JP2015510521A - エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物、その製造方法、およびその使用 - Google Patents

エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物、その製造方法、およびその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、安定であり、VOCを含まないかまたはVOCが低い、エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物であって、有機樹脂を含む組成物に対して高度の耐薬品性をもたらすと同時にそれらの有機樹脂含有組成物の柔軟性を維持するか、またはそれを向上させるようなエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物、エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物の調製方法、ならびに、それを含むコーティング、シーラント、接着剤および複合材料における使用に関する。

Description

本発明はエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物、その製造方法、およびその使用に関する。
コーティング、接着剤、シーラントおよび複合材料用途におけるモノマーのエポキシ官能性シランの使用は公知である。最近、オリゴマーのエポキシ官能性シランが水性コーティングの重要な成分として開示された。例えば、米国特許第7,732,552号および米国特許第7,893,183号は、オリゴマーのエポキシ官能性シランと、界面活性剤、pH調整剤、共溶媒、モノマーシラン、結合剤、架橋剤および顔料のペースト分散物のような任意選択の成分の一つもしくはそれ以上とを含む水系のコーティング組成物を開示する。これらのオリゴマーのエポキシ官能性シランは、グリシドキシシランおよび/もしくは2個もしくは3個のアルコキシ基を持つ脂環式エポキシシラン、ならびに1.5当量未満の水から触媒の存在下で調製され、ここでは、水は反応中連続的に供給される。
オリゴマーのエポキシ官能性シランはまた、他の方法によっても調製できる。例えば、米国特許出願公開第2010/0191001号は、シランのアルコキシ官能性1モル当たり、0.001から5モル未満の水を用い、加水分解触媒および縮合成分としてのホウ酸以外のさらなる加水分解もしくは縮合触媒をまったく用いずに調製されるオリゴマーのエポキシ官能性シランを開示する。
不幸なことに、コーティング組成物におけるオリゴマーのエポキシ官能性シランの使用はコーティングの耐薬品性を向上させ得るが、高分子量のオリゴマーのエポキシ官能性シランを用いることに関連するより高い架橋度のためにコーティングの柔軟性が損なわれ得る。さらに、従来技術で開示される低分子量のエポキシ官能性シランオリゴマーを含むコーティング組成物からのアルコールの形での揮発性有機化合物(VOC)の排出量が、モノマーのエポキシ官能性アルコキシシランの部分的な加水分解のために高くなり得る。
従って、コーティング産業において、安定で、VOCがゼロであるかまたは少量であり、コーティングの耐薬品性を向上しつつ、一方で当該エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物を含むコーティングの柔軟性を維持するか、または向上させるようなエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物への継続的な必要性がある。本発明性はこの必要性に対する解決をもたらす。
一態様において、本発明は、
(i) 式(I):
Figure 2015510521


のポリシロキサンを5〜65モルパーセント、
(ii) 式(II):
Figure 2015510521

のポリシロキサンを10〜55モルパーセント、
(iii) 式(III):
Figure 2015510521

のポリシロキサンを5〜45モルパーセント、
(iv) 式(IV):
Figure 2015510521

のポリシロキサンを1〜20モルパーセント、および
(v) 式(V):
Figure 2015510521

のポリシロキサンを0.1〜20モルパーセント含み、
式中、Rの各々が−CHCHCH−であり、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のモルパーセントが、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のモル量の合計に基づくものである、エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物を対象とする。
他の実施態様において、本発明のエポキシ含有組成物は安定化剤をさらに含む。
本発明のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマーは、
(a)一般式(VI):
Figure 2015510521

のシランであって、
式中
が−CHCHCH−であり、
が1から3個の炭素原子の一価のアルキル基であり、
が1から3個の炭素原子の一価のアルキル基である、
シランを、シラン1モル当たり2から15モルの水と、任意選択で加水分解触媒との存在下において、10℃〜100℃の温度で加水分解し、シラノールとアルコールとを含む中間体を提供するステップ、
(b)アルコールを蒸留によって除去するステップ、
(c)水を除去してシラノールを縮合し、5から65モルパーセントの式(I)のポリシロキサン、10から55モルパーセントの式(II)のポリシロキサン、5から45モルパーセントの式(III)のポリシロキサン、1から20モルパーセントの式(IV)のポリシロキサン、0.1から20モルパーセントの式(V)のポリシロキサンを含むエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物であって、ここで式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)は上に定義される通りであり、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のモルパーセントが、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のモル量の合計に基づくものであるエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物を提供するステップ、
そして
(d)任意選択で安定化剤を添加するステップ、
を含む方法によって調製できる。
他の態様において、本発明は、
(i) 上述のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物、
(ii) エポキシ、カルボン酸、カルボキシラートアニオン、アミノ、ウレイド、ウレタン、メルカプト、ヒドロキシル、アルコキシシリルおよびイソシアナトからなる群より選択される少なくとも一つの官能基を含む有機樹脂、ならびに
(iii) 溶媒、界面活性剤、粒子状金属、顔料、殺生物剤、充填剤、チキソトロープ剤、触媒、硬化剤、pH調整剤および平滑剤からなる群より選択される少なくとも一つの追加の成分、
を含む組成物に関する。
これらおよび他の態様は、以下の本発明の詳細な記載を読むことになり明らかになるであろう。
図1は、安定化剤の使用による、エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物の安定性を向上させる効果を示す。 図2は、実施例6および比較例Dの、室温での硬化後3日のMEK二重摩擦の関数として60°グロス値を示す。 図3は、実施例6ならびに比較例Dおよび比較例Eの、室温での硬化後10日のMEK二重摩擦の関数として60°グロス値を示す。
発明の詳細な記載
本発明のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物が、高度な耐薬品性をコーティングにもたらし、同時に、コーティングの柔軟性を維持するか、もしくは向上させるということが驚きと共に見出された。さらに、本発明のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物は、コーティング組成物に対し、アルコールの形での非常に低いVOCもしくはゼロのVOCをもたらす。
有利にも、一実施態様において、本発明のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物は、
(i) 5から65モルパーセントの、より具体的には9から30モルパーセントの、そしてさらにより具体的には10から20モルパーセントの、式(I):
Figure 2015510521

のポリシロキサン、
(ii) 10から55モルパーセントの、より具体的には30から50モルパーセントの、そしてさらにより具体的には35から48モルパーセントの、式(II):
Figure 2015510521

のポリシロキサン、
(iii) 5から45モルパーセントの、より具体的には20から40モルパーセントの、そしてさらにより具体的には25から35モルパーセントの、式(III):
Figure 2015510521

のポリシロキサン、
(iv) 1から20モルパーセントの、より具体的には5から18モルパーセントの、そしてさらにより具体的には7から15モルパーセントの、式(IV):
Figure 2015510521

のポリシロキサン、
(v) 0.1から20モルパーセントの、より具体的には2から8モルパーセントの、そしてさらにより具体的には3から6モルパーセントの、式(V):
Figure 2015510521

