JP2017200016A - 通信装置とその転送方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】転送先として内線番号を登録した場合、携帯IP電話端末が宅外へ移動しているときは、宅内IP電話網では不在となるため、呼出しができず転送ができない。またアナログ通信手段による発信や相手先が不応答かどうかの判定には、交換機やHGWからのトーン信号のパターンを複数周期検知して判定しなければならないため時間がかかり過ぎる。【解決手段】着信した通話を転送する際に、転送先である携帯IP電話端末が宅内IP電話網内に存在する否かをIP通信手段を用いて判定し、携帯IP電話端末が宅内IP電話網内に存在すると判定すると、その携帯IP電話端末の内線電話番号を用いて、着信した通話を携帯IP電話端末に転送する。【選択図】 図4
Description
本発明は、通信装置とその転送方法、及びプログラムに関する。
近年、インターネットやイントラネット等の普及に伴いIP電話が普及してきている。IP電話はSIP(Session Initiation Protocol)等の呼制御プロトコルを利用し、リアルタイム通信のためのセッションの生成・変更・切断を制御する。またVoIP(Voice over Internet Protocol)技術を利用して音声を符号化・圧縮し、IPパケットに変換してIP網をリアルタイムで伝送して通話処理を行っている。
企業内での電話設備も、従来のデジタル式の交換機に代わって、SIPとVoIPを利用したIP−PBX(Internet Protocol- Private Branch eXchange)が普及している。このIP−PBXを導入することにより、専用の電話線を設けることなく、イントラネットと統合した内線IP電話網を構築できる。これにより、PCやMFP等のIP端末が接続される同じネットワーク上で、IP電話機を内線電話として利用できる。また従来のアナログ接続の電話機やFAXは、IP−PBXに接続されるアナログ電話アダプタやアナログ電話I/Fカードのアナログポートを介して内線IP電話網に接続して利用されている。
家庭における電話設備に関しても、通話と共にインターネットへの常時接続ができるADSL回線や光回線といった通信回線が普及してきている。これらの回線は、ターミナルアダプタ(TA)やホームゲートウェイ(HGW)のLANポートや無線LANを介して家庭内のPC、MFP、スマートフォン等のIP端末と接続され、これら回線を介してデータ通信を行うことができる。またIP電話機やIP電話アプリケーションを導入したスマートフォンを内線電話機として利用可能であり、そのスマートフォンから宅内/外の電話機と音声通信を行うことができる。
従来のアナログ接続の電話機やFAXは、TA/HGWに搭載されるVoIP技術を利用したアナログポートに接続することにより、TA/HGW配下の内線やADSL回線や光回線へ接続し、音声通話又はデータ通信を行う。
内線電話機能を有するPBXやTA/HGWには、標準的な機能として転送機能を有している。この転送機能は、通話状態にある呼を他の電話番号へ繋ぎ代える機能である。この転送機能は、着信に応答した操作者が発信者の意図しない相手であった場合などに、発信者の希望する相手先、又は発信端末の通信を処理できる端末へ繋ぎ代える機能である。この転送機能には、操作者が転送先への繋ぎかえを手動で行う手動転送と、自動応答した端末が、接続した相手先からの信号や音声から判断して、自動的に転送先へ繋ぎかえる自動転送がある。手動転送は、応答後に、操作者が発信者の希望を確認して、フッキング後に転送先の電話番号をダイヤルし、転送先が応答した後、通話を転送した旨を転送先の操作者に告げて回線を解放するものである。一方、自動転送は、発信側からの特定の通信プロトコル信号や端末指定するアドレスを含む信号、発信側が発信者による通話だと判断できる音声信号などを自動判別して、それら信号を処理できる端末へ自動的に転送するものである。
例えば特許文献1は、アナログ回線からの着信があった場合に、複数のIP電話機に転送する技術を記載している。これによれば、複数の転送先であるIP電話機のIPアドレスを予め登録しておき、アナログ回線に着信があった時に、複数の登録されたIP電話機に対して同時にパケット送信を行うマルチキャスト機能により呼び出しを行う。こうして呼び出された複数のIP電話機の内、それに応答して通話状態となったIP電話機以外のIP電話機に、他のIP電話機が応答した旨のメッセージを通知している。
