JP2015223023A - 同期モータの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】瞬時電流制御の高応答性を維持しつつ、位置センサレス制御による位置推定を行う同期モータの制御装置を提供する。
【解決手段】同期モータ5の駆動を制御するモータ制御装置101は、モータ5の電流、トルク又は回転数の状態に基づき、インバータ4のスイッチング状態を操作する瞬時電流制御器12と、インバータ4の同一スイッチング状態での複数のサンプル点で電流センサ6により検出された電流検出値を取得し、少なくとも当該電流検出値に基づき、モータ5のロータ位置を推定する位置推定部21と、を備える。位置推定前に電圧瞬時値及び電流瞬時値から基本波を抽出するためのフィルタを用いないため、フィルタによる応答の遅れが発生しない。したがって、位置センサレス制御において瞬時電流制御の高応答性を維持しつつ、好適に位置推定を行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、位置センサを用いることなく同期モータの駆動を制御する同期モータの制御装置に関する。
従来、多相交流モータの駆動制御において、モータの状態(電流、トルク、回転数等)に基づき、インバータのスイッチング状態を直接演算する瞬時電流制御が知られている。瞬時電流制御には、ヒステリシス比較器を用いる瞬時電流制御、直接トルク制御、モデル予測制御等の種々の方式がある。例えば、ヒステリシス比較器を用いる瞬時電流制御は、電流指令値によって定まる所定のヒステリシス領域の上下限と、モータの各相に流れる実際の電流値との大小に基づき、インバータのスイッチング状態を操作することでインバータの出力電圧を制御する(例えば特許文献1参照)。総じて瞬時電流制御は、PWM制御等に比べ電流指令値の変化に対する実際の電流値の応答が速いという特徴がある。
また、同期モータの制御において、ロータの回転位置を検出する位置センサを用いずにロータの位置を推定する位置センサレス制御が知られている。例えば特許文献2に記載の同期モータの制御装置は、PWM制御において位置センサレス制御を適用している。この位置推定方法では、電圧指令値、電流検出値、及び速度指令値に基づいて、拡張誘起電圧モデルを用いて軸ずれΔθを推定し、さらに、軸ずれΔθから速度及び位相を推定する。
この制御装置において相電流をdq軸電流に変換する座標変換部では、フィルタを用いてスイッチングリップルやノイズ成分を除去している。また、速度位相推定部では、ローパスフィルタを用いてインバータ出力周波数ω1から高周波成分を除去している。
特開2008−220034号公報 特許第3411878号公報
仮に瞬時電流制御に位置センサレス制御を適用することを検討する。
瞬時電流制御では制御周期毎に検出した電流検出値に基づきインバータのスイッチングを直接制御するため、電圧基本波及び電流基本波は存在しない。一方、位置推定においては電圧基本波及び電流基本波が必要であるため、瞬時電流制御による電圧出力値及び電流検出値に対し、位置推定前にフィルタを作用させ、電圧基本波及び電流基本波を抽出することが必要となる。
このように位置推定のためにフィルタを設けると、瞬時電流制御の特徴である高応答性を実現することができなくなり、瞬時電流制御の利点が低下するという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、瞬時電流制御の高応答性を維持しつつ、位置センサレス制御による位置推定を行う同期モータの制御装置を提供することにある。
本発明は、インバータの複数のスイッチング素子のスイッチング状態を操作することで多相交流電力を出力し同期モータの駆動を制御する制御装置であって、瞬時電流制御手段と、位置推定手段とを備える。
瞬時電流制御手段は、同期モータの電流、トルク又は回転数の状態に基づき、インバータのスイッチング状態を操作する。具体的には、例えば同期モータの電流指令値に対して設定された所定のヒステリシス領域の上下限と電流検出値とを比較するヒステリシス比較器の比較結果に応じて、インバータのスイッチング状態を操作するための各相スイッチング指令を出力する。要するに、電流フィードバック制御で広く行われているPWM制御のように、制御手段が出力した電圧指令値をPWMキャリアと比較しPWM信号を生成するというような複雑な処理を行うことなく、同期モータの挙動に応じて瞬時電流制御手段がインバータのスイッチングを「直接」演算する。
位置推定手段は、インバータの同一スイッチング状態での複数のサンプル点で電流検出手段により検出された電流検出値を取得し、少なくとも当該電流検出値に基づき、同期モータのロータ位置を推定する。
具体的には、位置推定手段は、瞬時電流制御手段が出力する各相スイッチング指令(電圧瞬時値)と、電流検出手段が検出した電流検出値(瞬時値)とからロータの位置を推定する。或いは、モデル予測制御の電流予測値と電流検出値とからロータの位置と速度を推定する。
本発明では、位置推定に基本波電圧及び基本波電流を用いないため、フィルタが不要となる。したがって、瞬時電流制御の高応答性を維持しつつ、好適に位置推定を行うことができる。
特に、瞬時電流制御の一種であるモデル予測制御では、インバータの各相のスイッチング状態の組合せパターンについて予測時点の電流を予測し、電流予測値が電流指令値に最も近くなるスイッチングパターンを選択する。そして、モデル予測制御による電流予測値と、検出された電流瞬時値との差分から位置と速度を推定する。この構成によると、位置推定手段ではモデル演算が一切不要であるため、演算負荷を大幅に低減可能である。
