JP2015196361A - 筆記具用クリップ及び筆記具 - Google Patents
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Abstract
【課題】剛性が高くなる箱型クリップにおいて、外表面に穴を無くして外観を損なうことなく1つの部品で対象物を自在に挟めるバネ機能を付与することができる筆記具用クリップ及び筆記具を提供する。
【解決手段】クリップ10において、クリップ本体28は、外面壁10aに幅方向の両側壁10b、10bを設けた断面コ字形状を呈しており、軸方向の後方端部にて、外面壁10aの後部が両側壁10b、10b間の空間を塞ぐようにC字形状に曲がってから前方に向かうようにバネ部30を板状に形成している。
【選択図】図2
【解決手段】クリップ10において、クリップ本体28は、外面壁10aに幅方向の両側壁10b、10bを設けた断面コ字形状を呈しており、軸方向の後方端部にて、外面壁10aの後部が両側壁10b、10b間の空間を塞ぐようにC字形状に曲がってから前方に向かうようにバネ部30を板状に形成している。
【選択図】図2
Description
本発明は、筆記具用クリップ及び筆記具に関する。
従来、筆記具のクリップには、取り付け基部周辺の横断面がコ字状になった箱側構造のものがある(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特許文献1のクリップでは、軸筒の外面壁に沿わせたクリップ片と、クリップ片の後端に屈曲形成された屈曲基部と、該屈曲基部の両側に連続形成されたクリップ脚片とを設け、該クリップ脚片(ネック部)の先端に連続形成された取り付け片を挿入部材(尾冠)により軸筒の後部から嵌め込んで軸筒内に固定する。
前記特許文献1のクリップでは、横断面がコ字状の箱型形状であり軽量で、剛性が高いが、取り付け片を軸筒内に埋め込んで固定するため、取り付け片がバネ弾性に寄与せず、十分なバネ特性を持たせることができない。
また、特許文献2では、断面コ字状の箱型に折り曲げた筆記具用のクリップにおいて、クリップ本体の外面壁の一部を切り欠き、この切り欠いた部分を折り曲げてバネ部を一体形成したクリップが開示されている。
このクリップでは、バネ弾性を持つことができるが、クリップの外面壁(外表面)に穴(切り欠き)が形成されてしまうため、箱型形状として剛性を高めても、良く見える外表面の穴によってクリップの意匠性に欠ける。
本発明は、斯かる実情に鑑み、剛性が高くなる箱型クリップにおいて、外表面に穴を無くして外観を損なうことなく1つの部品で対象物を自在に挟めるバネ機能を付与することができる筆記具用クリップ及び筆記具を提供するものである。
本発明は、クリップ本体は、外面壁の幅方向端にほぼ垂直に両側壁を設けて、断面コの字形状とした箱型のクリップであって、
クリップ本体の、軸方向の後方端部には、バネ部を延設し、
前記バネ部には、幅方向両側にスリットを対で形成したことを特徴とする筆記具用クリップである。
クリップ本体の、軸方向の後方端部には、バネ部を延設し、
前記バネ部には、幅方向両側にスリットを対で形成したことを特徴とする筆記具用クリップである。
本発明において、クリップ本体には、軸方向の後方端部にて、外面壁の後部が両側壁間を塞ぐように曲がってから前方に向かうようにバネ部を板状に形成し、
前記バネ部では、バネ部と両側壁間を分かつようにスリットを形成したことが好適である。
前記バネ部では、バネ部と両側壁間を分かつようにスリットを形成したことが好適である。
本発明において、クリップ本体には、軸方向の後方端部にて、外面壁の後部が両側壁間を塞ぐように曲がっており、側壁の外面壁と離れて位置に後方向きにバネ部を延在し、
前記バネ部では、バネ部と側壁間を分かつようにスリットを形成したことが好適である。
前記バネ部では、バネ部と側壁間を分かつようにスリットを形成したことが好適である。
本発明は、上記のいずれのクリップを筆記具の軸筒外面に取り付けたことを特徴とする筆記具である。
本発明において、筆記具の軸筒外面の突起にヒンジを設け、当該ヒンジの外側に外面壁が位置し、バネ部が筆記具の軸筒に接するように設けて、
ヒンジを中心にしたクリップの揺動によってバネ部が弾発力を発揮するようにしたことが好適である。
また、本発明において、クリップのバネ部を筆記具の軸筒に固定してバネ部の弾性力でクリップが揺動し弾発力を発揮するようにしたことが好適である。
ヒンジを中心にしたクリップの揺動によってバネ部が弾発力を発揮するようにしたことが好適である。
また、本発明において、クリップのバネ部を筆記具の軸筒に固定してバネ部の弾性力でクリップが揺動し弾発力を発揮するようにしたことが好適である。
本発明の筆記具用クリップ及び筆記部によれば、断面コの字形状をした箱型のクリップは、剛性が高くなりバネ弾性の付与が難しいが、クリップ本体の、軸方向の後方端部には、バネ部を延設し、前記バネ部には、幅方向両側にスリットを対で形成したので、剛性が高いクリップでもその剛性がバネ部に影響しないので、バネ部のバネ弾性が十分に発揮できる。
したがって、外観を損なうことなくクリップの1部品で厚い対象物をも、いわゆるバインダーのようにバネ弾性機能を付与できるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1〜図4は実施例1に係るクリップを設けた筆記具の説明図である。