しかしながら上記従来技術では、マルチキャスト機能により呼び出すIP電話機が、宅内外を移動するスマートフォン等の携帯IP電話端末の場合には、以下の理由により問題が生じる。
登録されているIPアドレスが宅内のローカルIPアドレスのみの場合、そのIPアドレスを有する携帯IP電話端末が操作者と一緒に宅外へ移動した場合、呼出パケットは携帯IP電話端末へ到達できないため、着呼の転送ができない。
登録されているIPアドレスが宅外で使用するIPアドレスの場合、キャリア内で共有割当てられる動的IPアドレスであり、変更された場合には誤った相手先に接続しようとするため宛先として利用できない。
上述の携帯IP電話端末の宛先をIPアドレスの代わり内線/外線電話番号に置き換えることは可能であるが、この場合も以下の理由により問題が生じる。
転送先として内線番号を登録した場合、携帯IP電話端末が宅外へ移動しているときは、宅内IP電話網では不在となるため、呼出しができず転送ができない。
転送先として外線番号を登録した場合、携帯IP電話端末が宅外に移動した場合にも通信は可能である。しかし宅内のIP電話網内に携帯IP電話端末が存在している場合は、通話料金が発生しない内線転送で済むところを、通話料金が発生する外線転送となるため、無駄に通話料金が発生してしまう。
また、アナログ通信手段により内線番号を優先して呼び出し、内線の転送先が応答しなければ外線番号を呼び出すようにすることも可能である。しかし、アナログ通信手段による発信や相手先が不応答かどうかの判定には、交換機やHGWからのトーン信号のパターンを複数周期検知して判定しなければならないため、時間がかかり過ぎてしまい使い勝手が良くない。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決することにある。
本発明の目的は、宅内外を移動する携帯IP電話端末へ通話を転送する際、IP網を使用して、携帯IP電話端末が宅内にあるか否かの確認に要する時間を短縮して転送する技術を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る通信装置は以下のような構成を備える。即ち、
転送先である携帯IP電話端末の宅内IP電話網内でのIPアドレスと内線電話番号及び携帯電話網での携帯電話番号とを記憶する記憶手段と、
IP網を介してデータ通信を行うIP通信手段と、
アナログ回線を介して通話及びデータ通信を行う通信手段と、
前記通信手段に着信した通話を転送する際に、転送先である携帯IP電話端末が宅内IP電話網内に存在する否かを前記IP通信手段を用いて判定する判定手段と、
前記判定手段が前記携帯IP電話端末が前記宅内IP電話網内に存在すると判定すると、前記記憶手段に記憶されている前記携帯IP電話端末の内線電話番号を用いて、前記着信した通話を前記携帯IP電話端末に転送するように制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
転送先である携帯IP電話端末の宅内IP電話網内でのIPアドレスと内線電話番号及び携帯電話網での携帯電話番号とを記憶する記憶手段と、
IP網を介してデータ通信を行うIP通信手段と、
アナログ回線を介して通話及びデータ通信を行う通信手段と、
前記通信手段に着信した通話を転送する際に、転送先である携帯IP電話端末が宅内IP電話網内に存在する否かを前記IP通信手段を用いて判定する判定手段と、
前記判定手段が前記携帯IP電話端末が前記宅内IP電話網内に存在すると判定すると、前記記憶手段に記憶されている前記携帯IP電話端末の内線電話番号を用いて、前記着信した通話を前記携帯IP電話端末に転送するように制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、宅内外を移動する携帯IP電話端末へ通話を転送する際、IP網を使用して、携帯IP電話端末が宅内にあるか否かの確認に要する時間を短縮して転送できるという効果がある。
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照とした以下の説明により明らかになるであろう。なお、添付図面においては、同じ若しくは同様の構成には、同じ参照番号を付す。
添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
本発明の実施形態に係るG3FAXの構成と、ホームゲートウェイで管理される宅内IP電話網と公衆IP網及び携帯電話網とを含むシステム構成を示すブロック図。
