JP2015520397A - 不均質流体試料の特性評価 - Google Patents

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Abstract

本開示は、産業プロセスで粒子または流体小滴の特性を検出することを含む、不均質試料の特性を検出する方法及び装置に関する。開示されている実施形態には不均質流体試料の特性評価方法が含まれており、本方法は、複数の不均質流体試料のうちの第1試料にプローブを挿入し、第1試料の少なくとも第1部分をプローブ内に吸い込んで2次元アレイ検出器を通過させ、第1試料の第1部分を吸い込んで2次元アレイ検出器を通過させている際に第1部分に対して照射し、第1試料の第1部分を吸い込んで2次元アレイ検出器を通過させている際に第1部分の少なくとも第1画像を取得し、複数の不均質試料のうちの第2試料にプローブを挿入し、第2試料の少なくとも第1部分をプローブ内に吸い込んで2次元アレイ検出器を通過させ、流体内で第2試料の第1部分を吸い込んで2次元アレイ検出器を通過させている際に第2試料の第1部分に対して照射し、流体内で第2試料の第1部分を吸い込んで2次元アレイ検出器を通過させている際に第2試料の第1部分の少なくとも第1画像を取得する、ことを含む。

Description

発明の詳細な説明
[技術分野]
本発明は、粒子又は流体小滴の特性を検出する工程を含む、不均質流体試料の特性を検出する方法及び装置に関する。これらは例えば産業プロセスで使用することができる。
[背景技術]
生体物質や生体細胞等の試料の顕微鏡画像を得るために、レンズを持たないマイクロ流体検出技術が提案されてきた。これらの技術は、高解像度画像検出装置に対する至近距離において懸濁資料の画像を得ることによって行われる。これらは寸法が小さいので、顕微鏡、高性能ペトリ皿、及びポイントオブケア診断システム等の様々なライフサイエンス分野での利用が提案されてきた。
[発明の概要]
一態様において、本発明は、流体内に粒子を懸濁する工程と、懸濁粒子を2次元アレイ検出器を通過するように流入させる工程と、このように行っている際に懸濁粒子に対して照射する工程とを含む、粒子特性評価方法を備えている。本方法はまた、流体内で懸濁粒子が2次元アレイ検出器を通過するように流入する際に粒子の複数の画像を取得する工程と、懸濁粒子のうちの少なくともいくつかに対する画像に粒子特性評価機能を適用する工程とを含む。
好適な実施形態では、粒子特性評価機能を適用する工程は、粒子を少なくとも1つの形態的特性に応じて分類することが可能である。粒子特性評価機能を適用する工程は粒子をその形状に応じて分類することが可能である。粒子特性評価機能を適用する工程は粒子をその大きさに応じて分類することが可能である。粒子特性評価機能を適用する工程は粒子を統計的に分類することが可能である。照射工程は、複数の短い取得期間で照射源をストロボ発光させる工程を含み、画像を複数の短い取得期間の間に取得する工程を伴う。本方法はさらに、粒子の画像を並び替え済みサムネイル表示で表示する工程を含み得る。懸濁工程、流入工程、取得工程、及び適用工程は、分子微生物学的方法の一部であり得る。懸濁工程、流入工程、取得工程、及び適用工程は、製造プロセス品質保証サイクルの一部であり得る。懸濁工程、流入工程、取得工程、及び適用工程は、製造プロセス品質管理評価の一部であり得る。懸濁工程、流入工程、取得工程、及び適用工程は、分散工程の評価に適用し得る。懸濁工程、流入工程、取得工程、及び適用工程は、医薬組成物粒子に適用し得る。粒子特性評価機能の適用工程は、混入物検出機能に適用し得る。粒子特性評価機能の適用工程は、偽造物検出機能に適用し得る。本方法はさらに、粒子が同じ流体に懸濁している間に追加の粒子特性評価処理を実行可能である。追加粒子特性評価処理はレーザー回折を実行可能である。追加粒子特性評価処理は流入工程、取得工程、及び適用工程と並行して実行可能である。追加粒子特性評価処理は流入工程、取得工程、及び適用工程と連続して実行可能である。本方法はさらに、取得工程で受け取った画像データから個々の粒子の画像を抽出し、これらの抽出画像を通信チャネルを介してユーザのコンピュータへ転送することが可能である。懸濁粒子の2次元アレイ検出器への流入工程は、検出流域と1対のバイパス流路とを有する形状をした1つの流路に沿って懸濁粒子を流入することが可能である。懸濁粒子の2次元アレイ検出器への流入工程は、ゼロフロー領域が実質的にない通路に沿って懸濁粒子を流入させることが可能である。懸濁粒子の2次元アレイ検出器への流入工程は、少なくとも毎分1リットルの流量で懸濁粒子を流入させることが可能である。
本方法はさらに、不均質を評価するために2次元アレイ検出器からの画像データに統計関数を適用する工程を含み得る。統計関数は複数の取得画像におけるエントロピーの評価基準を計算する工程を含んでいてもよい。エントロピーの評価基準は、ある所定の値である各取得画像における、画素値の確率の合計、又は隣り合う画素値の間の差の確率の合計から計算されてもよい。
流体は液体であり得る。粒子は独立している粒子でもよく、液体又は気体でもよい流体内に懸濁した粒子の凝集体でもよい。あるいは、粒子は、第2の液体又は気体の中に分散された第1の液体の小滴であってもよく、ここで第1の流体と第2の流体とは不混和性である。粒子は固体、多孔質、又は中空であってもよい。粒子は生体粒子、例えば細胞、たんぱく質、又はウイルス粒子等であってもよい。
別の態様において、本発明は、2次元検出器と、該2次元検出器に搭載されており2次元検出器に接触する試料を含有する流体を保持する流路を区画する流路壁と、流体が流路を通過する流れを発生させる駆動部と、流体が2次元検出器に接触している間に流体内の粒子を照射するように配置されている撮像照射源と、流体内の粒子を照射するように配置されているコヒーレント散乱照射源を有する粒子特性評価機器を備えている。
好適な実施形態では、コヒーレント散乱照射源は流体が2次元検出器に接触している間に流体と相互作用するように配置可能であり、2次元検出器は、撮像照射検出器による照射を受けた粒子からの光を検出するとともに、コヒーレント散乱照射源による照射を受けた流体内の粒子によって散乱された光を検出するように配置される。機器はさらに、コヒーレント散乱照射源による照射を受けた流体内の粒子によって散乱された光を受け取るように配置される散乱検出器を有することが可能である。
さらなる態様において、本発明は、流体内に粒子を懸濁し、懸濁粒子を2次元アレイ検出器を通過するように流入し、粒子が流体内で2次元アレイ検出器を通過して流れる際に粒子の複数の較正画像を取得し、流体内で懸濁粒子が2次元アレイ検出器を通過するように流入する際に懸濁粒子に対して照射し、流体内で粒子が2次元アレイ検出器を通過するように流入する際に粒子の複数の試料画像を取得し、粒子の試料画像を較正画像を用いて補正する粒子特性評価方法を備える。較正画像は、試料画像の取得前に取得されることが好ましいが、試料画像の取得後に取得されていてもよい場合もある。
好適な実施形態では、補正工程はフラットフィールド補正を行うことが可能である。粒子の複数の較正画像の取得工程は照射された画像と暗画像を取得可能である。本方法はさらに、取得された較正画像を平均化して、この平均化工程の結果における懸濁粒子の影響を低減することが可能である。本方法はさらに、平均化工程の前に較正画像において所定のしきい値を超えている画素を破棄することが可能である。
