JP2010196581A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料の副噴射を適切に制御することによって、良好な燃焼状態を確保することができ、それにより、燃焼音を抑制できるとともに、排ガス特性を良好に保つことができる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供する。
【解決手段】この内燃機関3の燃料噴射制御装置1は、検出された内燃機関の運転状態NE,PMCMDに基づいて、副噴射による燃料が燃焼すべき区間である燃焼区間STGCOMBを設定する。また、この燃焼区間STGCOMBにおいて算出された熱発生率dQHRの変化率ΔdQHRの最大値ΔMAXおよび最小値ΔMINを算出する。そして、算出された最大値ΔMAXと所定の第1しきい値ΔREF1との関係、および算出された最小値ΔMINと第1しきい値ΔREF1よりも小さな所定の第2しきい値ΔMINとの関係に応じて、副噴射を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、主噴射に加え、その前および後の少なくとも一方における副噴射によって、燃料を噴射する内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
従来の燃料噴射制御装置として、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この燃料噴射制御装置では、メイン噴射に加え、その前に燃料を噴射するパイロット噴射が行われる。このパイロット噴射による燃料噴射量および燃料噴射時期は、以下のようにして設定される。まず、内燃機関の回転数および負荷に応じて算出した燃料噴射量の基本値に、第1補正係数を乗算することによって、燃料噴射量を算出する。この第1補正係数は、最大値係数に基づいて算出され、この最大値係数は、パイロット噴射による燃焼中の筒内圧の2回微分値の最大値を、内燃機関の回転数に応じて算出された値で除算することによって算出される。一方、燃料噴射時期は、TDC位置から所定期間だけ進角した値に設定される。この所定期間は、内燃機関の回転数に応じて算出された基本値に、第2補正係数を乗算することによって、算出される。この第2補正係数は、最大値位置係数に基づいて算出され、この最大値位置係数は、上記の2回微分値の最大値が発生したタイミングのクランク角度を、内燃機関の回転数に応じて算出された値で除算することによって算出される。そして、以上のようにして算出された燃料噴射量および燃料噴射時期に基づいて、インジェクタの開弁時間および開弁タイミングを設定することによって、パイロット噴射が制御される。
特開2006−183466号公報
しかし、従来の燃料噴射制御装置では、パイロット噴射による燃料の燃焼中における筒内圧の2回微分値の最大値とその発生タイミングを用いて、パイロット噴射による燃料噴射量と燃料噴射時期を補正するにすぎない。このため、メイン噴射による燃料の燃焼にパイロット噴射による燃料の燃焼が重なって行われた場合でも、そのことが識別されることなく、そのような適正でない燃焼状態が続いてしまう。その場合には、メイン噴射による熱発生率が過大になり、それに伴い、大きな燃焼音の発生や、排ガス特性の悪化を招くおそれがある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、燃料の副噴射を適切に制御することによって、良好な燃焼状態を確保することができ、それにより、燃焼音を抑制できるとともに、排ガス特性を良好に保つことができる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、主噴射(メイン噴射)に加え、主噴射の前および後の少なくとも一方における副噴射によって、燃料噴射弁4から燃料を噴射する内燃機関3の燃料噴射制御装置1であって、内燃機関3の運転状態を検出する運転状態検出手段(クランク角センサ23、アクセル開度センサ24、ECU2)と、検出された内燃機関3の運転状態(エンジン回転数NE、要求トルクPMCMD)に基づいて、副噴射による燃料が燃焼すべき区間である燃焼区間STGCOMBを設定する燃焼区間設定手段(ECU2、図2のステップ3)と、内燃機関3の燃焼室3dの圧力を検出する圧力検出手段(筒内圧センサ21、ECU2)と、検出された圧力(筒内圧PCYL)に基づいて、熱発生率dQHRを算出する熱発生率算出手段(ECU2、図6のステップ62)と、算出された熱発生率dQHRの変化率ΔdQHRを算出する変化率算出手段(ECU2、図2のステップ4)と、変化率算出手段により算出された燃焼区間STGCOMBにおける熱発生率dQHRの変化率ΔdQHRの最大値ΔMAXを算出する最大値算出手段(ECU2、図2のステップ5)と、算出された燃焼区間STGCOMBにおける熱発生率dQHRの変化率ΔdQHRの最小値ΔMINを算出する最小値算出手段(ECU2、図2のステップ11)と、算出された最大値ΔMAXと所定の第1しきい値ΔREF1との関係、および算出された最小値ΔMINと第1しきい値ΔREF1よりも小さな所定の第2しきい値ΔMINとの関係に応じて、副噴射を制御する制御手段(ECU2、図3のステップ17〜24)と、を備えることを特徴とする。
この内燃機関の燃料噴射制御装置によれば、主噴射に加え、その前および後の少なくとも一方における副噴射によって、燃料噴射弁から燃料を噴射する。また、検出された内燃機関の運転状態に基づいて、副噴射による燃料が燃焼すべき燃焼区間を設定し、この燃焼区間における熱発生率の変化率の最大値と最小値を算出する。そして、算出された最大値と所定の第1しきい値との関係、および算出された最小値と所定の第2しきい値との関係に応じて、副噴射を制御する。