実施形態に係る筆記具は、外面壁10aの幅方向端にほぼ垂直に両側壁10b、10bを設けて、断面コの字形状とした箱型のクリップ10を設けたものである。
図1、図2に示すように、筆記具は、軸筒が前方から後方にかけて先軸12、中軸14、後軸16が互いにネジ結合されて一体になったものである。
軸筒内には、リフィール18が進退動可能に装着され、先端の筆記部18aが出没して筆記可能状態、収納状態にある。リフィール18先端の筆記部18aの周囲にスプリング20が配設される。リフィール18は、筆記部18aに繋いでインク収容管18bを設けている。
軸筒の後部(後軸16)にはノック棒22が設けられ、当該ノック棒22内に回転子24が設けられたカーンノック式のものである。後軸は内周後部に段部が形成されて、ノック棒22外周の段部が係止して抜けないようになっている。
後軸16の側面には、図2、図3に示すように、クリップ10をヒンジ結合するための取り付け部16aが突出形成されている。
詳しくは、後軸16は、図3に示すように、概略筒状を呈して、一側面にクリップ設置用の取り付け部16aが一体に突出形成される。この取り付け部16aには、後軸16の軸方向に対して幅方向の両側に向けて突起16b、16bが突出形成されている。図2に示すように、クリップ10の孔26に両側の突起16b、16bを嵌めて、回動可能なヒンジの作用を奏するようにしている。
上記のクリップ10は、取り付け部16aに取り付けることによって筆記具の軸筒外面に取り付けたものになる。
また、クリップ10は、金属製の曲げ成形品、樹脂製の成形品等各種方向で作成することができる。好ましくは、ステンレス等の金属材料を用いることができる。
図1の筆記具に設けることが可能なクリップ10の実施例1は、図4に示すように、断面コの字形状となるクリップ本体28の軸方向の後方端部に、前方向きに曲げたバネ部30を延設し、前記バネ部30には、幅方向両側にスリット32を対で形成したものである。
また、実施例1のクリップ10では、クリップ本体28は、外面壁10aに幅方向の両側壁10b、10bを設けた断面コ字形状を呈しており、軸方向の後方端部にて、外面壁10aの後部が両側壁10b、10b間の空間を塞ぐようにC字形状に曲がってから前方に向かうようにバネ部30を板状に形成している。
したがって、前記バネ部30はクリップ10の後方端部に形成されているが、バネ部30と両側壁10b、10b間を分かつようにスリット32を形成したものである。
図4に示すように、符号10cは、クリップ10の強度箇所であり、外面壁10aの後端部側で、孔26付近からバネ部30にかけて厚肉に形成されたものである。バネ部30の外面壁10aに連続する部分を溶着等により固定している。
また、実施例1のクリップ10を設けた筆記具では、軸筒外面の取り付け部16aに突起16b、16b(ヒンジ)を設け、当該突起16b、16bの外側に外面壁10aが位置し、バネ部30の先端部が筆記具の軸筒外面に接するように設けて、突起16b、16b(ヒンジ)を中心にしたクリップ10の揺動によってバネ部30が弾発力を発揮するようにしたものである。
上述のように、実施例1のクリップ及びそれを設けた筆記部においては、断面コの字形状をした箱型のクリップ10で剛性が高くなりバネ弾性の付与が難しいところを、クリップ本体28の、軸方向の後方端部には、バネ部30を延設し、前記バネ部30には、幅方向両側にスリット32を対で形成したので、剛性が高いクリップ10でもその剛性がバネ部30に影響しないようにしているので、バネ部30のバネ弾性が十分に発揮できる。
したがって、外観を損なうことなく、クリップ10の1部品で厚い対象物をもバインダーのように挟むことが可能なバネ弾性機能を付与することができる。
図5は実施例2に係るクリップの説明図である。
図5に示すように、実施例2に係るクリップ10では、クリップ本体28は、実施例1と同じく外面壁10aに幅方向の両側壁10b、10bを設けた断面コの字形状を呈している。
そして、軸方向の後方端部にて、外面壁10aの後部が鈍角に曲がって、両側壁10b、10b間の空間を塞ぐように鋭角またはL字形状に曲がってから前方に向かうようにバネ部30を板状に形成している。
なお、バネ部30と両側壁10b、10b間を分かつようにスリット32を形成したものである。
この実施例2のクリップ10によれば、バネ部30が鋭角に曲がるので、実施例1のクリップよりも軸筒外表面に対して、クリップ10を近接させて設けることができるので、クリップ10を薄型に構成するときに設計の自由度が高く有利になる。
なお、その他の構成作用等は実施例1のクリップ10を図1の筆記具に設けたものと同様である。
図6は実施例3に係るクリップの説明図である。
図6に示すように、実施例3に係るクリップ10では、クリップ本体28は、実施例1と同じく外面壁10aに幅方向の両側壁10b、10bを設けた断面コの字形状を呈している。
そして、クリップ本体28には軸方向の後方端部にて、外面壁10aの後部が両側壁10b、10b間を塞ぐように曲がっている。
そして、後端部において、側壁10b、10bの外面壁10aと離れた位置の端縁部には、外面壁10aに平行に内側に延ばした片部34、34が対で形成されている。
その片部34、34から後方向きに板状のバネ部30、30を延在し、バネ部30、30と側壁10b、10b間を分かつようにスリット32、32を形成したものである。バネ部30、30は下向きに膨出した弧状を呈しており、外面壁10aの後端との間に隙間36を設けて、バネ部30、30の円滑な動作を可能にしている。
