JP2015189856A - ケイ素含有組成物 - Google Patents

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孝 末吉
一輝 長坂
Kazuki Nagasaka
一輝 長坂
洋大 横田
Hiroo Yokota
洋大 横田
斎藤 誠一
Seiichi Saito
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Abstract

【課題】保存安定性に優れるケイ素含有組成物を提供すること.【解決手段】SiX4(1−1)、R1SiX3(1−2)、R2SiX3(1−3)、R3R4SiX2(1−4)及びR5SiX3(1−5)で表されるシラン化合物を加水分解縮合して得られる高分子量化合物(1)及びヒドロキシ酸又は多価カルボン酸(2)を併用する。好ましくは(2)成分として、フタル酸、サリチル酸、フマル酸、マロン酸、クエン酸又は酒石酸を用いる。尚、式(1−1)〜(1−5)の具体的内容は、本明細書に記載の通りである。【選択図】なし

Description

本発明は、シリコーン樹脂を含有するケイ素含有組成物に関する。
シリコーン樹脂は、耐熱性、耐候性、絶縁性、柔軟性、耐薬品性、疎水性、透明性、難燃性等に優れ、コーティング材、離型剤、接着剤、封止剤、電子素子パッケージ材等、様々な用途に広く使用することができる。
一般に、シリコーン樹脂及び溶媒を含む組成物を用いて硬化被膜を形成する場合、該組成物には溶液中における保存安定性が求められている。例えば、特許文献1〜3には、硬化被膜を形成するためのシリコーン樹脂及び溶媒を含む組成物が記載されている。
しかし、これらの文献に記載の組成物は、保存安定性が満足のいくものではなかった。
特開2012−219219号公報 特開2013−151609号公報 特開2013−155231号公報
本発明の目的は、保存安定性に優れるケイ素含有組成物を提供することにある。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、下記一般式(1−1)〜(1−5)で表されるシラン化合物を加水分解縮合して得られる高分子量化合物(1)、及びヒドロキシ酸又は多価カルボン酸(2)を含有するケイ素含有組成物を提供することで、上記目的を達成したものである。
SiX (1−1)
SiX (1−2)
SiX (1−3)
SiX (1−4)
SiX (1−5)
(式中、Rは、炭素原子数2〜6のアルケニル基又は水素であり、Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基であり、R及びRは、それぞれ独立に炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルキル基で置換されているか或いは無置換のフェニル基であり、R、R及びRのうち少なくとも1つはメチル基であり、Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基で置換されているか或いは無置換のフェニル基であり、Xは、水酸基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基又はハロゲン原子である。)
また、本発明は、上記ケイ素含有組成物の硬化物を提供するものである。
本発明のケイ素含有組成物は、保存安定性に優れるため、各種レジスト用途として特に有用なものである。
以下、本発明のケイ素含有組成物及びその硬化物について詳細に説明する。
本発明のケイ素含有組成物は、上記一般式(1−1)〜(1−5)で表されるシラン化合物を加水分解縮合して得られる高分子量化合物(1)及びヒドロキシ酸又は多価カルボン酸(2)を含有する。
上記(1)成分の高分子量化合物の重量平均分子量は、ポリスチレン換算で、3000〜10万の範囲内であり、好ましくは8000〜5万の範囲内である。ここで、高分子化合物の重量平均分子量が3000より小さいと望ましい物性が得られない場合があり(熱重量減温度の低下)、10万より大きいと、高粘度で樹脂の流動性が低く、成型性が低下する場合がある。
上記(1)成分の高分子量化合物は、上記一般式(1−1)で表されるオルガノシランの一種以上を好ましくは0〜40モル%、より好ましくは、5〜30モル%、上記一般式(1−2)で表されるオルガノシランの一種以上を好ましくは0〜40モル%、より好ましくは、5〜30モル%、上記一般式(1−3)で表されるオルガノシランの一種以上を好ましくは0〜60モル%、より好ましくは、5〜50モル%、上記一般式(1−4)で表されるオルガノシランの一種以上を好ましくは0〜40モル%、より好ましくは、5〜30モル%、及び上記一般式(1−5)で表されるオルガノシランの一種以上を好ましくは0〜60モル%、より好ましくは、5〜50モル%からなるオルガノシラン混合物を加水分解・結合することにより得られる。