ところで、同一のスイッチング状態においても、ロータの回転に伴ってdq軸電圧は経時変化する。そのため、例えば位置推定演算開始時における「最新のサンプル点」では、電圧誤差や電流微分値誤差が発生し、これらの誤差を含む値をそのまま用いて演算を行うと、推定された位置に誤差が生じることとなる。
そこで、本発明の同期モータの制御装置は、位置推定に用いる電圧値、電流値又は電流微分値について、インバータの同一スイッチング状態での複数のサンプル点で取得した電流検出値のうち少なくとも1つに基づき、そのスイッチング状態における所定の基準時の電圧出力値又は電流検出値を補正し又は電流微分値を算出する「誤差補償処理」を行うことが好ましい。
例えば、「最新のサンプル点である第2サンプル点」、又は、「最新のサンプル点である第2サンプル点と、当該第2サンプル点から1つ以上前のサンプル点である第1サンプル点との中間のタイミングである中間点」を基準時とすることができる。
瞬時電流制御の一種である「ヒステリシス比較式瞬時電流制御」に位置センサレス制御を適用した本発明の第1実施形態による同期モータの制御装置のブロック図。 図1の位置推定部の詳細図。 瞬時電流制御の一種である「直接トルク制御」に位置センサレス制御を適用した本発明の第2実施形態による同期モータの制御装置のブロック図。 図1、図3の制御装置による電圧、電流の取得タイミングを示す波形図。 図4のV部拡大図。 図5に対応する変形例の図。 基準時を第2サンプル点とするときの誤差補償処理を説明する模式図。 基準時を中間点とするときの誤差補償処理を説明する模式図。 瞬時電流制御の一種である「モデル予測制御」に位置センサレス制御を適用した本発明の第3実施形態による同期モータの制御装置のブロック図。 モデル予測制御を説明する電圧ベクトルの図。 モデル予測制御を説明する電流予測値の図。 本発明の第3実施形態による位置推定、速度推定を説明するγδ座標図。 PWM制御に位置センサレス制御を適用した従来技術の同期モータの制御装置のブロック図。 図13の制御装置による電圧、電流の取得タイミングを示す波形図。 従来技術の位置センサレス制御装置をヒステリシス比較式瞬時電流制御に適用すると仮定した場合のブロック図。
以下、本発明の同期モータの制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。同期モータの制御装置は、インバータのスイッチング状態を操作することで、同期モータの駆動を制御する装置である。
制御対象である同期モータは、例えば突極性を有するIPMSM(埋込永久磁石式同期モータ)等である。この同期モータには、レゾルバ等の位置センサが設けられておらず、本発明の同期モータの制御装置は、「位置センサレス制御」によって同期モータを制御する。また、本発明の同期モータの制御装置は、高応答性を確保するため、PWM制御等ではなく、「瞬時電流制御」により同期モータを制御することを特徴とする。
本明細書において「瞬時電流制御」とは、「同期モータの電流、トルク又は回転数の状態に基づき、インバータのスイッチング状態を操作する」制御を全般的に意味し、具体的な実施形態として、「ヒステリシス比較式瞬時電流制御」、「直接トルク制御」、「モデル予測制御」の3つを、それぞれ第1、第2、第3実施形態として説明する。実施形態同士で実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
(第1実施形態)
第1及び第2実施形態は、各制御装置の全体構成を順に説明した後、特徴的な構成及び作用効果についてまとめて説明する。
第1実施形態の同期モータの制御装置の構成について、図1、図2を参照して説明する。図1に示すように、「同期モータの制御装置」としてのモータ制御装置101は、インバータ4のスイッチング状態を操作することで、同期モータ(以下、適宜「モータ」という。)5の駆動を制御する。
インバータ4は、ブリッジ接続された三相の上下アームのスイッチング素子により構成され、直流電源から入力された直流電力を三相交流電力に変換する。スイッチング素子としては、例えばIGBT等が用いられる。
インバータ4からモータ5への電流経路には、「電流検出手段」としての電流センサ6が設けられており、モータ制御装置101は、電流センサ6で検出された三相電流Iu、Iv、Iwを取得する。ここで、三相に設けられた電流センサ6で三相の電流値を検出してもよく、或いは、任意の二相に設けられた電流センサ6で二相の電流値を検出し、他の一相の電流値をキルヒホッフの法則により算出してもよい。
モータ制御装置101は、電流センサ6が検出した三相電流検出値Iu、Iv、Iwに基づいて、スイッチングの切替タイミング(位相)を指令する「各相スイッチング指令SW_u、SW_v、SW_w」を生成する。インバータ4の各スイッチング素子が、各相スイッチング指令SW_u、SW_v、SW_wに従ってオンオフすることで、パルス状の三相電圧Vu、Vv、Vwがモータ5に印加される。
以下、三相電流検出値、及び、各相スイッチング指令の記号について、相毎に区別せず三相をまとめて扱うときは、「三相電流検出値Iuvw」、「各相スイッチング指令SW_uvw」のように省略して記載する。
モータ制御装置101は、逆dq変換部11、「瞬時電流制御手段」としての瞬時電流制御器12、及び、「位置推定手段」としての位置推定部21等を備えている。
