JP2010066878A - 自動販売機 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転モードを切り替えても循環する冷媒の量を適正に保つことができる自動販売機を提供する。
【解決手段】冷媒回路2000は、圧縮機1とガスクーラ2と膨張手段4とを順次連結する冷却用高圧配管系と、膨張手段4と左室蒸発器5Lおよび中室蒸発器5Mおよび右室蒸発器5Rと圧縮機1とを順次連結する冷却用低圧配管系と、圧縮機1と、左室凝縮器6Lおよび中室凝縮器6Mとガスクーラと膨張手段4とを順次連結する加熱用高圧配管系と、膨張手段4の入側において分岐して冷媒貯蓄手段7の入側に連通する冷媒貯蓄入側配管37(冷媒貯蓄入側電磁弁37vが設置されている)と、冷媒貯蓄手段7の出側に連通して圧縮機1の入側において合流する冷媒貯蓄出側配管71(冷媒貯蓄出側電磁弁71vが設置されている)とから構成された冷媒貯蓄配管系371と、を有している。
【選択図】図3

Description

本発明は自動販売機、特に、缶、ビン、パック、ペットボトル等の容器に入れた飲料等の商品を冷却または加熱して販売に供する自動販売機に関する。
従来、自動販売機は、冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮された冷媒(以下、「高圧高温冷媒」と称す)を凝縮させる庫外凝縮器(ガスクーラに同じ)と、凝縮された冷媒(以下、「高圧中温冷媒」と称す)を膨張させる膨張手段と、膨張した冷媒(以下、「低圧低温冷媒」と称す)を蒸発させる庫内蒸発器と、これらを順次連結して蒸発した冷媒(以下、「低圧中温冷媒」と称す)を圧縮機に戻す冷媒循環回路と、からなる冷凍サイクルを有し、商品を収納する各商品収納庫内に庫内蒸発器を設置して、商品を冷却していた。
また、庫内蒸発器に高圧高温冷媒(ホットガスに同じ)を流して、庫内蒸発器において温熱を放出させて(凝縮器と機能させて)商品収納庫内を加熱する「ヒートポンプ運転」を実行する発明が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、前記特許文献1に開示された発明は、加熱しようとする商品収納庫に向かう高圧高温冷媒と、冷却した商品収納庫から流出して圧縮機に戻る低圧低温冷媒とが、開閉バルブによって隔絶されているだけであるため、開閉バルブに漏洩がある場合には、前者が後者に混じって圧縮機に直接戻ることになる。そうすると、商品収納庫に流入する高圧高温冷媒および低圧低温冷媒の量が減少して、加熱不足および冷却不足が生じると共に、これを防止するため圧縮機の負荷が増大して消費エネルギが増加することになる。
そこで、商品収納庫に高圧高温冷媒が供給される凝縮器と、低圧低温冷媒が供給される庫内蒸発器とを並設して、高圧高温冷媒が流れる配管と、低圧低温冷媒が流れる配管とを分離する発明が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−298210号公報(第3−4頁、図1) 特開2007−328762号公報(第17−18頁、図4)
しかしながら、前記特許文献2に開示された発明は、前記特許文献1に開示された発明における問題点を解決するものの、以下のような新たな問題があった。
すなわち、商品収納庫に凝縮器と庫内蒸発器とが並設され、それぞれに冷媒を供給する配管が設けられるため、運転モードに応じて循環経路の全容積が変動することになる。例えば、全室を冷却する運転モード(CCC運転モード)から、一部の商品収納庫を加熱する運転モード(HCC運転モード、HHC運転モード等)に切り替えた際、循環経路の全容積に対して循環する冷媒の量が不足したり、一方、一部の商品収納庫を加熱する運転モード(HCC運転モード、HHC運転モード等)から全室または一部の商品収納庫を冷却する運転モード(CCC運転モード、CC運転モード)に切り替えた際、循環経路の全容積に対して循環する冷媒の量が過剰になることがあった。