副噴射による燃料が燃焼すべき燃焼区間は、内燃機関の運転状態と相関性を有し、内燃機関の運転状態に応じて概ね定まる。また、この燃焼区間において副噴射による燃料の燃焼(以下「副噴射燃料の燃焼」という)が正常に行われていれば、熱発生率の変化率は、増大し、最大値に達した後、減少し、最小値に達する。したがって、副噴射燃料の燃焼が正常に行われていれば、熱発生率の変化率の最大値は所定の第1しきい値に対して、最小値は所定の第2しきい値に対して、それぞれ一定の関係をもって現れるはずである。以上のような観点に基づき、本発明によれば、内燃機関の運転状態に応じて燃焼区間を設定するとともに、燃焼区間において算出された熱発生率の変化率の最大値と第1しきい値との関係、および最小値と第2しきい値との関係に応じ、例えば、それらの関係が所望の関係になるように副噴射を制御することによって、副噴射燃料の燃焼を、その燃焼区間内において適切に行わせることができる。その結果、燃焼状態を適切に制御でき、燃焼音を抑制できるとともに、排ガス特性を良好に保つことができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の内燃機関3の燃料噴射制御装置1において、第1しきい値ΔREF1を上回っている状態で算出された最大値ΔMAXの発生位置を、最大値位置(最大値角CAMAX)として算出する最大値位置算出手段(ECU2、図2のステップ7)と、第2しきい値ΔREF2を下回っている状態で算出された最小値ΔMINの発生位置を、最小値位置(最小値角CAMIN)として算出する最小値位置算出手段(ECU2、図2のステップ13)と、をさらに備え、制御手段は、最大値位置および最小値位置に応じて、副噴射を制御することを特徴とする。
前述したように、副噴射燃料の燃焼が正常に行われていれば、燃焼区間内に、熱発生率の変化率の最大値および最小値がその順に現れ、また、最大値は所定の第1しきい値を上回り、最小値は所定の第2しきい値を下回るはずである。このような観点から、本発明によれば、第1しきい値を上回っている状態で算出された最大値の発生位置を最大値位置として算出し、第2しきい値を下回っている状態で算出された最小値の発生位置を最小値位置として算出する。そして、これらの最大値位置および最小値位置に応じて副噴射を制御するので、それらの最大値位置および最小値位置が燃焼区間内の所望の位置になるように燃料噴射を制御することができる。それにより、燃焼状態をより適切に制御できる結果、燃焼音を確実に抑制できるとともに、排ガス特性を向上させることができる。
例えば、副噴射が、主噴射の前に燃料を噴射するパイロット噴射である場合には、燃焼区間において最小値位置が算出されなければ、パイロット噴射による燃料の燃焼(以下「パイロット噴射燃料の燃焼」という)が主噴射による燃料の燃焼(以下「主噴射燃料の燃焼」という)に重なって行われていると推定される。あるいは、副噴射が、主噴射の後に燃料を噴射するアフター噴射である場合には、燃焼区間において最大値位置が算出されなければ、アフター噴射による燃料の燃焼(以下「アフター噴射燃料の燃焼」という)が適正でないと推定される。そして、これらの適正でない燃焼状態が推定された場合でも、最大値位置および最小値位置に応じて副噴射を制御することによって、副噴射燃料の燃焼を燃焼区間内において適切に行うことができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の内燃機関3の燃料噴射制御装置1において、内燃機関3の運転状態に応じて、副噴射による燃料の燃焼状態を表す燃焼状態パラメータ(最大値ΔMAX)を算出する燃焼状態パラメータ算出手段(ECU2)をさらに備え、制御手段は、最大値位置および最小値位置の双方が算出されたときに、算出された燃焼状態パラメータが所定の目標値(目標最大値ΔMAXCMD)になるように、副噴射による燃料噴射量のフィードバック制御を実行し、最大値位置および最小値位置の少なくとも一方が算出されていないときに、フィードバック制御を禁止することを特徴とする。
この構成によれば、燃焼区間において最大値位置および最小値位置の双方が算出されたときに、内燃機関の運転状態に応じて算出された、副噴射による燃料の燃焼状態を表す燃焼状態パラメータが目標値になるように、副噴射による燃料噴射量のフィードバック制御を実行する。これにより、副噴射燃料の燃焼状態を所望の状態に適切に制御することができる。一方、最大値位置および最小値位置の少なくとも一方が算出されていないときには、フィードバック制御を禁止する。副噴射燃料の燃焼が適切に行われていない場合、燃料噴射量のフィードバック制御を行っても、燃料噴射量が過剰になったり不足したりするおそれがある。特に、燃料噴射量が過剰で、かつ副噴射燃料の燃焼と主噴射燃料の燃焼が重なって行われた場合には、大きな燃焼音が発生するとともに、排ガス特性が悪化する。本発明によれば、最大値位置および最小値位置の少なくとも一方が算出されていない場合に、フィードバック制御を禁止するので、フィードバック制御に伴う燃料の過不足を確実に回避することができる。
請求項4に係る発明は、請求項2または3に記載の内燃機関3の燃料噴射制御装置1において、副噴射は、主噴射の前に燃料を噴射するパイロット噴射であり、制御手段は、最大値位置が算出され、かつ最小値位置が算出されていないときに、パイロット噴射による燃料の噴射時期(パイロット噴射時期TINJP)を進角側に制御することを特徴とする。
前述したように、パイロット噴射において、燃焼区間に最小値位置が算出されていないときには、主噴射燃料の燃焼にパイロット噴射燃料の燃焼が重なって行われていると推定される。本発明によれば、最大値位置が算出され、かつ最小値位置が算出されていないときに、パイロット噴射による燃料の噴射時期を進角側に制御するので、パイロット噴射燃料の燃焼を早め、主噴射燃料と重なった燃焼状態を解消することができる。これにより、燃焼音をさらに抑制できるとともに、排ガス特性をさらに向上させることができる。
請求項5に係る発明は、請求項2ないし4のいずれかに記載の内燃機関3の燃料噴射制御装置1において、副噴射は、主噴射の前に燃料を噴射するパイロット噴射であり、制御手段は、最大値位置が算出されていないときに、パイロット噴射による燃料噴射量(パイロット噴射量QINJP)を増加させるパイロット噴射量増加手段(ECU2、図3のステップ25〜27)を有し、パイロット噴射量増加手段により増加した燃料噴射量(補正量dQ)が所定量dQLMTに達した場合において、最大値位置が算出されていないときに、燃料噴射弁4が故障していると判定する故障判定手段(ECU2、図3のステップ21,25〜28)をさらに備えることを特徴とする。
燃料噴射弁が正常であれば、パイロット噴射による燃料噴射量の増加に伴い、燃焼区間において最大値が大きくなり、第1しきい値を上回るようになるため、最大値位置は存在し、算出されるはずである。このような観点から、本発明によれば、パイロット噴射による燃料噴射量を所定量まで増加させても、最大値位置が算出されないときには、燃料噴射量が確保されていないとして、燃料噴射弁が故障していると判定するので、燃料噴射弁の故障判定を適切に行うことができる。
