JP2015211349A - ファクシミリ装置、ファクシミリシステム、それらの制御方法、及びプログラム - Google Patents

ファクシミリ装置、ファクシミリシステム、それらの制御方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】通話とファクシミリ通信を1回線で共有する宅内IP電話網に設置される、みなし音声通信方式のファクシミリ装置において、最小限の機能追加で宅内IP電話機と円滑に連携する仕組みを提供する。
【解決手段】ファクシミリ装置は、受信したINVITEリクエストが外線からの着信であると判定されると、所定時間が経過するまで遅延させて、INVITEリクエストの発信元とセッションを確立し、INVITEリクエストが内線からの着信であると判定されると、即時にINVITEリクエストの発信元とセッションを確立する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ファクシミリ装置、ファクシミリシステム、それらの制御方法、及びプログラムに関する。
ファクシミリ装置は、電話回線を電話機と共用し、通話とファクシミリ通信を切り替えて行うものがある。この場合、操作者又はファクシミリ装置が通話であるかファクシミリ通信であるかを判断し、電話機−ファクシミリ装置間で動作モード等の装置設定と状況に応じた切替動作を行って運用するのが一般的である。各種動作モードには、着信すれば直ちにファクシミリ受信動作を開始する「自動受信モード」や、先にファクシミリ装置で着信し、ファクシミリ通信であるか否かを判定する「FAX/TEL切替モード」がある。また、留守番電話を接続し留守番電話応答中にファクシミリ装置がファクシミリ通信を判定する「留守番電話接続モード」がある。さらに、操作者がファクシミリ装置に接続された電話機で応答してファクシミリ信号を確認してから手動操作によりファクシミリ受信を行う「手動受信モード」がある。これらの電話機とファクシミリの切替動作は、いずれもファクシミリ装置に直接接続された電話機との間の切替動作であり、同じ構内交換機に内線接続される電話機との間の切替動作ではない。
また、インターネットやイントラネット等の普及からIP電話が普及してきている。IP電話は、SIP(Session Initiation Protocol)等の呼制御プロトコルを利用し、リアルタイム通信のためのセッションの生成・変更・切断を制御する。また、VoIP(Voice over Internet Protocol)技術を利用して音声を各種符号化・圧縮し、IPパケットに変換してIP網上をリアルタイムで伝送することにより通話処理を行っている。これらの状況の中でイントラネットや宅内LANのIP電話環境にみなし音声通信方式のファクシミリ装置を併設した場合の、IP電話機とファクシミリ装置の使い勝手の向上が課題となってきている。
特許文献1では、宅内IP網内のファクシミリ装置に外線着信があった場合、通話又はファクシミリ通信かの判断を行い設定された受信モードに基づいて、携帯IP電話機又はファクシミリ装置を必要に応じて鳴動させることが開示されている。具体的には、ファクシミリ装置が無鳴動着信を行うFAX/TEL切替モードなら、携帯IP電話機情報を代理でSIPサーバから削除(代理アンレジスト)して着信が携帯IP電話機へ通知されないよう処理する。携帯IP電話鳴動後に操作者が応答/判断して受信動作を行う手動受信モードなら、携帯IP電話機情報を代理でSIPサーバへ登録(代理レジスト)して着信が携帯IP電話機へ通知されるように処理する。SIPサーバへの携帯IP電話機の登録状態を利用して鳴動・無鳴動を制御することで、着信時に最初に応答可能な端末を選択している。また、着信応答後の処理として、ファクシミリ装置で応答したが通話と判断されると携帯IP電話機をSIPサーバに代理レジストして呼出し可能な状態にしてから保留転送を行う。逆に、携帯IP電話機で操作者が応答したがファクシミリ通信と判断されるとSIPサーバにファクシミリ装置を代理レジストして呼出し可能な状態にしてから保留転送を行い、携帯IP電話機とSIPサーバの切替動作・連携を図るものである。
特開2010−178044号公報
しかしながら、上記従来技術には以下に記載する問題がある。例えば、上記従来技術では、手動受信モード時に通話端末の存在を確認し、代理レジストして応答可能にするものの、着信がファクシミリ通信と判断されて保留転送された後のファクシミリ装置の効果的な受信方法については提案されていない。また、受信モードがファクシミリ受信優先モードの場合には、携帯IP電話機を代理アンレジストして携帯IP電話機を無鳴動にするため、代理アンレジストされた場合に携帯IP電話機がレジスト更新をしないようにする処理が必要である。即ち、携帯IP電話機とファクシミリ装置の両方での対応が必要となり、代理レジストに対応したIP電話環境でなければ上記従来技術のファクシミリ装置の運用は難しい。
