次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る農業用の散布作業車1の側面図である。
散布作業車1は、車体2と、当該車体2の後方に配置された直播装置(粒状体散布装置)3と、から構成されている。
車体2は、左右一対の前輪4及び後輪5と、当該前輪4及び後輪5の駆動源であるエンジン10と、を備えている。また、車体2の前後方向で前輪4と後輪5の間の位置には、オペレータが搭乗する運転座席6が設けられている。運転座席6の前方には、オペレータが車体2を操向操作するための操向ハンドル7が配置されている。
車体2の後方には、前記直播装置3が配置されている。直播装置3は、連結機構12を介して車体2に取り付けられている。連結機構12は、直播装置3を昇降可能な平行リンク機構として構成されている。これにより、直播装置3の上下位置を調整できる。また、車体2の後部には、エンジン10の駆動力を直播装置3に出力するためのPTO軸13が配置されている。
なお、本実施形態の車体2は、エンジン10を、前輪4及び後輪5の車軸の間に配置した、いわゆるミッドシップレイアウトとなっている。また、エンジン10の近傍には図略の燃料タンクが配置されている。ただし、エンジン10及び燃料タンクの配置はこれに限定されない。例えば、エンジン10は、車体前部のボンネット内に配置しても良いし、車体後部に配置しても良い。燃料タンクも同様に、車体前部のボンネット内や車体後部等の任意の位置に配置できる。
直播装置3は、種子(種籾)を少量ずつ地面に散布するように構成されている。散布作業車1は、直播装置3を駆動しつつ走行することにより、地面に略一定間隔で種子を播いていくことができる。
なお、本実施形態の車体2は、農業用の多目的作業車として構成されており、直播装置3に代えて他の種類の作業機を取り付けることもできる。即ち、本実施形態の直播装置3は、車体2の連結機構12に対して着脱可能である。そして、連結機構12には、直播装置3以外の農業用作業機(例えば、田植装置、除草装置など)を取り付けることができる。
直播装置3は、フレーム19と、ホッパ20と、繰出ケース21を備えている。
フレーム19は、前述の連結機構12に連結されている。フレーム19は、例えば角パイプ状の部材であり、図2に点線で示すように車体2の左右方向に沿って配設されている。フレーム19には、繰出ケース21が左右方向に並べて等間隔で取り付けられている。なお、繰出ケース21に対するフレーム19の取付けに関しては、ボルト締めなどの適宜の手段を利用できる。
繰出ケース21は、種子を少量ずつ繰り出して地面に向けて放出するように構成されている。なお、繰出ケース21の詳細な構成については後述する。本実施形態の直播装置3は、6条分の種子を同時に散布できるように、6つの繰出ケース21を左右方向に並べて備えている(図2を参照)。
ホッパ20は、圃場に播く種子(粒状体)を入れておくための容器である。ホッパ20は上部が開放されており、その開放された上部から種子を内部に投入できる。また、ホッパ20は、開放されている上部を覆うための蓋部22を備えている。ホッパ20は、繰出ケース21の上に固定されている。
ホッパ20の下部は、その下端部に近づくにつれて細くなるように漏斗状に形成された通路部23となっている。通路部23の下部は開放されているので、ホッパ20内の種子は、通路部23を通ってホッパ20の下方に流出することができる。なお、本実施形態のホッパ20は、2条分の種子を収容するように構成されている。このため、図2に示すように、各ホッパ20の下部は二股に分かれており、1つのホッパ20に2つの通路部23が形成されている。そして、それぞれの通路部23の下部に、繰出ケース21が固定されている。なお前述のように、本実施形態の直播装置3は、6つの繰出ケース21を左右方向に並べて備えているので、これに対応して、3つのホッパ20を左右方向に並べて備えている(図2を参照)。
続いて、繰出ケース21の構成について詳しく説明する。
繰出ケース21は、樹脂製であり、略箱状に構成されている。繰出ケース21の上部は開放されており、開口部27となっている(図4を参照)。繰出ケース21の開口部27は、ホッパ20の通路部23に連通している。これにより、ホッパ20内の種子が、開口部27を介して繰出ケース21内に供給される(図5を参照)。
図4に示すように、繰出ケース21の内部であって、開口部27の下方には、繰出ロール(繰出部)28が設けられている。図8から図10に示すように、繰出ロール28は、略円柱状の部材として構成されている。図11に示すように、繰出ロール28は、その軸線29を車体2の左右方向と平行に向けて配置されており、かつ当該軸線29まわりで回転可能に構成されている。図5等に示すように、繰出ロール28の周面には、繰出穴11が形成されている。繰出穴11は、繰出ロール28の周方向に等間隔で複数形成されている。
