JP6885536B2 - 均一性評価装置 - Google Patents

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Description

本発明は、均一性評価装置に関する。
従来、複数の物質が含まれる混合物の均一性を評価する指標として、分散を用いた指標が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1には、全体画像を分割し、各領域における対象物の面積と全体画像に含まれる対象物の面積を分割数で割った平均面積値に基づいて対象物の分散値を算出することが記載されている。対象物の分散値を算出する際に、全体画像を複数種類の分割数で分割した場合における分散値をそれぞれ求め、それら求めた分散値を平均した値を混合状態における混合物の分散値とすることで、より正確な分散値を算出する。また、分散度指数α[%]は、以下の式(1)で示される。ここで、Aは完全に分離した状態における混合物の分散値、Bは混合状態における混合物の分散値、Cは完全に混合した状態における混合物の分散値、を示す。
α=(1−(B−C)/(A−C))×100[%] ・・・(1)
上記式(1)において、混合状態における混合物の分散値Bが、分散値Aに近いと、式(1)で示される分散度指数αは0[%]に近い値となる。また、混合状態における混合物の分散値Bが、分散値Cに近づくと、分散度指数αは100[%]に近づく。つまり、分散度指数αは、混合状態における混合物が、完全に分離した状態であれば0[%]、完全に混合した状態であれば100[%]を示すことにより、混合状態における混合物の混合具合を評価する指標として用いられる。
特開2015−7542号公報
しかしながら、特許文献1に記載の分散性評価装置は、完全な混合状態および完全な分離状態における分散値について、具体的に記載されていない。
例えば、完全な混合状態にある混合物の分散値を0(ゼロ)とすれば、混合物のいかなる検査領域においても、その領域に含まれる物質それぞれの個数の比率が、混合物全体に含まれる物質それぞれの個数の比率と一致するような状態が、完全な混合状態にあることになる。このような完全な混合状態を、複数種類の物質を混合装置等に投入し、混合させて混合させることにより生成しようとすることはほぼ不可能である。また、混合物の混合過程において、混合する時間を増やすなどしてさらに混合させたとしても、完全な混合状態に近づくとは限らない。このように、混合物の混合状態において分散値0(ゼロ)を目標値とすることは現実的でない。
実際に混合物を生成する現場において、混合物の種類や用途等に応じて混合具合の目標となる分散値Cを設定するとすれば、現実的な混合具合の目標値となり得る。例えば、分散値Cを1とすれば、混合状態において、混合物全体から求まる対象物の平均個数と、検査領域における対象物の個数とのばらつきが正規分布に近い混合状態となった場合に分散値Bが1に近づき、分散度指数αは100[%]に近い値となる。しかし、混合過程において混合物の混合具合が進み、ばらつきが小さくなると、分散値Bが分散値Cよりも小さくなる場合があり得る。この場合、分散度指数αは100[%]を超えてしまい不安定になってしまう。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、混合物の混合状態における混合物の均一性について、安定した評価指標を提示することができる均一性評価装置を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の実施形態の均一性評価装置は、以下の構成を採用した。
(1)複数種類の物質が混合された混合物の混合状態を評価する均一性評価装置であって、前記混合物の全体領域を組成する各々の物質の物理量または数量を示す全体入力情報、及び前記全体領域の一部の領域である検査領域を組成する各々の物質の物理量または数量を示す領域入力情報からなる入力情報を入力する入力部と、前記全体入力情報に基づいて、前記全体領域を組成する所定の物質の比率を第1の混合比として、前記全体領域を組成する各々の物質の前記第1の混合比を算出し、算出した前記第1の混合比及び前記領域入力情報に基づいて、前記検査領域を組成する各々の物質の第2の混合比を算出し、算出した前記第2の混合比、及び前記検査領域における物質の存在確率に基づいて、前記混合物の混合状態における均一性を評価する指標を示すエントロピーを算出する算出部と、前記算出部が算出した算出結果を出力する出力部と、を備え、前記第1の混合比は、式(11)により示される値であり、式(11)において、n