JP6390122B2 - 薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタアレイの製造方法及び画像表示装置 - Google Patents

薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタアレイの製造方法及び画像表示装置 Download PDF

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本発明は、薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタアレイの製造方法及び画像表示装置に関する。
情報技術の目覚しい発展により、現在ではノート型パソコンや携帯情報端末などでの情報の送受信が頻繁に行われている。近い将来、場所を選ばずに情報をやり取りできるユビキタス社会が来るであろうことは周知の事実である。そのような社会においては、より軽量、薄型の情報端末が望まれる。
現在半導体材料の主流はシリコン系であり、製造方法としてはフォトリソグラフィを用いたものが一般的である。
一方で、印刷技術を用いて電子部材を製造するプリンタブルエレクトロニクスが注目されている。印刷技術を用いることで、フォトリソグラフィよりも装置や製造コストが下がり、また真空や高温を必要としないことからプラスチック基板が利用できるなどのメリットが挙げられる。このような電子部材の一例として、図5から7に平面図および断面図を示す薄膜トランジスタアレイ30が挙げられる。薄膜トランジスタ30は、基板1、ゲート電極2、キャパシタ電極3、ゲート絶縁体層4、半導体層5、ソース電極6、ドレイン電極7、保護層8を備える。
またプリンタブルエレクトロニクスの応用分野は広く、薄型、軽量のフレキシブルディスプレイに限らず、RFID(Radio Frequency Identification)タグやセンサーなどへの応用も見込まれている。このように、ユビキタス社会に向けてプリンタブルエレクトロニクスの研究は必要不可欠である。
溶液から半導体層を形成するには、スピンコート法、ディップ法、インクジェット法などの方法が挙げられる。このうち、スピンコート法やディップ法で製造されたトランジスタを複数配置したトランジスタアレイにおいては、トランジスタ素子間やトランジスタと画素電極との間の半導体層中を電流が流れやすいため、オフ状態での電流(リーク電流)値が大きくなり、オンオフ比が低下してしまう問題がある。
このため、例えば特許文献1においてはインクジェット法を用いて所望の場所に半導体層を形成することにより、トランジスタ素子分離を実現している。また、例えば特許文献2においてはソース電極、ドレイン電極の間のチャネル部に半導体溶液を注入することによってトランジスタ素子分離を実現している。
特開2005−210086号公報 特開2004−80026号公報
しかしながら、特許文献2の方法においてチャネル部に半導体溶液を注入するには隔壁の形成が必要となる為、通常のトランジスタ作製方法に加えて隔壁材料の成膜、及びパターニングのプロセスを別途行わなければならない。
また、特許文献1、2の方法において印刷法で半導体層を形成する場合、素子特性の向上、安定化には素子分離を図る必要がある為に位置精度の良い印刷方法が求められる。
本発明は、上述の課題を鑑みてなされたものであり、アライメント精度よく半導体層と保護層を形成し、かつ簡便な方法でトランジスタ素子分離が実現可能な高性能、高安定の薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタアレイの製造方法及び画像表示装置を提供する。
本発明の他の局面は、複数のトランジスタが形成された薄膜トランジスタアレイの製造方法であって、基板の上にゲート電極を形成する工程と、基板とゲート電極との上にゲート絶縁体層を形成する工程と、ゲート絶縁体層の上に半導体層を形成する工程と、ゲート絶縁体層と半導体層の上に複数のトランジスタの領域にわたってソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、ゲート絶縁体層と、半導体層と、ソース電極及びドレイン電極の上に複数のトランジスタの領域にわたって保護層を形成する工程と、半導体層のうち、ソース電極、ドレイン電極及び保護層のいずれによっても被覆されていない箇所を除去する工程とを含み、半導体層を形成する工程において、半導体層を前記複数のトランジスタの領域にわたって前記ゲート電極の延伸方向、かつソース電極とドレイン電極との間のチャネル部を流れる電流の方向と平行方向にストライプ状に形成し、保護層を形成する工程において、保護層を半導体層とほぼ直交する方向にストライプ状に形成する薄膜トランジスタアレイの製造方法である。
