JP2015192033A - 基板処理装置、および基板処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板表面に形成した薄膜を剥離して、汚染物質を除去する剥離洗浄において、薄膜の材料を溶解した溶液を基板に供給し、溶液を乾燥して基板の表面に薄膜を形成する際にかかる時間を短縮する必要がある。また、薄膜の破損なく、安定して剥離を行うために、ある程度厚い均一な薄膜を形成する必要もある。
【解決手段】基板表面Wfに薄膜材料を溶媒に溶解した溶液の液膜80を形成した後に、液滴形成ノズル57のストレート部573から、溶液の液滴81を基板表面Wfの液膜80へ吐出する。溶液を液滴状にすることで、表面積が増加し、液滴中からの溶媒の蒸発が促進され、液滴82のほうが液滴81よりも薄膜材料の濃度が高くなる。これにより、溶媒の除去にかかる時間を短縮できる。また、液滴82に含まれる薄膜材料は、液膜80に到達した後、液膜80内で分散する。これにより、偏りなく高濃度な薄膜材料を基板表面Wfに直接供給することができる。

【選択図】 図13

Description

この発明は、半導体基板、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板などの各種基板(以下、単に「基板」と記載する)に付着した汚染物質を基板から除去する基板処理装置および基板処理方法に関するものである。
半導体装置や液晶表示装置などの電子部品の製造工程では、基板の表面から汚染物質を除去する洗浄処理が行われる。特に、基板の表面に薄膜を形成した後、当該薄膜を剥離して、基板の表面から薄膜とともに汚染物質を除去する、いわゆる剥離洗浄技術が、特許文献1や特許文献2に記載されている。
特許文献1では、薄膜を溶解し得る溶剤をウェーハに塗布した後に、フィルム状の薄膜をウェーハの表面に接着する技術が開示されている。これにより、ウェーハの表面の微細な凹凸の内部まで薄膜を密着させ、微小な異物が付着しているわずかな隙間にも侵入して薄膜により異物を包みこみ、異物を除去することができる。
また、特許文献1では、アセトンに8%のアセチルセルロースを溶解した希薄溶液をウェーハに塗布した後、70%のアセチルセルロースを溶解した濃厚溶液をウェーハに塗布することで、剥離に必要な膜の強度を確保し、かつウェーハ表面の微細部に気泡を残すこと無く洗浄処理を行う技術が開示されている。
特許文献2では、着色樹脂膜を形成した基板上にゼラチン等の塗工性樹脂を塗布、乾燥した後、ゼラチンを基板から剥離することで、着色樹脂膜を基板上に形成した際に生じる残渣をゼラチンとともに剥離除去する技術が開示されている。
特開平1−276720号公報 特開平9−243815号公報
上記のような剥離洗浄において、基板の表面に形成した薄膜の膜厚が薄いと、薄膜を基板の表面から剥がす際に膜が破れ、基板の表面に薄膜が残るおそれがある。このような膜の破損なく、剥離を行うためには、薄膜の膜厚をある程度厚くする必要がある。
また、薄膜の材料を溶解した溶液を基板に供給し、溶液の溶媒を乾燥して基板の表面に薄膜を形成する際、基板処理のスループット向上のため、溶媒の除去にかかる時間を短縮することが求められている。
基板の表面の薄膜において、ある程度の膜厚を得るためには、薄膜の材料をより多く基板の表面へ供給する必要がある。しかしながら、溶液として基板の表面へ薄膜の材料を供給するような場合、溶液に含まれる薄膜の材料の濃度が高いほど、溶液の粘性が高くなり、基板の表面において溶液が均一に拡散せず、薄膜の形成が困難となる。これにより、薄膜の膜厚が不均一となって、剥離の際に薄膜に掛かる力も不均一となることで膜が破れるおそれがある。さらに、基板にパターンが形成されている場合にはパターンの細部まで薄膜の材料を供給できず、剥離によりパターンの細部を十分に洗浄できないといった課題もあった。これに対し、溶液の粘性を低くするために、溶液に含まれる薄膜の材料の濃度を低くすると、溶媒の量が相対的に増加し、溶媒の除去にかかる時間が増加するおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、安定して剥離を行える薄膜を形成でき、かつ薄膜の形成のために必要な溶液における溶媒の除去に掛かる時間を短縮することができる基板処理装置および基板処理方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本願の第1発明は、基板の表面から汚染物質を除去する基板処理装置であって、基板を略水平に保持する保持部と、前記保持部に保持された基板の表面に、固化して薄膜を形成する薄膜材料を溶媒に溶解した薄膜材料溶液を供給して、基板の表面に前記薄膜材料溶液の液膜を形成する液膜形成手段と、前記保持部に保持された基板の表面に、前記薄膜材料を溶媒に溶解した薄膜材料溶液を液滴状にして供給する液滴供給手段と、基板の表面に供給された前記薄膜材料溶液と当接する当接手段と、前記当接手段と基板とを相対的に移動させる移動手段と、前記液膜形成手段、および前記液滴供給手段を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記液膜形成手段により基板の表面へ前記薄膜材料溶液の液膜を形成した後、前記液滴供給手段により基板の表面へ前記液膜材料溶液の液滴を供給する。
本願の第2発明は、第1発明の基板処理装置であって、前記液滴供給手段は、前記薄膜材料溶液と不活性ガスを混合させ、前記薄膜材料溶液の液滴の噴流を形成する混合手段と、前記混合手段により形成された前記薄膜材料溶液の液滴を吐出するノズルを有する。
本願の第3発明は、第2発明の基板処理装置であって、前記混合手段は、前記不活性ガスを、常温より高く、摂氏100度よりも低い温度に加熱した状態で、前記薄膜材料溶液と混合させる。
本願の第4発明は、第1発明の基板処理装置であって、前記液滴供給手段は、前記薄膜材料溶液を貯留する貯留室と、前記貯留室に貯留される前記薄膜材料溶液を加圧する圧力発生素子と、前記貯留室と連通して設けられ、前記圧力発生素子により加圧された前記薄膜材料溶液を液滴として吐出するノズルを有する。
本願の第5発明は、第1発明ないし第4発明のいずれかの基板処理装置であって、前記液滴供給手段において液滴状にする前記薄膜材料溶液における前記薄膜材料の濃度は、前記液膜形成手段において基板の表面へ供給する前記薄膜材料溶液における前記薄膜材料の濃度よりも高い。
本願の第6発明は、第1発明ないし第5発明のいずれかの基板処理装置であって、前記液滴供給手段における前記ノズルと、基板の表面とを相対的に移動させるノズル移動手段をさらに備える。
本願の第7発明は、第6発明の基板処理装置であって、前記ノズル移動手段は、前記ノズルを移動させるノズル駆動部と、前記基板を略水平に回転させる回転駆動部のうち、少なくとも一方を有する、基板処理装置。
本願の第8発明は、第1発明ないし第7発明のいずれかの基板処理装置であって、前記当接手段は、前記薄膜材料と当接する当接部材と、前記当接部材に設けられ、流体を吐出する当接ノズルを有し、前記当接ノズルに前記薄膜材料を溶解しない非溶解性流体を供給する非溶解性流体供給部をさらに備える。
本願の第9発明は、第8発明の基板処理装置であって、前記当接ノズルに前記薄膜材料を溶解する溶解性流体を供給する溶解性流体供給部をさらに備える。
本願の第10発明は、第1発明ないし第9発明のいずれかの基板処理装置であって、前記薄膜材料は、ポリビニルアルコールであり、前記溶媒は、脱イオン水である。
本願の第11発明は、第8発明ないし第10発明のいずれかの基板処理装置であって、前記非溶解性流体は、窒素を含む気体である。
上記の目的を達成するため、本願の第12発明は、基板の表面から汚染物質を除去する基板処理方法であって、略水平に保持された基板の表面に、固化して薄膜を形成する薄膜材料を溶媒に溶解した薄膜材料溶液を供給し、基板の表面に前記薄膜材料溶液の液膜を形成する液膜形成工程と、前記液膜形成工程により形成された前記薄膜材料溶液の液膜が基板の表面に維持された状態で、前記薄膜材料を溶媒に溶解した薄膜材料溶液を液滴状にして、基板の表面へ供給する液滴供給工程と、基板の表面に供給された前記薄膜材料溶液に当接部材を当接させる当接工程と、前記当接工程の後に、基板の表面に供給された前記薄膜材料溶液に含まれる溶媒を除去し、基板の表面に前記薄膜材料の薄膜を形成する薄膜形成工程と、前記薄膜形成工程の後に、前記当接部材と基板とを相対的に移動させる移動工程とを備える。
本願の第13発明は、第12発明の基板処理方法であって、前記液滴供給工程において液滴状にする前記薄膜材料溶液における前記薄膜材料の濃度は、前記液膜形成工程において基板の表面へ供給する前記薄膜材料溶液における前記薄膜材料の濃度よりも高い。
本願の第1発明ないし第13発明によれば、薄膜材料溶液を、液滴にして供給することで供給中の表面積が大きくなり、液滴の薄膜材料溶液に含まれる溶媒が液滴中から蒸発しやすくなって、従来よりも多くの溶媒が薄膜材料溶液の供給中に蒸発により除去される。これにより、液滴が供給された後の液膜中に含まれる溶媒の濃度が従来より低くなるため、溶媒の除去に掛かる時間を短縮することができる。
また、基板の表面に薄膜材料溶液の液膜を形成した後に、液滴を供給することで、液滴中の薄膜材料の濃度が高い場合であっても、液膜中に薄膜材料が分散するため、基板の表面へ均一に薄膜材料を供給することができる。
本発明に係る基板処理装置の概略構成を示す平面図である。 図1のB1−B1線に沿った矢視断面図である。 図1の矢印B2から見た側面図である。 本発明に係る処理ユニットの全体構成を示す図である。 図4の処理ユニットにおける基板保持部、および排液捕集部の構成を示す図である。 図4の処理ユニットにおける溶液供給部、および剥離部の構成を示す図である。 図6の溶液供給部におけるPVA溶液貯留ユニットの構成を示す図である。 図4の処理ユニットにおける液滴供給部の構成を示す図である。 図8の液滴供給部における液滴形成ノズルの構成を示す図である。 図4の処理ユニットにおける制御ユニットの構成を示す図である。 第1実施形態に係る基板処理装置の動作を示すフローチャートである。 第1実施形態における基板の様子を示す図である。 第1実施形態における基板の様子を示す図である。 第1実施形態における基板の様子を示す図である。 第1実施形態における基板の様子を示す図である。 第1実施形態における基板の様子を示す図である。 第1実施形態における基板の様子を示す図である。 第1実施形態における基板の様子を示す図である。 第1実施形態における基板の様子を示す図である。 第1実施形態における基板の様子を示す図である。 第2実施形態に係る処理ユニットにおける液滴供給部の構成を示す図である。 図21の液滴供給部における液滴形成ノズルの構成を示す図である。
以下の説明において、基板とは、半導体基板、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、プラズマ表示用ガラス基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板などの各種基板をいう。
以下の説明においては、一方主面のみに回路パターン等(以下「パターン」と記載する)が形成されている基板を例として用いる。ここで、パターンが形成されている主面を「表面」と称し、その反対側のパターンが形成されていない主面を「裏面」と称する。また、下方に向けられた基板の面を「下面」と称し、上方に向けられた基板の面を「上面」と称する。なお、以下においては上面を表面として説明する。
以下の説明において、常温とは、本発明に係る基板処理装置が設備されている工場内の雰囲気の温度を意味する。また、以下の実施形態では、常温を摂氏20度±15度の範囲とする。
以下、本発明の実施の形態を、半導体基板の処理に用いられる基板処理装置を例に採って図面を参照して説明する。なお、本発明は、半導体基板の処理に限らず、液晶表示器用のガラス基板などの各種の基板の処理にも適用することができる。
<第1実施形態>
図1、図2および図3はこの発明に係る基板処理装置9の概略構成を示す図である。図1は基板処理装置9の正面図であり、図2は図1の基板処理装置9のB1−B1線に沿った矢視断面図である。また、図3は図1の基板処理装置9を矢印B2側からみた側面図である。この装置は半導体基板等の基板W(以下、単に「基板W」と記載する)に付着しているパーティクル等の汚染物質(以下「パーティクル等」と記載する)を除去するための洗浄処理に用いられる枚葉式の基板処理装置である。
なお、各図には方向関係を明確にするため、Z軸を鉛直方向とし、XY平面を水平面とする座標系を適宜付している。また、各座標系において、矢印の先端が向く方向を+(プラス)方向とし、逆の方向を−(マイナス)方向とする。
<1−1.基板処理装置の全体構成>
基板処理装置9は、基板Wを例えば25枚収容したFOUP(Front Open Unified Pod)949を載置するオープナー94と、オープナー94上のFOUP949から未処理の基板Wを取り出し、また処理完了後の基板WをFOUP949内に収納するインデクサユニット93と、インデクサユニット93とセンターロボット96との間で基板Wの受け渡しを行うシャトル95と、基板Wをセンターロボット96でその内部に収容して洗浄を行う処理ユニット91と、処理ユニット91に供給される液体や気体の配管、バルブ等を収容する流体ボックス92とで構成される。
まず、これらの平面的な配置について図2を用いて説明する。基板処理装置9の一端(図2において左端)には複数の(本実施形態においては3台の)オープナー94が配置される。オープナー94の図2における右側(+Y側)に隣接してインデクサユニット93が配置される。インデクサユニット93のX方向における中央付近であって、インデクサユニットの図2における右側(+Y側)に隣接してシャトル95が配置され、シャトル95の図2における右側(+Y側)に、シャトル95と+Y方向に並ぶようにセンターロボット96が配置される。このように、インデクサユニット93と、シャトル95およびセンターロボット96は、直交する二本のラインの配置をなしている。
