JP2015507019A - 感熱性ナノ粒子製剤およびその製造方法 - Google Patents

感熱性ナノ粒子製剤およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、感熱性リポソームの製剤、より具体的には、リン脂質および界面活性剤を含むリポソームの製剤に関するものであり、当該リポソームは、約8℃以下の温度での長期貯蔵を支援し、製品効力を最大にするために分解物の形成を制御し、かつ穏やかなハイパーサーミア温度でその内容物を放出する。前記製剤の製造方法も記載される。

Description

発明の分野
本発明は、感熱性リポソームの製剤、より具体的には、リン脂質および界面活性剤を含むリポソームの製剤に関するものであり、該リポソームは、約8℃以下の温度での長期貯蔵を支援し、製品効力を最大にするために分解物の形成を制御し、かつ穏やかなハイパーサーミア温度でその内容物を放出する。前記製剤の製造方法も記載される。
発明の背景
リポソームは、水性内部コンパートメントを取り囲む少なくとも1つの脂質二重層膜で構成されている。リポソームは、膜のタイプによって、およびサイズによって特徴づけることができる。小さな単層ベシクル(SUV)は単一の膜を有し、典型的には直径が0.02〜0.25μmの範囲である;大きな単層ベシクル(LUV)は一般的に0.25μmより大きくなる。大きなオリゴ層(oligolamellar)ベシクルおよび大きな多重層(multilamellar)ベシクルは、複数の、通常は同心円状の、膜の層を有し、一般的に0.25μmより大きい。いくつかの非同心円状の膜、すなわち、より大きいベシクル内に含まれるいくつかの小さいベシクル、を有するリポソームは、多胞(multivesicular)ベシクルと呼ばれている。
リポソームは、水性内部空間内に包含された(水溶性の活性薬剤)かまたは脂質二重層中に分配された(水不溶性の活性薬剤)、治療薬、薬物または他の活性薬剤を運ぶために、製剤化することができる。リポソームはまた、特定の標的部位への活性薬剤の送達を可能にする抗体またはターゲティング分子に結合させることもできる。リポソームへの薬物の封入は、(1)薬物の毒性を低下させ、(2)通常は異物を認識して、肝臓と脾臓の細網内皮系(RES)による除去のためにそれらを標的とする生体の防御機構を回避し、かつ(3)治療作用部位への薬物キャリアのターゲティングを可能にし、その後、薬物が標的組織に作用することができるように速やかに薬物を放出する。さらに、細網内皮系(RES)の細胞による血液からのリポソームのクリアランスは、リポソーム膜にポリエチレングリコール脂質を組み込むことによって阻害することができる;こうした脂質は、RES取り込みのためにリポソームを標識化するタンパク質吸着を阻害する。
リポソームは漏出のないように設計され得るが、リポソーム膜に細孔が生じる場合、または膜が流動性をもつようになる(例えば、固相またはゲル相から液相への相転移を受ける)場合、または膜が分解もしくは溶解する場合、リポソームは漏出しやすくなるだろう。このような透過性の崩壊は、電場の適用(エレクトロポレーション)、または酵素もしくは界面活性剤へのリポソームの曝露によって誘発され得る。別の方法は、膜の温度を、そのゲル相から液相への転移温度付近の温度に上昇させることを含み、この場合には、部分的に液体で部分的に固体の膜中の相境界領域における細孔欠陥が、水、イオンおよび小分子の増大した膜透過を可能にするようである。臨床的体温上昇はハイパーサーミア(hyperthermia)と呼ばれている。この手法は対象者の標的部位で体温を上昇させるために使用されており、Yatvin et al., Science 204:188 (1979)(非特許文献1)に最初に記載されているように、温度感受性リポソームが標的部位に送達され得る場合には、この体温上昇がリポソーム内容物の放出の引き金となって、標的部位での治療薬の選択的送達および放出を引き起こすことができる。しかし、この技術は、リポソームの相転移温度が正常組織の温度より高い(37℃を上回る)条件に限定される。
ハイパーサーミアは多数の生物学的変化を引き起こす。レビューのために、Issels RD. Hyperthermia adds to Chemotherapy, European J of Cancer (2008) 44:2546-2554(非特許文献2)を参照されたい。穏やかなハイパーサーミアの温度範囲(39〜44℃)は、血流、血管系透過性、および組織酸素化の増加といった局部的な生理学的変化を仲介する。固形腫瘍を支持する血管系は構造が無秩序状態であり、かつ微小血管系の内側を覆う内皮細胞は、一緒に密閉することがなく、通常、多孔性になる。ハイパーサーミアは異常な腫瘍微小血管系における孔サイズの増加を引き起こし、したがって、直径約100nmのリポソームなどのナノスケール分子の腫瘍間質への管外溢出を高める(Bates DA, Mackillop WJ. Hyperthermia, adriamycin transport, and cytotoxicity in drug-sensitive and -resistant Chinese hamster ovary cells, Cancer Res (1986) 46:5477-5481(非特許文献3); Nagaoka S, Kawasaki S, Sasaki K, Nakanishi T. Intracellular uptake, retention and cytotoxic effect of adriamycin combined with hyperthermia in vitro. Jpn J Cancer Res (1986) 77:205-211(非特許文献4))。こうした理由のために、穏やかなハイパーサーミアは腫瘍細胞に対して選択的に致死的であり、温度が上昇するにつれて抗腫瘍効果が増大する。
熱感受性リポソームは、固形腫瘍およびそれを支持する血管系に高濃度の化学療法剤を運び、加熱されると薬物を局部的に放出する。ハイパーサーミアは、リポソームの取り込み、リポソームの透過性を選択的に増大させ、局部的な薬物放出を刺激し、腫瘍細胞への薬物の流入を増加させ、腫瘍細胞のDNAへの薬物の結合を増加させる(後者は多数の化学療法剤の作用機序に不可欠である)。
深部腫瘍(例えば、前立腺、卵巣、結腸直腸および乳房の腫瘍)を治療するためのハイパーサーミアの使用を開始するためには、状況に応じて、穏やかなハイパーサーミア条件、すなわち、39〜45℃の範囲の臨床的に達成可能な温度条件、に応答して治療量の活性薬剤を送達することが可能なリポソーム製剤を考案することが望ましい。
米国特許第6,726,925号は、周囲の環境の温度変化に感受性であるリポソームを記載している。このリポソームには、広範囲の癌の治療のために承認され、頻繁に使用される腫瘍薬、とりわけ、ドキソルビシンが内封されている。ドキソルビシンを含有するリポソーム製剤は静脈内に投与され、ハイパーサーミアとの併用で、局所的な腫瘍の制御を提供し、かつ生活の質を向上させることができる。局部的な温和なハイパーサーミア(39.5〜45℃)は、封入されたドキソルビシンをリポソームから放出させる。この送達技術は、高濃度のドキソルビシンを標的腫瘍に選択的に沈着させることができる。米国特許第7,901,709号(特許文献1)は、ドキソルビシンの熱活性化リポソーム封入の方法を記載している。
公開された国際出願番号WO 2007/024826(特許文献2)は、リポソームまたはナノ粒子製剤を凍結することを含む、そのような製剤の貯蔵方法について記載している。この公式文書は、安定性および貯蔵特性が向上したリポソームの貯蔵方法を記載している。
ハイパーサーミアで活性化されるリポソーム-薬物製剤が有効であるために必要とされる主な設計原理は、以下のとおりである:1)全身循環中に薬物がリポソームに随伴することを可能にするための活性薬剤のほぼ完全なカプセル封入化、2)正常な体温(37℃)で薬物を保持しかつ穏やかなハイパーサーミア温度(すなわち41〜43℃)で薬物を放出するように設計されている膜、3)加温療法の適用が薬物のその標的への放出を誘発することを可能にするように十分長く全身循環中にリポソームを留まらせる膜組成および粒子サイズ、ならびに4)化学療法薬の腫瘍部位へのターゲティングを可能にする、漏れやすい腫瘍微小血管系を横切って血流からの管外溢出を可能にするリポソームのサイズ。
