JP2015510516A - マイクロリアクター中でハロシラン化合物を還元する方法 - Google Patents

マイクロリアクター中でハロシラン化合物を還元する方法 Download PDF

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Abstract

マイクロリアクター中でヒドロシラン化合物を生成する方法は、マイクロリアクター中、還元剤の存在下で、ハロシラン化合物を還元し、ヒドロシラン化合物を生成する工程を含む。

Description

対象発明は、一般的にはヒドロシラン化合物の生成方法に関し、より詳しくは、マイクロリアクター中でのヒドロシラン化合物の生成方法に関する。
水素化ケイ素は、一般的に当該技術分野において既知であり、少なくとも1つのケイ素結合水素原子を含む。四水素化ケイ素、又はモノシランなどの水素化ケイ素は、基材上の元素状ケイ素の沈着を含む、様々な用途に用いられる。水素化ケイ素の調製方法も、一般的には当該技術分野において既知である。例えば、水素化ケイ素は、ハロシラン化合物を含む従来の反応から調製され得る。しかしながら、これらの従来の反応は発熱反応であり、連続的な熱監視及び除去を必要とする。更には、従来の反応に用いられる触媒、並びに水素化ケイ素自体が自然発火性であり、すなわち、これらの化合物は、空気中又は水分中で自発的に発火し得る。したがって、これらの従来の反応は、装置及び人間の生命に対して甚大な危険性を有している。
対象発明は、マイクロリアクター中でヒドロシラン化合物を生成する方法を提供する。本方法は、マイクロリアクター中、還元剤の存在下でハロシラン化合物を還元し、ヒドロシラン化合物を生成する工程を含む。ヒドロシラン化合物は、ハロシラン化合物が含む(含む場合)よりも少なくとも1つ以上多くケイ素結合水素原子を含む。更には、ハロシラン化合物は、ヒドロシラン化合物が含む(含む場合)よりも少なくとも1つ以上多くケイ素結合ハロゲン原子を含む。対象発明は、本方法から形成されるヒドロシラン化合物も提供する。
本発明は、マイクロリアクター中で、ハロシランからヒドロシラン化合物を生成する方法を提供する。本発明の方法で生成されるヒドロシラン化合物は、元素状ケイ素の沈着における開始物質など、様々な用途に用いられ得る。しかしながら、ヒドロシラン化合物はかかる用途に限定されない。例えば、本発明の方法で生成されるヒドロシラン化合物は、ポリマーマトリックスにおけるカップリング剤として利用され得る。
上記で記載されるように、ヒドロシラン化合物はハロシラン化合物から生成される。ハロシラン化合物は、少なくとも1つのケイ素結合ハロゲン原子を有する任意のハロシラン化合物であってもよい。例えば、ハロシラン化合物はハロゲン化モノシラン化合物を含み得る、すなわち、ハロシラン化合物は1つのケイ素原子を含み得る。あるいは、ハロシラン化合物は、ハロゲン化ポリシラン化合物を含み得る、すなわち、ハロシラン化合物は、典型的には互いに結合する1つを超えるケイ素原子を含み得る。言い換えれば、ハロゲン化ポリシラン化合物のケイ素原子は、典型的なシロキサンがSi−O−Si骨格鎖を有しているように、一般的には酸素原子によって分離されることはない。ハロシラン化合物は、異なる種類のハロゲン化モノシラン化合物の混合物、異なる種類のハロゲン化ポリシラン化合物の混合物、又はハロゲン化モノシラン化合物とハロゲン化ポリシラン化合物との混合物、を含み得る。ハロシラン化合物が1つを超えるケイ素結合ハロゲン原子を含む場合、ハロゲン原子は各々独立して、F、Cl、Br、又はIから選択されるか、あるいは、ハロゲン原子は各々独立して、Cl、Br、又はIから選択されるか、あるいは、ハロゲン原子は各々独立して、Cl又はBrから選択され得る。最も典型的には、ハロシラン化合物のハロゲン原子は全てがClである。
ハロゲン化モノシラン化合物は、典型的には以下の一般式(1)を有する:
4−a−bSi、
式中、Rは、各々独立して置換ヒドロカルビル基、非置換ヒドロカルビル基及びアミノ基から選択され、Xは各々独立してハロゲン原子であり、及びa及びbは、各々独立して0〜3の整数である(但し、a+bは0〜3の整数である)。
a+bが0〜3の整数であるため、ハロゲン化モノシラン化合物は、暗黙的に少なくとも1つのケイ素結合ハロゲン原子を含み、これは上記の一般式においてはXで表される。
