JP2016004295A - 自動販売機 - Google Patents

自動販売機 Download PDF

Info

Publication number
JP2016004295A
JP2016004295A JP2014122385A JP2014122385A JP2016004295A JP 2016004295 A JP2016004295 A JP 2016004295A JP 2014122385 A JP2014122385 A JP 2014122385A JP 2014122385 A JP2014122385 A JP 2014122385A JP 2016004295 A JP2016004295 A JP 2016004295A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
heat exchanger
indoor heat
heat
indoor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014122385A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6408262B2 (ja
Inventor
粕谷 潤一郎
Junichiro Kasuya
潤一郎 粕谷
麻衣子 瀧本
Maiko Takimoto
麻衣子 瀧本
宣伯 清水
Yoshinobu Shimizu
宣伯 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanden Corp
Original Assignee
Sanden Holdings Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanden Holdings Corp filed Critical Sanden Holdings Corp
Priority to JP2014122385A priority Critical patent/JP6408262B2/ja
Publication of JP2016004295A publication Critical patent/JP2016004295A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6408262B2 publication Critical patent/JP6408262B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】商品収納室内の加熱と商品収納室内の冷却とを同時に行う場合の放熱量と吸熱量の双方を容易に調整し、各商品収納室を適温に保つことができる自動販売機を提供する。【解決手段】放熱用室内熱交換器RHEの冷媒出口と吸熱用室内熱交換器EHEの冷媒入口がそれぞれ連通された冷媒タンク48と、放熱用室内熱交換器の冷媒出口に位置する放熱用絞り手段REVと、吸熱用室内熱交換器の冷媒入口に位置する吸熱用絞り手段EEVを備える。放熱用絞り手段を経た冷媒を冷媒タンクに流入させ、冷媒タンク内の液冷媒を吸熱用絞り手段に流入させる。放熱用絞り手段を制御して放熱用室内熱交換器出口の冷媒乾き度を制御し、吸熱用絞り手段を制御して吸熱用室内熱交換器出口の冷媒過熱度を制御する。【選択図】図11