ドキソルビシンのリポソーム製剤(例えば、米国特許第7,901,709号(特許文献1)に開示されている)に関して本発明者らによって発見された、さらなる重要な設計上の問題は、完成した薬物製品の安定性に及ぼすドキソルビシン複合体(共結晶または塩)形成の安定化効果である。分解速度の制御に成功すると、結果的に薬物製品の貯蔵温度および長期安定性に重大な影響をもたらすことになろう。対象となる2つの分解生成物は、8-デスアセチル-8-カルボキシダウノルビシンおよび不純物Aである。
本発明は、クエン酸複合体(共結晶または塩)をもたらすドキソルビシンリポソーム製剤の薬物分解に関する、いつまでも続く問題を解決するものである。クエン酸複合体はドキソルビシンの不安定性および分解物の形成に重大な役割を果たすことが判明している。具体的には、8-デスアセチル-8-カルボキシダウノルビシンおよび不純物Aの生成は、クエン酸複合体から硫酸複合体(共結晶または塩)への形成に変えることによって、顕著に減少させることができる。また、本発明は、活性薬剤を含有する有効なハイパーサーミア活性化リポソーム製剤についての上記の主要な設計原理を維持するものである。
米国特許第7,901,709号 国際出願番号WO 2007/024826
Yatvin et al., Science 204:188 (1979) Issels RD. Hyperthermia adds to Chemotherapy, European J of Cancer (2008) 44:2546-2554 Bates DA, Mackillop WJ. Hyperthermia, adriamycin transport, and cytotoxicity in drug-sensitive and -resistant Chinese hamster ovary cells, Cancer Res (1986) 46:5477-5481 Nagaoka S, Kawasaki S, Sasaki K, Nakanishi T. Intracellular uptake, retention and cytotoxic effect of adriamycin combined with hyperthermia in vitro. Jpn J Cancer Res (1986) 77:205-211
発明の簡単な概要
一局面において、本発明は、ゲル相の脂質二重層を有するリポソームの懸濁液およびリポソーム内部に封入されたドキソルビシンを含む薬学的組成物を提供し、前記脂質二重層は、
(i)ホスファチジルコリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、およびホスファチジルエタノールアミンからなる群より選択される1種以上のリン脂質;
(ii)親水性ポリマーで誘導体化された1種以上のリン脂質;ならびに
(iii)モノアシルホスファチジルコリン、モノアシルホスファチジルグリセロール、モノアシルホスファチジルイノシトール、およびモノアシルホスファチジルエタノールアミンからなる群より選択される1種以上のリゾ脂質
を含み、
ここで、前記脂質二重層の成分は約80〜90:2〜8:2〜18の(i):(ii):(iii)のモル比で提供され、前記懸濁液中のリポソームは約50〜約150nmの平均粒子サイズを有し、
ここで、約8℃以下で6ヶ月間貯蔵した後の不純物Aの相対濃度は0.5%未満であり、前記不純物Aは、C18逆相カラムおよび酢酸/メタノール溶媒勾配溶出緩衝液を用いた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用して分離が達成されるとき、約1.4の相対保持時間を有するピークである。
別の局面において、本発明は、以下の工程を含む、温度感受性リポソームにドキソルビシンを充填するための方法を提供する:
(a)リポソーム外部よりもリポソーム内部のアンモニウムイオンの濃度が高い、ゲル相の脂質二重層を有するリポソームの懸濁液を調製する工程であって、前記脂質二重層が、
(i)ホスファチジルコリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、およびホスファチジルエタノールアミンからなる群より選択される1種以上のリン脂質;
(ii)親水性ポリマーで誘導体化された1種以上のリン脂質;ならびに
(iii)モノアシルホスファチジルコリン、モノアシルホスファチジルグリセロール、モノアシルホスファチジルイノシトール、およびモノアシルホスファチジルエタノールアミンからなる群より選択される1種以上のリゾ脂質
を含み、
ここで、前記脂質二重層の成分が約80〜90:2〜8:2〜18の(i):(ii):(iii)のモル比で提供され、かつ
前記調製する工程が、前記懸濁液中のリポソームのサイズを約50〜約150nmの平均粒子サイズに縮小させることを含む、工程;
(b)前記リポソームの懸濁液にドキソルビシン溶液を添加する工程であって、ここでドキソルビシンがリポソーム内に取り込まれる、工程。
別の局面において、本発明は、上述した方法により製造されたリポソーム製剤を含む。
別の局面において、本発明は、ドキソルビシンおよび造影剤を含有するリポソーム製剤を含む。さらに別の局面において、本発明は、ドキソルビシンと他の薬物を含有するリポソーム製剤を含む。
これらとその他の局面ならびに本発明の利点は、以下で詳細に説明される。
リン脂質としてのジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[ポリ(エチレングリコール)2000](DSPE-MPEG)、およびリゾ脂質としてのモノステロイルホスファチジルコリン(MSPC)を含有する二重層膜を有するリポソームを模式図で表す。リゾ脂質モノマーの配向および脂質二重層の内層と外層の両方におけるそれらの存在が示される。 アンモニウムにより充填したドキソルビシンリポソームの製造プロセスの概略図である。 押し出し法により形成されたNH4 +により充填したドキソルビシンリポソームの粒子サイズ分布である。 当技術分野で公知の方法を用いて調製されたpHにより充填したリポソームの示差走査熱量測定グラフ(毎分2℃の走査速度)を示す。 本発明のNH4 +により充填したリポソームの示差走査熱量測定グラフ(毎分2℃の走査速度)を示す。 当技術分野で公知の方法に従って調製されたpHにより充填したリポソームのトンネル電子顕微鏡写真を示す。 本発明に従って調製されたNH4 +により充填したリポソームのトンネル電子顕微鏡写真を示す。 pHにより充填したリポソームとNH4 +により充填したリポソームについての溶液温度の関数としてのドキソルビシン放出プロファイルの比較を示す。 図9aおよび9bは、pHにより充填したまたはNH4 +により充填したドキソルビシンリポソームにおける、それぞれ8-デスアセチル-8-カルボキシダウノルビシンおよび不純物Aのレベルの比較を示す。「A」および「B」のバーは、異なる供給業者から調達した賦形剤を用いて調製された製剤の不純物レベルを示す。図9aおよび9bはまた、本発明に従って調製されたNH4 +により充填したドキソルビシンリポソームの3回の反復ランについての不純物8-デスアセチル-8-カルボキシダウノルビシンおよび不純物Aのレベルを示す。 2〜8℃で長期間貯蔵したときのpHにより充填したおよびNH4 +により充填したドキソルビシンリポソームにおけるドキソルビシンのレベルを示す。 2〜8℃で長期間貯蔵したときのpHにより充填したおよびNH4 +により充填したドキソルビシンリポソームにおける分解物増加レベルを示す。 -20℃で長期間貯蔵したときのpHにより充填したおよびNH4 +により充填したドキソルビシンリポソームにおけるドキソルビシンのレベルを示す。 -20℃で長期間貯蔵したときのpHにより充填したおよびNH4 +により充填したドキソルビシンリポソームにおける分解物増加レベルを示す。