特定の実施形態では、上記の一般式(1)における添字aは、ハロゲン化モノシラン化合物がRで表される少なくとも1つの置換基を含むように、少なくとも1である。一般的には、Rで表される置換基は、ヒドロシラン化合物を生成するハロシラン化合物の反応に関しては非反応性である。しかしながら、一般式(1)においてRで表される置換基は、他の官能基、試薬、触媒、又はヒドロシラン化合物を生成する方法中に一般的には存在しない他の化合物又は構成成分と反応し得る。非置換ヒドロカルビル基の例としては、アルキル基、アリール基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケン基、及びこれらの組み合わせが挙げられる。かかる基の組み合わせの例としては、アリール置換アルキル基及びアルキル置換アリール基が挙げられる。アルキル基の例としては、C〜C10アルキル基が挙げられる。アリール基の一例としては、フェニル基がある。アルケニル基の例としてはC〜C10アルケニル基が挙げられるが、ここで、アルケニル基のエチレン性不飽和部分は、アルケニル基内の任意の場所に存在し得る、すなわち、アルケニル基のエチレン性不飽和部分は、末端であってもよいし、又はアルケニル基がCH基で終端するような脂肪族鎖内に位置してもよい。シクロアルキル基の例としては、2−メチルシクロプロピル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、及びシクロヘプチル基が挙げられる。シクロアルケニル基の例としては、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、及びシクロヘプテニル基が挙げられる。置換ヒドロカルビル基は、少なくとも1つの置換基を含む。置換基は、例えば、ハロゲン原子及びアミノ基から独立して選択され得る。置換ヒドロカルビル基の例としては、ハロアルキル基などのハロゲン化ヒドロカルビル基が挙げられる。アミノ基の例としては、NR 、NHR、及びNHが挙げられ、式中、Rは、上記のヒドロカルビル基などの独立して選択されたヒドロカルビル基であるが(但し、2つのRは、一緒になってヒドロカルビレン基(例えば1,4−ブチレン基のようなアルキレン基など)を形成し得る)、Rは、典型的には、各々独立してC〜C10アルキル基から選択される。
ハロシラン化合物が、上述の一般式(1)で表されるハロゲン化モノシラン化合物を含む特定の実施形態では、一般式(1)の添字bは、ハロシラン化合物が任意のケイ素結合水素原子を含まないように、0〜2の整数、典型的には0〜1の整数、最も典型的には0である。これらの実施形態、すなわち、一般式(1)の添字aが少なくとも1であり、一般式(1)の添字bが0である実施形態では、ハロシラン化合物の例としては、CSiCl、(CSiCl、(CSiCl、CHSiCl、(CHSiCl、(CHSiCl、(CH)(CHCHCH)(C)SiCl、CHSiHCl、(CCHSiCl、C(CHSiCl、(C)(CH)SiCl、(CHCH)(CHSiCl、(CHCH(CH)SiCl、(C(CHCH)SiCl、(CHCHCH)SiCl、(CHCHCHCH)(C)SiCl、などが挙げられる。
ハロシラン化合物がハロゲン化モノシラン化合物を含む他の実施形態では、ハロシラン化合物がRで表される任意の置換基を含まないように、一般式(1)の添字aは0である。これらの実施形態では、ハロシラン化合物は、4つのケイ素結合ハロゲン原子を含んでよく、すなわち、ハロシラン化合物は、一般式Sixであってよい(式中、Xは上述で定義されている)。あるいは、ハロシラン化合物は、ケイ素結合ハロゲン原子及びケイ素結合水素原子の組み合わせを含み得る。例えば、ハロシラン化合物がRで表される任意の置換基を含まない実施形態では、ハロシラン化合物は、一般式(2)で表され得る:
b’4−b’Si、
式中、Xは上述で定義され、b’は0〜3の整数である。b’は0〜3の整数であるため、ハロシラン化合物は、暗黙的に少なくとも1つのケイ素結合ハロゲン原子を含み、これは、上述の一般式(2)においてXで表される。上述の一般式(2)で表されるハロシラン化合物の例としては、SiX、HSiX、HSiX、及びHSiX、あるいはSiCl、HSiCl、HSiCl、及びHSiClが挙げられる。
上記のように、ハロシラン化合物はハロゲン化ポリシラン化合物を含み得る、すなわち、ハロシラン化合物は1つを超えるケイ素原子を含み得る。これらの実施形態では、ハロシラン化合物は、典型的には以下の一般式(3)を有する:
Figure 2015510516

式中、Zは各々独立して、置換ヒドロカルビル基、非置換ヒドロカルビル基、アミノ基、水素原子、及びハロゲン原子から選択され(但し、少なくとも1つのZはハロゲン原子である)、nは1〜20、あるいは1〜5、あるいは1〜3、あるいは3、あるいは2、あるいは1の整数である。
ハロシラン化合物が上述の一般式(3)で表されるハロゲン化ポリシラン化合物を含む特定の実施形態では、少なくとも1つのZは、置換又は非置換のヒドロカルビル基又はアミノ基である。一般的には、置換又は非置換のヒドロカルビル基又はアミノ基は、ヒドロシラン化合物を生成するハロシラン化合物の反応に関しては非反応性である。しかしながら、置換又は非置換のヒドロカルビル基及び/又はアミノ基は、他の官能基、試薬、触媒、又はヒドロシラン化合物を生成する方法中に一般的には存在しない他の化合物又は構成成分と反応し得る。置換又は非置換のヒドロカルビル基及びアミノ基の代表例は、ハロゲン化モノシラン化合物に関して上記したものである。