Description

本発明は、冷媒を圧縮する圧縮機を備え、室内熱交換器にて冷媒を放熱させて商品収納室内を加熱し、冷媒を吸熱させて冷却する所謂ヒートポンプ式の自動販売機に関するものである。
此の種ヒートポンプ式の自動販売機では複数の商品収納室が本体内に構成されており、それらのうちの何れかが冷却専用の冷却専用室とされ、残りは冷却及び加熱の切り換えが可能な冷温切換室とされている。そして、冷却専用室は冷媒を吸熱させる冷却専用室用の室内熱交換器(第1の熱交換器)により冷却される。また、冷温切換室を冷却する使用状態では、冷温切換室用の室内熱交換器で冷媒を吸熱させ、加熱する使用状態では冷温切換室用の室内熱交換器で冷媒を放熱させるものであった。
また、商品収納室外には室外熱交換器(第2の熱交換器)が設けられ、冷却専用室内が十分に冷却されている場合には室外熱交換器で冷媒を吸熱させ、加熱する使用状態の冷温切換室内が十分に加熱されている場合には室外熱交換器で冷媒を放熱させるように構成されていた(例えば、特許文献1参照)。
また、空調装置ではあるが、ヒートポンプの制御として、室内熱交換器で暖房する場合には冷媒の過冷却度を制御し、冷房する場合には過熱度を制御して室内熱交換器の冷媒量を適切にすることが知られている(例えば、特許文献2参照)。
更に、凝縮器と蒸発器の間にレシーバを配置し、その前後に取り付けた調整手段の開度を凝縮器の過冷却度、又は、圧縮機の吸込冷媒過熱度により制御し、レシーバ内の冷媒貯留量を変えて冷凍システム装置の運転状態を安定させるものもあった(例えば、特許文献3参照)。
特開2005−216111号公報 特開昭60−243460号公報 特開平10−89780号公報
しかしながら、自動販売機は冷却専用室における冷却と冷温切換室における加熱の双方を同時に行わなければならない。そのため、ヒートポンプ式の自動販売機では冷却専用室用の室内熱交換器で冷媒を吸熱させ、同時に冷温切換室用の室内熱交換器で冷媒を放熱させる状況となるが、前述したヒートポンプの制御方式では何れか一方を最適化することはできても、同時に行われる冷却と加熱の双方を高効率化することはできないと云う問題がある。
また、冷媒を放熱させる室内熱交換器と冷媒を吸熱させる室内熱交換器の必要能力がバランスしない場合、何れか一方の能力不足が発生する。例えば、外気温度が高い夏季等に、冷媒を放熱させる室内熱交換器の放熱量が相対的に過剰になると、加熱する使用状態の冷温切換室内が早期に暖まってしまうため、圧縮機が停止することになる。一方で、係る高外気温環境では冷却専用室の負荷は相対的に大きくなっているため、冷却専用室内が適温に冷却される以前に圧縮機が停止してしまうと云う課題があった。
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、冷媒を放熱させる商品収納室内の加熱と冷媒を吸熱させる商品収納室内の冷却とを同時に行う場合の放熱量と吸熱量の双方を容易に調整し、各商品収納室を適温に保つことができる自動販売機を提供することを目的とする。
本発明の自動販売機は、本体内に複数構成された商品収納室と、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒を放熱させて商品収納室内を加熱する放熱用室内熱交換器と、冷媒を吸熱させて商品収納室内を冷却する吸熱用室内熱交換器とを備えたものであって、放熱用室内熱交換器の冷媒出口と吸熱用室内熱交換器の冷媒入口がそれぞれ連通された冷媒タンクと、放熱用室内熱交換器の冷媒出口に位置する放熱用絞り手段と、吸熱用室内熱交換器の冷媒入口に位置する吸熱用絞り手段とを備え、放熱用絞り手段を経た冷媒を冷媒タンクに流入させ、この冷媒タンク内の液冷媒を吸熱用絞り手段に流入させると共に、制御手段により、放熱用絞り手段を制御して放熱用室内熱交換器出口の冷媒乾き度を制御し、吸熱用絞り手段を制御して吸熱用室内熱交換器出口の冷媒過熱度を制御することを特徴とする。
請求項2の発明の自動販売機は、上記発明において商品収納室の外部に設けられ、冷媒を放熱又は吸熱させる室外熱交換器と、冷媒を放熱させている室外熱交換器の冷媒出口に位置する放熱用絞り手段と、冷媒を吸熱させている室外熱交換器の冷媒入口に位置する吸熱用絞り手段とを備え、冷媒を放熱させている室外熱交換器の冷媒出口及び冷媒を吸熱させている室外熱交換器の冷媒入口を冷媒タンクに連通させて、放熱用絞り手段を経た冷媒を冷媒タンクに流入させ、この冷媒タンク内の液冷媒を吸熱用絞り手段に流入させると共に、制御手段により、放熱用絞り手段を制御して冷媒を放熱させている室外熱交換器出口の冷媒乾き度を制御し、吸熱用絞り手段を制御して冷媒を吸熱させている室外熱交換器出口の冷媒過熱度を制御することを特徴とする。
請求項3の発明の自動販売機は、上記各発明において冷却及び加熱の切り換えが可能な商品収納室としての冷温切換室及びこの冷温切換室に設けられた冷温切換室用室内熱交換器と、冷却専用の商品収納室としての冷却専用室及びこの冷却専用室に設けられた冷却専用室用室内熱交換器とを備え、冷温切換室用室内熱交換器は、放熱用室内熱交換器又は吸熱用室内熱交換器として切り換えられて機能し、冷却専用室用室内熱交換器は、吸熱用室内熱交換器として機能することを特徴とする。
請求項4の発明の自動販売機は、上記発明において冷温切換室内と熱交換関係に設けられ、冷温切換室用室内熱交換器を放熱用室内熱交換器と吸熱用室内熱交換器とに切り換える流路切換弁を備え、制御手段は、流路切換弁に通電して冷温切換室用室内熱交換器を放熱用室内熱交換器として機能させることを特徴とする。
請求項5の発明の自動販売機は、上記各発明において冷媒タンクを空冷するための冷媒タンク用送風機を備えたことを特徴とする。
請求項6の発明の自動販売機は、上記発明において制御手段は、圧縮機が停止している場合も冷媒タンク用送風機を運転することを特徴とする。
請求項7の発明の自動販売機は、上記各発明において冷媒タンク内のガス冷媒を圧縮機に吸引させるガス冷媒戻し回路を備えたことを特徴とする。
請求項8の発明の自動販売機は、上記発明においてガス冷媒戻し回路に設けられたガス冷媒戻し量調整用絞り手段を備え、制御手段は、ガス冷媒戻し量調整用絞り手段によりガス冷媒戻し回路から圧縮機に吸引されるガス冷媒量を調整することを特徴とする。
請求項9の発明の自動販売機は、請求項7又は請求項8の発明においてガス冷媒戻し量調整用絞り手段の下流側のガス冷媒戻し回路を、吸熱用絞り手段に流入する冷媒と熱交換させたことを特徴とする。
請求項10の発明の自動販売機は、上記各発明において吸熱用室内熱交換器、又は、冷媒を吸熱させている室外熱交換器から圧縮機に吸い込まれる冷媒を、冷媒タンクと熱交換させたことを特徴とする。
請求項11の発明の自動販売機は、上記各発明において放熱用室内熱交換器、又は、当該放熱用室内熱交換器及び冷媒を放熱させている室外熱交換器に通風する送風機を備え、制御手段は、送風機の風量を制御して放熱用室内熱交換器出口、又は、当該放熱用室内熱交換器出口及び冷媒を放熱させている室外熱交換器出口の冷媒乾き度を制御することを特徴とする。
本発明によれば、本体内に複数構成された商品収納室と、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒を放熱させて商品収納室内を加熱する放熱用室内熱交換器と、冷媒を吸熱させて商品収納室内を冷却する吸熱用室内熱交換器とを備えた自動販売機において、放熱用室内熱交換器の冷媒出口と吸熱用室内熱交換器の冷媒入口がそれぞれ連通された冷媒タンクと、放熱用室内熱交換器の冷媒出口に位置する放熱用絞り手段と、吸熱用室内熱交換器の冷媒入口に位置する吸熱用絞り手段とを備え、放熱用絞り手段を経た冷媒を冷媒タンクに流入させ、この冷媒タンク内の液冷媒を吸熱用絞り手段に流入させると共に、制御手段により、放熱用絞り手段を制御して放熱用室内熱交換器出口の冷媒乾き度を制御し、吸熱用絞り手段を制御して吸熱用室内熱交換器出口の冷媒過熱度を制御するようにしたので、放熱用絞り手段と吸熱用絞り手段によって、放熱用室内熱交換器からの放熱量と吸熱用室内熱交換器による吸熱量の双方を同時に調整することが可能となる。
この放熱用絞り手段と吸熱用絞り手段の制御によって放熱用室内熱交換器と吸熱用室内熱交換器間で生じる液冷媒量の変動は、冷媒タンクによって吸収することができるので、放熱用室内熱交換器からの放熱量と吸熱用室内熱交換器で冷却される商品収納室内の負荷とのバランスを取ることができる。また、放熱用絞り手段によって放熱用室内熱交換器による放熱量を調整するのと同時に、吸熱用絞り手段によって吸熱用室内熱交換器による吸熱量も調整することができ、バランス可能な放熱用室内熱交換器の放熱量と吸熱用室内熱交換器の吸熱量の比率の範囲も広がるので、容易に各商品収納室内を適温に保つことが可能となるものである。
請求項2の発明によれば、上記発明に加えて商品収納室の外部に設けられ、冷媒を放熱又は吸熱させる室外熱交換器と、冷媒を放熱させている室外熱交換器の冷媒出口に位置する放熱用絞り手段と、冷媒を吸熱させている室外熱交換器の冷媒入口に位置する吸熱用絞り手段とを備え、冷媒を放熱させている室外熱交換器の冷媒出口及び冷媒を吸熱させている室外熱交換器の冷媒入口を冷媒タンクに連通させて、放熱用絞り手段を経た冷媒を冷媒タンクに流入させ、この冷媒タンク内の液冷媒を吸熱用絞り手段に流入させると共に、制御手段により、放熱用絞り手段を制御して冷媒を放熱させている室外熱交換器出口の冷媒乾き度を制御し、吸熱用絞り手段を制御して冷媒を吸熱させている室外熱交換器出口の冷媒過熱度を制御するので、吸熱用室内熱交換器で冷媒を吸熱させないときに冷媒を吸熱させ、放熱用室内熱交換器で冷媒を放熱させないときに冷媒を放熱させる室外熱交換器の吸熱量及び放熱量も調整し、且つ、当該室外熱交換器と各室内熱交換器間の液冷媒量の変動も冷媒タンクで吸収することができるようになり、係る状況においても容易に各商品収納室を適温に保つことが可能となる。
尚、実際の自動販売機の多くは請求項3の発明の如く、冷却及び加熱の切り換えが可能な商品収納室としての冷温切換室及びこの冷温切換室に設けられた冷温切換室用室内熱交換器と、冷却専用の商品収納室としての冷却専用室及びこの冷却専用室に設けられた冷却専用室用室内熱交換器とを備え、冷温切換室用室内熱交換器が、放熱用室内熱交換器又は吸熱用室内熱交換器として切り換えられて機能し、冷却専用室用室内熱交換器が、吸熱用室内熱交換器として機能することになるが、本発明によれば冷温切換室を加熱する使用状態と冷却する使用状態の何れにおいても各商品収納室内の温度を適温に保つことが可能となる。