また、半導体層が塗布法にて形成されてもよい。
また、保護層が塗布法にて形成されてもよい。
また、半導体層の一部を除去する工程において、有機系溶剤、無機系溶剤、及びこれらの混合溶液のいずれかを用いて半導体層の一部を除去してもよい。
また、半導体層の一部を除去する工程において、有機系溶剤、無機系溶剤、及びこれらの混合溶液のいずれかの蒸気を用いて半導体層の一部を除去してもよい。
また、塗布法は、凸版印刷、凹版印刷、平版印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェット、熱転写印刷、ディスペンサ、スピンコート、ダイコート、マイクログラビアコート、ディップコートのいずれかであってもよい。
本発明によれば、塗布法にて半導体層をチャネル部を流れる電流と平行方向にストライプ形状に形成後、塗布法にて半導体層と直交する方向に保護層をストライプ形状に形成し、ソース電極、ドレイン電極及び保護層のいずれによっても被覆されていない箇所の半導体層を除去することで、アライメント精度良く半導体層と保護層を形成し、かつ簡便な方法でトランジスタ素子の分離が可能である。
本発明に係る薄膜トランジスタの一実施形態を示す平面図である。 本発明に係る薄膜トランジスタの一実施形態を示す断面図である。 本発明に係る薄膜トランジスタの一実施形態を示す断面図である。 本発明に係る薄膜トランジスタ製造方法に係る薄膜トランジスタの製造途中物及び比較例に係る薄膜トランジスタの平面図である。 従来技術に係る薄膜トランジスタの一例を示す平面図である。 従来技術に係る薄膜トランジスタの一例を示す断面図である。 従来技術に係る薄膜トランジスタの一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。なお、実施の形態において、同一構成要素には同一符号を付け、重複する説明は省略する。
(薄膜トランジスタ)
本発明に係る薄膜トランジスタは、典型的には、複数の薄膜トランジスタがマトリックス状に配列されたトランジスタアレイの態様で提供される。本実施形態に係る薄膜トランジスタを複数含む薄膜トランジスタアレイ10を上面から見た平面図を図1に、断面図を図2及び3に示す。図2は、図1において、薄膜トランジスタアレイ10をA−A’線で切断した断面図である。図3は、図1において、薄膜トランジスタアレイ10をB−B’線で切断した断面図である。薄膜トランジスタは、基板1と、基板1の上に形成されたゲート電極2及びキャパシタ電極3と、基板1、ゲート電極2及びキャパシタ電極3との上に形成されたゲート絶縁体層4と、ゲート絶縁体層4の上に形成された半導体層5と、ゲート絶縁体層4と半導体層5との上に形成されたソース電極6及びドレイン電極7と、ゲート絶縁体層4、半導体層5、ソース電極6及びドレイン電極7の上にストライプ形状に形成された保護層8とを含み、基板1を上面から見た平面視において、半導体層5の、ソース電極6とドレイン電極7との間のチャネル部を流れる電流の方向における両端が、ソース電極6及びドレイン電極7の端部とほぼ一致し、保護層8における、ストライプ形状の形成方向は、チャネル部を流れる電流の方向とほぼ垂直な方向に形成されている。
チャネル部を流れる電流の方向とは、図1および2に矢印で示した方向(図1および2の左右方向)である。半導体層5の、ソース電極6とドレイン電極7との間のチャネル部を流れる電流の方向における両端とは、図1および2におけるS11およびS12で示した端面であり、図1および2において、それぞれの半導体層5の左右端である。ソース電極6及びドレイン電極7の端部とは、図1および2におけるS21およびS22で示した端面であり、図1および2において、それぞれのソース電極6の左端及びドレイン電極7の右端である。
本実施形態に係る薄膜トランジスタアレイは、図1および2に示すように、基板1を上面から見た平面視において、半導体層5の、ソース電極6とドレイン電極7との間のチャネル部を流れる電流の方向における両端であるS11およびS12が、ソース電極6及びドレイン電極7の端部であるS21およびS22とほぼ一致するように形成される。
