JP2015198045A - 端子金具及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価かつ製造容易であり、優れた品質を有する端子金具及びその製造方法を提供する。
【解決手段】端子金具1は、Al合金板6を曲げ加工することにより形成された本体部11を有している。本体部10は、少なくとも、電線を圧着するバレル部2と、バレル部2に連なる角筒部4とを有している。バレル部2の表面にはアルマイト層20が形成されており、角筒部4の表面にはアルマイト層20が形成されていない。端子金具1は、タブ部3を有するオス型端子として構成されていてもよく、メス型端子として構成されていてもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、端子金具及びその製造方法に関する。
コネクタに用いられる端子金具にはCu(銅)板やCu合金板が多用されているが、材料コストの低減や端子金具の軽量化が強く求められている。そこで、Cu合金等に比べて安価かつ軽量なAl(アルミニウム)板やAl合金板を用いて作製された端子金具がある。
Alは、大気雰囲気下において酸化され、表面に不導体であるAl23よりなる自然酸化膜が形成される。それ故、Al合金板から作製された端子金具は、電線と、電線を圧着するバレル部との間に良好な電気的接続を形成するために、かしめ加工における加工力を大きくして自然酸化膜を破壊する必要がある。一方、かしめ加工における加工力を過度に大きくすると、電線や端子金具が損傷を受けるという問題がある。
かかる問題を解決するために、バレル部にアルマイト皮膜を形成する技術がある(特許文献1)。バレル部に硬くて脆いアルマイト皮膜を形成すると、かしめ加工の際にバレル部の変形に伴ってアルマイト皮膜が破壊され、Al合金板内部の金属Alを容易に露出させることができる。それ故、加工力を過度に大きくすることなくバレル部と電線との間に良好な電気的接続を形成することができ、電線や端子金具の損傷を抑制することができる。
特開2013−54835号公報
しかしながら、アルマイト皮膜が形成されたAl合金板に曲げ加工を施すと、屈曲部において、アルマイト皮膜の破壊に伴って割れが発生する場合がある。Al合金板の割れは、屈曲部の曲げ半径が小さいほど発生しやすい。そのため、アルマイト皮膜が形成されたAl合金板は、例えば角筒形状を形成するための曲げ加工等の、曲げ半径が小さい曲げ加工を施す場合に、屈曲部における割れの発生を防止することが困難である。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、安価かつ製造容易であり、優れた品質を有する端子金具及びその製造方法を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、Al合金板を曲げ加工することにより形成された本体部を有する端子金具であって、
上記本体部は、少なくとも、電線を圧着するバレル部と、該バレル部に連なる角筒部とを有し、
上記バレル部の表面にはアルマイト層が形成されており、
上記角筒部の表面には上記アルマイト層が形成されていないことを特徴とする端子金具にある。
本発明の他の態様は、帯状を呈するAl合金板の全面に陽極酸化処理を施してアルマイト層を形成し、
上記Al合金板の幅方向における一端側にアルカリ溶液を接触させ、上記アルマイト層が除去された前部領域を形成すると共に、上記Al合金板の上記幅方向における他端側に上記アルマイト層が残された後部領域を形成し、
上記Al合金板にプレス加工を施して、上記後部領域に電線を圧着するバレル部を形成すると共に、上記前部領域に上記バレル部に連なる角筒部を形成することを特徴とする端子金具の製造方法にある。
上記端子金具は、上記バレル部の表面に上記アルマイト層を有している。そのため、上記バレル部に電線の端末部を圧着する際のかしめ加工により上記アルマイト層を破壊し、金属Alを容易に露出させることができる。その結果、上記端子金具と電線との間に良好な電気的接続を形成することができる。
また、上記角筒部の表面には上記アルマイト層が形成されていない。そのため、上記角筒部を形成するための曲げ加工における加工性が良好であり、曲げ加工によって形成される屈曲部において、上記Al合金板の割れを防止することができる。