様々な実施形態では、ハロシラン化合物が上述の一般式(3)で表されるハロゲン化ポリシラン化合物を含む際、及びハロシランが少なくとも1つの置換又は非置換ヒドロカルビル基又はアミノ基を含む際、ハロシラン化合物は任意のケイ素結合水素原子を含まない。これらの実施形態では、ハロシラン化合物は以下の化合物:
Figure 2015510516

などを含む。
ハロシラン化合物がハロゲン化ポリシラン化合物を含む他の実施形態では、ハロシラン化合物は任意の置換又は非置換ヒドロカルビル基又はアミノ基を含まない。これらの実施形態では、ハロシラン化合物は、ケイ素結合ハロゲン原子のみを含み得る。あるいは、ハロシラン化合物は、ケイ素結合ハロゲン原子及びケイ素結合水素原子の組み合わせを含み得る。ハロシラン化合物が任意の置換又は非置換ヒドロカルビル基又はアミノ基を含まない場合のハロシラン化合物の例としては、以下の化合物:
Figure 2015510516

などが挙げられるが、これらに限定されない。
ヒドロシラン化合物を生成する方法は、マイクロリアクター中、還元剤の存在下で、ハロシラン化合物を還元し、ヒドロシラン化合物を生成する工程を含む。
マイクロリアクター中、還元剤の存在下で、ハロシラン化合物を還元することでヒドロシラン化合物が生成され、このヒドロシラン化合物は、ハロシラン化合物が含む(含む場合)よりも少なくとも1つ以上多くケイ素結合水素原子を含む。結果的に、ハロシラン化合物は、ヒドロシラン化合物が含む(含む場合)よりも少なくとも1つ以上多くケイ素結合ハロゲン原子を含む。言い換えれば、ハロシラン化合物を還元する工程は、典型的には、ハロシラン化合物の少なくとも1つのケイ素結合ハロゲン原子を少なくとも1つの水素原子で形式的に置換し、ヒドロシラン化合物を生成する工程を含む。ハロシラン化合物の1つを超えるケイ素結合ハロゲン原子は、ハロシラン化合物のケイ素結合ハロゲン原子の数に応じて、水素原子で還元(すなわち、形式的に置換)され得る。特定の実施形態では、ハロシラン化合物を還元する工程は、ハロシラン化合物の各ケイ素結合ハロゲン原子を水素原子で置換し、ヒドロシラン化合物を生成する工程を含む。一例ではあるが、ハロシラン化合物が4つのケイ素結合ハロゲン原子を含む際、ハロシラン化合物を還元して生成されるヒドロシラン化合物は、4つのケイ素結合水素原子、3つのケイ素結合水素原子と1つのケイ素結合ハロゲン原子、2つのケイ素結合水素原子と2つのケイ素結合ハロゲン原子、又は1つのケイ素結合水素原子と3つのケイ素結合ハロゲン原子、を含み得る。
更なる例として、ハロシラン化合物が上述の一般式(1)で表されるハロゲン化モノシラン化合物を含む特定の実施形態では、ヒドロシラン化合物は、以下の一般式(4)で表され得る:
b+14−a−b−1Si
式中、R、X及び添字a及びbは、上述で定義される。上述の一般式(4)で表されるヒドロシラン化合物は、ハロシラン化合物を還元する工程が、ハロシラン化合物の1つのケイ素結合ハロゲン原子を1つのケイ素結合水素原子で置換し、ヒドロシラン化合物を生成する工程を含む実施形態の代表例である。しかしながら、上記で記載されるように、ハロシラン化合物の還元によって、ハロシラン化合物の1つを超えるケイ素結合ハロゲン原子をケイ素結合水素原子で置換し得る。これは、ハロシラン化合物においてRで表される置換基の数及びハロシラン化合物におけるケイ素結合ハロゲン原子の数の両方に左右される。例えば、ハロシラン化合物が上述の一般式(1)で表されるハロゲン化モノシラン化合物を含む特定の実施形態では、ハロシラン化合物の全てのケイ素結合ハロゲン原子がケイ素結合水素原子で置換され、ヒドロシラン化合物を形成する際、ヒドロシラン化合物は以下の一般式(5)で表され得る:
b”Si、
式中、R及び添字は上述で定義され、b”は1〜4の整数である(但し、a+b”=4)。
あるいは、ハロシラン化合物が上述の一般式(3)で表されるハロゲン化ポリシラン化合物を含む特定の実施形態では、ヒドロシラン化合物は、以下の一般式(6)で表され得る:
Figure 2015510516

式中、Z’は、各々独立して、置換又は非置換ヒドロカルビル基、アミノ基、水素原子、及びハロゲン原子から選択され(但し、少なくとも1つのZ’は水素原子である)、nは、上述で定義されるように、1〜20の整数である。ケイ素結合水素原子を表す上述の一般式(6)におけるZ’の数は、ハロシラン化合物中に存在するケイ素結合水素原子以外の置換基の数、ハロシラン化合物中に存在するケイ素結合ハロゲン原子の数及び、ハロシラン化合物の還元工程中、ヒドロシラン化合物中のケイ素結合水素原子で置換されるケイ素結合ハロゲン原子の数、などの多くの要因に左右される。例えば、一般式(3)でZで表される置換基の全てがハロゲン原子である場合、一般式(6)でZ’で表される全ての置換基又は一部の置換基は、水素原子であり得る。