保護層8は、図1に示すように、チャネル部を流れる電流の方向とほぼ垂直な方向(図1の上下方向)に、ストライプ形状(縞状、帯状)に形成される。保護層8をストライプ形状に印刷することでアライメント精度よく保護層8を形成できる。
本実施形態に係る基板1は可撓性を有することが望ましい。基板1の材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネートなどのプラスチック材料が挙げられる。石英などのガラス基板やシリコンウェハなども絶縁性の基板として用いることができるが、薄型化、軽量化、フレキシブル化を考慮するとプラスチック基板が好ましい。また、各製造プロセスに用いられる温度などを考慮すると、基板1としては、特にPENやポリイミドなどを用いることが望ましい。
基板1が可撓性を有することで、フレキシブル、軽量、薄型な薄膜トランジスタを形成することができ、ひいては薄膜トランジスタを用いたデバイスにおいてもこれらの利点を生かすことができる。
本実施形態に係るゲート電極2、キャパシタ電極3の材料としては特に限定されるものではないが、例えば金、白金、アニミニウム、ニッケル、インジウム錫酸化物(ITO)などの金属あるいは酸化物の薄膜、ポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS)あるいはポリアニリンなどの導電性高分子、金、銀、ニッケルなどの金属コロイド粒子を分散させた溶液、若しくは銀などの金属粒子を導電材料として用いた厚膜ペーストなどがある。
本実施形態に係るゲート絶縁体層4の材料は、例えばポリビニルフェノール、ポリイミド、ポリメタクリル酸メチルなどの高分子溶液、アルミナやシリカゲルなどの粒子を分散させた溶液などを用いることができる。ゲート絶縁体層4の形成方法にはスピンコート法やダイコート法などの方法を用いることができる。また、PET、PEN、PESなどの薄膜フィルムをゲート絶縁体層4として用いてもよい。また、SiO2、SiN、SiON、Al2O3等の各種絶縁材料を用い、スパッタリング法、プラズマCVD法、真空蒸着法等で形成することもできる。
本実施形態に係る半導体層5の材料は、有機半導体材料や金属酸化物半導体材料であることが望ましい。有機半導体材料や金属酸化物半導体材料は、一部の有機溶媒に可溶であるため、半導体層5を印刷法により形成することができる。但し、有機半導体材料や金属酸化物半導体材料を溶媒に溶解させず粒子の状態で分散し、分散液を印刷した後、乾燥や焼成することにより半導体層5を形成してもよい。有機半導体材料にはポリチオフェン、ポリアリルアミン、フルオレンビチオフェン共重合体、およびそれらの誘導体のような高分子系有機半導体材料、ならびにペンタセン、テトラセン、銅フタロシアニン、ペリレン、およびそれらの誘導体のような低分子系有機半導体材料を用いてもよい。しかしながら、低コスト化、フレキシブル化、大面積化を考慮すると印刷法が適用できる有機半導体材料を用いることが望ましい。また、カーボンナノチューブあるいはフラーレンなどの炭素化合物や半導体ナノ粒子分散液なども半導体材料として用いてもよい。また、金属酸化物半導体材料として亜鉛やインジウム、ガリウムなどの金属塩化物、金属アセテート、金属硝酸塩などを用いることも出来る。
本実施形態に係るソース電極6、ドレイン電極7の材料としては、特に限定されるものではないが、例えば金、白金、アニミニウム、ニッケル、インジウム錫酸化物(ITO)などの金属あるいは酸化物の薄膜、ポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS)あるいはポリアニリンなどの導電性高分子、金、銀、ニッケルなどの金属コロイド粒子を分散させた溶液、若しくは銀などの金属粒子を導電材料として用いた厚膜ペーストなどがある。
本実施形態において、保護層8の封止材料として用いる材料は、有機物、無機物又は有機物と無機化合物の混合物を含む材料を用いることができ、特に限定されるものではないが、一般的に用いられる材料としてはフッ素系樹脂やポリビニルアルコールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、保護層8には必要に応じて遮光性を付与することも出来る。
(薄膜トランジスタアレイの製造方法)
次に、本実施形態に係る薄膜トランジスタアレイの製造方法について説明する。
