JP2016000778A - 洗浄剤用色素顆粒の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗浄剤の保存時には着色を抑制し、洗浄時には速やかに泡を発色させることができる洗浄剤用色素顆粒の製造方法、この製造方法により得られた洗浄剤用色素顆粒を含有する洗浄剤、及びこの製造方法により得られた洗浄剤用色素顆粒を用いる洗浄時の泡の着色方法を提供する。
【解決手段】[1]顔料(a)、脂肪酸石鹸(b)及びポリビニルアルコール(c)を含有する水系スラリーを乾燥する洗浄剤用色素顆粒の製造方法。
[2][1]に記載の製造方法により得られた洗浄剤用色素顆粒を含有する洗浄剤。
[3][1]に記載の製造方法により得られた洗浄剤用色素顆粒を用いる、洗浄時の泡の着色方法。
【選択図】なし

Description

本発明は洗浄剤用色素顆粒の製造方法に関する。
従来、色素を含有する顆粒を配合した化粧料や医薬品等が知られている。
特許文献1には、使用時に手や肌に取り、力を加えれば顆粒が崩壊して適度なマッサージ・洗浄効果を有する化粧料組成物として、水不溶性で平均粒径が50μm以下の1次粒子に水溶性結合剤を用いて造粒した顆粒を、水不溶性コーティング剤でコーティングした特定粒径の崩壊性顆粒を配合した化粧料組成物が開示されている。
特許文献2には、水系で迅速に溶解する固形粒子状顔料で、塗料、コーティング剤、印刷インク、化粧品配合に適した顔料として、外側の水溶性シェルと、有機及び/又は無機の顔料を含むコアとからなるカプセル化顔料が開示されている。
特開2000−169338号公報 特開2005−120368号公報
特許文献1は、マッサージ効果等を付与する化粧料組成物であり、物理的な力で顆粒を崩壊することが必要な技術である。
特許文献2は、各種組成物に配合して溶解させ、着色することを目的とした固形粒子状顔料で、組成物中に顆粒を安定して存在させる技術ではない。
通常、洗浄剤の泡は、多量の気泡を含んでおり、また泡の液膜は非常に薄い。そのため、泡を着色するためには、洗浄剤に多量の色素を配合しなければならず、その結果、洗浄剤の液色が濃くなるため、洗浄剤の外観として問題があった。
本発明は、洗浄剤の保存時には着色を抑制し、洗浄時には速やかに泡を発色させることができる洗浄剤用色素顆粒の製造方法、この製造方法により得られた洗浄剤用色素顆粒を含有する洗浄剤、及びこの製造方法により得られた洗浄剤用色素顆粒を用いる洗浄時の泡の着色方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、脂肪酸石鹸とポリビニルアルコールとを含む水系分散媒に顔料を分散させた水系スラリーを乾燥して得られる色素顆粒が、該色素顆粒を含有する洗浄剤の保存時において、顆粒形態が保持されることで洗浄剤の着色を抑制することができること、及び該洗浄剤の使用時において、泡立てると該顆粒が迅速に崩壊して顔料が分散し、速やかに泡を発色させることができることを見出した。
すなわち、本発明は下記[1]〜[3]を要旨とする。
[1]顔料(a)、脂肪酸石鹸(b)及びポリビニルアルコール(c)を含有する水系スラリーを乾燥する洗浄剤用色素顆粒の製造方法。
[2][1]に記載の製造方法により得られた洗浄剤用色素顆粒を含有する洗浄剤。
[3][1]に記載の製造方法により得られた洗浄剤用色素顆粒を用いる、洗浄時の泡の着色方法。
本発明は、洗浄剤の保存時には着色を抑制し、洗浄時には速やかに泡を発色させることができる洗浄剤用色素顆粒の製造方法、この製造方法により得られた洗浄剤用色素顆粒を含有する洗浄剤、及びこの製造方法により得られた洗浄剤用色素顆粒を用いる洗浄時の泡の着色方法を提供することができる。
[色素顆粒の製造方法]
本発明の色素顆粒の製造方法は、顔料(a)、脂肪酸石鹸(b)及びポリビニルアルコール(c)を含有する水系スラリーを乾燥する洗浄剤用色素顆粒の製造方法である。
本発明の製造方法により製造した色素顆粒は、洗浄剤中においては顆粒形態が保持されて洗浄剤の着色が抑制され、そして、洗浄剤を泡立てた際には色素顆粒が迅速に崩壊し、顔料が分散されることで速やかに泡を着色することができる。
なお、本発明における「顆粒」とは、水系スラリーを乾燥させることにより得られる粉末の粒状物であり、平均粒径が好ましくは5μm以上、500μm以下であるものをいう。なお、前記平均粒径は後述の方法により測定される値である。
以下、本発明の色素顆粒の製造方法について説明する。
<顔料(a)>
本発明の色素顆粒の製造方法に使用する顔料は、化粧料等で使用されているものであれば特に限定なく使用することができ、例えば、無機顔料及び有機顔料から選ばれる任意の顔料を用いることができる。中でも、洗浄剤の保存時には着色を抑制し、洗浄時には速やかに泡を発色させる観点から、有機顔料が好ましい。
無機顔料の具体例としては、洗浄剤の保存時には着色を抑制し、洗浄時には速やかに泡を発色させる観点から、酸化クロム、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄、ベンガラ、酸化コバルト、グンジョウ、水酸化クロム、及びマンガンバイオレットから選ばれる1種以上が好ましい。
