JP2020529957A - ペンタクロロジシランの調製方法及びそれを含む精製された反応生成物 - Google Patents

ペンタクロロジシランの調製方法及びそれを含む精製された反応生成物 Download PDF

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Abstract

ペンタクロロジシランの調製方法が開示される。方法は、ヘキサクロロジシランを金属ヒドリド化合物で部分還元して、ペンタクロロジシランを含む反応生成物を得ることを含む。方法は、反応生成物を精製してペンタクロロジシランを含む精製された反応生成物を得ることを更に含む。本方法に従って形成されるペンタクロロジシランを含む精製された反応生成物も開示される。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年7月31日に出願された米国仮特許出願第62/538,858号の優先権及び全ての利益を主張し、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、概して、ペンタクロロジシランの調製方法、より具体的には、優れた収率及び変換率でペンタクロロジシランを含む精製された反応生成物を調製する方法、並びにそれにより形成される精製された反応生成物に関する。
シラン化合物は、当該技術分野で公知であり、多様な最終用途で利用されている。例えば、シラン化合物は、オルガノポリシロキサン、例えばシリコーンポリマーや樹脂を調製するために利用することができる。或いは、シラン化合物は、エレクトロニクス産業において広く利用されている。例えば、シラン化合物は、堆積(例えば化学蒸着や原子層堆積など)により薄膜を形成するために利用される。薄膜は、利用されるシラン化合物の選択に応じて、結晶シリコン又はシリカ(SiO)を含み得る。典型的には、そのようなシラン化合物は、ケイ素に結合した水素原子(水素化ケイ素)及び/又はケイ素に結合したハロゲン原子を含む。
シラン化合物の1つのそのような例は、ペンタクロロジシランである。しかしながら、ペンタクロロジシランは合成が困難であり、また他の方法での入手には費用がかかる。例えば、ペンタクロロジシランを合成するための1つの手法は、水素(H)の存在下でモノシラン(例えばSiClなど)をオリゴマー化することを含む。別の手法は、より高次のシラン化合物(例えば三次以上のシラン化合物)のケイ素−ケイ素結合を切断することを含む。しかし、そのような手法は、かなりのエネルギー及び/又は高価な出発試薬を必要とする。
本発明は、ペンタクロロジシランの調製方法を提供する。方法は、ヘキサクロロジシランを金属ヒドリド化合物で部分還元して、ペンタクロロジシランを含む反応生成物を得ることを含む。方法は、反応生成物を精製してペンタクロロジシランを含む精製された反応生成物を得ることを更に含む。
本方法に従って形成されるペンタクロロジシランを含む精製された反応生成物も提供される。
ペンタクロロジシランの調製方法が開示される。ペンタクロロジシランは、精製された反応生成物の中で調製され、様々な最終用途で利用することができる。例えば、ペンタクロロジシランは、例えば共加水分解と共縮合によりオルガノポリシロキサンを調製する際の出発成分として利用することができる。その代わりに又はそれに加えて、ペンタクロロジシランは、例えばケイ素(ポリシリコン又はモノシリコンを含む)又はシリカ膜の堆積のために利用することができる。
方法は、ヘキサクロロジシランを金属ヒドリド化合物で部分還元することでペンタクロロジシランを含む反応生成物を得ることを含む。ヘキサクロロジシランを金属ヒドリド化合物で部分還元することは、通常ヘキサクロロジシランと金属ヒドリド化合物とを混合することを含む。ヘキサクロロジシランと金属ヒドリド化合物とを混合することは、ヘキサクロロジシランと金属ヒドリド化合物との接触と呼ばれる場合もある。別の言い方をすれば、ヘキサクロロジシランと金属ヒドリド化合物とを混合すること以外には部分還元に必要な事前工程は存在しない。
