JP2015217599A - 化粧シート及びその製造方法 - Google Patents

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正和 岡島
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Abstract

【課題】本発明は、耐摩層に用いる樹脂の種類によらず、また耐摩粒子の使用量を増やすことなく、高い耐摩耗性を有する化粧シートを与えることを目的とする。
【解決手段】本発明の化粧シート(10)は、シート状基材(4)、及びシート状基材上の随意の絵柄層(3)、耐摩層(2)、及び随意の防汚層(1)を有し、耐摩層が耐摩粒子及びバインダー樹脂を含有し、かつ耐摩層のJIS P 8119:1998に準拠するベック平滑度が6.0秒以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、化粧シート及びその製造方法に関する。
建築物の内装、家具等の製造のために、化粧シートと板状基材とを貼り合わせた化粧板が使用されている。ここで、この化粧シートは、樹脂又は紙のシート状基材に絵柄印刷等が施されたものである。この化粧シートは、主に垂直材として使用されるため、高い耐摩性(耐摩耗性)は要求されず、従来は、せいぜい絵柄印刷の上にウレタン樹脂等のOPニス層が形成される程度であった。しかしながら、近年は垂直材にも高い耐摩性が要求されるようになってきており、またこの化粧板を高い耐摩性の要求される水平材にも用いる向きもあり、化粧シートの耐摩性を向上させるために、種々の試みがなされている。
具体的には、特許文献1においては、シート状基材上の絵柄層に硬化性合成樹脂の塗料を厚塗りする方法が開示されている。また、特許文献2においては、電離放射線硬化性樹脂中に高硬度の粒子(α−アルミナ等)を耐摩粒子として含有させた塗工組成物を用い、この塗工組成物をシート状基材に塗工して耐摩層を形成する方法が開示されている。
特開昭63−112800号公報 特許第2740943号公報
しかしながら、特許文献1のように硬化性樹脂の塗料を厚塗りする方法では、多少耐摩性が向上するものの、十分なものではなかった。また、特許文献2では、耐摩層に、もともと高い耐摩性を有する電離放射線硬化性樹脂を用いるとともに、耐摩性を改良するために耐摩粒子を使用している。ところが、比較的耐摩性の低い樹脂を用いる場合には、十分な耐摩性を得るため、耐摩粒子の使用量を多くする必要がある場合があった。しかし、耐摩粒子は高価であるため、耐摩粒子の使用量を増やすことなく、耐摩性を向上させる技術が望まれている。そこで、本発明は、耐摩層に用いる樹脂の種類によらず、また耐摩粒子の使用量を増やすことなく、高い耐摩性を有する化粧シートを与えることを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討したところ、以下の手段により上記課題を解決できることを見出した。すなわち、本発明は以下のとおりである:
〈1〉シート状基材、及び上記シート状基材上の耐摩層を有する化粧シートであって、上記耐摩層が耐摩粒子及びバインダー樹脂を含有し、かつ上記耐摩層のJIS P 8119:1998に準拠するベック平滑度が6.0秒以上である、化粧シート。
〈2〉上記シート状基材と上記耐摩層との間に絵柄層を更に有し、かつ上記耐摩層上に防汚層を更に有する、上記〈1〉項に記載の化粧シート。
〈3〉上記耐摩層の厚さが5μm以上10μm以下である、上記〈1〉項又は〈2〉に記載の化粧シート。
〈4〉板状基材、及び上記板状基材に積層されている上記〈1〉項〜〈3〉項のいずれか一項に記載の化粧シートを有する、化粧板。
〈5〉シート状基材、及び上記シート状基材上の耐摩層を有する化粧シートの製造方法であって、上記耐摩層が耐摩粒子及びバインダー樹脂を含有し、かつ上記耐摩層の表面を平滑化する工程を含む、化粧シートの製造方法。