system、c は、全体領域に含まれる、番号cで規定される種別の物質の物理量または数量であり、前記第2の混合比は、式(13)により示される値であり、前記存在確率は、式(16)により示される値であり、式(13)、及び式(16)において、P は式(11)で示される前記第1の混合比であり、n j、c は、番号jで規定される検査領域に含まれる、番号cで規定される種別の物質の物理量または数量であり、前記エントロピーは、式(15)により示される値であり、P は式(16)で示される前記存在確率であり、P c/j は式(13)で示される前記第2の混合比であり、Mは、番号j=1〜Mにて規定される、検査領域の総数であり、Cは、番号c=1〜Cにて規定される、混合物を組成する物質の種別の総数である。
Figure 0006885536
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)上記(1)に記載の均一性評価装置の算出部は、前記エントロピーを前記エントロピーの最大値で除算することで規格化した規格化エントロピーを算出し、算出した前記規格化エントロピーを、前記エントロピーとする構成を採用してもよい。
)上記(1)又は(2)のいずれか1つに記載の均一性評価装置の検査領域は、前記全体領域から抽出した互いに異なる複数の領域である構成を採用してもよい。
)上記(1)から()のいずれか1つに記載の均一性評価装置では、前記入力部は、前記全体入力情報として前記混合物の全体領域を組成する物質の物理量を入力し、前記領域入力情報として前記検査領域を組成する物質の物理量を入力し、前記算出部は、前記全体入力情報として入力された物理量から前記第1の混合比を算出し、算出した前記第1の混合比及び前記領域入力情報として入力された物理量から前記第2の混合比を算出する構成を採用してもよい。
)上記()に記載の均一性評価装置の前記混合物を組成する物質は、異なる温度をもつ物質であり、前記物質の物理量は、サーモグラフの温度データ分布から得られる異なる温度を示す熱画素の数とする構成を採用してもよい。
)上記()に記載の均一性評価装置の前記混合物を組成する物質は、粉体であり、前記物質の物理量は、前記混合物を組成する粉体の質量または体積のいずれかである構成を採用してもよい。
以上説明したように、この発明によれば、混合状態にある混合物における均一性について、安定した評価指標を提示することができる。
混合物に含まれる複数の物質各々の状態を模式的に示す図である。 実施形態の均一性評価装置を含む混合システムの構成例を示す機能ブロック図である。 実施形態の均一性評価装置の機能を表す機能ブロック図である 混合過程混合状態における混合物の一例を示す図である。 に示す混合過程の進行に応じて均一性評価装置が出力する評価指標と従来の評価指標とを比較するための図である。 均一性評価装置の入力情報に質量を用いた場合の例を説明するための図である。 均一性評価装置の入力情報に質量を用いた場合の例を説明するための図である。 均一性評価装置の入力情報に質量を用いた場合の例を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態による均一性評価装置について図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
まず、第1の実施形態について説明する。
図1は、混合物に含まれる複数の物質各々の状態を模式的に示す図である。図1は、混合物100は、物質B1と物質B2と物質B3との3種類の物質が含まれた状態の一例を示している。また、図1の例では、混合物100は、複数の検査領域101〜109に分割されている。検査領域101〜109のそれぞれの領域には、物質B1〜B3の3種類すべての物質、または3種類のうちの少なくとも一種類の物質が含まれている。
検査領域101〜109は、混合物100に含まれる物質B1〜B3の均一性(以下、混合物100の均一性という)を評価するために抽出される領域である。均一性を評価するために抽出する検査領域は1個でもよいし複数であってもよい。また、複数の検査領域を抽出する場合、各々の検査領域は面積や体積等の大きさが等しくてもよいし、異なっていてもよい。