「部分還元する」とは、ヘキサクロロジシランがジシランへ完全に還元されることと対照的に、ヘキサクロロジシランが金属ヒドリド化合物によって部分的に還元されてペンタクロロジシランを与えることを意味する。より具体的には、部分還元は、ケイ素に結合している6個の塩素原子のうちの1個のみがケイ素に結合する水素原子で置き換えられるか又は置換されることにより元のジシラン(すなわちヘキサクロロジシラン)を一度還元してペンタクロロジシランを与えることを指す。本発明の方法における部分還元は、ペンタクロロジシランを与えるためのケイ素に結合している6個の塩素原子のうちの1個のみに限定される。ケイ素に結合している6個の塩素原子のいずれが本発明の方法によりケイ素に結合する水素で置換されてもよく、例えば、ペンタクロロジシランは、HClSi*SiCl及び/又はClSi*SiClHで表すことができる。以下に記載するように、ヘキサクロロジシランを部分還元すると、反応生成物中にペンタクロロジシラン以外の副生成物が生じる場合がある。例えば、反応生成物は、テトラクロロジシランやトリクロロジシランなども含み得る。これも以下に記載するように、反応生成物は、そのような副生成物を反応生成物から最小化及び/又は排除するために本発明の方法で精製され、それによりペンタクロロジシランを含む精製された反応生成物を与える。
本発明は技術的及び非技術的な利点を有する。本方法によって解決される課題の1つは、従来の方法と比較して、ペンタクロロジシランの改善された製造方法を提供することである。例えば、本発明の方法は、典型的には、従来の方法よりも高い純度、高い収率、高い選択率、又はそれらの任意の2つ以上の組み合わせでペンタクロロジシランを調製する。更に、本発明の方法は、特に従来の方法と比較して、低コストでのペンタクロロジシランの大量生産のためにスケールアップすることができる。
当該技術分野で理解されているように、ヘキサクロロジシランは式ClSiSiClを有する。ヘキサクロロジシランは、合成、調製、又はその他の方法で得ることができる。例えば、ヘキサクロロジシランは、ケイ化カルシウム(CaSi)のクロロ化によって合成することができる。ヘキサクロロジシランは多くの供給業者からも市販されている。
金属ヒドリド化合物は、ヘキサクロロジシランを部分還元してペンタクロロジシランを与えることが可能な任意の金属ヒドリド化合物を含むことができる。本発明の目的に適した金属ヒドリド化合物としては、限定するものではないが、ナトリウム、マグネシウム、カリウム、リチウム、ホウ素、カルシウム、チタン、ジルコニウム、及びアルミニウムの水素化物、これらの同じ金属のうちの少なくとも1つを含む金属ヒドリド化合物、並びに任意のこれらの組み合わせが挙げられる。金属ヒドリド化合物は、単純な(二成分)金属ヒドリド化合物であっても複合金属ヒドリド化合物であってもよい。金属ヒドリド化合物は、金属及び水素以外の元素、原子、又は置換基も含んでいてもよい。例えば、金属ヒドリド化合物は、置換又は無置換のヒドロカルビル基やヘテロ元素などを含んでいてもよい。
特定の実施形態では、金属ヒドリド化合物は、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH)、水素化ジメチルアルミニウム、水素化ジエチルアルミニウム、水素化ジ(n−プロピル)アルミニウム、水素化ジイソプロピルアルミニウム、水素化ジ(n−ブチル)アルミニウム、水素化ジ(sec−ブチル)アルミニウム、水素化ジ(tert−ブチル)アルミニウム、水素化ジ(n−ペンチル)アルミニウム、水素化ジ(iso−ペンチル)アルミニウム、水素化ジ(sec−ペンチル)アルミニウム、水素化ジ(3−ペンチル)アルミニウム、水素化ジ(tert−ペンチル)アルミニウム、水素化ジ(neo−ペンチル)アルミニウム、水素化ジヘキシルアルミニウムの異性体、水素化ジヘプチルアルミニウムの異性体、水素化ジオクチルアルミニウムの異性体、水素化ジノニルアルミニウムの異性体、水素化ジデシルアルミニウムの異性体、二水素化アルキルアルミニウム、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム(例えばVitride、Red−Alなど)、水素化アルミニウム、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム(例えばLiAl(OtBu)H又はLiAl(iBu)(OtBu)Hが含まれ、tBuはtert−ブチルであり、iBuはイソブチルである)、水素化アルミニウムナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化マグネシウム、水素化ホウ素マグネシウム、水素化カルシウム、水素化チタン、水素化ジルコニウム、水素化ホウ素テトラメチルアンモニウム、水素化ホウ素カリウムなどから選択される。異なる金属ヒドリド化合物の組み合わせ、又は金属ヒドリド化合物とトリアルキルアルミニウム化合物との組み合わせが同時に利用されてもよい。任意のアルキル基は、例えば、メチル、エチル、及び異性体のプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、及び/又はデシルから独立して選択することができる。
特定の実施形態では、金属ヒドリド化合物は、水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH)を含むか、本質的にこれからなるか、又はこれからなる。