この場合、請求項4の発明の如く、冷温切換室用室内熱交換器を放熱用室内熱交換器と吸熱用室内熱交換器とに切り換える流路切換弁を、冷温切換室内と熱交換関係に設け、制御手段が、流路切換弁に通電して冷温切換室用室内熱交換器を放熱用室内熱交換器として機能させるようにすれば、通電による流路切換弁の発熱も、放熱用室内熱交換器として機能する冷温切換室用室内熱交換器による商品収納室の加熱に寄与させることができるようになる。
また、請求項5の発明の如く冷媒タンクを空冷するための冷媒タンク用送風機を設ければ、この冷媒タンク用送風機によって冷媒タンクを空冷し、安定して中間圧の液冷媒を冷媒タンク内に貯留することが可能となる。
特に、請求項6の発明の如く制御手段が、圧縮機が停止している場合も冷媒タンク用送風機を運転するようにすれば、圧縮機の停止中にも冷媒タンクにおいて冷媒の過冷却度を高め、吸熱用室内熱交換器による商品収納室内の冷却効果を向上させることが可能となる。
また、請求項7の発明の如く冷媒タンク内のガス冷媒を圧縮機に吸引させるガス冷媒戻し回路を設ければ、冷媒タンク内のガス冷媒を圧縮機に戻すことで冷媒タンク内の液冷媒が蒸発するので、冷媒タンク内に温度の低い中間圧の液冷媒を貯留することができるようになる。
この場合、請求項8の発明の如くガス冷媒戻し回路にガス冷媒戻し量調整用絞り手段を設け、制御手段が、ガス冷媒戻し量調整用絞り手段によりガス冷媒戻し回路から圧縮機に吸引されるガス冷媒量を調整することで、冷媒タンク内に安定して中間圧の液冷媒を貯留することが可能となる。
特に、請求項9の発明の如くガス冷媒戻し量調整用絞り手段の下流側のガス冷媒戻し回路を、吸熱用絞り手段に流入する冷媒と熱交換させることにより、ガス冷媒戻し量調整用絞り手段を経て低温となった冷媒で吸熱用絞り手段に入る冷媒を冷却することが可能となり、吸熱用室内熱交換器による商品収納室内の冷却効果を更に向上させることが可能となる。
また、請求項10の発明の如く吸熱用室内熱交換器、又は、冷媒を吸熱させている室外熱交換器から圧縮機に吸い込まれる冷媒を、冷媒タンクと熱交換させるようにすれば、圧縮機への吸い込まれる低温の冷媒によって冷媒タンク内の液冷媒を冷却し、吸熱用室内熱交換器による商品収納室内の冷却効果、又は、室外熱交換器による外気からの吸熱効果を一層向上させることが可能となる。
更に、請求項11の発明の如く制御手段により、放熱用室内熱交換器、又は、当該放熱用室内熱交換器及び冷媒を放熱させている室外熱交換器に通風する送風機の風量を制御し、放熱用室内熱交換器出口、又は、当該放熱用室内熱交換器出口及び冷媒を放熱させている室外熱交換器出口の冷媒乾き度を制御することにより、放熱用室内熱交換器と空気との熱交換を調整して、放熱量を一層効果的に調整することが可能となる。
本発明を適用した一実施例の自動販売機の正面図である。 図1の自動販売機の外扉を開いた状態の斜視図である。 図1の自動販売機の一実施例の冷媒回路図である(実施例1)。 図3の制御装置によるH−C−C室内吸熱モードを説明する自動販売機の冷媒回路図である。 図3の制御装置によるH−C−C室外吸熱モードを説明する自動販売機の冷媒回路図である。 図3の制御装置によるH−C−C室外放熱モードを説明する自動販売機の冷媒回路図である。 図3の制御装置によるH−H−C室内吸熱モードを説明する自動販売機の冷媒回路図である。 図3の制御装置によるH−H−C室外吸熱モードを説明する自動販売機の冷媒回路図である。 図3の制御装置によるH−H−C室外放熱モードを説明する自動販売機の冷媒回路図である。 図3の制御装置によるC−C−Cモードを説明する自動販売機の冷媒回路図である。 図3の冷媒タンクの機能を説明する冷媒回路の模式図である。 図11の場合の冷媒回路のp−h線図である。 図3の冷媒タンクの機能を説明する冷媒回路のもう一つの模式図である。 図13の場合の冷媒回路のp−h線図である。 本発明の他の実施例を説明する冷媒回路の模式図である(実施例2)。 本発明のもう一つの他の実施例を説明する概略冷媒回路図である(実施例3)。 本発明の更にもう一つの他の実施例を説明する概略冷媒回路図である(実施例4)。 本発明の更にもう一つの他の実施例を説明する概略冷媒回路図である(実施例5)。 本発明の更にもう一つの他の実施例を説明する概略冷媒回路図である(実施例6)。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。図1及び図2において、実施例の自動販売機1は、鋼板製の外面材2Aとその内側に設けられた断熱材(図示せず)から構成された前面が開口する断熱箱体である本体2と、この本体2の前面を開閉自在に閉塞するよう一側(実施例では向かって左側)が本体2に回動自在に枢支された外扉3を備えている。
この外扉3の前面上部には商品サンプル室4が構成されており、この商品サンプル室4内に陳列された複数の各商品サンプルに対応して複数の商品選択スイッチ6が配置されている。また、商品サンプル室4の下側の外扉3前面には、広告パネル5が構成されており、この広告パネル5の下側の外扉3前面下部には商品取出口7が構成されている。
更に、外扉3前面の向かって右側(非枢支側)中央部には化粧パネル8が取り付けられており、この化粧パネル8内に位置して硬貨投入口9、返却レバー11が設けられている。また、この化粧パネル8の向かって左側の外扉3前面には、金額表示器12が取り付けられている。更に、この金額表示器12の下側の外扉3前面には紙幣識別装置(ビルバリ)14が取り付けられており、商品取出口7の向かって右側の外扉3前面には硬貨返却口13が構成されている。
一方、本体2内の上部には上面、左右面及び後面が前記断熱材で囲繞され、前面が開口した商品収納部16が構成されている。この商品収納部16は断熱性の収納部仕切板17によって左右方向三つの商品収納室に仕切られており、向かって右側から二つが冷温切換室15(商品収納室)とされ、向かって左側が冷却専用室20(商品収納室)とされている。尚、この冷却専用室20は各冷温切換室15よりも容積が大きい。これは冷却して販売する商品のほうが、加熱して販売する商品よりも一般的に多いからである。この仕切板17で仕切られた冷温切換室15、15、及び、冷却専用室20には、販売する商品が蛇行状の商品通路に収納されるサーペンタイン式の商品収納コラム18が前後方向及び左右方向にそれぞれ設けられている。
商品収納部16の前面には、それぞれ断熱性を有し、商品収納部16の前面開口の上部側を開閉するための上部側内扉21と、商品収納部16の前面開口の下部側を開閉するための下部側内扉22が設けられている。この下部側内扉22は本体2に回動自在に枢支されている。
また、下部側内扉22の下部には商品収納部16の各冷温切換室15及び冷却専用室20側と外扉3側とを連通する商品搬出口23が左右方向に並設されている。各商品搬出口23には開閉自在の搬出扉24が上縁を中心して回動自在に取り付けられており、前方に案内される商品に押されて回転し、商品搬出口23を開放して商品を商品取出口7に搬出する構成とされている。
他方、上部側内扉21は外扉3の商品サンプル室4の後側に対応して当該外扉3に取り付けられており、外扉3を開閉することにより、上部側内扉21によって商品収納部16の前面開口の上部側が開閉される構成とされている。更に、上部側内扉21は外扉3を開放した状態で、当該外扉3から独立して後方に開閉自在とされ、上部側内扉21を外扉3から後方に開いた状態で、商品サンプル室4内に陳列される商品サンプルを交換できるように構成されている。また、本体2内の下部には機械室26が形成されている。
次に、図3は自動販売機1の一実施例の冷媒回路を示している。この図において、27は冷媒を圧縮する圧縮機であり、機械室26内に設置されている。圧縮機27の吐出側の配管28は配管29、31、32に分岐し、分岐した配管29は流路切換弁としての三方弁33に接続され、この三方弁33は配管34を介して中央の冷温切換室15内に設けられた冷温切換室用の室内熱交換器(放熱用室内熱交換器RHE又は吸熱用室内熱交換器EHEとなる冷温切換室用室内熱交換器)36の一端に接続されている。分岐した配管31は流路切換弁としての三方弁37に接続され、この三方弁37は配管38を介して右端の冷温切換室15内に設けられた冷温切換室用の室内熱交換器(放熱用室内熱交換器RHE又は吸熱用室内熱交換器EHEとなる冷温切換室用室内熱交換器)39の一端に接続されている。
尚、三方弁33は中央の冷温切換室15内に、又は、そこと熱交換関係に設けられており、三方弁37は右端の冷温切換室15内に、又は、そこと熱交換関係に設けられている。また、各冷温切換室15、15内には送風機84、86がそれぞれ設けられており、この送風機84、86により各室内熱交換器36、39に各冷温切換室15、15内の空気を通風し、それらと熱交換した空気を各冷温切換室15、15内にそれぞれ循環させるように構成されている。
また、分岐した配管32は三方弁41に接続され、この三方弁41は配管42を介して室外熱交換器43の一端に接続されている。この室外熱交換器43は機械室26内(商品収納室外)に設置されると共に、機械室26内には更にこの室外熱交換器43に外気を通風するための送風機88が設置されている。
室内熱交換器36の他端は配管44を介して膨張弁(放熱用絞り手段REV又は吸熱用絞り手段EEVとなる)46に接続され、膨張弁46は配管47を介して冷媒タンク48に連通接続されている。この冷媒タンク48は商品収納室の外部に設けられて液冷媒を所定量貯留できるように所定の容積を有したタンクであり、配管47はこの冷媒タンク48内に進入し、そこで配管49と51とに分岐している。分岐した配管49は逆止弁52を介して冷媒タンク48内の上部に開口しており、配管51は逆止弁53を介して冷媒タンク48内の底部に開口している。尚、逆止弁52は配管49が開口する方向を順方向とされており、逆止弁53は配管49と51との分岐点方向を順方向とされている。
室内熱交換器39の他端は配管54を介して膨張弁(放熱用絞り手段REV又は吸熱用絞り手段EEVとなる)56に接続され、膨張弁56は配管57を介して冷媒タンク48に連通接続されている。この配管57はこの冷媒タンク48内に進入し、そこで配管58と59とに分岐している。分岐した配管58は逆止弁61を介して冷媒タンク48内の上部に開口しており、配管59は逆止弁62を介して冷媒タンク48内の底部に開口している。尚、逆止弁61は配管58が開口する方向を順方向とされており、逆止弁62は配管58と59との分岐点方向を順方向とされている。
室外熱交換器43の他端は配管63を介して膨張弁(放熱用絞り手段REV又は吸熱用絞り手段EEVとなる)64に接続され、膨張弁64は配管66を介して冷媒タンク48に連通接続されている。この配管66はこの冷媒タンク48内に進入し、そこで配管67と68とに分岐している。分岐した配管67は逆止弁69を介して冷媒タンク48内の上部に開口しており、配管68は逆止弁71を介して冷媒タンク48内の底部に開口している。尚、逆止弁69は配管67が開口する方向を順方向とされており、逆止弁71は配管67と68との分岐点方向を順方向とされている。
