JP2015216196A - 炭化珪素半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低いオン抵抗を有する炭化珪素半導体装置を提供する。【解決手段】炭化珪素半導体装置101は炭化珪素層20および電極層31を有する。炭化珪素層20は第1導電型のドリフト層21を有する。炭化珪素層20には、内側領域Rinと、内側領域Rinを囲む外側領域Rprとを有する主面MSが設けられている。電極層31は内側領域Rinおよび外側領域Rprのうち内側領域Rinにのみ接している。ドリフト層21および電極層31がショットキー接合をなすことによって、内側領域Rinの少なくとも一部にショットキーバリア領域RSが設けられている。ショットキーバリア領域RSの少なくとも一部は、外側領域Rprの表面粗さに比して、より大きい表面粗さを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、炭化珪素半導体装置およびその製造方法に関し、特に、ショットキー接合を有する炭化珪素半導体装置およびその製造方法に関するものである。
近年、炭化珪素(SiC)を用いたショットキーバリアダイオード(省略してSBDとも称する)が用いられ始めている。SBDのうちジャンクションバリアショットキー(省略してJBSとも称する)構造を有するもの(JBSダイオードとも称する)は、SBDとして機能する部分に加えて、pnダイオードとして機能する部分を含む。つまりJBSダイオードは、アノード電極と炭化珪素層とのショットキー接合に加えて、炭化珪素層中のpn接合を利用する。これによりサージ電流に起因した破壊に対しての高い耐性が期待される。pn接合を含む領域上への電極層の接合は、不純物濃度を高めることなどによってオーミック接合とされ得る。
特開2006−148048号公報(特許文献1)によれば、表面粗さを大きくすることでコンタクト抵抗を抑える旨が開示されている。またオーミック接合部には低コンタクト抵抗が要求され、ショットキー接合部には平坦性が要求される旨の記載がある。つまり、オーミック接合部の表面粗さを大きくしつつ、ショットキー接合部は平坦とすることが望ましいことが示唆されていると考えられる。また特開2011−71281号公報(特許文献2)によれば、アノード電極が平坦面でショットキー接合しているので、JBSダイオードのリーク電流が抑制される、との記載がある。以上のように、従来、SBDにおいてショットキー接合は、平坦面、すなわち表面粗さの小さい面、で構成されるべきであると考えられてきた。
特開2006−148048号公報 特開2011−71281号公報
ダイオードの基本的性能のひとつであるオン抵抗についてはさらなる低減が望まれており、この点はSBDについても同様である。特にJBSダイオードは、pn接合領域が設けられることによってSBDとして機能する領域が小さくなるので、オン抵抗が高くなりやすい。よってJBSダイオードについては、オン抵抗をより低くすることが特に望まれている。
SBDのオン抵抗を低くする最も単純な方法はSBDの大きさを大きくすることである。しかしながら半導体装置の分野では、通常、その大きさをより小さくすることが求められる。また炭化珪素半導体装置の分野では、コスト上、その要請が特に強い。第1の理由として、炭化珪素半導体装置の製造に用いられるSiCウェハがそれ自体高価な点がある。第2の理由として、SiCウェハには欠陥が点在することから半導体装置の大きさが大きいほど不良品が発生しやすく、その結果として製造コストが増大する点がある。
オン抵抗を低くする他の方法として、より高い不純物濃度を有するドリフト層を用いること、またはショットキー電極の材料として仕事関数のより低いものを用いることがある。しかしながらこれらの方法はリーク電流の増大に直接つながってしまう。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、低いオン抵抗を有する炭化珪素半導体装置を提供することである。
本発明の炭化珪素半導体装置は炭化珪素層および電極層を有する。炭化珪素層は第1導電型のドリフト層を有する。炭化珪素層には、内側領域と、内側領域を囲む外側領域とを有する主面が設けられている。電極層は内側領域および外側領域のうち内側領域にのみ接している。ドリフト層および電極層がショットキー接合をなすことによって、内側領域の少なくとも一部にショットキーバリア領域が設けられている。ショットキーバリア領域の少なくとも一部は、外側領域の表面粗さに比して、より大きい表面粗さを有する。
本発明によれば、ショットキーバリア領域の少なくとも一部は外側領域の表面粗さに比してより大きい表面粗さを有する。これにより、ショットキーバリア領域が外側領域の表面粗さと同じ表面粗さを有する場合に比して、ショットキー接合の面積が大きくなる。よって炭化珪素半導体装置のオン抵抗を低減させることができる。
