JP2015521224A - 制御されたラジカル重合を介するポリカーボネートコポリマー - Google Patents

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Abstract

一態様では、本発明は、ポリカーボネートおよびポリアクリレートのドメインを含んでいるコポリマー組成物に、ならびにこのコポリマーを調製する方法に関し、ここでこの方法は、原子移動ラジカル重合により、ポリカーボネートマクロ開始剤とビニルモノマーとを反応させるステップを包含する。

Description

本発明は、適切な光学的透明度および引っかき耐性を有する制御されたラジカル重合化技術を用いて調製されたポリカーボネートおよびポリアクリレートのコポリマーを含んでいる組成物に関する。
ポリカーボネート(「PC」)は、ビスフェノールおよびホスゲン、またはそれらの誘導体から誘導される合成の熱可塑性樹脂である。ポリカーボネートは、炭酸の線状ポリエステルであり、かつジヒドロキシ化合物および炭酸ジエステルから、またはエステル交換によって、形成させることができる。重合は、水溶液であっても、界面溶液であっても、または非水溶液中であってもよい。
ポリカーボネート系材料は、その透明性、透明度、耐熱性、耐着火性、靭性、安定性、耐衝撃性、耐クリープ性、および機械的強度が高いため、広範な種々の用途で用いられる。しかし、ポリカーボネート系材料は、他の材料に比較して引っかきおよび表面損傷に対する抵抗性が劣る。特に、ビスフェノールA(「BPA」)をベースとするポリカーボネートは、引っかき抵抗性が限られている。引っかき損傷を防止または最小化する1つの方法は、BPAポリカーボネートから形成された物品にハードコートを施すことである。このようなアプローチにはいくつかの不利な点があり、これには、別の製造ステップを要すること、これによって、この物品に対して追加的な費用が加わること、耐久性の低下、および製造の複雑性の増大が挙げられる。別の方法は、BPAおよびジメチルビスフェノールシクロヘキサン(「DMBPC」)とのコポリマーから製造された引っかき抵抗性材料を用いることである。しかし、これらのコポリマーもまた、BPAをベースとするポリカーボネートと比較して低下した耐衝撃性および延性を有する。対照的に、ポリマー、例えば、ポリ(メチルメタクリレート)(「PMMA」)は、引っかきに対して高い抵抗性を保有する。しかし、PMMAは、適切な構造特性を有さず、例えば、PMMAは、PCの機械的強度を有さず、衝撃力に対しては脆性の挙動である。
引っかき抵抗性は、その外面が他の物体と物理的接触する場合がある物品にとって有用である。例えば、物品を引っ掻く可能性がある日常的な活動としては、面上での滑動、落下、およびポケットに入れた場合のコインまたはキーなどの他の品物とのこすり合いが挙げられる。従って、引っかき抵抗性を有するポリマー組成物が、耐久性のある表面仕上げおよび外観を必要とする物品において望ましい。これらの物品は、PMMAポリマーによって得られる引っかき抵抗性を有するだけでなく、PCポリマーの強度および透明度も有することが望ましい場合が多い。
PCおよびPMMAのコポリマーは、前述の問題に対する魅力的な解決である可能性がある。不幸にも、これらの材料PCおよびPMMAの望ましい特性を組み合わせる大きな必要性および努力にかかわらず、限られた成果しかなかった。例えば、メチルメタクリレート(「MMA」)モノマーとPCとの音響化学的な重合化を介したポリカーボネート−ポリ(メチルメタクリレート)コポリマーの合成が報告されている(非特許文献1を参照のこと)。記載された方法では、PCラジカルが、超音波処理を介して生成され、それによって、MMAとのフリーラジカル重合が進行した。PC−PMMAコポリマーを生成するその能力にもかかわらず、この方法は、高分子量コポリマーを生じることもなく、フリーラジカル重合が、コポリマーの最終構造の制御を提供することもない。E.A.Kangおよび共同研究者ら(非特許文献2を参照のこと)は、フリーラジカル開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル(「AIBN」)の存在下で、MMAモノマーと重合されたビニル末端PCを利用するPC−PMMAコポリマーを調製した。得られたコポリマーは、ランダムな形態を有した。特許文献1は、フリーラジカル重合を介したポリカーボネートとエチレンモノマーとのグラフトコポリマーの合成を開示している。しかし、上記で考察されたとおり、フリーラジカル重合は、コポリマーの最終構造の制御をほとんど提供しない。特許文献2は、PCおよびMMAとナフチルメタクリレートまたは置換されたメタクリレートとのコポリマーの熱可塑性ブレンドを開示する。このブレンドは、PC光学特性の維持とともに引っかき抵抗性の改善をもたらすが、これはブレンドであって、ブロックまたはグラフトコポリマーの利点を有さない。引っかき抵抗性を達成するのにおける、ブレンドに対するコポリマーの優位性は、M.Okamotoによって検討された(非特許文献3を参照のこと)。Okamotoは、PCオリゴマーおよびPMMAマクロモノマーからのPC−PMMAグラフトコポリマーの調製を記載した。OkamotoのPC−PMMAコポリマーは、PC/PMMAブレンドに比較して優れた透明度および硬さを有した。
米国特許第4,310,642号明細書 米国特許出願公開第2009/0142537号明細書
エム・チョイ(M.Choi)ら、マクロモレキュラー・シンポジア(Macromolecular Symposia)2007年、249−250巻:350−356 ポリマー・エンジニアリング・アンド・サイエンス(Polymer Engineering & Science)2006年、40巻:2374−2384 オカモト(Okamoto)ら、ジャーナル・オブ・アプライド・ポリマー・サイエンス(Journal of Applied Polymer Science)2002年、83巻:2774−2779
ポリカーボネートの望ましい特性を保持する、耐引っかき特性が改善されたポリカーボネート組成物を提供することが望ましい。具体的には、追加してコーティングすることも成形後に処理することも必要なく、それらの特性を保有しているようなポリカーボネートを提供することが望ましい。このポリカーボネート組成物は、他の用途のなかでも、特定の透明な物品、例えば、光学部品に有用であろう。
従って、適切な衝撃強度および光学的な透明の特性を保持する、ポリカーボネートおよびポリ(メチルメタクリレート)のブロックおよびグラフトコポリマーを提供することが有益であろう。
本発明の目的に応じて、本明細書に実施され概説されるとおり、本発明は、一態様では、ポリカーボネートおよびポリアクリレートのドメインを含んでいるコポリマー組成物に、ならびにこのコポリマーを調製する方法に関し、ここでこの方法は、原子移動ラジカル重合によって、ポリカーボネートマクロ開始剤とビニルモノマーとを反応させるステップを包含する。さらなる態様では、このコポリマーは、ポリカーボネートブロックおよびポリアクリレートブロックを含んでいるブロックコポリマーである。なおさらなる態様では、このコポリマー組成物は、透明性の増大、透明度の増大およびかすみの低減などの光学的な特性が改善されている。
種々の態様では、ブロックコポリマーを調製するための方法であって、a)末端ヒドロキシル基を有するテレケリックポリカーボネートポリマーを提供するステップであり、ここでこのテレケリックポリカーボネートポリマーが少なくとも約3,400の重量平均分子量を有し、かつここでこのテレケリックポリカーボネートポリマーが芳香族カーボネート反復単位を含んでいる、ステップと、b)このヒドロキシル基を、テレケリックポリカーボネートポリマーと式、
によって示される構造を有している酸ハロゲン化物との反応によってエステル化するステップであり、
式中Rは、水素、C1−C6アルキル、−(C1−C6アルキル)−アリール、およびアリールから選択され、ここでRはC1−C6アルキル、−(C1−C6アルキル)−アリール、およびアリールから選択され、かつ式中、XおよびXの各々がハロゲンであるステップと、c)それによって、式
で示される構造を有しているテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤を生成するステップであり、
式中PCが、芳香族カーボネート反復単位を含んでいるポリカーボネートポリマーであり、かつここでZおよびZが式、
を有しているステップと、
d)ポリカーボネートマクロ開始剤とビニルモノマーとを、原子移動ラジカル重合によって反応させるステップであり、かつここでこの原子移動ラジカル重合反応は、触媒、触媒リガンド、ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、および任意の第二の開始剤を含み、ここでこの触媒は、遷移金属または遷移金属塩であり、かつここでこの遷移金属は、Ti、Mo、Re、Fe、Ru、Os、Rh、Co、Ni、Pd、およびCuから選択され、ここでこのリガンドは、2,2’−ビピリジン、4,4’−ジ(5−ノニル)−2,2’−ビピリジン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N−プロピル(2−ピリジル)メタンイミン、2,2’:6’,2’’−テルピリジン、4,4’,4’’−トリス(5−ノニル)−2,2’:6’,2’’−テルピリジン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N−ビス(2−ピリジルメチル)オクチルアミン、1,1,4,7,10,10−ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、トリス[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミン、トリス[(2−ピリジル)メチル]アミン、1,4,8,11−テトラアザ−1,4,8,11−テトラメチルシクロテトラデカン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ピリジルメチル)エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、N,N−ビス(2−ピリジルメチル)アミン、トリス[2−アミノエチル]アミン、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン、およびN,N,N’,N’−テトラキス(2−ピリジルメチル)エチレンジアミンから選択され、かつここで任意の第二の開始剤は、過酸化物、ヒドロペルオキシドまたはアゾフリーラジカル開始剤から選択されるステップと、e)それによって、ブロックコポリマーを生成するステップであり、ここで、そのポリカーボネートブロックは、約10重量%〜約90重量%のブロックコポリマーを含み、ここでこのブロックコポリマーは、約1,000〜約70,000の重量平均分子量を有するステップと、を包含する方法が開示される。
さらなる態様では、開示されるのは、コポリマー組成物であって、a)ポリカーボネートドメインであり、ここで、このポリカーボネートドメインは、少なくとも約3,400という重量平均分子量を有し、かつここで、このポリカーボネートドメインは、芳香族カーボネート反復単位を含んでいるポリカーボネートドメインと、b)ポリアクリレートドメインであり、ビニルモノマー由来の反復単位を含んでおり、ここで、このポリアクリレートドメインは、テレケリックポリカーボネートポリマーの存在下で、ビニルモノマーの原子移動ラジカル重合によって調製され、かつここでこのポリアクリレートドメインは、少なくとも約2モル%のコポリマーを含む、ポリアクリレートドメインと、を含んでいるコポリマー組成物である。なおさらなる態様では、このコポリマーは、ポリカーボネートブロックおよびポリアクリレートブロックを含んでいるブロックコポリマーである。
さらなる態様では、開示されるのは、ブロックコポリマーを調製するための方法であって、a)末端ヒドロキシル基を有するテレケリックポリカーボネートポリマーを提供するステップであり、ここでこのテレケリックポリカーボネートポリマーが少なくとも約3,400の重量平均分子量を有し、かつここでこのテレケリックポリカーボネートポリマーが、芳香族カーボネート反復単位を含んでいる、ステップと、b)このヒドロキシル基を、テレケリックポリカーボネートポリマーと式、
によって示される構造を有している酸ハロゲン化物との反応によってエステル化するステップであり、
式中Rは、メチルおよびエチルから選択され、式中Rは、メチルおよびエチルから選択され、かつここでXおよびXの各々は、ブロモまたはクロロであるステップと、c)それによって、式、
−PC−Z
で示される構造を有している、テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤を生成するステップであり、
式中PCが、芳香族カーボネート反復単位を含んでいるポリカーボネートポリマーであり、ここでZおよびZが式、
を有しているステップと、
d)このポリカーボネートマクロ開始剤とビニルモノマーとを、原子移動ラジカル重合によって反応させるステップであり、ここでこの原子移動ラジカル重合反応は、触媒、触媒リガンド、ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、および第二の開始剤を含み、ここでこのビニルモノマーは、ポリメチルメタクリレートであり、ここでこの触媒は、銅塩であり、ここでこのリガンドは、2,2’−ビピリジンであり、かつここでこの第二の開始剤は、アゾビスイソブチロニトリルであるステップと、e)それによって、ブロックコポリマーを得るステップであり、ここでこのブロックコポリマーは、ポリカーボネートブロックおよびポリメチルメタクリレートブロックを含み、ここでこのポリカーボネートブロックは、約10重量%〜約90重量%のブロックコポリマーを含み、かつここでこのブロックコポリマーは、約10,000〜約60,000の重量平均分子量を有するステップと、を包含している方法である。
種々の態様では、開示されるのは、ブロックコポリマーを調製するための方法であって、a)末端ヒドロキシル基を有するテレケリックポリカーボネートポリマーを提供するステップであり、ここでこのテレケリックポリカーボネートポリマーが少なくとも約3,400の重量平均分子量を有し、ここでこのテレケリックポリカーボネートポリマーが、芳香族カーボネート反復単位を含んでいる、ステップと、b)このヒドロキシル基を、テレケリックポリカーボネートポリマーと2−ブロモイソブチリルブロミドとの反応によってエステル化するステップと、c)それによって、式、
−PC−Z
によって示される構造を有するテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤を生成するステップであり、
式中PCが、芳香族カーボネート反復単位を含んでいるポリカーボネートポリマーであり、ここでZおよびZが式、
を有するステップと、
d)このポリカーボネートマクロ開始剤とビニルモノマーとを、原子移動ラジカル重合によって反応させるステップであり、ここでこの原子移動ラジカル重合反応は、触媒、触媒リガンド、ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、および第二の開始剤を含み、ここでこのビニルモノマーは、メチルメタクリレートであり、ここでこの触媒は、銅塩であり、ここでこのリガンドは、2,2’−ビピリジンであり、ここでこの第二の開始剤は、アゾビスイソブチロニトリルであり、ここでビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、触媒リガンドおよび第二の開始剤のモル比は、約200:1:0.05:0.05:0.1であるステップと、e)それによって、ブロックコポリマーを得るステップであり、ここでこのブロックコポリマーが、ポリカーボネートブロックおよびポリメチルメタクリレートブロックを含み、ここでこのポリカーボネートブロックが約10重量%〜約90重量%のブロックコポリマーを含んでおり、かつここでこのブロックコポリマーが、約20,000〜約50,000の重量平均分子量を有するステップと、を包含する方法である。
さらなる利点は以下の説明に示す。前述の概要および以下の詳細な説明の両方とも例示的であり、かつ説明的であるに過ぎず、特許請求される本発明を制限するものではないことが理解されるべきである。
本明細書に組み込まれ、かつその一部を構成する添付の図面は、いくつかの態様を図示しており、かつ説明と一緒になって、本発明の原理を説明するように働く。
原子移動ラジカル重合(「ATRP」)の全体的反応機構を示す。 代表的なテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤を調製するために用いられる代表的なポリカーボネートオリゴマーの代表的なH−NMRを示す。 代表的なテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤を調製するために用いられる代表的なハロエステルポリカーボネートオリゴマーの代表的なH−NMRを示す。 代表的な開示されるポリカーボネート−PMMAコポリマーの代表的なH−NMRを示す。 代表的な開示されるポリカーボネート−PMMAコポリマーのルテニウム染色サンプルの透過電子顕微鏡写真を示す。 比較のポリマーサンプルと比較した代表的な開示されるポリカーボネート−PMMAコポリマーの代表的な引っかき深度データを示す。 代表的なテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤を調製するために用いられる代表的なポリカーボネートポリマーの代表的なH−NMRを示す。 2−ブロモイソブチリルブロミドの代表的なH−NMRを示す。 代表的なテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤を調製するために用いられる代表的なハロエステルポリカーボネートポリマーの代表的なH−NMRを示す。 真空乾燥後の代表的なハロエステルポリカーボネートポリマーの代表的なH−NMRを示す。 代表的な開示されるポリカーボネート−PMMAコポリマーの代表的なH−NMRを示す。 代表的な開示されるポリカーボネート−PMMAコポリマーの代表的なH−NMRを示す。 比較のポリマーサンプルと比較した代表的な開示されるポリカーボネート−PMMAコポリマーの代表的な引っかきの深度および幅のデータを示す。
本発明のさらなる利点は、以下の詳細な説明の部分に示しており、一部は、その詳細な説明から明らかであるか、または本発明の実施によって学習され得る。本発明の利点は、添付の特許請求の範囲に特に示される要素および組み合わせによって実施および達成される。前述の概要および以下の詳細な説明の両方とも、例示であって、説明でしかなく、特許請求される本発明の制限ではないことが理解されるべきである。
本発明の化合物、組成物、物品、システム、デバイス、および/または方法が開示され説明される前には、それらは、別段特定されない限り、特定の合成方法にも、または別段特定されない限り特定の試薬にも限定されず、従って当然ながら変化し得ることが理解されるべきである。本明細書に用いられる用語は、特定の態様を説明する目的に過ぎず、限定するものではないこともまた理解されるべきである。本明細書に記載される方法および材料と同様または等価な任意の方法および材料が、本発明の実施または試験で用いられ得るが、例示的な方法および材料がここに記載される。
本明細書に言及される全ての刊行物は、参照によって本明細書に援用されて、方法および/または材料を開示および記載しており、これに関してその刊行物が引用されている。本明細書に考察される刊行物は、本願の出願日前のそれらの開示についてのみ示す。本明細書においては、本発明が、先行の発明に基づいてこのような刊行物に先行する資格がないという承認と解釈されるものはない。さらに、本明細書に示される刊行日は、現実の刊行日とは異なる場合があり、これは、個々に確認を要する場合がある。