有機顔料としては、洗浄剤の保存時には着色を抑制し、洗浄時には速やかに泡を発色させる観点から、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料及び縮合多環系顔料から選ばれる1種以上が好ましく、縮合多環系顔料がより好ましい。
アゾ系顔料としては、洗浄剤の保存時には着色を抑制し、洗浄時には速やかに泡を発色させる観点から、アゾレーキ顔料、不溶性アゾ顔料、及び縮合アゾ顔料から選ばれる1種以上が好ましい。
フタロシアニン系顔料としては、洗浄剤の保存時には着色を抑制し、洗浄時には速やかに泡を発色させる観点から、フタロシアニンブルー、及びフタロシアニングリーンから選ばれる1種以上が好ましい。
縮合多環系顔料としては、洗浄剤の保存時には着色を抑制し、洗浄時には速やかに泡を発色させる観点から、アントラキノン、キナクリドン、ジケトピロロピロール、ペリレン、ペリノン、及びインジゴイド(赤色226号)から選ばれる1種以上が好ましい。これらは、単独でもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、洗浄剤の保存時には着色を抑制し、洗浄時には速やかに泡を発色させる観点から、ジケトピロロピロール又はインジゴイドがより好ましく、インジゴイドが更に好ましい。
本明細書において顔料は水不溶性の色素を指し、洗浄剤の保存時には着色を抑制し、洗浄時には速やかに泡を発色させる観点から、「水不溶性」とは20℃の水100g中の溶解量が好ましくは1g以下、より好ましくは0.1g以下であることを意味する。
水系スラリー中の顔料の含有量は、洗浄剤の保存時には着色を抑制し、洗浄時には速やかに泡を発色させる観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、更に好ましくは1質量%以上であり、そして、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、更に好ましくは3質量%以下である。
なお、水系スラリー中において顔料は分散媒に分散していることが好ましいが、顔料の一部は溶解していてもよい。また、後述する脂肪酸石鹸、ポリビニルアルコール等の成分は、水系スラリー中に溶解していることが好ましいが、それらの一部は分散していてもよい。
色素顆粒中の顔料の含有量は、洗浄剤の保存時には着色を抑制し、洗浄時には速やかに泡を発色させる観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは5質量%以上、更に好ましくは8質量%以上であり、そして、好ましくは40質量%以下、より好ましくは30質量%以下、更に好ましくは20質量%以下、より更に好ましくは15質量%以下である。
<脂肪酸石鹸(b)>
本発明の色素顆粒の製造方法は、水系スラリー中の顔料の分散及び微細化、並びに、洗浄時(泡立て時)に顔料を迅速に分散及び微細化させて、泡を発色させる目的で脂肪酸石鹸を用いるものであり、脂肪酸石鹸としては、脂肪酸のアルカリ金属塩が好ましい。脂肪酸のアルカリ金属塩は、水への溶解度が高いため水系スラリー中において顔料と均一に混合することができる。
前記脂肪酸としては、水系スラリー中の顔料の分散及び微細化、並びに、洗浄時(泡立て時)に顔料を迅速に分散及び微細化させる観点から、炭素数が好ましくは8以上、より好ましくは10以上、更に好ましくは12以上であり、そして、好ましくは22以下、より好ましくは18以下、更に好ましくは14以下の脂肪酸が好ましい。
また、前記脂肪酸の中でも、水系スラリー中の顔料の分散及び微細化、並びに、洗浄時(泡立て時)に顔料を迅速に分散及び微細化させる観点から、飽和脂肪酸が好ましく、直鎖飽和脂肪酸がより好ましい。
具体的な脂肪酸としては、水系スラリー中の顔料の分散及び微細化、並びに、洗浄時(泡立て時)に顔料を迅速に分散及び微細化させる観点から、好ましくは、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、及びベヘン酸から選ばれる1種以上であり、より好ましくはラウリン酸、ミリスチン酸、イソステアリン酸、及びオレイン酸から選ばれる1種以上である。
前記アルカリ金属としては、水系スラリー中の顔料の分散及び微細化、並びに、洗浄時(泡立て時)に顔料を迅速に分散及び微細化させる観点から、好ましくは、ナトリウム及びカリウムから選ばれる1種以上であり、より好ましくはカリウムである。
脂肪酸石鹸の具体例としては、水系スラリー中の顔料の分散及び微細化、並びに、洗浄時(泡立て時)に顔料を迅速に分散及び微細化させる観点から、好ましくは、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、パルミチン酸カリウム、ステアリン酸カリウム、イソステアリン酸カリウム、オレイン酸カリウム、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、イソステアリン酸ナトリウム、及びオレイン酸ナトリウムから選ばれる1種以上であり、より好ましくは、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、イソステアリン酸カリウム、オレイン酸カリウム、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、及びオレイン酸ナトリウムから選ばれる1種以上であり、更に好ましくは、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、イソステアリン酸カリウム、及びオレイン酸カリウムから選ばれる1種以上である。