請求項6に係る発明は、請求項2または3に記載の内燃機関3の燃料噴射制御装置1において、副噴射は、主噴射の後に燃料を噴射するアフター噴射であり、制御手段は、最小値位置が算出され、かつ最大値位置が算出されていないときに、アフター噴射による燃料の噴射時期を遅角側に制御することを特徴とする。
アフター噴射において、燃焼区間に最小値位置が算出され、かつ最大値位置が算出されていないときには、主噴射燃料の燃焼にアフター噴射燃料の燃焼が重なって行われていると判定される。本発明によれば、最小値位置が算出され、かつ最大値位置が算出されていないときに、アフター噴射による燃料の噴射時期を遅角側に制御するので、アフター噴射燃料の燃焼を遅らせ、主噴射燃料と重なった燃焼状態を解消することができる。これにより、燃焼音をさらに抑制できるとともに、排ガス特性をさらに向上させることができる。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載の内燃機関3の燃料噴射制御装置1において、制御手段は、最小値位置が算出されていないとき、または噴射時期(アフター噴射時期TINJA)を所定の大きさだけ遅角させた場合において最大値位置が算出されていないときに、アフター噴射による燃料噴射量(アフター噴射量QINJA)を増加させるアフター噴射量増加手段(ECU2、図13のステップ25,26,205)をさらに有し、アフター噴射量増加手段により増加した燃料噴射量(補正量dQ)が所定量dQLMTに達した場合において、最大値位置が算出されていないときに、燃料噴射弁4が故障していると判定する故障判定手段(ECU2、図13のステップ203,25〜28)をさらに備えることを特徴とする。
燃料噴射弁が正常であれば、アフター噴射による燃料噴射量の増加に伴い、燃焼区間において最大値が大きくなり、第1しきい値を上回るようになるため、最大値位置は存在し、算出されるはずである。このような観点から、本発明によれば、アフター噴射による燃料噴射量を所定量まで増量させても、最大値位置が算出されないときには、燃料噴射量が確保されていないとして、燃料噴射弁が故障していると判定するので、燃料噴射弁の故障判定を適切に行うことができる。
本発明の実施形態による燃料噴射制御装置を内燃機関とともに示している。 本発明の第1実施形態による燃料噴射制御処理のフローチャートの一部を示している。 図2の残りを示すフローチャートである。 メイン噴射時期の算出処理を示すサブルーチンである。 メイン噴射時期のフィードバック補正値の算出処理を示すサブルーチンである。 実着火時期の算出処理を示すサブルーチンである。 パイロット噴射量の算出処理を示すサブルーチンである。 パイロット噴射量のフィードバック補正値の算出処理を示すサブルーチンである。 パイロット噴射時期の算出処理を示すサブルーチンである。 パイロット噴射時期のフィードバック補正値の算出処理を示すサブルーチンである。 メイン噴射燃料の燃焼にパイロット噴射燃料の燃焼が重なって行われていないときの熱発生率とその変化率の推移を示す図である。 メイン噴射燃料の燃焼にパイロット噴射燃料の燃焼が重なって行われているときの熱発生率とその変化率の推移を示す図である。 本発明の第2実施形態による燃料噴射制御処理のフローチャートの後半部を示している。 メイン噴射燃料の燃焼にアフター噴射燃料の燃焼が重なって行われていないときの熱発生率とその変化率の推移を示す図である。 メイン噴射燃料の燃焼にアフター噴射燃料の燃焼が重なって行われているときの熱発生率とその変化率の推移を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態による燃料噴射制御装置1を、内燃機関3とともに示している。この内燃機関(以下「エンジン」という)3は、車両(図示せず)に搭載されたディーゼルエンジンである。エンジン3は、例えば4つの気筒3a(1つのみ図示)を有しており、各気筒3aのピストン3bとシリンダヘッド3cとの間には、燃焼室3dが形成されている。
シリンダヘッド3cには、気筒3aごとに燃料噴射弁(以下「インジェクタ」という)4が燃焼室3dに臨むように取り付けられている。このインジェクタ4の開弁時間および開弁タイミングは、ECU2からの駆動信号によって制御され、それにより、燃料噴射量および燃料噴射時期が制御される。また、エンジン3では、所定の期間に燃料を噴射するメイン噴射と、このメイン噴射の前に燃料を噴射するパイロット噴射の双方が、実行される。
また、インジェクタ4には、筒内圧センサ21が一体に取り付けられている。筒内圧センサ21は、圧電素子で構成され、インジェクタ4とシリンダヘッド3cの間に挟持されており、エンジン3の気筒3a内の圧力の変化量(以下「筒内圧変化量」という)DPを検出し、その検出信号をECU2に出力する。ECU2は、筒内圧変化量DPに基づいて、筒内圧PCYLを算出する。
エンジン3の吸気通路5には、エアフローセンサ22が設けられている。エアフローセンサ22は、エンジン3に吸入される吸入空気量QAを検出し、その検出信号をECU2に出力する。
また、エンジン3には、EGR装置7が設けられている。このEGR装置7は、排気通路6に排出された排ガスの一部を吸気通路5に還流させるものであり、吸気通路5および排気通路6に接続されたEGR通路7aと、このEGR通路7aを開閉するEGR制御弁7bなどで構成されている。
EGR制御弁7bは、そのリフトが最大値と最小値の間で連続的に変化する電磁弁で構成され、ECU2に電気的に接続されている。ECU2は、EGR制御弁7bを介して、EGR通路7aの開度を変化させることにより、排ガスの還流量すなわちEGR量を制御する。
エンジン3のクランクシャフト3eには、クランク角センサ23が設けられている。クランク角センサ23は、クランクシャフト3eの回転に伴い、パルス信号であるCRK信号およびTDC信号をECU2に出力する。
CRK信号は、所定クランク角(例えば1°)ごとに出力される。ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン3の回転数(以下「エンジン回転数」という)NEを算出する。また、TDC信号は、各気筒3aのピストン3bが吸気行程の開始時の上死点よりも若干、手前の所定のクランク角位置にあることを表す信号であり、本実施形態のようにエンジン3が4気筒の場合には、クランク角180゜ごとに出力される。
