JP2015197633A - 薄膜トランジスタアレイおよびその製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタアレイおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光が照射された場合においても良好なトランジスタ特性を有する薄膜トランジスタアレイおよびその製造方法を提供する。【解決手段】薄膜トランジスタアレイは、基板と、基板上に少なくともゲート電極と、ゲート絶縁膜と、ソース・ドレイン電極と、ソース・ドレイン電極間に形成された半導体層と、層間絶縁膜と、上部画素電極とを有する複数の薄膜トランジスタと、ゲート電極が接続されるゲート配線と、ソース電極が接続されるソース配線とを備え、隣り合う上部画素電極どうしは絶縁性を有する上部画素電極間絶縁層を挟んで重なり合うことを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、薄膜トランジスタアレイおよびその製造方法に関する。
情報技術の目覚しい発展により、現在ではノート型パソコンや携帯情報端末などでの情報の送受信が頻繁に行われている。近い将来、場所を選ばずに情報をやり取りできるユビキタス社会が来るであろうことは周知の事実である。そのような社会においては、より軽量、薄型の情報端末が望まれる。
現在半導体材料の主流はシリコン系であり、製造方法としてはフォトリソグラフィーを用いたものが一般的である。
近年、印刷技術を用いて電子部材を製造するプリンタブルエレクトロニクスが注目されている。印刷技術を用いることで、フォトリソグラフィーよりも装置や製造コストが下がり、真空や高温を必要としないことからプラスチック基板が利用できるなどのメリットが挙げられる。また、印刷法は材料利用効率が高いこと、現像やエッチング工程を用いないために廃液が少ないなどの特長を有し、環境負荷が少ないプロセスであると言える。
しかしながら、印刷法はフォトリソグラフィーと比較してパターン精細度やアライメント精度が低いことが多い。特に数マイクロメートル以上の厚膜を必要とする場合にはスクリーン印刷が用いられることが多いが、ペーストの流動性などの観点から高精細パターンの形成は困難であった。
薄膜トランジスタにおいては、光の照射により半導体特性が変化することが知られているため、遮光層を設ける必要があると考えられているが、印刷法により遮光層を形成する場合において高精細パターンが形成できない場合や高いアライメント精度が実現できない場合には、遮光性が不十分となり薄膜トランジスタが正常に動作しないことが懸念される。
スクリーン印刷よりも解像性が高い印刷方法として、グラビアオフセット印刷が挙げられる(例えば特許文献1)。グラビアオフセット印刷の場合、シリコーンブランケットを介してパターン形成されるが、ペーストが凹版からシリコーンブランケット上に転移された際に溶媒がブランケットに吸収されることで流動性が低下するため、解像性が向上する。
しかしながら、上部画素電極パターンのようなパターン形成領域が非形成領域に比べて広くなる場合には、シリコーンブランケットに吸収される溶媒量も増加し、流動性が低下するまでの時間が変化することや、シリコーンブランケットの膨潤によるアライメント精度の低下を引き起こす。
特開2011−37999号公報
本発明は、印刷法により上部画素電極を形成した場合においても、光の照射による異常動作を引き起こさない薄膜トランジスタアレイおよびその製造方法を提供する。
上記課題を解決する本発明の一局面は、基板と、基板上に少なくともゲート電極と、ゲート絶縁膜と、ソース・ドレイン電極と、ソース・ドレイン電極間に形成された半導体層と、層間絶縁膜と、上部画素電極とを有する複数の薄膜トランジスタと、ゲート電極が接続されるゲート配線と、ソース電極が接続されるソース配線とを備え、隣り合う上部画素電極どうしは絶縁性を有する上部画素電極間絶縁層を挟んで重なり合う薄膜トランジスタアレイである。
