JP2007234812A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の表面に形成されているレジストをむらなく除去することができる基板処理方法および基板処理装置を提供すること。
【解決手段】基板の表面にSPMが供給された後(S1,S2:SPM吐出)、その基板の表面上にSPMが液膜を形成して滞留した状態が維持される(S3:SPMパドル)。そして、基板の表面上に滞留しているSPMが一旦振り切られた後、基板の表面にSPMが再び供給される。SPMの液中には、硫酸と過酸化水素水との反応生成熱により発生する水蒸気の気泡が多量に存在し、基板の表面上にSPMが液膜を形成して滞留している間、SPMの液中の気泡が基板の表面の同じ部分に接触し続けるため、その部分からレジストが除去されずに残るが、基板の表面上からSPMが一旦振り切られた後、その基板の表面にSPMが再び供給されることによって、その残ったレジストを除去することができる。
【選択図】図3

Description

この発明は、半導体ウエハなどの各種基板の表面に対して、硫酸と過酸化水素水とを混合して作成される処理液によるレジスト除去処理を施すための基板処理方法および基板処理装置に関する。
半導体装置の製造工程には、半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)の表面に形成された酸化膜などを選択的にエッチングする工程や、ウエハの表面にリン、砒素、硼素などの不純物(イオン)を局所的に注入する工程が含まれる。これらの工程では、不所望な部分に対するエッチングまたはイオン注入を防止するため、ウエハの最表面に感光性樹脂などの有機物からなるレジストのパターンが形成されて、エッチングまたはイオン注入を所望しない部分がレジストによってマスクされる。ウエハ上に形成されたレジストは、エッチングまたはイオン注入の後は不要になるから、エッチングまたはイオン注入の後には、そのウエハ上の不要となったレジストを除去するための処理が行われる。
この処理の方式としては、複数枚の基板を一括して処理するバッチ式と、基板を1枚ずつ処理する枚葉式とがある。従来は、バッチ式が主流であったが、バッチ式は複数枚の基板を収容することのできる大きな処理槽を必要とするため、最近では、処理対象の基板が大型化してきていることもあって、そのような大きな処理槽を必要としない枚葉式が注目されている。
枚葉式のレジスト除去処理では、たとえば、ウエハがその中心と直交する回転軸線まわりに一定の回転速度で回転されつつ、そのウエハの表面の中央部に、硫酸と過酸化水素水とを混合して作成されるSPM(sulfuric acid/hydrogen peroxide mixture:硫酸過酸化水素水)が供給される。ウエハの表面に供給されたSPMは、ウエハの回転による遠心力を受けて、ウエハの表面上を中央部から周縁に向けて流れ、ウエハの表面全域に速やかに行き渡る。ウエハの表面に形成されているレジストは、SPMに含まれるカロ酸(ペルオキソ一硫酸)の強酸化力によって、そのウエハの表面から剥離され、SPMの流れにより、押し流されて除去される。SPMの供給開始から所定時間が経過すると、ウエハの回転速度が下げられて、ウエハの表面上にSPMが溜められていく。そして、ウエハの表面の全域を覆うSPMの液膜が形成されると、SPMの供給が停止されて、そのSPMが液膜を形成して溜まった状態(パドル状態)が一定時間にわたって維持される。これにより、ウエハの表面上のレジストとSPMとの反応時間が確保され、レジストの剥離が促進される。その後は、ウエハの表面に純水が供給されることにより、ウエハに付着しているSPMが洗い流された後、ウエハが高速回転されることにより乾燥されて、一連のレジスト除去処理が終了する。
特開2005−175228号公報