特定の実施形態では、金属ヒドリド化合物は、溶媒又は分散剤などの担体ビヒクルの中に入れられる。担体ビヒクルは、存在する場合には有機溶媒を含んでいてもよい。有機溶媒は、ベンゼン、トルエン、又はキシレンなどの芳香族炭化水素;ヘプタン、ヘキサン、又はオクタンなどの脂肪族炭化水素;プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、又はエチレングリコールn−ブチルエーテルなどのグリコールエーテル;ジクロロメタン、1,1,1−トリクロロエタン、又は塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素;クロロホルム;ジメチルスルホキシド;ジメチルホルムアミド、アセトニトリル;テトラヒドロフラン;ホワイトスピリット;ミネラルスピリット;ナフサ;n−メチルピロリドン;又はそれらの組み合わせであってもよい。
担体ビヒクルの中に入れられる場合、金属ヒドリド化合物は、典型的には、金属ヒドリド化合物と担体ビヒクルの合計重量を基準として、1〜99重量パーセント、或いは10〜80重量パーセント、或いは40〜60重量パーセントになる量で担体ビヒクル中に存在する。
金属ヒドリド化合物の調製方法は当該技術分野で周知であり、これらの化合物の多くは様々な供給業者から市販されている。
使用される金属ヒドリド化合物の相対的な量は、選択された具体的な金属ヒドリド化合物や使用される還元パラメータなどに応じて変動し得る。部分還元に使用されるヘキサクロロジシランに対する金属ヒドリド化合物のモル比は、ペンタクロロジシランへの変換の速度及び/若しくは量、並びに/又はペンタクロロジシランへの選択率(すなわち副生成物と比較して)に影響を与える。したがって、金属ヒドリド化合物とヘキサクロロジシランの相対量及びそれらのモル比は変動し得る。典型的には、これらの相対量とモル比は、ヘキサクロロジシランのペンタクロロジシランへの部分還元の変換率及び/又は選択率を最大化にするように選択される。例えば、ヘキサクロロジシランに対してかなりモル過剰の金属ヒドリド化合物を使用すると、ヘキサクロロジシランがペンタクロロジシラン以外の副生成物(例えばテトラクロロジシラン、トリクロロジシラン、ジクロロジシランなど)へと過剰に還元される、他の副生成物が形成される、及び/又はヘキサクロロジシランやペンタクロロジシランなどが分解する場合がある。
特定の実施形態では、ヘキサクロロジシラン対金属ヒドリド化合物のモル比は、1:0.01〜1:3、或いは1:0.05〜1:1.25、或いは1:0.1〜1:1.2、或いは1:0.2〜1:1.1、或いは1:0.3〜1:1、或いは1:0.4〜1:0.9、或いは1:0.5〜1:0.8である。
典型的には、ペンタクロロジシランを含む反応生成物を調製するためのヘキサクロロジシランの部分還元は、容器又は反応器内で行われる。ヘキサクロロジシラン及び金属ヒドリド化合物は、容器に一緒に供給されても別個に供給されてもよく、或いは任意の添加順序で容器に入れられてもよい。以下に記載されるように、高温で部分還元が行われる場合、容器又は反応器は、例えばジャケットによるなどの任意の適切な方法で加熱されてもよい。
ヘキサクロロジシラン及び金属ヒドリド化合物は、容器に時間をかけて逐次的に供給されても一度に供給されてもよい。
ペンタクロロジシランを含む反応生成物を調製するために、ヘキサクロロジシランの部分還元中にパラメータが変更されてもよい。例えば、ペンタクロロジシランを含む反応生成物を調製するために、温度、圧力、及び他のパラメータが、ヘキサクロロジシランの部分還元中に独立して選択又は変更されてもよい。これらのパラメーターのいずれも、独立して、周囲パラメータ(例えば室温及び/又は大気圧)及び/又は非周囲パラメータ(例えば低温若しくは高温及び/又は減圧若しくは加圧)であってもよい。いずれのパラメータも、リアルタイムに、すなわち本発明の方法の最中に動的に変更されてもよく、或いは静的であってもよい。
特定の実施形態では、ペンタクロロジシランを含む反応生成物を調製するためのヘキサクロロジシランの部分還元は高温で行われる。
高温は、典型的には、周囲温度(例えば22〜25℃)よりも高く150℃まで、或いは30〜140℃、或いは40〜130℃、或いは50〜120℃、或いは60〜110℃、或いは70〜100℃、或いは75〜95℃、或いは80〜90℃である。