のポリシロキサン、
を含み、
式中、Rが−CHCHCH−であり、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のモルパーセントが、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のモル量の合計に基づくものである。
他の実施態様において、エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物の組成は、5から65ピーク面積パーセントの、より具体的には9から30ピーク面積パーセントの、そしてさらにより具体的には10から20ピーク面積パーセントの成分(i);10から55ピーク面積パーセントの、より具体的には30から50ピーク面積パーセントの、そしてさらにより具体的には35から48ピーク面積パーセントの成分(ii);5から45ピーク面積パーセントの、より具体的には20から40ピーク面積パーセントの、そしてさらにより具体的には25から35ピーク面積パーセントの成分(iii);1から20ピーク面積パーセントの、より具体的には5から18ピーク面積パーセントの、そしてさらにより具体的には7から15ピーク面積パーセントの成分(iv);ならびに0.1から20ピーク面積パーセントの、より具体的には2から8ピーク面積パーセントの、そしてさらにより具体的には3から6ピーク面積パーセントの成分(v)を含み、
ここで、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のピーク面積パーセントは、本明細書に記載されるように、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)の液体クロマトグラフィー−質量分析法(LC−MS法)によって測定されるピーク面積の合計に基づく。
さらに他の実施態様において、エポキシ含有組成物は、20℃において気泡粘度計を用いてASTM法D−1545に従って測定される、50センチストークから250センチストークの粘度を、より具体的には100センチストークから200センチストークの粘度を持つ。
他の実施態様において、エポキシ含量は、エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物とヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミドとの酢酸中での反応、ならびに過塩素酸によるアセタートアニオンの滴定を含む滴定法によって測定される、グラム当たり5.2ミリ当量からグラム当たり5.7ミリ当量であり、より具体的にはグラム当たり5.3ミリ当量からグラム当たり5.6ミリ当量である。
さらに他の実施態様において、エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物と水との反応により発生する揮発可能なアルコールの量は、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)の重量の合計に基づいて、1重量パーセント未満であり、より具体的には0.5重量パーセント未満であり、そしてさらにより具体的には0.2重量パーセント未満である。ある実施態様において、揮発可能なアルコールの重量パーセントは13−C NMR法を用いて計算され、ここでは、アルコキシシリルカーボンSiOCの相対モル量が、アルコキシルカーボンSiOCの相対モル量にアルコールの分子量を乗じることによりアルコールの重量を計算するために用いられ、そして、メチルシリルカーボンSiCHのモル量が、SiCHのモル量に162を乗ずることにより成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)の重量の合計を計算するために用いられ、そして、揮発可能なアルコールの重量パーセントが、アルコールの重量を成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)の重量で割り、その商を100%で乗じることによって計算される。
さらに他の実施態様において、本発明のエポキシ含有組成物は、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のモル量の合計に基づいて、10モルパーセント未満の、より具体的には5モルパーセント未満の、そしてさらにより具体的には3モルパーセント未満の、6個もしくはそれ以上のケイ素原子を持つエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー成分を含む。さらに他の実施態様において、エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物の数平均分子量は、本明細書に記載されるように、ポリスチレン標準を用いるGPC法によって測定され、1分子当たり500グラムから1分子当たり700グラムの間である。
本発明のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマーは、
式(VI):
Figure 2015510521

のシランであって、
式中
が−CHCHCH−であり;
が1から3個の炭素原子の一価のアルキル基であり;
が1から3個の炭素原子の一価のアルキル基である;、
シランを、課水分系し、シラノールを形成するステップ、副産物を除去するステップ、そして水を除去してシラノールを縮合するステップを含む方法によって調製できる。有利には、RおよびRは独立してメチルおしくはエチル基である。
具体的には、本発明の方法は、(a)一般式(VI)のシランを、シラン1モル当たり2から15モルの水、および任意選択で加水分解触媒の存在下で10℃から100℃の温度で加水分解し、シラノールとアルコールとを含む中間体を提供するステップ、
(b)アルコールを蒸留により除去するステップ、
(c)水を除去してシラノールを所望のポリシロキサンに縮合するステップであって、ここで所望のポリシロキサンが、5から65モルパーセントの、より具体的には9から30モルパーセントの、そしてさらにより具体的には10から20モルパーセントの式(I)のポリシロキサン、10から55モルパーセントの、より具体的には30から50モルパーセントの、そしてさらにより具体的には35から48モルパーセントの式(II)のポリシロキサン、5から45モルパーセントの、より具体的には20から40モルパーセントの、そしてさらにより具体的には25から35モルパーセントの式(III)のポリシロキサン、1から20モルパーセントの、より具体的には5から18モルパーセントの、そしてさらにより具体的には7から15モルパーセントの式(IV)のポリシロキサン、ならびに0.1から20モルパーセントの、より具体的には2から8モルパーセントの、そしてさらにより具体的には3から6モルパーセントの式(V)のポリシロキサンを含み、ここで式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)は上に定義される通りであり、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のモルパーセントが、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のモル量の合計に基づくものである、ステップ、ならびに任意選択で
(d)安定化剤を添加するステップ
を含み、これによって本発明のポリシロキサンオリゴマー組成物が調製される。
混合ステップ(a)において、式(VI)のシランは、シラン1モル当たり2から15モルの水の存在下で、具体的には、シラン1モル当たり4から10モルの水の存在下で、より具体的にはシラン1モル当たり5〜7モルの水の存在下で、そして任意選択で触媒の存在下で加水分解される。
触媒は金属塩、アルキルアンモニウム塩、イオン交換樹脂、カルボン酸、鉱酸もしくは金属キレートであってよい。好ましくは、触媒は、シランのグリシドキシ基と容易に反応することのなく、かつ、ステップ(a)のシラノール中間体の縮合を弱く触媒するような、弱い求核剤である。これらの好ましい触媒は、2から5のpK値を、より好ましくは3.5から4.8のpK値を持つカルボン酸を含む。触媒の代表的でかつ非限定的な例は、ギ酸、酢酸、プロパン酸、1−ブタン酸、および酒石酸を含む。酸触媒は、100万部当たり1部から式VIのシランの重量に基づく1重量パーセントまでの範囲の量で使用でき、より具体的には5ppmから1000ppmまでの量であり、そしてさらにより具体的には50ppmから500ppmまでの量である。