本発明は、上述の問題に鑑みて成されたものであり、通話とファクシミリ通信を1回線で共有する宅内IP電話網に設置される、みなし音声通信方式のファクシミリ装置において、最小限の機能追加で宅内IP電話機と円滑に連携する仕組みを提供することを目的とする。
本発明は、宅内IP電話網に設置されるファクシミリ装置であって、INVITEリクエストを受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された前記INVITEリクエストが内線からの着信であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段によって前記INVITEリクエストが外線からの着信であると判定されると、所定時間が経過するまで遅延させて、該INVITEリクエストの発信元とセッションを確立し、前記判定手段によって前記INVITEリクエストが内線からの着信であると判定されると、即時に該INVITEリクエストの発信元とセッションを確立する確立手段とを備えることを特徴とする特徴とする。
本発明によれば、通話とファクシミリ通信を1回線で共有する宅内IP電話網に設置される、みなし音声通信方式のファクシミリ装置において、最小限の機能追加で宅内IP電話機と円滑に連携することができる。
第1の実施形態に係るみなし音声通信方式のファクシミリ装置を含むファクシミリシステムの構成を示すブロック図。 第1の実施形態に係る宅内IP網へのファクシミリ着信時に、IP電話機からの保留転送により、ファクシミリ装置がみなし音声通信を行う場合のシーケンス図。 第1の実施形態に係る宅内IP網へのファクシミリ着信時に、IP電話機からの保留転送により、ファクシミリ装置がみなし音声通信を行う場合のフローチャート。 第2の実施形態に係る宅内IP網へのファクシミリ着信時に、IP電話機からの保留転送によりとリモート受信指示により、リアルタイム型インターネットファクシミリ装置がみなし音声通信を行う場合のシーケンス図。 第2の実施形態に係る宅内IP網へのファクシミリ着信時に、IP電話機からの保留転送とリモート受信指示の有無により、ファクシミリ装置がみなし音声通信を行う場合のフローチャート。 図5に続くフローチャート。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
<第1の実施形態>
以下では、図1乃至図3を用いて本発明の第1の実施形態について説明する。本実施形態では、IP電話機からの保留転送により「自動受信モード」に設定されたIPFAX1がみなし音声通信によるファクシミリ通信を行う処理を説明する。
ここで、IP電話について説明する。IP電話は、SIP(Session Initiation Protocol)等の呼制御プロトコルを利用し、リアルタイム通信のためのセッションの生成・変更・切断を制御する。また、VoIP(Voice over Internet Protocol)技術を利用して音声を各種符号化・圧縮し、IPパケットに変換してIP網上をリアルタイムで伝送することにより通話処理を行っている。企業内ではIP−PBX(Internet Protocol− Private Branch eXchange)を利用することよって、専用の電話線を配線することなくイントラネットと統合した内線IP電話網を構築している。家庭内においても、一般加入電話と同じように使えるIP電話サービスが普及し始めている。ADSL回線又や光回線とターミナルアダプタ(TA)やホームゲートウェイ(HGW)を介して宅内のアナログ電話機やIP電話機と接続してIP電話が利用可能となっている。これらのターミナルアダプタ(TA)やホームゲートウェイ(HGW)には、内線通話機能を有するものが一般的となっており、宅内での内線通話のできるIP電話環境も利用可能となっている。
最近ではこれらのIP電話環境に、ターミナルアダプタ(TA)やホームゲートウェイ(HGW)を介してファクシミリ装置を接続するようになり、内外線の相手先とのファクシミリ通信をIP電話環境上で行う場合が増えてきている。接続可能な回線インターフェースと利用可能なプロトコルが複数あることから、これらのIP電話環境で利用できるファクシミリ装置には幾つかの方式が存在する。ターミナルアダプタ(TA)やホームゲートウェイ(HGW)のアナログポートに付属するVoIP機能を利用してIP網を経由したファクシミリ通信を行うG3ファクシミリ装置がある。ターミナルアダプタ(TA)やホームゲートウェイ(HGW)のLANポートに接続しファクシミリ装置自体がVoIP機能を持って音声符号化復号化及びIPパケット化を行うみなし音声通信方式のファクシミリ装置がある。G3ファクシミリの信号をIPメッセージに変換してリアルタイム伝送しG3ファクシミリより高速な通信が行えるT.38方式のリアルタイム型インターネットファクシミリ装置がある。