また、エンジン3には、気筒判別センサ(図示せず)が設けられている。この気筒判別センサは、気筒3aを判別するためのパルス信号である気筒判別信号を、ECU2に出力する。ECU2は、これらの気筒判別信号、CRK信号およびTDC信号に基づいて、クランク角CAを気筒3aごとに算出する。具体的には、このクランク角CAは、TDC信号の発生時に値0にリセットされ、1°ごとに出力されるCRK信号が発生するごとにインクリメントされる。
また、ECU2には、アクセル開度センサ24から、車両のアクセルペダル(図示せず)の踏み込み量(以下「アクセル開度」という)APを表す検出信号が出力される。
ECU2は、I/Oインターフェース、CPU、RAMおよびROM(いずれも図示せず)などから成るマイクロコンピュータで構成されている。前述したセンサ21〜24の検出信号はそれぞれ、I/OインターフェースでA/D変換や整形がなされた後、CPUに入力される。
CPUは、これらの入力信号に応じ、ROMに記憶された制御プログラムなどに従って、前述したメイン噴射による燃料噴射量(以下「メイン噴射量」という)QINJMおよび燃料噴射時期(以下「メイン噴射時期」という)TINJM、ならびにパイロット噴射による燃料噴射量(以下「パイロット噴射量」という)QINJPおよび燃料噴射時期(以下「パイロット噴射時期」という)TINJPを制御する燃料噴射制御処理を実行する。この燃料噴射制御処理は、気筒判別信号に基づいて、気筒3aごとに行われるため、以下では、説明の便宜上、1つの気筒3aについて説明を行うものとする。
なお、本実施形態では、ECU2が、運転状態検出手段、燃焼区間設定手段、圧力検出手段、熱発生率算出手段、変化率算出手段、制御手段、最大値算出手段、最小値算出手段、最大値位置算出手段、最小値位置算出手段、燃焼状態パラメータ算出手段、パイロット噴射量増加手段、故障判定手段およびアフター噴射量増加手段に相当する。
図2は、本発明の第1実施形態による燃料噴射制御処理を示すフローチャートである。本処理は、TDC信号の発生に同期して実行される。本処理では、まずステップ1(「S1」と図示。以下同じ)において、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって、メイン噴射量QINJMを算出する。なお、要求トルクPMCMDは、エンジン回転数NEおよびアクセル開度APに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって算出される。
次に、メイン噴射時期TINJMを算出する(ステップ2)。図4は、その算出処理を示すサブルーチンである。本処理では、まずステップ41において、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって、メイン噴射時期の基本値TINJMBを算出する。
次に、フィードバック補正値CFBTMを後述するようにして算出する(ステップ42)。そして、算出した基本値TINJMBにフィードバック補正値CFBTMを加算することによって、メイン噴射時期TINJMを算出し(ステップ43)、本処理を終了する。このメイン噴射時期TINJMは、燃料が噴射されるときのクランク角CAで表される。
図5は、上記のフィードバック補正値CFBTMの算出処理を示すサブルーチンである。本処理では、まずステップ51において、メイン噴射による燃料が実際に着火した時期を、実着火時期CAACTとして算出する。
図6は、この実着火時期CAACTの算出処理を示すサブルーチンである。本処理では、まずステップ61において、算出中フラグF_CALが「1」であるか否かを判別する。この算出中フラグF_CALは、TDC信号の発生に同期して「1」にセットされるものである。この判別結果がYESのときには、筒内圧センサ21で検出された筒内圧PCYLを用い、次式(1)に従って、単位クランク角当たりの熱発生量である熱発生率dQHRを算出する(ステップ62)。
dQHR=(κ×PCYL×1000×dVθ+dPCYL×1000×Vθ)/(κ-1) ・・・(1)
dQHR:熱発生率
κ:混合気の比熱比
PCYL:筒内圧
dVθ:筒内容積変化率
dPCYL:筒内圧変化率
Vθ:筒内容積
ここで、比熱比κは所定値(例えば1.34)に設定されている。また、筒内容積変化率dVθおよび筒内容積Vθは、いずれもクランク角CAに基づいて算出される。
次いで、算出した熱発生率dQHRを、前回までの熱発生量QHRに加算することによって、熱発生量QHRを算出する(ステップ63)。このようにして算出された熱発生量QHRは、順次、記憶される。次に、クランク角CAが540°であるか否かを判別する(ステップ64)。この判別結果がNOのときには、本処理をそのまま終了する。
一方、ステップ64の判別結果がYESで、クランク角CAが排気行程の開始時、すなわち膨張行程の終了時のときには、算出された熱発生量QHRを総熱発生量SQHRとする(ステップ65)とともに、記憶された複数の熱発生量QHRのうち、総熱発生量SQHRの1/2に相当する熱発生量QHRが得られているときのクランク角CA50を、実着火時期CAACTとして算出する(ステップ66)。次に、算出中フラグF_CALを「0」にリセットし(ステップ67)、本処理を終了する。このステップ67が実行された後には、前記ステップ61の判別結果がNOになり、その場合には、本処理をそのまま終了する。
図5に戻り、前記ステップ51に続くステップ52では、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって、メイン噴射による着火時期の基本値CABを算出する。
次に、セタン価補正値CCETを算出する(ステップ53)。このセタン価補正値CCETは、燃料のセタン価に応じ、所定のテーブル(図示せず)を検索することによって、算出される。このテーブルでは、セタン価補正値CCETは、セタン価が高いほど、着火性が高く、熱発生率dQHRが過大になりやすいため、それを回避すべく、より大きな値に設定されている。なお、セタン価は、実着火時期CAACTに応じて算出された着火遅れ角に応じて、算出される。
次いで、EGR補正値CEGRを算出する(ステップ54)。このEGR補正値CEGRは、EGR率に応じて算出され、このEGR率は、エアフローセンサ22で検出された吸入空気量QAなどに応じて算出される。
次に、算出した基本値CABにセタン価補正値CCETおよびEGR補正値CEGRを加算した値を、目標着火時期CACMDとして設定する(ステップ55)。そして、ステップ51で算出した実着火時期CAACTから目標着火時期CACMDを減算した値を、フィードバック補正値CFBTMとして設定し(ステップ56)、本処理を終了する。