また、上記端子金具の製造方法によれば、帯状を呈する上記Al合金板の全面に上記アルマイト層を形成した後、該アルマイト層の一部にアルカリ溶液を接触させることにより、上記バレル部を形成する上記後部領域のみに上記アルマイト層を残すことができる。これにより、製造工程を簡略化して加工コストを低減することができる。また、上記製造方法は、帯状を呈する上記Al合金板を用いることにより、アルマイト層の形成、アルマイト層の除去及びプレス加工の各工程を連続して行うことが可能である。それ故、上記製造方法は、優れた生産性を有する。
以上のように、上記端子金具は、安価かつ製造容易であり、優れた品質を有する。
実施例1における、オス型端子として構成した端子金具の斜視図。 実施例1における、前部領域及び後部領域を形成したAl合金板の平面図。 実施例1における、前部領域、後部領域及び接点領域を形成したAl合金板の平面図。 実施例1における、図3のAl合金板に打ち抜き加工を施してなる端子中間体の平面図。 実施例2における、メス型端子として構成した端子金具の斜視図。 図5のVI−VI線一部矢視断面図。 実施例2における、前部領域及び後部領域を形成したAl合金板の平面図。 実施例2における、図7のAl合金板に打ち抜き加工を施してなる端子中間体の平面図。
上記端子金具は、公知形状のオス型端子やメス型端子として構成することができる。また、端子金具を構成するAl合金板としては、公知のAl合金よりなる板材を用いることができる。強度、加工性及び耐食性の観点からは、3000系Al合金、5000系Al合金及び6000系Al合金を好適に用いることができる。
本体部における角筒部の表面には、アルマイト層が形成されていない。即ち、角筒部は、例えば、上記Al合金板が表面に露出している態様や、後述する金属めっき層が表面に存在している態様等とすることができる。このように、アルマイトに比べて軟らかく、優れた延性を有する材質から角筒部を構成することにより、角筒部における割れの発生を防止することができる。
バレル部に設けられるアルマイト層の膜厚は、1〜10μmであることが好ましい。この場合には、バレル部にかしめ加工を施した際にアルマイト層を確実に破壊することができるため、電線と端子金具との間に、良好な電気的接続を確実に形成することができる。
アルマイト層の膜厚が1μm未満の場合には、かしめ加工によるアルマイト層の破壊が不十分となり、Al合金板の金属Alと電線との接触が不十分となるおそれがある。その結果、Al合金板と電線との間の電気抵抗が大きくなるおそれがある。また、この場合には、アルマイト層による耐腐食性向上の効果が不十分となり、端子金具に腐食が発生しやすくなるおそれがある。
一方、アルマイト層の膜厚が10μmを超える場合には、金属Alと電線との接触が破壊されたアルマイト層により妨げられ、金属Alと電線との電気的接触が不十分となるおそれがある。その結果、Al合金板と電線との間の電気抵抗が大きくなるおそれがある。また、後述する製造方法においてアルカリ溶液との接触によりアルマイト層を除去する方法を採用する場合には、アルマイト層の膜厚が過度に厚いため、アルカリ溶液と接触させる時間が長くなるおそれがある。その結果、端子金具の生産性が低下するおそれがある。
端子金具は、相手方端子との電気接点となる部分に、Sn(スズ)、Au(金)、Ag(銀)またはIn(インジウム)のいずれかよりなる金属めっき層を有していてもよい。この場合には、相手方端子を接続する際の接触抵抗をより低減することができる。材料コスト及び接続信頼性の観点からは、金属めっき層としてSnめっき層を用いることがより好ましい。
金属めっき層がSnめっき層である場合には、Snめっき層が1〜3μmの膜厚を有することが好ましい。この場合には、相手方端子との接触抵抗を十分に低減することができる。Snめっき層の膜厚が1μm未満の場合には、接触抵抗を低減する効果が不十分となるおそれがある。一方、Snめっき層の膜厚が3μmを超える場合には、軟らかいSnめっき層の存在により、相手方端子との摺動の際の摩擦係数が大きくなるおそれがあり、ひいては、端子金具を挿入する際に必要な挿入力が大きくなるおそれがある。
金属めっき層は、従来公知のめっき処理方法により形成することができる。また、めっき処理を施す前に、通常、酸洗浄等による自然酸化膜の除去及びジンケート処理等の前処理が施される。これらの前処理についても、従来公知の条件を用いることができる。