逆dq変換部11は、位置推定部21が推定したロータ位置(電気角)θを用いてdq軸電流指令値Id*、Iq*を三相電流指令値Iu*、Iv*、Iw*(以下、三相をまとめて扱うときは「三相電流指令値Iuvw*」と記す。)に変換する。
瞬時電流制御器12は、電流指令値Iuvw*に対して設定された所定のヒステリシス領域の上下限と電流検出値Iuvwとを比較し、比較結果に応じたスイッチング指令SW_uvwを出力する「ヒステリシス比較器」で構成されている。瞬時電流制御器12は、電流センサ6が検出した相電流値Iuvwがヒステリシス領域の上限値を上回ればモータ5への通電を停止し、相電流値Iuvwがヒステリシス領域の下限値を下回れば再びモータ5へ通電するというように、各相スイッチング指令SW_uvwを出力する。
この制御方式は、特許文献1に開示された「瞬時電流値制御」に相当する。本明細書では、この制御方式を「ヒステリシス比較式瞬時電流制御」という。
第1実施形態は、「ヒステリシス比較式瞬時電流制御」において位置推定部21によりモータ5のロータ位置θを推定することを特徴とする。位置推定部21は、瞬時電流制御器12が出力した各相スイッチング指令SW_uvw、及び、電流センサ6によって検出された三相電流検出値Iuvwが入力される。
図2に示すように、位置推定部21は、各相スイッチング指令SW_uvw(電圧瞬時値)とインバータの電源電圧(図示せず)を用いてdq変換するdq変換部17、三相電流検出値Iuvw(電流瞬時値)をdq変換するdq変換部18、及び、dq変換された電圧値及び電流値に基づいて、ロータ位置θを推定演算する位置推定演算部22を有している。位置推定演算の詳細は後述する。
推定された位置θは、位置推定部21内部のdq変換部17、18の他、位置推定部21外の逆dq変換部11(図1参照)に出力される。
(第2実施形態)
第2実施形態の同期モータの制御装置の構成について、図3を参照して説明する。第2実施形態のモータ制御装置102は、例えば下記の非特許文献等に開示された「直接トルク制御」を実行するものである。
L.Tang, L.Zhong, M.F.Rahman and Y.Hu, / "A novel direct torque control for interior permanent-magnet synchronous drive with low ripple in torque and flux - A speed-sensorless approach," (「トルクリップル及び磁束の低いIPMSM駆動のための新しい直接トルク制御−速度センサレスアプローチ」), IEEE Transactions on Industry Applications.vol.39,no6,pp/1748,2003 p1748
モータ制御装置102は、「瞬時電流制御手段」としての瞬時電流制御器13、トルク/磁束推定部15、及び、「位置推定手段」としての位置推定部21等を備えている。
瞬時電流制御器13は、トルク用ヒステリシス比較器131、磁束用ヒステリシス比較器132、及び、スイッチングテーブル14を含む。
トルク用ヒステリシス比較器131は、トルク指令値trq*、及び、トルク/磁束推定部15にて三相電流検出値Iuvwに基づき推定されたトルク推定値trq_estが入力される。そして、トルク指令値trq*に対して設定された所定のヒステリシス領域の上下限とトルク推定値trq_estとを比較し、トルク指令値trq*及びトルク推定値trq_estのいずれが大きいかの比較結果を出力する。
同様に、磁束用ヒステリシス比較器132は、磁束指令値λ*に対して設定された所定のヒステリシス領域の上下限と磁束推定値λ_estとを比較し、磁束指令値λ*及び磁束推定値λ_estのいずれが大きいかの比較結果を出力する。
スイッチングテーブル14は、トルク用ヒステリシス比較器131及び磁束用ヒステリシス比較器132による計4通りの比較結果に対し、位置θに応じて選択する電圧ベクトルパターン(三相のスイッチング状態)を規定している。瞬時電流制御器13は、スイッチングテーブル14に基づいて各相スイッチング指令SW_uvwを決定し、出力する。
直接トルク制御では、瞬時電流制御器13が生成した各相スイッチング指令SW_uvwによりインバータ4のスイッチング状態を直接操作することで、トルク指令値trq*及び磁束指令値λ*に応じたトルクが出力され、磁束が発生するように、モータ5の駆動が制御される。
位置推定部21は、第1実施形態と同様に、瞬時電流制御器13が出力した各相スイッチング指令SW_uvw、及び、電流センサ6が検出した三相電流検出値Iuvwが入力され、これに基づき、ロータ位置θを推定する。推定された位置θは、位置推定部21内部のdq変換部17、18(図2参照)の他、位置推定部21外のスイッチングテーブル14、及び、トルク/磁束推定部15に出力される。
(第1、第2実施形態による位置推定)
上術のとおり、「ヒステリシス比較式瞬時電流制御」を実行する第1実施形態のモータ制御装置101、及び、「直接トルク制御」を実行する第2実施形態のモータ制御装置102は、共通の位置推定部21を備えている。以下、2つの実施形態に共通の位置推定部21による位置推定演算について説明する。この部分の説明で「本実施形態」とは、第1及び第2実施形態を意味する。