本発明の実施の形態1における炭化珪素半導体装置の構成を概略的に示す断面図である。 図1の炭化珪素半導体装置に対して逆バイアスが印加された際に、ショットキーバリア領域に印加される電界がJBS構造によって緩和される様子の一例を説明する図である。 図1の炭化珪素半導体装置の製造方法の第1工程を概略的に示す断面図である。 図1の炭化珪素半導体装置の製造方法の第2工程を概略的に示す断面図である。 図1の炭化珪素半導体装置の製造方法の第3工程を概略的に示す断面図である。 図1の炭化珪素半導体装置の製造方法の第4工程を概略的に示す断面図である。 図1の炭化珪素半導体装置の製造方法の第5工程を概略的に示す断面図である。 図1の炭化珪素半導体装置の製造方法の変形例の第1工程を概略的に示す断面図である。 図1の炭化珪素半導体装置の製造方法の変形例の第2工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態2における炭化珪素半導体装置の構成を概略的に示す断面図である。 図10の炭化珪素層において、互いに隣り合うウェル部の近傍を概略的に示す部分拡大図である。 図10の炭化珪素層において、互いに隣り合うウェル部および終端不純物部の近傍を概略的に示す部分拡大図である。 図10の炭化珪素半導体装置に対して逆バイアスが印加された際にショットキーバリア領域に印加される電界の分布の一例を示す図である。 電界強度とリーク電流密度との関係の一例を示すグラフ図である。 図10の炭化珪素半導体装置の第1の製造方法の第1工程を概略的に示す断面図である。 図10の炭化珪素半導体装置の第1の製造方法の第2工程を概略的に示す断面図である。 図10の炭化珪素半導体装置の第2の製造方法の第1工程を概略的に示す断面図である。 図10の炭化珪素半導体装置の第2の製造方法の第2工程を概略的に示す断面図である。 実施の形態2の変形例の炭化珪素半導体装置の製造方法の第1工程を概略的に示す断面図である。 実施の形態2の変形例の炭化珪素半導体装置の製造方法の第2工程を概略的に示す断面図である。 実施の形態2の変形例の炭化珪素半導体装置の製造方法の第3工程を概略的に示す断面図である。 実施の形態2の変形例の炭化珪素半導体装置の製造方法の第4工程を概略的に示す断面図である。 実施の形態2の変形例の炭化珪素半導体装置の製造方法の第5工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態3における炭化珪素半導体装置の構成を概略的に示す断面図である。 図24の炭化珪素半導体装置の製造方法の第1工程を概略的に示す断面図である。 図24の炭化珪素半導体装置の製造方法の第2工程を概略的に示す断面図である。 図24の炭化珪素半導体装置の製造方法の第3工程を概略的に示す断面図である。 図24の炭化珪素半導体装置の製造方法の第4工程を概略的に示す断面図である。 図24の炭化珪素半導体装置の製造方法の第5工程を概略的に示す断面図である。 図24の炭化珪素半導体装置の製造方法の変形例の第1工程を概略的に示す断面図である。 図24の炭化珪素半導体装置の製造方法の変形例の第2工程を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態4における炭化珪素半導体装置の構成を概略的に示す断面図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。また本明細書における表面粗さの値はRMS(「Rq」とも称される)による。RMSは、平均線から測定曲線までの偏差の2乗を平均した値の平方根、すなわち2乗平均平方根粗さ、を表す。
(実施の形態1)
図1を参照して、本実施の形態におけるJBSダイオード101(炭化珪素半導体装置)はn+基板10(単結晶基板)とSiC層20(炭化珪素層)とアノード電極30とカソード電極40と終端保護膜50とを有する。n+基板10は、SiCの単結晶から作られたn型(第1導電型)の単結晶基板である。SiC層20はn+基板10上のエピタキシャル層である。言い換えれば、n+基板10およびSiC層20によって、いわゆるエピタキシャル基板が構成されている。
SiC層20には、n+基板10に接する面と、その反対の主面MSとが設けられている。主面MSはSiC層20のエピタキシャル成長面である。主面MSは、内側領域Rinと、内側領域Rinを囲む外側領域Rprとを有する。内側領域Rinは、その上にアノード電極30が配置される領域である。外側領域Rprは、終端構造を用いて電界を緩和するための領域である。内側領域Rinはショットキーバリア領域RSとウェル領域RWと終端構造コンタクト領域RCとを有する。終端構造コンタクト領域RCは、内側領域Rinの外周に沿っており、ショットキーバリア領域RSおよびウェル領域RWからなる領域を囲んでいる。
アノード電極30はショットキー電極31(電極層)と保護電極32とを有する。ショットキー電極31は、内側領域Rinおよび外側領域Rprのうち内側領域Rinにのみ接している。保護電極32は、ショットキー電極31上に設けられており、たとえばアルミニウム(Al)から作られている。