ハロシラン化合物は、マイクロリアクター中、還元剤の存在下で還元される。典型的には、還元剤は金属水素化物を含むが、還元剤はハロシラン化合物を還元するのに好適な任意の化合物であり得る。金属水素化物は、ハロシラン化合物の少なくとも1つのケイ素結合ハロゲン原子をケイ素結合水素原子に転化することができる任意の金属水素化物であり得る。本発明の目的において好適な金属水素化物としては、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、リチウム、ホウ素、カルシウム、チタン、ジルコニウム、及びアルミニウムの水素化物が挙げられる。金属水素化物は、単一成分(二成分)金属水素化物であるか、錯体金属水素化物であり得る。最も典型的には、還元剤が、マイクロリアクターによって画定されるマイクロチャネルを詰まらせる、若しくは遮断することなく、マイクロリアクター中に供給され得るように、還元剤は、例えば金属水素化物のような還元剤を含む液体形状である。加えて、ハロシラン化合物を還元する工程中、還元剤はしばしばハロゲン化物塩に転化される。したがって、還元剤は、典型的には、マイクロリアクターで画定されるマクロチャネルが詰まるのを防ぐために、還元剤のハロゲン化物塩も液体であるように選択される。
金属水素化物の例としては、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH)、ジヒドロ−ビス−(2−メトキシエトキシ)アルミン酸ナトリウム(Vitride)、水素化アルミニウム、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウムナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化マグネシウム、水素化カルシウム、水素化チタン、水素化ジルコニウム、などが挙げられる。特定の実施形態では、還元剤は、溶媒又は分散剤などの担体ビヒクル中に配置される。溶媒は、脂肪族又は芳香族炭化水素溶媒、エーテル溶媒、などであり得る。芳香族炭化水素溶媒の一例にはトルエンがある。脂肪族炭化水素溶媒の例としては、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、などが挙げられる。エーテル溶媒の一例としては、テトラヒドロフラン(THF)がある。溶媒中に配置される場合、還元剤は、典型的には、0.5〜2.0、あるいは0.75〜1.75、あるいは0.9〜1.6の容量モル濃度(M)を有する。あるいは、少なくともいくつかの還元剤が液体であり得るため、還元剤は担体ビヒクル中に配置されることがない濃縮形態、すなわち、ヒドロシラン化合物、ハロシラン化合物、及び還元剤以外の担体ビヒクルの非存在下で用いられ得る。金属水素化物の調製方法は当該技術分野において既知であり、これらの多くの化合物は、様々な供給元から市販されている。
還元剤の使用量は、選択される特定の還元剤、用いられる特定のハロシラン化合物、用いられる還元パラメータ、及び生成される所望のヒドロシラン化合物に応じて変化し得る。ヒドロシラン化合物を生成する際に用いられる還元剤とハロシラン化合物とのモル比は、転化率及び選択率に影響を及ぼす。実際に、還元剤とハロシラン化合物とのモル比は、温度、濃度、供給速度、及びマイクロリアクターの構成などの他の要因よりも選択率により影響を及ぼす。
特に、還元剤とハロシラン化合物とのモル比は、一般的に、0.01:1.0〜5.0:1.0、あるいは0.1:1.0〜4.0:1.0、あるいは0.2:1.0〜2.5:1.0である。
選択率は、ハロシラン化合物を還元することで生成されるヒドロシラン化合物における各種のモル比に関連する。例えば、ハロシラン化合物が1つを超えるケイ素結合ハロゲン原子を含む場合、ヒドロシラン化合物は、1つの完全に還元された種及び1つ以上の部分的に還元された種を含み得る。一例ではあるが、ハロシラン化合物がフェニルトリクロロシラン(CSiCl)を含む場合、ハロシラン化合物を還元することで形成されるヒドロシラン化合物は、フェニルシラン(CSiH)、フェニルクロロシラン((C)HSiCl)、及び/又はフェニルジクロロシラン((C)HSiCl)を含み得る。これらの実施形態では、フェニルシラン(CSiH)は、完全に還元された種であり、フェニルクロロシラン((C)HSiCl)及びフェニルジクロロシラン((C)HSiCl)は、部分的に還元された種である。ヒドロシラン化合物が用いられる用途によって、部分的に還元された種又は完全に還元された種がより望ましいものとなり得る。選択率とは、ヒドロシラン化合物中のこれらの種のいずれか1つのモル比のことを指し得る。一方、転化率は、一般的に、ヒドロシラン化合物を生成するために還元されるハロシラン化合物のケイ素に基づくモル分率を指す。
還元剤対ハロシラン化合物のモル比が、0.2:1.0などのように低いと、転化率は、典型的には30%以下、あるいは25%以下、あるいは20%以下である。還元剤対ハロシラン化合物のモル比が、2.0:1.0以上などのように高いと、60%を超える、あるいは70%を超える、あるいは80%を超える、あるいは90%を超えるハロシラン化合物の転化率が得られる。したがって、還元剤対ハロシラン化合物のモル比に応じて、ヒドロシラン化合物を生成するハロシラン化合物の転化率は、選択的に制御され得る。