IP電話機やみなし音声通信方式のファクシミリ装置は、IP−PBXやホームゲートウェイ(HGW)を経由して通信相手先のIPアドレスをSIPにより取得し、通信相手先とP2Pの通信を行う。P2P送受信される音声や映像などのデータの種類は、SIPのネゴシエーションでメディア種別として決められる。メディア種別には、音声(m=audio)、映像(m=video)、画像(m=image)、その他(m=application)等が存在する。T.38方式のリアルタイム型インターネットファクシミリでの通信では画像(m=image)やその他(m=application)が使用される。IP電話機での通話やみなし音声通信方式のファクシミリ通信では音声(m=audio)のメディア種別が使用されるために、着信時には通話なのかファクシミリ通信なのかは判断できない。
SIPでは、SIP端末を利用する場合にアドレス等の端末情報をSIPサーバに登録して管理する必要がある。SIP端末はアドレス等の端末情報とその保持期間を記載したREGISTERリクエストをSIPサーバへ通知・登録することによって、SIPサーバからのSIP端末を呼び出しが可能となる。SIP端末は端末情報の保持期間が経過する前に再度REGISTERリクエストをSIPサーバに通知する必要があり、一定期間毎にREGISTERリクエストをSIPサーバへの通知処理を行う。SIP端末を利用しない場合などはSIPサーバへの登録を削除する必要があり、REGISTERリクエストの保持期間を“0”に設定することによりSIPサーバのSIP端末情報の削除を行う。このSIPサーバへの登録/削除処理は、通常自機の端末情報は自機で行うが、代理でも登録が可能となっている。以下では、代理による登録を代理レジストと称し、代理による削除を代理アンレジストと称する。
<ファクシミリ装置の構成>
次に、図1を参照して、本実施形態に係るみなし音声通信方式のファクシミリ装置を含むファクシミリシステムの構成について説明する。図1において、100,150:101から118で構成されるみなし音声通信方式のファクシミリ装置(以下、IPFAX1及びIPFAX2と記述する)である。
ファクシミリ装置100は、CPU101、ROM102、RAM103、画像メモリ104、解像度変換部105、読取記録用の符号化復号化処理部106、時計部107、デジタルモデム108、SLIC109、電話機110、LANI/F111、画像処理部112、シートスキャン113、ブックスキャン114、操作部115、ラインバッファ116、プリントバッファ117、及びプリンタ118を備える。また、ファクシミリ装置100は、LAN200を介して、IP電話機201やHGW301、302に接続される。
CPU101は、システム制御部であり、装置全体を統括的に制御する。ROM102は、CPU101の制御プログラムを格納する。RAM103は、SRAM等で構成され、装置の設定情報や画像データの管理情報等のバックアップが必要なデータを蓄積する。画像メモリ104は、DRAM等で構成され、画像データを蓄積する。
解像度変換処理部105は、ラスタデータのミリ−インチ解像度変換等の解像度変換制御を行う。読取・記録用符号化復号化処理部(読取・記録用コーデック)106は、通信装置で扱う画像データの符号化復号化処理を行う。時計部107は、時間を計時するアプリケーションに利用されIC等で構成される。デジタルモデム108は、装置からの手順信号や画像データを変調し、G.711等の音声符号化を行い、デジタルデータとしてIPネットワークに送出する。SLIC(Subscriber Line Interface Circuit)109は、G.711等の音声CODECによるアナログ−デジタル変換処理や電話回線エミュレーションを行う。SLICにより電話回線を経由することなくアナログ電話機をIPネットワークに接続することができ、電話回線(交換機)の呼出し信号や各種トーン信号生成といった電話回線をエミュレートする機能を提供できる。
電話機110は、通話に使用するハンドセットや留守番電話等の電話機である。LANI/F111は、ネットワークを制御する。画像処理部112は、スキャナによって読み込まれた画像データに補正処理を施して高精細な画像データを出力するものである。シートスキャナ113、ブックスキャナ114は、CSイメージセンサ、原稿搬送機構などで構成され、原稿を光学的に読み取って電気的な画像データに変換する。これらは、両面原稿の読み取りを行うこともできる。
操作部115は、キーボード、表示部等で構成され、オペレータが各種入力操作を行う。ラインバッファ116は、画像データの転送制御を行う場合に使用するするラインバッファである。プリントバッファ117は、印字用文字コードを格納するための1ページ分のバッファメモリである。プリンタ118は、受信画像やファイルデータを普通紙に記録するLBP等のプリンタであり、両面記録を行うことができる。
LAN200は、企業内のイントラネットや宅内のIPネットワークを示す。IP電話機201は、ホームゲートウェイHGW(301)によって内線電話機として利用できるように制御されるIPネットワーク上で利用できる電話機である。IP公衆網(NGN網:Next Generation Network)300は、公衆IPネットワークを示す。HGW301、302は、公衆IPネットワークであるNGNとLANを接続するゲートウェイ装置であり、LAN200に接続されたIP電話機201及びIPFAXの呼制御サーバとして機能する。