本発明においては、脂肪酸石鹸として脂肪酸のアルカリ金属塩の1種を単独で用いてもよいが、水系スラリー中の顔料の分散及び微細化、並びに、洗浄時(泡立て時)に顔料を迅速に分散及び微細化させる観点から、脂肪酸のアルカリ金属塩を2種以上用いることが好ましく、飽和脂肪酸のアルカリ金属塩を2種以上を用いることがより好ましく、直鎖飽和脂肪酸のアルカリ金属塩を2種以上を用いることが更に好ましい。
これらを総合すると、脂肪酸石鹸として、炭素数12以上、18以下の脂肪酸カリウムを2種以上用いることが好ましく、炭素数12以上、18以下の飽和脂肪酸カリウムを2種以上用いることがより好ましく、炭素数12以上、14以下の直鎖飽和脂肪酸カリウムを2種以上用いることが更に好ましい。
脂肪酸石鹸を他の成分と混合して水系スラリーを調製するに際しては、保管、計量、混合操作を容易にする観点から、予め水に溶解させた水溶液の状態で使用することが好ましい。
水溶液の状態で使用する場合において脂肪酸石鹸溶液中の脂肪酸石鹸濃度(固形分)は、ハンドリング性の観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上であり、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下である。
水系スラリー中の顔料(a)に対する脂肪酸石鹸(b)の質量比[(b)/(a)]は、水系スラリー中の顔料の分散及び微細化、並びに、洗浄時(泡立て時)に顔料を迅速に分散及び微細化させる観点から、好ましくは0.5以上、より好ましくは1以上、更に好ましくは2以上であり、そして、好ましくは6以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは4以下である。
なお、本発明の製造方法で製造された色素顆粒中の顔料(a)に対する脂肪酸石鹸(b)の質量比は、製造に用いた水系スラリー中の質量比と同一である。したがって、本発明の製造方法で製造された色素顆粒中の脂肪酸石鹸(b)の含有量は、色素顆粒中の(a)成分の含有量と水系スラリー中の質量比[(b)/(a)]から計算により求めることができる。
<ポリビニルアルコール(c)>
本発明の色素顆粒の製造方法は、洗浄剤中での顆粒の安定性を向上させることを目的としてポリビニルアルコールを用いる。
ポリビニルアルコールとしては、未変性のポリビニルアルコール(以下、「未変性PVA」ともいう)、及び酸変性ポリビニルアルコール(以下、「酸変性PVA」ともいう)等を用いることができる。酸変性PVAは、カルボキシ基やスルホン酸基を所定量含有するビニルアルコール系重合体であり、前者をカルボン酸変性PVA、後者をスルホン酸変性PVAという。
カルボン酸変性PVAは、カルボキシ基を有する化合物を、従来公知の方法により、ポリビニルアルコールに導入することにより製造することができる。カルボキシ基を含有する化合物としては、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、アクリル酸及びそれらの塩等が挙げられる。
スルホン酸変性PVAは、スルホン酸基を有する化合物を、従来公知の方法により、ポリビニルアルコールに導入することにより製造することができる。スルホン酸基を有する化合物としては、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、p−スルホン酸ベンズアルデヒド及びそれら塩等が挙げられる。
酸変性PVAの酸変性度は、洗浄剤中での顆粒の安定性を向上させる観点から、好ましくは0.5モル%以上、より好ましくは0.8モル%以上であり、好ましくは5モル%以下、より好ましくは3モル%以下、更に好ましくは2モル%以下である。
これらの中でも、洗浄剤中での顆粒の安定性を向上させる観点から、好ましくは酸変性PVAであり、より好ましくはマレイン酸変性PVA、イタコン酸変性PVA及びスルホン酸変性PVAから選ばれる1種以上であり、更に好ましくはマレイン酸変性PVAである。ポリビニルアルコールは、単独でもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ポリビニルアルコール(未変性PVA及び酸変性PVA)のケン化度は、洗浄剤中での顆粒の安定性を向上させる観点から、好ましくは85モル%以上、より好ましくは90モル%以上、更に好ましくは95モル%以上であり、使用時に顆粒を崩壊させ、泡を速やかに発色させる観点から、好ましくは99.5モル%以下、より好ましくは99モル%以下である。
ポリビニルアルコール(未変性PVA及び酸変性PVA)の分子量は、洗浄剤中での顆粒の安定性を向上させる観点及びハンドリング性の観点から、好ましくは5000以上、より好ましくは3万以上、更に好ましくは5万以上であり、好ましくは20万以下、より好ましくは15万以下、更に好ましくは10万以下である。
ポリビニルアルコールの分子量は、重合度から計算により求めることができる。
重合度は、JIS K6726(1994参照)に従い、完全ケン化したポリビニルアルコール水溶液と水との相対粘度から算出することができる。