SiC層20はn型のドリフト層21を有する。ドリフト層21のドナー濃度はn+基板10のドナー濃度に比して低い。ドリフト層21およびショットキー電極31がショットキー接合をなすことによって、内側領域Rinの一部にショットキーバリア領域RSが設けられている。ショットキーバリア領域RSは、JBSダイオード101がSBDとして動作するためのものである。
SiC層20は、p型(第1導電型と異なる第2導電型)を有する少なくとも1つのウェル部22を有する。ウェル部22は外側領域Rprから離れて配置されている。ウェル部22はp-ウェル22aおよびp+コンタクト22bを有する。p+コンタクト22bはショットキー電極31と接しており、p+コンタクト22bのアクセプタ濃度はp-ウェル22aのアクセプタ濃度よりも高い。これによりウェル部22とショットキー電極31との良好な電気的接続が確保されている。ウェル領域RWはウェル部22によって構成されている。JBSダイオード101にはウェル部22によってJBS構造が設けられる。JBSダイオード101の使用中にサージが発生した場合、JBS構造のpn動作によって発生熱量(消費電力)が抑えられることにより、装置の熱破壊が防止される。
SiC層20は、終端構造として、終端不純物部24およびガードリング部26を有する。終端不純物部24およびガードリング部26の各々はp型を有する。終端不純物部24は主面MS上において内側領域Rinを囲んでいる。ガードリング部26は外側領域Rpr上において終端不純物部24を囲んでいる。
終端不純物部24は内側領域Rinおよび外側領域Rprに跨っている。言いかえれば終端不純物部24は内側領域Rinおよび外側領域Rprの各々を部分的になしている。終端不純物部24は終端構造コンタクト領域RCにおいてショットキー電極31に接している。言いかえれば、終端構造コンタクト領域RCは終端不純物部24によって構成されている。終端不純物部24は本体部24aおよびp+部24bを有する。p+部24bは終端構造コンタクト領域RCにおいてショットキー電極31に接している。p+部24bはショットキー電極31と接しており、p+部24bのアクセプタ濃度は本体部24aのアクセプタ濃度よりも高い。これにより終端不純物部24とショットキー電極31との良好な電気的接続が確保されている。p+部24bのアクセプタ濃度は本体部24aのアクセプタ濃度よりも高い。
カソード電極40は、n+基板10上に設けられており、n+基板10およびSiC層20を有するエピタキシャル基板をアノード電極30と挟んでいる。カソード電極40はオーミック電極であり、たとえばニッケルシリサイド(NiSi)から作られている。
終端保護膜50は外側領域Rprを覆っている。また終端保護膜50は外側領域Rprの近傍においてアノード電極30の端部を覆っている。終端保護膜50は、たとえばポリイミドから作られている。
ショットキーバリア領域RSは、外側領域Rprの表面粗さに比して、より大きい表面粗さを有する。本実施の形態においては、ショットキーバリア領域RSの全てが、外側領域Rprの表面粗さに比して、より大きい表面粗さを有する。
終端構造コンタクト領域RCは、外側領域Rprの表面粗さに比して、より大きい表面粗さを有する。よって終端構造コンタクト領域RCのうちp+部24bからなる部分は、外側領域Rprの表面粗さに比して、より大きい表面粗さを有する。
ウェル領域RWは、外側領域Rprの表面粗さに比して、より大きい表面粗さを有する。よってウェル領域RWのうちp+コンタクト22bからなる部分は、外側領域Rprの表面粗さに比して、より大きい表面粗さを有する。
図2は、JBSダイオード101に逆バイアスが印加された際に、ショットキーバリア領域RSに印加される電界EがJBS構造によって緩和される様子の一例を示す。グラフ中の横軸は、その直下に示す部分断面図での位置に対応している。逆バイアスが印加されると、図中矢印PNで示すように、ウェル部22から空乏層が伸展することによって、ショットキーバリア領域RSに印加される電界Eが緩和される。図の上段において、グラフSBDはウェル部22がないと仮定した場合の電界Eを示し、グラフJBSは本実施の形態のようにウェル部22がある場合の電界Eを示す。
次にJBSダイオード101の製造方法について、以下に説明する。
図3を参照して、n+基板10上におけるエピタキシャル成長によって、そのままの状態でドリフト層21となる部分を含むSiC層20が堆積される。次にSiC層20の主面MSの一部にイオン注入によって不純物が添加される。具体的には、SiC層20の主面MS上への、注入マスクを用いた選択的なイオン注入によって、ウェル部22、終端不純物部24およびガードリング部26が形成される。比較的低温下でのイオン注入においては、フォトリソグラフィによってパターニングされたフォトレジスト層を注入マスクとして用い得る。一方、p+コンタクト22bおよびp+部24bの形成のように高いドーズ量を要する工程は、結晶性悪化に伴う電気活性化率の低下を防ぐため、基板を200℃程度に保ちながらイオン注入が行なわれる。このような高温下で使用可能な注入マスクとしては、TEOS(オルトケイ酸テトラエチル)酸化膜に代表されるハードマスクを用い得る。
