JP2016012102A - 光ビーム走査装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】実施形態の光ビーム走査装置は、例えば、第一のミラーと、角度拡大部と、を備える。第一のミラーの反射面の法線方向は、反復的に変化する。角度拡大部は、第一の方向からの視線で第一のミラーの略同一点で光が複数回反射するよう第一のミラーでの反射光を第一のミラーに戻すとともに、第一の方向からの視線で反射面の法線方向と光の反射方向との角度が第一のミラーで光が反射する度に大きくなるよう、構成される。第一のミラーで所定回数反射された後に角度拡大部から光が出射する。
【選択図】図2
Description
図1に示されるように、プロジェクタ1は、例えばスクリーン等の照射面Pに、光のビームを照射する。光のビームの照射位置は、照射面P上で、互いに直交する(交差する)X方向およびY方向に変化する。具体的に、照射位置は、X方向に往復しながら、Y方向の一方側(例えば上側)から他方側(例えば下側)へ徐々に移動する。そして、照射位置は、Y方向の他方側の端部(例えば下端部)での往復が終了すると、Y方向の一方側の端部(例えば上端部)へ移動され、再び、X方向に往復しながら、Y方向の一方側から他方側へ徐々に移動する。このような照射位置の変化が繰り返される。
θr=θi+2α ・・・(1)
ここで、本実施形態では、角度拡大部4は、図4の視線で、前回の反射で第一走査ミラー3から反射角θrで出射された光を、当該反射角θrと同じ大きさの入射角θiで第一走査ミラー3の略同一点に戻すよう構成された光学系として、構成される。したがって、n(=1,2,3)回目の反射での入射角θi(n)、反射角θr(n)は、
n=1では、
θi(1)=θ0(初期入射角度)、
θr(1)=θi(1)+2α=θ0+2α
n=2では、
θi(2)=θr(1)=θ0+2α
θr(2)=θi(2)+2α=θ0+4α
n=3では、
θi(3)=θr(2)=θ0+4α
θr(2)=θi(3)+2α=θ0+6α
となる。すなわち、入射角θi(n)および反射角θr(n)は、次の式(2),(3)で表せる。
θi(n)=θ0+2(n−1)α ・・・(2)
θr(n)=θ0+2nα ・・・(3)
式(3)より、第一走査ミラー3で光がm回(n=m)繰り返し反射する場合には、1回(n=1)反射する場合に比べて、反射角θrが2(m−1)・α大きくなることがわかる。図5は、傾斜角度α(横軸)と反射角θr(縦軸)との相関関係を示すグラフである。傾斜角度αは、第一走査ミラー3の振動(揺動)に伴って、αmin≦α≦αmaxの範囲で変化する。ここで、角度拡大部4は、傾斜角度αによらず第一走査ミラー3で光がn回反射した後に出射するよう構成されている。よって、図5から、角度拡大部4によって、反射角θrの変化範囲が、反射回数nに応じて拡大されるとともに、反射回数nの設定によらず、反射角θrは第一走査ミラー3の傾斜角度αの変化(αmin≦α≦αmax)に対応して線形的に変化する状態が得られることが、理解できよう。なお、図5のグラフでは、縦軸のスケールは、横軸のスケールの1/2である。
図9,10に示されるように、本実施形態のプロジェクタ1Aでは、角度拡大部4Aの構成が、第1実施形態とは相違している。角度拡大部4Aは、第一走査ミラー3や、ミラー44、ミラー45、ミラー43等を有する。本実施形態でも、第一走査ミラー3は、第一のミラーの一例であり、ミラー43は、第二のミラーの一例である。
図11,12に示されるように、本実施形態のプロジェクタ1Bでは、角度拡大部4Bの構成が、第1実施形態および第2実施形態とは相違している。角度拡大部4Bは、第一走査ミラー3や、ミラー46、ミラー47、ミラー43等を有する。本実施形態でも、第一走査ミラー3は、第一のミラーの一例であり、ミラー43は、第二のミラーの一例である。
図13に示されるように、本実施形態のプロジェクタ1Cでは、角度拡大部4Cの構成が、第1〜第3実施形態とは相違している。角度拡大部4Cは、第一走査ミラー3や、レンズ41、ミラー48等を有する。