還元剤対ハロシラン化合物のモル比が低いと、ヒドロシラン化合物において、部分的に還元される種の選択率は、完全に還元された種の選択率よりも一般的に高い。例えば、還元剤対ハロシラン化合物のモル比が、0.2:1.0などのように低く、ハロシラン化合物がフェニルトリクロロシラン(CSiCl)を含む場合、完全に還元された種(すなわち、フェニルシラン(CSiH)の選択率は典型的には約10〜約20%である。これらの実施形態では、部分的に還元された種(すなわち、フェニルクロロシラン((C)HSiCl)、及びフェニルジクロロシラン(C)HSiCl)は、フェニルジクロロシラン((C)HSiCl)の選択率を一般的に最高値として、ヒドロシラン化合物の大部分を構成する。それとは対照的に、還元剤対ハロシラン化合物のモル比が、0.2:1.0以上などのように高いと、完全に還元された種(すなわち、フェニルシラン(CSiH)の選択率は、典型的には約90〜約100%である。これらの実施形態では、存在するのであれば、部分的に還元された種(すなわち、フェニルクロロシラン((C)HSiCl)及びフェニルジクロロシラン((C)HSiCl))の最少量がヒドロシラン化合物中に存在する。
還元剤の存在下でハロシラン化合物を還元して形成され得る、部分的に還元された種及び完全に還元された種などの様々な種における非限定的な一例として、以下の反応は、還元剤が水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH)を含み、ハロシラン化合物がフェニルトリクロロシラン(CSiCl)を含む反応を示している:
6DIBAH+3CSiCl→CSiH+(C)HSiCl+(C)HSiCl+6DIBACl
上述の反応で示されるように、還元剤の存在下でハロシラン化合物を還元して形成されるヒドロシラン化合物は、フェニルシラン(CSiH)、フェニルクロロシラン((C)HSiCl)、及びフェニルジクロロシラン((C)HSiCl)を含む。フェニルシランが完全に還元される一方で、フェニルクロロシラン及びフェニルジクロロシランは部分的に還元される。加えて、還元剤(すなわち、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH))は、ハロゲン化物塩(すなわち、塩化ジイソブチルアルミニウム(DIBACl))に転化される。上述の反応は、フェニルトリクロロシラン(CSiCl)は100%転化されると想定されるが、フェニルトリクロロシラン(CSiCl)の還元後に、フェニルトリクロロシラン(CSiCl)の残渣及び/又は未反応物が残り得る。
還元剤の存在下でハロシラン化合物を還元して形成され得る、部分的に還元された種及び完全に還元された種などの様々な種における非限定的な別の例として、以下の反応は、還元剤が水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH)を含み、ハロシラン化合物がテトラクロロシラン(SiCl)を含む反応を示している:
10DIBAH+4SiCl→SiH+HSiCl+HSiCl+HSiCl+10DIBACl
上述の反応で示されるように、還元剤の存在下でハロシラン化合物を還元して形成されるヒドロシラン化合物は、モノシラン(SiH)、クロロシラン(HSiCl)、ジクロロシラン(HSiCl)及びトリクロロシラン(HSiCl)を含む。モノシランが完全に還元される一方で、クロロシラン、ジクロロシラン及びトリクロロシランは部分的に還元される。加えて、還元剤(すなわち、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH))は、ハロゲン化物塩(すなわち、塩化ジイソブチルアルミニウム(DIBACl))に転化される。上述の反応は、テトラクロロシラン(SiCl)は100%転化されると想定されるが、テトラクロロシラン(SiCl)の還元後、テトラクロロシラン(SiCl)の残渣及び/又は未反応物が残り得る。
ハロシラン化合物は、マイクロリアクター中、還元剤、及び例えば溶媒又は分散剤などの担体ビヒクルの存在下で還元され、ヒドロシラン化合物を生成し得る。担体ビヒクルは、ハロシラン化合物、還元剤、及びヒドロシラン化合物とは異なる。あるいは、ハロシラン化合物は、マイクロリアクター中、還元剤の存在下及び担体ビヒクルの非存在下で還元され、ヒドロシラン化合物を生成し得る。このプロセスは、一般的に、無希釈プロセスといわれる。