<シーケンス>
次に、図2を参照して、本実施形態における宅内IP網へのファクシミリ着信時に、IP電話機201からの保留転送により、「自動受信モード」に設定されたIPFAX1(ファクシミリ装置100)がみなし音声通信を行う場合のシーケンスについて説明する。
IPFAX2は、公衆回線を共有するIP電話機201及びIPFAX1を宛先とする、みなし音声によるファクシミリ送信操作を行う。具体的には、T101で、IPFAX2は、メディア種別audioのINVITEリクエスト(セッション確立要求)を送出する。T102、T107で、HGW(ホームゲートウェイ)301は、外部(IPFAX2)から受信したメディア種別audioのINVITEリクエストを、宅内のIP電話機201とIPFAX1とに同時に通知する。
INVITEリクエストを受信すると、IP電話機201は、着信処理中であることを示す暫定応答(100 Trying)や呼出し中であることを示す暫定応答(180 Ringing)を送信する。さらに、IP電話機201は、これらの暫定応答を送信しながら、操作者を呼び出すべく呼出音を鳴動させて着信呼出しを行う。着信呼出しに操作者が応答してIP電話機201のハンドセットをオフフックすると、T103で、IP電話機201は、成功応答(200 OK)を送出し、通話可能であることを通知する。T104で、HGW301は、当該成功応答(200 OK)を受信して、IPFAX2へ転送する。T105で、IPFAX2は、成功応答(200 OK)を受信し、ACK信号を送出する。T106で、IP電話機201は、ACK信号を受信し、メディア種別audioのセッションが確立され(図中の(A))通話状態となる。
また、T107でINVITEリクエストがIPFAX1にも同時に通知される。その後、IPFAX1は、着信処理中であることを示す暫定応答(100 Trying)と、呼出し中であることを示す暫定応答(180 Ringing)とをHGW301へ通知する。IPFAX1は、外線着信では直ぐにはセッションを確立せずに受信動作へは移行しない状態を維持する。つまり、IPFAX1は、外線着信の場合は、所定時間が経過するまで遅延させて、その後にセッションを確立する。その間にT103でIP電話機201の操作者が応答すると、HGW301は、T104で、IP電話機201からの成功応答(200 OK)を受信し、セッション確立要求中であるIPFAX1に対してCANCELリクエストを通知する。
T108で、IPFAX1は、CANCELリクエストを受信するとINVITEが中止されたことを示す”487 Request Terminated”を送信する。”487 Request Terminated”を受信したHGW301は、ACK信号を送信する。その後、T109で、IPFAX1は、当該ACK信号を受信し、着信処理を終了して待機状態へ遷移する。
IPFAX2とIP電話機201の通話中(A)において、IP電話機201の操作者は、CNG信号を確認するとIPFAX1で受信させるために、保留ボタン押下後の転送先ダイヤル又はフッキング操作後の転送先ダイヤルによる保留転送操作を行う。ここで、CNG信号とは、1100Hzの単一トーン信号であり、送信側がファクシミリ装置であることを示すものである。
T110で、IP電話機201は、IPFAX1へINVITEリクエストを送出し、呼出しを行う、IPFAX1は、内線着信であるので即時応答し、IP電話機201との間にaudioセッションを確立する(B)。T111のセッション確立の手順は、T101〜T106と同様であるため、説明を省略する。セッション確立後にT112で、IPFAX1は、みなし音声によるファクシミリ受信を行うためにCED及びDIS信号を送出する。IP電話機201の操作者は、保留転送操作後にIPFAX1の応答を確認してIP電話機201のハンドセットをオンフックして保留転送操作を終了する。
T113で、IP電話機201は、オンフックされると、IPFAX2からRefer−Toヘッダで指定される転送先IPFAX1へINVITEリクエストを送信するようにREFERリクエストをHGW301を通してIPFAX2へ送信する。IPFAX2は、REFERリクエストを受信すると”202 Acceptedレスポンス”を返送するとともに転送中であることを示すNOTIFYリクエストを送信する。続いて、T114で、IP電話機201は、NOTIFYリクエストを受信して転送中であることを確認すると、NOTIFYリクエストに対して成功応答(200 OK)を送信する。
T115で、IPFAX2は、REFERリクエストで指定されたIPFAX1に対して、ReplacesヘッダのダイアログID(Call−ID)で指定された接続と置き換えるように指示するINVITEリクエストを送信する。T116で、IPFAX1は、指定されたダイアログと新たな接続を切り替えるために、IPFAX2とaudioセッション((B)から(C)へ)を確立する。T116のセッション確立の手順は、T101〜T106と同様であるため詳細な説明は省略する。T119で、IPFAX1とIPFAX2は、みなし音声によるファクシミリ手順を継続する。