上記(1)成分の高分子量化合物は、上記一般式(1−1)〜(1−5)で表されるオルガノシランそれぞれに由来する(SiO4/2)、(RSiO3/2)、(RSiO3/2)、(RSiO2/2)及び(RSiO3/2)で表される5種から任意に選択される構成ユニットが、ランダムに二次元・三次元につながっており、それぞれの末端はOH基又はXになっている。Xは、上記オルガノシランに由来する基である。
尚、上記(SiO4/2)には(SiX’O3/2)及び(SiX’2/2)を含むものとし、(RSiO3/2)には(RSiX’O2/2)も含むものとし、上記(RSiO3/2)には(RSiX’O2/2)も含むものとし、上記(RSiO3/2)には(RSiX’O2/2)も含むものとする。X’は、上記オルガノシランそれぞれに含まれていたXと同じであるか、OH基を表す。
上記一般式(1−1)〜(1−5)において、Xで表される炭素原子数1〜6のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられ、Xで表されるハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。Xは、メトキシ基又はエトキシ基であることが好ましい。尚、上記一般式(1−1)〜(1−5)におけるそれぞれのXは、互いに同一でもよく異なっていてもよい。
上記一般式(1−2)において、Rで表される炭素原子数2〜6のアルケニル基とし
ては、ビニル基、2−プロペニル基、3−ブテニル基等が挙げられる。Rは、ビニル基
であることが好ましい。
上記一般式(1−3)において、Rで表される炭素原子数1〜6のアルキル基は、直鎖、分岐、環状の何れでもよく、具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、t−アミル基、へキシル基、シクロへキシル基等が挙げられる。Rは、メチル基であることが好ましい。
上記一般式(1−4)において、R及びRで表される炭素原子数1〜6のアルキル基、並びにR及びRで表されるフェニル基を置換してもよい炭素原子数1〜6のアルキル基としては、上記Rで表されるものとして挙げたものと同様のものが挙げられる。R及びRは、メチル基であることが好ましい。
上記一般式(1−5)において、Rで表されるフェニル基を置換してもよい炭素原子数1〜6のアルキル基としては、上記Rで表されるものとして挙げたものと同様のものが挙げられる。Rは、置換されていないフェニル基であることが好ましい。
上記5成分として、Xが炭素原子数1〜6のアルコキシであるもの(アルコキシシラン)を用いる場合、アルコキシシランの加水分解・縮合反応は、いわゆるゾル・ゲル反応を行えばよく、該ゾル・ゲル反応としては、無溶媒もしくは溶媒中で、酸又は塩基等の触媒で加水分解・縮合反応を行う方法が挙げられる。ここで用いる溶媒は、特に限定されず、具体的には、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、トルエン等が挙げられ、これらの1種を用いることも、2種以上を混合して用いることもできる。
上記アルコキシシランの加水分解縮合反応は、アルコキシシランが、水による加水分解によりシラノール基(Si−OH)を生成し、この生成したシラノール基同士又はシラノール基とアルコキシ基が縮合することにより進む。この反応を進ませるためには、適量の水を加えることが好ましく、水は溶媒中に加えてもよく、触媒を水に溶解して加えてもよい。また、空気中の水分或いは、溶媒中に含まれる微量の水分によっても加水分解反応は進む。
上記加水分解・縮合反応で用いられる酸、塩基等の触媒は、加水分解・縮合反応を促進するものであれば、特に限定されず、具体的には、塩酸、リン酸、硫酸等の無機酸類;酢酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸、リン酸モノイソプロピル等の有機酸類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア等の無機塩基類;トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミン化合物類;テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート等のチタンエステル類;ジブチル錫ラウレート、オクチル酸錫等の錫カルボン酸塩類;トリフルオロボロン等のホウ素化合物類;鉄、コバルト、マンガン、亜鉛等の金属の塩化物やナフテン酸塩或いはオクチル酸塩等の金属カルボン酸塩類;アルミニウムトリスアセチルアセテート等のアルミニウム化合物等が挙げられ、これらの1種を用いることも、2種以上を併用することもできる。