〈6〉上記平滑化する工程が、上記耐摩層が完全に硬化する前に、スムージングロールを上記耐摩層に接触させて前記耐摩層の表面をならすことを含む、上記〈11〉項に記載の方法。
〈7〉上記シート状基材と上記耐摩層との間に絵柄層を形成する工程、及び
上記耐摩層上に、防汚層を形成する工程
を更に含む、上記〈5〉項又は〈6〉項に記載の方法。
本発明の化粧シート及びその製造方法によれば、耐摩層に用いる樹脂の種類によらず、また耐摩粒子の使用量を増やすことなく、高い耐摩性を有する化粧シートを与えることができる。
この理由としては、理論に拘束されるものではないが、耐摩層の厚みにムラがあると、塗布量の薄い箇所が生じ、その結果として耐摩性が低下するのに対して、本発明でのように耐摩層が平滑であると、このムラが抑えられ、それによって耐摩性が改良されると推測される。また、本発明でのように耐摩層が平滑であると、耐摩層に掛かる摩擦力が低減され、それによって耐摩性が改良されると推測される。
本発明による化粧シートを使用した化粧板の層構成の一例を示す図である。 耐摩層の形成及び平滑化のために用いる装置の概略図の一例を示す図である。
〈化粧シート〉
図1に示すように、本発明による化粧シート(10)では、シート状基材(4)、随意の絵柄層(3)、耐摩層(2)、及び随意の防汚層(1)が形成されている。ここで、耐摩層(2)は、耐摩粒子及びバインダー樹脂を含有し、かつ耐摩層(2)のJIS P 8119:1998に準拠するベック平滑度が6.0秒以上である。本発明による化粧シート(10)は、板状基材(5)に積層して、本発明による化粧板(20)にすることができる。
本発明による化粧シートは、耐摩試験B法において、150回転した時点での絵柄の残存率が、好ましくは50%以上である。このように絵柄の残存率が比較的大きいことは、化粧シートが好ましい耐摩性を有することを意味している。
ここで、耐摩試験B法は、JIS K 6902:2007(熱硬化性樹脂高圧化粧板試験方法)に従って行う。具体的には、研磨紙を貼り付けた一対の円柱状の摩耗輪に試験片の耐摩層側を接触させ、試験片を回転させることによって、試験片を摩耗させる。摩耗輪は、その円柱面が試験片の回転軸から等距離で、回転に対して接線方向でないように置く。摩耗輪は、回転する試験片によって回転し、試験片表面に環状の跡を残しながら試験片を摩耗させる。試験片が150回転した時点での絵柄の残存率により、耐摩性を判定する。
以下では、本発明の化粧シート及び化粧板の各構成要素について説明する。
(シート状基材)
本発明において、シート状基材とは、耐摩層、並びに随意の絵柄層及び防汚層を形成するための基材を意味する。
シート状基材としては、含浸紙、上質紙、コート紙等の紙のシート状基材、又はオレフィンフィルム等の熱可塑性樹脂若しくは熱硬化性樹脂等である樹脂のシート状基材を用いることができる。
シート状基材の厚さは、基本的にどのような厚みのものでも構わないが、例えば5μm以上、15μm以上、又は25μm以上とすることができ、300μm以下、200μm以下、又は100μm以下とすることができる。
(耐摩層)
本発明において、耐摩層とは、化粧シートの耐摩性を高めるための層を意味する。耐摩層は、耐摩粒子及びバインダー樹脂を含有し、かつ下記に示すベック平滑度が6.0秒以上、7.0秒以上、8.0秒以上、又は9.0秒以上である。
ここで、耐摩層のベック平滑度は、JIS P 8119:1998に従って測定される。具体的には、リング状のガラス平面上に置いた試験片を100kPaの圧力で押さえつけ、リングの内側を真空にすることによって、リング状のガラス平面と試験片の接触面の隙間を通して大気圧空気をリングの内側に通過させ、ガラス平面と試験片の間を10mlの大気圧空気が流れるのに必要な時間を測定する。したがって、耐摩層のベック平滑度の値がより大きいことは、この層の表面がより平滑であることを意味する。なお、上記のリング状のガラス平面は、平滑度測定に使用する光学的平面仕上げを施したリング状のガラス面であり、真空容器につながる円孔を中央に持ち、外径37.4mm±0.05mm、有効平面積10cm±0.05cmのものである。
