JP2015216131A - アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアルミニウムをカチオンとする塩と、ヘテロ元素を有する有機溶媒とを含む電解液 - Google Patents
アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアルミニウムをカチオンとする塩と、ヘテロ元素を有する有機溶媒とを含む電解液 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアルミニウムをカチオンとする塩と、ヘテロ元素を有する有機溶媒とを含む電解液であって、前記電解液の振動分光スペクトルにおける前記有機溶媒由来のピーク強度につき、前記有機溶媒本来のピークの強度をIoとし、前記ピークがシフトしたピークの強度をIsとした場合、Is>Ioであることを特徴とする電解液。
【選択図】なし
Description
(R1は、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、CN、SCN、OCNから選択される。
R2は、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、CN、SCN、OCNから選択される。
また、R1とR2は、互いに結合して環を形成しても良い。
X1は、SO2、C=O、C=S、RaP=O、RbP=S、S=O、Si=Oから選択される。
X2は、SO2、C=O、C=S、RcP=O、RdP=S、S=O、Si=Oから選択される。
Ra、Rb、Rc、Rdは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、OH、SH、CN、SCN、OCNから選択される。
また、Ra、Rb、Rc、Rdは、R1又はR2と結合して環を形成しても良い。)
(R3は、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、CN、SCN、OCNから選択される。
X3は、SO2、C=O、C=S、ReP=O、RfP=S、S=O、Si=Oから選択される。
Re、Rfは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、OH、SH、CN、SCN、OCNから選択される。
また、Re、Rfは、R3と結合して環を形成しても良い。
Yは、O、Sから選択される。)
(R4は、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、CN、SCN、OCNから選択される。
R5は、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、CN、SCN、OCNから選択される。
R6は、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、CN、SCN、OCNから選択される。
また、R4、R5、R6のうち、いずれか2つ又は3つが結合して環を形成しても良い。
X4は、SO2、C=O、C=S、RgP=O、RhP=S、S=O、Si=Oから選択される。
X5は、SO2、C=O、C=S、RiP=O、RjP=S、S=O、Si=Oから選択される。
X6は、SO2、C=O、C=S、RkP=O、RlP=S、S=O、Si=Oから選択される。
Rg、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、OH、SH、CN、SCN、OCNから選択される。
また、Rg、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlは、R4、R5又はR6と結合して環を形成しても良い。)
(R7、R8は、それぞれ独立に、CnHaFbClcBrdIe(CN)f(SCN)g(OCN)hである。
n、a、b、c、d、e、f、g、hはそれぞれ独立に0以上の整数であり、2n+1=a+b+c+d+e+f+g+hを満たす。
また、R7とR8は、互いに結合して環を形成しても良く、その場合は、2n=a+b+c+d+e+f+g+hを満たす。
X7は、SO2、C=O、C=S、RmP=O、RnP=S、S=O、Si=Oから選択される。
X8は、SO2、C=O、C=S、RoP=O、RpP=S、S=O、Si=Oから選択される。
Rm、Rn、Ro、Rpは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、OH、SH、CN、SCN、OCNから選択される。
また、Rm、Rn、Ro、Rpは、R7又はR8と結合して環を形成しても良い。)
(R9は、CnHaFbClcBrdIe(CN)f(SCN)g(OCN)hである。
n、a、b、c、d、e、f、g、hはそれぞれ独立に0以上の整数であり、2n+1=a+b+c+d+e+f+g+hを満たす。
X9は、SO2、C=O、C=S、RqP=O、RrP=S、S=O、Si=Oから選択される。