図2は、本実施形態の均一性評価装置を含む混合システムの構成例を表す構成ブロック図である。図2に示すように、混合システム1は、均一性評価装置10と混合装置20と出力装置30と制御装置50とを有する。本発明の一実施形態に係る均一性評価装置は、例えば、図2の混合システム1における均一性評価装置10である。
図2に示すように、均一性評価装置10は、制御装置50から入力情報を入力するとともに、制御装置50へ算出結果を出力する。ここで、入力情報とは、混合物100、又は検査領域101〜109各々を組成する物質B1〜B3各々の数量を示す情報である。算出結果は、混合装置20にある混合状態における混合物100の均一性を評価する指標である。この指標については、後で詳しく説明する。
混合装置20は、制御装置50から制御情報を入力するとともに、制御装置50へ入力情報を出力する。混合装置20が入力する制御情報は、例えば、混合開始や混合停止などの制御情報である。例えば、混合装置20は、物質B1〜B3を混合装置20へ投入する際に、物質B1〜B3各々の数量を制御装置50へ出力する。また、例えば、混合装置20は、物質B1〜B3を混合し混合物100を生成する過程において抽出した混合状態における混合物100のサンプル(例えば検査領域105)を組成する物質B1〜B3各々の数量を制御装置50へ出力する。
混合装置20には、例えば、混合容器に挿入された撹拌羽根を回転させて複数種類の物質を撹拌混合する機械撹拌型混合装置、混合容器そのものを回転させて混合する容器回転型混合装置、気体を混合容器に吹き込み混合する流動撹拌型混合装置、重力落下式スタティックミキサーなどの無撹拌型混合装置が採用可能であり、特定の機構に限定されるものではない。
出力装置30は、均一性評価装置10の算出部12によって算出された結果を出力する。この出力は、例えば、出力装置30が表示装置である場合には、算出結果を画面上への表示であり、出力装置30がプリンタである場合には、算出結果の印刷媒体への印刷であり、出力装置30が混合装置20である場合には、混合装置20内の各種モータ等の駆動装置に対する、算出結果に基づく駆動制御である。
制御装置50は、均一性評価装置10と混合装置20と出力装置30とを制御する。制御装置50は、混合装置20からの入力情報を均一性評価装置10へ出力する。制御装置50は、均一性評価装置10からの計算結果を出力装置30へ出力する。また、制御装置50は、均一性評価装置10からの計算結果等から混合装置20をさらに混合するか否かを判定し、判定した結果に基づいて混合装置20へ混合を指示する制御情報を出力してもよい。
なお、制御装置50は、混合装置20又は他の装置からの情報に基づいて入力情報を生成し、生成した入力情報を均一性評価装置10へ出力してもよい。例えば、制御装置50は、図示しないキーボード、マウス、タッチパネル等の入力装置から入力される、混合装置20に投入された物質B1〜B3の数量に関する情報から、入力情報を生成することができる。また、例えば、制御装置50は、混合装置20から入力される混合状態の混合物を撮像した画像から、検査領域にある物質の数量を計測し、入力情報を生成することができる。
ここでは、均一性評価装置10を構成する機能ブロックについて説明する。
図3は、実施形態の均一性評価装置の機能を表す機能ブロック図である。図3に示すように、均一性評価装置10は、例えば、入力部11と算出部12と算出結果出力部18とを有する。入力部11は、混合物100を組成する物質B1〜B3各々の数量を示す入力情報を入力する。算出部12は、入力部11からの入力情報に基づいて、混合に用いた複数種類の物質の比率を示す第1の混合比と、前記複数類以上の物質が混合状態である混合物における検査領域を組成する各々の物質の第2の混合比とを用いて、混合物の混合状態における均一性を評価する指標を示すエントロピーを算出する。
入力部11は、制御装置50から入力情報を入力するとともに、この入力した入力情報を算出部12へ出力する。算出部12は、入力部から供給される入力情報に基づいて、第1の混合比と第2の混合比を算出する。また、算出部12は、混合物の混合状態における均一性を評価する指標をエントロピーとして算出する。算出部12は、算出結果であるエントロピーを、算出結果出力部18へ出力する。
算出部12は、例えば、システム比算出部14とサブセル混合比算出部15とエントロピー算出部17とを有する。