+Y方向に並ぶように配置されたシャトル95とセンターロボット96の図2における上側(−X側)と下側(+X側)には処理ユニット91と流体ボックス92が配置されている。すなわち、シャトル95とセンターロボット96の図2における上側(−X側)または下側(+X側)に、インデクサユニット93の図2における右側(+Y側)に隣接して、流体ボックス92、処理ユニット91、処理ユニット91、流体ボックス92の順に配置されている。
なお、インデクサユニット93の+X側(図2における下側)の側面には後述する制御ユニット97の操作部971が設置されている(図1参照)。
次に、オープナー94について説明する。オープナー94はその上部にFOUP949を載置する載置面941と、FOUP949の正面(図1および図2におけるFOUP949の右側(+Y側)の面)に対向して配置され、FOUP949の正面にある蓋部(図示省略)を開閉する開閉機構943(図3参照)を備える。
基板処理装置9の外部から自動搬送車両等により搬入されたFOUP949は、オープナー94の載置面941上に載置され、開閉機構943により蓋部が解放される。これにより、後述するインデクサユニット93のインデクサロボット931が、FOUP949内の基板Wを搬出し、逆にFOUP949内に基板Wを搬入することが可能となる。
次に、インデクサユニット93について説明する。インデクサユニット93には、FOUP949から処理工程前の基板Wを一枚ずつ取り出すとともに、処理工程後の基板WをFOUP949に一枚ずつ収容し、更に基板Wをシャトル95と受け渡しする、Z軸方向に上下に配置された2組のハンド933を有するインデクサロボット931が備えられている。インデクサロボット931はX軸方向に水平移動自在であり、またZ軸方向に昇降移動自在であるとともに、Z軸周りに回転可能に構成されている。
次に、シャトル95について説明する。シャトル95には、基板Wの図2における上側(−X側)および下側(+X側)の周縁部付近であって、インデクサロボット931のハンド933および後述するセンターロボット96のハンド961と干渉しない位置を保持する、Z軸方向に上下に配置された2組のハンド951と、2組のハンド951をそれぞれ独立してY軸方向に水平移動する水平移動機構(図示せず)とを備える。
シャトル95はインデクサロボット931とセンターロボット96双方との間で基板Wを受け渡し可能に構成されている。すなわち、図示しない水平移動機構によりハンド951が図2における左側(−Y側)に移動した場合、インデクサロボット931のハンド933との間で基板Wの受け渡しが可能となり、また、ハンド951が図2における右側(+Y側)に移動した場合はセンターロボット96のハンド961との間で基板Wの受け渡しが可能となる。
次に、センターロボット96について説明する。センターロボット96には、基板Wを1枚ずつ保持し、シャトル95または処理ユニット91との間で基板Wの受け渡しを行う、Z軸方向に上下に配置された2組のハンド961と、鉛直方向(Z軸方向)に延設され、ハンド961の鉛直方向の移動の軸となる昇降軸963と、ハンド961を昇降移動させる昇降機構965と、ハンド961をZ軸周りに回転させる回転機構967を備える。センターロボット96はZ軸方向に昇降軸963に沿って昇降移動自在であるとともに、回転機構967によってハンドがZ軸周りに回転可能に構成されている。
なお、処理ユニット91の後述する側壁であって、センターロボット96に対向する面には、センターロボット96のハンド961を伸ばして処理ユニット91内に基板Wを搬入し、または搬出するための開口が設けられている。また、センターロボット96が処理ユニット91と基板Wの受け渡しを行わない場合に上記開口を閉塞して処理ユニット91内部の雰囲気の清浄度を保持するためのシャッター911が設けられている。
なお、図1に示すように処理ユニット91と流体ボックス92は上下2段に積み上げる構成とされている。したがって、本実施形態における基板処理装置9には処理ユニット91および流体ボックス92はそれぞれ8台ずつ備えられている。
次に、インデクサロボット931、シャトル95およびセンターロボット96による基板Wの搬送の手順について説明する。基板処理装置9の外部から自動搬送車両等により搬入されたFOUP949は、オープナー94の載置面941上に載置され、開閉機構943により蓋部が解放される。インデクサロボット931はFOUP949の所定の位置から下側のハンド933により基板Wを1枚取り出す。その後、インデクサロボット931はシャトル95の前(図2におけるインデクサユニット93のX軸方向中央付近)に移動する。同時にシャトル95は下側のハンド951をインデクサユニット93の側(図2における左側(−Y側))へ移動する。
シャトル95の前に移動したインデクサロボット931は下側のハンド933に保持した基板Wをシャトル95の下側のハンド951に移載する。その後、シャトル95は下側のハンド951をセンターロボット96の側(図2における右側(+Y側))に移動する。また、センターロボット96がシャトル95にハンド961を向ける位置に移動する。
その後、センターロボット96が下側のハンド961により、シャトル95の下側のハンド951に保持された基板Wを取り出し、8つある処理ユニット91のいずれかのシャッター911へハンド961を向けるように移動する。その後、シャッター911が開放され、センターロボット96が下側のハンド961を伸ばして処理ユニット91内に基板Wを搬入し、処理ユニット91内での基板Wの洗浄処理が開始される。
処理ユニット91内で処理が完了した基板Wは、センターロボット96の上側のハンド961で搬出され、その後は上記未処理の基板Wを搬送する場合とは逆にセンターロボット96の上側のハンド961、シャトル95の上側のハンド951、インデクサロボット931の上側のハンド933の順に移載され、最終的にFOUP949の所定の位置に収容される。
<1−2.処理ユニット>
次に、処理ユニット91の全体構成について図4を用いて説明する。図4は処理ユニット91の全体構成を示す模式図である。ここで、本実施形態における8つの処理ユニット91はそれぞれ同じ構成であるため、図2における矢印B3の示す処理ユニット91(図1において左下側の処理ユニット91)を代表として以下説明する。
処理ユニット91は、表面にパターンが形成された基板Wを略水平に保持し、回転する基板保持部11と、基板保持部11をその内側に収容し、基板保持部11および基板Wからの飛散物等を受け止めて排気・排液する排液捕集部21を備える。
また、処理ユニット91は、基板表面Wfに対して、ポリビニルアルコール(Poly Vinyl Alcohol,以下、「PVA」と記載する)を脱イオン水(De Ionized Water,以下、「DIW」と記載する)に溶解したPVA水溶液を供給する溶液供給部3と、基板表面Wfに形成されたPVAの薄膜を剥離する剥離部4と、基板表面WfにPVA水溶液の液滴を供給する液滴供給部5と、後述する基板処理プログラムに基づいて基板処理装置9の各部の動作を制御する制御ユニット97とを備える。
溶液供給部3は、PVA水溶液を基板表面Wfへ吐出する溶液吐出ユニット33と、溶液吐出ユニット33にPVA水溶液を供給する溶液供給ユニット31とを有する。
剥離部4は、基板表面Wに形成されたPVAの薄膜に当接する当接ユニット45と、当接ユニット45に窒素ガスを供給する窒素ガス供給ユニット41と、当接ユニット45にDIWを供給するDIW供給ユニット43とを有する。
液滴供給部5は、PVA水溶液の液滴を基板表面Wfへ吐出する液滴吐出ユニット55と、液滴吐出ユニット55にPVA水溶液を供給する溶液供給ユニット51と、液滴吐出ユニット55に窒素ガスを供給する窒素ガス供給ユニット53とを有する。
次に、処理ユニット91について説明する。処理ユニット91は、中空の略角柱形状を有する側壁901と、側壁901に略水平に固設され、処理ユニット91内の空間を仕切る上側ベース部材902および下側ベース部材903と、側壁901の内部であって上側ベース部材902の上方である上側空間905と、側壁901の内部であって、上側ベース部材902の下方であり、かつ下側ベース部材903の上方である処理空間904と、側壁901の内部であって下側ベース部材903の下方である下側空間906とを備える。なお、本実施形態において側壁901は略角柱形状としたが、側壁の形状はそれに限定されず、略円柱形状やその他の形状としても良い。
なお、前述のとおり側壁901の内センターロボット96に対向する側には、センターロボットが処理ユニット91内に基板Wを搬入し、または搬出可能な開口と、その開口を閉塞して処理ユニット91内部の雰囲気の清浄度を保持するためのシャッター911が設けられている。
上側ベース部材902は側壁901の上方(図4における上側)に略水平に固設され、処理ユニット91の内部の空間である上側空間905と処理空間904との間を仕切っている。上側ベース部材902の中央付近には、上側ベース部材902の下面から、処理ユニット91の上端に連通する雰囲気導入路907が設けられている。また、雰囲気導入路907の上端付近には、処理空間904へ清浄な雰囲気を供給するファンフィルタユニット908が設けられている。上側空間905内の雰囲気導入路907に設置されたファンフィルタユニット908は、処理ユニット91上方から雰囲気を取り込み、内蔵したHEPAフィルタ等により雰囲気中の微粒子等を捕集した上で、下方である処理空間904内へ清浄化された雰囲気を供給する。
下側ベース部材903は側壁901の中程(図4における下側)に略水平に固設され、処理ユニット91の内部の空間である処理空間904と下側空間906との間を仕切っている。下側ベース部材903には複数の排気口909が設けられており、各排気口909は図示しない排気系統に接続され、処理空間904内の雰囲気を外部に排出している。
ここで、処理空間904内は清浄な雰囲気が保たれており、基板Wの洗浄等が行われる空間である。また、上側空間905および下側空間906は処理空間904内に設置される各部材を駆動するための駆動源等が配設される空間である。
ファンフィルタユニット908を通して処理空間904内に供給された雰囲気は、処理空間904の上方から下方へ向かう流れとなり、最終的に排気口909から処理空間904の外に排出される。これにより、後述する基板Wを処理する各工程において発生する微細な液体の微粒子等を、処理空間904の中を上から下に向かって流れる気流により下向きに移動させて排気口909から排出する。よって、これら微粒子が基板Wや処理空間904内の各部材に付着することを防止できる。
次に、基板保持部11、および排液捕集部21の構成について図5を用いて説明する。図5は基板保持部11、および排液捕集部21の構成を示す模式図である。
まず、基板保持部11について説明する。基板保持部11のベースユニット111は下側ベース部材903の上に固設されており、ベースユニット111の上方に、中心部に開口を有する円板状のスピンベース113が回転可能に略水平に支持されている。スピンベース113の下面中心には中心軸117の上端がネジなどの締結部品によって固定されている。また、スピンベース113の周縁付近には、基板Wの周縁部を把持するための複数個の基板保持部材115が立設されている。基板保持部材115は、円形の基板Wを確実に保持するために3個以上設けてあればよく、スピンベース113の周縁に沿って等角度間隔で配置されている。各基板保持部材115のそれぞれは、基板Wの周縁部を下方から支持する支持ピンと、基板支持部に支持された基板Wの外周端面を押圧して基板Wを保持する保持ピンとを備えている。
各基板保持部材115は公知のリンク機構や褶動部材等を介して基板保持部材駆動機構119内のエアシリンダに連結されている。なお、基板保持部材駆動機構119はスピンベース113の下側であってベースユニット111の内部に設置されている。また、基板保持部材駆動機構119は制御ユニット97と電気的に接続されている。そして、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、基板保持部材駆動機構119のエアシリンダを伸縮する。これにより、各基板保持部材115を、その保持ピンが基板Wの外周端面を押圧する「閉状態」と、その保持ピンが基板Wの外周端面から離れる「開状態」との間を切り替え可能としている。なお、基板保持部材115の駆動源としてエアシリンダ以外に、モーターやソレノイド等の公知の駆動源を用いることも可能である。
そして、スピンベース113に対して基板Wが受渡しされる際には、各基板保持部材115を開状態とし、基板Wに対して洗浄処理等を行う際には、各基板保持部材115を閉状態とする。各基板保持部材115を閉状態とすると、各基板保持部材115が基板Wの周縁部を把持し、基板Wをスピンベース113から所定間隔を隔てて略水平姿勢に保持する。これにより、基板表面Wfを上方に向け、基板裏面Wbを下方に向けた状態で保持される。
また、基板保持部11の中心軸117には、モーターを含む基板回転機構121の回転軸が連結されている。なお、基板回転機構121は下側ベース部材903の上であってベースユニット111の内部に設置される。また、基板回転機構121は制御ユニット97と電気的に接続されている。そして、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、基板回転機構121を駆動する。これにより、中心軸117に固定されたスピンベース113が回転中心軸A1を中心に回転する。
上記の説明において、基板保持部11が、本発明における「保持手段」に相当する。また、スピンベース113、基板保持部材115、中心軸117、および基板回転機構121が、本発明における「回転駆動部」に相当する。