上記加水分解・縮合反応では、塩基触媒を加えて塩基性下(pH7以上)で重縮合反応を行う方法が好ましい例として挙げられる。
尚、上記加水分解・縮合反応を行うときには、反応系を撹拌することが好ましく、また40〜150℃に加熱することで反応を促進することができる。
加水分解・縮合反応の順序は特に限定されず、例えば、アルケニル基を有するアルコキシシラン(RSiX)と他のアルコキシシラン(SiX、RSiX、RSiX、RSiX)を両者混合して加水分解・縮合反応を行ってもよく、これらの5成分のうちの一種類のアルコキシシラン単独である程度加水分解・縮合反応を行った後、他のアルコキシシランを加えてさらに加水分解・縮合反応を行ってもよい。
上記5成分として、Xが水酸基であるものとXがアルコキシ基であるものを併用してもよく、この場合、Xが水酸基であるものは加水分解を行わずに用いることができる。
クロロシラン等のハロゲノシラン(上記5成分のXがハロゲン原子であるもの)を使用する場合も、アルコキシシランの場合と同様に加水分解・縮合反応を行なえばよい。
上記加水分解・縮合反応が終了した反応系から、生成した高分子量化合物を得るためには、反応溶媒、水、触媒を除去すればよく、例えば、ブタノール等の溶媒を加えて溶媒抽出後、抽出溶媒を窒素気流下で減圧留去すればよい。
上記(1)成分は、変性してから(1)成分として用いてもよい。上記高分子量化合物に施す変性としては、特に制限されず、シリコーン樹脂を反応性シリコーン樹脂とするために行うことができる各種変性が可能であり、より具体的には、アミノ変性、エポキシ変性、カルボキシ変性、カルビノール変性、メタクリル変性、メルカプト変性、フェノール変性等を常法により行うことができる。
上記(1)成分の高分子量化合物は、全有機成分(ケイ素を除く成分)中の割合に対するフェニル基の割合が、50質量%以下であることが好ましく、メチル基の割合が、85質量%以下の範囲内であることが好ましい。フェニル基が多いと高分子量化合物の融点が高くなり成形時の温度で溶融しにくくなることから、成形時に硬化物(重合物)の分子量を大きくするのが困難であるため、メチル基成分が多いのが好ましい。
尚、上記(1)成分は、上記した1種又は2種以上が使用できる。
本発明のケイ素含有組成物に用いられるヒドロキシ酸又は多価カルボン酸(2)において、ヒドロキシ酸としては、例えば、グリコール酸、乳酸、タルトロン酸、グリセリン酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、γ−ヒドロキシ酪酸、リンゴ酸、3−メチルリンゴ酸、酒石酸、シトラマル酸、クエン酸、イソクエン酸、ロイシン酸、メバロン酸、パントイン酸、リシノール酸、リシネライジン酸、セレブロン酸、キナ酸、シキミ酸、セリン等の脂肪族ヒドロキシ酸;サリチル酸、クレオソート酸(ホモサリチル酸、ヒドロキシ(メチル)安息香酸)、バニリン酸、シリング酸、ヒドロキシプロパン酸、ヒドロキシペンタン酸、ヒドロキシヘキサン酸、ヒドロキシヘプタン酸、ヒドロキシオクタン酸、ヒドロキシノナン酸、ヒドロキシデカン酸、ヒドロキシウンデカン酸、ヒドロキシドドデカン酸、ヒドロキシトリデカン酸、ヒドロキシテトラデカン酸、ヒドロキシペンタデカン酸、ヒドロキシヘプタデカン酸、ヒドロキシオクタデカン酸、ヒドロキシノナデカン酸、ヒドロキシイコサン酸、リシノール酸等のモノヒドロキシ安息香酸誘導体、ピロカテク酸、レソルシル酸、プロトカテク酸、ゲンチジン酸、オルセリン酸等のジヒドロキシ安息香酸誘導体、没食子酸等のトリヒドロキシ安息香酸誘導体、マンデル酸、ベンジル酸、アトロラクチン酸等のフェニル酢酸誘導体、メリロト酸、フロレト酸、クマル酸、ウンベル酸、コーヒー酸、フェルラ酸、シナピン酸等のケイヒ酸・ヒドロケイヒ酸誘導体等の芳香族ヒドロキシ酸が挙げられる。