本発明の実施形態に係る宅内IP網への通話着信時に、G3FAXが、宅内IP電話網内の携帯IP電話端末の不在を確認して、外線である、その携帯IP電話端末の電話番号を呼び出す場合のシーケンス図。
本発明の実施形態に係る宅内IP網への通話着信時に、実施形態に係るG3FAXが、宅内IP電話網内の携帯IP電話端末の在宅を確認して内線番号で携帯IP電話端末を呼び出す場合のシーケンス図。
本発明の実施形態に係るG3FAXによる転送処理を説明するフローチャート。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
本実施形態では、公衆回線網と宅内LANを接続する内線電話機能を備えたゲートウェイ301に接続された通信装置100と、その内線の子機として登録されたスマートフォン等の携帯IP電話端末203との連携を説明する。特に、通信装置で応答した通話着信を携帯IP電話端末に転送する場合、宅内外を移動する携帯IP電話端末への接続性を向上させる例で説明する。尚、実施形態では、通信装置を、「FAX/スマフォ転送切替モード」に設定されたG3FAX100を例に説明する。この「FAX/スマフォ転送切替モード」に設定されたG3FAX100は、着信時にFAX信号を検出しない場合にその着呼が通話であると判断する。そして宅内IP電話網に携帯IP電話端末が存在するか、存在しないかを判別し、宅内IP電話網に存在するときは内線番号で、存在しないときは外線である電話番号で携帯IP電話端末を呼び出すように動作する。以下、詳しく説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るG3FAX100の構成と、ホームゲートウェイ(HGW)301で管理される宅内IP電話網と公衆IP網及び携帯電話網とを含むシステム構成を示すブロック図である。ここで公衆IP網は、例えばNGN(Next Generation Network)である。
G3FAX100はG3FAX装置で以下に説明する構成を有する。CPU101は、ROM102に記憶されているプログラムをRAM103に展開し、その展開したプログラム実行することにより、この装置全体の動作を制御している。RAM103は例えばSRAM等を有し、CPU101の処理時にワークエリアを提供し、また装置の設定情報や画像データの管理情報等のバックアップが必要なデータを蓄積するのに使用される。画像メモリ104は、例えばDRAM等を有し、ファクシミリ受信データや送信データ等の画像データを蓄積する。解像度変換処理部105は、ラスタデータのミリメートルからインチへの解像度変換等の処理を行う。コーデック(符号化/復号化部)106は、画像データの符号化及び復号化を行う。時計部107はタイマ(RTC)で、時間を計時するのに使用され、例えばIC等で構成される。LANI/F108は、LAN200を介した通信を制御する。モデム109は、アナログ回線201から受信した変調信号を復調したり、逆にG3FAX100から、変調信号を回線に送出するのに使用される。NCU(Network Control Unit)110はリレー等を有する回線制御部で、パルスによる選択信号やフッキングなどの信号を、アナログ回線201を介して交換機やHGW301に送出する。画像処理部111は、スキャナによって生成された画像データに補正処理を施して高精細な画像データを出力する。シートスキャナ112、ブックスキャナ113は、CSイメージセンサ、原稿搬送機構などを有し、原稿を光学的に読み取って電気的な画像データに変換して出力するスキャナとして機能している。これらは両面原稿の読み取りを行うこともできる。操作部114は、キーボード、表示部等を有し、オペレータの操作を受付けて、オペレータからの指示を入力したり、オペレータへのメッセージなどを表示する。ラインバッファ115は、画像データの転送制御を行う場合に使用され、画像データをライン単位で記憶するバッファである。プリントバッファ116は、プリンタ117に出力する1ページ分のイメージデータを格納する。プリンタ117は、受信した画像データやファイルデータに基づいて、用紙(シート)に画像を印刷するプリンタであり、両面印刷を行うことができる。HDD(ハードディスクドライブ)118は、転送先である携帯IP電話端末203の宅内IP電話網204内でのIPアドレスと内線電話番号、及び携帯電話網での携帯電話番号とを記憶している。またHDD118は、前述したプログラムや画像データ等を記憶するのに使用されても良い。
G3FAX150は、HGW302のアナログポートに接続されたG3FAX装置であり、G3ファクシミリ通信を行う。アナログ電話端末151は、HGW302のアナログポートに接続された電話機である。