発明の詳細な説明
以下、本発明を本明細書に記載の態様および図面に基づいて説明することにする。これらの態様は、単に例示の目的のためであり、特許請求の範囲によって定義される本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
一局面において、本発明は、ゲル相の脂質二重層を有するリポソームの懸濁液およびリポソーム内部に封入された活性薬剤を含むリポソーム製剤を提供し、前記脂質二重層は、
(i)ホスファチジルコリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、およびホスファチジルエタノールアミンからなる群より選択される1種以上のリン脂質;
(ii)親水性ポリマーで誘導体化された1種以上のリン脂質;ならびに
(iii)モノアシルホスファチジルコリン、モノアシルホスファチジルグリセロール、モノアシルホスファチジルイノシトール、およびモノアシルホスファチジルエタノールアミンからなる群より選択される1種以上のリゾ脂質
を含み、
ここで、前記活性薬剤は、ドキソルビシン、ブレオマイシン、ダカルバジン、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、フルダラビン、ゲムシタビン、イダルビシン、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトキサントロン、ビンブラスチン、ビノレルビン、およびビンクリスチンからなる群より選択され、
ここで、前記脂質二重層の成分は約80〜90:2〜8:2〜18のモル比で提供され、前記懸濁液中のリポソームのサイズは約50〜約150nmである。
一態様において、活性薬剤はドキソルビシンであり、8℃以下で6ヶ月間貯蔵した後の不純物Aの相対濃度は0.5%未満である(ここで、不純物Aは、酢酸/メタノール溶媒勾配溶出条件でC18逆相カラムを用いた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)において約1.4の相対保持時間を有するピークである)。
一態様において、8℃以下で6ヶ月間貯蔵した後の不純物Aの相対濃度は、約0.5%未満、または0.4%未満、または0.3%未満、または0.2%未満である。別の態様では、8℃以下で約1年間貯蔵した後の不純物Aの相対濃度は、約0.5%未満、または0.4%未満、または0.3%未満、または0.2%未満である。別の態様では、8℃以下で約2年間貯蔵した後の不純物Aの相対濃度は、約1%未満、0.75%、0.5%、または0.4%未満、または0.3%未満、または0.2%未満である。
一態様において、8℃以下で6ヶ月間貯蔵した後の8-デスアセチル-8-カルボキシダウノルビシンの相対濃度は、約0.5%未満、0.4%未満、0.3%未満、または0.2%未満である。別の態様では、8℃以下で約1年間貯蔵した後の8-デスアセチル-8-カルボキシダウノルビシンの相対濃度は、約0.5%未満、0.4%未満、0.3%未満、または0.2%未満である。別の態様では、8℃以下で約2年間貯蔵した後の8-デスアセチル-8-カルボキシダウノルビシンの相対濃度は、約2.0%未満、1.6%未満、1.5%未満、1.0%未満、0.5%未満、0.4%未満、0.3%未満、または0.2%未満である。
さらなる態様において、約8℃以下の温度で150日間貯蔵した後のドキソルビシンの濃度は、酢酸/メタノール溶媒勾配溶出条件でC18逆相カラムを用いたHPLCにより測定して、最初のドキソルビシン濃度の95%超、96%超、97%超、98%超、99%超、または99.5%超である。別の態様では、約8℃以下の温度で約6ヶ月間貯蔵した後のドキソルビシンの濃度は、酢酸/メタノール溶媒勾配溶出条件でC18逆相カラムを用いたHPLCにより測定して、最初のドキソルビシン濃度の95%超、96%超、97%超、98%超、99%超、または99.5%超である。別の態様では、約8℃以下の温度で約1年間貯蔵した後のドキソルビシンの濃度は、酢酸/メタノール溶媒勾配溶出条件でC18逆相カラムを用いたHPLCにより測定して、最初のドキソルビシン濃度の95%超、96%超、97%超、98%超、99%超、または99.5%超である。別の態様では、約8℃以下の温度で約2年間貯蔵した後のドキソルビシンの濃度は、酢酸/メタノール溶媒勾配溶出条件でC18逆相カラムを用いたHPLCにより測定して、最初のドキソルビシン濃度の95%超、96%超、97%超、98%超、99%超、または99.5%超である。
別の態様において、本発明は、約8℃以下の温度で150日間貯蔵した後の総分解生成物の形成が1%未満、または0.5%未満である、薬学的組成物である。さらなる態様では、本発明は、約8℃以下の温度で約6ヶ月間貯蔵した後の総分解生成物の形成が1%未満、または0.5%未満である、薬学的組成物である。さらなる態様では、本発明は、約8℃以下の温度で約1年間貯蔵した後の総分解生成物の形成が1%未満、または0.5%未満である、薬学的組成物である。さらなる態様では、本発明は、約8℃以下の温度で約2年間貯蔵した後の総分解生成物の形成が2.5%未満、1%未満、または0.5%未満である、薬学的組成物である。
さらに別の態様において、リポソームは糖を含む緩衝液中に懸濁される。糖は、乳糖などの単糖、またはショ糖などの二糖であってよい。別の態様では、緩衝液はヒスチジンをさらに含む。
別の局面において、本発明は、以下の工程を含む、温度感受性リポソームに活性薬剤を充填するための方法を提供する:
(a)リポソーム外部よりもリポソーム内部のアンモニウムイオンの濃度が高い、ゲル相の脂質二重層を有するリポソームの懸濁液を調製する工程であって、前記脂質二重層が、
(i)ホスファチジルコリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、およびホスファチジルエタノールアミンからなる群より選択される1種以上のリン脂質;
(ii)親水性ポリマーで誘導体化された1種以上のリン脂質;ならびに
(iii)モノアシルホスファチジルコリン、モノアシルホスファチジルグリセロール、モノアシルホスファチジルイノシトール、およびモノアシルホスファチジルエタノールアミンからなる群より選択される1種以上のリゾ脂質
を含み、
ここで、前記脂質二重層の成分が約80〜90:2〜8:2〜18の(i):(ii):(iii)のモル比で提供され、かつ
前記調製する工程が、前記懸濁液中のリポソームのサイズを約50〜約150nmの平均粒子サイズに縮小させることを含む、工程;
(b)前記リポソームの懸濁液に前記活性薬剤の溶液を添加する工程であって、ここで前記活性薬剤がリポソーム内に取り込まれ、
前記活性薬剤が、ドキソルビシン、ブレオマイシン、ダカルバジン、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、フルダラビン、ゲムシタビン、イダルビシン、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトキサントロン、ビンブラスチン、ビノレルビン、およびビンクリスチンからなる群より選択される、工程。
一態様において、活性薬剤はドキソルビシンである。別の態様では、溶液中に存在するドキソルビシンの少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、または少なくとも98%は、リポソーム内に取り込まれる。
別の態様において、リポソーム内に取り込まれたドキソルビシンの濃度は、約1mM〜約200mM、好ましくは約10〜約65mM、最も好ましくは約45mM〜約55mMである。さらなる態様では、リポソーム内に取り込まれたドキソルビシンの濃度は、約50mMである。別の態様では、リポソーム内に取り込まれたドキソルビシンの濃度は、約75mMである。