T117で、IP電話機201は、IPFAX2とのaudioセッションを解放するためにBYEリクエストを送信し、BYEリクエストに対する成功応答(200 OK)を受信し、IPFAX2とのaudioセッション(A)を終了する。一方、IPFAX1は、T118で、Replacesヘッダに指定されたダイアログを解放するためにBYEリクエストを送信し、BYEリクエストに対する成功応答(200 OK)を受信し、IP電話機201とのaudioセッション(B)を終了する。
<フローチャート>
次に、図3を参照して、本実施形態における宅内IP網へのファクシミリ着信時に、IP電話機201からの保留転送により、「自動受信モード」に設定されたIPFAX1がみなし音声通信を行う場合の処理手順について説明する。以下で説明する処理は、ROM102に格納されたプログラムに従ってCPU101が実行することによって実現される。
S101で、IPFAX1のCPU101は、INVITEリクエストを受信したか否かを判定する。受信するとS102に進み、CPU101は、SIPメッセージヘッダ部分からLAN200内の端末からの着信(内線着信)かLAN200と接続するNGN網からの着信(外線着信)かを判定する。外線着信の場合には、INVITEリクエストのFromヘッダ部分に外線電話番号や発信者番号非通知を示す”annonymous”をユーザ名とするURIが記載され、Toヘッダには自局の外線番号をユーザ名とするURIが記載される。内線着信の場合には、INVITEリクエストのFromヘッダに発信元の内線番号をユーザ名とするURIが記載され、Toヘッダには自機の内線番号をユーザ名とするURIが記載される。
外線着信の場合には、S103で、CPU101は、セッション確立までの時間を規定する応答タイマに予め設定された時間(初期値15秒)だけ、セッション確立を遅らせるタイマ値(所定時間)を設定し、着信中の処理を行う。つまり、このタイマが満了するまでに間、CPU101は、セッションを確立することなく待機する。その後、S105で応答タイマが終了したと判断してS107へ進みセッション確立するまでの間に、S104で、CPU101は、着信処理中のINVITEリクエストの中断を指示するCANCELリクエストを受信したか否かを判定する。受信した場合はS101の待機状態に戻る。
一方、S102で内線着信と判定すると、S106で、CPU101は、直ちにセッションを確立できるようにタイマ値(数100ms程度)を応答タイマに設定する。その後、S105で応答タイマが終了したと判定すると、CPU101は、S107で自機と発信元の間にaudioセッションを確立し、S108でCED信号及びDIS信号を送出してG3ファクシミリの前手順を開始する。
S109で、CPU101は、DIS信号送出を繰り返すファクシミリ前手順がS110で終了するまでの間(T.30勧告で規定されるT1時間)、ファクシミリ前手順に対する応答を監視する。S110で、FAX受信手順タイマが終了したと判定し、ファクシミリ前手順が終了した場合には、S111で、CPU101は、BYE信号の送出と、BYEに対する成功応答(200 OK)の受信と、から成る切断処理を行い、処理を終了する。DIS信号送出を繰り返すファクシミリ前手順が終了するまで(S110)の間、ファクシミリ前手順に応答する送信側ファクシミリ信号を受信した場合(S109でYes)には、CPU101は、S112に進み、みなし音声によるファクシミリ受信処理を行う。ファクシミ受信処理が終了するとS111に進み、CPU101は、BYE信号の送出と、BYEに対する成功応答(200 OK)の受信と、から成る切断処理を行い、処理を終了する。
以上説明したように、本発明は、通話とファクシミリ通信を1回線で共有する宅内IP電話網に設置されたみなし音声通信方式のファクシミリ装置100に関連する。本実施形態に係るファクシミリ装置によれば、1回線を共有している外線からの着信に対する応答時間を遅延させることにより、他の宅内IP電話機で操作者が先に応答し通話することができる。また、本ファクシミリ装置は、内線からの着信に対しては即時応答することにより、他のIP電話機が受けた外線からの着信がファクシミリ着信の場合にも直ちにファクシミリ受信を行え、送信機側のファクシミリ手順のタイムアウトによる通信エラーを回避することができる。さらに、IP電話機能を有するみなし音声方式のファクシミリ装置の場合には、保留転送の着信時にリモートIDを検出することにより、他の宅内IP電話機からの円滑なリモート受信指示の受け付け及びファクシミリ受信が可能になる。また、リモートIDが検出されない場合は、FAX/TEL切替動作を行うことにより、通話転送及びファクシミリ転送の両方に対応した処理が可能となる。
<第2の実施形態>