Rq、Rrは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、OH、SH、CN、SCN、OCNから選択される。
また、Rq、Rrは、R9と結合して環を形成しても良い。
Yは、O、Sから選択される。)
(R10、R11、R12は、それぞれ独立に、CnHaFbClcBrdIe(CN)f(SCN)g(OCN)hである。
n、a、b、c、d、e、f、g、hはそれぞれ独立に0以上の整数であり、2n+1=a+b+c+d+e+f+g+hを満たす。
R10、R11、R12のうちいずれか2つが結合して環を形成しても良く、その場合、環を形成する基は2n=a+b+c+d+e+f+g+hを満たす。また、R10、R11、R12の3つが結合して環を形成しても良く、その場合、3つのうち2つの基が2n=a+b+c+d+e+f+g+hを満たし、1つの基が2n−1=a+b+c+d+e+f+g+hを満たす。
X10は、SO2、C=O、C=S、RsP=O、RtP=S、S=O、Si=Oから選択される。
X11は、SO2、C=O、C=S、RuP=O、RvP=S、S=O、Si=Oから選択される。
X12は、SO2、C=O、C=S、RwP=O、RxP=S、S=O、Si=Oから選択される。
Rs、Rt、Ru、Rv、Rw、Rxは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、OH、SH、CN、SCN、OCNから選択される。
また、Rs、Rt、Ru、Rv、Rw、Rxは、R10、R11又はR12と結合して環を形成しても良い。)
(R13、R14は、それぞれ独立に、CnHaFbClcBrdIeである。
n、a、b、c、d、eはそれぞれ独立に0以上の整数であり、2n+1=a+b+c+d+eを満たす。
また、R13とR14は、互いに結合して環を形成しても良く、その場合は、2n=a+b+c+d+eを満たす。)
(R15は、CnHaFbClcBrdIeである。
n、a、b、c、d、eはそれぞれ独立に0以上の整数であり、2n+1=a+b+c+d+eを満たす。)
(R16、R17、R18は、それぞれ独立に、CnHaFbClcBrdIeである。
n、a、b、c、d、eはそれぞれ独立に0以上の整数であり、2n+1=a+b+c+d+eを満たす。
R16、R17、R18のうちいずれか2つが結合して環を形成しても良く、その場合、環を形成する基は2n=a+b+c+d+eを満たす。また、R16、R17、R18の3つが結合して環を形成しても良く、その場合、3つのうち2つの基が2n=a+b+c+d+eを満たし、1つの基が2n−1=a+b+c+d+eを満たす。)
上記一般式(7)〜(9)で表される化学構造において、nは0〜6の整数が好ましく、0〜4の整数がより好ましく、0〜2の整数が特に好ましい。なお、上記一般式(7)〜(9)で表される化学構造の、R13とR14が結合、又は、R16、R17、R18が結合して環を形成している場合には、nは1〜8の整数が好ましく、1〜7の整数がより好ましく、1〜3の整数が特に好ましい。
(R19、R20は、それぞれ独立に、鎖状アルキルであるCnHaFbClcBrdIe、又は、環状アルキルを化学構造に含むCmHfFgClhBriIjのいずれかから選択される。n、a、b、c、d、e、m、f、g、h、i、jはそれぞれ独立に0以上の整数であり、2n+1=a+b+c+d+e、2m=f+g+h+i+jを満たす。)
本発明の電解液を以下のとおり製造した。
16.08gの(CF3SO2)2NLiを用い、実施例1と同様の方法で、(CF3SO2)2NLiの濃度が2.8mol/Lである実施例2の電解液を製造した。実施例2の電解液においては、(CF3SO2)2NLi1分子に対し1,2−ジメトキシエタン2.1分子が含まれている。
有機溶媒であるアセトニトリル約5mLを、撹拌子を備えたフラスコに入れた。撹拌条件下にて、上記フラスコ中のアセトニトリルに対し、リチウム塩である(CF3SO2)2NLiを徐々に加え、溶解させた。(CF3SO2)2NLiを全量で19.52g加えたところで一晩撹拌した。得られた電解液を20mLメスフラスコに移し、容積が20mLとなるまでアセトニトリルを加えた。これを実施例3の電解液とした。なお、上記製造は不活性ガス雰囲気下のグローブボックス内で行った。
24.11gの(CF3SO2)2NLiを用い、実施例3と同様の方法で、(CF3SO2)2NLiの濃度が4.2mol/Lである実施例4の電解液を製造した。実施例4の電解液においては、(CF3SO2)2NLi1分子に対しアセトニトリル1.9分子が含まれている。
リチウム塩として13.47gの(FSO2)2NLiを用い、有機溶媒として1,2−ジメトキシエタンを用いた以外は、実施例3と同様の方法で、(FSO2)2NLiの濃度が3.6mol/Lである実施例5の電解液を製造した。実施例5の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対し1,2−ジメトキシエタン1.9分子が含まれている。
