JP2015196440A - ダッシュパネル構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダッシュパネルを介して車体剛性を効率よく向上可能なダッシュパネル構造を提供する。
【解決手段】ダッシュパネル104は、車両前後方向に面した縦壁領域116と、車両後方へ屈曲した下部屈曲領域118とを有す。ダッシュパネル構造100は、縦壁領域116と下部屈曲領域118との境目の変化ラインL1より上方でダッシュパネル104に接続されるダッシュサイドメンバ106a、ダッシュパネル104の下縁における車幅方向の端部近傍に接続されるフロントサイドメンバ112aを含む。ダッシュパネル104はさらに、変化ラインL1に交差しダッシュサイドメンバ106aおよびフロントサイドメンバ112aの近傍を通る車両前方へ凸の稜線119aによって車幅方向外側に区画される筋交領域120aを有する。稜線119aは、車幅方向外側にゆくほど上昇し変化ラインL1と45°以上の角度で交差している
【選択図】図3

Description

本発明は、車体剛性を向上させるダッシュパネル構造に関するものである。
ダッシュパネルは、エンジンルーム等を含むフロントボディと乗員が搭乗する車室とを区画する、比較的大型の壁状の部材である。ダッシュパネルは、サイドメンバ等の車体骨格を成す部材と接続して設置されているため、車体剛性に少なからず影響を与えている。現在のダッシュパネルは、サイドメンバ等に生じうる変形を抑えられるよう、その構造に様々な工夫が施されている。
例えば、特許文献1の車体前部構造では、ダッシュパネルに独自の補強部材を重ねて取り付けることで、車体前部に生じうる変形を抑えている。補強部材は、ダッシュパネルの全体にわたって重ねられる大型の部材であって、各種のビードが設けられている。ビードは、周囲よりも盛り上がっている箇所である。特許文献1では、例えばビードをダッシュパネルの形状の変化ライン等にまたがるよう設けることで、ダッシュパネルを通じて車体剛性を向上させている。
特開2013−136314号公報
多くの車両では、ダッシュパネルの下端には、車幅方向の両端側にフロントサイドメンバが接続される。フロントサイドメンバは、例えばフロントタイヤのサスペンションが接続されること等によって、荷重を受けやすい部位である。ダッシュパネルの構造を通じて車体剛性を向上させるためには、ダッシュパネルのフロントサイドメンバ付近における剛性向上が効率的である。
本発明は、このような課題に鑑み、ダッシュパネルを介して車体剛性を効率よく向上可能なダッシュパネル構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかるダッシュパネル構造の代表的な構成は、フロントボディと車室とを隔てるダッシュパネルであって、車両前後方向に面する縦壁領域と、縦壁領域の下端から車両後方へ屈曲した下部屈曲領域とを有するダッシュパネルと、縦壁領域と下部屈曲領域との境目に沿って車幅方向へ仮想的に伸ばした変化ラインよりも上方でダッシュパネルの側縁に接続され、ダッシュパネルから車両前方へ延びた上側サイドメンバと、ダッシュパネルの下縁における車幅方向の端部近傍に接続され車両前後方向に延びた下側サイドメンバとを含んだダッシュパネル構造において、ダッシュパネルに設けられ、変化ラインに交差し上側サイドメンバおよび下側サイドメンバの近傍を通る車両前方へ凸の稜線によって縦壁領域および下部屈曲領域の車幅方向外側に区画される筋交領域を有し、筋交領域の稜線は、車幅方向外側にゆくほど上昇し変化ラインと45°以上の角度で交差していることを特徴とする。
従来、下側サイドメンバ(例えばフロントサイドメンバ)からダッシュパネルに荷重が加えられた場合、ダッシュパネルには縦壁領域と下部屈曲領域との間の変化ラインを起点に変形が生じることが多かった。そこで上記構成では、下側サイドメンバから上側サイドメンバ(例えばダッシュサイドメンバ)へと続く稜線を設け、この稜線を所定の角度、例えば45°以上の角度で変化ラインに交差させている。そして稜線の車外側に筋交領域を設けることで、ダッシュパネルの剛性を形状的に向上させている。この構成であれば、下側サイドメンバに生じうるねじれやサスペンションからの荷重入力による変形を効率よく抑えることができる。また、筋交領域を確保することによって荷重に対応することで、別個の独立した部材を使用して荷重に対応する場合よりも簡潔でコストパフォーマンスの高い補強を行うことができる。