以下では、図1、図4乃至図6を用いて、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では内線端末からの着信に対しても通話とファクシミリ通信の判別が可能な構成について説明する。本実施形態のみなし音声通信方式のファクシミリ装置の構成は、上記第1の実施形態と同じであるので、その説明を省略する。
<シーケンス>
まず、図4を参照して、本実施形態に係る宅内IP網へのファクシミリ着信時に、IP電話機201からのリモート受信指示により、IPFAX1がみなし音声通信を行う場合のシーケンスについて説明する。IP電話機201は、応答後にIPFAX1へ保留転送操作を行い、IP電話機201とIPFAX1の間にセッションが確立(図4の(B))されるまでの処理は、上記第1の実施形態と同じであるので、その説明を省略する。即ち、図2のT101〜T111と、図4のT201〜T211は同様の処理であるため説明を省略する。
IPFAX1は、内線着信時に即時応答してaudioセッションを確立するが、ファクシミリ送信の場合には、相手機からのCNG信号を検知してみなし音声によるファクシミリ受信を開始する。IP電話機201の操作者は、IP電話機201とIPFAX1が通話状態となると、IPFAX1でのファクシミリ受信を指示するために、IP電話機201のテンキーを操作して予めIPFAX1に設定されたリモートIDをダイヤル操作する。IP電話機201は、リモートIDをDTMF信号に変換してIPFAX1へ送信する。
T212で、IPFAX1は、IP電話機201のダイヤル操作で入力された、IPFAX1に受信動作を指示するリモートIDをDTMF信号として受信する。続いて、T213で、IPFAX1は、リモートIDを受信すると、ファクシミリ受信処理を開始しCED信号、DIS信号を送出する。
IP電話機201の操作者は、IPFAX1からのCED信号及びDIS信号を確認してIP電話機201をオンフックする。T214で、IP電話機201をオンフックして保留転送操作を終了すると、Refer−Toヘッダで指定される転送先へINVITEリクエストを送信するように、REFERリクエストをIPFAX2へ送信する。IPFAX2は、REFERリクエストを受信すると”202 Acceptedレスポンス”を返送するとともに転送中であることを示すNOTIFYリクエストを送信する。
T215で、IP電話機201は、NOTIFYリクエストを受信して転送中であることを確認するとNOTIFYリクエストに対して成功応答(200 OK)を送信する。続いて、T216で、IPFAX2は、IPFAX1に対して、REFERリクエストで指定されたIPFAX1へReplacesヘッダのダイアログID(Call−ID)で指定された接続と置き換えるように指示したINVITEリクエストを送信する。
T217で、IPFAX1は、指定されたダイアログと新たな接続を切り替えるために、IPFAX2とaudioセッション(図4の(B)から(C)へ)を確立する。T217のセッション確立の手順は、T201〜T206と同様であるため説明を省略する。T212でリモートIDを検知した場合には、T220で、IPFAX1は、DIS信号送出を継続し、みなし音声によるファクシミリ手順を行う。T212でリモートIDを検知しなかった場合には、IPFAX1は、CNG信号検知処理を継続し、CNG信号を検知できれば、みなし音声によるファクシミリ受信を行う。CNG信号を検知できなければ通話と判断し、操作者に通話を促すために着信呼出しを行う。
T218で、IP電話機201は、IPFAX2とのaudioセッションを解放するためにBYEリクエストを送信し、BYEリクエストに対する成功応答(200 OK)を受信し、IPFAX2とのaudioセッション(図4のA)を終了する。T219で、IPFAX1は、Replacesヘッダ指定されたダイアログを解放するためにBYEリクエストを送信し、BYEリクエストに対する成功応答(200 OK)を受信し、IP電話機201とのaudioセッション(図4の(B))を終了する。
<フローチャート>
次に、図5及び図6を参照して、本実施形態における宅内IP網へのファクシミリ着信時に、IP電話機201からの保留転送とリモート受信指示の有無により、インターネットファクシミリ装置がみなし音声通信を行う際の処理手順について説明する。以下で説明する処理は、ROM102に格納されたプログラムに従ってCPU101が実行することによって実現される。
外線着信時においてIP電話機201が応答後にIPFAX1(100)へ保留転送操作行いIPFAX1の間にセッションが確立するまでの処理は、上記第1の実施形態と同様であり、その説明を省略する。即ち、図5のS201〜S207の処理は、図3のS101〜S107の処理と同様であるため、説明を省略する。
S208で、IPFAX1のCPU101は、初期化処理を行う。具体的には、セッションを一定時間維持する回線捕捉タイマのスタートと、一定時間CNG信号を検知できなかった場合に通話と判断して操作者の呼び出しを開始するための呼出開始タイマのスタートを行う。また、ファクシミリ受信指示を示すリモート受信指示信号の検知結果を示すフラグの初期化を行う。