LAN200は、HGW301に管理されるIPネットワークで、PCやプリンタ等のIP端末やIP電話端末を接続している。アナログ回線201は、G3FAX100のNCU110と、HGW301に搭載されたアナログポートとを接続する。このアナログ回線201は、従来のアナログ電話端末やG3FAXなどのアナログ端末を接続可能である。G3FAX100とHGW301は、LAN200とアナログ回線201の両方で接続されている。
IP電話端末202は、HGW301によって内線電話機として利用できるように制御されるIPネットワーク上で利用できる電話機である。携帯IP電話端末203は、HGW301が搭載している無線LAN機能により、HGW301が管理している宅内IP電話網(内線)204の子機として利用される。この携帯IP電話端末203は、例えばスマートフォン等で、宅内IP電話網204と同時に、携帯電話網400にも接続される。この携帯電話網400からの接続は、携帯電話の電話番号で指定されて実行される。宅内IP電話網204は、HGW301の有線/無線LANとアナログポートと、及びそれらに接続されるIP電話端末とアナログ電話端末により構成され、NGN300に接続可能な電話網である。NGN300は、公衆IPネットワークを示し、通話やデータ通信のサービスを提供する。
HGW301,302は、公衆IPネットワークであるNGN300とLAN200とを接続するホームゲートウェイであり、LAN200に接続されたIP電話端末202及びIPFAXの呼制御サーバとして機能する。これらHGW301,302は、無線LAN機能を有しているものもあり、携帯IP電話端末203と無線LANで接続して通話やデータ通信を行える。またHGW301,302はアナログポートを搭載し、従来のアナログ電話端末やG3FAXを接続できる。
携帯電話網400は、携帯電話端末や携帯IP電話端末203を収容し、通話やデータ通信のサービスを行う携帯電話網である。
図2は、本発明の実施形態に係る宅内IP網204への通話着信時に、G3FAX100が、宅内IP電話網204内の携帯IP電話端末203の不在を確認して、外線であるその携帯IP電話端末203の電話番号を呼び出す場合のシーケンス図である。
このときG3FAX100は、「FAX/スマフォ転送切替モード」に設定されており、FAX信号の非検出により着呼は通話であると判断する。そして宅内IP電話網204内に携帯IP電話端末203の不在であることを確認すると、その携帯IP電話端末203の電話番号を呼び出す例を示している。尚、ここで図1と共通する部分は同じ番号で示している。
T101で、公衆IPネットワークに接続されたアナログ電話端末151がG3FAX100に対して呼び出しをかける。これによりT102で、HGW301のアナログポートを介してG3FAX100が呼出信号を着信する。次にT103で、G3FAX100は、その呼出信号を検出して回線を閉結し、HGW301を介して相手先のアナログ電話端末151と接続状態となる。G3FAX100は、相手側のアナログ電話端末151と接続状態となると、T104で、FAX通信であればFAX送信機側から送られてくる初期識別信号であるCNG信号の監視処理を開始する。G3FAX100は、一定時間のCNG信号が検出されなかった場合はこの着信が通話であると判断し、通話可能な端末に通話を転送するための処理を開始する。
このとき、転送先の端末が宅内外に移動可能な携帯IP電話端末203である場合、携帯IP電話端末203が宅内IP電話網204内に存在するか否かを確認する。このときG3FAX100はT105で、宅内IP電話網204での携帯IP電話端末203のIPアドレス(ローカルIPアドレス)を宛先としてPING要求を送出する。このPING要求は、ネットワーク上のIP端末が通信可能かどうかを調べるコマンドであり、調べたい端末のIPアドレスを宛先として送信し、それに対する応答があるか否かでその端末がネットワーク上に存在するか否か確認できる。携帯IP電話端末203は、無線LAN接続となるので、G3FAX100から送出された携帯IP電話端末203へのPING要求は、HGW301を介して、HGW301搭載の無線LAN経由で通知される。