本発明の態様は、特定の法定分類で記載され特許請求され得るが、これは簡便性のために過ぎず、当業者は、本発明の各々の態様が、任意の法定分類で記載されて、特許請求されてもよいことを理解する。別段明記しない限り、本明細書に示される任意の方法または態様は、そのステップが特定の順序で行われることを必要とすると解釈されることを決して意図しない。従って、方法の請求項が、そのステップが特定の順序に限定されるべきであると、特許請求の範囲でも詳細な説明でも特に述べていない場合、ある順序が推定されることはどんな点でも決して意図しない。これは、ステップの配列または作業フローに関する論理、文法の構成もしくは句読法に由来する明白な意味、または本明細書で記載される態様の数もしくは種類の問題を含む解釈の任意の考えられる明示的ではない原則について、あてはまる。
定義
本明細書に用いられる用語法は、特定の態様を記載する目的に過ぎず、限定ととられないこともまた理解される。本明細書および特許請求の範囲で用いられる場合、「含んでいる、包含している(comprising)」という用語は、「からなる(consisting of)」および「本質的に〜からなる(consisting essentially of)」という具体例を包含し得る。別段定義しない限り、本明細書で用いられる全ての技術および科学的な用語は、本発明が属する分野の業者によって通常理解されるのと同じ意味を有する。本明細書および以下の特許請求の範囲では、本明細書で定義される多数の用語について言及する。
本明細書および添付の特許請求の範囲で用いる場合、単数形「1つの、ある(a、an)」および「この、その(the)」は、文脈上、明確に他のことを示すのでない限り、複数の言及を包含する。従って、例えば、「官能基」、「アルキル」、または「残基」に対する言及は、このような官能基、アルキルまたは残基などの2つ以上の混合物を包含する。さらに、例えば、充填剤(filler)についての言及は、複数の充填剤(filler)の混合物を包含する。
本明細書に開示される全ての範囲は、言及した終末点を含み、かつ独立して組み合わせできる(例えば、「2グラムから10グラム」の範囲とは、その終末点、2グラムおよび10グラム、ならびにその中間値の全てを含む)。その範囲の終末点および本明細書に開示の任意の値は、その正確な範囲または値に限定されず、それらは、これらの範囲および/または値を近似する値を含む程度に不明確である。
範囲は、「約(ほぼ、およそ)」1つの特定の値から、および/または「約(ほぼ、およそ)」別の特定の値までとして本明細書において表現できる。このような範囲が表現される場合、別の態様は、1つの特定の値から、および/または他の特定の値を含む。同様に、値が、先行詞「約」を用いることによって、近似値として表現される場合、その特定の値は別の態様を形成することが理解される。この範囲の各々の終末点は、他の終末点との関係においても、他の終末点とは独立しても有意であることがさらに理解される。本明細書には多数の値が開示されており、その各々の値は、その値自体に加えて「約」その特定の値としても本明細書に開示されることがまた理解される。例えば、値「10」が開示されるならば、「約10」もまた開示されている。2つの特定の単位の間の各々の単位もまた開示されることも理解される。例えば、10および15が開示されるならば、11、12、13および14もまた開示される。
本明細書において用いる場合、「任意の(optional)」または「必要に応じて(optionally)」という用語は、その後に記載される事象または事情が、あってもよいし、起こらなくてもよいこと、ならびにその説明は、そのような事象または事情が起こる場合、およびそれが起こらない場合を包含することを意味する。例えば、「必要に応じて置換されたアルキル」という句は、そのアルキル基が置換されていてもよいし、または置換されていなくてもよいこと、ならびにその表現が、置換されたアルキルおよび置換されていないアルキル基の両方を包含することを意味する。
本明細書において用いる場合、「有効量」という用語は、その組成物または材料の物理的特性の所望の改変を達成するのに十分な量を指す。例えば、触媒の「有効量」とは、適用可能な試験条件下で反応の所望の加速を達成するために十分な量を指す。有効量として必要な組成物中の重量パーセント(wt%)としての具体的なレベルは、加水分解安定化剤の量および種類、ポリカーボネートポリマー組成物の量および種類、衝撃改質剤組成物の量および種類、ならびにその組成物を用いて作製される物品の最終用途を含めて、種々の要因に依存する。
本明細書において用いる場合、「数平均分子量」または「Mn」という用語は、交換可能に用いることが可能で、かつサンプル中の全てのポリマー鎖の統計学的平均の分子量を指しており、式
によって定義され、
ここで、Mは、鎖の分子量であり、かつNは、その分子量の鎖の数である。Mnは、当業者に周知の方法によって、ポリカーボネートポリマーまたはポリカーボネート−PMMAコポリマーのようなポリマーについて決定され得る。
本明細書において用いる場合、「重量平均分子量」または「Mw」という用語は、交換可能に用いてもよく、式、
によって定義され、
ここで、Mは、鎖の分子量であり、かつNは、その分子量の鎖の数である。Mnと比較してMwは、分子量平均に対する寄与を決定する際に各鎖の分子量を考慮している。従って、所与の鎖の分子量が大きいほど、その鎖はより多くMwに寄与する。Mwは、当業者に周知の方法によって、ポリカーボネートポリマーまたはポリカーボネート−PMMAコポリマーのようなポリマーについて決定され得る。
本明細書において用いる場合、「多分散度指数」または「PDI」は、交換可能に用いられて、式、
PDI=Mw/Mn
によって定義される。
PDIは、1以上の値を有するが、ポリマー鎖が、均一な鎖長に近づくと、PDIは、均一に近づく。
開示されるのは、本発明の組成物を調製するために用いられるべき構成要素、および本明細書に開示の方法内で用いられるべき組成物そのものである。これらおよび他の材料が本明細書に開示され、これらの材料の組み合わせ、サブセット、相互作用、グループなどが開示される場合、これらの化合物の各々の種々の個々のおよび集団的な組み合わせならびに入れ換えの特定の言及は明確に開示できないが、各々が具体的に想定されて本明細書に記載されることが理解される。例えば、特定の化合物が開示され、考察され、その化合物を含めて多数の分子に対してなされ得る多数の改変が考察される場合、それに特に反して指示されない限り、可能な化合物および改変の各々のおよびあらゆる組み合わせおよび入れ換えが具体的に想定される。従って、分子A、BおよびCのクラスが、開示され、同様に、分子D、EおよびFのクラス、ならびに組み合わせの分子例A−Dが開示されるならば、各々が個々に言及されていなくても、各々が個々にかつ集合的に想定され、これは、A−E、A−F、B−D、B−E、B−F、C−D、C−E、およびC−Fの組み合わせが開示されているとみなすという意味である。同様に、これらの任意のサブセットまたは組み合わせも開示される。従って、例えば、A−E、B−F、およびC−Eのサブグループは、開示されているとみなされる。この考え方は、限定するものではないが、本発明の組成物を作製および使用する方法におけるステップを含む、本願の用途の全ての態様にあてはまる。従って、行われ得る種々の追加のステップがある場合、これらの追加のステップの各々は、本発明の方法の任意の特定の態様または態様の組み合わせと一緒に行われてもよい。
本明細書および結論として特許請求の範囲において、組成物または物品の特定の要素または成分の重量部に対する言及は、その組成物または物品(重量部分が表現される)の中のその要素または成分と任意の他の要素または成分との間の重量関係を意味する。従って、2重量部の成分Xおよび5重量部の成分Yを含んでいる化合物では、XおよびYは、2:5の重量比で存在し、かつ追加の成分がこの組成物中に含まれるか否かにかかわらず、このような比で存在する。
ある成分の重量パーセントは、特に反対に述べられない限り、その成分が含まれる処方物または組成物の総重量に基づく。例えば、ある組成物または物品におけるある特定の要素または成分が、8重量%を有するという場合、このパーセンテージは、100%という総組成物パーセンテージに対するものであることが理解される。
化合物は標準的な命名法を用いて記載される。例えば、いかなる示した基でも置換されていない任意の位置は、必要な結合、または水素原子によって満たされたその価数を有するものと理解される。2つの文字または記号の間に位置しないダッシュ(「−」)を用いて、置換基の結合点を表している。例えば、−CHOは、カルボニル基の炭素を通じて結合されている。特記しない限り、本明細書中で用いられる技術的および科学的な用語は、本発明が属する分野の業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
「脂肪族」という用語は、環状でなくかつ少なくとも1の価数を有する直鎖または分枝状の原子の配列を指す。脂肪族基は、少なくとも1つの炭素原子を含むと定義される。原子の配列は、骨格中に窒素、イオウ、ケイ素、セレンおよび酸素などのヘテロ原子を含んでいてもよいし、またはもっぱら炭素および水素のみから構成されていてもよい。脂肪族基は、置換されていてもよいし、または非置換であってもよい。脂肪族基の例としては、限定するものではないが、メチル、エチル、イソプロピル、イソブチル、クロロメチル、ヒドロキシメチル(−CHOH)、メルカプトメチル(−CHSH)、メトキシ、メトキシカルボニル(CHOCO−)、ニトロメチル(−CHNO)およびチオカルボニルが挙げられる。
「アルキル基」という用語は本明細書において用いる場合、もっぱら炭素および水素のみから構成される直鎖または分枝状の原子の配列を指す。この原子の配列は、単結合、二重結合または三重結合を含んでもよい(典型的には、アルカン、アルケンまたはアルキンと称される)。アルキル基は、置換されていてもよいし(すなわち、1つ以上の水素原子が置き換えられている)、または非置換であってもよい。典型的には、アルキル基は、1〜24個の炭素原子の分岐または未分岐の飽和炭化水素基、例えば、メチル、エチル、n−プロプル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、デシル、テトラデシル、ヘキサデシル、エイコシル、テトラコシルなどである。「低級アルキル」基とは、1〜6個の炭素原子を含んでいるアルキル基である。
「アルコキシ」という用語は、本明細書において用いる場合、単一の末端エーテル結合を通じて結合されたアルキル基である;すなわち、「アルコキシ」基は、−ORと定義され得、ここでRは、上記で定義されるようなアルキルである。「低級アルコキシ」基とは、1〜6個の炭素原子を含んでいるアルコキシ基である。
「アルケニル基」という用語は、本明細書で用いる場合、2〜24個の炭素原子の少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含んでいる構造式の炭化水素基である。(AB)C=C(CD)のような不斉性の構造は、EおよびZ異性体の両方を含むものとする。これは、本明細書において不斉アルケンが存在する構造式で前提とされ得、またはこれは、結合記号Cによって明確に示されてもよい。
「アルキニル基」という用語は、本明細書で使用される場合、2〜24個の炭素原子の少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含んでいる構造式の炭化水素基である。
「アリール基」という用語は、「芳香族基」と交換可能に用いられてもよく、本明細書において用いる場合、任意の炭素系の芳香族基であって、これには限定するものではないが、ベンゼン、ナフタレンなどが挙げられる。「芳香族」という用語はまた、「ヘテロアリール基」を包含し、これは、芳香族基の環内に組み込まれた少なくとも1つのヘテロ原子を有する芳香族基として定義される。ヘテロ原子の例としては、限定するものではないが、窒素、酸素、イオウおよびリンが挙げられる。アリール基は、置換されてもよいし、または置換されていなくてもよい。アリール基はまた、非芳香族成分を含んでもよい。例えば、ベンジル基は、フェニル環(芳香族成分)およびメチレン基(非芳香族成分)を含む、アリール基である。例示的なアリール基としては、限定するものではないが、フェニル、ピリジル、フラニル、チエニル、ナフチル、ビフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、4クロロメチルフェン−1−イル、および3−トリクロロメチルフェン−1−イル(3−CClPh−)が挙げられる。アリール基は、限定するものではないが、アルキル、アルキニル、アルケニル、アリール、ハロゲン化物、ニトロ、アミノ、エステル、ケトン、アルデヒド、ヒドロキシ、カルボン酸またはアルコキシを含む1つ以上の基で置換されてもよい。
「脂環式」という用語は、環状であるが芳香族でない原子の配列を指す。脂環式基は、環中に窒素、イオウ、セレン、ケイ素および酸素などのヘテロ原子を含んでいてもよいし、またはもっぱら炭素および水素のみから構成されていてもよい。脂環式基は、1つ以上の非環状成分を含んでいてもよい。例えば、シクロヘキシルメチル基(C11CH)は、シクロヘキシル環(環状であるが芳香族でない原子の配列)とメチレン基(非環状成分)とを含む脂環式官能基である。脂環式の例としては、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、1,1,4,4テトラメチルシクロブチル、ピペリジニルおよび2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルが挙げられる。
「シクロアルキル基」という用語は、本明細書において用いる場合、少なくとも3つの炭素原子からなる非芳香族の炭素系の環である。シクロアルキル基の例としては、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。「ヘテロシクロアルキル基」という用語は、上記で定義されるようなシクロアルキル基であり、ここでは、環のうち炭素原子の少なくとも1つが、ヘテロ原子、例えば、限定するものではないが、窒素、酸素、イオウまたはリンで置換されている。
「アラルキル」という用語は、本明細書において用いる場合、芳香族基に結合された上記のようなアルキル、アルキニル、またはアルケニル基を有するアリール基である。アラルキル基の例は、ベンジル基である。
「ヒドロキシアルキル基」という用語は、本明細書において用いる場合、少なくとも1つの水素原子がヒドロキシル基で置換されている、上記のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、ハロゲン化アルキル、またはヘテロシクロアルキル基である。
「アルコキシアルキル基」という用語は、少なくとも1つの水素原子が上記のアルコキシ基で置換された、上記のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、ハロゲン化アルキル、またはヘテロシクロアルキル基として定義される。
「エステル」という用語は、本明細書において用いる場合、式−C(O)OAによって示され、ここでAは、上記のアルキル、ハロゲン化アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロシクロアルケニル基であってもよい。
「炭酸基(カーボネート基)」という用語は、本明細書において用いる場合、式−OC(O)ORによって示され、ここでRは、水素、上記のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、ハロゲン化アルキル、またはヘテロシクロアルキル基であってもよい。
「カルボン酸」という用語は、本明細書において用いる場合、式−C(O)OHで示される。
「アルデヒド」という用語は、本明細書において用いる場合、式−C(O)Hによって示される。
「ケト基」という用語は、本明細書において用いる場合、式−C(O)Rによって示され、式中、Rは、上記のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、ハロゲン化アルキル、またはヘテロシクロアルキル基である。
「カルボニル基」という用語は、本明細書において用いる場合、式C=Oによって示される。
「エーテル」という用語は、本明細書において用いる場合、式AOAによって示され、式中AおよびAは、独立して、上記のアルキル、ハロゲン化アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクロアルキル、またはヘテロシクロアルケニル基であってもよい。
「スルホオキソ基」という用語は、本明細書において用いる場合、式−S(O)R、−OS(O)R、または−OS(O)ORによって示され、ここでRは、水素、上記のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、ハロゲン化アルキル、またはヘテロシクロアルキル基であってもよい。
「グラフトコポリマー」という用語は、本明細書において用いる場合、ポリマー骨格とペンダント鎖とが、異なるモノマーから形成される型の分岐コポリマーを指す。これは、異なるモノマーが骨格中に存在する「ブロックコポリマー」とは異なる。下の式は、グラフトコポリマーとブロックコポリマーとを模式的に示しており、ここでAおよびBは、異なるモノマー単位を表す。
本明細書に開示される材料の各々は、市販されているか、および/またはその生成のための方法が、当業者に公知である。
本明細書に開示される組成物は、特定の機能を有することが理解される。本明細書に開示されるのは、開示された機能を行うための特定の構造的要件であり、開示される構造に関連する同じ機能を達成し得る種々の構造があり、これらの構造は通常は同じ結果を達成することが理解される。
コポリマー組成物
本発明の目的に応じて、本明細書で実現され概説されるとおり、本発明は、一態様では、ポリカーボネートおよびポリアクリレートのドメインを含んでいるコポリマー組成物に、ならびにこのコポリマーを調製する方法に関し、ここでこの方法は、原子移動ラジカル重合によって、ポリカーボネートマクロ開始剤とビニルモノマーとを反応させるステップを包含する。さらなる態様では、このコポリマーは、ポリカーボネートブロックおよびポリアクリレートブロックを含んでいるブロックコポリマーである。なおさらなる態様では、このコポリマー組成物は、透明性の増大、透明度の増大およびかすみの低減などの改善された光学的な特性を有する。
種々の態様では、ブロックコポリマーを調製するための方法であって、a)末端ヒドロキシル基を有するテレケリックポリカーボネートポリマーを提供するステップであり、ここでこのテレケリックポリカーボネートポリマーが少なくとも約3,400の重量平均分子量を有し、かつここでこのテレケリックポリカーボネートポリマーが芳香族カーボネート反復単位を含んでいる、ステップと、b)このヒドロキシル基を、テレケリックポリカーボネートポリマーと式、
によって示される構造を有している酸ハロゲン化物との反応によってエステル化するステップであり、
式中Rは、水素、C1−C6アルキル、−(C1−C6アルキル)−アリール、およびアリールから選択され、ここでRはC1−C6アルキル、−(C1−C6アルキル)−アリール、およびアリールから選択され、かつ式中、XおよびXの各々がハロゲンであるステップと、c)それによって、式、
−PC−Z
で示される構造を有しているテレケリックポリカーボネートを生成し、
式中PCが、芳香族カーボネート反復単位を含んでいるポリカーボネートポリマーであり、かつここでZおよびZが式、
を有しているステップと、