本発明は上記問題を解決するものであって、運転モードを切り替えても、循環経路の全容積に対して循環する冷媒の量を適正に保つことができる自動販売機を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る自動販売機(請求項1)は、断熱材によって囲まれ一面に開口部を具備する筐体と、前記開口部を開閉する断熱扉と、前記筐体内に配置された仕切板によって仕切られた、左室、中室および右室と、該左室、中室および右室を選択的に加熱または冷却するための冷媒回路と、を有し、
前記冷媒回路が、
冷媒を圧縮する圧縮機と、
該圧縮機によって圧縮された冷媒が選択的に供給されるガスクーラと、
前記圧縮機によって圧縮された冷媒が選択的に供給される、前記左室に配置された左室凝縮器および前記中室に配置された中室凝縮器と、
前記ガスクーラを通過した冷媒、または前記左室凝縮器若しくは前記中室凝縮器の一方あるいは両方を通過した冷媒が、供給される膨張手段と、
該膨張手段を通過した冷媒が選択的に供給される、前記左室に配置された左室蒸発器、前記中室に配置された中室蒸発器、および前記右室に配置された右室蒸発器と、
前記圧縮機と、前記ガスクーラと、前記膨張手段と、を順次連結する冷却用高圧配管系と、
前記膨張手段と、前記左室蒸発器および前記中室蒸発器および前記右室蒸発器と、前記圧縮機とを順次連結する冷却用低圧配管系と、
前記圧縮機と、前記左室凝縮器および前記中室凝縮器と、前記ガスクーラと、前記膨張手段とを順次連結する加熱用高圧配管系と、
前記加熱用高圧配管系または前記冷却用高圧配管系から分岐して前記冷却用低圧配管系に合流すると共に、冷媒貯蓄入側電磁弁と、冷媒貯蓄手段と、冷媒貯蓄出側電磁弁と、が設置された冷媒貯蓄配管系と、を具備することを特徴とする。
(2)本発明に係る自動販売機(請求項2)は、前記(1)において、前記冷媒回路に、前記膨張手段に流入する直前の冷媒と前記圧縮機に流入する直前の冷媒との間で熱交換させるための内部熱交換器が設置され、
前記冷媒貯蓄配管系が、前記内部熱交換器と前記膨張手段との間において分岐し、前記内部熱交換器と前記圧縮機との間において合流することを特徴とする。
(3)本発明に係る自動販売機(請求項3)は、前記(1)において、前記冷媒回路に、前記膨張手段に流入する直前の冷媒と前記圧縮機に流入する直前の冷媒との間で熱交換させるための内部熱交換器が設置され、
前記冷媒貯蓄配管系が、前記ガスクーラと前記内部熱交換器との間において分岐し、前記左室蒸発器、前記中室蒸発器および前記右室蒸発器と前記内部熱交換器との間において合流することを特徴とする。
(4)本発明に係る自動販売機(請求項4)は、前記(1)乃至(3)の何れかにおいて、前記圧縮機を運転中に、前記冷媒貯蓄出側電磁弁が閉じた状態で前記冷媒貯蓄入側電磁弁を開くことによって、前記冷媒貯蓄手段に冷媒を貯蓄し、
前記圧縮機を運転中に、前記冷媒貯蓄入側電磁弁が閉じた状態で前記冷媒貯蓄出側電磁弁を開くことによって、前記冷媒貯蓄手段に貯蓄された冷媒を払い出すことを特徴とする。
(5)本発明に係る自動販売機(請求項5)は、前記(4)において、前記圧縮機がインバータ制御圧縮機であって、前記冷媒を貯蓄する際、低い回転数で運転することを特徴とする。
(i)本発明の請求項1に係る自動販売機は、冷媒回路が、加熱用高圧配管系または加熱用高圧配管系から分岐して冷却用低圧配管系に合流すると共に、冷媒貯蓄入側電磁弁と、冷媒貯蓄手段と、冷媒貯蓄出側電磁弁と、が設置された冷媒貯蓄配管系を具備するから、冷媒貯蓄入側電磁弁を開いて冷媒貯蓄出側電磁弁を閉じることによって、循環回路(冷却用高圧配管系および冷却用低圧配管系から形成されたり、加熱用高圧配管系および冷却用低圧配管系から形成されたりする)を循環する冷媒の一部を冷媒貯蓄手段に貯蓄することができ、一方、冷媒貯蓄入側電磁弁を閉じて冷媒貯蓄出側電磁弁を開くことによって、貯蓄した冷媒貯蓄手段を、循環回路に戻すことができる。このとき、ポンプ等の冷媒移送手段が不要である。