耐摩層は、任意の印刷方法、コーティング方法等で形成することができ、例えばグラビア印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷、シルク印刷等の印刷方法、ロールコート、ロッドコート、キスコート、ナイフコート、エアーナイフコート、ダイコート、リップコート、フローコート、ディップコート、スピンコート、スプレーコート等のコーティング方法等によって得ることができる。
耐摩粒子としては、モース硬度が8以上の粒子が好ましく、α−アルミナ、ダイヤモンド、シリカ、ジルコニア、ハフニア、チタニア、ジルコン、ガーネット、ムライト、酸化鉄、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ボロンカーバイド、シリコンカーバイド、鋳造アルミナ、クロム、ジルコニウムカーバイド、タンタリウムカーバイド、タングステンカーバイド、コランダム等が挙げられる。耐摩粒子は、球形、扁平状、立方体状等であってよい。球形の耐摩粒子は粒子が摩耗しにくく、衝撃等を与えても耐摩層から外れにくいので特に好ましい。
耐摩粒子の含有量としては、化粧シート1m当たり、6.0g以下、5.0g以下又は4.5g以下とすることができる。また、この含有量は、2.0g以上、又は2.5g以上であってよい。
バインダー樹脂としては、耐摩粒子を保持できるものが好ましく、硬化性樹脂、例えば熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂を用いることができる。
熱硬化性樹脂としては、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、尿素系樹脂、ウレタン系樹脂、フェノール系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、アミノアルキド系樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂として熱硬化性樹脂を用いる場合、硬化剤によって硬化を促進することができる。硬化剤としては、ヘキサメチレンジイソシアネートの他、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ウレタンプレポリマー、フェノール系樹脂等が挙げられる。
電離放射線硬化性樹脂としては、(メタ)アクリレート系樹脂、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタンアクリレート系樹脂、ポリオールアクリレート系樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂として電離放射線硬化性樹脂を用いる場合、重合開始剤によって硬化を促進することができる。重合開始剤としては、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類等が挙げられる。
紫外線硬化性樹脂としては、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート等が挙げられる。バインダー樹脂として紫外線硬化性樹脂を用いる場合、重合開始剤によって硬化を促進することができる。重合開始剤としては、電離放射線硬化性樹脂に関して示したものが挙げられる。
耐摩性を更に向上させるため、耐摩層に滑剤を更に含有させることができる。滑剤としては、酢酸エチルのほか、高級脂肪酸、流動パラフィン、オレフィン系ワックス、天然ワックス、シリコーンオイル、フッ素化合物等が挙げられる。
耐摩層の厚さは、耐摩性の実現の面から5μm以上、又は8μm以上とすることができる。また、層の厚さは50μm以下、25μm以下、20μm以下、15μm以下、又は10μm以下であってよい。特に、化粧シートの製造で多く用いられるグラビア印刷において版を用意しやすくするため、10μm以下とすることが好ましい。一方、グラビア印刷において10μmを超える厚塗りをする場合、版の凹凸が塗膜に転写されてしまい、ムラができやすい。