ポリビニルアルコールの4質量%濃度水溶液の粘度は、洗浄剤中での顆粒の安定性を向上させる観点及びハンドリング性の観点から、好ましくは10mPa・s以上、より好ましくは15mPa・s以上、更に好ましくは20mPa・s以上であり、好ましくは150mPa・s以下、より好ましくは100mPa・s以下、更に好ましくは50mPa・s以下である。なお、粘度測定方法は、JISK6726(1994参照)を用いて測定することができる。
ポリビニルアルコールを他の成分と混合して水系スラリーを調製するに際しては、保管、計量、混合操作を容易にする観点から、予め水に溶解させた水溶液の状態で使用することが好ましい。
水溶液の状態で使用する場合においてポリビニルアルコール溶液中のポリビニルアルコール濃度(固形分)は、洗浄剤中における色素顆粒の安定性を向上させる観点及びハンドリング性の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、更に好ましくは5質量%以上であり、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量%以下、更に好ましくは15質量%以下である。
水系スラリー中の顔料(a)に対するポリビニルアルコール(c)の質量比[(c)/(a)]は、洗浄剤中における色素顆粒の安定性を向上させる観点から、好ましくは0.5以上、より好ましくは1以上、更に好ましくは2以上であり、そして、好ましくは6以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは4以下である。
なお、本発明の製造方法で製造された色素顆粒中の顔料(a)に対するポリビニルアルコール(c)の質量比は、製造に用いた水系スラリー中の質量比と同一である。したがって、本発明の製造方法で製造された色素顆粒中のポリビニルアルコール(c)の含有量は、色素顆粒中の(a)成分の含有量と水系スラリー中の質量比[(c)/(a)]から計算により求めることができる。
<ポリビニルアルコール以外の多価アルコール(d)>
本発明においては、水系スラリー中の顔料の分散及び微細化、並びに、洗浄時(泡立て時)に顔料を迅速に分散及び微細化させる目的として、前記ポリビニルアルコール以外の多価アルコールを用いることが好ましく、前記ポリビニルアルコール以外の多価アルコールとしては糖類及びポリオールから選ばれる1種以上が好ましい。
(糖類)
糖類としては、ぶどう糖、果糖、麦芽糖、乳糖、異性化乳糖、還元乳糖、ショ糖、D−マンニトール、エリスリトール、マルチトール、キシリトール、パラチノース、トレハロース、ソルビトール、コーンスターチ、馬鈴薯デンプン、コムギデンプン、及びコメデンプン等が挙げられる。
これらの中でも、水系スラリー中の顔料の分散及び微細化、並びに、洗浄時(泡立て時)に顔料を迅速に分散及び微細化させる観点から、麦芽糖、乳糖、ショ糖、トレハロースが好ましく、トレハロースがより好ましい。
(ポリビニルアルコール以外のポリオール)
ポリビニルアルコール以外のポリオールとしては、例えば、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、カテコール、3−ブテン−1,2−ジオール、グリセリン、グリセリルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリグリセロール及びその誘導体等が挙げられる。
これらの中でも、水系スラリー中の顔料の分散及び微細化、並びに、洗浄時(泡立て時)に顔料を迅速に分散及び微細化させる観点から、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、グリセリンが好ましく、グリセリンがより好ましい。
ポリビニルアルコール以外の多価アルコールを用いる場合、水系スラリー中の顔料(a)に対する多価アルコール(d)の質量比[(d)/(a)]は、水系スラリー中の顔料の分散及び微細化、並びに、洗浄時(泡立て時)に顔料を迅速に分散及び微細化させる観点から、好ましくは0.5以上、より好ましくは1以上、更に好ましくは1.5以上、より更に好ましくは2以上であり、そして、好ましくは6以下、より好ましくは5以下、更に好ましくは4以下である。
なお、本発明の製造方法で製造された色素顆粒中の顔料(a)に対する多価アルコール(d)の質量比は、製造に用いた水系スラリー中の質量比と同一である。したがって、本発明の製造方法で製造された色素顆粒中の多価アルコール(d)の含有量は、色素顆粒中の(a)成分の含有量と水系スラリー中の質量比[(d)/(a)]から計算により求めることができる。
水系スラリーを構成する分散媒としては、水を主成分とする分散媒であれば特に制限はなく、水の他に任意の有機溶媒を加えることもできる。
分散媒として用いることができる有機溶媒としては、炭素数1以上、6以下のアルコール類、ケトン類の他、エーテル類、アミド類、芳香族炭化水素類、炭素数5以上10以下の脂肪族炭化水素類等が挙げられる。
有機溶媒を用いる場合において、分散媒全体(水と有機溶媒の合計)における水の割合は、経済性の観点から、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上、より更に好ましくは98質量%以上である。
<その他の成分>