ところが、ウエハの表面に供給されるSPMの液中には、硫酸と過酸化水素水との反応熱により発生する水蒸気の気泡が多量に存在する。SPMのパドル状態が維持されている間は、ウエハの表面上でSPMの流れが生じないため、その液中の気泡がウエハの表面の同じ部分に接触し続ける。そのため、従来のレジスト除去処理では、気泡が接触している部分でSPMとレジストとの反応が進まず、ウエハの表面の不要なレジストが除去し切れずに残るおそれがある。
そこで、この発明の目的は、基板の表面に形成されているレジストをむらなく除去することができる基板処理方法および基板処理装置を提供することである。
前記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板(W)の表面に対して、硫酸と過酸化水素水とを混合して作成される処理液によるレジスト除去処理を施すための方法であって、基板の表面上に処理液を供給する第1供給工程(S1,S2)と、前記第1供給工程に引き続いて、基板の表面上に処理液が液膜を形成して滞留した状態を維持する第1パドル工程(S3)と、前記第1パドル工程の後に、基板の回転により、基板から処理液を振り切る第1振り切り工程(S4)と、前記第1振り切り工程の後に、基板の表面上に処理液を供給する第2供給工程(S5,S6)とを含むことを特徴とする、基板処理方法である。
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
この方法では、基板の表面に処理液が供給された後、基板の表面上に処理液が液膜を形成して滞留した状態が維持される(第1パドル工程)。そして、その基板の表面上に滞留している処理液が振り切られた後、基板の表面に処理液が再び供給される。
硫酸と過酸化水素水とを混合して作成される処理液(SPM)の液中には、硫酸と過酸化水素水との反応生成熱により発生する水蒸気の気泡が多量に存在する。基板の表面上に処理液が液膜を形成して滞留している間、処理液の液中の気泡が基板の表面の同じ部分に接触し続けるため、その部分にレジストが除去されずに残るが、基板の表面上から処理液が振り切られた後、基板の表面に処理液が再び供給されることによって、その残ったレジストを除去することができる。その結果、基板の表面に形成されているレジストをむらなく除去することができる。
請求項2記載の発明は、前記第2供給工程に引き続いて、基板の表面に処理液が液膜を形成して滞留した状態を維持する第2パドル工程(S7)をさらに含むことを特徴とする、請求項1記載の基板処理方法である。
この方法では、基板の表面に処理液が再び供給された後、さらに基板の表面上に処理液が液膜を形成した状態で貯留される。これにより、基板の表面上のレジストと処理液との反応時間をさらに確保することができ、基板の表面に形成されているレジストを一層むらなく除去することができる。また、この第2パドル工程中は、処理液の液中の気泡が基板の表面の同じ部分に接触し続けることになるが、その気泡は、第1パドル工程で気泡が接触した部分とは異なる部分に接触するので、レジストが除去されない部分を生じることがない。
請求項3記載の発明は、前記第2供給工程の後に、基板の表面にリンス液を供給して、基板の表面に付着している処理液をリンス液で洗い流すリンス処理工程(S8)をさらに含むことを特徴とする、請求項1または2記載の基板処理方法である。
この方法によれば、基板の表面に付着している処理液をリンス液で洗い流すことができる。
ここで、リンス液は、基板の表面にダメージを与えることなく、基板の表面に付着している処理液を洗い流すことができる液であり、たとえば純水が用いられる。また、純水以外にも、温純水、イオン水、水素が溶存する還元水(電解還元水を含む。)、炭酸水、磁気水などの機能水、または希薄濃度(たとえば1ppm程度)のアンモニア水、アンモニア過水、塩酸などをリンス液として用いることもできる。
請求項4記載の発明は、前記リンス処理工程の後に、基板の回転により、基板からリンス液を振り切る第2振り切り工程(S9)をさらに含むことを特徴とする、請求項3記載の基板処理方法である。
この方法によれば、基板に付着したリンス液を振り切って、基板を乾燥させることができる。