図2に戻り、前記ステップ2に続くステップ3では、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって、パイロット噴射燃料の燃焼が行われるべき燃焼区間STGCOMBを算出する。
次に、燃焼区間STGCOMBにおける熱発生率dQHRの変化率ΔdQHRを算出する(ステップ4)。このようにして算出された熱発生率dQHRの変化率ΔdQHRは、クランク角CAとともに順次、記憶される。次いで、記憶されたこれらの熱発生率dQHRの変化率ΔdQHRのうちの最大のものを、熱発生率dQHRの変化率ΔdQHRの最大値ΔMAXとして算出する(ステップ5)。次に、この最大値ΔMAXが所定の第1しきい値ΔREF1よりも大きいか否かを判別する(ステップ6)。この判別結果がYESのときには、最大値ΔMAXが発生したときのクランク角CAを最大値角CAMAXとして算出した(ステップ7)後、最大値角CAMAXが算出されたことを表すために、最大値角算出フラグF_MAXOKを「1」にセットする(ステップ8)。
一方、ステップ6の判別結果がNOで、ΔMAX≦ΔREF1のときには、最大遅角CAMAXの算出は行わず、そのことを表すために、最大値角算出フラグF_MAXOKを「0」にセットする(ステップ10)。
ステップ8または10に続くステップ11では、前記ステップ4において算出した、燃焼区間STGCOMBにおける熱発生率dQHRの変化率ΔdQHRのうちの最小のものを、最小値ΔMINとして算出する。
次に、この最小値ΔMINが所定の第2しきい値ΔREF2よりも小さいか否かを判別する(ステップ12)。この判別結果がYESのときには、最小値ΔMINが発生したときのクランク角CAを最小値角CAMINとして算出した(ステップ13)後、最小値角CAMINが算出されたことを表すために、最小値角算出フラグF_MINOKを「1」にセットする(ステップ14)。
一方、ステップ12の判別結果がNOで、ΔMIN≧ΔREF2のときには、最小遅角CAMINの算出は行わず、そのことを表すために、最小値角算出フラグF_MINOKを「0」にセットする(ステップ16)。
ステップ14または16に続くステップ17では、最大値角算出フラグF_MAXOKおよび最小値角算出フラグF_MINOKがともに「1」であるか否かを判別する。この判別結果がYESのときには、最大値角CAMAXが最小値角CAMINよりも小さいか否かを判別する(ステップ18)。パイロット噴射燃料の燃焼が正常に行われているときには通常、図11に示すように、燃焼区間STGCOMBにおいて、熱発生率dQHRの変化率ΔdQHRの最大値ΔMAXと最小値ΔMINがその順に現れ、また、最大値ΔMAXは第1しきい値ΔREF1を上回り、最小値ΔMINは第2しきい値ΔREF2を下回る。したがって、ステップ17および18の判別結果がともにYESで、算出された最大値角CAMAXが最小値角CAMINよりも小さいとき、すなわち、最大値ΔMAXおよび最小値ΔMINがその順に現れているときには、パイロット噴射燃料の燃焼が正常に行われていると判定する。そして、パイロット噴射量QINJPおよびパイロット噴射時期TINJPをそれぞれフィードバック制御により算出し(ステップ19および20)、本処理を終了する。
図7は、このパイロット噴射量QINJPの算出処理を示すサブルーチンである。本処理では、まずステップ71において、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって、パイロット噴射量の基本値QINJPBを算出する。
次に、フィードバック補正値CFBQPを後述するようにして算出する(ステップ72)。そして、算出した基本値QINJPBにフィードバック補正値CFBQPを加算することによって、パイロット噴射量QINJPを算出し(ステップ73)、本処理を終了する。
図8は、上記のパイロット噴射量のフィードバック補正値CFBQPの算出処理を示すサブルーチンである。本処理では、まずステップ81において、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって、最大値ΔMAXの目標となる目標最大値ΔMAXCMDを算出する。次に、目標最大値ΔMAXCMDと前記ステップ5において算出した最大値ΔMAXに応じて、フィードバック補正値CFBQPを算出し(ステップ82)、本処理を終了する。このフィードバック補正値CFBQPの算出は、最大値ΔMAXが目標最大値ΔMAXCMDに収束するよう、例えばPIDフィードバック制御によって行われる。
図9は、パイロット噴射時期TINJPの算出処理を示すサブルーチンである。本処理では、まずステップ91において、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって、パイロット噴射時期の基本値TINJPBを算出する。
次に、フィードバック補正値CFBTPを後述するようにして算出する(ステップ92)。そして、算出した基本値TINJPBにフィードバック補正値CFBTPを加算することによって、パイロット噴射時期TINJPを算出し(ステップ93)、本処理を終了する。
図10は、パイロット噴射時期のフィードバック補正値CFBTPの算出処理を示すサブルーチンである。本処理では、まずステップ101において、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じ、所定のマップ(図示せず)を検索することによって、最大値角CAMAXの目標となる目標最大値角CAMAXCMDを算出する。次に、目標最大値角CAMAXCMDと前記ステップ7において算出した最大値角CAMAXに応じて、フィードバック補正値CFBTPを算出し(ステップ102)、本処理を終了する。このフィードバック補正値CFBTPの算出は、最大値角CAMAXが目標最大値角CAMAXCMDに収束するよう、例えばPIDフィードバック制御によって行われる。
そして、上記のようにして算出されたパイロット噴射量QINJPおよびパイロット噴射時期TINJPに基づき、インジェクタ4の開弁時間および開弁タイミングを制御することによって、パイロット噴射が制御される。以上のように、最大値角CAMAXと最小値角CAMINの双方が算出され、パイロット噴射燃料の燃焼が正常に行われていると判定されているときには、パイロット噴射燃料の燃焼による最大値ΔMAXが目標最大値ΔMAXCMDになるように、また、最大値角CAMAXが目標最大値角CAMAXCMDになるように、フィードバック制御される。