(ii)本発明の請求項2に係る自動販売機は、加熱用高圧配管系において内部熱交換器を通過して、その分温度が低くなった冷媒が冷媒貯蓄手段に貯蓄され、貯蓄された冷媒は、冷却用低圧配管系における内部熱交換器を通過して、その分温度が高くなった冷媒に混合される。
(iii)本発明の請求項3に係る自動販売機は、加熱用高圧配管系においてガスクーラを通過した直後(内部熱交換器を通過しない分だけ冷却されていない)の冷媒が冷媒貯蓄手段に貯蓄され、貯蓄された冷媒は、冷却用低圧配管系における内部熱交換器に流入する前の冷媒(内部熱交換器を通過しない分だけ加熱されていない)に混合される。
(iv)本発明の請求項4に係る自動販売機は、前記圧縮機を運転中に、冷媒貯蓄入側電磁弁および冷媒貯蓄出側電磁弁を開閉するだけで、冷媒貯蓄手段に冷媒を貯蓄したり、貯蓄された冷媒を払い出したりすることができるから、構成が簡素で、操作が簡単である。
(v)本発明の請求項5に係る自動販売機は、圧縮機がインバータ制御圧縮機であって、前記冷媒を貯蓄する際、低い回転数で運転するから、消費電力を抑えることができる。
[実施の形態1]
図1〜図5は本発明の実施の形態1に係る自動販売機を説明するものであって、図1は正面視の断面図、図2は側面視の断面図、図3はこれに設置された冷媒回路の構成図、図4は制御系を示すブロック図、図5は制御要領を示すフロー図である。
図1および図2において、自動販売機1000は、自動販売機1000の本体のキャビネット200と、キャビネット200の内部で断熱材300に包囲された商品収納庫400と、商品Sを補充する時に商品収納庫400を開閉する商品補充用扉404と、商品収納庫400と外気を遮断するための内扉405と、自動販売機1000の前扉406と、を有している。
商品収納庫400は仕切り板403LM、403MRによって商品室(以下、「左室」と称す)400L、商品室(以下、「中室」と称す)400M、商品室(以下、「右室」と称す)400Rに仕切られている。
なお、以下の説明において、左室400L、中室400Mおよび右室400Rのそれぞれに配置される部材において、共通する内容を説明する場合には、それぞれをまとめてまたはそれぞれを個別に、部材名称を形容する「左室、中室、右室」や、符号の添え字「L、M、R」を省略する場合がある。
各商品収納庫400には、商品Sを収納するための商品収納ラック407と、商品収納ラック407から自然落下した商品Sを取出すための商品取出し口409と、商品Sを商品取出し口409まで誘導する商品誘導板408とが設置され、商品誘導板408の下方が庫内部品収納室410となっている。また、庫内空気を商品収納ラック407を経由して庫内部品収納室410に循環させるための循環ダクト420が設置されている。
そして、庫内部品収納室410には、庫内空気を商品誘導板408(通気孔が設けられている)を通過して商品Sに衝突させる室内ファン430と、室内ファン430の下流(循環ダクト420から遠い側)に庫内熱交換器440と、室内ファン430および庫内熱交換器440を収納する送風ダクト450と、送風ダクト450に連通して空気を通す風胴460と、が設置されている。そして、風胴460の上面に庫内温度を測定する庫内温度センサー500が設置されている。
さらに、商品収納庫400の下方には、コンデンシングユニット470および庫外ファン481を収納するための機械室480と、電装品および制御手段を収納するための電装品収納室490とが配置されている。
(冷媒循環回路)