位置推定部21は、各相の「電圧出力値」であるスイッチング指令SW_uvw、及び各相の「電流検出値」である三相電流Iuvwが入力され、この電圧瞬時値及び電流瞬時値に基づいて、ロータ位置θを推定する。ここで、瞬時電流制御方式における「電圧出力値及び電流検出値の取得タイミング」について、PWM制御方式と比較しつつ、図4〜図6、図13、図14を参照して説明する。これらの図では、電圧出力値の代表としてU相電圧出力値を、電流検出値の代表としてU相電流検出値を示す。
まず、PWM制御に位置センサレス制御を適用した従来技術のモータ制御装置の構成、及び、電圧値、電流値の取得タイミングについて、図13、図14を参照する。
まず、図13に示す従来技術のモータ制御装置107の構成について、図1に示す本実施形態のモータ制御装置101の構成と異なる点を説明する。従来技術のモータ制御装置107では、PI制御器等の電流制御器32は、電流指令値Id*、Iq*と、フィードバックされたdq軸電流Id、Iqとの電流偏差ΔId、ΔIqを0にするように、dq軸電圧指令値Vd*、Vq*を生成する。
このdq軸電圧指令値Vd*、Vq*は、逆dq変換部33で基本波電圧の三相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*に逆dq変換され、さらにPWM信号生成部34でPWM変調されて、インバータ4の複数のスイッチング素子を駆動する。この基本波電圧により、インバータ4の複数のスイッチング素子がオンオフ動作を繰り返し、図14に示すようなパルス状の電圧(電圧瞬時値)がインバータ4からモータ5に出力される。
図14のU相電流の図に示すように、インバータ4のスイッチング切替タイミングでは出力電圧により電流リップルが生じる。相電流は、スイッチング切替タイミングの中心、すなわち電流リップルの中心で検出され、電流基本波が取得される。
図13に戻り、取得された三相電流Iu、Iv、Iwは、dq変換部18でdq軸電流Id、Iqに変換される。そして、フィルタ36を通過することで高周波成分が除去され、電流基本波(フーリエ級数展開の一次成分)に対応するdq軸電流が抽出される。
位置推定部25は、電流制御器32が出力した電圧基本波、及び、検出された電流基本波に基づき、ロータ位置θを推定する。位置推定部25が推定した位置θは、逆dq変換部33及びdq変換部18に入力され、変換演算に用いられる。
続いて、本実施形態のモータ制御装置101、102による電圧値、電流値の取得タイミングについて、図4〜図6を参照する。
図4に示すように、瞬時電流制御は、制御周期毎に検出した電流検出値に基づきインバータ4の出力電圧(インバータのスイッチング)を直接操作するものであり、基本波電圧は存在しない(仮想線で示すのは、存在しないことを意味する)。また、電流は、制御周期毎に出力電圧の切替タイミングと同期して検出される。
詳しくは図5に示すように、同一のスイッチング状態の開始時(立上がり)の切替タイミングt、及び、終了時(立下がり)の切替タイミング(t+1)で電流が検出される。つまり、電流は電流リップルと同時に検出されることとなり、PWM制御のように、出力電圧の中心、且つ電流リップルの中心のタイミングでは検出されない。したがって、基本波電流にPWMによる電流リップルが混在している。
また、変形例として示す図6のように、立上がりの切替タイミングteを基準として、遅延時間d1後のタイミングt、及び、遅延時間d2後のタイミング(t+1)に電流を検出するようにしてもよい。この例でも、制御周期毎に出力電圧の「切替タイミングと同期して」電流が検出される。ただし、スイッチングの切替に伴って発生するサージ電流が検出タイミングに重なることを回避することができる。
次に、本実施形態による位置推定プロセスの概要について説明する。一般に位置センサレス制御では、回転座標系のdq軸に対応する制御上の推定軸としてγδ軸を用いる。また、位置情報の推定を容易にするため、永久磁石による誘起電圧とインダクタンス成分による電圧とをまとめた拡張誘起電圧モデルが知られている。特許文献1等に参照されるように、拡張誘起電圧eを用いたγδ軸の電圧方程式は、数式1で記述される。なお、以下の数式、及び数式に対応する図中、電流「i」、電圧「v」は小文字で表記する。
Figure 2015223023
ただし、
R:電機子抵抗
p:微分演算子
Ld、Lq:d軸インダクタンス、q軸インダクタンス
ω:電気角速度
φ:永久磁石の電機子鎖交磁束
Δθ:回転座標系の実軸(dq軸)と推定軸(γδ軸)との位置誤差(軸ずれ角)
数式1を基に、サンプル点tでの値に(t)を付し、電流微分項piγ、piδについて、サンプル点t、(t+1)(図5、図6参照)での瞬時電流値iγ(t)、iδ(t)、iγ(t+1)、iδ(t+1)と、サンプル点tから次のサンプル点(t+1)までの経過時間Tsとを用いて表すと、数式2のように書き換えられる。
Figure 2015223023
数式2を、拡張誘起電圧eを左辺にするように変形すると、瞬時拡張誘起電圧モデルの数式3が得られる。
Figure 2015223023
数式3における拡張誘起電圧eのγ軸成分とδ軸成分との比より、位置変化Δθ(t)を求める数式4が導かれる。Δθ(t)は微小値(≒0)であることを考慮すると、γ軸成分対δ軸成分比(eγ(t)/eδ(t))のアークタンジェント値は、γ軸成分対δ軸成分比の値そのものに近似される。
Figure 2015223023
したがって、本実施形態の位置推定部21は、サンプル点tでの電圧瞬時値vγ(t)、vδ(t)と、サンプル点t、(t+1)での電流瞬時値iγ(t)、iδ(t)、iγ(t+1)、iδ(t+1)とから、瞬時拡張誘起電圧モデルによる数式3、4を用いて位置推定を行うことができる。
