JP2015524016A - アミノ酸熱安定剤を含む熱可塑性溶融混合組成物 - Google Patents

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Abstract

a)ポリアミド樹脂;b)第一級アミノ酸及び第二級アミノ酸からなる群から選択される、0.50から約5.0重量パーセントの1種以上のアミノ酸であって、ヒドロキシル基を全く有さずわずか1つのカルボン酸を有するアミノ酸;任意選択で、c)少なくとも2つ以上のエポキシ基を含む1種以上のポリエポキシ化合物;d)補強剤;e)ポリマー強化剤;並びにf)さらなる添加剤を含む熱可塑性溶融混合組成物が開示されるが、成分a)、b)、c)、d)、e)、及びf)の重量パーセントは、熱可塑性溶融混合組成物の総重量に基づいている。組成物を製造するプロセスも開示されている。

Description

本発明は、向上した長期の高温老化特性を有するポリアミド組成物の分野に関する。
ポリアミドに基づく高温樹脂は、望ましい耐薬品性、加工性、及び耐熱性を有する。そのため、ポリアミドは、要求の厳しい高性能自動車及び電気/電子工学用途に特に適している。自動車のアンダーフード部分は150℃より高温、さらには200℃より高温に達することが多いので、自動車分野では耐高温構造を有することが現在一般に望まれている。自動車アンダーフード用途又は電気/電子用途などにおいてプラスチック部品がそのような高温に長時間曝されると、機械的性質はポリマーの熱酸化により一般的に低下する傾向がある。この現象は熱老化と呼ばれる。
熱老化特性を向上させるようとして、米国特許出願公開第2010−0029819A1号明細書(Palmer et al)に開示される通り、多価アルコールが著しく向上した熱老化特性を与えることが見出されてきた。しかし、多価アルコールを含むポリアミド組成物から誘導された成形品は、高湿度での老化時に表面白化を受ける傾向があり、これは多くの用途にとって望ましくない特徴である。
長期の高温曝露の後で良好な機械的性質を示し望ましい視覚上の性質を有する、すなわち高湿度での老化時に白化を全く示さないか低レベルの白化を示す物品を製造するのに好適な熱可塑性組成物が必要である。
欧州特許第1041109号明細書は、ポリアミド樹脂、融点が150から280℃である多価アルコールを含み、良好な流動性及び機械的強度を有し、射出溶接技術において有用なポリアミド組成物を開示している。
米国特許出願公開第2012−0196962−A1号明細書は、2つ以上のカルボン酸を有するアミノ酸熱安定剤を含む熱可塑性成形組成物を開示している。
米国特許出願公開第2012−0196961−A1号明細書は、1つ以上のヒドロキシル基を有するヒドロキシルアミノ酸熱安定剤を含む熱可塑性成形組成物を開示している。
KR20020010356A号明細書は、ポリアミド樹脂、ラクタム系可塑剤を含む可塑剤からなる群から選択される可塑剤、及びエポキシ樹脂を含むポリアミド組成物を開示している。
米国特許第5,605,945号明細書は、ポリアミド樹脂及びジエポキシドを含み、増加した粘度、高い熱安定性、及び有利な機械的性質を有するポリアミド成形組成物を開示している。
米国特許第4,315,086号明細書は、ポリ(フェニルオキシド)/ポリアミド並びにA)液体ジエンポリマー、B)エポキシ化合物、及びC)分子中にエチレン炭素−炭素二重結合と炭素−炭素三重結合のいずれかとカルボン酸基を含む基の両方を有する化合物からなる群から選択される要素を含む樹脂組成物を開示している。
米国特許出願公開第2005/0228109号明細書は、ポリ(フェニレンオキシド)、ポリアミド、不飽和カルボン酸コポリマー、及び/又はペンダントエポキシ基を有するポリマーを含む熱可塑性組成物を開示している。
熱可塑性溶融混合組成物であり、
a)ポリアミドのブレンドからなる群から選択される15から89.5重量パーセントのポリアミド樹脂であって;前記ポリアミドが、少なくとも230℃の融点を有し、下記を含むグループ(III)ポリアミド
(aa)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約20から約35モルパーセントの半芳香族繰り返し単位:
(i)8から20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミン;及び
(bb)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約65から約80モルパーセントの脂肪族繰り返し単位:
(ii)6から20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;及び
(iii)4から20個の炭素原子を有するラクタム及び/又はアミノカルボン酸;並びに
下記を含むグループ(IV)ポリアミド
(cc)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約50から約95モルパーセントの半芳香族繰り返し単位:
(i)8から20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミン;及び
(dd)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約5から約50モルパーセントの脂肪族繰り返し単位:
(ii)6から20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;及び
(iii)4から20個の炭素原子を有するラクタム及び/又はアミノカルボン酸;
b)第一級アミノ酸及び第二級アミノ酸からなる群から選択される、0.50から約5.0重量パーセントの1種以上のアミノ酸であって、ヒドロキシル基を全く有さずわずか1つのカルボン酸を有するアミノ酸であるポリアミド樹脂;
c)少なくとも2つ以上のエポキシ基を含む0から5重量パーセントの1種以上のポリエポキシ化合物であって、計算により決定して、又はポリエポキシ化合物がオリゴマーである場合ASTM D1652−11法を利用する滴定により決定して、43から4000g/当量のエポキシド当量(epoxide equivalent weight)を有し、8000未満の数平均分子量(Mn)を有するポリエポキシ化合物;
d)10から60重量パーセントの補強剤;並びに
e)0から30重量パーセントのポリマー強化剤;
を含み、
但し、成分a)、b)、c)、d)、及びe)の重量パーセントが、熱可塑性溶融混合組成物の総重量に基づいている熱可塑性溶融混合組成物が開示される。
別の実施形態は、熱可塑性溶融混合組成物を提供する方法であって
A)下記を溶融ブレンドして:
a)15から89重量パーセントの、融点を有する半結晶性ポリアミド樹脂;
b)第一級アミノ酸及び第二級アミノ酸からなる群から選択される、0.50から約5.0重量パーセントの1種以上のアミノ酸であって、ヒドロキシル基を全く有さずわずか1つのカルボン酸を有するアミノ酸;
d)10から60重量パーセントの補強剤;及び
e)0から30重量パーセントのポリマー強化剤;
ポリアミド−ポリ(アミノ酸)ブレンドを提供すること;並びに
B)前記ポリアミド−ポリ(アミノ酸)ブレンドを
c)少なくとも2つ以上のエポキシ基を含む0.5から5.0重量パーセントの1種以上のポリエポキシ化合物であって、計算により決定して、又はポリエポキシ化合物がオリゴマーである場合ASTM D1652−11法を利用する滴定により決定して、43から4000g/当量のエポキシド当量を有し、8000未満の数平均分子量(Mn)を有するポリエポキシ化合物;
と溶融ブレンドすることを含み、
但し、前記半結晶性ポリアミド樹脂が、
少なくとも230℃の融点を有し、下記を含むグループ(III)ポリアミド
(aa)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約20から約35モルパーセントの半芳香族繰り返し単位:
(i)8から20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミン;及び
(bb)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約65から約80モルパーセントの脂肪族繰り返し単位:
(ii)6から20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;及び
(iii)4から20個の炭素原子を有するラクタム及び/又はアミノカルボン酸;
下記を含むグループ(IV)ポリアミド
(cc)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約50から約95モルパーセントの半芳香族繰り返し単位:
(i)8から20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミン;及び
(dd)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約5から約50モルパーセントの脂肪族繰り返し単位:
(ii)6から20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;及び
(iii)4から20個の炭素原子を有するラクタム及び/又はアミノカルボン酸;
からなる群から選択され、
但し、成分a)、b)、c)、d)、及びe)の重量パーセントが、熱可塑性溶融混合組成物の総重量に基づいているプロセスである。
別の実施形態は、熱可塑性溶融混合組成物を提供する方法であって、
A)下記を溶融ブレンドすること:
a)15から89重量パーセントの、融点を有する半結晶性ポリアミド樹脂;
b)第一級アミノ酸及び第二級アミノ酸からなる群から選択される、0.50から約5.0重量パーセントの1種以上のアミノ酸であって、ヒドロキシル基を全く有さずわずか1つのカルボン酸を有するアミノ酸;
c)少なくとも2つ以上のエポキシ基を含む0.5から5.0重量パーセントの1種以上のポリエポキシ化合物であって、計算により決定して、又はポリエポキシ化合物がオリゴマーである場合ASTM D1652−11法を利用する滴定により決定して、43から4000g/当量のエポキシド当量を有し、8000未満の数平均分子量(Mn)を有するポリエポキシ化合物;
d)10から60重量パーセントの補強剤;並びに
e)0から30重量パーセントのポリマー強化剤;
を含み、
但し、前記半結晶性ポリアミド樹脂が、
少なくとも230℃の融点を有し、下記を含むグループ(III)ポリアミド
(aa)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約20から約35モルパーセントの半芳香族繰り返し単位:
(i)8から20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミン;及び
(bb)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約65から約80モルパーセントの脂肪族繰り返し単位:
(ii)6から20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;及び
(iii)4から20個の炭素原子を有するラクタム及び/又はアミノカルボン酸;
下記を含むグループ(IV)ポリアミド
(cc)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約50から約95モルパーセントの半芳香族繰り返し単位:
(i)8から20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミン;及び