図3に戻り、前記ステップ17または18の判別結果がNOのとき、すなわち、最大値角CAMAXおよび最小値角CAMINの少なくとも一方が算出されていないか、または最大値ΔMAXおよび最小値ΔMINがその順で現れていないときには、パイロット噴射燃料の燃焼が適正に行われていないと判定し、ステップ21に進む。
このステップ21では、最大値角算出フラグF_MAXOKが「1」であり、かつ最小値角算出フラグF_MINOKが「0」であるか否かを判別する。
パイロット噴射燃料の燃焼がメイン噴射による燃料の燃焼(以下「メイン噴射燃料の燃焼」という)に重なって行われている場合、熱発生率dQHRおよびその変化率ΔdQHRは、例えば図12に示すように推移し、燃焼区間STGCOMBにおいて、最小値ΔMINが第2しきい値ΔREF2を下回らないため、最小値角CAMINは算出されない。このため、ステップ21の判別結果がYESで、最大値角算出フラグF_MAXOK=1で、かつ最小値角算出フラグF_MINOK=0のときには、パイロット噴射燃料の燃焼がメイン噴射燃料の燃焼に重なって行われていると判定し、ステップ22〜24において、パイロット噴射時期TINJPを進角側に補正する。
まず、ステップ22では、補正角dCAの前回値dCAZに所定角CAREFを加算した値を、補正角dCAとして算出する。なお、この補正角dCAは、TDC信号の発生に同期して値0にリセットされるものである。
次に、この補正角dCAが所定の上限値dCALMT以下であるか否かを判別する(ステップ23)。この判別結果がYESのときには、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じて算出したパイロット噴射時期の基本値TINJPBから、補正角dCAを減算した値を、パイロット噴射時期TINJPとして設定した(ステップ24)後、本処理を終了する。以上のように、パイロット噴射燃料の燃焼がメイン噴射燃料の燃焼に重なって行われていると判定されたときには、パイロット噴射時期TINJPを進角させ、パイロット噴射燃料の燃焼を早め、メイン噴射燃料の燃焼と重ならないようにする。
一方、ステップ23の判別結果がNOのとき、すなわち、パイロット噴射時期TINJPを上限値dCALMTだけ進角側に制御しても、依然として最小値角CAMINが算出されないときには、ステップ25〜27において、パイロット噴射量QINJPを増加させる。また、前記ステップ21の判別結果がNOのときにも、同様に、ステップ25〜27を実行する。
まず、ステップ25では、補正量dQの前回値dQZに所定の一定量QREFを加算した値を、補正量dQとして算出する。なお、この補正量dQは、TDC信号の発生に同期して値0にリセットされるものである。
次に、この補正量dQが所定量dQLMT(例えば3mg)よりも小さいか否かを判別する(ステップ26)。この判別結果がYESのときには、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じて算出したパイロット噴射量の基本値QINJPBに、補正量dQを加算した値を、パイロット噴射量QINJPとして設定した(ステップ27)後、本処理を終了する。
一方、ステップ26の判別結果がYESで、補正量dQが所定量dQLMTに達したときには、パイロット噴射による燃料を増量したにもかかわらず、最大値角CAMAXおよび最小値角CAMINの少なくとも一方が依然として算出されないため、インジェクタ4が故障していると判定し、そのことを表すために、故障判定フラグF_INJNGを「1」にセットした(ステップ28)後、本処理を終了する。
以上のように、本実施形態によれば、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じてパイロット噴射燃料の燃焼区間STGCOMBを設定する(ステップ3)とともに、この燃焼区間STGCOMBにおいて最大値ΔMAXおよび最小値ΔMINを算出する(ステップ5および11)。また、第1しきい値ΔREF1を上回っている状態で算出した最大値ΔMAXの発生クランク角を最大値角CAMAXとして算出し(ステップ7)、第2しきい値ΔREF2を下回っている状態で算出した最小値ΔMINの発生クランク角を最小値角CAMINとして算出する(ステップ13)。そして、これらの最大値角CAMAXおよび最小値角CAMINに応じてパイロット噴射を制御するので、パイロット噴射燃料の燃焼がメイン噴射燃料の燃焼に重ならないようにすることができる。これにより、燃焼音を抑制できるとともに、排ガス特性を向上させることができる。
また、最大値角CAMAXと最小値角CAMINの双方が算出されていることで(ステップ17:YES)、パイロット噴射燃料の燃焼が適正に行われていると判定されているときに、最大値ΔMAXが目標最大値ΔMAXCMDになるようにパイロット噴射量QINJPのフィードバック制御を実行するとともに、最大値角CAMAXが目標最大値角CAMAXCMDになるようにパイロット噴射時期TINJPのフィードバック制御を実行する。これにより、パイロット噴射燃料の燃焼状態を所望の状態に適切に制御することができる。一方、最大値角CAMAXおよび最小遅角CAMINの少なくとも一方が算出されていないときには(ステップ17,18:NO)、上述したフィードバック制御を禁止するので、フィードバック制御に伴う燃料の過不足を確実に回避することができる。
さらに、最大値角CAMAXが算出されていて、かつ最小値角CAMINが算出されていないことで(ステップ21:YES)、パイロット噴射燃料の燃焼がメイン噴射燃料の燃焼に重なって行われていると判定されたときに、パイロット噴射時期TINJPを進角側に制御するので、パイロット噴射燃料の燃焼を早め、メイン噴射燃料と重なった燃焼状態を解消することができる。これにより、燃焼音をさらに抑制できるとともに、排ガス特性をさらに向上させることができる。
また、最大値角CAMAXおよび最小値角CAMINの少なくとも一方が算出されない状況において、パイロット噴射量QINJPの補正量dQを所定量dQLMTまで増加させても、その状況が解消されないときには、インジェクタ4が故障していると判定するので、その故障判定を適切に行うことができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。この第2実施形態は、第1実施形態のパイロット噴射に代えて、メイン噴射の後に燃料を噴射するアフター噴射に対して本発明を適用したものである。この第2実施形態の燃料噴射制御処理の前半部の実行内容は、図2に示される第1実施形態の実行内容と同じであるため、その説明を省略するとともに、図13に後半部のフローチャートのみを示す。なお、この燃料噴射制御処理の前半部のうち、ステップ3の燃焼区間STGCOMBの設定については、第1実施形態と同様にして、メイン噴射の後のアフター噴射に対応する区間に設定される。