図3に示すように、繰出ケース21の外側には従動ギア30が設けられている。従動ギア30は、繰出ロール28の軸線29に軸線を一致させて配置されている。従動ギア30は、繰出ロール28の本体ロール57(後述)に対して相対回転不能に連結されている。また、図3に示すように、繰出ケース21の外側には、従動ギア30に噛み合って回転する駆動ギア31が設けられている。
各繰出ケース21の駆動ギア31は、前記PTO軸13から出力されるエンジンの回転駆動力によって回転駆動されるように構成されている。これにより、各繰出ケース21が備える繰出ロール28を回転駆動できる。
各繰出ケース21において、ホッパ20から供給された種子は、繰出穴11の内部に、所定量ずつ(数粒ずつ)取り入れられる(図5を参照)。ここで、繰出穴11に取り込まれる種子の量を、「繰出量」ということがある。繰出穴11内に種子を取り込んだ状態で繰出ロール28が一方向に回転駆動されることにより、前記繰出穴11内に取り込んだ種子を、下方に向けて搬送することができる。繰出穴11に取り込まれた種子は、繰出穴11が下を向いたときに、当該繰出穴11から下に向けて放出される。
繰出ケース21において、繰出ロール28の下方は開放されている。従って、繰出穴11から放出された種子は、繰出ケース21内を落下する(図5の太線矢印を参照)。繰出ケース21の下部は、播種ガイド37となっている。播種ガイド37は略筒状に構成されており、その内部を種子が上下に通過できる。播種ガイド37の下端部は、下に向けて開放された放出口38となっている。放出口38は、地面9に近接して配置されている。従って、繰出ロール28によって繰り出された種子は、播種ガイド37内を落下して、放出口38を介して地面9に落下する。
以上のように構成された繰出ケース21により、ホッパ20内の種子を、所定の繰出量ずつ繰り出して、地面9に散布することができる。なお、前述のように、直播装置3は、6つの繰出ケース21を備えているので、6条分の種子を同時に散布することができる。
図1に示すように、直播装置3の下部には、フロート(浮き)8が設けられている。フロート8は、種子が播かれる圃場の地面9に接触するように配置されている。フロート8は、地面9を整地するためのものである。即ち、フロート8を地面9に接触させながら車体2を前進させることにより、地面9の凹凸がフロート8によってならされるとともに、前輪4及び後輪5が地面を通過した跡を消すことができる。
フロート8と、放出口38と、の位置関係を、図6に示す。図6に示すように、フロート8は、放出口38から種子が放出される位置よりも前方に配置されている。従って、フロート8によって整地された後の地面9に対して、種子が播かれていくことになる。
直播装置3は、図6に示すように、複数のフロート8を、左右方向に並べて備えている。なお、直播装置3は、2条ごとに1つのフロート8を備えている。本実施形態の直播装置3は、6条分の種子を播くように構成されているので、3つのフロート8を備えている(図6)。各フロート8は、互いに独立している。
ところで、上記のように互いに独立したフロート8が左右方向に並べて配置されているので、フロート8同士の間には、左右方向での隙間が存在する。このため、従来の直播装置においては、フロート8同士の間の部分に、地面9を整地できない箇所があった。このため、従来の直播装置では、フロート8同士の間の部分に整地残しが生じていた。
この点、本実施形態の直播装置3が備える3つのフロート8のうち、中央のフロート8には、左右方向に向けて突出する突出部8aが形成されている。一方、左右のフロート8には、それぞれ、前記突出部8aに対応した形状の切欠き部8bが形成されている。そして、前記突出部8aの一部が、切欠き部8bの内部に位置するように、前記突出部8a及び切欠き部8bが構成されている。
このように、本実施形態では、隣接するフロート8同士が、左右方向で互いに入り込むように構成されている。これにより、フロート8同士の間の部分に整地残し(フロート8によって地面がならされていない部分)が発生することを防止できる。
図1に示すように、直播装置3は、溝切り機14を備えている。図1においては、溝切り機14が地面9から浮いた状態を示している。この溝切り機14は、必要に応じて地面9に接触させることができるように構成されている。溝切り機14を地面9に接触させた状態で、車体2を走行させることにより、地面9に溝を形成していくことができる。このように溝を形成することで、種子を播いた地面9の水捌けを向上させることができる。
溝切り機14によって地面9に形成される溝の深さを、溝切り深さという。溝切り深さは、圃場の状態(土の硬さなど)に応じて変更できることが好ましい。この点、従来の直播装置において、溝切り深さを変更するためには、オペレータは、散布作業車1の機体後方に移動し、溝切り機14の位置を固定している固定部材(例えば固定ピンなど)を取り外して、当該溝切り機14の上下位置を変更する必要があった。このように、従来の直播装置では、溝切り深さの変更を、オペレータが運転座席6に座った状態で行うことができなかった。
そこで本実施形態では、溝切り深さを変更するための操作具(具体的には、溝切り深さ調整レバー15)を、運転座席6の近傍に設けたものである。図7に、溝切り高さを変更するための構成を、太線によって透過的に示す。