次に、排液捕集部21について説明する。基板保持部11の周囲であって下側ベース部材903の上側に略円環状のカップ210が、基板保持部11に保持されている基板Wの周囲を包囲するように設けられている。カップ210は基板保持部11および基板Wから飛散する液体などを捕集することが可能なように回転中心軸A1に対して略回転対称な形状を有している。なお、各図中において、カップ210については説明のため断面形状を示している。
カップ210は互いに独立して昇降可能な内構成部材211、中構成部材213および外構成部材215で構成される。図5に示すとおり、内構成部材211の上に中構成部材213および外構成部材215が重ねられた構造を有する。内構成部材211、中構成部材213および外構成部材215は、下側空間906に設けられた、モーターおよびボールネジ等の公知の駆動機構で構成されたガード昇降機構217にそれぞれ接続されている。また、ガード昇降機構217は制御ユニット97と電気的に接続されている。そして、制御ユニット97が排液捕集部21へ動作指令を行い、ガード昇降機構217を駆動する。これにより、内構成部材211、中構成部材213および外構成部材215がそれぞれ独立に、又は複数の部材が同期して回転中心軸A1に沿って上下方向に移動する。
排液捕集部21には、内構成部材211、中構成部材213および外構成部材215それぞれで捕集された液体をそれぞれ別の経路で排液処理系へ導くための収集溝が3つ設けられている。それぞれの収集溝は回転中心軸A1を中心とする略同心円状に設けられ、各収集溝には図示しない排液処理系へと接続する配管がそれぞれ管路接続されている。
カップ210は内構成部材211、中構成部材213および外構成部材215のそれぞれの上下方向の位置を組合せて使用する。すなわち、内構成部材211、中構成部材213および外構成部材215の全てが下位置にあるホームポジション、内構成部材211および中構成部材213が下位置であって外構成部材215のみ上位置にある外捕集位置、内構成部材211が下位置であって中構成部材213および外構成部材215が上位置に有る中捕集位置、および内構成部材211、中構成部材213および外構成部材215の全てが上位置にある内捕集位置である。
ホームポジションはセンターロボット96が基板Wを処理ユニット91内に搬入出する場合などにおいて取られる位置である。外捕集位置は外構成部材215で受け止めた液体を捕集して外側の収集溝に導く位置であり、中捕集位置は中構成部材213で受け止めた液体を中間の収集溝に導く位置であり、また、内捕集位置は内構成部材211で受け止めた液体を内側の収集溝に導く位置である。
このような構成の排液捕集部21を用いることにより、処理に使用される液体に応じて内構成部材211、中構成部材213および外構成部材215のそれぞれの位置を変更して分別捕集することが可能となる。したがって、それぞれの液体を分別し、対応する排液処理系に排出することで、液体の再利用や混合することが危険な複数の液体を分別して処理することが可能となる。
次に、溶液供給部3、および剥離部4の構成について図6を用いて説明する。図6は溶液供給部3、および剥離部4の構成を示す模式図である。
溶液供給部3は、基板表面WfへPVA水溶液を供給する。溶液供給部3は、溶液供給ユニット31と、溶液吐出ユニット33を備える。
溶液供給ユニット31は、溶液吐出ユニット33にPVA水溶液を供給するユニットであり、PVA水溶液を貯留するPVA溶液貯留ユニット311と、PVA溶液貯留ユニット311を後述する溶液吐出ユニット33のノズル331と管路接続する配管313と、配管313に介挿されて設けられ、配管313の連通を制御する開閉弁312とを有する。
開閉弁312は、制御ユニット97と電気的に接続し、常時閉成されている。制御ユニット97が動作指令を行うことで、開閉弁312の開閉が制御される。
PVA溶液貯留ユニット311について、図7を用いて説明する。図7は、PVA溶液貯留ユニット311の概略構成を示す模式図である。PVA溶液貯留ユニット311は、PVA水溶液を貯留する溶液タンク321と、溶液タンク321内のPVA水溶液を撹拌する回転部322と、回転部322の回転を制御する回転制御部323と、溶液タンク321内を加圧する気体の供給源である窒素ガスタンク324と、窒素ガスタンク324を溶液タンク321と管路接続する配管325と、配管325に介挿されて設けられ、窒素ガスを加圧するポンプ326とを有する。
溶液タンク321内には、DIWにPVAを溶解させたPVA水溶液が貯留されている。本実施形態では、PVAの濃度が5%であるPVA水溶液を溶液タンク321に貯留する。
回転制御部323は制御ユニット97と電気的に接続している。回転部322は、回転軸の先端(図7における回転部322の下端)にプロペラ状の攪拌翼を備えており、制御ユニット97が回転制御部323に動作指令を行い、回転部322が回転することで、攪拌翼がPVA水溶液を撹拌し、溶液タンク321内において、DIWに溶解するPVAの濃度を均一化する。
なお、溶液タンク321内のPVA水溶液の濃度を均一にする方法としては、上記した方法に限られず、別途循環用のポンプを設けてPVA水溶液を循環する方法等、公知の方法を用いることができる。
ポンプ326は制御ユニット97と電気的に接続している。制御ユニット97がポンプ326に動作指令を行い、ポンプ326が駆動すると、窒素ガスタンク324から窒素ガスが配管325を通って溶液タンク321へ所定の圧力で供給される。
ここで、溶液タンク321内には気圧センサ(図示省略)が設けられ、制御ユニット97と電気的に接続されている。制御ユニット97は、気圧センサが検出した値に基づいてポンプ326の動作を制御することにより、溶液タンク321内の気圧を大気圧より高い所定の気圧に維持する。これにより、制御ユニット97が図6に示す開閉弁312へ動作指令を行い、開閉弁312を開成すると、加圧されている溶液タンク321内からPVA水溶液が押し出され、配管313を介して後述するノズル331から基板表面WfへPVA水溶液が吐出される。なお、溶液タンク321は、上記のとおり窒素ガスによる気圧を用いてPVA水溶液を供給するため、気密に構成されることが好ましい。
なお、PVA溶液貯留ユニット311は、基板処理装置9の内部に設けられていても、外部に設けられていてもよい。
図6に戻る。次に、溶液吐出ユニット33について説明する。
溶液吐出ユニット33は、基板表面WfへPVA水溶液を吐出するユニットであり、PVA水溶液を吐出するノズル331と、ノズル331を支持するアーム332と、ノズル331を移動させる旋回上下軸333と、上側ベース部材902に固設され、旋回上下軸333を支持するベース部材334と、旋回上下軸333を上下に移動させる上下駆動部335と、旋回上下軸333を回転中心軸A2を中心に回転移動させる旋回駆動部336とを有する。
ノズル332は、配管313を介してPVA溶液貯留ユニット311と管路接続されている。制御ユニット97が開閉弁312に動作指令を行い、開閉弁312を開成することで、PVA水溶液がPVA溶液貯留ユニット311から配管313、およびノズル331を介して、基板表面Wfへ供給される。
ベース部材334は、上側ベース部材902に固設され、その下方に旋回上下軸333を上下および回転自在に支持する。なお、ベース部材334は、旋回上下軸333と、上下駆動部335および旋回駆動部336とを接続するために、中空の略円筒形状に構成される。旋回上下軸333の下面にはアーム332の一端が結合されており、アーム332の他端にノズル331が取り付けられている。
旋回上下軸333はベース部材334の中を通して、モーターおよびボールネジ等の公知の駆動機構で構成された上下駆動部335と、モーターおよびギア等の公知の駆動機構で構成された旋回駆動部336とに接続されている。
上下駆動部335および旋回駆動部336は制御ユニット97と電気的に接続されている。また、上下駆動部335および旋回駆動部336は上側空間905に配設される。
制御ユニット97が上下駆動部335に動作指令を行い、上下駆動部335を駆動すると、旋回上下軸333が上下に移動し、それに伴ってアーム332に取り付けられているノズル331も上下に移動する。また、制御ユニット97が旋回駆動部336に動作指令を行い、旋回駆動部336を駆動すると、旋回上下軸333が回転中心軸A2を中心に回転し、アーム332を旋回することで、アーム332に取り付けられたノズル331も回転中心軸A2を中心に旋回する。
次に、剥離部4について説明する。剥離部4は、基板表面Wfに形成されたPVAの薄膜を剥離する。剥離部4は、窒素ガス供給ユニット41と、DIW供給ユニット43と、当接ユニット45とを備える。
窒素ガス供給ユニット41は、当接ユニット45に窒素ガスを供給するユニットであり、窒素ガスを貯蔵する窒素ガスタンク411と、一端を窒素ガスタンク411と管路接続し、他端を後述する配管458と管路接続する配管412と、配管412に介挿されて設けられ、配管412における窒素ガスの流量を制御するマスフローコントローラ413とを有する。
窒素ガスタンク411は、窒素ガスを貯蔵するタンクである。窒素ガスタンク411には、図示しない圧送ポンプが設けられる。圧送ポンプは制御ユニット97と電気的に接続している。制御ユニット97が圧送ポンプに動作指令を行うと、圧送ポンプが窒素ガスタンク411内の窒素ガスを加圧し、配管412に窒素ガスを供給する。
なお、本実施形態では配管412への窒素ガスの供給に圧送ポンプを用いるが、本発明の実施に関してはこれに限られず、圧送ポンプを用いずに、窒素ガスタンク411内に高圧圧縮された窒素ガスを貯蔵することで、窒素ガス自体の圧力を用いて窒素ガスタンク411から配管412へ窒素ガスが送られる構成としてもよい。
マスフローコントローラ413は制御ユニット97と電気的に接続している。制御ユニット97がマスフローコントローラ413に動作指令を行い、マスフローコントローラ413を駆動させることで、配管412において窒素ガスタンク411から配管458へ流れる窒素ガスの流量を所定の値に調整する。また、制御ユニット97によりマスフローコントローラ413における流量が0に設定されると、配管412から配管458への窒素ガスの供給が停止する。
次に、DIW供給ユニット43について説明する。DIW供給ユニット43は、当接ユニット45にDIWを供給するユニットである。DIW供給ユニット43は、DIWを貯留するDIWタンク431と、一端をDIWタンク431と管路接続し、他端を後述する配管458と管路接続する配管432と、配管432に介挿されて設けられ、配管432におけるDIWの供給を制御する開閉弁433とを有する。
DIWタンク431は、DIWを貯留するタンクである。DIWタンク431には、図示しない加圧ポンプが設けられる。加圧ポンプは制御ユニット97と電気的に接続している。制御ユニット97が加圧ポンプに動作指令を行うと、加圧ポンプがDIWタンク431内のDIWを加圧し、配管432にDIWを供給する。
開閉弁433は制御ユニット97と電気的に接続している。制御ユニット97が開閉弁433に動作指令を行い、開閉弁433を開成させると、DIWタンク431から配管432を通って、DIWが配管458へ流れる。制御ユニット97が開閉弁433に動作指令を行い、開閉弁433を閉成させると、DIWの配管458への供給が停止する。なお、開閉弁433は、常時閉成している。
次に、当接ユニット45について説明する。当接ユニット45は、基板表面Wfに形成されたPVAの薄膜に当接し、PVAの薄膜の剥離を行うユニットである。当接ユニット45は、基板表面Wfの方向へ窒素ガスやDIWを吐出するノズル451と、基板表面Wfに形成されたPVAの薄膜に当接する当接部材452と、ノズル451および当接部材452を支持するアーム453と、ノズル451および当接部材452を移動させる旋回上下軸454と、上側ベース部材902に固設され、旋回上下軸454を支持するベース部材455と、旋回上下軸454を上下に移動させる上下駆動部456と、旋回上下軸454を回転中心軸A3を中心に回転移動させる旋回駆動部457と、一端をノズル451と管路接続し、他端において配管412と配管432とが合流して管路接続する配管458とを有する。
ノズル451は、配管458を介して窒素ガス供給ユニット41およびDIW供給ユニット43と管路接続されている。制御ユニット97がマスフローコントローラ413に動作指令を行い、マスフローコントローラ413における流量の設定値を所定の値にすることで、窒素ガスが窒素ガスタンク411から配管412、配管458、およびノズル451を介して、基板表面Wfへ供給される。また、制御ユニット97が開閉弁433に動作指令を行い、開閉弁433を開成することで、DIWがDIWタンク431から配管432、配管458、およびノズル451を介して、基板表面Wfへ供給される。
当接部材452は、中心部にノズル451の開口を有する円板状の部材である。当接部材452の下面(つまり、図6における(−Z)側の面)は、基板表面Wfと略平行に対向する基板対向面となっている。また、当接部材452の直径は、基板Wの直径よりも小さい。
ベース部材455は、上側ベース部材902に固設され、その下方に旋回上下軸454を上下および回転自在に支持する。なお、ベース部材455は、旋回上下軸454と、上下駆動部456および旋回駆動部457とを接続するために、中空の略円筒形状に構成される。旋回上下軸454の下面にはアーム453の一端が結合されており、アーム453の他端にノズル451および当接部材452が取り付けられている。
旋回上下軸454はベース部材455の中を通して、モーターおよびボールネジ等の公知の駆動機構で構成された上下駆動部456と、モーターおよびギア等の公知の駆動機構で構成された旋回駆動部457とに接続されている。