また、上部画素電極の光学濃度が、波長300nmから1000nmの波長領域において、膜厚1μmあたり0.2以上であってもよい。
また、上部画素電極の膜厚が5μm以上であってもよい。
また、薄膜トランジスタアレイを平面視した場合の隣り合う上部画素電極の重なり合う幅が5μm以上50μm以下であってもよい。
また、上部画素電極間絶縁層の膜厚が1μm以上20μm以下であってもよい。
また、本発明の他の局面は、上述の薄膜トランジスタの製造方法であって、上部画素電極をスクリーン印刷法により形成する工程を含む、薄膜トランジスタの製造方法である。
また、本発明の他の局面は、上述の薄膜トランジスタの製造方法であって、上部画素電極間絶縁層をスクリーン印刷法により形成する工程を含む、薄膜トランジスタの製造方法である。
以上説明したように、本発明によれば、隣り合う上部画素電極が上部画素電極間絶縁層を挟んで重なり合うことにより、上部画素電極間からの光の透過が抑制され、薄膜トランジスタ部に到達する光が緩和されるので、安定した薄膜トランジスタの動作が可能になる。
本発明の第1の実施形態に係る薄膜トランジスタアレイの概略模式図 図1の1画素分の拡大図 図2のa−b線に沿った断面模式図 比較例1の実施形態に係る薄膜トランジスタアレイの概略模式図 図4の1画素分の拡大図 図3のc−d線に沿った断面模式図
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態について、図1〜3を用いて説明する。
図1は薄膜トランジスタアレイ1000の概略模式図であり、図2は図1の1画素分の拡大図であり、図3は図2のa−b線に沿った断面模式図である。
図1〜3に示すように、薄膜トランジスタアレイ1000は、基板10と、基板10上に少なくともゲート電極21と、ゲート絶縁膜11と、ソース電極27と、ドレイン電極26と、ソース電極27とドレイン電極26の間に形成された半導体層12と、層間絶縁膜14と、上部画素電極29とを有する複数の薄膜トランジスタと、ゲート電極21に接続されるゲート配線22と、ソース電極27に接続されるソース配線28とを備え、上部画素電極29と隣り合う上部画素電極30は絶縁性を有する上部画素電極間絶縁層15を挟んで重なり合うように形成されている。図1には隣り合う上部画素電極が重なる領域を斜線のハッチングで示す。
尚、本実施形態では、更に、封止層13と、ビア部16と、キャパシタ電極23と、キャパシタ配線24と、画素電極25が設けられているが、これらの構成は必要に応じて設ければよい。
以下、薄膜トランジスタアレイ1000の各構成要素について順に説明する。
絶縁性の基板10は、フレキシブルな基板を用いることが望ましい。一般的に用いられる材料として、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)やポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネートなどのプラスチック材料が挙げられる。石英、ガラス基板やシリコンウェハなども絶縁性の基板として用いることは可能であるが、薄型化、軽量化、フレキシブル化を考慮するとプラスチック基板が好ましい。また、各製造プロセスに用いられる温度などを考慮すると、基板としてPENやポリイミドなどを用いることが望ましい。
ゲート電極21、ソース電極27、ドレイン電極26、ゲート配線22およびソース配線28の材料として用いられる材料は特に限定されるものではないが、一般的に用いられる材料には金、白金、ニッケルなどの金属の薄膜、および、インジウム錫酸化物などの酸化物の薄膜、および、ポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS)、ポリアニリンなどの導電性高分子、および、金、銀、ニッケルなどの金属コロイド粒子を分散させた溶液、および、銀などの金属粒子を導電材料として用いた厚膜ペーストなどがある。