d)ポリカーボネートマクロ開始剤とビニルモノマーとを、原子移動ラジカル重合によって反応させるステップであり、かつここでこの原子移動ラジカル重合反応は、触媒、触媒リガンド、ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、および任意の第二の開始剤を含み、ここでこの触媒は、遷移金属または遷移金属塩であり、かつここでこの遷移金属は、Ti、Mo、Re、Fe、Ru、Os、Rh、Co、Ni、Pd、およびCuから選択され、ここでこのリガンドは、2,2’−ビピリジン、4,4’−ジ(5−ノニル)−2,2’−ビピリジン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N−プロピル(2−ピリジル)メタンイミン、2,2’:6’,2’’−テルピリジン、4,4’,4’’−トリス(5−ノニル)−2,2’:6’,2’’−テルピリジン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N−ビス(2−ピリジルメチル)オクチルアミン、1,1,4,7,10,10−ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、トリス[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミン、トリス[(2−ピリジル)メチル]アミン、1,4,8,11−テトラアザ−1,4,8,11−テトラメチルシクロテトラデカン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ピリジルメチル)エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、N,N−ビス(2−ピリジルメチル)アミン、トリス[2−アミノエチル]アミン、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン、およびN,N,N’,N’−テトラキス(2−ピリジルメチル)エチレンジアミンから選択され、かつここで任意の第二の開始剤は、過酸化物、ヒドロペルオキシドまたはアゾフリーラジカル開始剤から選択されるステップと、e)それによって、ブロックコポリマーを生成するステップであり、ここで、このポリカーボネートブロックは、10重量%〜90重量%のブロックコポリマーを含み、ここでこのブロックコポリマーは、約1,000〜約70,000の重量平均分子量を有するステップと、を包含する方法が開示される。
さらなる態様では、開示されるのは、ブロックコポリマーを調製するための方法であって、a)末端ヒドロキシル基を有するテレケリックポリカーボネートポリマーを提供するステップであり、ここでこのテレケリックポリカーボネートポリマーが少なくとも約3,400の重量平均分子量を有し、かつここでこのテレケリックポリカーボネートポリマーが、芳香族カーボネート反復単位を含んでいる、ステップと、b)このヒドロキシル基を、テレケリックポリカーボネートポリマーと式、
によって示される構造を有している酸ハロゲン化物との反応によってエステル化するステップであり、
式中Rは、メチルおよびエチルから選択され、式中Rは、メチルおよびエチルから選択され、かつここでXおよびXの各々は、ブロモまたはクロロであるステップと、c)それによって、式、
−PC−Z
で示される構造を有している、テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤を生成するステップであり、
式中PCが、芳香族カーボネート反復単位を含んでいるポリカーボネートポリマーであり、ここでZおよびZが式、
を有しているステップと、
d)このポリカーボネートマクロ開始剤とビニルモノマーとを、原子移動ラジカル重合によって反応させるステップであり、ここでこの原子移動ラジカル重合反応は、触媒、触媒リガンド、ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、および第二の開始剤を含み、ここでこのビニルモノマーは、ポリメチルメタクリレートであり、ここでこの触媒は、銅塩であり、ここでこのリガンドは、2,2’−ビピリジンであり、かつここでこの第二の開始剤は、アゾビスイソブチロニトリルであるステップと、e)それによって、ブロックコポリマーを得るステップであり、ここでこのブロックコポリマーは、ポリカーボネートブロックおよびポリメチルメタクリレートブロックを含み、ここでこのポリカーボネートブロックは、約10重量%〜約90重量%のブロックコポリマーを含み、かつここでこのブロックコポリマーは、約10,000〜約60,000の重量平均分子量を有するステップと、を含んでいる方法である。
種々の態様では、開示されるのは、ブロックコポリマーを調製するための方法であって、a)末端ヒドロキシル基を有するテレケリックポリカーボネートポリマーを提供するステップであり、ここでこのテレケリックポリカーボネートポリマーが少なくとも約3,400の重量平均分子量を有し、ここでこのテレケリックポリカーボネートポリマーが、芳香族カーボネート反復単位を含んでいる、ステップと、b)このヒドロキシル基を、テレケリックポリカーボネートポリマーと2−ブロモイソブチリルブロミドとの反応によってエステル化するステップと、c)それによって、式、
−PC−Z
によって示される構造を有するテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤を生成するステップであり、
式中PCが、芳香族カーボネート反復単位を含んでいるポリカーボネートポリマーであり、ここでZおよびZが式、
を有するステップと、
d)このポリカーボネートマクロ開始剤とビニルモノマーとを、原子移動ラジカル重合によって反応させるステップであり、ここでこの原子移動ラジカル重合反応は、触媒、触媒リガンド、ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、および第二の開始剤を含み、ここでこのビニルモノマーは、メチルメタクリレートであり、ここでこの触媒は、銅塩であり、ここでこのリガンドは、2,2’−ビピリジンであり、ここでこの第二の開始剤は、アゾビスイソブチロニトリルであり、ここでビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、触媒リガンドおよび第二の開始剤のモル比は、約200:1:0.05:0.05:0.1であるステップと、e)それによって、ブロックコポリマーを得るステップであり、ここでこのブロックコポリマーが、ポリカーボネートブロックおよびポリメチルメタクリレートブロックを含み、ここでこのポリカーボネートブロックが約10重量%〜約90重量%のブロックコポリマーを含んでおり、かつここでこのブロックコポリマーが、約20,000〜約50,000の重量平均分子量を有するステップと、を包含する方法である。
さらなる態様では、Rは、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから選択される。まださらなる態様では、Rは、フェニルおよびナフチルから選択される。その上さらなる態様では、Rは、メチルである。よりさらなる態様では、Rはエチルである。その上さらなる態様では、Rは、フェニルである。まださらなる態様では、Rはナフチルである。
さらなる態様では、XおよびXは各々ブロモである。まださらなる態様では、XおよびXは各々がクロロである。
さらなる態様では、XおよびXは各々ブロモであり、ここで、RおよびRは各々がメチルである。まださらなる態様では、XおよびXは、各々がブロモであり、ここでRは水素であり、かつRはフェニルである。
さらなる態様では、テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、式、
によって示される構造を有し、
ここで、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約500〜約40,000というMnを有し、ここでこのテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約1,000〜約70,000というMwを有し、ここでRおよびRは、独立してメチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから選択され、かつここでXは、ブロモおよびクロロから選択される。まださらなる態様では、Xはブロモである。その上さらなる態様では、Xは、クロロである。それよりさらなる態様では、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約3,000〜約35,000というMnを有し、かつここで、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約6,000〜約60,000というMwを有する。まださらなる態様では、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約10,000〜約25,000というMnを有し、かつ、ここでこのテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約20,000〜約50,000というMwを有する。
種々の態様では、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、式、
によって示される構造を有し、
ここで、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約500〜約40,000というMnを有し、ここで、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約1,000〜約70,000というMwを有し、かつここで、Xは、ブロモおよびクロロから選択される。まださらなる態様では、Xは、ブロモである。その上さらなる態様では、Xは、クロロである。それよりさらなる態様では、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約3,000〜約35,000というMnを有し、かつここでこのテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約6,000〜約60,000というMwを有する。まださらなる態様では、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約10,000〜約25,000というMnを有し、かつここで、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約20,000〜約50,000というMwを有する。
さらなる態様では、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、以下の式、
によって示される構造を有し、
ここで、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約500〜約40,000というMnを有し、かつここで、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約1,000〜約70,000というMwを有する。まださらなる態様では、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約3,000〜約35,000というMnを有し、かつここで、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約6,000〜約60,000というMwを有する。その上さらなる態様では、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約10,000〜約25,000というMnを有し、かつここで、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約20,000〜約50,000というMwを有する。
さらなる態様では、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、式、
によって示される構造を有し、
ここで、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約500〜約40,000というMnを有し、ここでこのテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約1,000〜約70,000というMwを有し、かつここでXは、ブロモおよびクロロから選択される。まださらなる態様では、Xは、ブロモである。その上さらなる態様では、Xは、クロロである。それよりさらなる態様では、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約3,000〜約35,000というMnを有し、かつここで、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約6,000〜約60,000というMwを有する。まださらなる態様では、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約10,000〜約25,000というMnを有し、かつここで、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約20,000〜約50,000というMwを有する。
さらなる態様では、末端ヒドロキシル基を有するテレケリックポリカーボネートポリマーは、式、
によって示される構造を有し、
ここで、このテレケリックポリカーボネートポリマーは、約2,000〜約35,000のMnを有し、かつここで、このテレケリックポリカーボネートポリマーは、約3,400〜約70,000というMwを有する。まださらなる態様では、このテレケリックポリカーボネートポリマーは、約3,000〜約30,000というMnを有し、かつここで、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約6,000〜約60,000というMwを有する。その上さらなる態様では、このテレケリックポリカーボネートポリマーは、約5,000〜約25,000というMnを有し、かつここで、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、約10,000〜約50,000というMwを有する。
種々の態様では、約1モル%〜約5モル%のテレケリックポリカーボネートポリマーが、酸ハロゲン化物との反応によって修飾される。さらなる態様では、約1モル%〜約3モル%のテレケリックポリカーボネートポリマーが、酸ハロゲン化物との反応によって修飾される。まださらなる態様では、約2モル%〜約3モル%のテレケリックポリカーボネートポリマーが、酸ハロゲン化物との反応によって修飾される。
さらなる態様では、酸ハロゲン化物との反応によって、約1モル%〜約5モル%で存在する、ハロ部分を有するテレケリックポリカーボネートポリマーが得られる。まださらなる態様では、酸ハロゲン化物との反応で、約1モル%〜約3モル%で存在する、ハロ部分を有するテレケリックポリカーボネートポリマーが得られる。まださらなる態様では、酸ハロゲン化物との反応で、約2モル%〜約3モル%で存在する、ハロ部分を有するテレケリックポリカーボネートポリマーが得られる。
さらなる態様では、この末端ヒドロキシル基を有するテレケリックポリカーボネートポリマーは、少なくとも10,000という重量平均分子量を有する。まださらなる態様では、この末端ヒドロキシル基を有するテレケリックポリカーボネートポリマーは、少なくとも20,000という重量平均分子量を有する。その上さらなる態様では、この末端ヒドロキシル基を有するテレケリックポリカーボネートポリマーは、少なくとも30,000という重量平均分子量を有する。それよりさらなる態様では、この末端ヒドロキシル基を有するテレケリックポリカーボネートポリマーは、約10,000〜約50,000という重量平均分子量を有する。まださらなる態様では、この末端ヒドロキシル基を有するテレケリックポリカーボネートポリマーは、約20,000〜約50,000という重量平均分子量を有する。その上さらなる態様では、この末端ヒドロキシル基を有するテレケリックポリカーボネートポリマーは、約30,000〜約50,000という重量平均分子量を有する。
さらなる態様では、ビニルモノマーは、メチルメタクリレート、アクリレート、スチレン、およびモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーから選択される。まださらなる態様では、このビニルモノマーは、メチルメタクリレートである。その上さらなる態様では、このビニルモノマーは、メタクリレートである。それよりさらなる態様では、このビニルモノマーは、スチレンである。まださらなる態様では、このビニルモノマーは、アクリロニトリルである。
種々の態様では、このビニルモノマーは、メチルメタクリレートであり、かつここで、このブロックコポリマーは、ポリカーボネートブロックおよびPMMAブロックを含む。さらなる態様では、PMMAブロックは、ブロックコポリマー組成物の約1重量%〜約90重量%である。まださらなる態様では、このPMMAブロックは、ブロックコポリマー組成物の約5重量%〜約90重量%である。その上さらなる態様では、このPMMAブロックは、ブロックコポリマー組成物の約10重量%〜約90重量%である。それよりさらなる態様では、このPMMAブロックは、ブロックコポリマー組成物の約5重量%〜約80重量%、約5重量%〜約70重量%、約5重量%〜約60重量%、または約5重量%〜約50重量%である。まださらなる態様では、このPMMAブロックは、ブロックコポリマー組成物の約10重量%〜約80重量%、約10重量%〜約70重量%、約10重量%〜約60重量%、または約10重量%〜約50重量%である。その上さらなる態様では、このPMMAブロックは、ブロックコポリマー組成物の約20重量%〜約95重量%、20重量%〜約90重量%、20重量%〜約80重量%、約20重量%〜約70重量%、約20重量%〜約60重量%、または約20重量%〜約50重量%である。それよりさらなる態様では、このPMMAブロックは、ブロックコポリマー組成物の約30重量%〜約95重量%、30重量%〜約90重量%、30重量%〜約80重量%、約30重量%〜約70重量%、約30重量%〜約60重量%、または約30重量%〜約50重量%である。まださらなる態様では、このPMMAブロックは、ブロックコポリマー組成物の約40重量%〜約95重量%、40重量%〜約90重量%、40重量%〜約80重量%、約40重量%〜約70重量%、約40重量%〜約60重量%、または約40重量%〜約50重量%である。その上さらなる態様では、このPMMAブロックは、ブロックコポリマー組成物の約1重量%、約2重量%、約5重量%、約7重量%、約10重量%、約15重量%、約20重量%、約25重量%、約30重量%、約35重量%、約40重量%、約45重量%、約50重量%、約55重量%、約60重量%、約65重量%、約70重量%、約75重量%、約80重量%、約85重量%、約90重量%、約95重量%、または約98重量%である。まださらなる態様では、このPMMAブロックは、ブロックコポリマー組成物の約60重量%〜約80重量%である。その上さらなる態様では、このPMMAブロックは、ブロックコポリマー組成物の約45重量%〜約55重量%である。
さらなる態様では、このブロックコポリマーは、式、
によって示される構造を有し、
ここで、このブロックコポリマーは、約500〜約40,000というMnを有し、かつここで、このブロックコポリマーは、約1,000〜約70,000というMwを有し、ここでR3aおよびR3bの各々は独立して、ハロゲンおよび水素から選択され、ただし、このハロゲンは、ブロックコポリマーの調製に用いられるテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤中に存在するハロゲンと同じハロゲンである。まださらなる態様では、このブロックコポリマーは、約3,000〜約35,000というMnを有し、かつここで、このブロックコポリマーは、約6,000〜約60,000というMwを有する。その上さらなる態様では、このブロックコポリマーは、約10,000〜約25,000というMnを有し、かつここで、このブロックコポリマーは、約20,000〜約50,000というMwを有する。
さらなる態様では、このブロックコポリマーは、約15,000〜約50,000という重量平均分子量を有する。まださらなる態様では、このブロックコポリマーは、約20,000〜約50,000という重量平均分子量を有する。その上さらなる態様では、このブロックコポリマーは、約30,000〜約50,000という重量平均分子量を有する。それよりさらなる態様では、このブロックコポリマーは、約40,000〜約70,000という重量平均分子量を有する。まださらなる態様では、このブロックコポリマーは、約5,000〜約30,000という数平均分子量を有する。その上さらなる態様では、このブロックコポリマーは、約10,000〜約25,000という数平均分子量を有する。それよりさらなる態様では、このブロックコポリマーは、約15,000〜約30,000という数平均分子量を有する。まださらなる態様では、このブロックコポリマーは、約20,000〜約30,000という数平均分子量を有する。