上下駆動部456および旋回駆動部457は制御ユニット97と電気的に接続されている。また、上下駆動部456および旋回駆動部457は上側空間905に配設される。
制御ユニット97が上下駆動部456に動作指令を行い、上下駆動部456を駆動すると、旋回上下軸454が上下に移動し、それに伴ってアーム453に取り付けられているノズル451および当接部材452も上下に移動する。また、制御ユニット97が旋回駆動部457に動作指令を行い、旋回駆動部457を駆動すると、旋回上下軸454が回転中心軸A3を中心に回転し、アーム453を旋回することで、アーム453に取り付けられたノズル451および当接部材452も回転中心軸A3を中心に旋回する。
ここで、窒素ガスはPVAの薄膜を溶解させる性質を有さない流体である。すなわち、本実施形態では、窒素ガスが、非溶解性流体として用いられている。また、DIWはPVAの薄膜を溶解させる性質を有する流体である。すなわち、本実施形態では、DIWが、溶解性流体として用いられている。
なお、本実施形態では窒素ガスを非溶解性流体として用いるが、本発明の実施に関してはこれに限られず、非溶解性流体としては、窒素ガスの他に、清浄乾燥空気(Clean Dry Air)など、PVAが溶解せず、PVAに対して不活性である気体が挙げられる。また、本実施形態ではDIWを溶解性流体として用いるが、本発明の実施に関してはこれに限られず、溶解性流体としては、水蒸気など、薄膜材料として用いるPVAが可溶な流体が挙げられる。
上記の説明において、当接ユニット45が本発明における「当接手段」に相当し、当接部材452が本発明における「当接部材」に、ノズル451が本発明における「当接ノズル」に相当する。また、アーム453、旋回上下軸454、および上下駆動部456が本発明における「移動機構」に相当し、窒素ガス供給ユニット41、配管458、およびノズル451が本発明における「非溶解性流体供給部」に相当し、DIW供給ユニット43、配管458、およびノズル451が本発明における「溶解性流体供給部」に相当する。
次に、液滴供給部5の構成について図8を用いて説明する。図8は液滴供給部5の構成を示す模式図である。
液滴供給部5は、基板表面WfへPVA水溶液の液滴を供給する。液滴供給部5は、溶液供給ユニット51と、窒素ガス供給ユニット53と、液滴吐出ユニット55を備える。
溶液供給ユニット51は、液滴吐出ユニット55にPVA水溶液を供給するユニットであり、PVA水溶液を貯留するPVA溶液貯留ユニット511と、PVA溶液貯留ユニット511を後述する液滴吐出ユニット55の液滴形成ノズル57に管路接続する配管512と、配管512に介挿されて設けられ、PVA溶液貯留ユニット511と液滴吐出ユニット55との連通の有無を制御する開閉弁513とを有する。
開閉弁513は、制御ユニット97と電気的に接続し、常時閉成されている。制御ユニット97が動作指令を行うことで、開閉弁513の開閉が制御される。
PVA溶液貯留ユニット511の構成は、図7に示したPVA溶液貯留ユニット311と略同様であるため、図示を省略して説明する。
溶液タンク321と同様の構成であるPVA溶液貯留ユニット511の溶液タンクには、DIWにPVAを溶解させたPVA水溶液が貯留されている。ここで、溶液タンク321に貯留されているPVA水溶液の濃度が5%であるのに対し、PVA溶液貯留ユニット511の溶液タンクには、PVAの濃度が20%であるPVA水溶液を貯留している。
窒素ガス供給ユニット53は、液滴吐出ユニット55に窒素ガスを供給するユニットであり、窒素ガスを貯蔵する窒素ガスタンク531と、窒素ガスタンク531を後述する液滴吐出ユニット55の液滴形成ノズル57に管路接続する配管532と、配管532に介挿されて設けられ、配管532における窒素ガスの流量を制御するマスフローコントローラ534とを有する。
また、窒素ガス供給ユニット53は、マスフローコントローラ534と窒素ガスタンク531との間の配管532に介挿されて設けられ、窒素ガスを窒素ガスタンク531から液滴吐出ユニット55へ圧送する圧送ポンプ533と、マスフローコントローラ534と液滴吐出ユニット55との間の配管532に介挿されて設けられ、窒素ガスを加熱するガス加熱ユニット535とをさらに有する。
窒素ガスタンク531は、窒素ガスを貯蔵するタンクである。なお、本実施形態では、窒素ガス供給ユニット53は窒素ガスタンク531を有するが、本発明の実施に関してはこれに限られず、窒素ガス供給ユニット53に窒素ガスタンク531を設けず、工場ユーティリティー側から直接窒素ガスを供給する構成とすることも可能である。
圧送ポンプ533は、窒素ガスタンク531から液滴吐出ユニット55へ窒素ガスを圧送するポンプであり、制御ユニット97と電気的に接続されている。制御ユニット97が圧送ポンプ533に動作指令を行い、圧送ポンプ533が動作すると、窒素ガスタンク531内からマスフローコントローラ534の方向へ窒素ガスが加圧される。なお、圧送ポンプ533は基板処理装置9が起動した時点から常時動作している。
なお、本実施形態では配管532内の窒素ガスの輸送に圧送ポンプ533を用いるが、本発明の実施に関してはこれに限られず、圧送ポンプ533を用いずに、窒素ガスタンク531内に高圧圧縮された窒素ガスを貯蔵することで、窒素ガス自体の圧力を用いて窒素ガスタンク531から配管532へ窒素ガスが送られる構成としてもよい。
マスフローコントローラ534は制御ユニット97と電気的に接続しており、配管532における窒素ガスの流量を制御する。制御ユニット97がマスフローコントローラ534に動作指令を行い、マスフローコントローラ534を駆動させることで、配管532において窒素ガスタンク531から液滴吐出ユニット55へ流れる窒素ガスの流量を所定の値に調整する。また、制御ユニット97によりマスフローコントローラ534における流量が0に設定されると、配管532から液滴吐出ユニット55への窒素ガスの供給が停止する。
ガス加熱ユニット535は、外周に抵抗加熱ヒータを巻回した加熱配管を有し、加熱配管は配管532に介挿されて設けられる。また、ガス加熱ユニット535は、制御ユニット97と電気的に接続されている。制御ユニット97がガス加熱ユニット535に動作指令を行うと、ガス加熱ユニット535は抵抗加熱ヒータを動作させ、加熱配管の加熱を行う。窒素ガスが窒素ガスタンク531からガス加熱ユニット535内の加熱配管に供給されると、加熱配管を通過する間、窒素ガスが加熱される。
本実施形態においては、加熱配管は抵抗加熱ヒータにより摂氏60度程度に加熱されており、加熱配管を窒素ガスが通過する間、窒素ガスも摂氏60度程度に加熱される。
なお、本実施形態では、ガス加熱ユニット535における加熱手段として抵抗加熱ヒータを用いたが、本発明の実施に関してはこれに限られず、他の公知の加熱手段を用いても良い。
次に、液滴吐出ユニット55について説明する。液滴吐出ユニット55は、基板表面WfへPVA水溶液の液滴を吐出するユニットであり、PVA水溶液の液滴を形成し、吐出する液滴形成ノズル57と、液滴形成ノズル57を支持するアーム552と、液滴形成ノズル57を移動させる旋回上下軸553と、上側ベース部材902に固設され、旋回上下軸553を支持するベース部材554と、旋回上下軸553を上下に移動させる上下駆動部555と、旋回上下軸553を回転中心軸A4を中心に回転移動させる旋回駆動部556とを有する。
液滴形成ノズル57は、配管512を介してPVA溶液貯留ユニット511と管路接続されている。制御ユニット97が開閉弁513に動作指令を行い、開閉弁513を開成することで、PVA水溶液がPVA溶液貯留ユニット511から配管512を介して、液滴形成ノズル57に供給される。
また、液滴形成ノズル57は、配管532を介して窒素ガスタンク531と管路接続されている。制御ユニット97がマスフローコントローラ534に動作指令を行い、マスフローコントローラ534における流量の設定値を所定の値にすることで、窒素ガスが窒素ガスタンク531から配管532を介して、液滴形成ノズル57に供給される。
ここで、図9を用いて液滴形成ノズル57の内部構成を説明する。図9は、液滴形成ノズル57の内部断面を示す模式図である。本実施形態において、液滴形成ノズル57は、いわゆる内部混合型の二流体スプレーノズルである。
液滴形成ノズル57は、上面および円筒状の側面を有する接続部571と、接続部571の下端(図9中の(−Z)側)に接続して設けられ、下方に向かうにつれて内径が小さくなるよう形成されたテーパ部572と、テーパ部572の下端に接続して設けられ、内径が一様な直管形状のストレート部573を有する。液滴形成ノズル57は、接続部571、テーパ部572、およびストレート部573により、内部に液滴形成室581を形成する。接続部571の上面の略中心には上面開口576が形成され、側面の上方には側面開口577が形成されている。
また、液滴形成ノズル57は、直管形状の気体導入部574と、直管形状の液体導入部575を有する。気体導入部574は、上面開口576に挿通されて、下半分程度の部分が液滴形成室581に突出して設けられる。気体導入部574の上端は、配管532と管路接続し、気体導入部574の内部に形成された気体導入路584に、配管532から供給される窒素ガスが導入される。
液体導入部575の一端は、液体導入部575の内部に形成された液体導入路585が、側面開口577を介して、接続部571の内面と気体導入部574の外面との間のリング状の空間582に連通するように、接続部571の側面に接続して設けられる。また、液体導入部575の他端は、配管512と管路接続し、液体導入路585は配管512と連通する。
液滴形成ノズル57では、気体導入路584から供給される窒素ガスと、液体導入路585から空間582を介して供給されるPVA水溶液とが、液滴形成室581において混合され、その結果、PVA水溶液の微細な液滴が形成される。さらに、該液滴は、テーパ部572で加速され、大きな流速を有する噴流となって、ストレート部573の先端から基板表面Wfへ供給される。
ここで、PVA水溶液と窒素ガスを十分に混合し、安定して液滴を形成するために、気体導入路584から供給される窒素ガスの流速をある程度高く保つ必要がある。該流速を高くするには、例えば、マスフローコントローラ534において設定する流量を大きくしたり、気体導入路584の内径(すなわち、窒素ガスが通過する流路断面積)を小さくしたりすればよい。
また、本実施形態において、窒素ガスはガス加熱ユニット535(図8参照)により摂氏60度程度に加熱された状態で、配管532から気体導入路584へ供給される。気体導入路584に供給される窒素ガスの温度を、常温よりも高くすることで、ストレート部573から吐出されたPVA水溶液の液滴に含まれるDIWの温度も高くなり、DIWが蒸発しやすくなる。これにより、ストレート部573の先端から基板表面Wfへ供給されるまでの間に、PVA水溶液中に含まれるDIWが効率よく除去され、高濃度のPVA水溶液の液滴を基板表面Wfに供給することができる。
なお、窒素ガスの温度は、本実施形態では摂氏60度程度を採用するが、本発明の実施に関してはこれに限られず、常温よりも高く、DIWの沸点である摂氏100度よりも低い温度であることが好適である。
また、本実施形態では、PVA水溶液と窒素ガスとを混合させることにより、PVA水溶液の液滴の噴流を形成するが、本発明の実施に関してはこれに限られず、PVA水溶液と混合させる気体は窒素ガスに限定されない。窒素ガスの他に、PVA水溶液との混合に使用できる気体としては、ヘリウムガスや、アルゴンガスなど、基板WやPVAに対して不活性な気体が挙げられる。
図8に戻る。次に、液滴吐出ユニット55において、液滴形成ノズル57を移動させる機構について説明する。
ベース部材554は、上側ベース部材902に固設され、その下方に旋回上下軸553を上下および回転自在に支持する。なお、ベース部材554は、旋回上下軸553と、上下駆動部555および旋回駆動部556とを接続するために、中空の略円筒形状に構成される。旋回上下軸553の下面にはアーム552の一端が結合されており、アーム552の他端に液滴形成ノズル57が取り付けられている。
旋回上下軸553はベース部材554の中を通して、モーターおよびボールネジ等の公知の駆動機構で構成された上下駆動部555と、モーターおよびギア等の公知の駆動機構で構成された旋回駆動部556とに接続されている。
上下駆動部555および旋回駆動部556は制御ユニット97と電気的に接続されている。また、上下駆動部555および旋回駆動部556は上側空間905に配設される。
制御ユニット97が上下駆動部555に動作指令を行い、上下駆動部555を駆動すると、旋回上下軸553が上下に移動し、それに伴ってアーム552に取り付けられている液滴形成ノズル57も上下に移動する。また、制御ユニット97が旋回駆動部556に動作指令を行い、旋回駆動部556を駆動すると、旋回上下軸553が回転中心軸A4を中心に回転し、アーム552を旋回することで、アーム552に取り付けられた液滴形成ノズル57も回転中心軸A4を中心に旋回する。
上記の説明において、液滴供給部5が、本発明における「液滴供給手段」に相当する。また、液滴供給部5におけるアーム552、旋回上下軸553、および旋回駆動部556が本発明における「ノズル駆動部」に相当する。
次に、制御ユニット97の構成について図10を用いて説明する。図10は制御ユニット97の構成を示す模式図である。制御ユニット97は、基板処理装置9の各部と電気的に接続しており(図5から図8まで参照)、各部の動作を制御する。制御ユニット97は、演算処理部973やメモリ975を有するコンピュータにより構成されている。演算処理部973としては、各種演算処理を行うCPUを用いる。また、メモリ975は、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスクを備える。磁気ディスクには、基板Wに応じた基板処理条件が、基板処理プログラム977(レシピとも呼ばれる)として予め格納されおり、CPUがその内容をRAMに読み出し、RAMに読み出された基板処理プログラムの内容に従ってCPUが基板処理装置9の各部を制御する。なお、制御ユニット97には基板処理プログラム977の作成・変更や、複数の基板処理プログラム977の中から所望のものを選択するために用いる操作部971(図1参照)が接続されている。