請求項5記載の発明は、基板(W)の表面に対して、硫酸と過酸化水素水とを混合して作成される処理液によるレジスト除去処理を施すための装置であって、基板をほぼ水平に保持する基板保持手段(1)と、前記基板保持手段に保持された基板を回転させる基板回転手段(4)と、前記基板保持手段に保持された基板に処理液を供給する処理液供給手段(2,10,11,12,13,14,15,16)と、基板の表面に処理液が供給された後、基板の表面上に処理液が液膜を形成して滞留した状態が維持され、基板の回転によって、その基板の表面上に滞留している処理液が振り切られ、その後、基板の表面に処理液が再び供給されるように、前記基板回転手段および前記処理液供給手段を制御する制御手段(25)とを含むことを特徴とする、基板処理装置である。
この構成によれば、請求項1に関連して述べた効果と同様な効果を達成することができる。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を示す図解的な側面図である。
この基板処理装置は、ウエハWを1枚ずつ処理する枚葉式の装置であり、ウエハWをほぼ水平に保持するスピンチャック1と、スピンチャック1に保持されたウエハWの表面(上面)に硫酸(HSO)と過酸化水素水(H)とを混合して作成されるSPMを供給するためのSPMノズル2と、スピンチャック1に保持されたウエハWの表面付近の雰囲気を制御するための遮断板3とを備えている。
スピンチャック1は、モータ4と、このモータ4の駆動力によって鉛直軸線まわりに回転される円盤状のスピンベース5と、このスピンベース5の周縁部の複数箇所にほぼ等角度間隔で設けられ、ウエハWをほぼ水平な姿勢で挟持するための複数個の挟持部材6とを備えている。
複数個の挟持部材6によってウエハWを挟持した状態で、モータ4が駆動されると、その駆動力によってスピンベース5が鉛直軸線まわりに回転され、そのスピンベース5とともに、ウエハWがほぼ水平な姿勢を保った状態で鉛直軸線まわりに回転される。
なお、スピンチャック1としては、このような構成のものに限らず、たとえば、ウエハWの裏面(非デバイス面)を真空吸着することにより、ウエハWを水平な姿勢で保持し、さらにその状態で鉛直な軸線まわりに回転することにより、その保持したウエハWを回転させることができる真空吸着式のバキュームチャックが採用されてもよい。
SPMノズル2は、スピンチャック1の上方でほぼ水平に延びるアーム7の先端に取り付けられている。このアーム7は、スピンチャック1の側方でほぼ鉛直に延びたアーム支持軸8に支持されている。また、アーム支持軸8には、SPMノズル駆動機構9が結合されており、このSPMノズル駆動機構9の駆動力によって、アーム支持軸8を回動させて、アーム7を揺動させることができるようになっている。
SPMノズル2には、ミキシングバルブ10から延びるSPM供給管11の先端が接続されている。
ミキシングバルブ10には、図示しない硫酸供給源からの硫酸が供給される硫酸供給管12と、図示しない過酸化水素水供給源からの過酸化水素水が供給される過酸化水素水供給管13が接続されている。硫酸供給管12の途中部には、硫酸バルブ14が介装されている。また、過酸化水素水供給管13の途中部には、過酸化水素水バルブ15が介装されている。
硫酸供給管12に供給される硫酸は、硫酸供給源において、所定温度(たとえば、80℃以上)に温度調節されている。一方、過酸化水素水供給管13に供給される過酸化水素水は、室温(約25℃)程度の液温を有している。
SPM供給管11の途中部には、攪拌流通管16が介装されている。この攪拌流通管16は、管部材内に、それぞれ液体流通方向を軸にほぼ180度のねじれを加えた長方形板状体からなる複数の撹拌フィンを、液体流通方向に沿う管中心軸まわりの回転角度を90度ずつ交互に異ならせて配置した構成のものであり、たとえば、株式会社ノリタケカンパニーリミテド・アドバンス電気工業株式会社製の商品名「MXシリーズ:インラインミキサー」を用いることができる。なお、この攪拌流通管16は、必ずしも介装されていなくてもよい。