種々の態様では、このブロックコポリマーは、約1.7〜約2.5、約1.8〜約2.3、約1.8〜約2.1、または約1.8〜約1.9の多分散度を有する。
さらなる態様では、このブロックコポリマーは、約0.15マイクロメートル(μm)の前面を有する三面型のBerkovich型ダイヤモンド圧子を用いて40mNの負荷のもとで試験した場合、500ナノメートル(nm)〜約1,000nm、約650nm〜約900nm、または700nm〜約800nmの引っかき深度を有する。
さらなる態様では、このブロックコポリマーは、約0.15μmの前面を有する三面型のBerkovich型ダイヤモンド圧子を用いて40mNの負荷のもとで試験した場合、約10nm〜約14nm、約11nm〜約13.5nm、または約11.5nm〜約13.5nmの引っかき幅を有する。
さらなる態様では、この触媒は、Cuまたは銅塩である。まださらなる態様では、この触媒は、CuBr、CuCl、CuCl、およびCuBrから選択される。その上さらなる態様では、この触媒は、CuBrである。それよりさらなる態様では、この触媒は、CuClである。まださらなる態様では、この触媒は、CuClである。その上さらなる態様では、この触媒はCuBrである。
さらなる態様では、この任意の第二の開始剤は、存在せず、かつ上記遷移金属触媒は、CuBr、CuCl、CuCl、CuBr、およびCu(0)から選択される。その上さらなる態様では、この任意の第二の開始剤は、存在せず、かつこの触媒は、Cu(0)および少なくとも1つの銅塩の両方を含む。それよりさらなる態様では、この任意の第二の開始剤は存在せず、かつこの触媒は、Cu(0)、ならびにCuBr、CuCl、CuCl、およびCuBrから選択される少なくとも1つの銅塩の両方を含む。
さらなる態様では、この触媒リガンドは、2,2’−ビピリジン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、N,N−ビス(2−ピリジルメチル)アミン、トリス[2−アミノエチル]アミン、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン、および1,1,4,7,10,10−ヘキサメチルトリエチレンテトラミンから選択される。まださらなる態様では、この触媒リガンドは、2,2’−ビピリジンおよびN,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミンから選択される。その上さらなる態様では、この触媒リガンドは、2,2’−ビピリジンである。それよりさらなる態様では、この触媒リガンドは、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミンである。
種々の態様では、任意の第二の開始剤が存在する。さらなる態様では、この第二の開始剤は、過酸化物開始剤である。まださらなる態様では、この過酸化物開始剤は、アシル過酸化物、ベンゾイル過酸化物、アルキル過酸化物、クミル過酸化物、トリブチル過酸化物、ヒドロペルオキシド、クミル過酸化物、トリブチルヒドロキシペルオキシド(hydroxperoxide)、パーエステル、トリブチルパーベンゾエート、アルキルスルホニル過酸化物、ジアルキルパーオキシジカーボネート、ジパーオキシケタール、およびケトン過酸化物から選択される。その上さらなる態様では、第二の開始剤は、アゾ開始剤である。それよりさらなる態様では、アゾ開始剤は、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)および2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)から選択される。まださらなる態様では、アゾ開始剤は、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)である。
さらなる態様では、ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、および触媒リガンドのモル比は、少なくとも約25:1:1:1である。まださらなる態様では、ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、および触媒リガンドのモル比は、約5000未満:1:100:200である。その上さらなる態様では、ビニルモノマー,ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、および触媒リガンドのモル比は、約200:1:1:2.5である。それよりさらなる態様では、ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、および触媒リガンドのモル比は、約25:1:1:1〜約5000:1:100:200である。まださらなる態様では、ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、および触媒リガンドのモル比は、約25:1:1:1〜約200:1:1:2.5である。その上さらなる態様では、この原子移動ラジカル重合反応はさらに、Cu(0)を含み、かつここで、このビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、触媒リガンド、およびCu(0)のモル比は、約200:1:1:2.5:0.5である。
さらなる態様では、ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、触媒リガンドおよび第二の開始剤のモル比は、少なくとも約10:1:0.001:0.001:0.1である。まださらなる態様では、ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、触媒リガンドおよび第二の開始剤のモル比は、約1000未満:1:0.5:0.5:10である。その上さらなる態様では、ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、触媒リガンドおよび第二の開始剤のモル比は、約200:1:0.05:0.05:0.1である。それよりさらなる態様では、ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、触媒リガンドおよび第二の開始剤のモル比は、約10:1:0.001:0.001:0.1〜約200:1:0.05:0.05:0.1である。まださらなる態様では、ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、触媒リガンドおよび第二の開始剤のモル比は、約10:1:0.001:0.001:0.1〜約1000:1:0.5:0.5:10である。
さらなる態様では、ビニルモノマー対ポリカーボネート開始剤のモル比は、約25:1、約50:1、約100:1、約125:1、約150:1、約175:1、約200:1、約225:1、約250:1、約275:1、または約300:1である。まださらなる態様では、ビニルモノマー対ポリカーボネート開始剤のモル比は、約25:1、約50:1、約100:1、約200:1、約300:1、約400:1、約500:1、約750:1、約1000:1、約1500:1、約2000:1、約2500:1、約3000:1、約3500:1、約4000:1、約4500:1、または約5000:1である。その上さらなる態様では、ビニルモノマー対ポリカーボネート開始剤のモル比は、約25:1である。それよりさらなる態様では、ビニルモノマー対ポリカーボネート開始剤のモル比は、約50:1である。まださらなる態様では、ビニルモノマー対ポリカーボネート開始剤のモル比は、約150:1である。その上さらなる態様では、ビニルモノマー対ポリカーボネート開始剤のモル比は、約200:1である。それよりさらなる態様では、ビニルモノマー対ポリカーボネート開始剤のモル比は、約250:1である。まださらなる態様では、ビニルモノマー対ポリカーボネート開始剤のモル比は、約500:1である。その上さらなる態様では、ビニルモノマー対ポリカーボネート開始剤のモル比は、約1000:1である。それよりさらなる態様では、ビニルモノマー対ポリカーボネート開始剤のモル比は、約2000:1である。まださらなる態様では、ビニルモノマー対ポリカーボネート開始剤のモル比は、約5000:1である。
さらなる態様では、開示されるのは、コポリマー組成物であって、a)ポリカーボネートドメインであり、ここで、このポリカーボネートドメインは、少なくとも約3,400という重量平均分子量を有し、かつここで、このポリカーボネートドメインは、芳香族カーボネート反復単位を含んでいる、ポリカーボネートドメインと、b)ビニルモノマー由来の反復単位を含んでいるポリアクリレートドメインであって、ここで、このポリアクリレートドメインは、ビニルモノマーの原子移動ラジカル重合によって、テレケリックポリカーボネートポリマーの存在下で調製され、かつここで、このポリアクリレートドメインが、少なくとも約2モル%のコポリマーを含んでいるポリアクリレートドメインと、を含んでいるコポリマー組成物である。まださらなる態様では、このコポリマーは、ポリカーボネートブロックおよびポリアクリレートブロックを含んでいるブロックコポリマーである。
さらなる態様では、ポリカーボネートドメインの芳香族カーボネート反復単位は、ビスフェノールAを含む。
さらなる態様では、このポリカーボネートドメインは、少なくとも10,000という重量平均分子量を有する。まださらなる態様では、このポリカーボネートドメインは、少なくとも20,000という重量平均分子量を有する。その上さらなる態様では、このポリカーボネートドメインは、少なくとも30,000という重量平均分子量を有する。それよりさらなる態様では、このポリカーボネートドメインは、約10,000〜約50,000という重量平均分子量を有する。まださらなる態様では、このポリカーボネートドメインは、約20,000〜約50,000という重量平均分子量を有する。その上さらなる態様では、このポリカーボネートドメインは、約30,000〜約50,000という重量平均分子量を有する。
さらなる態様では、このポリアクリレートドメインは、メチルメタクリレート、アクリレート、スチレン、およびモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーから選択されるビニルモノマー由来の反復単位を含む。まださらなる態様では、このポリアクリレートドメインは、メチルメタクリレート由来の反復単位を含む。その上さらなる態様では、このポリアクリレートドメインは、メタクリレート由来の反復単位を含む。それよりさらなる態様では、このポリアクリレートドメインは、スチレン由来の反復単位を含む。まださらなる態様では、このポリアクリレートドメインは、アクリロニトリル由来の反復単位を含む。
種々の態様では、このポリアクリレートドメインは、PMMAである。さらなる態様では、このポリアクリレートドメインは、PMMAであり、ここでPMMAは、ブロックコポリマー組成物の約10重量%〜約90重量%である。まださらなる態様では、このポリアクリレートドメインは、PMMAであり、ここでPMMAは、ブロックコポリマー組成物の約40重量%〜約80重量%である。その上さらなる態様では、このポリアクリレートドメインは、PMMAであり、ここでPMMAは、ブロックコポリマー組成物の約40重量%〜約90重量%である。それよりさらなる態様では、このポリアクリレートドメインは、PMMAであり、ここでPMMAは、ブロックコポリマー組成物の約40重量%〜約60重量%である。まださらなる態様では、このポリアクリレートドメインは、PMMAであり、ここでPMMAは、ブロックコポリマー組成物の約60重量%〜約80重量%である。その上さらなる態様では、このポリアクリレートドメインは、PMMAであり、ここでPMMAは、ブロックコポリマー組成物の約45重量%〜約55重量%である。
さらなる態様では、このコポリマー組成物は、約1.7〜約2.5、約1.8〜約2.3、約1.8〜約2.1、または約1.8〜約1.9の多分散度を有する。
さらなる態様では、このコポリマー組成物は、約0.15μmの前面を有する三面型のBerkovich型ダイヤモンド圧子を用いて40mNの負荷のもとで試験した場合、約500nm〜約1000nm、約650nm〜約900nm、または約700nm〜約800nmの引っかき深度を有する。
さらなる態様では、このコポリマー組成物は、約0.15μmの前面を有する三面型のBerkovich型ダイヤモンド圧子を用いて40mNの負荷のもとで試験した場合、約10nm〜約14nm、約11nm〜約13.5nm、または約11.5nm〜約13.5nmの引っかき幅を有する。
種々の態様では、このコポリマー組成物は、ブロックコポリマー組成物である。さらなる態様では、このブロックコポリマー組成物は、ポリカーボネートブロックおよびポリアクリレートブロックを含む。まださらなる態様では、このポリカーボネートブロックは、テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤由来である。その上さらなる態様では、このテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤は、以下の式Z−PC−Zを有し、
ここで、PCは、芳香族カーボネート反復単位を含んでいるポリカーボネートポリマーであり、
式中、ZおよびZは式、
を有し、式中、Rは、水素、C1−C6アルキル、−(C1−C6アルキル)−アリール、およびアリールから選択され、ここでRは、C1−C6アルキル、−(C1−C6アルキル)−アリール、およびアリールから選択され、かつここで、Xはハロゲンである。
一態様では、本発明のポリカーボネート−ポリアクリレートコポリマーは、下に示すような合成スキームによって一般的に調製され得る。
化合物は、一般形で示され、置換基は本明細書において化合物の説明で別記されるとおりである。さらに具体的な例を下に示す。
一態様では、本発明のポリカーボネート−ポリアクリレートコポリマーは、下に示されるような合成スキームによって一般的に調製され得る。
化合物は、一般形で示され、置換基は本明細書において化合物の説明で別記されるとおりである。さらに具体的な例を下に示す。
一態様では、本発明のポリカーボネート−ポリアクリレートコポリマーは、下に示されるような合成スキームによって一般的に調製され得る。
化合物は、一般形で示され、置換基は本明細書において化合物の説明で別記されるとおりである。より具体的な例を下に示す。
ポリカーボネートポリマー組成物
本明細書において用いる場合、「ポリカーボネート」という用語は、ホモポリカーボネートを含み、かつコポリカーボネートは、反復構造カーボネート単位を有する。一態様では、ポリカーボネートは、種々のポリカーボネート組成物および方法を開示する特定の目的のために、その全体が参照によって援用される、例えば、米国特許第7,786,246号明細書に記載のような任意のポリカーボネート材料または材料の混合物を含んでもよい。
一態様では、ポリカーボネートは、本明細書に開示される場合、脂肪族ジオール系のポリカーボネートであってもよい。別の態様では、ポリカーボネートは、例えば、脂肪族ジオールとは異なるビスフェノールのようなジヒドロキシ化合物由来のカーボネート単位を含んでもよい。
一態様では、適切なビスフェノール化合物の非限定的な例としては、以下、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−ナフチルメタン、1,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、1,1−ビス(ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3メチルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)イソブテン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、トランス−2,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−ブテン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)アダマンチン、(α,α’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)トルエン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)アセトニトリル、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−n−プロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−イソプロピル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−sec−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ジクロロ−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチレン、1,1−ジブロモ−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチレン、1,1−ジクロロ−2,2−ビス(5−フェノキシ−4−ヒドロキシフェニル)エチレン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2−ブタノン、1,6−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,6−ヘキサンジオン、エチレングリコールビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ジヒドロキシピレン、6,6’−ジヒドロキシ−3,3,3’,3’−テトラメチルスピロ(ビス)インダン(「スピロビインダンビスフェノール」)、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フタリド、2,6−ジヒドロキシジベンゾ−p−ジオキシン、2,6−ジヒドロキシチアントレン、2,7−ジヒドロキシフェノキサチン、2,7−ジヒドロキシ−9,10−ジメチルフェナジン、3,6−ジヒドロキシジベンゾフラン、3,6−ジヒドロキシジベンゾチオフェン、および2,7−ジヒドロキシカルバゾール、など、ならびに前述のジヒドロキシ芳香族化合物のうちの少なくとも1つを含んでいる組み合わせが挙げられる。
別の態様では、例示的なビスフェノール化合物は、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(本明細書において以降では「ビスフェノールA」または「BPA」)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)n−ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−1−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−t−ブチルフェニル)プロパン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フタルイミジン、2−フェニル−3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フタルイミジン(「PPPBP」)、および9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンを含んでもよい。少なくとも1つのジヒドロキシ芳香族化合物を含む組み合わせもまた用いられてもよい。別の態様では、他の種類のジオールが、ポリカーボネート中に存在してもよい。