図3において、自動販売機1000が有する冷媒回路2000は、冷媒を圧縮する圧縮機(インバータ制御圧縮機)1と、圧縮機1によって圧縮された冷媒(高圧高温冷媒)が選択的に供給されるガスクーラ2と、圧縮機1によって圧縮された高圧高温冷媒が選択的に供給される、左室400Lに配置された左室凝縮器6Lおよび中室400Mに配置された中室凝縮器6Mと、ガスクーラ2を通過した冷媒(高圧中温冷媒)、若しくは左室凝縮器6Lまたは中室凝縮器6Mの一方または両方を通過した冷媒(高圧中温冷媒)が、供給される膨張手段(例えば、キャピラリー)4と、膨張手段4を通過した冷媒(低圧低温冷媒)が選択的に供給される、左室400Lに配置された左室蒸発器5L、中室400Mに配置された中室蒸発器5M、および右室400Rに配置された右室蒸発器5Rと、を有している。
したがって、冷却用高圧配管系が、圧縮機1と、ガスクーラ2と、内部熱交換器3と、膨張手段4と、これらを順次連結する配管と、から形成されている。
また、冷却用低圧配管系が、膨張手段4と、左室蒸発器5Lおよび中室蒸発器5Mおよび右室蒸発器5Rと、内部熱交換器3と、圧縮機1と、これらを順次連結する配管と、から形成されている。
さらに、加熱用高圧配管系が、圧縮機1と、左室凝縮器6Lおよび中室凝縮器6Mと、ガスクーラ2と、内部熱交換器3と、膨張手段4と、これらを順次連結する配管と、から形成されている。
そして、冷却用高圧配管系と冷却用低圧配管系とによって、商品を冷却するための冷媒循環回路が形成され、加熱用高圧配管系と冷却用低圧配管系とによって、商品を加熱するための冷媒循環回路が形成される。なお、冷却用高圧配管系と加熱用高圧配管系とは、内部熱交換器3の入側において合流している。
なお、説明の便宜上、符号jの部材(位置を含む)と符号kの部材(位置を含む)とを連結する配管を符号jkにて示し、配管jkに設置された電磁弁を符号jkvと、配管jkに設置された逆止弁(逆流防止弁に同じ)を符号jkn、配管jkに設置された流量調整弁を符号jkfとする。また、冷媒の流れる様子を説明する図において、冷媒が流れる配管を実線で、冷媒が流れない配管を破線によって示している。
すなわち、冷却用高圧配管系では、圧縮機1とガスクーラ2とは電磁弁12vが設置された配管12によって連結され、ガスクーラ2と内部熱交換器3とは逆止弁23nが設置された配管23によって連結されている。
そして、冷却用低圧配管系では、膨張手段4と蒸発器5を連結する配管45が、左室蒸発器5Lに連通する配管45Lと、中室蒸発器5Mに連通する配管45Mと、右室蒸発器5Rに連通する配管45Rと、にそれぞれ分岐され、それぞれに、電磁弁45Lv、45Mv、45Rvと、流量調整弁45Lf、45Mf、45Rfとが設置されている。
一方、加熱用高圧配管系では、圧縮機1と左室凝縮器6Lの入側とを連通する配管16L(電磁弁16Lvが設置されている)と、圧縮機1と中室凝縮器6Mの入側とを連通する配管16M(電磁弁16Mvが設置されている)と、左室凝縮器6Lの出側とガスクーラ2の入側とを連通する配管62L(逆止弁62Lnが設置されている)と、中室凝縮器6Mの出側とガスクーラ2の入側とを連通する配管62M(逆止弁62Mnが設置されている)と、ガスクーラ2の出側と入側と内部熱交換器3の入側とを連通する配管23H(逆止弁23Hnが設置されている)と、から形成されている。
また、配管62Lと配管62Mとは配管62に統合されている。なお、加熱用高圧配管系については、冷却用高圧配管系の逆止弁23nが設置された配管23との混乱を避けるため、「H」と追記している。
なお、ガスクーラ2は、冷却用高圧配管系の一部を構成する伝熱管(図示しない)と、加熱用高圧配管系の一部を構成する伝熱管(図示しない)と、が共通の放熱板(図示しない)を千鳥状に貫通するものであって、大気を通過させる庫外ファン2fを有している。