図4を参照して、活性化アニール保護膜としてのグラファイト膜61および62が形成される。グラファイト膜61は主面MS上に、グラファイト膜62はn+基板10上(エピタキシャル基板の裏面上)に形成される。次にグラファイト膜61上にフォトレジスト膜71が塗布される。
図5を参照して、フォトレジスト膜71に対して、フォトマスク(図示せず)を用いた露光と、現像とが行なわれる。これによりフォトレジスト膜71のパターニングが行なわれる。
次にフォトレジスト膜71をエッチングマスクとして用いたエッチングによってグラファイト膜61がパターニングされる。言い換えればフォトレジスト膜71のパターンがグラファイト膜61に転写される。エッチングは、たとえば酸素プラズマを用いて行ない得る。パターニング後のグラファイト膜61は外側領域Rprを覆っている。またパターニング後のグラファイト膜61は内側領域Rinの少なくとも一部を露出しており、具体的には、ショットキーバリア領域RS、ウェル領域RWおよび終端構造コンタクト領域RC(図1)の各々となる領域を露出している。グラファイト膜61のパターンは、内側領域Rinのパターンに対応するものであってもよい。次に、フォトレジスト膜71が、たとえば有機溶媒を用いて除去される。
図6を参照して、次に、イオン注入によって添加された不純物を活性化するために、グラファイト膜61が設けられたSiC層20がアニールされる。アニール温度は、たとえば1500℃〜1800℃程度である。このアニールにおいて、SiC層20の主面MSのうち、グラファイト膜61によって覆われずに露出された部分の表面粗さが増大する。この表面粗さの増大は、主面MSからのSiCの昇華、またはステップバンチングの形成に起因する。次にグラファイト膜61および62が除去される。
図7を参照して、カソード電極40、ショットキー電極31および保護電極32が形成される。再び図1を参照して、終端保護膜50が形成される。以上によりJBSダイオード101が得られる。
本実施の形態のJBSダイオード101によれば、ショットキーバリア領域RSは外側領域Rprの表面粗さに比してより大きい表面粗さを有する。これにより、ショットキーバリア領域RSが外側領域Rprの表面粗さと同じ表面粗さを有する場合に比して、ショットキー接合の面積が大きくなる。よってJBSダイオード101のオン抵抗を低減させることができる。
なお、ショットキーバリア領域RSが大きい表面粗さを有するということは、ショットキーバリア領域RS上に比較的大きな凸部が存在することを意味する。逆バイアス時、この凸部には、ある程度の電界集中が生じる。しかしながらJBSダイオード101のJBS構造により電界E(図2)が抑制されるので、上記電界集中に起因したリーク電流の増大は許容範囲内とされ得る。
ウェル領域RWは外側領域Rprの表面粗さに比してより大きい表面粗さを有する。これによりショットキー電極31とウェル領域RWとの接触面積が大きくなる。よってショットキー電極31とウェル領域RWとのコンタクト抵抗が小さくなる。よってJBSダイオード101のサージ電流に対する耐性を向上させることができる。
終端構造コンタクト領域RCは、外側領域Rprの表面粗さに比して、より大きい表面粗さを有する。これによりショットキー電極31と終端構造コンタクト領域RCとの接触面積が大きくなる。よってショットキー電極31と終端構造コンタクト領域RCとのコンタクト抵抗が小さくなる。よってサージ電圧が印加された時に、空乏層がより短い時間で伸展する。よってサージ電圧印加直後の電界が緩和される。よってサージ電圧耐性が向上する。
外側領域Rprは、ショットキーバリア領域RSの表面粗さに比して、より小さい表面粗さを有する。これにより、電界緩和領域としての外側領域Rprにおける表面の凸部への電界集中に起因して耐圧が低下することが抑制される。
以上のように、JBSダイオード101によれば、オン抵抗の低減、サージ電流耐性の向上、およびサージ電圧耐性の向上という、従来両立させ難かった要求を満たすことができる。
また本実施の形態の製造方法によれば、一のアニール処理によって、不純物を活性化させるだけでなく、SiC層20の主面MSの表面粗さを選択的に調整することができる。これにより、表面粗さを調整するためだけのアニール処理を別途行なう必要がない。よって製造方法を簡素化することができる。
アニール後の主面MSの表面粗さの測定結果を例示すると、活性化アニール保護膜としてのグラファイト膜61によって保護されていた外側領域Rpr上では1nm程度であり、保護されていなかった領域においては、不純物の高ドーズ注入を受けたp+コンタクト22b上で20nm程度、それ以外の領域で15nm程度であった。