図7に示すように、溝切り機14は、回動軸14aを中心にして回動可能に構成されている。溝切り機14を、回動軸14aを中心にして回動させることにより、当該溝切り機14の上下方向の位置を変更し、溝切り深さを変更できるように構成されている。また、本実施形態の直播装置3が備える溝切り深さ調整レバー15は、回動軸15aを中心に回動可能に構成されている。
溝切り深さ調整レバー15と、溝切り機14とは、図7に示すリンク機構16を介して連結されている。そして、溝切り深さ調整レバー15を、図7の矢印Aの方向に回動させることにより、溝切り機14を矢印Bの方向に回動させることができるように、前記リンク機構16が構成されている。従って、溝切り深さ調整レバー15を回動操作することで、溝切り深さを変更できる。
溝切り深さ調整レバー15は、直播装置3から、斜め上前方に向けて突出するように配置されている(図1を参照)。そして、溝切り深さ調整レバー15の先端は、運転座席6に座った状態のオペレータの手が届く位置に配置されている。従って、オペレータは、運転座席6に座ったままで、溝切り深さ調整レバー15を操作することにより、溝切り深さを変更できる。
直播装置3は、溝切り深さ調整レバー15の回動位置を保持できるように、適宜の保持機構(例えばノッチなど)を有している。このようにして溝切り深さ調整レバー15の位置を保持することで、溝切り深さを略一定に保つことができる。
なお、本実施形態では、溝切り深さ調整レバー15によってリンク機構16を操作する構成となっているが、これに限らず、例えばワイヤによってリンク機構16を操作する構成であっても良い。また例えば、リンク機構16を省略し、代わりに、回動軸14aを回動させる電動モータを設けても良い。この場合、前記電動モータを操作するための操作具(操作ダイヤルなど)を運転座席6の近傍に配置すれば好適である。
続いて、本実施形態の直播装置3において、繰出ロール28による種子の繰出量を調整するための構成について説明する。
本実施形態の繰出ロール28は、繰出穴11の容量を調整できるスライドロールタイプの繰出ロールとして構成されている。即ち、図8から図13に示すように、繰出ロール28は、本体ロール(第1部材)57と、嵌合ロール(第2部材)58と、を組み合わせて構成されている。嵌合ロール58は、本体ロール57に対して、軸線29と平行な方向にスライド可能となっている。
図8及び図10に示すように、本体ロール57及び嵌合ロール58は、それぞれ略円柱状に構成されている。本体ロール57の周面には、前述の繰出穴11が形成されている。繰出穴11は、軸線29と平行な方向に沿って形成された溝部として構成されている。嵌合ロール58には、軸線29と平行な方向で、本体ロール57側に向けて突出する突出部60が形成されている。この突出部60は、本体ロール57の前記繰出穴11に対応して、複数形成されている。そして、図8に示すように、嵌合ロール58の突出部60が、本体ロール57の繰出穴11の内部に軸線29方向から挿入できるように構成されている。繰出穴11のうち、突出部60が挿入された部分は、当該突出部60によって塞がれる。
以上の構成で、繰出穴11に対する突出部60の挿入量を変更することにより、当該繰出穴11の容量を変更できる。本体ロール57に対して、嵌合ロール58を軸線29と平行な方向で移動させることにより、繰出穴11の容量を変更できる。例えば、図11には、繰出穴11の容量を比較的大きくした様子が示されている。また、図12には、繰出穴11の容量を比較的小さくした様子が示されている。以上の構成により、繰出穴11によって繰り出される種子の量(繰出量)を変更できる。
繰出ケース21には、嵌合ロール58の位置を軸線29と平行な方向で調整するためのネジ送り機構(調整機構)40が設けられている。
ネジ送り機構40は、図13に示すように、繰出ロール28の軸線29に一致して配置されたネジ軸(調整軸)41を有する。従って、ネジ軸41は、車体左右方向と平行に配置されている。ネジ軸41の外周にはオネジが形成されている。一方、嵌合ロール58には、前記オネジに螺合するメネジが形成されている。この構成で、ネジ軸41を回転させることにより、嵌合ロール58を、軸線29と平行な方向に移動させることができるので、繰出穴11の容量を変更できる。
図13に示すように、繰出ケース21の外側には、前記ネジ送り機構40を動作させるための調整ギア61が設けられている。この調整ギア61は、平ギアとして構成されており、前記ネジ軸41に軸線を一致させて配置され、かつ当該ネジ軸41に固定されている。また、図2に示すように、繰出ケース21の外側には、調整ギア61と噛み合うことが可能な操作ギア62が設けられている。この調整ギア61は、平ギアとして構成されており、その軸線は、前記ネジ軸41と平行な方向(左右方向)に沿って配置されている。