本発明においては、上記成分の他に洗浄剤中での顆粒の安定性を向上させる観点から水不溶性粒子を含有させてもよく、使用時に顆粒を迅速に崩壊させて泡の発色性を向上させる観点から、水溶性粒子を含有させてもよい。
ここで「水不溶性」とは、25℃において水99質量部に対象粒子1質量部を溶解させたとき、粒子の溶解度が50質量%未満(即ち、水99質量部に対象粒子の溶解量が0.5質量部未満)であり、好ましくは20質量%以下、更に好ましくは10質量%以下である。「水溶性」とは同条件での溶解度が50質量%以上(即ち、水99質量部に対象粒子の溶解量が0.5質量部以上)であり、好ましくは90質量%以上、更に好ましくは100質量%である。なお、溶解度は、水溶液を濾紙(ADVANTEC社製、No.2)で濾過し、濾液中の固形分量より算出する。
(水不溶性粒子)
水不溶性粒子としては、水不溶性有機粒子、水不溶性無機粒子が挙げられる。
水不溶性有機粒子としては、(i)ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリウレタン及びそれらの架橋体、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム、ポリ(メタ)アクリル酸エステル及びそれらの架橋体、エチレンゴム、プロピレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、シリコーンゴム等のゴム類及びそれらの架橋体等の合成高分子、(ii)果実の殻等の天然高分子及びそれらの誘導体等が挙げられる。
水不溶性無機粒子としては、ベントナイト、タルク、マイカ、カオリン、セピオライト、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、無水珪酸、ヒドロキシ・カルシウム・アパタイト等の他、真珠質が挙げられる。
(水溶性粒子)
水溶性粒子としては、水溶性有機粒子、水溶性無機粒子が挙げられる。
水溶性有機粒子としては、ポリ(メタ)アクリル酸アルカリ塩、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸エステル共重合物のアルカリ塩、アクリル酸/マレイン酸共重合物のアルカリ塩等の合成高分子が挙げられる。
また、水溶性無機粒子として、塩化ナトリウム(市販の食塩、高純度精製塩、天然塩等)、塩化カリウム、塩化マグネシウム等の塩化物;硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム等の硫酸塩;炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩が挙げられる。これらの中でも、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、炭酸ナトリウム等から選ばれる1種以上の水溶性無機粒子が好ましい。
これらは、単独でもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
色素顆粒中の水不溶性粒子及び水溶性粒子の合計含有量は、洗浄剤中での顆粒の安定性を向上させる観点から、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上であり、使用時に顆粒を崩壊させる観点から、好ましくは70質量%以下、より好ましくは60質量%以下である。
<製造方法>
本発明の色素顆粒の製造方法は、前述のとおり、顔料(a)、脂肪酸石鹸(b)及びポリビニルアルコール(c)を含有する水系スラリーを乾燥する洗浄剤用色素顆粒の製造方法である。
水系スラリーの調製は、公知の方法で行うことができるが、例えば、バッチ式、連続式、セミバッチ式の何れであってもよい。
水系スラリーを調製する際の各成分の混合順序に制限はないが、例えば下記(i)〜(iii)が挙げられる。
(i)水を主成分とする分散媒と脂肪酸石鹸及びポリビニルアルコールとを混合した後、これに顔料を混合する。
(ii)水を主成分とする分散媒と顔料とを混合した後、これに脂肪酸石鹸及びポリビニルアルコールを混合する。
(iii)水を主成分とする分散媒に対して、顔料、脂肪酸石鹸及びポリビニルアルコールを同時に混合する。
これらの中では、短時間で均一に混合できる観点から(i)が好ましい。
例えば、前記(i)の混合順序において各成分を混合する際の混合温度は、室温程度であればよく、具体的には5℃以上、40℃以下が好ましく、混合時間は各成分が均一に溶解、分散する時間であれば特に制限はないが、通常、好ましくは1分以上、より好ましくは3分以上、更に好ましくは4分以上であり、製造コストなどの経済性の観点から、好ましくは60分以下、より好ましくは30分以下、更に好ましくは10分以下である。
水系スラリーを混合する方法としては、使用される撹拌手段は特に限定されないが、原料を均一に混合できる観点から、ホモミキサー、ディスパー(商品名、プライミクス(株)製)が好ましい。
また、泡色の発色の観点から、得られた水系スラリーを高圧分散装置又は媒体式撹拌ミルを用いて分散することがより好ましい。
高圧分散装置としては、例えば対向衝突型、貫通型等のいずれの方式も用いられるが特に限定されない。取扱い操作の簡便性や大量処理が可能である点から、ナノマイザー(吉田機械興業(株)製)が好ましい。