本発明のリポソームは、ホスファチジルコリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、およびホスファチジルエタノールアミンからなる群から選択されるリン脂質で構成されている。リン脂質は、好ましくは、ハイパーサーミア範囲(例えば、約38℃から約45℃までの範囲)の下端の液体転移温度まで固体またはゲルの形態を保持する。より好ましいのは、そのアシル基が飽和されているリン脂質である。一態様において、1種以上のリン脂質は、例えば、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、ジステアロイルホスファチジルグリセロール(DSPG)、またはこれらの組み合わせのように、2個の同じまたは異なるC14-C20アシル基を有する。
本発明のリポソームは、1種以上のリゾ脂質で構成されている。一態様では、リゾ脂質は、モノパルミトイルホスファチジルコリン(MPPC)、モノラウリルホスファチジルコリン(MLPC)、モノミリストイルホスファチジルコリン(MMPC)、モノステアロイルホスファチジルコリン(MSPC)、またはこれらの混合物である。
本発明の一態様において、最終的なリポソーム製剤中の脂質の総濃度は、約10〜50mg/ml、約20〜50mg/ml、約30〜40mg/ml、約20mg/ml、約30mg/ml、または40mg/mlである。別の態様において、リポソーム製剤中のドキソルビシンの濃度は、約0.2〜40mg/ml、約0.5〜30mg/ml、約1〜20mg/ml、約2〜10mg/ml、約1mg/ml、約2mg/ml、約3mg/ml、約4mg/ml、または約5mg/mlである。本発明の一態様では、ドキソルビシン対脂質比は、0.02〜10、約0.05、約1、約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9または約10である。
本発明のリポソームは、RESによるリポソームの取り込みを低減させて、リポソームの循環時間を増加させるために、ポリマーで誘導体化された脂質を含む。適切なポリマーとしては、親水性ポリマー、例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリジン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸およびポリグリコール酸のコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デキストラン、オリゴ糖などが、上記の混合物と共に、挙げられる。一態様では、親水性ポリマーで誘導体化された1種以上のリン脂質は、ポリエチレングリコールで誘導体化された(PEG化)脂質である。好ましくは、PEG化脂質は、1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[ポリ(エチレングリコール)2000]である。
一態様において、本発明は、ブレオマイシン、ダカルバジン、ダウノルビシン、ダクチノ、フルダラビン、ゲムシタビン、イダルビシン、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトキサントロン、ビンブラスチン、ビノレルビン、またはビンクリスチンである活性薬剤をリポソームに充填するための方法を提供する。
一態様において、前記調製する工程は、硫酸アンモニウム溶液として提供されるアンモニウム塩の存在下でリポソームを調製することを含む。一態様では、溶液中の硫酸アンモニウムの濃度は、約100mM〜約300mM、好ましくは約200mMである。
別の態様では、アンモニウム塩は、アジピン酸、L-アスコルビン酸、L-アスパラギン酸、クエン酸、フマル酸、グルタミン酸、グルタル酸、馬尿酸、塩酸、D,L-乳酸、マレイン酸、L-リンゴ酸、リン酸、コハク酸、またはL-酒石酸の塩として提供される。さらなる態様では、溶液中のアンモニウム塩は、約100mM〜約300mM、好ましくは約200mMである。
リポソーム外部のアンモニウムイオンは、単糖溶液または二糖溶液と置き換えられる。さらなる態様では、単糖溶液または二糖溶液の濃度は、約5〜15%、好ましくは約10%である。この置き換えまたは交換は、透析またはダイアフィルトレーションなどの技術によって行うことができる。
さらなる態様において、リポソーム外部のアンモニウムイオンは単糖溶液(例えば乳糖溶液など)と置き換えられる。別の態様では、リポソーム外部のアンモニウムイオンは二糖溶液(例えばショ糖溶液など)と置き換えられる。
一態様では、工程(b)の後でリポソーム製剤にヒスチジン緩衝液を添加する。さらなる態様では、ヒスチジン緩衝液の濃度は、約5mM〜約15mM、好ましくは約10mMである。
本発明のリポソーム製剤を調製する方法は、適当な有機溶媒中で適切な比率の二重層成分を混合することを含む。有用な溶媒として、クロロホルム、アセトン、メタノールまたは塩化メチレンが挙げられる。次いで、溶媒を蒸発させて、乾燥した脂質フィルムを形成させる。このフィルムを、平衡化量のリゾ脂質および所望の活性薬剤(例えばドキソルビシン)を含有する水溶液を用いて(脂質混合物の相転移温度以上の温度で)再水和する。再水和後に形成されたリポソームを押し出して、所望のサイズのリポソームを形成する。例えば、DPPC:MSPC 80:20からなるリポソームを作製する場合、再水和は、この特定の脂質混合物の相転移温度以上(39℃以上)の温度で行われる。脂質フィルムを再水和するために用いられる水溶液は、リゾ脂質モノマーの平衡化量(例えば、MSPCの臨界ミセル濃度に等しい濃度、約1マイクロモル)を含む。
提案される製造プロセスおよび制御についての説明
アンモニウムにより充填した製剤の大規模バッチの製造プロセスについて以下に説明する。このプロセスは、製剤のさまざまなサイズのバッチ(例えば2〜2000Lスケールのバッチ)を製造するために使用することができる。提案される製造プロセスは、図2に概略的に示されている。
段階的製造プロセス:
1. 適量の硫酸アンモニウムを注射用水(WFI)に溶解することにより硫酸アンモニウム緩衝液を調製し、続いてバイオバーデン低減濾過を行う。この緩衝液のモル濃度は、例えば200mMとすることができる。
2. 工程1からの硫酸アンモニウム緩衝液を用いて脂質を高温(45〜70℃)で適切な時間にわたり水和する。例えば、脂質を60℃で1時間水和する。
3. 所望のサイズのリポソームを得るために、水和した脂質混合物を高温で一定の孔径を有するフィルター膜を通して押し出す。例えば、約100nmのリポソームを形成するために、水和した脂質混合物を65℃で80nmポリカーボネートフィルター膜を通して押し出す。
4. リポソームに封入されていない硫酸アンモニウムを糖溶液(例えば10%ショ糖溶液)に交換し、続いてSartobran Pフィルターなどの予熱したフィルターを通して滅菌濾過する。
5. 適量のヒスチジンHClをWFIに溶解し、続いて滅菌濾過することにより、ヒスチジンHCl緩衝液、例えばpH6の100mMヒスチジン緩衝液を調製する。
6. 適量のドキソルビシンHClをWFIに溶解し、続いて滅菌濾過することにより、例えば5.0mg/mLの濃度のドキソルビシンHCl溶液を調製する。
7. 1.0部の無菌リポソームを0.8部の無菌ドキソルビシンHCl溶液と混合し、35℃で4時間インキュベートする。
8. 0.2部の無菌ヒスチジン緩衝液を加えて、よく混合する。
一態様において、本発明は、以下の工程を含む、温度感受性リポソームにドキソルビシンを充填するための方法により作製されたリポソーム製剤である:
(a)リポソーム外部よりもリポソーム内部のアンモニウムイオンの濃度が高い、ゲル相の脂質二重層を有するリポソームの懸濁液を調製する工程であって、前記脂質二重層が、
(i)ホスファチジルコリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、およびホスファチジルエタノールアミンからなる群より選択される1種以上のリン脂質;
(ii)親水性ポリマーで誘導体化された1種以上のリン脂質;ならびに