(dd)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約5から約50モルパーセントの脂肪族繰り返し単位:
(ii)6から20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;及び
(iii)4から20個の炭素原子を有するラクタム及び/又はアミノカルボン酸;
からなる群から選択され、
成分b)アミノ酸及びc)ポリエポキシ化合物が、溶融ブレンドの間に同時に加えられる方法である。
別の実施形態は、空気加熱老化試験(AOA)条件下で熱可塑性溶融混合組成物の引張強度保持率を向上させる方法であって、
下記を溶融ブレンドすること
a)15から89重量パーセントの、融点を有する半結晶性ポリアミド樹脂;
b)第一級アミノ酸及び第二級アミノ酸からなる群から選択される、0.50から約5.0重量パーセントの1種以上のアミノ酸であって、ヒドロキシル基を全く有さずわずか1つのカルボン酸を有するアミノ酸;
c)少なくとも2つ以上のエポキシ基を含む0.5から5.0重量パーセントの1種以上のポリエポキシ化合物であって、計算により決定して、又はポリエポキシ化合物がオリゴマーである場合ASTM D1652−11法を利用する滴定により決定して、43から4000g/当量のエポキシド当量を有し、8000未満の数平均分子量(Mn)を有するポリエポキシ化合物;
d)10から60重量パーセントの補強剤;並びに
e)0から30重量パーセントのポリマー強化剤;
を含み、
但し、ポリエポキシ化合物とアミノ酸化合物が反応して前記熱可塑性溶融混合組成物を与え;前記溶融混合組成物から調製され、ISO 527−2/1BAに従って試験され、空気雰囲気中で230℃の試験温度で1000時間の試験時間曝露された厚さ2mmのテストバーが、同一組成及び形状の曝露されていない対照のものと比べて、平均で、少なくとも40パーセントの引張強度保持率を有し;且つ
前記半結晶性ポリアミド樹脂が
少なくとも230℃の融点を有し、下記を含むグループ(III)ポリアミド
(aa)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約20から約35モルパーセントの半芳香族繰り返し単位:
(i)8から20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミン;及び
(bb)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約65から約80モルパーセントの脂肪族繰り返し単位:
(ii)6から20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;及び
(iii)4から20個の炭素原子を有するラクタム及び/又はアミノカルボン酸;
下記を含むグループ(IV)ポリアミド
(cc)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約50から約95モルパーセントの半芳香族繰り返し単位:
(i)8から20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミン;及び
(ee)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約5から約50モルパーセントの脂肪族繰り返し単位:
(ii)6から20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;及び
(iii)4から20個の炭素原子を有するラクタム及び/又はアミノカルボン酸
からなる群から選択される方法である。
本明細書では、融点及びガラス転移は、第一加熱走査において10℃/分の走査速度での示差走査熱量測定(DSC)により決定され、融点は吸熱ピークの極大とされ、ガラス転移は、明確な場合、エンタルピー変化の中点であると考えられる。
本明細書では、特記されない限り、「高温」は、210℃以上、最も好ましくは230℃以上の温度を意味する。
本発明では、特記されない限り、「長期」は、500時間以上の老化期間を意味する。
本明細書では、本明細書に開示されるポリアミド組成物又はその組成物から製造された物品に適用される「高い熱安定性」という用語は、空気雰囲気中で、試験温度230℃で少なくとも500時間の試験期間で、空気加熱老化試験(AOA)条件に曝露され、次いでISO 527−2/1BA法により試験される、ポリアミド組成物からなる厚さ2mmの成形されたテストバーの物性(例えば、引張強度)の保持を意味する。テストバーの物性は、同一組成及び形状の曝露されていない対照と比較され、「保持%」で表される。好ましい実施形態において、試験温度は230℃であり、試験期間は1000時間であり、曝露されたテストバーは、少なくとも40%の引張強度保持率%を有する。本明細書において、「高い熱安定性」は、前記の成形されたテストバーが、試験温度230℃で少なくとも1000時間の試験期間曝露される場合、平均で、40%の引張強度保持率を満たすか、超えることを意味する。所定の曝露温度及び期間で、より高い物性の保持率を示す組成物は、より良好な熱安定性を有する。
用語「170℃で」、「210℃で」、及び「230℃で」は、実際の温度が公称試験温度から±2℃変動し得ることの理解と共に、テストバーが曝露される環境の公称温度を意味する。
用語「から基本的になる」は、実施形態が列記された成分を必ず含み、本発明の基本的な性質及び新規な性質に著しく影響しない列記されていない成分に対して開放されていることを意味する。本明細書において、例えば、熱可塑性組成物に適用されるその用語は、熱可塑性組成物が列記された成分を含み、追加の成分が本発明の基本的性質及び新規な性質に著しく影響しない限り、少量の他の成分を含み得ることを意味する。
本発明の一実施形態は、熱可塑性溶融混合組成物であって
a)15から89.5重量パーセントのポリアミド樹脂、好ましくは融点を有する半結晶性ポリアミド;
b)第一級アミノ酸及び第二級アミノ酸からなる群から選択される、0.50から約5.0重量パーセントの1種以上のアミノ酸であって、ヒドロキシル基を全く有さずわずか1つのカルボン酸を有するアミノ酸;
c)少なくとも2つ以上のエポキシ基を含む0から5重量パーセントの1種以上のポリエポキシ化合物であって、計算により決定して、又はポリエポキシ化合物がオリゴマーである場合ASTM D1652−11法を利用する滴定により決定して、43から4000g/当量のエポキシド当量を有し、8000未満の数平均分子量(Mn)を有するポリエポキシ化合物;
d)0から60重量パーセントの補強剤;
e)0から30重量パーセントのポリマー強化剤;並びに
f)0〜10重量パーセントのさらなる添加剤;
を含み、
但し、成分a)、b)、c)、d)、e)、及びf)の重量パーセントが、熱可塑性溶融混合組成物の総重量に基づいている熱可塑性溶融混合組成物である。
ポリアミド樹脂
本発明の種々の実施形態の熱可塑性ポリアミド組成物はポリアミド樹脂を含む。ポリアミド樹脂は、1種以上のジカルボン酸と1種以上のジアミン、及び/若しくは1種以上のアミノカルボン酸の縮合生成物、並びに/又は1種以上の環状ラクタムの開環重合生成物である。好適な環状ラクタムはカプロラクタム及びラウロラクタムである。ポリアミドは全脂肪族でも半芳香族でもよい。
全脂肪族ポリアミドは、ジアミン、ジカルボン酸、ラクタム、アミノカルボン酸、及びそれらの反応性等価物など、脂肪族及び脂環式のモノマーから形成される。好適なアミノカルボン酸は11−アミノドデカン酸である。好適なラクタムはカプロラクタム及びラウロラクタムである。本発明の状況において、用語「全脂肪族ポリアミド」は、2種以上のそのようなモノマーから誘導されたコポリマー及び2種以上の全脂肪族ポリアミドのブレンドも意味する。直鎖状、分岐状、及び環状のモノマーを使用できる。
全脂肪族ポリアミドに含まれるカルボン酸モノマーには、脂肪族カルボン酸、例えばアジピン酸(C6)、ピメリン酸(C7)、スベリン酸(C8)、アゼライン酸(C9)、デカン二酸(C10)、ドデカン二酸(C12)、トリデカン二酸(C13)、テトラデカン二酸(C14)、ペンタデカン二酸(C15)、ヘキサデカン二酸(C16)、及びオクタデカン二酸(C18)があるが、これらに限定されない。ジアミンは、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、2−エチルテトラメチレンジアミン、2−メチルオクタメチレンジアミン;トリメチルヘキサメチレンジアミン、メタ−キシレンジアミン、及び/又はこれらの混合物があるが、これらに限定されない4つ以上の炭素原子を有するジアミンから選択できる。
半芳香族ポリアミドは、芳香族基を含むモノマーから形成されたホモポリマー、コポリマー、ターポリマー、又はより高度なポリマーである。1種以上の芳香族カルボン酸は、テレフタレートでも、テレフタレートと、イソフタル酸、フタル酸、2−メチルテレフタル酸、及びナフタル酸などの1種以上の他のカルボン酸との混合物でもよい。さらに、1種以上の芳香族カルボン酸は、先に開示された1種以上の脂肪族ジカルボン酸と混合してよい。或いは、メタ−キシレンジアミン(MXD)などの芳香族ジアミンを使用して、半芳香族ポリアミドを与えることができ、その例は、MXD6、MXD及びアジピン酸を含むホモポリマーである。
本明細書に開示される好ましいポリアミドはホモポリマー又はコポリマーであり、用語コポリマーは2種以上のアミド及び/又はジアミド分子繰り返し単位を有するポリアミドを意味する。ホモポリマー及びコポリマーは、それぞれの繰り返し単位により特定される。本明細書に開示されるコポリマーでは、繰り返し単位は、コポリマー中に存在するモル%繰り返し単位が減る順番で列記される。以下のリストは、ホモポリマー及びコポリマーポリアミド(PA)中のモノマー及び繰り返し単位を特定するために使用される略語を例示する。
HMD ヘキサメチレンジアミン(又は、二酸と組み合わせて使用される場合6)
T テレフタル酸
AA アジピン酸
DMD デカメチレンジアミン
6 ε−カプロラクタム
DDA デカン二酸
DDDA ドデカン二酸
TDDA テトラデカン二酸
HDDA ヘキサデカン二酸
ODDA オクタデカン二酸
I イソフタル酸
MXD メタ−キシレンジアミン
TMD 1,4−テトラメチレンジアミン
4T TMDとTから形成されたポリマー繰り返し単位
6T HMDとTから形成されたポリマー繰り返し単位
DT 2−MPMDとTから形成されたポリマー繰り返し単位
MXD6 MXDとAAから形成されたポリマー繰り返し単位
66 HMDとAAから形成されたポリマー繰り返し単位
10T DMDとTから形成されたポリマー繰り返し単位
410 TMDとDDAから形成されたポリマー繰り返し単位
510 1,5−ペンタンジアミンとDDAから形成されたポリマー繰り返し単位
610 HMDとDDAから形成されたポリマー繰り返し単位
612 HMDとDDDAから形成されたポリマー繰り返し単位
614 HMDとTDDAから形成されたポリマー繰り返し単位
616 HMDとHDDAから形成されたポリマー繰り返し単位
618 HMDとODDAから形成されたポリマー繰り返し単位
6 ε−カプロラクタムから形成されたポリマー繰り返し単位
11 11−アミノウンデカン酸から形成されたポリマー繰り返し単位
12 12−アミノドデカン酸から形成されたポリマー繰り返し単位
当分野において、用語「6」が、単独で使用される場合、ε−カプロラクタムから形成されたポリマー繰り返し単位を示すことに留意されたい。或いは、Tなどの二酸と組み合わせて使用される場合の「6」、例えば6Tは、「6」はHMDのことである。ジアミン及び二酸を含む繰り返し単位において、ジアミンが最初に示される。さらに、「6」がジアミンと組み合わせて使用される場合、例えば66では、最初の「6」はジアミンHMDを意味し、二番目の「6」はアジピン酸を意味する。同様に、他のアミノ酸又はラクタムから誘導された繰り返し単位は、炭素原子の数を示す1つの数字で示される。