図2の例では、宛先である携帯IP電話端末203が宅内電話IP網204外に移動している。このため、携帯IP電話端末203のローカルIPアドレスを宛先として送出されたPING要求は携帯IP電話端末203へは届かず、PING応答も返信されない(T106)。このためG3FAX100は、PING応答を受信できないため(T107)、宅内IP電話網204内に携帯IP電話端末203が存在しないと判定し、携帯IP電話端末203の電話番号に対して転送処理を開始する。この転送処理は、T108で、通話状態にあるアナログ回線をフッキングにより保留状態とし、HGW301を、転送先の電話番号の入力待ちの状態にする。次にT109でG3FAX100は、転送先の電話番号である携帯IP電話端末203の電話番号を選択信号としてHGW301に送出する。
こうして送出された選択信号は、T110で、NGN300と携帯電話網400を介して、宅内電話IP網204の外に移動した携帯IP電話端末203に通知される。携帯IP電話端末203の呼び出し中は、G3FAX100へはリングバックトーン(RBT)が通知される。こうしてT111で、呼出相手先である携帯IP電話端末203が応答するとリングバックトーンは停止する。G3FAX100は、携帯IP電話端末203が応答したか否かを、このリングバックトーンの停止により判定するRBT断監視を、選択信号を送出した直後から開始している。こうしてリングバックトーンが停止するとG3FAX100はT112で、携帯IP電話端末203が接続したと判定する。そしてT113で、アナログ電話端末151とG3FAX100との接続を、アナログ電話端末151と携帯IP電話端末203との接続に切り換えるために、G3FAX100は回線を解放する。こうしてG3FAX100が回線を解放すると、HGW301はT114で、アナログ電話端末151と携帯IP電話端末203とを接続させて通話状態とし、転送処理が完了する。
図3は、本発明の実施形態に係る宅内IP網204への通話着信時に、実施形態に係るG3FAX100が、宅内IP電話網204内の携帯IP電話端末203の在宅を確認して内線番号で携帯IP電話端末203を呼び出す場合のシーケンス図である。ここでG3FAX100は、「FAX/スマフォ転送切替モード」に設定されており、FAX信号の非検出により通話による着呼と判断し、宅内IP電話網204内の携帯IP電話端末203が存在しているのを確認して内線番号で呼び出すものとする。
図3において、T201〜T205では、アナログ電話端末151がG3FAX100に対して呼び出しをかけ、G3FAX100が携帯IP電話端末のIPアドレス(ローカルIPアドレス)を宛先としてPING要求を送出している。これら処理は、図2のT101〜T105と同じであるため、その説明を省略する。
T206で、G3FAX100が携帯IP電話端末203のローカルIPアドレス宛先で宅内IP電話網204に送出したPING要求は、無線LANを介して携帯IP電話端末203に通知される。そのPING要求に応答して、携帯IP電話端末203はT207で、PING応答を無線LAN、HGW301を経由してG3FAX100へ返信する。これにより、G3FAX100はPING応答を受信し、携帯IP電話端末203が宅内IP電話網204内に存在すると判定し、携帯IP電話端末203の内線番号に転送処理を開始する。この転送処理では、先ずT208で、通話状態にあるHGW301のアナログポートに接続された回線をフッキングにより保留状態とし、HGW301を転送先の電話番号の入力待ちの状態にする。次にT209でG3FAX100は、転送先の電話番号である携帯IP電話端末203の内線番号を選択信号としてHGW301に送出する。この選択信号を通知されたHGW301はT210で、その選択信号で指定された内線端末である携帯IP電話端末203を呼び出す。この呼び出し中は、G3FAX100に対して、リングバックトーンが通知される。そして呼出相手先である携帯IP電話端末203が応答すると、リングバックトーンは停止する。G3FAX100は、T211で、携帯IP電話端末203が応答したかどうかをリングバックトーンにより判定するRBT断監視を、選択信号を送出した直後から開始している。そしてT212で、リングバックトーンが停止するとG3FAX100は、携帯IP電話端末203と接続したと判断する。そしてT213で、アナログ電話端末151とG3FAX100との接続を、アナログ電話端末151と携帯IP電話端末203との接続に切り換えるために、G3FAX100が回線を解放する。こうしてG3FAX100が回線を解放すると、T214でHGW301はアナログ電話端末151と携帯IP電話端末203とを接続させて通話状態とし、転送処理を完了する。