高圧分散装置を使用する際の水系スラリーの温度は特に限定されないが、室温程度であればよく、操作性の観点から、5℃以上、40℃以下が好ましい。
水系スラリーを高圧分散する際の圧力は、得られる顔料の粒径及び分散性の観点から、好ましくは10MPa以上、より好ましくは30MPa以上、更に好ましくは70MPa以上であり、製造コストの観点から、好ましくは200MPa以下、より好ましくは180MPa以下、更に好ましくは150MPa以下である。
処理回数については、上記処理圧力及び得られる離型剤粒子の粒径等に応じて適宜選択できるが、好ましくは1回以上、より好ましくは5回以上であり、好ましくは20回以下より好ましくは15回以下である。
媒体撹拌ミルとは、容器内にボールやビーズなどの粉砕媒体を入れ、容器内に挿入した撹拌翼機構を介して媒体に高速回転運動を与え、主として媒体間に生じる摩擦・剪断作用によって粉砕を行う微粉砕機である。
媒体撹拌ミルの例としては、ビーズミル、サンドグラインダーミル、ボールミル、アトライター、及びタワーミルなどが挙げられる。この中でも、顔料の粉砕性の観点から、ビーズミルが好ましい。ビーズミルの例としては、バッチ式ビーズミル及び連続式ビーズミル等が挙げられるが、生産性の観点から、連続式ビーズミルが好ましい。
得られた水系スラリーは、大量処理が可能で取扱い操作の簡便性の観点から、高圧分散装置で行うことがより好ましい。
水系スラリーを乾燥するための乾燥装置としては、水系スラリーの水分を除去できる装置であれば公知のものを使用できるが、生産性の観点から、噴霧乾燥機、流動層乾燥機が好ましく、得られる顆粒の崩壊強度や顆粒の真球度及び熱効率の観点から、噴霧乾燥機がより好ましい。また、水系スラリーの微粒化装置としては、圧力噴霧ノズルを採用することが好ましい。
噴霧乾燥機としては、気流式噴霧乾燥塔を用いることが好ましい。気流式噴霧乾燥塔としては、乾燥塔下部から熱風を供給する並流方式のもの、及び乾燥塔上部から熱風を供給する向流方式のもののうちいずれであってもよく、気流式噴霧乾燥塔において、乾燥塔下部の微細化装置から水スラリーを噴霧して微粒化し、それに対して熱風を供給して両者を接触させ、そして、乾燥した顆粒を取り出す装置が挙げられる。なお、気流式噴霧乾燥塔内に供給する熱風としては、例えば、窒素ガスやアルゴン等の不活性ガスが挙げられるが、空気であってもよい。
熱風の温度は、乾燥性が優れるという観点から、好ましくは、80℃以上であり、より好ましくは100℃以上であり、更に好ましくは110℃以上であり、一方、熱効率が優れ、また、ポリビニルアルコールの結晶抑制の観点から、好ましくは230℃以下、より好ましくは180℃以下、更に好ましくは150℃以下である。
噴霧乾燥により得られる顆粒の物性は、水系スラリー組成や噴霧乾燥条件等を調整することにより制御することができる。
<色素顆粒の性質>
本発明の製造方法により製造された色素顆粒の平均粒径は、洗浄剤の保存時には着色を抑制し、洗浄時には速やかに泡を発色させる観点から、好ましくは5μm以上、より好ましくは15μm以上、更に好ましくは30μm以上、より更に好ましくは35μm以上であり、好ましくは500μm以下、より好ましくは200μm以下、更に好ましくは100μm以下、更に好ましくは80μm以下である。
なお、色素顆粒の平均粒径の測定は、次の通りに測定することができる。JIS Z 8801−1(2000年5月20日制定、2006年11月20日最終改正)規定の2000、1400、1000、710、500、355、250、180、125、90、63、45μmの12段の篩と受け皿を用いて、受け皿上に目開きの小さな篩から順に積み重ね、最上部の2000μmの篩の上から100gの粒子を添加し、蓋をしてロータップ型ふるい振とう機(HEIKO製作所製、タッピング156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、5分間振動させた後、それぞれの篩及び受け皿上に残留した当該粒子の質量を測定し、各篩上の当該粒子の質量割合(%)を算出する。受け皿から順に目開きの小さな篩上の当該粒子の質量割合を積算していき、合計が50%となる粒径を平均粒径とした。
色素顆粒の形状に特に制限はなく、真球状、略球状、平板状、棒状、及び粉砕等により異形とした形状のものでもよい。
本発明の製造方法により製造した色素顆粒は、洗浄剤の保存時においては崩壊しにくく安定性に優れているため、洗浄剤の着色を抑制することができる。一方、洗浄剤の使用時に泡を形成する過程においては迅速に顆粒が崩壊し、顔料を分散するため泡への着色性に優れている。なお、顆粒が崩壊することにより分散された顔料の粒子径を「顔料の分散径」という場合があり、この顔料の分散径が小さいと泡への着色がより一層向上する。このような観点から、本発明において製造した色素顆粒を洗浄剤の使用時の態様に見立てて水に溶解、分散させた場合における顔料の分散径は、好ましくは900nm以下、より好ましくは700nm以下、更に好ましくは550nm以下、より更に好ましくは500nm以下、より更に好ましくは460nm以下であり、製造コスト等の経済性の観点から、好ましくは100nm以上、より好ましくは200nm以上、更に好ましくは250nm以上、更により好ましくは300nm以下である。
[洗浄剤]