ヘキサクロロジシラン及び/又は金属ヒドリド化合物は、独立して加熱及び混合、混合及び加熱(そのような混合の前、最中、及び/又は後)などであってもよい。特定の実施形態では、ヘキサクロロジシランは高温まで加熱され、金属ヒドリド化合物は高温でヘキサクロロジシランと混合される。ヘキサクロロジシラン及び金属ヒドリド化合物は、同時に、徐々になどで混合されてもよい。金属ヒドリド化合物は、時間をかけて徐々にヘキサクロロジシラン化合物と混合されてもよい。
ヘキサクロロジシラン及び金属ヒドリド化合物は、独立して、無水(すなわち水欠乏)条件下、不活性雰囲気下、又は典型的には両方、すなわち無水の不活性雰囲気下で保管されてもよい。不活性雰囲気は、典型的には、分子窒素、ヘリウム、アルゴン、又はそれらの任意の2つ以上の混合物を含むガスである。同様に、ペンタクロロジシランを含む反応生成物を調製するためのヘキサクロロジシランの部分還元は、無水条件下及び/又は不活性雰囲気下で行われてもよい。
方法は、ヘキサクロロジシラン及び金属ヒドリド化合物を撹拌することを更に含んでいてもよい。撹拌により、混ぜた際に、それらの反応混合物の中に含まれるヘキサクロロジシランと金属ヒドリド化合物との互いの混合及び接触を促進することができる。そのような接触は、独立して、撹拌あり(例えば同時に又は連続して)又はなし(すなわち、独立して又は代わりに)で他の条件を使用してもよい。他の条件は、特定の接触工程でペンタクロロジシランを形成するように、ヘキサクロロジシランの接触及びその結果としての反応(すなわち部分還元)を高めるように調整することができる。他の条件は、反応収率を高めるために、又はペンタクロロジシランと共に反応生成物中に含まれる特定の反応副生成物の量を最小化するために、結果に有効な条件であってもよい。
ペンタクロロジシランを含む反応生成物を調製するためにヘキサクロロジシランの部分還元が行われる際の時間は、規模、反応パラメータ及び条件、金属ヒドリド化合物の選択などに依存する。特定の実施形態では、ペンタクロロジシランを含む反応生成物を調製するためにヘキサクロロジシランの部分還元が行われる際の時間は、ヘキサクロロジシランと金属ヒドリド化合物とを混合した後、0時間より多く24時間まで、或いは0時間より多く12時間まで、或いは0時間より多く6時間まで、或いは0時間より多く2時間までである。
特定の実施形態では、ペンタクロロジシランを含む反応生成物を調製するためのヘキサクロロジシランの部分還元は、担体ビヒクル又は溶媒の不存在下で行われる。例えば、担体ビヒクル又は溶媒は、ヘキサクロロジシラン及び/又は金属ヒドリド化合物と個別に混合されなくてもよい。これら又は他の実施形態では、ヘキサクロロジシランも金属ヒドリド化合物も担体ビヒクル又は溶媒の中に入れられないため、ヘキサクロロジシラン及び/又は金属ヒドリド化合物に起因する部分還元中に担体ビヒクル又は溶媒は存在しない。
或いは、部分還元は、担体ビヒクル又は溶媒の存在下で行われてもよい。それらの具体的な例は、金属ヒドリド化合物の有力な担体ビヒクルに関して上で紹介されている。
上で紹介したように、反応生成物は、ヘキサクロロジシランの部分還元由来の様々な副生成物を含み得る。これらとしては、例えばテトラクロロジシラン、トリクロロジシラン、ジクロロジシランなどのヘキサクロロジシランの他の還元形態、残留物、並びに/又は未反応量のヘキサクロロジシラン及び/若しくは金属ヒドリド化合物、又はこれらの分解生成物を挙げることができる。反応生成物は、典型的には、ヘキサクロロジシランの部分還元の際に金属ヒドリド化合物から形成される金属塩化物も含まれる。反応生成物中に存在する金属塩化物は、通常、使用される金属ヒドリド化合物に依存する。例えば、金属ヒドリド化合物が水素化ジイソブチルアルミニウムを含む場合、金属塩化物化合物は塩化ジイソブチルアルミニウムを含み得る。ヘキサクロロジシランの部分還元が任意の担体ビヒクル又は溶媒中で行われる場合、反応生成物は、典型的には、そのような担体ビヒクル又は溶媒も含む。しかしながら、方法は典型的にはニートで、すなわち溶媒の不存在下で行われるため、これは典型的には当てはまらない。金属塩化物は、典型的には反応生成物中で液体である。
方法は、反応生成物を精製することでペンタクロロジシランを含む精製された反応生成物を得ることを更に含む。精製のための任意の適切な手法を利用することができる。適切な手法の例としては、蒸留、蒸発、抽出、凍結乾燥、ガスクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、逆相液体クロマトグラフィー、ストリッピング、及び/又は揮散が挙げられる。
特定の実施形態では、反応生成物を精製することは、反応生成物を蒸留して精製された反応生成物を得ることを含む。特定の実施形態では、反応生成物を蒸留することによりペンタクロロジシランを含む粗反応生成物が調製され、方法は、粗反応生成物を精製して精製された反応生成物を得ることを更に含む。
