JP2015504100A - マゼンタ染料ならびにそれらの調製方法および利用 - Google Patents

マゼンタ染料ならびにそれらの調製方法および利用 Download PDF

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Abstract

本発明は、マゼンタ染料の一類、それらの調製方法および利用に関する。マゼンタ染料としては、一般式(I)の形で現れる、アントラピリドン骨格上にカルボキシル基と、スルホン酸基と、カルボニルプロピルスルフリルスルホン酸とを同時に含有する化合物を含む染料、またはそれらの混合物が挙げられる。一般式(I)において:Aは、カチオンM4、または置換もしくは非置換ベンジル基、または置換もしくは非置換ナフチルメチルであってよく;M1、M2、M3は、それぞれカチオンまたはカチオン性基であり;スルホン酸基(SO3M2)mは、ベンゼン環のいずれの位置にあってもよく、このmは、0〜2の整数である。本発明のマゼンタ染料は、カルボキシル(またはカルボン酸ベンジルエステルもしくはナフトアート)と、スルホン酸基と、カルボニルプロピルスルフリルとを同時に含有するため、抜群の諧調性、光輝性、耐光性、耐水性、耐オゾン性、ならびに溶解性および溶液安定性等を特徴とする。【化1】【選択図】 なし

Description

本発明は、マゼンタ染料の一類、それらの調製方法および利用に関する。本発明は、特に、アントラピリドン環上にスルホン酸基とカルボキシル基を同時に有する化合物、または該化合物の塩もしくは該化合物のエステル、またはそれらの混合物、ならびにマゼンタ着色剤としての利用に関する。
カラー記録方法の中で、インクジェット印刷は、典型的なものの1つである。ノズルが記録材料と接触しないので、インクジェットプリンタは、静かであることを特徴とし、加えて小型化、高速およびカラー化の実現の容易さも特徴とする。そのため、インクジェット印刷は、近年、急速に発達してきている。
旧来のペンインクとは異なり、インクジェットインクは、高密度画像を形成すること、ノズルを詰まらせないこと、良好に乾燥すること、殆どにじまないこと、安定して保管されること等々が可能であることを要する。加えて、インクジェットインクによって形成される画像は、耐水性、防湿性、耐光性、耐オゾン性を有することを要し、これらの堅牢性についてはより高い要求が提起される。耐水性:通常、基材表面は、多孔質酸化ケイ素、カチオン性ポリマー、アルミナゾルまたは特殊セラミックスを吸着し得るので、かかる有機または無機粒子およびPVA樹脂とともに染料を紙表面に塗布すると、耐水性を有意に向上させることができる。耐光性:4原色、すなわち黄色、マゼンタ、シアンおよび黒色の中で、マゼンタは、最も弱い耐光性を有し、画質に深刻な影響を及ぼすことがある;したがって、マゼンタ染料の耐光性を向上させることが重要な課題になっている。防湿性:印刷画像が高湿環境で保管されることになった場合、染料は、記録材料の一部として、良好な耐にじみ堅牢性(anti−bleeding fastness)のものであることが求められる。特に、写真のカラーマッチングに高度な要求が課せられる場合、染料のにじみが起こると、画質は有意に低下することになる。しかし、耐水性と比較して、耐光性、防湿性、耐オゾン性および溶解性の向上のほうが実現し難い。
加えて、近年のデジタルカメラの幅広い人気に伴い、写真を自宅で印刷する機会が増えてきている。印刷物を保管するとき、画像の変色の原因となる室内空気中の酸化性ガスも問題の1つになっている。酸化性ガスは、記録紙上または中の染料との反応により画像の変色および退色を引き起こす。特に、オゾンガスは、酸化を促進しインクジェットプリント画像を退色させる主要物質であり、そのため耐オゾンガス性の向上は、耐光性の向上と同様に重要な課題になっている。
インクジェットインク用のマゼンタ染料の典型的な例としては、キサンテンタイプのローダミン染料、およびH酸カップリングから誘導されるアゾ染料が挙げられる。ローダミン染料は、階調性および光輝性の点で最も卓越しているが、耐光性の点で極めて不良である。H酸誘導アゾ染料は、良好な光沢および耐水性の染料であるが、同時に不良な耐光性、耐オゾン性および光輝性の染料である。特に、銅フタロシアニンを有するシアン染料、および黄色アゾ染料と比較して、やはり不良な耐光性の染料である。
近年、アントラピリドン染料をはじめとする優れた耐光性および光輝性のマゼンタ染料が開発された。それらは、それらの分子足場のアントラセン環上にメチルホルマート基およびスルホン酸基を有していないが、好適な性能を有する。関連特許の例:中国特許出願公開第101595185号、中国特許出願公開第101298526号、米国特許出願公開第2008257209号、米国特許第7691191号(B2)等。
しかし、これらの特許に示されている染料は、階調性、光輝性、耐光性、耐水性、耐オゾン性ならびに溶解性および溶液安定性のすべての要件を満たさない。一部の染料の耐光性および耐オゾン性は向上しているが、それらの染料の溶解性およびインクジェットインクの安定性、特に長期安定性は、依然として不十分である。インク中の染料の長期安定性は、それらの溶解性に関連している。特に、水への染料の溶解度は、多くの場合、理想的ではない。
本発明の目的は、旧来のマゼンタ染料と比較して向上した階調性、光輝性、耐光性、耐水性、耐オゾン性、ならびに溶解性および溶液安定性を有するマゼンタ染料の一類を提供することである。
上述の問題を解決するために、本発明は、アントラピリドン骨格上にカルボキシル基と、スルホン酸基と、カルボニルプロピルスルフリルスルホン酸とを同時に含有するマゼンタ染料であって、一般式(I)の形で現れるマゼンタ染料またはそれらの混合物の一類を提供した。
Figure 2015504100
一般式(I)中、Aは、カチオンM、または置換もしくは非置換ベンジル基、または置換もしくは非置換ナフチルメチル基であってよく;M、M、Mは、それぞれカチオンまたはカチオン性基であり;スルホン酸基(SOは、ベンゼン環のいずれの位置にあってもよく、このmは、0〜2の整数である。
AがカチオンMであるとき、一般式(I)は、一般式(I’)に変更される。
Figure 2015504100
Aが置換または非置換ベンジル基であるとき、一般式(I)は、一般式(II)に変更される。
Figure 2015504100
Aが置換または非置換ナフチルメチルであるとき、一般式(I)は、一般式(II’)に変更される。
Figure 2015504100
一般式(II)および(II’)中、Rは、H、C1−6アルキル基、CN、NO、SOHもしくはSO、F、Cl、Br、COH、CO、CO、またはNHCORであり;Rは、HまたはC1−6アルキル基であり;Rは、HまたはC1−6アルキル基であり;(R)nは、ベンゼン環のいずれの位置にあってもよく、このnは、0〜3の整数である。
一般式(I’)、(II)および(II’)中、M、M、M、M、M、Mは、それぞれカチオンまたはカチオン性基であり;スルホン酸基(SOは、ベンゼン環のいずれの位置にあってもよく、このmは、0〜2の整数である。
本発明において、M、M、M、M、M、Mは、好ましくは、次のカチオンから選択される:H、Li、Na、K、NH 、または有機アンモニウム塩N(このR、R、R、Rは、それぞれ、同じまたは異なるH、C1−18アルキル基、シクロヘキシル基、CHCHOH、CH(CH)CHOHもしくはベンジル基である)。
前記mは、好ましくは1〜2の整数である。
好ましい実施形態において、前記有機アンモニウム塩Nは、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノイソプロパノールアミン塩、ジイソプロパノールアミン塩、またはトリイソプロパノールアミン塩から選択される。
より好ましい実施形態において、前記カチオンは、H、Li、Na、K、またはNH から選択される。
実際の利用の際には、一般式(I)で示される化合物を、任意の割当量を有する混合物の形態で使用することができる。
一般式(I)の化合物を調製するための方法は、以下の工程を含む:
(1)一般式(IV)で示される中間化合物を合成する工程:
Figure 2015504100
一般式(IV)中、Rは、C−Cアルキル基である;
環化工程は、原料として一般式(III)または(III’)で示される化合物に基づき、該一般式(III)または(III’)で示される化合物とマロン酸ジエステル(ROOC−C−COOR)とを用いて有機溶剤中、100℃〜250℃の温度で2〜10時間、環化反応を行って、一般式(IV)で示される中間化合物を形成することを含む。
Figure 2015504100
または
Figure 2015504100
環化後、反応系を冷却し、その液体反応系から分離した一般式(IV)の化合物を濾過して、固体中間体(IV)化合物を得る。
前記反応温度は、好ましくは100℃〜200℃、より好ましくは130℃〜190℃である。前記反応時間は、好ましくは2〜12時間、より好ましくは2〜10時間、なおいっそう好ましくは2〜8時間である。前記有機溶剤は、100℃〜300℃の沸点を有し、反応原料(III)または(III’)を溶解またはある程度溶解することができ、前記沸点は、好ましくは140℃〜250℃、より好ましくは140℃〜200℃である。
(2)スルホン化および分解工程:一般式(IV)で示される中間化合物を、10℃〜120℃の温度下、5〜30%SOまたはクロロスルホン酸を含有する発煙硫酸(SO・HSO)でスルホン化し、同時に分解反応を2〜4時間、好ましくは3〜4時間行って、混合物を得る。前記混合物は、一般式(V)、(VI)、(VII)で示される化合物を1つ以上含有する。スルホン化温度は、好ましくは10℃〜100℃であり、発煙硫酸中の三酸化硫黄の含有量は、好ましくは5〜20%、より好ましくは6〜15%である。上述の化合物中のスルホン基の数mは、発煙硫酸中の三酸化硫黄の含有量およびスルホン化温度との関係である。低含有量および低温での場合、mが1である化合物を得ることになる。より高い含有量および温度での場合、mが2である化合物を得ることになる。
Figure 2015504100
Figure 2015504100
(3)加水分解工程:工程(2)で得たスルホン化液を酸性条件またはアルカリ性条件で加水分解する。
酸性条件での加水分解:工程(2)で得たスルホン化液を40℃〜80℃に加熱し、加水分解1.5〜5時間。その後、アルカリを使用してスルホン化液中の硫酸を中和し、一般式(I’)(MはHである)で示される化合物の溶液を最終的に得た。