14.97gの(FSO2)2NLiを用い、実施例5と同様の方法で、(FSO2)2NLiの濃度が4.0mol/Lである実施例6の電解液を製造した。実施例6の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対し1,2−ジメトキシエタン1.5分子が含まれている。
リチウム塩として15.72gの(FSO2)2NLiを用いた以外は、実施例3と同様の方法で、(FSO2)2NLiの濃度が4.2mol/Lである実施例7の電解液を製造した。実施例7の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対しアセトニトリル3分子が含まれている。
16.83gの(FSO2)2NLiを用い、実施例7と同様の方法で、(FSO2)2NLiの濃度が4.5mol/Lである実施例8の電解液を製造した。実施例8の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対しアセトニトリル2.4分子が含まれている。
18.71gの(FSO2)2NLiを用い、実施例7と同様の方法で、(FSO2)2NLiの濃度が5.0mol/Lである実施例9の電解液を製造した。実施例9の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対しアセトニトリル2.1分子が含まれている。
20.21gの(FSO2)2NLiを用い、実施例7と同様の方法で、(FSO2)2NLiの濃度が5.4mol/Lである実施例10の電解液を製造した。実施例10の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対しアセトニトリル2分子が含まれている。
有機溶媒であるジメチルカーボネート約5mLを、撹拌子を備えたフラスコに入れた。撹拌条件下にて、上記フラスコ中のジメチルカーボネートに対し、リチウム塩である(FSO2)2NLiを徐々に加え、溶解させた。(FSO2)2NLiを全量で14.64g加えたところで一晩撹拌した。得られた電解液を20mLメスフラスコに移し、容積が20mLとなるまでジメチルカーボネートを加えた。これを実施例11の電解液とした。なお、上記製造は不活性ガス雰囲気下のグローブボックス内で行った。
実施例11の電解液にジメチルカーボネートを加えて希釈し、(FSO2)2NLiの濃度が3.4mol/Lの実施例12の電解液とした。実施例12の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対しジメチルカーボネート2.5分子が含まれている。
実施例11の電解液にジメチルカーボネートを加えて希釈し、(FSO2)2NLiの濃度が2.9mol/Lの実施例13の電解液とした。実施例13の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対しジメチルカーボネート3分子が含まれている。
実施例11の電解液にジメチルカーボネートを加えて希釈し、(FSO2)2NLiの濃度が2.6mol/Lの実施例14の電解液とした。実施例14の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対しジメチルカーボネート3.5分子が含まれている。
実施例11の電解液にジメチルカーボネートを加えて希釈し、(FSO2)2NLiの濃度が2.0mol/Lの実施例15の電解液とした。実施例15の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対しジメチルカーボネート5分子が含まれている。
有機溶媒であるエチルメチルカーボネート約5mLを、撹拌子を備えたフラスコに入れた。撹拌条件下にて、上記フラスコ中のエチルメチルカーボネートに対し、リチウム塩である(FSO2)2NLiを徐々に加え、溶解させた。(FSO2)2NLiを全量で12.81g加えたところで一晩撹拌した。得られた電解液を20mLメスフラスコに移し、容積が20mLとなるまでエチルメチルカーボネートを加えた。これを実施例16の電解液とした。なお、上記製造は不活性ガス雰囲気下のグローブボックス内で行った。
実施例16の電解液にエチルメチルカーボネートを加えて希釈し、(FSO2)2NLiの濃度が2.9mol/Lの実施例17の電解液とした。実施例17の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対しエチルメチルカーボネート2.5分子が含まれている。
実施例16の電解液にエチルメチルカーボネートを加えて希釈し、(FSO2)2NLiの濃度が2.2mol/Lの実施例18の電解液とした。実施例18の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対しエチルメチルカーボネート3.5分子が含まれている。