図4は、本発明の実施形態に係るG3FAX100による転送処理を説明するフローチャートである。この処理はROM102に格納されているプログラムをRAM103に展開し、そのプログラムをCPU101が実行することにより実現される。尚、このときG3FAX100は、「FAX/スマフォ転送切替モード」に設定されているものとする。 先ずS401でCPU101は、HGW301のアナログポートを介して呼出信号を受信したかどうか判定し、呼出信号を着信するとS402に進みCPU101は、NCU110を制御して回線を捕捉する。こうして回線捕捉するとS403に進みCPU101は、CNG信号を監視するために時計部107による計時を開始させる。このとき時計部107は、CNG信号監視用タイマとして機能する。
S404でCPU101は、CNG信号を検知したかどうか判定し、CNG信号を検知するとS405に進みファクシミリ信号の受信処理を開始してS425に進むが、そうでないときはS406に進む。S406でCPU101は、CNG信号監視用タイマによる計時が所定時間以上となってタイムアウトになったかどうか判定し、タイムアウトでなければS404に進んでCNG信号を検知したかどうか判定する。S406でCNG信号監視用タイマによる計時が所定時間以上となってタイムアウトになると、ファクシミリ信号の受信でない、即ち、通話と判定してS407に進む。
S407でCPU101は、図3を参照して前述したように、転送先である携帯IP電話端末が宅内IP電話網204内に存在するか否かを判定するためにPING要求を送信する。ここでCPU101は、宅内IP電話網204内での携帯IP電話端末203のIPアドレス(ローカルIPアドレス)を宛先としたPING要求を送信する。これとともにCPU101は、PING応答を監視するために時計部107による計時を開始させる。このとき時計部107は、PNG応答確認用タイマとして機能する。次にS408に進みCPU101は、PNG応答を受信したかどうか判定する。ここでPING応答を受信するとS408からS409に進むが、そうでないときはS413に進む。S413でPING確認用タイマがタイムアウトしたかどうか判定し、タイムアウトしていなければS408に進んで、前述の処理を実行する。
こうしてS408でCPU101は、PING確認用タイマがタイムアウトするまでに携帯IP電話端末203からのPING応答を受信すると、宅内IP電話網204内に携帯IP電話端末203が存在しているためS409に進む。S409でCPU101は、図3のT208のように、HGW301のアナログポートに対してフッキングを行って、選択信号を受け付けられるようにする。そしてS410に進みCPU101は、その携帯IP電話端末203の内線番号をHDD118から読み出して、その内線番号に発信する。そして内線番号の発信後に、電話の呼び出しに対する応答を監視するために時計部107による計時を開始させる。このとき時計部107は、呼出しタイマとして機能する。次にS412に進みCPU101は、内線番号の呼出し時の携帯IP電話端末203の応答を検出するリングバックトーンの中断検知(RBT断検知)と、携帯IP電話端末203の話中を検出するビジートーン検知(BT検知)を開始してS418に進む。
一方、S413でCPU101は、PING確認用タイマがタイムアウトしたと判定すると、宅内IP電話網204内に携帯IP電話端末203が存在していないためS414に進む。このとき携帯IP電話端末203は、宅内IP電話網204の外にいるため、その着呼を、HDD118から読み出した、外線である携帯IP電話端末203の携帯電話番号へ転送する。よって、先ずS414でCPU101は、HGW301のアナログポートに対してフッキングを行う。次にS415に進みCPU101は、携帯IP電話端末203の電話番号を発信する。これは図2のT110に該当している。次にS416に進みCPU101は、携帯番号による発信に対する応答を監視するために、時計部107による計時を開始させる。このとき時計部107は、呼出しタイマとして機能する。次にS417に進みCPU101は、外線呼出し時に携帯IP電話端末203の応答を検出するリングバックトーンの中断検知(RBT断検知)と、携帯IP電話端末203の話中を検出するビジートーン検知(BT検知)を開始してS418に進む。
S418でCPU101は、転送先を呼び出している時間を監視する呼出タイマがタイムアウトになったかどうか判定する。ここでタイムアウトになったと判定すると、転送先の携帯IP電話端末203の操作者が不在、又は応答できない状態であると判定してS421に進む。S421でCPU101は、転送処理をキャンセルし、保留していたアナログ電話端末との接続を再開するためにフッキングを行う。そしてS422に進みCPU101は、発信元であるアナログ電話端末に対して、転送先不在の音声メッセージを通知してS425に進み、回線を解放して処理を終了する。