硫酸バルブ14および過酸化水素水バルブ15が開かれると、硫酸および過酸化水素水がミキシングバルブ10に流入し、それらがミキシングバルブ10からSPMノズル2に向けてSPM供給管11を流通する。硫酸および過酸化水素水は、SPM供給管11を流通する途中、攪拌流通管16を通過することにより十分に攪拌される。この攪拌によって、硫酸と過酸化水素水とが十分に反応し、多量のカロ酸(HSO)を含むSPMが作成される。そして、そのSPMがSPMノズル2に供給され、SPMノズル2からウエハWの表面に向けて吐出される。SPMは、硫酸と過酸化水素水との反応時に生じる反応熱により、硫酸の液温以上に昇温し、ウエハWの表面上では150〜160℃に達する。
遮断板3は、ウエハWとほぼ同じ径またはそれ以上の径を有する円板状に形成され、スピンチャック1の上方でほぼ水平に配置されている。この遮断板3の上面には、スピンベース5と共通の鉛直軸線を中心とする回転軸17が固定されている。回転軸17は、中空に形成されていて、その中空の内部には、純水供給管18が挿通されている。
純水供給管18には、図示しない純水供給源からの純水が純水バルブ19を介して供給される。この純水供給管18は、遮断板3の下面まで延びており、その先端には、純水を吐出するための純水ノズル20が形成されている。
また、回転軸17の内壁面と純水供給管18との間は、窒素ガスが流通する窒素ガス流通路21を形成している。この窒素ガス流通路21には、窒素ガスバルブ22を介して窒素ガスが供給されるようになっている。
回転軸17は、ほぼ水平に延びて設けられたアーム23の先端付近から垂下した状態に取り付けられている。そして、このアーム23には、スピンチャック1の上方に大きく離間した位置(図1に示す位置)と、遮断板3をスピンチャック1に保持されたウエハWの表面に微小な間隔を隔てて近接する位置との間で昇降させるための遮断板昇降機構24が結合されている。さらに、アーム23に関連して、遮断板3をスピンチャック1によるウエハWの回転にほぼ同期させて回転させるための遮断板回転駆動機構26が設けられている。
図2は、この基板処理装置の電気的構成を示すブロック図である。
この基板処理装置は、マイクロコンピュータを含む制御装置25を備えている。制御装置25は、予め定められたプログラムに従って、モータ4、SPMノズル駆動機構9、遮断板昇降機構24および遮断板回転駆動機構26の駆動を制御する。また、硫酸バルブ14、過酸化水素水バルブ15、純水バルブ19および窒素ガスバルブ22の開閉を制御する。
図3は、この基板処理装置における処理の流れを説明するための工程図である。
ウエハWの処理に際しては、搬送ロボット(図示せず)により、この基板処理装置にウエハWが搬入されてきて、そのウエハWがスピンチャック1に受け渡される。このとき、遮断板3は、ウエハWの搬入の妨げにならないように、スピンチャック1の上方に大きく離間した位置に退避されている。
スピンチャック1にウエハWが保持されると、モータ4が駆動されて、ウエハWの回転が開始される。ウエハWの回転速度は、たとえば、1000rpmまで上げられ、その1000rpmに維持される。また、SPMノズル駆動機構9が駆動されて、スピンチャック1に保持されたウエハWの上方にSPMノズル2が配置される。そして、硫酸バルブ14および過酸化水素水バルブ15が開かれて、SPMノズル2から回転状態のウエハWの表面にSPMが供給される(ステップS1)。
このとき、SPMノズル2がウエハWの上方で停止されて、SPMノズル2からウエハWの表面の中央部(回転中心付近)にSPMが供給されてもよい。この場合、ウエハWの表面の中央部に供給されたSPMは、ウエハWの回転による遠心力を受けて、ウエハWの表面上を周縁に向けて流れ、ウエハWの表面の全域に行き渡る。そして、SPMに含まれるカロ酸の強酸化力によって、ウエハWの表面に形成されているレジストが剥離され、SPMの流れにより、その剥離されたレジストが押し流されて除去される。