システム比算出部14は、入力部11から供給される入力情報に基づいて、第1の混合比Pを算出する。第1の混合比Pを算出するために必要な入力情報は、混合物100全体を組成する物質の種類の数、混合物100全体を組成する物質各々の数量等に関する情報である。第1の混合比Pは、以下の式(11)で示される。ここで、cは混合物100全体を組成する物質の種類、Cは混合物100全体を組成する物質の種類の数、nsystem,cは混合物100全体を組成する物質cの数を示す。
Figure 0006885536
図1の例では、混合物100全体を組成する物質の種類は物質B1〜B3の3種類である。このためcは3となる。また、図1の例では、混合物100全体に含まれる物質B1の数量は12個である。このため、nsystem,c=1は12となる。同様にして、混合物100全体に含まれる物質B2の数量が30個であることから、nsystem,c=2は30であり、混合物100全体に含まれる物質B3の数量が41個であることから、nsystem,c=3は41となる。
上記式(11)において、nsystem,c=1が12、nsystem,c=2が30system,c=3が41をそれぞれ代入すると、第1の混合比Pは、それぞれ以下の式(12)で示す値となる。
Figure 0006885536
サブセル混合比算出部15は、入力部11からの入力情報、およびシステム比算出部14が算出した第1の混合比Pに基づいて、第2の混合比pc/jを算出する。第2の混合比pc/jを算出するために必要な入力情報は、混合状態における混合物100のサンプルを組成する物質各々の数量等に関する情報である。第2の混合比pc/jは、以下の式(13)で示される。ここで、jは抽出したサンプルの数、nj,cはj番目のサンプルを組成する物質cの数、Pは第1の混合比を示す。
Figure 0006885536
図1の例で、混合物100のサンプル(例えば、検査領域105)を、均一性を評価するために抽出したとする。検査領域105に含まれる物質B1の数量は2個、物質B2の数量が4個、物質B3の数量が5個である。これらの数量を式(13)に代入すると、検査領域105に含まれる第2の混合比pc/jは、式(14)で示す値となる。
Figure 0006885536
エントロピー算出部17は、混合物の混合状態における均一性を評価する指標を示す、エントロピーSlocation(species)を算出する
ここで、エントロピーSlocation(species)とは、サンプル内に混合物を組成する物質が存在しているという条件の下に、そのサンプル内に含まれる物質の組成の偏り(均一性)を表すエントロピーのことである。
混合状態における混合物に含まれる物質の均一性を示すエントロピーは、一般的に、複数の物質の均一性を示す条件付きエントロピーと、物質の種類を問わず何らかの物質がどれだけ空間に存在しているかを示す空間分布エントロピーとを結合した結合エントロピーとして表す。ここで、混合物100の混合状態において、混合物100に含まれるなんらかの物質が空間(例えば、混合装置20の混合容器内の任意の空間)にまんべんなく存在しているか否かは、混合状態における混合物100の均一性を評価する場合に問題とはならない。このため、本実施形態の均一性評価装置においては、混合状態における均一性を示すエントロピーから空間エントロピーを除いた、条件付きエントロピーを、エントロピーSlocation(species)とし、混合物100の混合状態における均一性を評価する指標として用いる。
条件付きエントロピーSlocation(species)を算出するために必要な情報は、物質の存在確率pおよび第2の混合比pc/jである。エントロピーSlocation(species)は、以下の式(15)で示される。
Figure 0006885536
なお、エントロピーSlocation(species)には、自然対数を用いているが、対数の底は−1、0、1以外の値であれば任意の値であってよい。なお、第2の混合比pc/jが0の場合、(pc/j)×ln(pc/j)の値は0であるとする。
また、存在確率pは以下の式(16)で示される。
Figure 0006885536
図1の例で、混合物100のサンプル(例えば、検査領域105)を、均一性を評価するために抽出したことから、サンプルの数jは1である。このため、式(15)で示す存在確率pは、以下の式(17)に示される。
Figure 0006885536