ステップ(a)の加水分解温度は、10℃から100℃であり、より具体的には15℃から50℃であり、そしてさらにより具体的には20℃から35℃である。ステップ(a)の加水分解は大気圧未満で、大気圧で、または大気圧以上で実施できる。ステップ(a)の加水分解の圧は、0.01キロパスカールから200キロパスカールであり、より具体的には80キロパスカールから110キロパスカールである。加水分解時間は1分から200時間、より具体的には1時間から100時間、そしてさらにより具体的には16時間から96時間で変化し得る。
アルコール副産物は蒸留によって除去できる。一実施態様において、ステップ(b)からのアルコールの除去は、0.01キロパスカールから200キロパスカールの圧で、より具体的には0.1キロパスカールから110キロパスカールの圧で、そしてさらにより具体的には2キロパスカールから105キロパスカールの圧での蒸留により実施される。蒸留の温度は10℃から100℃の範囲で、より具体的には20℃から80℃の範囲で、そしてさらにより具体的には25℃から60℃の範囲であり得る。
ステップ(c)の水の除去およびシラノールの縮合は蒸留により達成し得る。一実施態様において、ステップ(c)の水の除去とシラノールの縮合は、0.01キロパスカールから200キロパスカールの圧での、より具体的には0.1キロパスカールから110キロパスカールの圧での、そしてさらにより具体的には2キロパスカールから105キロパスカールの圧での蒸留によって実施できる。蒸留の温度は、10℃から100℃の範囲、より具体的には20℃から80℃の範囲、そしてさらにより具体的には40℃から75℃の範囲であってよい。縮合を達成する時間は、使用される温度および圧によって変化し得る。典型的にはステップ(c)の水の除去およびシラノールの縮合は、1時間から200時間を、より具体的には2時間から24時間を、そしてさらにより具体的には3時間から16時間を必要とする。水の除去およびシラノールの縮合は、ステップ(c)の反応混合物を例えば窒素のような不活性ガスで散布することにより助けられ得る。
一実施態様において、ステップ(c)において除去すべき水の量は式:
wd=18.02Msa[Mwa−Mwr−0.235x]
によって計算でき、式中、
wd=グラム単位のステップ(c)で除去すべき水の量
wa=シラン1モル当たりのステップ(a)で添加された水のモル数
sa=ステップ(a)で添加されたシランのモル数
wr=シランの1モル当たりの反応した水のモル数
であり、もし、副産物のアルコールがエタノールならx=1であり、もし副産物のアルコールがメタノール、プロパノールもしくはイソプロパノールなら、x=0である。
wrの値は、シラン1モル当たり1.25モルの水からシラン1モル当たり1.45モルの水までである。
たとえばエタノールの場合のように、ステップ(b)で除去されたアルコールが水とアゼオトロープを形成するとき、水:エタノールアゼオトロープのために、ステップ(a)において最初に添加されたシランのそれぞれのモル当たり、ステップ(c)における0.235モルの水が除去される。水:エタノールアゼオトロープは4.4重量パーセントの水と95.6重量パーセントのエタノールであり、すなわち、エタノール1モル当たり0.117モルの水である。アルコールがアゼオトロープを形成しないとき、0.235(x)の値は0である。
一実施態様において、ステップ(a)において、シランが3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランもしくは3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランであり、水の量がシラン1モル当たり5から7モルであり、そして加水分解が20℃から30℃の温度、80から105キロパスカルの圧、かつ10から100時間の範囲の時間で実施され、そしてステップ(c)の水の除去とシラノールの縮合が40℃から75℃の温度、1キロパスカルから15キロパスカルの圧、かつ2から16時間の時間で実施され、そしてシラン1モル当たり除去される水の量が、シラン1モル当たり62.1グラムからシラン1モル当たり104.5グラムであるように、方法が実施される
任意選択で、ステップ(d)において、水の除去の後に安定化剤がエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物に対して添加される。好適な安定化剤は、式(VII):
(OR)p (VII)
によって表され、式中、
はホウ素原子、HP(=O)(−)基、P(=O)(−)基、RC(=O)(−)基、3〜20個の炭素原子を持つ多価炭化水素基または3から20個の炭素原子を持つ多価のヘテロカーボン基であり、
それぞれのRは独立して、水素、RC(=)(−)基、もしくは1〜6個の炭素原子を持つ炭化水素であり、
それぞれのRは独立して、1〜5個の炭素原子を持つ一価の炭化水素基であり、
pは1〜6の整数である。具体的に、Rは、ホウ素原子、またはアルキレン、シクロアルキレン、アルケニレン、アリーレンおよびアラルキレンからなる群より選択される4から12個の炭素原子を持つ二価の炭化水素基である。より具体的には、Rは、ホウ素原子、P(=O)(−)基、CHC(=O)(−)基、2−メチルプロピレン、1−メトキシ−2,3−プロピレン、1,2−ヘキシレン、もしくは2,3−ジメチル−2,3−ブチレンであり;Rは水素、CHC(=O)(−)、メチルもしくはエチルであり;pは1、2もしくは3である。
代表的で非限定的な安定化剤の例は、ホウ酸、リン酸、亜リン酸、無水酢酸、グリセロール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1−メトキシ−2,3−プロパンジオール、1,2−ヘキサンジオール、および2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオールである。
安定化剤は、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)の重量の合計に基づいて、100万当たり100部から25重量パーセントの範囲で使用できる。具体的に、安定化剤は、Rがホウ素原子、HP(=O)(−)、P(=O)(−)、もしくは(CH)C(=O)(−)であるとき、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)の重量の合計に基づいて、100万当たり100部から2重量パーセントの範囲で使用でき、Rが3から20個の炭素原子を持つ多価の炭化水素であるとき、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)の重量の合計に基づいて、1から25重量パーセントで使用できる。
一実施態様において、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)の重量パーセントは、液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS)法を用いて測定され、この方法は、参考文献「Quantitative mass spectrometry of technical polymers: a comparison of several ionization methods」、W.Yan et al., Eur Mass Spectrom.4、467−474(1998)に開示されるESIイオン化法を適用する。当該方法は、分析前にエポキシ含有ポリシロキサンのサンプルを0.1重量パーセントでアセトニトリルに溶解することを含む。分析はWaters LCT Premier XE LC/MS装置を用いて実施された。Atlantis sC18(2.1×30mm、3μm)カラムと以下の勾配が使用された:
Figure 2015510521