上記の説明において、制御ユニット97が、本発明における「制御部」に相当する。
<1−3.基板処理の工程>
次に、上記のように構成された基板処理装置9における基板処理動作について説明する。ここで、基板W上には、凹凸のパターンが前工程により形成されている。パターンは、凸部および凹部を備えている。本実施形態において、凸部は、100〜200nmの範囲の高さであり、10〜20nmの範囲の幅である。また、隣接する凸部間の距離(凹部の幅)は、10〜1000nmの範囲である。また、基板Wの表面には、上記のパターンの形成の際に生じたパーティクル等の汚染物質が付着している。
なお、本実施形態では上記のようなスケールのパターンが形成された基板Wを用いるが、本発明の実施に関してはこれに限られず、上記の範囲に含まれないスケールのパターンを用いてもよいし、表面に凹凸のパターンが形成されていない基板Wに対して後述の基板処理動作を行ってもよい。
以下、図11を参照して基板処理の工程を説明する。図11は本実施形態における基板処理装置9の全体の動作を示すフローチャートである。
まず、所定の基板Wに応じた基板処理プログラムが操作部971で選択され、実行指示される。その後、基板Wを処理ユニット91に搬入する準備として、制御ユニット97が各部に動作指令を行い、以下の動作をさせる。
準備動作として、まず基板保持部11においてスピンベース113の回転を停止させ、スピンベース113を基板Wの受け渡しに適した位置へ位置決めする。また、排液捕集部21において、カップ210をホームポジションに位置決めする。スピンベース113が基板Wの受け渡しに適した位置に位置決めされた後、基板保持部材115を開状態とする。
また、ノズル331、当接部材452、液滴形成ノズル57をそれぞれ退避位置(各部がカップ210の周方向外側に外れている位置)に移動させる。更に、開閉弁312、開閉弁433、および開閉弁513を閉成する。また、マスフローコントローラ413、およびマスフローコントローラ534を流量0(ゼロ)に設定する。
基板Wを処理ユニット91に搬入する準備が完了した後、未処理の基板Wを処理ユニット91へ搬入する基板搬入工程(ステップS11)を行う。すなわち、インデクサロボット931がオープナー94上のFOUP949の所定の位置にある基板Wを下側のハンド933で取り出し、シャトル95の下側のハンド951に載置する。その後、シャトル95の下側のハンド951をセンターロボット96の側に移動し、センターロボット96がシャトル95の下側のハンド951上の基板Wを、下側のハンド961で取り上げる。
その後、処理ユニット91のシャッター911が開かれ、センターロボット96が下側のハンド961を処理ユニット91の中に伸ばし、基板Wを基板保持部11の基板保持部材115の基板支持部の上に載置する。基板Wの処理ユニット91への搬入が終了すると、センターロボット96が下側のハンド961を縮めて処理ユニット91内の外に出すとともに、シャッター911が閉じる。
未処理の基板Wが処理ユニット91内に搬入され、基板保持部材115の基板支持部の上に載置されると、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、基板保持部材115を閉状態とする。
未処理の基板Wが基板保持部11に保持された後、基板表面Wfに対して、溶液供給部3によりPVA水溶液を供給し、基板表面WfにPVA水溶液の液膜を形成する液膜形成工程(ステップS12)を行う。
まず、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、スピンベース113の回転を開始し、液膜形成工程の間、回転を維持する。また、制御ユニット97が排液捕集部21へ動作指令を行い、カップ210を中捕集位置に位置決めする。
ここで、基板Wの回転速度は、基板表面Wfに供給されたPVA水溶液が遠心力により基板表面Wfの全面に拡散可能なように100〜1000rpmとすることが好ましい。本実施形態では、液膜形成工程における基板Wの回転速度を500rpmとして説明する。
次に、制御ユニット97が溶液吐出ユニット33へ動作指令を行い、ノズル331を基板表面Wfの中心付近上空へ位置決めする。ノズル331の位置決めが完了した後、制御ユニット97が溶液供給ユニット31へ動作指令を行い、開閉弁312を開成する。これにより、濃度5%のPVA水溶液を、PVA溶液貯留ユニット311から配管313およびノズル331を介して、基板表面Wfの中心付近へ供給する。
基板表面Wfの中心付近へ供給されたPVA水溶液は、基板Wの回転で生ずる遠心力により、基板表面Wfの中心付近から基板表面Wfの周縁部に向かって流動し、基板表面Wf全面に拡散する。このPVA水溶液の流動に伴って、基板表面Wfに形成されたパターンの凹部にまでPVA水溶液が侵入する。
図12は、液膜形成工程(ステップS12)における基板Wの様子を示す模式図である。図12では、ノズル331から基板表面Wfへ濃度5%のPVA水溶液80が供給され、実線矢印の方向にPVA水溶液80が流動することで、基板表面Wfの全面にPVA水溶液80の液膜が形成される様子を示している。
また、図12の左下には、基板Wの拡大図を併せて示している。基板表面Wfにはパターン70が形成されており、パターン70は、凸部72と凹部74を有する。図12における基板Wの拡大図では、パターン70の凹部74に濃度5%のPVA水溶液80が充填する様子を示している。
基板表面Wfの全面にPVA水溶液を拡散させた後、制御ユニット97が溶液供給ユニット31へ動作指令を行い、開閉弁312を閉成する。また、制御ユニット97が溶液吐出ユニット33へ動作指令を行い、ノズル331を退避位置(ノズル331がカップ210の周方向外側に外れている位置)に位置決めする。
上記の説明において、基板Wを基板保持部11により略水平に保持し、溶液供給部3により基板表面WfへPVA水溶液を供給し、スピンベース113を基板回転機構121により回転させて基板表面WfにPVA水溶液の液膜を形成するため、基板保持部11と、溶液供給部3とが、本発明における「液膜形成手段」に相当する。
次に、PVA水溶液の液膜が形成された基板表面Wfへ、液滴供給部5によりPVA水溶液の液滴を供給する液滴供給工程(ステップS13)を行う。
まず、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、液滴供給工程の間、スピンベース113の回転を維持する。また、制御ユニット97が排液捕集部21へ動作指令を行い、カップ210を内捕集位置に位置決めする。
ここで、基板Wの回転速度は、液膜形成工程(ステップS12)において形成された基板表面WfのPVA水溶液の液膜が、遠心力により基板表面Wfの全面にある程度均一な膜厚で広がり、かつ遠心力により基板表面Wfから振り切られずに、PVA水溶液の表面張力によって、基板表面WfにPVA水溶液が保たれるように50〜200rpmとすることが好ましい。本実施形態では、液滴供給工程(ステップS13)における基板Wの回転速度を100rpmとして説明する。
次に、制御ユニット97が液滴吐出ユニット55へ動作指令を行い、液滴形成ノズル57のストレート部573を基板表面Wfの所定の位置へ位置決めする。本実施形態では、ストレート部573を、まず基板表面Wfの周縁部上空に位置決めする。
ストレート部573の位置決めが完了した後、制御ユニット97が溶液供給ユニット51および窒素ガス供給ユニット53へ動作指令を行い、開閉弁513を開成し、マスフローコントローラ534における流量の設定値を所定の値にする。これにより、濃度20%のPVA水溶液を、PVA溶液貯留ユニット511から配管512を介して液滴形成ノズル57に供給し、かつ摂氏60度程度の窒素ガスを、窒素ガスタンク531から配管532を介して、液滴形成ノズル57に供給する。その結果、ストレート部573から基板表面Wfへ、液滴形成ノズル57により形成されるPVA水溶液の液滴が供給される。
ここで、液膜形成工程(ステップS12)において供給されたPVA水溶液よりも高濃度なPVA水溶液は、微小な液滴として、PVA水溶液の液膜が形成された基板表面Wfへ供給される。PVA水溶液を微小な液滴とすることで、液滴を形成せずに供給する場合と比べ、PVA水溶液の表面積が大きくなる。これにより、処理空間904内の雰囲気と接する面積が大きくなり、液滴となったPVA水溶液中からDIWが蒸発しやすくなる。
その結果、ストレート部573から吐出された直後のPVA水溶液の液滴よりも、基板表面Wfに到達する直前のPVA水溶液の液滴の方が、液滴に含まれるDIWの量が少なくなる。すなわち、基板表面Wfに到達する直前までに、液滴は、PVAをより高い濃度で含む液滴となる。液滴に含まれるDIWの量が少なくなることで、後述する乾燥固化工程において除去すべきDIWの量も削減でき、工程にかかる所要時間を短縮することができる。
本実施形態では、液滴供給工程(ステップS13)において、液滴を形成するためにPVA水溶液と混合する窒素ガスの温度は摂氏60度程度である。このように、常温よりも高い温度の窒素ガスを用いることで、PVA水溶液の液滴の温度が常温よりも高くなり、液滴となったPVA水溶液中からのDIWの蒸発がより促進される。これにより、液滴に含まれるDIWの量が少なくなることで、後述する乾燥固化工程において除去すべきDIWの量も削減でき、工程にかかる所要時間を短縮することができる。
さらに、PVA水溶液は、加熱により粘度が低下することが知られている。上記のように、常温よりも高い温度の窒素ガスにより、PVA水溶液の液滴の温度を常温よりも高くすることで、基板表面Wfに供給されるPVA水溶液の液滴の粘度が低下し、基板表面Wfに維持されている液膜に液滴が到達した後に、液膜中でより均一に液滴が分散する。その結果、基板表面Wfにより均一に高濃度なPVA水溶液を供給することができる。
液滴形成ノズル57によるPVA水溶液の液滴の供給が開始されると、制御ユニット97が液滴吐出ユニット55に動作指令を行い、旋回駆動部556により液滴形成ノズル57を基板Wの周縁部から中心(つまり、回転中心軸A1)に至る範囲内を、円弧状の軌跡を描いて繰り返し往復移動(スキャン)させる。
スピンベース113により基板Wが回転される一方で、基板表面Wfの上空をPVA水溶液の液滴の噴流がスキャンすることにより、基板表面Wfの全域にPVA水溶液の液滴の噴流を供給することができる。これにより、高濃度なPVA水溶液を基板表面Wfの全域に直接供給することができる。
前述のように、液膜形成工程(ステップS12)において供給されるPVA水溶液では、固化後のPVAが膜切れなく剥離されるのに必要な膜厚には足りない状態である。しかしながら、この液滴供給工程(ステップS13)において、高濃度なPVA水溶液の液滴を基板表面Wfの全域に供給することで、膜切れなく剥離されるのに必要な量のPVAが基板表面Wfの全域に亘って十分に供給される。
図13は、液滴供給工程(ステップS13)における基板Wの様子を示す模式図である。図13では、液滴形成ノズル57のストレート部573から基板表面Wfへ濃度20%のPVA水溶液の液滴81が供給される。ストレート部から吐出された液滴81において、基板表面Wfに至るまでにDIWの蒸発が生じるため、基板表面Wfに至る直前には液滴81よりもPVAを高い濃度(濃度20%以上)で含む液滴82となって、基板表面Wfに液滴82が供給される。また、白抜き矢印の方向に液滴形成ノズル57が繰り返し移動することで、基板表面Wfの全面に液滴82が供給される。
また、図13の左下には、基板Wの拡大図を併せて示している。図13における基板Wの拡大図では、PVA水溶液80にPVAを高い濃度で含む液滴82が侵入する様子を示している。
基板表面Wfの全面にPVA水溶液の液滴を供給した後、制御ユニット97が溶液供給ユニット51および窒素ガス供給ユニット53へ動作指令を行い、開閉弁513を閉成し、マスフローコントローラ534を流量0に設定する。また、制御ユニット97が液滴吐出ユニット55へ動作指令を行い、液滴形成ノズル57を退避位置(液滴形成ノズル57がカップ210の周方向外側に外れている位置)に位置決めする。
次に、高濃度のPVA水溶液を液滴として供給し、高濃度のPVA水溶液の液膜が形成された基板表面Wfへ、剥離部4の当接部材452を当接させる当接工程(ステップS14)を行う。ここで、基板表面WfのPVA水溶液は、液膜形成工程(ステップS12)において形成されたPVA水溶液の液膜と、液滴供給工程(ステップS13)において供給された高濃度のPVA水溶液の液滴とが、混合することにより、新たな濃度(すなわち、濃度5%よりも高い濃度)のPVA水溶液となっている。
まず、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、当接工程の間、スピンベース113の回転を停止する。また、制御ユニット97が排液捕集部21へ動作指令を行い、カップ210を内捕集位置に維持する。
次に、制御ユニット97が当接ユニット45へ動作指令を行い、ノズル451および当接部材452を基板表面Wfの中心付近上空へ位置決めする。ノズル451および当接部材452の位置決めが完了した後、制御ユニット97が当接ユニット45へ動作指令を行い、上下駆動部456により当接部材452を基板表面Wfに維持されているPVA水溶液に接触させる。