別の態様において、本発明は、懸濁粒子を2次元アレイ検出器を通過するように流入させる手段と、流体内で懸濁粒子が2次元アレイ検出器を通過するように流入する際に懸濁粒子に対して照射する手段と、流体内で粒子が2次元アレイ検出器を通過するように流入する際に粒子の複数の画像を取得する手段と、懸濁粒子のうちの少なくともいくつかに対する取得手段からの結果に粒子特性評価機能を適用する手段を有する粒子特性評価機器を備える。
さらなる態様において、本発明は、流体内に粒子を懸濁し、懸濁粒子の第1サブセットを第1の2次元アレイ検出器を通過するように流入させ、流体内で懸濁粒子の第1サブセットが第1の2次元アレイ検出器を通過するように流入する際に第1サブセットを照射し、流体内で第1サブセットが第1の2次元アレイ検出器を通過するように流入する際に粒子の第1サブセットの複数の画像を取得し、懸濁粒子の第2サブセットを第2の2次元アレイ検出器を通過するように流入させ、流体内で懸濁粒子の第2サブセットが第2の2次元アレイ検出器を通過するように流入する際に第2サブセットを照射し、流体内で第2サブセットが第2の2次元アレイ検出器を通過するように流入する際に粒子の第2サブセットの複数の画像を取得する粒子特性評価方法を備える。
好適な実施形態では、懸濁粒子の第1サブセットを第1の2次元アレイ検出器へ流入させる工程と懸濁粒子の第2サブセットを第2の2次元アレイ検出器へ流入させる工程とは、連続して実行可能である。懸濁粒子の第1サブセットを第1の2次元アレイ検出器へ流入させる工程と懸濁粒子の第2サブセットを第2の2次元アレイ検出器へ流入させる工程とは、並行して実行可能である。本方法はさらに、第1の2次元アレイ検出器及び第2の2次元アレイ検出器のそれぞれからの画像から得られる情報を結合することが可能である。懸濁粒子の第1サブセットを第1の2次元アレイ検出器へ流入させる工程と懸濁粒子の第2サブセットを第2の2次元アレイ検出器へ流入させる工程はともに、第2アレイ検出器に流れる粒子の平均径を第1アレイ検出器に流れる粒子の平均径よりも大きくなるようにすることが可能である。懸濁粒子の第1サブセットを第1の2次元アレイ検出器へ流入させる工程は、粒子の第1サブセットを、第1の検出器の前にあって第1の深さを有する第1流路を通過するように流入させることが可能であり、懸濁粒子の第2サブセットを第2の2次元アレイ検出器へ流入させる工程は、粒子の第2サブセットを、第2の検出器の前にあって第2の深さを有する第2流路を通過するように流入させることが可能であり、第1の深さは第2の深さよりも深い。懸濁粒子の第1サブセットを第1の2次元アレイ検出器へ流入させる工程は、粒子の第1サブセットを、撮像サブ流路と撮像流路よりも大きい1つ以上のバイパスサブ流路とを有する第1複合流路を通過するように流入させることが可能であり、懸濁粒子の第2サブセットを第2の2次元アレイ検出器へ流入させる工程は、粒子の第2サブセットを、撮像サブ流路と撮像流路よりも大きい1つ以上のバイパスサブ流路とを有する第2複合流路を通過するように流入させることが可能である。懸濁粒子の第1サブセットを第1の2次元アレイ検出器へ流入させる工程は、粒子の第1サブセットを、撮像サブ流路と撮像流路よりも大きい1つ以上のバイパスサブ流路とを有する第1複合流路を通過するように流入させることが可能であり、懸濁粒子の第2サブセットを第2の2次元アレイ検出器へ流入させる工程は、粒子の第2サブセットを、撮像サブ流路と撮像流路よりも大きい1つ以上のバイパスサブ流路とを有する第2複合流路を通過するように流入させることが可能である。本方法はさらに、懸濁粒子の1つ以上の追加サブセットを1つ以上の追加2次元アレイ検出器を通過するように流入させる工程と、流体内で懸濁粒子の追加サブセットが追加2次元アレイ検出器を通過するように流入する際に懸濁粒子の追加サブセットに対して照射する工程と、流体内で粒子の追加サブセットが追加2次元アレイ検出器を通過するように流入する際に粒子の追加サブセットの複数の画像を取得する工程と、を含むことが可能である。
別の態様において、本発明は、第1の2次元検出器と、第2の2次元検出器と、第1の2次元検出器と第2の2次元検出器とに搭載されており、第1の2次元検出器と接触している試料を含有する流体を保持する第1流路を区画しているとともに、第2の2次元検出器と接触している試料を含有する流体を保持する第2流路を区画していて、第1流路及び第2流路は水圧で接続されていて断面が異なる流路壁と、流体が流路を通過するように流れを生じさせる駆動部と、流体が2次元検出器に接触している間に流体内の粒子を照射するように配置されている撮像照射源と、を有する粒子特性評価機器を特徴付ける。好適な実施形態では、流路壁は直列接続している流路を区画可能である。
さらなる態様において、本発明は、懸濁粒子の第1サブセットを第1の2次元アレイ検出器を通過するように流入させる手段と、流体内で懸濁粒子の第1サブセットが第1の2次元アレイ検出器を通過するように流入する際に第1サブセットを照射する手段と、流体内で第1サブセットが第1の2次元アレイ検出器を通過するように流入する際に粒子の第1サブセットの複数の画像を取得する手段と、懸濁粒子の第2サブセットを第2の2次元アレイ検出器を通過するように流入させる手段と、流体内で懸濁粒子の第2サブセットが第2の2次元アレイ検出器を通過するように流入する際に第2サブセットを照射する手段と、流体内で第2サブセットが第2の2次元アレイ検出器を通過するように流入する際に粒子の第2サブセットの複数の画像を取得する手段と、を有する粒子特性評価機器を特徴付ける。
本発明に係るシステムは、例えば医薬品の製造といった産業の場において多種多様な粒子状物質の特性を評価するのに役立ち得る。このような物質の製造において、このことは継続的な品質管理や品質保証を提供するのに役立ち得る。
さらなる態様において、本発明は、不均質流体試料特性評価方法を特徴付け、該方法は、複数の不均質流体試料のうちの第1試料にプローブを挿入する工程と、第1試料の少なくとも第1部分をプローブ内に吸い込んで2次元アレイ検出器に通す工程と、第1試料の第1部分を吸い込んで2次元アレイ検出器に通している際に第1部分に対して照射する工程と、第1部分を吸い込んで2次元アレイ検出器に通している際に第1試料の第1部分の少なくとも第1画像を取得する工程と、複数の不均質試料のうちの第2試料にプローブを挿入する工程と、第2試料の少なくとも第1部分をプローブ内に吸い込んで2次元アレイ検出器に通す工程と、流体内で第2試料の第1部分を吸い込んで2次元アレイ検出器に通している際に第2試料の第1部分に対して照射する工程と、流体内で第1部分を吸い込んで2次元アレイ検出器に通している際に第2試料の第1部分の少なくとも第1画像を取得する工程と、を含む不均質流体試料特性評価方法を備える。
本方法は、複数の流体試料内に、固体粒子を懸濁する、又は複数の流体を混合することによって、これらの試料の中に不均質を取り込んでもよい。
本方法はさらに、試料の1つ以上の部分をさらに吸い込んで試料を混合してもよい。
試料を混合するために試料の1つ以上の部分を吸い込む工程は取得する工程の後に行われてもよい。本方法はさらに、さらなる吸い込みの工程の後に画像を取得する工程をさらに含んでもよく、さらなる吸い込みの工程は前記の吸い込みの工程よりも高流量で行われてもよい。
