味料
Guler et al. Quality evaluation, total phenolic content, organic acid profiles and antioxidant activity of soft drinks with koruk (sour grape) concentrate
García et al. Isotonic sports drink prepared from pineapple juice: Stability during its accelerated storage
JP7120823B2 (ja) セロリ成分含有透明飲料、その濃縮物及びこれらの製造方法
KR102149547B1 (ko) 진홍 풋사과 식초 및 이의 용도
Taylor Other beverage ingredients
JP7111603B2 (ja) 透明トマト果汁含有飲料、その濃縮物及びこれらの製造方法
JP7250444B2 (ja) ニンジン成分含有透明飲料、その濃縮物及びこれらの製造方法
Poiană et al. Antioxidant properties evaluation for different types of apple vinegar with unalcoholic red wine concentrates addition.
JP2005333970A (ja) ヤマブドウから醸造されるワインビネガー、その製造法及び用途
Cabrera et al. Physicochemical and sensory properties, and bioactive compounds of blended grape juice from different grape varieties
Cabrera et al. A study of the physicochemical, functional, and sensory properties of farm produced and commercially produced grape juice in the Korean market
JP2020141642A (ja) 赤色飲料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180719

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181102

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6445267

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250