アルカリ性条件での加水分解:アルカリを使用して工程(2)で得たスルホン化液を中性に中和し、その後、アルカリ(例えば、MOH)を使用して、pHを弱アルカリが現れる9〜10に調整し、その後、40℃〜80℃に加熱し、1.5〜5時間加水分解し、一般式(I’)で示される化合物の溶液を最終的に得た。
加水分解温度は、好ましくは40℃〜80℃、より好ましくは40℃〜70℃、より好ましくは50℃〜70℃、より好ましくは60℃〜70℃である。
加水分解時間は、好ましくは1.5〜5時間、より好ましくは1.5〜4時間、より好ましくは1.5〜3時間、より好ましくは1.5〜2時間である。
加水分解反応で使用するアルカリとしては、次のものが挙げられるがこれらに限定されない:水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化第二鉄、水酸化銅など。該アルカリは、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化第二鉄、より好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、より好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、より好ましくは水酸化カルシウムである。
(4)ベンジル化(またはナフチルメチル化)工程:一定の温度、pH、投入量の比、反応時間の条件下でのベンジル化(またはナフチルメチル化)試薬と工程(3)における一般式(I’)で示される化合物の溶液とを使用するベンジル化(またはナフチルメチル化)反応により、一般式(II)で示される化合物を得る。
ベンジル化反応の温度は、好ましくは50℃〜150℃、より好ましくは60℃〜130℃、より好ましくは70℃〜80℃である。ベンジル化反応のpHは、好ましくは0〜12、より好ましくは3〜12、より好ましくは5〜10、より好ましくは6〜10、より好ましくは7〜9である。ベンジル反応の投入量のモル比(I’:ベンジル化試薬)は、好ましくは1:1〜100、より好ましくは1:1〜80、より好ましくは1:1〜70、より好ましくは1:1〜60、より好ましくは1:1〜50、より好ましくは1:1〜40である。ベンジル化反応の反応時間は、好ましくは1〜120時間、より好ましくは1〜96時間、より好ましくは1〜72時間、より好ましくは1〜48時間、より好ましくは1〜24時間である。
ナフチルメチル化反応の温度は、好ましくは70℃〜150℃、より好ましくは70℃〜130℃、より好ましくは70℃〜120℃、より好ましくは50〜110℃、より好ましくは50℃〜100℃である。ナフチルメチル化反応のpHは、好ましくは0〜12、より好ましくは3〜12、より好ましくは4〜9、より好ましくは5〜7である。ナフチルメチル化反応の投入量のモル比(I’:ナフチルメチル化試薬)は、好ましくは1:1〜20、より好ましくは1:1〜10、より好ましくは1:1〜5、より好ましくは1:1〜3である。ナフチルメチル化反応の反応時間は、好ましくは0.5〜10時間、より好ましくは1〜5時間、より好ましくは1〜3時間である。
(5)塩析工程:工程(4)で得た混合物を塩で塩析して、一般式(I)で示される化合物の1つ以上の塩を含有する塩混合物を生成する。
塩析工程で使用する塩は、好ましくは無機塩であり、該無機塩は、好ましくは、塩化アンモニウム、塩化ナトリウムまたは塩化リチウムから選択される。
(6)分離工程:一般式(I)で示される化合物の塩を、塩混合物から工程的塩析、逆相イオン対クロマトグラフィーなどを採用して分離し、得られた化合物塩をそれぞれ脱塩して、一般式(I)で示される化合物を生成する。
本発明の第三の態様は、一般式(I)で示される化合物またはそれらの混合物のインクジェット印刷における利用:印刷インク、描画インクまたはインクジェットインクをはじめとするインクにおける一般式(I)で示される化合物またはそれらの混合物の利用に関する。前記インクは、水系、溶剤系、または水性溶剤系インクジェットインクを含む。その組成物の総重量に基づき1〜20重量%の一般式(I)で示される化合物またはそれらの混合物、5〜50重量%の水混和性有機溶剤および30〜94重量%の水からなり、該当成分含有量の合計が100%である、前記水系インクジェットインク。前記水混和性有機溶剤は、好ましくは、次のうちの1つ以上から選択される:エタノール、プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロール、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ジグリセロール、2−ピロリドンおよびN−メチル−2−ピロリドン。
本発明によって提供される一般式(I)で示される化合物は、このような構造的特徴を有する:カルボキシル(またはカルボキシルベンジルエステルもしくはナフチルメチルエステル)基と、スルホン酸基と、カルボニルプロピルスルフリルとを同時に含有する。前記化合物は、以下の有益な効果を有する:
1.カルボキシルまたはベンジル(もしくはナフチルメチル)エステル、スルホン酸基、カルボニルプロピルスルフリルの導入は、親染料分子の電子雲密度を低下させ、さらに耐光性および耐オゾン性を向上させる;
2.カルボキシル(またはカルボキシルベンジルエステルもしくはナフチルメチルエステル)、カルボニルプロピルスルフリル、スルホン酸基が置換アントラピリドンのスルホン酸化合物に導入されて、染料の水溶性を増す;
3.カルボキシルベンジル(またはナフチルメチル)エステル、カルボニルプロピルスルフリルの導入は、染料分子のたわみ性を増し、そのため該染料は容易に結晶化しない。インク中の有機湿潤剤、例えばエチレングリコールおよびグリセロール添加剤との親和性が増し、インク安定性が好適に向上する。
4.本発明において説明する調製方法では、市販の青色染料誘導体を基礎原料として合成に使用し、したがって、この合成は、作業の便宜性および低コストを特徴とする。現在利用可能な特許技術は、出発原料として非染料化合物を使い、これは、より高いコストおよびより多くの反応工程を要する。
本発明における化合物およびそれらの混合物は、多数の材料、例えばインク、塗料、ペイント、レーザー印刷用トナー、マーカー、紙、布地、ガラス、セラミック、またはポリマー材料などにおける着色剤としての使用に利用可能である。
本発明の染料化合物およびそれらの混合物は、水溶性および長期安定性の点で卓越しており、これらの特性は、インクジェット印刷に対する光沢および光輝性の要求に特に適している。これらの関連染料化合物によって調製されたインクジェットインクで印刷された画像の耐光性、防湿性および耐オゾン性の堅牢性は抜群であり、高輝度諧調をインクジェット記録材料で達成することができる。
本発明によって提供される混合物は、一般式(I)で示される化合物の混合物を指す。前記混合物中の化合物またはそれらの塩は、ランダムな比率で混合され得る。
実際の利用の際には、一般式(I)で示されるカルボキシルおよびカルボニルプロピルスルフリルアントラピリドンスルホン酸化合物の塩の形態を一般に使用する。本発明は、該化合物、該化合物の塩、またはそれらの混合物、好ましくは該化合物の塩の混合物形態に関する。
これらの化合物、該化合物の塩、またはそれらの混合物の利用は、インクジェット記録用紙では光輝性および極めて高い階調性、濾過膜では抜群の水溶性および良好な濾過性を特徴とする。加えて、該染料化合物または該混合物を含有するインク組成物は、長期保存の際、結晶析出、物理的変化および変色がなく、したがって、良好な保管安定性を特徴とし、写真階調のカラー画像を長期間、忠実に提供することができる。写真品質の特別用紙(フィルム)の表面に印刷された画像でさえ、耐光性、耐オゾン性および防湿性の良好な堅牢性、したがって長期保管安定性を有する。
一般式(I)で示される化合物は、カルボニルアントラピリドンスルホン酸化合物であって、カルボニルプロピルスルフリル、スルホン酸基およびカルボキシル(またはカルボキシルベンジルエステル)基が該置換アントラピリドンスルホン酸分子に導入されている化合物である。
Figure 2015504100
一般式(I)中、Aは、カチオンM、または置換もしくは非置換ベンジル基、または置換もしくは非置換ナフチルメチルであってよい。AがカチオンMであるとき、一般式(I)は一般式(I’)に変更され、Aが置換または非置換ベンジル基であるとき、一般式(I)は一般式(II)に変更され、Aが置換または非置換ナフチルメチルであるとき、一般式(I)は一般式(II’)に変更される。
Figure 2015504100
一般式(II)および(II’)中、Rは、H、C1−6アルキル基、CN、NO、SOHもしくはSO、F、Cl、Br、COH、CO、CO、またはNHCORであり;Rは、HまたはC1−6アルキル基であり;Rは、HまたはC1−6アルキル基であり;(R)nは、ベンゼン環のいずれの位置にあってもよく、このnは0〜3の整数である。
一般式(I)、(I’)、(II)および(II’)中、M、M、M、M、M、Mは、それぞれ、カチオンまたはカチオン性基である。
一般式(I)、(I’)、(II)および(II’)中、スルホン酸基(SOは、ベンゼン環のいずれの位置にあってもよく、このmは、0〜2の整数、好ましくは1〜2の整数である。
本発明において、M、M、M、M、M、Mは、好ましくは、次のカチオンから選択される:H、Li、Na、K、NH 、または有機アンモニウム塩N(このR、R、R、Rは、それぞれ、同じまたは異なるH、C1−18アルキル基、シクロヘキシル基、CHCHOH、CH(CH)CHOHもしくはベンジル基である)。
好ましい実施形態において、前記有機アンモニウム塩Nは、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノイソプロパノールアミン塩、ジイソプロパノールアミン塩、またはトリイソプロパノールアミン塩から選択される。
より好ましい実施形態において、前記カチオンは、Li、Na、K、またはNH から選択される。
実際の利用の際には、一般式(I)で示される化合物をランダムな比の混合物形態で使用することができる。
一般式(I)で示される化合物およびそれらの混合物の調製:
先行技術における非染料化合物を出発原料として使用することによる他のアントラピリドンスルホン酸化合物の調製方法以外の、本発明の化合物の調製では、スルホン酸基を有する一般式(III)または(III’)で示される低コストアントラキノン染料誘導体を基礎原料として使用する。有機溶剤中で前記基礎原料とマロン酸ジエステル(ROOC−C−COOR)とを使用することにより環化反応を行って、一般式(IV)で示される中間化合物を形成し、その後、スルホン化および加水分解ならびにベンジル化反応を行って、一般式(I)で示される化合物を形成し、塩析または塩交換を行って塩混合物を形成し、その後、分離および脱塩を行って、一般式(I)で示される純粋な化合物を得る。
