JP2010064436A - ポリウレタンフォーム成形品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上型1及び下型2のキャビティ面に、合成樹脂フィルム3,4、又は水溶性離型剤が設けられている。下型2内にウレタン原液を供給した後、上型1を該下型2に装着して型締めを行い、ウレタンを加熱発泡させてポリウレタンフォーム成形品とする。この成形品は、表面の少なくとも一部が表面粗さ2〜20μmの平滑部となっており、該平滑部の通気度が内部の通気度よりも低い。この平滑部には、セル膜が残留している。これにより、自動車用シートパッドの表面の通気度が内部の通気度よりも小さくなり、自動車用シートパッドの内部と外部との間の空気の出入りが制限され、エアダンピング効果が強くなり、シートパッドとして好適な振動吸収特性を有したものとなる。
【選択図】図1
Description
(2) 脱型したウレタンフォームをクラッシュローラ間に通過させて破泡処理する際に、クラッシュ(破泡される度合い)を制御することにより、ウレタンフォームの通気性を調整し、振動吸収性を高くする(例えば、特開2002−52616号、特開2002−69226号)。
(3) ウレタンフォームの裏面に通気性の低いフィルムを接着することにより、振動吸収性を高くする(特開2000−33189号)。
このように金型のキャビティ面の表面粗さを小さくすることにより、この金型を用いて製造される自動車用シートパッドの表面を表面粗さ2〜20μmの平滑部とすることができる。これにより、自動車用シートパッド表面の平滑部の通気度が内部の通気度よりも小さくなり、自動車用シートパッドの内部と外部(通常は大気)との間の空気の出入りが制限され、エアダンピング効果が強くなり、シートパッドとして好適な振動吸収特性を有したものとなる。
触媒 :0.1〜2.0
整泡剤 :0.1〜2.0
その他の添加成分 :5.0以下
キャビティの大きさが400×400×100mmであり、表1に示す材質よりなるフィルムをキャビティ内面の全面に厚さ0.2mmとなるように貼り付けた3種類のアルミ金型を製造した。
キャビティ内面の表面粗さを4〜9μm(仕上記号▽▽)とし、キャビティ内面にフィルムを設けなかったこと以外は実施例1と同様にしてポリウレタンフォーム成形品を製造した。
キャビティ内面の表面粗さを0.4〜1.6μm(仕上記号▽▽▽)としたこと以外は比較例1と同様にしてポリウレタンフォーム成形品を製造した。
離型剤として、以下の水系離型剤と有機溶媒系離型剤を表1に示す通りに配合したものを調整した。
有機溶媒系離型剤:中京油脂(株)製「K878」
各ポリウレタンフォーム成形品について、表面粗さを測定した。その結果を表1に示す。なお、表面粗さの測定はJIS B0601−1994に従って行った。表面粗さが30μmを超えるものは機器による測定が不可能なため、測定不能とした。
各ポリウレタンフォーム成形品について振動伝達率特性を測定した。なお、振動伝達率の測定はJASO B−408に従って行った。実施例5及び比較例2の結果を第3図に示す。
その結果を表1に示す。
各ポリウレタンフォーム成形品の表面の1箇所について0.5mm×0.5mmの範囲の顕微鏡写真を撮影し、表面に露出しているセルの総数Aと、当該セルのうちセル膜が破れることなく形成されているセルの個数Bとを測定して、セル膜の形成率(B/A×100%)を算出した。このセル膜の形成率が95%以上の場合を○、75〜95%の場合を△、75%以下の場合を×とした。その結果を表1に示す。
各ポリウレタンフォーム成形品について、表面から10mmまでのスキン部と、それよりも内部のコア部とを切り出して、通気度を測定した。その結果を表1に示す。また、実施例5及び比較例2の結果を第4図に示す。なお、通気度の測定はJIS−L1004に従って行った。
2 下型
3,4 フィルム
Claims (13)
- 金型内で発泡樹脂原料を発泡成形してなるポリウレタンフォーム成形品において、
表面の少なくとも一部が表面粗さ2〜20μmの平滑部となっており、
該平滑部の通気度が内部の通気度よりも低いことを特徴とするポリウレタンフォーム成形品。 - 請求項1において、該平滑部の通気度が1〜5cc/cm2/sであり、該内部の通気度が10〜80cc/cm2/sであることを特徴とするポリウレタンフォーム成形品。
- 請求項1又は2において、該ポリウレタンフォーム成形品がシートパッドであることを特徴とするポリウレタンフォーム成形品。
- 請求項1又は2において、該ポリウレタンフォーム成形品が自動車用シートパッドであることを特徴とするポリウレタンフォーム成形品。
- 請求項4において、少なくとも該自動車用シートパッドの着座面が前記平滑部となっていることを特徴とするポリウレタンフォーム成形品。
- 請求項1ないし5のいずれか1項のポリウレタンフォーム成形品を製造する方法であって、
金型内に発泡樹脂原料を供給し、型締めし、発泡させることを特徴とするポリウレタンフォーム成形品の製造方法。 - 請求項6において、該金型の表面粗さを1.6μm以下としたことを特徴とするポリウレタンフォーム成形品の製造方法。
- 請求項6又は7において、該金型の内面に水系離型剤を塗布し、次いで該金型内に発泡樹脂原料を供給して発泡成形することを特徴とするポリウレタンフォーム成形品の製造方法。
- 請求項6又は7において、該金型の内面を合成樹脂製としたことを特徴とするポリウレタンフォーム成形品の製造方法。
- 請求項9において、前記金型の内面に合成樹脂フィルムを設けることにより金型内面を合成樹脂製としたことを特徴とするポリウレタンフォーム成形品の製造方法。
- 請求項9又は10において、前記合成樹脂は、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン又はポリプロピレンであることを特徴とするポリウレタンフォーム成形品の製造方法。
- 請求項6ないし11のいずれか1項において、前記成形品がシートパッドであることを特徴とするポリウレタンフォーム成形品の製造方法。
- 請求項6ないし11のいずれか1項において、前記成形品が自動車用シートパッドであることを特徴とするポリウレタンフォーム成形品の製造方法。
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