当該ダッシュパネル構造はさらに、縦壁領域に車幅方向へわたって設置されて上側サイドメンバに接続されるクロスメンバと、ダッシュパネル上に設けられ、クロスメンバと筋交領域とが重なった重複部とを有してもよい。クロスメンバを備えることで、筋交領域を含めダッシュパネルの剛性がさらに向上する。またクロスメンバによってダッシュパネルと上側サイドメンバとの接続もより強固になるため、さらに効率よく荷重を伝達して変形の発生を防ぐことができる。
上記の稜線は、上側サイドメンバに接続されていて、クロスメンバと稜線とは重複部内で重なってともに延びそれぞれ上側サイドメンバに接続されていてもよい。クロスメンバと筋交領域とに加えてさらに稜線が重なった重複部に上側サイドメンバが接続することで、各部材がより強固に連結可能になる。
当該ダッシュパネル構造はさらに、筋交領域と下側サイドメンバとを接続する補強パネルを含んでもよい。この補強パネルによって、筋交領域と下側サイドメンバとの接続をより強固にし、それぞれに生じうる変形をさらに抑えることが可能になる。
上記の補強パネルは、さらにクロスメンバに接続されていてもよい。補強パネルをクロスメンバにも接続することで、補強パネルは筋交領域と下側サイドメンバとをさらに効率よく補強することが可能になる。
上記の補強パネルは、平面的に広がった三角形状の平面部を有し、平面部の三角形状の底辺で下側サイドメンバに接続され、他の一辺で筋交領域に接続され、上部の頂点でクロスメンバに接続されてもよい。補強パネルは、その平面部が筋交領域と下側サイドメンバ、およびクロスメンバとの間で突っ張る構成となっている。この構成の補強パネルであれば、筋交領域と下側サイドメンバとを効率よく補強することができる。また、補強パネルは、下側サイドメンバ、筋交領域およびクロスメンバの間で三角錐をかたどるように接続される。この三角錐構造によって、より高い剛性を立体的に発揮することが可能になり、各部材の変形、特にねじれ変形を効率よく抑えることが可能になる。
本発明によれば、ダッシュパネルを介して車体剛性を効率よく向上可能なダッシュパネル構造を提供することが可能になる。
本発明の第1実施形態にかかるダッシュパネル構造を実施した車両を示す図である。 図1のダッシュパネル構造を別方向から示した図である。 図2の部分(c)におけるフロントサイドメンバ付近の斜視図である。 本発明の第2実施形態にかかるダッシュパネル構造を実施した車両を示す図である。 フロントサイドメンバに荷重がかかる過程を示した図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態にかかるダッシュパネル構造を実施した車両102を示す図である。ダッシュパネル構造100は、ダッシュパネル104を中心とした複数の部材によって構成されている。なお、図1ではバンタイプの車両102を例示していて、ダッシュパネル104の前方のフロントボディにはエンジンルームは含まれていない。しかし本実施形態にかかるダッシュパネル構造100はバンタイプに限らず、フロントボディにエンジンルームを含むセダンタイプ等の様々な車両に実施可能である。
図1に示すダッシュパネル104は、車両102のエンジンルームと車室とを隔てる壁状の部材である。ダッシュパネル104は、車両102の車幅方向および上下方向にわたった比較的大型の形状を有している。ダッシュパネル104は、車体骨格を成す様々な部材に接続され、設置されている。
ダッシュパネル104には、車両の車両前後方向にのびる各種サイドメンバが接続されている。まず、ダッシュパネル104の上部側の車幅方向の両縁には、上側サイドメンバの例として、一対のダッシュサイドメンバ106a、106bが接続されている。ダッシュサイドメンバ106a、106bは、ダッシュパネル104やサイドボディを構成する各部材と、フロントボディを構成する部材とをつなぐ。