流速は0.3ml/分であり、注入要領は1.00mlである。質量分析計は以下の設定で操作された:
光学モード: V
イオン化: ESi+
キャピラリー電圧: 3000
サンプルコーン電圧: 50
脱溶媒和T(℃): 300
ソースT(℃): 120
窒素ガス流速(L/時間)
コーン: 50
脱溶媒和: 650
質量範囲: 100〜2000
成分(i)から(v)の各々のピーク面積は、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のピーク面積の合計によって割られ、その商に100%を乗じた。成分のモルパーセントは、上述の液体クロマトグラフィー−質量分析(LC−MS)法によって測定されるピーク面積パーセントと、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のそれぞれが1になるピーク面積のパーセント当たりのモルパーセントである応答係数の設定とによって計算された。
さらに他の実施態様において、エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物の数平均分子量は、ガス浸透クロマトグラフ(GPC)によって測定された。GPC法は、Waters 2460 Variable Wavelength UVとWaters 2420 ELS検出器とWaters Millenium Systemデータ収集とを備えたWaters 2690 Chromatographを用いることを含む。検出器は典型的に、光増感ガスとしてN2を用い、45℃において濃度を観測するために使用された。カラムは1つの100×4.6mmのガードカラムと2つの300×7.6mmの直線混床式カラムであり、100〜20,000,000(ポリスチレン)と報告される分子量範囲を持っていた。すべてのカラムは5マイクロメートルの粒径のスチレンジビニルベンゼンビーズを充填され、そして0.2マイクロメートルのインレットフリットと0.5マイクロメートルのアウトレットフリットとを持ち、Phenomenex Spherogel Linear(2)によって製造されている。操作条件は以下のものであった:
溶媒: クロロホルム
流速: 1.0ml/分
注入容量: 10マイクロリットル
サンプル濃度: 1.0〜1.5重量%
全てのサンプルは、0.45マイクロメートルの使い捨てフィルターでろ過され、不要の粒子状物質が除去された。較正は、モル当たり264からモル当たり2,800,000グラムの範囲の狭い分子量のポリスチレン標準に基づくものであった。小さな流速の変化を修正するために、トルエンの液滴がそれぞれのサンプルに添加され、保持時間はUV吸収によって測定された。それぞれの分析における保持時間の修正は、トルエンの保持時間に基づいて実行された。
本発明のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物は多くの用途を持つ。従って、一実施態様において、本発明は
(i) 本発明のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物;
(ii) エポキシ、カルボン酸、カルボキシラートアニオン、アミノ、ウレイド、ウレタン、メルカプト、ヒドロキシル、アルコキシシリル、およびイソシアナトからなる群より選択される少なくとも一つの官能基を持つ有機樹脂;
(iii) 溶媒、界面活性剤、粒子状金属、顔料、殺生物剤、充填剤、チキソトロープ剤、触媒、硬化剤、緩衝剤および平滑剤からなる群より選択される少なくとも一つの追加の成分、
を含む組成物を対象とする。
具体的に、有機樹脂(ii)は、エポキシ樹脂、イソシアナト末端化ポリマー、アルコキシシリル末端化ポリウレタン、アルコキシシリル末端化ポリエーテル、ポリアミド、ポリビニルアセタート、ポリビニルアルコール、ポリカルボナート、ポリアミン、アルケンと(メタ)アクリルのコポリマー、(メタ)アクリラートエステルと(メタ)アクリル酸のコポリマー、アルケンと(メタ)アクリラートエステルと(メタ)アクリル酸のターポリマー、尿素拡張フェノール樹脂およびフェノール樹脂であってよい。より具体的に、有機樹脂(ii)は、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールのグリシジルエーテル、脂肪族ポリオールのグリシジルエーテル、グリシジルアミド、グリシジルアミン、チオグリシジル樹脂、ジカルボン酸のグリシジルエステル、テトラフェノールエタンのテトラグリシジルエーテル、エポキシクレゾールノボラックならびにそれらの組み合わせからなる群より選択されるエポキシ樹脂である。本発明においての使用に適した市販の樹脂は、「Handobook of Epoxy Resins、Henry Lee and Kris Neville、McGraw−Hill Book Company、 New York(1967)、Appendix 4−2に列挙され、この全ての内容は参照により本明細書に組み入れられる。
有機樹脂(ii)は、エマルションの形状でも分散液の形状でもよく、ここでは樹脂が界面活性剤を用いて水で乳化されているか、樹脂が水に分散されている。エマルションもしくは分散液の固形分は、エマルションもしくは分散液の全重量に基づいて、0.1から70重量パーセントで、より具体的には5から60重量パーセントで、そしてさらにより具体的には30から55重量パーセントであってよい。
硬化剤は、特に限定されないが、ジカルボン酸、無水カルボン酸、アジリジン、脂肪酸ポリアミド、ジシアンジアミド、アクリルアミド、イミダゾール、ヒドラジジン、エチレンイミン、チオウレア、スルホンアミド、アクリルアミド、グアナミン、メラミン、尿素、ポリアミン、イミダゾリン−ポリアミン、もしくはポリアミン−アミドであってよい。代表的で非限定的な例は、m−フェニレンジアミン、4,4’メチレンジアミン、ジアミのジフェニルスルホン、ベンジルジメチルアミン、ベンジルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、2−ピコリン、4−ピコリン、2,6ルチジン、およびそれらの組み合わせを含む。
好適な溶媒は、水、アルコール、ケトン、エステル、アミド、エーテルアルコール、炭化水素およびそれらの組み合わせを含む。代表的で非限定的な溶媒は、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリオールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリオールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ブチルカルビトール、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ブチルグリコール、ブチルジグリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセタート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタート、n−プロピルアセタート、n−ブチルアセタート、イソブチルアセタート、メトキシプロピルアセタート、ブチルセロソルブアセタート、ブチルカルビトールアセタート、プロピレングリコールn−ブチルアセタート、t−ブチルアセタート、プロピレングリコール、2−ブトキシエタノール、メチルエチルケトン、ジメチルケトン、エチルアセタート、エチルプロパノアート、ジメチルホルムアミド、トルエン、キシレン、ミネラルスピリット、ナフタおよびそれらの混合物を含む。溶媒は、溶媒を添加する組成物の全重量に基づいて、0.1〜99重量パーセントの、より具体的には5〜90重量パーセントの、そしてさらにより具体的には15〜80重量パーセントの範囲の量で存在する。
界面活性剤は、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤もしくは非イオン性界面活性剤もしくはそれらの組み合わせであってよい。界面活性剤は、5から13の範囲の親水性−親油性バランス(HLB)を持つ。界面活性剤の量は、溶媒を添加する組成物の全重量に基づいて、0.1から6重量パーセントの、より具体的には1から5重量パーセントの範囲であり得る。界面活性剤の代表的で非限定的な例は、アルキル−フェノール−エトキシラート界面活性剤、ポリエーテルシロキサン系界面活性剤、第4級アンモニウムハライド界面活性剤、アンモニウムのアルキルホスファート塩、アルキルもしくはアルカリ土類金属イオン、有機ホスファートエステル、ジエーテルスルホサクシナート、またはそれらの混合物を含む。
粒子状金属は、腐食防止充填剤もしくは含量であってよい。粒子状金属は、任意の細かく分割された、アルミニウム、マンガン、カルシウム、ニッケル、ステンレス鋼、スズ、マグネシウム、亜鉛、それらの合金、もしくは鉄合金、または塩もしくは金属の有機阻害剤、または金属ホスファートである。より具体的には、粒子状金属は、亜鉛粉末、亜鉛フレーク、アルミニウム粉末、または粉末状のアルミニウムもしくはペースト分散形状のアルミニウムである。粒子状金属は、前述の任意のものの混合物、ならびにそれらの混合物の合金および金属間混合物であってよい。フレークは、粉末状の金属粉末と混合できるが、典型的には少量のみの粉末と混合される。金属粉末は、典型的にはすべての粒子が100のメッシュを通り、大部分の量が325のメッシュを通るような粒径を持つ(本明細書で使用される「メッシュ」は米国のStandard Sieve Seriesである)。粉末は、フレークの葉状の性質と対照的に、一般的に球状である。金属粒子は、亜鉛とアルミニウムの組み合わせであり、アルミニウムは、粒子状金属の2から50重量パーセントの範囲の量で存在し得る。粒子状金属は、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化鉄、酸化ケイ素などのような酸化金属を含む。コロイド状酸化セリウムもしくはコロイド状シリカのようなある粒子状金属は、水性溶媒に分散できる。粒子状金属の含量は、典型的には、粒子状金属が添加される組成物の全重量に基づいて組成物の全重量の70重量パーセントを超えないが、好ましくは1.5から35重量パーセントの量で使用される。他の粒子状金属は、金属塩を含み、代表的で非限定的な例は、亜鉛クロマート、亜鉛カリウムクロマート、亜鉛ホスファート、アルミノトリホスファート、アルミニウム亜鉛ホスファート、モリブダート、タングステン酸塩、ジルコナート、バナダート、5−ニトロフタリン酸の亜鉛塩、もしくは鉄ホスフィドである。