なお、本発明は、冷却用高圧配管系について、ガスクーラ2とは別個の熱交換手段(温熱の大気中への放熱手段)を設けてもよいし、熱バランスがとれる場合には、冷却用高圧配管系に温熱の大気中への放熱手段を設けなくてもよい。
(冷媒貯蓄回路)
さらに、冷却用高圧配管系である膨張手段4の入側と冷却用低圧配管系である圧縮機1の入側とを連通する冷媒貯蓄配管系371が設けられ、冷媒貯蓄配管系371には冷媒貯蓄手段(例えば、アキュムレータ)7が設置されている。
すなわち、冷媒貯蓄配管系371は、内部熱交換器3と膨張手段4との間において分岐して冷媒貯蓄手段7の入側に連通する冷媒貯蓄入側配管37と、冷媒貯蓄手段7の出側に連通して内部熱交換器3と圧縮機1との間において合流する冷媒貯蓄出側配管71と、から構成され、冷媒貯蓄入側配管37には冷媒貯蓄入側電磁弁37vが、冷媒貯蓄出側配管71には冷媒貯蓄出側電磁弁71vが、それぞれ設置されている。
(冷媒の流れ、HCC運転モード)
図3において、冷媒回路2000における通常のHCC運転モードにおける冷媒の流れは、圧縮機1において圧縮された高圧高温冷媒は、配管16L(電磁弁16Lvが開き、電磁弁12vおよび電磁弁16Mvが閉じている)を経由して左室凝縮器6Lに流入する。そうすると、高圧高温冷媒は、左室凝縮器6Lにおいて凝縮(温熱を放出)して、左室400Lを加熱する。
そして、左室凝縮器6Lを通過した冷媒(高圧中温冷媒に同じ)は配管62L(配管62に同じ)に流入しガスクーラ2を通過して冷却用高圧配管系に流入する。
すなわち、高圧中温冷媒は内部熱交換器3を通過して膨張手段4に供給される。そして、膨張手段4において膨張した低圧低温冷媒は配管45Mおよび配管45Rに流入し(電磁弁45Lvが閉じ、電磁弁45Mvおよび電磁弁45Rvが開いている)、流量調整弁45Mfおよび流量調整弁45Rfによって流量調整され、中室蒸発器5Mおよび右室蒸発器5Rに供給される。
そうすると、低圧低温冷媒は、中室蒸発器5Mおよび右室蒸発器5Rにおいて蒸発(冷熱を放出)して、中室400Mおよび右室400Rを冷却する。
さらに、前記蒸発した後の冷媒(低圧中温冷媒に同じ)は、配管53Mおよび配管53Rに流入し、配管53に統合された後、内部熱交換器3を通過して圧縮機1に戻る循環をする。
なお、加熱用高圧配管系の配管16Mには電磁弁16Mvが設置されているから、通常は、高圧高温冷媒が中室凝縮器6Mに浸入することがない。また、冷却用高圧配管系の配管12には電磁弁12vが設置されているから、通常は、高圧高温冷媒がガスクーラ2に浸入することがない。また、配管23には逆止弁23nが設置されているから、通常は、高圧中温冷媒がガスクーラ2に浸入することがない。
なお、冷媒回路2000におけるCHC運転モードは、前記HCC運転モードにおける左室400L(これに配置される部材を含む)を中室400M(これに配置される部材を含む)に、中室400Mを左室400Lに、それぞれ読み替えたものに同じである。そして、冷媒回路2000におけるHHC運転モードは、前記HCC運転モードにおいて、中室凝縮器6Mに低圧低温を供給する替わりに、中室凝縮器6Mに高圧高温冷媒を供給するものである。
(冷媒の流れ、CCC運転モード)
図3において、冷媒回路2000における通常のCCC運転モードにおける冷媒の流れは、圧縮機1において圧縮された高圧高温冷媒は、配管12(電磁弁12vが開き、電磁弁16Lvおよび電磁弁16Mvが閉じている)を経由してガスクーラ2に供給され、これを通過した後、内部熱交換器3を経由して膨張手段4に供給される。
そして、膨張手段4において膨張した低圧低温冷媒は、左室蒸発器5L、中室蒸発器5Mおよび右室蒸発器5Rにそれぞれ供給され、左室400L、中室400Mおよび右室400Rを冷却する。
さらに、左室400L、中室400Mおよび右室400Rにおいて蒸発した後の冷媒(低圧中温冷媒に同じ)は、配管53L、配管53Mおよび配管53Rに流入し、配管53に統合された後、内部熱交換器3を通過して圧縮機1に戻る循環をする。