操作ギア62を調整ギア61に噛み合わせた状態で、当該操作ギア62を回転操作することにより、前記調整ギア61を介してネジ軸41を回転させ、前記ネジ送り機構40によって嵌合ロール58を軸線29と平行な方向に移動させる。これにより、繰出穴11の容量を変更し、当該繰出穴11が種子を繰り出す量(繰出量)を調整できる。
図13に示すように、ネジ軸41の端部には、フランジ部42が設けられている。当該フランジ部42と、本体ロール57と、の間には、デテント機構43が設けられている。このデテント機構43は、繰出ロール28と、ネジ軸41と、が相対回転しないように連結するものである。これにより、嵌合ロール58とネジ軸41が勝手に相対回転することを防ぎ、嵌合ロール58の位置が軸線29方向に勝手に動いてしまうことを防止する。
デテント機構43は、所定以上のトルクが加わった場合には、本体ロール57とネジ軸41との相対回転を許容するように構成されている。従って、前記調整ギア61に所定のトルク入力することにより、ネジ軸41と嵌合ロール58を相対回転させ、ネジ送り機構40を動作させることができる。
なお、繰出穴11の容量を変更するための機構(上記のネジ送り機構40、調整ギア61、操作ギア62、デテント機構43など)は、直播装置3が備える6つの繰出ケース21それぞれに設けられている。従って、本実施形態の直播装置3は、6つの操作ギア62を有している。図2に示すように、6つの操作ギア62は、車体左右方向に沿って配置された連結軸63によって連結されている。これにより、6つの操作ギア62を、一斉に回転操作できる。
図2に示すように、連結軸63の端部には、操作ハンドル64が設けられている。作業者は、この操作ハンドル64を回転操作することにより、6つ操作ギア62を一斉に回転操作することができる。以上の構成により、繰出ロール28の繰出穴11の容量を、6つの繰出ケース21で一斉に変更することができる。即ち、6条分の繰出量を、一斉に変更できる。これにより、繰出量の変更を簡単に行うことができる。
続いて、本実施形態の直播装置3の特徴的な構成について説明する。
前述のように、本実施形態の繰出ロール28は、ネジ送り機構40によって嵌合ロール58をスライドさせることにより、繰出量を調整可能に構成されている。しかし、繰出ロール28は繰出ケース21の内部に配置されているから、そのままでは、嵌合ロール58の位置を外部から視認できない。このため、繰出量の調整を行いにくい。そこで本実施形態では、繰出ケース21(の一部)を透明な素材から構成し、嵌合ロール58の位置を外部から視認できるようにしたものである。
より具体的には以下のとおりである。図11等に示すように、繰出ケース21の側面(本実施形態では右側の側面)は、当該繰出ケース21の本体とは別部材として構成されたカバー部材68によって構成されている(なお、カバー部材68の斜視図を、図8及び図9に示している)。カバー部材68には、中空の円筒状に形成されたボス部(中空突出部)71が、一体的に設けられている。ボス部71の軸線は、繰出ロール28の軸線29に一致して設けられている。図13等に示すように、ボス部71は、繰出ケース21の外側に向けて突出するように設けられている。
このカバー部材68は、透明な素材(例えば透明なプラスチック)によって構成されている。従って、当該カバー部材68に一体的に設けられたボス部71も、透明となっている。
一方、図10等に示すように、嵌合ロール58には、円筒状の円筒部(突出部)56が固定的に設けられている。円筒部56は、その軸線を、繰出ロール28の軸線29に一致させており、かつ、本体ロール57とは反対側に向けて突出するように設けられている。また、図10等に示すように、円筒部56の外周には、適宜のマーク17が設けられている。
円筒部56の外径は、ボス部71の内径よりも小さく形成されている。そして、図11等に示すように、嵌合ロール58の円筒部56の少なくとも一部が、ボス部71の内部に軸線を一致させて挿入されるように構成されている。
前述のように、ボス部71は透明となっているので、作業者は、繰出ケース21の外側から、ボス部71を介してマーク17の位置を視認できる。マーク17は嵌合ロール58の円筒部56に設けられているので、嵌合ロール58が軸線29と平行な方向にスライドすれば、マーク17も軸線29と平行な方向に移動する(図11及び図12を参照)。従って、マーク17の軸線29方向の位置は、嵌合ロール58の位置を示していると言える。
このように、本実施形態では、嵌合ロール58の位置を示しているマーク17を、透明なボス部71を介して外部から容易に視認できる。従って、作業者は、マーク17の位置を視認しながら、操作ハンドル64を操作することにより、繰出量を適切に調整できる。
本実施形態では、図9に示すように、ボス部71に目盛18が形成されている。当該目盛18は、軸線29と平行な方向で等間隔に設けられている。これにより、目盛18を介して、マーク17の位置を正確に読み取ることができる。これにより、繰出量の調整を、より正確に行うことが可能である。