金属めっき層は、Al合金板上に直接積層してもよく、Al合金板と金属めっき層との間に中間層を設けてもよい。中間層には、Al合金板と金属めっき層との間の密着性を向上させる作用を有する金属を用いることができる。例えば、金属めっき層がSnめっき層の場合には、中間層として、0.1〜0.5μmの膜厚を有するNi(ニッケル)めっき層を用いることが好ましい。Niめっき層の膜厚が0.1μm未満の場合には、Al合金板とSnめっき層との密着性が不十分となり、端子金具の耐久性が低下するおそれがある。また、Niめっき層の膜厚が0.5μmを超える場合には、比較的硬いNiめっき層の存在により、端子金具の作製過程における加工性が低くなるおそれがある。
次に、端子金具の製造方法について説明する。まず、帯状を呈するAl合金板を準備する。製造コスト低減の観点からは、Al合金板として帯状を呈するコイル材が多く用いられている。
Al合金板に脱脂洗浄や自然酸化膜除去等の前処理を施した後、陽極酸化処理を施してアルマイト層を全面に形成する。陽極酸化処理には、硫酸を含む水溶液等の酸性の電解液を用いることが好ましい。この場合には、アルカリ溶液との接触によるアルマイト層の除去をより効率的に行うことができる。その結果、端子金具の生産性をより向上させることができる。
アルマイト層を全面に形成した後、Al合金板の一部にアルカリ溶液を接触させてアルマイト層が除去された前部領域を形成する。アルカリ溶液が接触しなかった部分は、アルマイト層が残された後部領域となる。通常は、前部領域となる部分のみをアルカリ溶液に浸漬することにより、前部領域と後部領域との境界を十分な位置精度で形成することができる。上記境界をより精密に形成するために、マスキング材により上記後部領域のみを覆った状態で上記アルマイト層にアルカリ溶液を接触させてもよい。なお、アルカリ溶液としては、例えば、水酸化ナトリウムを含む水溶液等の一般的なめっき前処理剤を用いることができる。
前部領域のアルマイト層を除去した後、必要に応じて、前部領域の少なくとも一部にめっき処理を施して、上記金属めっき層を有する接点領域を形成してもよい。例えば、上記端子金具をオス型端子として構成する場合には、相手方端子との電気接点となるタブ部が角筒部に連なっており、角筒部とタブ部とを同一のAl合金板から形成することができる。また、上記端子金具をメス型端子として構成する場合には、角筒部の内壁面に相手方端子との電気接点が設けられることがある。このように、角筒部と電気接点になる部分とが同一のAl合金板から作製可能な場合には、予めAl合金板に接点領域を形成することにより、プレス加工工程において、角筒部及びバレル部の形成と同時に、上記金属めっき層を備えた状態で上記タブ部等を形成することができる。その結果、端子金具の製造工程をより簡素化することができ、端子金具の生産性をより向上させることができる。
上述した製造方法は、帯状の上記Al合金板に対して、前部領域及び後部領域を形成した後にプレス加工を施すように構成されている。このように、陽極酸化処理及びアルマイト層の除去、並びに、必要に応じて施されるめっき処理等のウェットプロセスをプレス加工前に完了することにより、プレス加工後に上記ウェットプロセスを行う場合に比べて製造工程を格段に簡素化することができると共に、コストダウンをより容易に行うことができる。
なお、端子金具は、上述した製造方法以外にも、種々の態様をとることができる。例えば、後部領域のみにアルマイト層を形成するために、Al合金板の一部をマスキング材で被覆し、後部領域のみを露出させた状態で陽極酸化処理を施す方法を用いることができる。
また、アルマイト層を除去する方法として、アルカリ溶液と接触させる方法に換えて、例えば、ブラスト処理やペーパー研磨等の機械的研磨を用いてもよい。この場合には、前部領域と後部領域との境界を精密に形成するために、マスキング材を用いることが好ましい。
また、上述したウェットプロセスに先立ってプレス加工を施すことも可能である。
(実施例1)
上記端子金具の実施例について、図1〜図4を用いて説明する。図1〜図4に示すように、端子金具1は、Al合金板6を曲げ加工することにより形成された本体部11を有している。本体部11は、少なくとも、電線を圧着するバレル部2と、バレル部2に連なる角筒部4とを有している。バレル部2の表面にはアルマイト層20が形成されており、角筒部4の表面にはアルマイト層20が形成されていない。以下、詳説する。
端子金具1はオス型端子として構成されている。本体部11は、電線を接続するバレル部2と、バレル部2に連なる角筒部4と、角筒部4から延設されたタブ部3とを有している。また、タブ部3は、Snめっき層30を表面に有している。