本方法は、第1試料の第1画像を取得する工程の後であって第2試料の第1部分を吸い込む工程の前に、第1試料の第1部分を破棄する工程を含んでもよい。本方法は、第1試料の第1部分を破棄する工程後であって第2試料の第1部分を吸い込む工程の前に、プローブを洗浄する工程を含んでもよい。
本方法はさらに、プローブを第1試料及び第2試料に対して自動配置する工程を含んでもよい。自動配置する工程はxyステージによって行われても、xyzステージによって行われてもよい。
照射する工程は、複数の短い取得期間で照射源(例えば光源)をストロボ発光させる工程と、画像を複数の短い取得期間の間に取得する工程と、を含んでもよい。取得期間は例えば1秒未満であってもよく、10分の1秒未満であることが好ましい。
本方法は、取得された粒子の画像を並び替え済みサムネイル表示で表示する工程を含んでもよい。
懸濁工程、流入工程、取得工程、及び適用工程は、分子微生物学的方法の一部として実行され、又は生物試料、医薬品試料、産業用試料に対して行われ、又は製造プロセス品質管理評価の一部として存在してもよい。
懸濁工程、流入工程、取得工程、及び適用工程は、分散工程を評価するために適用されてもよい。
粒子特性評価機能の適用工程は混入物検出機能又は偽造物検出機能を適用してもよい。
懸濁粒子の2次元アレイ検出器への流入工程は、懸濁粒子を、検出流域と1対のバイパス流路を有する形状をした1つの流路に沿って流入しても、又は、ゼロフロー領域が実質的にない通路に沿って流入してもよい。懸濁粒子は、少なくとも毎分1リットルの流量で、又は毎分約2ミリリットル未満の流量で流入してもよい。
本方法は、2次元アレイ検出器からの画像データに統計関数を適用して不均質を評価してもよい。統計関数は複数の取得画像におけるエントロピーの評価基準を計算する工程を含んでいてもよい。エントロピーの評価基準は、ある所定の値である各取得画像における、画素値の確率の合計、又は隣り合う画素値の間の差の確率の合計から計算されてもよい。
流体は液体であってもよく、また、固体粒子、液体内に懸濁した凝集体、あるいは、第2の液体の中に分散された第1の液体の小滴を含有してもよく、ここで第1の液体と第2の液体とは不混和性である。
さらなる態様において、本発明は、不均質流体試料特性評価方法を特徴付け、該方法は、不均質流体試料に対して照射する工程と、不均質流体試料を2次元アレイ検出器を通過するように流入させる工程と、照射された不均質流体試料の少なくとも1つの画像を取得する工程と、画像から集約測定基準を抽出する工程と、を含む。
集約測定基準を抽出する工程は、粒径又は流れについての情報を抽出してもよく、又は画像から分散測定基準を抽出してもよい。集約測定基準は粒子数又は粒子密度についての情報を含んでいてもよい。画像から分散測定基準を抽出する工程は、画像にエントロピー関数を適用してもよい。
本方法は、不均質流体試料を分散する工程を含んでもよい。分散する工程は、例えば、不均質流体試料を混合することを含んでもよく、もしくは、不均質流体試料内の粒子を超音波処理する、つまり超音波エネルギーを流体試料に与えてもよい。
画像を取得する工程はインライン粒子分散器からの流れの中で行われてもよく、本方法はさらに、取得する工程の後に粒子をインライン粒子分散器へと戻す工程を含んでもよい。本方法は、分散測定基準の所定の状態の検出を報告する工程を含んでもよい。本方法は、分散測定基準の安定化の検出を報告する工程を含んでもよい。本方法は、流体に適用される処理を、分散測定基準に基づいてリアルタイムで調整する工程を含んでもよい。本方法は、不均質流体試料に対して第2の測定を行う工程を含んでもよい。第2の測定はレーザー回折測定であってもよい。分散測定基準は第2の測定をリアルタイムで作動させるために用いられてもよい。分散測定基準は第2の測定を有効化するために用いられてもよい。本方法は分散測定基準の所定の状態の検出を報告する工程を含んでもよい。
本方法は、分散測定基準の安定化又は変化率の検出を報告する工程を含んでもよい。本方法は、流体に適用される処理を、分散測定基準に基づいてリアルタイムで調整する工程を含んでもよい。本方法は、不均質流体試料に対して第2の測定を行う工程を含んでもよい。第2の測定はレーザー回折測定であってもよい。分散測定基準は、第2の測定をリアルタイムで作動させるために用いられてもよい。分散測定基準は第2の測定を有効化するために用いられてもよい。分散測定基準を抽出する工程は画像にエントロピー関数を適用してもよい。
図1は、本発明に係る粒子特性評価システムの概略図である。 図2Aは、図1の粒子特性評価システムとともに使用するマイクロ流体セルブロックの略側面図である。 図2Bは、図2Aのマイクロ流体セルブロックの略端面図である。 図2Cは、図2Aのマイクロ流体セルブロックの略平面図である。 図3は、図2のマイクロ流体セルブロックにおいて、開口ボルトを流れの方向に垂直に切断した部分断面拡大図である。 図4は、図1の粒子特性評価システム内で図2のマイクロ流体セルブロックを使用して得られた画像である。 図5は、図4に示されているような画像内にある粒子の並び替え済みサムネイル表示である。 図6は、図1の粒子特性評価システムとともに使用する湿式分散部の説明図である。 図7は、図1の粒子特性評価システムに対して、フラットフィールド補正された枠の獲得及び処理を示したフローチャートである。 図8は、本発明に係る、3流路が直列に並ぶ複数流路粒子特性評価システムの側面概略図である。 図9は、本発明に係る、2流路が並列に並ぶ複数流路粒子特性評価システムの平面概略図である。 図10は、本発明に係る高スループット粒子特性評価システムの実施形態の概略図である。 図11は、本発明に係る超音波処理工程の説明のフローチャートである。 図12は、カーボンブラックの可聴化実験の時間に対するエントロピーのグラフである。 図13は、図1の粒子特性評価システム内にある図2のマイクロ流体セルブロックを用いて、超音波処理実験の開始時に得られたカーボンブラック試料の画像である。 図14は、図1の粒子特性評価システム内にある図2のマイクロ流体セルブロックを用いて、超音波処理実験の終了時に得られたカーボンブラック試料の画像である。
[発明の詳細な説明]
図1を参照して、本発明に係る粒子特性評価システム10は、産業プロセス等において粒子源12からの粒子の特性評価を行う。このプロセスは、粒子に対して様々なタイプの処理、例えば粒子の生成、改良、及び/又は混合等を数多く実行可能である。一例では、このプロセスは、医薬品の活性成分と非活性成分とを分散させる分散プロセスである。
システム10はまた、1つ以上の照射源16a〜16nを駆動する1つ以上の照射駆動部14を有している。これらの照射源は多種多様なタイプのものであり得るとともに、多種多様なスペクトル特性を示し得る。例の中には、可視光照射源、狭帯域でコヒーレントな蛍光励起源、又は単純な環境光源をも有するものもある。好適な実施形態では、照射駆動部14は、短い照射パルスの生成を可能にするストロボ発光回路を有している。
粒子源12は、マイクロ流体検出セル20を通過する液体内に懸濁している粒子を供給する。セル20は、CCDアレイ検出器又はCMOSアレイ検出器等の2次元アレイ検出器24の上を、もしくは検出器24に沿って通る流体路26を有している。このセル20は、金属塊の機械加工やプラスチック部材の成形等の多種多様な技術を用いて、検出器24の上にある一対の壁部22a,22bの間に流路を区画するように作製可能である。懸濁粒子は、様々な手法、例えばポンピング、重力、又は毛管作用によって、マイクロ流体システムを通って伝達可能である。