冷媒タンク48には更に配管72が連通接続されている。この配管72の一端は冷媒タンク48の底部にて開口しており、他端は膨張弁73(室内熱交換器76の冷媒入口に位置する吸熱用絞り手段EEV)に接続されている。そして、この膨張弁73は配管74を介して冷却専用室20内に設けられた冷却専用室用の室内熱交換器(吸熱用室内熱交換器EHEとなる冷却専用室用室内熱交換器)76の入口端に接続されている。従って、膨張弁73は室内熱交換器76の冷媒入口に位置する。
この室内熱交換器76の出口端は、配管77を介して圧縮機27の吸込側に接続されている。また、三方弁33は配管78を介して配管77に接続され、三方弁37は配管79を介して配管77に接続されている。また、三方弁41は配管81を介して配管77に接続されて自動販売機1の冷媒回路が構成されている。そして、この冷媒回路には実施例ではHFO−1234yf冷媒が所定量封入される。また、冷却専用室20内にも送風機87が設けられており、この送風機87により室内熱交換器76と熱交換した冷気を冷却専用室20内に循環させるように構成されている。
室内熱交換器36、39、及び、室外熱交換器43の他端の配管44、54、及び、63には冷媒過冷却度センサ(温度センサ)82がそれぞれ取り付けられており、室内熱交換器36、39、及び、室外熱交換器43の一端の配管34、38、及び、42と、室内熱交換器76出口の配管77には冷媒過熱度センサ(温度センサ)83がそれぞれ取り付けられている。
また、図3においてCは汎用マイクロコンピュータから構成された制御手段としての制御装置であり、前記各冷温切換室15、冷却専用室20内の温度を検出する図示しない温度センサ等や、前述した冷媒過冷却度センサ82、冷媒過熱度センサ83の出力に基づき、圧縮機27や送風機84、86、87、88の運転を制御すると共に、各膨張弁46、56、64、73の弁開度を制御し、各三方弁33、37、41を切換制御する。また、制御装置Cはインバータにより圧縮機27の回転数を制御する。
この場合、各三方弁33、37、41は何れもコイルを備えている。三方弁33は、制御装置Cによりこのコイルに通電(ON)されて冷媒が配管29から配管34に流れるように流路を切り換え、非通電のときは冷媒が配管34から配管78に流れるように流路を切り換える。また、三方弁37は、制御装置Cによりコイルに通電(ON)されて冷媒が配管31から配管38に流れるように流路を切り換え、非通電のときは冷媒が配管38から配管79に流れるように流路を切り換える。更に、三方弁41は、制御装置Cによりコイルに通電(ON)されて冷媒が配管32から配管42に流れるように流路を切り換え、非通電のときは冷媒が配管42から配管81に流れるように流路を切り換えるように構成されている。
以上の構成で、次に図4乃至図14を参照しながら、この実施例の動作を説明する。尚、各図において、塗りつぶしで示す三方弁のポートや膨張弁は閉、又は、全閉状態であり、白抜きで示す三方弁のポートや膨張弁は開、又は、弁開度制御状態を示すものとする。
(1)H−C−C室内吸熱モード
先ず最初に、中央の冷温切換室15を加熱する使用状態とし、右端の冷温切換室15を冷却する使用状態としており、且つ、冷却専用室20内が十分に冷えておらずにそこから吸熱可能であるものとすると、制御装置Cは、図4に示すH−C−C室内吸熱モードを実行する。このH−C−C室内吸熱モードでは、制御装置Cは三方弁33に通電(ON)し、三方弁37、41は非通電とする。また、膨張弁46、56、73を開いてその弁開度を制御し、膨張弁64は全閉とする。
そして、制御装置Cは圧縮機27及び各送風機84、86、87を運転する。圧縮機27は運転されて冷媒を圧縮し、配管28に吐出する。この圧縮機27から吐出された+70℃程の高温高圧の冷媒(ガス)は、図4に矢印で示す如く配管29、三方弁33を経て配管34から室内熱交換器36に流入し、そこで放熱する。即ち、このとき室内熱交換器36は放熱用室内熱交換器RHEとして機能する。室内熱交換器36と熱交換して加熱された暖気は、送風機84により中央の冷温切換室15内に循環され、これにより中央の冷温切換室15内の商品は+55℃程に加熱される。また、三方弁33は通電されているのでコイルが発熱するが、そのコイルの熱は中央の冷温切換室15の加熱に寄与することになる。
室内熱交換器36で放熱し、+60℃程の温度まで低下した冷媒(液/ガス混合状態)は配管44に流出し、膨張弁46で絞られた後、配管47を経て配管49に流入し、逆止弁52を通過して冷媒タンク48内に流入する。即ち、このとき膨張弁46は室内熱交換器36の冷媒出口に位置する放熱用絞り手段REVとなる。そして、冷媒タンク48内に流入した液/ガス混合状態の冷媒中の液冷媒は、当該冷媒タンク48内に一旦貯留される。
この冷媒タンク48内に貯留された液冷媒は配管59及び72に流入する。このうち、配管59に流入した液冷媒は逆止弁62を通過し、配管57を経て膨張弁56で絞られた後、配管54を経て室内熱交換器39に流入し、そこで蒸発して吸熱作用を発揮する(例えば、蒸発温度−5℃)。即ち、このとき室内熱交換器39は吸熱用室内熱交換器EHEとして機能し、膨張弁56は室内熱交換器39の冷媒入口に位置する吸熱用絞り手段EEVとなる。室内熱交換器39と熱交換して冷却された冷気は、送風機86により右端の冷温切換室15内に循環され、これにより右端の冷温切換室15内の商品は+5℃程に冷却される。室内熱交換器39で蒸発し、0℃程の温度となった冷媒は配管38に流出し、三方弁37を経て配管79から配管77を経て圧縮機27に吸い込まれる。
一方、配管72に流入した液冷媒は膨張弁73で絞られた後、配管74を経て室内熱交換器76に流入し、そこで蒸発して吸熱作用を発揮する(例えば、蒸発温度−5℃)。室内熱交換器76と熱交換して冷却された冷気は、送風機87により冷却専用室20内に循環され、これにより冷却専用室20内の商品も+5℃程に冷却される。室内熱交換器76で蒸発し、0℃程の温度となった冷媒は配管77を経て圧縮機27に吸い込まれる。
このようなH−C−C室内吸熱モードで中央の冷温切換室15の加熱のために室内熱交換器76及び39で冷却専用室20及び右端の冷温切換室15から吸い上げられる熱量が不足するようになった場合(冷却専用室20及び右端の冷温切換室15内は設定温度まで冷えている状態)、制御装置Cは図5のH−C−C室外吸熱モードに移行する。
(2)H−C−C室外吸熱モード
このH−C−C室外吸熱モードでは、制御装置Cは図4の状態から膨張弁56及び73を全閉とする。また、膨張弁64を開いてその弁開度を制御する(送風機88は運転)。これにより、冷媒タンク48内に貯留された液冷媒は配管68に流入するようになる。この配管68に流入した液冷媒は逆止弁71を通過し、配管66を経て膨張弁64で絞られた後、配管63を経て室外熱交換器43に流入し、そこで蒸発する(例えば、蒸発温度−5℃)。即ち、このとき室外熱交換器43は冷媒を吸熱させ、膨張弁64は室外熱交換器43の冷媒入口に位置する吸熱用絞り手段EEVとなる。室外熱交換器43には送風機88により外気が通風されるので、この外気中から冷媒は吸熱する。室外熱交換器43で蒸発し、外気中から吸熱した冷媒は配管43に流出し、三方弁41を経て配管81から配管77を経て圧縮機27に吸い込まれる。
一方、H−C−C室内吸熱モードで逆に中央の冷温切換室15の加熱が十分であるのに(放熱が過剰)、室内熱交換器76及び39による冷却専用室20及び右端の冷温切換室15の冷却が不足するようになった場合、制御装置Cは図6のH−C−C室外放熱モードに移行する。
(3)H−C−C室外放熱モード
このH−C−C室外放熱モードでは、制御装置Cは図4の状態から三方弁33を非通電とし、三方弁41は通電(ON)する。また、膨張弁46を全閉とし、膨張弁64を開いてその弁開度を制御する(送風機88は運転)。これにより、圧縮機27から吐出された高温の冷媒は、配管28、32を経て三方弁41を通過し、配管42を経て室外熱交換器43に流入するようになる。この室外熱交換器43には送風機88により外気が通風されているので、冷媒はこの外気中に放熱する。即ち、このとき室外熱交換器43は冷媒を放熱させる。室外熱交換器43で放熱した液/ガス混合状態の冷媒は配管63に流出し、膨張弁64で絞られた後、配管66、67を経て逆止弁69を通過し、冷媒タンク48内に流入することになる。即ち、このとき膨張弁64は室外熱交換器43の冷媒出口に位置する放熱用絞り手段REVとなる。また、冷媒タンク48内の液冷媒は、前述同様に室内熱交換器39、76に流入して吸熱作用を発揮し、圧縮機27に吸い込まれることになる。
(4)H−H−C室内吸熱モード
次に、両冷温切換室15、15を加熱する使用状態とする場合について説明する。先ず最初に冷却専用室20内が十分に冷えておらずにそこから吸熱可能であるものとすると、制御装置Cは、図7に示すH−H−C室内吸熱モードを実行する。このH−H−C室内吸熱モードでは、制御装置Cは三方弁33及び37に通電(ON)し、三方弁41は非通電とする。また、膨張弁46、56、73を開いてその弁開度を制御し、膨張弁64は全閉とする。
そして、制御装置Cは圧縮機27及び各送風機84、86、87を運転する。圧縮機27は運転されて冷媒を圧縮し、配管28に吐出する。この圧縮機27から吐出された+70℃程の高温高圧の冷媒(ガス)は、図7に矢印で示す如く配管29、三方弁33を経て配管34から室内熱交換器36に流入し、また、配管31、三方弁37を経て配管38から室内熱交換器39に流入してそれらで放熱する。即ち、このとき室内熱交換器36及び39は放熱用室内熱交換器RHEとして機能する。室内熱交換器36及び39と熱交換して加熱された暖気は、送風機84及び86により各冷温切換室15、15内にそれぞれ循環され、これにより各冷温切換室15、15内の商品は+55℃程に加熱される。また、三方弁33、37は通電されているのでコイルが発熱するが、そのコイルの熱は各冷温切換室15、15の加熱に寄与することになる。
室内熱交換器36で放熱し、+60℃程の温度まで低下した冷媒(液/ガス混合状態)は配管44に流出し、膨張弁46で絞られた後、配管47を経て配管49に流入し、逆止弁52を通過して冷媒タンク48内に流入する。即ち、このとき膨張弁46は放熱用絞り手段REVとなる。また、室内熱交換器39で放熱し、+60℃程の温度まで低下した冷媒(液/ガス混合状態)は配管54に流出し、膨張弁56で絞られた後、配管57を経て配管58に流入し、逆止弁61を通過して冷媒タンク48内に流入する。即ち、このとき膨張弁56は室内熱交換器39の冷媒出口に位置する放熱用絞り手段REVとなる。そして、冷媒タンク48内に流入した液/ガス混合状態の冷媒中の液冷媒は、当該冷媒タンク48内に一旦貯留される。