表面粗さを主面MS上において選択的に大きくすることで得られる上記効果を確実に得るためには、10nm以上の表面粗さを用いることが好ましい。また表面粗さをより大きくするにはより高いアニール温度が必要となることから、負担の大きな条件でのアニールを避けるために、表面粗さは200nm程度未満が好ましい。200nm以上の表面粗さをアニールによって得るには、1700℃程度の高温での長時間の処理が必要である。
一方で外側領域Rpr上では、前述のとおり、表面の凸部への電界集中に起因した耐圧の低下を防ぐことが求められる。このため外側領域Rpr上での表面粗さは2nm以下であることが好ましい。
次に、上述した製造方法の変形例について説明する。まず図3の工程までが、上記のように行なわれる。
図8を参照して、次に、パターンを有するフォトレジスト膜71が主面MS上に直接形成される。フォトレジスト膜71は、内側領域Rinの少なくとも一部を露出する開口OPを有しており、具体的には実施の形態1のものと同様のパターンを有する。次にフォトレジスト膜71に対して加熱処理が行なわれる。さらに図9を参照して、この加熱処理によりフォトレジスト膜71がグラファイト膜61に変化させられる。この加熱処理は、たとえば750℃程度で行ない得る。その後、実施の形態1と同様の工程(図6および図7参照)が行なわれる。
上記のように本変形例においてはグラファイト膜61を形成するために、まずフォトレジスト膜71が形成され、次にそれば加熱によってグラファイト膜61へと変化させられる。これにより、グラファイト膜61に対するパターニングを行なうことなく、開口OPを有するグラファイト膜61を形成することができる。よって開口OPを有するグラファイト膜61を容易に形成することができる。
(実施の形態2)
図10を参照して、実施の形態1におけるJBSダイオード101(図1)と、本実施の形態におけるJBSダイオード102(炭化珪素半導体装置)とでは、ショットキーバリア領域RSにおける表面粗さの構成が異なっている。
図11を参照して、ショットキーバリア領域RSは、ウェル領域RWに接する隣接領域RSaと、隣接領域RSaによってウェル領域RWから隔てられた遠隔領域RSrとを有する。ショットキーバリア領域RSの一部である隣接領域RSaは、外側領域Rpr(図10)の表面粗さに比して、より大きい表面粗さを有する。遠隔領域RSrは、隣接領域RSaの表面粗さに比して、より小さい表面粗さを有する。また遠隔領域RSrは、ウェル領域RWの表面粗さに比して、より小さい表面粗さを有する。また遠隔領域RSrは、終端構造コンタクト領域RC(図10)の表面粗さに比して、より小さい表面粗さを有する。遠隔領域RSrの表面粗さは外側領域Rprの表面粗さと同程度であってよい。
本実施の形態においては、SiC層20は、互いに隣り合うウェル部22を有する。遠隔領域RSrは、互いに隣り合うウェル部22の各々から等しい距離L離れた箇所CPを含む。箇所CPは、ショットキーバリア領域RSにおいてウェル部22までの最短距離が最大となる箇所である。好ましくは、遠隔領域RSrは、箇所CPを中心として広がっている。
図12を参照して、ショットキーバリア領域RSは、終端構造コンタクト領域RCに接する縁領域RSeと、縁領域RSeによって終端構造コンタクト領域から隔てられた分離領域RSsとを有する。ショットキーバリア領域RSの一部である縁領域RSeは、外側領域Rpr(図10)の表面粗さに比して、より大きい表面粗さを有する。分離領域RSsは、縁領域RSeの表面粗さに比して、より小さい表面粗さを有する。また分離領域RSsは、ウェル領域RWの表面粗さに比して、より小さい表面粗さを有する。また分離領域RSsは、終端構造コンタクト領域RCの表面粗さに比して、より小さい表面粗さを有する。
またショットキーバリア領域RSは、分離領域RSsおよびウェル領域RWをつなぐ中間領域RSwを有する。中間領域RSwの表面粗さは隣接領域RSa(図11)の表面粗さと同様であってよい。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
図13は、JBSダイオード102に逆バイアスが印加された際に、ショットキーバリア領域RSに印加される電界Eの分布の一例を示す。グラフ中の横軸は、その直下に示す部分断面図での位置に対応している。前述したJBS構造による効果(図2参照)によって電界は緩和されるが、その効果は箇所CPにおいて最も弱くなる。よって電界Eは、箇所CPで最大であり、箇所CPから離れるほど小さくなる。図14に示すように、電界が大きいほどリーク電流密度は指数関数的に大きくなる。本実施の形態においては、他の領域に比して大きい電界が印加される、箇所CPおよびその近傍の部分に、上述したように相対的に小さい表面粗さを有する遠隔領域RSrが設けられている。