例えば、粗反応生成物が凝縮及び回収されるように、反応生成物が形成後に蒸留されてもよい。粗反応生成物は、反応生成物よりも高いペンタクロロジシラン含有率を有する。特定の実施形態では、粗反応生成物は、粗反応生成物の総重量を基準として5〜70重量パーセント、或いは6〜47重量パーセント、或いは7〜44重量パーセント、或いは8〜41重量パーセント、或いは9〜38重量パーセント、或いは10〜35重量パーセント、或いは11〜32重量パーセント、或いは12〜29重量パーセント、或いは13〜26重量パーセント、或いは14〜23重量パーセント、或いは15〜20重量パーセントの量のペンタクロロジシランを含む。粗反応生成物中のペンタクロロジシランの濃度は、本明細書に記載の範囲とは異なっていてもよい。粗反応生成物中のペンタクロロジシランの濃度は、例えばガスクロマトグラフィーなどの公知の方法により、任意選択的にはガスクロマトグラフィー−熱伝導率検出器により、決定することができる。
反応生成物を蒸留してペンタクロロジシランを含む粗反応生成物を調製することは、典型的には、(i)高温;(ii)減圧;又は(iii)高温と減圧の両方で行われる。高、減は、室温及び大気圧と比較した場合のことを意味する。当該技術分野で理解されているように、蒸留で使用されるトレイの数は最適化することができ、これはペンタクロロジシランの濃度又は収率に影響を与える場合がある。例えば、蒸留によってより多くのトレイを使用すると、粗反応生成物中のペンタクロロジシランの濃度又は収率を増加させることができる。
高温は、典型的には、周囲温度より高く150℃まで、或いは30〜140℃、或いは40〜130℃、或いは50〜120℃、或いは60〜110℃、或いは70〜100℃、或いは75〜95℃、或いは80〜90℃である。減圧は、典型的には真空として操作されるが、真空と大気圧との間の任意の減圧を利用してもよい。例えば、減圧は、0Torrより大きく200Torrまで、或いは0Torrより大きく100Torrまで、或いは0Torrより大きく90Torrまで、或いは0Torrより大きく80Torrまで、或いは0Torrより大きく70Torrまで、或いは0Torrより大きく60Torrまで、或いは0Torrより大きく50Torrまで、或いは0Torrより大きく40Torrまで、或いは0Torrより大きく30Torrまで、或いは0Torrより大きく20Torrまで、或いは5torrから100Torrまでであってもよい。高温は、例えば何れかの担体ビヒクル又は溶媒を含む反応生成物の場合には、上で説明した範囲と異なっていてもよい。
粗反応生成物は、任意の適切な温度で凝縮及び回収することができる。特定の実施形態では、粗反応生成物は、0〜25℃、或いは0〜20℃、或いは0〜15℃、或いは0〜10℃、或いは4〜6℃の温度で凝縮される。
方法が精製された反応生成物を得るために粗反応生成物を精製することを更に含む場合、粗反応生成物は任意の適切な手法により精製されてもよい。精製手法は、反応生成物から粗反応生成物を調製するために利用される精製手法と同じであっても異なっていてもよい。特定の実施形態では、粗反応生成物を精製して精製された反応生成物を得ることは、粗反応生成物を蒸留することを含む。特定の実施形態では、粗反応生成物を精製することは、粗反応生成物を分別蒸留することを含む。粗反応生成物を精製するパラメータに関連する以下の記載は、蒸留と分別蒸留のいずれを利用するかに関係なく適用される。
反応生成物の蒸留と同様に、粗反応生成物の蒸留は、典型的には(i)高温;(ii)減圧;又は(iii)高温と減圧の両方で行われる。高、減は、室温及び大気圧と比較した場合のことを意味する。上で紹介したように、また当該技術分野で理解されているように、蒸留で使用されるトレイの数は最適化することができ、これはペンタクロロジシランの濃度又は収率に影響を与える場合がある。例えば、蒸留によってより多くのトレイを使用すると、ペンタクロロジシランの濃度又は収率が増加する場合がある。
高温は、典型的には、周囲温度より高く150℃まで、或いは30〜140℃、或いは40〜130℃、或いは50〜120℃、或いは60〜110℃、或いは70〜100℃、或いは75〜95℃、或いは80〜90℃である。減圧は、典型的には真空として操作されるが、真空と大気圧との間の任意の減圧を利用してもよい。例えば、減圧は、0Torrより大きく200Torrまで、或いは0Torrより大きく100Torrまで、或いは0Torrより大きく90Torrまで、或いは0Torrより大きく80Torrまで、或いは0Torrより大きく70Torrまで、或いは0Torrより大きく60Torrまで、或いは0Torrより大きく50Torrまで、或いは0Torrより大きく40Torrまで、或いは0Torrより大きく30Torrまで、或いは0Torrより大きく20Torrまで、或いは5torrから15Torrまでであってもよい。