一実施形態において、ポリアミド組成物は、下記からなる群から選択される1種以上のポリアミドを含む:
210℃未満の融点を有し、下記からなる群から選択される脂肪族又は半芳香族ポリアミドを含むグループ(I)ポリアミド;ポリ(ペンタメチレンデカンジアミド)(PA510)、ポリ(ペンタメチレンドデカンジアミド)(PA512)、ポリ(ε−カプロラクタム/ヘキサメチレンヘキサンジアミド)(PA6/66)、ポリ(ε−カプロラクタム/ヘキサメチレンデカンジアミド)(PA6/610)、ポリ(ε−カプロラクタム/ヘキサメチレンドデカンジアミド)(PA6/612)、ポリ(ヘキサメチレントリデカンジアミド)(PA613)、ポリ(ヘキサメチレンペンタデカンジアミド)(PA615)、ポリ(ε−カプロラクタム/テトラメチレンテレフタルアミド)(PA6/4T)、ポリ(ε−カプロラクタム/ヘキサメチレンテレフタルアミド)(PA6/6T)、ポリ(ε−カプロラクタム/デカメチレンテレフタルアミド)(PA6/10T)、ポリ(ε−カプロラクタム/ドデカメチレンテレフタルアミド)(PA6/12T)、ポリ(ヘキサメチレンデカンジアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド)(PA610/6T)、ポリ(ヘキサメチレンドデカンジアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド)(PA612/6T)、ポリ(ヘキサメチレンテトラデカンジアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド)(PA614/6T)、ポリ(ε−カプロラクタム/ヘキサメチレンイソフタルアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド)(PA6/6I/6T)、ポリ(ε−カプロラクタム/ヘキサメチレンヘキサンジアミド/ヘキサメチレンデカンジアミド)(PA6/66/610)、ポリ(ε−カプロラクタム/ヘキサメチレンヘキサンジアミド/ヘキサメチレンドデカンジアミド)(PA6/66/612)、ポリ(ε−カプロラクタム/ヘキサメチレンヘキサンジアミド/ヘキサメチレンデカンジアミド/ヘキサメチレンドデカンジアミド)(PA6/66/610/612)、ポリ(2−メチルペンタメチレンヘキサンジアミド/ヘキサメチレンヘキサンジアミド/ヘキサメチレンテレフタミド(terephthamide))(PAD6/66/6T)、ポリ(2−メチルペンタメチレンヘキサンジアミド/ヘキサメチレンヘキサンジアミド/)(PAD6/66)、ポリ(デカメチレンデカンジアミド)(PA1010)、ポリ(デカメチレンドデカンジアミド)(PA1012)、ポリ(デカメチレンデカンジアミド/デカメチレンテレフタルアミド)(PA1010/10T)ポリ(デカメチレンデカンジアミド/ドデカメチレンデカンジアミド/デカメチレンテレフタルアミド/ドデカメチレンテレフタルアミド(PA1010/1210/10T/12T)、ポリ(11−アミノウンデカンアミド)(PA11)、ポリ(11−アミノウンデカンアミド/テトラメチレンテレフタルアミド)(PA11/4T)、ポリ(11−アミノウンデカンアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド)(PA11/6T)、ポリ(11−アミノウンデカンアミド/デカメチレンテレフタルアミド)(PA11/10T)、ポリ(11−アミノウンデカンアミド/ドデカメチレンテレフタルアミド)(PA11/12T)、ポリ(12−アミノドデカンアミド)(PA12)、ポリ(12−アミノドデカンアミド/テトラメチレンテレフタルアミド)(PA12/4T)、ポリ(12−アミノドデカンアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド)(PA12/6T)、ポリ(12−アミノドデカンアミド/デカメチレンテレフタルアミド)(PA12/10T)ポリ(ドデカメチレンドデカンジアミド)(PA1212)、ポリ(ドデカメチレンドデカンジアミド/ドデカメチレンドデカンジアミド/ドデカメチレンテレフタルアミド))(PA1212/12T)、ポリ(ヘキサメチレンヘキサデカンジアミド)(PA616)、及びポリ(ヘキサメチレンオクタデカンジアミド)(PA618);少なくとも210℃の融点を有し、下記からなる群から選択される脂肪族ポリアミドを含むグループ(II)ポリアミド:ポリ(テトラメチレンヘキサンジアミド)(PA46)、ポリ(ε−カプロラクタム)(PA6)、ポリ(ヘキサメチレンヘキサンジアミド/(ε−カプロラクタム/)(PA66/6)ポリ(ヘキサメチレンヘキサンジアミド)(PA66)、ポリ(ヘキサメチレンヘキサンジアミド/ヘキサメチレンデカンジアミド)(PA66/610)、ポリ(ヘキサメチレンヘキサンジアミド/ヘキサメチレンドデカンジアミド)(PA66/612)、ポリ(ヘキサメチレンヘキサンジアミド/デカメチレンデカンジアミド)(PA66/1010)、ポリ(ヘキサメチレンデカンジアミド)(PA610)、ポリ(ヘキサメチレンドデカンジアミド)(PA612)、ポリ(ヘキサメチレンテトラデカンジアミド)(PA614)、及びポリ(テトラメチレンヘキサンジアミド/2−メチルペンタメチレンヘキサンジアミド)(PA46/D6);グループ(II)ポリアミド内に、少なくとも210℃で230℃未満の融点を有するグループ(IIA)ポリアミド及び230℃以上の融点を有するグループ(IIB)ポリアミドがあり;
少なくとも230℃の融点を有し、下記を含むグループ(III)ポリアミド:
(aa)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約20から約35モルパーセントの半芳香族繰り返し単位:
(i)8から20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミン;並びに
(bb)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約65から約80モルパーセントの脂肪族繰り返し単位:
(ii)6から20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;並びに
(iii)4から20個の炭素原子を有するラクタム及び/又はアミノカルボン酸;
下記を含むグループ(IV)ポリアミド
(cc)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約50から約95モルパーセントの半芳香族繰り返し単位:
(i)8から20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミン;並びに
(dd)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約5から約50モルパーセントの脂肪族繰り返し単位:
(ii)6から20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;並びに
(iii)4から20個の炭素原子を有するラクタム及び/又はアミノカルボン酸;
下記を含む、少なくとも260℃の融点を有するグループ(V)ポリアミド
(ee)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された95モルパーセントを超える半芳香族繰り返し単位:
(i)8から20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミン;並びに
(ff)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された5モルパーセント未満の脂肪族繰り返し単位:
(ii)6から20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;
(iii)4から20個の炭素原子を有するラクタム及び/又はアミノカルボン酸;並びに
融点を持たない、下記からなる群から選択されるグループ(VI)ポリアミド:ポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド)(6I/6T)及びポリ(ヘキサメチレンイソフタルアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンヘキサンジアミド)(6I/6T/66)。
グループ(I)ポリアミドは、融点が210℃未満である限り、半芳香族繰り返し単位を有してよく、一般的に、そのグループの半芳香族ポリアミドは40モルパーセント未満の半芳香族繰り返し単位を有する。半芳香族繰り返し単位は、8から20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミンからなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導されたものであると定義される。
別の実施形態は、前記ポリアミド樹脂が、ポリ(テトラメチレンヘキサンジアミド/テトラメチレンテレフタルアミド)(PA46/4T)、ポリ(テトラメチレンヘキサンジアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド)(PA46/6T)、ポリ(テトラメチレンヘキサンジアミド/2−メチルペンタメチレンヘキサンジアミド/デカメチレンテレフタルアミド)_PA46/D6/10T)、ポリ(ヘキサメチレンヘキサンジアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド)(PA66/6T)、ポリ(ヘキサメチレンヘキサンジアミド/ヘキサメチレンイソフタルアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミドPA66/6I/6T、及びポリ(ヘキサメチレンヘキサンジアミド/2−メチルペンタメチレンヘキサンジアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド(PA66/D6/6T)からなる群から選択されるグループ(III)ポリアミドから選択され;最も好ましいグループ(III)ポリアミドがPA66/6Tである、成形された又は押し出された熱可塑性物品である。