ダッシュパネル104の車幅方向の両縁におけるダッシュサイドメンバ106a、106bの下部には、ダッシュサイドエクステンションパネル108a、108bが接続している。ダッシュサイドエクステンションパネル108a、108bは、フロントタイヤのタイヤハウス等を構成する部材であって、車内側に向かって湾曲した形状を有している。
ダッシュパネル104の下縁110には、下側サイドメンバの例として、一対のフロントサイドメンバ112a、112bが接続されている。フロントサイドメンバ112a、112bは、車両前後方向に延びた柱状の部材であって、ダッシュパネル104の下縁110における車幅方向の端部近傍に接続されている。本実施形態では、フロントサイドメンバ112a、112bは、ダッシュサイドエクステンションパネル108a、108bの車内側近傍に設置されている。フロントサイドメンバ112a、112bには、不図示のサスペンションフレーム等が接続される。
ダッシュパネル104の上下方向の中央付近には、車幅方向にわたってクロスメンバ114が設けられている。クロスメンバ114は、車幅方向に延びた柱状の部材であって、ダッシュパネル104上において2つのダッシュサイドメンバ106a、106b同士に差し渡して設置されている。クロスメンバ114は、ダッシュパネル104から車両前方に突出した断面ハット型形状(図2の部分(b)参照)を有している。
図2は、図1のダッシュパネル構造100を別方向から示した図である。図2の部分(a)では、ダッシュパネル104を車両正面から示している。ダッシュパネル104には、大小さまざまな凹凸形状が形成されている。図2の部分(b)は、図2の部分(a)のA−A断面図である。ダッシュパネル104は、上下方向の途中で形状が変化している。まず、ダッシュパネル104の上部には、車両前後方向に面するよう上下方向へ延びた縦壁領域116が設けられている。そして、縦壁領域116の下端からは、下部屈曲領域118が車両後方へ屈曲して延びている。
図2の部分(b)に示す変化ラインL1は、縦壁領域116と下部屈曲領域118との境目である。図2の部分(a)では、変化ラインL1は、縦壁領域116と下部屈曲領域118との境目を車幅方向へ仮想的に伸ばした直線として示している。前述したクロスメンバ114は、変化ラインL1の上側に沿って、縦壁領域116に設けられている。またダッシュサイドメンバ106a、106bは、少なくとも一部が変化ラインL1よりも上方に位置するようダッシュパネル104に接続されている。
ダッシュパネル104は、前述したように各種の部材と接続していて、これら部材から荷重を受けることがある。特に、フロントサイドメンバ112a、112bは、走行中にサスペンションフレームを通じてタイヤからの荷重や振動を受ける。これら荷重や振動がダッシュパネル104に局所的にかかると、ダッシュパネル104に変形が生じる原因ともなりかねない。そこで本実施形態では、ダッシュパネル104に荷重に対する対策を施し、ダッシュパネル104を中心とした車体剛性を向上させている。
図2の部分(c)は、図2の部分(a)のダッシュパネル104におけるフロンドサイドメンバ112a付近の拡大図である。図2の部分(c)は、ダッシュパネル104の車幅方向の右端付近を示した図でもある。図2の部分(c)に示すように、ダッシュパネル104上には、フロントサイドメンバ112aおよびダッシュサイドメンバ106aの近傍を通るよう、稜線119aが形成されている。稜線119aは、車両前方へ凸に屈曲した折れ目が連続して設けられることで形成されている。この稜線119aの車外側には、筋交領域120aが設けられている。
図3は、図2の部分(c)におけるフロントサイドメンバ112a付近の斜視図である。図3に示すように、ダッシュパネル104上では、下部屈曲領域118が車両後方へ屈曲し、この下部屈曲領域118の車外側の領域が車両前方へ向かって延びた後、稜線119aにて車外側へ屈曲して筋交領域120aが形成されている。
筋交領域120aは、フロントサイドメンバ112aの上方にて、稜線119aによって縦壁領域116および下部屈曲領域118の車外側に区画されている。稜線119aではダッシュパネル104が屈曲しているため、稜線119aの箇所は断面2次モーメントが大きく変形しにくい。そして、筋交領域120aはおおよそ平坦に形成されていて、フロントサイドメンバ112aと稜線119aとの間で突っ張る役割をする。これらによって、フロントサイドメンバ112a、112bに荷重や振動が伝わっても、その荷重や振動によるダッシュパネル104の変形は防がれる。