(絵柄層)
本発明において、絵柄層とは、本発明による化粧シートの柄、模様を形成する層を意味する。
ここで、絵柄層は、任意の印刷方法、コーティング方法等で形成して得ることができ、特に耐摩層に関して挙げた方法によって形成して得ることができる。
絵柄層のためのインキとしては、任意のインキを用いることができ、例えばグラビアインキ、オフセットインキ、ドライオフセットインキ、フレキソインキ、スクリーンインキ、パッドインキ等を用いることができる。
絵柄層の絵柄は、任意の絵柄であってよく、木目柄に限らず、抽象柄、石目柄、単色等であってよく、また、1種の絵柄、又は数種の絵柄の組合せであってよい。絵柄層の絵柄には、任意の色を使用することができ、1色又は複数色を使用することができる。
(防汚層)
本発明において、防汚層とは、耐摩層上に更に形成される層である。防汚層は透明であっても半透明であってもよい。また、防汚層は、平滑なものでもよく、疑似エンボス加工等により凹凸が現れているものでもよい。
ここで、防汚層は、任意の印刷方法、コーティング方法等で形成して得ることができ、特に防汚層に関して挙げた方法によって形成して得ることができる。
化粧シートに防汚性を付加するため、防汚層は、防汚成分を含有することができる。防汚成分としては、これに限定されないが、フッ素系樹脂、ケイ素系樹脂、銀イオン等を挙げることができる。
化粧シートの表面のマット感を出すため、防汚層は、艶調整成分を含有することができる。艶調整成分としては、これに限定されないが、シリカ、マイカ、セリサイト、カオリナイト、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、硫酸バリウム、ガラスビーズ等の無機粒子、シリコーンオイル等を挙げることができる。
防汚層は、バインダー樹脂を含有することができる。バインダー樹脂、及び随意の硬化剤としては、耐摩層に関して示した樹脂が挙げられる。
化粧シートの表面のこすれを防止し、防汚層の機能を維持するため、滑剤を含有することができる。滑剤としては、耐摩層に関して示したものが挙げられる。
〈化粧板〉
本発明による化粧板は、板状基材(5)、及び上記板状基材(5)に積層されている本発明の化粧シートを有する。板状基材と化粧シートとの積層は、随意に粘着剤、熱融着接着剤等の任意の接着剤、粘着剤、接着性樹脂を用いて行うこと、及び/又はシート状基材が樹脂のシート状基材である場合に、熱圧着によって樹脂のシート状基材の一部を溶融させて行うことができる。
(板状基材)
本発明において、板状基材とは、化粧シートを積層させて化粧板を形成するための基材を意味する。
板状基材としては、任意の板を用いることができ、例えば木材単板、木材合板、MDF(中密度繊維板)、パーティクルボード等の木材系板状基材、石膏ボード、珪酸カルシウム板等のセラミック系板状基材、熱硬化性樹脂ボード等の樹脂系板状基材、ステンレス板等の金属板状基材等を用いることができる。
〈化粧シートの製造方法〉
シート状基材及びシート状基材上の耐摩層を有する化粧シートを製造する本発明の方法は、耐摩粒子及びバインダー樹脂を含有する耐摩層の表面を平滑化する工程を含む。
平滑化する工程は、任意の方法により行うことができ、例えばスムージングロール、ゴムロール等のロール全般、熱プレス、スキージ等により行うことができる。好ましくは、スムージングロールを上記耐摩層に接触させて上記耐摩層の表面をならすことを含む。スムージングロール、ゴムロール等のロールを用いる場合、耐摩層の表面を平滑化する工程は、耐摩層を印刷方法、コーティング方法等によって形成した後で、耐摩層が完全に硬化する前に行うことができる。
また、本発明による製造方法は、耐摩層上に防汚層を形成する工程、及び/又はシート状基材と耐摩層との間に絵柄層を形成する工程を更に含んでもよい。その場合でも、耐摩層の表面を平滑化する工程は、スムージングロール、ゴムロール等のロールを用いる場合、防汚層の形成工程、及び/又は絵柄層の形成工程とインラインで行うことができるので、特に好ましい。