ここで、基板表面WfのPVA水溶液は、基板Wと当接部材452との間において、表面張力によって広がり、当接部材452における基板表面Wfと対向する面は、略全面に亘って基板表面WfのPVA水溶液と接触する。
図14は、当接工程(ステップS14)における基板Wの様子を示す模式図である。図14では、当接ユニット45の当接部材452が基板表面WfにおけるPVA水溶液の液膜83に接触している様子を示している。PVA水溶液の液膜83は、図12における液膜80よりも高濃度にPVAを含んでいる。
また、図14には、当接部材452の中心に設けられたノズル451を含む断面における、基板Wの拡大図を併せて示している。基板表面Wfには、固化前のPVA水溶液の液膜83が維持されているため、当接部材452が液膜83に接触すると、ノズル451において、液膜83の表面張力に起因するメニスカス831が形成される。
次に、基板表面WfのPVA水溶液から水分を蒸発させ、PVAを固化させる乾燥固化工程(ステップS15)を行う。乾燥固化工程における水分の蒸発は、自然乾燥により行う。図4において示すように、処理ユニット91の上部にはファンフィルタユニット908が設けられており、本行程中においても新鮮な空気が供給され続けている。この空気中へ、PVA水溶液中から水分が蒸発することで、基板表面Wfにおいて固化したPVAの薄膜が形成される。
ここで、PVAの薄膜の形成とともに、該薄膜と当接部材452とが互いに固定されて一体化する。また、基板表面Wfに付着していた汚染物質は、該薄膜の内部に埋没する。予め設定された乾燥固化時間が経過することで、PVAの薄膜が形成されると、乾燥固化工程(ステップS15)を終了する。
必要な乾燥固化時間は、基板表面WfにおけるPVA水溶液の濃度に依存する。PVAが剥離可能な薄膜となるには、PVA水溶液中において水分を蒸発等により除去し、PVAの濃度をある程度以上高くする必要がある(例えば、濃度92%以上)。このため、基板表面WfにおけるPVA水溶液の量が同じ場合、PVA水溶液の濃度が高いほど、除去すべき水分の量が少なくなり、乾燥固化時間が短くなる。本発明では、液滴供給工程(ステップS13)を行うことにより、基板表面WfにおけるPVA水溶液の濃度を高くし、乾燥固化工程(ステップS15)における乾燥固化時間の短縮が実現されている。
次に、基板表面WfのPVAの薄膜を、当接ユニット45により剥離して除去する剥離除去工程(ステップS16)を行う。
図15に、剥離除去工程(ステップS16)の開始直後における基板の様子を模式図として示す。基板表面Wfにおいて形成されたPVAの薄膜は、図15において薄膜84として示される。また、図15には、当接部材452の中心に設けられたノズル451を含む断面における、基板Wの拡大図を併せて示している。
剥離除去工程(ステップS16)が開始されると、まず、制御ユニット97が当接ユニット45に動作指令を行い、上下駆動部456を動作させて、当接部材452を上方(図15における実線矢印の方向)へ移動させる。これにより、図15に示すように、薄膜84の中央部分が、当接部材452の移動に伴って上方へ浮き上がる。このとき、基板表面Wfにおける中央付近に付着していた汚染物質は、薄膜84とともに、基板表面Wfから剥離される。
剥離除去工程(ステップS16)では、当接部材452の上方移動の開始と略同時に、制御ユニット97がDIW供給ユニット43に動作指令を行い、開閉弁433をわずかな時間だけ開成した後、閉成する。これにより、少量のDIWを、DIWタンク431から配管432を介して、ノズル451から薄膜84へ供給する。
図15の拡大図では、白抜き矢印で示される方向へ、ノズル451においてDIW87が供給される様子を示している。供給されたDIWは、図15に示すように、当接部材452においてノズル451を覆う薄膜84と接触する。これにより、薄膜84はDIW87に溶解することでノズル451を覆う位置から除去される。その結果、ノズル451と、基板表面Wfと薄膜84との間の空間とが、連通する。
さらに当接部材452を上方へ移動させたときの基板の様子を、図16を用いて説明する。図16は、図15においてDIW87により薄膜84の中心付近に貫通孔が形成された状態で、図15の状態からさらに当接部材452を上方へ移動させたときの基板の様子を模式的に示す図である。また、図16には、当接部材452の中心に設けられたノズル451を含む断面の拡大図を併せて示している。
剥離除去工程(ステップS16)において、DIW87によるノズル451を覆う薄膜84の除去が実施され、開閉弁433が閉成された後、制御ユニット97が窒素ガス供給ユニット41に動作指令を行い、マスフローコントローラ413を所定の流量に設定する。これにより、図16の拡大図に示すように、窒素ガス88が、窒素ガスタンク411から配管412を介して、ノズル451から吐出される。
ノズル451から吐出される窒素ガス88は、図15のDIW87により形成された薄膜84の開口を通って、基板表面Wfと薄膜84の下面との間に入り込み、基板Wと薄膜84を加圧する。窒素ガス88による加圧により、基板表面Wfからの薄膜84の剥離が促進される。
また、基板表面Wfと薄膜84の下面との間に入り込んだ窒素ガス88は、薄膜84を上方向に加圧するため、当接部材452を上方に移動している間、薄膜84と当接部材452との分離が防止される。仮に、薄膜84と当接部材452とが、当接部材452の上方移動により、わずかに分離したとしても、窒素ガス88の加圧により、薄膜84が当接部材452へ押し付けられ、薄膜84と当接部材452とを当接した状態が保たれる。これにより、薄膜84を安定して剥離することができる。
その後、さらに当接部材452の上方移動を続けることで、基板表面Wfにおける中央付近から周縁方向への薄膜84の剥離を行う。図17に、基板Wの周縁部分まで薄膜84が剥離されたときの様子を示す。
図17は、図16における窒素ガス88の供給により薄膜84と当接部材452とを当接した状態が保たれたまま、図16の状態からさらに当接部材452を上方へ移動させたときの基板の様子を模式的に示す図である。図16から図17に至るまでの間、窒素ガス88の供給は維持される。これにより、基板表面Wfと薄膜84の下面との間における体積が、当接部材452の上方移動にともなって増加しても、窒素ガス88による薄膜84への加圧を維持し、薄膜84と当接部材452とを当接した状態を保つことができる。
基板表面Wfの周縁部分までPVAの薄膜を剥離させた後、制御ユニット97が窒素ガス供給ユニット41へ動作指令を行い、マスフローコントローラ413を流量0に設定する。
次に、ノズル451からDIWを供給して基板Wから剥離された薄膜84を部分的に溶解し、基板Wから除去する溶解除去工程(ステップS17)を行う。溶解除去工程が開始されると、まず、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、スピンベース113の回転の停止状態を維持する。また、制御ユニット97が排液捕集部21へ動作指令を行い、カップ210を内捕集位置に維持する。
次に、制御ユニット97がDIW供給ユニット43へ動作指令を行い、開閉弁433を開成する。これにより、DIWタンク431から配管432を介して、DIWがノズル451から基板表面Wfの中央付近へ供給される。DIWの供給が維持されることにより、基板表面Wfの中央付近へ供給されたDIWは、基板表面Wfの周縁部分へ広がる。周縁部分において、DIWが基板表面Wfにおける薄膜84を溶解したり、薄膜84へ基板Wの周縁方向に押し流す力をはたらかせたりすることで、基板表面Wfから薄膜84を剥離する。このときの基板の様子を図18に模式的に示す。図18は、DIW87の供給により、薄膜84の一部が基板表面Wfの周縁部分において剥離する様子を模式的に示す図である。
続いて、制御ユニット97が当接ユニット45へ動作指令を行い、上下駆動部456により当接部材452を下方に移動させる。また、制御ユニット97が基板保持部11に動作指令を行い、スピンベース113の回転を開始する。これにより、基板表面Wfの周縁部分において、薄膜84が完全に剥離する。このときの基板の様子を図19に模式的に示す。
図19は、DIW87の供給を維持した状態で、当接ユニット45を下方へ移動させ、さらに基板Wを回転させている様子を模式的に示す図である。ここで、基板Wの回転にともなう、基板表面WfにおけるDIW87の基板Wの周縁方向への流れにより、当接部材452と一体化した薄膜84は、当接部材452の下方の移動に伴い、基板Wの周縁方向への力を受ける。薄膜84における当接部材452の周端近傍の部位841において、この力が特にはたらき、部位841や、その周辺において薄膜84が破断される。これにより、薄膜84の大部分が当接部材452から分離し、DIW87により基板Wの外側へ流され、排液捕集部21から排出される。
なお、本実施形態では、上記のように部位841や、その周辺における薄膜84の破断について説明したが、本発明の実施に関してはこれに限られず、その他の部位から薄膜84が破断する場合もある。
続いて、基板表面WfへのDIWの供給を維持した状態で、制御ユニット97が当接ユニット45へ動作指令を行い、上下駆動部456により当接部材452をさらに下方に移動させ、基板表面WfにおけるDIWの液膜に、当接部材452の基板表面Wfとの対向面を接触させる。これにより、当接部材452自体に付着したPVAの薄膜は、DIWに溶解させたり、DIWの基板表面Wfの周縁方向に向かう流れにより剥離させたりすることで、当接部材452から分離される。また、薄膜84が分離された後、所定時間だけDIW87を供給し続けることで、基板表面Wfに微量に残留したPVA等を除去する。このときの基板の様子を図20に模式的に示す。
図20は、DIW87の供給を維持した状態で、当接ユニット45をさらに下方へ移動させ、当接部材452に付着していた薄膜84が分離された後の様子を模式的に示す図である。
基板表面Wfや当接部材452におけるPVAの薄膜が除去された後、制御ユニット97がDIW供給ユニット43に動作指令を行い、開閉弁433を閉成し、基板表面WfへのDIWの供給を停止する。また、制御ユニット97が当接ユニット45に動作指令を行い、当接部材452を退避位置(当接部材452がカップ210の周方向外側に外れている位置)に位置決めする。
次に、スピンベース113による回転により、基板表面Wfに付着したDIWを除去して、基板Wを乾燥させる基板乾燥工程(ステップS18)を行う。基板乾燥工程が開始されると、まず、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、スピンベース113の回転を維持する。また、制御ユニット97が排液捕集部21へ動作指令を行い、カップ210を内捕集位置に維持する。
ここで、基板Wの回転速度は、溶解除去工程(ステップS17)において基板表面Wfに供給されたDIWが、遠心力により基板表面Wfから振り切られるように、比較的高速で回転させる。回転速度は、基板表面WfからDIWが振り切られ、かつ基板W自体が基板保持部材115から離脱しない程度の回転速度とし、具体的には、300〜1500rpmとすることが好ましい。本実施形態では、基板乾燥工程における基板Wの回転速度を1000rpmとして説明する。
上記のように、基板Wを高速で回転させることにより、基板表面Wfに付着したDIWが除去される。その結果、基板Wが乾燥される。なお、本実施形態では、基板乾燥工程(ステップS18)において、基板の回転によるDIWの除去を行うが、本発明の実施に関してはこれに限られず、当接ユニット45から窒素ガスを供給し、窒素ガス中にDIWを蒸発させることによりDIWの除去が行われてもよい。
基板Wの乾燥が完了すると、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、スピンベース113の回転を停止する。また、制御ユニット97が排液捕集部21へ動作指令を行い、カップ210をホームポジションに位置決めする。スピンベース113の回転が停止した後、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、スピンベース113を基板Wの受け渡しに適した位置へ位置決めする。
最後に、基板Wを処理ユニット91から搬出する基板搬出工程を行う(ステップS19)。基板保持部11を基板Wの受け渡しに適した位置に位置決めした後、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、基板保持部材115を開状態として基板Wを支持ピンの上に載置する。
その後、シャッター911を開放し、センターロボット96が上側のハンド961を処理ユニット91の中に伸ばし、基板Wを処理ユニット91の外に搬出し、シャトル95の上側のハンド951に移載する。その後、シャトル95は上側のハンド951をインデクサユニット93の側に移動する。
そして、インデクサロボット931が上側のハンド933でシャトル95の上側のハンド951に保持されている基板Wを取り出し、FOUP949の所定の位置に搬入し、一連の処理が終了する。
以上のように、本実施形態に係る基板処理装置9では、基板表面Wfにおいて溶液供給部3により供給されたPVA水溶液をスピンベース113の回転により拡散させて液膜を形成させた後、液滴供給部5により基板表面WfへPVA水溶液の液滴を供給することで、高濃度なPVA水溶液を直接、基板表面Wfに供給することができ、その結果、乾燥固化工程において除去すべきDIWの量が削減でき、工程にかかる所要時間を短縮することができる。
<第2実施形態>
次に、この発明に係る基板処理装置の第2実施形態を説明する。本実施形態が第1実施形態と大きく相違する点は、液滴供給部であり、その他の構成は基本的に同一である。第1実施形態では、窒素ガスとPVA水溶液を混合することで、PVA水溶液の液滴の噴流を形成した。一方、本実施形態では、窒素ガスとの混合は行わず、後述する圧力発生素子による加圧と減圧により、PVA水溶液の液滴を形成する。