図1に示すように、本体部11は略棒状を呈しており、タブ部3、角筒部4及びバレル部2が一列に並んでいる。なお、本例において、本体部11の長手方向におけるバレル部2側を後方といい、タブ部3側を前方ということがある。前後方向の記載は便宜上のものであり、端子金具1を使用する際の実際の向きとは何ら関係がない。
角筒部4は、本体部11の長手方向に伸びた略角筒状を呈している。角筒部4の前方の開口端41にはタブ部3が連なっており、後方の開口端42にはバレル部2が連なっている。また、角筒部4の表面にはアルマイト層20が形成されておらず、Al合金板6が露出している。
タブ部3は、角筒部4の前方の開口端41を基端として前方に延伸されており、前後方向に垂直な断面が扁平な形状を呈している。
バレル部2は、図1に示すように、電線の端末部から露出させた導体を圧着して電気的に接続するワイヤバレル部21と、電線の絶縁被覆部を圧着するインシュレーションバレル部22とを有している。
図1に示すように、ワイヤバレル部21及びインシュレーションバレル部22は、Al合金板6を屈曲して形成されており、本体部11の長手方向に垂直な断面が略U字状を呈している。なお、ワイヤバレル部21及びインシュレーションバレル部22を形成するための曲げ加工は、角筒部4を形成するための曲げ加工に比べて曲げ半径が大きいため、曲げ加工に伴うAl合金板6の割れが発生しにくい。
バレル部2に接続する電線(図示略)は、ワイヤバレル部21に導体を当接させると共に、インシュレーションバレル部22に絶縁被覆部を当接させた状態でバレル部2の底面23(図1参照)に載置される。この状態でかしめ加工(図1、矢印F)が施されることにより、ワイヤバレル部21の表面に設けられたアルマイト層20が破壊され、Al合金板6の金属Alと電線の導体との間に電気的接続が形成される。
また、図1に示すように、ワイヤバレル部21の底面23には、周囲よりも突出したセレーション部24が設けられている。セレーション部24は、導体を接続する際に、セレーション部24と導体との接触部分に圧力を集中させる作用を有する。これにより、導体の表面に存在する自然酸化膜を容易に破壊することができ、ワイヤバレル部21と導体との間の良好な電気的接続をより容易に形成することができる。
次に、端子金具1の製造方法の一例を説明する。まず、帯状を呈するAl合金板6を準備し、加工油の脱脂等を行う。その後、Al合金板6の全面に陽極酸化処理を施してアルマイト層20を形成し、続けてAl合金板6の幅方向における一端601側にアルカリ溶液を接触させる。これにより、図2に示すように、アルマイト層20が除去された前部領域61を形成すると共に、Al合金板6の幅方向における他端602側に、アルマイト層20が残された後部領域62を形成する。
本例においては、前部領域61及び後部領域62を形成した後、前部領域61の少なくとも一部にめっき処理を施し、図3に示すように、Snめっき層30を有する接点領域63を形成する。接点領域63は、例えば、前部領域61におけるAl合金板6の一端601側の一部のみをSnめっき浴に浸漬し、電気めっき処理を施すことにより形成することができる。また、接点領域63以外をマスキング材により被覆した状態で電気めっき処理を施すことによっても接点領域63を形成することができる。
前部領域61、後部領域62及び接点領域63を形成した後、Al合金板6に打ち抜き加工を施して図4に示す端子中間体60を形成する。端子中間体60は、本体部11に相当する複数の端子部Tと、複数の端子部Tを連ねるキャリア部Cとを有している。端子部Tにおける接点領域63は、打ち抜き加工に続いて施される曲げ加工によってタブ部3となる。同様に、前部領域61におけるAl合金板6が露出した領域は、曲げ加工によって角筒部4となる。また、後部領域62は曲げ加工によってバレル部2となる。また、キャリア部Cは後部領域62に設けられており、曲げ加工が施された後に、バレル部2に連なるよう構成されている。
その後、端子部Tに曲げ加工を施した後、キャリア部Cを切り離すことにより、端子金具1を得ることができる。
次に、本例の作用効果を説明する。端子金具1は、バレル部2の表面のみにアルマイト層20を有している。そのため、バレル部2に電線の端末部を圧着する際のかしめ加工により、端子金具1と電線との間に良好な電気的接続を形成することができる。