S418でCPU101は、転送先を呼び出している時間を監視する呼出タイマがタイムアウトでないと判定するとS419に進む。S419でCPU101は、ビジートーン(BT)が検知されたかどうか判定し、ビジートーン(BT)が検知されると転送先の携帯IP電話端末203は話中であると判断してS423に進む。S423でCPU101は、転送処理をキャンセルし、保留していたアナログ電話端末との接続を再開するためにフッキングを行う。そしてS424に進みCPU101は、発信元であるアナログ電話端末に対して、転送先が話中であることを示す音声メッセージを通知してS425に進み、回線を解放して、この処理を終了する。
またS419でCPU101は、ビジートーン(BT)が検知されないときはS420に進みCPU101は、リングバックトーン(RBT)の中断が検知されたかどうか判定する。ここでRBTの中断が検知されないときはS418に進むが、リングバックトーン(RBT)の中断が検知されるとS425に進む。この場合は、呼出タイマがタイムアウトになる前にリングバックトーンの中断が検知されて、転送先の携帯IP電話端末203が応答したと判定する。そして、発信元のアナログ電話端末とG3FAX100の接続を、アナログ端末と携帯IP電話端末203との接続に切り換えるために回線を解放して、この転送処理を終了する。
上述の実施形態では、転送先である携帯IP電話端末203が宅内IP電話網204内に存在する否かを、ICMPプロトコルによるPING要求に対する応答の有無で確認した。しかし本発明はこれに限らず、他の手段を用いて存在を確認しても良い。その一例として例えば、SIP(Session Initiation Protocol)におけるプレゼンス機能を使用しても良い。
以上説明したように実施形態によれば、宅内IP電話網に接続された通信装置が、宅内外を移動する携帯IP電話端末へ通話を転送する場合、その転送前に宅内IP電話網内に携帯IP電話端末が存在するか否かを判別する。これにより、転送処理を行う前に、携帯IP電話端末が宅内IP電話網内にあるか否かをIP通信により確認するので、宅内IP電話網内にあるか否かの確認に要する時間を短縮できる。
また実施形態によれば、携帯IP電話端末が宅内IP電話網内に存在していることを確認してから、内線番号で携帯IP電話端末に転送できる。これにより、宅内IP電話網内に携帯IP電話端末が存在しているにも拘らず、外線の電話番号で転送して通話料金が発生してしまうといった事態を回避できる。
更に、携帯IP電話端末が宅内IP電話網内に存在していない場合でも、外線の電話番号で転送できるため、例えばユーザの外出先であっても、携帯IP電話端末でその転送された通話に応答できるという効果がある。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は上記実施形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。
100…G3FAX、101…CPU、102…ROM、203…携帯IP電話端末、204…宅内IP電話網、301…HGW
Claims (11)
- 転送先である携帯IP電話端末の宅内IP電話網内でのIPアドレスと内線電話番号及び携帯電話網での携帯電話番号とを記憶する記憶手段と、
IP網を介してデータ通信を行うIP通信手段と、
アナログ回線を介して通話及びデータ通信を行う通信手段と、
前記通信手段に着信した通話を転送する際に、転送先である携帯IP電話端末が宅内IP電話網内に存在する否かを前記IP通信手段を用いて判定する判定手段と、
前記判定手段が前記携帯IP電話端末が前記宅内IP電話網内に存在すると判定すると、前記記憶手段に記憶されている前記携帯IP電話端末の内線電話番号を用いて、前記着信した通話を前記携帯IP電話端末に転送するように制御する制御手段と、
を有することを特徴とする通信装置。 - 前記制御手段は更に、前記判定手段が前記携帯IP電話端末が前記宅内IP電話網内に存在しないと判定すると、前記記憶手段に記憶されている前記携帯IP電話端末の携帯電話番号を用いて、前記着信した通話を前記携帯IP電話端末に転送するよう制御することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