また、ゲート電極21、ソース電極27、ドレイン電極26、ゲート配線22およびソース配線28の形成方法としては特に限定されるものではなく、蒸着やスパッタなどの乾式成膜法であってもよい。しかしながら、フレキシブル化、低コスト化などを考慮するとスクリーン印刷、反転オフセット印刷、凸版印刷、インクジェット法などの湿式成膜法により形成することが望ましい。
上部画素電極29の材料については、薄膜トランジスタ部を遮光する必要性があることから、遮光性を有する材料であることが望ましく、遮光性の指標としては光学濃度(OD値)が波長300nmから1000nmの波長領域において膜厚1μmあたり0.2以上であることが望ましい。なお、OD値は顕微分光器(大塚電子製MCPD2000)を用いて測定を行い、下記の関係式(式1)より求めることができる。
OD値=log10(I0/I)(式1)
ここで、I0;入射光強度、I;透過光強度である。
上部画素電極29の形成方法としては特に限定されるものではないが、フレキシブル化、低コスト化などを考慮するとスクリーン印刷、グラビアオフセット印刷、反転オフセット印刷、凸版印刷、インクジェット法などの湿式成膜法により形成することが好ましく、ビア埋めなどを考慮すると、厚膜の上部画素電極29を形成できるスクリーン印刷やグラビアオフセット印刷が好適である。
また、上部画素電極29の膜厚は5μm以上であることが好ましい。上部画素電極29の膜厚が厚い方が光の透過は抑制され、上述のように光学濃度が0.2であった場合でもトランジスタ部に到達する光は10%に抑制される。
ゲート絶縁膜11として用いられる材料は特に限定されるものではないが、一般的に用いられる材料にはポリビニルフェノール、ポリメタクリル酸メチル、ポリイミド、ポリビニルアルコール、エポキシ樹脂などの樹脂、並びにアルミナやシリカゲルなどの粒子を分散させた無機化合物などがある。また、PETやPEN、PESなどの薄膜フィルムをゲート絶縁膜11として用いてもよい。
ゲート絶縁膜11の形成方法としては特に限定されるものではなく、蒸着やスパッタなどの乾式成膜法であってもよい。しかしながら、フレキシブル化、低コスト化などを考慮するとスクリーン印刷、反転オフセット印刷、凸版印刷、およびインクジェット法などの湿式成膜法により形成することが望ましい。
半導体層12として用いられる材料は特に限定されるものではないが、一般に用いられる材料にはアモルファスシリコンなどのシリコン系半導体材料、InGaZnOなどの酸化物半導体材料、ポリチオフェン、ポリアリルアミン、フルオレンビチオフェン共重合体、およびそれらの誘導体のような高分子系有機半導体材料、およびペンタセン、テトラセン、銅フタロシアニン、ペリレン、およびそれらの誘導体のような低分子系有機半導体材料などが挙げられる。しかしながら、低コスト化、フレキシブル化、大面積化を考慮すると印刷法が適用できる有機半導体材料を用いることが望ましい。また、カーボンナノチューブあるいはフラーレンなどの炭素化合物や半導体ナノ粒子分散液なども半導体材料として用いてもよい。
半導体層12を形成する印刷方法としては、グラビア印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷およびインクジェット法など、公知の方法を用いることが出来る。一般的に、上記の有機半導体材料は、溶媒に対する溶解度が低いため、低粘度溶液の印刷に適した凸版印刷、反転オフセット印刷、インクジェット法、ディスペンサを用いることが望ましい。特に凸版印刷は、印刷時間が短くインク使用量が少ないので最も好ましく、且つストライプの形状の印刷に適している。半導体層をストライプ形状とすることで、アニロックスの凹凸による膜厚のばらつきの分布がストライプ形状内では平均化されて半導体層の膜厚が一定となり、TFT特性を均一化できる。
層間絶縁膜14として用いられる材料は特に限定されるものではないが、一般に用いられる材料にはアクリル樹脂、エポキシ樹脂、有機・無機ハイブリッド樹脂などが挙げられる。また、形成方法としてはスクリーン印刷やグラビア印刷、グラビアオフセット印刷などの各種印刷方法のほか、フォトリソグラフィーによる形成方法も挙げられるが、低コスト化や大面積化の観点から印刷方法の方が好ましく、比較的厚膜で微細なパターンを形成可能なグラビアオフセット印刷法が最も好適である。