(iii)モノアシルホスファチジルコリン、モノアシルホスファチジルグリセロール、モノアシルホスファチジルイノシトール、およびモノアシルホスファチジルエタノールアミンからなる群より選択される1種以上のリゾ脂質
を含み、
ここで、前記脂質二重層の成分が約80〜90:2〜8:2〜18の(i):(ii):(iii)のモル比で提供され、
ここで、前記調製する工程が、前記懸濁液中のリポソームのサイズを約50〜約150nmの平均粒子サイズに縮小させることを含む、前記工程;
(b)前記リポソームの懸濁液にドキソルビシン溶液を添加する工程であって、ここでドキソルビシンが前記リポソーム内に取り込まれる、前記工程。
直径が0.05〜0.3ミクロンのリポソームは、腫瘍への投与に適していると報告されている(Allenらへの米国特許第5,527,528号)。本発明のリポソームのサイズ決定は、当技術分野で公知の方法に従って、そこに含まれる活性薬剤および望まれる効果を考慮して、行うことができる(例えば、Martinらへの米国特許第5,225,212号;Allenらへの米国特許第5,527,528号を参照されたい;これらの開示は、その全体が参照により本明細書に組み入れられる)。本発明の好ましい態様では、リポソームは直径約0.05ミクロンまたは約0.1ミクロンから直径約0.3ミクロンまたは約0.4ミクロンまでである。リポソーム製剤は異なるサイズのリポソームを含んでもよい。有利には、これらのリポソームは本明細書に記載の脂質混合物を含み、したがって、説明したように、含まれる薬物を放出する能力に関して温度感受性である。
本発明の一局面において、リポソームは、所定のサイズ範囲で実質的に均一なサイズを有するように調製される。1つの有効なサイズ決定方法は、所定の均一な孔径を有する一連のポリカーボネート膜を通してリポソームの水性懸濁液を押し出すことを含む;膜の孔径は、その膜を通して押し出すことによって製造されたリポソームの平均サイズに概ね一致する。例えば、米国特許第4,737,323号を参照されたい。
本発明の別の好ましい態様において、リポソームは、直径が約50nm、100nm、120nm、130nm、140nmまたは150nmから、約175nm、180nm、200nm、250nm、300nm、350nm、400nmまたは500nmまでである。
一態様では、本発明のリポソーム製剤は、8℃以下、約2℃から約8℃、約-80℃から約-15℃、約-30℃から約-15℃、または約-15℃から約2℃の温度で貯蔵される。
別の局面において、リポソーム製剤はドキソルビシンと造影剤または診断剤を含む。リポソーム中に造影剤または治療薬と組み合わせた造影剤をカプセル化することができる場合は、いくつかの理由で望ましいことである。まず第一に、造影剤の放出を可視化でき、それゆえに薬物の放出を推測できることにより、活性薬剤の治療効果が高められるであろう。これは、薬物の組織透過性および濃度を決定するためのツールを提供すると考えられる。さらに、リポソーム中に薬物と造影剤を組み合わせることは、薬物放出の経時的なモニタリングおよび定量化、組織分布、ならびに薬物クリアランスを可能にするだろう。第二に、造影剤を運搬および放出するリポソームは、患者を事前にスクリーニングする機会を可能にする。例えば、選択された患者集団は、腫瘍血管系の「漏出性」に基づいて治療用リポソームから恩恵を受ける可能性が高いとして識別され得る。造影剤を用いて可視化されるこの漏出は、腫瘍に接近して治療するために微小血管系および線維性組織へ溢出する活性薬剤の能力の指標である。使用することができる造影剤または診断剤の例には、限定するものではないが、X線イメージング、磁気共鳴イメージング(MRI)、超音波イメージングまたは核医学イメージングのための薬剤が含まれる。
コンピュータ断層撮影法(CT)およびデジタルサブトラクション血管造影法(DSA)などの応用を含めたX線イメージングにおいて、コントラストは電子密度の差に基づいている。本発明の一局面では、リポソーム製剤はドキソルビシンとX線コントラスト剤を含む。X線コントラスト剤は一般に重元素をベースとしており、胃腸系の可視化を増強するために使用され得る硫酸バリウムなどのバリウム塩、および胃腸系の可視化と非経口的研究に使用され得るヨードコントラスト剤が含まれる。ヨードX線コントラスト剤としては、限定するものではないが、イオヘキソール、イオペントール、イオパミドール、イオジキサノール、イオプロミド、イオトロラン、メトリザミド、メトリゾ酸、ジアトリゾ酸、イオタラム酸、イオキサグル酸、およびこれらの酸の塩が挙げられる。
本発明の別の局面において、リポソーム製剤はドキソルビシンとMRIコントラスト剤を含む。MRIコントラスト剤は、例えばマンガン(2+)、ガドリニウム(3+)、または鉄(3+)に基づいた、常磁性キレートを含む。GdDTPA、GdDOTA、GdHPDO3AおよびGdDTPA-BMAなどの親水性キレートは細胞外に分布し、腎臓で排出される。このような化合物は、例えば中枢神経系の病変を可視化する上で、有用である。器官または組織に対してより特異的な他の薬剤には、MnDPDP、GdBOPA、GdEOB-DTPA、常磁性ポルフィリン、巨大分子化合物、粒子およびリポソームが含まれる。
本発明のさらに別の局面において、リポソーム製剤はドキソルビシンと超音波造影剤を含む。超音波イメージングは、トランスデューサを介した、ヒトまたは動物対象への(例えば周波数範囲1〜10MHzでの)超音波の浸透に基づいており、超音波は体組織および体液の界面と相互作用する。超音波画像のコントラストは、このような界面での音波の示差的反射/吸収に由来する;結果は、血流を評価するためのカラードップラーの使用を含めて、ドップラー法の使用によって増強され得る。超音波コントラスト剤の例としては、気体含有ガラクトース微結晶に基づく、Echovist(登録商標);脂肪酸でコーティングされた気体含有ガラクトース微結晶を含む、Levovist(登録商標);および部分的に変性したヒト血清アルブミンによってカプセル化された気泡を含む、Infoson(登録商標)が挙げられる。
本発明で使用することができる他の造影剤または診断剤には、限定するものではないが、6-カルボキシフルオレセインなどの蛍光剤、放射性薬剤(例えば、ラジオアイソトープ、またはヨードオクタン、ハロカーボンおよびレノグラフィンなどのラジオアイソトープ含有化合物)などが含まれる。
本発明の別の局面では、リポソーム製剤は、追加の活性薬剤、例えば、別の化学療法剤をさらに含む。
実施例1
NH4 +による充填による、ドキソルビシンを充填した温度感受性リポソームの調製
リポソーム膜の86%(モル%)を構成する1,2-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ホスファチジルコリン(DPPC)、約4%(モル%)の1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-ポリエチレングリコール2000(DSPE-mPEG)、および約10%(モル%)の1-ステアロイル-2-ヒドロキシ-sn-グリセロホスファチジルコリン(MSPC)を含有するリポソームは、以下の方法により調製される:適切な脂質組成物を最初に200mM硫酸アンモニウム緩衝液中で水和して、多重層リポソームを形成する。その後、80nmフィルターを通して押し出して、200mM硫酸アンモニウム緩衝液中に約100nmの球体を形成させることにより、小さな単層リポソームを形成する。
前の工程で調製されたリポソームを、その後、リポソームの外側にある硫酸アンモニウムを10%ショ糖溶液と交換する透析またはダイアフィルトレーション工程に供して、リポソーム膜を挟んでアンモニウム濃度勾配(すなわち、内部200mM、外部1mM未満)を形成させた。高温での、添加されたドキソルビシン溶液のリポソーム内部容積への充填は、アンモニウム濃度によって効果的かつほぼ定量的に促進され得ることが知られている(Haran G, Cohen R, Bar LK and Barenholz Y, Transmembrane ammonium sulfate gradients in liposomes produce efficient and stable entrapment of amphipathic weak bases, Biochimica et Biophysica Acta, 1151 (1993) 201-215 201)。ドキソルビシンは、35〜39℃でのインキュベーションにより、リポソームの内部水性容積内に封入された。充填の完了時に、リポソーム溶液は、貯蔵中の製品pHを安定化させるためにヒスチジン緩衝液で緩衝させた。