なお、本実施形態では、繰出ケース21のうち、カバー部材68のみを透明としているが、これに限らず、繰出ケース21の全体を透明にしても良い。ただし、マーク17を繰出ケース21の外部から視認できるようにするという点では、軸線29方向で、前記マーク17が動く範囲の領域(図11及び図12のA1で示す領域)のみ、ボス部71が透明であれば良い。従って、上記A1以外の領域が不透明であっても、本願発明の効果は実質的に妨げられない。
ところで、円筒部56は嵌合ロール58に固定的に設けられているから、繰出ロール28が回転駆動されている間、円筒部56もボス部71の内部において軸線29まわりで回転することになる。従って、仮に、円筒部56の外周面と、ボス部71の内周面と、が接触している場合、両者の間で摩擦が生じる。この場合、ボス部71の内周面が傷だらけになり、当該ボス部71の透明性が低下し、マーク17の視認性が悪くなることが考えられる。
そこで本実施形態では、図13に示すように、円筒部56の外周面と、ボス部71の内周面と、の間に、隙間を設けている。即ち、円筒部56の外周面と、ボス部71の内周面とが接触しないように構成されている。
これにより、ボス部71の内周面に傷がつくことを防止できるので、当該ボス部71の透明性が低下することを防止できる。従って、マーク17の視認性が良好な状態を長期間にわたって維持できる。
なお、マーク17の視認性の低下を防止するという観点からすれば、少なくとも、軸線29方向でマーク17が動く範囲(図11及び図12のA1で示す領域)において、円筒部56とボス部71の間に隙間を設けてあれば良い。言い換えれば、A1以外の領域においては、円筒部56とボス部71とが接触していても構わない。
続いて、本実施形態の構成において、防水性を確保するための構成について説明する。
マーク17の位置を外部から確認できるようにするという点では、上記のようにボス部71を透明にする構成に代えて、ボス部71に切欠きや開口部を形成し、当該切欠き(又は開口部)を介してマーク17を視認する構成であっても良い。しかしながら、ボス部71に切欠き(又は開口部)を形成した場合、当該切欠き(又は開口部)を介して、雨水や異物が繰出ケース21内に侵入してしまう。
この点、本実施形態では、ボス部71を透明としているので、切欠きや開口部を形成しなくても、マーク17を外部から視認できる。そこで本実施形態では、ボス部71に切欠きや開口部を形成していない。即ち、本実施形態において、円筒状のボス部71は、周方向に連続的に形成されている。更に、本実施形態では図13等に示すように、ネジ軸41と、ボス部71の内周面と、の間には、シール部(オイルシール24)が配置されている。また、ボス部71の内周面と、円筒部56の外周面との間には、第2のシール部(ゴムブッシュ25)が配置されている。
このように、ボス部71を周方向に連続的に形成するとともに、当該ボス部71の内側にシール部24,25を配置したので、ボス部71を介して繰出ケース21内に雨水などが侵入することを防止できる。従って、本実施形態の構成によれば、マーク17を繰出ケース21の外側から視認できる構成を、繰出ケース21の防水性を損なうことなく実現できるのである。
以上で説明したように、本実施形態の直播装置3は、種子を繰出量ずつ繰り出す繰出ロール28を内部に備えた繰出ケース21を備えている。繰出ロール28は、本体ロール57と、嵌合ロール58と、を備えている。本体ロール57に対して、嵌合ロール58が軸線29方向にスライドすることにより、繰出量を変更可能に構成されている。嵌合ロール58は、軸線29に沿った方向に突出する円筒部56を備えている。繰出ケース21は、当該繰出ケース21の外側に向けて、軸線29に沿った方向に突出する中空状のボス部71を備えている。円筒部56の少なくとも一部が、ボス部71に挿入されている。そして、ボス部71は、透明に構成されている。
これにより、透明なボス部71を介して、嵌合ロール58の一部(円筒部56)を、繰出ケース21の外部から視認できる。これにより、嵌合ロール58の位置を把握できるので、繰出量の調整を容易かつ正確に行うことができる。また、上記の構成によれば、円筒部56を視認するために、繰出ケース21に切欠きや開口部を設けなくても良いので、当該繰出ケース21の防水性が低下することがない。
また、上記で説明したように、本実施形態の直播装置3において、円筒部56には、マーク17が設けられている。
このように、円筒部56にマーク17を設けることによって、嵌合ロール58のスライド方向での位置を容易に把握できる。
また、上記で説明したように、本実施形態の直播装置3においては、円筒部56の外周面と、ボス部71の内周面と、の間に隙間が設けられている。
上記のように隙間を設けることで、ボス部71の内周面と、円筒部56の外周面と、が擦れることを防止できるので、当該ボス部71の内周面の傷付きを防ぐことができる。これにより、ボス部71の透明性が低下することを防止できるので、繰出ケース21の外部から円筒部56を視認し易い状態を維持できる。
また、上記で説明したように、本実施形態の直播装置3は、以下のように構成されている。即ち、嵌合ロール58のスライドは、ネジ送りによって行われるとともに、当該ネジ送りのためのネジが形成されたネジ軸41が、前記軸線29に一致して配置されている。そして、ボス部71の内周面と、ネジ軸41と、の間にシール部が設けられている。