図2を参照すると、一実施形態において、セル流路ブロック22は、全長が底部の真上を通っている角が丸まった矩形の流路26があるアルミニウム塊において加工可能である。ブロックの底部にある凹部が、開口シャフト27の下で2次元検出器24を把持している。開口ボルト28は開口シャフト27内に、ボルト28が流路26に突出することによってブロック22の一部で流路を狭めるように嵌めることができる。開口ボルト28は透明な底部を有し、この部分を通って、照射源16からの光が流路の狭窄部分に入りこんで光る。一実施形態において、開口ボルトの高さは調節可能である。
図3を参照すると、ボルトは、開口ボルト28の片側に第1耳片26a、ボルト28の反対側に第2耳片26cを有する「耳状」の流路26を形成する。この2つの耳片の間でボルト28の下には撮像領域26bがある。この領域は、開口ボルト28の下側の透明面と検出アレイ24の上面との間にある。したがって、ある態様では、流路26は、検出流域26bと、検出流域26bの両側にある一対のバイパス流路26a,26cとを有する形状をしており、検出流域は任意で、2次元アレイ検出器24と粒子特性評価機器のマイクロ流体検出セル20内へと延びている調節可能ボルト28の端面との間にある空間によって区画されている。好適には、調節可能ボルト28は、検出流域26への照射を、照射源(図1参照)によってボルト28の端面を通過して行うことができるように構成されている。
この流路の形は、他の形状ではその発生に苦しめられる凝集や偏析を発生させないと考えられているので、数種の産業プロセスにおいて見受けられる比較的高圧で有効に働くことが分かってきた。これは少なくとも一部であると見られており、なぜならこの流路の形はゼロフロー領域を全く示さないと思われるからである。耳片、つまりバイパス流路26a,26cはまた、懸濁中の粒子のはっきりとした画像を保証するために狭窄していることが必要である流路を塞ぎかねない、時折現れる大きな混入粒子に対して逃し領域を与えている。他の形状とは異なり、混合液内の様々なサイズの粒子が偏析するのではなく一様に撮像領域へと流入する傾向にあり、混入粒子が大きいほど、開口ボルトの前に集積するのではなく耳片へと進入することが多くなることが、シミュレーションで確認されている。
セル流路ブロック22はエポキシセメントでアレイ検出器24に接着してもよいが、他の取り付け手法ももちろん可能である。より大きな1つの検出領域又は2つ以上の検出領域を可能にするように、より大きな流路ブロックを2つ以上の検出器に接着することも可能であると考えられている。このような検出器セットは、システムが単位時間当たりでより多くのデータを得るのに役立ち得る。なぜなら、大規模なアレイ検出器は読み取りに長時間かかるからである。このような検出器セットはまた、全流量と相関関係であり得る見かけの流量を与えることができる。同じ範囲にある粒子の異なる見え方を供給するために、各検出器の向きを互いに90度ずらすことが可能である。
再び図1を参照すると、マイクロ流体検出セル20内を通過後、懸濁粒子は後処理30へと進み、ここでは粒子にさらに処理を行ったり、粒子の特性をさらに評価したり、あるいはその両方を実行可能である。一実施形態では、汎用のレーザー回折システムに懸濁粒子を供給して、マイクロ流体検出後に粒子の特性をさらに評価する。しかし、マイクロ流体検出は、1つ以上の別の種類の検出を行った後に、もしくはこれらと並行してでも実行可能である。マイクロ流体セルと補完関係にある情報を提供する検出システムは、レーザー回折、動的光散乱(Dynamic Light Scattering:DLS)、又は静的光散乱(Static Light Scattering:SLS)等の、懸濁粒子に対する処理が可能な任意の種類の光学検出システムを含む。
レーザー回折は粒径を決定するための周知の技術である。この技術では、レーザーからの光を粒子の懸濁液中で光らせる。各粒子はこの光を散乱させるが、粒子が小さいほど大きい粒子と比べてより大きな角度で光を散乱させる。散乱光は、様々な角度で配置されている一連の光検出器によって測定可能である。これは試料の回折パターンとして知られている。回折パターンは、20世紀初期にミー(Mie)によって発展した光散乱理論を用いて、粒子の径を測定するのに使用可能である。機器は粒子を個々に測定するのではなく粒子の「雲」を測定するので、この手法は「アンサンブル」法として知られている。
DLSもまた、懸濁粒子がレーザー照射を散乱させる周知のアンサンブル法である。しかし、この種の技術では、試料内でのブラウン運動を解釈するために、散乱の経時変動を測定する。これにより、粒子流体力学的半径のといった粒子系の動的特性に関する情報が得られる。
SLSは、様々な角度で光の散乱光強度の静的測定を行って、懸濁粒子の分子量を求める。英国マルバーンにあるマルバーン社(Malvern, Inc.)から入手可能なゼータサイザーナノ(Zetasizer Nano)等、機器の中には、DLS測定とSLS測定の両方を実行できるものもある。
上記で提示された複合的な取り組みは、2つの別個の測定が与えられない粒子系に対して、あるレベルの洞察を提供し得る。例えばマイクロ流体検出とレーザー回折を組み合わせると、ユーザに粒子の画像を、レーザー回折システムを通過する前、もしくは通過した後に提示することが可能になる。レーザー回折システムのみでも正確な粒径値が得られるが、質量の小さな粒子よりも質量の大きな粒子に好都合なのはアンサンブル法である。しかし、これらの測定と結びつく画像によって、レーザー回折測定が意味するものをよりしっかりと理解できる。
一実施形態において、1つ以上の所定の基準を満たす粒子又は粒子群はまず、1つの前処理技術を用いて事前承認されたものとして印がつけられる。その後、1つ以上の後処理技術を施して得られたデータは、事前承認されている粒子の場合のみを保持すればよい。事前承認されていない粒子に対してはいずれの後処理の取得も行われないようにするために、事前承認は後処理技術の関門にもなり得る。
画像取得サブシステムは2次元アレイ検出器24からの画像を取得する。このサブシステムは、ストロボ発光照射の場合において照射源に同期可能であり、粒子画像の高速取得を可能にする。適切なストロボ発光シーケンスによって、システムは2つ以上の画像を、流路を通過する際に取得することさえ可能である。
粒子特性評価サブシステム42は、例えば粒子を定義済みの形態及び/又は色に関するカテゴリに分類することによって、たくさんの様々な粒子特性評価機能のうちの1つを粒子に適用することができる。粒子を計数することも、その存在を統計的に分析することも可能である。以下の表では粒子の特性を評価できる様々な説明手法を挙げている。
他の特性も測定可能であり、実測特性や関連する計数及び/又は統計的情報のどれもが、粒子を評価する様々な手法において使用可能である。例えばこれらを、良好だと分かっている保存されている基準と比較して、処理が所定の規格で実行されているかどうかを評価することができたり、これらを画像として、又は並び替え可能なサムネイル表示でワークステーション上のユーザに示すことができたり、又はこれらを用いて処理を調整することができたりする。