別の実施形態は、前記ポリアミド樹脂が、ポリ(テトラメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンヘキサンジアミド)(PA4T/66)、ポリ(テトラメチレンテレフタルアミド/ε−カプロラクタム)(PA4T/6)、ポリ(テトラメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンドデカンジアミド)(PA4T/612)、ポリ(テトラメチレンテレフタルアミド/2−メチルペンタメチレンヘキサンジアミド/ヘキサメチレンヘキサンジアミド)(PA4T/D6/66)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド/2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンヘキサンジアミド)(PA6T/DT/66)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンヘキサンジアミド)PA6T/66、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンデカンジアミド)(PA6T/610)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンテトラデカンジアミド)(PA6T/614)、ポリ(ノナメチレンテレフタルアミド/ノナメチレンデカンジアミド)(PA9T/910)、ポリ(ノナメチレンテレフタルアミド/ノナメチレンドデカンジアミド)(PA9T/912)、ポリ(ノナメチレンテレフタルアミド/11−アミノウンデカンアミド)(PA9T/11)、ポリ(ノナメチレンテレフタルアミド/12−アミノドデカンアミド)(PA9T/12)、ポリ(デカメチレンテレフタルアミド/11−アミノウンデカンアミド)(PA10T/11)、ポリ(デカメチレンテレフタルアミド/12−アミノドデカンアミド)(PA10T/12)ポリ(デカメチレンテレフタルアミド/デカメチレンデカンジアミド)(PA10T/1010)、ポリ(デカメチレンテレフタルアミド/デカメチレンドデカンジアミド)(PA10T/1012)、ポリ(デカメチレンテレフタルアミド/テトラメチレンヘキサンジアミド)(PA10T/46)、ポリ(デカメチレンテレフタルアミド/ε−カプロラクタム)(PA10T/6)、ポリ(デカメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンヘキサンジアミド)(PA10T/66)、ポリ(ドデカメチレンテレフタルアミド/ドデカメチレンドデカンジアミド)(PA12T/1212)、ポリ(ドデカメチレンテレフタルアミド/ε−カプロラクタム)(PA12T/6)、及びポリ(ドデカメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンヘキサンジアミド)(PA12T/66)からなる群から選択されるグループ(IV)ポリアミドから選択され;最も好ましいグループ(IV)ポリアミドがPA6T/66である、成形された又は押し出された熱可塑性物品である。
別の実施形態は、前記ポリアミド樹脂が、ポリ(テトラメチレンテレフタルアミド/2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド)PA4T/DT、ポリ(テトラメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド)PA4T/6T、ポリ(テトラメチレンテレフタルアミド/デカメチレンテレフタルアミド)PA4T/10T、ポリ(テトラメチレンテレフタルアミド/ドデカメチレンテレフタルアミド)PA4T/12T、ポリ(テトラメチレンテレフタルアミド/2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド)(PA4T/DT/6T)、ポリ(テトラメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド/2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド)(PA4T/6T/DT)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド/2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド)(PA6T/DT)、ポリ(ヘキサメチレンヘキサンジアミド/ヘキサメチレンイソフタルアミド)(PA6T/6I)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド/デカメチレンテレフタルアミド)PA6T/10T、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド/ドデカメチレンテレフタルアミド)(PA6T/12T)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド/2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド/ポリ(デカメチレンテレフタルアミド)(PA6T/DT/10T)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド/デカメチレンテレフタルアミド/ドデカメチレンテレフタルアミド)(PA6T/10T/12T)、ポリ(デカメチレンテレフタルアミド)(PA10T)、ポリ(デカメチレンテレフタルアミド/テトラメチレンテレフタルアミド)(PA10T/4T)、ポリ(デカメチレンテレフタルアミド/2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド)(PA10T/DT)、ポリ(デカメチレンテレフタルアミド/ドデカメチレンテレフタルアミド)(PA10T/12T)、ポリ(デカメチレンテレフタルアミド/2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド/(デカメチレンテレフタルアミド)(PA10T/DT/12T)、ポリ(ドデカメチレンテレフタルアミド)(PA12T)、ポリ(ドデカメチレンテレフタルアミド)/テトラメチレンテレフタルアミド)(PA12T/4T)、ポリ(ドデカメチレンテレフタルアミド)/ヘキサメチレンテレフタルアミド)PA12T/6T、ポリ(ドデカメチレンテレフタルアミド)/デカメチレンテレフタルアミド)(PA12T/10T),及びポリ(ドデカメチレンテレフタルアミド)/2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド)(PA12T/DT)からなる群から選択されるグループ(V)ポリアミドから選択され;最も好ましいグループ(V)ポリアミドがPA6T/DTである、成形された又は押し出された熱可塑性物品である。
種々の実施形態において、ポリアミドは、それぞれグループ(I)ポリアミド、グループ(II)ポリアミド、グループ(III)ポリアミド、グループ(IV)ポリアミド、又はグループ(V)ポリアミドである。
ポリアミドは2種以上のポリアミドのブレンドでもよい。好ましいブレンドには、グループ(I)及びグループ(II)ポリアミド;グループ(I)及びグループ(III)ポリアミド、グループ(II)及びグループ(III)ポリアミド、グループ(II)及びグループ(IV)ポリアミド、グループ(II)及びグループ(V)ポリアミド、並びにグループ(IV)及びグループ(V)ポリアミドからなる群から選択されるものがある。
好ましいブレンドには、グループ(II)及び(V)ポリアミドがあり、具体的な好ましいブレンドには、ポリ(ヘキサメチレンヘキサンジアミド)(PA66)及びポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド/2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド)(PA6T/DT)がある。
別の好ましいブレンドにはグループ(II)及びグループ(III)ポリアミドがあり、具体的な好ましいブレンドには、ポリ(ε−カプロラクタム)(PA6)及びポリ(ヘキサメチレンヘキサンジアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド(PA66/6T)がある。
別の好ましいポリアミドのブレンドには、グループ(II)ポリアミドの2種以上のポリアミドがある。具体的な好ましいブレンドには、PA66及びPA6;並びにPA66、PA6、及びPA66/6Tがある。好ましいブレンドは、好ましくは、熱可塑性溶融混合組成物の総重量に対して、1から15、1から10、及び1から5重量パーセントのPA6を有する。
種々の実施形態において、29から89.5、49から89.5、又は55から89.5重量パーセントのポリアミド樹脂が熱可塑性ポリアミド組成物中に存在する。好ましくは、ポリアミド樹脂は、融点を有する半結晶性ポリアミドであり、好ましくは、先に開示されたグループ(I)からグループ(V)ポリアミドから選択される。一実施形態において、5重量パーセント未満のポリフェニレンオキシドが熱可塑性組成物に存在し、別の実施形態において、ポリフェニレンオキシドは全く存在しない。好ましくは、ポリアミド樹脂は、ヘキサフルオロイソプロパノール中でサイズ排除クロマトグラフィーにより決定される、少なくとも5000、好ましくは少なくとも10000の数平均分子量を有する。
アミノ酸
成分b)は、0.50から約5.0重量パーセント、好ましくは0.5から4.0、1.0から4.0、及び1.0から3.0重量パーセントの、第一級アミノ酸及び第二級アミノ酸からなる群から選択され、ヒドロキシルを全く有さずわずか1つのカルボン酸を有する1種以上のアミノ酸である。好ましくは、アミノ酸は、アミノ酸熱安定剤の分子量の計算により、又はアミノ酸がオリゴマー性物質である場合、サイズ排除クロマトグラフィーにより決定される約1000以下、好ましくは500又は300以下の数平均分子量を有する。本発明において有用なアミノ酸には、脂肪族アミノ酸及び芳香族アミノ酸がある。一実施形態において、アミノ酸は、第一級アミノ酸である。
用語「アミノ酸」は、塩酸塩、酢酸塩、リン酸塩、一水和物、並びにナトリウム及びカリウム塩を含む、アミノ酸の塩及び水和物を含む。
脂肪族アミノ酸は、N−メチルグリシン、DL−アラニン、アミノシクロヘキサンプロピオン酸、2−アミノイソ酪酸、2−アミノ酪酸、DL−バリン、DL−tert−ロイシン、DL−ノルバリン、DL−イソロイシン、DL−ロイシン、DL−ノルロイシン、DL−2−アミノカプリル酸、β−アラニン、DL−3−アミノイソ酪酸、DL−3−アミノ酪酸、4−アミノ酪酸、5−アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、8−アミノカプリル酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、1−アミノ−1−シクロプロパンカルボン酸、1−アミノ−1−シクロペンタンカルボン酸、1−アミノ−1−シクロヘキサンカルボン酸、trans−4−(アミノメチル)−シクロヘキサンカルボン酸、2−アミノ−2−ノルボルナンカルボン酸、DL−プロリン、Dl−ジペカノリン酸(dipecanolic acid)、ニペコチン酸、及びDL−リジンからなる群から選択されるものを含む。
芳香族アミノ酸は、−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、2−アミノ安息香酸、2−フェニルグリシン、2,2−ジフェニルグリシン、N−フェニルグリシン、DL−フェニルアラニン、α−メチル−DL−フェニルアラニン、DL−ホモフェニルアラニン、DL−2−フルオロフェニルグリシン、DL−2−フルオロフェニルアラニン、4−アミノ−DL−フェニルアラニン水和物、及びN−トリチルグリシンからなる群から選択されるものを含む。
一実施形態において、アミノ酸は、6−アミノヘキサン酸、リジン、11−アミノウンデカン酸、4−アミノ安息香酸;及びこれらの化合物の塩からなる群から選択される。
ポリエポキシ化合物
任意選択の成分c)は、0から5.0、好ましくは0.5から4.0、1.0から4.0、及び1.0から3.0重量パーセントの、少なくとも2つ以上のエポキシ基を含む1種以上のポリエポキシ化合物であって、計算により決定して、又はポリエポキシ化合物がオリゴマーである場合ASTM D1652−11法を利用する滴定により決定して、43から4000g/当量、好ましくは43から1000、70から1000、70から500、及び70から200g/当量のエポキシド当量を有し、8000未満の数平均分子量(M)を有する。種々の実施形態において、数平均分子量(M)は、2000未満、1000未満、及び400未満である。好ましくは、ポリエポキシ化合物は1000未満のMnを有する。
