JP2015205424A - 表皮材およびその製造方法と車両用内装材 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、表皮材の裏面に発泡層を設けてクッション性を付与すると共に、発泡層の裏面に樹脂フィルムや不織布等からなるバッキング材を積層して射出成形時に溶融した熱可塑性樹脂が発泡層に浸透してクッション性を損なうのを防ぐようにする構成が特許文献1に開示されている。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記ポリウレタン発泡原料が、2液性ポリウレタン原料を発泡させたものであることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1または2において、前記ポリウレタン発泡原料が、1液性ポリウレタンエマルジョンを発泡させたものであることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項5または6において、前記ポリウレタン発泡原料が、2液性ポリウレタン原料を発泡させたものであることを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項5または6において、前記ポリウレタン発泡原料が、1液性ポリウレタンエマルジョンを発泡させたものであることを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項9において、前記クッション層の厚みが0.7〜8.0mmであることを特徴とする。
請求項10の発明によれば、クッション層の厚みを0.7〜8.0mmとすることにより、表皮材の感触がソフトで弾性がある車両用内装材が得られる。
前記表層材11は、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、アクリロニトリル等の合成繊維、レーヨン、ポリノジック、キュプラ等の再生繊維又はウール、綿等の天然繊維よりなる織物、あるいはこれらの組合せよりなる織物、編物もしくは不織布及び毛織物、綿織物、皮革、塩化ビニルレザー、ポリプロピレンレザー等の中から適宜選択することができる。なかでも、共和レザー製『ル・カール』が好ましい。『ル・カール』はポリウレタン樹脂表皮に発泡体層が積層された表層材である。『ル・カール』の厚みは、0.3〜1.0mm、好ましくは0.5〜0.8mm、より好ましくは0.6〜0.7mmである。
また、ポリエーテルエステルポリオールとしては、前記ポリエーテルポリオールと多塩基酸を反応させてポリエステル化したもの、あるいは1分子内にポリーエーテルとポリエステルの両セグメントを有するものを挙げることができる。
前記鉄アセチルアセトネートは、温度が上昇すると、アセチルアセトンが放出され、活性化する。鉄アセチルアセトネートとアセチルアセトンとは、2:1程度の質量比で使用することが好ましい。
前記感熱触媒は1種のみ、又は2種以上を併用してもよい。また、前記感熱触媒と一般の有機触媒及び金属触媒とを併用することもできる。感熱触媒の量(一般の有機触媒等を含む場合、含まない場合のいずれの場合も)は、ポリオール100質量部に対して0.1〜2質量部である。
ポリイソシアネートとしては、イソシアネート基を2以上有する脂肪族系または芳香族系ポリイソシアネート、それらの混合物、およびそれらを変性して得られる変性ポリイソシアネートを使用することができる。脂肪族系ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキサメタンジイソシアネート等を挙げることができ、芳香族ポリイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ナフタレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ポリメリックポリイソシアネート(クルードMDI)等を挙げることができる。なお、その他プレポリマーも使用することができる。
ウレタンエマルジョンは、直径0.01〜5μm程度のウレタン樹脂が水中に分散したものであり、ウレタンエマルジョンを使用することで軽量にすることができる。
前記製造装置50は、表層材供給ロール51、コンベアベルト装置52、メカニカルフロス装置53、掻き取り治具55、加熱装置57及び製品巻き取りロール61を有する。なお、符号63、64は回転ローラである。
前記コンベアベルト装置52は、前記表層材供給ロール51から供給された表層材11を、コンベアベルトの回転によって前記製品巻き取りロール61へ向けて供給する。