本発明の洗浄剤は、洗浄剤中での色素顆粒の安定性の観点、使用時に顆粒を崩壊させて泡を速やかに発色させる観点から、前記色素顆粒を含有する。
洗浄剤中の色素顆粒の含有量は、使用時に顆粒を崩壊させて泡を速やかに発色させる観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.15質量%以上であり、洗浄剤の着色を抑制する観点から、好ましくは5質量%以下、より好ましくは1質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下である。
洗浄剤中の顔料の含有量は、泡の発色性の観点から、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.005質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上であり、洗浄剤の着色を抑制する観点から、好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.1質量%以下、更に好ましくは0.05質量%以下である。
洗浄剤への色素顆粒の配合方法は特に限定されないが、洗浄剤中に直接投入後、ホモミキサーや撹拌を行うことで容易に調製することができる。
本発明の洗浄剤は界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、及びカチオン界面活性剤が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、脂肪酸石鹸、燐酸エステル系活性剤、硫酸エステル系活性剤、スルホン酸系活性剤、カルボン酸系活性剤、アミノ酸系活性剤、スルホコハク酸系活性剤、タウレート系活性剤、糖系界面活性剤等が挙げられ、非イオン界面活性剤としては、エステル型、エーテル型、エーテルエステル型、アルカノールアミド型、アルキレングリコール型等の非イオン界面活性剤が挙げられ、両性界面活性剤としては、イミダゾリン型、ベタイン型、アシルアミノ酸型等の両性界面活性剤が挙げられる。これらの中では、洗浄剤組成物の安定性及び起泡性、洗浄性の観点から、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上を使用することが好ましい。
界面活性剤の含有量は特に限定されないが、十分な起泡性と洗浄性の観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上であり、そして、好ましくは90質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。
[泡の着色方法]
本発明の泡の着色方法は、本発明の色素顆粒を用いる。色素顆粒は、前記の洗浄剤中に含有されており、水で希釈されることで、色素顆粒が崩壊し、色素が迅速に溶解又は分散し、泡が速やかに発色する。色素顆粒の崩壊、色素の溶解、分散には手や洗浄道具等の物理的力が加わっていてもよい。
本発明の洗浄時の泡の着色方法において、用いる洗浄剤は、水で2倍以上、15倍以下に希釈されることが好ましく、5倍以上、13倍以下に希釈されることがより好ましく、8倍以上、12倍以下に希釈されることが更に好ましい。
以下の実施例及び比較例において、特記しない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味する。
実施例、比較例は以下の原料を用いた。
<顔料(a)>
・顔料:「赤色226号」、癸巳化成株式会社製
<脂肪酸石鹸(b)の原料となる脂肪酸>
・ラウリン酸:「ルナックL−98」、花王株式会社製
・ミリスチン酸:「ルナックMY−98」、花王株式会社製
・オレイン酸:「ルナックOLL−V」、花王株式会社製
・イソステアリン酸:「イソステアリン酸EX」、高級アルコール工業株式会社製
<ポリビニルアルコール(c)>
・ポリビニルアルコール:ケン化度95〜99モル%、マレイン酸1モル%変性PVA、分子量8万、重合度1800、粘度26〜34mPa・s(4%水溶液、20℃におけるJIS K6726での測定値)、「KL−118」、株式会社クラレ製
<多価アルコール(d)>
・トレハロース:「トレハ」、株式会社林原製
・グリセリン:「グリセリン」、有効分86%、花王株式会社製
<その他の成分>
・両性界面活性剤:ラウリン酸アミドプロピルベタイン「アンヒトール20AB」、花王株式会社製
・非イオン性界面活性剤:ポリオキシエチレンラウリルエーテル「エマルゲン123P」、花王株式会社製
製造例1(脂肪酸石鹸水溶液の調製方法)
水85部に対して、脂肪酸と、当該脂肪酸の中和率を100%とするのに必要な水酸化カリウム又は水酸化ナトリウムとの合計量15部を撹拌しながら投入し、80℃まで昇温後、1時間保持して脂肪酸石鹸の15%水溶液を得た。
製造例2(ポリビニルアルコール水溶液の調製方法)
水90部に対してポリビニルアルコール10部を撹拌しながら投入し、90℃まで昇温後、2時間保持してポリビニルアルコールの10%水溶液を得た。
実施例1〜8、比較例1〜2
実施例1
(水系スラリーの調製)