図14に示される本実施形態のプロジェクタ1Dは、第1実施形態と同様の構成を有する。ただし、本実施形態の角度拡大部4Dでは、X方向からの視線で、第一走査ミラー3で光が反射する度に光路を変化させるミラー43の傾斜角度β(姿勢、図3参照)が変更可能に構成されている。ミラー43の傾斜角度βは、制御部6からの制御信号によって電気的に変更される。ミラー43の法線方向と光軸Cとの角度が小さいほど、ミラー43でのX方向からの視線での光路の角度変化が小さくなる。よって、第一走査ミラー3での反射光が第二走査ミラー5に到達するまでの反射回数が増大する。反射回数が増大するほど、角度拡大部4Dによる反射角θrの変化範囲が増大する。逆に、ミラー43の法線方向と光軸Cとの角度が大きいほど、ミラー43でのX方向からの視線での光路の角度変化が大きくなる。よって、第一走査ミラー3での反射光が第二走査ミラー5に到達するまでの反射回数が減少する。反射回数が減少するほど、角度拡大部4Dによる反射角度θrの変化範囲が減少する。例えば、上記式(2)、(3)、および図5から、反射回数n=3の場合は、反射回数n=2の場合に比べて、角度範囲が1.5倍となることがわかる。このように、本実施形態によれば、ミラー43(第二のミラー)の傾斜度を変更することにより、角度拡大部4Dによる角度の拡大率を変更することができる。なお、ミラー43は、その傾斜度を手動で変更できるように構成されてもよい。
Claims (10)
- 反射面の法線方向が反復的に変化する第一のミラーと、
第一の方向からの視線で前記第一のミラーの略同一点で光が複数回反射するよう前記第一のミラーでの反射光を前記第一のミラーに戻すとともに、前記第一の方向からの視線で反射面の法線方向と光の反射方向との角度が前記第一のミラーで光が反射する度に大きくなるよう構成された、角度拡大部と、
を備え、
前記第一のミラーで所定回数反射された後に前記角度拡大部から光が出射する、光ビーム走査装置。 - 前記角度拡大部は、前記第一のミラーで光が反射する度に前記第一の方向と交差した第二の方向からの視線で前記反射光の光路が変化するよう構成された、請求項1に記載の光ビーム走査装置。
- 前記角度拡大部は、前記第二の方向からの視線で前記第一のミラーの略同一点で光が複数回反射するよう前記第一のミラーでの反射光を前記第一のミラーに戻すとともに、前記第二の方向からの視線で前記法線方向と光の反射方向との角度が前記第一のミラーで光が反射される度に大きくなるよう構成された、請求項2に記載の光ビーム走査装置。
- 前記角度拡大部は、前記第二の方向からの視線では、前記第一のミラーの法線方向の変化によらず、光路がほぼ一定であるよう構成された、請求項2または3に記載の光ビーム走査装置。
- 前記角度拡大部は、前記第二の方向からの視線で、少なくとも、前記第一のミラーで所定回数反射される前に当該第一のミラーに入射する光の光路と、当該第一のミラーに入射した光の反射光の光路と、が外れるよう構成された、請求項4に記載の光ビーム走査装置。
- 前記第二の方向からの視線で前記第一のミラーで所定回数反射された後の光路上に配置されるとともに、前記第二の方向からの視線で前記第一のミラーで所定回数反射される前の光路上からは外れて配置された、光取出部を備えた、請求項2〜5のうちいずれか一つに記載の光ビーム走査装置。
- 前記角度拡大部は、第三の方向へ向かう光を前記第一のミラーへ偏向するとともに前記第一のミラーでの反射光を前記第三の方向とは反対方向へ偏向する第一の部分と、前記反対方向へ向かう光を前記第三の方向へ偏向する第二の部分と、を有した、請求項1〜6のうちいずれか一つに記載の光ビーム走査装置。
- 前記角度拡大部は、前記第二の方向からの視線で前記第三の方向との直交方向と傾斜して配置された第二のミラーを有した、請求項7に記載の光ビーム走査装置。
- 前記第二のミラーは、前記第一のミラーとは別個に設けられた、請求項8に記載の光ビーム走査装置。
- 前記第二のミラーは、前記第三の方向に対する傾斜度を変更可能に構成された、請求項8または9に記載の光ビーム走査装置。
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