均質性の評価基準を得るために、本システムはまた、範囲全体に対して平均グレースケール値(平均画素輝度及び画素標準偏差)を計算可能である。平均輝度及び標準偏差が比較的安定していることは、粒子の流れが比較的安定していることを示唆する。輝度(又は標準偏差)の変化は粒子の流れの変化を意味している。例えば、小さい粒子の安定した流れの中に安定を乱しかねない数個の大きな粒子があると、平均輝度が低下してしまう(そして平均輝度と標準偏差は簡単にプロットされる)。この簡単な計算が供給する情報は、粒径/形態の計算が供給する情報よりも多くはならないが、この計算は追加のハードウェアを一切必要とせずに実行可能である。実行可能である簡単な計算の一種は、図11〜14とともに以下に説明するように、分散測定基準を計算することである。
2つ以上の照射源の使用を通じて、本システムは、懸濁されている試料粒子に関する様々な種類の情報を得ることができる。例えば、1番目のストロボ発光での取得では、流路内における粒子の連続した可視光画像が得られる。次に、2番目の狭帯域照射源を点灯することによって、蛍光を発するあらゆる粒子、もしくは散乱パターンを検出することができる。
本発明に係るシステムは、金属、鉱物及び無機物(Metals,Mining,and Minerals:MMM)に対する用途や医薬品、パーソナルケア製品、食料品、顔料、及び生体材料の製造等の、多種多様な処理に適用可能である。湿式分散処理への適用例を図6に示す。詳細には、湿式分散部50は、中央撹拌器54を備えた試料タンク55の上端に供給する任意の分散剤ポンプ52と、タンクの下端にある遠心ポンプ56及びインライン超音波プローブ(又は「超音波処理システム」)58を有している。タンクはまた、タンクの底部から始まってタンクの上部に戻ってくる測定用分岐配管と、タンクの底部にある排水配管を有している。この測定ループはマイクロ流体検出セル20と、例えば汎用のレーザー回折システムのための他の測定セルを有している。
処理中において、分散剤ポンプ52が分散剤を試料チャンバ55内に供給し、撹拌器54が分散剤に粒子を混合し、そしてインライン超音波プローブ58が粒子を分散させる。遠心ポンプ56がこの流体を循環させるので、撹拌と超音波処理を繰り返し行うことができる。マイクロ流体検出セル20及び他のセルは、分散粒子の再循環にしたがってその分散粒子を監視することができる。
この図では検出セルを補完的な検出システムの取り入れ口に示しているが、検出セルは補完的な検出システムからの戻し導管にも配置可能である。いくつかの実施形態では、2つの補完的な検出処理が並行して行われることも、あるいは処理導管とは別の分岐配管で行われることも可能である。
[例1]
図2〜3とともに示されているような流路ブロックは、エポキシセメントを用いて5メガピクセルのiPhone(登録商標)カメラチップに接着されている。懸濁液は80マイクロメートルと20マイクロメートルのポリスチレン微小球の混合液で構成されていて、大径の微小球と比べて4倍の量の小径の微小球が水中に懸濁された状態である。この懸濁液を毎分2リットルの流量で流路内へと注入する。
懸濁液をストロボ発光の白色LEDで照射する。チップ内蔵のシャッター機能を使用する代わりに、チップのセンサを取得モードのままにしておき、ストロボ発光パルスを用いて取得期間を定めている。図4に示されている画像を取得し、そして図5に示されているサムネイルセットをまとめる。
懸濁液はまた、英国マルバーンにあるマルバーン社のマルバーンインストルメンツ(Malvern Instruments Limited)から入手可能なマスターサイザー(Mastersizer:登録商標)のレーザー回折システムを通過する。予想されていたように、このシステムからの測定は大きめの粒子に好都合な傾向にある。しかし、マイクロ流体セルからの画像を用いることで、この測定を補正、又は正しい状況にすることができる。
粒子画像はその形態的特性に応じて並べ替えることができるが、詳細は米国特許第8,111,395号明細書に示されているような内容であり、これを参照することにより本明細書に組み込まれる。検出器は大量のデータを取得可能なので、検出器に連結されたローカルプロセッサは、粒子自体の画像を抽出し、抽出したものだけを特性評価のためにユーザのコンピュータへと転送することができる。これにより、余白の転送を排除することで、転送データ量が大幅に削減できる。
画像への処理、及び駆動部の制御を含む制御処理は、プロセッサに対して保存されたプログラム命令を実行する汎用のコンピュータプラットフォームで動作する専用のソフトウェアプログラムと結びついて実施可能であるが、その全部、又は一部を専用のハードウェアを用いて実施してもよい。また本システムは、説明する目的で示された一連のモジュールや工程に分割可能であるが、当業者であれば、それらを結合及び/又は異なる風に分割して、別の分類を取得することも可能であることを認識するであろう。
[フラットフィールド補正]
粒子特性評価システム10は、パージや水洗を行わずに、試料粒子がある状態でフラットフィールド補正の実行を可能にするソフトウェア制御を提供する。このフラットフィールド補正は撮像エラー源、例えば照射の不均一、表面反射、欠陥(例えば表面の傷)、及び検出器の画素応答の不均一等に合わせて補正を行う。この種の補正を処理進行中に機器をパージせずに行うことにより、処理が大幅に高速化できるとともに、専用のパージ又は水洗経路の必要がなくなることにより構成要素の接続が簡素化できる。
処理進行中のフラットフィールド補正は、2つの手法のうちのいずれかで実行可能である。第1の手法では、本システムは、多数の枠と、これらの枠の中にある画素に対応する平均を取得する。各画像内の粒子は適度にまばらであり、また各枠内にある間は不規則な位置に現れるので、平均化はいずれの粒子の影響も減らすことになる。したがって、ある態様では、フラットフィールド補正を行うことは、複数の較正画像から平均画像を求め、粒子の試料画像を求められた平均画像を用いて補正してもよい。
具体的には、粒子跡の強度は一般におよそ1/Nにまで減少する。ここでNは枠数であるので、枠数が多くなるほどその結果も改善される。この手法を、10個から100個以上までの異なる数の枠を用いて、2%の不明瞭化の場合において検証を行った。良好な結果は少なくとも50個の枠を必要とするように考えられ、また、100個の枠の平均では粒子の寄与は認識が非常に難しい。したがって、毎秒7.5個の枠を取得可能なシステムを用いると、15〜30秒間で適正な結果を得ることができるであろう。よって、ある態様では、平均画像を求める際に用いられる較正画像の数は50以上が好ましく、必要に応じて100個までの画像であってもよい。
第2の手法では、粒子が存在している画像部分を含めないで、より少ない数の枠を平均化する。この手法において、粒子が存在することを表すしきい値を設定する。毎枠ごとにこのしきい値の範囲外である枠の領域を単純に排除することによって、少数の枠を平均化して良好なバックグラウンド概算値が得られる。このことを行う簡単な方法の1つは、枠間の差異に注目することである。つまり、どんな場合でも粒子が存在すると、(粒子によって不明瞭になる領域内で)その前の枠とは大きな差異が生じる。この手法は、既知の条件(例えば工場の条件)の下での測定を取り込めるという強みがあると考えられる。この手法の概要を以下に示す。