特定の実施形態では、粗反応生成物の蒸留は、反応生成物の蒸留よりも多くのトレイ又はプレートを利用する。しかしながら、当該技術分野で理解されているように、トレイ又はプレートの数は変更することができ、供給位置も最適化又は変更することができる。
典型的には、粗反応生成物の蒸留は、複数の精製工程を含む。例えば、蒸留及び/又は分別蒸留は、ペンタクロロジシランを精製された反応生成物へと更に濃縮するために、任意の回数繰り返されてもよい。精製された反応生成物とは、反応生成物に対して行われる任意の数の精製工程の結果得られる組成物の最終形態を指す。
例えば、粗反応生成物の蒸留により、第1の濃縮反応生成物を調製することができる。次いで、第1の濃縮反応生成物の蒸留により、第2の濃縮反応生成物を調製することができる。次いで、第2の濃縮反応生成物の蒸留により、第3の濃縮反応生成物を調製することができる。反応生成物の各繰り返しは、その中の他の成分(例えば副生成物や出発原料など)と比較した具体的な濃縮反応生成物中のペンタクロロジシランの相対的な濃度に基づいて、前の繰り返しと区別される(つまり、第3の濃縮反応生成物は第2の濃縮反応生成物と区別され、第2の濃縮反応生成物は第1の濃縮反応生成物と区別される)。具体的には、ペンタクロロジシランの相対濃度(すなわち純度)は、各繰り返し精製工程により増加する。各繰り返し精製工程は独立に選択することができる。
そのため、精製された反応生成物中のペンタクロロジシランの濃度を増加させるために、粗反応生成物の精製は、典型的には、第1の濃縮反応生成物を調製し、その後、第1の濃縮反応生成物を更に精製する。特定の実施形態では、第1の濃縮反応生成物は、第1の濃縮反応生成物の総重量を基準として、20〜83重量パーセント、或いは22〜80重量パーセント、或いは24〜77重量パーセント、或いは26〜74重量パーセント、或いは28〜71重量パーセント、或いは30〜68重量パーセント、或いは32〜65重量パーセント、或いは34〜62重量パーセント、或いは36〜59重量パーセント、或いは38〜56重量パーセント、或いは40〜53重量パーセント、或いは42〜50重量パーセントの量でペンタクロロジシランを含む。第1の濃縮反応生成物中のペンタクロロジシランの濃度は、本明細書に記載の範囲とは異なっていてもよい。例えば、粗反応生成物の蒸留は、単一の精製工程で更なる精製を行うために利用できる追加のトレイ又はプレートを含むことができるであろう。
第1の濃縮反応生成物中のペンタクロロジシランの濃度は、例えばガスクロマトグラフィーなどの公知の方法により、任意選択的にはガスクロマトグラフィー−熱伝導率検出器により、決定することができる。
各繰り返しの精製工程は独立して選択されてもよいが、特定の実施形態では、各繰り返しの精製工程は蒸留を含む。この実施形態であっても、蒸留に関連するパラメータ(例えば高温及び/又は減圧)は、各繰り返しの蒸留工程を介して独立して選択することができる。しかしながら、典型的には、各繰り返しの蒸留工程では、高温と減圧に関連して上で特定したパラメータが使用される。
特定の実施形態では、方法は、ペンタクロロジシランを含む粗反応生成物を調製した後、ペンタクロロジシランを含む精製された反応生成物を得るために、少なくとも1回、或いは少なくとも2回、或いは3回の繰り返しの蒸留工程を含む。しかしながら、方法はそれに限定されず、任意の数の繰り返しの蒸留工程、又は繰り返しの精製工程を利用することができる。繰り返しの蒸留工程又は繰り返しの精製工程の数は、典型的には、精製された反応生成物中のペンタクロロジシランの望まれる濃度に左右される。
任意の数の個々の反応生成物、粗反応生成物、又は濃縮反応生成物を混合してバッチを形成することができる。特定の実施形態では、多数の独立して調製された粗反応生成物を混合することで粗反応生成物のバッチが形成される。次いで、粗反応生成物のバッチは、本方法に従って精製されることで、ペンタクロロジシランを与える。