ハロシラン化合物が還元剤、及び例えば溶媒又は分散剤などの担体ビヒクルの存在下で還元される実施形態では、担体ビヒクルは、還元剤と共に存在するか、及び/又は還元剤と共に提供され得る。あるいは、担体ビヒクルは、ハロシラン化合物及び/又は還元剤と組み合わせて用いられる別個の構成成分であり得る。他の実施形態では、担体ビヒクルは、還元剤及びハロシラン化合物とは独立して、別々に、マイクロリアクター中に配置され得る。本方法の目的に好適な溶媒の例としては、例えば直鎖状、分枝状、及び/又は芳香族炭化水素溶媒などの炭化水素溶媒;例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エチレンエーテル、プロピレンエーテル、及びジメチルエチレングリコールなどのエーテル溶媒;及びこれらの組み合わせが挙げられる。
本方法で用いられるマイクロリアクターは、従来のリアクターよりも大きな表面積対体積比を有しているため、従来のリアクターよりも体積当たりの優れた伝熱をもたらす。したがって、ヒドロシラン化合物がマイクロリアクター中で生成される際、熱は、反応から連続的且つ迅速に取り除かれてヒドロシラン化合物を生成するため、かかる発熱反応に伴う危険性を削減するか、更には未然に防ぐことができる。
特定の実施形態では、マイクロリアクターは、反応を収容又は実行しヒドロシラン化合物を生成するための少なくとも1つの反応チャンバ又は体積空間を画定している。マイクロリアクターは、複数の反応チャンバ及び/又は体積空間を画定してもよく、又は、マイクロリアクターは、単一の反応チャンバ及び/又は体積空間を画定してもよい。マイクロリアクターの反応チャンバ又は体積空間は、典型的には、少なくとも1,500:1、あるいは少なくとも2,000:1、あるいは少なくとも2,250:1、あるいは少なくとも2,400:1、あるいは2,450:1〜2,550:1の表面積対体積比を有する。マイクロリアクターは、典型的には25〜89、あるいは35〜79、あるいは45〜79、あるいは50〜74ミリリットル(mL)の総容量を有する。しかしながら、マイクロリアクターは、マイクロリアクターの寸法及び大きさに応じて上記の総容量よりも多いか、又は少ない総容量を有し得る。典型的には、マイクロリアクターの各体積空間又は反応チャンバにおける最大内部寸法は、1mm未満である。上述で参照される総容量は、ヒドロシラン化合物を生成する反応が行われるか、あるいは収容されるマイクロリアクターによって画定される内部容量を指す。したがって、総容量は、ハロシラン化合物、還元剤、ヒドロシラン化合物、及びその他の任意の構成成分又は副生成物を含む。マイクロリアクターは、一般的にはガラス、又は例えばホウケイ酸ガラスのようなガラス系材料などの不活性材料から形成される。好適なマイクロリアクターの一例は、Corning Incorporated of Corning,New Yorkから市販されているCorning(登録商標)Advanced−Flow(商標)リアクターである。好適なマイクロリアクターの別の例は、米国特許第7,007,709号に記載されており、これは、参照によりその全内容が本明細書中に組み込まれる。
特定の実施形態及び構成において、本方法で用いられる、マイクロリアクター及びマイクロリアクター中にハロシラン化合物、還元剤、及び溶媒(存在する場合)を供給するための容積式流量シリンジポンプなどの様々な要素を連結するために、特殊な取り付け部品及び/又は管材料が必要である。一般的には、かかる特殊な取り付け部品及び/又は管材料はステンレス鋼から形成されるが、他の不活性金属又は材料が用いられ得る。ハロシラン化合物、還元剤、及び溶媒(存在する場合)は、典型的には、少なくとも1つの容積流量シリンジポンプによって、14.3〜34.3、あるいは19.3〜29.3、あるいは21.3〜27.3ミリリットル/分(mL/分)の流速で、マイクロリアクターに供給される。この流速は、所望の還元剤対ハロシラン化合物のモル比、並びに溶媒が存在するか、又は存在しないかによって変化し得る。
マイクロリアクター中でヒドロシラン化合物を生成する方法は、バッチプロセス、セミバッチプロセス、又は連続プロセスであり得るが、本方法は、典型的には連続プロセスである。しかしながら、連続プロセスは、定常状態に到達するまでの初期時間を必要とすることが認められている。特定の実施形態では、ハロシラン化合物を還元する工程中、温度を制御するために流体再循環装置が用いられる。流体再循環装置は、マイクロリアクター及びマイクロリアクター内容物を冷却するために、Dow Corning 200(登録商標)流体などの様々な流体を使用し得る。流体再循環装置は、マイクロリアクターと一体化されていてもよく、又はマイクロリアクターと別体となっていて、連結されていてもよい。例えば、1つの実施形態では、マイクロリアクターはハロシラン化合物を還元するための第1流体層、及びハロシラン化合物を還元する工程中の温度を制御するために流体を循環させる第2流体層を備えている。
特定の実施形態では、ハロシラン化合物を還元して生成されるヒドロシラン化合物は、周囲条件及びマイクロリアクターの条件において気体である。かかる実例において、ヒドロシラン化合物は、蒸留又は同様の精製方法によって精製及び収集され得る。
ハロシラン化合物を還元して生成されるヒドロシラン化合物は、後で使用するため捕捉及び保管されるか、又はマイクロリアクターと連結するプロセスで用いられ得る。