有機溶媒であるジエチルカーボネート約5mLを、撹拌子を備えたフラスコに入れた。撹拌条件下にて、上記フラスコ中のジエチルカーボネートに対し、リチウム塩である(FSO2)2NLiを徐々に加え、溶解させた。(FSO2)2NLiを全量で11.37g加えたところで一晩撹拌した。得られた電解液を20mLメスフラスコに移し、容積が20mLとなるまでジエチルカーボネートを加えた。これを実施例19の電解液とした。なお、上記製造は不活性ガス雰囲気下のグローブボックス内で行った。
実施例19の電解液にジエチルカーボネートを加えて希釈し、(FSO2)2NLiの濃度が2.6mol/Lの実施例20の電解液とした。実施例20の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対しジエチルカーボネート2.5分子が含まれている。
実施例19の電解液にジエチルカーボネートを加えて希釈し、(FSO2)2NLiの濃度が2.0mol/Lの実施例21の電解液とした。実施例21の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対しジエチルカーボネート3.5分子が含まれている。
5.74gの(CF3SO2)2NLiを用い、有機溶媒として1,2−ジメトキシエタンを用いた以外は、実施例3と同様の方法で、(CF3SO2)2NLiの濃度が1.0mol/Lである比較例1の電解液を製造した。比較例1の電解液においては、(CF3SO2)2NLi1分子に対し1,2−ジメトキシエタン8.3分子が含まれている。
5.74gの(CF3SO2)2NLiを用い、実施例3と同様の方法で、(CF3SO2)2NLiの濃度が1.0mol/Lである比較例2の電解液を製造した。比較例2の電解液においては、(CF3SO2)2NLi1分子に対しアセトニトリル16分子が含まれている。
3.74gの(FSO2)2NLiを用い、実施例5と同様の方法で、(FSO2)2NLiの濃度が1.0mol/Lである比較例3の電解液を製造した。比較例3の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対し1,2−ジメトキシエタン8.8分子が含まれている。
3.74gの(FSO2)2NLiを用い、実施例7と同様の方法で、(FSO2)2NLiの濃度が1.0mol/Lである比較例4の電解液を製造した。比較例4の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対しアセトニトリル17分子が含まれている。
有機溶媒としてエチレンカーボネート及びジエチルカーボネートの混合溶媒(体積比3:7、以下、「EC/DEC」ということがある。)を用い、リチウム塩として3.04gのLiPF6を用いた以外は、実施例3と同様の方法で、LiPF6の濃度が1.0mol/Lである比較例5の電解液を製造した。
実施例11の電解液にジメチルカーボネートを加えて希釈し、(FSO2)2NLiの濃度が1.1mol/Lの比較例6の電解液とした。比較例6の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対しジメチルカーボネート10分子が含まれている。
実施例16の電解液にエチルメチルカーボネートを加えて希釈し、(FSO2)2NLiの濃度が1.1mol/Lの比較例7の電解液とした。比較例7の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対しエチルメチルカーボネート8分子が含まれている。
実施例19の電解液にジエチルカーボネートを加えて希釈し、(FSO2)2NLiの濃度が1.1mol/Lの比較例8の電解液とした。比較例8の電解液においては、(FSO2)2NLi1分子に対しジエチルカーボネート7分子が含まれている。
実施例3、実施例4、実施例7、実施例8、実施例10、比較例2、比較例4の電解液、並びに、アセトニトリル、(CF3SO2)2NLi、(FSO2)2NLiにつき、以下の条件でIR測定を行った。2100〜2400cm−1の範囲のIRスペクトルをそれぞれ図1〜図10に示す。図の横軸は波数(cm−1)であり、縦軸は吸光度(反射吸光度)である。
装置:FT−IR(ブルカーオプティクス社製)
測定条件:ATR法(ダイヤモンド使用)
測定雰囲気:不活性ガス雰囲気下
実施例1〜2、4〜6、8〜9、11、13、16、19の電解液のイオン伝導度を以下の条件で測定した。結果を表4に示す。
Ar雰囲気下、白金極を備えたセル定数既知のガラス製セルに、電解液を封入し、30℃、1kHzでのインピーダンスを測定した。インピーダンスの測定結果から、イオン伝導度を算出した。測定機器はSolartron 147055BEC(ソーラトロン社)を使用した。
実施例1〜2、4〜6、8〜9、11、13、16、19、並びに比較例1〜4、6〜8の電解液の粘度を以下の条件で測定した。結果を表5に示す。
落球式粘度計(AntonPaar GmbH(アントンパール社)製 Lovis 2000M)を用い、Ar雰囲気下、試験セルに電解液を封入し、30℃の条件下で粘度を測定した。