配合槽に水400g、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム及びオレイン酸カリウムを等量ずつ含有する脂肪酸石鹸の15%水溶液800g、10%ポリビニルアルコール水溶液1200gを投入し、ホモミキサー(ハイドルフ社製:DIAX600、撹拌翼径0.9cm)で撹拌しつつ、顔料40gを投入した。投入後、ホモミキサーの回転数を24000r.p.m、処理時間5分、25℃で混合した。次いで、ナノマイザー(吉田機械興業株式会社製:YSNM−1500AR、110MPa)を用い、10パス処理を行うことにより水系スラリーを得た。
得られた水系スラリーについて、動的散乱粒子径測定機(大塚電子株式会社製:ELS−Z2)を用いて顔料の分散径を測定したところ325nmであった。
(水系スラリーの乾燥)
得られた水系スラリーを気流式噴霧乾燥塔下部の微細化装置の二流体ノズルから噴霧して微粒化し、それに対して向流方式で120℃の熱風(空気)を供給して両者を接触させることにより色素顆粒を得た。
回収した色素顆粒を水に十分溶解(再分散)させた後、動的散乱粒子径測定機を用いて顔料の分散径を測定したところ401nmであった。
なお、再分散時の顔料分散径の測定は、以下の方法により行った。
まず、実施例及び比較例において得られた色素顆粒をイオン交換水で希釈した後、十分振盪し、色素顆粒を崩壊させることにより試料を調製した。次に、動的散乱粒子径測定器(大塚電子株式会社製、ELS−Z2)を用い、散乱光量が7000〜30000cpsの範囲内になるよう、試料の濃度を調整して測定した。
実施例2〜3、及び6〜8
脂肪酸石鹸を表1に記載の配合としたこと以外は実施例1と同様に色素顆粒を得た。
実施例4
更に86%グリセリンを140g用いたこと以外は実施例1と同様にして色素顆粒を得た。
実施例5
更にトレハロース120gを投入したこと以外は実施例1と同様にして色素顆粒を得た。
比較例1
配合槽に水400g、10%ポリビニルアルコール水溶液1200g、両性界面活性剤120gを投入し、ホモミキサーで撹拌しつつ、顔料40gを投入したこと以外は実施例1と同様にして色素顆粒を得た。
比較例2
両性界面活性剤を非イオン性界面活性剤としたこと以外は比較例2と同様にして色素顆粒を得た。
[評価]
実施例1〜8及び比較例1〜2で得られた色素顆粒を用いて下記の手順で洗浄剤を調製し、下記の評価基準により評価した。
具体的には、洗浄剤の組成が、ラウリン酸5質量%、ミリスチン酸20質量%、ステアリン酸3質量%、グリセリン20質量%、ポリエチレングリコール10質量%、ヒドロキシアルキルヒドロキシエチルアラニン5質量%、POEセチルエーテル3質量%、ジステアリン酸グリコール1質量%、水酸化カリウム6質量%となるように水と共に混合、加熱溶解して冷却した後、色素顆粒中の顔料の含有量が洗浄剤中において0.025質量%となるように添加した。そして、色素顆粒の洗浄剤中での保存安定性を評価するために各洗浄剤を製造後1週間放置した後、下記基準にしたがって粒子状態を評価した。結果を表1に示す。
次いで、洗浄剤1gと25℃のイオン交換水9gを混合した後、泡立てた泡の着色性について、色彩計(日本電色工業株式会社製、NW−1)で測定し、赤色の指標であるa*値により泡色を評価した。結果を表1に示す。
なお、洗浄剤の調製に用いた原料は以下のとおりである。
ラウリン酸 :「ルナックL−98」、花王株式会社製、
ミリスチン酸:「ルナックMY−98」、花王株式会社製
ステアリン酸:「ルナックS−98」、花王株式会社製
グリセリン :「精製グリセリン」、新日本理化株式会社製
ポリエチレングリコール:「PEG−2000」、三洋化成工業株式会社製
ヒドロキシアルキルヒドロキシエチルアラニン:「アンホレックスMA−1」、ミヨシ油脂株式会社製
POEセチルエーテル:「NIKKOL BC−15」、日光ケミカルズ株式会社製
ジステアリン酸グリコール:「NIKKOL エステパール15V」、日光ケミカルズ株式会社製
水酸化カリウム:「苛性カリ(固形)」、旭硝子株式会社製
<色素顆粒の粒子状態評価基準>
G:色素顆粒が洗浄剤中で崩壊していない
P:色素顆粒が洗浄剤中で崩壊していた
Figure 2016000778
本発明の製造方法によれば、保存時においては顆粒形態を保持することで洗浄剤の着色を抑制し、使用時においては、色素顆粒が迅速に崩壊・分散し、速やかに泡を発色させることができる色素顆粒を製造することができる。

Claims (6)

  1. 顔料(a)、脂肪酸石鹸(b)及びポリビニルアルコール(c)を含有する水系スラリーを乾燥する洗浄剤用色素顆粒の製造方法。
  2. 前記水系スラリーが、更にポリビニルアルコール以外の多価アルコール(d)を含有する、請求項1に記載の洗浄剤用色素顆粒の製造方法。
  3. 前記脂肪酸石鹸(b)が直鎖飽和脂肪酸のカリウム塩である、請求項1又は2に記載の洗浄剤用色素顆粒の製造方法。
  4. 前記脂肪酸石鹸(b)が、直鎖飽和脂肪酸のアルカリ金属塩の2種以上からなる、請求項1〜3のいずれかに記載の洗浄剤用色素顆粒の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法により得られた洗浄剤用色素顆粒を含有する洗浄剤。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法により得られた洗浄剤用色素顆粒を用いる、洗浄時の泡の着色方法。
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