また、SPMノズル駆動機構9の制御により、アーム7が所定角度範囲内で揺動されて、SPMノズル2がウエハWの回転中心上と周縁部上との間で往復移動されてもよい。この場合、ウエハWの表面上におけるSPMの供給位置がウエハWの回転中心からウエハWの周縁部に至る範囲内を円弧状の軌跡を描きつつ往復移動(スキャン)し、ウエハWの表面の全域にSPMがむらなく速やかに供給される。そして、SPMに含まれるカロ酸の強酸化力によって、ウエハWの表面に形成されているレジストが剥離され、SPMの流れにより、その剥離されたレジストが押し流されて除去される。
SPMの供給開始後、たとえば、60秒間が経過すると、ウエハWの回転速度がウエハWの表面上にSPMの液膜を保持可能な速度(5〜20rpmの範囲で、たとえば、10rpm)に下げられる。ウエハWの回転速度が下げられた後も、ウエハWの表面へのSPMの供給は継続されており、ウエハWの表面に供給されるSPMは、ウエハWの表面上に溜められていく(ステップS2)。そして、ウエハWの表面上に、その表面の全域を覆うSPMの液膜が形成されると、硫酸バルブ14および過酸化水素水バルブ15が閉じられて、SPMノズル2からのSPMの供給が停止される。ウエハの表面の全域を覆うSPMの液膜が形成されるまでに要する時間は、SPMノズル2から吐出されるSPMの流量によって異なるが、たとえば、5〜20秒間である。
ウエハWの表面上にSPMの液膜が形成された状態は、たとえば、50〜60秒間にわたって維持される(SPMパドル:ステップS3)。この間に、ウエハWの表面上のレジストとSPMとの反応が進み、ウエハWの表面からのレジストの剥離が進行する。
その後、ウエハWの回転速度が所定の振り切り回転速度(300〜1500rpmの範囲で、たとえば、1000rpm)に上げられ、たとえば、2〜3秒間、その振り切り回転速度で維持される。これにより、ウエハWの表面上のSPMの液膜は、ウエハWの回転による遠心力を受けて、ウエハWの表面から剥離したレジストとともに、ウエハWの周縁に向けて流れ、ウエハWの周縁から側方に振り切られて除去される(SPM振り切り:ステップS4)。
次いで、ウエハWの回転状態が維持されたまま、硫酸バルブ14および過酸化水素水バルブ15が再び開かれて、SPMノズル2からウエハWの表面にSPMが供給される(ステップS5)。このとき、SPMノズル2がウエハWの上方で停止されて、SPMノズル2からウエハWの表面の中央部(回転中心付近)にSPMが供給されてもよいし、SPMノズル駆動機構9の制御により、アーム7が所定角度範囲内で揺動されて、SPMノズル2がウエハWの回転中心上と周縁部上との間で往復移動されてもよい。SPMの供給により、ウエハWの表面に残っているレジストの剥離が進み、SPMの流れにより、その剥離されたレジストが押し流されて除去される。
SPMの再供給の開始から所定時間(たとえば、5秒間)が経過すると、ウエハWの回転速度がウエハWの表面上にSPMの液膜を保持可能な速度(5〜20rpmの範囲で、たとえば、10rpm)に下げられる。ウエハWの回転速度が下げられた後も、ウエハWの表面へのSPMの供給は継続されており、ウエハWの表面に供給されるSPMは、ウエハWの表面上に溜められていく(ステップS6)。そして、ウエハWの表面上に、その表面の全域を覆うSPMの液膜が形成されると、硫酸バルブ14および過酸化水素水バルブ15が閉じられて、SPMノズル2からのSPMの供給が停止される。SPMの供給が停止されると、SPMノズル2がウエハWの上方から外れた位置に退避される。
ウエハWの表面上にSPMの液膜が形成された状態は、たとえば、50〜60秒間にわたって維持される(SPMパドル:ステップS7)。この間に、ウエハWの表面上のレジストとSPMとの反応がさらに進み、ウエハWの表面に残留しているレジストがすべて剥離される。