図13のステップ17および18において、まず、最大値角CAMAXおよび最小値角CAMINの双方が算出され、かつ算出された最大値角CAMAXが最小値角CAMINよりも小さいと判別されたときには、ステップ201において、アフター噴射による燃料噴射量であるアフター噴射量QINJAを算出する。具体的には、パイロット噴射量QINJPの場合と同様、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じて算出したアフター噴射量の基本値に、フィードバック補正値を加算することによって、アフター噴射量QINJAを算出する。
次に、ステップ202において、アフター噴射時期TINJAを算出した後、本処理を終了する。具体的には、パイロット噴射時期TINJPの場合と同様、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じて算出した基本値に、フィードバック補正値を加算することによって、アフター噴射時期TINJAを算出する。
ステップ17または18に続くステップ203では、最大値角算出フラグF_MAXOKが「0」であり、かつ最小値角算出フラグF_MINOKが「1」であるか否かを判別する(ステップ203)。
アフター噴射燃料の燃焼が適正に行われている場合、熱発生率dQHRおよびその変化率ΔdQHRは、例えば図14に示すように推移する。これに対して、アフター噴射燃料の燃焼がメイン噴射燃料の燃焼に重なって行われている場合、熱発生率dQHRおよびその変化率ΔdQHRは、例えば図15に示すように推移し、燃焼区間STGCOMBにおいて、最大値ΔMAXが第1しきい値ΔREF1を上回らないため、最大値角CAMAXは算出されない。このため、ステップ203の判別結果がYESで、最大値角算出フラグF_MAXOK=0で、かつ最小値角算出フラグF_MINOK=1のときには、アフター噴射燃料の燃焼がメイン噴射燃料に重なって行われていると判定し、ステップ22〜204において、アフター噴射時期TINJAを遅角側に補正する。
まず、ステップ22では、補正角dCAの前回値dCAZに所定角CAREFを加算した値を、補正角dCAとして算出する。
次に、この補正角dCAが所定の上限値dCALMT以下のときには、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じて算出したアフター噴射時期の基本値TINJABに補正角dCAを加算した値を、アフター噴射時期TINJAとして設定した(ステップ204)後、本処理を終了する。以上のように、アフター噴射燃料の燃焼がメイン噴射燃料の燃焼に重なって行われていると判定されたときには、アフター噴射時期TINJAを遅角させ、アフター噴射燃料の燃焼を遅らせ、メイン噴射燃料の燃焼と重ならないようにする。
一方、ステップ23の判別結果がNOのとき、すなわち、アフター噴射時期TINJAを上限値dCALMTだけ遅角側に制御しても、依然として最大値角CAMAXが算出されないときには、ステップ25〜205において、アフター噴射量QINJAを増加させる。また、前記ステップ203の判別結果がNOのときにも、同様に、ステップ25〜205を実行する。
まず、ステップ25では、補正量dQの前回値dQZに所定の一定量QREFを加算した値を、補正量dQとして算出する。
次に、この補正量dQが所定量dQLMTよりも小さいときには、エンジン回転数NEおよび要求トルクPMCMDに応じて算出したアフター噴射量の基本値QINJABに補正量dQを加算した値を、アフター噴射量QINJAとして設定した(ステップ26)後、本処理を終了する。
一方、ステップ26の判別結果がYESで、補正量dQが所定量dQLMTに達したときには、アフター噴射による燃料を増量したにもかかわらず、最大値角CAMAXおよび最小値角CAMINの少なくとも一方が依然として算出されないため、インジェクタ4が故障していると判定し、そのことを表すために、故障判定フラグF_INJNGを「1」にセットした(ステップ28)後、本処理を終了する。
以上のように、第2実施形態によれば、最小値角CAMINが算出されていて、かつ最大値角CAMAXが算出されていないことで(ステップ203:YES)、アフター噴射燃料の燃焼がメイン噴射燃料の燃焼に重なって行われていると判定されたときに、アフター噴射時期TINJAを遅角側に制御するので、アフター噴射燃料の燃焼を遅らせ、メイン噴射燃料と重なった燃焼状態を解消することができる。これにより、燃焼音をさらに抑制できるとともに、排ガス特性をさらに向上させることができる。
また、最大値角CAMAXおよび最小値角CAMINの少なくとも一方が算出されない状況において、アフター噴射量QINJAの補正量dQを所定量dQLMTまで増量させても、その状況が解消されないときには、インジェクタ4が故障していると判定するので、その故障判定を適切に行うことができる。
なお、本発明は、説明した実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、副噴射を制御するための熱発生率の変化率の最大値ΔMAXが第1しきい値ΔREF1を上回った状態で得られた最大値角CAMAX、最小値ΔMINが第2しきい値ΔREF2を下回った状態で得られた最小値角CAMIN、および最大値角CAMAXと最小値角CAMINとの大小関係を用いているが、これに限らず、例えば最大値角CAMAXと最小値角CAMINとの区間長さを用いてもよい。
また、実施形態では、フィードバック制御の対象とする燃焼状態パラメータとして、最大値ΔMAXを用いているが、これに代えて、燃焼区間における熱発生量を用いてもよい。
さらに、パイロット噴射およびアフター噴射の双方を行う場合、それらの双方または一方に本発明を適用することが可能である。
また、実施形態では、メイン噴射時期TINJを、セタン価に応じて補正した目標着火時期CACMDを用いて算出しているが、この目標着火時期に代えて、他のパラメータ、例えば着火遅れ時期を用いてもよい。