図2の部分(c)に例示する直線L2は、稜線119aのうちフロントサイドメンバ112a側において直線を描いている主要な部分を、仮想的に伸ばして描いた線である。図2の部分(c)に示すように、直線L2は、車幅方向外側にゆくほど上昇し、変化ラインL1と角度α1≧45°で交差している。このように、直線L2が変化ラインL1に交差するよう稜線119aを設けることで、ダッシュパネル104上に立体的な形状が形成される。そのため、稜線119aが無く変化ラインL1のみが形成されている場合と比べて、変化ラインL1を起点に生じうる変形を効率よく抑えることが可能になる。
図2の部分(d)は、図2の部分(a)のフロントサイドメンバ112b付近の拡大図である。この図2の部分(d)は、ダッシュパネル104の車幅方向の左端付近を示した図でもある。図2の部分(d)に示すように、ダッシュパネル104上では車幅方向の左端においても、フロントサイドメンバ112bおよびダッシュサイドメンバ106bの近傍を通るよう、稜線119bが形成され、筋交領域120bが設けられている。稜線119bも稜線119aと同様に、車両前方へ凸に屈曲した箇所である。
直線L3は、稜線稜線119aのうちフロントサイドメンバ112b側において直線を描いている主要な部分を、仮想的に伸ばして描いた線である。この直線L3も、上述した直線L2と同様に、変化ラインに角度α2≧45°で交差している。したがって、当該ダッシュパネル構造100では、車両左側のフロントサイドメンバ112bから伝わる荷重等にも好適に耐えることが可能である。
図2の部分(a)に示すように、ダッシュパネル104上には、筋交領域120a、120bとクロスメンバ114とが重なった重複部122a、122bが形成されている。この重複部122a、122bを形成することで、筋交領域120a、120bはクロスメンバ114に支えられることになるため、フロントサイドメンバ112a、112bからの荷重等にそれぞれ好適に耐えることが可能になる。
クロスメンバ114は、重複部122a、122bにてダッシュサイドメンバ106a、106bに接続されている。この重複部122a、122b内では、さらに稜線119a、119bがクロスメンバ114と重なって共に延び、この稜線119a、119bもそれぞれダッシュサイドメンバ106a、106bに接続している。このように重複部122a、122bでは、クロスメンバ114と筋交領域120a、120bとに加えてさらに稜線119a、119bも重なったうえでダッシュサイドメンバ106a、106bが接続しているため、各部材がより強固に連結されている。したがって、ダッシュパネル104の剛性がさらに向上し、荷重を効率よく伝達して局所的集中を抑えて変形を防止できる。
これらのように、当該ダッシュパネル構造100では、稜線119a、119bの端を剛性部材であるフロントサイドメンバ112a、112bおよびダッシュサイドメンバ106a、106bもしくはそれに近いところに形成し、これら剛性部材間での荷重伝達および補強を効率的に行っている。
そして、フロントサイドメンバ112a、112bからダッシュサイドメンバ106a、106bへと続く稜線119a、119bの仮想的な直線L2、L3を変化ラインL1に所定の角度で交差させ、筋交領域120a、120bを設けることで、ダッシュパネル104の剛性を形状的に向上させている。この構成であれば、対になっているフロントサイドメンバ112a、112bの間に生じるねじれや、サスペンションフレームからの荷重入力による変形を効率よく抑えることができる。また、ダッシュパネル104上に筋交領域120a、120bを確保して荷重に対応することで、別個の独立した補強部材等を使用する場合よりも簡潔でコストパフォーマンスの高い補強を行うことができる。