Figure 2015504100
または
Figure 2015504100
マロン酸ジエステルおよび一般式(IV)で示される化合物中のRは、C−Cアルキル基、好ましくは、メチル基およびエチル基から選択される。
一般式(IV)で示される化合物は、一般式(III)または(III’)で示される化合物とマロン酸ジエステルとを、100℃〜300℃の沸点を有する有機溶剤中、100℃〜250℃の温度で2〜10時間反応させて、一般式(IV)で示される化合物を形成することによって合成する。
マロン酸ジエステルは、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジプロピルまたはマロン酸ジブチルから選択される。
上述の有機溶剤は、100℃〜300℃の沸点を有し、反応原料(III)または(III’)を溶解またはある程度溶解することができる。
反応加工中、副生成物の水およびアルコールROHが加熱還流または加熱蒸発条件下で反応系から放出されて、反応を加速させる。水分離器を使用して、結果として生ずる副生成物の水およびアルコールを還流冷却器から除去して、反応を促進する。
環化反応の終了は、当業界の従来の方法、例えば、液体クロマトグラフィーまたは薄層クロマトグラフィーによって判定することができる。液体クロマトグラムにおける原料(III)または(III’)の特徴的な青色ピークの消失は、反応の終了を示す。
環化反応における化合物(III)または(III’)とマロン酸ジエステルとのモル比に対して課せられる特別な制約はない。一般技術者は、先行技術および常識に従って妥当な比を選択することができる。そのモル比は、好ましくは1:2〜100、好ましくは1:2〜50、より好ましくは1:2〜25、なおいっそう好ましくは1:2〜15、なおいっそう好ましくは1:2〜10および1:2〜5である。
反応のための原料の1つとしてのマロン酸ジエステルを反応溶剤として直接使用することもできる。この場合、マロン酸ジエステルの消費は、より大きくなる。該原料をマロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジプロピルまたはマロン酸ジブチルから選択して、一般式(IV)で示される対応する化合物を形成することができる。
該環化反応において使用される有機溶剤は、反応を加速させるために原料(III)または(III’)を溶解またはある程度溶解できなければならない。副生成物の水およびアルコールは、蒸発によって反応系から放出させることができる。
関連する有機溶剤の沸点は、100℃〜300℃、好ましくは140℃〜250℃、より好ましくは140℃〜200℃である。
前記有機溶剤としては、トルエン、ジメチルベンゼンのすべての異性体およびその異性体混合物、トリメチルベンゼンのすべての異性体およびその異性体混合物、ジエチルベンゼンのすべての異性体およびその異性体混合物、トリエチルベンゼンのすべての異性体およびその異性体混合物、石油エーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、1,2−プロピレングリコールジメチルエーテル、1,2−プロピレングリコールジエチルエーテル、1,2−プロピレングリコールジプロピルエーテル、1,2−プロピレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのすべての異性体、混合ジクロロベンゼン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)、スルホラン、ならびに上記溶剤の混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
前記有機溶剤は、より好ましくは、ジメチルベンゼン、ジエチルベンゼン、トリメチルベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、ニトロベンゼン、DMSO、DMF、2−ピロリドン、NMP、スルホランおよびそれらの混合物から選択される。
前記有機溶剤は、最も好ましくは、ジメチルベンゼン異性体混合物、o−ジクロロベンゼン(dichlorohenzene)、ジメチルベンゼンとDMSOの混合溶剤、o−ジクロロベンゼンとDMSOの混合溶剤から選択される。
環化反応についての温度は、100℃〜250℃、好ましくは100℃〜200℃、より好ましくは130℃〜190℃である。
0.5〜5気圧の気圧を採用することができる昇圧または減圧条件下で反応温度を上昇または調整してもよい。
環化反応時間は、好ましくは2〜12時間、より好ましくは2〜10時間、なおいっそう好ましくは2〜8時間である。
環化後に反応系を0〜50℃(好ましくは0〜30℃)に冷却して、一般式(IV)の固体状態中間化合物をその液体反応系から分離して、固体中間体(IV)を得る。
反応系が冷却する間または冷却した後、低沸点有機溶剤を添加して、中間体(IV)の完全沈殿を促進する。好ましくは、30℃〜150℃の沸点を有する低沸点有機溶剤は、中間体(IV)への溶解度が低い。
前記低沸点有機溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、シクロヘキサン、石油エーテル、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、ギ酸sec−ブチルまたはこれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。
前記低沸点有機溶剤は、好ましくは、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトン、アセトニトリル、石油エーテル、シクロヘキサン、またはそれらの混合物、より好ましくは、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールまたはそれらの混合物から選択される。
アルカリを環化中に添加して、反応を促進してもよい。前記アルカリとしては、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、炭酸リチウム、重炭酸リチウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸リチウム、リン酸水素二リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸リチウム、酢酸アンモニウム、シュウ酸ナトリウム、シュウ酸カリウム、シュウ酸リチウム、シュウ酸アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アルミニウムおよび水酸化リチウムを挙げることができるが、これらに限定されない。
前記アルカリは、好ましくは炭酸ナトリウムまたは重炭酸ナトリウムである。
アルカリの添加量は、特別制約事項ではない。しかし、化合物(III)とアルカリとのモル比は、好ましくは1:0.01〜20、より好ましくは1:0.05〜10、より好ましくは1:0.5〜5、なおいっそう好ましくは1:0.5〜2.5である。
中間化合物(IV)のスルホン化−分解反応:
該スルホン化−分解反応を10℃〜120℃の温度下で行う。
一般式(IV)で示される中間化合物を、加熱しながら、5〜30%SOを含有する発煙硫酸(SO・HSO)またはクロロスルホン酸でスルホン化し、同時に分解反応を行って、混合物を得る。前記混合物は、一般式(V)、(VI)、(VII)で示される化合物を含有する。スルホン化と分解を同時に行う。その分解プロセス中に複数の分解反応が同時に起こり得る。上述の化合物中のスルホン基の数mは、発煙硫酸中の三酸化硫黄の含有量およびスルホン化温度との関係である。低含有量および低温での場合、mが1である化合物を得ることになる。より高い含有量および温度での場合、mが2である化合物を得ることになる。
IVがスルホン化および分解されて生成物V、VI、VIIを生成し、IVがVIおよびVIIに分解されるとき、それらの反応副生成物がROHおよび水を含有することは、反応式から分かる。
撹拌しながら発煙硫酸またはクロロスルホン酸を使用することによって中間化合物(IV)のスルホン化および分解を行う。
スルホン化および分解プロセスの反応式は、次のとおりである。
Figure 2015504100
発煙硫酸をスルホン化に使用するとき、該発煙硫酸中の三酸化硫黄含有量は、5〜30%、好ましくは5〜20%、より好ましくは6〜15%、最も好ましくは7〜13%である。
中間体(IV)の発煙硫酸に対する適用量比について明確な制約はなく、乾燥中間体(IV)の発煙硫酸に対する重量比は、好ましくは1:5〜50、より好ましくは1:20、さらにより好ましくは1:15、さらに最も好ましくは1:10である。
発煙硫酸でのスルホン化についての温度は、好ましくは10℃〜100℃、より好ましくは40℃〜90℃である。
クロロスルホン酸をスルホン化に使用するとき、中間体(IV)のクロロスルホン酸に対する適用量比について明確な制約はないが、乾燥中間体(IV)のクロロスルホン酸に対するモル比は、好ましくは1:3〜50、より好ましくは1:5〜30である。
クロロスルホン酸でのスルホン化についての温度は、好ましくは20℃〜100℃、より好ましくは10℃〜80℃、なおいっそう好ましくは20℃〜60℃である。
その反応時間は、好ましくは2〜4時間、より好ましくは3〜4時間であり、その後、その反応は終了する。
反応の終了は、業界内の標準的方法、例えば、液体クロマトグラフィーまたは薄層クロマトグラフィーによって判定することができる。液体クロマトグラフィーを用いて反応の終了を制御する場合、逆相イオン対法を用いることにより原料およびスルホン化生成物のピーク保持時間に従って反応の終了を判定する。
一般式(IV)で示される化合物の混合物を上記工程によって得ることができる。該混合物中の一般式(IV)の化合物に基づくスルホン化生成物の多様性および比率は、反応温度および時間に依存する。本発明の反応温度(10℃〜120℃)および時間(2〜4時間)の範囲内で、一般式(IV)で示される特定の化合物を形成することができる。混合生成物中の各々の特定の化合物の比は、0〜100%の範囲内で変化し得るが、同時に0%または100%であることはできず、各混合生成物中の化合物の含有量の合計は、その混合生成物の総重量に基づき100%である。
一般式(IV)で示される化合物に基づく調製スルホン化生成物の非限定具体例は、次のとおりである。
Figure 2015504100
加水分解反応
スルホン化および分解反応によって得た混合物を酸性条件またはアルカリ性条件で加水分解する。