上記多価カルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、2−メチルコハク酸、2−メチルアジピン酸、ヒドロキシエチルマロン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、4,4’−ジシクロヘキシルジカルボン酸、ひまし油脂肪酸、粘液酸、デヒドロ粘液酸等の脂肪族多価カルボン酸;イタコン酸、フマル酸、マレイン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、ノルボルネン−5,6−ジカルボン酸、メコン酸等の不飽和脂肪族多価カルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、メチルハイミック酸、ビフェニル−2,2’−ジカルボン酸、ベンゼン−1,2,3−トリカルボン酸、ベンゼン−1,3,5−トリカルボン酸、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、ベンゼン−1,2,3,5−テトラカルボン酸、ベンゼン−1,2,4,5−テトラカルボン酸、ベンゼンヘキサカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4−ジカルボン酸、2,2’−3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’−4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ナジック酸、メチルナジック酸、アリルナジック酸、トリアルキルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、2,2−ビスフタル酸ヘキサフルオロイソプロピリデン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、インドール−2,3−ジカルボン酸、2,3−ピラジンジカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸等が挙げられ、中でも、芳香族多価カルボン酸又は脂肪族多価カルボン酸が溶媒への溶解性の点から好ましい。
上記ヒドロキシ酸又は多価カルボン酸(2)の中でも、pKaが2〜4であるもの、特に、フタル酸、サリチル酸、フマル酸、マロン酸、クエン酸又は酒石酸から選択されるものが、ケイ素含有組成物の保存安定性が高いので好ましい。尚、pKaは、水中25℃で測定した値である。
本発明のケイ素含有組成物において、上記ヒドロキシ酸又は多価カルボン酸(2)の含有量は、上記高分子量化合物(1)100質量部に対して、好ましくは0.001〜5.0質量部、より好ましくは0.005〜1.0質量部である。上記ヒドロキシ酸又は多価カルボン酸(2)の含有量が0.001質量部未満であると、保存不良となる場合があり、5.0質量部超であると、硬化物の耐熱性が悪くなる。
本発明のケイ素含有組成物には、更に溶媒を加えることができる。該溶媒としては、通常、必要に応じて上記の各成分(本発明の高分子量化合物(1)、ヒドロキシ酸又は多価カルボン酸(2)等)を溶解又は分散しえる溶媒、例えば、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、ジエチルケトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、コハク酸ジメチル、テキサノール等のエステル系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のセロソルブ系溶媒;メタノール、エタノール、イソ−又はn−プロパノール、イソ−又はn−ブタノール、アミルアルコール等のアルコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルアセテート、エチレングリコールモノエチルアセテート、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、エトキシエチルプロピオネート等のエーテルエステル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン等のBTX系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;テレピン油、D−リモネン、ピネン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、スワゾール#310(コスモ松山石油(株))、ソルベッソ#100(エクソン化学(株))等のパラフィン系溶媒;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒;水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)カルビトール系溶媒、アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、酢酸、アセトニトリル、二硫化炭素、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、水等が挙げられ、これらの溶媒は1種又は2種以上の混合溶媒として使用することができる。