<2−1.基板処理装置の全体構成>
なお、本実施形態の構成は、第1実施形態の構成である図1から図3、図5から図7、および図10に示す基板処理装置9および処理ユニット91と基本的に同一であるため、以下の説明では同一符号を付して構成説明を省略する。
<2−2.処理ユニット>
図21に第2実施形態における液滴供給部6の構成を示す。液滴供給部6は、基板表面WfへPVA水溶液の液滴を供給する。液滴供給部6は、溶液供給ユニット61と、圧力調整ユニット63と、液滴吐出ユニット65を備える。
溶液供給ユニット61は、圧力調整ユニット63にPVA水溶液を供給するユニットであり、PVA水溶液を貯留するPVA溶液貯留ユニット611と、PVA溶液貯留ユニット611を後述する減圧タンク631に管路接続する配管612と、配管612に介挿されて設けられ、配管612の連通を制御する開閉弁613とを有する。
開閉弁613は、制御ユニット97と電気的に接続し、常時閉成されている。制御ユニット97が動作指令を行うことで、開閉弁613の開閉が制御される。
PVA溶液貯留ユニット611の構成は、図7に示したPVA溶液貯留ユニット311と略同様である。溶液タンク321と同様の構成であるPVA溶液貯留ユニット611の溶液タンクには、DIWにPVAを溶解させたPVA水溶液が貯留されている。ここで、溶液タンク321と異なり、PVA溶液貯留ユニット611の溶液タンクには、PVAの濃度が20%であるPVA水溶液を貯留している。
次に、圧力調整ユニット63について説明する。圧力調整ユニット63は、後述するノズル671のメニスカス802を調整するユニットである。圧力調整ユニット63は、液滴吐出ユニット65に供給するPVA水溶液を一時的に貯留する減圧タンク631と、減圧タンク631の内部の圧力を調整する圧力調整手段632と、減圧タンク631の内部のPVA水溶液の液面の位置を検知する液面センサ633を備える。
圧力調整手段632は、減圧タンク631の内部の圧力を調整する機構であり、ポンプ等の公知の圧力調整手段を用いることができる。圧力調整手段632は、制御ユニット97と電気的に接続されている。制御ユニット97が圧力調整手段632に動作指令を行い、圧力調整手段632が動作すると、減圧タンク631の内部はマイナス数十Pa程度に減圧される。これにより、後述するノズル671においてPVA水溶液が垂下せず、ノズル671においてメニスカス802を形成して保持される。
液面センサ633は、減圧タンク631の内部のPVA水溶液の液面の位置を検知するセンサであり、減圧タンク631の側面に設けられる。液面センサ633に用いるセンサは、特に限定されず、従来公知のものを採用することができる。具体的には、フロート式液面検知センサ、超音波式液面検知センサ等が挙げられる。液面センサ633は、制御ユニット97と電気的に接続しており、減圧タンク631の内部におけるPVA水溶液の液面の情報を制御ユニット97に発信する。
液面センサ633と、制御ユニット97と、溶液供給ユニット61により、減圧タンク631の内部の液面の位置が維持される。ここで、液面センサ633と、制御ユニット97と、溶液供給ユニット61における、減圧タンク631の内部の液面位置の維持方法について説明する。
液面センサ633は、図示しない上部センサと下部センサを有し、それぞれの位置において、減圧タンク631の内部におけるPVA水溶液の液の有無を判別する。下部センサにおいて液が検出されない場合、すなわち、下部センサの位置よりもPVA水溶液の液面が下方に存在する時、液面センサ633は制御ユニット97へ下部センサ情報を発信する。
下部センサ情報を制御ユニット97が受信すると、制御ユニット97は開閉弁613に動作指令を行い、開閉弁613を開成する。これにより、PVA水溶液が、PVA溶液貯留ユニット611から配管612を介して、減圧タンク631に供給される。PVA水溶液が減圧タンク631に供給され、減圧タンク631の内部の液面が上昇し、上部センサ以上の位置に液面が位置すると、上部センサにおいて液を検出し、液面センサ633は制御ユニット97へ上部センサ情報を発信する。
上部センサ情報を制御ユニット97が受信すると、制御ユニット97は開閉弁613に動作指令を行い、開閉弁613を閉成する。これにより、減圧タンク631へのPVA水溶液の供給が停止する。以上により、減圧タンク631の内部において、PVA水溶液の液面が下部センサと上部センサとの間の位置に維持される。
次に、液滴吐出ユニット65について説明する。液滴吐出ユニット65は、基板表面WfへPVA水溶液の液滴を吐出するユニットであり、PVA水溶液の液滴を形成し、吐出する液滴形成ヘッド67と、液滴形成ヘッド67を支持するアーム652と、液滴形成ヘッド67を移動させる旋回上下軸653と、上側ベース部材902に固設され、旋回上下軸653を支持するベース部材654と、旋回上下軸653を上下に移動させる上下駆動部655と、旋回上下軸653を回転中心軸A5を中心に回転移動させる旋回駆動部656とを有する。
液滴形成ヘッド67は、配管634を介して減圧タンク631と管路接続されており、液滴形成ヘッド67の内部の圧力は、減圧タンク631の内部の圧力と略同一に保たれている。
ここで、図22を用いて液滴形成ヘッド67の内部構成を説明する。図22は、液滴形成ヘッド67の内部断面を示す模式図である。本実施形態において、液滴形成ヘッド67は、いわゆるインクジェット方式の印刷等で用いられるような液滴形成方法を用いたヘッドである。
液滴形成ヘッド67は、配管634から供給されるPVA水溶液を一時的に貯留する液室674と、液室674と連通し、PVA水溶液に圧力を与えるための空間である圧力室673と、圧力室673に面して設けられ、PVA水溶液に圧力を与える圧力発生素子672と、液滴形成ヘッド67における基板表面Wfと対向する面(図22においては、(−Z)側の面)に設けられ、圧力室673で圧力が与えられたPVA水溶液の液滴を吐出するノズル671とを有する。
圧力発生素子672は、圧力室673に貯留されたPVA水溶液に圧力を与える素子であり、本実施形態では、ピエゾ素子を圧力発生素子として用いる。なお、圧力発生素子672としては、ピエゾ素子に限定されず、発熱した際にPVA水溶液に生じるバブルによりPVA水溶液を加圧する発熱体など、従来公知の圧力発生素子を用いることができる。圧力発生素子672は、それぞれ制御ユニット97と電気的に接続しており、制御ユニット97からの駆動信号の入力により、圧力室673に貯留されたPVA水溶液への圧力の印加の有無が制御される。
ノズル671は、圧力室673において圧力が与えられたPVA水溶液の液滴を吐出する。圧力室673において圧力発生素子672による圧力の印加がないとき、ノズル671からPVA水溶液が垂下しないように、前述の圧力調整ユニット63によって圧力室673の内部の圧力が大気圧よりも減圧されている。
図22には、(−Y)側のノズル671の拡大図を併せて示している。ここで、圧力室673には、圧力調整ユニット63から配管634、および液室674を介して、PVA水溶液801が供給されており、ノズル671にもPVA水溶液801が充填されている。圧力室673において圧力発生素子672による圧力の印加がないとき、(−Y)側のノズル671において、圧力室673による減圧(すなわち、圧力調整ユニット63による減圧であり、図22において(+Z)方向にはたらく力)と、ノズル671におけるPVA水溶液の毛細管力等(すなわち、図22において(−Z)方向にはたらく力)が釣り合い、PVA水溶液801はノズル671から垂下しない。このとき、ノズル671においてPVA水溶液801は、表面張力に起因するメニスカス802を形成して、ノズル671の内部に維持される。
また、図22には、(+Y)側のノズル671の拡大図も合わせて示している。当該拡大図を用いて、圧力発生素子672がPVA水溶液801に圧力を与えることで、ノズル671からPVA水溶液801の液滴803が吐出される様子を説明する。
まず、制御ユニット97から駆動信号を圧力発生素子672に入力する。この駆動信号には、圧力発生素子672を、PVA水溶液801を加圧する方向に歪ませる加圧信号と、PVA水溶液801を減圧する方向に歪ませる減圧信号とが含まれている。まず、加圧信号が入力されることで、圧力発生素子672が一時的に圧力室673の内部のPVA水溶液801を加圧する。これにより、ノズル671において、圧力室673による減圧とノズル671におけるPVA水溶液801の毛細管力等との釣り合いが崩れ、PVA水溶液801がノズル671から垂下する。
続いて、減圧信号が入力されることで、圧力発生素子672が一時的に圧力室673の内部のPVA水溶液801を減圧する。これにより、ノズル671においてPVA水溶液801を(+Z)側に引く力がはたらく。これにより、ノズル671から吐出されたPVA水溶液801が、ノズル671の内部のPVA水溶液801と分離し、液滴803が形成される。
以上の動作により、液滴形成ヘッド67から基板表面WfへPVA水溶液の液滴が吐出される。本実施形態では、圧力発生素子672や圧力調整ユニット63による圧力の制御により、PVA水溶液を液滴状としている。このため、第1実施形態において説明した、液滴形成のためにPVA水溶液と混合する窒素ガスを供給する窒素ガス供給ユニット53を設ける必要がなく、基板の処理に用いるガスの消費量を低減することができる。
ここで、1つの液滴形成ヘッド67には、複数の圧力室637、圧力発生素子672、およびノズル671が設けられており、液滴形成ヘッド67における基板表面Wfと対向する面において、複数箇所からPVA水溶液の液滴を吐出することができる。なお、図22では、液滴形成ヘッド67の断面図として、一次元的に3個のノズル671が設けられている様子を示したが、本発明の実施に関してはこれに限られず、二次元的に(すなわち、液滴形成ヘッド67における基板表面Wfと対向するXY平面に)複数のノズル671が配列されてもよい。また、ノズル671の数も3個に限定されず、1個や2個、または4個以上であってもよい。
なお、本実施形態では、1個の圧力室673に対して、1個のノズル671、および1個の圧力発生素子672が設けられるが、本発明の実施に関してはこれに限られず、例えば、1個の圧力室673に対して、複数のノズル671が設けられてもよいし、圧力発生素子672が液室674に設けられ、複数の圧力室673に対して一律に圧力を与えてもよい。本発明では、PVA水溶液の液滴を形成して基板表面Wfへ供給するために液滴形成ヘッド67を用いるのであり、複数のノズル671において液滴の吐出を別個に制御する必要はない。
<2−3.基板処理の工程>
第2実施形態における基板処理装置9の基板処理動作は、第1実施形態における基板処理装置9の基板処理動作と、図11における液滴供給工程(ステップS13)以外、略同様であるため、基本的に同一な工程の説明は省き、液滴供給工程のみを説明する。
第2実施形態における液滴供給工程(ステップS13)は、PVA水溶液の液膜が形成された基板表面Wfへ、液滴供給部6によりPVA水溶液の液滴を供給する工程である。
液滴供給工程(ステップS13)が開始されると、まず、制御ユニット97が基板保持部11へ動作指令を行い、液滴供給工程の間、スピンベース113の回転を維持する。また、制御ユニット97が排液捕集部21へ動作指令を行い、カップ210を内捕集位置に位置決めする。
ここで、基板Wの回転速度は、図11における液膜形成工程(ステップS12)において形成された基板表面WfのPVA水溶液の液膜が、遠心力により基板表面Wfの全面にある程度均一な膜厚で広がり、かつ遠心力により基板表面Wfから振り切られずに、PVA水溶液の表面張力によって、基板表面WfにPVA水溶液が保たれるように50〜200rpmとすることが好ましい。本実施形態では、液滴供給工程(ステップS13)における基板Wの回転速度を100rpmとして説明する。
次に、制御ユニット97が液滴吐出ユニット65へ動作指令を行い、液滴形成ヘッド67を基板表面Wfの所定の位置へ位置決めすることで、複数のノズル671を基板表面Wfと対向させる。本実施形態では、ノズル671が、はじめに基板表面Wfの周縁部と対向するように、液滴形成ヘッド67を基板表面Wfの周縁部上空に位置決めする。
液滴形成ヘッド67の位置決めが完了した後、制御ユニット97が駆動信号を圧力発生素子672へ出力し、圧力室673の内部のPVA水溶液に圧力を与える。これにより、濃度20%のPVA水溶液を液滴としてノズル671から基板表面Wfへ供給する。
ここで、液膜形成工程(ステップS12)において供給されたPVA水溶液よりも高濃度なPVA水溶液は、微小な液滴として、PVA水溶液の液膜が形成された基板表面Wfへ供給される。PVA水溶液を微小な液滴とすることで、液滴を形成せずに供給する場合と比べ、PVA水溶液の表面積が大きくなる。これにより、処理空間904内の雰囲気と接する面積が大きくなり、液滴となったPVA水溶液中からDIWが蒸発しやすくなる。
その結果、ノズル671から吐出された直後のPVA水溶液の液滴よりも、基板表面Wfに到達する直前のPVA水溶液の液滴の方が、液滴に含まれるDIWの量が少なくなる。すなわち、基板表面Wfに到達する直前までに、液滴は、PVAをより高い濃度で含む液滴となる。液滴に含まれるDIWの量が少なくなることで、後述する乾燥固化工程において除去すべきDIWの量も削減でき、工程にかかる所要時間を短縮することができる。
液滴形成ヘッド67によるPVA水溶液の液滴の供給が開始されると、制御ユニット97が液滴吐出ユニット65に動作指令を行い、旋回駆動部656により液滴形成ヘッド67を基板Wの周縁部から中心(つまり、回転中心軸A1)に至る範囲内を、円弧状の軌跡を描いて繰り返し往復移動(スキャン)させる。