- 前記判定手段は、ICMPプロトコルによるPING要求に対する応答の有無により、前記携帯IP電話端末が前記宅内IP電話網内に存在する否かを判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の通信装置。
- 時間を計時する計時手段を更に有し、
前記判定手段は、前記計時手段が所定時間を計時するまでに前記応答がない場合、前記携帯IP電話端末が前記宅内IP電話網内に存在しないと判定することを特徴とする請求項3に記載の通信装置。 - 時間を計時する計時手段を更に有し、
前記判定手段は、前記計時手段が所定時間を計時するまでに前記応答があると、前記携帯IP電話端末が前記宅内IP電話網内に存在すると判定することを特徴とする請求項3に記載の通信装置。 - 前記通信装置は、公衆回線網と前記宅内IP電話網とを接続する内線電話機能を備えたゲートウェイに接続されているファクシミリ装置であることを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
- 前記携帯IP電話端末は、スマートフォンを含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の通信装置。
- 前記通信装置は、FAX/スマフォ転送切替モードに設定されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の通信装置。
- 転送先である携帯IP電話端末の宅内IP電話網内でのIPアドレスと内線電話番号及び携帯電話網での携帯電話番号とを記憶する記憶手段を有し、アナログ回線を介して着信した通話を携帯IP電話端末に転送する通信装置の転送方法であって、
前記着信した通話を転送する際に、転送先である前記携帯IP電話端末が宅内IP電話網内に存在する否かをIP網を使用して判定する判定工程と、
前記判定工程が前記携帯IP電話端末が前記宅内IP電話網内に存在すると判定すると、前記記憶手段に記憶されている前記携帯IP電話端末の内線電話番号を用いて、前記着信した通話を前記携帯IP電話端末に転送するように制御する制御工程と、
を有することを特徴とする通信装置の転送方法。 - 前記制御工程は更に、前記判定工程が前記携帯IP電話端末が前記宅内IP電話網内に存在しないと判定すると、前記記憶手段に記憶されている前記携帯IP電話端末の携帯電話番号を用いて、前記着信した通話を前記携帯IP電話端末に転送するよう制御することを特徴とする請求項9に記載の通信装置の転送方法。
- コンピュータを、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の通信装置の各手段として機能させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016088479A JP2017200016A (ja) | 2016-04-26 | 2016-04-26 | 通信装置とその転送方法、及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016088479A JP2017200016A (ja) | 2016-04-26 | 2016-04-26 | 通信装置とその転送方法、及びプログラム |
Publications (1)
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JP2017200016A true JP2017200016A (ja) | 2017-11-02 |
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ID=60239607
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2017200016A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113812930A (zh) * | 2020-06-16 | 2021-12-21 | 深圳市理邦精密仪器股份有限公司 | 监护数据的处理方法、监护设备及计算机可读存储介质 |
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2016
- 2016-04-26 JP JP2016088479A patent/JP2017200016A/ja active Pending
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