特定の実施形態では、精製された反応生成物は、精製された反応生成物の総重量を基準として、少なくとも50重量%、或いは少なくとも55重量%、或いは少なくとも60重量%、或いは少なくとも65重量%、或いは少なくとも70重量%、或いは少なくとも75重量%、或いは少なくとも80重量%、或いは少なくとも81重量%、或いは少なくとも82重量%、或いは少なくとも83重量%、或いは少なくとも84重量%、或いは少なくとも85重量%、或いは少なくとも86重量%、或いは少なくとも87重量%、或いは少なくとも88重量%、或いは少なくとも89重量%、或いは少なくとも90重量%、或いは少なくとも91重量%、或いは少なくとも92重量%、或いは少なくとも93重量%、或いは少なくとも94重量%、或いは少なくとも95重量%、或いは少なくとも96重量%、或いは少なくとも97重量%、或いは少なくとも97.5重量%、或いは少なくとも98重量%の量のペンタクロロジシランを含む。繰り返しの精製工程の数に応じて、精製された反応生成物中のペンタクロロジシランの濃度は、100重量%、或いは99.9999999重量%、或いは99.999999重量%、或いは99.99999重量%、或いは99.9999重量%、或いは99.999重量%、或いは99.99重量%、或いは99.9重量%、或いは99.0重量%であってもよい。
反応生成物、粗反応生成物、及び/又は精製された反応生成物中に存在し得る副生成物に加えて、精製された反応生成物を含む任意のこれらの反応生成物中には様々な微量金属も存在し得る。そのような微量金属は、使用される金属ヒドリド化合物又は他の原料、例えばヘキサクロロジシランの調製からの微量金属(例えば直接法で製造した場合)に起因し得る。例として、特定の実施形態では、精製された反応生成物は50parts per billion(ppb)未満の量のアルミニウムを含む。
添付の特許請求の範囲は、詳細な説明に記載されている明示された具体的な化合物、組成物、又は方法に限定されず、添付の特許請求の範囲内の具体的な実施形態間で異なり得ることを理解すべきである。様々な実施形態の具体的な特徴又は態様を説明するために本明細書で依拠される任意のマーカッシュ群に関して、他の全てのマーカッシュ要素から独立したそれぞれのマーカッシュ群の各要素から、異なる、特別な、及び/又は予期しない結果が得られる場合がある。マーカッシュ群の各要素は、個別に、及び又は組み合わせて依拠されることができ、添付の特許請求の範囲内の具体的な実施形態を適切にサポートする。
更に、本発明の様々な実施形態の説明において依拠される任意の範囲及び部分範囲は、添付の特許請求の範囲内に独立して及び集合的に含まれており、それらの中の整数値及び/又は小数値が本明細書中に明示的に記載されていなくても、そのような値を含む全ての範囲が記述及び想定されていると理解される。当業者は、列挙されている範囲及び部分範囲が本発明の様々な実施形態を十分に説明し、可能にすること、及びそのような範囲及び部分範囲が、関連する2分の1、3分の1、4分の1、5分の1などに更に区切られ得ることを容易に認識する。単なる一例として、「0.1〜0.9」の範囲は、下側の3分の1、すなわち0.1から0.3、真ん中の3分の1、すなわち0.4から0.6、及び上側の3分の1、すなわち0.7から0.9に更に区切ることができ、これらは、個別に及び集合的に添付の特許請求の範囲内にあり、個別に及び/又は集合的に依拠することができ、添付の特許請求の範囲内の具体的な実施形態を適切にサポートする。更に、「少なくとも〜」、「〜より大きい」、「〜より小さい」、「〜以下」などの範囲を規定又は変更する言葉に関し、そのような言葉は部分範囲及び/又は上限又は下限を含むと理解されるべきである。別の例として、「少なくとも10」の範囲には、少なくとも10〜35の部分範囲、少なくとも10〜25の部分範囲、25〜35の部分範囲などが本質的に含まれ、各部分範囲は個別に及び/又は集合的に依拠されることができ、添付の特許請求の範囲内の具体的な実施形態を適切にサポートする。最後に、開示された範囲内の個々の数字は、添付の特許請求の範囲内の特定の実施形態に依拠されることができ、これらを適切にサポートする。例えば、「1〜9」の範囲には、3などの様々な個々の整数だけでなく、4.1などの小数点(又は分数)を含む個々の数字が含まれ、これは添付の特許請求の範囲内の具体的な実施形態に依拠されることができ、これらを適切にサポートする。
以下の実施例は本発明を説明することを意図しており、いかなる形でも本発明の範囲を限定するものとみなされるべきではない。
実施例1:ペンタクロロジシランの調製
ヘキサクロロジシランの部分還元:ヘキサクロロジシラン(3.48kg;12.9mol)を12Lのジャケット付き反応器の中に入れ、その後80℃の温度に加熱して保持する。次いで、反応器の内容物を80〜90℃の温度で維持し、撹拌しながら、金属ヒドリド化合物(DIBAH;1.48kg;10.4mol)を2時間かけて添加することで反応混合物を得る。反応混合物を反応器の中で30分間撹拌し、その後真空下で5トレイのカラムを通して蒸留することで、ペンタクロロジシラン(PCDS)(約3.2kg;GC−TCD積分による16%のPCDS)を含む反応生成物を得る。その後、冷却されているコンデンサー(5℃)を通してこれを凝縮し、3Lの受けフラスコに回収する。その後、反応生成物を真空下(10Torrまで下げる)で20トレイのカラムを通して80℃のポット温度で分別蒸留することで、ペンタクロロジシラン(PCDS)を含む粗反応生成物(494g;GC−TCD積分による46%のPCDS)を得る。