図1の例で、検査領域105における均一性を評価するために抽出する場合、式(16)に示すように存在確率pは1であり、式(14)に示すように第2の混合比pc/jはそれぞれ、0.40、0.31、0.29である。また、式(17)に示すように、存在確率は1である。このため、式(15)で示す条件付きエントロピーSlocation(species)は式(18)に示す値となる。
Figure 0006885536
エントロピー算出部17は、条件付きエントロピーSlocation(species)から規格化した条件付きエントロピーSNlocation(species)を算出する。規格化した条件付きエントロピーSNlocation(species)は式(19)で示される。ここで、cは混合物100全体を組成する複数の物質の種類の数を示す。
Figure 0006885536
規格化した条件付きエントロピーSNlocation(species)は、条件付きエントロピーSlocation(species)を、条件付きエントロピーSlocation(species)の最大値ln(c)で除算したものである。条件付きエントロピーSlocation(species)を、その最大値で除算することにより、最大値は1となる。この規格化した条件付きエントロピーSNlocation(species)は、混合物を組成する物質の種類の数によらず、0から1の間で混合物の混合状態における均一性を示す。すなわち、規格化することにより、混合物を組成する物質の種類の数に依存することなく、混合物における物質の混合に用いた混合比の均一性を示す指標として用いることができる。
以上説明したように、本実施形態の均一性評価装置10は、混合物100を組成する前記複数種類の物質B1〜B3各々の数を示す入力情報を入力する入力部11と、入力情報に基づいて、物質B1〜B3が均一に混合された場合における理想的な混合物100を組成する各々の物質の第1の混合比Pと、物質B1〜B3の混合状態における混合物100の検査領域101〜109を組成する各々の物質の第2の混合比pc/jとを用いて、混合物の混合状態における均一性を評価する指標を示す条件付きエントロピーSlocation(species)を算出する算出部12と、算出部12が算出した算出結果を出力する出力部と、を備えることによって、安定した評価指標を提示することができる。
ここで、図および図を用いて、本実施形態の均一性評価装置10が出力する均一性を評価する指標と従来の指標について説明する。図は、混合物における混合過程の一例を示す図である。図(a)〜(c)の各々は、混合装置20の混合容器に入れられた混合物100を組成する2種類の物質が混合される過程を順に示している。また、図(a)〜(c)に示す円筒型の混合装置20を回転させて混合物を生成する場合、回転の遠心力は円筒の中心部より外周部に大きく作用するため、円筒の中心部より外周部の方が早く混合が進む。このため、図(a)〜(c)の各々は、混合装置20の混合容器の中央上層と中央中層と中央下層の3つの領域を検査領域とし、各々の領域からサンプルを抽出することで、混合物100の均一度を評価する。図(a)は、混合が行われる前の2種類の物質が分離した状態を示す。図(b)は、図(b)より混合が進んで混合過程の物質の初期における2種類の物質の混合状態を示し混合により混合が行われ、分離している領域と混合している領域とが混在した状態を示す。図(c)は、さらに混合が進んだ状態を示し、2種類の物質が分離している領域に対し混合している領域が増えた状態を示す。
は、図に示す混合過程の進行に応じて均一性評価装置が出力する評価指標と従来の評価指標とを比較するための図である。図(a)は、縦軸に従来の評価指標(図(a)において「Lacey Mixing Index Mr」と記載)を、横軸に混合装置20の混合容器の回転数(図(a)において「Rotation」と記載)を示す。図(b)は、縦軸に本実施形態の均一性評価装置が出力する評価指標(図(b)において「SNlocation(species)」と記載)を、横軸に混合装置20の混合容器の回転数を示す。