ボス部71とネジ軸41の間にシール部を設けることで、防水性を確保できる。これにより、外部の雨水などが、ボス部71を介して繰出ケース21の内部に侵入してしまうことを防ぐことができる。
また、上記のように、本実施形態の散布作業車1は、上記の直播装置3と、当該直播装置3の前方に配置されて走行可能な車体2と、を備えている。
この散布作業車1の構成によれば、オペレータは、繰出量の調整を容易に行うことができるので、所望の繰出量で粒状体を散布しつつ走行することができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
図14及び図15に示す変形例について説明する。
近年、種子に鉄コーティングを施すことが増えている。このようにコーティングを施した種子を直播装置で散布する場合、コーティングの粉(鉄粉)がホッパ20内で大量に発生する。この鉄粉がそのまま繰出ケース21に供給されてしまうと、繰出ロール28及び繰出ケース21が摩耗する原因となってしまう。
そこで、図14及び図15に示す変形例は、余計なコーティングの粉を除去できるようにしたものである。
この変形例について具体的に説明すると、以下のとおりである。図14に示すように、この変形例では、ホッパ20の通路部23に、空気流入口32と、排出口33と、を形成したものである。
空気流入口32と、排出口33は、それぞれ、ホッパ20の壁面を貫通するように形成されている。また、空気流入口32と、排出口33は、それぞれ、種子が通過できない程度の目の細かさの網34によって塞がれている。これにより、空気流入口32及び排出口33を介してホッパ20内の種子が外部に漏れ出ることを防止している。
空気流入口32には、空気供給管35が接続されている。この空気供給管35には、図略のブロア(空気供給源)が接続されている。これにより、空気供給管35内には、ブロアからの圧縮空気が供給されている。空気供給管35内の圧縮空気は、空気流入口32を介して、ホッパ20内に流入する。
排出口33には、排出管36が接続されている。この排出管36は、図15に示すように、車体の左右方向に沿って配設されており、各ホッパ20に形成された排出口33に接続されている。排出管36の左右両端部のうち、少なくとも一側の端部は、開放されている。図15に示すように、排出管36の開放されている端部が下を向くように、当該排出管36がL字状に曲げられている。
図14に示すように、空気流入口32と排出口33は、ホッパ20の内部空間を挟んで、前後方向で対向するように配置されている。従って、ホッパ20内には、空気流入口32から排出口33に向けて流れる空気流が発生する。なお、本実施形態では、空気流入口32と排出口33を、ホッパの通路部23に形成している。前述のように、通路部23は、漏斗状に形成されているので、ホッパ20の他の部分に比べて前後方向の幅が狭い。即ち、前記空気流は、ホッパ20の内部空間のうち、比較的幅が狭い箇所を通過する。これにより、空気流がホッパ20を通過する際の圧力損失が比較的小さくなっており、当該空気流をスムーズに流すことができる。
以上のように、ホッパ20内に空気流を発生させることで、ホッパ20内の鉄粉を、前記空気流によって吹き飛ばすことができる。空気流入口32及び排出口33は網34によって塞がれているが、コーティングの粉(鉄粉)は網34を通過することができる。従って、空気流によって吹き飛ばされた鉄粉は、排出口33を介してホッパ20の外部に排出される。
以上の構成により、種子のコーティングの粉(鉄粉)がホッパ20内で大量に発生したとしても、当該鉄粉を吹き飛ばして除去できる。これにより、大量の鉄粉が繰出ケース21に供給されることを防止できるので、繰出ロール28や繰出ケース21の摩耗を低減できる。
また、本実施形態では、図14に示すように、ホッパ20の本体と蓋部22との間にシール部材(パッキン)39が配置されている。また、ホッパ20は、蓋部22がホッパ20の本体から離れないように固定するための図略の固定手段(パッチン錠など)を備えている。これにより、ホッパ20の本体と蓋部22の間を密閉状態とすることが可能に構成されている。これにより、ホッパ20の本体と蓋部22の隙間から空気が漏れることがないので、前記圧縮空気が無駄に消費されることを防止できる。
また、前述のように、排出口33には、排出管36が接続されている。この排出管36を設けずに、排出口33から鉄粉を直接排出する構成とすることも可能であるが、この場合、周囲の構成(ホッパ20や繰出ケース21など)に鉄粉が振り掛かって汚れてしまうという問題がある。上記のように、排出口33に排出管36を接続することで、排出口33から吹き出す鉄粉が周囲の部材に振り掛かることを防止できる。なお、排出口33から排出管36内に導入された鉄粉は、当該排出管36の開放端から外部に排出される。図15に示すように、排出管36の開放端は、直播装置3の各構成(ホッパ20や繰出ケース21など)よりも、左右方向外側に配置されている。従って、排出管36の開放端から排出される鉄粉が、ホッパ20や繰出ケース21に振り掛かることはない。