上述の値の1つ以上は、変動が本開示の範囲内に留まる限り、5%、10%、15%、20%、25%などで変動し得る。全ての他の要素から独立したマーカッシュ群の各要素から予期せぬ結果が生じ得る。各要素は、個別に及び/又は組み合わせで依存してもよく、添付の「特許請求の範囲」に含まれる特定の実施形態を十分に支援する。独立請求項及び従属請求項(単一項従属及び多項従属の両者とも)の全ての組み合わせの主題が、本明細書で明確に企図される。本開示は、限定文言より寧ろ説明的文言を含む例示となるものである。上記の教示を鑑みれば、本開示の多数の修正及び変形が可能となり、本開示は、本明細書で具体的に説明した以外の形でも実施され得る。以下の実施例は、本発明を例示することを意図されており、決して本発明の範囲を限定するものとして見られるものではない。
以下の実施例は、本発明の実施形態を例示することを意図としており、決して本発明の範囲を限定するものとして見られるものではない。
(実施例1〜11)
ハロシラン化合物を、還元剤の存在下でマイクロリアクター中で還元し、ヒドロシラン化合物を生成する。ハロシラン化合物は、フェニルトリクロロシラン(CSiCl)を含む。還元剤は、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH)(トルエン中又は溶媒を含まないかのいずれか)を含む。ヒドロシラン化合物は、フェニルシラン(CSiH)、フェニルクロロシラン((C)HSiCl)、及びフェニルジクロロシラン((C)HSiCl)を含む。還元剤の存在下で、ハロシラン化合物を還元し、ヒドロシラン化合物を生成する工程は、以下の反応で示され得る:
6DIBAH+3CSiCl→CSiH+(C)HSiCl+(C)HSiCl+6DIBACl
上述の反応で示されるように、1モルのフェニルシラン(CSiH)を生成するのに3モルのDIBAHを消費し、1モルのフェニルクロロシラン((C)HSiCl)を生成するのに2モルのDIBAHを消費し、1モルのフェニルジクロロシラン((C)HSiCl)を生成するのに1モルのDIBAHを消費する。
ヒドロシラン化合物、還元剤、及び溶媒(存在する場合)を、24.3mL/分の流速で、容積流量シリンジポンプでマイクロリアクターに供給する。
以下の表1で、実施例1〜11の結果を示す。特に、表1では、以下により詳しく記載されるように、還元剤対ハロシラン化合物のモル比、フェニルシラン(CSiH)の選択率、フェニルクロロシラン((C)HSiCl)の選択率、フェニルジクロロシラン((C)HSiCl)の選択率、及びケイ素に基づく転化率を記載する。
Figure 2015510516
還元剤1は、16重量パーセント(1M)の濃度で、トルエン中に水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH)を含む。
還元剤2は、16重量パーセント(1M)の濃度で、トルエン中に水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH)を含む。
還元剤3は、100重量パーセントの濃度で、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH)を含む。
様々な選択率及び転化率を計算するのに、以下の表記を用いる:
i=ハロシラン化合物を還元することで形成される最終生成物。
=最終生成物中のフェニルシラン(CSiH)のモル。
=最終生成物中のフェニルクロロシラン((C)HSiCl)のモル。
=最終生成物中のフェニルジクロロシラン((C)HSiCl)のモル。
=最終生成物中の未反応フェニルトリクロロシラン(CSiCl)のモル。
x=100gのハロシラン中のフェニルトリクロロシラン(CSiCl)のモル。
x−P=最終生成物100グラム当たりの反応したフェニルトリクロロシラン(CSiCl)のモル。
水素(H)に基づく選択率
水素に基づく最終生成物の選択率を以下のように計算する:
選択率=100((DIBAClに転化するDIBAHのモル)/(反応したDIBAHの総モル));
選択率(CSiH)=100((3)/(3+2+P));
選択率((C)HSiCl)=100((2)/(3+2+P));及び
選択率((C)HSiCl)=100((P)/(3+2+P))。
ケイ素(Si)に基づく転化率:
ハロシラン化合物の還元行程中、反応したハロシラン化合物(すなわち、フェニルトリクロロシラン(CSiCl))の量を転化率と呼び、以下のように計算され得る:
転化率(CSiCl)=100((x−P)/x)
上述の表1で明瞭に図示されている通り、還元剤対ハロシラン化合物のモル比は、選択率及び転化率に影響を及ぼす。例えば、0.2などのようにモル比が低いと、完全に還元された種(すなわち、CSiH)の選択率は、16.78〜18.25に及ぶ。それとは対照的に、2.5などのようにモル比が高いと、完全に還元された種(すなわち、CSiH)の選択率は、91.76〜97.75に及ぶ。