実施例2、4、8、11、13、比較例1、2、4、6の電解液の揮発性を以下の方法で測定した。
実施例4、比較例2の電解液の燃焼性を以下の方法で試験した。
実施例8の電解液を用いたハーフセルを以下のとおり製造した。
電解液として比較例5の電解液を用いた以外は、実施例22と同様の方法で、比較例9のハーフセルを製造した。
実施例22、比較例9のハーフセルのレート特性を以下の方法で試験した。
実施例22、比較例9のハーフセルに対し、1Cレートで充放電を3回繰り返した際の、容量と電圧の変化を観察した。結果を図29に示す。
実施例8の電解液を用いたリチウムイオン二次電池を以下のとおり製造した。
電解液として比較例5の電解液を用いた以外は、実施例23と同様の方法で、比較例10のリチウムイオン二次電池を製造した。
実施例23、比較例10のリチウムイオン二次電池の充電状態の正極に対する電解液の熱安定性を以下の方法で評価した。
実施例2、8、比較例4、5の電解液のLi輸率を以下の条件で測定した。結果を表8に示す。
電解液を入れたNMR管をPFG−NMR装置(ECA−500、日本電子)に供し、7Li、19Fを対象として、スピンエコー法を用い、磁場パルス幅を変化させながら、各電解液中のLiイオン及びアニオンの拡散係数を測定した。Li輸率は以下の式で算出した。
Li輸率=(Liイオン拡散係数)/(Liイオン拡散係数+アニオン拡散係数)
実施例8の電解液を用いた実施例24のリチウムイオン二次電池を以下のとおり製造した。
実施例8の電解液を用いた実施例25のリチウムイオン二次電池を以下のとおり製造した。
比較例5の電解液を用いた以外は、実施例24と同様に、比較例11のリチウムイオン二次電池を製造した。
比較例5の電解液を用いた以外は、実施例25と同様に、比較例12のリチウムイオン二次電池を製造した。
(評価例10:リチウムイオン二次電池の入出力特性)
実施例24、25、比較例11、12のリチウムイオン二次電池の出力特性を以下の条件で評価した。
評価条件は、充電状態(SOC)80%、0℃又は25℃、使用電圧範囲3V―4.2V、容量13.5mAhとした。入力特性の評価は、2秒入力と5秒入力について電池毎にそれぞれ3回行った。
評価条件は、充電状態(SOC)20%、0℃又は25℃、使用電圧範囲3V―4.2V、容量13.5mAhとした。SOC20%、0℃は、例えば、冷蔵室などで使用する場合のように出力特性が出にくい領域である。出力特性の評価は、2秒出力と5秒出力について電池毎にそれぞれ3回行った。
実施例11、13、16、19の各電解液をそれぞれ容器に入れ、不活性ガスを充填して密閉した。これらを−30℃の冷凍庫に2日間保管した。保管後に各電解液を観察した。いずれの電解液も固化せず液体状態を維持しており、塩の析出も観察されなかった。
実施例8の電解液を用いたハーフセルを以下のとおり製造した。
電解液として実施例11の電解液を用いた以外は、実施例26と同様の方法で、実施例27のハーフセルを製造した。
電解液として実施例16の電解液を用いた以外は、実施例26と同様の方法で、実施例28のハーフセルを製造した。
電解液として実施例19の電解液を用いた以外は、実施例26と同様の方法で、実施例29のハーフセルを製造した。
電解液として比較例5の電解液を用いた以外は、実施例26と同様の方法で、比較例13のハーフセルを製造した。
実施例26〜29、比較例13のハーフセルのレート特性を以下の方法で試験した。ハーフセルに対し、0.1C、0.2C、0.5C、1C、2Cレート(1Cとは一定電流において1時間で電池を完全充電または放電させるために要する電流値を意味する。)で充電を行った後に放電を行い、それぞれの速度における作用極の容量(放電容量)を測定した。なお、ここでの記述は、対極を負極、作用極を正極とみなしている。0.1Cレートでの作用極の容量に対する他のレートにおける容量の割合(レート特性)を算出した。結果を表11に示す。
実施例26〜29、比較例13のハーフセルの容量維持率を以下の方法で試験した。
容量維持率(%)=B/A×100
A:最初の0.1C充放電サイクルにおける2回目の作用極の放電容量
B:最後の0.1Cの充放電サイクルにおける2回目の作用極の放電容量
結果を表12に示す。なお、ここでの記述は、対極を負極、作用極を正極とみなしている。
実施例26〜29、比較例13のハーフセルに対し、25℃、電圧2.0VまでCC充電(定電流充電)し、電圧0.01VまでCC放電(定電流放電)を行う2.0V−0.01Vの充放電サイクルを、充放電レート0.1Cで3サイクル行った。各ハーフセルの充放電曲線を図32〜36に示す。
実施例8、実施例9、比較例4、並びに、実施例11、実施例13、実施例15、比較例6の電解液につき、以下の条件でラマンスペクトル測定を行った。各電解液の金属塩のアニオン部分に由来するピークが観察されたラマンスペクトルをそれぞれ図37〜図43に示す。図の横軸は波数(cm−1)であり、縦軸は散乱強度である。
装置:レーザーラマン分光光度計(日本分光株式会社NRSシリーズ)
レーザー波長:532nm
不活性ガス雰囲気下で電解液を石英セルに密閉し、測定に供した。