さらに別の態様では、分岐基を有するポリカーボネートが有用であり得、ただしこのような分岐基は、ポリカーボネートの所望の特性にあまり不利に影響しない条件である。分岐したポリカーボネートブロックは、重合中に分岐剤を添加することによって調製され得る。これらの分岐剤としては、多官能性有機化合物が挙げられ、これは、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボン酸無水物、ハロホルミル、および前述の官能基の混合物から選択される少なくとも3つの官能基を含んでいる。具体例としては、トリメリット酸、無水トリメリット酸、トリメリット酸トリクロリド、トリス−p−ヒドロキシフェニルエタン、イサチン−ビス−フェノール、トリス−フェノールTC(1,3,5−トリス((p−ヒドロキシフェニル)イソプロピル)ベンゼン)、トリス−フェノールPA(4−(4’−(1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)−エチル)α,α−ジメチルベンジル)フェノール)、4−クロロホルミルフタル酸無水物、トリメシン酸、およびベンゾフェノンテトラカルボン酸が挙げられる。一態様では、分岐剤は、約0.05〜約2.0重量%のレベルで添加され得る。さらに別の態様では、直鎖のポリカーボネートおよび分岐したポリカーボネートを含んでいる混合物が用いられ得る。
ポリカーボネート、例としては、イソソルビド系のポリエステル−ポリカーボネートは、カーボネート単位および他の種類のポリマー単位(エステル単位を含む)を含んでいるコポリマー、ならびにホモポリカーボネートおよびコポリカーボネートの少なくとも1つを含んでいる組み合わせを含んでもよい。この種類の例示的なポリカーボネートコポリマーは、ポリエステル−ポリカーボネートとしても公知の、ポリエステルカーボネートである。このようなコポリマーはさらに、(本明細書では、ヒドロキシ末端封鎖されたオリゴマーのアクリレートエステルとも呼ばれる)オリゴマーのエステル含有ジヒドロキシ化合物由来のカーボネート単位を含む。
一態様では、ポリカーボネートは、界面相間移動プロセス、または溶融重合を用いて製造されてもよい。界面重合の反応条件は、変化してもよいが、例示的なプロセスは一般には、苛性ソーダまたは苛性カリ水溶液中に二価フェノール反応物を溶解または分散するステップと、得られた混合物を、例えば、塩化メチレンのような水不混和性溶媒媒体に添加するステップと、この反応物を、例えば、約8〜約10という制御されたpH条件下で、例えば、トリエチルアミンまたは相間移動触媒塩のような触媒の存在下で、カーボネート前駆体(例えば、ホスゲン)と接触させるステップとを包含する。
本明細書に開示されるポリカーボネート化合物およびポリマーは、種々の態様において、溶融重合プロセスによって調製され得る。一般には、溶融重合プロセスでは、ポリカーボネートは、溶融状態で、ジヒドロキシ反応物(すなわち、イソソルビド、脂肪族ジオール、および/または脂肪族二塩基酸、および任意の追加のジヒドロキシ化合物)およびジアリールカーボネートエステル、例えば、炭酸ジフェニル、またはより具体的には、ある態様では、活性化されたカーボネート、例えば、ビス(メチルサリチル)カーボネートを、エステル転移反応触媒の存在下で同時反応することによって、調製される。その反応は、典型的な重合装置、例えば、1つ以上の連続撹拌リアクター(CSTR)、プラグフローリアクター、ワイヤ接触流下重合器、流下重合器、ワイプドフィルム(wiped film)重合器、BANBURY(商標)ミキサー、単軸もしくは二軸スクリュー押出機、または前述の組み合わせで行われ得る。一態様では、揮発性一価フェノールは、蒸留によって溶融反応物から取り出されてもよく、ポリマーは、溶融残渣として単離される。
溶融重合は、金属カチオンおよびアニオンを含む、アルファ触媒と本明細書でまた呼ばれる、第一の触媒を含んでいるエステル転移反応触媒を含んでもよい。ある態様では、このカチオンは、アルカリまたはアルカリ土類金属であり、これは、Li、Na、K、Cs、Rb、Mg、Ca、Ba、Sr、または前述のうちの少なくとも1つを含んでいる組み合わせを含む。このアニオンは、水酸化物イオン(OH)、スーパーオキシド(O2−)、チオレート(HS)、スルフィド(S2−)、C1−20アルコキシド、C6−20アリールオキシド、C1−20カルボキシレート、リン酸、例としては、重リン酸イオン、C1−20ホスフェート、硫酸イオン、例としては、重硫酸イオン、亜硫酸イオン、例としては、亜硫酸水素イオンおよびメタ重亜硫酸イオン、C1−20スルホン酸イオン、カーボネート、例としては、炭酸水素イオン、または前述の少なくとも1つを含む組み合わせである。別の態様では、アルカリ土類金属イオンおよびアルカリ金属イオンの両方を含んでいる有機酸の塩もまた用いられてもよい。触媒として有用な有機酸の塩は、ギ酸、酢酸、ステアリン酸およびエチレンジアミン四酢酸のアルカリ金属およびアルカリ土類金属塩によって例示される。また、触媒は不揮発性無機酸の塩を含んでもよい。「不揮発性」とは、当該化合物が常温および常圧で明らかな蒸気圧を有していないことを意味する。特に、これらの化合物は、ポリカーボネートの溶融重合が通常行われる温度で揮発性ではない。不揮発性酸の塩は、ホスファイトのアルカリ金属塩、ホスファイトのアルカリ土類金属塩、ホスフェートのアルカリ金属塩、およびホスフェートのアルカリ土類金属塩である。例示的なエステル転移反応触媒としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、ギ酸リチウム、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、ギ酸セシウム、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムエトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、リチウムフェノキシド、ナトリウムフェノキシド、カリウムフェノキシド、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、NaHPO、NaHPO、NaPO、KHPO、CsHPO、CsPO、NaSO、Na、メシル酸ナトリウム、メシル酸カリウム、トシル酸ナトリウム、トシル酸カリウム、エチレンジアミン四酢酸マグネシウム二ナトリウム(EDTAマグネシウム二ナトリウム塩)、または前述のうち少なくとも1つを含む組み合せが挙げられる。前述の列挙は例示であり、これらに限定されると考えられるべきではないことが理解される。一態様では、エステル転移反応触媒は、アルカリ塩またはアルカリ土類塩を含んでいるアルファ触媒である。例示的な態様では、エステル転移反応触媒は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、NaHPO、または前述のものの少なくとも1つを含んでいる組合せを含む。
アルファ触媒の量は、溶融重合の条件に従って大きく変動してもよく、約0.001μmolから約500μmolであってよい。ある態様では、アルファ触媒の量は、溶融重合に存在する脂肪族ジオールおよび任意の他のジヒドロキシ化合物の1モルあたり、約0.01〜約20μmol、具体的には約0.1μmol〜約10μmol、より具体的には約0.5〜約9μmol、およびまたより具体的には約1〜約7μmolであってもよい。
別の態様では、本明細書においてベータ触媒とも称される第2のエステル転移反応触媒が、必要に応じて、溶融重合プロセスに含まれてもよいが、ただし、こうした第2のエステル転移反応触媒の包含がポリカーボネートの望ましい特性にあまり不利に影響することがないという条件である。例示的なエステル転移反応触媒には、上記の式(RXの相間移動触媒の組合せがさらに含まれてもよく、式中、各々のRは同じまたは異なり、かつC1−10アルキル基であり、Qは窒素原子またはリン原子であり、かつXはハロゲン原子またはC1−8アルコキシ基またはC6−18アリールオキシ基である。例示的な相間移動触媒塩としては、例えば[CH(CHNX、[CH(CHPX、[CH(CHNX、[CH(CHNX、[CH(CHNX、CH[CH(CHNX、およびCH[CH(CHNXが挙げられ、ここで、XはC、Br、C1−8アルコキシ基またはC6−18アリールオキシ基である。こうしたエステル転移反応触媒の例としては、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化メチルトリブチルアンモニウム、酢酸テトラブチルアンモニウム、水酸化テトラブチルホスホニウム、酢酸テトラブチルホスホニウム、フェノール酸テトラブチルホスホニウム、または前述のものの少なくとも1種を含む組合せが挙げられる。別の溶融エステル転移反応触媒としては、アルカリ土類金属塩またはアルカリ金属塩が挙げられる。ベータ触媒が望ましい種々の態様では、ベータ触媒は、アルファ触媒に対して、10以下、具体的には5以下、より具体的には1以下、およびまたより具体的には0.5以下のモル比で存在してもよい。別の態様では、本明細書において開示されている溶融重合反応は本明細書において上に記載されているとおりのアルファ触媒のみを用い、ベータ触媒を実質的に含まない。本明細書において定義されているとおり、「実質的にない、実質的に含まない」とは、ベータ触媒が溶融重合反応から排除された場合を意味し得る。一態様では、ベータ触媒は、溶融重合反応において用いられる全成分の総重量に基づいて、約10ppm未満、具体的には1ppm未満、より具体的には約0.1ppm未満、より具体的には約0.01ppm以下、およびより具体的には約0.001ppm以下の量で存在する。
一態様では、末端封鎖剤(鎖停止剤と呼ばれる)は、必要に応じて分子量の増大速度を制限して、それでポリカーボネートにおける分子量を制御するために用いられてもよい。例示的な鎖停止剤としては、特定のモノフェノールの化合物(すなわち、単一の遊離ヒドロキシ基を有するフェニル化合物)、モノカルボン酸塩化物、および/またはモノクロロホルメートが挙げられる。フェノール鎖停止剤は、フェノールおよびC−C22アルキル置換フェノール、例えば、p−クミル−フェノール、レゾルシノールモノベンゾエート、ならびにp−およびターシャリー−ブチルフェノール、クレゾール、ならびにジフェノールのモノエーテル、例えば、p−メトキシフェノールによって例示される。8個から9個の炭素原子を有する分岐鎖アルキル置換基を有するアルキル置換フェノールが、具体的に挙げられ得る。市販のポリカーボネートポリマーは一般には、末端封鎖剤を有して調製されるが、このようなポリカーボネートポリマーが、本発明のコポリマー組成物の調製で用いられてもよい。あるいは、本発明における使用のためのポリカーボネートポリマーの調製は、このような末端封鎖剤の使用を最小化または排除し得、その結果、利用可能なヒドロキシル(−OH)基の存在が最大化される。
種々の態様では、末端基は、カルボニル供給源(即ち、炭酸ジアリール)に、モノマー比の選択、不完全重合および鎖切断などに、ならびに任意の付加された末端封鎖基に由来し得、かつヒドロキシ基またはカルボン酸基などのような誘導体化可能な官能基を含んでもよい。これは、市販のポリカーボネートポリマーが炭酸ジアリール由来の構造単位を含むことは通常であり、その構造単位は、末端基であってもよい。さらなる態様において、この末端基は、活性化カーボネート由来である。こうした末端基は、ヒドロキシ基が、活性化カーボネートのカーボネートカルボニルとではなく、活性化カーボネートのエステルカルボニルと反応する条件下における、適切に置換されている活性化カーボネートのアルキルエステルとポリカーボネートポリマー鎖の末端におけるヒドロキシ基とのエステル転移反応に、由来し得る。このようにして、エステル含有化合物に由来する構造単位または活性化カーボネートから誘導され、溶融重合反応に存在するサブ構造は、エステル末端基を形成し得る。しかし、末端基のこのような誘導体化は、本発明のポリカーボネートポリマー調製において、必要に応じて、省いて、ポリカーボネートポリマー中のヒドロキシル末端基の存在を最大化してもよい。
さらなる態様では、ヒドロキシル(−OH)末端基は、本発明のコポリマー組成物中で用いられるポリカーボネートポリマー中で変化されて、最適化され得る。例えば、標準的な市販のプロセスでは、炭酸ジフェニル(「DPC」)およびビスフェノールAを含むポリカーボネートを調製する反応において、過剰のDPCが通常用いられる。あるいは、本発明のポリマー組成物での使用のために調製されるポリカーボネートは、低い比のDPC:BPAが用いられる反応で調製されてもよく、それによって、ヒドロキシル末端基の増大が生じる。ポリカーボネート鎖あたりのヒドロキシル末端基の相対的な数の増大は、本発明のコポリマーの調製のために有利であり得る。適切なヒドロキシル(−OH)末端基を有する所望のポリカーボネートを、その全体が参照によって本明細書に援用される、米国特許第7,482,423号明細書に記載の方法を用いて活性化されたカーボネートを用いることによって調製してもよい。
一態様では、溶融重合反応は、反応混合物を一連の温度−圧力−時間プロトコールに対して供することによって行われ得る。いくつかの態様では、これは、段階的に反応温度を徐々に上昇するが、一方で圧力を段階的に徐々に低下するステップを包含する。一態様では、この圧力は、反応の開始でほぼ大気圧から、反応の終了に向かって約1ミリバール(100Pa)以下まで、または別の態様では、0.1ミリバール(10Pa)以下まで、数段階で下げる。温度は、反応混合物のほぼ融解温度の温度で開始して段階的に変化して、引き続き最終温度まで上げてもよい。一態様では、この反応混合物は、室温から約150℃まで加熱される。このような態様では、重合反応は、約150℃〜約220℃の温度で開始する。別の態様では、この重合温度は、最大約220℃までであってもよい。他の態様では、次に、この重合反応は、約250℃まで上げられ、次に、必要に応じてさらに約320℃の温度まで、およびそれらの間の全ての部分的な範囲まで上げてもよい。一態様では、総反応時間は、約30分〜約200分であってもよく、そしてその間の全ての部分的な範囲であってもよい。この手順は一般には、反応物が反応して、所望の分子量、ガラス転移温度、および物理的特性を有するポリカーボネートを得ることを保証する。この反応は、フェノールまたはエステル置換のアルコール副産物、例えば、サリチル酸メチルの生成とともに、ポリカーボネート鎖を構築するように進行する。一態様では、副産物の効率的な除去が、圧力を低下させることなどの種々の技術によって達成され得る。一般には、圧力は、反応の開始では比較的高く開始し、反応を通じて次第に低下し、温度は、反応を通じて上昇する。
一態様では、反応の進行は、ゲル浸透クロマトグラフィーのような当分野で公知の技術を用いて反応混合物の溶融粘度または重量平均分子量を測定することによって監視してもよい。これらの特性は、別個のサンプルをとることによって測定してもよいし、またはオンラインで測定されてもよい。所望の溶融粘度および/または分子量が達成された後、最終のポリカーボネート生成物を、リアクターから固体または溶融状で分離してもよい。先行の項で記載されるように脂肪族ホモポリカーボネートおよび脂肪族−芳香族コポリカーボネートを作製する方法は、バッチプロセスまたは連続プロセスで行われてもよく、本明細書に開示のプロセスは好ましくは、溶媒無しの方式で行われることが当業者に理解される。選択されるリアクターは、理想的にはセルフクリーニング式であるべきであり、「ホットスポット」を最小限にしなければならない。しかし、市販されるものと同様のベント型押出機が用いられてもよい。
ポリカーボネートに加えて、熱可塑性組成物は、この種の樹脂組成物中に通常組み込まれる種々の添加物を含んでもよく、ただし、この添加物は、この熱可塑性組成物の所望の特性にあまり不利な影響をしないように選択される条件である。添加物の組み合わせが用いられてもよい。このような添加物は、この組成物を形成するための成分の混合の間、適切な時点で混合されてもよい。
他の態様では、ポリカーボネート組成物は、1つ以上の抗酸化物質、例えば、リン含有安定化剤およびヒンダードフェノール、難燃剤、熱安定化剤、光安定化剤、UV吸収添加剤、可塑剤、潤滑剤、離型剤、帯電防止剤、着色料(例えば、顔料および/または色素)、またはそれらの組み合わせを含んでもよい。
本発明の組成物は、この材料と処方物中で望ましい任意の追加の添加物とを緊密に混合するステップを包含する種々の方法によって、前述の成分とブレンドされ得る。市販のポリマー加工施設での溶融ブレンド装置の利用性のおかげで、溶融処理法が一般には好ましい。このような溶融処理法で用いられる装置の例示的な例としては、同方向および異方向の押出機、単軸スクリュー押出機、コ・ニーダー(co−kneaders)、ディスクパックプロセッサー(disc−pack processor)および種々の他の種類の押出装置が挙げられる。本発明のプロセスにおける溶融物の温度は好ましくは、最小化されて、樹脂の過剰な分解を回避する。溶融された樹脂組成物中の約230℃〜約350℃の溶融温度を維持することが望ましい場合が多いが、より高温を用いてもよい。ただし、処理装置中の樹脂の滞留時間が短く維持される条件である。いくつかの実施形態では、溶融処理された組成物は、ダイ中の小さい出口穴を通じて、押出機のような処理装置を出る。溶融樹脂の得られたストランドは、水浴にストランドを通過させることによって冷却される。冷却された鎖は、パッケージングおよびさらに取扱いのために小さいペレットに細断されてもよい。
ブレンドされたポリカーボネート組成物を含んでいる熱可塑性組成物は、種々の方法によって製造されてもよい。例えば、粉末のポリカーボネート、他のポリマー(存在する場合には)、および/または他の任意の成分を、HENSCHEL−Mixer(登録商標)高速ミキサー内で、必要に応じて充填剤と共に最初にブレンドする。限定するものではないが、手による混合を含む他の低剪断プロセスによっても、このブレンドを達成してもよい。次いで、このブレンドを、ホッパーを介して、二軸押出機のスロートに供給する。あるいは、少なくとも1つの成分を、押出機のスロートに直接供給するか、および/またはサイドスタッファーを通して下流に供給することによって組成物に組み込んでもよい。添加物を、所望のポリマー樹脂を含むマスターバッチに配合して、押出機に供給してもよい。この押出機は、一般に、組成物の流動を引き起こすために必要とされる温度より高い温度で操作する。押出物は、水浴中で速やかにクエンチされ、ペレットにされる。そのように調製したペレットは、押出物を切断した場合、必要に応じて4分の1インチ以下の長さであってもよい。このようなペレットを、その後の成型、切削成形または形成に用いてもよい。
「制御/リビング」ラジカル重合(CRP)は、過去10年の間に、ポリマー合成のための堅実でかつ強力な技術の1つとなっている。CRPは、可逆的な失活または連鎖移動手順を介してドーマント種と成長ラジカルとの間の動的平衡の創出によって達成されてもよい。この目標は、安定なフリーラジカル重合(SFRP)、主に窒素酸化物媒介重合(NMP)、原子移動ラジカル重合(ATRP)、可逆的付加開裂連鎖移動重合(RAFT)、ならびにTe、Sb、およびBi媒介重合、可逆的連鎖移動触媒重合を含む、いくつかの近年開発された制御重合技術によって達成され得る。
Matyjaszewskiおよび共同研究者らは、基礎的な四成分原子移動ラジカル重合(ATRP)プロセスであって、開始剤、この場合は、最終生成物に完全に組み込まれる移動可能な原子または基を有する分子の添加またはインサイチュの形成、遷移金属およびリガンド(活性種を形成してラジカルに重合可能なモノマーを共重合するために添加の開始剤またはドーマントポリマーとの可逆性の酸化還元反応に参加する、部分的に可溶の遷移金属錯体を形成する)を含むプロセス、ならびに基本的なATRPプロセスに対する多数の改善を、多数の同一出願人による特許および特許出願、米国特許第5,763,546号;同第5,807,937号;同第5,789,487号;同第5,945,491号;同第6,111,022号;同第6,121,371号;同第6,124,411号;同第6,162,882号;同第6,624,262号;同第6,407,187号;同第6,512,060号;同第6,538,091号;同第6,541,580号;同第6,624,262号;同第6,627,314号;同第6,759,491号;同第6,790,919号;同第6,887,962号;同第7,019,082号;同第7,049,373号;同第7,064,166号;同第7,125,938号;同第7,157,530号;同第7,332,550号、および米国特許出願公開第09/534,827号;PCT/US04/09905号;PCT/US05/007264号;PCT/US05/007265号;PCT/US06/33152号;PCT/US2006/048656号およびPCT/US08/64710号明細書(その全てが参照によって本明細書に援用される)に開示している。