増粘剤は、組成物の粘度に貢献するポリマー化合物である。増粘剤は、水溶性セルロースエーテル、キサンタンゴム、ウレタン会合型増粘剤、ウレタンを含まない非イオン会合型増粘剤であってよく、それらは典型的には不透明で、高沸点な液体もしくは改質粘土である。増粘剤を含む場合、増粘剤を添加する組成物の全重量に基づいて、0.01と2重量パーセントの間の量で提供し得る。代表的で非限定的な増粘剤は、ヒドロキシエチルセルロースのエーテル、メチルセルロース、メチルエチルセルロース、高度に選鉱されたヘクトライト粘土、有機変性および活性化のスメクタイト粘土、またはそれらの混合物を含む。増粘剤が使用されるとき、通常、組成物に最後に添加される成分となる。
充填剤は、密度の調整、機械的特性もしくは吸音のような物理的特性の向上、難燃性もしくは向上した経済性を含み得る他の利点を目的とするものを含み得る。例えば、カルシウムカーボナートもしくは他の充填剤は、製造される組成物のコストを減少させ、アルミニウムトリヒドラートもしくは他の難燃性充填剤は、難燃性を向上させ、バリウムスルファートもしくは他の高密度充填剤は吸音のために使用でき、グラスもしくはポリマーのような材料のミクロスフェアは物理的特性を向上できる。剛性や曲げ弾性のような機械的特性を改変するのに使用される高アスペクト比の充填剤は、ミルドガラス繊維もしくはグラファイト繊維のような人口繊維、珪灰石のような天然鉱物繊維、羊毛のような天然動物繊維、綿のような植物繊維、砕け散ったガラスのような人工的なプレート様充填剤、雲母のような天然プレート様充填剤を含む。充填剤を使用されるとき、充填剤を添加する組成物の全重量に基づいて0.1〜80重量パーセントの範囲の量で、より詳細には5〜50重量パーセントの範囲の量で使用できる。
組成物は、気泡を減少させ、脱気を助け、または耐擦傷性の向上、摩擦係数の低減、艶消し効果もしくは平滑化効果、ならびに向上した耐磨耗性のような表面の調整のために、界面活性剤を含み得る。界面活性物質は、ポリエーテルシリコンコポリマー、シリコンオイル、疎水化シリカ粒子のようなシリコーン系物質を含み得る。これらの界面活性材料は、典型的には、界面活性剤を添加する組成物の全重量に基づいて、0.01重量パーセントから5重量パーセントの範囲で使用される。代表的で非限定的な界面活性材料は、CoatOSil 100E消泡剤、CoatOSil1211湿潤剤、CoatOSil1220界面活性剤、CoatOSil1221界面活性剤、CoatOSil3500、CoatOSil3501、CoatOSil3505もしくはCoatOSil3773の摩擦係数を低減するために使用する剤、CoatOSil3509の耐擦傷性を向上するために使用する剤、ならびにCoatOSil7001Eの平滑化および流動性のために使用される剤を含み、すべてはMomentive Performance Materials Inc.によって市販される。
殺生物剤は、化学的もしくは生物学的な手段によって任意の有害な生命体を抑止するか、無害化するか、またはそれらを制御する化学物質や微生物である。殺生物剤は、殺虫剤や抗菌剤であってよい。多くの殺生物剤は合成物であるが、細菌や植物由来の自然の殺生物剤の類もある。殺生物剤は、界面活性剤を添加する組成物の全重量に基づいて0.01重量パーセントから2重量パーセントの範囲の量で使用される。代表的で非限定的な化学殺生物剤の例は、アクロレイン、アルファクロラロース、リン化アルミニウム、ビフェントリン、ホウ酸、酸化ホウ素、ブロジファクム、ブロマジロン、クロロファシノン、クロチアニジン、クマテトラリル、ダゾメット、ジクロフルアニド、ジフェナクム、ジフェチアロン、八ホウ酸二ナトリウム四水和物、およびそれらの組み合わせを含む。代表的で非限定的な微生物系殺生物剤の例は、ブラシカ・オレラシア(brassica oleracea)、ブラシカ・オレラシア・ゲンミフェラ(brassica oleracea gemmifera)及びクロストリジウム・ボツリナム(clostridium botulinum)を含む。
本発明のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物はコーティング、シーラント、接着剤、もしくは鉱物充填された複合材料の成分として使用できる。使用の際、これらのコーティング、シーラント、接着剤、もしくは鉱物充填された複合材料は、従来技術により所望の基体へと塗布できる。例示的な基体は、プラスチック、金属、木材、コンクリートおよびガラス体表面を含む。従って、一実施態様において、本発明は、組成物をその上に塗布されて持つ基体を対象とし、ここで、組成物は、(i)本発明のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物、(ii)エポキシ、カルボン酸、カルボキシラートアニオン、アミノ、ウレイド、ウレタン、メルカプト、ヒドロキシル、アルコキシシリルおよびイソシアナトからなる群より選択される少なくとも一つの官能基を持つ有機樹脂、ならびに(iii)溶媒、界面活性剤、粒子状金属、顔料、殺生物剤、充填剤、チキソトロープ剤、触媒、硬化剤、および平滑剤からなる群より選択される少なくとも一つの追加の成分を含む。組成物は硬化されて基体に所望の性質を提供できる。
有利にも、本発明のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物は、コーティングの耐薬品性を向上させる一方で硬化したコーティングの柔軟性を維持し、使用中における環境へのVOCをもたらさないコーティングへの添加剤としての使用に有用である。本発明のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物を含むコーティングは粉体塗装、化成皮膜、保護コーティング、下塗り剤、高固形分コーティング、水性コーティング、溶媒性コーティング、電子塗装、ハードコートなどを含み得る。これらのコーティングは、表面修飾のために、磨耗、化学エッチングもしくは傷つきから保護するために、金属表面の腐食を阻止するために、異なるコーティング同士もしくはコーティングを表面に接着させるために、生物による表面の汚染を阻止するために、または表面の滑り抵抗を向上させるために利用できる。
以下の実施例は本発明の例示することを意図し、本発明の範囲を限定することは決して意図していない。他に明確に示さない限り、すべての部およびパーセントは重量によるものであり、全ての温度は摂氏によるものである。
実施例1
エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物1の調製
メカニカルスターラー、コンデンサー、温度プローブを備えた5リットルの丸底フラスコにシラン、水および触媒が充填された。第一のフラスコに、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン(3262.0グラム、13.1モルのSilquest A−2287、Momentive Performance Materials Inc.より入手可能)、酢酸触媒(1427.6グラム溶液、79.3モルの水および2.4×10−4モルの酢酸)を含む水が充填された。第二のフラスコに、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン(3252.9グラム、13.1モルのSilquest A−2287、Momentive Performance Materials Inc.より入手可能)、酢酸触媒(1414.3グラム溶液、78.6モルの水および2.4×10−4モルの酢酸)を含む水が充填された。混合物を周囲温度で96時間攪拌し、シランを加水分解した。フラスコに、蒸留ヘッドが備えられた。23〜24℃の開始温度、16.0キロパスカルから17.3キロパスカル(120〜130mmHg)の圧において、そして残留するアゼオトロープを除去するために温度を徐々に上昇させて、水とエタノールを蒸留ユニットからアゼオトロープとして除去した。温度を60℃の最終温度までさらに上昇させ、そして圧を0.013キロパスカルから1.2キロパスカル(0.1から9mmHg)の範囲の最終圧まで下げ、水を除去し、シラノールを縮合させた。2つの反応容器の内容物が1つの反応容器に合わせられ、60℃の温度と0.26キロパスカル(2mmHg)の圧ですべての残存する揮発性物質が除去された。反応容器は、70〜80℃、13.3キロパスカル(100mmHg)で11時間、窒素スパージされた。スパージの後、ホウ酸(1.2グラム、Sigma−Aldrichより入手可能)が反応容器に充填され、エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物1がもたらされた。組成物は、以下の性質を持つと分析された:
エポキシ含量: 滴定により5.32meq/グラム
本明細書に記載されるLC−MS法により測定されるオリゴマー分布:
成分(i)16.3モルパーセント
成分(ii)40.7モルパーセント
成分(iii)31.6モルパーセント
成分(iv)11.2モルパーセント
成分(v)0.2モルパーセント
他の成分は2モルパーセントのヘキサマーと、0.5モルパーセント未満のヘプタマーを含んだ。
粘度: 177センチストーク、20℃における気泡粘度計による
エタノキシもしくはエタノール: 0モルパーセント(検出されず)、本明細書に記載の13−C NMR法による。
実施例2
エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物2の調製
3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン(248グラム、1モル)がメカニカルスターラーを備える3口丸底フラスコに充填された。水性ホウ酸溶液(108グラム溶液、6モルの水と0.054グラムのホウ酸、8.75×10−4モルのホウ酸)がフラスコに添加され、おおよそ25℃の室温で周囲環境の気圧で16時間以上攪拌された。反応フラスコは蒸留ヘッドと真空ポンプが備えられた。混合物が78〜80℃の温度に加熱され、エタノールと水のアゼオトロープが除去され、揮発性副産物の水が3時間以上真空にすることによって除去された。エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物2は、室温に冷やされ、窒素下に保存された。産物の分析結果は:
エポキシ含量: 滴定により5.49meq/グラム
本明細書に記載されるLC−MS法により測定されるオリゴマー分布:
成分(i)15.3モルパーセント
成分(ii)42.8モルパーセント
成分(iii)30.5モルパーセント
成分(iv)11.2モルパーセント
成分(v)0.2モルパーセント
他の成分は2モルパーセントのヘキサマーと、0.5モルパーセント未満のヘプタマーを含んだ。
粘度: 125センチストーク、20℃における気泡粘度計による