酸性条件での加水分解:スルホン化および分解反応によって得た混合物を40℃〜80℃に加熱し、そして加水分解1.5〜5時間。その後、アルカリを使用してそのスルホン化液中の硫酸を中和し、一般式(I’)(MはHである)で示される化合物の溶液を最終的に得た。
アルカリ性条件での加水分解:スルホン化および分解反応によって得た混合物を、アルカリを使用して中性に中和し、その後、アルカリ(例えば、MOH)を使用して、pHを弱アルカリが現れる9〜10に調整し、その後、40℃〜80℃に加熱し、1.5〜5時間加水分解し、一般式(I’)で示される化合物の溶液を最終的に得た。
Figure 2015504100
該加水分解反応において、(V)、(VI)、(VII)化合物を一般式(I’)で示される化合物に変化させる。その反応副生成物は、ROH、HOおよびCOを含有する。加水分解の酸性条件での最終結果とアルカリ性条件での最終結果は一致し、作業およびMのみが異なる。酸性条件での加水分解反応において、MはHであり、Mを中和することおよび他のMカチオンに変更することができる。
加水分解温度は、好ましくは40℃〜80℃、より好ましくは40℃〜70℃、より好ましくは50℃〜70℃、より好ましくは60℃〜70℃である。
該加水分解方法は、好ましくは酸性条件での加水分解およびアルカリ性条件での加水分解、より好ましくは酸性条件での加水分解である。
加水分解時間は、好ましくは1.5〜5時間、より好ましくは1.5〜4時間、より好ましくは1.5〜3時間、より好ましくは1.5〜2時間である。
加水分解反応で使用するアルカリ(MOH)としては、次のものが挙げられるが、これらに限定されない:水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化第二鉄、水酸化銅、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、炭酸リチウム、重炭酸リチウム、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウムなど。該アルカリは、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化第二鉄、より好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、より好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、より好ましくは水酸化カルシウムである。
ベンジル化(またはナフチルメチル化)反応
ベンジル化(またはナフチルメチル化)試薬と加水分解反応において得た一般式(I’)で示される化合物の溶液とを使用する、一定の温度、pH、投入量の比、反応時間の条件下でのベンジル化(またはナフチルメチル化)反応によって、一般式(II)で示される化合物を得る。
ベンジル化(またはナフチルメチル化)反応の反応式は、次のとおりである。
Figure 2015504100
上記の反応式中、Rは、H、C1−6アルキル基、CN、NO、SOHもしくはSO、F、Cl、Br、COH、CO、CO、またはNHCORであり;Rは、HまたはC1−6アルキル基であり;Rは、HまたはC1−6アルキル基であり;M、M、M、M、M、Mは、それぞれカチオンまたはカチオン性基であり;(R)nおよび(SOは、ベンゼン環のいずれの位置にあってもよく、このmは、0〜2の整数、好ましくは1〜2の整数であり、nは、0〜2の整数である。
ベンジル化試薬としては、ベンジルクロリド、ベンジル臭素、4−メチルベンジルクロリド、4−メチルベンジル臭素、3−クロロベンジルシアニド、3−ブロモベンジルシアニド、3−スルホン酸基ベンジルクロリド、3−スルホン酸基ベンジル臭素、3−ニトロベンジルクロリド、3−ニトロベンジル臭素、3−クロロベンジルクロリド、3−クロロベンジル臭素、4−アセトアミドベンゾイルクロリド、4−メチル−3−スルホン酸基ベンジルクロリドなどが挙げられるが、これらに限定されない。
ナフチルメチル化試薬としては、置換または非置換クロロメチルナフタレン、置換または非置換ブロモメチルナフタレン(これらのクロロメチルまたはブロモメチルは、ナフタレン環のα位にあってもよく、またはβ位にあってもよい)が挙げられるが、これらに限定されない。
ベンジル化(またはナフチルメチル化)反応の温度は、好ましくは70℃〜150℃、より好ましくは70℃〜130℃、より好ましくは70℃〜120℃、より好ましくは70℃〜110℃、より好ましくは70℃〜100℃である。
ベンジル化(またはナフチルメチル化)反応のpHは、好ましくは0〜12、より好ましくは3〜12、より好ましくは5〜10、より好ましくは6〜10、より好ましくは7〜9である。ベンジル化(またはナフチルメチル化)反応の投入量のモル比は、好ましくは1:100、より好ましくは1:80、より好ましくは1:70、より好ましくは1:60、より好ましくは1:50、より好ましくは1:40である。
ベンジル化(またはナフチルメチル化)反応の反応時間は、好ましくは120時間、より好ましくは96時間、より好ましくは72時間、より好ましくは48時間、より好ましくは24時間である。ベンジル化(またはナフチルメチル化)反応で得た混合物を使用して、当業界の従来の方法に従って塩析または塩交換により塩混合物を調製することができる。
好ましい実施形態では、スルホン化−分解反応後、スルホン化され分解された生成物を、撹拌しながら40℃未満に温度を制御しながら、氷水に注入する。その後、塩析または塩交換を行って、塩混合物を得ることができる。
好ましくは無機塩を使用して、一般式(I)の化合物を塩析して、塩を形成することができる。前記無機塩としては、好ましくは、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化リチウムなど、またはこれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。
ベンジル化(またはナフチルメチル化)生成物の塩析工程において、好ましくは、数回の塩析を行って一般式(I)の化合物の塩混合物を得ることができる。
別の非限定的な特定の作業様式を以下に説明する。例えば、食卓塩塩化ナトリウムでの塩析、および濾過により、ナトリウム塩を含有する湿潤ケークを得ることができる。その湿潤ケークを水に溶解し、塩酸を添加してpH値を1〜2に調整し、その溶液を濾過して結晶を得、こうして一般式Iの化合物の混合物を遊離酸の形態で得る(またはその一部が直接ナトリウム塩であることもある)。水中のその遊離酸の湿潤ケークを撹拌し、アルカリ、例えば、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア、有機アミンなどを中和のために添加し、その後、塩を添加して、それに対応してカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩または有機アンモニウム塩を得る。これらの塩の中で、リチウム塩、ナトリウム塩およびアンモニウム塩が好ましい。
別の非限定的な特定の作業様式では、氷水で冷却したスルホン化生成物に水および石灰(水酸化カルシウム)を添加して、40℃未満でその反応系中の硫酸を中性pHに中和し、硫酸カルシウム沈殿を形成し:濾過し、そのフィルタケークを無色になるまで洗浄し、濾液と洗液を合わせ、NaOHを添加して12〜14のpHにし、2時間撹拌し、クエン酸で中和し;沈殿物を濾過して取り除いて、一般式(I)の化合物のナトリウム塩混合物を得、その後、それを濃縮して分離することができる。
本発明は、上記の手順で得た一般式(I)の化合物の塩混合物を分離することができる。この分離は、従来の手段、例えば、吸着クロマトグラフィー法、段階的塩析、逆相イオン対クロマトグラフィーなどによって行うことができる。
逆相イオン対クロマトグラフィーを例として取り上げると、テトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムヨージド、酢酸トリエチルアンモニウム等を染料分子上のスルホン酸基と化合させて、疎水性イオン対を形成することができる。染料は、極性、含有するスルホン酸基の数、および分子量が様々であるので、それらのイオンは、吸着剤(例えば、オクタデシルシラン化充填材)を吸収する能力が異なる。したがって、メタノール/水溶離剤および勾配溶離技術を用いることにより、カラム内の逆相イオンの溶離順序に従って混合物中の化合物を分離することができる。具体的には、先ず、より多くの水とより少ないメタノール(例えば、5%メタノール)とを含有する強極性溶剤を使用して、強極性、より多くのスルホン酸基および小さい分子量の生成物を溶離し;メタノールの割合を(5%から100%へ)徐々に増加させて、弱極性、より少ないスルホン酸基および高分子量の生成物を最終的に溶離することができる。こうして、異なる精製生成物、すなわち、一般式(1)の化合物の塩を、異なる溶離順序に従って、異なる時間間隔で溶離液を回収することによって分離することができる。
該化合物の分離された塩を脱塩して、対応する式(I)の化合物を得ることもできる。
脱塩は、当分野の従来の方法、例えば、高圧逆浸透膜法によって行うことができる。
実は、該混合物を実際には分離せずに直接使用することができる。該混合物は、高い溶解度、高い色濃度および豊富な印刷色を一般に特徴とするので、ときには混合物の利用効果がそれらの純粋な化合物より良好であることさえある。前記混合物は、一般式(I)の化合物およびそれらの塩からなり得る。
本発明の上記合成方法において、原料として使用する一般式(III)および(III’)の市販の青色染料化合物は、市販の反応性染料からアルカリ性条件で従来の方法により水または有機溶剤中で加熱することによって調製することができる。例えば、アミノ基のメタ位にスルホン基を有する市販のリアクティブブルー19をアルカリ条件で従来の方法によりIIIまたはIII’に対応するIII−RB19 III’−RB19に変換することができる。それらの生成物をさらにマロン酸ジエステルと反応させて、中間体IV(Rはエチルである)に対応するIV−RB19を形成することができる。同様に、アミノ基のパラ位にスルホン基を有する青色染料を出発原料として使用することができる。
Figure 2015504100
上記方法によって得られる一般式(I)の化合物の具体例としては、以下のものが挙げられる(しかし、本発明は、これらの構造の化合物に限定されない)。
Figure 2015504100
Figure 2015504100
Figure 2015504100
Figure 2015504100