さらに、実施形態は、本発明を車両に搭載されたディーゼルエンジンに適用した例であるが、本発明は、これに限らず、ディーゼルエンジン以外のガソリンエンジンなどの各種のエンジンに適用してもよく、また、車両用以外のエンジン、例えば、クランク軸を鉛直に配置した船外機などのような船舶推進機用エンジンにも適用可能である。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
1 燃料噴射制御装置
2 ECU(運転状態検出手段、燃焼区間設定手段、圧力検出手段、熱発生率算出手段
、変化率算出手段、制御手段、最大値算出手段、最小値算出手段、最大値
位置算出手段、最小値位置算出手段、燃焼状態パラメータ算出手段、パイ
ロット噴射量増加手段、故障判定手段およびアフター噴射量増加手段)
3 エンジン
3d 燃焼室
4 インジェクタ
21 筒内圧センサ(圧力検出手段)
23 クランク角センサ(運転状態検出手段)
24 アクセル開度センサ(運転状態検出手段)
PCYL 筒内圧(検出された燃焼室の圧力)
NE エンジン回転数(内燃機関の運転状態)
PMCMD 要求トルク(内燃機関の運転状態)
QINJP パイロット噴射量(パイロット噴射による燃料噴射量)
TINJP パイロット噴射時期(パイロット噴射による燃料の噴射時期)
QINJA アフター噴射量(アフター噴射による燃料噴射量)
TINJA アフター噴射時期(アフター噴射による燃料の噴射時期)
dQHR 熱発生率
ΔdQHR 熱発生率の変化率
ΔMAX 最大値(燃焼状態パラメータ)
ΔMIN 最小値
ΔMAXCMD 目標最大値(目標値)
CAMAX 最大値角(最大値位置)
CAMIN 最小値角(最小値位置)
ΔREF1 第1しきい値(しきい値)
ΔREF2 第2しきい値(しきい値)
dQLMT 所定量
dQ 補正量(増加した燃料噴射量)
STGCOMB 燃焼区間

Claims (7)

  1. 主噴射に加え、当該主噴射の前および後の少なくとも一方における副噴射によって、燃料噴射弁から燃料を噴射する内燃機関の燃料噴射制御装置であって、
    前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
    当該検出された前記内燃機関の運転状態に基づいて、前記副噴射による燃料が燃焼すべき区間である燃焼区間を設定する燃焼区間設定手段と、
    前記内燃機関の燃焼室の圧力を検出する圧力検出手段と、
    当該検出された圧力に基づいて、熱発生率を算出する熱発生率算出手段と、
    当該算出された熱発生率の変化率を算出する変化率算出手段と、
    当該変化率算出手段により算出された前記燃焼区間における前記熱発生率の前記変化率の最大値を算出する最大値算出手段と、
    前記算出された前記燃焼区間における前記熱発生率の前記変化率の最小値を算出する最小値算出手段と、
    前記算出された最大値と所定の第1しきい値との関係、および前記算出された最小値と前記第1しきい値よりも小さな所定の第2しきい値との関係に応じて、前記副噴射を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 前記第1しきい値を上回っている状態で算出された前記最大値の発生位置を、最大値位置として算出する最大値位置算出手段と、
    前記第2しきい値を下回っている状態で算出された前記最小値の発生位置を、最小値位置として算出する最小値位置算出手段と、をさらに備え、
    前記制御手段は、前記最大値位置および前記最小値位置に応じて、前記副噴射を制御することを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 前記内燃機関の運転状態に応じて、前記副噴射による燃料の燃焼状態を表す燃焼状態パラメータを算出する燃焼状態パラメータ算出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記最大値位置および前記最小値位置の双方が算出されたときに、前記算出された燃焼状態パラメータが所定の目標値になるように、前記副噴射による燃料噴射量のフィードバック制御を実行し、前記最大値位置および前記最小値位置の少なくとも一方が算出されていないときに、前記フィードバック制御を禁止することを特徴とする、請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 前記副噴射は、前記主噴射の前に燃料を噴射するパイロット噴射であり、
    前記制御手段は、前記最大値位置が算出され、かつ前記最小値位置が算出されていないときに、前記パイロット噴射による燃料の噴射時期を進角側に制御することを特徴とする、請求項2または3に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  5. 前記副噴射は、前記主噴射の前に燃料を噴射するパイロット噴射であり、
    前記制御手段は、前記最大値位置が算出されていないときに、前記パイロット噴射による燃料噴射量を増加させるパイロット噴射量増加手段を有し、
    当該パイロット噴射量増加手段により増加した燃料噴射量が所定量に達した場合において、前記最大値位置が算出されていないときに、前記燃料噴射弁が故障していると判定する故障判定手段をさらに備えることを特徴とする、請求項2ないし4のいずれかに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  6. 前記副噴射は、前記主噴射の後に燃料を噴射するアフター噴射であり、
    前記制御手段は、前記最小値位置が算出され、かつ前記最大値位置が算出されていないときに、前記アフター噴射による燃料の噴射時期を遅角側に制御することを特徴とする、請求項2または3に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  7. 前記制御手段は、前記最小値位置が算出されていないとき、または前記噴射時期を所定の大きさだけ遅角させた場合において前記最大値位置が算出されていないときに、前記アフター噴射による燃料噴射量を増加させるアフター噴射量増加手段をさらに有し、
    当該アフター噴射量増加手段により増加した燃料噴射量が所定量に達した場合において、前記最大値位置が算出されていないときに、前記燃料噴射弁が故障していると判定する故障判定手段をさらに備えることを特徴とする、請求項6に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
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