上部画素電極間絶縁層15として用いられる材料は、絶縁性を有しているものであれば特に限定されるものではないが、一般に用いられる材料にはアクリル樹脂、エポキシ樹脂、有機・無機ハイブリッド樹脂などが挙げられる。また、形成方法としてはスクリーン印刷やグラビア印刷、グラビアオフセット印刷などの各種印刷方法のほか、フォトリソグラフィーによる形成方法も挙げられるが、低コスト化や大面積化の観点から印刷方法の方が好ましく、比較的厚膜でパターン形成可能なスクリーン印刷が最も好適である。
また、上部画素電極間絶縁層15の膜厚は1μm以上20μm以下であることが望ましい。膜厚が1μm未満の場合は、隣り合う上部画素電極29、30と間に形成されるキャパシタの容量が大きくなるため、例えば薄膜トランジスタアレイを用いてディスプレイを駆動する場合においてクロストークが生じ、表示不良を引き起こすことが懸念される。また、20μmを超える厚膜になると上部画素電極を上部画素電極間絶縁層15の上方に形成する際にパターン不良を引き起こすことが懸念される。
また、上部画素電極間絶縁層15は遮光性を有していても良い。上部画素電極間絶縁層15の膜厚を厚くすること等によって遮光性を付与することができる。上部画素電極間絶縁層15が遮光性を有する場合、上部画素電極間絶縁層15からの光の透過を抑制することができる。
また、上部画素電極29は薄膜トランジスタアレイ1000の外周部で薄膜トランジスタが形成されていない領域にダミーパターンを設けても良いが、その場合にはダミー領域の隣り合う上部画素電極29、30が上部画素電極間絶縁層15を挟んで重なり合っていてもいなくても良い。また、各上部画素電極および上部画素電極間絶縁層の形成パターンは、隣り合う上部画素電極が絶縁できれば、限定されない。
また、薄膜トランジスタアレイ1000を平面視した場合の隣り合う上部画素電極29、30の重なり合う幅は5μm以上50μm以下とし、上部画素電極間絶縁層15をこの幅以上とすることが望ましい。5μm未満であると、特に印刷法により上部画素電極29、30および上部画素電極間絶縁層15を形成する際に位置合わせずれなどにより隣り合う上部画素電極間29、30でショートする懸念がある。また、50μmを超えると上述のように隣り合う上部画素電極29、30間に形成されるキャパシタの容量が大きくなるため、例えば薄膜トランジスタアレイを用いてディスプレイを駆動する場合においてクロストークが生じ、表示不良を引き起こすことが懸念される。
尚、薄膜トランジスタアレイ1000には、必要に応じて封止層やガスバリア層、平坦化膜などを形成してもよい。特に半導体層12として有機半導体材料を用いる場合には、層間絶縁膜14の材料によっては半導体層12が溶剤などによりダメージを受けることがあるため、図3に示すように封止層13を設けることが好ましい。
また、薄膜トランジスタアレイ1000において、ソース・ドレインの呼称は便宜上のものであり、逆に呼んでもよい。本実施形態においては、ソース配線28に接続された電極をソース電極27とし、画素電極25に接続された電極をドレイン電極26と呼んでいる。
本実施形態において、薄膜トランジスタの構造は特に限定されるものではなく、トップゲート型、ボトムゲート型などの構造が挙げられる。
(実施例1)
本実施例では、第1の実施形態で説明したボトムゲート・ボトムコンタクト型薄膜トランジスタアレイ1000を製造した。
基板10としてポリエチレンナフタレート(PEN)フィルムを用いた。銀ナノ粒子を分散させたインキを用い、インクジェット法でゲート電極21、ゲート配線22、キャパシタ電極23、キャパシタ配線24を形成した。ゲート絶縁膜として、ポリイミドをダイコーターにより塗布し、180℃で1時間乾燥させてゲート絶縁膜11を形成した。