上記方法によって得られる生成物、すなわち:無機塩量が好ましくは1重量%未満である、一般式(I)の化合物またはそれらの混合物。高圧逆浸透膜のような従来の方法を染料の脱塩に使用して、上記塩含有量に到達することができる。
本発明の一般式(I)の化合物またはそれらの混合物は、染料として使用し、水または水性溶剤(下記の水溶性有機溶剤を含有する水)に溶解してインク組成物を生成することができる。本発明の染料化合物の適用量は、一般に、0.1〜20重量%、好ましくは1〜20重量%、より好ましくは1〜15重量%、さらにより好ましくは2〜10重量%である。
前記インク組成物は、0〜50重量%の水溶性または水混和性有機溶剤、好ましくは5〜50重量%および0〜5重量%のインク調整剤(ink control agent)も含有する。残りの成分は水である。上記割合は、インク組成物の総重量に基づく。
本発明において使用することができる上述の水溶性または水混和性有機溶剤の例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノールなどを含む、CからCアルカノール;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどを含む、カルボン酸アミド;2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンなどを含む、ラクタム;エチレングリコール、1,2−もしくは1,3−プロパンジオール、1,2−もしくは1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、チオジグリコール、ポリエチレングリコール;グリセリン、ヘキサン−1,2,6−トリオールなどを含む、ポリオール(三価アルコール);エチレングリコールモノメチルエーテルもしくはエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルなどを含む、ポリオールのC−Cアルキルエーテル;γ−ブチロラクトンまたはジメチルスルホキシドなどが挙げられる。これらの有機溶剤を単独で使用してもよいし、または併用してもよい。
これらの有機溶剤の中で、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、エチレングリコール、ジエチレングリコールまたはトリエチレングリコールおよびジプロピレングリコールが好ましく、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドンおよびジエチレングリコールがさらに好ましい。
他のインク添加剤としては、防食剤、防カビ剤、pH調整剤、キレート剤、サビ止め剤、水溶性UV吸収剤、水溶性ポリマー、染料溶剤、界面活性剤などが挙げられる。
本発明のインク組成物は、一般式(I)の染料化合物またはそれらの混合物を、必要に応じて上述のインク調整剤とともに、水または上述の水性溶剤(水溶性有機溶剤を含有する水)または水混和性有機溶剤に溶解することによって調製される。
上記調製方法には成分の溶解順序についての明確な制約はない。インク調整剤を添加した水または上記水性溶剤(水溶性有機溶剤を含有する水)に染料を予備的に溶解してもよいし、または染料を先ず水に溶解し、その後、水性溶剤およびインク調整剤を添加してもよい。他の順序が許される。逆浸透膜法によって脱塩した染料または着色剤を含有する溶液を含有する反応液に水性溶剤およびインク調整剤を添加することによって、インク組成物を調製することもできる。インク組成物の調製に使用する水は、好ましくは、殆ど不純物を有しない脱イオン水、例えば、イオン交換水または蒸留水である。膜フィルタを精密濾過に使用して、含有物を除去することができる。濾過膜の孔径は、一般には1μmから0.01μm、好ましくは0.8μmから0.2μmである。
本発明のカルボニルプロピルスルフリルアントラピリドンスルホン酸化合物もしくは該化合物の塩またはそれらの混合物を含有するマゼンタインク組成物は、シール、写真複写、マーキング、筆記、描画、型押しまたは印刷に、とりわけインクジェット印刷に適している。利点としては、得られる画像が、優れた耐水性、耐直射日光性、耐オゾン性および摩擦抵抗を有する点、またそれらを、特に黒色染料組成物については、調色に使用できる点である。
本発明のインクジェット印刷法に利用できる記録媒体の例としては、紙、コピー用紙、印刷用紙、フィルム、繊維、革などが挙げられる。媒体を一般に表面処理に付し、インク吸収層をその基材上に取り付ける。例えば、浸漬、または上述の基材上へのカチオンおよび他のポリマーのコーティングによって、インク吸収層を形成することができ、そのコーティング剤は、多孔質シリカ、アルミナゾルまたは特殊セラミックスなどを含有する。これらの白色無機物をポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンまたは他の親水性ポリマーとともに上述の基材上にコーティングする。かかるインク吸収層がコーティングされた薄いシートは、一般に、専用インクジェット用紙(フィルム)、光沢紙(フィルム)等と呼ばれる。勿論、普通紙を使用することもできる。
一般に、上述したような多孔質白色無機物がコーティングされた基材上に印刷された画像は、オゾンに起因して有意に変色する。しかし、その抜群の耐ガス性のため、本発明の水系マゼンタインク組成物には、かかる基材に対する特別な印刷効果がある。
多孔質白色無機物の例としては、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、合成非晶質シリカ、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン石(lithopone stone)、ゼオライト、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二酸化チタン、硫化亜鉛、炭酸亜鉛などが挙げられる。
インクジェット印刷では、よく使われる黄色およびシアンインク組成物に加えて、緑色インク組成物、橙色インク組成物、青色(または紫色)インク組成物およびマゼンタインク組成物を利用することができる。本発明の染料化合物を使用して、マゼンタインク組成物を調製することができる。必要な場合、これらの異なるカラーインク組成物を併用することができ、または黒色インク組成物を調製するために使用することができる。異なるカラーインク組成物を対応するインクカートリッジに充填し、それらを印刷用のインクジェットプリンタの規定の位置に取り付ける。インクジェットプリンタの例としては、圧電プリンタ、サーマル・バブル・ジェット・プリンタなどが挙げられる。
本発明のマゼンタインク組成物は、明るいマゼンタ色であり、とりわけ、光沢インクジェット紙上での非常に明るい階調、ならびに印刷画像の高い堅牢性および人の健康に対する安全性を特徴とする。
本発明のインク組成物には、保管中に沈殿または分離が発生しないだろう。本インクは、インクジェット印刷の際にノズルを詰まらせもしないだろう。連続的に(in continuous)インクジェットプリンタを比較的長い一定時間にわたってまたは断続的に使用しても、本発明のインクの物理的特性は変わることがない。
本発明を詳述するために以下に実施形態を提供する。別段の指定がない限り、ここに含まれる「部」および「%」は、重量に基づく。
実施形態
実施形態1
(1)100部のメタ−CIリアクティブブルー19および490部の水を反応器に添加し、撹拌し、その後、55℃〜60℃に加熱する。酸が反応中に生成される。得られた酸を中和し、反応を促進するために、希水酸化ナトリウム溶液を使用して、反応溶液をpH8.5〜9.0に維持する。基本的に反応溶液のpHが安定すると、反応は終了する。高速液体クロマトグラム(HPLC)を使用して、反応が完了したかどうかを判定することもできる。反応の完了後、pHを9.0に調整し、1時間撹拌する。大量の固体、すなわち(III’−RB19)化合物が、沈殿することになる。固体を濾過して取り出し、乾燥させ、83.1部の化合物III’−RB19を得ることになり、これは青紫色の粉末である。質量分析:III’−RB19:m/z(−):483.2([M−H]−1)。(遊離スルホン酸としての)中間染料生成物III’−RB19の最高強度の正確な分子量(M)は、484.2である。
(2)24.6部の化合物(III’−RB19)、1.5部の無水炭酸ナトリウム、35.0部のマロン酸ジエチル、75.0部のo−ジクロロベンゼンおよび20.0部のDMSOを反応容器に添加し、170℃〜175℃に加熱し、10時間反応させる。結果として生ずるエタノールおよび水を反応系から除去して反応を促進させる。HPLCで反応の完了を判定した後、反応溶液を冷却し、50部のイソプロパノールを添加し、しばらくの間撹拌し、その後、その反応溶液を150部のイソプロピルに撹拌しながら注入する。半時間撹拌した後、大量の固体、すなわち(IV−RB19)化合物が、沈殿することになる。それを濾過する。結果として得られる(IV−RB19)化合物を150部のイソプロパノールで洗浄し、それを乾燥させて、37.6部の紫色結晶性(IV−RB19)化合物を得る。質量分析:IV−RB19:m/z(−):739.0([M−H]−1)。
(遊離スルホン酸としての)中間染料生成物IV−RB19の最高強度の正確な分子量(M)は、740.0である。
Figure 2015504100
(3)35部の10%発煙硫酸を反応器に添加し、それを20℃未満で氷水浴の中に入れ、10.6部の(IV−RB19)化合物を添加する。温度を70℃に上昇させ、その温度で半時間、スルホン化反応を行う。温度を80℃〜90℃に上昇させ、同じ温度で4時間、スルホン化反応を行う。得られた反応溶液を180部の氷に注入して、硫酸を含有する高酸性染料水溶液を得る。
(4)工程(3)で得た硫酸を含有する高酸性染料水溶液を65℃〜70℃に加熱し、酸加水分解のために2時間撹拌する。加水分解の完了後、35部の水酸化カルシウム粉末を撹拌しながら添加して未反応硫酸を中和し、硫酸カルシウム沈殿を得る。1時間撹拌して完全にpH=7.0に中和し、そのpHを希水酸化ナトリウム溶液で9.0に調整する。中和プロセス中に熱が生成されることになるので、氷水を使用して反応を冷却すべきである。硫酸カルシウム沈殿を濾過して除去し、染料化合物の水溶液を得ることができる。高圧逆浸透膜法によって無機塩を除去し、濃縮し、乾燥させて、染料Dm1化合物の32部の純粋なナトリウム塩を得る。このナトリウム塩混合物の最大吸収は、(水溶液中で)527nmである。質量分析:m/z(3−):229.7([M−3H]−3)、m/z(2−):345.2([M−2H]−2)。遊離スルホン酸形態(M=H)で、最高強度の正確な分子量(M)は、692.1である。