実施例2
pHにより充填した温度感受性ドキソルビシンリポソームの調製
pH勾配を用いてドキソルビシンを充填したリポソームは、WO 2007/024826に記載の方法に従って調製される。リポソーム膜の86%(モル%)を構成する1,2-ジパルミトイル-sn-グリセロ-3-ホスファチジルコリン(DPPC)、約4%(モル%)の1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-ポリエチレングリコール2000(DSPE-mPEG)、および約10%(モル%)の1-ステアロイル-2-ヒドロキシ-sn-グリセロホスファチジルコリン(MSPC)を含有するリポソームは、以下の方法により調製される:適切な脂質組成物を最初に300mMクエン酸緩衝液(pH=4)中で水和して、多重層リポソームを形成する。その後、80nmフィルターを通して押し出して、300mMクエン酸緩衝液中に約100nmの球体を形成させることにより、小さな単層リポソームを形成する。
次に、前の工程で調製されたリポソームに500mM炭酸ナトリウム溶液を添加して、外部溶液を約7.5のpHに上昇させる。高温での、添加されたドキソルビシン溶液のリポソーム内部容積への充填は、膜を挟んで形成されたpH勾配によって効果的かつほぼ定量的に促進され得ることが知られている(例えば、Mayer LB, Bally MB, Cullis PR., Uptake of adriamyacin into large unilamellar liposomes in response to a pH gradient, Biochimica et Biophysiea Acta 857 (1986) 123-126を参照されたい)。ドキソルビシンは、35〜39℃でのインキュベーションにより、リポソームの内部水性容積内に封入された。
製剤組成/賦形剤/機能性
表1は、実施例1に従う製剤と、実施例2に従う従来型のpHにより充填したリポソームとの比較を示す。表1から分かるように、両方の製剤は2.0mg/mLのドキソルビシンを含有する。本発明に係る製剤は、従来型のリポソームドキソルビシン製剤によく匹敵する。使用した原料はすべて医薬品グレードのものであった。
(表1)2.0mg/mLドキソルビシンHClリポソーム製品の組成
Figure 2015507019
a.リポソーム内部の硫酸アンモニウムの濃度(例えば、150〜250mM)
実施例3
最終製品の特性評価方法
最終製品は、製品の評価項目を効果的に埋めるために、総ドキソルビシン含有量、ドキソルビシン分解生成物、pH、オスモル濃度、粒子サイズ分布、MSPC含有量、DPPC含有量、DSPE-mPEG含有量、カプセル化されたドキソルビシンの%、37℃での薬物放出、および41℃での薬物放出について特性評価される。目標の総ドキソルビシン含有量は約1.8〜約2.2mg/mLである。薬物のカプセル化は一般的に90%を上回っており、正常な体温(すなわち37℃)では限定された放出、例えば<10%を示し、41.0℃では増強された放出、典型的には>80%を示した。動的光散乱によって測定されたリポソームの体積平均粒子サイズは、約50〜約150nmである。
実施例4
物理化学的性質
リポソームの物理的直径
上記の実施例1で形成されたリポソームの物理化学的性質は、従来の緩衝液を用いて形成されたリポソーム製剤に匹敵する。図3に示すように、硫酸アンモニウム水和リポソームの粒子サイズ分布は、クエン酸緩衝液水和リポソームと本質的に同一である。
脂質組成
上記の表1に示すように、本発明のリポソーム製剤の脂質組成は、当技術分野で公知のリポソーム製剤の脂質組成と同一である。脂質膜組成物の機能性もまた、37℃および41.0℃の両方で薬物放出の差を試験することによって確認される。
ドキソルビシンカプセル化の程度
本発明は、内部水性コアにドキソルビシンの90%超をカプセル化するために、リモートローディング法(例えば、Haran G, Cohen R, Bar LK and Barenholz Y., Transmembrane ammonium sulfate gradients in liposomes produce efficient and stable entrapment of amphipathic weak bases, Biochimica et Biophysica Acta, 1151 (1993) 201-215 201参照)を利用するように設計されたリポソーム製品を提供する。カプセル化されたドキソルビシンの%は、限外濾過によって分離された非カプセル化ドキソルビシン(遊離のドキソルビシン)および製品中の総ドキソルビシンを測定することによって計算される。最近の研究は、アンモニウムにより充填した製剤について95%を上回るカプセル化が達成され得ることを示している。
さらに、各バッチの熱放出特性、37℃での放出%および41℃での放出%は、バッチ間で非常に再現性があり、図8に示すように、同等である。
最終製品の特性評価方法
上述した最終製品の特性評価試験のリストに加えて、新規製剤の他のいくつかの特性を評価した。第一に、薬物製品の主要な設計パラメータにおけるリポソーム膜の重要性のため、示差走査熱量測定を、pHにより充填した製剤(図4に示す)とNH4 +により充填した製剤(図5に示す)で行った。各サーモグラムは、約41℃で1つの大きな発熱を示しており、新規製剤の膜がpHにより充填したリポソームの膜とよく似ていることを示唆しているが、緩衝液が膜秩序の全体構造に及ぼす影響は無視できる程度のはずなので、これは予想通りであった。
また、これら2つの製剤の全体的なサイズと形態を、トンネル電子顕微鏡法(TEM)の高分解能技術を用いて比較した。この場合も、現在第III相臨床試験で使用されている適正な製造規模のGMP製造施設で作製されたpHにより充填した製品(図6)と、Celsion社にて実験室規模でNH4 +により充填した製剤を用いて作られた製品(図7)との比較を行った。2つの製剤のリポソームは、同様のベシクル直径の、主に単層の膜を示し、かつ各リポソームの内部に典型的な単結晶を示すが、この単結晶は、充填工程中にリポソームの内部でドキソルビシン薬物複合体が形成されることに起因する。全体として、TEMは、pHまたはNH4 +のいずれかの充填システムを用いて作製されたリポソームがよく似ていることを示している。
放出されたドキソルビシンの量を35℃から45℃までの温度の関数として測定した温度放出プロファイルを、各サンプルを所定の温度で10分間インキュベートすることによって測定した。試験の結果を図8に示す。先の試験と同様に、現在第III相臨床試験で使用されている適正な製造規模のGMP製造施設で作られたpHにより充填した製品と、Celsion社にて実験室規模でNH4 +により充填した製剤を用いて作られた製品との間で比較を行った(図8)。放出曲線は、これら2つの製剤で非常に類似しており、両方とも39℃以下の温度で最小の放出を、41.0℃以上でほぼ90%の放出を示している。明らかに、両方の製剤は、正常な体温(すなわち37℃)でのドキソルビシン放出を制限する設計目標を支持しており、薬物の大部分は穏やかなハイパーサーミア、または41〜45℃の範囲の温度で放出される。
温度放出データは、脂質膜組成物の微視的な均一性の最良の尺度でもある。製剤が41.0℃で薬物の90%超を放出するためには、リポソーム(すなわち、100nmベシクル)の大半が、バルク製品の熱誘発放出を示すのに適した脂質組成をもつ必要がある。DSPE-MPEGまたはMSPCの不正確なレベルは、これらのリポソームからのドキソルビシンの放出の程度と速度に悪影響を与えることが知られている。さらに、転移温度がほぼ同じであるという事実は、比較DSCスキャン(図4および5)と併せて、緩衝系の変化がリポソーム膜に与える影響は無視できる程度であり、それゆえにその薬物放出特性に与える影響は無視できる程度のはずであるという結論につながる。