また、本実施形態では、上記のように、排出管36の開放端を下に向けている(図15)。これにより、排出管36内に雨水等が侵入することを防止できる。
続いて、図16に示した別の変形例について説明する。この変形例は、ネジ送り機構40の構成を上記実施形態から変更したものである。
上記の実施形態では、嵌合ロール58とネジ軸41が直接的に螺合する構成であった。これに対し、図16の変形例では、嵌合ロール58の円筒部56と、ネジ軸41と、の間に、スリーブ45が配置されている。
スリーブ45は筒状の部材であり、その軸線を、繰出ロール28の軸線29に一致させて配置されている。スリーブ45の内周面には、メネジが形成されている。このメネジが、ネジ軸41の外周に形成されたオネジと螺合している。スリーブ45には、当該スリーブ45が繰出ケース21に対して相対回転しないように、図略の回り止め部が形成されている。
図16に示すように、スリーブ45は、嵌合ロール58の円筒部56の内側に軸線を一致させて配置されている。スリーブ45の外周面にはネジが形成されておらず、略平滑面となっている。一方、本実施形態の嵌合ロール58において、円筒部56の内周面にはネジが形成されておらず、略平滑面となっている。また、スリーブ45の外周面と、嵌合ロール58の円筒部56の内周面と、の間には若干の隙間が形成されている。従って、嵌合ロール58は、スリーブ45に対して軸線まわりで相対回転可能である。
また、スリーブ45には、当該スリーブ45と嵌合ロール58とが軸線29と平行な方向で相対移動しないように規制するために、ストッパ46が設けられている。
以上の構成で、ネジ軸41を回転させることにより、スリーブ45を、ネジ送りの原理によって軸線29に沿った方向で移動させることができる。当該スリーブ45と嵌合ロール58が軸線29と平行な方向で相対移動しないようにストッパ46が設けてあるので、当該スリーブ45が軸線29に沿って移動すれば、これと一緒に嵌合ロール58も軸線方向に移動する。以上の構成により、ネジ軸41を回転させることで、スリーブ45とともに嵌合ロール58をスライド移動させることができる。これにより、繰出量を変更できる。
前述のように、スリーブ45と嵌合ロール58は相対回転可能となっている。また前述のように、スリーブ45の外周面及び嵌合ロール58の円筒部の内周面は、略平滑となっており、ネジは形成されていない。従って、スリーブ45と嵌合ロール58が相対回転したとしても、当該嵌合ロール58が、ネジ送りによって軸線29と平行な方向に勝手に移動してしまうことがない。
なお、前述の実施形態(図13)では、嵌合ロール58とネジ軸41が勝手に相対回転しないようにするため、デテント機構43が必要であった。この点、図16の変形例においては、上記のように、スリーブ45と嵌合ロール58が相対回転したとしても、嵌合ロール58が軸線29方向に勝手に移動してしまうことがない。また、この変形例においては、嵌合ロール58とネジ軸41とは直接的には螺合していないので、嵌合ロール58とネジ軸41とが相対回転したとしても、嵌合ロール58が、ネジ送りによって軸線29方向に勝手に移動してしまうことがない。従って、この変形例では、嵌合ロール58とネジ軸41が相対回転することを防止する必要がないので、デテント機構43が不要となる。
そこでこの変形例では、デテント機構43を省略し、繰出ロール28に対してネジ軸41を相対回転自在としている。このようにデテント機構43を省略することで、コストを削減できる。また、デテント機構43の摩耗などの問題が発生しないので、装置の長寿命化が期待できる。
また、前述の実施形態(図13)では、繰出ロール28とネジ軸41の間にデテント機構43が設けられていたので、繰出ロール28が回転駆動された時には、ネジ軸41も一緒に回転していた。従って、繰出ロール28が回転駆動されている間は、ネジ軸41に固設されている調整ギア61も回転し続けることになる。このため、当該調整ギア61、及びこれに噛み合う操作ギア62の摩耗が進行する問題があった。
この点、本実施形態では、繰出ロール28とネジ軸41は相対回転自在となっているので、繰出ロール28が回転駆動された場合でも、ネジ軸41は回転しない。従って、繰出ロール28が回転駆動されている間、調整ギア61は回転駆動されない。これにより、当該調整ギア61、及びこれに噛み合う操作ギア62の摩耗を防止できるので、この意味でも装置の長寿命化が期待できる。
続いて、図17から図19に示す変形例について説明する。
本変形例において、透明なボス部71が形成されるカバー部材68xは、繰出ケース21の側面に形成された円形状の差込孔67に対し、回転により固定できるように構成されている。差込孔67の縁には、4つの係止片67xが周方向に等間隔で並べて配置されている。それぞれの係止片67xは、内側に突出するように形成されている。