従来では、車両走行中におけるコーナリング中に発生する力や路面の凹凸によるサスペンションから入力される力によって、車体にねじれ方向への荷重が発生することがあった。しかしながら、当該ダッシュパネル構造100では、稜線119a、119bおよび筋交領域120a、120bによってダッシュパネル104の剛性を高め、変化ラインL1の変形を防ぐことができる。したがって、車両全体としての車体剛性が向上し、車両の走行性の向上にも資することが可能である。
(第2実施形態)
図4は、本発明の第2実施形態にかかるダッシュパネル構造200を実施した車両102を示す図である。図4の部分(a)は、車両102の前部の斜視図である。ダッシュパネル構造200は、ダッシュパネル104の車幅方向両脇に2つの補強パネル202a、202bを備えている点で、図1等のダッシュパネル構造100と異なっている。なお、図4以降では、図1〜図3を参照して既に説明した構成要素について、同じ符号を付することによって説明を省略する。
図4の部分(b)は、図4の部分(a)の補強パネル202aの拡大図である。補強パネル202aは、筋交領域120aとフロントサイドメンバ112aとにわたって設置され、これら部材の接続をより強固にする。特に、補強パネル202aは、クロスメンバ114にも接続されていて、補強パネル202aは筋交領域120aとフロントサイドメンバ112aとをより効率よく補強することが可能になっている。なお、補強パネル202aは、ダッシュサイドエクステンションパネル108aにも、一部が接続されている。
図4の部分(c)は、図4の部分(b)のB−B断面図である。図4の部分(c)に示すように、補強パネル202aは、平面的に広がった平面部204を有し、平面部204の縁で筋交領域120aおよびフロントサイドメンバ112aに接続されている。この構成によって、補強パネル202aは、平面部204が筋交領域120aとフロントサイドメンバ112aとの間で突っ張る。
本実施形態において、平面部204は三角形状であり、底辺h1でフロントサイドメンバ112aに接続され、他の一辺h2で筋交領域120aに接続され、上部の頂点P1でクロスメンバ114に接続されている。このようにして、図4の部分(b)の補強パネル202aは、筋交領域120aと共に、フロントサイドメンバ112aの上方で間で仮想的な三角錐を縁取るように設置されている。ダッシュパネル構造200は、補強パネル202aを含んだこの三角錐構造によってフロントサイドメンバ112aとダッシュパネル104の接続箇所の角が補強されている。これによって、フロントサイドメンバ112aとダッシュパネル104との接続箇所においてより高い剛性を立体的に発揮することが可能になっていて、車体に対するねじり荷重等をより好適に分散させることができる。
図5は、フロントサイドメンバ112aに荷重がかかる過程を示した図である。図5の部分(a)は、フロントサイドメンバ112aに荷重がかかる前のダッシュパネル構造200を示している。車両走行中には、フロントサイドメンバ112aには、不図示のサスペンションフレーム等を通じて車両前方(図5中左方)へ向かう荷重がかかる。
図5の部分(b)は、図5の部分(a)のフロントサイドメンバ112aに荷重がかかった時を示した図である。図5の部分(b)に示すように、フロントサイドメンバ112aに矢印で示す車両前方への荷重がかかると、ダッシュパネル104の下部屈曲領域118が車両前方へ押され、変化ラインL1には屈曲を開く方向への力が生じる。しかしながら当該ダッシュパネル構造200では、補強パネル202aがフロントサイドメンバ112aと筋交領域120aとを連結している。加えて、補強パネル202aはその上部がクロスメンバ114に接続されていて、フロントサイドメンバ112aとクロスメンバ114とを上下方向に連結している。これによって、補強パネル202aは、フロントサイドメンバ112aと筋交領域120aおよびクロスメンバ114との間で突っ張り、ダッシュパネル104の変形を防ぐ。
このように、ダッシュパネル構造200では、不図示のサスペンションフレームやストラットタワー等からフロントサイドメンバ112aを通じて車両へ荷重が入力されても、その荷重を補強パネル202等を介して効果的に分散させ、ダッシュパネル104の変形を防ぐことができる。