本実施形態の効果について、従来技術のモータ制御装置、及び比較例のモータ制御装置と対比しつつ説明する。
図13に示す、PWM制御に位置センサレス制御を適用した従来技術のモータ制御装置107では、上述のように電流制御器32により基本波電圧の電圧指令値が生成される。また、電流センサ6が検出した相電流は、切替タイミングの中心で取得され、dq変換部18でdq変換される。そして、フィルタ36を通過することで高周波成分が除去され、電流基本波に対応するdq軸電流が抽出される。位置推定部25は、電圧基本波及び電流基本波に基づいて位置推定を行う。
次に、PWM制御の位置センサレス制御装置を応答性に優れる瞬時電流制御に置き換えることを考える。その際、瞬時電流制御器として、第1実施形態(図1)のヒステリシス比較式瞬時電流制御の構成を採用し、位置推定部として、図13のモータ制御装置107と同様に電圧基本波及び電流基本波に基づいて位置推定を行う構成を採用すると仮定すると、図15に示す構成のモータ制御装置108が想定される。
このモータ制御装置108は、図1のモータ制御装置101に対し、各相スイッチング指令Sw_uvw(電圧瞬時値)から電圧基本波を抽出するためのフィルタ35、及び、三相電流検出値Iuvw(電流瞬時値)から電流基本波を抽出するためのフィルタ36が位置推定部25の前に必要となる。
このようにフィルタ35、36を用いることで応答が遅れることとなり、瞬時電流制御の特徴である高応答性を実現することができなくなる。したがって、PWM制御に代えて瞬時電流制御を採用するメリットが滅失されることとなる。
それに対し本実施形態の位置推定部21は、瞬時拡張誘起電圧モデルを用いることで、瞬時電流制御器12、13が出力した各相スイッチング指令Sw_uvw(電圧瞬時値)、及び、三相電流検出値Iuvw(電流瞬時値)から電圧基本波、電流基本波を抽出することなく位置を推定することができるため、フィルタ35、36が不要となる。したがって、瞬時電流制御の高応答性を維持しつつ、好適に位置推定を行うことができる。
次に、本実施形態の位置推定に使用される電圧(瞬時)値、電流(瞬時)値、又は電流微分値について生じる誤差、並びに、その誤差を補償する処理について、図7、図8を参照して説明する。ここでは、図5に示したように、スイッチングの立上がりタイミングt及び立下りタイミング(t+1)で電流を検出するものとする。図7、図8の説明では、数式の都合により、図5の[t、t+1、Ts]をそれぞれ[t1、t2、Δt]に置き換え、t1を「第1サンプル点t1」、t2を「第2サンプル点t2」という。また、例えば第1サンプル点t1における電圧値をvt1、電流値をit1のように記す。
まず、図7を参照すると、第1サンプル点t1の電圧出力値vt1は実際の値である。しかし、その後の同一スイッチング状態の間、ロータの回転によって位置が進むためdq軸電圧は時間経過と共に変化し一定値を維持しない。つまり、「同一のスイッチング状態では電圧一定」という前提で想定したモデル値(実線)に対し、実際の電圧は破線のように変化する。そのため、第2サンプル点t2ではモデル値(実線)と実際値(破線)との間に電圧誤差Err_vが発生する。
また電流について、第1サンプル点t1の電流検出値it1、及び、第2サンプル点t2の電流検出値it2は実際の値である。しかし、電圧が変化しているため、第1サンプル点t1と第2サンプル点t2との間は、実際には実線のように直線で結ばれず、破線のように曲線的に変化する。第2サンプル点t2における電流の傾き(微分値)に注目すると、実際の微分値は、実線矢印の方向でなくブロック矢印の方向となる。したがって、第2サンプル点t2ではモデル値(実線)と実際値(破線)との間に電流微分誤差Err_piが発生する。
これらの誤差について計算する。まず、第1サンプル点t1から微小時間t(≒0)後の電圧値及び電流値をそれぞれ「v’」、「i’」として実際値(破線)を計算する。
第1サンプル点t1からのロータの回転により、微小時間t後の電圧v’は、dq座標のベクトルで表すと、数式5のようになる。数式5の第2項において「t=Δt」を代入した値が図7の電圧誤差Err_vに相当する。
Figure 2015223023
電流微分値の実際値は、t≒0のため過渡項のみを考慮すると、数式5の電圧をリアクタンスLで除して、数式6のようになる。
Figure 2015223023
数式6をtで積分し、初期条件として「t=0でi’=it1」を代入すると、電流値についての数式7が得られる。
Figure 2015223023
数式7においてt=Δtを代入して得られる「it2」から、t=0を代入して得られる「it1」を引いた値をΔtで除すると、電流微分値のモデル値は、数式8のように表される。数式6と数式8との差分が電流微分誤差Err_piに相当する。
Figure 2015223023
以上のことをまとめると、第2サンプル点t2におけるモデル値と実際値との電圧誤差Err_v及び電流微分誤差Err_piは、表1のように表される。
Figure 2015223023
仮に位置推定部が、これらの電圧誤差Err_vや電流微分値誤差Err_piを含む値をそのまま用いて演算を行うと、推定された位置に誤差が生じることとなる。
そこで本実施形態の位置推定部21は、第2サンプル点t2を超えた時点で位置推定演算を開始するものとすると、位置推定演算の開始時に、上述の誤差を補償するための「誤差補償処理」を実行する。この誤差補償処理は、位置推定に用いる電圧値、電流値、又は電流微分値について、同一スイッチング状態での複数のサンプル点で取得した電圧出力値及び電流検出値に基づき、所定の基準時の電圧出力値もしくは電流検出値を補正し、又は電流微分値を算出するものである。