ここで、従来の評価指標である「Lacey Mixing Index」(以下、Mとする)について説明する。上記式(20)から(23)で示す従来の評価指標Mは、検査したサンプルに含まれる粒子の数が少量になるほど統計的な信頼性が低下する傾向がある。従来の評価指標Mは、以下の式(20)で示される。ここで、σo は完全に分離した状態における混合物の分散値、σは混合過程における混合物の分散値、σ は完全に混合した状態における混合物の分散値、hは混合に用いた物質の比率、hはサンプルに含まれる物質の比率、nはサンプルに含まれる物質の数、を示す(Lacey, P.M.C. : “The Mixing of Solid Particles.”, Transactions of the Institution of Chemical Engineers, 21, 53-59 (1943)、あるいは、粉体工学概論,第2版,社団法人日本粉体工業技術協会,p125−126)。
=(σ −σ)/(σ −σ ) ・・・(20)
但し、
σ =h×(1−h) ・・・(21)
σ ={h×(1−h)}/n ・・・(22)
σ=(h−h) ・・・(23)
(a)に示すように、従来の評価指標は、中央中層において1以上の値(1.01)を2回、負の値(−1.86)を1回示している。また、従来の評価指標は、中央下層において、1以上の値(1.01)を3回、負の値(−1.86、および−0.69)を2回示している。このため、従来の評価指標は、上限と下限が不明であり、評価指標として異常値を示す場合があり、不安定である。
これに対し、図(b)に示すように、本実施形態の均一性評価装置10が出力する評価指標(以下、今回の評価指標という)は、常に0〜1の間の値を示し、安定している。
また、今回の評価指標が下限値(0)を示す場合には、従来の評価指標においても低い値を示し、今回の評価指標が上限値(1)を示す場合には、従来の評価指標においても高い値を示していることから、今回の評価指標は、従来の評価指標と同じ傾向を示しており、均一性の評価指標として従来の評価指標と異なる傾向を示していない。このため、今回の評価指標は、従来の評価指標が用いられている現場においても、従来の評価指標に代えて用いることができる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態においては、入力情報に混合物100および検査領域101〜109に含まれる物質の数に代えて、各物質の質量を用いる。
〜図は、均一性評価装置10の入力情報に質量を用いた場合の例を説明するための図である。図は、混合物100に含まれる物質が分離した状態を示す。図(a)は、10種類の物質B1〜B10が投入されたV型の混合装置20を示す。図(b)は、右から、混合装置20に入れた各物質の数、各物質の比重、各物質の質量をそれぞれ示す。図(a)は、10種類の物質B1〜B10が投入され、混合状態における混合物100が入ったV型の混合装置20を示す。図(b)は、右から、混合装置20から抽出した検査領域101に含まれる各物質の数、各物質の比重、各物質の質量をそれぞれ示す。
は、図(b)の各物質の数および図(b)の各物質の数に基づいて算出した第1の混合比Pおよび第2の混合比pc/jである
に示す通り、各物質の数から算出した第2の混合比pc/jと、各物質の質量から算出した第2の混合比pc/jは一致する。このことから、入力情報には、混合物100に含まれる物質の数の他、混合物100に含まれる物質各々の質量を用いることができる。この場合、図(b)および図(b)に示す通り、各物質の質量は、各物質の数に各物質の比重を乗算することで求められることから、各物質の質量は、各物質の数と相関する関係にある物理量である。
第2の実施形態において、入力情報に各物質の数の代わりに質量を用いたが、これに限定されることはない。入力情報は、各物質の数と相関する関係にある物理量であればよく、例えば体積等を用いることができる。
<第3の実施形態>
さらに、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態においては、混合物100を異なる物質の混合物に代えて、異なる温度の混合物を用いる。本実施形態において、混合物100は、例えば、加熱過程における空間の温度分布を示すサーモグラフィーである。サーモグラフィーの画像には、温度ごとに色分けされた熱画素が示されている。例えば、加熱過程の空間のサーモグラフィー画像を撮像し、画像全体に含まれる温度ごとの熱画素の数から第1の混合比Pを算出する。また、同じ加熱過程の空間のサーモグラフィー画像の検査領域に含まれる温度ごとの熱画素の数から第2の混合比pc/jを算出する。そして第1の混合比Pと第2の混合比pc/jから、条件付きエントロピーSlocation(species)を算出することができる。この条件付きエントロピーSlocation(species)は、空間全体に対する検査領域の熱画素の偏りを示すことから、検査領域における温度の均一性を評価する指標を得ることができる。