ペンタクロロジシランを含む粗反応生成物の精製:ヘキサクロロジシランの部分還元及びその後の蒸留を18回繰り返し、次いで得られた粗反応生成物を一つに合わせることで、ペンタクロロジシランを含む混合粗反応生成物(13.6kg)を得る。その後、混合粗反応生成物を、真空下(10Torrまで下げる)で80℃のポット温度で3回分別蒸留することで、ペンタクロロジシラン(PCDS)を含む精製された反応生成物(2.8kg;GC−TCDによる98+%のPCDS)を得る。その後、精製された反応生成物を、ICP−MSにより23種の金属について10ppbの検出限界で分析すると、10ppbのAlを含む合計89ppbの微量金属成分が得られる。
本発明を例示的な形で説明してきたが、使用されている用語は、限定ではなく説明の言葉の性質であることが意図されていることを理解すべきである。自明なように、上述した教示に照らして、本発明の多くの修正及び変更が可能である。本発明は、具体的に説明したものとは別の形で実施されてもよい。

Claims (14)

  1. ヘキサクロロジシランを金属ヒドリド化合物で部分還元することでペンタクロロジシランを含む反応生成物を得ること;及び
    前記反応生成物を精製して前記ペンタクロロジシランを含む精製された反応生成物を得ること;
    を含む、ペンタクロロジシランの調製方法。
  2. 前記金属ヒドリド化合物が水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAH)を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記精製された反応生成物が、前記精製された反応生成物の総重量を基準として少なくとも95重量%の量でペンタクロロジシランを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記精製された反応生成物が、前記精製された反応生成物の総重量を基準として少なくとも98重量%の量でペンタクロロジシランを含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記反応生成物を精製することが、前記反応生成物を蒸留して前記精製された反応生成物を得ることを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記反応生成物を蒸留することが前記ペンタクロロジシランを含む粗反応生成物を調製し、前記方法が前記粗反応生成物を精製して前記精製された反応生成物を得ることを更に含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記粗反応生成物を精製することが、前記粗反応生成物を分別蒸留して前記精製された反応生成物を得ることを含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記反応生成物を蒸留することが、減圧及び高温で行われる、請求項5〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. (i)前記減圧が0〜50Torrである;(ii)前記高温が70〜90℃である;又は(iii)(i)と(ii)の両方である、請求項8に記載の方法。
  10. (i)前記ヘキサクロロジシランと金属ヒドリド化合物が1:0.01〜1:3のモル比で使用される;(ii)前記方法が溶媒の不存在下で行われる;(iii)前記ヘキサクロロジシランの部分還元が高温で行われる;(iv)前記反応生成物を精製することが複数の精製工程を含む;又は(v)(i)〜(iv)の任意の組み合わせである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法により形成されるペンタクロロジシランを含む精製された反応生成物。
  12. 前記精製された反応生成物の総重量基準で少なくとも95重量%の量のペンタクロロジシランを含む、請求項11に記載の精製された反応生成物。
  13. 前記精製された反応生成物の総重量基準で少なくとも98重量%の量のペンタクロロジシランを含む、請求項11に記載の精製された反応生成物。
  14. 50ppb未満の量でアルミニウムを含む、請求項11〜13のいずれか1項に記載の精製された反応生成物。
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