また、角筒部4の表面にはAl合金板6が露出しており、タブ部3の表面にはSnめっき層30が存在している。このように、角筒部4及びタブ部3の表面にアルマイト層20が存在していないため、前部領域61に曲げ加工を施して角筒部4及びタブ部3を形成する際の加工性が良好である。そのため、例えば、角筒部4に存在する角部400(図1参照)や、タブ部3に存在する180°曲げ部300(図1参照)等の、曲げ半径が小さくなる部分での割れの発生を抑制することができる。
また、タブ部3の表面にSnめっき層30が形成されているため、相手方端子を接続する際の接触抵抗を低減することができる。更に、安価なSnを用いることにより、接続信頼性を確保しつつ容易にコストダウンをすることができる。
以上のように、端子金具1は、安価かつ製造容易であり、優れた品質を有する。
なお、本例においては、タブ部3のみにSnめっき層30が存在する例を示したが、さらに角筒部4の表面にSnめっき層30を設けてもよい。
(実施例2)
本例は、メス型端子として構成した端子金具10の例である。図5に示すように、端子金具10の本体部12は、角筒部4と、バレル部2とを有している。また、図6に示すように、角筒部4は、角筒部4内に挿入された相手方端子を頂壁部44へ向けて押圧する弾性片部5を内部に有している。また、弾性片部5は、表面にSnめっき層30を有している。
図5に示すように、本体部12は略棒状を呈しており、角筒部4及びバレル部2が一列に並んでいる。なお、本例において、本体部12の長手方向におけるバレル部2側を後方といい、角筒部4側を前方ということがある。前後方向の記載は便宜上のものであり、本体部12を使用する際の実際の向きとは何ら関係がない。
角筒部4は、本体部12の長手方向に伸びた略角筒状を呈している。角筒部4の前方の開口端41は、オス型端子(端子金具1)のタブ部3を挿入できるように開放されている。また、後方の開口端42にはバレル部2が連なっている。角筒部4の表面にはアルマイト層20が形成されておらず、Al合金板6が露出している。
弾性片部5は、本体部12を構成するAl合金板6とは別のAl合金板より形成されており、図6に示すように、角筒部4の頂壁部44と間隙を介して対面している。弾性片部5は、後方の端部52を基端として、前方へ向かうにつれて、頂壁部44に近づくように延設されている。また、弾性片部5は、前方の端部51と後方の端部52との間に屈曲部53を有しており、屈曲部53よりも前方側が、前方へ向かうにつれて頂壁部44から離れるように延設されている。
屈曲部53には、略球面状を呈するように頂壁部44側に突出したエンボス部54が形成されている。エンボス部54は、オス型端子のタブ部3を角筒部4に挿入した際に、タブ部3と接触しつつ、タブ部3を上方へ向けて押圧する。また、エンボス部54とタブ部3とが接触した状態においては、エンボス部54の表面に存在するSnめっき層30がタブ部3の表面に存在するSnめっき層30に押し付けられ、両者の間に電気的接続が形成される。
弾性片部5の後方の端部52には、厚み方向に貫通形成された位置決め孔521が設けられており、角筒部4に立設された位置決め凸部401が位置決め孔521に挿入されている。また、弾性片部5は、位置決め孔521の近傍部分において、レーザ溶接によって角筒部4に固定されている。
次に、端子金具10の製造方法の一例について説明する。本体部12は、実施例1と同様の手順により作製することができる。即ち、帯状を呈するAl合金板6に陽極酸化処理を施した後アルカリ溶液を接触させ、図7に示すように、前部領域61及び後部領域62を形成する。次いで、Al合金板6に打ち抜き加工を施し、図8に示す端子中間体600を形成する。端子中間体600は、本体部12に相当する複数の端子部Tと、複数の端子部Tを連ねるキャリア部Cとを有している。端子部Tにおける前部領域61は角筒部4となる領域であり、後部領域62はバレル部2となる領域である。また、キャリア部Cは後部領域62に設けられており、曲げ加工が施された後に、バレル部2に連なるよう構成されている。
弾性片部5は、図には示さないが、上述したAl合金板6とは別のAl合金板から作製する。具体的には、Al合金板を準備し、当該Al合金板にSnめっき処理及びプレス加工を順次施す。これにより、表面にSnめっき層30を有する弾性片部5を、端子中間体600とは別に作製する。