その後、ウエハWの回転速度が振り切り回転速度に再び上昇される。これにより、ウエハWの表面上のSPMの液膜は、ウエハWの回転による遠心力を受けて、ウエハWの表面から剥離したレジストとともに、ウエハWの周縁に向けて流れ、ウエハWの周縁から側方に振り切られて除去される。その一方で、遮断板3がウエハWの表面に近接する位置に下降される。そして、純水バルブ19が開かれて、純水ノズル20からウエハWの表面の中央に向けて純水が供給される。また、遮断板3は、遮断板回転駆動機構26によって、ウエハWと同方向に回転させられる。ウエハWの表面上に供給された純水は、ウエハWの回転による遠心力を受けて、ウエハWの表面上を中央から周縁に向けて流れる。これにより、ウエハWの表面の全域に純水が速やかに行き渡り、ウエハWの表面に付着しているSPMが純水により洗い流される(リンス処理:ステップS8)。
純水の供給開始後、たとえば、60秒間が経過すると、ウエハWの表面に遮断板3が近接配置され、ウエハWと同方向に回転させた状態のまま、窒素ガスバルブ22が開かれて、ウエハWの表面の中央部に窒素ガスが供給される。そして、ウエハWの回転速度が所定のスピンドライ回転速度(1000〜3000rpmの範囲で、たとえば、3000rpm)に上げられて、ウエハWと遮断板3との間に窒素ガスが充満した状態で、ウエハWの表面から純水を遠心力で振り切るためのスピンドライ処理が行われる(ステップS9)。このスピンドライ処理は、10〜60秒間の範囲で行われ、たとえば、30秒間にわたって続けられる。
スピンドライ処理後は、モータ4が停止されて、ウエハWが静止した後、搬送ロボットによって、この基板処理装置から処理済みのウエハWが搬出される。
以上のように、この基板処理装置では、ウエハWの表面にSPMが供給された後、ウエハWの表面上にSPMが液膜を形成して滞留した状態が維持される。そして、そのウエハWの表面上に滞留しているSPMが一旦振り切られた後、ウエハWの表面にSPMが再び供給される。
硫酸と過酸化水素水とを混合して作成されるSPMの液中には、硫酸と過酸化水素水との反応生成熱により発生する水蒸気の気泡が多量に存在する。ウエハWの表面上にSPMが液膜を形成して滞留している間、SPMの液中の気泡がウエハWの表面の同じ部分に接触し続けるため、その部分にレジストが除去されずに残るが、ウエハWの表面上からSPMが一旦振り切られた後、そのウエハWの表面にSPMが再び供給されることによって、その残ったレジストを除去することができる。その結果、ウエハWの表面に形成されているレジストをむらなく除去することができる。
また、ウエハWの表面にSPMが再び供給された後、さらにウエハWの表面上にSPMが液膜を形成した状態で貯留される。これにより、ウエハWの表面上のレジストとSPMとの反応時間をさらに確保することにより、ウエハWの表面に形成されているレジストを一層むらなく除去することができる。また、SPMの液膜が形成されている間は、SPMの液中の気泡がウエハWの表面の同じ部分に接触し続けることになるが、その気泡は、最初にSPMの液膜が形成された工程(最初のSPMパドル工程)で気泡が接触した部分とは異なる部分に接触するので、レジストが除去されない部分を生じることはない。
そして、SPMによる処理後は、リンス処理が行われることにより、ウエハWの表面に付着しているSPMを純水で洗い流すことができる。さらに、リンス処理に引き続いてスピンドライ処理が行われることにより、そのウエハWに付着した純水を振り切って、ウエハWを乾燥させることができる。
以上、この発明の一実施形態を説明したが、この発明は、他の形態で実施することもできる。たとえば、ウエハWに対する各処理工程の時間や各処理工程におけるウエハWの回転速度は、上述の実施形態で示した数値に限らず、ウエハWに対する良好な処理が達成されるように適当に変更されてもよい。
また、上述の実施形態では、ミキシングバルブ10からSPMノズル2に至る経路上で、硫酸と過酸化水素水とが混合されて、レジストの剥離に適した液温に昇温したSPMが作成される構成を取り上げたが、予め作成されたSPMをタンクに貯留して、このタンク内のSPMの液温をレジストの剥離に適した液温に管理しておき、そのタンクからSPMノズルにSPMを供給するようにしてもよい。