なお、本実施形態では位置推定部21が誤差補償処理を含めて実行するものとするが、他の実施形態では誤差補償処理を専門に実行する機能部を別に設けてもよい。
ここで、所定の基準時として代表的には、位置推定演算の開始時における「最新のサンプル点」である第2サンプル点t2、及び、「第2サンプル点t2から1つ前のサンプル点」である第1サンプル点t1と第2サンプル点t2との中間のタイミングである中間点tc(図8参照)の2つがある。これら2つの点を基準時としたときの補正又は算出の式を表2にまとめる。
Figure 2015223023
表2左欄に、基準時を第2サンプル点t2としたときの電圧値及び電流微分値についての誤差補償処理の計算式を示す。
第2サンプル点t2の電圧出力値vt2は、第1サンプル点t1の電圧出力値vt1に基づき補正することができる。
また、第2サンプル点t2の電流微分値pit2は、第1サンプル点t1の電圧出力値vt1、並びに、第2サンプル点t2の電流検出値it2と第1サンプル点t1の電流検出値it1との差分及び経過時間Δtに基づき算出することができる。
これらの第2サンプル点t2の補正後の電圧値vt2、及び電流微分算出値pit2は、ちょうど表1の誤差を補償する形の式となっている。位置推定部21は、これらの補正値及び算出値に基づき、数式3、4を用いて第2サンプル点t2の位置θt2及び速度ωt2を推定する。
表2右欄に、図8に示すように、基準時を中間点tc(=(t1+t2)/2)としたときの計算式を示す。
この場合、第1サンプル点t1から中間点tcまでの時間は、(Δt/2)であるので、数式7においてt=(Δt/2)を代入して実際値を計算し、実線との差分から誤差補償処理の計算式を導出する。その結果、表2の右欄に示すように、中間点tcの電圧出力値vtcは、第1サンプル点t1の電圧出力値vt1に基づき補正することができる。
また、中間点tcの電流値itcは、第1サンプル点t1の電流検出値it1、及び、第1サンプル点t1の電圧出力値vt1に基づき補正することができる。
さらに、中間点tcの電流微分値pitcは、第2サンプル点t2の電流検出値it2と第1サンプル点t1の電流検出値it1との差分及び経過時間Δtに基づき算出することができる。
位置推定部21は、これらの補正値及び算出値に基づき、数式3、4を用いて中間点tcの位置θtc及び速度ωtcを推定する。そして、中間点tcの位置θtc及び速度ωtcに基づき、中間点tcより(Δt/2)後の第2サンプル点t2の位置θt2を推定することができる。
以上のように本実施形態では、同一のスイッチング状態の電圧出力値と、少なくとも2つのサンプル点で取得した電流検出値に基づく「誤差補償処理」を実行することにより、同一スイッチング状態におけるロータの微小回転によって生じる電圧(瞬時)値、電流(瞬時)値、又は電流微分値について生じる誤差を補償し、位置推定の精度を向上させることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態の同期モータの制御装置について、図9〜図12を参照して説明する。第3実施形態では、瞬時電流制御の一つである「モデル予測制御」を行う。
図9に示すように、第3実施形態のモータ制御装置103は、「瞬時電流制御手段」としてのモデル予測制御器16、電流センサ6が検出した三相電流検出値をdq変換するdq変換部18、及び、「位置推定手段」としての位置推定部23等を有している。
モデル予測制御器16は、インバータ4に各相スイッチング指令SW_uvwを出力することに加え、dq軸電流の電流予測値を演算する。位置推定部23は、モデル予測制御器16が演算した電流予測値、及び、dq変換部18によりdq変換された電流検出値が入力される。こうして位置推定部23は、現在及び未来のdq軸電流値を取得し、これに基づいて位置θを推定する。位置推定部23が推定した位置θは、モデル予測制御器16及びdq変換部18の演算に用いられる。
一般にモデル予測制御とは、制御量の未来の挙動を計算可能な動的モデルを用い、想定され得るあらゆる挙動を予測し、その中から現実に存在する各種制約条件を満たし、さらに所定の評価関数を最小とする操作量を求めるという最適化演算を制御周期毎に実行する制御をいう。特に本実施形態においては、「インバータ4の各相のスイッチング状態の組合せパターンについて予測時点の電流を予測し、電流予測値が電流指令値に最も近くなるスイッチングパターンを選択する制御」をモデル予測制御という。
この種のモデル予測制御は、例えば「モデル予測制御に基づくPMSM高速駆動時の電流制御系に関する検討 平成18年電気学会全国大会 4−111」に開示されている。
図10に示すように、三相交流インバータのスイッチング状態は、一相又は二相の上アームのスイッチング素子がオンする6つの有効電圧ベクトル(V1〜V6)、又は、三相全ての上アームのスイッチング素子がオン又はオフするゼロ電圧ベクトル(V0、V7)の計7つのパターンのいずれかとなる。そこで、7つのパターンについて、現在のdq軸電流に基づき、数式9を用いて未来の予測時点のdq軸電流を予測演算する。
Figure 2015223023