実施例5
pHにより充填した製剤およびNH4 +により充填した製剤の8-デスアセチル-8-カルボキシダウノルビシンおよび不純物Aのレベルの比較
pHにより充填した製剤およびNH4 +により充填した製剤において生成された8-デスアセチル-8-カルボキシダウノルビシンおよび不純物Aのレベルを試験するために研究所内実験を行った(図9)。2つの供給業者から調達した賦形剤(賦形剤AおよびB)を、pHにより充填した製剤について試験した。NH4 +により充填した製剤の3つの独立した調製物をも試験した。すべての場合に、8-デスアセチル-8-カルボキシダウノルビシンと不純物Aの両方について、形成されたレベルはNH4 +により充填した製剤よりもpHにより充填した製剤において著しく高かった。8-デスアセチル-8-カルボキシダウノルビシンのレベルの低下は、賦形剤の新しい供給源を用いたpHにより充填した製剤およびNH4 +により充填した製剤について観察されたが、不純物Aのレベルには変化が見られなかった。
さらに、NH4 +により充填した製剤についての8-デスアセチル-8-カルボキシダウノルビシンと不純物Aの合計レベルは、35℃で4時間のインキュベーション時間でさえも、0.2%未満であった。分解物形成のレベルは、図11に示した安定性データの最初の時点として示されており、図10に示したドキソルビシン値とよく相関している。
実施例6
安定性プロファイル
比較安定性データを、pHにより充填した製剤およびNH4 +により充填した製剤について作成した。pHにより充填した製剤は-15℃から-30℃での貯蔵を必要とするが、安定性の比較は-20℃で、および加速安定性条件下で、すなわち+5℃での貯蔵で、行った。739日後のドキソルビシンアッセイの結果は、アンモニウムにより充填した製剤について約4%のドキソルビシンの損失を示した。対照的に、pHにより充填した製剤についての同じ期間後のドキソルビシンの損失は約60%であった。ドキソルビシンアッセイの損失のデータは、図10および表2に要約されている。総分解物の増加は同じ傾向を支持している、すなわち、pHにより充填した製剤では分解物の大幅な増加が観察されるが、NH4 +により充填した製剤では分解物の増加が非常に低レベルである(図11および表2)。
(表2)2〜8℃で貯蔵したNH4 +により充填した製剤の安定性データ - ドキソルビシンアッセイ
Figure 2015507019
NT=未試験
2〜8℃での安定性に加えて、図12および図13は、-20℃でのドキソルビシンアッセイの損失のデータを示す。これらのデータは、NH4 +により充填した製剤がpHにより充填した製剤と比べて非常に低レベルの分解物増加およびドキソルビシン安定性の向上を示すことを実証している。
また、pHにより充填した製剤およびNH4 +により充填した製剤から形成された分解生成物の正体は、LC/MSで確認して、同一であることが観察されているが、NH4 +により充填した製剤では形成がより少ない低度に起こる。さらに、NH4 +により充填した製剤は、少なくとも2年間の貯蔵を通して、低レベルの分解物増加に加えて、改善されたドキソルビシンHClの安定性を示す。NH4 +により充填した製剤の溶液pH、リポソーム粒子サイズ、カプセル化%、および41.0℃でのドキソルビシンの放出%は、8℃以下の温度での少なくとも2年間の貯蔵を通して存続する。
上記で概説した累積的安定性データは、NH4 +により充填した製剤が8℃以下の温度で貯蔵される冷蔵製品として商業的に提供され得るという主張を支持している。この新しい、最小限に抑えられた総分解物形成は、最大2年の貯蔵寿命を有する商業的利用に許容される製品をもたらすことが期待される。分解レベルの低下はまた、製品効力の改善された維持につながるだろう。全体として、薬物製品のこうした改善の複合効果は、投薬再現性を高め、よりよい輸送および貯蔵コンプライアンスを達成し、それゆえに、より高品質の商用製品をもたらすと考えられる。
概要および要約のセクションではなく、詳細な説明のセクションは、特許請求の範囲を解釈するために使用されるものであることを理解すべきである。概要および要約のセクションは、本発明者によって企図される1つ以上の本発明の例示的な態様を説明しているかもしれないが、全部を説明しているわけではなく、したがって、いかなる意味においても、本発明および添付の特許請求の範囲を限定するものではない。
具体的な態様の前述の説明は、本発明の一般的性質を十分に明らかにしているので、他の者は、当業者の技能の範囲内の知識を適用することによって、本発明の一般的な概念から逸脱することなく、過度の実験なしに、そのような具体的態様を容易に改変し、かつ/または各種の応用に適応させることができるであろう。したがって、そのような適応および改変は、本明細書に提示された教示および指針に基づいて、開示された態様の均等物の意義の範囲内にあることが意図される。本明細書中の表現または用語は、説明の目的のためであって、限定のためではなく、したがって、本明細書の用語または表現は教示および指針に照らして当業者によって解釈されるべきであることを理解すべきである。
本発明の広さおよび範囲は、上述した例示的な態様のいずれによっても限定されるべきではなく、以下の特許請求の範囲およびその均等物によってのみ特定されるべきである。

Claims (40)

  1. ゲル相の脂質二重層を有するリポソームの懸濁液および該リポソームの内部に封入された活性薬剤を含む、リポソーム製剤であって、前記脂質二重層が、
    (i)ホスファチジルコリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、およびホスファチジルエタノールアミンからなる群より選択される1種以上のリン脂質;
    (ii)親水性ポリマーで誘導体化された1種以上のリン脂質;ならびに
    (iii)モノアシルホスファチジルコリン、モノアシルホスファチジルグリセロール、モノアシルホスファチジルイノシトール、およびモノアシルホスファチジルエタノールアミンからなる群より選択される1種以上のリゾ脂質
    を含み、
    前記活性薬剤が、ドキソルビシン、ブレオマイシン、ダカルバジン、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、フルダラビン、ゲムシタビン、イダルビシン、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトキサントロン、ビンブラスチン、ビノレルビン、およびビンクリスチンからなる群より選択され、かつ
    前記脂質二重層の成分が約80〜90:2〜8:2〜18のモル比で提供され、かつ前記懸濁液中のリポソームのサイズが約50〜約150nmである、前記リポソーム製剤。
  2. 前記活性薬剤がドキソルビシンであり、かつ、8℃以下で6ヶ月間貯蔵した後の不純物Aの相対濃度が0.5%未満であり、かつ、不純物Aが、酢酸/メタノール溶媒勾配溶出条件でC18逆相カラムを用いた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)において約1.4の相対保持時間を有するピークである、請求項1に記載のリポソーム製剤。
  3. 8℃以下で6ヶ月間貯蔵した後の不純物Aの相対濃度が0.2%未満である、請求項2に記載のリポソーム製剤。
  4. 8℃以下で約1年間貯蔵した後の不純物Aの相対濃度が約0.5%未満である、請求項2に記載のリポソーム製剤。
  5. 8℃以下で約2年間貯蔵した後の不純物Aの相対濃度が約0.75%未満である、請求項2に記載のリポソーム製剤。
  6. 8℃以下で6ヶ月間貯蔵した後の8-デスアセチル-8-カルボキシダウノルビシンの相対濃度が約0.5%未満である、請求項2に記載のリポソーム製剤。