次に、銀ナノ粒子を分散させたインキを用い、インクジェット法でソース電極27、ドレイン電極26およびソース配線28、画素電極25を形成した。
半導体材料として、6,13−ビス(トリイソプロピルシリルエチニル)ペンタセン(TIPS−ペンタセン)(Aldrich製)を用いた。テトラリンに2重量%で溶解させたものをインキとして用いた。また、凸版として感光性樹脂凸版を用いて、150線のアニロックスロールを用いて凸版印刷によりストライプ形状の半導体を印刷し、100℃で60分乾燥させて半導体層12を形成した。
次に、封止材料としてサイトップ(登録商標)(旭硝子製)を用い、スクリーン印刷により印刷、100℃で90分乾燥させて封止層13とした。
次に、層間絶縁材料としてエポキシ樹脂をダイコーターにより塗布し、露光、現像により層間絶縁膜14およびビア部16を形成した。
次に、上部画素電極材料として銀ペーストを用い、スクリーン印刷法により上部画素電極29を10μmの膜厚で形成した。このとき、上部画素電極29の光学濃度(OD値)は波長300nmから1000nmの波長領域において膜厚1μmあたり1であった。
次に、上部画素電極間絶縁材料としてアクリル樹脂を用い、スクリーン印刷法により上部画素電極間絶縁層30を10μmの膜厚で形成した。
上述の上部画素電極形成と上部画素電極間絶縁層形成を繰り返すことにより、薄膜トランジスタアレイ1000を形成した。このとき、薄膜トランジスタアレイ1000を平面視した場合の隣り合う上部画素電極の重なり合う幅は25μmであった。
薄膜トランジスタアレイ1000にソーラーシミュレーターを用いて1SUNの光を照射しながらトランジスタ特性を測定した結果、閾値電圧の変化やOn・Off電流の増加などの異常動作は確認されなかった。
(実施例2)
本実施例では、上部画素電極間絶縁層15に遮光性を有する絶縁材料を用い、上部画素電極間絶縁層の膜厚が20μmであった以外は実施例1と同様である。
上部画素電極間絶縁材料としてカーボンブラックを含有したノボラック樹脂を用い、スクリーン印刷法により上部画素電極間絶縁層15を20μmの膜厚で形成した。
上述の上部画素電極形成と上部画素電極間絶縁層形成を繰り返すことにより、薄膜トランジスタアレイ1000を形成した。このとき、薄膜トランジスタアレイ1000を平面視した場合の隣り合う上部画素電極の重なり合う幅は25μmであった。
薄膜トランジスタアレイ1000にソーラーシミュレーターを用いて1SUNの光を照射しながらトランジスタ特性を測定した結果、閾値電圧の変化やOn・Off電流の増加などの異常動作は確認されなかった。
(比較例1)
図4は、本比較例に係る薄膜トランジスタアレイ2000の概略模式図、図5は図4の1画素分の拡大図であり、図6は図5のc−d線に沿った断面模式図である。本比較例は、上部画素電極間絶縁層15を用いず、且つ隣り合う上部画素電極29が所定の間隔を隔てて離間している以外は実施例1と同様である。
本比較例に係る薄膜トランジスタアレイ2000にソーラーシミュレーターを用いて1SUNの光を照射しながらトランジスタ特性を測定した結果、閾値電圧は光を照射しない場合と比較してプラス側に10Vシフト、On電流は2倍に増加、Off電流は10倍に増加し、異常動作を示した。
(比較例2)
本比較例に係る薄膜トランジスタアレイは、上部画素電極の光学濃度が、波長300nmから1000nmの波長領域において、膜厚1μmあたり0.1で、上部画素電極の膜厚が5μmである以外は実施例1と同様である。
本比較例に係る薄膜トランジスタアレイにソーラーシミュレーターを用いて1SUNの光を照射しながらトランジスタ特性を測定した結果、閾値電圧は光を照射しない場合と比較してプラス側に4Vシフト、On電流は1.5倍に増加、Off電流は5倍に増加し、異常動作を示した。
(比較例3)
本比較例に係る薄膜トランジスタアレイは、上部画素電極の光学濃度が、波長300nmから1000nmの波長領域において、膜厚1μmあたり0.2で、上部画素電極の膜厚が2μmである以外は実施例1と同様である。