Claims (15)

  1. マイクロリアクター中でヒドロシラン化合物を生成する方法であって、前記方法は、前記マイクロリアクター中、還元剤の存在下で、ハロシラン化合物を還元し、前記ヒドロシラン化合物を生成する工程を含み、
    前記ヒドロシラン化合物は、前記ハロシラン化合物が含む(含む場合)よりも少なくとも1つ以上多くケイ素結合水素原子を含み、前記ハロシラン化合物は、前記ヒドロシラン化合物が含む(含む場合)よりも少なくとも1つ以上多くケイ素結合ハロゲン原子を含む、方法。
  2. 前記マイクロリアクターは、少なくとも1,500:1の表面積対体積比を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ハロシラン化合物は、以下の一般式:
    4−a−bSi、を有し、
    式中、Rは各々独立して、置換ヒドロカルビル基、非置換ヒドロカルビル基及びアミノ基から選択され、Xは各々独立してハロゲン原子であり、a及びbは各々独立して0〜3の整数である(但し、a+bは0〜3の整数である)、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記ヒドロシラン化合物は、以下の一般式:
    b+14−a−b−1Si、を有する、請求項3に記載の方法。
  5. 前記ヒドロシラン化合物は、以下の一般式:
    b”Si、を有し、
    式中、b”は1〜4の整数である(但し、a+b”=4)、請求項3に記載の方法。
  6. 前記ハロシラン化合物は、以下の一般式:
    Figure 2015510516

    を有し、
    式中、Zは各々独立して、置換ヒドロカルビル基、非置換ヒドロカルビル基、アミノ基、水素原子、及びハロゲン原子から選択され(但し、少なくとも1つのZはハロゲン原子である)、nは1〜20の整数である、請求項1又は2に記載の方法。
  7. 前記ヒドロシラン化合物は、以下の一般式:
    Figure 2015510516

    を有し、
    式中、前記ヒドロシラン化合物が、前記ハロシラン化合物が含む(含む場合)よりも少なくとも1つ以上多くケイ素結合水素原子を含む限り、Z’は各々独立して、置換又は非置換ヒドロカルビル基、アミノ基、水素原子、ハロゲン原子から選択され(但し、少なくとも1つのZ’は水素原子である)、nが1〜20の整数である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記ハロシラン化合物を還元する工程は、前記ハロシラン化合物の少なくとも1つのケイ素結合ハロゲン原子を少なくとも1つの水素原子で形式的に置換し、前記ヒドロシラン化合物を生成する工程を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記ハロシラン化合物を還元する工程は、前記ハロシラン化合物の各ケイ素結合ハロゲン原子を水素原子で置換し、前記ヒドロシラン化合物を生成する工程を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記還元剤は、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH)、ジヒドロ−ビス−(2−メトキシエトキシ)アルミン酸ナトリウム(Vitride)、水素化アルミニウム、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウムナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化マグネシウム、水素化カルシウム、水素化チタン、水素化ジルコニウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記ヒドロシラン化合物は周囲条件で気体である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記ハロシラン化合物を還元する工程は、前記マイクロリアクター中、前記還元剤と、前記ヒドロシラン化合物、前記ハロシラン化合物、及び前記還元剤以外の担体ビヒクルとの存在下で、前記ハロシラン化合物を還元して前記ヒドロシラン化合物を生成する工程を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記担体ビヒクルは、炭化水素溶媒、エーテル溶媒、及びこれらの組み合わせから選択される溶媒である、請求項12に記載の方法。
  14. 前記還元剤及び前記ハロシラン化合物は、0.01:1.0〜5.0:1.0のモル比で用いられ、前記ヒドロシラン化合物を生成する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法によって生成される、ヒドロシラン化合物。
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