バネ部30、30を側壁10b、10bから設けた片部34、34から後方に延ばして設けているので、クリップ10の打ち抜き加工の際に、実施例1〜2のようにバネ部を連続させる場合よりも短くて済む。
なお、その他の構成作用等は実施例1のクリップ10を図1の筆記具に設けたものと同様である。
図7は実施例4に係るクリップの説明図である。
図7に示すように、実施例4に係るクリップ10では、クリップ本体28は、実施例1と同じく外面壁10aに幅方向の両側壁10b、10bを設けた断面コの字形状を呈している。
また、実施例4のクリップ10では、軸方向の後方端部にて、外面壁10aの後部が両側壁10b、10b間の空間を塞ぐようにC字形状に曲がってから前方に向かうようにバネ部30を板状に形成して、そのバネ部30が幅側部に凹凸38が形成されている。
このバネ部30は、筆記具の軸筒に設けた取り付け用の凹所に嵌め込んで固定する。これによって、バネ部30を弾性変形させてクリップ10によって物を挟み付けることができる。
実施例4によれば、実施例1〜3のように軸筒に取り付け部16を設ける必要がないので、コンパクト化が図れる。
なお、その他の構成作用等は実施例1のクリップ10を図1の筆記具に設けたものと同様である。
なお、前記実施形態及び実施例によって本発明は限定されず、本発明の範囲内で種々に変更できる。
本発明の筆記具用クリップは、ボールペン、シャープペンシル等の各種筆記具に利用することができる。
10 クリップ
10a 外面壁
10b 側壁
16 後軸
16a 取り付け部
16b 突起
18 リフィール
28 クリップ本体
30 バネ部
32 スリット
34 片部
36 隙間
38 凹凸
10a 外面壁
10b 側壁
16 後軸
16a 取り付け部
16b 突起
18 リフィール
28 クリップ本体
30 バネ部
32 スリット
34 片部
36 隙間
38 凹凸
Claims (5)
- クリップ本体は、外面壁の幅方向端にほぼ垂直に両側壁を設けて、断面コの字形状とした箱型のクリップであって、
クリップ本体の、軸方向の後方端部には、バネ部を延設し、
前記バネ部には、幅方向両側にスリットを対で形成したことを特徴とする筆記具用クリップ。 - クリップ本体には、軸方向の後方端部にて、外面壁の後部が両側壁間を塞ぐように曲がってから前方に向かうようにバネ部を板状に形成し、
前記バネ部では、バネ部と両側壁間を分かつようにスリットを形成したことを前記請求項1に記載の筆記具用クリップ。 - クリップ本体には、軸方向の後方端部にて、外面壁の後部が両側壁間を塞ぐように曲がっており、側壁の外面壁と離れて位置に後方向きにバネ部を延在し、
前記バネ部では、バネ部と側壁間を分かつようにスリットを形成したことを特徴とする請求項1に記載の筆記具用クリップ。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のクリップを筆記具の軸筒外面に取り付けたことを特徴とする筆記具。
- 筆記具の軸筒外面の突起にヒンジを設け、当該ヒンジの外側に外面壁が位置し、バネ部が筆記具の軸筒に接するように設けて、
ヒンジを中心にしたクリップの揺動によってバネ部が弾発力を発揮するようにしたことを特徴とする請求項4に記載の筆記具用クリップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014076725A JP2015196361A (ja) | 2014-04-03 | 2014-04-03 | 筆記具用クリップ及び筆記具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014076725A JP2015196361A (ja) | 2014-04-03 | 2014-04-03 | 筆記具用クリップ及び筆記具 |
Publications (1)
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---|---|
JP2015196361A true JP2015196361A (ja) | 2015-11-09 |
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ID=54546370
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Country | Link |
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JP (1) | JP2015196361A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023022113A1 (ja) * | 2021-08-19 | 2023-02-23 | 三菱鉛筆株式会社 | ノック式筆記具 |
-
2014
- 2014-04-03 JP JP2014076725A patent/JP2015196361A/ja active Pending
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WO2023022113A1 (ja) * | 2021-08-19 | 2023-02-23 | 三菱鉛筆株式会社 | ノック式筆記具 |
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