この冷媒タンク48内に貯留された液冷媒は配管72に流入する。この配管72に流入した液冷媒は膨張弁73で絞られた後、配管74を経て室内熱交換器76に流入し、そこで蒸発して吸熱作用を発揮する(例えば、蒸発温度−5℃)。室内熱交換器76と熱交換して冷却された冷気は、送風機87により冷却専用室20内に循環され、これにより冷却専用室20内の商品も+5℃程に冷却される。室内熱交換器76で蒸発し、0℃程の温度となった冷媒は配管77を経て圧縮機27に吸い込まれる。
このようなH−H−C室内吸熱モードで各冷温切換室15、15の加熱のために室内熱交換器76で冷却専用室20から吸い上げられる熱量が不足するようになった場合(冷却専用室20内は設定温度まで冷えている状態)、制御装置Cは図8のH−H−C室外吸熱モードに移行する。
(5)H−H−C室外吸熱モード
このH−H−C室外吸熱モードでは、制御装置Cは図7の状態から膨張弁73を全閉とする。また、膨張弁64を開いてその弁開度を制御する(送風機88は運転)。これにより、冷媒タンク48内に貯留された液冷媒は配管68に流入するようになる。この配管68に流入した液冷媒は逆止弁71を通過し、配管66を経て膨張弁64で絞られた後、配管63を経て室外熱交換器43に流入し、そこで蒸発する(例えば、蒸発温度−5℃)。即ち、このとき室外熱交換器43は冷媒を吸熱させ、膨張弁64は吸熱用絞り手段EEVとなる。室外熱交換器43には送風機88により外気が通風されるので、この外気中から冷媒は吸熱する。室外熱交換器43で蒸発し、外気中から吸熱した冷媒は配管42に流出し、三方弁41を経て配管81から配管77を経て圧縮機27に吸い込まれる。
一方、H−H−C室内吸熱モードで逆に各冷温切換室15、15の加熱が十分であるのに(放熱が過剰)、室内熱交換器76による冷却専用室20の冷却が不足するようになった場合、制御装置Cは図9のH−H−C室外放熱モードに移行する。
(6)H−H−C室外放熱モード
このH−H−C室外放熱モードでは、制御装置Cは図7の状態から三方弁33及び37を非通電とし、三方弁41は通電(ON)する。また、膨張弁46及び56を全閉とし、膨張弁64を開いてその弁開度を制御する(送風機88は運転)。これにより、圧縮機27から吐出された高温の冷媒は、配管28、32を経て三方弁41を通過し、配管42を経て室外熱交換器43に流入するようになる。この室外熱交換器43には送風機88により外気が通風されているので、冷媒はこの外気中に放熱する。即ち、このとき室外熱交換器43は冷媒を放熱させる。室外熱交換器43で放熱した液/ガス混合状態の冷媒は配管63に流出し、膨張弁64で絞られた後、配管66、67を経て逆止弁69を通過し、冷媒タンク48内に流入することになる。即ち、このとき膨張弁64は放熱用絞り手段REVとなる。また、冷媒タンク48内の液冷媒は、室内熱交換器76に流入して前述同様に吸熱作用を発揮し、圧縮機27に吸い込まれることになる。
(7)C−C−Cモード
尚、図10は各冷温切換室15、15を冷却する使用状態とする場合、即ち、全て商品収納室を冷却する場合について説明する。このC−C−Cモードでは、制御装置Cは三方弁33及び37を非通電とし、三方弁41は通電(ON)する。また、全ての膨張弁46、56、64、73を開いてその弁開度を制御する。
そして、制御装置Cは圧縮機27及び各送風機84、86、87、88を運転する。圧縮機27は運転されて冷媒を圧縮し、配管28に吐出する。この圧縮機27から吐出された+70℃程の高温高圧の冷媒(ガス)は、図10に矢印で示す如く配管32を経て三方弁41を通過し、配管42を経て室外熱交換器43に流入する。この室外熱交換器43には送風機88により外気が通風されているので、冷媒はこの外気中に放熱する。即ち、このとき室外熱交換器43は冷媒を放熱させる。室外熱交換器43で放熱した液/ガス混合状態の冷媒は配管63に流出し、膨張弁64で絞られた後、配管66、67を経て逆止弁69を通過し、冷媒タンク48内に流入する。即ち、このとき膨張弁64は放熱用絞り手段REVとなる。
この冷媒タンク48内に貯留された液冷媒は配管51、59、72に流入する。各配管51、59、72に流入した冷媒は、前述した如く各膨張弁46、56、73でそれぞれ絞られた後、各室内熱交換器36、39、76に流入し、それらで蒸発して吸熱作用を発揮する(例えば、蒸発温度−5℃)。即ち、このとき室内熱交換器36、39は吸熱用室内熱交換器EHEとして機能し、膨張弁46、56は各室内熱交換器36、39の冷媒入口にそれぞれ位置する吸熱用絞り手段EEVとなる。各室内熱交換器36、39、76と熱交換して冷却された冷気は、送風機84、86、87により各冷温切換室15、15、及び、冷却専用室20内にそれぞれ循環され、これにより各室15、15、20内の商品は+5℃程に冷却される。各室内熱交換器36、39、76で蒸発し、0℃程の温度となった冷媒は何れも配管77を経て圧縮機27に吸い込まれることになる。
(8)各膨張弁の制御と冷媒タンクの機能
以上説明した如く自動販売機1の各運転モードにおいて室内熱交換器36及び39は三方弁33、37により放熱用室内熱交換器RHE、又は、吸熱用室内熱交換器EHEとして切り換えられて機能する。また、それに伴い膨張弁46、56は放熱用絞り手段REV、又は、吸熱用絞り手段EEVとなる。更に、室外熱交換器43は三方弁41により冷媒を放熱させる状態と冷媒を吸熱させる状態とに切り換えられ、それに伴い膨張弁64も放熱用絞り手段REV、又は、吸熱用絞り手段EEVとなる。そして、前述した冷媒過冷却度センサ82は放熱用室内熱交換器RHE及び冷媒を放熱させている室外熱交換器43の出口の冷媒乾き度を検出し、冷媒過熱度センサ83は吸熱用室内熱交換器EHE及び冷媒を吸熱させている室外熱交換器43の出口の冷媒過熱度を検出することになる。
そして、制御装置Cは各室15、15、20を適温に保つように、放熱用室内熱交換器RHEとして機能する室内熱交換器36、39、及び、冷媒を放熱させている室外熱交換器43における放熱量(加熱効果)と、吸熱用室内熱交換器EHEとして機能する室内熱交換器36、39、76、及び、冷媒を吸熱させている室外熱交換器43における吸熱量(冷却効果)の比率を各膨張弁46、56、64、73(膨張弁46、56、73は放熱用絞り手段REV、又は、吸熱用絞り手段EEVとなり、膨張弁73は吸熱用絞り手段EEVとなる)によって調整する。
この様子を図11〜図14を参照しながら説明する。例えば、冬季等の外気温度が低い環境下で、加熱する使用状態の冷温切換室15の負荷が大きく(設定温度に対して冷温切換室15の温度が低い状態)、且つ、冷却専用室20の負荷も大きい(設定温度に対して冷却専用室20の温度が高い状態)場合、制御装置Cは負荷に応じて(例えば、設定温度と室内温度との差の大きさに応じて。以下、同じ)、吸熱用絞り手段EEVの弁開度を拡大するように制御し、吸熱用室内熱交換器EHE(冷媒を吸熱させている室外熱交換器43)の出口の冷媒過熱度が小さくなるように制御する。これにより、吸熱用室内熱交換器EHE(冷媒を吸熱させている室外熱交換器43)で冷媒の蒸発が完了する位置が出口に近づくことになり、冷却効果(吸熱量)が大きくなる。但し、制御装置Cは圧縮機27への液バックを防止するため、冷媒過熱度センサ83に基づき、吸熱用絞り手段EEVの弁開度を制御して、吸熱用室内熱交換器EHE(冷媒を吸熱させている室外熱交換器43)の出口の冷媒過熱度が2K〜3Kより小さくならないようにする。
また、制御装置Cは負荷に応じて、放熱用絞り手段REVの弁開度を絞るように制御し、放熱用室内熱交換器RHE(冷媒を放熱させている室外熱交換器43)の出口の冷媒乾き度が小さくなるように制御する。これにより、放熱用室内熱交換器RHE(冷媒を放熱させている室外熱交換器43)で冷媒の凝縮が終了する位置が出口に近づくことになり、加熱効果(放熱量)が大きくなる。但し、過冷却度がついた場合、放熱用絞り手段REVをそれ以上絞っても冷媒乾き度は小さくならないため、制御装置Cは冷媒過冷却度センサ82に基づき、放熱用絞り手段REVの弁開度を制御して、放熱用室内熱交換器RHE(冷媒を放熱させている室外熱交換器43)の出口の冷媒過冷却度を2K〜3Kより大きくしないようにする。
この様子が図12のp−h線図に示されている。尚、冷媒タンク48内に流入する冷媒は放熱用絞り手段REVによって絞られているので、冷媒タンク48内は中間圧となる。また、このときに配管49、58、67等を経て冷媒タンク48内に流入する冷媒量は減少すると共に、配管51、59、68、72等を経て冷媒タンク48から流出する液冷媒量は増大するので、冷媒タンク48内に貯留される液冷媒量は減少する(図11にハッチングで示す部分が液冷媒を示す)。
一方、例えば、夏季等の外気温度が高い環境下で、加熱する使用状態の冷温切換室15の負荷が小さく(冷温切換室15の温度が設定温度付近に加熱されている状態)、且つ、冷却専用室20の負荷が大きい(設定温度に対して冷却専用室20の温度が高い状態)場合、図13に示すように制御装置Cは上述と同様に負荷に応じて、吸熱用絞り手段EEVの弁開度を拡大するように制御し、吸熱用室内熱交換器EHE(冷媒を吸熱させている室外熱交換器43)の出口の冷媒過熱度が小さくなるように制御する。これにより、吸熱用室内熱交換器EHE(冷媒を吸熱させている室外熱交換器43)で冷媒の蒸発が完了する位置が出口に近づくことになり、冷却効果(吸熱量)が大きくなる。
他方、制御装置Cは負荷に応じて、放熱用絞り手段REVの弁開度を拡大するように制御し、放熱用室内熱交換器RHE(冷媒を放熱させている室外熱交換器43)の出口の冷媒乾き度が大きくなるように制御する(例えば、乾き度0.5)。これにより、冷媒は放熱用室内熱交換器RHE(冷媒を放熱させている室外熱交換器43)の出口で液/ガス二相の状態となり、液/ガスの比率によって凝縮量が調整され、それに見合う加熱効果(放熱量)となる。
この様子が図14のp−h線図に示されている。尚、このときに放熱用室内熱交換器RHE(冷媒を放熱させている室外熱交換器43)内の冷媒分布は少なくなり、配管49、58、67等を経て冷媒タンク48内に流入する中間圧の冷媒量は増加するので、冷媒タンク48内に貯留される液冷媒量は増加する(図13にハッチングで示す部分が液冷媒を示す)。この増加した分の冷媒量は冷媒タンク48の容積で吸収されることになる。