なお、加熱用高圧配管系の配管16L、16Mには電磁弁16Lv、16Mvが設置されているから、通常は、高圧高温冷媒が左室凝縮器6L、中室凝縮器6Mに浸入することがない。また、加熱用高圧配管系の配管23Hには逆止弁23Hnが設置されているから、通常は、高圧中温冷媒がガスクーラ2(加熱用高圧配管系の部分)や配管62に浸入することがない。
なお、冷媒回路2000におけるCC運転モードは、前記CCC運転モードにおいて左室蒸発器5L、中室蒸発器5Mまたは右室蒸発器5Rの何れかへの低圧低温冷媒の供給を停止したものである。
(冷媒の貯蓄)
冷媒回路2000における冷媒を冷媒貯蓄手段7に貯蓄する要領は、何れかの運転モードを実行中に、冷媒貯蓄出側電磁弁71vを閉じた状態で、冷媒貯蓄入側電磁弁37vを開くものである。そうすると、冷却用高圧配管系を流れる高圧高温冷媒の一部または加熱用高圧配管系を流れる高圧中温冷媒の一部は、冷媒貯蓄入側電磁弁37vを通過して冷媒貯蓄手段7に流入して貯まる。したがって、運転モードの変更に応じて、循環回路を流れる冷媒の量を適用に保つことができる。
(冷媒の戻し)
冷媒回路2000における冷媒貯蓄手段7に貯蓄されていた冷媒の循環回路への戻しは、何れかの運転モードを実行中に、冷媒貯蓄入側電磁弁37vを閉じた状態で、冷媒貯蓄出側電磁弁71vを開くものである。そうすると、冷媒貯蓄手段7に貯蓄されていた冷媒は、冷媒貯蓄出側電磁弁71vを通過して循環回路に流入し、低圧中温冷媒と混合され、圧縮機1に供給される。したがって、運転モードの変更に応じて、循環回路を流れる冷媒の量を適用に保つことができる。
(制御系)
図4において、冷媒回路2000を制御する制御系は、庫内温度センサー500が測定した温度情報が、制御部に入力される。そして、制御部における判断に基づいて、圧縮機1には運転周波数が出力され、冷媒貯蓄入側電磁弁37vおよび冷媒貯蓄出側電磁弁71vのそれぞれに開閉指令が出力される。
図5において、所定の運転モードにおいて、循環回路を循環する冷媒量が適正であるか(不足しているか)否かの判断は、通常の運転モードにおいて行われる(S1)。
すなわち、圧縮機1が運転を開始してから一定の時間が経過した後で(S2)、庫内温度センサー500が測定した庫内温度が、凝縮温度規定値以下で(S3)、かつ、蒸発温度規定値以上で(S4)ある場合に、冷媒回収モードを開始する。
冷媒回収モードは、冷媒貯蓄入側電磁弁37vを開く(通常運転モードにおいて、冷媒貯蓄入側電磁弁37vおよび冷媒貯蓄出側電磁弁71vが閉じている)と共に、圧縮機1を低い周波数で運転する(S5)。
なお、以上は、圧縮機1がインバータ制御圧縮機であるものを示しているが、本発明はこれに限定するものではない。したがって、インバータ制御圧縮機でない場合には、当然に、冷媒回収モードにおける圧縮機1への周波数を下げる指令はない。
[実施の形態2]
図6は本発明の実施の形態2に係る自動販売機に設置された冷媒回路の構成図である。
図6において、冷媒回路3000は、冷媒回路2000に替えて自動販売機1000(実施の形態1)に設置されるものである。なお、冷媒回路2000(図3)と同じ部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
また、各運転モード(HCC運転モード、CCC運転モード等)における冷媒の流れは、冷媒回路2000に同じである。
(冷媒貯蓄回路)
冷却用高圧配管系および加熱用高圧配管系である内部熱交換器3の入側に設けられた分岐点8と冷却用低圧配管系である内部熱交換器3の入側に設けられた合流点9とを連通する冷媒貯蓄配管系879が設けられ、冷媒貯蓄配管系879には冷媒貯蓄手段(例えば、アキュムレータ)7が設置されている。
