JP2015227631A5 - - Google Patents

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本発明の第一の態様は、
排気通路に触媒装置を備えた内燃機関を制御するように構成された内燃機関の制御装置であって、
前記触媒装置の暖機要求があった場合に、少なくとも1つの気筒においてリーン燃焼行わ且つ少なくとも1つの他の気筒においてリッチ燃焼行わるA/F振動手段と、
前記暖機要求があった場合に、排気弁の閉弁時期を吸気上死点よりも前まで進角する早閉じ手段と、
前記暖機要求があった場合に、点火時期を遅角する点火遅角手段と、
備え
前記制御装置は、燃焼が不安定である場合には、燃焼が安定である場合に比べて、前記点火遅角手段によって提供されるリーン燃焼が行われる気筒の点火時期の遅角量を小さくすると共に前記A/F振動手段よって提供される空燃比の振幅を大きくするように、更に構成されており、かつ、
前記制御装置は、前記A/F振動運転の終了後には、前記A/F振動手段によってリーン燃焼が行われていた気筒の点火時期を、当該リーン燃焼で用いられていた点火時期から、現在の空燃比が大きいほど大きく、進角側に補正するように更に構成されていることを特徴とする。
この態様によれば、燃焼が不安定である場合には、燃焼が安定である場合に比べて、点火遅角手段によって提供されるリーン燃焼が行われる気筒の点火時期の遅角量を小さくすると共にA/F振動手段よって提供される空燃比の振幅を大きくする。したがって、点火時期の遅角量の減少により燃焼の安定性を促進してドライバビリティの悪化を抑制し、かつ、点火進角に伴う触媒の暖機性の低下を、空燃比の振幅の拡大によって補償することができる。
上述した早閉じ手段による早閉じ運転とA/F振動手段によるA/F振動運転とを同時に実行すると、燃焼室内における既燃ガスの量(いわゆる内部EGR量)が大きいことから、A/F振動運転においてリーン燃焼が割り当てられていた気筒におけるA/F振動運転終了直後の燃焼性が悪くなる。これにつき、本発明の当該態様によれば、A/F振動運転の終了後には、A/F振動運転においてリーン燃焼が行われていた気筒の点火時期を、当該リーン燃焼で用いられていた点火時期から、現在の空燃比が大きいほど大きく、進角側に補正する。したがって、リーン燃焼が割り当てられていた気筒における燃焼の悪化を抑制することができる。
次に、ステップS30では、ECU50は、目標バルブタイミングを算出する。上述のとおり、ECU50は、排気弁14の目標閉弁時期を設定する。例えば、ECU50は、吸入空気量およびエンジン回転数Neからエンジン8の要求負荷を算出し、この要求負荷に基づいて排気弁14の目標閉弁時期を設定する図4に示すように、目標閉弁時期は、早閉じ運転が行われない通常運転時には、破線Aのように吸気上死点TDCよりも遅角側に設定され、早閉じ運転が行われるときには、実線Bのように、吸気上死点TDCよりも進角側に設定される。目標閉弁時期の進角量は、吸気弁13が開いたときの既燃ガスの吸気ポートへの吹き返しを促進するように、吸気通路3と排気通路18との圧力差が小さいほど、大きくしてもよい。
ステップS80では、ECU50は、点火プラグ12の目標点火時期を、所定の単位角度、進角側に補正する。結果として、点火遅角運転における点火時期の遅角量は、より小さい値に変更される。次に、ステップS90では、ECU50は、A/F振幅を拡大する。このA/F振幅の拡大は、上述した図5に示されるマップまたは関数に従って行うことができる。ステップS80及びS90の処理の結果、点火時期の進角による触媒の暖機性の低下を補償するように、点火時期が早いほど、A/F振幅が大きくされる。
以上のとおり、第1実施形態では、ECU50は、触媒暖機要求があった場合に、点火遅角運転およびA/F振動運転(S40)と、排気弁14の早閉じ運転(S60)とを実行すると共に、燃焼が不安定である場合には、燃焼が安定である場合に比べて、点火遅角運転におけるリーン気筒の点火遅角量を小さくする(S80)と共に、A/F振幅を拡大(S90)する。したがって本実施形態では、点火時期の進角により燃焼の安定性を促進してドライバビリティの悪化を抑制しながら、点火進角に伴う触媒の暖機性の低下を、A/F振幅の拡大によって補償することができる。
この問題点に対処するため、第2実施形態では、A/F振動運転の終了後には、A/F振動運転においてリーン燃焼が行われていた気筒の点火時期を、当該A/F振動運転で用いられていた点火時期から、現在の空燃比が大きいほど大きく、進角側に補正する。第2実施形態の機械的構成は上記第1実施形態におけるものと同様であるため、同一符号を付してその詳細の説明を省略する。
第2実施形態では、図8に示されるような点火時期補正量マップが予め作成され、ECU50のROMに格納されている。このマップは、リーン気筒内の空燃比A/Fと、当該リーン気筒内の内部EGR率(すなわち、当該気筒内のガスにおける既燃ガスの体積割合)と、点火時期補正量aleanとが、互いに関連付けて格納されている。図8では点火時期補正量aleanは進角量、すなわち進角側を正とするクランク角で表されており、その値が大きいほど点火時期は進角される。このマップでは、リーン気筒内の空燃比A/Fが大きい(リーンである)ほど、また当該気筒内の内部EGR率が大きいほど、点火時期補正量aleanが大になる(進角される)ように設定されている。空燃比A/Fは目標空燃比を用いるが、検出または推定した空燃比を用いても良い。
以上のとおり、第2実施形態では、ECU50は、A/F振動運転の終了後には(S230,S240)、A/F振動運転においてリーン燃焼が行われていたリーン気筒の点火時期を、当該リーン燃焼で用いられていた点火時期から、現在の空燃比が大きいほど大きく、進角側に補正する(S280,図8)。これによって、リーン気筒におけるA/F振動運転終了直後の燃焼性の悪化を、抑制することができる。したがって、エミッションの悪化及びドライバビリティの悪化を抑制することができる。

Claims (1)

  1. 排気通路に触媒装置を備えた内燃機関を制御するように構成された内燃機関の制御装置であって、
    前記触媒装置の暖機要求があった場合に、少なくとも1つの気筒においてリーン燃焼行わ且つ少なくとも1つの他の気筒においてリッチ燃焼行わるA/F振動手段と、
    前記暖機要求があった場合に、排気弁の閉弁時期を吸気上死点よりも前まで進角する早閉じ手段と、
    前記暖機要求があった場合に、点火時期を遅角する点火遅角手段と、
    備え
    前記制御装置は、燃焼が不安定である場合には、燃焼が安定である場合に比べて、前記点火遅角手段によって提供されるリーン燃焼が行われる気筒の点火時期の遅角量を小さくすると共に前記A/F振動手段よって提供される空燃比の振幅を大きくするように、更に構成されており、かつ、
    前記制御装置は、前記A/F振動運転の終了後には、前記A/F振動手段によってリーン燃焼が行われていた気筒の点火時期を、当該リーン燃焼で用いられていた点火時期から、現在の空燃比が大きいほど大きく、進角側に補正するように更に構成されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
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