本発明のケイ素含有組成物において、上記溶媒の使用量は、高分子量化合物(1)100質量部に対して、10〜10000質量部、特に100〜1000質量部であることが、本発明のケイ素含有組成物を用いてフォトレジストを形成する際の形成性や得られたフォトレジストの物性等の点から好ましい。
本発明のケイ素含有組成物は、上記(1)及び(2)成分並びに溶媒のほか、必要に応じて、可塑剤、チクソ性付与剤、光酸発生剤、熱酸発生剤、分散剤、消泡剤、不飽和結合を有するモノマー、連鎖移動剤、界面活性剤、熱可塑性有機重合体、熱重合抑制剤、無機フィラー、有機フィラー、顔料、染料等の着色剤、増粘剤、難燃剤、酸化防止剤、安定剤、増感剤、可塑剤、接着促進剤、レベリング剤、シランカップリング剤等の任意成分を含有することができる。本発明の効果を損ねない観点から、任意成分の合計含有量は、高分子量化合物(1)100質量部に対して、30質量部以下とすることが好ましい。
本発明のケイ素含有組成物は、通常、その使用に際して、全固形分濃度が、通常5〜50重量%、好ましくは10〜25重量%となるように溶剤に溶解した後、例えば、孔径0.2μm程度のフィルターで濾過することによって調整される。本発明のケイ素含有組成物は、上記(1)及び(2)成分、溶媒及びその他の任意成分を混合、溶解又は混練等の方法により調製することができる。
本発明のケイ素含有組成物の具体的な用途としては、光学フィルタ、塗料、コーティング剤、ライニング剤、接着剤、印刷版、絶縁ワニス、絶縁シート、積層板、プリント基盤、半導体装置用・LEDパッケージ用・液晶注入口用・有機EL用・光素子用・電気絶縁用・電子部品用・分離膜用等の封止剤、成形材料、パテ、ガラス繊維含浸剤、目止め剤、半導体用・太陽電池用等のパッシベーション膜、薄膜トランジスタ(TFT)・液晶表示装置・有機EL表示装置・プリント基板等に用いられる層間絶縁膜、表面保護膜、プリント基板、或いはカラーテレビ、PCモニタ、携帯情報端末、CCDイメージセンサのカラーフィルタ、プラズマ表示パネル用の電極材料、印刷インク、歯科用組成物、光造形用樹脂、液状及び乾燥膜の双方、微小機械部品、ガラス繊維ケーブルコーティング、ホログラフィ記録用材料、磁気記録材料、光スイッチ、めっき用マスク、エッチングマスク、スクリーン印刷用ステンシル、透明導電膜等のタッチパネル、導電ペースト、MEMS素子、ナノインプリント材料、半導体パッケージの二次元及び三次元高密度実装等のフォトファブリケーション、加飾シート、人口爪、ガラス代替光学フィルム、電子ペーパー、光ディスク、プロジェクター・光通信用レーザー等に用いられるマイクロレンズアレイ、液晶表示装置のバックライトに使用されるプリズムレンズシート、プロジェクションテレビ等のスクリーンに使用されるフレネルレンズシート、レンチキュラーレンズシート等のレンズシートのレンズ部、又はこのようなシートを用いたバックライト等、マイクロレンズ・撮像用レンズ等の光学レンズ、光学素子、光コネクター、光導波路、絶縁用パッキング、熱収縮ゴムチューブ、O−リング、表示デバイス用シール剤、保護材、光ファイバー保護材、粘着剤、ダイボンディング剤、高放熱性材料、高耐熱シール材、太陽電池・燃料電池・二次電池用部材、電池用固体電解質、絶縁被覆材、複写機用感光ドラム、ガス分離膜、コンクリート保護材・ライニング・土壌注入剤・シーリング剤・蓄冷熱材・ガラスコーティング・発泡体等の土木・建築材料、チューブ・シール材・コーティング材料・滅菌処理装置用シール材・コンタクトレンズ・酸素富化膜、バイオチップ等の医療用材料、自動車部品、各種機械部品等の各種の用途に使用することができ、その用途に特に制限はない。
以下、実施例等を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[合成例1](1)成分:高分子量化合物1の合成