図13においては、電界Eの最大値約1.7MV/cmから約1.5MVまでの範囲に対応して遠隔領域RSrが設けられている。図14を参照して、これにより遠隔領域RSrは、リーク電流密度の最大値からそれより1桁程度小さい値までの範囲に対応して配置されていることがわかる。つまり遠隔領域RSrはリーク電流の実質的な発生箇所に対応して配置されている。これによりリーク電流の大きさに影響する表面粗さは、実質上、遠隔領域RSrの表面粗さであり、隣接領域RSaの表面粗さによるリーク電流への影響は小さい。
本実施の形態のJBSダイオード102によれば、遠隔領域RSr(図11)が隣接領域RSaの表面粗さに比してより小さい表面粗さを有する。これにより、逆バイアス時に高い電界が印加されやすい遠隔領域RSrにおいてその表面の凸部に電界が集中することを抑制することができる。よってリーク電流を抑えることができる。
遠隔領域RSrは、互いに隣り合うウェル部22の各々から等しい距離L離れた箇所を含む。これにより、逆バイアス印加時に高い電界が最も印加されやすい箇所が、隣接領域RSaの表面粗さに比してより小さい表面粗さを有する。よってこの箇所で特に大きくなりやすいリーク電流を抑えることができる。
分離領域RSs(図12)は縁領域RSeの表面粗さに比してより小さい表面粗さを有する。逆バイアス印加時に縁領域RSeに比して分離領域RSsにはより高い電界が印加されやすい。よって分離領域RSsではリーク電流が大きくなりやすい。分離領域RSsが縁領域RSeの表面粗さに比してより小さい表面粗さを有することにより、分離領域RSsでのリーク電流を抑えることができる。
また遠隔領域RSrおよび分離領域RSs以外についてはJBSダイオード102は実施の形態1のJBSダイオード101とほぼ同様の構成を有する。これにより実施の形態1と同様の効果が本実施の形態によっても得られる。
なおJBSダイオード102は、実施の形態1と類似の方法によって製造し得る。図15および図16を参照して、第1の製造方法においては、実施の形態1における図5および図6の工程と類似した工程が行なわれる。図17および図18を参照して、第2の製造方法においては、実施の形態1の変形例における図8および図9の工程と類似した工程が行なわれる。
次に実施の形態2の変形例について、以下に説明する。
図19を参照して、SiC層20の主面MS上への、注入マスクを用いた選択的なイオン注入によって、p+コンタクト22b、終端不純物部24およびガードリング部26が形成される。実施の形態1と異なり、p-ウェル22a(図3)はこの時点では形成されていない。
図20を参照して、次に主面MS上に、開口OPを有するフォトレジスト膜71が形成される。開口OPは外側領域Rpr(図10参照)から離れて配置される。次にフォトレジスト膜71を注入マスクとして用いた選択的なイオン注入によって、p-ウェル22aが形成される。
図21を参照して、フォトレジスト膜71を一部エッチングすることによって、p-ウェル22aよりも広い範囲に渡るように開口OPが拡張される。開口OPの拡張は、隣接領域RSa(図11)および中間領域RSw(図12)の範囲に対応して行なわれる。この工程は、たとえば酸素プラズマなどを用いたアッシングによって行ない得る。次にフォトレジスト膜71に対して加熱処理が行なわれる。
さらに図22を参照して、上記加熱処理によりフォトレジスト膜71がグラファイト膜61に変化させられる。この目的での加熱処理は、たとえば750℃程度で行ない得る。
図23を参照して、グラファイト膜61を活性化アニール保護膜として用いて、イオン注入によって添加された不純物が活性化するよう、SiC層20がアニールされる。このアニールにおいて、SiC層20の主面MSのうち、グラファイト膜61によって覆われずに露出された部分の表面粗さが増大する。その後は、実施の形態1と同様の工程(図7参照)が行なわれる。
本実施の形態の製造方法によれば、p-ウェル22aを形成するためのイオン注入のマスクとして用いたフォトレジスト膜71(図20)から、アニール時に用いられる、開口OPを有するグラファイト膜61(図23)を形成することができる。言いかえればフォトレジスト膜71が、グラファイト膜61に変化するための部材として用いられるだけでなく、p-ウェル22aを形成するためのイオン注入のマスクとしても用いられる。これにより製造方法を簡素化し得る。
(実施の形態3)
図24を参照して、本実施の形態におけるSBD203(炭化珪素半導体装置)は、実施の形態1と異なりJBSダイオードではない。具体的には、本実施の形態においてはSiC層20はウェル部22を有しておらず、よって主面MSは、ウェル領域RWを有していない。また本実施の形態においては、終端不純物部24においてp+部24b(図1)が省略されている。これにより、高いドーズ量でのイオン注入工程が不要となるので、製造方法が簡素化される。なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態1の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