スピンベース113により基板Wが回転される一方で、基板表面Wfの上空をPVA水溶液の液滴がスキャンすることにより、基板表面Wfの全域にPVA水溶液の液滴の噴流を供給することができる。これにより、高濃度なPVA水溶液を基板表面Wfの全域に直接供給することができる。
前述のように、液膜形成工程(ステップS12)において供給されるPVA水溶液では、固化後のPVAが膜切れなく剥離されるのに必要な膜厚には足りない状態である。しかしながら、この液滴供給工程(ステップS13)において、高濃度なPVA水溶液の液滴を基板表面Wfの全域に供給することで、膜切れなく剥離されるのに必要な量のPVAが基板表面Wfの全域に亘って十分に供給される。
基板表面Wfの全面にPVA水溶液の液滴を供給した後、制御ユニット97が液滴吐出ユニット65へ動作指令を行い、液滴形成ヘッド67を退避位置(液滴形成ヘッド67がカップ210の周方向外側に外れている位置)に位置決めする。
以上のように、本実施形態に係る基板処理装置9では、基板表面Wfにおいて溶液供給部3により供給されたPVA水溶液をスピンベース113の回転により拡散させて液膜を形成した後、液滴供給部6により基板表面WfへPVA水溶液の液滴を供給することで、高濃度なPVA水溶液を直接、基板表面Wfに供給することができ、その結果、乾燥固化工程において除去すべきDIWの量が削減でき、工程にかかる所要時間を短縮することができる。
さらに、本実施形態では、複数のノズル671を備えた液滴形成ヘッド67を用いることにより、同時に複数箇所からPVA水溶液の液滴を基板表面Wfへ供給することができる。これにより、単位時間あたりにPVA水溶液の液滴をより広い面積に対して供給することができるため、単一のノズル671を用いた場合と比べ、液滴供給工程(ステップS13)において、基板表面Wfの上空を液滴形成ヘッド67がスキャンする時間を短縮することができる。
<3.変形例>
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて前述したもの以外に種々の変更をすることが可能である。
<3−1.固化乾燥工程の変形例>
上記の第1実施形態、および第2実施形態において、固化乾燥工程(ステップS15)は、PVA水溶液における水分の除去を自然乾燥により行う。しかしながら、本発明の実施に関してはこれに限られず、スピンベース113に抵抗加熱ヒータ等の公知の加熱手段を内蔵して、基板裏面Wbから基板Wを加熱し、基板表面WfにおけるPVA水溶液を加熱することで、PVA水溶液に含まれるDIWの蒸気圧を増加させ、水分の蒸発を促進させてもよい。このとき、抵抗加熱ヒータによる基板Wの加熱温度は、常温より高い温度であり、かつ摂氏100度よりも低い温度であることが好ましい。摂氏100度よりも高温にすると、PVA水溶液に含まれるDIWが沸騰し、固化乾燥工程により形成されるPVAの薄膜の内部に気泡が入り込むことで、剥離除去工程(ステップS16)において、薄膜の破断が生じるおそれがあるためである。
また、固化乾燥工程における変形例において、PVA水溶液を加熱する手段は、スピンベース113への抵抗加熱ヒータ等の内蔵に限定されない。例えば、常温より高い温度であり、かつ摂氏100度よりも低い温度に加熱した窒素ガスを、基板表面Wfへ供給することで、PVA水溶液を加熱してもよい。このように加熱した窒素ガスを供給する手段としては、新たに窒素ガス供給手段を設けてもよいし、第1実施形態において用いた液滴供給部5における窒素ガス供給ユニット53を用いてもよい。すなわち、液滴供給部5を固化乾燥工程にも用いる場合、溶液供給ユニット51の開閉弁513は閉成した状態で、窒素ガスのみを液滴形成ノズル57に供給し、ストレート部573から加熱した窒素ガスを吐出することも可能である。
<3−2.剥離部の変形例>
上記の第1実施形態、および第2実施形態において、当接部材452は、基板表面Wfにおける中央に当接せず、基板周縁から剥離するものでも良い。また、PVAの薄膜の剥離は、剥離除去工程(ステップS16)において説明した剥離部4による剥離に限定されず、公知の剥離方法を用いることができる。例えば、特許文献1におけるローラを用いた剥離としてもよい。
<3−3.圧力調整ユニットの変形例>
上記の第2実施形態では、ノズル671におけるメニスカス802の維持のために、圧力調整手段632の動作による減圧タンク631、液室674、および圧力室673の減圧を用いた。上記では、減圧タンク631の内部をマイナス数十Pa程度に減圧すると説明したが、本発明の実施に関してはこれに限られず、PVA溶液貯留ユニット611におけるPVA水溶液の濃度や、ノズル671の開口面積により、図22においてPVA水溶液801がノズル671から垂下する力が変化するため、この力と釣り合うような圧力で減圧すればよい。
また、第2実施形態では圧力調整手段632としてポンプ等を例に挙げたが、本発明の実施に関してはこれに限られず、圧力調整手段632として制御ユニット97と電気的に接続する特段の構成を設けずに、液滴形成ヘッド67のノズル671等よりも減圧タンク631を重力方向において下方に(図22において(−Z)側に)位置させることで、液滴形成ヘッド67の内部を減圧してもよい。
<3−4.液滴形成ヘッドの変形例>
液滴として吐出したPVA水溶液中からのDIWの蒸発を促進し、固化乾燥工程に掛かる時間を短縮するために、第2実施形態で用いた液滴形成ヘッド67に、液室674や圧力室673に貯留されたPVA水溶液を加熱する加熱手段を設けてもよい。ここで、加熱手段としては、抵抗加熱ヒータ等、従来公知の加熱手段を用いることができる。また、加熱温度は、常温よりも高い温度であり、液滴形成ヘッド67の内部におけるDIWの沸点よりも低い温度が好適である。第2実施形態では、液滴形成ヘッド67の内部を減圧するため、DIWの沸点は摂氏100度よりも低くなる。
<3−5.薄膜材料について>
上記の第1実施形態、および第2実施形態では、PVAを薄膜材料として用いる。また、DIWを薄膜材料の溶媒として用いる。しかしながら、本発明の実施に関してはこれに限られず、薄膜材料としては、溶媒に溶解し、溶媒の除去により固化して薄膜を形成する材料であればよく、PVAに限定されない。また、薄膜材料の溶媒も、薄膜材料を溶解できる溶媒であればよく、DIWに限定されない。
薄膜材料と溶媒の組合せとしては、PVAとDIW以外に、薄膜材料としてアセチルセルロースを、溶媒としてアセトンを用いることもできる。また、薄膜材料として塩化ビニルと酢酸ビニルの共重合体を、溶媒としてアセトンを用いることもできる。また、薄膜材料としてポリウレタンを、溶媒としてDIWを用いることもできる。
また、上記の第1実施形態や、第2実施形態、変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
3 溶液供給部
4 剥離部
5 液滴供給部
6 液滴供給部
9 基板処理装置
11 基板保持部
21 排液捕集部
31 溶液供給ユニット
33 溶液吐出ユニット
41 窒素ガス供給ユニット
43 DIW供給ユニット
45 当接ユニット
51 溶液供給ユニット
53 窒素ガス供給ユニット
55 液滴吐出ユニット
57 液滴形成ノズル
61 溶液供給ユニット
63 圧力調整ユニット
65 液滴吐出ユニット
67 液滴形成ヘッド
80 液膜
81 液滴
82 液滴
83 液膜
84 薄膜
91 処理ユニット
97 制御ユニット
113 スピンベース
115 基板保持部材
121 基板回転機構
210 カップ
331 ノズル
451 ノズル
452 当接部材
453 アーム
454 旋回上下軸
455 ベース部材
456 上下駆動部
457 旋回駆動部
531 窒素ガスタンク
533 圧送ポンプ
534 マスフローコントローラ
535 ガス加熱ユニット
552 アーム
553 旋回上下軸
554 ベース部材
555 上下駆動部
556 旋回駆動部
571 接続部
572 テーパ部
573 ストレート部
574 気体導入部
575 液体導入部
576 上面開口
577 側面開口
581 液滴形成室
582 空間
584 気体導入路
585 液体導入路
652 アーム
653 旋回上下軸
654 ベース部材
655 上下駆動部
656 旋回駆動部
671 ノズル
672 圧力発生素子
673 圧力室
674 液室
801 PVA水溶液
802 メニスカス
803 液滴

Claims (13)

  1. 基板の表面から汚染物質を除去する基板処理装置であって、
    基板を略水平に保持する保持部と、
    前記保持部に保持された基板の表面に、固化して薄膜を形成する薄膜材料を溶媒に溶解した薄膜材料溶液を供給して、基板の表面に前記薄膜材料溶液の液膜を形成する液膜形成手段と、
    前記保持部に保持された基板の表面に、前記薄膜材料を溶媒に溶解した薄膜材料溶液を液滴状にして供給する液滴供給手段と、
    基板の表面に供給された前記薄膜材料溶液と当接する当接手段と、
    前記当接手段と基板とを相対的に移動させる移動手段と、
    前記液膜形成手段、および前記液滴供給手段を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記液膜形成手段により基板の表面へ前記薄膜材料溶液の液膜を形成した後、前記液滴供給手段により基板の表面へ前記液膜材料溶液の液滴を供給する、基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記液滴供給手段は、前記薄膜材料溶液と不活性ガスを混合させ、前記薄膜材料溶液の液滴の噴流を形成する混合手段と、前記混合手段により形成された前記薄膜材料溶液の液滴を吐出するノズルを有する、基板処理装置。
  3. 請求項2に記載の基板処理装置であって、
    前記混合手段は、前記不活性ガスを、常温より高く、摂氏100度よりも低い温度に加熱した状態で、前記薄膜材料溶液と混合させる、基板処理装置。
  4. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記液滴供給手段は、前記薄膜材料溶液を貯留する貯留室と、前記貯留室に貯留される前記薄膜材料溶液を加圧する圧力発生素子と、前記貯留室と連通して設けられ、前記圧力発生素子により加圧された前記薄膜材料溶液を液滴として吐出するノズルを有する、基板処理装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の基板処理装置であって、
    前記液滴供給手段において液滴状にする前記薄膜材料溶液における前記薄膜材料の濃度は、前記液膜形成手段において基板の表面へ供給する前記薄膜材料溶液における前記薄膜材料の濃度よりも高い、基板処理装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の基板処理装置であって、
    前記液滴供給手段における前記ノズルと、基板の表面とを相対的に移動させるノズル移動手段をさらに備える、基板処理装置。
  7. 請求項6に記載の基板処理装置であって、
    前記ノズル移動手段は、前記ノズルを移動させるノズル駆動部と、前記基板を略水平に回転させる回転駆動部のうち、少なくとも一方を有する、基板処理装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の基板処理装置であって、
    前記当接手段は、前記薄膜材料と当接する当接部材と、前記当接部材に設けられ、流体を吐出する当接ノズルを有し、
    前記当接ノズルに前記薄膜材料を溶解しない非溶解性流体を供給する非溶解性流体供給部をさらに備える、基板処理装置。
  9. 請求項8に記載の基板処理装置であって、
    前記当接ノズルに前記薄膜材料を溶解する溶解性流体を供給する溶解性流体供給部をさらに備える、基板処理装置。
  10. 請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の基板処理装置であって、
    前記薄膜材料は、ポリビニルアルコールであり、
    前記溶媒は、脱イオン水である、基板処理装置。
  11. 請求項9ないし請求項10のいずれか1項に記載の基板処理装置であって、
    前記非溶解性流体は、窒素ガスを含む気体である、基板処理装置。
  12. 基板の表面から汚染物質を除去する基板処理方法であって、
    略水平に保持された基板の表面に、固化して薄膜を形成する薄膜材料を溶媒に溶解した薄膜材料溶液を供給し、基板の表面に前記薄膜材料溶液の液膜を形成する液膜形成工程と、
    前記液膜形成工程により形成された前記薄膜材料溶液の液膜が基板の表面に維持された状態で、前記薄膜材料を溶媒に溶解した薄膜材料溶液を液滴状にして、基板の表面へ供給する液滴供給工程と、
    基板の表面に供給された前記薄膜材料溶液に当接部材を当接させる当接工程と、
    前記当接工程の後に、基板の表面に供給された前記薄膜材料溶液に含まれる溶媒を除去し、基板の表面に前記薄膜材料の薄膜を形成する薄膜形成工程と、
    前記薄膜形成工程の後に、前記当接部材と基板とを相対的に移動させる移動工程と、
    を備える、基板処理方法。
  13. 請求項12に記載の基板処理方法であって、
    前記液滴供給工程において液滴状にする前記薄膜材料溶液における前記薄膜材料の濃度は、前記液膜形成工程において基板の表面へ供給する前記薄膜材料溶液における前記薄膜材料の濃度よりも高い、基板処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2017154100A1 (ja) * 2016-03-08 2019-01-10 日立化成株式会社 有機材料除去方法及び再生材料の製造方法
KR102670385B1 (ko) * 2021-10-29 2024-05-28 세메스 주식회사 트랩 장치 및 이를 포함하는 기판 처리 장치

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