本実施形態に係る薄膜トランジスタアレイの製造方法は、基板1の上にゲート電極2を形成する工程と、基板1とゲート電極2との上にゲート絶縁体層4を形成する工程と、ゲート絶縁体層4の上に半導体層5を形成する工程と、ゲート絶縁体層4と半導体層5の上に複数のトランジスタの領域にわたってソース電極6及びドレイン電極7を形成する工程と、ゲート絶縁体層4、半導体層5、ソース電極6及びドレイン電極7の上に複数のトランジスタの領域にわたって保護層8を形成する工程と、半導体層5のうち、ソース電極6、ドレイン電極7及び保護層8のいずれによっても被覆されていない半導体層9を除去する工程とを含み、半導体層5を形成する工程は、半導体層5を複数のトランジスタの領域にわたってゲート電極2の延伸方向、かつ、ソース電極6とドレイン電極7との間のチャネル部を流れる電流の方向とほぼ平行方向にストライプ状に形成する工程であり、保護層8を形成する工程は、保護層8を半導体層5とほぼ直交する方向にストライプ状に形成する。
図4は、本実施形態に係る薄膜トランジスタアレイの製造方法において、半導体層5のうち、ソース電極6、ドレイン電極7及び保護層8のいずれによっても被覆されていない半導体層9を除去する工程(以下、半導体層5の一部を除去する工程という)に至る前の、製造途中に係る薄膜トランジスタアレイ20の平面図である。図4において、点線で囲んだ、ソース電極6、ドレイン電極7及び保護層8のいずれによっても被覆されていない半導体層9は、この後の、半導体層5の一部を除去する工程において除去される。半導体層5の一部を除去する工程には、有機系溶剤、無機系溶剤、及びこれらの混合溶液のいずれかを用いて半導体層5の一部を洗い流す方法や、有機系溶剤、無機系溶剤、及びこれらの混合溶液のいずれかの蒸気にさらすことで半導体層5の一部を除去する方法がある。
本実施形態に係るゲート電極2、キャパシタ電極3、ソース電極6、及びドレイン電極7を形成する工程のうち、少なくとも1つが印刷法で行われることが望ましい。薄膜トランジスタを低コストで形成するためには、印刷法が有用であるからである。例えば、ゲート電極2、キャパシタ電極3、ソース電極6、及びドレイン電極7を真空蒸着法、スパッタリング法、フォトリソグラフィ、エッチングを用いて形成する場合に比べ、工程数を削減することができ、且つ真空プロセスを用いないことでコストを下げることができる。印刷法は特に限定されるものではないが、凸版印刷法、スクリーン印刷法、転写印刷法、インクジェット法などがある。
本実施形態に係る半導体層5の形成方法には、塗布法を用いることができる。具体的には、塗布法として、凸版印刷、凹版印刷、平版印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェット、熱転写印刷、ディスペンサ、スピンコート、ダイコート、マイクログラビアコート、ディップコート等を用いることができる。特に、半導体層5の形成には、凸版印刷法を用いることが望ましい。また、有機半導体材料や金属酸化物半導体材料を用いる場合、溶解させた溶液や分散させた溶液を用いることによって印刷法を適用することができるが、これらの有機半導体溶液や金属酸化物半導体溶液は、その溶解度の低さなどから粘度が低い場合が多い。そのため、用いることができる印刷法としては、凸版印刷法やインクジェット法がより好適である。インクジェット法の場合、細かいパターンを形成しようとすると、溶液が広がらないように工夫する必要があり、一般的にフォトリソグラフィやスクリーン印刷法などによって予めバンクを設ける必要があるため、凸版印刷法がより好ましい。
本実施形態に係る保護層8の形成方法には、塗布法を用いることができる。具体的には、塗布法として、凸版印刷、凹版印刷、平版印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェット、熱転写印刷、ディスペンサ、スピンコート、ダイコート、マイクログラビアコート、ディップコート等を用いることができる。
このように、本実施形態に係る薄膜トランジスタアレイの製造方法によって、図1から3に示す、薄膜トランジスタアレイ10を製造することができる。製造された薄膜トランジスタアレイ10は、塗布法にて半導体層をチャネル部を流れる電流と平行方向にストライプ形状に形成後、塗布法にて半導体層と直交する方向に保護層をストライプ形状に形成し、ソース電極、ドレイン電極及び保護層のいずれによっても被覆されていない箇所の半導体層9を除去するため、アライメント精度良く半導体層5と保護層8を形成し、かつ簡便な方法でトランジスタ素子の分離が可能である。