実施例8の電解液を用いたハーフセルを以下のとおり製造した。
径13.82mm、面積1.5cm2、厚み20μmのアルミニウム箔(JIS A1000番系)を作用極とし、対極は金属Liとした。セパレータは、厚み400μmのWhatmanガラスフィルター不織布:品番1825−055を用いた。
作用極、対極、セパレータおよび実施例8の電解液を電池ケース(宝泉株式会社製 CR2032型コインセルケース)に収容しハーフセルを構成した。これを実施例30のハーフセルとした。
実施例11の電解液を用いた以外は、実施例30のハーフセルと同様にして、実施例31のハーフセルを作製した。
実施例13の電解液を用いた以外は、実施例30のハーフセルと同様にして、実施例32のハーフセルを作製した。
実施例16の電解液を用いた以外は、実施例30のハーフセルと同様にして、実施例33のハーフセルを作製した。
実施例19の電解液を用いた以外は、実施例30のハーフセルと同様にして、実施例34のハーフセルを作製した。
比較例5の電解液を用いた以外は、実施例30のハーフセルと同様にして、比較例14のハーフセルを作製した。
比較例6の電解液を用いた以外は、実施例30のハーフセルと同様にして、比較例15のハーフセルを作製した。
実施例30〜31、33〜34および比較例14のハーフセルに対して、3.1V〜4.6V、1mV/sの条件で5サイクルのサイクリックボルタンメトリー評価を行い、その後、3.1V〜5.1V、1mV/sの条件で5サイクルのサイクリックボルタンメトリー評価を行った。実施例30〜31、33〜34および比較例14のハーフセルに対する電位と応答電流との関係を示すグラフを図44〜図52に示す。
電解液として実施例9の電解液を用いた以外は、実施例22と同様の方法で、実施例35のリチウムイオン二次電池を得た。
電解液として比較例5の電解液を用いた以外は、実施例35と同様の方法で、比較例16のリチウムイオン二次電池を得た。
実施例35と比較例16のリチウムイオン二次電池を用い、−20℃でのレート特性を以下のとおり評価した。結果を図59及び図60に示す。
(1) 負極(評価極)へのリチウム吸蔵が進行する向きに電流を流す。
(2) 電圧範囲:2V→0.01V(v.s.Li/Li+)
(3) レート:0.02C、0.05C、0.1C、0.2C、0.5C (0.01V到達後に電流を停止)
なお、1Cは、一定電流において1時間で電池を完全充電、又は放電させるために要する電流値を示す。
実施例8の電解液を用いた実施例36のリチウムイオン二次電池を以下のとおり製造した。
電解液として実施例11の電解液を用いた以外は、実施例36と同様の方法で、実施例37のリチウムイオン二次電池を得た。
電解液として実施例13の電解液を用いた以外は、実施例36と同様の方法で、実施例38のリチウムイオン二次電池を得た。
電解液として比較例5の電解液を用いた以外は、実施例36と同様の方法で、比較例17のリチウムイオン二次電池を得た。
実施例36〜38および比較例17のリチウムイオン二次電池を準備し、電池の内部抵抗を評価した。
各リチウムイオン二次電池について、室温、3.0V〜4.1V(vs.Li基準)の範囲でCC充放電、つまり定電流充放電を繰り返した。そして、初回充放電後の交流インピーダンス、および、100サイクル経過後の交流インピーダンスを測定した。得られた複素インピーダンス平面プロットを基に、電解液、負極および正極の反応抵抗を各々解析した。図61に示すように、複素インピーダンス平面プロットには、二つの円弧がみられた。図中左側(つまり複素インピーダンスの実部が小さい側)の円弧を第1円弧と呼ぶ。図中右側の円弧を第2円弧と呼ぶ。第1円弧の大きさを基に負極の反応抵抗を解析し、第2円弧の大きさを基に正極の反応抵抗を解析した。第1円弧に連続する図61中最左側のプロットを基に電解液の抵抗を解析した。解析結果を表13および表14に示す。なお、表13は、初回充放電後の電解液の抵抗(所謂溶液抵抗)、負極の反応抵抗、正極の反応抵抗を示し、表14は100サイクル経過後の各抵抗を示す。
実施例36〜38および比較例17のリチウムイオン二次電池について、室温、3.0V〜4.1V(vs.Li基準)の範囲でCC充放電を繰り返し、初回充放電時の放電容量、100サイクル時の放電容量、および500サイクル時の放電容量を測定した。そして、初回充放電時の各リチウムイオン二次電池の容量を100%とし、100サイクル時および500サイクル時の各リチウムイオン二次電池の容量維持率(%)を算出した。結果を表15に示す。
Claims (15)
- アルカリ金属、アルカリ土類金属又はアルミニウムをカチオンとする塩と、ヘテロ元素を有する有機溶媒とを含む電解液であって、
前記電解液の振動分光スペクトルにおける前記有機溶媒由来のピーク強度につき、前記有機溶媒本来のピークの強度をIoとし、前記ピークがシフトしたピークの強度をIsとした場合、Is>Ioであることを特徴とする電解液。 - 前記塩のカチオンがリチウムである請求項1に記載の電解液。