例えば、補強パネル202aをフロントサイドメンバ112a上におけるサスペンションフレームの取付点の直上に配置することも可能である。この構成によると、サスペンションフレームから車体へ至る荷重の経路上に補強パネル202aが直接的に存在することになり、より効果的または効率的に応力の伝達や分散ができるようになる。この構成によると、ダッシュパネル104の変形を抑えるだけでなく、そこからさらにサイドボディ等へ荷重や振動が伝わることも防止できる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、車体剛性を向上させるダッシュパネル構造に利用することができる。
100…ダッシュパネル構造、102…車両、104…ダッシュパネル、106a…車両右側のダッシュサイドメンバ、106b…車両左側のダッシュサイドメンバ、108a…車両右側のダッシュサイドエクステンションパネル、108b…車両左側のダッシュサイドエクステンションパネル、110…ダッシュパネルの下縁、112a…車両右側のフロントサイドメンバ、112b…車両左側のフロントサイドメンバ、114…クロスメンバ、116…縦壁領域、118…下部屈曲領域、119a…車両右側の稜線、119b…車両左側の稜線、120a…車両右側の筋交領域、120b…車両左側の筋交領域、122a…車両右側の重複部、122b…車両左側の重複部、200…ダッシュパネル構造、202a…車両右側の補強パネル、202b…車両左側の補強パネル、204…平面部、L1…ダッシュパネルの変化ライン、P1…補強パネルの平面部の頂点、L2…車両右側の稜線を仮想的に伸ばした直線、L3…車両左側の稜線を仮想的に伸ばした直線、h1…補強パネルの平面部の底辺、h2…補強パネルの平面部の他の一辺、

Claims (6)

  1. 車両のフロントボディと車室とを隔てるダッシュパネルであって、車両前後方向に面する縦壁領域と、該縦壁領域の下端から車両後方へ屈曲した下部屈曲領域とを有するダッシュパネルと、
    前記縦壁領域と前記下部屈曲領域との境目に沿って車幅方向へ仮想的に伸ばした変化ラインよりも上方で前記ダッシュパネルの側縁に接続され、該ダッシュパネルから車両前方へ延びた上側サイドメンバと、
    前記ダッシュパネルの下縁における車幅方向の端部近傍に接続され車両前後方向に延びた下側サイドメンバとを含んだダッシュパネル構造において、
    前記ダッシュパネルに設けられ、前記変化ラインに交差し前記上側サイドメンバおよび前記下側サイドメンバの近傍を通る車両前方へ凸の稜線によって前記縦壁領域および前記下部屈曲領域の車幅方向外側に区画される筋交領域を有し、
    前記筋交領域の稜線は、車幅方向外側にゆくほど上昇し前記変化ラインと45°以上の角度で交差していることを特徴とするダッシュパネル構造。
  2. 当該ダッシュパネル構造はさらに、
    前記縦壁領域に車幅方向へわたって設置されて前記上側サイドメンバに接続されるクロスメンバと、
    前記ダッシュパネル上に設けられ、前記クロスメンバと前記筋交領域とが重なった重複部とを有することを特徴とする請求項1に記載のダッシュパネル構造。
  3. 前記稜線は、前記上側サイドメンバに接続されていて、
    前記クロスメンバと前記稜線とは前記重複部内で重なってともに延びそれぞれ前記上側サイドメンバに接続されていることを特徴とする請求項2に記載のダッシュパネル構造。
  4. 当該ダッシュパネル構造はさらに、前記筋交領域と前記下側サイドメンバとを接続する補強パネルを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のダッシュパネル構造。
  5. 前記補強パネルは、さらに前記クロスメンバに接続されていることを特徴とする請求項4に記載のダッシュパネル構造。
  6. 前記補強パネルは、平面的に広がった三角形状の平面部を有し、該平面部の三角形状の底辺で前記下側サイドメンバに接続され、他の一辺で前記筋交領域に接続され、上部の頂点で前記クロスメンバに接続されることを特徴とする請求項5に記載のダッシュパネル構造。
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Citations (8)

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