本発明に有用なポリエポキシ化合物の例には、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(BDE)、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(BADE)、ビスフェノールFジグリシジルエーテル(BFDE)、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(TTE)、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、及びグリシジルアミン型エポキシ樹脂がある。本発明に使用できるポリエポキシドのさらなる例には、1,3−ブタジエンジエポキシド(MW86.09、エポキシ当量=43.05)などのポリエンのエポキシ化により製造されたポリエポキシド、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、1,2,5,6−ジエポキシシクロオクタン、4−ビニル−1−シクロヘキサンジエポキシド、並びにShell Chemical Companyから市販の樹脂、例えば、EKP206及びEKP207(MW6,000、エポキシ当量670)などのエポキシ化ポリイソプレンコポリマーがある。他の有用なポリエポキシドは、Momentive,Inc.,Columbus,OHから市販の、液体エポキシ樹脂及びビスフェノール−Aから誘導されたEPON(商標)樹脂である。エポキシ樹脂はこれらに限定されず、これらは、単独でも、2種以上の組み合わせでも使用できる。好ましい実施形態において、ポリエポキシ化合物はトリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(TTE)である。
ポリアミド樹脂メルトの存在下でポリエポキシ化合物とアミノ酸を溶融ブレンドすると、1つ以上のカルボン酸官能基又はアミノ官能基が、ポリエポキシ化合物の1つ以上のエポキシ基と反応して、エポキシ官能基の開環によりエステル(C−O−C(O)−C)結合及び/又はアミノ結合(C−N−C)を形成するように、ポリエポキシ化合物及びアミノ酸化合物が反応する条件を与える。開環反応は、形成される各ポリエステル結合及び/又はアミノ結合に、等量のヒドロキシル基も与える。本明細書において、反応生成物は「アミノ酸−ポリオール化合物」と称される。反応は、ポリアミド樹脂がない状態でも、ポリエポキシとアミノ酸の組み合わせを混合してある反応温度にある反応期間の間加熱して、ポリエポキシのある転化パーセントを与えることにより達成できる。ポリエポキシ化合物のエポキシ転化パーセントは、ポリアミド樹脂のない状態で、エポキシ環水素ジアステレオマーの1つのH NMRシグナルに対して、反応の間で変化しない第二の内部標準シグナルを測定することにより決定できる。そのため、ポリアミド樹脂のない状態での、選択されたポリエポキシとアミノ酸の反応を利用すると、選択されたポリエポキシ/アミノ酸組成物がゲル化する傾向を経験的に決定することができる。ゲル化、すなわち、架橋は、組成物の粘度が急激に増加して組成物が加工可能でない点に至るので望ましくない。
好ましい実施形態において、熱可塑性溶融混合組成物は、他の成分がない状態で、c)とb)が反応して、成分b)とc)のゲル化点を含まずゲル化点まで、成分(c)のエポキシ当量の少なくとも10パーセントの転化を与えるようなc)とb)の比を有する。
ポリアミド樹脂がない状態での好適な反応温度は、23℃から250℃の範囲を含む。好適な反応期間は、1分から約24時間の範囲を含む。当業者により望まれるとおり、反応は、例えば2気圧から約0.01mmHgの圧力範囲で;触媒作用、例えば、酸触媒作用又は塩基触媒作用が存在しても存在しなくても;溶媒が存在しても存在しなくても;可塑剤、又は熱可塑性溶融混合組成物において最終的には望ましいと思われる他の添加剤が存在しても存在しなくても実施できる。一実施形態において、反応は触媒の非存在下で実施される。
ポリエポキシ化合物(c)とアミノ酸化合物(b)の組み合わせを反応させると、成分(c)のエポキシ当量の少なくとも10パーセントの転化から成分b)とc)のゲル化点を含まずゲル化点までの範囲を有する反応生成物を与える。種々の実施形態において、反応生成物は、成分c)のエポキシ当量の少なくとも25パーセントの転化、40パーセントの転化、50パーセントの転化、80パーセントの転化、及び85パーセントの転化から成分b)及びc)のゲル化点を含まずゲル化点までの好ましい範囲を有する。
種々の実施形態は、ゲル化点に達することなく、100%のエポキシ転化に至ることが可能な反応生成物を与える、ポリエポキシ化合物(c)とアミノ酸化合物(b)の多くの組み合わせを含む。
有用な反応生成物を与える、ポリエポキシ化合物(c)とカルボン酸化合物(d)との反応の程度の上限は、ゲル化点のわずかに下である。ゲル化点は、物質が架橋し、もはや流動できず、溶融ブレンドにより均一なブレンドを与えられない点である。ゲル化点は、改変されたCarothers式(G.Odian,Principles of Polymerization,1981,ISBN 0−471−05146−2,John Wiley & Sons,Inc.,p.117−119)を利用して計算できるが、それは、分子あたり少なくとも2つの反応性基A及びBを有し、少なくとも一方が分子あたり2を超える基を有する2つの試薬の不等な(不定比の(nonstochiometric))反応混合物の統計式である:
pc=1/{r[1+(fA−2)][1+(fB−2)]}exp1/2 式(I)
式中:
pc=基Aのゲル化点での転化、基Bの転化はr×pcである
r=1又は<1、A基とB基の比
f>2は、2を超える官能性を有する試薬の官能性である。
試薬の官能性の種々の組み合わせに対して式(I)を利用して計算したゲル化点(G−1〜G−6)の例を、表Aに列記する。
好ましい実施形態において、b)アミノ酸とc)ポリエポキシ化合物の比は、エポキシ基に対するカルボン酸及びアミノ基の比が0.1から200の範囲、より好ましくは1.1から200(過剰なアミン及びカルボン酸)であるようなものである。比は、使用される各試薬の量を、ポリエポキシ化合物及びアミノ酸の当量によりそれぞれ割ることにより決定される。
補強剤
様々な実施形態において、熱可塑性溶融混合組成物は、0から60重量パーセント、好ましくは10から60、12.5から55、及び15から50重量パーセントの1種以上の補強剤を含む。補強剤は任意の充填剤でよいが、好ましくは、炭酸カルシウム、円形及び非円形の断面を有するガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、カーボンファイバー、タルク、マイカ、珪灰石、焼成粘土、カオリン、珪藻土、硫酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、炭酸ナトリウムアルミニウム、バリウムフェライト、チタン酸カリウム、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。好ましい実施形態において、補強剤は、円形断面を有するガラス繊維及び非円形断面を有するガラス繊維からなる群から選択される。ガラス繊維は、集束剤又はカップリング剤、ガラスとポリアミド樹脂の結合を改善する有機又は無機の物質を有し得る。
非円形断面を有するガラス繊維は、ガラス繊維の長手方向に垂直であり断面の最長の直線距離に相当する長軸を有する断面を有するガラス繊維をいう。非円形断面は、長軸に垂直な方向で断面中の最長直線距離に相当する短軸を有する。線維の非円形断面は、繭型(数字の8)形状、長方形の形状;楕円形の形状;ほぼ三角形の形状;多角形の形状;及び長円の形状を含む種々の形状を有しうる。当業者に理解されるとおり、断面は他の形状でもよい。長軸の長さと短いアクセス(access)の長さの比は、好ましくは約1.5:1から約6:1である。その比は、より好ましくは約2:1から5:1、さらにより好ましくは約3:1から約4:1である。好適なガラス繊維は、欧州特許第0190001号明細書及び欧州特許第0196194号明細書に開示されている。
熱可塑性溶融混合組成物は、任意選択で、0から30重量パーセントの、反応性官能基及び/又はカルボン酸の金属塩を含むポリマー強化剤を含む。一実施形態において、組成物は、2から20重量パーセントの下記からなる群から選択されるポリマー強化剤を含む:エチレンと、グリシジル(メタ)アクリラートと、任意選択で1種以上の(メタ)アクリラートエステルとのコポリマー;不飽和カルボン酸無水物によりグラフトされたエチレン/α−オレフィン又はエチレン/α−オレフィン/ジエンコポリマー;エチレンと、2−イソシアナトエチル(メタ)アクリラートと、任意選択で1種以上の(メタ)アクリラートエステルとのコポリマー;Zn、Li、Mg、又はMn化合物と反応して対応するイオノマーを形成する、エチレンとアクリル酸のコポリマー。
本発明の熱可塑性組成物は、「補助安定剤」と称される、ポリエポキシ化合物及び/又はアミノ酸以外の当該技術分野で一般に使用されるさらなる熱安定剤又は酸化防止剤、帯電防止剤、発泡剤、可塑剤、潤滑剤、並びに着色剤及び顔料などの、0から10重量パーセントのさらなる添加剤を含んでもよい。一実施形態において、0.02から0.5重量パーセントの1種以上の潤滑剤が存在する。別の実施形態において、0.1から3.0重量パーセントの1種以上の着色剤が存在するが、重量パーセント着色剤は、着色剤に伴う担体の重量を含む。一実施形態において、着色剤は、カーボンブラック及びニグロシン黒色顔料の群から選択される。
補助安定剤には、引用により本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2010/0029819号明細書、Palmer et alに開示される銅安定剤、第二級アリールアミン、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)、ヒンダードフェノール、及びこれらの混合物がある。
一実施形態において、さらなる添加剤は、金属酸化物及び金属水酸化物から選択される無機塩基を含むべきではない。例えば、ポリエポキシ化合物及びアミノ酸を有する熱可塑性溶融混合組成物中の水酸化マグネシウムの存在は、AOA引張強度保持率に対して、著しい負の効果を有することが見出された。
溶融ブレンド
本明細書では、熱可塑性組成物は溶融ブレンドによる混合物であり、この場合、全てのポリマー性成分は充分に混合され、全ての非ポリマー性成分はポリマーマトリックスに充分に分散される。どのような溶融ブレンド法も、本発明のポリマー性成分と非ポリマー性成分を混合するのに利用できる。例えば、ポリマー性成分と非ポリマー性成分は、一軸押出機若しくは二軸押出機、撹拌機、一軸若しくは二軸ニーダー、又はバンバリーミキサーなどのメルトミキサーに供給され、添加工程は、全成分の一度の添加でも、数バッチの段階的な添加でもよい。ポリマー性成分及び非ポリマー性成分が数バッチで段階的に加えられる場合、ポリマー性成分及び/又は非ポリマー性成分の一部が最初に加えられ、次いで、次に加えられる残りのポリマー性成分及び非ポリマー性成分と、充分に混合した組成物が得られるまで溶融混合される。補強充填剤が長い物理的形状を呈する場合(例えば、長いガラス繊維)、延伸押出成形を利用して、補強された組成物を調製できる。
好ましい実施形態において、本明細書に開示される熱可塑性溶融混合組成物は、ASTM D3835に従い1000秒−1のせん断速度で、キャピラリーレオメーター中で、ポリアミド樹脂の融点の10℃から30℃超の温度で測定された、保持時間5分での溶融粘度の600%未満、好ましくは300、200未満、最も好ましくは130%未満の保持時間25分での溶融粘度を有する。
溶融ブレンド