- 前記塩のアニオンの化学構造が、ハロゲン、ホウ素、窒素、酸素、硫黄又は炭素から選択される少なくとも1つの元素を含む請求項1又は2に記載の電解液。
- 前記塩のアニオンの化学構造が下記一般式(1)、一般式(2)又は一般式(3)で表される請求項1〜3のいずれかに記載の電解液。
(R1X1)(R2X2)N 一般式(1)
(R1は、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、CN、SCN、OCNから選択される。
R2は、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、CN、SCN、OCNから選択される。
また、R1とR2は、互いに結合して環を形成しても良い。
X1は、SO2、C=O、C=S、RaP=O、RbP=S、S=O、Si=Oから選択される。
X2は、SO2、C=O、C=S、RcP=O、RdP=S、S=O、Si=Oから選択される。
Ra、Rb、Rc、Rdは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、OH、SH、CN、SCN、OCNから選択される。
また、Ra、Rb、Rc、Rdは、R1又はR2と結合して環を形成しても良い。)
R3X3Y 一般式(2)
(R3は、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、CN、SCN、OCNから選択される。
X3は、SO2、C=O、C=S、ReP=O、RfP=S、S=O、Si=Oから選択される。
Re、Rfは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、OH、SH、CN、SCN、OCNから選択される。
また、Re、Rfは、R3と結合して環を形成しても良い。
Yは、O、Sから選択される。)
(R4X4)(R5X5)(R6X6)C 一般式(3)
(R4は、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、CN、SCN、OCNから選択される。
R5は、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、CN、SCN、OCNから選択される。
R6は、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、CN、SCN、OCNから選択される。
また、R4、R5、R6のうち、いずれか2つ又は3つが結合して環を形成しても良い。
X4は、SO2、C=O、C=S、RgP=O、RhP=S、S=O、Si=Oから選択される。
X5は、SO2、C=O、C=S、RiP=O、RjP=S、S=O、Si=Oから選択される。
X6は、SO2、C=O、C=S、RkP=O、RlP=S、S=O、Si=Oから選択される。
Rg、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、OH、SH、CN、SCN、OCNから選択される。
また、Rg、Rh、Ri、Rj、Rk、Rlは、R4、R5又はR6と結合して環を形成しても良い。) - 前記塩のアニオンの化学構造が下記一般式(4)、一般式(5)又は一般式(6)で表される請求項1〜4のいずれかに記載の電解液。
(R7X7)(R8X8)N 一般式(4)
(R7、R8は、それぞれ独立に、CnHaFbClcBrdIe(CN)f(SCN)g(OCN)hである。
n、a、b、c、d、e、f、g、hはそれぞれ独立に0以上の整数であり、2n+1=a+b+c+d+e+f+g+hを満たす。
また、R7とR8は、互いに結合して環を形成しても良く、その場合は、2n=a+b+c+d+e+f+g+hを満たす。
X7は、SO2、C=O、C=S、RmP=O、RnP=S、S=O、Si=Oから選択される。
X8は、SO2、C=O、C=S、RoP=O、RpP=S、S=O、Si=Oから選択される。
Rm、Rn、Ro、Rpは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、OH、SH、CN、SCN、OCNから選択される。
また、Rm、Rn、Ro、Rpは、R7又はR8と結合して環を形成しても良い。)
R9X9Y 一般式(5)
(R9は、CnHaFbClcBrdIe(CN)f(SCN)g(OCN)hである。
n、a、b、c、d、e、f、g、hはそれぞれ独立に0以上の整数であり、2n+1=a+b+c+d+e+f+g+hを満たす。
X9は、SO2、C=O、C=S、RqP=O、RrP=S、S=O、Si=Oから選択される。
Rq、Rrは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、OH、SH、CN、SCN、OCNから選択される。
また、Rq、Rrは、R9と結合して環を形成しても良い。
Yは、O、Sから選択される。)
(R10X10)(R11X11)(R12X12)C 一般式(6)