カバー部材68xは、その全体が、例えば透明なプラスチックによって形成されている。カバー部材68xにおいて、ボス部71が形成される側の面には、凸状の回転用リブ68yが一体的に形成されている。
カバー部材68xにおいて、ボス部71が形成される側と反対側には、繰出ロール28が取り付けられている。カバー部材68xにおいて、繰出ロール28が取り付けられる側の面には、係止片67xに対応するように4つの係止爪68zが、周方向に等間隔で並べて配置されている。それぞれの係止爪68zは、外側に突出するように形成される。カバー部材68xにおいて、繰出ロール28が取り付けられる側の面には、リング状のシール部材81が設けられている。
以上の構成で、作業者は、図17に示すように、繰出ロール28を差込孔67に挿入し、かつ、前記係止爪68zが差込孔67に入るようにして、カバー部材68xを繰出ケース21に取り付ける。その後、カバー部材68xを45°程度回転させる。なお、カバー部材68xに設けられた回転用リブ68yが指で押せるようになっているので、カバー部材68xを回転させる作業は容易である。これにより、係止爪68zと係止片67xが係合する。
それぞれの係止爪68zには図示しないテーパが設けられているため、カバー部材68xの回転に伴って、当該カバー部材68xは繰出ケース21に近づく向きに軸方向へ移動する。これにより、前記シール部材81が、差込孔67の周縁部とカバー部材68xとの間で押し潰され、差込孔67とカバー部材68xとの間をシールする。
カバー部材68xが45°回転した状態が図18に示される。この状態で、繰出ケース21の下部に播種ガイド37が取り付けられる。具体的には、繰出ケース21の下部には取付リブ82が水平方向に形成されており、播種ガイド37の上部には取付溝83が水平方向に形成されている。従って、取付リブ82と取付溝83とを係合させるように後方から水平にスライドさせることで、繰出ケース21に播種ガイド37を固定することができる。
更に、繰出ケース21の後方に、カバー50が取り付けられる。このカバー50は、繰出ケース21の後方を閉鎖するためのものであるが、繰出ケース21の内部のメンテナンスを容易にするために取外し可能に構成されている。取付けのための具体的な構成を説明すると、繰出ケース21の後部には取付溝84が垂直方向に形成されており、カバー50には取付突起85が形成されている。従って、取付突起85が取付溝84に係合するように上方から垂直にスライドさせることで、繰出ケース21にカバー50を固定することができる。
カバー50には回転止め部86が形成されており、カバー50を繰出ケース21に固定したときに、図19に示すように、回転止め部86がカバー部材68xの縁部に近接するように構成されている。この回転止め部86の規制により、カバー部材68xが意に反して回転して繰出ケース21から外れてしまうことを防止できる。このように、カバー50は、繰出ケース21の後部を閉鎖する機能のほか、カバー部材68xが回転しないようにロックする機能を有している。
なお、カバー50を取り付けたとき、図19に示すように、当該カバー50の下端部は播種ガイド37の端部に近接して、播種ガイド37の移動を規制する。即ち、カバー50は、カバー部材68xのほか、それ以外の部材(播種ガイド37)が意に反して抜けてしまうのを防止するロック機能も有している。
次に、図20を参照して、6つの操作ギア62を一斉に回転操作できる構成の変形例について説明する。
本変形例において、6つの上記操作ギア62は、6つの繰出ケース21に跨って設けられる長尺状の連結軸63に固定される。この連結軸63は、軸方向にスライド可能に構成されている。従って、操作ハンドル64を連結軸63の軸方向に押し引き操作することで、6つの操作ギア62が6つの調整ギア61に一斉に噛み合う状態と、噛合いが一斉に解除される状態と、を切り換えることができる。
噛合いが解除された状態では、6つの調整ギア61を個別に回転させることができるので、それぞれの繰出ケース21について繰出量を独立に調整することができる。なお、連結軸63において操作ハンドル64の近傍の位置には、ロックピン87を取り付けることが可能な、図示しないロック孔が形成されている。操作ギア62と調整ギア61との噛合いが解除された状態で、ロックピン87をロック孔に装着することで、連結軸63が不意にスライドして操作ギア62と調整ギア61とが噛み合ってしまうことを防止できる。
上記実施形態では、ボス部71は透明としたが、半透明であっても良い。
上記実施形態では、6条分の種子を播く構成としたが、これに限らず、5条以下の種子を播く構成とすることもできるし、7条以上の種子を播く構成とすることもできる。なお、8条分の種子を播く構成とした場合は、図21に示すように、フロート8を左右に4つ並べる配置とする。
上記実施形態では、直播装置3(粒状体散布装置)が車体2の後方に配置された構成となっている。しかし、粒状体散布装置の配置は必ずしもこれに限らず、例えば車体中央部や車体前方に粒状体散布装置を配置しても良い。
本願発明の構成は、直播装置に限らず、粒状体(例えば粒状の肥料など)を散布するための装置に広く採用することができる。