すなわち、冷媒貯蓄配管系879は、ガスクーラ2と内部熱交換器3との間の分岐点8において分岐して冷媒貯蓄手段7の入側に連通する冷媒貯蓄入側配管87と、冷媒貯蓄手段7の出側に連通して、左室蒸発器5L、中室400Mおよび右室蒸発器5Rと内部熱交換器3との間の合流点9に合流する冷媒貯蓄出側配管79と、から構成され、冷媒貯蓄入側配管87には冷媒貯蓄入側電磁弁87vが、冷媒貯蓄出側配管79には冷媒貯蓄出側電磁弁79vが、それぞれ設置されている。
(冷媒の貯蓄)
冷媒回路3000における冷媒を冷媒貯蓄手段7に貯蓄する要領は、何れかの運転モードを実行中に、冷媒貯蓄出側電磁弁79vを閉じた状態で、冷媒貯蓄入側電磁弁87vを開くものである。そうすると、冷却用高圧配管系を流れる高圧高温冷媒の一部または加熱用高圧配管系を流れる高圧中温冷媒の一部は、冷媒貯蓄入側電磁弁87vを通過して冷媒貯蓄手段7に流入して貯まる。したがって、運転モードの変更に応じて、循環回路を流れる冷媒の量を適用に保つことができる。
(冷媒の戻し)
冷媒回路3000における冷媒貯蓄手段7に貯蓄されていた冷媒の循環回路への戻しは、何れかの運転モードを実行中に、冷媒貯蓄入側電磁弁87vを閉じた状態で、冷媒貯蓄出側電磁弁79vを開くものである。そうすると、冷媒貯蓄手段7に貯蓄されていた冷媒は、冷媒貯蓄出側電磁弁79vを通過して循環回路に流入し、低圧中温冷媒と混合され、圧縮機1に供給される。したがって、運転モードの変更に応じて、循環回路を流れる冷媒の量を適用に保つことができる。
[その他の実施の形態]
本発明は、実施の形態1および実施の形態2に説明した形態に限定されるものではなく、冷却用高圧配管系と加熱用低圧配管系とを連通する配管を設け、または加熱用高圧配管系と加熱用低圧配管系とを連通する配管を設け、かかる配管に、冷媒貯蓄手段7と、その入側および出側にそれぞれ電磁弁を設置したものであればよい。
したがって、例えば、冷却用高圧配管系および加熱用高圧配管系である圧縮機1の出側と、冷却用低圧配管系である圧縮機1の入側とを連通する配管にしてもよい。
あるいは、冷却用高圧配管系であるガスクーラ2と逆止弁23nとの間において配管23から分岐し、冷却用低圧配管系である内部熱交換器の入側の配管53または出側の配管31に合流する配管にして、全室冷房運転モード(CCC運転モード、CC運転モード)のみにおいて、冷媒を貯蓄するようにしてもよい。
また、加熱用高圧配管系であるガスクーラ2と逆止弁23Hnとの間において配管23Hから分岐し、冷却用低圧配管系である内部熱交換器の入側の配管53または出側の配管31に合流する配管にして、ヒートポンプ運転モード(HCC運転モード、HHC運転モード)のみにおいて、冷媒を貯蓄するようにしてもよい。
本発明によれば、冷媒の循環量を制御することができるため、運転モードを切り替えても冷媒の循環量を適正に保つことができから各種自動販売機として広く利用することができる。
本発明の実施の形態1に係る自動販売機を説明する正面視の断面図。 本発明の実施の形態1に係る自動販売機を説明する側面視の断面図。 図1に示す自動販売機に設置された冷媒回路の構成図。 図3に示す冷媒回路の制御系を示すブロック図。 図3に示す冷媒回路の制御要領を示すフロー図。 本発明の実施の形態2に係る自動販売機に設置された冷媒回路の構成図。
符号の説明
1 圧縮機
2 ガスクーラ
2f 庫外ファン
3 内部熱交換器
4 膨張手段
5 蒸発器
5L 左室蒸発器
5M 中室蒸発器
5R 右室蒸発器
6L 左室凝縮器
6M 中室凝縮器
7 冷媒貯蓄手段
8 分岐点
9 合流点
371 冷媒貯蓄配管系
37 冷媒貯蓄入側配管
37v 冷媒貯蓄入側電磁弁
71 冷媒貯蓄出側配管
71v 冷媒貯蓄出側電磁弁
79 冷媒貯蓄出側配管
79v 冷媒貯蓄出側電磁弁
87 冷媒貯蓄入側配管
87v 冷媒貯蓄入側電磁弁
879 冷媒貯蓄配管系