エタノキシもしくはエタノール含量: 0.5モルパーセント、本明細書に記載の13−C NMR法による。
実施例3
エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物3の調製
3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン(1464.56グラム、5.89モル、Momentive Performance Materials Inc.より入手可能)と水性ホウ酸溶液(655.25グラム溶液、36.4モルの水、1.0×10−4モルの酢酸)がメカニカルスターラー、コンデンサーおよび温度プローブを備える丸底フラスコに充填された。混合物は周囲温度で24時間攪拌され、シランが加水分解された。蒸留ヘッドをフラスコに備えたのち、混合物は1.2キロパスカル(91mmHg)の圧で23℃の温度に加熱され、0.7キロパスカル(5mmHg)の圧で30℃の温度に徐々に加熱され、エタノールと水が除去された。反応容器は90℃の温度、10.8キロパスカル(81mmHg)で4.5時間窒素スパージされた。2−メチル−1,3−プロパンジオール(20.46グラム)が、エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物(173.57グラム)と混合された。
本明細書に記載されるLC−MS法により測定されるオリゴマー分布:
成分(i)24.0モルパーセント
成分(ii)46.2モルパーセント
成分(iii)18.6モルパーセント
成分(iv)3.7モルパーセント
成分(v)7.5モルパーセント
他の成分は0.4モルパーセントのヘキサマーを含んだ。
比較例A
比較のエポキシ官能性シランオリゴマー組成物Aの調製
3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン(36.04グラム、0.145モル)、水(3.92グラム、0.22モル)およびPurolite CT−275 Dry Ion Exchange Resinが、メカニカルスターラー、コンデンサー、および温度プローブを備えた丸底フラスコに充填された。反応容器が74℃で3時間加熱され、続いて、75℃の温度で0.11キロパスカル(0.85mmHg)で真空蒸発され、比較のエポキシ官能性シラン加水分解物組成物Aをもたらした。組成物は、Agilent 6850 Series GCシステム、HP 5キャピラリーカラム、ヘリウムガス担体、熱伝導度検出器を用い、80℃2分から250℃に達するまで10℃/分の温度上昇と10分間保持という温度プロファイルでのガスクロマトグラフ法により分析された。組成物は、13.3重量パーセントの3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランを含んだ。
エポキシ官能性シラン加水分解物組成物Aは、シラン1モル当たり1.52モルの水のみがステップ(a)に添加されたため、13.3重量パーセントの3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランを含む。組成物Aは、使用の際、環境へと排出される揮発性有機化合物であるエタノールを産生するような残留エトキシシリル基を含む。本発明のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物は、大量のエトキシシリル基を含まないため、使用の際の揮発性有機化合物の排出に寄与しない。
実施例4
安定性試験
実施例1、実施例2および実施例3の産物のオリゴマーの分布は、経時的に観測された。図1は、経時的な液体クロマトグラフィー−質量分析計を用いて測定された、組成物の全成分のピーク面積の合計当たりの、ケイ素原子の計量されたピーク面積の平均数である。それは、安定化剤(d)を使用することによる、エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物の安定性を向上させる効果について示す。
図1に示されるように、実施例1からの産物は、1日当たり0.0063のSi単位を得る(1月当たり0.19Si単位)。実施例2からの産物は、1日当たり0.0148のSi単位を得る(1月当たり0.444Si単位)。実施例3からの産物は、1日当たり0.0017のSi単位を得る(1月当たり0.0521)。ステップ(d)におけるホウ酸の添加は、ステップ(a)におけるホウ酸の添加と比べて、比較的より安定したエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物を産生する。2−メチル−1,3−プロパンジオールもまた、11.8重量パーセントで使用されるとき、効果的な安定化剤であった。
実施例5
実施例1のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物を含むコーティング組成物
パートA:実施例1のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマーを含むコーティング組成物の調製
揮発可能なエトキシ/エタノールを0モルパーセント含む実施例1のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマーを含むコーティング組成物が調製された。実施例1からのエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー(22.72グラム)が250mlの広口ガラス瓶へと攪拌しながら添加された。脱イオン水(38.91グラム)が添加され、ブチルセロソルブ(22.99グラム)が続けて添加された。最後にトリメチロールプロパントリアクリラート(1.41グラムのSR351、Sartomer経由で入手可能)が混合物に添加された。混合物は、1分間手で激しく攪拌され、パートAを形成した。
パートB:アミン触媒混合物の調製
250mlの広口ガラス瓶へと53%固形分のアミン値235〜265ミリグラム/グラムの変性ポリアミン付加硬化剤の非イオン性水性分散物(155.16グラムのEpiKure 6870−W−53、Momentive Specialty Chemicals Inc.から入手可能)が添加された。脱イオン水(9.00グラム、0.5モル)が攪拌しながら添加され、そして、トリス(ジメチルアミノ−メチル)フェノール(3253、4.50グラムのEpiKure、Momentive Specialty Chemicals Inc.から入手可能)がガラス瓶へと添加された。物質の混合物は手で1分間激しく攪拌された。、物質は、実施例5ならびに比較例BおよびCのためのアミン硬化剤混合物として使用するために保存された。
比較例B
CoatOSil MP200エポキシ樹脂を含むコーティング組成物
3−グリシドキシプロピルポリシルセスキオキサン(揮発可能なメタノール、〜20重量パーセントの有害大気汚染物質(HAP)含量、〜200グラム/リットルのVOC排出を含むCoatOSil MP200、Momentive Performance Materials Inc.より入手可能)が調整された。CoatOSil MP200(24.33グラム)が攪拌しながらガラス瓶に添加された。脱イオン水(38.70グラム)が添加され、ブチルセロソルブ(23.10グラム)の添加が後に続いた。最後にトリメチロールプロパントリアクリラート(1.41グラムのSR351、Sartomerより入手可能)が混合物へと添加され、パートAを形成した。実施例5で調製されたアミン硬化剤(パートBの59.54グラム)がパートA(86.13グラム)へと添加された。混合物はスプレー塗布の前に1分間激しく攪拌された。
比較例C
本発明のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマーを含まないコーティング組成物
コーティング組成物は、脱イオン水(38.90グラム)、ブチルセロソルブ(22.98グラム)、トリメチロールプロパントリアクリラート(1.41グラムのSR351、Sartomerを通じて入手可能)、そして最後に53重量パーセント固形分、変性EPONTMResin 1001型固形Bis Aエポキシの非イオン性水性分散物(68.40グラムのEpirez 6250−WH−53、Momentive Specialty Chemicals Inc.から入手可能)を250mlガラス瓶へと添加することによって調製された。混合物はおおよそ1分間手で激しく攪拌され、パートAを形成した。この混合物に対し、上述の実施例5で調製されたアミン硬化剤(パートBの38.28グラム)がパートA(131.69グラム)へと添加され、スプレー塗布の前に1分間激しく攪拌された。
実施例6ならびに比較例DおよびE
実施例5ならびに比較例BおよびCのコーティング組成物の試験
コーティング組成物の試験に使用された基体は、ACT Test Panelsより入手可能なCold Roll Steel APR10184基体であった。
Cold Roll Steelを洗浄するための溶液は、0.06重量パーセントのTriton X−100、0.52重量パーセントの無水メタケイ酸ナトリウム、0.49重量パーセントの無水炭酸ナトリウム、0.35重量パーセントのリン酸ナトリウム無水二塩基(すべてAldrichより入手可能)、および98.57重量パーセントの脱イオン水からなる。
Cold Roll Steelパネルは洗浄された。洗浄溶液は65℃から70℃の間の温度に加熱された。Cold Roll Steelパネルは、攪拌され、加熱された洗浄溶液に2〜3分間浸漬され、すべての油の混入物を除去した。パネルは溶液より取り出され、すぐに脱イオン水で洗浄された。Kimberly Clarkより入手可能なKimwipe Kimtech Delicate Task Wiperがパネルをぬぐって乾燥させるのに使用された。ASTM F−22「Standard Method of Test for Hydrophobic Surface Films by the Water Break Test」に従って洗浄されたパネルの水切れを測定するために、パネルが水によって軽くスプレーされた。パネルが水滴を示すなら、洗浄プロセスが繰り返された。水が連続した光沢を示すなら、パネルはKimwipeワイパーによって乾燥され、使用まで保管された。
実施例5ならびに比較例Bおよび比較例Cのコーティング組成物は、無地のCold Roll Steelパネル上にスプレー塗布された。スプレー塗布は、DeVilbissより入手可能なStartingLine HVLP重力供給サイフォンスプレーハンドスプレーガンによって実施された。コーティングは241.3キロパスカル(35ポンド/平方インチ)の壁圧でスプレーされた。スプレー塗布技術はパネル上での左右へのスウィープのスプレーによるもので、おおよそ2,540センチメートル/分(1,000インチ/分)の速度であり、おおよそ25.4マイクロメートル(1.0mil)のコート厚がパネル上に塗布されるまで、スウィープ当たりおおよそ5.0センチメートル(2インチ)でパネル上で上下した。