以上のように別々に得られた端子中間体600及び弾性片部5は、以下のようにして組み立てられる。まず、端子部Tに位置決め凸部401を形成した後、弾性片部5の位置決め孔521に位置決め凸部401を挿入する。これにより、弾性片部5が端子部T上の所定の位置に配置される。
次いで、端子部Tに曲げ加工を施し、角筒部4及びバレル部2を形成する。そして、端子部Tの曲げ加工と共に、位置決め凸部401のかしめ加工及びレーザ溶接を行うことにより、弾性片部5を角筒部4内に固定する。
その後、キャリア部Cを切り離すことにより、端子金具10を得ることができる。その他は実施例1と同様である。なお、図5〜図8において用いた符号のうち、実施例1において用いた符号と同一のものは、実施例1と同様の構成要素等を表す。
本例の端子金具10は、角筒部4の表面にAl合金板6が露出している。そのため、実施例1と同様に、角筒部4に存在する角部400(図5参照)等における割れの発生を抑制することができ、安価かつ製造容易であり、優れた品質を有する。
また、弾性片部5が本体部12とは別のAl合金板より形成されている。そのため、弾性片部5に、本体部12に比べてばね限界値の高いAl合金を用いることができ、相手方端子を押圧する際の押圧力を十分に大きくすることができる。その結果、接触抵抗をより低減すると共に、相手方端子との電気的接続をより長い期間に渡って維持することができる。
なお、本例においては、弾性片部5上にSnめっき層30を設け、エンボス部54を相手方端子との電気接点にする構成を示したが、角筒部4に電気接点を設けることも可能である。かかる構成は、例えば、Al合金板6の前部領域61(図7参照)の全面にめっき処理を施してSnめっき層30を設けることにより実現できる。この場合には、角筒部4の頂壁部44が相手方端子との電気接点となる。
実施例1及び実施例2に示した製造方法は、帯状のAl合金板6に対して、前部領域61及び後部領域62を形成した後にプレス加工を施すように構成されている。そのため、上述したようにプレス加工後に上記ウェットプロセスを行う場合に比べて製造工程を格段に簡素化することができると共に、コストダウンをより容易に行うことができる。
なお、上述した製造方法は一例であり、その要旨が変更されない範囲において、適宜構成を変更しても良い。
1、10 端子金具
11、12 本体部
2 バレル部
20 アルマイト層
4 角筒部
6 Al合金板

Claims (7)

  1. Al合金板を曲げ加工することにより形成された本体部を有する端子金具であって、
    上記本体部は、少なくとも、電線を圧着するバレル部と、該バレル部に連なる角筒部とを有し、
    上記バレル部の表面にはアルマイト層が形成されており、
    上記角筒部の表面には上記アルマイト層が形成されていないことを特徴とする端子金具。
  2. 上記本体部は上記角筒部から延設されたタブ部を有しており、該タブ部の表面にSn、Au、AgまたはInのいずれかよりなる金属めっき層を有していることを特徴とする請求項1に記載の端子金具。
  3. 上記角筒部は、該角筒部内に挿入された相手方端子を内壁面へ向けて押圧する弾性片部を内部に有しており、該弾性片部または上記角筒部の少なくとも一方の表面に、Sn、Au、AgまたはInのいずれかよりなる金属めっき層が存在していることを特徴とする請求項1に記載の端子金具。
  4. 上記弾性片部は、上記本体部とは別のAl合金板より形成されていることを特徴とする請求項3に記載の端子金具。
  5. 帯状を呈するAl合金板の全面に陽極酸化処理を施してアルマイト層を形成し、
    上記Al合金板の幅方向における一端側にアルカリ溶液を接触させ、上記アルマイト層が除去された前部領域を形成すると共に、上記Al合金板の上記幅方向における他端側に上記アルマイト層が残された後部領域を形成し、
    上記Al合金板にプレス加工を施して、上記後部領域に電線を圧着するバレル部を形成すると共に、上記前部領域に上記バレル部に連なる角筒部を形成することを特徴とする端子金具の製造方法。
  6. 上記アルマイト層は、酸性の電解液を用いた陽極酸化処理により形成されることを特徴とする請求項5に記載の端子金具の製造方法。
  7. 上記前部領域の少なくとも一部にめっき処理を施して、Sn、Au、AgまたはInのいずれかよりなる金属めっき層を有する接点領域を形成することを特徴とする請求項5または6に記載の端子金具の製造方法。
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