さらにまた、上述の実施形態では、ウエハWの表面に純水を供給して、その表面に付着したSPMを純水で洗い流すとしたが、SPMを洗い流すために用いられるリンス液は、ウエハWの表面にダメージを与えることなく、そのウエハWに付着したSPMを洗い流すことができる液であればよく、純水以外にもたとえば、温純水、イオン水、水素が溶存する還元水(電解還元水を含む。)、炭酸水、磁気水などの機能水、または希薄濃度(たとえば1ppm程度)のアンモニア水、アンモニア過水、塩酸などを用いることができる。
また、上述の実施形態では、遮断板3の下面に形成された純水ノズル20からリンス液が供給される構成としたが、リンス液を供給するノズルはスピンチャック1の側方に配置して、そのノズルからリンス液をウエハWに供給する構成としてもよい。
また、上述の実施形態では、スピンドライ処理を開始する前に窒素ガスバルブ22が開かれて、ウエハWの表面に窒素ガスが供給される構成としたが、ウエハWへのSPM供給時から窒素ガスバルブ22は開かれていてもよい。
また、処理の対象となる基板は、ウエハWに限らず、化合物半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディプレイパネル用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板および磁気/光ディスク用基板などの他の種類の基板であってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を示す図解的な側面図である。 前記基板処理装置の電気的構成を示すブロック図である。 前記基板処理装置における処理の流れを説明するための工程図である。
符号の説明
1 スピンチャック
2 SPMノズル
4 モータ
10 ミキシングバルブ
11 SPM供給管
12 硫酸供給管
13 過酸化水素水供給管
14 硫酸バルブ
15 過酸化水素水バルブ
16 攪拌流通管
25 制御装置
W ウエハ

Claims (5)

  1. 基板の表面に対して、硫酸と過酸化水素水とを混合して作成される処理液によるレジスト除去処理を施すための方法であって、
    基板の表面上に処理液を供給する第1供給工程と、
    前記第1供給工程に引き続いて、基板の表面上に処理液が液膜を形成して滞留した状態を維持する第1パドル工程と、
    前記第1パドル工程の後に、基板の回転により、基板から処理液を振り切る第1振り切り工程と、
    前記第1振り切り工程の後に、基板の表面上に処理液を供給する第2供給工程とを含むことを特徴とする、基板処理方法。
  2. 前記第2供給工程に引き続いて、基板の表面に処理液が液膜を形成して滞留した状態を維持する第2パドル工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1記載の基板処理方法。
  3. 前記第2供給工程の後に、基板の表面にリンス液を供給して、基板の表面に付着している処理液をリンス液で洗い流すリンス処理工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1または2記載の基板処理方法。
  4. 前記リンス処理工程の後に、基板の回転により、基板からリンス液を振り切る第2振り切り工程をさらに含むことを特徴とする、請求項3記載の基板処理方法。
  5. 基板の表面に対して、硫酸と過酸化水素水とを混合して作成される処理液によるレジスト除去処理を施すための装置であって、
    基板をほぼ水平に保持する基板保持手段と、
    前記基板保持手段に保持された基板を回転させる基板回転手段と、
    前記基板保持手段に保持された基板に処理液を供給する処理液供給手段と、
    基板の表面に処理液が供給された後、基板の表面上に処理液が液膜を形成して滞留した状態が維持され、基板の回転によって、その基板の表面上に滞留している処理液が振り切られ、その後、基板の表面に処理液が再び供給されるように、前記基板回転手段および前記処理液供給手段を制御する制御手段とを含むことを特徴とする、基板処理装置。
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