本発明の方法において各層を形成する方法については、本発明の化粧シートの耐摩層に関する記載を参照することができる。
実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
〈実施例1〉
シート状基材(天間特殊製紙製の含浸紙HP−30)上に、以下の条件で、絵柄層及び耐摩層をこの順にグラビア印刷で形成した:
印刷速度:50m/min
乾燥温度:印刷直後60℃、アフターオーブン150℃
印刷機:総武機械(株)製 6色グラビア印刷機
(絵柄層)
絵柄層は、3色をシート状基材側から以下の順で印刷した(成分は全て大日精化工業製):
1色目:ベタ印刷(インキ組成:着色インキTH40黄(40質量部)、着色インキTH83茶(6質量部)、着色インキTH95墨(2質量部)、着色インキTH04白(E−60)(27質量部)、硬化剤(Dハードナー)(0.1質量部)、溶剤(酢酸エチル(60質量%)、酢酸ブチル(20質量%)、イソプロピルアルコール(20質量%))(25質量部))
2色目:柄印刷(インキ組成:着色インキTH110赤(15質量部)、着色インキTH42黄(25質量部)、着色インキTH95墨(2質量部)、OHメジウム(17質量部)、溶剤(酢酸エチル(20質量%)、酢酸ブチル(60質量%)、イソプロピルアルコール(20質量%))(41質量部))
3色目:柄印刷(インキ組成:着色インキTH110赤(20質量部)、着色インキTH95墨(5質量部)、OHメジウム(30質量部)、溶剤(酢酸エチル(20質量%)、酢酸ブチル(60質量%)、イソプロピルアルコール(20質量%))(45質量部))
(耐摩層)
耐摩層の形成のためのインク組成物は下記の成分(全て大日精化工業製)を含有していた:
PTC−NT FRSメジウム:20質量部(溶剤:51質量%、固形分:49質量%(固形分のうち30質量%がα−アルミナ耐摩粒子))
PTC−NT FRSマットメジウム:80質量部(溶剤:51質量%、固形分:49質量%(固形分のうち30質量%がα−アルミナ耐摩粒子))
LT硬化剤:25質量部(溶剤:20〜30重量%、固形分:70〜80重量%)
HTスリップ剤(滑剤):5質量部(溶剤:70〜80重量%、固形分:20〜30重量%)。
ザーンカップNo.3を用いて測定したインク組成物の粘度は25秒であった。なお、粘度の測定においては、まず、ザーンカップをインク組成物中に沈め、ザーンカップの柄を引き上げた。次いで、カップ底部がこの組成物の液面から離れた瞬間から、この組成物がカップ底部のオリフィスから途切れるまでの間の流出秒数を測定した。
耐摩層はグラビア印刷でベタ印刷することにより形成し、その後、形成された耐摩層を平滑化した。耐摩層の塗布量(固形分)は13g/m(膜厚:10μm、α−アルミナ含有量2.7〜2.8g/m)であった。
具体的には、図2に概略を示す装置を用いて、耐摩層を形成及び平滑化して、実施例1の化粧シートを得た。
すなわち、絵柄層が形成されたシート状基材(9)を矢印(9a及び9b)で示すように移動させ、このシート状基材(9)に対して、耐摩層を、それぞれ矢印(6a及び7a)で示すように回転している圧胴(6)及びシリンダー(7)を用いて、グラビア印刷によりベタ印刷した。その後、形成された耐摩層が完全に硬化する前に、印刷機に備え付けられているスムージングロール(8)を用いて平滑化した。スムージングロールとしては5mm径のロールを用い、このロールを固定して耐摩層に接触させ、耐摩層の表面をならすことにより、平滑化処理を行った。
実施例1の化粧シートを、板状基材(大建工業製、4mm厚、中質繊維板(MDF)テクウッドUF0.3タイプ)に接着剤で貼り付けて、実施例1の化粧板を得た。
〈実施例2〉
スムージングロールとして10mm径のロールを用いたことを除いて実施例1と同様にして、実施例2の化粧板を得た。
〈実施例3〉
