JP2015214314A - 車両の下部構造 - Google Patents
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Description
フロアパネル(例えば、後述の実施形態でのフロアパネルF)が固定される左右一対の骨格部材(例えば、後述の実施形態での骨格部材8)間に、電気デバイス(例えば、後述の実施形態での電気デバイスD)を収納する電気デバイス収納部(例えば、後述の実施形態での電気デバイス収容体P)が配置される、車両の下部構造であって、
前記電気デバイス収納部の下方の少なくとも一部に、前記電気デバイス収納部の底部(例えば、後述の実施形態での底部1b)との間に空間(例えば、後述の実施形態での空間S2)を介してアンダーカバー(例えば、後述の実施形態でのアンダーカバー27R,27L)が配置される。
前記電気デバイス収納部の下方には、排気管(例えば、後述の実施形態での排気管20)が配置され、該排気管を挟んで車幅方向両側に前記アンダーカバーが配置される。
前記電気デバイス収納部と前記排気管との間にバッフルプレート(例えば、後述の実施形態でのバッフルプレート26)が配置される。
前記バッフルプレートは、前記電気デバイス収納部の前記底部全体を覆うように配置される。
前記電気デバイスは、高圧系機器(例えば、後述の実施形態での高圧電気機器19)を含み、
前記電気デバイス収納部は、前記電気デバイスを収納するケース(例えば、後述の実施形態でのケース1)及び前記ケースの開口を覆う蓋部材(例えば、後述の実施形態での蓋2)を有し、
前記蓋部材及び前記バッフルプレートは金属製である。
前記電気デバイス収納部の前記底部と前記バッフルプレートとの間のクリアランス(例えば、後述の実施形態での隙間L1)は、前記バッフルプレートと前記アンダーカバーとの間のクリアランス(例えば、後述の実施形態での隙間L2)よりも大きい。
本実施形態の車両の下部構造は、図1及び図2に示すように、後部座席9(図8参照)の下方のフロアパネルFに設けられた孔Hに電気デバイス収容体Pが配設されている。また、図9に示すように、電気デバイス収容体Pの下方には、電気デバイス収容体Pの長手方向に対し交差する(前後方向)ように、不図示のエンジンからセンタートンネル14を介して延びる排気管20が配置されている。電気デバイス収容体Pの底部1bと排気管20との間には、バッフルプレート26が配置され、排気管20の車幅方向両側における電気デバイス収容体Pの下方には、左右一対のアンダーカバー27R,27Lが配置されている。
先ず、電気デバイス収容体Pについて説明する。
図1及び図2に示す電気デバイス収容体Pは、バッテリ18及びDC/DCコンバータやインバータなどの高圧電気機器19等の電気デバイスD(図3、図10参照)を収容するものであり、例えば、ハイブリッド車に搭載される。電気デバイス収容体Pは、金属製のフロアパネルF(ボディパネル)が固定される左右一対の骨格部材8間であって、後部座席9(図8参照)の下方のフロアパネルFに設けられた開口部(孔H)に上側から嵌め込んだ状態で、このフロアパネルFに締結される。
図3に示すケース1は、ケース本体11と、このケース本体11の側壁11aから外側に延びる環状の上側フランジ部12と、上側フランジ部12よりも下側に配置されケース本体11の側壁11aから外側に延びる環状の下側フランジ部13と、を有している。ケース本体11の側壁11a、上側フランジ部12、及び下側フランジ部13は、平面視において四角枠状を呈している(図7参照。)。ケース1(ケース本体11)の底部1bには、後述する排気管20との干渉を避けるための凹部1cが車両前後方向に延びるように排気管20に沿って設けられている(図2、図7、図10参照)。
蓋2は、箱状を呈するケース本体11の開口を塞ぐものであり、例えば、金属板をプレス加工することで形成される。蓋2には、ケース本体11の開口に対応して略長方形に形成された天井部22と、天井部22の外周縁から一体に垂下する略4角枠状の縦壁23と、縦壁23の下端縁部から全周に亘って水平方向に延びるフランジ21と、が形成されている(図2、図6参照)。
図7に示す上側シール3は、上側フランジ部12に形成されたシール溝12v(上側フランジ部12の上面)に設置される環状のシール部材であり、上側フランジ部12と蓋2との間に介在している。なお、ケース1内への浸水を防止して電気デバイスDを保護するために、上側シール3には、後記する下側シール4よりも高いシール性能が要求される。したがって、上側シール3として、下側シール4よりも圧縮に伴う弾性復元力(反力)が大きいものを用いることが好ましい。上側シール3として、例えば、防水性の高いゴム製のOリングやガスケットを用いることが好ましい。
図7に示す下側シール4は、下側フランジ部13の下面に設置(例えば、接着)される環状のシール部材であり、下側フランジ部13とフロアパネルFとの間に介在している。下側シール4として、上側シール3よりも圧縮に伴う弾性復元力が小さい(つまり、柔軟である)エプトシーラー(発泡樹脂)や、シリコン製又はウレタン製のシーラーを用いることが好ましい。これによって、フロアパネルF等の部品公差を下側シール4で吸収しつつ、フロアパネルFの孔Hを介して車室に水が侵入することを防止できる。また、エプトシーラー等は、ゴム製のOリングと比較して安価であるという利点もある。
図3に示す補強部材51,52は、上側フランジ部12と下側フランジ部13とによって挟まれる金属部材であり、左右方向に延びている。上側フランジ部12及び下側フランジ部13は、上記したように平面視において四角枠状を呈しており、補強部材51,52は、四角枠状の一方の対辺(左右方向に沿う対辺)に対応する箇所に設置される。すなわち、図7に示すように、ケース1の前側から一方の補強部材51が嵌め込まれ、ケース1の後側から他方の補強部材52が嵌め込まれる。