数式9にて、id(t)、iq(t)は現在のdq軸電流を示し、id(t+1)、iq(t+1)は予測時点のdq軸電流を示す。ここで、id(t+1)、iq(t+1)の上に記した「ハット」は「予測値」を意味する。以下、式中ハットを付した値について、文中では「予測値id」のように記載する。また、数式9にて、現在のdq軸電圧vd(t)、vq(t)をvd、vqと示す。
電流微分値は、現在の電流i(t)、予測時点の電流i(t+1)、及び、経過時間Tsを用いて、数式10で表される。
Figure 2015223023
数式9により7つのスイッチング状態のパターンでの電流を予測したら、図11に示すように、電流予測値が電流指令値に最も近くなるスイッチングパターンを選択する。具体的には、電流予測値と電流指令値との電流偏差Δid、Δiqベクトル(ここでのΔid、Δiqは、図13に示す電流検出値と電流指令値との電流偏差Δid、Δiqとは異なる意味で用いる)の大きさ(J=√(Δid2+Δiq2))が最小となるスイッチングパターンを選択する。
図11の例では、電圧ベクトルV3のパターン、すなわち、「V相の上アームのスイッチング素子がオン、U相及びW相の上アームのスイッチング素子がオフ」のパターンの電流予測値が電流指令値に最も近くなるため、瞬時電流制御器12は、「予測時点1」でのスイッチング状態として電圧ベクトルV3を選択し、インバータ4に指令する。
そして、「予測時点1」に達したら、次に「予測時点2」の電流を予測演算するというように、予測演算と選択とを繰り返す。
続いて、第3実施形態のモータ制御装置103による位置及び速度推定プロセスの概要について説明する。モデル予測制御での電流予測値の数式9を、拡張誘起電圧予測値eを用いて表現すると数式11のようになる。
Figure 2015223023
一方、電流検出値をdq座標から位置誤差Δθ進んだγδ軸座標で表現すると数式12のようになる。
Figure 2015223023
電流予測値と電流検出値との差分である電流誤差Δiγ(t+1)、Δiδ(t+1)は、数式11のdq軸電流及び電圧をγδ軸電流及び電圧に書き直した式から数式12を差し引くことにより、数式13のように表される。
Figure 2015223023
さらに、数式13において位置誤差Δθ≒0とすると、sinΔθ≒Δθ、cosΔθ≒1より、数式14が得られる。
Figure 2015223023
式14のδ軸成分に現れる拡張誘起電圧予測値と実値との差Δeは、数式11の拡張誘起電圧eの式より、速度誤差Δωを含む数式15で表される。
Figure 2015223023
よって、図12に示すように、電流誤差のγ軸成分Δiγ(t+1)から位置θを推定し、δ軸成分Δiδ(t+1)から速度ωを推定することができる。ただし、γ軸成分Δiγ(t+1)から推定された位置θを微分して速度ωを推定してもよいし、δ軸成分Δiδ(t+1)から推定された速度ωを積分して位置θを推定してもよい。
第3実施形態では、第1、第2実施形態と同様に電流基本波を抽出するフィルタが不要であるため、瞬時電流制御の高応答性を損なうことなく位置推定が可能となる。
また、モデル予測制御によって予測した次のサンプル点での電流予測値と、現在の電流検出値(電流瞬時値)との差分から位置θと速度ωを推定するため、位置推定部23でのモデル演算が一切不要となる。したがって、位置推定部23の演算負荷を大幅に低減することができる。
さらに、第1実施形態で説明した誤差補償処理は、第3実施形態にも適用可能である。第3実施形態では、特に数式13のiγ(t+1)、iδ(t+1)について、第2サンプル点t2の電流値の補正を適用することが好ましい。
(その他の実施形態)
(ア)上記実施形態では、瞬時電流制御の具体例として、ヒステリシス比較式瞬時電流制御、直接トルク制御、及び、モデル予測制御を例示しているが、これ以外の瞬時電流制御を採用してもよい。
また、上記実施形態では、位置推定において拡張誘起電圧モデルを用いているが、拡張誘起電圧モデルを用いなくてもよい。
(イ)直接トルク制御において、指令値と比較されるトルク又は磁束は、各相スイッチング指令及び三相電流検出値に基づいて推定した推定値に限らず、トルクセンサ又は磁束センサによって検出した検出値でもよい。
(ウ)上記実施形態では、インバータ4の同一スイッチング状態での2点のサンプル点t1、t2で電流検出値を取得している。これに限らず、同一スイッチング状態での3点以上の「複数のサンプル点」で電流検出値を取得してもよい。また、3点以上のサンプル点で取得した電流検出値を全て位置推定に用いる必要はなく、任意の2点以上の電流検出値を選んで位置推定に用いてもよい。
また、例えば3点のサンプル点で取得した電流検出値に基づく誤差補償処理について、いずれの2点の電流検出値に対して上記実施形態の計算式を適用してもよい。例えば、最新のサンプル点である3番目のサンプル点を「第2サンプル点」とし、第2サンプル点から2つ前のサンプル点である1番目のサンプル点を「第1サンプル点」としてもよい。また、1番目と2番目のサンプル点を用いた誤差補償処理の結果と、2番目と3番目のサンプル点を用いた誤差補償処理の結果とをさらに組み合わせて誤差を補償するようにしてもよい。
つまり、3つ以上のサンプル点で電流検出値を取得する場合において、そのうち任意の2つのサンプル点の値を用いた算出構成が本発明の誤差補償処理の要件を充足する場合は、本発明の技術的範囲に含まれると解釈する。
(エ)本発明の制御対象となる同期モータは、IPMSM(埋込永久磁石同期モータ)、SPMSM(表面永久磁石同期モータ)等のいずれでもよい。また、三相交流モータに限らず、三相以上の多相モータに広く適用可能である。