Figure 2015504100
化合物Dm1のナトリウム塩混合物を水に溶解し、酸を添加してその溶液を酸性になるように調整し、その後、濾過してケークを得る。そのフィルタケークを水に溶解し、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア、ジエタノールアミンまたはトリエタノールアミンを添加して、それぞれ、該化合物のカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩またはトリエタノールアミン塩を、ナトリウム塩に加えて得る。
実施形態2
実施形態1で得た化合物Dm1の(9.9部の染料Dm1を含有する)水溶液の一部を取り、75℃〜80℃に加熱し、pHを9.0に調整し、3時間の反応のために0.5時間で9.0部のベンジルクロリドを滴下し、2時間の反応のために5分間で4.5部のベンジルクロリドを滴下し、その後、4時間の反応のために5分間で4.5部のベンジルクロリドを滴下する。反応過程を通して、希水酸化ナトリウム溶液を使用して、常にpH=9.0に調整する。反応完了後、加塩のために40部の塩化ナトリウムを撹拌しながら添加し、1時間撹拌し、2時間置いておく。得られた生成物を濾過し、乾燥させて、化合物Dm3の11.2部のナトリウム塩混合物を得、これは、赤色粉末である。このナトリウム塩混合物の最大吸収は、(水溶液中で)536nmである。質量分析:m/z(3−):259.6([M−3H]−3)、m/z(2−):390.2([M−2H]−2)。(遊離スルホン酸としての)中間染料生成物Dm3の最高強度の正確な分子量(M)は、782.1である。
Figure 2015504100
化合物Dm3のナトリウム塩混合物を水に溶解し、酸を添加してその溶液を酸性になるように調整し、その後、濾過してケークを得る。そのフィルタケークを水に溶解し、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア、ジエタノールアミンまたはトリエタノールアミンを添加して、それぞれ、該化合物のカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩またはトリエタノールアミン塩を、ナトリウム塩に加えて得る。
実施形態3
硫酸を含有する高酸性水溶液を実施形態1の工程1、工程2および工程3と同様に調製し、35部の水酸化カルシウム粉末を撹拌しながら添加して、過剰な硫酸を中和し、完全中和まで1時間撹拌する。濾過によって硫酸カルシウム固体を除去し、濾液を希水酸化ナトリウム溶液でpH=9.0に調整し、濾液を65℃〜70℃に加熱し、アルカリ加水分解のために2時間撹拌する。2時間後に加水分解は完了し、Dm1を含有する水溶液を得る。高圧逆浸透膜法によって無機塩を除去し、濃縮し、乾燥させて、32部の純粋な染料Dm1化合物を得る。
実施形態4
アミノ基のパラ位にスルホン基を有するC.I.アクティブブルー19’から中間体III’−RB19’を実施形態1の工程1で用いた同じ方法によって調製する。質量分析:III’−RB19’m/z(−):483.2([M−H]−1)。(遊離スルホン酸としての)中間染料生成物III’−RB19’の最高強度の正確な分子量(M)は、482.1である。実施形態1の工程2で用いた同じ方法によって中間体IV−RB19’を調製する。質量分析:m/z(−):739.0([M−H]−1)。(遊離スルホン酸としての)中間染料生成物IV−RB19’の最高強度の正確な分子量(M)は、740.0である。
Figure 2015504100
工程3で用いた同じ方法によって35部の12%発煙硫酸でスルホン化し、その後、実施形態1の工程4で用いた酸加水分解および精製方法によってDp2生成物の35部のナトリウム塩を得る。このナトリウム塩混合物の最大吸収は、(水溶液中で)528nmである。質量分析:m/z(3−):256.4([M−3H]−3)、m/z(2−):385.2([M−2H]−2)。(遊離スルホン酸としての)生成物Dp2の最高強度の正確な分子量(M)は、772.1である。
Figure 2015504100
実施形態5
実施形態2で用いた同じ方法によってベンジル化を行い、塩化ナトリウムで塩析して、Dp4のナトリウム塩を得る。質量分析:m/z(3−):287.3([M−3H]−3)、m/z(2−):430.2([M−2H]−2)。(遊離スルホン酸としての)染料生成物Dp4の最高強度の正確な分子量(M)は、862.1である。
Figure 2015504100
化合物Dp4のナトリウム塩混合物を水に溶解し、酸を添加してその溶液を酸性になるように調整し、その後、濾過してフィルタケークを得る。そのフィルタケークを水に溶解し、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア、ジエタノールアミンまたはトリエタノールアミンを添加して、それぞれ、該化合物のカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩またはトリエタノールアミン塩を、ナトリウム塩に加えて得る。
実施形態6
得られた化合物Dm1の(9.9部のDm1を含有する)水溶液の一部を取り、75℃〜80℃に加熱し、pHを9.0に調整し、3時間の反応のために0.5時間で10.0部の4−メチルベンジルクロリドを滴下し、2時間の反応のために5分間で5.0部の4−メチルベンジルクロリドを滴下し、その後、4時間の反応のために5分間で5.0部の4−メチルベンジルクロリドを滴下する。反応過程を通して、希水酸化ナトリウム溶液を使用して、常にpH=9.0に調整する。反応完了後、加塩のために40部の塩化ナトリウムを撹拌しながら添加し、1時間撹拌し、2時間置いておく。得られた生成物を濾過し、乾燥させて、化合物Dm5の11.4部のナトリウム塩混合物を得、これは、赤色粉末である。このナトリウム塩混合物の最大吸収は、(水溶液中で)537nmである。質量分析:Dm5:m/z(3−):264.6([M−3H]−3)、m/z(2−):397.2([M−2H]−2)。(遊離スルホン酸としての)中間染料生成物Dm5の最高強度の正確な分子量(M)は、796.1である。
化合物Dm5のナトリウム塩を水に溶解し、酸を添加してその溶液を酸性になるように調整し、その後、濾過してフィルタケークを得る。そのフィルタケークを水に溶解し、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア、ジエタノールアミンまたはトリエタノールアミンを添加して、それぞれ、該化合物のカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩またはトリエタノールアミン塩を、ナトリウム塩に加えて得る。
Figure 2015504100
実施形態7
得られた化合物Dm1の(9.9部のDm1を含有する)水溶液の一部を取り、75℃〜80℃に加熱し、pHを9.0に調整し、3時間の反応のために0.5時間で12.2部の3−ニトロベンジルクロリドを滴下し、2時間の反応のために5分間で6.1部の3−ニトロベンジルクロリドを滴下し、その後、4時間の反応のために5分間で6.1部の3−ニトロベンジルクロリドを滴下する。反応過程を通して、希水酸化ナトリウム溶液を使用して、常にpH=9.0に調整する。反応完了後、加塩のために40部の塩化ナトリウムを撹拌しながら添加し、1時間撹拌し、2時間置いておく。得られた生成物を濾過し、乾燥させて、化合物Dm7の11.8部のナトリウム塩混合物を得、これは、赤色粉末である。このナトリウム塩混合物の最大吸収は、(水溶液中で)537nmである。質量分析:m/z(3−):274.6([M−3H]−3)、m/z(2−):412.5([M−2H]−2)。(遊離スルホン酸としての)中間染料生成物Dm7の最高強度の正確な分子量(M)は、827.1である。
化合物Dm7のナトリウム塩を水に溶解し、酸を添加してその溶液を酸性になるように調整し、その後、濾過してフィルタケークを得る。そのフィルタケークを水に溶解し、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア、ジエタノールアミンまたはトリエタノールアミンを添加して、それぞれ、該化合物のカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩またはトリエタノールアミン塩を、ナトリウム塩に加えて得る。
Figure 2015504100
実施形態8
(11.0部のDp2を含有する)実施形態4で得た化合物Dm1の水溶液の一部を取り、75℃〜80℃に加熱し、pHを9.0に調整し、3時間の反応のために0.5時間で11.4部の3−クロロベンジルクロリドを滴下し、2時間の反応のために5分間で5.7部の3−クロロベンジルクロリドを滴下し、その後、4時間の反応のために5分間で5.7部の3−クロロベンジルクロリドを滴下する。反応過程を通して、希水酸化ナトリウム溶液を使用して、常にpH=9.0に調整する。反応完了後、加塩のために40部の塩化ナトリウムを撹拌しながら添加し、1時間撹拌し、2時間置いておく。得られた生成物を濾過し、乾燥させて、化合物Dp10の12.8部のナトリウム塩混合物を得、これは、赤色粉末である。このナトリウム塩混合物の最大吸収は、(水溶液中で)538nmである。質量分析:m/z(3−):297.6([M−3H]−3)、m/z(2−):447.2([M−2H]−2)。(遊離スルホン酸としての)染料生成物Dp10の最高強度の正確な分子量(M)は、896.1である。
化合物Dp10のナトリウム塩を水に溶解し、酸を添加してその溶液を酸性になるように調整し、その後、濾過してケークを得る。そのフィルタケークを水に溶解し、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア、ジエタノールアミンまたはトリエタノールアミンを添加して、それぞれ、該化合物のカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩またはトリエタノールアミン塩を、ナトリウム塩に加えて得る。
Figure 2015504100
実施形態9