S209で、CPU101は、「ただいま電話を呼び出しております、ファクシミリの方は送信してください。ファクシミリを転送する方はリモートIDを入力してください。」等の音声応答メッセージを再生する。これにより、通信相手先に対して通信目的に適した操作を行うように促することができる。
S210で、CPU101は、呼出開始タイマが終了したか否かを判定する。終了した場合S211に進み、CPU101は、一定時間CNG信号が無かったので通話と判断してスピーカからの擬似呼出音を鳴動させたり、擬似的な呼出し信号を印加して接続された電話機を鳴動させる処理を開始する。続いて、S212で、CPU101は、オフフックであるか否かを判定する。オフフックであれば、S213に進み、接続されたハンドセットや電話機を利用して通信相手先と通話状態となる。通話処理が終了するとS218に進み、CPU101は、BYE信号の送出とBYEに対する成功応答(200 OK)の受信から成る切断処理を行い終了する。
S214で、CPU101は、通信相手先からのCNG信号を受信するとファクシミリ通信と判断し、S215でみなし音声通信によるファクシミリ受信を行う。みなし音声通信によるファクシミリ受信が終了すると、S218に進み、CPU101は、BYE信号の送出とBYEに対する成功応答(200 OK)の受信から成る切断処理を行い処理を終了する。
S214でCNG信号を受信していないと判定するとS216に進み、CPU101は、予め登録された数字列に対応するDTMF信号を検知したか否かを判定する。検知したと判定するとS215に進み、CPU101は、みなし音声によるファクシミリ受信処理を行う。その後、S218に進む。S218で、CPU101は、みなし音声によるファクシミリ受信処理が終了すると、BYE信号の送出とBYEに対する成功応答(200 OK)の受信から成る切断処理を行い、処理を終了する。
S216でリモートIDを検知していないと判定すると、S217で、CPU101は、回線捕捉タイマが終了したか否かを判定する。終了していればS218に進む。S218で、CPU101は、BYE信号の送出とBYEに対する成功応答(200 OK)の受信から成る切断処理を行い、処理を終了する。一方、終了していなければS210に処理を戻す。
以上説明したように、本実施形態に係るファクシミリ装置によれば、内線端末からの着信に対しても通話とファクシミリ通信の判別が可能な構成とし、上記第1の実施形態の効果に加えてさらに好適に音声通信とみなし音声通信によるファクシミリ通信とを制御することができる。
<その他の実施形態>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
100:IPFAX装置(IPFAX1)、150:IPFAX装置(IPFAX2)、200:LAN、201:IP電話機、300:NGN(Next Generation Network)、301:ホームゲートウェイ(HGW1)、302:ホームゲートウェイ(HGW2)

Claims (12)

  1. 宅内IP電話網に設置されるファクシミリ装置であって、
    INVITEリクエストを受信する受信手段と、
    前記受信手段によって受信された前記INVITEリクエストが内線からの着信であるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記INVITEリクエストが外線からの着信であると判定されると、所定時間が経過するまで遅延させて、該INVITEリクエストの発信元とセッションを確立し、前記判定手段によって前記INVITEリクエストが内線からの着信であると判定されると、即時に該INVITEリクエストの発信元とセッションを確立する確立手段と
    を備えることを特徴とするファクシミリ装置。
  2. 前記確立手段は、
    前記所定時間が経過するまでにCANCELリクエストを受信すると、前記INVITEリクエストの発信元とセッションを確立することなく処理を終了することを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装置。
  3. 前記確立手段によって前記セッションが確立されると、みなし音声によるファクシミリ通信を開始する制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のファクシミリ装置。
  4. 前記確立手段によって前記セッションが確立した後に、CNG信号を検知した場合は、みなし音声によるファクシミリ通信を開始し、オフフックを検知した場合は、音声通信を開始する制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のファクシミリ装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記確立手段によって前記セッションが確立した後に、前記発信元に対してファクシミリ通信の開始を促すための音声応答を行うことを特徴とする請求項4に記載のファクシミリ装置。
  6. 前記制御手段は、