別の実施形態は、熱可塑性溶融混合組成物を与える連続的なプロセスであって
A)下記を溶融ブレンドして
a)15から99重量パーセントの、融点を有する半結晶性ポリアミド樹脂;
b)第一級アミノ酸及び第二級アミノ酸からなる群から選択される、0.50から約5.0重量パーセントのアミノ酸であって、ヒドロキシル基を全く有さずわずか1つのカルボン酸を有するアミノ酸;
d)0から60重量パーセントの補強剤;
e)0から30重量パーセントのポリマー強化剤;並びに
f)0から10重量パーセントのさらなる添加剤;
ポリアミド−ポリ(アミノ酸)ブレンドを与えること;並びに
B)前記ポリアミド−ポリ(アミノ酸)ブレンドを
c)少なくとも2つ以上のエポキシ基を含む0.5から5.0重量パーセントのポリエポキシ化合物であって、計算により決定して、又はポリエポキシ化合物がオリゴマーである場合ASTM D1652−11法を利用する滴定により決定して、43から4000g/当量のエポキシド当量を有し、8000未満の数平均分子量(Mn)を有するポリエポキシ化合物;
と溶融ブレンドすることを含み、
但し、成分a)、b)、c)、d)、e)、及びf)の重量パーセントが、熱可塑性溶融混合組成物の総重量に基づいている、連続的なプロセスである。
連続プロセスの一実施形態において、成分d)、e)、及びf)の1つ以上は、工程B)において、前記ポリアミド−ポリ(アミノ酸)ブレンドと溶融ブレンドされる。
連続プロセスの別の実施形態は、前記ポリアミド−ポリ(アミノ酸)ブレンドを成分b)と溶融ブレンドすることが、前記1種以上のポリエポキシ化合物をポンプにより前記ポリアミド−ポリ(アミノ酸)ブレンドに計量して供給することにより与えられるものである。
別の実施形態は熱可塑性溶融混合組成物を与えるプロセスであって
A)下記を溶融ブレンドすること:
a)15から99重量パーセントの、融点を有する半結晶性ポリアミド樹脂;
b)第一級アミノ酸及び第二級アミノ酸からなる群から選択される、0.50から約5.0重量パーセントの1種以上のアミノ酸であって、ヒドロキシル基を全く有さずわずか1つのカルボン酸を有するアミノ酸;
c)少なくとも2つ以上のエポキシ基を含む0.5から5.0重量パーセントの1種以上のポリエポキシ化合物であって、計算により決定して、又はポリエポキシ化合物がオリゴマーである場合ASTM D1652−11法を利用する滴定により決定して、43から4000g/当量のエポキシド当量を有し、8000未満の数平均分子量(M)を有するポリエポキシ化合物;
d)0から60重量パーセントの補強剤;
e)0から30重量パーセントのポリマー強化剤;
f)0から10重量パーセントのさらなる添加剤;
を含み、
但し、成分b)アミノ酸及びc)ポリエポキシ化合物が、溶融ブレンドの間に同時に加えられるプロセスである。
他の実施形態は、熱可塑性溶融混合組成物が、ASTM D3835に従い1000秒−1のせん断速度で、キャピラリーレオメーター中で、ポリアミド樹脂の融点の10℃から30℃超の温度で測定された、保持時間5分での溶融粘度の600%未満の保持時間25分での溶融粘度を有する、先に開示された連続又は同時プロセスである。
プロセスの他の実施形態は、10から60重量パーセントの成分d)補強剤を、ポリアミドの量を15から89重量パーセントにする必要な低減と共に含む。
熱可塑性溶融混合組成物に関して先に開示された好ましい実施形態は全て、本明細書に開示される熱可塑性溶融混合組成物を調製するためのプロセス及び方法に適用できる。
先に開示された溶融混合組成物は、それから製造された成形品又は押出品の高温での長期の熱安定性を増大させるのに有用である。物品の長期の熱安定性は、厚さ2mmの試験試料をオーブン中で種々の試験温度で種々の試験期間曝露させて(空気加熱老化試験)評価できる。本明細書に開示される組成物のオーブン試験温度は、170℃で500、1000、又は2000時間の試験期間;210℃で500又は1000時間の試験期間;及び230℃で500、1000、又は1500時間の試験期間でよい。試験試料は、空気加熱老化試験の後、引張強度及び破断点伸び(elongation to break)に関してISO 527−2/1BA試験法に従って試験され、同一組成及び形状を有する成形時乾燥(dry as molded)(DAM)である曝露されていない対照と比較される。DAM対照との比較により、引張強度保持率及び/又は破断点伸び保持率が与えられ、そのようにして、種々の組成物を長期の熱安定性性能に関して評価できる。
別の実施形態は、熱可塑性溶融混合組成物の空気加熱老化試験(AOA)条件下での引張強度保持率を向上させる方法であって
下記を溶融ブレンドすること:
a)15から99重量パーセントの、融点を有する半結晶性ポリアミド樹脂;
b)第一級アミノ酸及び第二級アミノ酸からなる群から選択される、0.50から約5.0重量パーセントの1種以上のアミノ酸であって、ヒドロキシル基を全く有さずわずか1つのカルボン酸を有するアミノ酸;
c)少なくとも2つ以上のエポキシ基を含む0.5から5.0重量パーセントの1種以上のポリエポキシ化合物であって、計算により決定して、又はポリエポキシ化合物がオリゴマーである場合ASTM D1652−11法を利用する滴定により決定して、43から4000g/当量のエポキシド当量を有し、8000未満の数平均分子量(M)を有するポリエポキシ化合物;
d)0から60重量パーセントの補強剤;
e)0から30重量パーセントのポリマー強化剤;並びに
f)0から10重量パーセントのさらなる添加剤;
を含み、
但し、ポリエポキシ化合物とアミノ酸化合物が反応して前記熱可塑性溶融混合組成物を与え;前記溶融混合組成物から調製され、ISO 527−2/1BAに従って試験され、空気雰囲気中で230℃の試験温度で、1000時間の試験期間曝露された厚さ2mmのテストバーが、同一組成及び形状の曝露されていない対照のものと比べて、平均で、少なくとも40パーセントの引張強度保持率を有し;ポリアミド樹脂が、本明細書で定義されるグループ(IIB)ポリアミド、グループ(III)ポリアミド、グループ(IV)ポリアミド、グループ(V)ポリアミドからなる群から選択される1種以上のポリアミドを含む、引張強度保持率を向上させる方法である。
一実施形態は、先に開示された熱可塑性溶融混合組成物を含む成形又は押出された熱可塑性物品であって、ポリアミド樹脂が1種以上のグループ(I)ポリアミドを含み、前記溶融混合組成物から調製され、ISO 527−2/1BAに従って試験され、空気雰囲気中で、試験温度170℃で試験期間500時間の間曝露された厚さ2mmのテストバーが、同一組成及び形状の曝露されていない対照のものと比べて、平均で、少なくとも40パーセント、好ましくは少なくとも50、60、70、80、及び90%の引張強度保持率を有する成形又は押出された熱可塑性物品である。
一実施形態は、上記実施形態に開示された熱可塑性溶融混合組成物を含む成形又は押出された熱可塑性物品であって、ポリアミド樹脂が1種以上のグループ(II)ポリアミドを含み、前記溶融混合組成物から調製され、ISO 527−2/1BAに従って試験され、空気雰囲気中で、試験温度210℃で試験期間500時間の間曝露された厚さ2mmのテストバーが、同一組成及び形状の曝露されていない対照のものと比べて、平均で、少なくとも40パーセント、好ましくは少なくとも50、60、70、80、及び90%の引張強度保持率を有する成形又は押出された熱可塑性物品である。
一実施形態は、上記実施形態に開示された熱可塑性溶融混合組成物を含む成形又は押出された熱可塑性物品であって、ポリアミド樹脂が、グループ(IIB)ポリアミド、グループ(III)ポリアミド、グループ(IV)ポリアミド、グループ(V)ポリアミド、及びグループ(VI)ポリアミドからなる群から選択される1種以上のポリアミドを含み、前記溶融混合組成物から調製され、ISO 527−2/1BAに従って試験され、空気雰囲気中で、試験温度230℃で試験期間1000時間の間曝露された厚さ2mmのテストバーが、同一組成及び形状の曝露されていない対照のものと比べて、平均で、少なくとも40パーセント、好ましくは少なくとも50、60、70、80、及び90%の引張強度保持率を有する成形又は押出された熱可塑性物品である。
別の態様において、本発明は、本明細書に開示される熱可塑性ポリアミド組成物を付形することによる、物品の製造方法に関する。物品の例は、フィルム又はラミネート、自動車部品又はエンジン部品又は電気/電子部品である。「付形」とは、例えば押出、射出成形、熱成形(thermoform molding)、圧縮成形、又はブロー成形などの任意の付形技法を意味する。好ましくは、物品は射出成形又はブロー成形により付形される。
本明細書に開示される成形又は押出された熱可塑性物品は、以下の要件の1つ以上を満たす多くの車両用構成部品において用途を有しうる:高い衝撃の要件;大幅な重量削減(例えば従来の金属に対して);高温に対する抵抗性;油環境に対する抵抗性;冷却液などの化学薬剤に対する抵抗性;よりコンパクトで一体化した設計を可能にする騒音低減。具体的な成形又は押出された熱可塑性物品は、給気冷却器(CAC);シリンダーヘッドカバー(CHC);オイルパン;サーモスタット及びヒーターハウジング及び冷却液ポンプを含むエンジン冷却装置;マフラー及び触媒コンバーターのハウジングを含む排気装置;給気マニホールド(AIM);並びにタイミングチェーンベルトフロントカバーからなる群から選択される。長期の高温曝露に対する望まれる機械的抵抗性の代表的な例として、給気冷却器を挙げることができる。給気冷却器は、エンジンの燃焼効率を高める車両のラジエーターの一部である。給気冷却器は、給気温度を下げ、ターボチャージャー中での圧縮の後空気の密度を上げ、それにより、より多くの空気がシリンダーに入るようにしてエンジンの効率を高める。空気が給気冷却器に入る時、その温度は200℃を超えることがあるので、この部品は、高温で長期間良好な機械的性質を維持する組成物からできていることが要求される。また、老化時に白化を全く又はほとんど示さない付形された物品を有することが非常に望ましい。
本発明は以下の実施例によりさらに説明される。以下の実施例が説明目的のみのものであり、本発明を限定するために使用されないことを理解されたい。
方法
溶融ブレンド方法
30mm押出機法
表1〜6、8〜10及び12にある実施例及び比較例は、表に列記した成分を、ポリアミドB及びPA66組成物には約280〜290℃で、ポリアミドA(PA6T/66 55:45)組成物には310℃のバレル設定で運転している30mm二軸押出機(CoperionのZSK 30)中で、全組成物でスクリュー回転数約300〜400rpm、スループット30〜40ポンド/時(13.6〜18.1kg/時)、及び手作業で測定した溶融温度約300〜360℃を利用して溶融ブレンドして調製した。ガラス繊維は、スクリューサイドフィーダーによりメルトに加え、他の成分は全て、以下の方法1及び2に述べる以外、押出機の初めで加えた。表に示す成分の量は、熱可塑性組成物の総重量に対する重量パーセントで表す。
以下の方法を利用して、液体ポリエポキシ化合物を加えた。
方法1(実施例4、5、12、及び13、並びに表7〜11で利用)液体ポリエポキシドTTEをTeledyne ISCOポンプで計量し、押出機のバレル5でガラス繊維を加える直前にバレル4に加えた。
方法2(比較例C−1及びC−4、並びに実施例8、16、及び19〜23で利用)−ポリアミドの一部(例えば500g)を、Bantam Micropulverizer中で低温粉砕に付して、平均粒径約1ミリメートルの粒子を与えた。液体又は油の成分(例えばTTE)を、粉砕した粒子中でブレンドして均一なブレンドを与え、均一なブレンドを押出機に加えた。
配合した混合物を、レース又はストランドの形態で押出し、水浴中で冷却し、細断してグラニュールにした。
40mm押出機法