冷却管及び撹拌装置を付けた100ml四つ口フラスコに、フェニルトリメトキシシラン0.071mol、メチルトリメトキシシラン0.141mol、テトラエトキシシラン0.071mol及びプロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)0.79gを入れ、撹拌しながら0.5%水酸化カリウム水溶液0.25gを30分かけて滴下し、60℃で3時間脱水重合反応した。PGMEA溶液として重量平均分子量4054の高分子量化合物1を60g得た(固形分30%)。
[合成例2](1)成分:高分子量化合物2の合成
冷却管及び撹拌装置を付けた100ml四つ口フラスコに、フェニルトリメトキシシラン0.071mol、メチルトリメトキシシラン0.141mol、テトラエトキシシラン0.071mol及びPGMEA0.79gを入れ、撹拌しながら0.5%塩酸水溶液0.25gを30分かけて滴下し、60℃で3時間脱水重合反応した。PGMEA溶液として重量平均分子量5630の高分子量化合物2を60g得た(固形分30%)。
[実施例1〜26及び比較例1〜2]
下記の[表1]〜[表4]に示す配合で各成分を十分に混合して、各々実施組成物1〜26、比較組成物1〜2を得た。
高分子量化合物(1)としては下記の化合物(1)−1又は(1)−2を、ヒドロキシ酸又は多価カルボン酸(2)としては下記の化合物(2)−1〜(2)−7又は(2’)−1〜(2’)−2を用いた。
化合物(1)−1:高分子量化合物1
化合物(1)−2:高分子量化合物2
化合物(2)−1:シュウ酸(pKa=1.27)
化合物(2)−2:クエン酸(pKa=2.87)
化合物(2)−3:フタル酸(pKa=2.94)
化合物(2)−4:安息香酸(pKa=4.21)
化合物(2)−5:p−ヒドロキシ安息香酸(pKa=4.57)
化合物(2)−6:サリチル酸(pKa=2.97)
化合物(2)−7:プロトカテク酸(pKa=4.45)
化合物(2’)−1:p−トルエンスルホン酸(pKa=−2.8)
化合物(2’)−2:カテコール(pKa=9.5)
Figure 2015189856
Figure 2015189856
Figure 2015189856
Figure 2015189856
上記実施例1〜26で得られた実施組成物及び比較例1〜2で得られた比較組成物について、下記評価を行った。結果を上記[表1]〜[表4]に示す。
(保存安定性)
実施組成物及び比較組成物を、4℃で1週間保管し、下記式により高分子量化合物(1)の分子量の変化率の絶対値を求めて保存安定性評価とした。尚、分子量の変化率が小さいほど、保存安定性が高い。
(保存安定性)=|(保管後の分子量)−(初期の分子量)|/(初期の分子量)*100
[表1]〜[表4]より、本発明のケイ素含有組成物は、保存安定性に優れることが明らかである。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1−1)〜(1−5)で表されるシラン化合物を加水分解縮合して得られる高分子量化合物(1)、及びヒドロキシ酸又は多価カルボン酸(2)を含有するケイ素含有組成物。
    SiX (1−1)
    SiX (1−2)
    SiX (1−3)
    SiX (1−4)
    SiX (1−5)
    (式中、Rは、炭素原子数2〜6のアルケニル基又は水素であり、Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基であり、R及びRは、それぞれ独立に炭素原子数1〜6のアルキル基又は炭素原子数1〜6のアルキル基で置換されているか或いは無置換のフェニル基であり、R、R及びRのうち少なくとも1つはメチル基であり、Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基で置換されているか或いは無置換のフェニル基であり、Xは、水酸基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基又はハロゲン原子である。)
  2. 上記ヒドロキシ酸又は多価カルボン酸(2)において、多価カルボン酸が芳香族多価カルボン酸又は脂肪族多価カルボン酸であることを特徴とするケイ素含有組成物。
  3. 上記ヒドロキシ酸又は多価カルボン酸(2)のpKaが2〜4であることを特徴とする請求項1又は2に記載のケイ素含有組成物。
  4. 上記ヒドロキシ酸又は多価カルボン酸(2)が、フタル酸、サリチル酸、フマル酸、マロン酸、クエン酸又は酒石酸から選択されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のケイ素含有組成物。
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