スムージングロールとして10mm径のロールを用いたこと、及び基材の進行方向(9a、9b)に対して逆方向にスムージングロールを回転させたことを除いて実施例1と同様にして、実施例3の化粧板を得た。
〈比較例1〉
スムージングロールによる平滑化処理を行わなかったことを除いて実施例1と同様にして、比較例1の化粧板を得た。
〈実施例4及び5並びに比較例2〉
それぞれ実施例1及び3並びに比較例1でのように製造した化粧シートに、さらに下記の防汚層を形成して、実施例4及び5並びに比較例2の化粧板を得た。
(防汚層)
防汚層の形成のためのインク組成物は下記の成分(全て大日精化工業製)を含有していた:
PTC−NT U−203 メジウム 50質量部
PTC−NT U−203 ハイマット 50質量部
LT硬化剤:25質量部
HTスリップ剤(滑剤):5質量部
ザーンカップNo.3を用いて測定したこのインク組成物の粘度は18秒であった。防汚層はベタ印刷で形成し、塗布量は3.0g/mであった。防汚層は、耐摩層と同じ方法により形成した。
〈評価〉
下記のようにして、実施例及び比較例の化粧板のベック平滑度及び耐摩性を評価した。
(ベック平滑度)
実施例及び比較例の化粧板について、JIS P 8119:1998に従って、表面のベック平滑度を測定した。
〈耐摩試験B法〉
実施例及び比較例の化粧板について60℃にて3日間にわたって養生した後で、JIS K 6902に従って、耐摩試験B法を実施した。ここでは、150回転した時点での絵柄の残存率が50%未満の場合をDとし、50%以上の場合を絵柄の残存率が低い順に、C、B、及びAとした。Cの場合、Bの場合、及びAの場合の絵柄の残存率の差は、目視で明らかに判別できる程度であった。
実施例及び比較例の平滑化処理の条件、並びに評価結果を、以下の表1に示す。
Figure 2015217599
表1から明らかなように、耐摩層のベック平滑度が増加するに従って、化粧シートの耐摩性が増加することが理解される。また、表1からは、この傾向は、耐摩層上にさらに防汚層を形成した場合であっても変わらないことが理解される。
1 防汚層
2 耐摩層
3 絵柄層
4 シート状基材
5 板状基材
6 圧胴
6a 圧胴の回転方向
7 シリンダー
7a シリンダーの回転方向
8 スムージングロール
9 シート状基材
9a シート状基材の進行方向
9b シート状基材の進行方向
10 化粧シート
20 化粧板

Claims (7)

  1. シート状基材、及び前記シート状基材上の耐摩層を有する化粧シートであって、前記耐摩層が耐摩粒子及びバインダー樹脂を含有し、かつ前記耐摩層のJIS P 8119:1998に準拠するベック平滑度が6.0秒以上である、化粧シート。
  2. 前記シート状基材と前記耐摩層との間に絵柄層を更に有し、かつ前記耐摩層上に防汚層を更に有する、請求項1に記載の化粧シート。
  3. 前記耐摩層の厚さが5μm以上10μm以下である、請求項1又は2に記載の化粧シート。
  4. 板状基材、及び前記板状基材に積層されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の化粧シートを有する、化粧板。
  5. シート状基材、及び前記シート状基材上の耐摩層を有する化粧シートの製造方法であって、前記耐摩層が耐摩粒子及びバインダー樹脂を含有し、かつ前記耐摩層の表面を平滑化する工程を含む、化粧シートの製造方法。
  6. 前記平滑化する工程が、前記耐摩層が完全に硬化する前に、スムージングロールを前記耐摩層に接触させて前記耐摩層の表面をならすことを含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記シート状基材と前記耐摩層との間に絵柄層を形成する工程、及び
    前記耐摩層上に、防汚層を形成する工程
    を更に含む、請求項5又は6に記載の方法。
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