    前記確立手段によって前記セッションが確立してから所定時間が経過するまでに、前記CNG信号及び前記オフフックを検知できない場合は、前記セッションを終了することを特徴とする請求項4又は5に記載のファクシミリ装置。
  7. 宅内IP電話網に設置される、ホームゲートウェイに接続されたIP電話機及びファクシミリ装置を含むファクシミリシステムであって、
    前記ホームゲートウェイは、
    INVITEリクエストを外部から受信すると、前記IP電話機及び前記ファクシミリ装置へ転送する転送手段を備え、
    前記ファクシミリ装置は、
    INVITEリクエストを受信する受信手段と、
    前記受信手段によって受信された前記INVITEリクエストが内線からの着信であるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記INVITEリクエストが外線からの着信であると判定されると、所定時間が経過するまで遅延させて、該INVITEリクエストの発信元とセッションを確立し、前記判定手段によって前記INVITEリクエストが内線からの着信であると判定されると、即時に該INVITEリクエストの発信元とセッションを確立する確立手段と
    を備えることを特徴とするファクシミリシステム。
  8. 前記ホームゲートウェイは、
    前記IP電話機から前記INVITEリクエストに対する応答が成功したことの通知を受けると、CANCELリクエストを前記ファクシミリ装置へ通知する通知手段をさらに備え、
    前記確立手段は、
    前記所定時間が経過するまでにCANCELリクエストを受信すると、前記INVITEリクエストの発信元とセッションを確立することなく処理を終了することを特徴とする請求項7に記載のファクシミリシステム。
  9. 宅内IP電話網に設置されるファクシミリ装置の制御方法であって、
    受信手段が、INVITEリクエストを受信する受信工程と、
    判定手段が、前記受信工程において受信された前記INVITEリクエストが内線からの着信であるか否かを判定する判定工程と、
    確立手段が、前記判定工程において前記INVITEリクエストが外線からの着信であると判定されると、所定時間が経過するまで遅延させて、該INVITEリクエストの発信元とセッションを確立し、前記判定工程において前記INVITEリクエストが内線からの着信であると判定されると、即時に該INVITEリクエストの発信元とセッションを確立する確立工程と
    を実行することを特徴とするファクシミリ装置の制御方法。
  10. 宅内IP電話網に設置される、ホームゲートウェイに接続されたIP電話機及びファクシミリ装置を含むファクシミリシステムの制御方法あって、
    前記ホームゲートウェイは、
    転送手段が、INVITEリクエストを外部から受信すると、前記IP電話機及び前記ファクシミリ装置へ転送する転送工程を実行し、
    前記ファクシミリ装置は、
    受信手段が、INVITEリクエストを受信する受信工程と、
    判定手段が、前記受信工程において受信された前記INVITEリクエストが内線からの着信であるか否かを判定する判定工程と、
    確立手段が、前記判定工程において前記INVITEリクエストが外線からの着信であると判定されると、所定時間が経過するまで遅延させて、該INVITEリクエストの発信元とセッションを確立し、前記判定工程において前記INVITEリクエストが内線からの着信であると判定されると、即時に該INVITEリクエストの発信元とセッションを確立する確立工程と
    を実行することを特徴とするファクシミリシステムの制御方法。
  11. 請求項1乃至6の何れか1項に記載のファクシミリ装置としてコンピュータを機能させるための該コンピュータで読み取り可能なプログラム。
  12. 請求項7又は8に記載のファクシミリシステムとしてコンピュータを機能させるための該コンピュータで読み取り可能なプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019186701A (ja) * 2018-04-06 2019-10-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 サーバおよび呼び出し方法
US10715678B2 (en) 2018-04-06 2020-07-14 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Mobile terminal, event information display method, non-transitory computer-readable recording medium storing event information display program, and intercom system

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