ATRPは、純粋セグメント化コポリマーの調製のための最も効率的なCRP法の1つである。なぜなら、新しいポリマー鎖を連続的に形成するためのラジカル開始剤の添加を必要とせず、これによって、所定の重合度、低分子量分布(M/M)、広範な官能性モノマーの組み込み、および制御可能な高分子構造の提示を有する新規な複数セグメント化コポリマーの合成が穏やかな反応条件下で可能になるからである。ATRPは一般には、ハロゲン化アルキルまたは(擬)ハロゲン化物を開始剤(R−X)またはドーマントポリマー鎖末端(Pn−X)として、および酸化還元反応を受けることができる部分的に可溶性の遷移金属錯体(例えば、Cu、FeまたはRu)を触媒として形成または添加することを必要とする。スキーム1に示すとおり、ATRPは、遷移金属錯体(M −Y/リガンド)によるPn−X結合の均等開裂を包含し(速度定数k)、続いて成長(速度定数k)、および成長鎖ラジカル(Pn)の可逆性失活(速度定数k)が起こる(遷移金属錯体からおよび遷移金属錯体へのハロゲンまたは擬ハロゲン原子の反復性の移動による)。このポリマーは、Pn−と−X結合との間への反応媒体中に存在するモノマーの挿入によって成長する。
物品
種々の態様では、本発明の開示されるコポリマー組成物は、物品を成型するのにおける使用に適切である。さらなる態様では、本発明の開示されるコポリマー組成物は、物品を提供するためのフィルムキャスティングにおける使用のために適切である。まださらなる態様では、本発明の開示されるコポリマー組成物は、物品を提供するためのコーティングプロセスにおける使用のために適切である。
さらなる態様では、コポリマーを調製する開示される方法は、物品の成型に用いられるコポリマーを調製するために用いられてもよい。まださらなる態様では、コポリマーを調製する開示される方法は、フィルムキャスティングで用いて物品を提供するためのコポリマーを調製するのに用いられてもよい。まださらなる態様では、コポリマーを調製する開示される方法は、コーティングプロセスで用いて物品を提供するためのコポリマーを調製するために用いられてもよい。
成型品は、圧縮成型されても、射出成型されても、ブロー成型されても、インジェクションブロー成型されても、押出しされてもよい。この物品はまた、中実のシートであっても、押出多層シートであっても、キャスト膜であっても、または押出フィルムであってもよい。この物品はまた、キャッピング層または外層が、コポリマー組成物の表面特性を利用するコポリマー組成物からできている多層物であってもよい。このような多層物としては、同時押出の中実シート、同時押出の重ね合わせシート、同時押出フィルム、または別に成型された部品上へのフィルムキャスティングが挙げられる。あるいは、この多層物は、コポリマー組成物からできているフィルム上に異なる樹脂を成型することによって作製されてもよい。このような用途の例としては、光学レンズまたはベゼルが挙げられる。多層物は、消費財の電気製品に有用であり得る。さらなる態様では、ある物品を製造する方法は、コポリマー組成物と物品の製造に適切な添加物、例えば、帯電防止剤、離型剤および着色料とを溶融ブレンドするステップと、押出された組成物をある物品に成型するステップとを含む。まださらなる態様では、この押出ステップは、単軸スクリュー押出機または二軸スクリュー押出機で行われる。
さらなる態様では、開示されるコポリマー組成物を含んでいる物品は、自動車の用途に用いられる。まださらなる態様では、この物品は、コンピューターおよび事務機器のハウジング、例えば、モニター用ハウジング、携帯電子機器のハウジング、例えば、携帯電話のハウジング、電気コネクタ、医療器具、メンブランデバイス、および照明器具の構成要素、装飾品、家庭用電気製品、屋根、温室、サンルーム、プールの囲いなどから選択され得る。本明細書で提供される開示されるコポリマー組成物を用いて組み立てられ得る他の代表的な物品としては、ヘッドランプのベゼル、ヘッドランプ、テールランプ、テールランプのハウジング、テールランプのベゼル、ナンバープレートの筐体、電子機器および遠隔通信機器の筐体、建築および構築の用途、例えば、ガラス、屋根、窓、床、飾り窓の仕上げ、または処理、写真、絵画、ポスターなどのディスプレイアイテムの加工ガラスカバー、光学レンズ、眼科のレンズ、矯正用眼科レンズ、移植可能な眼科レンズ、壁のパネル、およびドア、保護されたグラフィック、屋外および屋内のサイン、現金自動預け払い機(ATM)の筐体、ハウジング、パネル、部品、筐体、コンピューターハウジング、デスクトップコンピューターのハウジング、ポータブルコンピューターのハウジング、ラップトップコンピューターのハウジング、パームトップのコンピューターのハウジング、モニターのハウジング、プリンターのハウジング、キーボード、FAX機のハウジング、コピー機のハウジング、電話機のハウジング、携帯電話のハウジング、ラジオ発信機のハウジング、ラジオ受信機のハウジング、じか付け照明器具、照明装置、ネットワークインターフェイス機器のハウジング、などの用途が挙げられる。まださらなる態様では、自動車の用途に用いられる物品は、計器盤、頭上のコンソール、内装品、中央のコンソール、ヘッドランプベゼル、ヘッドランプ、テールランプ、テールランプハウジング、テールランプベゼル、ナンバープレートの筐体、ステアリングホイール、ラジオスピーカーのグリル、ミラーハウジング、グリル開口部補強、ステップ、ハッチカバー、ノブ、ボタンおよびレバーから選択される。限定するものではないが、成型、インモールド加飾、塗装炉中の焼き付け、積層および/または熱成形のような追加的な製造作業が物品に対して行われてもよい。
種々の態様では、開示されるコポリマー組成物を含んでいる物品は、携帯電話のための透明なキーパッドのような用途における使用に適切であり、ここでは、使用者は、低温(100℃未満)でこれらのフィルムを成形する能力を要し、さらに、改善されたパンチ延性および薬品耐性を要する。他の典型的なこのような物品は、自動車装備品、自動車内装品、遠隔通信および電化製品の前面である。この物品がフィルムである、さらなる態様では、これは、さらに視覚的効果の色素(例えば、コーティングされたAlおよびガラスフレーク)を含んでもよい。まださらなる態様では、この物品は、開示されるコポリマー組成物を含んでいるフィルムであって、直接のフィルムの用途で用いられてもよいし、ただしまたIMD(インモールド加飾)のようなプロセスでも用いられてもよい。それよりさらなる態様では、開示されるコポリマー組成物を含んでいる物品は、自動車のヘッドランプのレンズ、カバーおよび他の光学デバイスのレンズ、ならびに透明なフィルムおよびシートを含む照明の用途に用いられる。この物品はまた、広範な種々の成型製品、例えば、医療器具、ラジオおよびTVのベゼル、携帯電話のキーパッド、ノートブックコンピューターのハウジングおよびキー、光学ディスプレイフィルム、自動車部品、および他の電気製品、消費財でも用いられ得る。
熱可塑性組成物を含んでいる、切削成形、成形または成型された物品もまた提供される。この熱可塑性組成物は、種々の方法、例えば、射出成型、押出成型、回転成型、ブロー成型および熱形成によって、有用な成形品に成型されてもよい。あるいは、所望の物品の効率的かつ有用な製造に必要な場合、フィルムキャスティングおよびコーティングを用いて、この物品を形成してもよい。前述の方法は、必要に応じて、用いて、例えば、コンピューターおよび事務機器のハウジング、例えば、モニター用ハウジング、携帯電子機器ハウジング、例えば、携帯電話のハウジング、電気コネクタ、医療器具、メンブランデバイス、および照明器具の構成要素、装飾品、家庭用電気製品、屋根、温室、サンルーム、プールの囲い、ヘッドランプのベゼル、ヘッドランプ、テールランプ、テールランプのハウジング、テールタンプのベゼル、ナンバープレートの筐体、電子機器および遠隔通信機器の筐体、建築および構築の用途、例えば、ガラス、屋根、窓、床、飾り窓の仕上げ、または処理、写真、絵画、ポスターなどのディスプレイアイテムの加工ガラスカバー、光学レンズ、眼科のレンズ、矯正用眼科レンズ、移植可能な眼科レンズ、壁のパネル、およびドア、保護されたグラフィック、屋外および屋内のサイン、現金自動預け払い機(ATM)の筐体、ハウジング、パネル、部品、筐体、コンピューターハウジング、デスクトップコンピューターのハウジング、ポータブルコンピューターのハウジング、ラップトップコンピューターのハウジング、パームトップのコンピューターのハウジング、モニターのハウジング、プリンターのハウジング、キーボード、FAX機のハウジング、コピー機のハウジング、電話機のハウジング、携帯電話のハウジング、ラジオ発信機のハウジング、ラジオ受信機のハウジング、じか付け照明器具、照明装置、ネットワークインターフェイス機器のハウジング、計器盤、頭上のコンソール、内装品、中央のコンソール、ヘッドランプベゼル、ヘッドランプ、テールランプ、テールランプハウジング、テールランプベゼル、ナンバープレートの筐体、ステアリングホイール、ラジオスピーカーのグリル、ミラーハウジング、グリル開口部補強、ステップ、ハッチカバー、ノブ、ボタンおよびレバーなどの物品を形成または製造してもよい。あるいは、所望の物品の効率的かつ有用な製造のために必要な場合、フィルムキャスティングおよびコーティングを用いてこの物品を形成してもよい。
さらに労力を要することなく、当業者は、本明細書の説明を用いて、本発明を利用できると考えられる。以下の実施例は、特許請求される発明を行う当業者に対する追加の手引きを示すために含む。提供される実施例は、作業の単なる代表例であって、本発明の教示に寄与する。従って、これらの実施例は、決して本発明を限定するものではない。
本発明の態様は、システム法定分類のような特定の法定分類で記載され、かつ特許請求され得るが、これは単に簡便のためであって、当業者は、本発明の各々の態様が任意の法定分類で記載され、かつ特許請求され得ることを理解する。特段明記しない限り、本明細書に示す任意の方法および態様は、そのステップが特定の順序で行われることを要すると解釈されることは決して意図しない。従って、方法の請求が、そのステップが特定の順序に限定されるということを特許請求の範囲でも明細書でも具体的には述べていない場合、ある順序が、なんらかに想定されるということは決して意図しない。これは、解釈に関して可能な明示的でない原則にもあてはまり、これには、ステップの配置または操作のフローに関する論理、文法構成もしくは句読法に由来する平易な意味、または本明細書に記載される態様の数もしくは種類の問題が挙げられる。
本願全体にわたって、種々の刊行物が引用されている。それらの全体としてのそれらの刊行物の開示は、本願中に参照によって援用され、これが属する分野の状況をさらに詳細に記述する。開示される参照はまた、その参照が依拠する文章によって言及されるその内容について、本明細書において参照によって個々に、かつ具体的に援用される。本明細書には、本発明が、先行の発明に基づいて、このような刊行物に先行する資格がないという承認として解釈されるものは何もない。さらに、本明細書に示される刊行日は、実際の刊行日とは異なり得、これは個々に確認が必要である場合がある。
以下の実施例は、本明細書において開示され、かつ特許請求される方法、デバイスおよびシステムが、作製され、評価される方法の完全な開示および説明を当業者に提供するように示されており、かつ純粋に例示的であることを意図しており、開示を限定することは意図しない。数値(例えば、量、温度など)に関して正確性を保証するための労力が払われたが、ある程度の誤差および偏差が、計上されるべきである。別段示さない限り、部分は重量部分であり、温度はCであるか、または常温であり、圧力は、大気圧かまたは大気圧に近い。
表1に示す材料を用いて、本明細書に記載の組成物を調製した。
反応条件、例えば、成分の濃度、所望の溶媒、溶媒混合物、温度、圧力、ならびに記載のプロセスから得られる生成物の純度および収率を最適化するために用いられ得る他の反応の範囲および条件には、多数の改変および組み合わせがある。このような作業条件を最適化するには、合理的かつ慣用的な実験しか必要とされない。
標準的な試験方法
またサンプルは、引っかき抵抗性について、ナノインデンター(商標)G200(アジレント・テクノロジー社、カリフォルニア州サンタクララ)を用いて試験した。3面のBerkovich型ダイヤモンド圧子(前面、約0.15μmの直径)を用いて、材料表面を引っかいた。典型的な引っかき実験は、もともとのプロフィール、引っかきセグメント、残留プロフィール、および断面のプロフィールという4段階で行った。この研究で用いた試験パラメーターを下の表2に示す。引っかき抵抗性試験法を用いて得たデータを表5および8に示す。
また、本明細書に開示のコポリマーから調製されたフィルムの透明度、かすみおよび透明性の特性を、ASTMインターナショナル規格番号D1003−00「Standard Test Method for Haze and Luminous Transmittance of Transparent Plastics」(2000年7月公開)に従って、2.5ミリメートル厚の成型板で測定した。BYKガードナー社のヘイズガード・ディアルを用いて、測定を行った。原則として、85%を超える光透過のパーセンテージを「透明」とみなす。本明細書に開示されるコポリマーは、以下のような特性を有し、透明性が、87〜90%であり、かすみが9〜14%であり、および透明度が98〜99%であった(ASTM−D1003によって測定した場合)。
ポリカーボネートマクロ開始剤の調製
ポリカーボネートマクロ開始剤を、表1に記載のPC1、ビスフェノールAポリカーボネートから調製した。一般には、PC1は、約10,000というMwおよび約5,000というMnを有する。PC1の代表的なH−NMRトレースを図2に示す。この実験では、PC1は、9,740というMwおよび5,055というMnを有した。
簡単には、2−ブロモイソブチリルブロミド(1.64g、7.2mmol)を、THF(3mL)中に溶解した。PC1(20g、2.0mmol)を、60℃で加熱しながら、THF(20mL)中に溶解した。2−ブロモイソブチリルブロミド溶液を、PC1の溶液に滴下し、次いで0.56gのピリジン(4mLのTHF中)を滴下し、その反応混合物を、60℃で約24時間反応させた。次いで、その内容物を冷却した。その反応混合物をメタノール中に沈殿させ、ろ過して、メタノールを用いて数回洗浄し、未処理の材料を除去した。次いで、単離されたポリカーボネートマクロ開始剤を、50℃で減圧下で乾燥して、ポリカーボネートマクロ開始剤を得て、本明細書において以降では「PC1−Min」と呼ぶ。
H−NMR分析を、PC1−Minについて行い、そのデータを図3に示す。単離されたPC1−Minは、2−ブロモイソブチリルブロミドとの反応の前に、PC1と比較して、わずかに低下したMwおよびMn(それぞれ、8,843および3,483)を有した。
あるいは、ポリカーボネートマクロ開始剤は、表1に記載のPC2、ポリカーボネートポリマーから調製した。PC2は、約22,500〜約33,000というMwおよび約11,700〜約15,700というMnを有する。PC1の代表的なH−NMRトレースを、図7に示す。この実験では、PC2は、33,586というMw、15,756というMn、および3363.71というppm(OH)を有した。フェノール性水酸基を、31P−NMRを用いることによって定量し、データを用いて、「ppm(OH)」を決定し、ここでは1ppmは、ポリカーボネートポリマーの1kgあたり1mgというフェノール性水酸基を示す。
簡単には、2−ブロモイソブチリルブロミド(4.00g、17.6mmol)を、THF(15mL)に溶解した。2−ブロモイソブチリルブロミドの代表的なH−NMRトレースを図8に示す。PC2(20g、0.5mmol)を、60℃で加熱しながら、THF(200mL)中に溶解した。2−ブロモイソブチリルブロミド溶液をPC2の溶液に滴下し、次いで、1.50gのピリジン(10mLのTHF中)を滴下し、その反応混合物を、60℃で約21時間反応させた。次いで、その内容物を冷却し、その反応混合物を、メタノール中で沈殿し、ろ過して、メタノールを用いて、数回洗浄して、未反応の材料を除去した。次いで、単離されたポリカーボネートマクロ開始剤を、約50℃で、減圧下で、約5〜6時間乾燥して、ポリカーボネートマクロ開始剤を得て、本明細書において以降では「PC2−Min」と呼ぶ。この方法によって調製されるポリカーボネートマクロ開始剤の代表的なバッチ中のブロモ基の含量は、約2.7モル%であった。
H−NMR分析を、真空乾燥の前に、PC2−Minについて行い、そのデータを図9に示しており、H−NMR分析を、真空乾燥後に、PC2−Minについて行い、そのデータを、図10に示す。単離したPC2−Minは、2−ブロモイソブチリルブロミドとの反応の前に、PC2と比較して、わずかに低下したMwおよびMn(それぞれ、27,271および14,656)を有した。PC2−Minのppm(OH)は、1887.94であった。予想どおり、この値は、2−ブロモイソブチリルブロミドとPC2のフェノール性水酸基との反応に起因して、PC2出発材料と比較して低下していた。
PC2−Minの調製に用いられるポリカーボネートポリマーは、上記の反応での使用の前に、APM3バッチについて下に注記されたことを除いて、添加物および混入物から精製されたことに注意すべきである。簡単には、ポリカーボネートペレットを、ジクロロメタンに溶解し、ポリカーボネートポリマーを、メタノールを用いて溶液から沈殿し、それによって精製された白色粉末を得た。次いで、この沈殿したポリカーボネートポリマーを減圧下で、約50℃で、約5〜6時間乾燥して、残留メタノールを除いた。
MnおよびMwを、標準的なクロマトグラフィー手順によって得たデータを用いて決定した。簡単には、GPCを、ジクロロメタン中で、最初、1mg/mlの濃度でサンプルを溶解することによって行った。次いで、このサンプルを、Polymer Laboratories MiniMIX−Cカラム(Polymer Laboratories社,Varian社(マサチューセッツ州アマーストの一部門)を用いて、ジクロロメタンの移動相および0.3ml/分の流速を用いてGPCによって分析した。検出波長は、254nmであった。Mwの結果は、ポリスチレン標準に対して報告された。GPEC分析も行った。簡単には、サンプルは、THF中で5mg/mlで調製し、5ulをHPLC中に注入した(流速は、1ml/分であった)。勾配分離は、100%のメタノールから100%のTHFまで20分にわたって適用し、100%メタノールに戻した。そのカラムは、GraceSmart RP−C18(5μm、150mm×4.6mm)(Mandel Scientific社、カナダ、オンタリオ州ゲルフ)であった。検出は、ELSDおよびDAD−UVによった。ピークは、ポリマー標準との比較によって特定した。
コポリマーバッチ
代表的なコポリマーを、それぞれ、PC1−MinおよびPC2−Minを用いて調製したコポリマーバッチについて、表2および5に示されるような反応物を用いてATRPによって調製した。各々のバッチで得られる値は、特段示さない限り、示したバッチで用いたグラム数による各項目の量である(例えば、溶媒、アニソールまたはトルエンは、mLで示す)。示したバッチについての反応の時間および温度は、表2および5に示したとおりであった。各々の調製物に関する特定の注記は、下に示したとおりである。