・ステップ1:N個の連続した枠を選択する。
・ステップ2:各画素に対して、N個の枠全部の平均と標準偏差σを計算する。
・ステップ3:各画素に対して、それらの値を用いて反復し、平均値からq×σよりも大きく外れた値を排除する。ここでqは実験によって決定される(通常q=1)。
・ステップ4:各画素に対して、外れ値を排除した後に残っている値を平均化する。
・平均値からなる「枠」は再構成されたバックグラウンドを表す。
したがって、ある態様では、複数の較正画像を取得し、各較正画像のうち、値が平均値から所定の要因値よりも大きく外れている画素を有する部分を除去した後に、その複数の較正画像の平均を求めることによって、フラットフィールド補正を実行してもよい。所定の要因値は、例えば各較正画像の標準偏差の倍数であってもよい。倍数は1であってもよい。画素の値は例えば輝度値であってもよい。
外れ値を除去する方法は、より少ない枠(例えば10個から20個の枠)に対して実行可能であり、得られたバックグラウンド画像には、平均化を用いる方法では目に見える粒子の「痕跡」がない。データを取得しながら一部の計算処理(標準偏差に対する画素値と画素値の2乗値を合計する)を行うことができる。この処理は大規模並列処理になるように行うこともできるので、グラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Units:GPU)による汎目的計算(General−Purpose Computing On Graphics Processing Units:GPGPU)の加速に適している。外れ値を除去する方法はメモリの使用量が大きいという難点がある。その理由は収集した全ての枠が処理全体を通じてメモリ内に残るからであり、これは計算処理的には平均化を用いる方法よりもコストが高くなる。よって、ある態様では、このフラットフィールド補正方法のために取得した較正画像数は50よりも少なくてもよく、10から20の間であってもよい。
図7を参照すると、粒子特性評価システム10は、照射を消灯する(工程62)ことによって一連のフラットフィールド補正された取得処理60を開始する。次に、多数の枠、例えば100個の枠を取得し(工程64)、上述の平均化方法を用いてこれらを平均化する(工程66)。その結果は暗パターンデータセットとして保存される(工程68)。
次に、粒子特性評価システム10は照射を点灯する(工程72)。次に多数の枠、例えば100個の枠を取得し(工程74)、取得枠を上述の平均化手法のうちの1つを用いて平均化する(工程76)。その結果をバックグラウンドパターンデータセットとして保存する(工程78)。
次に、粒子特性評価システム10は、試料画像の枠を取得して(工程80)、取得枠を未処理の枠データセットとして保存する(工程82)。次に、この未処理枠データセット(RF)を暗パターンデータセット(DP)とバックグラウンドパターンデータセット(BP)を用いて補正する。補正は以下の式を用いて計算できる。
次に、補正された枠(CF)は、保存、表示、そうしない場合は処理可能である(工程86)。さらに試料画像枠が必要な場合は、取得・補正処理を繰り返すことができる(工程88)。特に照射が不均一な場合には上述の正確な方法と同じくらい満足に動作することはないかもしれないが、より計算処理的に効率的であってもよい、より簡単なフラットフィールド補正法を求めることが可能である。
図8を参照して、本発明に係る粒子特性評価システムは、2種類以上の測定を連続して、もしくは並行して行うことができる。例えば、3流路直列の複数流路粒子特性評価システム90は、1つの照射窓94(しかし複数の照射窓及び/又は複数の照射源を用いていてもよい)の下に位置する3連続の検出器92a〜92cを有している。処理においては、このシステムは、第1検出器92aが大きめの粒子を試料採取し、その次の検出器が小さめの粒子、その次がより小さい粒子を試料採取し、ここで大きめの粒子はバイパス流路を通過している状態であることを可能にしている。それぞれの結果は別々に用いることも組み合わせることもできる。図9に示されているように、直列構成が現在は好ましいと考えられてはいるが、流れが別々の並列流路へと分割される並列構成の複数流路粒子特性評価システム96も作製可能である。
複数流路粒子特性評価システムは任意の適切な数の検出器を備えて作製可能であり、流路の寸法を1つの検出器の長さに合わせて変えることも可能である。この種のシステムは種々のやり方でも作製可能である。また、この種のシステムは例えば図8に示されているような複合構成として作成可能であり、あるいは配管と直列に接続された一連のマイクロ流体検出セル20(図1及び図2を参照)を備えて作製することもできる。本システムは、システム要件に応じて、検出器のうちのいくつか、又は全てに1つ以上の耳状バイパス流路を有し得る。例えば、試料が小さめのシステムはバイパス流量が小さかったり、あるいはなかったりする傾向にあり、より大きな再循環システムほどバイパス流量も大きい。
図10を参照して、1つ以上のマイクロ流体検出セルを用いて高スループット型の粒子特性評価システムも作成可能である。例えば、本発明に係る単独流路システム100は、試料採取プローブ102を用いて、別々の容器、例えば複数の窪み部があるプレート114又はカルーセルの窪み部に収容された多数の液体試料に対して連続測定を行う。システム100は、インラインマイクロ流体検出セル20を通るシッパー管106に水圧で接続されている可反転圧力源104を使用している。ここでは単独流路システムを示しているが、異なる種類の複数流路高スループットシステムを構成することもできる。
この実施形態において、試料を次々とプローブの下に配置するために汎用のxyzステージが設けられているが、他の種類の機構を用いて容器とプローブを互いに相対的に配置することもできる。プレート内、又は別個のいずれかに洗浄容器と廃棄容器を設けることもできる。
説明のための処理シーケンスにおいて、xyzステージが、最初の窪み部をプローブ102の下に配置することによって最初の試料を選択することを開始し、次いで圧力源104が試料をシッパー管106内へと吸い込んで検出器20に通す。次に、画像取得モジュールがマイクロ流体検出セルの各々から最初の試料の画像を取得する。次に最初の試料を、最初の窪み部に戻す、又は廃棄用窪み部内へ廃棄することが可能で、プローブは洗浄用窪み部で洗浄可能である。処理する試料がさらにある場合は、シーケンスではxyzステージは次の試料を選択可能である。その後この処理は、次に検査される試料が存在しなくなるまで、もしくはある別の条件に達するまで繰り返すことができる。
高スループットシステムは、研究又は品質管理/品質保証分野といった数多くの分野に適用可能である。一部の状況では、撮像される物質はプローブによる吸引の前に十分に均質化されていてもよい。しかし、別の状況では、分散工程を試料採取の前に、例えば撹拌器を用いて行ってもよい。一実施形態において、プローブ内の圧力源自体を用いて、例えば試料の吸引や吐出を繰り返し行うことによって試料を混合することもできると考えられる。これにより、沈んだままだったかもしれないプラスチック片やステンレス鋼片といった大きめの混入粒子が品質管理の段階で検出可能になることもある。また、検出可能なシリコーン製潤滑剤等の液状混入物質の小滴を発生させることもある。