以下の表層材と2液性ポリウレタン原料を用い、図2の製造装置によって実施例1の表皮材を製造した。
<表層材>
ウレタン系、品名「ル・カール」、共和レザー製、厚み0.6mm
<2液性ポリウレタン原料>
ポリオール:ヒマシ油系ポリオール、品名「AC−005」、伊藤製油社製、100質量部
感熱触媒:金属触媒(2−エチルヘキサン酸スズ)、0.1質量部
架橋剤:1,4ブタンジオール、試薬、4質量部
整泡剤:シリコーン系、品名「L−5614」、モメンティブ社製、2.5質量部
ポリイソシアネート:MDI、品名「コロネ-ト1130」、日本ポリウレタン工業社製をイソシアネートインデックス:104で調整した。
造泡用気体:窒素、混入量 80vol%
以下の表層材と1液性ポリウレタン原料を用い、図2の製造装置によって実施例2の表皮材を製造した。
<表層材>
ウレタン系、品名「ル・カール」、共和レザー製、厚み0.6mm
<1液性ポリウレタン原料>
ウレタンエマルジョン:カーボネイト系ウレタンエマルジョン、pH8、親水基:スルホン酸基、固形分:40%、100質量部
アニオン系起泡安定剤1:ステアリン酸アンモニウム、pH11、固形分30%、1質量部
アニオン系起泡安定剤2:ジアルキルスルホン酸ナトリウム、pH9.4、固形分30%、1質量部
架橋剤:疎水性基変性HDIイソシアヌレート、官能基数:3.5.3量体、6質量部
造泡用気体:窒素、混入量 80vol%
前記表層材11の供給速度を4m/分、前記掻き取り治具55をドクターナイフ、前記表層材11とドクターナイフとの距離を2.0mm、前記加熱装置57を電気ヒーターとして加熱温度を120℃とした。得られた表皮材10は、前記クッション層21の硬度(アスカーC硬度計、高分子計器株式会社製)が7であった。
実施例1の表皮材を射出成形金型にセットし、射出装置によってポリプロピレン樹脂を溶融させて表皮材のクッション層の表面に射出し、表皮材のクッション層表面に一般肉厚2mmの樹脂基材が接着一体化した車両用内装材の実施例1を製造した。得られた車両用内装材は、表皮材の感触がソフトで弾性があった。
実施例2の表皮材を射出成形金型にセットし、射出装置によってABS樹脂を溶融させて表皮材のクッション層の表面に射出し、表皮材のクッション層表面に一般肉厚2mmの樹脂基材が接着一体化した車両用内装材の実施例2を製造した。得られた車両用内装材は、表皮材の感触がソフトで弾性があった。
11 表層材
21 クッション層
30 車両用内装材
50 製造装置
51 表層材供給ロール
52 コンベアベルト装置
53 メカニカルフロス装置
55 掻き取り治具
57 加熱装置
61 製品巻き取りロール
Claims (10)
- 表層材と、メカニカルフロス法により発泡させたポリウレタン発泡原料を前記表層材の片面で硬化させた発泡体からなるクッション層とよりなり、前記ポリウレタン発泡原料の硬化によって前記クッション層が前記表層材に接着した表皮材。
- 前記クッション層は前記表層材とは反対側の面にスキン層を有することを特徴とする請求項1に記載の表皮材。
- 前記ポリウレタン発泡原料が、2液性ポリウレタン原料を発泡させたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の表皮材。
- 前記ポリウレタン発泡原料が、1液性ポリウレタンエマルジョンを発泡させたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の表皮材。
- 表層材の片面に発泡体からなるクッション層を接着した表皮材の製造方法において、
連続的に供給する前記表層材上に、メカニカルフロス法により発泡させたポリウレタン発泡原料を吐出し、
前記表層材上で前記ポリウレタン発泡原料を硬化させて発泡体からなるクッション層を形成すると共に該クッション層を前記表層材に接着させることを特徴とする表皮材の製造方法。 - 前記発泡体は、前記ポリウレタン発泡原料の硬化によって大気と接する面にスキン層が形成されたことを特徴とする請求項5に記載の表皮材の製造方法。
- 前記ポリウレタン発泡原料が、2液性ポリウレタン原料を発泡させたものであることを特徴とする請求項5または6に記載の表皮材の製造方法。
- 前記ポリウレタン発泡原料が、1液性ポリウレタンエマルジョンを発泡させたものであることを特徴とする請求項5または6に記載の表皮材の製造方法。
- 請求項1から4の何れか1項に記載された表皮材のクッション層の表面に樹脂基材を射出成形して一体にしてなる車両用内装材。
- 前記クッション層の厚みが0.7〜8.0mmであることを特徴とする請求項9に記載の車両用内装材。
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