200 キャビネット
400 商品収納庫
400L 左室
400M 中室
400R 右室
403LM 仕切り板
403MR 仕切り板
404 商品補充用扉
405 内扉
406 前扉
407 商品収納ラック
408 商品誘導板
409 商品取出し口
410 庫内部品収納室
420 循環ダクト
430 室内ファン
440 庫内熱交換器
450 送風ダクト
460 風胴
470 コンデンシングユニット
480 機械室
481 庫外ファン
490 電装品収納室
500 庫内温度センサー
1000 自動販売機(実施の形態1)
2000 冷媒回路(実施の形態1)
3000 冷媒回路(実施の形態2)
S 商品

Claims (5)

  1. 断熱材によって囲まれ一面に開口部を具備する筐体と、前記開口部を開閉する断熱扉と、前記筐体内に配置された仕切板によって仕切られた、左室、中室および右室と、該左室、中室および右室を選択的に加熱または冷却するための冷媒回路と、を有し、
    前記冷媒回路が、
    冷媒を圧縮する圧縮機と、
    該圧縮機によって圧縮された冷媒が選択的に供給されるガスクーラと、
    前記圧縮機によって圧縮された冷媒が選択的に供給される、前記左室に配置された左室凝縮器および前記中室に配置された中室凝縮器と、
    前記ガスクーラを通過した冷媒、または前記左室凝縮器若しくは前記中室凝縮器の一方あるいは両方を通過した冷媒が、供給される膨張手段と、
    該膨張手段を通過した冷媒が選択的に供給される、前記左室に配置された左室蒸発器、前記中室に配置された中室蒸発器、および前記右室に配置された右室蒸発器と、
    前記圧縮機と、前記ガスクーラと、前記膨張手段と、を順次連結する冷却用高圧配管系と、
    前記膨張手段と、前記左室蒸発器および前記中室蒸発器および前記右室蒸発器と、前記圧縮機とを順次連結する冷却用低圧配管系と、
    前記圧縮機と、前記左室凝縮器および前記中室凝縮器と、前記ガスクーラと、前記膨張手段とを順次連結する加熱用高圧配管系と、
    前記加熱用高圧配管系または前記冷却用高圧配管系から分岐して前記冷却用低圧配管系に合流すると共に、冷媒貯蓄入側電磁弁と、冷媒貯蓄手段と、冷媒貯蓄出側電磁弁と、が設置された冷媒貯蓄配管系と、を具備することを特徴とする自動販売機。
  2. 前記冷媒回路に、前記膨張手段に流入する直前の冷媒と前記圧縮機に流入する直前の冷媒との間で熱交換させるための内部熱交換器が設置され、
    前記冷媒貯蓄配管系が、前記内部熱交換器と前記膨張手段との間において分岐し、前記内部熱交換器と前記圧縮機との間において合流することを特徴とする請求項1記載の自動販売機。
  3. 前記冷媒回路に、前記膨張手段に流入する直前の冷媒と前記圧縮機に流入する直前の冷媒との間で熱交換させるための内部熱交換器が設置され、
    前記冷媒貯蓄配管系が、前記ガスクーラと前記内部熱交換器との間において分岐し、前記左室蒸発器、前記中室蒸発器および前記右室蒸発器と前記内部熱交換器との間において合流することを特徴とする請求項1記載の自動販売機。
  4. 前記圧縮機を運転中に、前記冷媒貯蓄出側電磁弁が閉じた状態で前記冷媒貯蓄入側電磁弁を開くことによって、前記冷媒貯蓄手段に冷媒を貯蓄し、
    前記圧縮機を運転中に、前記冷媒貯蓄入側電磁弁が閉じた状態で前記冷媒貯蓄出側電磁弁を開くことによって、前記冷媒貯蓄手段に貯蓄された冷媒を払い出すことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の自動販売機。
  5. 前記圧縮機がインバータ制御圧縮機であって、前記冷媒を貯蓄する際、低い回転数で運転することを特徴とする請求項4記載の自動販売機。
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