簡単には、PCマクロ開始剤を、窒素でパージした反応容器、例えば、丸底フラスコ中で脱気したアニソール中に溶解した。その溶液を数分間撹拌し、次いでMMA、触媒、およびリガンドを、表2および5に示される量で添加した。その溶液を約10分間撹拌して、赤色を有したCu−リガンド複合体を形成させた。次いで、その反応物を示した温度で、例えば、油浴中で、示した時間、加熱した(表2および5を参照のこと)。いくつかのバッチでは、反応後に、反応混合物をクロロホルムで希釈して、中性アルミナカラムを通過させて、残留触媒を除去した。得られた溶液を濃縮して、過剰のメタノール中で沈殿させ、次いで、40℃で減圧下で一定の重量に達するまで乾燥した。
バッチAPM1
バッチAPM1は、表3に記載のとおり調製した。得られたコポリマーはわずかに着色されていた(緑っぽい色合い)。得られたコポリマーの代表的なH−NMRトレースを図4に示す。コポリマーのPMMA含量は、これらのH−NMRデータから約50モル%であると推定された。簡単には、特徴的な−OCH(3H)ピーク(図4を参照のこと)は、PMMAに関連し、ポリカーボネートの芳香族水素の積分シグナルに対するこのピークの比を決定する(すなわち、図4に示される8H Ar Hピーク)。APM1コポリマーのサイズ特徴は、下の表4に示す。
*全ての成分の量は、重量(g)として示し、ただしアニソールおよびトルエンは体積量(mL)として示す。
バッチAPM2
バッチAPM2は、表3に記載のとおり、未洗浄のマクロ開始剤の使用で調製した。得られたコポリマーは濃い色であった。透過電子顕微鏡を用いて、バッチAPM2のサンプルを分析した。簡単には、コポリマーサンプルの極薄部分を、ミクロトームを用いて調製し、いくつかの切片を四酸化ルテニウムで染色した。四酸化ルテニウムは、コポリマーのポリカーボネートドメインを優先的に染色するが、コポリマーのPMMAドメインは染色しない。代表的な顕微鏡写真画像を図5に示す(パネルA−C、未染色;パネルD−F、ルテニウムで染色;倍率は、各々の顕微鏡写真の下に示す)。示した画像のとおり(パネルD−Fを参照のこと)、ポリカーボネート(濃く染色された)は、PMMAの薄い灰色のバックグラウンド中で均一に分散している。ポリカーボネートおよびPMMAドメインの均一な分散によって、別個のポリカーボネートとPMMAポリマーの単なる物理的なブレンドではない、コポリマーの形成が示唆される。特定の理論で拘束されることは望まないが、コポリマーのポリカーボネートおよびPMMAドメインの分散の均一性は、開示されたコポリマーから調製されたフィルムで観察される透明度に重要である。APM2コポリマーのサイズ特徴を下の表4に示し、引っかき抵抗性の特性は下の表5に示す。表5に示される比較の材料は、以下のとおりである。PMMAは、市販の等級のPMMAであり、80kg/molのMwである。DMBPCは、60kg/molというMwで界面重合を介して調製されたポリカーボネートホモポリマーであり、これらの研究のために調製した。そしてDMXは、SABIC−IPの市販のポリカーボネートポリマーである。PC145は、26,200のMwおよび55kg/molを有するSABIC−IP社内で利用可能な純ポリカーボネート樹脂である。
バッチAPM3
バッチAPM3は、表6に記載のとおり、未洗浄のマクロ開始剤の使用で調製した。重合反応におけるMMA:PC2−Min:CuBr:Bpy:Cu(0)のモル比は、約50:1:1:2:0.5であった。得られたコポリマーは濃い色であった。バッチAPM4、APM5、およびAPM6とは対照的に、APM3の調製で用いたPC2−Minは、PC2−Minの合成の前後のいずれでも洗浄工程または真空乾燥には供さなかった(PC2−Minの調製に関する上記の考察を参照のこと)。
*全ての成分の量は、重量(g)として示し、ただしアニソールは体積量(mL)として示す。
バッチAPM4
バッチAPM4は、表6に記載のとおり、洗浄して乾燥したマクロ開始剤の使用で調製した。重合反応におけるMMA:PC2−Min:CuBr:Bpy:Cu(0)のモル比は、約25:1:1:2.5:0.5であった。得られたコポリマーは濃い色であった。
バッチAPM5
バッチAPM5は、表6に記載のとおり、洗浄して乾燥したマクロ開始剤の使用で調製した。重合反応におけるMMA:PC2−Min:AIBN:Bpy:CuBrのモル比は、約200:1:0.1:0.05:0.05であった。PMMA含量は、バッチAPM1について上記したとおりH−NMRを用いて評価した。見かけのMMA含量は、約50モル%であった。得られたコポリマーのモル重量のさらなる特徴付けは、下で表7に示し、ナノインデンテーションデータは、表8および図13に示す。APM5コポリマーのサイズ特徴は、表7に示しており、表7のデータは、2回の施行の平均を示しており、標準偏差も付した。コポリマーバッチについての引っかき抵抗性の特性を表8に示す。表8の比較の材料は、表5について上記したとおりである。
バッチAPM6
バッチAPM3は、表6に記載のとおり、洗浄して乾燥したマクロ開始剤の使用で調製した。重合反応におけるMMA:PC2−Min:CuBr:Bpy:Cu(0)のモル比は、約200:1:1:2.5:0.5であった。得られたコポリマーは濃い色であった。みかけのMMA含量は、約88モル%であって、上記のとおり決定した。得られたコポリマーのモル重量のさらなる特徴付けは、下で表7に示し、ナノインデンテーションデータは、表8および図13に示す。APM6コポリマーのサイズ特徴は、表7に示しており、表7のデータは、2回の施行の平均を示しており、標準偏差も付した。コポリマーバッチについての引っかき抵抗性の特性を表8に示す。表8の比較の材料は、表5について上記したとおりである。
下に示すのは、本明細書に開示の方法、コポリマー、および物品のいくつかの実施形態である。
実施形態1:ブロックコポリマーを調製するための方法であって、末端ヒドロキシル基を有するテレケリックポリカーボネートポリマーを提供するステップであり、ここでこのテレケリックポリカーボネートポリマーが、少なくとも3,400という重量平均分子量を有し、かつここでこのテレケリックポリカーボネートポリマーが、芳香族カーボネート反復単位を含むステップと、
上記ヒドロキシル基を、テレケリックポリカーボネートポリマーと、式、
によって示される構造を有している酸ハロゲン化物との反応によってエステル化するステップであり、
式中Rが、水素、C1−C6アルキル、−(C1−C6アルキル)−アリール、およびアリールから選択され、ここでRがC1−C6アルキル、−(C1−C6アルキル)−アリール、およびアリールから選択され、XおよびXはハロゲンであるステップと、
それによって、式、
−PC−Z
で示される構造を有しているテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤を生成するステップであって、
式中PCが、芳香族カーボネート反復単位を含んでいるポリカーボネートポリマーであり、かつここでZおよびZが式、
を有しているステップと、
このポリカーボネートマクロ開始剤とビニルモノマーとを、原子移動ラジカル重合によって反応させるステップであり、
ここでこの原子移動ラジカル重合反応は、触媒、触媒リガンド、ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、および任意の第二の開始剤を含んでおり、
ここでこの触媒は、遷移金属または遷移金属塩であり、かつここでこの遷移金属は、Ti、Mo、Re、Fe、Ru、Os、Rh、Co、Ni、Pd、およびCuから選択され、
ここでこのリガンドは、2,2’−ビピリジン、4,4’−ジ(5−ノニル)−2,2’−ビピリジン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N−プロピル(2−ピリジル)メタンイミン、2,2’:6’,2’’−テルピリジン、4,4’,4’’−トリス(5−ノニル)−2,2’:6’,2’’−テルピリジン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N−ビス(2−ピリジルメチル)オクチルアミン、1,1,4,7,10,10−ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、トリス[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミン、トリス[(2−ピリジル)メチル]アミン、1,4,8,11−テトラアザ−1,4,8,11−テトラメチルシクロテトラデカン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ピリジルメチル)エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、N,N−ビス(2−ピリジルメチル)アミン、トリス[2−アミノエチル]アミン、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン、およびN,N,N’,N’−テトラキス(2−ピリジルメチル)エチレンジアミンから選択され、かつここで任意の第二の開始剤は、過酸化物、ヒドロペルオキシドまたはアゾフリーラジカル開始剤から選択されるステップと、
それによって、ブロックコポリマーを生成するステップであって、
ここで、このブロックコポリマーは、ポリカーボネートブロックを含み、ここでこのポリカーボネートブロックは、10重量%〜90重量%のブロックコポリマーを含み、かつここでこのブロックコポリマーは、1,000〜70,000のMwを有するステップと、を包含する、方法。
実施形態2:Rが、メチル、エチル、およびプロピル、イソプロピルから選択される、実施形態1に記載の方法。
実施形態3:XおよびXが各々、ブロモであり、ここでRおよびRが各々メチルである、実施形態1〜2のいずれかに記載の方法。
実施形態4:前記テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、式、
によって示される構造を有し、
ここで、上記テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、500〜40,000というMnを有し、ここでこのテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、1,000〜70,000というMwを有し、かつここでXが、ブロモおよびクロロから選択される、実施形態1〜3のいずれかに記載の方法。
実施形態5:Xがブロモである、実施形態4に記載の方法。
実施形態6:上記テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、式、
によって示される構造を有し、
ここで、上記テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、500〜40,000というMnを有し、ここでこのテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、1,000〜70,000というMwを有する、実施形態1〜3のいずれかに記載の方法。
実施形態7:上記テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が10,000〜25,000というMnを有し、かつここでこのテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、20,000〜50,000というMwを有する、実施形態4〜6のいずれかに記載の方法。
実施形態8:末端ヒドロキシル基を有するテレケリックポリカーボネートポリマーが、式、
によって示される構造を有し、
ここで、このテレケリックポリカーボネートポリマーが2,000〜35,000というMnを有し、かつここでこのテレケリックポリカーボネートポリマーが、3,400〜70,000というMwを有する、実施形態1に記載の方法。
実施形態9:上記テレケリックポリカーボネートポリマーが、5000〜25,000というMnを有し、かつここで、上記テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が10,000〜50,000というMwを有する、実施形態1〜8のいずれかに記載の方法。
実施形態10:上記テレケリックポリカーボネートポリマーの2モル%〜3モル%が、酸ハロゲン化物との反応によって修飾される、実施形態1〜9のいずれかに記載の方法。
実施形態11:末端ヒドロキシル基を有するテレケリックポリカーボネートポリマーが、10,000〜50,000というMwを有する、実施形態1〜10のいずれかに記載の方法。
実施形態12:上記ビニルモノマーが、メチルメタクリレート、アクリレート、スチレン、およびモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーから選択される、実施形態1〜11のいずれかに記載の方法。
実施形態13:上記ビニルモノマーが、ポリメチルメタクリレートである、実施形態1〜12のいずれかに記載の方法。
実施形態14:上記ブロックコポリマーが、ポリカーボネートブロックおよびPMMAブロックを含む、実施形態13に記載の方法。
実施形態15:上記PMMAブロックが上記ブロックコポリマー組成物の10重量%〜90重量%である、実施形態14に記載の方法。
実施形態16:上記PMMAブロックが、上記ブロックコポリマー組成物の40重量%〜90重量%である、実施形態15に記載の方法。
実施形態17:上記ブロックコポリマーが、式、
によって示される構造を有し、
上記ブロックコポリマーが、500〜40,000というMnを有する、実施形態1〜16のいずれかに記載の方法。
実施形態18:上記ブロックコポリマーが、10,000〜25,000というMnを有する、実施形態1〜17のいずれかに記載の方法。
実施形態19:上記ブロックコポリマーが、10,000〜60,000というMwを有する、実施形態1〜18のいずれかに記載の方法。
実施形態20:上記ブロックコポリマーが、20,000〜50,000というMwを有する、実施形態1〜19のいずれかに記載の方法。
実施形態21:上記ブロックコポリマーが、0.15μmの前面を有する三面型のBerkovich型ダイヤモンド圧子を用いて40mNの負荷のもとで試験した場合、500nm〜1,000nmの引っかき幅を有する、実施形態1〜20のいずれかに記載の方法。
実施形態22:上記ブロックコポリマーが、0.15μmの前面を有する三面型のBerkovich型ダイヤモンド圧子を用いて40mNの負荷のもとで試験した場合、10nm〜14nmの引っかき幅を有する、実施形態1〜21のいずれかに記載の方法。
実施形態23:上記触媒が、Cuまたは銅塩である、実施形態1〜22のいずれかに記載の方法。
実施形態24:上記触媒が、CuBr、CuCl、CuCl、およびCuBrから選択される、実施形態1〜23のいずれかに記載の方法。
実施形態25:上記触媒リガンドが、2,2’−ビピリジン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、N,N−ビス(2−ピリジルメチル)アミン、トリス[2−アミノエチル]アミン、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン、および1,1,4,7,10,10−ヘキサメチルトリエチレンテトラミンから選択される、実施形態1〜24のいずれかに記載の方法。
実施形態26:上記触媒リガンドが、2,2’−ビピリジンである、実施形態1〜25のいずれかに記載の方法。
実施形態27:上記任意の第二の開始剤が存在し、かつアゾ開始剤である、実施形態1〜26のいずれかに記載の方法。
実施形態28:上記アゾ開始剤が、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)および2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)から選択される、実施形態27に記載の方法。
実施形態29:上記アゾ開始剤が、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)である、実施形態27または実施形態28に記載の方法。
実施形態30:ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、および触媒リガンドのモル比が、25:1:1:1〜5000:1:100:200である、実施形態1〜29のいずれかに記載の方法。
実施形態31:ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、および触媒リガンドのモル比が、200:1:1:2.5である、実施形態1〜30のいずれかに記載の方法。
実施形態32:ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、触媒リガンド、および第二の開始剤のモル比が、約200:1:0.05:0.05:0.1である、実施形態1〜31のいずれかに記載の方法。
実施形態33:Rがメチルおよびエチルから選択され、ここでRがメチルおよびエチルから選択され、かつここでXおよびXの各々が、ブロモまたはクロロであり、ここで、上記触媒が、銅塩であり、かつここで、第二の開始剤が、アゾビスイソブチロニトリルである、実施形態1〜32のいずれかに記載の方法。
実施形態34:実施形態1〜32のいずれかに記載の方法であって、テレケリックポリカーボネートポリマーと2−ブロモイソブチリルブロミドとの反応によって上記ヒドロキシル基をエステル化するステップを包含し、ここでZおよびZが式、
を有し、
ここで上記第二の開始剤がアゾビスイソブチロニトリルであり、かつビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、触媒リガンドおよび第二の開始剤のモル比が、200:1:0.05:0.05:0.1である、方法。
実施形態35:コポリマーであって、
ポリカーボネートドメインであり、ここでこのポリカーボネートドメインが少なくとも3,400というMwを有しており、かつここでこのポリカーボネートドメインが、芳香族カーボネート反復単位を含むポリカーボネートドメインと、ポリアクリレートドメインであり、ビニルモノマー由来の反復単位を含んでおり、ここで、このポリアクリレートドメインは、テレケリックポリカーボネートポリマーの存在下でビニルモノマーの原子移動ラジカル重合によって調製され、かつここでこのポリアクリレートドメインは、少なくとも2モル%のコポリマーを含む、ポリアクリレートドメインと、を含む、コポリマー。
実施形態36:上記ポリカーボネートドメインの芳香族カーボネート反復単位が、ビスフェノールAを含む、実施形態35に記載のコポリマー。
実施形態37:上記ポリカーボネートドメインが10,000〜50,000というMwを有する、実施形態35〜36のいずれかに記載のコポリマー。
実施形態38:上記ポリアクリレートドメインがPMMAである、実施形態35〜37のいずれかに記載のコポリマー。
実施形態39:上記PMMAが、上記ブロックコポリマー組成物の10重量%〜90重量%である、実施形態38に記載のコポリマー。
実施形態40:上記コポリマーが、0.15μmの前面を有する三面型のBerkovich型ダイヤモンド圧子を用いて40mNの負荷のもとで試験した場合、500nm〜1,000nmの引っかき深度を有する、実施形態35〜39のいずれかに記載のコポリマー。
実施形態41:上記コポリマーが、ブロックコポリマーである、実施形態35〜40のいずれかに記載のコポリマー。
実施形態42:上記コポリマーが、ポリカーボネートブロックおよびポリアクリレートブロックを含む、実施形態35〜41のいずれかに記載のコポリマー。
実施形態43:上記ポリカーボネートブロックが、テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤由来である、実施形態42に記載のコポリマー。
実施形態44:実施形態43に記載のコポリマーであって、上記テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、式、
−PC−Z
を有し、
式中、PCが、芳香族カーボネート反復単位を含んでいるポリカーボネートポリマーであり、
ここでZおよびZが式、
を有し、
式中、Rが、水素、C1−C6アルキル、−(C1−C6アルキル)−アリール、およびアリールから選択され、式中、Rが、C1−C6アルキル、−(C1−C6アルキル)−アリール、およびアリールから選択され、かつ式中、Xがハロゲンである、コポリマー。