(R10、R11、R12は、それぞれ独立に、CnHaFbClcBrdIe(CN)f(SCN)g(OCN)hである。
n、a、b、c、d、e、f、g、hはそれぞれ独立に0以上の整数であり、2n+1=a+b+c+d+e+f+g+hを満たす。
R10、R11、R12のうちいずれか2つが結合して環を形成しても良く、その場合、環を形成する基は2n=a+b+c+d+e+f+g+hを満たす。また、R10、R11、R12の3つが結合して環を形成しても良く、その場合、3つのうち2つの基が2n=a+b+c+d+e+f+g+hを満たし、1つの基が2n−1=a+b+c+d+e+f+g+hを満たす。
X10は、SO2、C=O、C=S、RsP=O、RtP=S、S=O、Si=Oから選択される。
X11は、SO2、C=O、C=S、RuP=O、RvP=S、S=O、Si=Oから選択される。
X12は、SO2、C=O、C=S、RwP=O、RxP=S、S=O、Si=Oから選択される。
Rs、Rt、Ru、Rv、Rw、Rxは、それぞれ独立に、水素、ハロゲン、置換基で置換されていても良いアルキル基、置換基で置換されていても良いシクロアルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和アルキル基、置換基で置換されていても良い不飽和シクロアルキル基、置換基で置換されていても良い芳香族基、置換基で置換されていても良い複素環基、置換基で置換されていても良いアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和アルコキシ基、置換基で置換されていても良いチオアルコキシ基、置換基で置換されていても良い不飽和チオアルコキシ基、OH、SH、CN、SCN、OCNから選択される。
また、Rs、Rt、Ru、Rv、Rw、Rxは、R10、R11又はR12と結合して環を形成しても良い。) - 前記塩のアニオンの化学構造が下記一般式(7)、一般式(8)又は一般式(9)で表される請求項1〜5のいずれかに記載の電解液。
(R13SO2)(R14SO2)N 一般式(7)
(R13、R14は、それぞれ独立に、CnHaFbClcBrdIeである。
n、a、b、c、d、eはそれぞれ独立に0以上の整数であり、2n+1=a+b+c+d+eを満たす。
また、R13とR14は、互いに結合して環を形成しても良く、その場合は、2n=a+b+c+d+eを満たす。)
R15SO3 一般式(8)
(R15は、CnHaFbClcBrdIeである。
n、a、b、c、d、eはそれぞれ独立に0以上の整数であり、2n+1=a+b+c+d+eを満たす。)
(R16SO2)(R17SO2)(R18SO2)C 一般式(9)
(R16、R17、R18は、それぞれ独立に、CnHaFbClcBrdIeである。
n、a、b、c、d、eはそれぞれ独立に0以上の整数であり、2n+1=a+b+c+d+eを満たす。
R16、R17、R18のうちいずれか2つが結合して環を形成しても良く、その場合、環を形成する基は2n=a+b+c+d+eを満たす。また、R16、R17、R18の3つが結合して環を形成しても良く、その場合、3つのうち2つの基が2n=a+b+c+d+eを満たし、1つの基が2n−1=a+b+c+d+eを満たす。) - 前記塩が(CF3SO2)2NLi、(FSO2)2NLi、(C2F5SO2)2NLi、FSO2(CF3SO2)NLi、(SO2CF2CF2SO2)NLi、又は(SO2CF2CF2CF2SO2)NLiである請求項1〜6のいずれかに記載の電解液。
- 前記有機溶媒のヘテロ元素が窒素、酸素、硫黄、ハロゲンから選択される少なくとも1つである請求項1〜7のいずれかに記載の電解液。
- 前記有機溶媒が非プロトン性溶媒である請求項1〜8のいずれかに記載の電解液。
- 前記有機溶媒がアセトニトリル又は1,2−ジメトキシエタンから選択される請求項1〜9のいずれかに記載の電解液。
- 前記有機溶媒が下記一般式(10)で示される鎖状カーボネートから選択される請求項1〜9のいずれかに記載の電解液。
R19OCOOR20 一般式(10)
(R19、R20は、それぞれ独立に、鎖状アルキルであるCnHaFbClcBrdIe、又は、環状アルキルを化学構造に含むCmHfFgClhBriIjのいずれかから選択される。n、a、b、c、d、e、m、f、g、h、i、jはそれぞれ独立に0以上の整数であり、2n+1=a+b+c+d+e、2m=f+g+h+i+jを満たす。) - 前記有機溶媒がジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート又はジエチルカーボネートから選択される請求項1〜9、11のいずれかに記載の電解液。
- 前記電解液が電池用電解液である請求項1〜12のいずれかに記載の電解液。
- 前記電解液が二次電池用電解液である請求項1〜13のいずれかに記載の電解液。
- 前記電解液がリチウムイオン二次電池用電解液である請求項1〜14のいずれかに記載の電解液。
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