(11.0部のDm2を含有する)得られた化合物Dp2の水溶液の一部を取り、75℃〜80℃に加熱し、pHを9.0に調整し、3時間の反応のために0.5時間で14.7部の3−スルホン酸基ベンジルクロリドを滴下し、2時間の反応のために5分間で7.35部の3−スルホン酸基ベンジルクロリドを滴下し、その後、4時間の反応のために7.35部の3−スルホン酸基ベンジルクロリドクロリドを滴下する。反応過程を通して、希水酸化ナトリウム溶液を使用して、常にpH=9.0に調整する。反応完了後、加塩のために40部の塩化ナトリウムを撹拌しながら添加し、1時間撹拌し、2時間置いておく。得られた生成物を濾過し、乾燥させて、化合物Dp14の13.4部のナトリウム塩混合物を得、これは、赤色粉末である。このナトリウム塩混合物の最大吸収は、(水溶液中で)537nmである。質量分析:m/z(3−):313.1([M−3H]−3)、m/z(2−):470.2([M−2H]−2)。(遊離スルホン酸としての)中間染料生成物Dp14の最高強度の正確な分子量(M)は、942.1である。
実施形態10
Figure 2015504100
(9.0部の染料Dp2を含有する)実施形態4で得た化合物Dp2の水溶液の一部を取り、70℃に加熱し、1.5時間の反応のために0.5時間で6.6部の1−クロロメチルナフタレンを滴下する。反応過程を通して、希水酸化ナトリウム溶液を使用して、常にpH=5.2に調整する。反応完了後、その反応溶液を冷却し、希水酸化ナトリウム溶液でpH=9.0に調整し、その後、60部のメタノールを添加する。2時間撹拌し、固体、すなわち(Dp17)化合物が分離することになる。その(Dp17)化合物を濾過し、100部のメタノールで洗浄し、その後、乾燥させて、(Dp17)化合物の10.4部のナトリウム塩を得、これは、赤色粉末である。質量分析:m/z(3−):303.1([M−3H]−3)、m/z(2−):455.2([M−2H]−2)。(遊離スルホン酸としての)染料生成物Dp17の最高強度の正確な分子量(M)は、912.1である。
Figure 2015504100
化合物Dm17のナトリウム塩混合物を水に溶解し、酸を添加してその溶液を酸性になるように調整し、その後、濾過してケークを得る。そのフィルタケークを水に溶解し、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア、ジエタノールアミンまたはトリエタノールアミンを添加して、それぞれ、該化合物のカリウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩またはトリエタノールアミン塩を、ナトリウム塩に加えて得る。
実施形態11
(A)インクの調製
マゼンタ着色剤として上記実施形態で得た生成物を含有するインク組成物を表1に記載する配合に従って調製し、0.45μm膜フィルタでそのインク組成物を濾過して、本発明の水性マゼンタインク組成物を得る。トリエタノールアミンを添加してそのインク組成物のpHを8〜10に調整し、脱イオン水を添加して、全容量を100重量部にする。
同じ方法により、カルボニルプロピルスルフリルおよびカルボキシル(またはカルボン酸ベンジルエステル)を有しないアントラピリドンスルホン基を有する染料(anthrapyridone sulfonic dye)Dye1を使用して、比較染料については市販の染料C.I.リアクティブレッド180(略してリアクティブレッド180)およびC.I.ダイレクトレッド227を使用してインク組成物を調製する。
Figure 2015504100
Figure 2015504100
(B)インクジェットプリンタ
インクジェットプリンタ(エプソン社製のEpson 270)、光沢写真用紙(エプソン)および上記インク組成物をインクジェット印刷に使用する。
(C)インクジェット印刷画像の評価:
(1)キセノンランプでの印刷画像の耐光性試験
キャノンおよびエプソン製の印刷された光沢写真用紙を、60%RHおよび24℃の(China Surui Company製)キセノンランプ耐候試験機(Xenon−lamp Weathering Test Chamber)ZG−Pを用いて、0.36W/mの輝度で50時間照射し、この試験の前後の色差(ΔE)を確認する。その色差(ΔE)を上記色測定システム(Unterlab)での試験の前後のL、a、bの値の差から次の式によって計算する:
ΔE=((Lの差)+(aの差)+(bの差)1/2
評価のために次のベンチマークに基づいて3つの等級を区分することになる。
ΔE<10 〇
ΔE<20 △
ΔE>20 ×
(2)印刷画像の耐ガス性
40ppmオゾン、60%RHおよび24℃の(China Surui Company製)オゾン耐候試験機(Ozone Weathering Test Chamber)内に印刷画像を6時間置く。上の(1)で説明したのと同じ手法でこの試験の前後の色差(ΔE)を計算し、それを次のベンチマークに基づいて3つの等級で評価する。
ΔE<10 〇
ΔE<20 △
ΔE>20 ×
(3)印刷画像の耐湿性
50℃および90%RHの(China Surui Company製)恒温・恒湿チャンバ(Constant Temperature and Humidity Chamber)内に印刷画像を168時間置く。この試験の前後のインクのにじみを裸眼で鑑定し、次のベンチマークに基づいて3つの等級で評価する。
にじみなし 〇
軽微なにじみ △
顕著なにじみ ×
(D)染料の水溶性(g/100g水)の評価
染料の水への溶解度>30 〇
染料の水への溶解度>15〜20 △
染料の水への溶解度<15 ×
(E)水性溶剤系中の染料の長期安定性の評価
20部の染料、70部の水および10部のエチレングリコールからなる系を加熱して溶解する。その溶液が冷却した後、それを50℃の恒温で7日間、気密保管する。それを0℃に冷却し、同じ温度で7日間保管する。その溶液を濾過し、それを次のベンチマークに基づいて3つの等級で評価する。
沈殿なし 〇
軽微な沈殿 △
顕著 ×
すべての試験結果を表2に収載する。
Figure 2015504100
この比較は、カルボキシル(またはカルボン酸ベンジルエステル)と、スルホン酸基と、カルボニルプロピルスルフリルとを含有する、本発明のアントラピリドンスルホン基を有する染料が、インクジェットインク用の染料として使用されたとき、極めて優れた溶解性および長期安定性を特徴とすること、および結果として得られるインクジェットインク組成物で印刷された画像が、抜群の耐光性、耐オゾン性および防湿性を特徴とすることを示す。
カルボキシル(またはカルボン酸ベンジルエステルもしくはナフトアート)と、スルホン酸基と、カルボニルプロピルスルフリルとを含有する、本発明の一般式(1)のアントラピリドンスルホン酸化合物およびそれらの塩は、インクジェット印刷に適する、水への高い溶解度、水中での高い安定性、階調性および光輝性を特徴とする。これらの化合物を含有するマゼンタインク組成物は、抜群の保管安定性を有し、このインクで印刷された画像は、抜群の耐光性、防湿性および耐オゾン性を特徴とするので、これらの化合物は、インクジェット印刷に適するマゼンタ染料である。
ベンジル化(またはナフチルメチル化)試薬と加水分解反応において得た一般式(I’)で示される化合物の溶液とを使用する、一定の温度、pH、投入量の比、反応時間の条件下でのベンジル化(またはナフチルメチル化)反応によって、一般式(II)で示される化合物(または一般式(II)’で示される化合物)を得る。
ベンジル化(またはナフチルメチル化)反応のpHは、好ましくは0〜12、より好ましくは3〜12、より好ましくは5〜10、より好ましくは6〜10、より好ましくは7〜9である。ベンジル化反応の投入量のモル比(I’:ベンジル化試薬)は、好ましくは1:1〜100であり、より好ましくは1:1〜80であり、より好ましくは1:1〜70であり、より好ましくは1:1〜60であり、より好ましくは1:1〜50であり、より好ましくは1:1〜40である。ナフチルメチル化反応の投入量のモル比(I’:ナフチルメチル化試薬)は、好ましくは1:1〜20であり、より好ましくは1:1〜10であり、より好ましくは1:1〜5であり、より好ましくは1:1〜3である。
ベンジル化(またはナフチルメチル化)反応の反応時間は、好ましくは120時間、より好ましくは96時間、より好ましくは72時間、より好ましくは48時間、より好ましくは24時間である。ベンジル化反応の反応時間は、好ましくは1〜120時間であり、より好ましくは1〜96時間であり、より好ましくは1〜72時間であり、より好ましくは1〜48時間であり、より好ましくは1〜24時間である。ナフチルメチル化反応の反応時間は、好ましくは0.5〜10時間であり、より好ましくは1〜5時間であり、より好ましくは1〜3時間である。ベンジル化(またはナフチルメチル化)反応で得た混合物を使用して、当業界の従来の方法に従って塩析または塩交換により塩混合物を調製することができる。

Claims (20)

  1. 一般式(I)の形で現れる、アントラピリドン骨格上にカルボキシル基と、スルホン酸基と、カルボニルプロピルスルフリルスルホン酸とを同時に含有する化合物:
    Figure 2015504100
    (一般式(I)中:Aは、カチオンM、または置換もしくは非置換ベンジル基、または置換もしくは非置換ナフチルメチルであってよく;M、M、Mは、それぞれカチオンまたはカチオン性基であり;スルホン酸基(SOは、ベンゼン環のいずれの位置にあってもよく、このmは、0〜2の整数である)
    またはそれらの混合物を含む、マゼンタ染料の一類。
  2. AがカチオンMであるとき、前記一般式(I)が一般式(I’):
    Figure 2015504100
    に変更され、
    Aが置換または非置換ベンジル基であるとき、前記一般式(I)が一般式(II):
    Figure 2015504100
    に変更され、
    Aが置換または非置換ナフチルメチルであるとき、前記一般式(I)が一般式(II’):
    Figure 2015504100
    に変更され、
    前記一般式(II)および(II’)中、Rが、H、C1−6アルキル基、CN、NO、SOHもしくはSO、F、Cl、Br、COH、CO、CO、またはNHCORであり;Rが、HまたはC1−6アルキル基であり;Rが、HまたはC1−6アルキル基であり;(R)nが、ベンゼン環のいずれの位置にあってもよく、このnが0〜3の整数であり;
    前記一般式(I’)、(II)および(II’)中、M、M、M、M、M、Mが、それぞれカチオンまたはカチオン性基であり;スルホン酸基(SOが、ベンゼン環のいずれの位置にあってもよく、このmが0〜2の整数である、
    請求項1に記載のマゼンタ染料。
  3. 、M、M、M、M、Mが、次のカチオン:H、Li、Na、K、NH 、または有機アンモニウム塩N(このR、R、R、Rは、それぞれ、同じまたは異なるH、C1−18アルキル基、シクロヘキシル基、CHCHOH、CH(CH)CHOHもしくはベンジル基である)から選択される、請求項2に記載のマゼンタ染料。
  4. mが1〜2の整数である、請求項2に記載のマゼンタ染料。