実施形態45:実施形態43に記載のコポリマーであって、上記テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が式、
によって示される構造を有し、
テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、500〜40,000というMnを有し、かつここで、テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、1,000〜70,000というMwを有する、コポリマー。
実施形態46:上記テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、10,000〜25,000というMnを有し、かつこのテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、20,000〜50,000というMwを有する、実施形態43〜45のいずれかに記載のコポリマー。
実施形態47:実施形態41〜46のいずれかに記載のコポリマーであって、上記ブロックコポリマーが、式、
によって示される構造を有しており、
ここで、上記ブロックコポリマーが、500〜40,000というMnを有し、かつここで、このブロックコポリマーが、1,000〜70,000というMwを有する、コポリマー。
実施形態48:上記ブロックコポリマーが、10,000〜25,000というMnを有し、かつここで、このブロックコポリマーが、20,000〜50,000というMwを有する、実施形態41〜47のいずれかに記載のコポリマー。
実施形態49:実施形態35〜48のいずれかに記載のコポリマーを含んでいる、物品。
実施形態50:上記物品が、自動車用途で用いられる、実施形態49に記載の物品。
種々の改変および変更が、本発明の範囲または趣旨から逸脱することなく、本発明でなされ得ることが当業者には明白である。本発明の他の実施形態は、本明細書に開示される本発明の詳細な説明および実施の検討から当業者には明白である。本明細書および実施例は例示とみなされるに過ぎないものであり、本発明の真の範囲および趣旨は、添付の特許請求の範囲によって示されるものとする。
本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって規定され、かつ当業者が気付く他の実施例を包含し得る。このような他の実施例は、それらが、特許請求の範囲の逐語的な文言と異なることがない構造的要素を有する場合、またはそれらが特許請求の範囲の逐語的な文言との実質的でない相違を有する等価な構造的要素を含む場合、その特許請求の範囲内であるものとする。

Claims (50)

  1. ブロックコポリマーを調製する方法であって、
    末端ヒドロキシル基を有するテレケリックポリカーボネートポリマーを提供するステップであり、ここで該テレケリックポリカーボネートポリマーが少なくとも3,400の重量平均分子量を有し、かつここで該テレケリックポリカーボネートポリマーが芳香族カーボネート反復単位を含んでいる、ステップと、
    該ヒドロキシル基を、テレケリックポリカーボネートポリマーと式、
    によって示される構造を有している酸ハロゲン化物との反応によってエステル化するステップであり、
    式中Rが、水素、C1−C6アルキル、−(C1−C6アルキル)−アリール、およびアリールから選択され、ここでRがC1−C6アルキル、−(C1−C6アルキル)−アリール、およびアリールから選択され、かつ、ここで、XおよびXの各々はハロゲンであり、
    それによって、式
    −PC−Z
    で示される構造を有しているテレケリックポリカーボネートマクロ開始剤を生成し、
    式中PCが、芳香族カーボネート反復単位を含んでいるポリカーボネートポリマーであり、かつここでZおよびZが式、
    を有しているステップと、
    該ポリカーボネートマクロ開始剤とビニルモノマーとを、原子移動ラジカル重合によって反応させるステップであり、
    ここで該原子移動ラジカル重合反応は、触媒、触媒リガンド、ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、および任意の第二の開始剤を含んでおり、
    ここで該触媒は、遷移金属または遷移金属塩であり、かつここで該遷移金属は、Ti、Mo、Re、Fe、Ru、Os、Rh、Co、Ni、Pd、およびCuから選択され、
    ここで該リガンドは、2,2’−ビピリジン、4,4’−ジ(5−ノニル)−2,2’−ビピリジン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N−プロピル(2−ピリジル)メタンイミン、2,2’:6’,2’’−テルピリジン、4,4’,4’’−トリス(5−ノニル)−2,2’:6’,2’’−テルピリジン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N−ビス(2−ピリジルメチル)オクチルアミン、1,1,4,7,10,10−ヘキサメチルトリエチレンテトラミン、トリス[2−(ジメチルアミノ)エチル]アミン、トリス[(2−ピリジル)メチル]アミン、1,4,8,11−テトラアザ−1,4,8,11−テトラメチルシクロテトラデカン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ピリジルメチル)エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、N,N−ビス(2−ピリジルメチル)アミン、トリス[2−アミノエチル]アミン、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン、およびN,N,N’,N’−テトラキス(2−ピリジルメチル)エチレンジアミンから選択され、かつ
    ここで任意の第二の開始剤は、過酸化物、ヒドロペルオキシドまたはアゾフリーラジカル開始剤から選択されるステップと、
    それによって、ブロックコポリマーを生成するステップであり、
    ここで、該ブロックコポリマーは、ポリカーボネートブロックを含み、ここで該ポリカーボネートブロックは、10重量%〜90重量%のブロックコポリマーを含み、かつここで該ブロックコポリマーは、1,000〜70,000のMwを有するステップと、
    を包含する、方法。
  2. が、メチル、エチル、およびプロピル、イソプロピルから選択される、請求項1に記載の方法。
  3. およびXが各々、ブロモであり、ここでRおよびRが各々メチルである、請求項1〜2のいずれか1項に記載の方法。
  4. 前記テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、式、
    によって示される構造を有し、
    ここで、前記テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、500〜40,000というMnを有し、ここで該テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、1,000〜70,000というMwを有し、かつここでXが、ブロモおよびクロロから選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. Xがブロモである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、式、
    によって示される構造を有し、
    ここで、前記テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、500〜40,000のMnを有し、かつここで該テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、1,000〜70,000のMwを有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が10,000〜25,000というMnを有し、かつここで該テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、20,000〜50,000というMwを有する、請求項4〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 末端ヒドロキシル基を有する前記テレケリックポリカーボネートポリマーが、式、
    によって示される構造を有し、
    ここで、該テレケリックポリカーボネートポリマーが2,000〜35,000というMnを有し、かつここで該テレケリックポリカーボネートポリマーが、3,400〜70,000というMwを有する、請求項1に記載の方法。
  9. 前記テレケリックポリカーボネートポリマーが、5,000〜25,000というMnを有し、かつここで、該テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が10,000〜50,000というMwを有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記テレケリックポリカーボネートポリマーの2モル%〜3モル%が、酸ハロゲン化物との反応によって修飾される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 末端ヒドロキシル基を有するテレケリックポリカーボネートポリマーが、10,000〜50,000というMwを有する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記ビニルモノマーが、メチルメタクリレート、アクリレート、スチレン、およびモノエチレン性不飽和ニトリルモノマーから選択される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記ビニルモノマーが、ポリメチルメタクリレートである、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記ブロックコポリマーが、ポリカーボネートブロックおよびPMMAブロックを含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記PMMAブロックが前記ブロックコポリマー組成物の10重量%〜90重量%である、請求項14に記載の方法。
  16. 前記PMMAブロックが、前記ブロックコポリマー組成物の40重量%〜90重量%である、請求項15に記載の方法。
  17. 前記ブロックコポリマーが、式、
    によって示される構造を有し、
    式中、前記ブロックコポリマーが、500〜40,000というMnを有する、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記ブロックコポリマーが、10,000〜25,000というMnを有する、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記ブロックコポリマーが、10,000〜60,000というMwを有する、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記ブロックコポリマーが、20,000〜50,000というMwを有する、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記ブロックコポリマーが、0.15μmの前面を有する三面型のBerkovich型ダイヤモンド圧子を用いて40mNの負荷のもとで試験した場合、500nm〜1,000nmの引っかき深度を有する、請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記ブロックコポリマーが、0.15μmの前面を有する三面型のBerkovich型ダイヤモンド圧子を用いて40mNの負荷のもとで試験した場合、10nm〜14nmの引っかき幅を有する、請求項1〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記触媒が、Cuまたは銅塩である、請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 前記触媒が、CuBr、CuCl、CuCl、およびCuBrから選択される、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記触媒リガンドが、2,2’−ビピリジン、N,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、N,N−ビス(2−ピリジルメチル)アミン、トリス[2−アミノエチル]アミン、1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン、および1,1,4,7,10,10−ヘキサメチルトリエチレンテトラミンから選択される、請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法。
  26. 前記触媒リガンドが、2,2’−ビピリジンである、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
  27. 前記任意の第二の開始剤が存在し、かつアゾ開始剤である、請求項1〜26のいずれか1項に記載の方法。
  28. 前記アゾ開始剤が、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)および2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)から選択される、請求項27に記載の方法。
  29. 前記アゾ開始剤が、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)である、請求項27または請求項28に記載の方法。
  30. ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、および触媒リガンドのモル比が、25:1:1:1〜5000:1:100:200である、請求項1〜29のいずれか1項に記載の方法。
  31. ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、および触媒リガンドのモル比が、約200:1:1:2.5である、請求項1〜30のいずれか1項に記載の方法。
  32. ビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、触媒リガンド、および第二の開始剤のモル比が、約200:1:0.05:0.05:0.1である、請求項1〜31のいずれか1項に記載の方法。
  33. がメチルおよびエチルから選択され、ここでRがメチルおよびエチルから選択され、かつここでXおよびXの各々が、ブロモまたはクロロであり、ここで、前記触媒が、銅塩であり、かつここで、第二の開始剤が、アゾビスイソブチロニトリルである、請求項1〜32のいずれか1項に記載の方法。
  34. 請求項1〜32のいずれか1項に記載の方法であって、テレケリックポリカーボネートポリマーと2−ブロモイソブチリルブロミドとの反応によって前記ヒドロキシル基をエステル化するステップを包含し、ここでZおよびZが式、
    を有し、
    ここで前記第二の開始剤がアゾビスイソブチロニトリルであり、かつビニルモノマー、ポリカーボネートマクロ開始剤、触媒、触媒リガンドおよび第二の開始剤のモル比が、200:1:0.05:0.05:0.1である、方法。
  35. コポリマーであって、
    ポリカーボネートドメインであり、ここで該ポリカーボネートドメインが少なくとも3,400というMwを有しており、かつここで該ポリカーボネートドメインが、芳香族カーボネート反復単位を含むポリカーボネートドメインと、
    ポリアクリレートドメインであり、ビニルモノマー由来の反復単位を含んでおり、
    ここで、該ポリアクリレートドメインは、テレケリックポリカーボネートポリマーの存在下でビニルモノマーの原子移動ラジカル重合によって調製され、かつここで該ポリアクリレートドメインは、少なくとも2モル%のコポリマーを含むポリアクリレートドメインと、を包含する、コポリマー。
  36. 前記ポリカーボネートドメインの芳香族カーボネート反復単位が、ビスフェノールAを含む、請求項35に記載のコポリマー。
  37. 前記ポリカーボネートドメインが10,000〜50,000というMwを有する、請求項35〜36のいずれか1項に記載のコポリマー。
  38. 前記ポリアクリレートドメインがPMMAである、請求項35〜37のいずれか1項に記載のコポリマー。
  39. 前記PMMAが、前記ブロックコポリマー組成物の10重量%〜90重量%である、請求項38に記載のコポリマー。
  40. 前記コポリマーが、0.15μmの前面を有する三面型のBerkovich型ダイヤモンド圧子を用いて40mNの負荷のもとで試験した場合、500nm〜1,000nmの引っかき深度を有する、請求項35〜39のいずれか1項に記載のコポリマー。
  41. 前記コポリマーが、ブロックコポリマーである、請求項35〜40のいずれか1項に記載のコポリマー。
  42. 前記コポリマーが、ポリカーボネートブロックおよびポリアクリレートブロックを含む、請求項35〜41のいずれか1項に記載のコポリマー。
  43. 前記ポリカーボネートブロックが、テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤由来である、請求項42に記載のコポリマー。
  44. 請求項43に記載のコポリマーであって、
    前記テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、式、
    −PC−Z
    を有し、
    式中、PCが、芳香族カーボネート反復単位を含んでいるポリカーボネートポリマーであり、
    ここでZおよびZが式、
    を有し、
    式中、Rが、水素、C1−C6アルキル、−(C1−C6アルキル)−アリール、およびアリールから選択され、
    式中、Rが、C1−C6アルキル、−(C1−C6アルキル)−アリール、およびアリールから選択され、かつ
    式中、Xがハロゲンである、
    コポリマー。
  45. 前記テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が式、
    によって示される構造を有し、
    テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、500〜40,000というMnを有し、かつここで、該テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、1,000〜70,000というMwを有する、請求項43に記載のコポリマー。
  46. 前記テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、10,000〜25,000というMnを有し、かつ該テレケリックポリカーボネートマクロ開始剤が、20,000〜50,000というMwを有する、請求項43〜45のいずれか1項に記載のコポリマー。
  47. 前記ブロックコポリマーが、式、
    によって示される構造を有しており、
    ここで、前記ブロックコポリマーが、500〜40,000というMnを有し、かつここで、該ブロックコポリマーが、1,000〜70,000というMwを有する、請求項41〜46のいずれか1項に記載のコポリマー。
  48. 前記ブロックコポリマーが、10,000〜25,000というMnを有し、かつここで、該ブロックコポリマーが、20,000〜50,000というMwを有する、請求項41〜47のいずれか1項に記載のコポリマー。
  49. 請求項35〜48のいずれか1項に記載のコポリマーを含んでいる、物品。
  50. 前記物品が、自動車用途で用いられる、請求項49に記載の物品。
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