101、102、103・・・モータ制御装置(同期モータの制御装置)、
12、13・・・瞬時電流制御器(瞬時電流制御手段)、
16・・・モデル予測制御器(瞬時電流制御手段)、
21、23・・・位置推定部(位置推定手段)、
4 ・・・インバータ、
5 ・・・同期モータ、
6 ・・・電流センサ(電流検出手段)。

Claims (15)

  1. インバータ(4)の複数のスイッチング素子のスイッチング状態を操作することで多相交流電力を出力し同期モータ(5)の駆動を制御する制御装置であって、
    前記同期モータの電流、トルク又は回転数の状態に基づき、前記インバータのスイッチング状態を操作する瞬時電流制御手段(12、13、16)と、
    前記インバータの同一スイッチング状態での複数のサンプル点で電流検出手段(6)により検出された電流検出値を取得し、少なくとも当該電流検出値に基づき、前記同期モータのロータ位置を推定する位置推定手段(21、23)と、
    を備えることを特徴とする同期モータの制御装置(101、102、103)。
  2. 前記瞬時電流制御手段(16)は、
    前記インバータの各相のスイッチング状態の組合せパターンについて予測時点の電流を予測し、電流予測値が電流指令値に最も近くなるスイッチングパターンを選択するモデル予測制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の同期モータの制御装置(103)。
  3. 前記位置推定手段(23)は、
    前記モデル予測制御での予測電流値と電流検出値との電流誤差により位置推定することを特徴とする請求項2に記載の同期モータの制御装置。
  4. 前記位置推定手段は、
    回転座標系のdq軸に対応する制御上の推定軸であるγδ軸における前記電流誤差について、前記電流誤差のγ軸成分又はδ軸成分に基づき、前記同期モータのロータの位置又は速度を推定することを特徴とする請求項3に記載の同期モータの制御装置。
  5. 前記瞬時電流制御手段(12、13)は、
    前記同期モータの通電に係る電流、又はトルク及び磁束について、指令値に対して設定された所定のヒステリシス領域の上下限と検出値もしくは推定値とを比較するヒステリシス比較器(12、131、132)を有し、前記ヒステリシス比較器の比較結果に応じて、前記インバータのスイッチング状態を操作するための各相スイッチング指令を出力し、
    前記位置推定手段(21)は、
    前記瞬時電流制御手段が生成した前記各相スイッチング指令と、前記電流検出手段が検出した電流検出値とから位置推定することを特徴とする請求項1に記載の同期モータの制御装置(101、102)。
  6. 前記位置推定手段は、電圧方程式についての拡張誘起電圧モデルを用いて位置推定することを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の同期モータの制御装置。
  7. 前記位置推定手段による位置推定に用いる電圧値、電流値、又は電流微分値について、
    前記インバータの同一スイッチング状態での複数のサンプル点で取得した電圧出力値又は電流検出値のうち少なくとも1つに基づき、そのスイッチング状態における所定の基準時の電圧出力値又は電流検出値を補正し又は電流微分値を算出する誤差補償処理を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の同期モータの制御装置。
  8. 最新のサンプル点である第2サンプル点(t2)を前記基準時として前記誤差補償処理を行うことを特徴とする請求項7に記載の同期モータの制御装置。
  9. 前記第2サンプル点から1つ以上前のサンプル点である第1サンプル点(t1)の電圧出力値に基づき前記第2サンプル点の電圧出力値を補正することを特徴とする請求項8に記載の同期モータの制御装置。
  10. 前記第2サンプル点から1つ以上前のサンプル点である第1サンプル点(t1)の電圧検出値、並びに、前記第2サンプル点の電流検出値と前記第1サンプル点の電流検出値との差分及び経過時間(Δt)に基づき、前記第2サンプル点の電流微分値を算出することを特徴とする請求項8又は9に記載の同期モータの制御装置。
  11. 最新のサンプル点である第2サンプル点(t2)と、当該第2サンプル点から1つ以上前のサンプル点である第1サンプル点(t1)との中間のタイミングである中間点(tc)を前記基準時として前記誤差補償処理を行うことを特徴とする請求項7に記載の同期モータの制御装置。
  12. 前記第1サンプル点の電圧出力値に基づき、前記中間点の電圧出力値を補正することを特徴とする請求項11に記載の同期モータの制御装置。
  13. 前記第1サンプル点の電流検出値、及び前記第1サンプル点の電圧出力値に基づき、前記中間点の電流値を補正することを特徴とする請求項11又は12に記載の同期モータの制御装置。
  14. 前記第2サンプル点の電流検出値と前記第1サンプル点の電流検出値との差分及び経過時間(Δt)に基づき、前記中間点の電流微分値を算出することを特徴とする請求項11〜13のいずれか一項に記載の同期モータの制御装置。
  15. 前記位置推定手段は、前記中間点の位置及び速度に基づき前記第2サンプル点の位置を推定することを特徴とする請求項11〜14のいずれか一項に記載の同期モータの制御装置。
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