SBD203は、実施の形態1と類似の方法によって製造し得る。図25〜図29を参照して、第1の製造方法においては、実施の形態1における図3〜図7のそれぞれの工程と類似した工程が行なわれる。図30および図31を参照して、第2の製造方法においては、実施の形態1の変形例における図8および図9の工程と類似した工程が行なわれる。
本実施の形態のSBD203によれば、ショットキーバリア領域RSは、外側領域Rprの表面粗さに比して、より大きい表面粗さを有する。これにより、ショットキーバリア領域RSが外側領域Rprの表面粗さと同じ表面粗さを有する場合に比して、ショットキー接合の面積が大きくなる。よってSBD203のオン抵抗を低減させることができる。またJBSダイオード101と異なりウェル領域RW(図1)が設けられないので、ショットキーバリア領域RSをより大きくし得る。これによりオン抵抗をより低減させることができる。
終端構造コンタクト領域RCは、外側領域Rprの表面粗さに比して、より大きい表面粗さを有する。これにより、ショットキー電極31と終端構造コンタクト領域RCとの接触面積が大きくなる。よってショットキー電極31と終端構造コンタクト領域RCとのコンタクト抵抗が小さくなる。よってサージ電圧が印加された時に、空乏層がより短い時間で伸展する。よってサージ電圧印加直後の電界が緩和される。よってサージ電圧耐性が向上する。
外側領域Rprは、ショットキーバリア領域RSの表面粗さに比して、より小さい表面粗さを有する。これにより、電界緩和領域としての外側領域Rprにおける表面の凸部への電界集中に起因して耐圧が低下することが抑制される。
以上のように、SBD203によれば、オン抵抗の低減およびサージ電圧耐性の向上という、従来両立させ難かった要求を満たすことができる。
また実施の形態1と同様、一のアニール処理によって、不純物を活性化させるだけでなく、SiC層20の主面MSの表面粗さを選択的に調整することができる。これにより表面粗さを調整するためだけのアニール処理を別途行なう必要がない。よって製造方法を簡素化することができる。
なお、高いドーズ量でのイオン注入工程を避ける必要がない場合は、ショットキー電極31と終端不純物部24との間のコンタクト抵抗を低減させるために、実施の形態1と同様にp+部24b(図1)が設けられてもよい。
(実施の形態4)
図32を参照して、実施の形態3におけるSBD203(図24)と、本実施の形態におけるSBD204(炭化珪素半導体装置)とでは、ショットキーバリア領域RSにおける表面粗さの構成が異なっている。SBD204のショットキーバリア領域RSは縁領域RSeおよび分離領域RSsを有する。縁領域RSeは終端構造コンタクト領域RCに接している。分離領域RSsは縁領域RSeによって終端構造コンタクト領域RCから隔てられている。
ショットキーバリア領域RSの一部である縁領域RSeは、外側領域Rprの表面粗さに比して、より大きい表面粗さを有する。分離領域RSsは、縁領域RSeの表面粗さに比して、より小さい表面粗さを有する。また分離領域RSsは、終端構造コンタクト領域RCの表面粗さに比して、より小さい表面粗さを有する。分離領域RSsの表面粗さは外側領域Rprの表面粗さと同程度であってよい。
なお、上記以外の構成については、上述した実施の形態3の構成とほぼ同じであるため、同一または対応する要素について同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
本実施の形態によっても、実施の形態3とほぼ同様の効果が得られる。さらに、以下において説明する効果が得られる。
逆バイアス印加時には、縁領域RSeに比して分離領域RSsにはより高い電界が印加されやすい。よって分離領域RSsではリーク電流が大きくなりやすい。分離領域RSsが縁領域RSeの表面粗さに比してより小さい表面粗さを有することにより、分離領域RSsでのリーク電流を抑えることができる。
なお大きい表面粗さを有する縁領域RSeは終端構造コンタクト領域RCに接している。言いかえれば、縁領域RSeは終端不純物部24に接している。よって逆バイアス印加時には、縁領域RSeに印加される電界は、終端不純物部24から伸展する空乏層によって緩和される。よって縁領域RSeが大きな表面粗さを有していることによるリーク電流への悪影響は小さい。
なお上記各実施の形態において、第1および第2導電型は互いに入れ替えられてもよく、この場合、ドナーおよびアクセプタの関係も入れ替えられる。また活性化アニール保護膜はグラファイト膜に限定されるものではない。
本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