以上、この発明の複数の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1…混合システム、10…均一性評価装置、20…混合装置、30…出力装置、50…制御装置、11…入力部、12…算出部、14…システム比算出部、15…サブセル混合比算出部、17…エントロピー算出部、18…算出結果出力部、100…混合物、101〜109…検査領域。

Claims (6)

  1. 複数種類の物質が混合された混合物の混合状態を評価する均一性評価装置であって、
    前記混合物の全体領域を組成する各々の物質の物理量または数量を示す全体入力情報、及び前記全体領域の一部の領域である検査領域を組成する各々の物質の物理量または数量を示す領域入力情報からなる入力情報を入力する入力部と、
    前記全体入力情報に基づいて、前記全体領域を組成する所定の物質の比率を第1の混合比として、前記全体領域を組成する各々の物質の前記第1の混合比を算出し、算出した前記第1の混合比及び前記領域入力情報に基づいて、前記検査領域を組成する各々の物質の第2の混合比を算出し、算出した前記第2の混合比、及び前記検査領域における物質の存在確率に基づいて、前記混合物の混合状態における均一性を評価する指標を示すエントロピーを算出する算出部と、
    前記算出部が算出した算出結果を出力する出力部と、
    を備え
    前記第1の混合比は、式(11)により示される値であり、
    式(11)において、n system、c は、全体領域に含まれる、番号cで規定される種別の物質の物理量または数量であり、
    前記第2の混合比は、式(13)により示される値であり、
    前記存在確率は、式(16)により示される値であり、
    式(13)、及び式(16)において、
    は式(11)で示される前記第1の混合比であり、
    j、c は、番号jで規定される検査領域に含まれる、番号cで規定される種別の物質の物理量または数量であり、
    前記エントロピーは、式(15)により示される値であり、
    は式(16)で示される前記存在確率であり、
    c/j は式(13)で示される前記第2の混合比であり、
    Mは、番号j=1〜Mにて規定される、検査領域の総数であり、
    Cは、番号c=1〜Cにて規定される、混合物を組成する物質の種別の総数である、
    Figure 0006885536
    Figure 0006885536
    Figure 0006885536
    Figure 0006885536
    ことを特徴とする均一性評価装置。
  2. 前記算出部は、前記エントロピーを前記エントロピーの最大値で除算することで規格化した規格化エントロピーを算出し、算出した前記規格化エントロピーを、前記エントロピーとすることを特徴とする、
    請求項1に記載の均一性評価装置。
  3. 前記検査領域は、前記全体領域から抽出した互いに異なる複数の領域であることを特徴とする、
    請求項1又は請求項のいずれか1項に記載の均一性評価装置。
  4. 前記入力部は、前記全体入力情報として前記混合物の全体領域を組成する物質の物理量を入力し、前記領域入力情報として前記検査領域を組成する物質の物理量を入力し、
    前記算出部は、前記全体入力情報として入力された物理量から前記第1の混合比を算出し、算出した前記第1の混合比及び前記領域入力情報として入力された物理量から前記第2の混合比を算出することを特徴とする、
    請求項1から請求項のいずれか1項に記載の均一性評価装置。
  5. 前記混合物を組成する物質は、異なる温度をもつ物質であり、
    前記物質の物理量は、サーモグラフの温度データ分布から得られる異なる温度を示す熱画素の数であることを特徴とする、
    請求項に記載の均一性評価装置。
  6. 前記混合物を組成する物質は、粉体であり、
    前記物質の物理量は、前記混合物を組成する粉体の質量または体積のいずれかであることを特徴とする、
    請求項に記載の均一性評価装置。
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