表7、11及び13に列記した例及び比較例は、40mm二軸押出機(Werner & Pfleiderer ZSK−40)を使用した以外、先に開示した手順と同様に調製した。バレル温度を280℃に設定し、スクリュー回転数を200〜500rpmに、スループットを175〜350ポンド/時(79.4〜158.8kg/時)に設定し、全組成物で溶融温度を測定すると300℃〜360℃であった。ガラス繊維をスクリューサイドフィーダーによりメルトに加え、TTEエポキシド以外の他の成分全てを押出機の初めで加えたが、TTEエポキシドはK−Tronポンプを使用したことを除いて先に開示した方法1により加えた。
機械的引張性質
機械的引張性質、すなわち、弾性率、破断応力(引張強度)、及び破断歪(破断点伸び)は、ISO 527−2/1BAに従い測定した。測定は、厚さ2mmの射出成形ISO引張試験片に対して、試験速度5mm/分で行った。金型温度は、PA6T/DT試験片では145〜150℃であった。金型温度は、PA6T/66及びPA66/6T及びPA66+PA6試験片では90〜100℃であった。溶融温度は、両樹脂で325〜330℃であった。
空気加熱老化試験(AOA)
試験片は、ISO 2578に詳述されている手順に従い、空気再循環オーブン(Heraeus、UT6060型)で熱老化させた。種々の熱老化時間で、試験片をオーブンから取り出し、室温に冷却し、試験の準備ができるまで、アルミニウムで裏打ちされた袋に密封した。次いで、引張機械的性質を、Zwick引張装置を使用してISO 527に従って測定した。5個の検体から得られた平均値を表に与える。
溶融粘度
溶融粘度の保持率を、ASTM D3835に従って、キャピラリーレオメーター(Kayness)中で、せん断速度1000秒−1で、ポリアミド樹脂の融点の10℃から30℃超の温度で測定して、保持時間5分での溶融粘度と比べた保持時間25分として決定した。
エポキシ転化のH NMR法
1Hスペクトルを、500MHzで運転するBruker 500MHz NMR分光計で、CDCl中で記録した。ポリエポキシ化合物中のエポキシ官能基の転化パーセントは、エポキシ環水素ジアステレオマーの1つのH NMRシグナルを、ポリヒドロキシ化合物との反応の間変化しない第二の内部標準シグナルに対して測定することにより決定する。出発組成物中のエポキシ官能基及び標準のモル並びに標準シグナル中の水素の数に関して調整したエポキシ環水素シグナルと標準シグナルの比を利用して、転化%を決定する。例えば、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル(TTE)では、TTEのメチル基を内部標準シグナル(0.80ppm)として選び、エポキシ水素ジアステレオマー(2.55ppm)の1つが測定されるエポキシシグナルである。以下の計算をすると転化%が得られる。
この場合、1つの等価なジアステレオマー水素をそれぞれ有する3つの等価なエポキシ基及び内部標準中に3つの等価なメチル水素があるので、比の調整は必要でない。
白化決定法
2つの5インチ×3インチ×3mmのプラークを、相対湿度85%及び85℃の条件下の人工気候室に配置することにより処理した。1日後、プラークの1つを気候室から除き、目視検査した。110°の反射で決定されるL値を、ChromaVision MA100 Multi−Angle分光光度計(X−Rite,Incorporated,Grandville,Michiganにより製造)で測定した。Lは、CIELAB色空間での白さの通常の尺度である。L値を、表裏両方で、プラーク上の4つの位置で測定し、L値を平均した。Lの決定を、処理していないプラークでも実施した。処理していないプラークの4つのL測定値の平均を、処理したプラークの4つの測定の平均から引いて、ΔL値を決定した。7日後、第二のプラークを気候室から取り出し、L値及びΔL値を決定した。低いL値はより暗いプラークに対応し、高いL値はより明るいプラークに対応する。したがって、正のΔLは、より暗い色からより明るい色への変化を意味する。
調査により、目視観察をすると、当業者ならば、分光学的測定手段により決定されるΔL値に相当する、表Bに列記した3つのレベルの白化を特定できるだろうということを見出した。そのため、いくつかの例においてこの関係を利用し、目視の観察を利用して、L値が簡便に測定できない場合白化を評価した。
材料
ポリアミドAは、テレフタル酸、アジピン酸、及びヘキサメチレンジアミンから製造されたZytel(登録商標)HTN502HNC010 6T/66コポリアミドを意味し、2つの酸が55:45のモル比で使用されており(PA6T/66)、融点が310℃であり、ASTM D2857法による固有粘度(IV)が典型的には約1.07であり、E.I.DuPont de Nemours and Company,Wilmington,Delaware,USAから市販されている。
ポリアミドBは、およそ80meq/kgのアミン末端を有するPA66/6T(75/25モル比繰り返し単位)を意味し、ASTM D−789法による典型的な相対粘度(RV)が41であり、典型的な融点が268℃であり、以下の手順により与えた。
ポリアミド66塩溶液(3928ポンド、51.7重量パーセント、pH8.1)及び2926ポンドの25.2重量%のpH7.6のポリアミド6T塩溶液を、100gの従来の消泡剤、20gの次亜リン酸ナトリウム、220gの重炭酸ナトリウム、2476gの80%HMD水溶液、及び1584gの氷酢酸と共にオートクレーブに入れた。次いで、溶液を、圧力を265psiaまで上げながら加熱し、その時点で、蒸気を抜いて圧力を265psiaに保ち、バッチの温度が250℃に達するまで加熱を続けた。次いで、バッチ温度をさらに280〜290℃に上げながら、圧力をゆっくりと6psiaに下げた。次いで、圧力を6psiaに保ち、温度を280〜290℃に20分間保った。最後に、ポリマーメルトを押し出してストランドにし、冷却し、切断してペレットした。
PA66は、1,6−ヘキサン二酸及び1,6−ヘキサメチレンジアミンでできた脂肪族ポリアミドを意味し、典型的な相対粘度が49であり、融点が約263℃であり、E.I.DuPont de Nemours and Company,Wilmington,Delaware,USAから、商標Zytel(登録商標)101NC010ポリアミドで市販されている。
PA6は、BASF Corporation,Florham Park,NJ,07932から市販されているUltramid(登録商標)B27ポリアミド6樹脂(ポリ)カプロラクタムを意味する。
ガラス繊維Aは、日本電気硝子、大阪、日本により製造されたNEG D187Hガラス繊維を意味する。
ガラス繊維Bは、Chongqing Polycomp International Corp.,Chongqing,Chinaから市販されているCPIC 301HPチョップドグラスファイバーを意味する。
黒色顔料Aは、ZYTEL(登録商標)FE3786 BK031C黒色コンセントレート、PA66キャリア中の40重量%ニグロシン黒色顔料コンセントレートを意味する。
黒色顔料Bは、ZYTEL(登録商標)FE3779 BK031C黒色コンセントレート、PA6キャリア中の25重量%カーボンブラックを意味する。
銅熱安定剤は、7部のヨウ化カリウム及び1部のヨウ化銅の0.5部のステアリン酸アルミニウムワックスバインダー中の混合物を意味する。
Kemamide E180潤滑剤は、Chemtura Corp.,Philadelphia,PAから市販されているN−ステアリルエルカミド、CAS No.[10094−45−8]を意味する。
TRX(登録商標)301コポリマーは、E.I.DuPont de Nemours and Company,Wilmington,Delaware,USAから市販されている無水マレイン酸修飾EPDMを意味する。
EPON(商標)樹脂1009Fは、Momentive,Inc.,Columbus,OHから市販されている、液体エポキシ樹脂及びビスフェノール−Aから誘導された高分子量固形エポキシ樹脂(2300〜3600当量のエポキシ)である。
EPON(商標)樹脂1002Fは、Momentive,Inc.から市販されている、液体エポキシ樹脂及びビスフェノール−Aから誘導された固形エポキシ樹脂(600〜700当量のエポキシ)である。
EPON(商標)樹脂2002は、Momentive,Incから市販されている、ビスフェノール−Aから誘導された固体エポキシ樹脂(675〜760当量のエポキシ)である。
EPON(商標)樹脂SU−8は、Momentive,Inc.から市販されているフレークエポキシ樹脂(195〜230当量のエポキシ)である。
EPON(商標)樹脂165は、Momentive,Inc.から市販されている固体エポキシ樹脂(200〜230当量のエポキシ)である。
TTEは、Sigma−Aldrichのトリメチロールプロパントリグリシジルエーテルを意味する。
6−アミノヘキサン酸はAldrich Chemical Coから入手した。
リジン塩酸塩はAldrich Chemical Coから入手した。
カプロラクタムはAldrich Chemical Coから入手した。
11−アミノウンデカン酸はAldrich Chemical Coから入手した。
4−アミノ安息香酸はAldrich Chemical Coから入手した。
種々の実施形態の実施例及び比較例を表1〜13に列記する。
空気加熱老化試験(AOA)後の引張強度保持率;並びに溶融粘度及び溶融粘度の保持率は、射出成形部品の重要な性能パラメーターである。実施例1は、アミノ酸を含む熱可塑性組成物が、アミノ酸のない比較例C−2より、著しく高いAOA(1000時間、230℃)引張強度保持率を示したことを表した。実施例2及び3は、実施例1と組成が類似であるが、ポリエポキシ化合物を加えてあり、実施例1に比較して溶融粘度が増加した。このように、アミノ酸は、AOA引張強度保持率を向上させたが、溶融粘度を低下させる傾向もあった。ポリエポキシ化合物をメルトブレンドに加えると、溶融粘度が増加した。アミノ酸のない状態でエポキシ化合物を添加すれば、多くの場合、押出機が「トルクアウト(torque out)」して加工が停止するだろう高レベルに粘度が増加するだろう。
他の実施例及び比較例は、本発明の種々の実施形態を説明する。特に、比較例C−16(表9)は、第二のポリアミド樹脂がないPA66樹脂の性能を表す。PA66は、単独で、230℃/1500時間のAOAの後にわずか14%のTS保持率を示すが、追加のPA66/6Tを有する実施例36〜39は、同じ試験条件下で41〜90%TS保持率を示す。
さらに、PA66+PA6を有するがポリエポキシ及びアミノ酸が無い比較例C−20は、230℃/1000時間AOAの後で0%のTS保持率を示した。その一方で、PA66+PA6を有し、ポリエポキシ及びアミノ酸が加えられた実施例41は、230℃/1500時間AOAの後で59%のTS保持率を示す。表10に列記した他のブレンドは、230℃/1500時間AOAの後で、95%から103%のTS保持率を示す。
C−10組成物は、40mm押出機中で非常に高粘度のメルトブレンドを与え、さらに加工することができなかった。

Claims (15)

  1. 熱可塑性溶融混合組成物であり、
    a)ポリアミドのブレンドからなる群から選択される15から89.5重量パーセントのポリアミド樹脂であって;前記ポリアミドが、少なくとも230℃の融点を有し、下記を含むグループ(III)ポリアミド
    (aa)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約20から約35モルパーセントの半芳香族繰り返し単位:
    (i)8から20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミン;及び