試料がより傷つきやすい場合、例えば複合たんぱく質の場合、プローブは、最初に低流量で通過させて損傷を受けていない粒子及び/又は凝集を撮像し、引き続いて、2番目の画像セットを撮像する前に、密度が高めの粒子を懸濁できそうなより激しい混合を試料内で実行することができる。一例では、プローブが試料カップへと移動し、小量の試料(例えば500μl未満)を低流量(通常は2ml/min未満)で吸い上げてその試料を撮像する。次に、試料を高流量で同じ試料カップへと流し戻して、その試料を撹拌する。次に、試料を再び撮像フローセルへと吸い入れて分析を行う。前者の画像はいかなるたんぱく質の凝集体も表示しているが、恐らく試料カップ内で沈殿している可能性のある、密度が高めの物質(例えば鋼製粒子やガラス製粒子)は表示していない。後者の画像はいかなる密度が高めの粒子も表示している傾向にある。この配合物の流体密度は、粘度が1センチポイズから20センチポイズである状態で、0.997g/mlから1.08g/mlまでの範囲となると予想される。たんぱく質の凝集密度は1g/ml(緩い凝集)から1.4g/ml(密な凝集)までの範囲となるだろう。粒子状混入物の密度は0.97g/ml(シリコーン油)から8g/ml(ステンレス鋼)までの範囲となると予想される。
本発明に係るシステムは、異なる種類の物質を取り扱うように構成可能である。利用範囲の一目的において、産業用途では、バイパス機能と再循環機能があって、毎分2リットル以上の流量を備え得る。また、利用範囲のうち低流量が狙いのものにおいて、傷つきやすいたんぱく質を取り扱うシステムであるならば、毎分2ミリリットル以下で再循環もバイパスない流量で動作することもある。より一般的な流量は1l/分よりも大きいが、再循環フローセル(バイパス流量用の耳片を有する)の最低速流量はおそらく100ml/分台である。一般的な流量が0.4〜1.5ml/分である状態で、小容量の(生物用)フローセル(バイパス流量がない)の最低速流量はおそらく100μl/分である。
図6及び図11を参照して、本発明に係るシステムは、分散測定基準を利用して、超音波処理として知られる処理においてインライン超音波プローブ50を用いてどのように粒子を分散させるかを、リアルタイムで決定することができる。具体的には、分散の開始後、マイクロ流体検出セル20は画像を取得し(工程124)、これらの画像の分散測定基準値を繰り返し計算処理して(工程126)、この値が安定化しているかどうかをこれまでの値と比較することによって決定する。安定化した分散測定基準値に達することは、機器内での粒径が定常状態、例えば粒子が凝集のない(一次)粒子である状態に達したことを示している。この兆候を利用して、もう一方の測定セルを用いた測定を開始することや、あるいは進行中である測定の有効化を行うことができる。安定化信号はまた、超音波処理を停止させる、又は減速させることに利用することもできる。
画像評価を行う種々の方法が試行されてきたが、その中には、1つ以上の画像から、分散についての少なくともいくつかの情報、例えば構成、均一性、複雑性、又は発達等を与えるものもある。しかし今度は、エントロピーの作用を優先していく。エントロピーとは、ある画像がどれだけ「混雑しているか」を測定する方法であり、下記の関数にしたがって計算されてもよい。
上述の式にしたがってエントロピーを計算する方法が2つ存在する。Pとは、隣り合う2つの画素の間の差がiである確率を表し得る(コーネル法(Cornell method))。別の実施形態では、Pとは個々の画素値がIである確率を表し得る(マトラブ法(Matlab method))。したがって、ある態様において、取得された画像データに対して不均質性を評価するために用いられる統計関数は、この複数の取得画像においてエントロピーの評価基準を計算する工程を含んでいてもよい。各取得画像のエントロピーの評価基準は、ある所定の値である画像における、画素値の確率の合計、又は隣り合う画素値の間の差の確率の合計から計算されてもよい。
別の種類の分散測定基準の例は、例えば平均、歪み、及び/又は標準偏差を計算処理することによる画像処理計算又は統計的評価を行う工程を含んでいてもよい。より詳細な種類の分析、例えば、最も近い隣接粒子の間の距離を計算したもの、及び/又は大きさ又は形状の異なる粒子を個々に分析したものにも取り組むことができる。また、分散測定基準を検査する別の方法として、1つ以上のパラメータの変化の割合、しきい値、又は目標範囲についての検査によって分散測定基準を検査する方法も存在する。この検査は、滴定のように終点を求めるために行ってもよいが、例えば、測定データセットの中の別の領域として加えられることにより、又は、ある処理で、その処理を許容限度の範囲内に保持するためにフィードバックパラメータとして使用されることにより、別の手法において使用されることも可能である。
異なる手法の全てが、異なる種類の処理又は試料に対してそれぞれ異なる効果を有し得る。安定化に対する迅速な計算を継続的に監視することが、例えばリアルタイムの産業プロセス環境でより有用である可能性もあるし、一方で、特定の端末条件に対してより複雑な機能を評価することが、ある研究設定、例えば多分散性のたんぱく質又は複合たんぱく質が存在する状況で、異なる粒子種の混合液を分析するのにより適している可能性もある。また、いくつかの状況では、流量や混合気の速度が異なるといった異なる条件下で一連の実験を行うことが望ましいこともあり得る。
[例2]
図12〜14も参照すると、図6に示されている湿式分散処理において、カーボンブラックからなる試料を投入し、第1画像130を取得する(図13)。この最初の画像は、最初にはかなり凝集した粒子が多数存在していることを示しており、これは初期の分散指標が低い(図12の範囲121)ことに反映されている。図12に示されているように、超音波処理が行われると(範囲123)、分散指標が上昇して最終的に高いレベルで安定する(範囲125)。安定化後に取得された画像(図14)によって、凝集した粒子がすでに分散されていることが確認される。この例では、分散指標は、上述のようにエントロピーの評価基準から求めたものである。したがって、取得された画像のエントロピーの上昇は、試料内の粒子の分散が増えたことを示している。
ここで本発明はその数多くの特定の実施形態とともに説明されてきた。しかし、当業者には、本発明の範囲の範疇にあるとして考えられる多数の修正があることも明らかであろう。例えば、示された実施形態には、粒子は液体内に懸濁されていると説明されているが、気体内に懸濁されていることも可能であるし、また、別の液体内にある液体からなる粒子の懸濁液であってもよい。より包括的には、本発明に係るシステムは、液体又は気体の連続相と、液体、固体、又は気体のいずれかを含み得る分散相を含む不均質な流体試料に適用可能である。したがって、本発明の範囲は、本明細書に添付されている請求項の範囲のみによって限定されると考えられている。さらに、請求項の説明の順序は、請求項内のあらゆる用語の範囲を限定するためのものと解釈すべきではない。

Claims (29)

  1. 不均質流体試料の特性評価方法であって、
    複数の不均質流体試料のうちの第1試料にプローブを挿入する工程と、
    前記第1試料の少なくとも第1部分を前記プローブ内に吸い込んで2次元アレイ検出器を通過させる工程と、
    前記第1試料の前記第1部分を吸い込んで前記2次元アレイ検出器を通過させている際に、前記第1試料の前記第1部分に対して照射する工程と、