尚、本実施の形態に係る薄膜トランジスタを、上述のようにマトリックス状に配置して薄膜トランジスタアレイとして用いる場合、必要に応じて層間絶縁膜、上部画素電極、共通電極、ガスバリア層、平坦化膜、遮光膜などを形成してもよい。例えば、ソース電極6とドレイン電極7の上に層間絶縁膜を形成し、層間絶縁膜の上にドレイン電極7に電気的に接続された画素電極を形成し、画素電極の上に共通電極を形成して得られた薄膜トランジスタアレイを画素表示媒体として、画像表示装置に用いることができる。
また、薄膜トランジスタアレイは、画像表示装置として用いることができる。画像表示装置としては、電子ペーパー、電気泳動型反射表示装置、透過型液晶表示装置、反射型液晶表示装置、半透過型液晶表示装置、有機EL表示装置及び無機EL表示装置等に用いることができる。
(実施例1)
本発明者は、図1に示した通り塗布法にて半導体層5をストライプ形状に形成し、半導体層5と直交する方向にストライプ形状に保護層8を形成後、ソース電極6、ドレイン電極7及び保護層8のいずれによっても被覆されていない半導体層9を除去することで素子分離を行い薄膜トランジスタアレイを作製した。
実施例1に係るボトムゲート・トップコンタクト型の薄膜トランジスタアレイ10の製造方法について説明する。まず、基板1の材料として、ポリエチレンナフタレート(PEN)、厚さ125μmを用いた。
次に、ゲート電極2、キャパシタ電極3の材料として、ナノ銀とポリエチレングリコールとの重量比が8:1であるナノ銀インキを用いた。ナノ銀インキを転写印刷法によりPEN基板1上に印刷し、180℃で1時間ベークしてゲート電極2を形成した。
次に、ゲート絶縁体層4の材料として、ポリビニルフェノールをシクロヘキサノンに10重量%溶解させた溶液を用いた。ゲート絶縁体層4の溶液をダイコータ法により塗布し、180℃で1時間乾燥させて形成した。
次に、半導体層5の材料として、フルオレン−ビチオフェンコポリマー(F8T2)をテトラリンで1.0重量%になるように溶解した溶液を用いた。半導体層5は、凸版印刷法を用いて形成するため、凸版として感光性樹脂凸版、150線のアニロックスロールを用いて半導体層5の溶液をチャネル部を流れる電流の方向と平行方向になるように印刷し、100℃で60分乾燥させて形成した。
次に、ソース電極6及びドレイン電極7の材料として、ナノ銀とポリエチレングリコールとの重量比が8:1であるナノ銀インキを用いた。ナノ銀インキを転写印刷法により印刷し、180℃で1時間乾燥させてソース電極6及びドレイン電極7を形成した。
次に、半導体層5と直交する方向に保護層8を形成した。
次に、ソース電極6、ドレイン電極7及び保護層8のいずれによっても被覆されていない半導体層9をトルエンで洗い流すことで素子の分離を行った。この結果、オフ状態での電流(リーク電流)値を小さくすることができた。
(実施例2)
保護層8まで形成する工程は実施例1と全く同様な方法を用いた。
次に、ソース電極6、ドレイン電極7及び保護層8のいずれによっても被覆されていない半導体層9をトルエンの蒸気にさらすことで除去して素子の分離を行い薄膜トランジスタアレイを作成した。この結果、オフ状態での電流(リーク電流)値を小さくすることができた。
(実施例3)
半導体層5の材料としてIn―Zn―O系酸化物溶液を用いた。半導体層5は、凸版印刷法を用いて形成するため、凸版として感光性樹脂凸版、150線のアニロックスロールを用いて半導体層5の溶液をチャネル部を流れる電流の方向と平行方向になるように印刷し、350℃、30分間ホットプレートにてアニール処理をして形成した。
保護層8までの形成プロセスにおいて、半導体層5の形成プロセス以外は実施例1と全く同様な方法を用いた。
次に、ソース電極6、ドレイン電極7及び保護層8のいずれによっても被覆されていない半導体層9を塩酸で洗い流すことで素子の分離を行い薄膜トランジスタアレイを作成した。この結果、オフ状態での電流(リーク電流)値を小さくすることができた。
(実施例4)
保護層8まで形成する工程は実施例3と全く同様な方法を用いた。
次に、ソース電極6、ドレイン電極7及び保護層8のいずれによっても被覆されていない半導体層9を塩酸の蒸気にさらすことで除去して素子の分離を行い薄膜トランジスタアレイを作成した。この結果、オフ状態での電流(リーク電流)値を小さくすることができた。