    (bb)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約65から約80モルパーセントの脂肪族繰り返し単位:
    (ii)6から20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;及び
    (iii)4から20個の炭素原子を有するラクタム及び/又はアミノカルボン酸;並びに
    下記を含むグループ(IV)ポリアミド
    (cc)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約50から約95モルパーセントの半芳香族繰り返し単位:
    (i)8から20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミン;及び
    (dd)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約5から約50モルパーセントの脂肪族繰り返し単位:
    (ii)6から20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;及び
    (iii)4から20個の炭素原子を有するラクタム及び/又はアミノカルボン酸であるポリアミド樹脂;
    b)第一級アミノ酸及び第二級アミノ酸からなる群から選択される、0.50から約4.0重量パーセントの1種以上のアミノ酸であって、ヒドロキシル基を全く有さずわずか1つのカルボン酸を有するアミノ酸;
    c)少なくとも2つ以上のエポキシ基を含む0から5重量パーセントの1種以上のポリエポキシ化合物であって、計算により決定して、又はポリエポキシ化合物がオリゴマーである場合ASTM D1652−11法を利用する滴定により決定して、43から4000g/当量のエポキシド当量を有し、8000未満の数平均分子量(M)を有するポリエポキシ化合物;
    d)10から60重量パーセントの補強剤;並びに
    e)0から30重量パーセントのポリマー強化剤;
    を含み、
    但し、成分a)、b)、c)、d)、及びe)の重量パーセントが、熱可塑性溶融混合組成物の総重量に基づいており、前記溶融混合組成物から調製され、空気雰囲気中で230℃の試験温度で1000時間の試験時間曝露され、ISO 527−2/1BAに従って試験された厚さ2mmのテストバーが、同一組成及び形状の曝露されていない対照のものと比べて、平均で、少なくとも40パーセントの引張強度保持率を有する熱可塑性溶融混合組成物。
  2. 前記アミノ酸が、6−アミノヘキサン酸、リジン、11−アミノウンデカン酸、4−アミノ安息香酸、及びこれらのアミノ酸の塩からなる群から選択される、請求項1に記載の熱可塑性溶融混合組成物。
  3. 少なくとも2つ以上のエポキシ基を含む0.5から5.0重量パーセントのポリエポキシ化合物が存在する、請求項1に記載の熱可塑性溶融混合組成物。
  4. 前記ポリアミド樹脂がグループ(III)ポリアミドであり、ポリ(ヘキサメチレンヘキサンジアミド/ヘキサメチレンテレフタルアミド)である、請求項1に記載の熱可塑性溶融混合組成物。
  5. 前記ポリアミド樹脂がグループ(IV)ポリアミドであり、ポリ(ヘキサメチレンテレフタルアミド/ヘキサメチレンヘキサンジアミド)である、請求項1に記載の熱可塑性溶融混合組成物。
  6. 前記ポリエポキシ化合物が1000未満の数平均分子量を有する、請求項3に記載の熱可塑性溶融混合組成物。
  7. 前記ポリエポキシ化合物が70から200g/当量のエポキシド当量を有する、請求項3に記載の熱可塑性溶融混合組成物。
  8. 前記ポリエポキシ化合物がトリメチロールプロパントリグリシジルエーテルである、請求項3に記載の熱可塑性溶融混合組成物。
  9. ASTM D3835に従い1000秒−1のせん断速度で、キャピラリーレオメーター中で、前記ポリアミド樹脂の融点の10℃から30℃超の温度で測定された場合、保持時間25分での溶融粘度が、保持時間5分での溶融粘度の600%未満である、請求項1に記載の熱可塑性溶融混合組成物。
  10. 熱可塑性溶融混合組成物を提供する方法であって、
    A)
    a)15から89重量パーセントの、融点を有する半結晶性ポリアミド樹脂;
    b)第一級アミノ酸及び第二級アミノ酸からなる群から選択される、0.50から約5.0重量パーセントの1種以上のアミノ酸であって、ヒドロキシル基を全く有さずわずか1つのカルボン酸を有するアミノ酸;
    d)10から60重量パーセントの補強剤;及び
    e)0から30重量パーセントのポリマー強化剤;
    を溶融ブレンドしてポリアミド−ポリ(アミノ酸)ブレンドを提供すること;並びに
    B)前記ポリアミド−ポリ(アミノ酸)ブレンドを
    c)少なくとも2つ以上のエポキシ基を含む0.5から5.0重量パーセントの1種以上のポリエポキシ化合物であって、計算により決定して、又は前記ポリエポキシ化合物がオリゴマーである場合、ASTM D1652−11法を利用する滴定により決定して、43から4000g/当量のエポキシド当量を有し、8000未満の数平均分子量を有するポリエポキシ化合物;
    と溶融ブレンドすることを含み、
    但し、前記半結晶性ポリアミド樹脂は、半結晶性ポリアミドのブレンドからなる群から選択されるものであって;前半結晶性ポリアミドが、
    少なくとも230℃の融点を有し、下記を含むグループ(III)ポリアミド
    (aa)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約20から約35モルパーセントの半芳香族繰り返し単位:
    (i)8から20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミン;及び
    (bb)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約65から約80モルパーセントの脂肪族繰り返し単位:
    (ii)6から20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;及び
    (iii)4から20個の炭素原子を有するラクタム及び/又はアミノカルボン酸;
    下記を含むグループ(IV)ポリアミド
    (cc)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約50から約95モルパーセントの半芳香族繰り返し単位:
    (i)8から20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミン;及び
    (dd)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約5から約50モルパーセントの脂肪族繰り返し単位:
    (ii)6から20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;及び
    (iii)4から20個の炭素原子を有するラクタム及び/又はアミノカルボン酸;
    である半結晶性ポリアミド樹脂であり、
    但し、成分a)、b)、c)、d)、及びe)の重量パーセントが、熱可塑性溶融混合組成物の総重量に基づいている方法。
  11. 前記熱可塑性溶融混合組成物が、ASTM D3835に従い1000秒−1のせん断速度で、キャピラリーレオメーター中で、ポリアミド樹脂の融点の10℃から30℃超の温度で測定された場合、保持時間5分での溶融粘度の600%未満である保持時間25分での溶融粘度を有する、請求項10に記載の方法。
  12. 成分d)及びe)の1つ以上が、工程B)において前記ポリアミド−多価酸ブレンドと溶融ブレンドされる、請求項10に記載の方法。
  13. 前記ポリアミド−ポリ(アミノ酸)ブレンドを成分b)と溶融ブレンドすることが、前記1種以上のポリエポキシ化合物をポンプにより前記ポリアミド−ポリ(アミノ酸)ブレンドに計量して供給することにより提供される、請求項10に記載の方法。
  14. 熱可塑性溶融混合組成物を提供する方法であって、
    A)下記を溶融ブレンドすること:
    a)15から99重量パーセントの、融点を有する半結晶性ポリアミド樹脂;
    b)第一級アミノ酸及び第二級アミノ酸からなる群から選択される、0.50から約5.0重量パーセントの1種以上のアミノ酸であって、ヒドロキシル基を全く有さずわずか1つのカルボン酸を有するアミノ酸;
    c)少なくとも2つ以上のエポキシ基を含む0.5から5.0重量パーセントの1種以上のポリエポキシ化合物であって、計算により決定して、又は前記ポリエポキシ化合物がオリゴマーである場合ASTM D1652−11法を利用する滴定により決定して、43から4000g/当量のエポキシド当量を有し、8000未満の数平均分子量(M)を有するポリエポキシ化合物;
    d)0から60重量パーセントの補強剤;並びに
    e)0から30重量パーセントのポリマー強化剤;
    を含み、
    但し、前記半結晶性ポリアミド樹脂は、半結晶性ポリアミドのブレンドからなる群から選択されるものであって;前記半結晶性ポリアミドが、少なくとも230℃の融点を有し、下記を含むグループ(III)ポリアミド
    (aa)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約20から約35モルパーセントの半芳香族繰り返し単位:
    (i)8から20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミン;及び
    (bb)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約65から約80モルパーセントの脂肪族繰り返し単位:
    (ii)6から20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;並びに
    (iii)4から20個の炭素原子を有するラクタム及び/又はアミノカルボン酸;
    下記を含むグループ(IV)ポリアミド
    (cc)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約50から約95モルパーセントの半芳香族繰り返し単位:
    (i)8から20個の炭素原子を有する芳香族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する脂肪族ジアミン;及び
    (dd)下記からなる群の1つ以上から選択されるモノマーから誘導された約5から約50モルパーセントの脂肪族繰り返し単位:
    (ii)6から20個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸及び4から20個の炭素原子を有する前記脂肪族ジアミン;及び
    (iii)4から20個の炭素原子を有するラクタム及び/又はアミノカルボン酸;
    である半結晶性ポリアミド樹脂であり、
    成分b)アミノ酸及びc)ポリエポキシ化合物が、前記溶融ブレンドの間に同時に加えられる方法。
  15. 前記熱可塑性溶融混合組成物が、ASTM D3835に従い1000秒−1のせん断速度で、キャピラリーレオメーター中で、ポリアミド樹脂の融点の10℃から30℃超の温度で測定された場合、保持時間5分での溶融粘度の600%未満である保持時間25分での溶融粘度を有する、請求項14に記載の方法。
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