パネルは室温条件で24時間硬化され、AATCC8に従ってCrockmeter deviceと4層のチーズクロスとを用いるメチルエチルケトン(MEK)二重摩擦を用いて摩擦耐性が試験され、ASTM D523に従って光沢が試験され、ASTM D3363に従って鉛筆硬度が試験され、ASTM D2794に従って4ポンド重量を用いてGardner Direct & Reverse Impact Strengthが試験された。試験結果は、他に示されない限り1、3および10日間で測定された。
試験結果は表1〜3ならびに図2および図3に示される。
Figure 2015510521
Figure 2015510521
Figure 2015510521
試験の結果は、実施例5のコーティング組成物が、耐薬品性を示す999を超えるMEK二重摩擦を持ち、そして柔軟性を示す160の逆衝撃を示す。比較例Bのコーティングは、999を超えるMEK二重摩擦を持つが、逆衝撃は10日後で20未満であり、実施例5のコーティングと比較して劣悪な柔軟性を持つことを示す。同様に、比較例Cのコーティングは、1日後に21のみのMEK摩擦を持ち、これは、40日に徐々に8900二重摩擦まで上昇する。これは、実施例5のコーティングと比較して劣悪な耐薬品性を示し、逆衝撃によって示されるその柔軟性は実施例5と匹敵し得る。本発明のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物を含むコーティング組成物のみが柔軟性を損なうことなく優れた耐薬品性を持つ。
比較例F
3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランを含むコーティング組成物
エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物を作製するための前駆体である3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランを用いて2部のコーティング組成物が調製された。
パートA:3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランを含むコーティング組成物の調製
3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランを含むコーティング組成物が調製された。中粘度水素化エポキシ−4,4’−イソプロピリデンジフェノール樹脂(28.5グラムのEponex 1510樹脂、Momentive Specialty Chemicals Inc.から入手可能)、微粉化されたルチル型二酸化チタン(25グラムのBayertitan R−KB−4、Bayer AGより入手可能)、メトキシ官能性メチルフェニルポリシロキサン(14.6グラムのTSR−165、Momentive Performance Materials Inc.より入手可能)および3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン(9.5グラムのSilquest A−2287、Momentive Performance Materials Inc.より入手可能)が攪拌しながら250mlの広口ガラス瓶へと添加された。混合物はおおよそ1分間手で激しく攪拌されてパートAを形成した。
パートB:アミン硬化剤混合物の調製
250mlの広口ガラス瓶に、330〜360ミリグラム/グラムのアミン含量の二量化脂肪酸及びポリ−アミンに基づいた中粘度反応性ポリアミド硬化剤(3125、9.2グラムのEpikure硬化剤、Momentive Specialty Chemicals Inc.より入手可能)、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(11.2グラムのSilquest A−1100シラン、Momentive Performance Materials Inc.より入手可能)、およびジブチルスズジラウラート(2グラムのFomrezスズ触媒SUL−4、Momentive Performance Materials Inc.より入手可能)が充填された。材料の混合物はおおよそ1分間手で激しく攪拌された。
パートAとパートBは混合され、スプレー塗布の前に1分間激しく攪拌された。
実施例7
パートA 実施例2で調製されたエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマーを含むコーティング組成物
実施例2のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマーを含むコーティング組成物が調製された。中粘度水素化エポキシ−4,4’−イソプロピリデンジフェノール樹脂(27.8グラムのEponex1510樹脂、Momentive Specialty Chemicals Inc.より入手可能)、微粉化されたルチル型二酸化チタン(25グラムのBayertitan R−KB−4、Bayer AGより入手可能)、メトキシ官能性メチルフェニルポリシロキサン(14.6グラムのTSR−165、Momentive Performance Materials Inc.より入手可能)および実施例2で調製されたエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物(9.3グラム)が250mlの広口ガラス瓶に攪拌されながら添加された。混合物は1分間手で激しく攪拌されパートAを形成した。
パートB アミン硬化剤混合物の調製
250mlの広口ガラス瓶に、330〜360ミリグラム/グラムのアミン含量の二量化脂肪酸及びポリ−アミンに基づいた中粘度反応性ポリアミド硬化剤(3125、9.6グラムのEpikure硬化剤、Momentive Specialty Chemicals Inc.より入手可能)、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(11.7グラムのSilquest A−1100シラン、Momentive Performance Materials Inc.より入手可能)、およびジブチルスズジラウラート(2グラムのFomrezスズ触媒SUL−4、Momentive Performance Materials Inc.より入手可能)が充填された。材料の混合物はおおよそ1分間手で激しく攪拌された。
パートAとパートBは混合され、スプレー塗布の前に1分間激しく攪拌された。
実施例8と比較例G
実施例7および比較例Fからのコーティング組成物の試験
コーティング組成物を試験するために使用された基体は、ACT Test Panelsから入手可能なCold Roll Steel APR10184基体であった。
Cold Roll Steelを洗浄するための溶液は、0.06重量パーセントのTriton X−100、0.52重量パーセントの無水メタケイ酸ナトリウム、0.49重量パーセントの無水炭酸ナトリウム、0.35重量パーセントのリン酸ナトリウム無水二塩基(すべてAldrichより入手可能)、および98.57重量パーセントの脱イオン水からなる。
Cold Roll Steelパネルは洗浄された。洗浄溶液は65℃から70℃の間の温度に加熱された。Cold Roll Steelパネルは、攪拌され、加熱された洗浄溶液に2〜3分間浸漬され、すべての油の混入物を除去した。パネルは溶液より取り出され、すぐに脱イオン水で洗浄された。Kimberly Clarkより入手可能なKimwipe Kimtech Delicate Task Wiperがパネルをぬぐって乾燥させるのに使用された。洗浄されたパネルの水切れを測定するために、パネルが水によって軽くスプレーされた。パネルが水滴を示すなら、洗浄プロセスが繰り返された。水が連続した光沢を示すなら、パネルはKimwipeワイパーによって乾燥され、使用まで保管された。
実施例7および比較例Fのコーティング組成物は、無地のCold Roll Steelパネル上にスプレー塗布され、それぞれ実施例8および比較例Gのための試験パネルを形成した。スプレー塗布は、DeVilbissより入手可能なStartingLine HVLP重力供給サイフォンスプレーハンドスプレーガンによって実施された。コーティングは241.3キロパスカル(35ポンド/平方インチ)の壁圧でスプレーされた。スプレー塗布技術はパネル上での左右へのスウィープのスプレーによるもので、おおよそ2,540センチメートル/分(1,000インチ/分)の速度であり、おおよそ25.4マイクロメートル(1.0mil)のコート厚がパネル上に塗布されるまで、スウィープ当たりおおよそ5.0センチメートル(2インチ)でパネル上で上下した。
パネルは室温条件で24時間硬化され、AATCC8に従ってCrockmeter deviceと4層のチーズクロスとを用いるメチルエチルケトン(MEK)二重摩擦を用いて摩擦耐性が試験され、ASTM D523に従って光沢が試験された。光沢保持は、200MEK二重摩擦の前後で測定された。試験の結果は表4に報告される。
Figure 2015510521
実施例2からのエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物を含むコーティング組成物は、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシランを含む同様のコーティング組成物と比べてより優れた開始光沢と光沢保持を持つ。実施例7における96%の光沢保持は、比較例Gにおいて見られるたったの79%の光沢保持と比べてより優れた耐薬品性を示す。
上述の具体的な実施態様の記載は、他者が、当業者としての通常の知識を用いることによって、実験することなく、また本発明の一般的な概念から離れることなく、本発明を容易に修正でき、そして/またはそのような実施態様をさまざまな用途に適応させ得るものである。それゆえ、そのような適応および修正は、本明細書に提供される教示および示唆に基づいて、開示された実施態様の等価物を意味し、かつその範囲に入ることを意図するものであり、そして、そのようなすべての適応や修正は添付した請求項の精神および広い範囲に包含されるものであることが意図される。本明細書の用語や言い回しは、記述の目的のためのものであり、限定を目的とするものではないと理解されるべきである。本明細書の用語や言い回しは当業者によって教示と示唆に照らし合わせて理解されるべきである。