以下に比較例について説明する。比較例では、半導体層5をストライプ形状に形成、半導体層5と直交する方向に保護層8を形成後、保護層8で被覆されていない箇所の半導体層9を除去せずにストライプ形状のまま残っている、素子分離を行っていない薄膜トランジスタアレイを作製し、素子特性について実施例と比較した。
(比較例1)
保護層8まで形成する工程は実施例1と全く同様な方法を用いた。
しかしソース電極6、ドレイン電極7及び保護層8のいずれによっても被覆されていない半導体層9を除去せずに素子の分離を行わなかった。この結果、オフ状態での電流(リーク電流)値が高くなってしまった。
(比較例2)
保護層8まで形成する工程は実施例3と全く同様な方法を用いた。
しかしソース電極6、ドレイン電極7及び保護層8のいずれによっても被覆されていない半導体層9を除去せずに素子の分離を行わなかった。この結果、オフ状態での電流(リーク電流)値が高くなってしまった。
以上の結果から、塗布法にて半導体層5をストライプ形状に形成して、半導体層5と直交する方向に塗布法にて保護層8を形成後、有機系溶剤、無機系溶剤、及びそれらの混合溶液のいずれかで保護層8で被覆されていない箇所の半導体層9を除去することで、アライメント精度良く半導体層と保護層を形成し、かつ簡便な方法でトランジスタ素子の分離を実現し良好な素子特性を示す薄膜トランジスタ10を作製できることが確認できた。
1 基板
2 ゲート電極
3 キャパシタ電極
4 ゲート絶縁体層
5 半導体層
6 ソース電極
7 ドレイン電極
8 保護層
9 半導体層のうちソース電極、ドレイン電極及び保護層のいずれによっても被覆されていない領域
10、20、30 薄膜トランジスタアレイ
S11、S12 半導体層の両端
S21 ソース電極の端部
S22 ドレイン電極の端部

Claims (6)

  1. 複数のトランジスタが形成された薄膜トランジスタアレイの製造方法であって、
    基板の上にゲート電極を形成する工程と、
    前記基板と前記ゲート電極との上にゲート絶縁体層を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁体層の上に半導体層を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁体層と半導体層の上に複数のトランジスタの領域にわたってソース電極及びドレイン電極を形成する工程と、
    前記ゲート絶縁体層、前記半導体層、前記ソース電極及びドレイン電極の上に複数のトランジスタの領域にわたって保護層を形成する工程と、
    前記半導体層のうち、前記ソース電極、前記ドレイン電極及び前記保護層のいずれによっても被覆されていない箇所を除去する工程とを含み、
    前記半導体層を形成する工程において、前記半導体層を前記複数のトランジスタの領域にわたって前記ゲート電極の延伸方向、かつ前記ソース電極と前記ドレイン電極との間のチャネル部を流れる電流の方向と平行方向にストライプ状に形成し、
    前記保護層を形成する工程において、前記保護層を前記半導体層と直交する方向にストライプ状に形成する、薄膜トランジスタアレイの製造方法。
  2. 前記半導体層が塗布法にて形成される、請求項に記載の薄膜トランジスタアレイの製造方法。
  3. 前記保護層が塗布法にて形成される、請求項またはに記載の薄膜トランジスタアレイの製造方法。
  4. 前記半導体層の一部を除去する工程において、有機系溶剤、無機系溶剤、及びこれらの混合溶液のいずれかを用いて前記半導体層の一部を除去する、請求項乃至のいずれかに記載の薄膜トランジスタアレイの製造方法。
  5. 前記半導体層の一部を除去する工程において、有機系溶剤、無機系溶剤、及びこれらの混合溶液のいずれかの蒸気を用いて前記半導体層の一部を除去する、請求項乃至に記載の薄膜トランジスタアレイの製造方法。
  6. 前記塗布法は、凸版印刷、凹版印刷、平版印刷、オフセット印刷、スクリーン印刷、インクジェット、熱転写印刷、ディスペンサ、スピンコート、ダイコート、マイクログラビアコート、ディップコートのいずれかであることを特徴とする請求項乃至のいずれかに記載の薄膜トランジスタアレイの製造方法。
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