RC 終端構造コンタクト領域、OP 開口、MS 主面、RS ショットキーバリア領域、RW ウェル領域、RSa 隣接領域、RSe 縁領域、RSr 遠隔領域、RSs 分離領域、RSw 中間領域、Rin 内側領域、Rpr 外側領域、10 n+基板、20 SiC層(炭化珪素層)、21 ドリフト層、22 ウェル部、22a p-ウェル、22b p+コンタクト、24 終端不純物部、24a 本体部、24b p+部、26 ガードリング部、30 アノード電極、31 ショットキー電極(電極層)、32 保護電極、40 カソード電極、50 終端保護膜、61 グラファイト膜、71 フォトレジスト膜、101,102 JBSダイオード(炭化珪素半導体装置)、203,204 SBD(炭化珪素半導体装置)。

Claims (9)

  1. 第1導電型のドリフト層を有し、内側領域と前記内側領域を囲む外側領域とを有する主面が設けられた炭化珪素層と、
    前記内側領域および前記外側領域のうち前記内側領域にのみ接する電極層とを備え、前記ドリフト層および前記電極層がショットキー接合をなすことによって、前記内側領域の少なくとも一部にショットキーバリア領域が設けられており、前記ショットキーバリア領域の少なくとも一部は前記外側領域の表面粗さに比してより大きい表面粗さを有する、炭化珪素半導体装置。
  2. 前記炭化珪素層は、前記外側領域から離れて配置され前記第1導電型と異なる第2導電型を有する少なくとも1つのウェル部を含み、前記内側領域は前記ウェル部によって構成されるウェル領域を含み、前記ウェル領域は前記外側領域の表面粗さに比してより大きい表面粗さを有する、請求項1に記載の炭化珪素半導体装置。
  3. 前記ショットキーバリア領域は、前記ウェル領域に接する隣接領域と、前記隣接領域によって前記ウェル領域から隔てられた遠隔領域とを有し、前記遠隔領域は前記隣接領域の表面粗さに比してより小さい表面粗さを有する、請求項2に記載の炭化珪素半導体装置。
  4. 前記少なくとも1つのウェル部は、互いに隣り合うウェル部を含み、
    前記遠隔領域は、前記互いに隣り合うウェル部の各々から等しい距離離れた箇所を含む、請求項3に記載の炭化珪素半導体装置。
  5. 前記炭化珪素層は、前記内側領域および前記外側領域の各々を部分的になし前記第1導電型と異なる第2導電型を有する終端不純物部を含み、前記内側領域は前記終端不純物部によって構成される終端構造コンタクト領域を含み、前記終端構造コンタクト領域は前記外側領域の表面粗さに比してより大きい表面粗さを有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の炭化珪素半導体装置。
  6. 前記ショットキーバリア領域は、前記終端構造コンタクト領域に接する縁領域と、前記縁領域によって前記終端構造コンタクト領域から隔てられた分離領域とを有し、前記分離領域は前記縁領域の表面粗さに比してより小さい表面粗さを有する、請求項5に記載の炭化珪素半導体装置。
  7. 第1導電型のドリフト層を有し、内側領域と前記内側領域を囲む外側領域とを有する主面が設けられた炭化珪素層と、前記内側領域および前記外側領域のうち前記内側領域の上にのみ設けられた電極層とを含み、前記ドリフト層および前記電極層がショットキー接合をなすことによって、前記内側領域の少なくとも一部にショットキーバリア領域が設けられており、前記ショットキーバリア領域の少なくとも一部は前記外側領域の表面粗さに比してより大きい表面粗さを有する、炭化珪素半導体装置の製造方法であって、
    前記炭化珪素層の前記主面の一部にイオン注入によって不純物を添加する工程と、
    前記イオン注入を行なう工程の後に、前記炭化珪素層の前記内側領域の少なくとも一部を露出しかつ前記外側領域を覆うグラファイト膜を形成する工程と、
    前記不純物を活性化するために、前記グラファイト膜が設けられた前記炭化珪素層をアニールする工程とを備え、前記炭化珪素層をアニールする工程において、前記炭化珪素層の前記主面のうち露出された部分の表面粗さが増大する、炭化珪素半導体装置の製造方法。
  8. 前記グラファイト膜を形成する工程は、前記内側領域の少なくとも一部を露出する開口を有するフォトレジスト膜を形成する工程と、加熱によって前記フォトレジスト膜を前記グラファイト膜に変化させる工程とを含む、請求項7に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
  9. 前記フォトレジスト膜を形成する工程は、前記開口が前記外側領域から離れて配置されるように行なわれ、
    前記フォトレジスト膜をマスクとして用いたイオン注入によって、前記外側領域から離れて配置され前記第1導電型と異なる第2導電型を有するウェル部を形成する工程と、前記ウェル部を形成する工程の後に、前記フォトレジスト膜の前記開口を拡張する工程とをさらに備える、請求項8に記載の炭化珪素半導体装置の製造方法。
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