図4(a)に示すカラー61は、円筒状を呈する金属部材であり、補強部材51を貫通した状態でこの補強部材51に溶着されている。左右方向に延びる補強部材51に溶着された状態において、カラー61は上下方向に延びている(図7参照)。また、ボルトB1が締結された状態において、カラー61の上端は蓋2のフランジ21の下面に当接し、カラー61の下端はフロアパネルFの上面に当接している。
図6に示すフレーム部材7は、上下二段に配置された電気デバイスD(例えば、バッテリパック)をケース1の上側フランジ部12に掛けた状態で保持するための金属部材である。フレーム部材7は、電気デバイスDに締結されるデバイス側締結部71と、上側フランジ部12に締結されるフランジ側締結部72と、を有している。デバイス側締結部71は、上下方向に延びており、フランジ側締結部72は、デバイス側締結部71の上端から上側フランジ部12に向けて前方(または後方)に延びている。
図3に示すボルトB1及びナットN1(締結部材)は、蓋2と、補強部材51,52と、フロアパネルFと、を締結するものである。ボルトB1は、補強部材51に溶着されたカラー61を貫通し、その軸部の下端がフロアパネルFよりも下側に突出している。ボルトB1の軸部のうちフロアパネルFの下側に突出した箇所にナットN1が螺合される。なお、フロアパネルFの下面に予めナットN1を溶着するようにしてもよい。なお、他のボルトB2〜B4、ナットN2〜N4については、詳細な説明を省略する。
図8に示すように、フロントフロアパネル5及びキックアップ部5aの車室30内側は、上端部が後部座席9の下面と吸気カバー25の上面との間に挟持されたトリム15により覆われている。即ち、トリム15はフロントフロアパネル5及びキックアップ部5aの車室30内側を覆い、さらに上端部が後部座席9の下面まで延びて、吸気カバー25の上面に接続されている。トリム15には、車室30内の空気を取り入れるための吸気グリル16が、蓋2の縦壁23に対向する位置(前方)に設けられている。吸気部は、車室30内の空気を吸気グリル16から冷却用空気として取り入れ、吸気パイプ24の吸気口24aから電気デバイス収容体Pに供給する。
図9は、車両の下部構造を示す裏面図である。図9に示すように、電気デバイス収容体Pの後方には、燃料タンク35が配置されている。燃料タンク35の底面には、排気管20との干渉を避けるための凹部35cが、ケース1(電気デバイス収容体P)の凹部1c(図9では、後述するバッフルプレート26の凹部26cで示す)から連続して車両前後方向に延びるように設けられている。
本実施形態の車両の下部構造では、電気デバイス収容体Pと排気管20との間にバッフルプレート26が配設されており、バッフルプレート26と電気デバイス収容体Pとの間には空気層A1が形成されている。バッフルプレート26及び空気層A1によって排気管20からの熱を遮断して、電気デバイス収容体Pに収容された電気デバイスDに及ぼす熱の影響を防止する。これにより、電気デバイス収容体Pの下方に、センタートンネル14に沿って延設された排気管20を配置することが可能となり、排気管20の屈曲を小さくして排気圧損を低減させることでエンジン性能が向上する。
続いて、本発明の変形例に係る下部構造について説明する。
図14は、車室内に配置される電気デバイス収容体が収納空間Gに挿入される前の状態を左前方から見下ろした斜視図である。図15は、図14に示す電気デバイス収容体のXV―XV矢視断面図である。
1b 底部
2 蓋(蓋部材)
5 フロントフロアパネル(フロアパネル)
6 リヤフロアパネル(フロアパネル)
8 骨格部材
18 バッテリ(電気デバイス)
19 高圧電気機器(高圧系機器、電気デバイス)
20 排気管
26 バッフルプレート
27R,27L アンダーカバー
A1,A2,A3,A4 空気層
L1,L2,L3,L4 隙間(クリアランス)
D 電気デバイス
F フロアパネル
P 電気デバイス収容体(電気デバイス収納部)
S1,S2,S3,S4 空間
Claims (6)
- フロアパネルが固定される左右一対の骨格部材間に、電気デバイスを収納する電気デバイス収納部が配置される、車両の下部構造であって、
前記電気デバイス収納部の下方の少なくとも一部に、前記電気デバイス収納部の底部との間に空間を介してアンダーカバーが配置される、車両の下部構造。 - 請求項1に記載の車両の下部構造であって、
前記電気デバイス収納部の下方には、排気管が配置され、該排気管を挟んで車幅方向両側に前記アンダーカバーが配置される、車両の下部構造。 - 請求項2に記載の車両の下部構造であって、
前記電気デバイス収納部と前記排気管との間にバッフルプレートが配置される、車両の下部構造。 - 請求項3に記載の車両の下部構造であって、
前記バッフルプレートは、前記電気デバイス収納部の前記底部全体を覆うように配置される、車両の下部構造。 - 請求項4に記載の車両の下部構造であって、
前記電気デバイスは、高圧系機器を含み、
前記電気デバイス収納部は、前記電気デバイスを収納するケース及び前記ケースの開口を覆う蓋部材を有し、
前記蓋部材及び前記バッフルプレートは金属製である、車両の下部構造。 - 請求項3〜5のいずれか一項に記載の車両の下部構造であって、
前記電気デバイス収納部の前記底部と前記バッフルプレートとの間のクリアランスは、前記バッフルプレートと前記アンダーカバーとの間のクリアランスよりも大きい、車両の下部構造。
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