本比較例に係る薄膜トランジスタアレイにソーラーシミュレーターを用いて1SUNの光を照射しながらトランジスタ特性を測定した結果、閾値電圧は光を照射しない場合と比較してプラス側に4Vシフト、On電流は1.5倍に増加、Off電流は5倍に増加し、異常動作を示した。
(比較例4)
本比較例に係る薄膜トランジスタアレイは、隣り合う上部画素電極の重なり合う幅が3μmである以外は実施例1と同様である。
本比較例に係る薄膜トランジスタアレイを用いて反射型ポリマーネットワーク液晶ディスプレイを駆動した結果、一部で隣り合う画素間のショートに起因した表示不良が確認された。
(比較例5)
本比較例に係る薄膜トランジスタアレイは、隣り合う上部画素電極の重なり合う幅が80μmである以外は実施例1と同様である。
本比較例に係る薄膜トランジスタアレイを用いて反射型ポリマーネットワーク液晶ディスプレイを駆動した結果、一部でクロストークによる表示不良が確認された。
(比較例6)
本比較例に係る薄膜トランジスタアレイは、上部画素電極間絶縁層の膜厚が0.5μmである以外は実施例1と同様である。
本比較例に係る薄膜トランジスタアレイを用いて反射型ポリマーネットワーク液晶ディスプレイを駆動した結果、一部で隣り合う画素間のショートに起因した表示不良が確認された。
(比較例7)
本比較例に係る薄膜トランジスタアレイは、上部画素電極間絶縁層の膜厚が40μmである以外は実施例1と同様である。
隣り合う上部画素電極を上部画素電極間絶縁層の上方に形成する際にパターン不良が確認された。
以上の結果から、本発明に係る薄膜トランジスタアレイの安定した動作が確認できた。
本発明の薄膜トランジスタアレイおよびその製造方法は、例えば、ディスプレイ関連の技術分野に効果的に適用可能である。特に、フレキシブルディスプレイの分野に有用である。
10 基板
11 ゲート絶縁膜
12 半導体層
13 封止層
14 層間絶縁膜
15 上部画素電極間絶縁層
16 ビア部
21 ゲート電極
22 ゲート配線
23 キャパシタ電極
24 キャパシタ配線
25 画素電極
26 ドレイン電極
27 ソース電極
28 ソース配線
29 上部画素電極
30 隣接上部画素電極
1000、2000 薄膜トランジスタアレイ

Claims (7)

  1. 基板と、前記基板上に少なくともゲート電極と、ゲート絶縁膜と、ソース・ドレイン電極と、前記ソース・ドレイン電極間に形成された半導体層と、層間絶縁膜と、上部画素電極とを有する複数の薄膜トランジスタと、前記ゲート電極が接続されるゲート配線と、前記ソース電極が接続されるソース配線とを備え、隣り合う上部画素電極どうしは絶縁性を有する上部画素電極間絶縁層を挟んで重なり合う、薄膜トランジスタアレイ。
  2. 前記上部画素電極の光学濃度が、波長300nmから1000nmの波長領域において、膜厚1μmあたり0.2以上である、請求項1に記載の薄膜トランジスタアレイ。
  3. 前記上部画素電極の膜厚が5μm以上である、請求項1または2に記載の薄膜トランジスタアレイ。
  4. 前記薄膜トランジスタアレイを平面視した場合の前記隣り合う上部画素電極の重なり合う幅が5μm以上50μm以下である、請求項1乃至3の何れかに記載の薄膜トランジスタアレイ。
  5. 前記上部画素電極間絶縁層の膜厚が1μm以上20μm以下である、請求項1乃至4の何れかに記載の薄膜トランジスタアレイ。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の薄膜トランジスタの製造方法であって、
    前記上部画素電極をスクリーン印刷法により形成する工程を含む、薄膜トランジスタの製造方法。
  7. 請求項1乃至5の何れかに記載の薄膜トランジスタの製造方法であって、
    前記上部画素電極間絶縁層をスクリーン印刷法により形成する工程を含む、薄膜トランジスタの製造方法。
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