以上詳述した如く、放熱用室内熱交換器RHE(室内熱交換器36、39)の冷媒出口と吸熱用室内熱交換器EHE(室内熱交換器36、39、76)の冷媒入口がそれぞれ連通された冷媒タンク48と、放熱用室内熱交換器RHEの冷媒出口に位置する放熱用絞り手段REV(膨張弁46、56)と、吸熱用室内熱交換器EHEの冷媒入口に位置する吸熱用絞り手段(膨張弁46、56、73)とを備え、放熱用絞り手段REVを経た冷媒を冷媒タンク48に流入させ、この冷媒タンク48内の液冷媒を吸熱用絞り手段EEVに流入させると共に、制御装置Cにより、放熱用絞り手段REVを制御して放熱用室内熱交換器RHEの出口の冷媒乾き度を制御し、吸熱用絞り手段EEVを制御して吸熱用室内熱交換器EHEの出口の冷媒過熱度を制御するようにしたので、放熱用絞り手段REVと吸熱用絞り手段EEVによって、放熱用室内熱交換器RHEからの放熱量と吸熱用室内熱交換器EHEによる吸熱量の双方を同時に調整することが可能となる。
この放熱用絞り手段REVと吸熱用絞り手段EEVの制御によって放熱用室内熱交換器RHEと吸熱用室内熱交換器EHE間で生じる液冷媒量の変動は、前述したように冷媒タンク48によって吸収することができるので、これらにより、放熱用室内熱交換器RHEからの放熱量と吸熱用室内熱交換器EHEで冷却される商品収納室内の負荷とのバランスを取ることができる。
この場合、放熱用絞り手段REVによって放熱用室内熱交換器RHEによる放熱量を調整するのと同時に、吸熱用絞り手段EEVによって吸熱用室内熱交換器EHEによる吸熱量も調整することができるので、バランス可能な放熱用室内熱交換器RHEの放熱量と吸熱用室内熱交換器EHEの吸熱量の比率の範囲も広がる。これにより、容易に各商品収納室内を適温に保つことが可能となる。
また、商品収納室の外部に設けられ、冷媒を放熱又は吸熱させる室外熱交換器43と、冷媒を放熱させている室外熱交換器43の冷媒出口に位置する放熱用絞り手段REV(膨張弁64)と、冷媒を吸熱させている室外熱交換器43の冷媒入口に位置する吸熱用絞り手段EEV(膨張弁64)を備え、冷媒を放熱させている室外熱交換器43の冷媒出口及び冷媒を吸熱させている室外熱交換器43の冷媒入口を冷媒タンク48に連通させて、放熱用絞り手段REVを経た冷媒を冷媒タンク48に流入させ、この冷媒タンク48内の液冷媒を吸熱用絞り手段EEVに流入させると共に、制御装置Cにより、放熱用絞り手段REVを制御して冷媒を放熱させている室外熱交換器43の出口の冷媒乾き度を制御し、吸熱用絞り手段EEVを制御して冷媒を吸熱させている室外熱交換器43の出口の冷媒過熱度を制御するようにしたので、吸熱用室内熱交換器EHEで冷媒を吸熱させないときに冷媒を吸熱させ、放熱用室内熱交換器RHEで冷媒を放熱させないときに冷媒を放熱させる室外熱交換器43の吸熱量及び放熱量も調整し、且つ、当該室外熱交換器43と各室内熱交換器36、39、76間の液冷媒量の変動も冷媒タンク48で吸収することができるようになり、係る状況においても容易に各商品収納室を適温に保つことが可能となる。
また、実施例では冷却及び加熱の切り換えが可能な商品収納室としての冷温切換室15、15及びこれら冷温切換室15、15に設けられた冷温切換室用の室内熱交換器36、39と、冷却専用の商品収納室としての冷却専用室20及びこの冷却専用室20に設けられた冷却専用室用の室内熱交換器76が設けられて、冷温切換室用の室内熱交換器36、39が、放熱用室内熱交換器RHE又は吸熱用室内熱交換器EHEとして切り換えられて機能し、冷却専用室用の室内熱交換器76が、吸熱用室内熱交換器EHEとして機能することになるが、本発明によれば冷温切換室15を加熱する使用状態と冷却する使用状態の何れにおいても各商品収納室内の温度を適温に保つことが可能となる。
この場合、冷温切換室用の室内熱交換器36、39を放熱用室内熱交換器RHEと吸熱用室内熱交換器EHEとに切り換える三方弁33、37を、各冷温切換室15、15内と熱交換関係に設け、制御装置Cが、三方弁33、37に通電して冷温切換室用の室内熱交換器36、39を放熱用室内熱交換器RHEとして機能させるようにしているので、コイルへの通電による三方弁33、37の発熱も、放熱用室内熱交換器RHEとして機能する冷温切換室用の室内熱交換器36、39による冷温切換室15の加熱に寄与させることができるようになる。また、実施例では室内吸熱がない場合、若しくは、室内放熱がない場合に室外熱交換器43を機能させるようにしたが、それに限らず、室内吸熱と同時に室外熱交換器43で冷媒を吸熱させてもよく、室内放熱と同時に室外熱交換器43で冷媒を放熱させるようにしてもよい。
次に、図15は本発明の他の実施例を示している。尚、この図において図11中と同一符号で示すものは同一若しくは同様の機能を奏するものとする。この場合、冷媒タンク48には、冷媒タンク用送風機89が設けられている。この冷媒タンク用送風機89は、制御装置Cにより運転が制御され、運転されて外気を冷媒タンク48に吹き付けて当該冷媒タンク48を通風する。また、制御装置Cは圧縮機27の運転中、及び、停止中の双方において冷媒タンク用送風機89を運転する。
このように、冷媒タンク48を空冷するための冷媒タンク用送風機89を設ければ、この冷媒タンク用送風機89によって冷媒タンク48を空冷し、安定して中間圧の液冷媒を冷媒タンク48内に貯留することが可能となる。特に、制御装置Cは圧縮機27が停止している場合も冷媒タンク用送風機89を運転するので、圧縮機27の停止中にも冷媒タンク48において冷媒の過冷却度を高め、吸熱用室内熱交換器EHEによる商品収納室内の冷却効果を向上させることが可能となる。
次に、図16は本発明のもう一つの他の実施例を示している。尚、この図において図3、図11中と同一符号で示すものは同一若しくは同様の機能を奏するものとする。この場合、冷媒タンク48には、ガス冷媒戻し回路92とこのガス冷媒戻し回路92中に介設されたガス冷媒戻し量調整用の膨張弁(ガス冷媒戻し量調整用絞り手段)93が設けられている。また、冷媒タンク48内の冷媒の温度を検出する温度センサ94も設けられている。
この場合、ガス冷媒戻し回路92の一端は冷媒タンク48の上部に連通接続されており、他端は圧縮機27の吸込側の配管77に連通接続されている。これにより、冷媒タンク48内上部のガス冷媒が圧縮機27に吸引されるようになる。尚、圧縮機27の中間圧ポートに接続してもよい。そして、制御装置Cは温度センサ93が検出する冷媒タンク48内の冷媒の温度に基づき、例えば冷媒タンク48の冷媒の温度が所定値となるように膨張弁93の弁開度を制御し、圧縮機27に吸引されるガス冷媒量を調整する。
このように、この実施例では冷媒タンク48内のガス冷媒を圧縮機27に吸引させるガス冷媒戻し回路92を設けているので、冷媒タンク48内のガス冷媒を圧縮機27に戻すことで冷媒タンク48内の液冷媒が蒸発する。これにより、冷媒タンク48内に温度の低い中間圧の液冷媒を貯留することができるようになる。また、制御装置Cは膨張弁93の弁開度を制御してガス冷媒戻し回路92から圧縮機27に吸引されるガス冷媒量を調整するので、冷媒タンク48内に安定して中間圧の液冷媒を貯留することが可能となる。
次に、図17は本発明の更にもう一つの他の実施例を示している。尚、この図において図16中と同一符号で示すものは同一若しくは同様の機能を奏するものとする。この場合、図16の構造に加えて、膨張弁93の下流側のガス冷媒戻し回路92には熱交換部92Aが形成されており、この熱交換部92Aは吸熱用絞り手段EEVの上流側となる配管47、57、66(これらは配管51、59、68の下流に位置する)、72と熱交換関係に設けられている。
係る構成により、冷媒タンク48から流出し、膨張弁93で絞られて低温となったガス冷媒により、熱交換部92Aにて吸熱用絞り手段EEVに入る冷媒を冷却することができるようになる。これにより、吸熱用室内熱交換器EHEによる商品収納室内の冷却効果を更に向上させることが可能となる。
次に、図18は本発明の更にもう一つの他の実施例を示している。尚、この図において図3、図11中と同一符号で示すものは同一若しくは同様の機能を奏するものとする。この場合、圧縮機27の吸込側に接続された配管77には熱交換部77Aが形成されており、この熱交換部77Aは冷媒タンク48と熱交換関係に設けられている。
係る構成により、吸熱用熱交換器EHE、又は、冷媒を吸熱させている室外熱交換器43から流出した低温の冷媒によって冷媒タンク48内の液冷媒を冷却し、吸熱用室内熱交換器EHEによる商品収納室内の冷却効果、又は、室外熱交換器43による外気からの吸熱効果を一層向上させることが可能となる。また、圧縮機27に吸い込まれる冷媒は加熱されてガス化するので、圧縮機27への所謂液バックも効果的に防止される。
次に、図19は本発明の更にもう一つの他の実施例を示している。尚、この図において図16、図18中と同一符号で示すものは同一若しくは同様の機能を奏するものとする。この実施例では、図18の構成に加えて図16と同様のガス冷媒戻し回路92とガス冷媒戻し量調整用の膨張弁(ガス冷媒戻し量調整用絞り手段)93を設けている。係る構成によれば、図16と図18の実施例の双方の効果を期待することができる。
次に、上記実施例での放熱用絞り手段REVの制御に加えて、各送風機84、86、88の風量を制御して、放熱用室内熱交換器RHE(冷媒を放熱させている室外熱交換器43)の出口の冷媒乾き度を制御するようにしてもよい。それにより、放熱用室内熱交換器RHEや冷媒を放熱させている室外熱交換器43と空気(冷温切換室15内の空気又は外気)との熱交換を調整して、放熱量を一層効果的に調整することが可能となる。
尚、係る送風機84、86、88の風量制御は、放熱用絞り手段REVの制御に代えて実行してもよい。
また、上記各実施例では放熱部(放熱用室内熱交換器RHE、冷媒を放熱させている室外熱交換器43)の圧力が臨界内となる場合で説明したが、それに限らず、放熱部が超臨界圧力となる冷媒(例えば、二酸化炭素)を使用した場合にも本発明は有効である。但し、その場合には、放熱用絞り手段REVを制御して放熱用室内熱交換器RHE(冷媒を放熱させている室外熱交換器43)の出口の圧力を制御する必要がある。
1 自動販売機
2 本体
15 冷温切換室(商品収納室)
20 冷却専用室(商品収納室)
27 圧縮機
33、37、41 三方弁(流路切換弁)
36、39、76 室内熱交換器(放熱用室内熱交換器RHE、吸熱用室内熱交換器EHE)
43 室外熱交換器
46、56、64 膨張弁(放熱用絞り手段REV、吸熱用絞り手段EEV)
48 冷媒タンク
73 膨張弁(吸熱用絞り手段EEV)
77A、92A 熱交換部
84、86、87、88、89 送風機
92 ガス冷媒戻し回路
93 膨張弁(ガス冷媒戻し量調整用絞り手段)
C 制御装置(制御手段)