  7. 8℃以下で約1年間貯蔵した後の8-デスアセチル-8-カルボキシダウノルビシンの相対濃度が約0.5%未満である、請求項2に記載のリポソーム製剤。
  8. 8℃以下で約2年間貯蔵した後の8-デスアセチル-8-カルボキシダウノルビシンの相対濃度が約1.6%未満である、請求項2に記載のリポソーム製剤。
  9. 約8℃以下の温度で約6ヶ月間貯蔵した後のドキソルビシンの濃度が、酢酸/メタノール溶媒勾配溶出条件でC18サイズ排除カラムを用いたHPLCにより測定して、最初のドキソルビシン濃度の99%を上回る、請求項2に記載のリポソーム製剤。
  10. 約8℃以下の温度で約1年間貯蔵した後のドキソルビシンの濃度が、酢酸/メタノール溶媒勾配溶出条件でC18逆相カラムを用いたHPLCにより測定して、最初のドキソルビシン濃度の97%を上回る、請求項2に記載のリポソーム製剤。
  11. 約8℃以下の温度で約2年間貯蔵した後のドキソルビシンの濃度が、酢酸/メタノール溶媒勾配溶出条件でC18逆相カラムを用いたHPLCにより測定して、最初のドキソルビシン濃度の95%を上回る、請求項2に記載のリポソーム製剤。
  12. 約8℃以下の温度で約6ヶ月間貯蔵した後の総分解生成物の形成が1%未満である、請求項2に記載のリポソーム製剤。
  13. 約8℃以下の温度で約1年間貯蔵した後の総分解生成物の形成が1%未満である、請求項2に記載のリポソーム製剤。
  14. 約8℃以下の温度で約2年間貯蔵した後の総分解生成物の形成が2.5%未満である、請求項2に記載のリポソーム製剤。
  15. 前記1種以上のリン脂質が、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、ジステアロイルホスファチジルグリセロール(DSPG)、またはこれらの組合せであり;前記リゾ脂質が、モノパルミトイルホスファチジルコリン(MPPC)、モノラウリルホスファチジルコリン(MLPC)、モノミリストイルホスファチジルコリン(MMPC)、モノステアロイルホスファチジルコリン(MSPC)、またはこれらの混合物であり;かつ前記親水性ポリマーで誘導体化された1種以上のリン脂質がPEG化脂質である、請求項2に記載のリポソーム製剤。
  16. 前記1種以上のリン脂質がジパルミトイルホスファチジルコリンであり、前記親水性ポリマーで誘導体化された1種以上のリン脂質が1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[ポリ(エチレングリコール)2000]であり、かつ前記1種以上のリゾ脂質がモノステアロイルホスファチジルコリンである、請求項2に記載のリポソーム製剤。
  17. 前記リポソームが造影剤または診断剤をさらに含む、請求項2に記載のリポソーム製剤。
  18. 前記造影剤または診断剤が前記リポソーム内に封入されている、請求項17に記載のリポソーム製剤。
  19. 前記造影剤または診断剤が、X線コントラスト剤、MRIコントラスト剤、超音波造影剤、蛍光剤または放射性薬剤である、請求項18に記載の薬学的組成物。
  20. 以下の工程を含む、温度感受性リポソームに活性薬剤を充填するための方法:
    (a)リポソーム外部よりもリポソーム内部のアンモニウムイオンの濃度が高い、ゲル相の脂質二重層を有するリポソームの懸濁液を調製する工程であって、前記脂質二重層が、
    (i)ホスファチジルコリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、およびホスファチジルエタノールアミンからなる群より選択される1種以上のリン脂質;
    (ii)親水性ポリマーで誘導体化された1種以上のリン脂質;ならびに
    (iii)モノアシルホスファチジルコリン、モノアシルホスファチジルグリセロール、モノアシルホスファチジルイノシトール、およびモノアシルホスファチジルエタノールアミンからなる群より選択される1種以上のリゾ脂質
    を含み、
    前記脂質二重層の成分が約80〜90:2〜8:2〜18のモル比で提供され、かつ
    前記調製する工程が、前記懸濁液中の前記リポソームのサイズを約50〜約150nmの平均粒子サイズに縮小させることを含む、前記工程;
    (b)前記リポソームの懸濁液に前記活性薬剤の溶液を添加する工程であって、ここで前記活性薬剤が前記リポソーム内に取り込まれ、
    前記活性薬剤が、ドキソルビシン、ブレオマイシン、ダカルバジン、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、フルダラビン、ゲムシタビン、イダルビシン、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトキサントロン、ビンブラスチン、ビノレルビン、およびビンクリスチンからなる群より選択される、前記工程。
  21. 前記活性薬剤がドキソルビシンである、請求項20に記載の方法。
  22. 前記溶液中に存在するドキソルビシンの少なくとも95%が前記リポソーム内に取り込まれる、請求項21に記載の方法。
  23. 前記リポソーム内に取り込まれたドキソルビシンの濃度が約50mMである、請求項21に記載の方法。
  24. 前記リポソーム内に取り込まれたドキソルビシンの濃度が約75mMである、請求項21に記載の方法。
  25. 前記調製する工程が、アンモニウム塩の存在下で前記リポソームを調製することを含む、請求項21に記載の方法。
  26. 前記アンモニウム塩が硫酸アンモニウム溶液として提供される、請求項25に記載の方法。
  27. 前記硫酸アンモニウムの濃度が約100mM〜約300mMである、請求項26に記載の方法。
  28. 前記リポソームの外部のアンモニウムイオンを単糖溶液または二糖溶液と置き換える工程をさらに含む、請求項26に記載の方法。
  29. 前記単糖溶液または二糖溶液の濃度が約5〜15%である、請求項28に記載の方法。
  30. 前記リポソームの外部のアンモニウムイオンが単糖溶液と置き換えられる、請求項29に記載の方法。
  31. 前記単糖溶液が乳糖溶液である、請求項30に記載の方法。
  32. 工程(b)の後にヒスチジン緩衝液を添加する工程をさらに含む、請求項21に記載の方法。
  33. 前記ヒスチジン緩衝液の濃度が約5mM〜約15mMである、請求項32に記載の方法。
  34. 前記1種以上のリン脂質が2個の同じまたは異なるC14-C20アシル基を有する、請求項21に記載の方法。
  35. 前記1種以上のリン脂質が、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、ジステアロイルホスファチジルグリセロール(DSPG)、またはこれらの組合せである、請求項34に記載の方法。
  36. 前記リゾ脂質が、モノパルミトイルホスファチジルコリン(MPPC)、モノラウリルホスファチジルコリン(MLPC)、モノミリストイルホスファチジルコリン(MMPC)、モノステアロイルホスファチジルコリン(MSPC)、またはこれらの混合物である、請求項21に記載の方法。
  37. 前記親水性ポリマーで誘導体化された1種以上のリン脂質がPEG化脂質である、請求項21に記載の方法。
  38. 前記PEG化脂質が1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[ポリ(エチレングリコール)2000]である、請求項37に記載の方法。
  39. 前記1種以上のリン脂質がジパルミトイルホスファチジルコリンであり、前記親水性ポリマーで誘導体化された1種以上のリン脂質が1,2-ジステアロイル-sn-グリセロ-3-ホスホエタノールアミン-N-[ポリ(エチレングリコール)2000]であり、かつ前記1種以上のリゾ脂質がモノステアロイルホスファチジルコリンである、請求項21に記載の方法。
  40. 請求項21に記載の方法により作製されたリポソーム製剤。
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