  5. 有機アンモニウム塩Nが、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、モノイソプロパノールアミン塩、ジイソプロパノールアミン塩、またはトリイソプロパノールアミン塩から選択される、請求項3に記載のマゼンタ染料。
  6. カチオンが、H、Li、Na、K、またはNH から選択される、請求項3に記載のマゼンタ染料。
  7. 前記一般式(I)で示される化合物が、任意の割当量を有する混合物の形態で使用され得る、請求項2〜6に記載のいずれか1つのマゼンタ染料。
  8. 請求項1に記載の一般式(I)で示される化合物またはそれらの混合物を調製するための方法であって、
    (1)一般式(IV)で示される中間化合物を合成する工程
    Figure 2015504100
    [一般式(IV)中のRは、C−Cアルキル基であり;
    環化工程は、原料として一般式(III)または(III’)で示される化合物に基づき、該一般式(III)または(III’)で示される化合物とマロン酸ジエステル(ROOC−C−COOR)とを用いて有機溶剤中、100℃〜250℃の温度で2〜10時間、環化反応を行って、一般式(IV)で示される中間化合物を形成する段階
    Figure 2015504100
    または
    Figure 2015504100
    を含み;
    前記環化後、反応系を冷却し、その液体反応系から分離した一般式(IV)の化合物を濾過して、固体中間体(IV)化合物を得る];
    (2)スルホン化および分解工程
    [前記一般式(IV)で示される中間化合物を、10℃〜120℃の温度下、5〜30%SOまたはクロロスルホン酸を含有する発煙硫酸(SO・HSO)でスルホン化し、同時に分解反応を2〜4時間行って、混合物を得る;前記混合物は、一般式(V)、(VI)、(VII)で示される化合物:
    Figure 2015504100
    を1つ以上を含有する];
    (3)加水分解工程
    [前記工程(2)で得たスルホン化化合物を酸性条件またはアルカリ性条件で加水分解する;
    酸性条件での加水分解:前記工程(2)で得たスルホン化液を40℃〜80℃に加熱し、そして加水分解1.5〜5時間。その後、アルカリを使用して前記スルホン化液中の硫酸を中和し、一般式(I’)(MはHである)で示される化合物の溶液を最終的に得た;
    アルカリ性条件での加水分解:前記工程(2)で得たスルホン化液を、アルカリを使用して中性に中和し、その後、アルカリを使用して、弱アルカリが現れる9〜10にpHを調整し、その後、40℃〜80℃に加熱し、1.5〜5時間、加水分解し、一般式(I’)で示される化合物の溶液を最終的に得た];
    (4)ベンジル化(またはナフチルメチル化)工程
    [一定の温度、pH、投入量の比、反応時間の条件下でのベンジル化(またはナフチルメチル化)試薬と前記工程(3)における一般式(I’)で示される化合物の溶液とを使用するベンジル化(またはナフチルメチル化)反応により、一般式(II)で示される化合物を得る];
    (5)塩析工程
    [前記工程(4)で得た混合物を塩で塩析して、前記一般式(I)で示される化合物の1つ以上の塩を含有する塩混合物を生成する];
    (6)分離工程
    [前記一般式(I)で示される化合物の塩を前記塩混合物から段階的塩析、逆相イオン対クロマトグラフィーなどの採用により分離し、得られた化合物塩をそれぞれ脱塩して、前記一般式(I)で示される化合物を生成する]
    を含む方法。
  9. 前記工程(1)において、前記反応温度が、100℃〜200℃であり、前記反応時間が、2〜12時間であり、前記有機溶剤が、100℃〜300℃の沸点を有し、反応原料(III)または(III’)を溶解またはある程度溶解することができ;
    前記工程(2)において、前記反応時間が、3〜4時間であり、前記スルホン化温度が、10〜100℃であり、発煙硫酸中の三酸化硫黄の含有量が、5〜20%であり;
    前記工程(3)において、前記加水分解温度が、40〜80℃であり、加水分解時間が1.5〜5時間であり;前記加水分解反応において使用するアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化第二鉄、水酸化銅が挙げられ、好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化第二鉄が挙げられ、より好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウムが挙げられ、より好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムが挙げられ、より好ましくは、水酸化カルシウムが挙げられるが、これらに限定されず;
    前記工程(4)において、前記ベンジル化反応の温度が、50℃〜150℃であり、前記ベンジル化反応のpHが、0〜12であり、前記ベンジル化反応の投入量のモル比(I’:ベンジル化試薬)が、1:1〜100であり、前記ベンジル化反応の反応時間が、1〜120時間であり、前記ナフチルメチル化反応の温度が、70℃〜150℃であり、前記ナフチルメチル化反応のpHが、0〜12であり、前記ナフチルメチル化反応の投入量のモル比(I’:ナフチルメチル化試薬)が、好ましくは1:1〜20であり、前記ナフチルメチル化反応の反応時間が、0.5〜10時間であり;
    前記工程(5)において、前記塩析工程において使用される塩が、無機塩であり、前記無機塩が、塩化アンモニウム、塩化ナトリウムまたは塩化リチウムから選択される、
    請求項8に記載の一般式(I)で示される化合物を調製するための方法。
  10. 前記工程(2)における化合物のスルホン基の数mが、発煙硫酸中の三酸化硫黄の含有量およびスルホン化温度との関係であり;低含有量および低温での場合、mが1である化合物を得ることになり;より高い含有量および温度での場合、mが2である化合物を得ることになる、請求項8に記載の一般式(I)で示される化合物を調製するための方法。
  11. 前記工程(1)において、前記反応温度が、130℃〜190℃であり、前記反応時間が、2〜10時間であり、前記有機溶剤が、140℃〜250℃の沸点を有し;
    前記工程(2)において、前記発煙硫酸中の三酸化硫黄の含有量が、6〜15%であり;
    前記工程(3)において、前記加水分解温度が、40〜70℃であり、加水分解時間が1.5〜4時間であり;
    前記工程(4)において、前記ベンジル化反応の温度が、60℃〜130℃であり、前記ベンジル化反応のpHが、3〜12であり、前記ベンジル化反応の投入量のモル比(I’:ベンジル化試薬)が、1:1〜80であり、前記ベンジル化反応の反応時間が、1〜96時間であり、前記ナフチルメチル化反応の温度が、70℃〜130℃であり、前記ナフチルメチル化反応のpHが、3〜12であり、前記ナフチルメチル化反応の投入量のモル比(I’:ナフチルメチル化試薬)が、好ましくは1:1〜10であり、前記ナフチルメチル化反応の反応時間が、1〜5時間である、
    請求項9に記載の一般式(I)で示される化合物またはそれらの混合物を調製するための方法。
  12. 前記工程(1)において、前記反応時間が、2〜8時間であり、前記有機溶剤が、140℃〜200℃の沸点を有し;
    前記工程(3)において、前記加水分解温度が、50〜70℃であり、好ましくは60〜70℃であり、加水分解時間が1.5〜3時間であり、好ましくは1.5〜2時間であり;
    前記工程(4)において、前記ベンジル化反応の温度が、70℃〜80℃であり、前記ベンジル化反応のpHが、5〜10であり、前記ベンジル化反応の投入量のモル比(I’:ベンジル化試薬)が、1:1〜70であり、前記ベンジル化反応の反応時間が、1〜72時間であり、前記ナフチルメチル化反応の温度が、70℃〜120℃であり、前記ナフチルメチル化反応のpHが、4〜9であり、前記ナフチルメチル化反応の投入量のモル比(I’:ナフチルメチル化試薬)が、好ましくは1:1〜5であり、前記ナフチルメチル化反応の反応時間が、1〜3時間である、
    請求項11に記載の一般式(I)で示される化合物を調製するための方法。
  13. 前記工程(4)において、前記ベンジル化反応のpHが、6〜10であり、前記ベンジル化反応の投入量のモル比(I’:ベンジル化試薬)が、1:1〜60であり、前記ベンジル化反応の反応時間が、1〜48時間であり、前記ナフチルメチル化反応の温度が、50℃〜110℃であり、前記ナフチルメチル化反応のpHが、5〜7であり、前記ナフチルメチル化反応の投入量のモル比(I’:ナフチルメチル化試薬)が、好ましくは1:1〜3である、
    請求項12に記載の一般式(I)で示される化合物を調製するための方法。
  14. 前記工程(4)において、前記ベンジル化反応のpHが、7〜9であり、前記ベンジル化反応の投入量のモル比(I’:ベンジル化試薬)が、1:1〜50であり、前記ベンジル化反応の反応時間が、1〜24時間であり、前記ナフチルメチル化反応の温度が、50℃〜100℃である、
    請求項13に記載の一般式(I)で示される化合物を調製するための方法。
  15. 前記工程(4)において、前記ベンジル化反応の投入量のモル比(I’:ベンジル化試薬)が、1:1〜40である、請求項14に記載の一般式(I)で示される化合物を調製するための方法。
  16. インクジェット水系インク組成物であって、該組成物の総重量に基づき、1〜20重量%の請求項1記載のマゼンタ染料と、5〜50重量%の水混和性有機溶剤と、30〜94重量%の水とを含有する組成物。
  17. 前記成分含有量の合計が100%である、請求項16に記載のインクジェット水系インク組成物。
  18. 前記水混和性有機溶剤が、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロール、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ジグリセロール、2−ピロリドンおよびN−メチル−2−ピロリドンのうちの1つ以上から選択される、請求項16または17に記載のいずれか1つのインクジェット水系インク組成物。
  19. 次の材料:インク、塗料、ペイント、レーザー印刷用トナー、マーカー、紙、布地、ガラスまたはセラミックのための着色剤として役立つ、請求項1に記載のマゼンタ染料の利用。
  20. ポリマー材料のための着色剤として役立つ、請求項1に記載のマゼンタ染料の利用。
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