Claims (11)

  1. 本体内に複数構成された商品収納室と、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒を放熱させて前記商品収納室内を加熱する放熱用室内熱交換器と、冷媒を吸熱させて前記商品収納室内を冷却する吸熱用室内熱交換器とを備えた自動販売機において、
    前記放熱用室内熱交換器の冷媒出口と前記吸熱用室内熱交換器の冷媒入口がそれぞれ連通された冷媒タンクと、
    前記放熱用室内熱交換器の冷媒出口に位置する放熱用絞り手段と、
    前記吸熱用室内熱交換器の冷媒入口に位置する吸熱用絞り手段とを備え、
    前記放熱用絞り手段を経た冷媒を前記冷媒タンクに流入させ、該冷媒タンク内の液冷媒を前記吸熱用絞り手段に流入させると共に、
    制御手段により、前記放熱用絞り手段を制御して前記放熱用室内熱交換器出口の冷媒乾き度を制御し、前記吸熱用絞り手段を制御して前記吸熱用室内熱交換器出口の冷媒過熱度を制御することを特徴とする自動販売機。
  2. 前記商品収納室の外部に設けられ、冷媒を放熱又は吸熱させる室外熱交換器と、
    冷媒を放熱させている前記室外熱交換器の冷媒出口に位置する放熱用絞り手段と、
    冷媒を吸熱させている前記室外熱交換器の冷媒入口に位置する吸熱用絞り手段とを備え、
    冷媒を放熱させている前記室外熱交換器の冷媒出口及び冷媒を吸熱させている前記室外熱交換器の冷媒入口を前記冷媒タンクに連通させて、前記放熱用絞り手段を経た冷媒を前記冷媒タンクに流入させ、該冷媒タンク内の液冷媒を前記吸熱用絞り手段に流入させると共に、
    前記制御手段により、前記放熱用絞り手段を制御して冷媒を放熱させている前記室外熱交換器出口の冷媒乾き度を制御し、前記吸熱用絞り手段を制御して冷媒を吸熱させている前記室外熱交換器出口の冷媒過熱度を制御することを特徴とする請求項1に記載の自動販売機。
  3. 冷却及び加熱の切り換えが可能な前記商品収納室としての冷温切換室及び該冷温切換室に設けられた冷温切換室用室内熱交換器と、
    冷却専用の前記商品収納室としての冷却専用室及び該冷却専用室に設けられた冷却専用室用室内熱交換器とを備え、
    前記冷温切換室用室内熱交換器は、前記放熱用室内熱交換器又は吸熱用室内熱交換器として切り換えられて機能し、
    前記冷却専用室用室内熱交換器は、前記吸熱用室内熱交換器として機能することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動販売機。
  4. 前記冷温切換室内と熱交換関係に設けられ、前記冷温切換室用室内熱交換器を前記放熱用室内熱交換器と吸熱用室内熱交換器とに切り換える流路切換弁を備え、
    前記制御手段は、前記流路切換弁に通電して前記冷温切換室用室内熱交換器を前記放熱用室内熱交換器として機能させることを特徴とする請求項3に記載の自動販売機。
  5. 前記冷媒タンクを空冷するための冷媒タンク用送風機を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちの何れかに記載の自動販売機。
  6. 前記制御手段は、前記圧縮機が停止している場合も前記冷媒タンク用送風機を運転することを特徴とする請求項5に記載の自動販売機。
  7. 前記冷媒タンク内のガス冷媒を前記圧縮機に吸引させるガス冷媒戻し回路を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちの何れかに記載の自動販売機。
  8. 前記ガス冷媒戻し回路に設けられたガス冷媒戻し量調整用絞り手段を備え、
    前記制御手段は、前記ガス冷媒戻し量調整用絞り手段により前記ガス冷媒戻し回路から前記圧縮機に吸引されるガス冷媒量を調整することを特徴とする請求項7に記載の自動販売機。
  9. 前記ガス冷媒戻し量調整用絞り手段の下流側の前記ガス冷媒戻し回路を、前記吸熱用絞り手段に流入する冷媒と熱交換させたことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の自動販売機。
  10. 前記吸熱用室内熱交換器、又は、冷媒を吸熱させている前記室外熱交換器から前記圧縮機に吸い込まれる冷媒を、前記冷媒タンクと熱交換させたことを特徴とする請求項1乃至請求項9のうちの何れかに記載の自動販売機。
  11. 前記放熱用室内熱交換器、又は、当該放熱用室内熱交換器及び冷媒を放熱させている前記室外熱交換器に通風する送風機を備え、
    前記制御手段は、前記送風機の風量を制御して前記放熱用室内熱交換器出口、又は、当該放熱用室内熱交換器出口及び冷媒を放熱させている前記室外熱交換器出口の冷媒乾き度を制御することを特徴とする請求項1乃至請求項10のうちの何れかに記載の自動販売機。
JP2014122385A 2014-06-13 2014-06-13 自動販売機 Active JP6408262B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014122385A JP6408262B2 (ja) 2014-06-13 2014-06-13 自動販売機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014122385A JP6408262B2 (ja) 2014-06-13 2014-06-13 自動販売機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016004295A true JP2016004295A (ja) 2016-01-12
JP6408262B2 JP6408262B2 (ja) 2018-10-17