Claims (26)

  1. エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物であって、
    (i)5〜65モルパーセントの式(I):
    Figure 2015510521

    のポリシロキサン、
    (ii)10〜55モルパーセントの式(II):
    Figure 2015510521

    のポリシロキサン、
    (iii)5〜45モルパーセントの式(III):
    Figure 2015510521

    のポリシロキサン、
    (iv)1〜20モルパーセントの式(IV):
    Figure 2015510521

    のポリシロキサン、および
    (v)0.1〜20モルパーセントの式(V):
    Figure 2015510521

    のポリシロキサンを含み、
    式中、Rの各々が−CHCHCH−であり、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のモルパーセントが、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のモル量の合計に基づくものである、エポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物。
  2. 成分(i)が9〜30モルパーセントであり、成分(ii)が30〜50モルパーセントであり、成分(iii)が20〜40モルパーセントであり、成分(iv)が5〜18モルパーセントであり、成分(v)が2〜8モルパーセントであり、ここで成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のモルパーセントが、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のモル量の合計に基づくものである、請求項1に記載のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物。
  3. 成分(i)が10〜20モルパーセントであり、成分(ii)が35〜48モルパーセントであり、成分(iii)が25〜35モルパーセントであり、成分(iv)が7〜15モルパーセントであり、成分(v)が3〜6モルパーセントであり、ここで成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のモルパーセントが、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のモル量の合計に基づくものである、請求項2に記載のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物。
  4. ポリシロキサンオリゴマー組成物が、ASTM法D−1545に従って測定される20℃における50センチストークから250センチストークの粘度を持つ、請求項1に記載のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物。
  5. ポリシロキサンオリゴマー組成物が、モル当たり500グラムからモル当たり700グラムの数平均分子量を持つ、請求項1に記載のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物。
  6. ポリシロキサンオリゴマー組成物が、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)の重量の合計に基づいて1重量パーセント未満の揮発可能なアルコールを持つ、請求項1に記載のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物。
  7. 式(VII):
    (OR)p (VII)
    を持ち、式中、
    がホウ素原子、HP(=O)(−)基、P(=O)(−)基、RC(=O)(−)基、3〜20個の炭素原子を持つ多価炭化水素基または3から20個の炭素原子を持つ多価のヘテロカーボン基であり、
    それぞれのRが独立して、水素、RC(=)(−)基、もしくは1〜6個の炭素原子を持つ炭化水素であり、
    それぞれのRが独立して、1〜5個の炭素原子を持つ一価の炭化水素基であり、
    pが1〜6の整数である、安定化剤をさらに含有する請求項1に記載のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物。
  8. 安定化剤が、ホウ酸、リン酸、亜リン酸、無水酢酸、グリセロール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1−メトキシ−2,3−プロパンジオール、1,2−ヘキサンジオール、および2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオールからなる群より選択される、請求項7に記載のポリシロキサンオリゴマー組成物。
  9. 請求項1に記載のポリシロキサンオリゴマー組成物を作製する方法であって、
    (a)一般式(VI):
    Figure 2015510521

    のシランであって、
    式中
    が−CHCHCH−であり、
    が1から3個の炭素原子の一価のアルキル基であり、
    が1から3個の炭素原子の一価のアルキル基である、
    シランを、シラン1モル当たり2から15モルの水と、任意選択で加水分解触媒との存在下において、10℃〜100℃の温度で加水分解し、シラノールとアルコールとを含む中間体を提供するステップ、
    (b)アルコールを蒸留によって除去するステップ、
    (c)水を除去してシラノールを縮合し、5から65モルパーセントの式(I)のポリシロキサン、10から55モルパーセントの式(II)のポリシロキサン、5から45モルパーセントの式(III)のポリシロキサン、1から20モルパーセントの式(IV)のポリシロキサン、0.1から20モルパーセントの式(V)のポリシロキサンを含む所望のポリシロキサンオリゴマー組成物であって、ここで式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)は上に定義される通りであり、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のモルパーセントが、成分(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v)のモル量の合計に基づくものである所望のポリシロキサンオリゴマー組成物を提供するステップ、
    そして
    (d)任意選択で安定化剤を添加するステップ、
    を含み、これによって請求項1のポリシロキサンオリゴマー組成物を作製する、方法。
  10. ステップ(b)が0.1キロパスカルから200キロパスカルの圧で実施される、請求項9に記載の方法。
  11. ステップ(c)が0.1キロパスカルから200キロパスカルの圧で実施される、請求項9に記載の方法。
  12. 安定化剤が式(VII):
    (OR)p (VII)
    を持ち、式中、
    がホウ素原子、HP(=O)(−)基、P(=O)(−)基、RC(=O)(−)基、3〜20個の炭素原子を持つ多価炭化水素基または3から20個の炭素原子を持つ多価のヘテロカーボン基であり、
    それぞれのRが独立して、水素、RC(=)(−)基、もしくは1〜6個の炭素原子を持つ炭化水素であり、
    それぞれのRが独立して、1〜5個の炭素原子を持つ一価の炭化水素基であり、
    pが1〜6の整数である、請求項9に記載の方法。
  13. 安定化剤が、ホウ酸、リン酸、亜リン酸、無水酢酸、グリセロール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1−メトキシ−2,3−プロパンジオール、1,2−ヘキサンジオール、および2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオールからなる群より選択される、請求項12に記載の方法。
  14. 触媒の存在下でステップ(a)の反応を実施することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
  15. 触媒が、金属塩、カルボン酸、鉱酸および金属キレートからなる群より選択される、請求項14に記載の方法。
  16. (i) 請求項1に記載のエポキシ含有ポリシロキサンオリゴマー組成物、
    (ii) エポキシ、カルボン酸、カルボキシラートアニオン、アミノ、ウレイド、ウレタン、メルカプト、ヒドロキシル、アルコキシシリルおよびイソシアナトからなる群より選択される少なくとも一つの官能基を含む有機樹脂、ならびに
    (iii) 溶媒、界面活性剤、粒子状金属、顔料、殺生物剤、充填剤、チキソトロープ剤、触媒、硬化剤、および平滑剤からなる群より選択される少なくとも一つの追加の成分、
    を含む組成物。
  17. 有機樹脂(ii)がエポキシ樹脂、イソシアナト末端化ポリマー、アルコキシシリル末端化ポリウレタン、アルコキシシリル末端化ポリエーテル、ポリアミド、ポリビニルアセタート、ポリビニルアルコール、ポリカルボナート、ポリアミン、アルケンと(メタ)アクリルのコポリマー、(メタ)アクリラートエステルと(メタ)アクリル酸のコポリマー、アルケンと(メタ)アクリラートエステルと(メタ)アクリル酸のターポリマー、尿素拡張フェノール樹脂およびフェノール樹脂ならびにそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項16に記載の組成物。
  18. 有機樹脂(ii)がエマルションもしくは分散液である、請求項16に記載の組成物。
  19. 有機樹脂(ii)が、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールのグリシジルエーテル、脂肪族ポリオールのグリシジルエーテル、グリシジルアミド、グリシジルアミン、チオグリシジル樹脂、ジカルボン酸のグリシジルエステル、テトラフェノールエタンのテトラグリシジルエーテル、エポキシクレゾールノボラックならびにそれらの組み合わせからなる群より選択されるエポキシ樹脂である、請求項16に記載の組成物。
  20. 硬化剤が、ジカルボン酸、無水カルボン酸、アジリジン、脂肪酸ポリアミド、ジシアンジアミド、アクリルアミド、イミダゾール、ヒドラジジン、エチレンイミン、チオウレア、スルホンアミド、アクリルアミド、グアナミン、メラミン、尿素、ポリアミン、イミダゾリン−ポリアミン、もしくはポリアミン−アミドからなる群より選択される、請求項16に記載の組成物。
  21. 溶媒が、水、アルコール、ケトン、エステル、アミド、エーテル−アルコールおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項16に記載の組成物。
  22. 組成物がコーティング、シーラント、接着剤もしくは複合材料である、請求項16に記載の組成物。
  23. コーティングが、粉体塗装、化成皮膜、保護コーティング、下塗り剤、高固形分コーティング、水性コーティング、溶媒性コーティング、電子塗装およびハードコートからなる群より選択される、請求項22に記載の組成物。
  24. コーティングが、化成皮膜および保護コーティングからなる群より選択される、請求項23に記載の組成物。
  25. 請求項16に記載の組成物をその上に塗布して持つ基体。
  26. 組成物が硬化されている、請求項25に記載の基体。
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