    前記第1試料の前記第1部分を吸い込んで前記2次元アレイ検出器を通過させている際に、前記第1部分の少なくとも第1画像を取得する工程と、
    前記複数の不均質試料のうちの第2試料に前記プローブを挿入する工程と、
    前記第2試料の少なくとも第1部分を前記プローブ内に吸い込んで2次元アレイ検出器を通過させる工程と、
    流体内で前記第2試料の前記第1部分を吸い込んで前記2次元アレイ検出器を通過させている際に、前記第2試料の前記第1部分に対して照射する工程と、
    前記流体内で前記第2試料の前記第1部分を吸い込んで前記2次元アレイ検出器を通過させている際に、前記第2試料の前記第1部分の少なくとも第1画像を取得する工程と、を含む、不均質流体試料の特性評価方法。
  2. さらに、前記複数の流体試料内に、固体粒子を懸濁する工程、または複数の流体を混合する工程を含み、それによって、これらの試料の中に不均質を取り込む、請求項1記載の方法。
  3. さらに、前記試料の1つ以上の部分をさらに吸い込んで前記試料を混合する工程を含む、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記試料を混合するために前記試料の1つ以上の部分を吸い込む工程は、前記取得する工程の後に行われ、該方法はさらに、前記さらなる吸い込みの工程の後に画像をさらに取得する工程を含み、前記さらなる吸い込みの工程は前記吸い込みの工程よりも高流量で行われる、請求項3記載の方法。
  5. 前記第1試料の第1画像を取得する工程の後であって前記第2試料の第1部分の吸い込みの工程の前に、前記第1試料の前記第1部分を破棄する工程をさらに含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. さらに、前記プローブを前記第1試料及び前記第2試料のそれぞれに対して自動配置する工程を含み、前記自動配置する工程は任意でxyステージによって行われるか、または前記自動配置する工程及び前記挿入する工程はxyzステージによって行われる、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記照射する工程は、複数の短い取得期間で照射源をストロボ発光させる工程を含み、前記取得する工程は前記画像を前記複数の短い取得期間の間に取得する、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. さらに、前記粒子の前記画像を並び替え済みサムネイル表示で表示する工程を含む、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 懸濁工程、流入工程、取得工程、及び適用工程は、分子微生物学的方法の一部として実行され、または生物試料に対して行われ、または医薬品試料に対して行われ、または産業用試料に対して行われ、または製造プロセス品質管理評価の一部であり、または分散工程を評価するために適用され、または医薬組成物粒子に適用される、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 混入物検出機能または偽造物検出機能を適用するために、粒子特性評価機能を適用する、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記懸濁粒子を2次元アレイ検出器に通過させるように流入させる工程は、検出流域及び1対のバイパス流路を有する形状をした1つの流路に沿って、前記懸濁粒子を流入させる、請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記懸濁粒子を2次元アレイ検出器に通過させるように流入させる工程は、ゼロフロー領域が実質的にない通路に沿って、前記懸濁粒子を流入させる、請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記懸濁粒子を2次元アレイ検出器に通過させるように流入させる工程は、少なくとも毎分1リットルの流量で、または毎分約2ミリリットル未満の流量で、前記懸濁粒子を流入させる、請求項1から12のいずれか1項に記載の方法。
  14. さらに、不均質を評価するために前記2次元アレイ検出器からの画像データに統計関数を適用する工程を含む、請求項1から13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記統計関数は、前記複数の取得画像におけるエントロピーの評価基準を計算することを含む、請求項14記載の方法。
  16. 前記エントロピーの評価基準は、ある所定の値である各取得画像における、画素値の確率の合計、または隣り合う画素値の間の差の確率の合計から計算される、請求項15記載の方法。
  17. 前記流体は液体である、請求項1から16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 不均質流体試料の特性評価方法であって、
    不均質流体試料に対して照射する工程と、
    前記不均質流体試料を2次元アレイ検出器を通過するように流入させる工程と、
    前記照射された不均質流体試料の少なくとも1つの画像を取得する工程と、
    前記画像から集約測定基準を抽出する工程と、を含む、不均質流体試料の特性評価方法。
  19. 前記集約測定基準を抽出する工程は、粒径または流れについての情報を抽出することを含む、請求項18記載の方法。
  20. 前記集約測定基準を抽出する工程は、前記画像から分散測定基準を抽出することを含む、請求項18または19に記載の方法。
  21. 前記画像からの分散測定基準を抽出する工程は、前記画像にエントロピー関数を適用する、請求項20記載の方法。
  22. さらに、前記分散測定基準の所定の状態、安定化、または変化率の検出を報告する請求項20または21記載の方法。
  23. さらに、前記流体に適用される処理を、前記分散測定基準に基づいてリアルタイムで調整することを含む、請求項20から22のいずれか1項に記載の方法。
  24. さらに、前記不均質流体試料に対して第2の測定を行う工程を含む、請求項18から23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記第2の測定はレーザー回折測定である、請求項18から24のいずれか1項に記載の方法。
  26. 前記分散測定基準は前記第2の測定をリアルタイムで作動させるために用いられる、請求項25記載の方法。
  27. 前記分散測定基準は前記第2の測定を有効化するために用いられる、請求項25または26に記載の方法。
  28. さらに、任意で前記不均質流体試料を混合することによって、または前記流体試料内の粒子を超音波処理することによって、前記不均質流体試料を分散する工程を含む、請求項18から27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 画像を取得する前記工程は、インライン粒子分散器からの流れの中で行われ、該方法はさらに、前記取得する工程の後に前記粒子を前記インライン粒子分散器へと戻す工程を含む、請求項18から28のいずれか1項に記載の方法。
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