Family

ID=55223564

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014122385A Active JP6408262B2 (ja) 2014-06-13 2014-06-13 自動販売機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6408262B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62169883U (ja) * 1986-04-19 1987-10-28
JPH0696346A (ja) * 1992-09-11 1994-04-08 Fuji Electric Co Ltd 自動販売機の冷却装置
JPH1089780A (ja) * 1996-09-13 1998-04-10 Mitsubishi Electric Corp 冷凍システム装置
JP2001084447A (ja) * 1999-09-09 2001-03-30 Sanyo Electric Co Ltd 自動販売機
JP2002298210A (ja) * 2001-03-29 2002-10-11 Sanyo Electric Co Ltd 自動販売機制御装置
JP2004061072A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Fuji Electric Retail Systems Co Ltd 自動販売機
JP2005216111A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Sanden Corp 自動販売機
JP2006138496A (ja) * 2004-11-10 2006-06-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd 冷凍システムおよび自動販売機

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62169883U (ja) * 1986-04-19 1987-10-28
JPH0696346A (ja) * 1992-09-11 1994-04-08 Fuji Electric Co Ltd 自動販売機の冷却装置
JPH1089780A (ja) * 1996-09-13 1998-04-10 Mitsubishi Electric Corp 冷凍システム装置
JP2001084447A (ja) * 1999-09-09 2001-03-30 Sanyo Electric Co Ltd 自動販売機
US20010022307A1 (en) * 1999-09-09 2001-09-20 Ichiro Kamimura Automatic vending machine
JP2002298210A (ja) * 2001-03-29 2002-10-11 Sanyo Electric Co Ltd 自動販売機制御装置
JP2004061072A (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Fuji Electric Retail Systems Co Ltd 自動販売機
JP2005216111A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Sanden Corp 自動販売機
JP2006138496A (ja) * 2004-11-10 2006-06-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd 冷凍システムおよび自動販売機

Also Published As

Publication number Publication date
JP6408262B2 (ja) 2018-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4935077B2 (ja) 冷却装置および自動販売機
JP5183804B2 (ja) 冷凍サイクル装置、空気調和装置
JP5124952B2 (ja) 自動販売機
JP2012123786A (ja) 自動販売機
JP2005214558A (ja) 加熱/冷却システム
JP2004003825A (ja) ヒートポンプシステム、ヒートポンプ式給湯機
JP4835196B2 (ja) 冷却ユニットおよび自動販売機
JP2013089209A (ja) 自動販売機
JP2007309536A (ja) 冷凍装置
JP6408262B2 (ja) 自動販売機
JP4274074B2 (ja) 冷却装置および自動販売機
JP2004326400A (ja) 自動販売機
JP5181933B2 (ja) 自動販売機
JP6207855B2 (ja) 自動販売機
JP6566784B2 (ja) 加温装置及びそれを用いた自動販売機
JP2013084073A (ja) 自動販売機
JP6506033B2 (ja) ヒートポンプ装置及びそれを備えた自動販売機
JP6520300B2 (ja) 自動販売機
JP5418037B2 (ja) 自動販売機
JP6478500B2 (ja) 自動販売機
JP4194212B2 (ja) 貯湯式の給湯熱源装置
JP6711518B2 (ja) 自動販売機
JP2010066878A (ja) 自動販売機
JP5903566B2 (ja) 自動販売機
JP5481824B2 (ja) 自動販売機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170606

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180327

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180323

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180521

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180828

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180920

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6408262

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250